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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】学習管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20230628BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021055571
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022152705
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2021-04-13
【審判番号】
【審判請求日】2022-02-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)ウェブサイトの掲載日:令和2年4月8日 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000025337.html
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597078477
【氏名又は名称】株式会社デジタル・ナレッジ
(73)【特許権者】
【識別番号】506238857
【氏名又は名称】サイコム・ブレインズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105315
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 温
(74)【代理人】
【識別番号】100173680
【弁理士】
【氏名又は名称】納口 慶太
(72)【発明者】
【氏名】野々 篤史
(72)【発明者】
【氏名】チャン ティ ゴック クイン
(72)【発明者】
【氏名】川口 泰司
(72)【発明者】
【氏名】横田 明子
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】相崎 裕恒
【審判官】梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-269246(JP,A)
【文献】https://web.archive.org/web/20201201232244/https://businessmasters.jp/rpv/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の講座を記憶する講座記憶手段と、
複数の講座の中から受講者が受講する講座を学習計画に登録可能な受講者側講座登録手段と、
管理者が講座を学習計画に登録可能な管理者側講座登録手段と、を備え、
管理者が学習計画に登録した講座を特定表示態様で表示し、
受講者側講座登録手段によって学習計画に登録された講座の受講期間は受講者によって設定でき、
管理者側講座登録手段によって学習計画に登録された講座の受講期間は管理者によって設定できるが受講者によって設定できず、
受講者側講座登録手段によって設定された受講期間は受講者によって変更でき、
管理者側講座登録手段によって設定された受講期間は受講者によって変更できない学習管理システム。
【請求項2】
受講者側講座登録手段により学習計画に複数の講座が登録されている場合、複数の講座は終了予定日順に並べて表示される請求項1に記載の学習管理システム。
【請求項3】
学習計画の表示は、学習期間内、又は、学習未修了を選択して行われ、
学習期間内の表示は、終了予定日が到来していない講座の表示であり、
学習未修了の表示は、終了予定日を経過し、学習状況が修了していない講座の表示であり、
終了予定日を変更することによって、学習未修了であった講座を学習期間内の表示の講座とすることができる請求項2に記載の学習管理システム。
【請求項4】
受講期間に関する情報を受講者に連絡する連絡手段と、を備える請求項1乃至3のいずれかに記載の学習管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
学習管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
