(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】車両用カバー装置
(51)【国際特許分類】
B60R 5/04 20060101AFI20230628BHJP
【FI】
B60R5/04 T
(21)【出願番号】P 2019133267
(22)【出願日】2019-07-19
【審査請求日】2022-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000251060
【氏名又は名称】林テレンプ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096703
【氏名又は名称】横井 俊之
(74)【代理人】
【識別番号】100124958
【氏名又は名称】池田 建志
(72)【発明者】
【氏名】小川 浩一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 啓祐
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-153231(JP,A)
【文献】独国特許発明第19537768(DE,C1)
【文献】米国特許第04139231(US,A)
【文献】特開2013-103679(JP,A)
【文献】特開平10-166950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 3/00 - 7/14
B60R 1/00 - 1/04
B60R 1/08 - 1/31
B60R 9/00 - 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインカバーと、
該メインカバーを引き出し可能に巻き取る巻取軸と、
該巻取軸が入っている収納空間をケース内部に有する本体部、及び、前記巻取軸の長手方向に沿ったスリットから凹んだ接続溝をケース外面に有する接続部を含むケースと、
前記スリットの幅よりも厚い基端であって前記接続溝に入っている基端
、及び、該基端から前記スリットを通って前記接続溝の外へ出ているカバー一般部を含むサブカバーと、を備え、
前記ケースの横断面において、前記基端が入っている前記接続溝は、
該接続溝の内部空間に向いた曲面であって前記スリットの前記幅よりも大きい
直径の仮想円の円周上にある曲面である一般内面と、該一般内面から
前記仮想円の外側へ凹んだ凹内面と、を含む、車両用カバー装置。
【請求項2】
前記長手方向における前記ケースの端部にねじで取り付けられたキャップ部材をさらに備え、
前記接続部は、前記端部に前記接続溝の
前記長手方向における端を有し、
前記ねじは、前記
接続溝の前記長手方向における端から前記接続溝に入っており、前記接続部に螺合している、請求項1に記載の車両用カバー装置。
【請求項3】
前記ケースの横断面において、前記一般内面の中心軸を中心とする360°の角度の内、前記一般内面の角度の総和が72°以上である、請求項2に記載の車両用カバー装置。
【請求項4】
前記ケースにおいて前記一般内面が存在する部分の第一厚さは、前記本体部において、前記収納空間と、前記接続溝を除く前記ケース外面と、の間の第二厚さよりも厚い、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の車両用カバー装置。
【請求項5】
前記ケースの横断面において、前記基端が入っている前記接続溝は、前記スリットから前記一般内面に繋がる曲率半径r1の凸内面を含み、
前記スリットの前記幅をW1とし、前記サブカバーの前記基端の厚さをTbとするとき、r1≦2(Tb-W1)である、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の車両用カバー装置。
【請求項6】
メインカバーと、
該メインカバーを引き出し可能に巻き取る巻取軸と、
該巻取軸が入っている収納空間をケース内部に有する本体部、及び、前記巻取軸の長手方向に沿ったスリットから凹んだ接続溝をケース外面に有する接続部を含むケースと、
前記スリットの幅よりも厚い基端であって前記接続溝に入っている基端
、及び、該基端から前記スリットを通って前記接続溝の外へ出ているカバー一般部を含むサブカバーと、
前記長手方向における前記ケースの端部にねじで取り付けられたキャップ部材と、を備え、
前記接続部は、前記端部に前記接続溝の
前記長手方向における端を有し、
前記ねじは、前記
