(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】処理液供給装置及び処理液供給方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/306 20060101AFI20230628BHJP
【FI】
H01L21/306 E
H01L21/306 R
(21)【出願番号】P 2021131355
(22)【出願日】2021-08-11
【審査請求日】2021-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2020-0178505
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ム ヒョン
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-209581(JP,A)
【文献】特開2013-207207(JP,A)
【文献】特開2015-195306(JP,A)
【文献】特開2020-194842(JP,A)
【文献】特開2015-135943(JP,A)
【文献】特開2002-217165(JP,A)
【文献】特開2016-032030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理条件に基づいて調整された処理液を貯蔵し、基板処理装置に処理液を供給するメイン供給部、及び基板処理条件に基づいて処理液を調整し、前記メイン供給部に提供する調整供給部を含む処理液供給ユニットと、
前記基板処理装置から処理液を回収し、回収された処理液を回収タンクに貯蔵するかまたは外部に排出する回収部、及び前記回収部から回収された処理液の提供を受け、再生条件に基づいて処理液を調整し、前記調整供給部に提供する処理液再生部を含む処理液リサイクルユニットと、
前記処理液供給ユニットと前記処理液リサイクルユニットの処理液に対する供給、調整、回収、再生または廃棄を制御する制御ユニットとを、含むことを特徴とする
処理液供給装置。
【請求項2】
前記処理液供給ユニットは、
シリカの供給量を測定して前記基板処理条件に基づいてシリカを供給するシリカ供給手段をさらに含み、
前記調整供給部は、
シリカが含まれている処理液を調整し、調整された処理液を前記メイン供給部に供給する調整タンクと、
前記調整タンクの処理液を循環させながら処理液の濃度を測定し、温度を調整する調整循環ラインと、を含み、
前記制御ユニットは、
前記調整循環ラインの処理液に対するリン酸濃度の測定結果に基づいて、リン酸と脱イオン水の供給または加熱温度を制御してリン酸の濃度を調整することを特徴とする
請求項1に記載の処理液供給装置。
【請求項3】
前記処理液供給ユニットは、
前記基板処理条件に基づいて、リン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を前記調整タンクに供給する混合手段をさらに含み、
前記制御ユニットは、
前記調整循環ラインの処理液に対するリン酸濃度の測定結果に基づいて、前記混合手段を介したリン酸水溶液を供給してリン酸の濃度を調整することを特徴とする
請求項2に記載の処理液供給装置。
【請求項4】
前記調整供給部は、
前記メイン供給部に処理液を供給する第1調整供給部と第2調整供給部を含むことを特徴とする
請求項2または3に記載の処理液供給装置。
【請求項5】
前記制御ユニットは、
前記第1調整供給部または前記第2調整供給部のうち、いずれか一つは処理液を調整し、他の一つは前記メイン供給部に処理液を供給するか或いは前記処理液再生部から処理液の供給を受けるように制御することを特徴とする
請求項4に記載の処理液供給装置。
【請求項6】
前記制御ユニットは、
前記第1調整供給部が前記処理液再生部から再生された処理液の供給を受け、前記第2調整供給部が新しい処理液物質の供給を受けるように制御することを特徴とする
請求項4に記載の処理液供給装置。
【請求項7】
前記メイン供給部は、
前記基板処理装置に処理液を供給するメイン供給タンクと、
前記メイン供給タンクから供給される処理液をサンプリングして測定するためのサンプリングラインと、をさらに含み、
前記制御ユニットは、
サンプリングされた処理液に対するシリカ濃度の測定結果に基づいて、前記調整供給部に対するシリカの供給を制御してシリカの濃度を調整するか、或いは前記回収部に回収された処理液を外部へ排出して廃棄することを特徴とする
請求項2に記載の処理液供給装置。
【請求項8】
前記処理液再生部は、
前記回収部から供給を受けた処理液の水分濃度を調整して前記処理液供給ユニットに供給する再生タンクと、
前記再生タンクの処理液を循環させながら処理液をフィルタリングし、処理液の濃度を測定して温度を調整する再生循環ラインと、を含み、
前記制御ユニットは、
前記再生循環ラインの処理液に対する水分濃度の測定結果に基づいて、脱イオン水の供給または加熱温度を制御して水分濃度を調整することを特徴とする
請求項1に記載の処理液供給装置。
【請求項9】
前記回収部は、
前記基板処理装置から処理液を回収する回収タンクと、
前記回収タンクの排出管と前記処理液再生部の引き込み管との間に配置された複数の分岐管と、
前記分岐管のそれぞれに配置され、処理液をフィルタリングする複数のメインフィルタと、を含むことを特徴とする
請求項8に記載の処理液供給装置。
【請求項10】
前記回収部は、
前記基板処理装置から処理液を回収する回収タンクと、
前記回収タンクの処理液を外部へ排出させるドレイン弁と、を含み、
前記制御ユニットは、
前記基板処理装置に供給された処理液に対するシリカ濃度の測定結果または処理液の再生回数に基づいて回収された処理液を外部へ排出して廃棄することを特徴とする
請求項7に記載の処理液供給装置。
【請求項11】
前記処理液再生部は、
前記回収部から処理液の提供を受け、前記調整供給部に調整された処理液を提供する第1処理液再生部と第2処理液再生部を含むことを特徴とする
請求項4に記載の処理液供給装置。
【請求項12】
前記制御ユニットは、
前記第1処理液再生部または前記第2処理液再生部のうち、いずれか一つは処理液を再生し、他の一つは前記回収部から処理液の提供を受けるか或いは再生された処理液を前記調整供給部へ提供するように制御することを特徴とする
請求項11に記載の処理液供給装置。
【請求項13】
前記処理液供給ユニットは、
前記基板処理装置と同一の空間上に配置され、前記処理液リサイクルユニットは、前記処理液供給ユニットとは別の空間に分離されて配置されたことを特徴とする
請求項1に記載の処理液供給装置。
【請求項14】
調整供給部に提供された処理液を、調整循環ラインを介して自己循環させながら処理液の濃度と温度を調整し、基板処理条件に基づいて調整された処理液を
、前記調整供給部とは別体のメイン供給部に提供する処理液供給ステップと、
基板処理装置から使用された処理液を
、前記調整供給部及び前記メイン供給部とは別体の回収部に回収し、回収された処理液を回収タンクに貯蔵するかまたは外部に排出する処理液回収ステップと、
前記調整供給部、前記メイン供給部及び前記回収部とは別体の処理液再生部に
前記回収部から提供された処理液を、再生循環ラインを介して自己循環させながら再生条件に基づいてフィルタリング及び調整し、再生された処理液を前記調整供給部に提供する処理液再生ステップと、を含むことを特徴とする
処理液供給方法。
【請求項15】
前記処理液供給ステップは、
シリカの供給量を測定して前記基板処理条件に基づいてシリカを供給するシリカ濃度調節ステップと、
前記調整供給部の調整タンクに、リン酸または脱イオン水のうちの少なくとも一つを含む処理液物質を提供する処理液物質提供ステップと、
前記調整タンクの処理液を、前記調整循環ラインを介して自己循環させながらリン酸濃度を測定するリン酸濃度測定ステップと、
リン酸濃度の測定結果に基づいて、前記調整タンクに対するリン酸または脱イオン水のうちの少なくとも一つの供給または加熱を介してリン酸の濃度を調整する供給処理液調整ステップと、を含むことを特徴とする
請求項14に記載の処理液供給方法。
【請求項16】
前記処理液物質提供ステップは、
混合手段を介してリン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を前記調整タンクに供給し、
前記供給処理液調整ステップは、
前記混合手段を介してリン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を前記調整タンクに供給してリン酸の濃度を調整することを特徴とする
請求項15に記載の処理液供給方法。
【請求項17】
前記処理液物質提供ステップは、
第1調整供給部の第1調整タンクに、再生された処理液を供給し、第2調整供給部の第2調整タンクに新しい処理液物質を供給することを特徴とする
請求項15に記載の処理液供給方法。
【請求項18】
前記処理液供給ステップは、
前記メイン供給部から前記基板処理装置に供給される処理液をサンプリングしてシリカの濃度を測定するサンプリングステップと、
サンプリングした処理液に対するシリカ濃度の測定結果に基づいて前記調整供給部に対するシリカの供給を調整するシリカ濃度調整ステップと、をさらに含むことを特徴とする
請求項14に記載の処理液供給方法。
【請求項19】
前記処理液供給ステップは、
前記メイン供給部から前記基板処理装置に供給される処理液をサンプリングしてシリカの濃度を測定するサンプリングステップを含み、
前記処理液回収ステップは、
サンプリングした処理液に対するシリカ濃度の測定結果に基づいて、前記基板処理装置から前記回収部に回収された処理液を外部へ排出して廃棄する回収処理液廃棄ステップを含むことを特徴とする
請求項14に記載の処理液供給方法。
【請求項20】
前記処理液物質提供ステップは、
前記第1調整供給部の前記第1調整タンクに対する、再生された処理液の供給回数をカウントする再生回数カウントステップを含み、
前記処理液回収ステップは、
