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特許7303606端末装置、表示方法および表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】端末装置、表示方法および表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/472 20110101AFI20230628BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20230628BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20230628BHJP
【FI】
H04N21/472
H04N21/431
G06F3/048
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023509530
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(86)【国際出願番号】 JP2022038835
【審査請求日】2023-02-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://www.splyza.com/mail-magazine/2022-07.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://apps.apple.com/jp/splyza-teams/id1050899495
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://play.google.com/store/apps/details?id=com.splyza.spoch&hl=ja&gl=US
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://www.splyza.com/staff-blog/2022-10.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://www.youtube.com/watch?v=sUVAn-sIMHQ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://twitter.com/splyzateams/status/1562364215645458436?s=61&t=owmoDtY6C4qZFxA2BP0o3Q
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月14日 以下のウェブサイトにて掲載 https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fsplyza.teams%2Fposts%2Fpfbid03146o9eEUcZUuD5ZSpYv7W5m8p5b21B1bbfqSfLLWZJZDEnMazFJpmmFhdZhoU3Pyl
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516277761
【氏名又は名称】株式会社SPLYZA
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】土井 寛之
【審査官】醍醐 一貴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/137449(WO,A1)
【文献】特開2021-108451(JP,A)
【文献】特開2014-053776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04N 7/14-7/173
G06F 3/048ー3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データを記憶する第1記憶部と、
前記動画データに設定される時間軸において第1投稿に関連づけられる表示時刻と、前記時間軸において前記第1投稿に対する返信である1以上の第2投稿に関連づけられる表示時刻と、前記第1投稿の内容と、前記1以上の第2投稿の内容とを記憶する第2記憶部と、
表示対象として前記第1投稿が選択された場合、表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、前記表示対象の第1投稿の内容と、前記1以上の第2投稿を選択させるための情報とを表示させ、前記1以上の第2投稿の中から表示対象の第2投稿が選択された場合、前記表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと前記表示対象の第2投稿の内容とを表示させる、表示制御部と、を有する、
端末装置。
【請求項2】
前記第1投稿は、1以上の第1投稿を含み、
前記表示制御部は、前記動画データと、前記1以上の第1投稿を選択させるための情報とを表示させ、前記1以上の第1投稿の中から表示対象の第1投稿が選択された場合、選択された前記表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、選択された前記表示対象の第1投稿の内容とを表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データを動画データ表示領域に表示させ、前記表示対象の第1投稿の内容を、前記動画データ表示領域に重畳される第1投稿表示領域に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
ユーザから、前記第1投稿に関連づけられる表示時刻及び前記第1投稿の内容、及び/又は、前記表示対象の第1投稿に対する返信である第2投稿に関連づける表示時刻及び該第2投稿の内容を受け付ける、受付部、を有する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データを動画データ表示領域に表示させ、前記表示対象の第1投稿の内容を前記動画データ表示領域とは重ならない第1投稿表示領域に表示させ、前記表示対象の第2投稿の内容を前記動画データ表示領域とは重ならない第2投稿表示領域に表示させる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記動画データ表示領域において、前記表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データを、前記表示時刻で一時停止させて表示する、