接続溝の前記長手方向における端から前記接続溝に入っており、前記接続部に螺合している、車両用カバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース外面に基端が接続されたサブカバーを備える車両用カバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用カバー装置としてサブカバー付トノカバー装置が特許文献1に開示されている。このトノカバー装置は、メインカバーの巻取手段が入っている金属製収納ケースと、該収納ケースの外表面に厚肉縁が固定されたサブカバーと、ケース長手方向における収納ケースの端部に取り付けられたエンドキャップと、を備えている。サブカバーは、リクライニング機能を有するリヤシートと、収納ケースと、の間の隙間を覆うために使用される。サブカバーの厚肉縁は、線材が挟まれるように折り返されることにより厚肉化されている。収納ケースは、押出成形品であり、巻取手段の長手方向に沿ったスリットから凹んだ凹溝を外表面に有している。サブカバーの厚肉縁は、収納ケースの凹溝の中に保持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トノカバー装置を軽量化させることができると、自動車を軽量化させることができ、自動車の燃費の向上に繋がり、自動車のコストダウンにも繋がる。
【0005】
本発明は、軽量化させることが可能な車両用カバー装置を開示するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用カバー装置は、メインカバーと、
該メインカバーを引き出し可能に巻き取る巻取軸と、
該巻取軸が入っている収納空間をケース内部に有する本体部、及び、前記巻取軸の長手方向に沿ったスリットから凹んだ接続溝をケース外面に有する接続部を含むケースと、
前記スリットの幅よりも厚い基端であって前記接続溝に入っている基端、及び、該基端から前記スリットを通って前記接続溝の外へ出ているカバー一般部を含むサブカバーと、を備え、
前記ケースの横断面において、前記基端が入っている前記接続溝は、該接続溝の内部空間に向いた曲面であって前記スリットの前記幅よりも大きい直径の仮想円の円周上にある曲面である一般内面と、該一般内面から前記仮想円の外側へ凹んだ凹内面と、を含む、態様を有する。
【0007】
また、本発明の車両用カバー装置は、メインカバーと、
該メインカバーを引き出し可能に巻き取る巻取軸と、
該巻取軸が入っている収納空間をケース内部に有する本体部、及び、前記巻取軸の長手方向に沿ったスリットから凹んだ接続溝をケース外面に有する接続部を含むケースと、
前記スリットの幅よりも厚い基端であって前記接続溝に入っている基端、及び、該基端から前記スリットを通って前記接続溝の外へ出ているカバー一般部を含むサブカバーと、
前記長手方向における前記ケースの端部にねじで取り付けられたキャップ部材と、を備え、
前記接続部は、前記端部に前記接続溝の前記長手方向における端を有し、
前記ねじは、前記接続溝の前記長手方向における端から前記接続溝に入っており、前記接続部に螺合している、態様を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、軽量化させることが可能な車両用カバー装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】カバー装置を有する自動車の例を模式的に示す斜視図。
【
図3】ケースにサブカバーを取り付ける例を模式的に示す分解斜視図。
【
図4】ケースの端部にキャップ部材がねじで取り付けられる例を模式的に示す分解斜視図。
【
図5】ケースとサブカバーの接続構造の例を模式的に示す端面図。
【
図7】サブカバーの基端の例を模式的に示す端面図。
【
図8】
図8A,8Bは接続構造の別の例を模式的に示す端面図。
【
図9】
図9A~9Cは接続構造の別の例を模式的に示す端面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
【0011】
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、
図1~9に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
また、本願において、数値範囲「Min~Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。
【0012】
[態様1]
本技術の一態様に係る車両用カバー装置(例えばトノカバー装置1)は、メインカバー30、該メインカバー30を引き出し可能に巻き取る巻取軸35、ケース10、及び、サブカバー40を備える。前記ケース10は、前記巻取軸35が入っている収納空間SP1をケース内部に有する本体部11と、前記巻取軸35の長手方向D1に沿ったスリット14から凹んだ接続溝13をケース外面10aに有する接続部12と、を含んでいる。前記サブカバー40は、前記スリット14を通っているカバー一般部41と、前記スリット14の幅W1よりも厚い基端42であって前記接続溝13に入っている基端42と、を含んでいる。前記ケース10の横断面において、前記基端42が入っている前記接続溝13は、前記スリット14の前記幅W1よりも大きい内径R1の一般内面16と、該一般内面16から凹んだ凹内面17と、を含んでいる。
【0013】