再生回数に基づいて、前記基板処理装置から前記回収部に回収された処理液を外部へ排出して廃棄する回収処理液廃棄ステップを含むことを特徴とする
請求項17に記載の処理液供給方法。
【請求項21】
前記処理液回収ステップは、
前記基板処理装置から回収タンクに処理液を回収する廃処理液回収ステップと、
前記回収タンクから排出される処理液を複数の分岐管に分配し、それぞれの前記分岐管のメインフィルタを介して処理液をフィルタリングするメインフィルタリングステップと、
前記複数の分岐管から排出される処理液を前記処理液再生部へ提供する回収処理液提供ステップと、を含むことを特徴とする
請求項14に記載の処理液供給方法。
【請求項22】
前記処理液再生ステップは、
再生タンクに提供された処理液を、再生循環ラインを介して自己循環させながらリン酸水分濃度を測定するリン酸水分濃度測定ステップと、
リン酸水分濃度の測定結果に基づいて、前記再生タンクに脱イオン水を供給するか或いは処理液の加熱によってリン酸水分濃度を調整する処理液再生ステップと、を含むことを特徴とする
請求項14に記載の処理液供給方法。
【請求項23】
前記処理液供給ステップは、
第1調整供給部または第2調整供給部のうち、選択的に、いずれか一つで処理液の温度
と濃度を調整し、他の一つでは前記メイン供給部に調整された処理液を供給するか或いは前記処理液再生部から再生された処理液の供給を受け、
前記処理液再生ステップは、
第1処理液再生部またまたは第2処理液再生部のうち、選択的に、いずれか一つで前記再生条件に基づいて処理液の濃度と温度を調整し、他の一つでは前記回収部から処理液の供給を受けるか或いは再生された処理液を前記調整供給部に供給することを特徴とする
請求項14に記載の処理液供給方法。
【請求項24】
再生された処理液の提供を受ける第1調整供給部と、新しい処理液の供給を受ける第2調整供給部とを含み、処理液を自己循環させ、シリカ供給手段を介してシリカの供給量を測定して選択的に供給し、混合手段を介してリン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を選択的に供給し、調整循環ラインを介して処理液を加熱して基板処理条件に基づいて処理液を調整し、調整された処理液をメイン供給部に提供する調整供給部と、基板処理装置に処理液を供給しながら、供給される処理液をサンプリングして、シリカ濃度の測定結果に基づいて前記調整供給部に対するシリカの濃度を調整するように支援するメイン供給部と、を含む処理液供給ユニットと、
前記基板処理装置から処理液を回収し、複数の分岐管に配置された複数のメインフィルタを介して回収された処理液をフィルタリングして処理液再生部に提供する回収部と、回収された処理液を自己循環させながら脱イオン水を供給するか或いは処理液を加熱して再生条件に基づいて処理液を再生し、再生された処理液を前記第1調整供給部に提供する複数の前記処理液再生部と、を含む処理液リサイクルユニットと、
前記処理液供給ユニットと前記処理液リサイクルユニットの処理液に対する供給、調整、回収、再生または廃棄を制御し、前記第1調整供給部または前記第2調整供給部のうち、いずれか一つは処理液を調整し、他の一つは前記メイン供給部に処理液を供給するように制御し、前記複数の処理液再生部のうち、いずれか一つは処理液を再生し、他の一つは前記回収部から処理液の提供を受けるか或いは再生された処理液を前記第1調整供給部に提供するように制御する制御ユニットと、を含み、
前記処理液供給ユニットと前記処理液リサイクルユニットとは空間的に分離されて配置されたことを特徴とする
処理液供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理液供給装置及び処理液供給方法に関する。より詳細には、本発明は、処理液を用いた基板処理工程中の選択比の改善のために、処理液供給ユニットがシリカの供給量を調整しながら処理液物質を混合し、基板処理条件に基づいて処理液の濃度と温度を調節して基板処理装置に供給し、処理液供給ユニットと空間的に分離された処理液リサイクルユニットを介して処理液を回収し、処理液の水分濃度と温度を調節して再生処理液を供給する方案に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子及びディスプレイパネルなどの製造工程には様々な種類の処理液が使用される。これらの処理液は、処理液供給装置を介して濃度、温度および流量などの工程条件を適切に調節して、基板を処理する基板処理装置へ供給される。この時、処理液供給装置は、一つの処理液、または互いに異なる処理液を混合した混合液を基板処理装置へ供給する。
【0003】
例えば、洗浄またはエッチング工程では、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜が形成された基板の表面にエッチング液としてのリン酸水溶液などの処理液を供給して、シリコン窒化膜を選択的に除去する処理が行われる。
【0004】
シリコン窒化膜の除去量とシリコン酸化膜の除去量に対する選択比と、単位時間当たりのシリコン窒化膜の除去量であるエッチング率は、基板に供給されたリン酸水溶液などの処理液の温度が沸点付近であるときに最も高い。しかし、枚葉式の基板処理装置では、リン酸水溶液などの処理液の温度をタンク内で沸点付近に調節したとしても、実質的な工程の実行のために処理液が基板に供給されるときに処理液の温度が低下するので、沸点付近の処理液を基板処理工程に適正のレベルで供給することが困難である。
【0005】
また、リン酸水溶液を用いたシリコン窒化膜とシリコン酸化膜の選択的エッチング処理の際に、リン酸水溶液に含有されているシリカ(Silica)は、エッチング選択比に重大に作用する要素である。
【0006】
もしリン酸水溶液の処理液に対するシリカの濃度があまりに低ければ、シリコン酸化膜のエッチング速度が速くなってシリコン窒化膜に対するエッチング選択比が低下する。逆に、シリカの濃度があまりに高くても、選択的エッチングが適切に行われないか或いはフィルタが詰まってしまうなどの様々な問題が発生する。
【0007】
したがって、リン酸水溶液などの処理液を用いてエッチング工程を行うときは、処理液中に含有されているシリカの濃度を処理目的に応じて適正の範囲内に調整することが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国特許公開第10-2011-0080270号公報
【文献】韓国特許公開第10-2015-0108329号公報
【文献】韓国特許登録第10-0801656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのもので、その目的は、基板処理工程の選択比を改善して基板処理特性を一定に維持することができる処理液供給装置及び処理液供給方法を提供することにある。
【0010】
特に、リン酸水溶液などを含む処理液を用いた工程中に、シリカが含有されているリン酸水溶液を供給し、回収して再生するにあたり、シリカの含有量を適正のレベルに維持しながら、リン酸水溶液などの処理液に対する安定した温度と濃度を維持させることができる処理液供給装置及び処理液供給方法を提供することを目的とする。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、上述したものに限定されない。上述していない、他の、本発明が解決しようとする課題は、以降の記載から当業者が明確に理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明による処理液供給装置の一実施例は、基板処理装置に処理液を供給するメイン供給部、及び基板処理条件に基づいて処理液を調整し、前記メイン供給部に提供する調整供給部を含む処理液供給ユニットと、前記基板処理装置から処理液を回収する回収部、及び前記回収部から回収された処理液の提供を受け、再生条件に基づいて処理液を調整し、前記調整供給部に提供する処理液再生部を含む処理液リサイクルユニットと、前記処理液供給ユニットと前記処理液リサイクルユニットの処理液に対する供給、調整、回収、再生または廃棄を制御する制御ユニットとを、含むことを特徴とする。
【0013】
一例として、前記処理液供給ユニットは、シリカ(Silica)の供給量を測定して基板処理条件に基づいてシリカを供給するシリカ供給手段をさらに含み、前記調整供給部は、シリカが含まれている処理液を調整し、調整された処理液を前記メイン供給部に供給する調整タンクと、前記調整タンクの処理液を循環させながら処理液の濃度を測定し、温度を調整する調整循環ラインと、を含み、前記制御ユニットは、前記調整循環ラインの処理液に対するリン酸濃度の測定結果に基づいて、リン酸と脱イオン水(DIW、De-Ionzied Water)の供給または加熱温度を制御してリン酸の濃度を調整することを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記処理液供給ユニットは、基板処理条件に基づいて、リン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を前記調整タンクに供給する混合手段をさらに含み、前記制御ユニットは、前記調整循環ラインの処理液に対するリン酸濃度の測定結果に基づいて、前記混合手段を介したリン酸水溶液を供給してリン酸の濃度を調整することもできる。
【0015】
より好ましくは、前記調整供給部は、前記メイン供給部に処理液を供給する第1調整供給部と第2調整供給部を含むことができる。
【0016】
また、前記制御ユニットは、前記第1調整供給部または前記第2調整供給部のうち、いずれか一つは処理液を調整し、他の一つは前記メイン供給部に処理液を供給するか或いは前記処理液再生部から処理液の供給を受けるように制御することができる。
【0017】
一例として、前記制御ユニットは、前記第1調整供給部が前記処理液再生部から再生された処理液の供給を受け、前記第2調整供給部が新しい処理液物質の供給を受けるように制御することができる。