講座の配信を受けてそれを学習する受講者の学習の進捗を推定し、試験日などの予め定められている期日までに学習が間に合うように支援するといった学習の進捗遅れに対する適切な支援を行う学習管理装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-350903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような学習管理装置によると、受講者が受講する講座が学習管理装置によって決められてしまうため、受講者の希望する講座を選択して受講ができず、予め決められた講座を強制的に学習させられてしまうため、受講者の学習に対するモチベーションが低下してしまうことが想定される。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、受講者が自主的に受講する講座を選択して学習計画を立て、その学習計画に従って学習を管理する学習管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による学習管理システムの特徴は、
複数の講座を記憶する講座記憶手段と、
複数の講座の中から受講者が受講する講座を学習計画に登録可能な受講者側講座登録手段と、
管理者が講座を学習計画に登録可能な管理者側講座登録手段と、を備え、
管理者が学習計画に登録した講座を特定表示態様で表示し、
受講者側講座登録手段によって学習計画に登録された講座の受講期間は受講者によって設定でき、
管理者側講座登録手段によって学習計画に登録された講座の受講期間は管理者によって設定できるが受講者によって設定できず、
受講者側講座登録手段によって設定された受講期間は受講者によって変更でき、
管理者側講座登録手段によって設定された受講期間は受講者によって変更できない
【発明の効果】
【0007】
受講者が自主的に受講する講座を選択して学習計画を立て、その学習計画に従って学習を管理する学習管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態における学習管理システムの構成を示す概略図である。
図2】本実施の形態における学習計画設定処理を示すフローチャートである。
図3】本実施の形態における学習計画登録処理を示すフローチャートである。
図4】本実施の形態における学習計画登録処理において受講者側端末装置のディスプレイに表示される画像を示す図である。
図5】本実施の形態における学習期間変更処理を示すフローチャートである。
図6】本実施の形態における学習計画に登録されている講座の学習計画表示を示す図である。
図7】本実施の形態におけるメール送信処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<<<<本実施の形態の概要>>>>
<<<第1の実施の態様>>>
<<第1-1の実施の態様>>
第1-1の実施の態様によれば、
複数の講座を記憶する講座記憶手段と、
複数の講座の中から受講者が受講する講座を学習計画に登録可能な受講者側講座登録手段と、を備える学習管理システムが提供される。
【0010】
学習管理システムは、講座記憶手段と、受講者側講座登録手段と、を備える。
【0011】
講座記憶手段は、複数の講座を記憶する手段である。講座記憶手段は、例えば、学習管理システムのRAMである。講座は、例えば、動画メディア、音声メディア等である。
【0012】
受講者側講座登録手段は、複数の講座の中から受講者が受講する講座として学習計画に登録する手段である。講座登録手段は、例えば、学習計画登録処理S300のステップS305、ステップS307である。講座登録手段は、学習計画登録処理S300のステップS307、ステップS311、ステップS321を含んでも良い。
【0013】
このように構成することで、受講者が自主的に受講する講座を選択することにより、受講者の希望を学習計画に反映させることができる。また、学習計画の一部を受講者の自主性に委ねることができる。
【0014】
<<第1-2の実施の態様>>
第1-2の実施の態様は、第1-1の実施の態様において、
管理者が講座を学習計画に登録可能な管理者側講座登録手段と、を備え
管理者が学習計画に登録した講座を特定表示態様で表示する。
【0015】
学習管理システムは、管理者側講座登録手段と、を備える。管理者側講座登録手段は、管理者が講座を学習計画に登録可能な管理者側講座登録処理である。
【0016】
学習管理システムは、管理者が学習計画に登録した講座を特定表示態様で表示する。特定表示態様は、必修のラベルや推奨のラベルである。
【0017】
このように構成することで、管理者側の独立した機能で行われるため、管理者側の権限に合わせた運用が可能となる。また、管理者側で学習計画を設定した講座に対してのみラベルを表示可能としたので、学校や法人等での必修講座の教育等に最適である。
【0018】
<<第1-3の実施の態様>>
第1-3の実施の態様は、第1-2の実施の態様において、
受講者側講座登録手段によって学習計画に登録された講座の受講期間は受講者によって設定できるが、管理者側講座登録手段によって学習計画に登録された講座の受講期間は受講者によって設定できないようにする。
【0019】
学習計画に登録された講座の受講期間を受講者によって設定可能な受講期間設定手段を設けても良い。受講期間設定手段は、例えば、学習計画登録処理S300のステップS307、ステップS309、ステップS311、ステップS321や学習期間変更処理S500である。