上記態様1では、接続溝13が一般内面16に加えて該一般内面16から凹んだ凹内面17を含んでいるので、凹内面17の分、ケース10が軽くなる。特に、ケース10が金属製である場合、金属は比重が比較的大きいので、ケース10の軽量化の効果が大きい。一方、接続溝13が一般内面16を含んでいるので、ケース接続部12の強度の低下が抑制される。従って、本態様は、効果的に軽量化させることが可能な車両用カバー装置を提供することができる。
【0014】
ここで、カバー一般部は、スリットを通っている部位があればよく、ケースから出ている部分にスリットの幅よりも厚い部位があってもよい。
一般内面は、接続溝の内部空間に向いた曲面を意味する。一般内面の内径R1は、スリットの幅W1よりも大きければよく、部位により変わってもよい。
凹内面は、一般内面から内部空間とは反対側へ凹んだ内面を意味する。凹内面が曲面である場合、凹内面は一般内面の内径R1よりも小さい内径の部分を含む。
尚、上述した付言は、以下の態様においても適用される。
【0015】
[態様2]
また、本技術の別の態様に係る車両用カバー装置(1)は、メインカバー30、該メインカバー30を引き出し可能に巻き取る巻取軸35、ケース10、サブカバー40、及び、キャップ部材(例えば内キャップ50)を備える。前記ケース10は、前記巻取軸35が入っている収納空間SP1をケース内部に有する本体部11と、前記巻取軸35の長手方向D1に沿ったスリット14から凹んだ接続溝13をケース外面10aに有する接続部12と、を備えている。前記サブカバー40は、前記スリット14を通っているカバー一般部41と、前記スリット14の幅W1よりも厚い基端42であって前記接続溝13に入っている基端42と、を含んでいる。前記キャップ部材(50)は、前記長手方向D1における前記ケース10の端部10bにねじSC1で取り付けられている。前記接続部12は、前記端部10bに前記接続溝13の開口端15を有している。前記ねじSC1は、前記開口端15から前記接続溝13に入っており、前記接続部12に螺合している。
【0016】
上記態様2では、ケース10にサブカバー40を接続するための接続溝13と、長手方向D1におけるケース10の端部10bにキャップ部材(50)を取り付けるためのねじSC1と、が同軸状に配置されている。これにより、ねじSC1が接続溝13とは別の位置にある場合と比べてケース10が小さくて済み、ケース10が軽くなる。従って、本態様は、効果的に軽量化させることが可能な車両用カバー装置を提供することができる。特に、ケースが金属製である場合、金属は比重が比較的大きいので、ケースの軽量化の効果が大きい。
【0017】
[態様3]
図6に例示するように、前記ケース10の横断面において、前記一般内面16の中心軸AX2を中心とする360°の角度の内、前記一般内面16の角度の総和θが72°以上(360°の20%以上)でもよい。この態様は、開口端から接続溝に入っているねじの締結強度を向上させることができる。
【0018】
[態様4]
図6に例示するように、前記ケース10において前記一般内面16が存在する部分の第一厚さT1は、前記本体部11において、前記収納空間SP1と、前記接続溝13を除く前記ケース外面10aと、の間の第二厚さT2よりも厚くてもよい。この態様は、ケース10の第二厚さT2の一般部と比べてケース10の接続部12の強度を向上させることができるので、サブカバーの基端がスリットから抜け出ることを抑制することができる。キャップ部材を取り付けるためのねじを接続部に螺合させる場合には、ねじの締結強度を向上させることができる。
【0019】
[態様5]
図6,7に例示するように、前記ケース10の横断面において、前記基端42が入っている前記接続溝13は、前記スリット14から前記一般内面16に繋がる曲率半径r1の凸内面18を含んでいてもよい。前記スリット14の前記幅をW1とし、前記サブカバー40の前記基端42の厚さをTbとするとき、r1≦2(Tb-W1)でもよい。これは、サブカバー40の基端42の厚さTbが{W1+(r1/2)}以上であることを意味する。サブカバー40の基端42の厚さTbがスリット14の幅W1に凸内面18の曲率半径r1を加味した厚さを有するので、本態様は、サブカバーの基端がスリットから抜け出ることを抑制することができる。
【0020】
ここで、曲率半径r1の凸内面は、接続溝の内部空間の方へ凸とされた曲面を意味する。凸内面の曲率半径r1は、部位によって変わってもよい。
【0021】
(2)カバー装置の具体例:
図1は、サブカバー付きトノカバー装置1(カバー装置の例)を有する自動車80の要部を模式的に例示している。自動車80における左右等の位置関係を説明する場合、リヤシート90に座る乗員が前を見る方向を基準とする。
図2は、トノカバー装置1において左側の外キャップ60Aを含む要部の縦断面を模式的に例示している。トノカバー装置1において右側の外キャップ60Bを含む要部の縦断面は、
図2に示す縦断面と似ているので、示していない。尚、外キャップ60は、外キャップ60A,60Bを総称している。
【0022】
図1に示す自動車80は、左右に分かれたリクライニング機能を有するリヤシート90を備え、バックドア(tailgate)等から荷物を出し入れ可能な荷室81をリヤシート90の後ろに有している。
【0023】