【0018】
一例として、前記メイン供給部は、前記基板処理装置に処理液を供給するメイン供給タンクと、前記メイン供給タンクから供給される処理液をサンプリングして測定するためのサンプリングラインと、をさらに含み、前記制御ユニットは、前記サンプリングされた処理液に対するシリカ濃度の測定結果に基づいて、前記調整供給部に対するシリカの供給を制御してシリカの濃度を調整するか、或いは前記回収部に回収された処理液を外部へ排出して廃棄することができる。
【0019】
また、一例として、前記処理液再生部は、前記回収部から供給を受けた処理液の水分濃度を調整して前記処理液供給ユニットに供給する再生タンクと、前記再生タンクの処理液を循環させながら処理液をフィルタリングし、処理液の濃度を測定して温度を調整する再生循環ラインと、を含み、前記制御ユニットは、前記再生循環ラインの処理液に対する水分濃度の測定結果に基づいて、脱イオン水の供給または加熱温度を制御して水分濃度を調整することができる。
【0020】
また、前記回収部は、前記基板処理装置から処理液を回収する回収タンクと、前記回収タンクの排出管と前記処理液再生部の引き込み管との間に配置された複数の分岐管と、前記分岐管のそれぞれに配置され、処理液をフィルタリングする複数のメインフィルタと、を含むことができる。
【0021】
一例として、前記回収部は、前記基板処理装置から処理液を回収する回収タンクと、前記回収タンクの処理液を外部へ排出させるドレイン弁と、を含み、前記制御ユニットは、前記基板処理装置に供給された処理液に対するシリカ濃度の測定結果または処理液の再生回数に基づいて、回収された処理液を外部へ排出して廃棄することができる。
【0022】
一例として、前記処理液再生部は、前記回収部から処理液の提供を受け、前記調整供給部に調整された処理液を提供する第1処理液再生部と第2処理液再生部を含むことができる。
【0023】
好ましくは、前記制御ユニットは、前記第1処理液再生部または前記第2処理液再生部のうち、いずれか一つは処理液を再生し、他の一つは前記回収部から処理液の提供を受けるか或いは再生された処理液を前記調整供給部へ提供するように制御することができる。
【0024】
一例として、前記処理液供給ユニットは、前記基板処理装置と同一の空間上に配置され、前記処理液リサイクルユニットは、前記処理液供給ユニットとは別の空間に分離されて配置され得る。
【0025】
また、本発明による処理液供給方法の一実施例は、調整供給部に提供された処理液を、調整循環ラインを介して自己循環させながら処理液の濃度と温度を調整し、基板処理条件に基づいて調整された処理液をメイン供給部に提供する処理液供給ステップと、前記基板処理装置から使用された処理液を回収部に回収する処理液回収ステップと、前記回収部から前記処理液再生部に提供された処理液を、再生循環ラインを介して自己循環させながら再生条件に基づいてフィルタリング及び調整し、再生された処理液を前記調整供給部に提供する処理液再生ステップと、を含むことができる。
【0026】
一例として、前記処理液供給ステップは、シリカの供給量を測定して基板処理条件に基づいてシリカを供給するシリカ濃度調節ステップと、前記調整供給部の調整タンクに、リン酸または脱イオン水のうちの少なくとも一つを含む処理液物質を提供する処理液物質提供ステップと、前記調整タンクの処理液を、前記調整循環ラインを介して自己循環させながらリン酸濃度を測定するリン酸濃度測定ステップと、リン酸濃度の測定結果に基づいて、前記調整タンクに対するリン酸または脱イオン水のうちの少なくとも一つの供給または加熱を介してリン酸の濃度を調整する供給処理液調整ステップと、を含むことができる。
【0027】
好ましくは、前記処理液物質提供ステップは、混合手段を介してリン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を前記調整タンクに供給し、前記供給処理液調整ステップは、前記混合手段を介してリン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を前記調整タンクに供給してリン酸の濃度を調整することができる。
【0028】
より好ましくは、前記処理液物質提供ステップは、第1調整供給部の第1調整タンクに、再生された処理液を供給し、第2調整供給部の第2調整タンクに新しい処理液物質を供給することができる。
【0029】
一例として、前記処理液供給ステップは、前記メイン供給部から前記基板処理装置に供給される処理液をサンプリングしてシリカの濃度を測定するサンプリングステップと、サンプリングした処理液に対するシリカ濃度の測定結果に基づいて前記調整供給部に対するシリカの供給を調整するシリカ濃度調整ステップと、をさらに含むことができる。
【0030】
また、一例として、前記処理液供給ステップは、前記メイン供給部から前記基板処理装置に供給される処理液をサンプリングしてシリカの濃度を測定するサンプリングステップを含み、前記処理液回収ステップは、サンプリングした処理液に対するシリカ濃度の測定結果に基づいて、前記基板処理装置から前記回収部に回収された処理液を外部へ排出して廃棄する回収処理液廃棄ステップを含むことができる。
【0031】
また、前記処理液物質提供ステップは、前記第1調整供給部の前記第1調整タンクに対する、再生された処理液の供給回数をカウントする再生回数カウントステップを含み、前記処理液回収ステップは、再生回数に基づいて、前記基板処理装置から前記回収部に回収された処理液を外部へ排出して廃棄する回収処理液廃棄ステップを含むこともできる。
【0032】
一例として、前記処理液回収ステップは、基板処理装置から回収タンクに処理液を回収する廃処理液回収ステップと、前記回収タンクから排出される処理液を複数の分岐管に分配し、それぞれの分岐管のメインフィルタを介して処理液をフィルタリングするメインフィルタリングステップと、前記複数の分岐管から排出される処理液を前記処理液再生部に提供する回収処理液提供ステップと、を含むことができる。
【0033】
また、前記処理液再生ステップは、再生タンクに提供された処理液を、再生循環ラインを介して自己循環させながらリン酸水分濃度を測定するリン酸水分濃度測定ステップと、リン酸水分濃度の測定結果に基づいて、前記再生タンクに脱イオン水を供給するか或いは処理液の加熱によってリン酸水分濃度を調整する処理液再生ステップと、を含むことができる。
【0034】
一例として、前記処理液供給ステップは、第1調整供給部または第2調整供給部のうち、選択的に、いずれか一つで処理液の温度と濃度を調整し、他の一つでは前記メイン供給部に調整された処理液を供給するか或いは前記処理液再生部から再生された処理液の供給を受け、前記処理液再生ステップは、第1処理液再生部または第2処理液再生部のうち、選択的に、いずれか一つで処理液再生条件に基づいて処理液の濃度と温度を調整し、他の一つでは前記回収部から処理液の供給を受けるか或いは再生された処理液を前記調整供給部に供給することができる。
【0035】
本発明による処理液供給装置の好適な一実施例は、再生された処理液の提供を受ける第1調整供給部と、新しい処理液の供給を受ける第2調整供給部とを含むが、処理液を自己循環させ、シリカ供給手段を介してシリカの供給量を測定して選択的に供給し、混合手段を介してリン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を選択的に供給し、調整循環ラインを介して処理液を加熱して基板処理条件に基づいて処理液を調整し、調整された処理液をメイン供給部に提供する調整供給部と、基板処理装置に処理液を供給しながら、供給される処理液をサンプリングしてシリカ濃度の測定結果に基づいて前記調整供給部に対するシリカの濃度を調整するように支援するメイン供給部と、を含む処理液供給ユニット;前記基板処理装置から処理液を回収し、複数の分岐管に配置された複数のメインフィルタを介して、回収された処理液をフィルタリングして、処理液再生部に提供する回収部と、回収された処理液を自己循環させながら脱イオン水を供給するか或いは処理液を加熱して再生条件に基づいて処理液を再生し、再生された処理液を前記第1調整供給部に提供する複数の処理液再生部と、を含む処理液リサイクルユニット;及び前記処理液供給ユニットと前記処理液リサイクルユニットの処理液に対する供給、調整、回収、再生または廃棄を制御するが、前記第1調整供給部または前記第2調整供給部のうち、いずれか一つは処理液を調整し、他の一つは前記メイン供給部に処理液を供給するように制御し、前記複数の処理液の再生部のうち、いずれか一つは処理液を再生し、他の一つは前記回収部から処理液の提供を受けるか或いは再生された処理液を前記第1調整供給部に提供するように制御する制御ユニット;を含み、前記処理液供給ユニットと前記処理液リサイクルユニットとは空間的に分離されて配置されることができる。
【発明の効果】
【0036】
上述した本発明によれば、基板処理工程の選択比を改善して基板処理特性を一定に保つことができる処理液供給装置及び処理液供給方法を提供することができる。
【0037】
また、リン酸水溶液などを含む処理液を用いた工程中に、シリカの含有されているリン酸水溶液を供給し、回収して再生するにあたり、シリカの含有量を適正のレベルに維持しながらリン酸水溶液などの処理液に対する安定した温度と濃度を維持させることができる処理液供給装置及び処理液供給方法を提供することができる。
【0038】
特に、空間的に分離されたメイン装置(MAIN FAB)とサブ装置(SUB FAB)の配置を介して基板処理施設の空間的制約を最小限に抑えながら、円滑な処理液の供給と再生を図ることができる。
【0039】
本発明の一実施例によれば、複数の調整供給部のうち、選択的に、いずれか一つの調整供給部で処理液を基板処理条件に基づいて処理液の濃度と温度を調整する間、他の一つの調整供給部では調整された処理液をメイン供給部に供給するか、或いは処理液再生部から再生された処理液の供給を受けることができるので、連続的に基板処理装置への処理液の供給が行われることができる。