請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記1以上の第1投稿を選択させるための情報には、前記第1投稿に対する返信である前記第2投稿の数を示す情報が含まれる、
請求項2に記載の端末装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記表示対象の第1投稿又は第2投稿の内容に、前記動画データに重畳表示させる付加情報が含まれている場合、前記動画データに前記付加情報を重畳させて表示する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記1以上の第2投稿の公開対象となるユーザが、特定のユーザに設定されている場合、端末装置を利用するユーザが当該特定のユーザである場合に前記1以上の第2投稿を表示させるように制御する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項10】
端末装置が行う表示方法であって、
動画データを第1記憶部に記憶させるステップと、
前記動画データに設定される時間軸において第1投稿に関連づけられる表示時刻と、前記時間軸において前記第1投稿に対する返信である1以上の第2投稿に関連づけられる表示時刻と、前記第1投稿の内容と、前記1以上の第2投稿の内容とを第2記憶部に記憶させるステップと、
表示対象として前記第1投稿が選択された場合、表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、前記表示対象の第1投稿の内容と、前記1以上の第2投稿を選択させるための情報とを表示させ、前記1以上の第2投稿の中から表示対象の第2投稿が選択された場合、前記表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと前記表示対象の第2投稿の内容とを表示させるステップと、を含む、
表示方法。
【請求項11】
コンピュータに、
動画データを第1記憶部に記憶させるステップと、
前記動画データに設定される時間軸において第1投稿に関連づけられる表示時刻と、前記時間軸において前記第1投稿に対する返信である1以上の第2投稿に関連づけられる表示時刻と、前記第1投稿の内容と、前記1以上の第2投稿の内容とを第2記憶部に記憶させるステップと、
表示対象として前記第1投稿が選択された場合、表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、前記表示対象の第1投稿の内容と、前記1以上の第2投稿を選択させるための情報とを表示させ、前記1以上の第2投稿の中から表示対象の第2投稿が選択された場合、前記表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと前記表示対象の第2投稿の内容とを表示させるステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、表示方法および表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが動画を投稿でき、また、他のユーザにより投稿された動画を視聴することができる動画共有サービスが知られている。例えば特許文献1には、複数の動画投稿サービスに動画を投稿する配信者の負担を減らすことが可能な技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6778838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
同一の動画を視聴する複数のユーザが、投稿された動画を参照しながら会話をしたい場合がある。一例として、スポーツの動画を選手とコーチが閲覧し、例えば、どの時点でどのように動けば相手に得点を決められずに済んだのかなど、関連する1以上の場面を振り返りながら意見を交わすといった状況が想定される。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ユーザ同士が、投稿された動画において、関連する1以上の場面についてコミュニケーションを図る手段は用意されていない。
【0005】
そこで、本発明は、複数のユーザが、共有された動画において、関連する1以上の場面についてコミュニケーションを図ることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る端末装置は、動画データを記憶する第1記憶部と、動画データに設定される時間軸において第1投稿に関連づけられる表示時刻と、時間軸において第1投稿に対する返信である1以上の第2投稿に関連づけられる表示時刻と、第1投稿の内容と、1以上の第2投稿の内容とを記憶する第2記憶部と、表示対象として第1投稿が選択された場合、表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、表示対象の第1投稿の内容と、1以上の第2投稿を選択させるための情報とを表示させ、1以上の第2投稿の中から表示対象の第2投稿が選択された場合、表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと表示対象の第2投稿の内容とを表示させる、表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のユーザが、共有された動画において、関連する1以上の場面についてコミュニケーションを図ることを可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム100の概略構成を示すブロック図である。
図2】情報処理装置1、端末装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3A】情報処理装置1の機能構成を示すブロック図である。
図3B】端末装置2の機能構成を示すブロック図である。
図4A】データベース10のユーザ情報管理テーブルを示す図である。
図4B】データベース10の動画データ管理テーブルを示す図である。
図4C】データベース10のスレッド管理テーブルを示す図である。
図4D】データベース10の投稿管理テーブルを示す図である。
図4E】データベース10の付加情報管理テーブルを示す図である。
図5】動画に関する投稿記事を取り扱う枠組みを説明するためのフローチャートである。
図6】動画に関する投稿記事を取り扱う枠組みを説明するためのフローチャートである。
図7】動画に関する投稿記事を取り扱う枠組みを説明するためのフローチャートである。
図8】端末装置2に表示される画面の一例を示す図である。
図9】端末装置2に表示される画面の一例を示す図である。