図1,2に示すトノカバー装置1のケース10の両端部10bには、ねじSC1で内キャップ50(キャップ部材の例)が取り付けられ、さらに、外キャップ60が巻取軸35の長手方向D1へ摺動可能に外嵌めされている。外キャップ60と内キャップ50との間には、コイルばね61が装着されている。各外キャップ60は、ばね61が圧縮された後に、荷室81の側壁部の前部に設けられた凹部に嵌め込まれる。これにより、側壁部にトノカバー装置1が支持され、ケース10が荷室81の前部において長手方向D1を車幅方向(左右方向)に向けた状態で保持される。ケース10とリヤシート90との間には、リヤシート90のリクライニング位置に応じて変わる隙間82がある。
【0024】
メインカバー本体部31がケース10の引出口11aから後方へ引き出された時、メインカバー30は、荷室81の下部を覆い、荷室81の下部にある荷物を外部から見えなくする。ケース外面10aに接続されたサブカバー40の先端43近傍は、リヤシート90に接続されている。これにより、サブカバー40は、ケース10の前にある隙間82を覆い、車内の見栄えを向上させる。例えば、サブカバー40の先端43近傍に有る各面ファスナー44をリヤシート90の所定箇所に係合させることにより、サブカバー40の先端43近傍がリヤシート90に保持される。また、サブカバー40の先端43近傍に開口が有る場合、リヤシート90から一旦取り外したヘッドレスト91の脚部を開口に通してリヤシート90に取り付けることにより、サブカバー40の先端43近傍がリヤシート90に保持される。
【0025】
図3は、ケース10にサブカバー40を取り付ける様子を模式的に例示する分解斜視図である。
図4は、ケース10の端部10bに右側の内キャップ50BがねじSC1で取り付けられる様子を模式的に例示する分解斜視図である。ケース10の端部10bに左側の内キャップ50A(
図2参照)がねじSC1で取り付けられる様子は、
図4に示す様子と似ているので、示していない。尚、内キャップ50は、内キャップ50A,50Bを総称している。
図5は、ケース10とサブカバー40の接続構造ST1の端面を模式的に例示している。
図6は、ケース10の接続部12の端面を模式的に例示している。
図7は、サブカバー40の基端42の端面を模式的に例示している。ここで、ケース10は長手方向D1に直交する横断面の形状が一定であり、基端42の芯部材46は長手方向D1に直交する横断面の形状が一定である線状部材であり、略一定厚のカバー材40aが芯部材46を囲んでいる。従って、
図5~7に示す端面図の形状は、長手方向D1に直交する横断面の形状と同じである。
以下、
図1~7を参照して、トノカバー装置1を説明する。
【0026】
トノカバー装置1は、ケース10、メインカバー30、巻取軸35、サブカバー40、内キャップ50A,50B、説明済みの外キャップ60A,60B、等を備えている。
【0027】
ケース10は、収納空間SP1をケース内部に有する本体部11、及び、収納空間SP1から隔てられている接続溝13をケース外面10aに有する接続部12を含んでいる。収納空間SP1には、巻取軸35が入っている。本体部11は、引出口11aを除いて収納空間SP1を囲んでいる。接続部12は、サブカバー40の基端42をケース外面10aに接続するための部位であり、収納空間SP1から接続溝13を隔てる部位でもある。接続溝13は、ケース外面10aにおいて、巻取軸35の長手方向D1に沿ったスリット14から凹んでいる。
図3,4に示すように、接続部12は、ケース10の両端部10bに接続溝13の開口端15を有している。サブカバー40の基端42、及び、ピン部材47(省略可能)は、開口端15から接続溝13の中に入れることが可能である。また、ケース10の両端部10bに内キャップ50を取り付けるためのねじSC1は、内キャップ50のねじ挿通穴51に通すことを前提として開口端15から接続溝13にねじ込むことが可能である。
詳細は後述するが、接続溝13は、
図5,6に示すように、内径R1の一般内面16、凹内面17、及び、曲率半径r1の凸内面18を含んでいる。
【0028】
ケース10には、アルミニウムといった金属の成形品、熱可塑性樹脂といった合成樹脂の成形品、等を用いることができる。ケース10は、横断面形状を一定にする点から押出成形品が好ましいものの、合成樹脂の射出成形品、金属板の加工品、等でもよい。
【0029】