【0020】
このように構成することで、講座の受講期間である終了予定日を受講者が設定可能なため、受講者の希望を学習計画に反映させることができる。また、管理者によって設定する講座を必ず受講してもらいたい講座とすることができ、管理者が指定した学習計画で受講してもらうことで、受講率を向上させることができる。
【0021】
<<第1-4の実施の態様>>
第1-4の実施の態様は、第1-3の実施の態様において、
受講期間に関する情報を受講者に連絡する連絡手段と、を備える。連絡手段は、メール送信処理である。
【0022】
このように構成することで、メールを受信した受講者は、学習進捗ペースを確認することができ、学習計画の見直しをすることができる。
【0023】
<<<<本実施の形態の詳細>>>>
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0024】
<<<<学習管理システム>>>>
図1は、本実施の形態における学習管理システムの構成を示す概略図である。学習管理システム1は、以下に説明する講座を受講者に配信し、受講者の学習進捗、テストによる成績等を管理するシステムである。学習管理システム1は、管理者側端末装置101、受講者側端末装置120及びサーバ200からなる。学習管理システム1は、管理者側端末装置101、受講者側端末装置120、サーバ200のうちの一または複数の装置との組み合わせを学習管理システム1としても良い。例えば、サーバ200との組み合わせを学習管理システム1としても良い。また、学習管理システム1は、管理者側端末装置101、受講者側端末装置120、サーバ200、図示していないその他の学習管理装置の何れか一の装置を学習管理システム1としても良い。例えば、学習管理装置を学習管理システム1としても良い。さらに、学習管理システム1は、管理者側端末装置101、受講者側端末装置120、サーバ200の組み合わせを学習管理システム1としても良い。例えば、管理者側端末装置101とサーバ200との組み合わせを学習管理システム1としても良い。
【0025】
学習管理システム1の教材資料は、学習支援に用いる学習教材である。この教材資料は、メディアから構成される。なお、教材資料は、以下、講座として説明する。メディアは、動画と音声の両方を含むメディア、または動画と音声の何れかを含むものである。例えば、動画メディア、音声メディア等である。動画メディアは、授業、講義、教示(例えば、職業に関する教示)等を収録した動画の媒体である。動画メディアは、音声を含んでいるが、音声を含んでいなくても良い。音声メディアは、授業、講義、各種説明(例えば、製品やサービスの説明の音声)等を収録した音声の媒体である。音声メディアは、静止画を含んでいても良いし、含んでいなくても良い。
【0026】
メディアは、複数のジャンルに分類されている。ジャンルは、例えば、時事、会計・ファイナンス、人事・労務、法務、英語等がある。この他、戦略、イノベーション、マーケティング、営業力強化、人と組織のマネジメント、セルフマネジメント、仕事力、思考法、グローバル・異文化、データリテラシー、テクノロジー、実務英語、教養等をジャンルに設定しても良い。また、一部のジャンルは、複数のカテゴリに分類している。例えば、会計・ファイナンスのジャンルは、会計のカテゴリと、ファイナンスのカテゴリに分類している。
【0027】
<<<管理者側端末装置101>>>
管理者側端末装置101は、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、HDD(ハードディスクドライブ)、I/F(通信インターフェース装置)、ディスプレイ、操作装置(キーボード、マウス、タッチパネルなど)、カメラ、マイクなどを備えたパーソナルコンピュータ、タブレット側コンピュータ、携帯型端末装置などである。管理者側端末装置101のディスプレイは、各種情報を表示する。ディスプレイは、管理者側端末装置101と一体に備えられるものであっても、別体に備えられるものであっても良い。管理者側端末装置101は、各種の演算処理及びデータ処理や、インターネットなどの通信ネットワーク100を介してサーバ200との通信処理などが可能な装置である。管理者側端末装置101は、管理者が操作することができる。管理者は、管理者側端末装置101を用いて管理者IDとパスワードを入力することで学習管理システム1にログインすることができる。
【0028】
<<<受講者側端末装置120>>>