図10】端末装置2に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態である情報処理システム100の概略構成を示すブロック図である。図に示すように、情報処理システム100は、動画に関する投稿を管理する情報処理装置1、動画に関する投稿の受付及び投稿の閲覧をすることができる1以上の端末装置2等を備えている。情報処理システム100と各端末装置2とは、所定の通信ネットワークN(LAN、インターネット、専用線、パケット通信網、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線、無線の両方を含む)を介して相互に通信可能に構成されている。
【0011】
このような情報処理システム100は、例えば従来のサーバクライアントシステムの技術を用いて構成することができる。この場合、情報処理装置1は、Webサーバ、AP(アプリケーション)サーバ及びデータベースサーバとして機能し、クライアントとして機能する各端末装置2から例えばHTTPプロトコルに従い送信される所定の要求を受け付けると、この所定の要求に応じた処理を行い、その処理結果を各端末装置2に送信することができる。また、情報処理装置1は、所定の要求に応じた処理を行うために必要なJavaScriptなどのプログラムを、端末装置2に送信することができる。
【0012】
図2は、情報処理装置1及び端末装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置1及び端末装置2は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ、記憶装置(ROM、RAM、キャッシュメモリ、外部記憶装置、記憶媒体など)、ユーザインタフェース(キーボード、タッチパネル、表示装置、プリンタなど)、通信インタフェース等のハードウェアを備えるコンピュータにより構成することができる。
【0013】
情報処理装置1は、単一のコンピュータにより構成されるものであっても、ネットワーク上に分散した複数のコンピュータにより構成されるものであってもよい。また端末装置2には、一般的なパソコンや携帯端末、スマートフォンを用いることができる。
【0014】
図3Aは、情報処理装置1の機能構成を示すブロック図である。図3Aに示すように、情報処理装置1は、データベース10、通信部11、制御部12等を含むように構成される。これらの各部は、プロセッサが記憶装置に記憶された所定のプログラムを実行することにより機能的に実現される。また、当該所定のプログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該所定のプログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0015】
データベース10は、ユーザ情報、ユーザが属するグループの情報、グループで共有する動画データ、及びグループで共有する動画データに関する投稿記事の集合であるスレッドなどを格納・管理する。投稿記事は、動画に対するコメント、タグ、及び、動画内の指定された位置に描画される図形や文字等である付加情報等を含む。投稿記事は、「投稿」及び「投稿コメント」等と称されてもよい。
【0016】
データベース10に格納される動画データの形式は限定されないが、例えば、MPEG形式、MP4形式、AVI形式、MOV形式、ASF形式などが考えられる。
【0017】
図4A図4Eは、データベース10のデータ構造の一例を示す図である。なお本実施形態ではテーブルを用いたデータ構造について説明するが、データベース10のデータ構造はこのようなテーブルに限定されるものではなく、互いに直接的・間接的に対応づけられた情報について一方をキーに他方を検索できるようなデータ構造であれば足りる。
【0018】
図4Aは、ユーザ情報を管理するテーブル(ユーザ情報管理テーブル)の例を示す。図に示すように、ユーザ情報管理テーブルでは、ユーザの識別情報(以下、IDと呼ぶ)に対応づけて、ユーザ情報(例えば、ユーザ名、ID及びパスワード等のログイン情報)、ユーザの属性(例えば、特別ユーザ、一般ユーザ等)、ユーザが属するグループのIDなどが管理される。特別ユーザは、全ての投稿を閲覧することができる権利を有するユーザである。また、一般ユーザは、設定により閲覧可能な投稿が制限されるユーザである。本実施形態では、特別ユーザとして、管理者及びコーチが定義されているものとする。また、一般ユーザとして、選手が定義されているものとする。識別情報(ID)は、数字、文字、記号等の組み合わせとすることが考えられるが、これに限定されず、対象を識別できる情報(例えば、名称など)であれば足りる(以下、同様)。
【0019】
図4Bは、動画データを管理するテーブル(動画データ管理テーブル)の例を示す。図に示すように、動画データ管理テーブルでは、動画データのIDに対応づけて、動画データの動画名、動画データ、動画を登録したユーザのグループIDなどが管理される。
【0020】
図4Cは、スレッドを管理するテーブル(スレッド管理テーブル)の例を示す。図に示すように、スレッド管理テーブルでは、スレッドのIDに対応づけて、動画データのID、スレッドの作成、投稿記事の投稿及び投稿記事の内容の閲覧が可能なユーザのグループのID、主投稿のID、1以上の返信投稿のID、返信投稿に対する公開設定などが管理される。ここで、主投稿とは、スレッドを作成する際に投稿される投稿記事(つまりスレッドにおける最初の投稿記事)である。返信投稿とは、主投稿に対する返信として投稿された投稿記事である。公開設定は、同一グループに属するユーザの中で返信投稿を参照可能なユーザに関する設定である。公開設定には、例えば、返信投稿をグループ内の全ユーザに公開する設定、返信投稿をグループ内の特定のユーザに限定する設定(例えば、特別ユーザ及び返信投稿を投稿したユーザに限定等)などが含まれる。
【0021】
なお、本実施形態では、1つのスレッドに1つの主投稿及び当該主投稿に対する1以上の返信投稿を対応づけて管理しているが、1つのスレッドに複数の主投稿及び各主投稿に対する1以上の返信投稿を対応づけてもよい。
【0022】
図4Dは、投稿記事を管理するテーブル(投稿管理テーブル)の例を示す。図に示すように、投稿管理テーブルでは、投稿記事を識別するID(主投稿のID及び返信投稿のIDの両方を含む)に対応づけて、投稿記事を投稿したユーザのID、投稿した日時、動画データに設定される時間軸において投稿記事を表示させる時刻又はフレーム(以下、「表示時刻」と言う。)、投稿記事の内容(以下、「投稿内容」と言う。)等が管理される。投稿内容には、投稿文字、タグ及び/又は動画に付加する付加情報(付加情報ID)等が含まれる。また、投稿日時及び投稿したユーザのユーザ名も投稿内容に含まれることとしてもよい。タグの内容は任意であるが、図4Dの例では、「質問」及び「回答」のタグが指定されている。なお、投稿内容には、投稿文字、タグ及び付加情報のうち一部が省略されてもよい。例えば、タグのみが投稿されてもよいし、文字又は付加情報のみが投稿されてもよい。