図1等に示すメインカバー30の本体部分であるメインカバー本体部31は、巻取軸35の外周面上に巻取可能な柔軟性を有するシート状材料で形成されている。メインカバー本体部31は、可撓性の材料が用いられ、遮光性を有する軟質材料が好ましく、半透明材料等でもよい。メインカバー本体部31には、ジャージ素材といった伸縮性素材、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料の成形シート、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料のレザー、織物、各種網状材料、等を用いることができる。メインカバー本体部31の一端は巻取軸35の外周面に留められ、メインカバー本体部31の他端にはメインカバー本体部31よりも硬質のリンフォース部材32が取り付けられている。リンフォース部材32には、板状の部材、棒状の部材、筒状の部材、等を用いることができ、合成樹脂の射出成形品といった成形品等を用いることができる。ユーザーは、リンフォース部材32の操作部33に手を掛けた状態で、メインカバー本体部31をケース10から後方へ引き出したり、巻取軸35にメインカバー本体部31を巻き取らせたりすることができる。リンフォース部材32が荷室81の側壁部の後部に保持されるとメインカバー30が荷室81の下部を覆う状態が維持され、リンフォース部材32が荷室81の側壁部の後部から
解放されるとメインカバー本体部31が巻取軸35に巻き取られる。
【0030】
巻取軸35は、筒状の軸本体36、左側の端部材37(
図2参照)、及び、右側の端部材38(
図4参照)を備えている。軸本体36は、両端が開口した長尺な円筒状部材であり、収納空間SP1において長手方向D1に沿った回転軸AX1を中心として回転可能に配置される。軸本体36には、アルミニウムといった金属の成形品(例えば押出成形品)、熱可塑性樹脂といった合成樹脂の成形品、等を用いることができる。
図2に示すように、軸本体36の左端には、横断面円形の軸部37aを有する端部材37が相対的に回転しないように内嵌めされている。軸部37aは、内キャップ50Aの貫通穴52に入っており、内キャップ50Aに対して回転軸AX1を中心として回転可能に支持されている。
図4に示すように、軸本体36の右端には、6個の突起を有する横断面星形の星形部38aを有する端部材38が入っている。星形部38aは、内キャップ50Bに対して回転しないように内キャップ50Bの星形貫通穴53に入っている。軸本体36は、端部材38に対して回転軸AX1を中心として回転可能に支持されている。軸本体36に巻取力を付与するため、コイルばねといったばねの一端が軸本体36に固定され、該ばねの他端が端部材38に固定されている。巻取軸35は、前述の巻取力によりメインカバー本体部31を巻き取ることが可能である。
【0031】
図7等に示すサブカバー40は、柔軟性を有するカバー材40a、及び、カバー材40aよりも硬質の芯部材46を含んでいる。カバー材40aは、可撓性のシート状材料が用いられ、遮光性を有する軟質材料が好ましく、半透明材料等でもよい。カバー材40aには、ジャージ素材といった伸縮性素材、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料の成形シート、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料のレザー、織物、各種網状材料、等を用いることができる。
図7に示す芯部材46は直径R2の円柱状部材であるが、芯部材46に円筒状部材等が用いられてもよい。芯部材46には、ワイヤーといった金属線、熱可塑性樹脂といった合成樹脂の押出成形品、等を用いることができる。カバー材40aは、基端42において折り返され重なった部位が縫製されることにより長手状の内部空間が形成された袋状部40bを有している。
図5,7には、カバー材40aにおいて縫製された部位である縫製部40cが示されている。むろん、縫製部40cの代わりに、カバー材40aにおいて折り返され重なった部位を溶着したり接着したり等することにより袋状部40bを形成することも可能である。袋状部40bの内部空間には、直線状の芯部材46が挿入されている。
尚、芯部材46は横断面非円形でもよいが、この場合には芯部材を成形するための型の費用が発生する。本具体例の芯部材46は横断面円形であるので汎用品で済み、汎用品であれば芯部材の型費が発生しない。
【0032】
図7に示すように、基端42の厚さTbは、芯部材46の直径R2にカバー材40aの厚さT3の2倍を加えた(R2+2×T3)である。
図6を参照して説明すると、基端の厚さTbは、スリット14の幅W1よりも厚く、一般内面16の内径R1よりも薄い。
W1<Tb<R1
スリット14の幅W1は、ケース10の横断面においてスリット14の最も狭い部分の幅とする。
袋状部40bにおいてカバー材40a同士が接触している部位の厚さは、カバー材40aの厚さT3の2倍であり、スリット14の幅W1よりも薄い。
2×T3<W1
ここで、基端42は、ケース10に接続されたサブカバー40のうち接続溝13に入っている厚肉部位である。カバー一般部41は、カバー材40aの内、重なっていない厚さT3の部位、及び、袋状部40bにおいてカバー材40a同士が接触している厚さ2×T3の部位である。ケース10に接続されたサブカバー40のカバー一般部41は、スリット14を通っている。
【0033】
図1,3に示すサブカバー40は、リヤシート90において左右に分かれたリクライニング機能に合わせるための切れ込み45を有している。ここで、サブカバー40において、切れ込み45から左側の部位をサブカバー40Aと呼び、切れ込み45から右側の部位をサブカバー40Bと呼ぶことにする。