【0040】
また、本発明の一実施例によれば、複数の処理液再生部のうち、選択的に、いずれか一つの処理液再生部で処理液再生条件に基づいて処理液の濃度と温度を調整する間、他の一つの処理液再生部では回収部から処理液の供給を受けるか或いは再生された処理液を調整供給部に供給することができるので、連続的に処理液の再生が行われることができる。
【0041】
また、複数の調整供給部と複数の処理液再生部の選択的な動作の組み合わせによって、連続的な処理液の供給と共に連続的な処理液の再生が行われることができる。
【0042】
また、本発明の一実施例によれば、基板処理装置に供給される再生処理液のシリカの濃度に応じてシリカの濃度を調整するか或いは廃棄処理することにより、シリカの濃度による安定した選択比の維持が可能な処理液供給装置及び処理液供給方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明が適用される基板処理設備を概略的に示す平面図である。
【
図2】本発明が適用される基板処理設備の基板処理装置を示す平面図である。
【
図3】本発明が適用される基板処理設備の基板処理装置を示す断面図である。
【
図4】本発明による処理液供給装置の一実施例を示す構成図である。
【
図5】本発明による処理液供給装置の他の実施例を示す構成図である。
【
図6】本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの一実施例を示す構成図である。
【
図7】本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの他の実施例を示す構成図である。
【
図8】本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの他の実施例を示す構成図である。
【
図9】本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの他の実施例を示す構成図である。
【
図10】本発明による処理液供給装置における処理液リサイクルユニットの一実施例を示す構成図である。
【
図11】本発明による処理液供給方法の一実施例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明による処理液供給装置の処理液供給ユニットに対する実施例で処理液物質を供給する過程を示す図である。
【
図13】本発明による処理液供給装置の処理液供給ユニットに対する実施例で処理液物質を供給する過程を示す図である。
【
図14】本発明による処理液供給装置による処理液供給過程の一実施例を示す図である。
【
図15】本発明による処理液供給装置による処理液供給過程の一実施例を示す図である。
【
図16】本発明による処理液供給装置による処理液供給過程の他の実施例を示す図である。
【
図17】本発明による処理液供給装置による処理液供給過程の他の実施例を示す図である。
【
図18】本発明による処理液供給装置の実施例による処理液廃棄過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明と、本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的とを説明するために、以下では、本発明の好適な実施例を例示し、これを参照して考察する。
【0045】
まず、本出願で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたもので、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。また、本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加の可能性を予め排除しない。
【0046】
本発明を説明するにあたり、関連する公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にするおそれがあると判断された場合には、その詳細な説明は省略する。
【0047】
本発明は、基板処理工程中の選択比の改善のために、処理液供給ユニットがシリカの供給量を調整しながら処理液物質を混合し、基板処理条件に基づいて処理液の濃度と温度を調節して基板処理装置に供給し、処理液供給ユニットと空間的に分離された処理液リサイクルユニットを介して処理液を回収し、処理液の水分濃度と温度を調節して再生処理液を供給する処理液供給装置と処理液供給方法に関する。
【0048】
図1は本発明が適用される基板処理設備を概略的に示す平面図である。
【0049】
後述する基板処理設備は、本発明が適用できる一つの例示的な設備を説明するものであって、本発明がこれに限定されて適用されるのではなく、単に本発明が適用できる設備についての理解を助けるためである。
【0050】
図1を参照すると、基板処理設備1は、インデックスモジュール1000と工程処理モジュール2000を含む。インデックスモジュール1000は、ロードポート1200、及び移送フレーム1400を含む。ロードポート1200、移送フレーム1400及び工程処理モジュール2000は、順次一例に配列される。以下、ロードポート1200、移送フレーム1400及び工程処理モジュール2000が配列された方向を第1方向12とする。そして、上部からみたとき、第1方向12に対して垂直な方向を第2方向14とし、第1方向12と第2方向14を含む平面に対して垂直な方向を第3方向16とする。
【0051】
ロードポート1200には、基板Wが収納されたキャリア1300が装着される。ロードポート1200は、複数個が提供され、これらは、第2方向14に沿って一列に配置される。
図1では四つのロードポート1200が提供されたものと示した。しかし、ロードポート1200の数は、工程処理モジュール2000の工程効率及びフットプリントなどの条件に応じて増加または減少することもできる。キャリア1300には、基板Wの縁部を支持するように提供されたスロット(図示せず)が形成される。スロットは、第3方向16に複数個が提供される。基板Wは、第3方向16に沿って互いに離隔している状態で積層されるようにキャリア1300内に位置する。キャリア1300としては、前面開放一体型ポッド(Front Opening Unified Pod;FOUP)が使用できる。
【0052】
工程処理モジュール2000は、バッファユニット2200、移送チャンバ2400、及び工程チャンバ2600を含む。移送チャンバ2400は、その長さ方向が第1方向12と平行に配置される。第2方向14に沿って、移送チャンバ2400の一側と他側にはそれぞれ工程チャンバ2600が配置される。移送チャンバ2400の一側に位置した工程チャンバ2600、及び移送チャンバ2400の他側に位置した工程チャンバ2600は、移送チャンバ2400を基準に互いに対称となるように提供される。これらの工程チャンバ2600の一部は、移送チャンバ2400の長さ方向に沿って配置される。また、これらの工程チャンバ2600の一部は、互いに積層されるように配置される。つまり、移送チャンバ2400の一側には、工程チャンバ2600がA×B(AとBはそれぞれ1以上の自然数)の配列で配置できる。ここで、Aは、第1方向12に沿って一列に指定された工程チャンバ2600の数であり、Bは、第3方向16に沿って一列に指定された工程チャンバ2600の数である。移送チャンバ2400の一側に工程チャンバ2600が4つまたは6つ提供される場合、これらの工程チャンバ2600は、2×2または3×2の配列で配置できる。工程チャンバ2600の数は増加または減少することもできる。上述したのとは異なり、工程チャンバ2600は、移送チャンバ2400の一側にのみ提供できる。また、上述したのとは異なり、工程チャンバ2600は、移送チャンバ2400の一側と両側に単層で提供できる。
【0053】
バッファユニット2200は、移送フレーム1400と移送チャンバ2400との間に配置される。バッファユニット2200は、移送チャンバ2400と移送フレーム1400との間に基板Wが搬送される前に、基板Wが留まる空間を提供する。バッファユニット2200は、その内部に基板Wが置かれるスロット(図示せず)が提供され、スロット(図示せず)は、相互間で第3方向16に沿って離隔するように複数個提供される。バッファユニット2200における、移送フレーム1400と向かい合う面、及び移送チャンバ2400と向かい合う面のそれぞれが開放される。
【0054】
移送フレーム1400は、ロードポート1200に装着されたキャリア1300とバッファユニット2200との間に基板Wを搬送する。移送フレーム1400には、インデックスレール1420とインデックスロボット1440が提供される。インデックスレール1420は、その長さ方向が第2方向14と並ぶように提供される。インデックスロボット1440は、インデックスレール1420上に設置され、インデックスレール1420に沿って第2方向14に直線移動する。インデックスロボット1440は、ベース1441、ボディ1442及びインデックスアーム1443を有する。ベース1441は、インデックスレール1420に沿って移動可能に設置される。ボディ1442はベース1441に結合される。ボディ1442は、ベース1441上で第3方向16に沿って移動できるように提供される。また、ボディ1442は、ベース1441上で回転できるように提供される。インデックスアーム1443は、ボディ1442に結合され、ボディ1442に対して前進及び後進移動できるように提供される。インデックスアーム1443は、複数設けられ、それぞれ個別に駆動されるように提供される。インデックスアーム1443は、第3方向16に沿って互いに離隔した状態で積層されるように配置される。これらのインデックスアーム1443のうち、一部は、工程処理モジュール2000からキャリア1300へ基板Wを搬送するときに使用され、他の一部は、キャリア1300から工程処理モジュール2000へ基板Wを搬送するときに使用され得る。これは、インデックスロボット1440が基板Wを搬入および搬出する過程で、工程処理前の基板Wから発生したパーティクルが工程処理後の基板Wに付着することを防止することができる。