【0023】
図4Eは、付加情報を管理するテーブル(付加情報管理テーブル)の例を示す。図に示すように、付加情報管理テーブルでは、付加情報IDに対応づけて、動画内で付加情報を描画する位置を示す情報(描画位置)、付加情報として描画するデータ(例えば円や矢印などの図形データ、文字データ)などが管理される。
【0024】
通信部11は、通信ネットワークNを介して端末装置2に対して情報を入出力可能に構成されており、例えばPPPドライバ、TCP/IPドライバ等の通信モジュールを備えている。
【0025】
制御部12は、情報処理装置1全体の動作を制御するとともに、ログイン処理、データベース10の更新処理などを実行する(図3A参照)。データベース10の更新処理は、後述する処理のほか、新規ユーザ登録処理、新規グループ登録処理、ユーザのグループ加入処理などを含む。
【0026】
図3Bは、端末装置2の機能構成を示すブロック図である。図3Bに示すように、端末装置2は、通信部21、制御部22などを含むように構成される。通信部21及び制御部22は、プロセッサが記憶装置に記憶された所定プログラムを実行することにより実現される。
【0027】
通信部21は、通信ネットワークNを介して情報処理装置1に対して情報を入出力可能に構成されており、例えばPPPドライバ、TCP/IPドライバ等の通信モジュールを備えている。
【0028】
制御部22は、端末装置2全体の動作を制御するとともに、記憶装置に記憶される動画共有プログラム(以下、「動画アプリケーション」と呼ぶ)を実行可能に構成される。端末装置2における上述の所定プログラム及び当該動画アプリケーションは、記憶媒体に格納することができる。上述の所定プログラム及び/又は当該動画アプリケーションを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。また、動画アプリケーションは、例えば外部のアプリケーションサーバ又は情報処理装置1からダウンロード可能なアプリケーション(プログラム)であってもよい。また、動画アプリケーションは、例えばJavaScriptのように、HTTPプロトコルを用いて情報処理装置1からダウンロードされ、Webブラウザで実行されるアプリケーションであってもよい。
【0029】
動画アプリケーションは、端末装置2が備える動画処理機能などと協働して動作し、取得部、第1記憶部、第2記憶部、受付部、登録部及び表示制御部などの機能手段を実現するための命令を含む。
【0030】
取得部は、情報処理装置1から動画データを取得して第1記憶部に格納する。また、取得部は、情報処理装置1から、動画データに対して投稿された投稿記事に関する情報を取得して第2記憶部に格納する。投稿記事に関する情報は、例えば、動画データに設定される時間軸において主投稿(第1投稿)に関連づけられる表示時刻と、当該時間軸において主投稿に対する返信である1以上の返信投稿(第2投稿)に関連づけられる表示時刻と、1以上の主投稿の投稿内容(第1投稿の内容)と、1以上の返信投稿の投稿内容(1以上の第2投稿の内容)と、主投稿の投稿日時と、1以上の返信投稿の投稿日時とを含む。
【0031】
第1記憶部は、情報処理装置1から取得された動画データを記憶する。
第2記憶部は、情報処理装置1から取得された投稿に関する各種データを記憶する。例えば、第2記憶部は、主投稿の内容と、1以上の返信投稿の内容と、主投稿の投稿日時と、1以上の返信投稿の投稿日時と動画データに設定される時間軸において主投稿に関連づけられる表示時刻と、当該時間軸において主投稿に対する返信である1以上の返信投稿に関連づけられる表示時刻と、を記憶する。
【0032】
受付部は、ユーザから各種の操作を受け付ける。例えば、受付部は、ユーザから、動画データの登録を受け付ける。また、受付部は、ユーザから、動画データに対する主投稿の投稿内容及び主投稿に関連づける表示時刻、及び/又は、主投稿に対する返信である返信投稿に関連づける表示時刻及び返信投稿の投稿内容を受け付ける。また、受付部は、ユーザから、1以上の主投稿及び1以上の返信投稿の中から表示対象の投稿の選択を受け付ける。また、受付部は、ユーザから、表示対象の主投稿に対する返信である返信投稿に関連づける表示時刻と、該返信投稿の内容とを受け付ける。
【0033】
登録部は、受付部で受け付けた動画データ、主投稿の投稿内容及び/又は返信投稿の投稿内容等を情報処理装置1に送信する。
【0034】
表示制御部は、動画データの再生表示、主投稿の投稿内容及び/又は返信投稿の投稿内容等を端末装置2の画面に表示させる。例えば、表示制御部は、表示対象として主投稿が選択された場合、表示対象の主投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、表示対象の主投稿の内容と、1以上の返信投稿を選択させるための情報とを表示させ、1以上の返信投稿の中から表示対象の返信投稿が選択された場合、表示対象の返信投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと表示対象の返信投稿の内容とを表示させる。
【0035】
ここで、主投稿は、1以上の主投稿を含んでいてもよい。この場合、表示制御部は、動画データと、当該1以上の主投稿を選択させるための情報とを表示させ、1以上の主投稿の中から表示対象の主投稿が選択された場合、選択された表示対象の主投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、選択された当該表示対象の主投稿の内容とを表示させるようにしてもよい。また、表示制御部は、選択された表示対象の主投稿に対し1以上の返信投稿が存在する場合、更に、1以上の返信投稿を選択させるための情報を表示させるようにしてもよい。
【0036】
また、表示制御部は、1以上の返信投稿に関する公開設定(1以上の返信投稿の公開対象となるユーザの設定)が、特定のユーザに設定されている場合、端末装置2を利用するユーザが当該特定のユーザである場合に当該1以上の返信投稿を表示させるようにしてもよい。つまり、表示制御部は、1以上の返信投稿に関する公開設定が特定のユーザに設定されている場合で、かつ、端末装置2を利用するユーザが特定のユーザ以外である場合、当該1以上の返信投稿を表示させないように制御するようにしてもよい。
【0037】
以下、図5図7に示すフローチャートに基づいて、情報処理システム100によって実現される動画に関する投稿記事を取り扱う際の処理手順を説明する。なお、各工程は処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる。
【0038】