図3に示すサブカバー40A,40Bは基端42において繋がっているが、サブカバー40A,40Bは分離していてもよい。サブカバー40をリヤシート90に着脱することが容易であることが好ましいため、各サブカバー40A,40Bは、リヤシート90に着脱可能な面ファスナー44を先端43近傍の裏面に有している。例えば、ユーザーは、各面ファスナー44をリヤシート90の所定箇所に係合させることにより、各サブカバー40A,40Bの先端43近傍をリヤシート90に保持させることができる。また、リヤシート90から各面ファスナー44を剥がすことにより、各サブカバー40A,40Bの先端43近傍をリヤシート90から解放させることができる。
【0034】
図2,4に示す内キャップ50は、ケース10の接続溝13にねじ込むねじSC1を通すためのねじ挿通穴51を有している。ねじ挿通穴51は、内キャップ50がケース10の端部10bに取り付けられた時に接続溝13の一般内面16の中心軸AX2を通る位置にある。
図2に示すように、左側の内キャップ50Aは、回転軸AX1を中心として端部材37の軸部37aを回転可能に受け入れる横断面円形の貫通穴52を有し、軸部37aを回転可能に支持する。
図4に示すように、右側の内キャップ50Bは、端部材38の星形部38aの形状に合わせた6個の突起を有する横断面星形の星形貫通穴53を有し、星形部38aを回転不能に支持する。
図2に示すように、内キャップ50は、長手方向D1におけるケース10の端部10bにねじSC1で取り付けられている。ねじSC1は、ケース10よりも硬質であればよい。例えば、ケース10がアルミニウム又は合成樹脂で形成されている場合、ねじSC1には鋼(例えばリムド鋼)といった硬質の金属で形成されたねじを用いることができる。
【0035】
トノカバー装置1の組み立ては、例えば、作業者が以下のようにして行えばよい。
まず、
図3に示すように、ケース10の開口端15からサブカバー40の基端42を長手方向D1へスライドさせることにより接続溝13に挿入する。長手方向D1におけるケース10の長さと基端42の長さとを考慮して、接続溝13に基端42が入っている状態で開口端15の少なくとも一方から直線状のピン部材47を長手方向D1へスライドさせることにより接続溝13に挿入してもよい。
図3に示すピン部材47は円柱状部材であるが、ピン部材47に円筒状部材等が用いられてもよい。ピン部材47には、熱可塑性樹脂といった合成樹脂の成形品、ワイヤーといった金属線、等を用いることができる。また、リンフォース部材32を引出口11aから出した状態でメインカバー本体部31が巻かれた巻取軸35を端部10bからケース10の収納空間SP1に挿入する(
図4参照)。
【0036】
その後、左側の内キャップ50Aについては貫通穴52に端部材37の軸部37aを入れ(
図2参照)、右側の内キャップ50Bについては星形貫通穴53に端部材38の星形部38aを入れ(
図4参照)、ケース10の両端部10bに内キャップ50を取り付ける。
図4を参照して説明すると、ケース10の端部10bに内キャップ50を合わせ、中心軸AX2に沿って硬質のねじSC1を内キャップ50のねじ挿通穴51に通してケース10の開口端15から接続溝13にねじ込めばよい。すると、ねじSC1の雄ねじによりケース10の接続部12に雌ねじが形成され、ねじSC1が開口端15から接続溝13に入っている状態で接続部12に螺合している状態となる。これにより、ケース10の端部10bに内キャップ50が保持される。
【0037】
さらにその後、内キャップ50Aとの間にばね61を入れた外キャップ60Aをケース10の左側の端部10bに外嵌めし、内キャップ50Bとの間にばね61を入れた外キャップ60Bをケース10の右側の端部10bに外嵌めすればよい。これにより、サブカバー付きトノカバー装置1の組み立てが完了する。
【0038】
次に、
図5~7を参照して、ケース10の接続部12の詳細を説明する。
ケース10の横断面において、接続部12の接続溝13は、
図6に示すように、スリット14の幅W1よりも大きい内径R1の一般内面16、該一般内面16から凹んだ凹内面17、及び、スリット14から一般内面16に繋がる曲率半径r1の凸内面18を含んでいる。
【0039】
一般内面16は、接続溝13において巻取軸35の長手方向D1に沿った中心軸AX2を中心とする直径R1の仮想円C1の円周上にある曲面である。従って、内キャップ50のねじ挿通穴51に通したねじSC1を開口端15から接続溝13にねじ込むと、一般内面16に雌ねじが形成され、ねじSC1が一般内面16に螺合する。
【0040】