【0055】
移送チャンバ2400は、バッファユニット2200と工程チャンバ2600との間、及び工程チャンバ2600同士の間で基板Wを搬送する。
【0056】
移送チャンバ2400には、ガイドレール2420とメインロボット2440が提供される。ガイドレール2420は、その長さ方向が第1方向12と並ぶように配置される。メインロボット2440は、ガイドレール2420上に設置され、ガイドレール2420上で第1方向12に沿って直線移動する。メインロボット2440は、ベース2441、ボディ2442、及びメインアーム2443を有する。ベース2441は、ガイドレール2420に沿って移動できるように設置される。ボディ2442はベース2441に結合される。ボディ2442は、ベース2441上で第3方向16に沿って移動できるように提供される。また、ボディ2442は、ベース2441上で回転できるように提供される。メインアーム2443はボディ2442に結合され、これはボディ2442に対して前進及び後進移動できるように提供される。メインアーム2443は、複数設けられ、それぞれ個別に駆動されるように提供される。
【0057】
メインアーム2443は、第3方向16に沿って互いに離隔している状態で積層されるように配置される。バッファユニット2200から工程チャンバ2600へ基板Wを搬送するときに使用されるメインアーム2443と、工程チャンバ2600からバッファユニット2200へ基板Wを搬送するときに使用されるメインアーム2443とは、互いに異なることができる。
【0058】
工程チャンバ2600内には、基板Wに対して洗浄工程を行う基板処理装置10が提供される。それぞれの工程チャンバ2600内に提供された基板処理装置10は、行う洗浄工程の種類によって異なる構造を持つことができる。選択的に、それぞれの工程チャンバ2600内の基板処理装置10は、同じ構造を持つことができる。選択的に、工程チャンバ2600は、複数のグループに区分され、同じグループに属する工程チャンバ2600に提供された基板処理装置10は、互いに同じ構造を有し、互いに異なるグループに属する工程チャンバ2600に提供された基板処理装置10は、互いに異なる構造を持つことができる。例えば、工程チャンバ2600が2つのグループに分けられる場合、移送チャンバ2400の一側には第1グループの工程チャンバ2600が提供され、移送チャンバ2400の他側には第2グループの工程チャンバ2600が提供されることができる。選択的に、移送チャンバ2400の一側及び他側のそれぞれで、下層には第1グループの工程チャンバ2600が提供され、上層には第2グループの工程チャンバ2600が提供されることができる。第1グループの工程チャンバ2600と第2グループの工程チャンバ2600は、それぞれ使用されるケミカルの種類や洗浄方式の種類によって区分できる。
【0059】
以下の実施例では、工程チャンバ2600に対してオゾンの含まれているオゾン処理流体、リンス液、及び乾燥ガスなどの処理流体を用いて基板Wの洗浄、ストリップ、有機残渣(organic residue)を除去する基板処理装置を例として説明する。
【0060】
図2は
図1の基板処理装置を示す平面図、
図3は
図1の基板処理装置を示す断面図である。
【0061】
図2及び
図3を参照すると、基板処理装置10は、チャンバ800、処理容器100、基板支持ユニット200、加熱ユニット290、噴射ユニット300、処理液供給ユニット400、工程排気部(図示せず)、昇降ユニット600、及び処理液リサイクルユニット(図示せず)を含む。
【0062】
チャンバ800は、密閉された内部空間を提供する。上部には気流供給ユニット810が設置される。気流供給ユニット810は、チャンバ800の内部に下降気流を形成する。
【0063】
気流供給ユニット810は、高湿度の外気をフィルタリングしてチャンバの内部に供給する。高湿度の外気は、気流供給ユニット810を通過してチャンバの内部に供給され、下降気流を形成する。下降気流は、基板Wの上部に均一な気流を提供し、処理流体によって基板Wの表面が処理される過程で発生する汚染物質を空気と一緒に処理容器100の回収筒110、120、130を介して排出させる。
【0064】
チャンバ800は、水平隔壁814によって工程領域816とメンテナンス領域818に分けられる。工程領域816には処理容器100と基板支持ユニット200が位置する。メンテナンス領域818には、処理容器100に連結される排出ライン141、143、145、排気ライン(図示せず)以外にも、昇降ユニット600の駆動部、噴射ユニット300に連結される駆動部、供給ラインなどが位置する。メンテナンス領域818は、工程領域816から隔離する。
【0065】
処理容器100は、上部が開放された円筒形状を有し、基板Wを処理するための工程空間を提供する。処理容器100の開放された上面は、基板Wの搬出及び搬入通路として提供される。工程空間には基板支持ユニット200が位置する。基板支持ユニット200は、工程の進行時に基板Wを支持した状態で基板Wを回転させる。
【0066】
処理容器100は、強制排気が行われるように、下端部に排気ダクト190が連結された下部空間を提供する。処理容器100には、回転する基板W上で飛散する処理液と気体を流入及び吸入する第1乃至第3回収筒110、120、130が多段に配置される。
【0067】
環状の第1乃至第3回収筒110、120、130は、一つの共通した環状空間と通じる排気口Hを有する。
【0068】
具体的には、第1乃至第3回収筒110、120、130は、それぞれ環状のリング形状を有する底面、及び底面から延びて円筒形状を有する側壁を含む。第2回収筒120は、第1回収筒110を取り囲み、第1回収筒110から離隔して位置する。第3回収筒130は、第2回収筒120を取り囲み、第2回収筒120から離隔して位置する。
【0069】
第1乃至第3回収筒110、120、130は、基板Wから飛散した処理液及びヒュームの含まれている気流が流入する第1乃至第3回収空間RS1、RS2、RS3を提供する。第1回収空間RS1は、第1回収筒110によって定義され、第2回収空間RS2は、第1回収筒110と第2回収筒120との間の離隔空間によって定義され、第3回収空間RS3は、第2回収筒120と第3回収筒130との間の離隔空間によって定義される。
【0070】
第1乃至第3回収筒110、120、130の各上面は、中央部が開放される。第1乃至第3回収筒110、120、130は、連結された側壁から開放部に行くほど、対応する底面との距離が次第に増加する傾斜面からなる。基板Wから飛散した処理液は、第1乃至第3回収筒110、120、130の上面に沿って回収空間RS1、RS2、RS3内に流れ込む。
【0071】
第1回収空間RS1に流入した第1処理液は、第1回収ライン141を介して外部の処理液リサイクルユニット(図示せず)に排出される。第2回収空間RS2に流入した第2処理液は、第2回収ライン143を介して外部の処理液リサイクルユニット(図示せず)に排出される。第3回収空間RS3に流入した第3処理液は、第3回収ライン145を介して外部の処理液リサイクルユニット(図示せず)に排出される。
【0072】
一方、処理容器100は、処理容器100の垂直位置を変更させる昇降ユニット600に結合される。昇降ユニット600は、処理容器100を上下方向に直線移動させる。処理容器100が上下に移動することにより、基板支持ユニット200に対する処理容器100の相対高さが変更される。
【0073】
昇降ユニット600はブラケット612、移動軸614及び駆動器616を含む。ブラケット612は処理容器100の外壁に固設される。ブラケット612には、駆動器616によって上下方向に移動する移動軸614が固定結合される。基板Wがスピンヘッド210にロードされるとき、またはスピンヘッド210からアンロードされるときにスピンヘッド210が処理容器100の上部に突出するように、処理容器100は下降する。また、工程の進行時には、基板Wに供給された処理液の種類に応じて、処理液が所定の回収筒110、120、130に流入できるように処理容器100の高さが調節される。処理容器100と基板Wとの相対的な垂直位置が変更される。処理容器100は、各回収空間RS1、RS2、RS3ごとに回収される処理液と汚染ガスの種類を異にすることができる。一実施例によれば、昇降ユニット600は、処理容器100を垂直移動させて処理容器100と基板支持ユニット200との相対的な垂直位置を変更させる。
【0074】
基板支持ユニット200は、スピンヘッド210、回転軸220、駆動部230及び底面ノズルアセンブリ240を含む。
【0075】
スピンヘッド210に連結された回転軸220は、駆動部230によって回転し、これにより、スピンヘッド210上に装着された基板Wが回転する。そして、回転軸220に貫通して軸設された底面ノズルアセンブリ240は、基板Wの背面に処理液を噴射する。スピンヘッド210は、基板Wが上方に離間している状態で支持されるように設置された支持部材を有する。支持部材は、スピンヘッド210の上面の縁部に所定間隔離隔して突出するように設置された多数のチャッキングピン211と、それぞれのチャッキングピン211の内側に突出するように設置された多数の支持ピン222と、を含む。回転軸220は、スピンヘッド210に連結され、その内部が空いている中空軸(Hollow Shaft)の形態であって、後述する駆動部230の回転力をスピンヘッド210に伝達する。
【0076】
加熱ユニット290は、基板支持ユニット200の内側に設置される。加熱ユニット290は、洗浄工程の進行中に基板Wを加熱することができる。加熱ユニット290は、スピンヘッド210内に設置できる。加熱ユニット290は、互いに異なる直径で提供される。加熱ユニット290は、複数個が提供できる。加熱ユニット290は、リング形状に提供できる。一例として、加熱ユニット290は、リング形状の複数のランプとして提供できる。加熱ユニット290は、同心の多数の区域に細分できる。それぞれの区域には、それぞれの区域を個別に加熱させることができるランプが提供できる。ランプは、スピンヘッド210の中心に対して互いに異なる半径距離で同心的に配列されるリング形状に提供できる。