受講者側端末装置120は、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、HDD(ハードディスクドライブ)、I/F(通信インターフェース装置)、ディスプレイ、操作装置(キーボード、マウス、タッチパネルなど)などを備えたパーソナルコンピュータ、タブレット側コンピュータ、携帯型端末装置などである。受講者側端末装置120のディスプレイは、各種情報を表示する。ディスプレイは、受講者側端末装置120と一体に備えられるものであっても、別体に備えられるものであっても良い。受講者側端末装置120は、各種の演算処理及びデータ処理や、インターネットなどの通信ネットワーク100を介してサーバ200との通信処理などが可能な装置である。受講者側端末装置120は、受講者が操作することができる。受講者は、受講者側端末装置120を用いて受講者のユーザIDとパスワードを入力することで学習管理システム1にログインすることができる。
【0029】
<<<サーバ200>>>
サーバ200は、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、HDD(ハードディスクドライブ)、I/F(通信インターフェース装置)、操作装置(キーボード、マウス、タッチパネルなど)などを備えたコンピュータなどである。サーバ200は、各種の演算処理及びデータ処理や、インターネットなどの通信ネットワーク100を介して管理者側端末装置101及び受講者側端末装置120との通信処理などが可能な装置である。サーバ200は、学習管理システム1の管理者が操作することができ、講座のデータ、受講者のデータ、受講者の学習進捗データ、受講者の成績データ等を管理している。
【0030】
<<<<処理の概要>>>>
図2は、本実施の形態における学習計画設定処理を示すフローチャートである。学習計画設定処理は、学習管理システム1の処理である。学習計画設定処理では、ステップS300の学習計画登録処理(図3参照)と、ステップS500の学習期間変更処理(図5参照)と、ステップS600の学習計画表示処理(図6参照)と、ステップS700のメール送信処理(図7参照)と、を実行する。
【0031】
<<<学習計画登録処理>>>
次に、図3図4を用いて、学習計画登録処理を説明する。図3は、学習計画登録処理を示すフローチャートである。図4は、学習計画登録処理において、受講者側端末装置120のディスプレイに表示される画像を示す図である。学習計画登録処理は、学習管理システム1の処理であり、受講者が講座を学習計画に登録可能な受講者側講座登録処理である。
【0032】
先ず、ステップS301で、講座検索を実行する。講座検索においては、受講者が受講者側端末装置120を用いて学習計画に設定登録する講座をキーワードやジャンルやカテゴリや学習状況を設定して検索するようになっている。なお、講座検索は、受講者側端末装置120を用いて行うが、ネットワーク100を介したサーバ200に記憶されている複数の講座の中から検索を行っている。検索方法は、ジャンルから講座を検索する方法、講座を条件から探す方法等がある。
【0033】
先ず、ジャンルから講座を検索する方法について説明する。受講者側端末装置120のディスプレイには、図4の(a)に示すような、時事、会計・ファイナンス、人事・労務、法務、戦略、英語等の複数のジャンルが表示(ジャンルから講座を探す表示部)されている。受講者は、この複数のジャンルから一のジャンルを指定する。ジャンルを指定すると、図4の(c)に示す検索結果の表示部(指定したジャンルのメディアの情報の表示領域)が、受講者側端末装置120のディスプレイに表示される。指定したジャンルのメディアの情報の表示領域は、検索結果を示す領域と、メディアの情報を示す領域とに区分けされている。そして、受講者がディスプレイに表示されている講座の中から一の講座の「計画に登録」のボタンを押す(選択する)ことで、その講座を学習計画に登録することができるようになっている。
【0034】
次に、講座を条件から探す方法について説明する。ジャンルを指定すると、図4の(b)に示す講座を条件から探す表示部(講座を条件から探す表示領域)が受講者側端末装置120のディスプレイに表示される。本実施の形態では、ジャンルを指定すると、図4の(b)の表示部と、図4の(c)の表示部とが受講者側端末装置120のディスプレイに左右に並べて表示されるようになっている。講座を条件から探す表示領域は、キーワードを入力する領域と、ジャンルを指定する領域と、カテゴリを指定する領域と、学習状況を指定する領域とに区分けされている。キーワードを入力する領域に、任意のキーワードを入力することでキーワード検索をすることができる。キーワード検索は、講座で検索するキーワード検索方法と、動画で検索するキーワード検索方法とプルダウン式で選択できるようになってる。また、ジャンルを指定する領域で、ジャンルを指定することでジャンル検索をすることができる。ジャンルを指定する領域は、複数のジャンルをプルダウン式で選択できるようになっている。さらに、カテゴリを指定する領域で、カテゴリを指定することでカテゴリ検索をすることができる。カテゴリを指定する領域は、複数のカテゴリをプルダウン式で選択できるようになってる。さらにまた、学習状況を指定する領域で、学習が修了である講座と未修了である講座との何れかを指定することで学習状況検索をすることができる。学習状況を指定する領域は、修了、未修了の何れかをプルダウン式で選択できるようになっている。