(ログイン処理)
端末装置2(動画アプリケーション)は、ユーザからの入力に基づき、情報処理装置1に通信ネットワークNを介してアクセスする(S100)。
【0039】
情報処理装置1は、端末装置2からのアクセスに対し、ログイン処理を実行する(S101)。ログイン処理は、ユーザが、予め登録された正規のユーザであるかどうかを判断(認証)する処理である。例えば、情報処理装置1は、ユーザIDとユーザが選択したパスワードとを、予めデータベース10のユーザ情報管理テーブルに記憶しておく。そして、情報処理装置1は、ログイン処理時にユーザよりユーザID及びパスワードを受け付け、受け付けた内容と記憶内容とが一致する場合に正規のユーザとして認証する。
【0040】
情報処理装置1は、ログイン処理において正規のユーザとして認証できた場合、認証成功の通知を端末装置2に送信する(S102)。なお、認証失敗した場合はその旨、端末装置2に通知し、ユーザID等の再入力を促すようにすればよい。
【0041】
端末装置2は、情報処理装置1から認証成功の情報を受信した場合、端末装置2の表示装置にメニュー画面を表示し、ユーザからの入力を待機する(S103)。
【0042】
(動画データ登録)
端末装置2の受付部は、ユーザからメニュー画面を介して、動画データ登録の指示を受け付けた場合、動画受付画面を表示し、ユーザからの動画データの指定を待機する(S104)。
【0043】
端末装置2の受付部は、ユーザから動画受付画面を介して動画データの指定を受け付けた場合、指定された動画データを端末装置2の記憶装置から読み出し、読み出した動画データ、動画関連情報(例えば動画名)、ユーザのグループIDとともに動画データ登録要求を情報処理装置1に送信する(S105)。
【0044】
情報処理装置1は、端末装置2から動画データ、動画関連情報、グループIDとともに動画データ登録要求を受信した場合、ユーザ情報管理テーブルを参照して、当該ユーザが指定されたグループに属しているか否かをチェックする。属している場合、情報処理装置1は、新規の動画データIDを生成し、かかる新規の動画データIDを受信した動画データに割り当てて、受信した動画関連情報及びグループIDとともに動画データ管理テーブルに登録する。情報処理装置1は、動画データ管理テーブルの更新が完了したら、登録完了を端末装置2に通知する(S106)。なお、ユーザが指定されたグループに属していない場合、情報処理装置1は、その旨を端末装置2に通知する(以下、同様)。
【0045】
端末装置2は、情報処理装置1から登録完了の通知を受信した場合、S103に戻る。
【0046】
(動画・スレッド閲覧)
端末装置2の受付部は、ユーザからメニュー画面を介して、動画閲覧の指示を受け付けた場合、ユーザのグループIDとともに動画リスト要求を情報処理装置1に送信する(S111)。
【0047】
情報処理装置1は、端末装置2からグループIDとともに動画リスト要求を受信した場合、ユーザ情報管理テーブルを参照して、当該ユーザが指定されたグループに属しているか否かをチェックする。当該ユーザが指定されたグループに属している場合は、動画データ管理テーブルを参照して、受信したグループIDに対応づけられる1以上の動画データのID及び動画名等のリスト情報を取得し、端末装置2に送信する(S112)。
【0048】
端末装置2の表示制御部は、情報処理装置1から動画名等のリスト情報を受信すると、リスト情報を反映させた動画名一覧(動画選択画面)を表示し、ユーザからの入力を待機する(S113)。
【0049】
端末装置2の受付部は、ユーザから動画選択画面を介して視聴する動画の指定を受け付けた場合、選択された動画のIDを、情報処理装置1に送信する(S114)。
【0050】
情報処理装置1は、端末装置2から動画IDを受信した場合、動画データ管理テーブルを参照して、受信した動画IDに対応する動画データを取得する。また、情報処理装置1は、スレッド管理テーブル、ユーザ情報管理テーブル、投稿記事管理テーブル及び付加情報管理テーブルを参照して、動画データに対応づけられる「スレッドに関する情報」を取得する。具体的には、情報処理装置1は、スレッド管理テーブルを参照して、受信した動画IDに対応づけられている1以上のスレッドの各々の、主投稿ID及び1以上の返信投稿IDを特定する。更に、情報処理装置1は、ユーザ情報管理テーブル、投稿記事管理テーブル及び付加情報管理テーブルを参照し、特定した主投稿ID及び返信投稿IDに基づき、スレッドに関する情報を取得する。
【0051】
「スレッドに関する情報」には、主投稿及び各返信投稿を投稿したユーザのユーザ名と、主投稿及び各返信投稿の投稿日時と、主投稿及び各返信投稿に関連づけられる表示時刻と、主投稿及び各返信投稿の投稿内容とが含まれる。なお、主投稿が0件である場合、情報処理装置1から端末装置2に「スレッドに関する情報」は送信されない。また、返信投稿が存在しない場合、「スレッドに関する情報」には、返信投稿の投稿日時、表示時刻及び投稿内容は含まれない。また、情報処理装置1は、返信投稿を公開しないユーザに対しては、返信投稿を投稿したユーザのユーザ名と、返信投稿の投稿日時と、返信投稿に関連づけられる表示時刻と、返信投稿の投稿内容とに代えて、返信投稿の数を「スレッドに関する情報」に含める。続いて、情報処理装置1は、取得した動画データと、スレッドに関する情報とを、端末装置2に送信する(S115)。
【0052】
端末装置2は、情報処理装置1から受信した動画データを第1記憶手段に格納する。また、端末装置2は、スレッドに関する情報を、第2記憶部に格納する。なお、動画データは、情報処理装置1から端末装置2にダウンロードされてもよいし、ストリーミング配信されてもよい。
【0053】
(動画データ表示)
端末装置2は、ユーザから動画の再生を指示された場合、動画データ表示領域にて、指定された動画の再生を開始する(S116)。ユーザは、動画データ表示領域を操作し、動画の再生、一時停止、早送り、早戻し、コマ送り及びコマ戻し等の操作を行うことで、動画を視聴することができる。ここで、端末装置2の受付部は、動画データを参照するユーザから、動画中のある場面に対して主投稿作成の指示を受け付けた場合、ステップS117の処理手順に進む。また、端末装置2の受付部は、ユーザから、当該ユーザ若しくは他のユーザにより投稿された主投稿の表示を指示された場合、ステップS119の処理手順に進む。動画閲覧終了が指示された場合、端末装置2の表示制御部ははS103に戻る。
【0054】
(主投稿の投稿)
端末装置2の受付部は、動画データを参照するユーザから、主投稿に関連づける動画データの表示時刻と、投稿内容と、投稿時刻とを受け付ける(S117)。更に、端末装置2の登録部は、ユーザIDと、投稿対象の動画データのIDと、投稿に関連づける動画データの表示時刻と、投稿内容と、投稿時刻と、公開設定とを含む主投稿作成要求を情報処理装置1に送信する。また、端末装置2は、ユーザから付加情報(図形や文字)を受け付けている場合は、当該付加情報も併せて情報処理装置1に送信する。