【0077】
噴射ユニット300は、ノズル支持台310、ノズル320、支持軸330及び駆動器340を含む。
【0078】
支持軸330は、その長さ方向が第3方向16に沿って提供され、支持軸330の下端には、駆動器340が結合される。
【0079】
駆動器340は、支持軸330を回転及び昇降運動する。ノズル支持台310は、駆動器340に結合された支持軸330の端部の反対側と垂直に結合される。ノズル320は、ノズル支持台310の端部の底面に設置される。ノズル320は、駆動器340によって工程位置と待機位置に移動する。工程位置は、ノズル320が処理容器100の垂直上部に配置された位置であり、待機位置は、ノズル320が処理容器100の垂直上部から外れた位置である。ノズル320は、基板W上に処理流体を供給する。
【0080】
処理液供給ユニット400は、噴射ユニット300に処理流体を供給する。
【0081】
このような基板処理設備に本発明が適用されて処理液を供給し、使用された処理液を回収して再生することができるが、以下では、本発明の実施例によって本発明について具体的に説明する。
【0082】
本発明は、基板表面の膜を除去するウェットエッチング工程または洗浄工程に適用でき、このような工程には様々な処理液が使われているが、以下の実施例では、基板処理工程に使用される処理液をシリカの含有されている高温のリン酸水溶液と説明するが、これは説明の便宜のために限定したものである。本発明に使用できる処理液は、基板処理工程に使用されるフッ酸(HF)、硫酸(H3SO4)、過酸化水素(H2O2)、硝酸(HNO3)、リン酸(H3PO4)、オゾン水、SC-1溶液(水酸化アンモニウム(NH4OH)、過酸化水素(H2O2)及び水(H2O)の混合液)などから選択された少なくとも1種の物質を含むことができ、これ以外にも、基板処理工程に使用できる様々な物質の処理液を含むことができる。
【0083】
図4は本発明による処理液供給装置の一実施例を示す構成図である。
【0084】
本発明による処理液供給装置は、メイン装置(MAIN FAB)とサブ装置(SUB FAB)に区分でき、ここで、メイン装置(MAIN FAB)は処理液供給ユニット400’を含み、サブ装置(SUB FAB)は処理液リサイクルユニット500’を含むことができる。
【0085】
基板処理装置10が配置される空間には、基板処理装置10に濃度と温度が調整された処理液の状態を維持しながら、これを供給するためにメイン装置(MAIN FAB)が基板処理装置10と同一の空間上に有機的に連結されて配置されることができる。
【0086】
そして、サブ装置(SUB FAB)は、再生処理液を供給するためにメイン装置(MAIN FAB)と同一の空間上に隣接して配置されることもできるが、好ましくは、メイン装置(MAIN FAB)とは別の空間に分離されて配置されることができる。
【0087】
すなわち、
図1を介して説明した基板処理装置10が配置される空間とは別途の分離空間にサブ装置(SUB FAB)を配置し、使用された処理液を回収して再生し、再生処理液を、再生処理液供給ラインを介してメイン装置(MAIN FAB)の処理液供給ユニット400’に供給することができる。
【0088】
このような空間的に分離されたメイン装置(MAIN FAB)とサブ装置(SUB FAB)の配置を介して基板処理施設の空間的制約を最小限に抑えながら、円滑な処理液の供給と再生を図ることができる。
【0089】
本発明による処理液供給装置は、処理液供給ユニット400’、処理液リサイクルユニット500’、制御ユニット(図示せず)などを含んで構成できる。
【0090】
処理液供給ユニット400’は、基板処理条件に基づいて処理液を調整して供給する調整供給部410’と、基板処理装置10に処理液を供給するメイン供給部470’と、を含むことができる。
【0091】
処理液リサイクルユニット500’は、基板処理装置10から処理液を回収する回収部510’と、回収部510’から回収された処理液の提供を受けて再生処理し、処理液供給ユニット400’の調整供給部410’に再生処理液を提供する処理液再生部550’と、を含むことができる。
【0092】
そして、制御ユニット(図示せず)は、処理液供給ユニット400’と処理液リサイクルユニット500’の処理液に対する供給、調整、回収、再生または廃棄を制御することができる。
【0093】
図4の実施例では、処理液供給ユニット400’に一つの調整供給部410’が配置され、処理液リサイクルユニット500’に一つの処理液再生部550’が配置されるものと構成したが、処理液供給ユニット400’の調整供給部410’の数と処理液リサイクルユニット500’の処理液再生部550’の数は、必要に応じて変更できる。
【0094】
図5は本発明による処理液供給装置の他の実施例を示す構成図である。
【0095】
図5の実施例は、基本的構成配置が
図4の実施例と類似するが、処理液供給ユニット400は、並列配置された二つの調整供給部410を含み、処理液リサイクルユニット500は、並列配置された二つの処理液再生部550を含む。
【0096】
このような複数の調整供給部410の並列配置を介して、いずれか一つの調整供給部410が、メイン供給部470に、基板処理条件に基づいて濃度と温度が調整された処理液を供給するとともに、他の一つの調整供給部410が、基板処理条件に基づいて処理液に対する濃度と温度の調整を行うことができる。
【0097】
また、複数の処理液再生部550の並列配置を介して、いずれか一つの処理液再生部550が、回収部510から使用された処理液の供給を受けて再生するとともに、他の一つの処理液再生部550が、再生された処理液を複数の調整供給部410のいずれかに供給することができる。
【0098】
このような複数の調整供給部410と複数の処理液再生部550に対する構成を介して、連続的な処理液の調整と再生が行われるとともに、調整された処理液を基板処理装置に連続的に供給することができるため、処理液供給効率をさらに高めることができる。
【0099】
以下、処理液供給ユニット400と処理液リサイクルユニット500の具体的な構成について実施例によって説明する。
図5の実施例は
図4の実施例をベースとする。よって、
図5の実施例に対する詳細構成について、
図6乃至
図10を参照して説明する。
【0100】
図6は本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの一実施例を示す構成図である。
【0101】
処理液供給ユニット400は、基板処理装置10に処理液を供給するメイン供給部470と、基板処理条件に基づいて処理液を調整し、調整された処理液をメイン供給部470に供給する調整供給部410と、を含む。
【0102】
調整供給部410は、第1調整供給部430と第2調整供給部450を含むことができる。また、第1調整供給部430と第2調整供給部450のそれぞれにシリカを供給するシリカ供給手段420が備えられることができる。
【0103】
シリカ供給手段420は、シリカを供給するシリカ供給部421と、基板処理条件に基づいてシリカ供給部421から供給されるシリカの供給量を測定して第1調整供給部430と第2調整供給部450のそれぞれに定量のシリカを供給するためのシリカ測定チューブ423と、を含む。また、シリカ供給部421からシリカ測定チューブ423へのシリカ供給を制限するためのシリカ調整弁422と、シリカ測定チューブ423で測定された定量のシリカを第1調整供給部430と第2調整供給部450のそれぞれに選択的に供給するためのシリカ供給弁424と、が設けられる。
【0104】
第1調整供給部430には、処理液を貯蔵する第1調整タンク440と、リン酸または脱イオン水等の処理液物質を第1調整タンク440に供給するそれぞれの物質供給手段441、442と、第1調整タンク440に貯蔵された処理液を排出させるための圧力を提供する不活性ガス供給手段443と、が備えられることができる。ここで、不活性ガスとしては、窒素ガス(N2)が適用できる。
【0105】
また、第1調整供給部430には、第1調整タンク440の処理液を自己循環させながら、処理液を基板処理条件に基づいて調整するための第1調整循環ライン431が設けられることができる。第1調整循環ライン431には、第1調整タンク440の処理液を循環させるための第1混合ラインポンプ432、循環する処理液を加熱する第1混合ラインヒーター433、処理液の濃度または温度などを測定するための測定手段などが配置できる。ここで、測定手段は、リン酸水溶液のリン酸濃度を測定する第1リン酸濃度計434と、リン酸水溶液の温度を測定する温度計(図示せず)などを含むことができる。第1混合ラインポンプ432は、耐薬品性に強いポンプが適用されることが好ましく、一例として、少量の処理液の移送には、ダイアフラムポンプ(Diaphragm pump)が適用でき、大容量の処理液の移送には、ベローズポンプ(Bellows pump)及びマグネチックポンプ(Magnetic Pump)が適用できる。または、一定量の混合液を精密に循環させるための定量ポンプ(Metering pump)が適用されてもよい。
【0106】
また、
図6に示されていないが、第1調整循環ライン431を介して処理液を自己循環させるか、或いは調整された処理液を調整処理液供給管411へ排出するための制御弁が備えられることができる。ここで、制御弁は、三方弁(three way valve)または四方弁(four way valve)などが適用できる。例えば、処理液を自己循環させる場合には、制御弁を閉鎖させて第1調整循環ライン431に処理液を循環させ、調整された処理液を供給する場合には、制御弁を開放させて、調整された処理液を調整処理液供給管411に排出させることができる。