【0035】
講座を条件から探す方法を用いて講座を検索する場合、一の項目のみを指定して検索を実行しても良いし、複数の項目を指定して検索を実行しても良い。講座を条件から探す方法により検索を実行した場合、図4の(c)に示す検索結果の表示部に検索結果が表示される。そして、受講者がディスプレイに表示されている講座の中から一の講座の「計画に登録」のボタンを押す(選択する)ことで、その講座を学習計画に登録することができるようになっている。
【0036】
図3に戻り、ステップS303で、学習管理システム1は、受講者が学習しようと決めた講座の「計画に登録」のボタンが押下されたか否かを判断する。「計画に登録」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS305で、学習管理システム1は、ボタンが押下された講座が示すデータをRAMに記憶して学習計画に登録する。一方、ステップS303で、「計画に登録」のボタンが押下されていない場合(NO)、「計画に登録」のボタンが押下されるまでステップS303の処理を繰り返す。「計画に登録」のボタンが押下された場合、「計画に登録」のボタンの表示から学習計画に登録されたことを示す「登録済み」のボタンに変更される。この「登録済み」のボタンが押下された場合、再度、「計画に登録」のボタンの表示となり、学習計画に登録が可能なことを示すようになっている。
【0037】
次に、ステップS307で、学習管理システム1は、受講者が学習しようと決めた講座であって、学習計画に登録された講座の「学習期間設定」のボタン(図6の(b)参照)が押下されたか否かを判断する。「学習期間設定」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS309に移行する。一方、ステップS307で、「学習期間設定」のボタンが押下されていない場合(NO)、ステップS321で、学習管理システム1は、所定の日付(例えば、受講できる期間の終了日である受講終了日の日付)を終了予定日に自動的に設定して学習計画に登録する。なお、ステップS321ではなくステップS305の処理で、所定の日付(例えば、受講終了日の日付)を自動的に終了予定日に設定して学習計画に登録するようにしても良い。このように設定することによって、現時点で終了予定日の詳細を設定せずに将来的に受講者が学習しようと思っている講座を学習計画に登録することができるため、ブックマーク機能とすることができる。また、受講者毎に所定の日付を設定可能にしても良い。受講者A(例えば、学習管理システム1を個人で契約している受講者)の場合は、所定の日付を契約してから半年後や1年後の受講終了日の日付とし、受講者B(例えば、学習管理システム1を法人で契約している受講者)の場合は、所定の日付を契約で設定された受講終了日の日付とするようにしても良い。なお、受講終了日以降の日付を終了予定日として設定できないようにしている。このように設定することによって、受講者の契約形態の違いによって終了予定日を管理することができる。
【0038】
次に、ステップS309で、学習管理システム1は、終了予定日が入力され、且つ、「登録」のボタン(図6の(c)参照)が押下されたか否かを判断する。「登録」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS311で、学習管理システム1は、入力されている終了予定日が示すデータをRAMに記憶し、学習計画に登録して本処理を終了する。一方、ステップS309で、「登録」のボタンが押下されていない場合(NO)、「登録」のボタンが押下されるまでステップS309の処理を繰り返すが、「キャンセル」のボタン(図6の(c)参照)が押下された場合は、本処理を終了する。
【0039】
また、一の講座は、複数の動画で構成されており、これらの複数の動画も学習計画に登録することができる。例えば、動画A、動画Bから構成される講座1は、図3で示した処理で学習計画に登録ができるとともに、動画A、動画Bも各々学習計画に登録することができる。
【0040】
以下に、動画Aを学習計画に登録する例を説明する。ステップS303同様に、学習管理システム1は、受講者が学習しようと決めた動画の「計画に登録」のボタンが押下されたか否かを判断する。「計画に登録」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS305同様に、学習管理システム1は、動画AのデータをRAMに記憶して学習計画に登録する。
【0041】