【0055】
情報処理装置1は、端末装置2から主投稿作成要求を受信した場合、新規の投稿IDを生成し、かかる新規の投稿IDを、投稿したユーザのユーザID、投稿日時、表示時刻、及び、主投稿の投稿内容に割り当てて投稿管理テーブルに登録する。また、付加情報を併せて受信している場合は、新規の付加情報IDを生成し、かかる新規の付加情報IDを付加情報に割り当てて付加情報管理テーブルに登録するとともに、その付加情報IDを投稿管理テーブルの主投稿に対応する「付加情報」カラムに追加する。
【0056】
また、情報処理装置1は、新規のスレッドIDを生成し、かかる新規のスレッドIDを、主投稿に割り当てた投稿ID、動画データID、投稿したユーザのグループID、及び、公開設定に対応づけてスレッド管理テーブルに登録する。情報処理装置1は、一連のデータベース10の更新が完了したら、主投稿作成完了を端末装置2に通知する(S118)。また、情報処理装置1は、主投稿を投稿したユーザの端末装置2及び当該ユーザと同一グループのユーザの端末装置2であって動画アプリケーションが起動されている端末装置2に対し、「スレッドに関する情報」が更新されたこと及び更新内容を示す情報を通知する。当該情報には、主投稿を投稿したユーザのユーザ名と、主投稿の投稿日時と、主投稿に関連づけられる表示時刻と、主投稿の投稿内容とが含まれる。これにより、グループ内のユーザが投稿した主投稿が、同一グループの各端末装置2の画面に反映される。
【0057】
端末装置2は、情報処理装置1からスレッド作成完了の通知を受信した場合、S116に戻る。
【0058】
(主投稿の表示)
端末装置2の受付部は、投稿済みの1以上の主投稿のうち画面に表示させる主投稿の指定(選択)をユーザから受け付ける(S119)。続いて、端末装置2の表示制御部は、1以上の主投稿の中から指定された主投稿の投稿内容等を表示するとともに、動画データ表示領域に、指定された主投稿の表示時刻における動画データのフレームを静止画像として表示する(S120)。また、端末装置2の受付部は、ユーザから、指定された主投稿に対する返信投稿作成の指示を受け付けた場合、ステップS121の処理手順に進む。また、端末装置2の受付部は、ユーザから、指定された主投稿に対する返信投稿の表示を指示された場合、ステップS123の処理手順に進む。主投稿表示終了が指示された場合、端末装置2の表示制御部はステップS116に戻る。
【0059】
(主投稿への返信投稿)
端末装置2の受付部は、動画データを参照するユーザから、指定された主投稿に対する返信投稿に関連づける動画データの表示時刻と、投稿内容と、投稿時刻とを受け付ける(S121)。更に、端末装置2の登録部は、ユーザIDと、指定された動画データのIDと、返信投稿に関連づける動画データの表示時刻と、投稿内容と、投稿時刻と、主投稿の投稿IDとを含む返信投稿要求を情報処理装置1に送信する。また、端末装置2は、ユーザから付加情報(図形や文字)を受け付けている場合は、当該付加情報も併せて情報処理装置1に送信する。
【0060】
情報処理装置1は、端末装置2から返信投稿要求を受信した場合、新規の返信投稿IDを生成し、かかる新規の返信投稿IDを、投稿したユーザのユーザID、投稿日時、表示時刻、及び、返信投稿の投稿内容に割り当てて投稿管理テーブルに登録する。また、付加情報を併せて受信している場合は、新規の付加情報IDを生成し、かかる新規の付加情報IDを付加情報に割り当てて付加情報管理テーブルに登録するとともに、その付加情報IDを投稿管理テーブルの返信投稿に対応する「付加情報」カラムに追加する。
【0061】
また、情報処理装置1は、返信投稿IDを、主投稿IDに対応づけてスレッド管理テーブルに登録する。情報処理装置1は、一連のデータベース10の更新が完了したら、返信投稿完了を端末装置2に通知する(S122)。また、情報処理装置1は、返信投稿を投稿したユーザの端末装置2及び当該ユーザと同一グループのユーザの端末装置2であって動画アプリケーションが起動されている端末装置2に対し、「スレッドに関する情報」が更新されたこと及び更新内容を示す情報を通知する。当該情報には、更新内容として、返信投稿を投稿したユーザのユーザ名と、返信投稿の投稿日時と、返信投稿に関連づけられる表示時刻と、返信投稿の投稿内容とが含まれる。なお、情報処理装置1は、返信投稿を公開しないユーザに対しては、当該更新内容に代えて、返信投稿の数が更新されたこと及び更新後の返信投稿の数を通知する。これにより、グループ内のユーザが投稿した返信投稿が、公開設定に応じて、同一グループの各端末装置2の画面に反映される。
【0062】
端末装置2は、情報処理装置1から返信投稿完了の通知を受信した場合、S120に戻る。
【0063】
(返信投稿の表示)
端末装置2の受付部は、ユーザから、1以上の返信投稿の中から表示する返信投稿の指定を受け付ける(S123)。続いて、端末装置2の表示制御部は、指定された返信投稿の投稿内容等を表示するとともに、動画データ表示領域に、指定された返信投稿の表示時刻における動画データのフレームを静止画像として表示する(S124)。返信投稿表示終了が指示された場合、端末装置2の表示制御部はS120の処理手順に戻る。なお、複数の返信投稿が存在する場合、表示制御部は、ユーザの指示に従ってステップS123及びステップS124の処理手順を繰り返すことで、返信投稿の指定及び指定された返信投稿の内容を表示する処理を繰り返し実行するようにしてもよい。
【0064】
(画面表示例)
続いて、図7のステップS116~ステップS124の手順において、端末装置2の表示制御部が、端末装置2のディスプレイに表示させる画面の一例を説明する。
【0065】
図8の動画表示画面D100は、動画データ表示領域V100と、再生中の動画の経過時間及び総再生時間を表示する時刻表示領域T100と、動画に対して投稿された主投稿及び返信投稿を含むスレッドに関する情報を表示するスレッド一覧表示領域THL10とを含む。動画表示画面D100の例では、動画の総再生時間は35分22秒32であり、動画データ表示領域V100には15分16秒18の時点の動画が表示されていることが示されている。また、動画データ表示領域V100の下にはシークバーが表示されている。また、動画データ表示領域V100には、動画の再生、一時停止、巻き戻し及び早送り等を行うための操作ボタンが重畳表示される。当該操作ボタンは、例えば所定のタッチ操作(又はキー操作)が行われた場合、及び、動画を一時停止している場合など、所定の場合に所定時間の間、重畳表示されるようにしてもよい(他の画面も同様)。これにより、動画上に常に操作ボタンが表示されてしまい、動画が見にくくなることを抑制することができる。