【0107】
次に、第2調整供給部450は、第1調整供給部430と同様の構成を含むことができ、第2調整供給部450には、第2調整タンク460、リン酸または脱イオン水等の処理液を供給するそれぞれの物質供給手段461、462、及び第2調整タンク460に貯蔵された処理液を排出させるための圧力を提供する不活性ガス供給手段463が備えられることができる。
【0108】
また、第2調整供給部450には、第2調整タンク460の処理液を自己循環させるための第2調整循環ライン451が設けられることができ、第2調整循環ライン451には、第2混合ラインポンプ452、第1混合ラインヒーター453、測定手段としての第2リン酸濃度計454、温度計などが配置されることができる。
【0109】
また、第2調整供給部450にも、第2調整循環ライン451を介して処理液を自己循環させるか、或いは調整された処理液を調整処理液供給管411に排出させるための制御弁が備えられることができる。
【0110】
このような第1調整供給部430と第2調整供給部450は、並列配置され、それぞれ個別に同時または一時的に動作することができ、第1調整供給部430と第2調整供給部450は、処理液を基板処理条件に基づいて調整した後、選択的に、調整された処理液を調整処理液供給管411に供給することができる。
【0111】
調整処理液供給管411には、調整された処理液の供給量測定及び流量測定のために流量計(flowmeter)(図示せず)が設けられることができる。
【0112】
調整供給部410で調整された処理液は、第1調整供給部430または第2調整供給部450のうちの少なくとも一つから選択的に調整処理液供給管411へ排出されてメイン供給部470に提供される。
【0113】
このような調整供給部410の動作は、制御ユニットを介して制御されるが、制御ユニットは、シリカ供給手段420が基板処理条件に基づいてシリカの供給量を測定して、第1調整供給部430と第2調整供給部450に選択的に定量のシリカを供給するように制御し、また、それぞれの物質供給管441、442、461、462が選択的に当該物質を供給するように制御し、選択的に、第1調整循環ライン431と第2調整循環ライン451を介して処理液を自己循環させながら、リン酸濃度と温度を調節するように制御する。
【0114】
好ましくは、制御ユニットは、第1調整供給部430または第2調整供給部450のうち、いずれか一つは処理液を調整し、他の一つはメイン供給部470に処理液を供給するか或いは処理液再生部550から処理液の供給を受けるように制御することができる。
【0115】
次に、メイン供給部470を考察すると、メイン供給部470は、調整された処理液を貯蔵するメイン供給タンク480と、脱イオン水などの処理液物質をメイン供給タンク480へ供給する物質供給手段481と、メイン供給タンク480に貯蔵された処理液を排出させるための圧力を提供する不活性ガス供給手段483と、が備えられることができる。
【0116】
また、メイン供給部470は、メイン供給タンク480から調整された処理液を基板処理装置10に供給する処理液供給管471と、メイン供給タンク480から処理液供給管471へ処理液を供給するための処理液供給管ポンプ491と、が備えられる。処理液供給管471には、基板処理装置10に供給される処理液を、最終的にフィルタリングするための処理液供給管フィルタ493が設けられることもできる。
【0117】
また、処理液供給管471には、基板処理装置10へ供給される処理液の供給量測定及び流量測定のために流量計(図示せず)が設けられることもできる。
【0118】
また、メイン供給部470は、メイン供給タンク480から供給される処理液をサンプリングするためのサンプリングライン473と、サンプリングライン473の処理液を測定する測定手段と、を含むことができるが、ここで、測定手段は、処理液に含有されているシリカの濃度を測定するためのシリカ濃度計475を含むことができる。
【0119】
そして、サンプリング処理液の測定結果に基づいて適切に調整されていない処理液を回収するための供給処理液回収ライン490が設けられることができる。
【0120】
供給処理液回収ライン490は、測定されたシリカの濃度に基づいて処理液をメイン供給タンク480に回収することができるように連結でき、必要に応じて供給処理液回収ライン490にドレイン弁を配置して、所定のシリカ濃度を超える処理液に対しては外部へ排出して廃棄処理することもできる。
【0121】
このようなメイン供給部470の動作は制御ユニットを介して制御されるが、制御ユニットは、メイン供給タンク480から基板処理装置10へ処理液供給管471を介して処理液を供給するように制御しながら、サンプリングライン473を介して供給される処理液をサンプリングして、処理液が適切に調整されたかを検査する。例えば、シリカの濃度を測定するか或いは処理液の温度などを測定し、その結果に基づいて、調整供給部410へのシリカの供給または加熱温度を制御することができる。また、制御ユニットは、サンプリングした処理液が基板処理条件の一定のレベルの範囲を満たしていない場合に、基板処理装置10に供給される処理液を、供給処理液回収ライン490を介して回収するか或いは外部へ排出して廃棄させることもできる。
【0122】
本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットは、多様に変形することができるが、変形した処理液供給ユニットの実施例によって考察する。
【0123】
変形した処理液供給ユニットの実施例を説明するにあたり、前述した
図6の処理液供給ユニットに対する実施例と同一の構成については、その説明を省略する。
【0124】
まず、処理液物質を供給する構成が変更できるが、
図6の実施例では、リン酸または脱イオン水等の処理液物質を第1調整タンク440または第2調整タンク460に直接供給するためのそれぞれの物質供給手段441、442、461、462が備えられたが、これとは異なり、基板処理条件に基づいて、リン酸と脱イオン水とを混合したリン酸水溶液を調整タンク440、460へ供給する混合手段が設けられることができる。
【0125】
つまり、リン酸または脱イオン水等の処理液物質の供給を混合手段が受け、これを混合したリン酸水溶液を生成して、これを調整タンク440、460へ供給することにより、新しい処理液を生成するか或いは処理液を調整することができる。
【0126】
これに関連して、
図7及び
図8は本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの他の実施例を示す構成図である。
【0127】
図7の場合、調整供給部400aは、混合手段として混合ミキサー412を含み、リン酸または脱イオン水等の処理液物質を供給するそれぞれの物質供給手段413、414の処理液物質供給ライン上に混合ミキサー412が配置される。
【0128】
混合ミキサー412は、それぞれの物質供給手段413、414からリン酸と脱イオン水などの処理液物質の供給を受け、リン酸と脱イオン水とを混合してリン酸水溶液を生成する。そして、混合ミキサー412は、基板処理条件に基づいて、第1調整供給部430aの第1調整タンク440aと第2調整供給部450aの第2調整タンク460aに選択的にリン酸水溶液を供給する。
【0129】
つまり、第1調整タンク440aと第2調整タンク460aからそれぞれの物質の供給を個別に受けてリン酸水溶液に混合するのではなく、混合ミキサー412からリン酸水溶液を第1調整タンク440aと第2調整タンク460aに供給する。
【0130】
次に、
図8の場合、調整供給部400bは、混合手段として混合タンク415を含み、混合タンク415に、リン酸または脱イオン水等の処理液物質を供給するそれぞれの物質供給手段416、417が配置される。また、混合タンク415には、混合されたリン酸水溶液を排出して供給するための圧力を提供する不活性ガス供給手段418が備えられることができる。
【0131】
混合タンク415は、それぞれの物質供給手段416、417からリン酸と脱イオン水などの処理液物質の供給を受け、リン酸と脱イオン水とを混合してリン酸水溶液を生成する。そして、混合タンク415は、基板処理条件に基づいて、第1調整供給部430bの第1調整タンク440bと第2調整供給部450bの第2調整タンク460bに選択的にリン酸水溶液を供給する。
【0132】
つまり、第1調整タンク440bと第2調整タンク460bからそれぞれの物質の供給を個別に受けてリン酸水溶液に混合するのではなく、混合タンク415からリン酸水溶液を第1調整タンク440bと第2調整タンク460bに供給する。
【0133】
このように、第1調整供給部と第2調整供給部は、基板処理条件に基づいてリン酸水溶液の供給を受けることにより、処理液の調整がさらに容易になり、調整時間を短縮させることができるので、連続的な処理液の供給を効果的に行うことができる。
【0134】
さらに、複数の調整供給部がそれぞれ異なる機能を行うように処理液供給ユニットが構成されることもできるが、これに関連して、
図9は本発明による処理液供給装置における処理液供給ユニットの他の実施例を示す構成図である。
【0135】
図9の実施例では、第1調整供給部430cは処理液再生部550から再生処理液の供給を受け、第2調整供給部450cは新しい処理液の供給を受けるように構成される。
【0136】
第1調整供給部430cは、処理液再生部550から再生処理液の供給を受け、第1調整タンク440cに貯蔵しながら第1調整循環ライン431を介して自身循環させて処理液の濃度と温度を調整し、調整された処理液をメイン供給部470に提供する。
【0137】
これとは異なり、第2調整供給部450cは、新しい処理液物質の供給を受けて第2調整タンク460cに貯蔵しながら、第2調整循環ライン451を介して自身循環させて処理液の濃度と温度を調整し、調整された処理液をメイン供給部470に提供する。
【0138】