次に、ステップS307同様に、学習管理システム1は、動画Aの「学習期間設定」のボタン(図6の(b)参照)が押下されたか否かを判断する。「学習期間設定」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS309同様に、学習管理システム1は、終了予定日が入力され、且つ、「登録」のボタン(図6の(c)参照)が押下されたか否かを判断する。「登録」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS311同様に、学習管理システム1は、入力されている終了予定日が示すデータをRAMに記憶し、学習計画に登録する。
【0042】
一方、「学習期間設定」のボタンが押下されていない場合、ステップS321同様に、学習管理システム1は、所定の日付(例えば、受講終了日の日付)もしくは講座の予定終了日が登録されている場合はその日付と同じ日付を終了予定日に自動的に設定して学習計画に登録する。なお、この処理ではなくステップS305に相当する処理で、所定の日付(例えば、受講終了日の日付)を終了予定日に自動的に設定して学習計画に登録するようにしても良い。このように設定することによって、現時点で終了予定日の詳細を設定せずに将来的に受講者が学習しようと思っている動画を学習計画に登録することができるため、ブックマーク機能とすることができる。また、受講者毎に所定の日付を設定可能にしても良い。受講者A(例えば、学習管理システム1を個人で契約している受講者)の場合は、所定の日付を契約してから半年後や1年後の日付とし、受講者B(例えば、学習管理システム1を法人で契約している受講者)の場合は、所定の日付を契約で設定された日付とするようにしても良い。なお、契約の終了予定日以降の日付を終了予定日として設定できないようにしている。このように設定することによって、受講者の契約形態の違いによって終了予定日を管理することができる。なお、動画Bは動画Aと同様に学習計画に登録することができる。
【0043】
<<<学習期間変更処理>>>
次に、図5を用いて、学習期間変更処理を説明する。図5は、学習期間変更処理を示すフローチャートである。学習期間変更処理は、学習管理システム1の処理である。先ず、ステップS501で、学習管理システム1は、学習計画に登録されている講座の「学習期間設定」のボタンが押下されたか否かを判断する。「学習期間設定」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS503に移行する。一方、ステップS503で、「学習期間設定」のボタンが押下されていない場合(NO)、登録されている終了予定日を変更することなく本処理を終了する。
【0044】
次に、ステップS503で、学習管理システム1は、終了予定日が入力され、且つ、「登録」のボタンが押下されたか否かを判断する。「登録」のボタンが押下された場合(YES)、ステップS505で、学習管理システム1は、既にRAMに登録されていた終了予定日のデータを、今回入力された終了予定日が示すデータに変更してRAMに記憶し、学習計画に登録して本処理を終了する。一方、ステップS503で、「登録」のボタンが押下されていない場合(NO)、「登録」のボタンが押下されるまでステップS503の処理を繰り返すが、「キャンセル」のボタンが押下された場合は、本処理を終了する。
【0045】
<<<学習計画表示処理>>>
次に、図6を用いて、学習計画表示処理を説明する。学習計画表示処理は、学習管理システム1の処理である。図6は、学習計画に登録されている講座の学習計画表示の図である。学習計画表示は、図6の(a)に示すように、学習計画に登録されている複数の講座を縦に並べて受講者側端末装置120のディスプレイに表示される。一の講座に対しては、学習の進捗率表示部、講座のタイトル表示部、ラベル表示部、講座・動画表示部、終了予定表示部、設定表示部等によって講座の詳細を表示している。複数の講座が学習計画に登録されている場合、学習管理システム1は、複数の講座を終了予定日順に表示する。このように終了予定日が早いものを先に表示することにより、受講者自身が自分の学習ペースで計画を立てて学習を進め易くすることができるようになっている。学習計画表示の画面で表示されている講座の終了予定日は、学習期間変更処理によって変更ができるようになっている。また、学習計画表示の画面で表示されている講座は、図6の(c)の「削除」ボタンを押下することで削除することもできるようになっている。終了予定日を変更したり削除したりすることで、受講者は自分の学習計画および学習ペースを見直しすることができるようになっている。
【0046】
学習計画表示は、学習期間内の表示と、学習未修了の表示とを分けて可能であり、受講者が学習期間内のタブと学習未修了のタブとの何れか一方を選択することによって、学習管理システム1は、選択されたタブの学習計画表示を実行する。図6の(a)では、学習期間内のタブが選択されている。学習期間内の表示は、終了予定日が到来していない講座の表示であり、学習未修了の表示は、終了予定日を経過し、学習状況が修了していない(進捗率が100%ではない)講座の表示である。学習未修了で表示されている講座の終了予定日は、学習期間変更処理によって変更ができるようになっている。受講者が終了予定日を変更することによって、学習未修了であった講座を学習期間内の表示の講座とすることができ、学習計画の見直しができるようになっている。