ここで、ケース10において、一般内面16が存在する部分の第一厚さをT1とする。ケース10において一般内面16とは反対側の面は、ケース外面10aであることもあれば、収納空間SP1の内面11bであることもある。また、ケース10の本体部11において、収納空間SP1と、接続溝13を除くケース外面10aと、の間の第二厚さをT2とする。第一厚さT1は、第二厚さT2よりも厚い方が好ましく、第二厚さT2の1.05倍以上がより好ましい。第一厚さT1を第二厚さT2よりも厚くすると、ケース10の第二厚さT2の一般部と比べてケース10の接続部12の強度が向上する。これにより、基端42にスリット14から外へ出る向きの強い力が加わってもスリット14が広がり難く、サブカバー40の基端42がスリット14から抜け出ることが抑制される。すなわち、スリット14のいわゆる口開きによるサブカバーの抜けを防止する効果が得られる。また、スリット14の口開きが生じるとメインカバー本体部31の引出口11aが狭くなる可能性があるが、T1>T2にするとスリット14の口開きによる引出口11aが狭くなることを防止する効果も得られる。内キャップ50を取り付けるためのねじSC1を接続部12に螺合させる場合には、ねじSC1の締結強度が向上する。さらに、ケース10の重量化を抑制する点で、第一厚さT1は第二厚さT2の1.5倍以下が好ましい。
【0041】
凹内面17は、接続溝13において仮想円C1の外側へ凹んだ曲面である。従って、凹内面17は、一般内面16の内径R1よりも小さい内径の部分を含んでいる。
図6に示す凹内面17は、接続部12においてケース外面10aとは反対側の面である。ここで、ケース10の横断面において、中心軸AX2を中心とする360°の角度の内、凹内面17が占める角度をα1とする。開口端15から接続溝13に入っているねじSC1の締結強度を十分に得る点から、角度α1は、170°以下が好ましく、150°以下がより好ましく、120°以下がさらに好ましい。
図6に示す一般内面16は、凹内面17により、角度θ1の部分と角度θ2の部分とに分かれている。開口端15から接続溝13に入っているねじSC1の締結強度を十分に得る点から、一般内面16の角度の総和θ=θ1+θ2は、360°の20%である72°以上が好ましく、360°の30%である108°以上がより好ましく、180°以上がさらに好ましい。また、ねじSC1の締結強度の点から、中心軸AX2を中心とする一般内面16は、中心軸AX2を中心として120°毎に少なくとも存在するように設定されることが好ましい。
【0042】
接続溝13が一般内面16に加えて凹内面17を含んでいるので、凹内面17の分、ケース10が軽くなる。特に、ケース10が金属製である場合、金属は比重が比較的大きいので、ケース10の軽量化の効果が大きい。一方、接続溝13が一般内面16を含んでいるので、ケース10の接続部12の強度がほぼ維持される。従って、本具体例は、サブカバー付きトノカバー装置を効果的に軽量化させることができる。
また、ケース10において一般部の第二厚さT2よりも厚い接続部12に配置された凹内面17は、ケース10の成形時に接続部12のヒケを抑制する肉抜部として機能する。これにより、ケース10の寸法精度が向上し、接続部12において凹内面17とは反対側がケース外面10aである場合にケース10の外観が向上する。また、ケース10の寸法精度が向上すると、サブカバー40の基端42を開口端15から接続溝13に差し込む作業性も向上する。
【0043】
凸内面18は、接続溝13においてスリット14から一般内面16に繋がる曲面であり、接続溝13の内部空間の方へ凸とされた曲面である。サブカバー40の基端42をケース10の開口端15から接続溝13に挿入する時にカバー材40aの傷付きを抑制する点から、凸内面18の曲率半径r1は、0.7mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましい。
【0044】
また、サブカバー40の基端42がスリット14から抜け出ることを抑制する点で、凸内面18の曲率半径r1は、2(Tb-W1)以下が好ましい。ここで、Tbは基端42の厚さであり、W1はスリットの幅である。
r1≦2(Tb-W1)であることは、Tb≧W1+(r1/2)であることを意味する。基端42の厚さTbがスリット14の幅W1以上であっても、Tb<W1+(r1/2)であれば、基端42にスリット14から外へ出る向きの強い力が加わった時に凸内面18の下部の緩やかな傾斜に誘導されて基端42がスリット14から外へ出る可能性が生じる。基端42の厚さTbが{W1+(r1/2)}以上あると、基端42にスリット14から外へ出る向きの強い力が加わっても基端42が凸内面18の急な傾斜に阻止されることにより接続溝13内にとどまる。
【0045】
上述した接続溝13には、
図2,4に示すように、内キャップ50のねじ挿通穴51を通っているねじSC1が開口端15から入っている。すなわち、ケース10にサブカバー40を接続するための接続溝13と、ケース10の端部10bに内キャップ50を取り付けるためのねじSC1と、が同軸状に配置されている。ケースの横断面において内キャップ取付用ねじの螺合部位を接続溝とは別の位置にすると、ケースの断面積が増え、ケースが重くなり、サブカバー付きトノカバー装置のコストが高くなる。本具体例では、ねじSC1が接続溝13とは別の位置にある場合と比べてケース10が小さくて済み、ケース10が軽くなる。併せて、内キャップ50や外キャップ60も、小さくなることにより、若干軽くなる。従って、本具体例は、サブカバー付きトノカバー装置を効果的に軽量化させることができる。特に、ケース10が金属製である場合、金属は比重が比較的大きいので、ケース10の軽量化の効果が大きい。また、金属製(例えばアルミニウム製)のケース10を管理するための工数や費用等も減らすことができる。