【0066】
主投稿を希望するユーザ(例えば宮本コーチ)は、動画データを参照しながら、テキスト等を投稿したい場面で動画を一時停止し、投稿ボタンB13を押下する。投稿ボタンB13が押下されると、動画表示画面D100から主投稿入力画面D101に遷移する。ここでは、ユーザは、動画を開始から15分16秒18の時点で一時停止し、投稿ボタンB13を押下したものとする。
【0067】
主投稿作成画面D101には、動画データ表示領域V100と、投稿内容作成ボタンB100とが含まれる。投稿内容作成ボタンB100には、投稿する文字の入力を受け付けるボタン、付加情報として矢印や円などの図形の入力を受け付けるボタン等が表示される。ユーザはこれらのボタンを押下することで、動画を開始から15分16秒18の時点で一時停止した静止画像に対して付加情報の書き込みを行ったり、任意のテキストを入力したりすることができる。ユーザにより主投稿の投稿内容が入力されると、図7のステップS117及びステップS118の処理手順が実行され、主投稿が情報処理装置1に登録される。
【0068】
続いて、動画表示画面D100のスレッド一覧表示領域THL10の中から、表示させたい主投稿が選択されると、表示制御部は、主投稿表示画面D102を表示させる。主投稿表示画面D102には、スレッド一覧表示領域THL10と、動画データ表示領域V100とが含まれる。また、動画データ表示領域V100には、スレッド一覧表示領域THL10で選択されたスレッドの主投稿の投稿内容を表示する主投稿表示領域C100が重畳表示される。端末装置2の表示制御部は、表示対象として選択された主投稿(表示対象の主投稿)に関連づけられる表示時刻の動画データを動画データ表示領域V100に表示させ、表示対象の主投稿の内容を、動画データ表示領域V100に重畳される主投稿表示領域(第1投稿表示領域)C100に表示させる。主投稿表示画面D102の例では、動画データ表示領域V100には、宮本コーチが投稿した主投稿に関連づけられる表示時刻(動画の開始から15分16秒18の時点)で一時停止した状態で動画データが表示され、宮本コーチが投稿した主投稿の文字(良かった点や改善点を考えましょう。)が主投稿表示領域C100に表示されている。もし、表示対象の主投稿の内容に、動画データに重畳表示させる付加情報が含まれている場合、表示制御部は、動画データ表示領域V100に表示する動画データに当該付加情報を重畳させて表示する。
【0069】
なお、スレッド一覧表示領域THL10には、動画データには2つのスレッド(山田コーチの主投稿を含むスレッドと宮本コーチの主投稿を含むスレッド)が存在することが示されている。ここで、スレッド一覧表示領域THL10に表示される情報は、「1以上の主投稿を選択させるための情報」と呼ばれてもよい。また、端末装置2の表示制御部は、スレッド一覧表示領域THL10に、主投稿に対する返信である返信投稿の数を表示させてもよい。つまり、「1以上の主投稿を選択させるための情報」には、主投稿に対する返信である返信投稿の数を示す情報が含まれてもよい。例えば、宮本コーチの主投稿を含むスレッドには「Reply 3」と表示されていることから、当該主投稿には3つの返信が存在することを示している。スレッド一覧表示領域THL10のうち「Reply 3」のボタンR10が押下されると、主投稿(ここでは宮本コーチの主投稿)に対する返信投稿を表示する、図9に示す返信投稿画面に遷移する。
【0070】
図9の返信投稿表示画面D200には、動画データ表示領域V200と、主投稿の投稿内容等を表示する主投稿表示領域C200と、主投稿に対する返信投稿の情報を一覧表示する返信投稿一覧RPL20とが含まれる。返信投稿一覧RPL20には、例えば、主投稿に対して各ユーザから返信された返信投稿の表示時刻及び返信投稿を投稿したユーザのユーザ名等が一覧表示される。各返信投稿に表示されている時刻は、各返信投稿に関連づけられる表示時刻を示す。例えば、吉川晃弘は、動画の開始から15分18秒81の時点に対し返信を投稿している。鈴木太郎は、動画の開始から15分12秒01の時点に対し返信を投稿している。また、山瀬勇人は、動画の開始から15分16秒44の時点に対し返信を投稿している。
【0071】
また、主投稿に対して返信をしたいユーザにより、動画データ表示領域V200で返信ボタンRB200が押下されると、端末装置2の表示制御部は、返信投稿作成画面D201を表示させる。ここでは、ユーザは、動画データ表示領域V200において、動画を開始から15分18秒81の時点で一時停止し、返信投稿ボタンRB200を押下したものとする。返信投稿作成画面D201には、動画データ表示領域V201と、投稿内容作成ボタンB201とが含まれる。投稿内容作成ボタンB201には、投稿する文字の入力を受け付けるボタン、付加情報として矢印や円などの図形の入力を受け付けるボタン等が表示される。ユーザはこれらのボタンを押下することで、動画を開始から15分18秒81の時点で一時停止した静止画像に対して付加情報の書き込みを行ったり、任意のテキストを入力したりすることができる。返信投稿の入力が完了し、右上の「Save」ボタンが押下されると、図7のステップS121及びステップS122の処理手順が実行される。当該処理手順により返信投稿が登録されると、表示制御部は、返信投稿画面D200を表示する。
【0072】
また、返信投稿の内容を参照したいユーザは、返信投稿一覧RPL20に表示されている複数の返信投稿の中から、参照したい返信投稿を選択する。ここで、返信投稿一覧RPL20に表示される情報は、「1以上の返信投稿を選択させるための情報」と呼ばれてもよい。
【0073】
返信投稿表示画面D202は、返信投稿表示画面D200において、ユーザ(吉川晃弘)の返信が選択された場合の表示例を示す。動画データ表示領域V200には、動画を開始から15分18秒81の時点で一時停止した静止画像及び付加情報が表示され、返信投稿表示領域RP201には、選択されたユーザ(吉川晃弘)の返信内容(ボールホルダーが完全にフリー、前を向かれラストパス。)が表示される。つまり、端末装置2の表示制御部は、動画データ表示領域V200において、表示対象の返信投稿に関連づけられる表示時刻の動画データを、当該表示時刻で一時停止させて表示するようにしてもよい。また、表示制御部は、表示対象の返信投稿の内容に、動画データに重畳表示させる付加情報が含まれている場合、動画データに当該付加情報を重畳させて表示するようにしてもよい。
【0074】
また、返信投稿表示画面D202では、主投稿表示領域C200に、主投稿の投稿内容が表示される。つまり、端末装置2の表示制御部は、表示対象の返信投稿に関連づけられる表示時刻の動画データを動画データ表示領域V200に表示させ、表示対象の主投稿の内容を主投稿表示領域(第1投稿表示領域)C200に表示させ、表示対象の返信投稿の内容を返信投稿表示領域(第2投稿表示領域)RP202に表示させるようにしてもよい。また、表示制御部は、主投稿表示領域C200及び返信投稿表示領域RP202を、動画データ表示領域V200と重ならない位置に表示させるようにしてもよい。