【0047】
学習計画表示のラベル表示部のラベルの表示が必修または推奨の講座は、管理者が終了予定日を設定するように構成しており、受講者が終了予定日を変更できないようになっている。終了予定日は、図6の(a)に示す設定表示部の丸の操作領域を操作することで変更ができるようになっているが、必修のラベルと推奨のラベルの講座は、図6の(a)に示すように設定表示部の操作領域が表示されないため、終了予定日を変更することができない。一方、必修のラベルや推奨のラベルの講座ではない一般の講座の設定表示部は、操作領域が表示される。この操作領域を操作すると、図6の(b)の「学習期間設定」のボタンが表示され、このボタンが操作可能となるため、終了予定日を変更することができる。
【0048】
ラベルの表示が必修または推奨の講座は、管理者が講座を学習計画に一括して登録可能な管理者側講座登録処理を用いて実行する。講座の識別情報に対して、必修、推奨の区分の情報(0が必修、1が推奨)、受講者のユーザID、受講開始日、終了予定日、更新フラグ(新規、削除は0、既存の講座の更新は1)、削除フラグ(新規、更新は0、既存の講座の削除は1)、の情報を設定したデータを準備し、このデータを管理者側端末装置101で取り込むことにより、ラベルの表示が必修または推奨の講座を設定することができる。なお、管理者側講座登録処理を用いて設定した終了予定日は受講者が変更できないようになっている。
【0049】
また、受講者が設定した講座Aを必修または推奨の講座Aとして管理者が変更することができるようになっている。例えば、受講者が講座Aを学習計画に終了予定日Aで登録する。受講者の学習計画には、講座Aにラベルは表示されず、終了予定日が終了予定日Aで表示される。その後、管理者が受講者に対して講座Aを必修として学習計画に終了予定日Aとは異なる終了予定日Bで登録する。受講者の学習計画には、講座Aに必修のラベルが表示され、終了予定日が終了予定日Bで表示される。このように、受講者が登録したものと同じ講座Aを管理者が指定して登録した場合は、管理者が指定したラベルや終了予定日に上書きされ、受講者が登録したものではなくなる(当初の学習計画で表示されなくなる)。なお、終了予定日Bは、終了予定日Aと異なる日付であれば良く、終了予定日Aよりも前の日付、後の日付の何れであっても良い。
【0050】
管理者側講座登録処理で用いる設定用のデータはCSVファイル形式であり、登録フォーマットを複雑化させていないため、メモ帳があればいつでも編集、登録が可能なため、管理者に対して容易な作業となっている。さらに、必修のラベルと推奨のラベルを付与する講座の設定の管理者側講座登録処理は、管理者側の独立した機能で行われるため、管理者側の権限に合わせた運用が可能となる。さらにまた、管理者の操作レベルに合わせて、機能利用のオン、オフができるため、操作不要の方への公開を制限でき、運用上のオペレーションミスを予防することができる。このように管理者側で学習計画を設定した講座に対してのみ、ラベルを表示可能とし、さらに終了予定日を変更できないようにしたので、学校や法人等での必修講座の教育等に最適である。特に法人の場合は、会社として必ず受講してもらいたい講座がある際、受講者に受講を任せるのではなく、会社の計画として受講してもらうことで、受講率と受講モチベーションを向上させることができる。また、管理者側から学習計画に設定した講座は、受講者側からの情報変更はできないように制限されているため、管理者は受講者に学習をスムーズに実施させることができる。
【0051】
本実施の形態では、学習期間内の表示と、学習未修了の表示の2パターンの学習計画表示を例示したが、必修のラベルが設定されている教材のみの表示や推奨のラベルが設定されている講座のみの表示ができるように構成しても良い。
【0052】
<<<メール送信処理>>>
次に、図7を用いて、メール送信処理を説明する。図7は、メール送信処理を示すフローチャートである。メール送信処理は、学習管理システム1の処理である。学習管理システム1は、メール送信処理を用いて、受講者(受講者側端末装置120)に学習ペースを示したメールを送信することができる。
【0053】
先ず、ステップS701で、学習管理システム1は、受講者のユーザIDを設定する。次に、ステップS703で、学習管理システム1は、7日以内に終了予定日の講座があるか否かを判断する。7日以内に終了予定日の講座がある場合(YES)、ステップS705で、学習管理システム1は、7日以内に終了予定日の講座の数をカウントしてデータをRAMに記憶する。一方、ステップS703で、7日以内に終了予定日の講座がない場合(NO)、ステップS707に移行する。