【0046】
以上説明したように、本具体例は、サブカバー付きトノカバー装置を効果的に軽量化させることができ、トノカバー装置のコストを低減させることができ、接続部の外観を向上させることができる。また、サブカバーの基端を開口端から接続溝に挿入する作業を容易にさせることと、サブカバーの基端がスリットから抜け出ることを抑制することとを、両立させることができる。
【0047】
(3)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、サブカバーのカバー材は、柔軟性を有するシート状材料に限定されず、複数の合成樹脂板をヒンジにより連結した変形可能な構造体等でもよい。むろん、カバー材により構成されるカバー一般部は、スリットを通っている薄肉部、及び、ケースから出ている厚肉部であってスリットの幅よりも厚い厚肉部を含んでいてもよい。
サブカバーの基端は、袋状部40bと芯部材46の組合せに限定されず、カバー材と同じ材質の厚さTbの厚肉部等でもよい。
【0048】
図8A,8B,9A~9Cは、ケース10とサブカバー40の様々な接続構造ST1を例示している。
図8A,8B,9A~9Cに示す端面図の形状は、長手方向D1に直交する横断面の形状と同じである。
例えば、
図8A,8Bに示すように、凹内面17の数は、一つに限定されず、2以上でもよい。
図8A,8Bに示す接続溝13は、ケース10の横断面において、3箇所に分かれた内径R1の一般内面16、及び、2箇所の凹内面17を含んでいる。
図8A,8Bに示す3箇所の一般内面16は、中心軸AX2を中心として120°毎に少なくとも存在するように設定されている。3箇所の一般内面16の角度の総和θが好ましい範囲であれば、1箇所の凹内面17が占める角度の好ましい範囲は、
図6で示した角度α1の好ましい範囲と同じである。
【0049】
図8Bに示すようにサブカバー40の位置を下げる場合、接続溝13の上に収納空間SP1の一部が入り込んだ隙間CL1が配置されてもよい。この隙間CL1の間隔(
図8Bに示す両矢印の長さ)は、ケース10の成形を容易にさせる点で、ケース10の一般部の厚さ以上が好ましい。
【0050】
図9Aに示すように、接続溝13に繋がっているスリット14は、ケース10の上面に有ってもよい。
図9Aに示すスリット14は接続先のリヤシート90に面していないので、サブカバー40の使用時に基端42がスリット14から抜けることがさらに抑制される。
図9Bに示すように、接続溝13に繋がっているスリット14は、ケース10の下面に有ってもよい。リヤシート90に座っている乗員からケース10の下面は見えないので、ケース10の見栄えが向上する。
【0051】
内キャップ取付用ねじSC1を開口端15から接続溝13に入れて接続部12に螺合させる場合、
図9Cに示すように、接続溝13に凹内面17が無くてもよい。また、
図9Cに示すように、芯部材46は横断面非円形でもよい。
図9Cに示す芯部材46は横断面三角形であるが、芯部材は、横断面四角形、横断面六角形、といった横断面多角形等でもよい。基端42に含まれる芯部材46が断面非円形であることにより、基端42がスリット14から抜け出ることがさらに抑制される。
図示していないが、接続溝が一般内面と凹内面を含んでいる場合、ケースの横断面において内キャップ取付用ねじの螺合部位が接続溝とは別の位置であっても、カバー装置を効果的に軽量化させる効果が得られる。
【0052】
(4)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、軽量化させることが可能な車両用カバー装置等の技術を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1…トノカバー装置(カバー装置の例)、
10…ケース、10a…ケース外面、10b…端部、
11…本体部、11a…引出口、11b…内面、
12…接続部、13…接続溝、14…スリット、15…開口端、
16…一般内面、17…凹内面、18…凸内面、
30…メインカバー、35…巻取軸、36…軸本体、37,38…端部材、
40,40A,40B…サブカバー、40a…カバー材、40b…袋状部、
41…カバー一般部、42…基端、46…芯部材、47…ピン部材、
50,50A,50B…内キャップ(キャップ部材の例)、51…ねじ挿通穴、
52…貫通穴、53…星形貫通穴、
60,60A,60B…外キャップ、61…ばね、
80…自動車、81…荷室、82…隙間、90…リヤシート、
AX1…回転軸、AX2…中心軸、C1…仮想円、D1…長手方向、
SC1…ねじ、
SP1…収納空間、
ST1…接続構造、
R1…一般内面の内径、R2…芯部材の直径、r1…凸内面の半径、
T1…第一厚さ、T2…第二厚さ、T3…カバー材の厚さ、
Tb…基端の厚さ、W1…スリットの幅、
α1…凹内面の角度、θ1,θ2…一般内面の角度。