【0075】
なお、以上説明した画面例において、表示制御部は、主投稿の入力を受け付ける際に、公開設定を受け付ける画面を表示させるようにしてもよい。図10の公開設定画面D300には、公開設定スイッチS30が表示されている。例えば、公開設定スイッチS10を左に動かすと、返信投稿の公開範囲が制限され、公開設定スイッチS10を右に動かすと、返信投稿の公開範囲が制限されないこととしてもよい。
【0076】
返信投稿の公開範囲が制限された場合、公開が制限されるユーザの端末装置2に表示される返信投稿表示画面D200(図9)の返信投稿一覧RPL20には、返信投稿が3件存在することを示すメッセージのみが表示されるようにしてもよい。一方、公開が制限されないユーザの端末装置2に表示される返信投稿表示画面D200の返信投稿一覧RPL20には、図9に示すように返信投稿をしたユーザのユーザ名が一覧表示され、表示制御部は、ユーザ名が選択されると返信投稿表示画面D202を表示させるようにしてもよい。
【0077】
(まとめ)
このように本実施形態によれば、端末装置2は、動画データに対し、表示時刻を指定した主投稿及び主投稿に対する返信投稿を受け付けるようにし、表示対象として主投稿が選択された場合、当該主投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、主投稿の投稿内容と、主投稿に対する1以上の返信投稿を選択させるための情報とを表示させるようにした。また、表示対象として返信投稿が選択された場合、表示対象の返信投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと返信投稿の内容とを表示させるようにした。これにより、複数のユーザが、共有された動画の中で、関連する1以上の場面についてコミュニケーションを図ることが可能になる。
【0078】
また、本実施形態によれば、動画データ及び動画データに対する投稿記事等が、複数のユーザから構成されるグループに対応づけて管理されることから、例えばスポーツのチームをグループとして登録することで、練習中や試合などの動画について、チームメンバーで動画データ及び投稿記事等を共有することが可能となる。これにより、例えばコーチが指定した動画データの特定の場面(例えば動画の開始から15分50秒の場面)に対し、選手が、他の場面(例えば上記特定の場面の5秒前など)を指定して回答を投稿するといったことが容易となり、チームメンバー間での密度の高いコミュニケーションを実現することが可能となる。
【0079】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【0080】
例えば、端末装置2の受付部は、返信投稿に対する更なる返信投稿を受け付けるようにしてもよい。また、返信投稿に対する更なる返信投稿に関連づけられる表示時刻には、元の返信投稿に関連づけられる表示時刻と同一の時刻が設定されるようにしてもよい。例えば、動画の開始から15分16秒44の時点に対し返信が投稿された場合、当該返信に対する更なる返信投稿については、表示時刻を、15分16秒44の時点から変更できないものとしてもよい。これにより、例えば、コーチの質問(主投稿)に対する選手の回答(返信投稿)に対し、コーチが「OK」若しくは「NG」のいずれかの返信を行うといったことが可能になる。
【0081】
また、本実施形態では、主投稿に対し返信可能なユーザを指定可能としてもよい。例えば、端末装置2の受付部は、主投稿に対し返信が許可されている属性を有するユーザから返信投稿を受け付け、主投稿に対し返信が許可されていない属性を有するユーザから返信投稿を受け付けないようにしてもよい。これにより、学校のサッカーチームにおいて、コーチが指定した特定の学年の選手のみが、コーチの質問(主投稿)に対し返信を投稿するといったことが可能になる。
【0082】
また、本実施形態では、端末装置2の表示制御部101は、ユーザが動画を最初から再生した場合、主投稿に関連づけられる表示時刻又は返信投稿に関連づけられる表示時刻の時点で、動画の再生を、設定された所定期間の間(例えば5秒や10秒など)、一時停止するようにしてもよい。このとき、主投稿及び返信投稿に付加情報が含まれている場合、表示制御部は、一時停止した動画に付加情報を重畳表示するようにしてもよい。また、所定期間が経過した後、一時停止が解除されて動画の再生が自動的に再開されることとしてもよい。
【0083】
また、本実施形態では、表示時刻は、動画データに設定される時間軸において投稿を表示させる時刻又はフレームに限られない。表示時刻は、当該時間軸において投稿を表示させる所定期間(例えば1分00秒00の時点から1分05秒00の時点まで等)を示すこととしてもよい。この場合、表示制御部は、投稿が選択された場合、動画データ表示領域において、動画データの所定期間にわたる部分動画を1回又は繰り返し表示することとしてもよい。複数のユーザが、共有された動画の所定期間に映っている場面についてコミュニケーションを図ることが可能となる。
【0084】
また、本実施形態では、タグのみの主投稿及び返信投稿が許容されてもよい。また、端末装置2の表示制御部は、タグのみの主投稿又は返信投稿を表示する場合、ユーザ名の表示を省略するようにしてもよい。これにより、画面に多くの情報が表示されることで、画面が煩雑になることを抑制することが可能になる。
【符号の説明】
【0085】
100:情報処理システム、N:ネットワーク、1:情報処理装置、2:端末装置、10:データベース、11、21:通信部、12、22:制御部
【要約】
動画データを記憶する第1記憶部と、動画データに設定される時間軸において第1投稿に関連づけられる表示時刻と、時間軸において第1投稿に対する返信である1以上の第2投稿に関連づけられる表示時刻と、第1投稿の内容と、1以上の第2投稿の内容とを記憶する第2記憶部と、表示対象として第1投稿が選択された場合、表示対象の第1投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと、表示対象の第1投稿の内容と、1以上の第2投稿を選択させるための情報とを表示させ、1以上の第2投稿の中から表示対象の第2投稿が選択された場合、表示対象の第2投稿に関連づけられる表示時刻の動画データと表示対象の第2投稿の内容とを表示させる、表示制御部と、を有する端末装置を提供する。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7
図8
図9
図10