【0054】
次に、ステップS707で、学習管理システム1は、14日以内に終了予定日の講座があるか否かを判断する。なお、14日以内に終了予定日の講座に7日以内に終了予定日の講座は含んでいない。14日以内に終了予定日の講座がある場合(YES)、ステップS709で、学習管理システム1は、14日以内に終了予定日の講座の数をカウントしてデータをRAMに記憶する。一方、ステップS707で、14日以内に終了予定日の講座がない場合(NO)、ステップS711に移行する。
【0055】
次に、ステップS711で、学習管理システム1は、30日以内に終了予定日の講座があるか否かを判断する。なお、30日以内に終了予定日の講座に7日以内に終了予定日の講座と14日以内に終了予定日の講座は含んでいない。30日以内に終了予定日の講座がある場合(YES)、ステップS713で、学習管理システム1は、30日以内に終了予定日の講座の数をカウントしてデータをRAMに記憶する。一方、ステップS711で、30日以内に終了予定日の講座がない場合(NO)、ステップS715に移行する。
【0056】
次に、ステップS715で、学習管理システム1は、RAMに記憶した7日以内に終了予定日の講座の数と、14日以内に終了予定日の講座の数と、30日以内に終了予定日の講座の数とを集計したデータをRAMに記憶する。
【0057】
次に、ステップS717で、学習管理システム1は、ステップS715で集計したデータにおいて、7日以内に終了予定日の講座の数と、14日以内に終了予定日の講座の数と、30日以内に終了予定日の講座の数との全てが0ではないか否かを判断する。0でない場合(YES)、ステップS719で、学習管理システム1は、ユーザIDの受講者に対して集計結果を反映したメールを送信する。一方、ステップS717で、0である場合(NO)、メールを送信せずに本処理を終了する。なお、ステップS717で0である場合、0件であることを示す内容のメールを送信するようにしても良い。
【0058】
例えば、7日以内に終了予定日の講座の数が1、14日以内に終了予定日の講座の数が2、30日以内に終了予定日の講座の数が3の場合、学習管理システム1は、ユーザIDの受講者に対して以下のメールを送信する。
【0059】
ユーザIDの受講者様
学習が計画されている講座または動画:全10件のうち、
7日以内に終了予定日を迎えるもの:1件
14日以内に終了予定日を迎えるもの:2件
30日以内に終了予定日を迎えるもの:3件
なお、終了予定日を過ぎた未修了の計画については集計に含んでおりません。
【0060】
このように、短期間(例えば、7日)の間に終了予定日を迎えるものと、中期間(例えば、14日)の間に終了予定日を迎えるものと、長期間(例えば、30日)の間に終了予定日を迎えるものとの複数の期間を区分けした集計結果を受講者にメールで送信することにより、メールを受信した受講者は、学習進捗ペースを確認することができ、学習計画の見直しをすることができるようになっている。なお、メールではなく、受講者側端末装置120のディスプレイにポップアップ表示等のように情報表示するようにしても良い。
【0061】
なお、短期間、中期間、長期間の3つの期間を例示したが、これらとは異なる他の期間を追加しても良い。また、これらの期間を受講者が設定できるようにしても良く、この場合、受講者は自身のペースに合わせた学習計画が更にし易くなる。
【0062】
ラベルの表示が必修または推奨の講座Bが設定された場合であって、既に学習計画に設定されている講座Aの終了予定日と必修または推奨の講座Bの終了予定日が同じ場合は、変更が可能な講座Aの終了予定日の変更を推奨するメールを送信するようにしても良い。また、既に学習計画に設定されている講座Aの終了予定日と必修または推奨の講座Bの終了予定日が近い場合(例えば、7日前後の期間)に終了予定日の変更を推奨するメールを送信するようにしても良い。メールではなく、終了予定日が同じであることや近いことを受講者側端末装置120のディスプレイにポップアップ表示等のように情報表示するようにしても良い。このようにすることで、自身の学習計画に会社側の学習計画が割り込んできた場合であっても、会社側の学習計画を優先させつつ自分の学習計画を進めることができる。
【0063】
<<<<本実施の形態の詳細>>>>
上述したように、本発明は、本実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきでない。このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことはもちろんである。
【符号の説明】
【0064】
1 学習管理システム
101 管理者側端末装置
120 受講者側端末装置
200 サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7