さらに、第1調整供給部430cは、再生処理液を調整した後、これを第2調整供給部450cに供給することもできる。
【0139】
このような本発明による様々な処理液供給ユニットを介して、基板処理条件に適したシリカの濃度、リン酸の濃度、処理液の温度などを調整して最適な状態で処理液を基板処理装置に供給することができる。
【0140】
次に、処理液リサイクルユニット500について、
図10に示されている本発明による処理液供給装置における処理液リサイクルユニットの一実施例を示す構成図を参照して考察する。
【0141】
処理液リサイクルユニット500は、前述した処理液供給ユニット400とは空間的に分離され、異なる設備に配置されることもできる。つまり、基板処理施設の空間的制約を解消するために、処理液リサイクルユニット500は、処理液供給ユニット400とは別個の分離された装置として構成して、空間的に異なる場所に配置されることができる。
【0142】
処理液リサイクルユニット500は、基板処理装置10から使用された廃処理液を回収する回収部510と、回収部510から回収した廃処理液を再生して処理液供給ユニット400の調整供給部410へ供給する処理液再生部550と、を含むことができる。
【0143】
回収部510は、基板処理装置から廃処理液が供給される廃処理液供給管520と、廃処理液供給管520に連結され、廃処理液を一時貯蔵する回収タンク530と、を含むことができる。
【0144】
また、回収部510は、回収タンク530に貯蔵された廃処理液を処理液再生部550へ供給するための回収処理液供給管540と、回収タンク530に貯蔵された廃処理液を回収処理液供給管540へ排出させるための回収管ポンプ531と、を備えることができる。
【0145】
回収部510には、回収タンク530に回収された廃処理液を外部へ排出させて廃棄するためのドレイン弁537と廃処理液排出管539が設けられることもでき、回収される処理液のシリカ濃度を測定するためのシリカ濃度計(図示せず)が備えられることもできる。好ましくは、ドレイン弁537は、三方弁が適用され、選択的に、回収タンク530から排出される処理液を回収処理液供給管540へ移送するか或いは廃処理液排出管539へ排出させることができる。
【0146】
また、回収部510には、回収処理液供給管540を介して処理液再生部550に廃処理液を供給するにあたり、異物などをフィルタリングするためのメインフィルタ535が設けられることができる。
【0147】
さらに、高温の廃処理液をメインフィルタ535でフィルタリングするにあたり、高温の処理液に対する樹脂類フィルタの物性が低下するにつれて、適切なフィルタリングのための許容圧力範囲が低下する。これにより、廃処理液の一定レベル以上の供給量に対するフィルタリングが適切に行われないという問題が発生することができる。
【0148】
かかる問題を解消するために、本発明では、回収処理液供給管540の中間に複数の分岐管を備え、複数の分岐管ごとにメインフィルタを配置することができる。つまり、回収タンク530の排出管と処理液再生部550の引き込み管との間の回収処理液供給管540を複数の分岐管に配置し、分岐管ごとに個別的なメインフィルタを配置することにより、処理液の供給量をそれぞれのメインフィルタが分配してフィルタリングすることにより、フィルタリング効果を上げることができる。
【0149】
回収部510の動作は制御ユニットによって統制されるが、制御ユニットは、回収部510の回収タンク530に廃処理液を一時保管させながら、回収タンク530の廃処理液を処理液再生部550に供給するか或いは外部に排出して廃棄するように制御することができる。好ましくは、処理液再生部550の第1処理液再生部560と第2処理液再生部580の作動状態に応じて、いずれか一つに廃処理液を供給するように制御することができる。
【0150】
次に、処理液再生部550について説明する。
【0151】
回収部510から回収した廃処理液は、フィルタリングされて処理液再生部550に供給され、処理液再生部550で使用可能な適正レベルの処理液に再生処理されることができる。
【0152】
処理液再生部550は、第1処理液再生部560と第2処理液再生部580を含むことができる。第1処理液再生部560は、回収部510から供給される処理液を貯蔵する第1再生タンク570を含み、回収処理液供給管540から供給される処理液は、第1回収処理液供給弁543を介して第1再生タンク570への供給が制御されることができる。
【0153】
第1処理液再生部560には、第1再生タンク570へ脱イオン水を供給する処理液物質供給管571、及び第1再生タンク570に貯蔵された処理液を排出させるための圧力を提供する不活性ガス供給手段573が備えられることができる。ここで、不活性ガスは、窒素ガスN2が適用できる。
【0154】
また、第1処理液再生部560には、第1再生タンク570の処理液を自己循環させながら処理液を再生処理するための第1再生循環ライン561が設けられることができ、第1再生循環ライン561には、第1再生タンク570の処理液を循環させるための第1再生ラインポンプ562、循環する処理液を加熱するための第1再生ラインヒーター563、処理液の濃度または温度などを測定するための測定手段などが配置されることができる。ここで、測定手段は、処理液のリン酸水分濃度を測定する第1リン酸濃度計564と、処理液の温度を測定する温度計(図示せず)などを含むことができる。
【0155】
また、第1再生循環ライン561を介して処理液を自己循環させるか或いは再生された処理液を再生処理液供給管551へ排出するための第1再生液供給弁566が備えられることができる。ここで、第1再生液供給弁566は、三方弁(three way valve)または四方弁(four way valve)などが適用され、選択的に、第1再生循環ライン561に処理液を循環させるか、或いは再生処理液供給管551に再生処理液を排出させることができる。
【0156】
また、第1再生循環ライン561には、処理液を自己循環させながらフィルタリングするための第1サブフィルタ565が設けられる。
【0157】
第2処理液再生部580は、第1処理液再生部560と同様の構成を含むことができ、第2処理液再生部580には、第2再生タンク590、脱イオン水などの処理液を供給する物質供給手段591、及び第2再生タンク590に貯蔵された処理液を排出させるための圧力を提供する不活性ガス供給手段593が備えられることができる。
【0158】
そして、第2処理液再生部580には、第2再生タンク590の処理液を自己循環させるための第2再生循環ライン581が設けられることができ、第2再生循環ライン581には、第2再生ラインポンプ582、第2再生ラインヒーター583、測定手段としての第2リン酸濃度計584、温度計などが配置されることができる。
【0159】
このような第1処理液再生部560と第2処理液再生部580は、並列配置され、それぞれ個別に同時または一時的に動作することができ、第1処理液再生部560と第2処理液再生部580は、処理液を再生条件に基づいて再生処理した後、選択的に、再生された処理液を再生処理液供給管551に排出する。
【0160】
再生処理液供給管561には、再生された処理液の供給量測定及び流量測定のために流量計(flowmeter)(図示せず)が設けられることができる。
【0161】
処理液再生部550で再生された処理液は、再生処理液供給管551を介して調整供給部410に提供できる。調整供給部410が第1調整供給部と第2調整供給部を含む場合、処理液再生部550は、再生された処理液を状況に応じて第1調整供給部と第2調整供給に選択的に供給することができ、好ましくは第1調整供給部にのみ供給することができる。
【0162】
さらに、処理液再生部550から再生処理液供給管551を介して調整供給部410に供給される処理液を回収する回収ライン555が備えられることもできる。再生処理液供給管551には、調整供給部410への再生処理液の供給を制御するための再生処理液供給弁553が配置され、また、回収ライン555に再生処理液を回収させるための再生処理液回収弁557が配置されることができる。ここで、再生処理液供給弁553と再生処理液回収弁557は、一つの三方弁で代替されてもよい。
【0163】
このような処理液再生部550の動作は制御ユニットによって制御されるが、制御ユニットは、回収部510から第1処理液再生部560または第2処理液再生部580のうちの少なくとも一つに廃処理液を選択的に供給するように制御しつつ、それぞれの物質供給管571、591が選択的に脱イオン水などの当該物質を供給するように制御し、第1再生循環ライン561と第2再生循環ライン581を介して処理液を自己循環させながらリン酸の水分濃度と温度を調節するように制御して処理液を再生させる。
【0164】
好ましくは、制御ユニットは、第1処理液再生部560または第2処理液再生部580のうち、いずれか一つは処理液を再生し、他の一つは再生された処理液を調整供給部410へ供給するか或いは回収部510から廃処理液の供給を受けるように制御することができる。
【0165】
また、本発明では、上述した本発明による処理液供給装置を介して処理液を供給する処理液供給方法を提示する。
【0166】
本発明による処理液供給方法は、概略的に、調整供給部に提供された処理液を、調整循環ラインを介して自己循環させながら、処理液の濃度と温度を調整し、基板処理条件に基づいて調整された処理液をメイン供給部に提供する処理液供給ステップと、基板処理装置から回収部に回収された処理液をフィルタリングして処理液再生部へ提供する処理液回収ステップと、処理液再生部に提供された処理液を再生循環ラインを介して自己循環させながら、再生条件に基づいてフィルタリング及び調整し、再生された処理液を調整供給部に提供する処理液再生ステップと、を含むことができる。
【0167】
このような本発明による処理液供給方法について、前述した処理液供給装置を一緒に参照して説明する。
【0168】
新しい処理液を供給する場合、基板処理条件に基づいて、シリカ供給手段がシリカの供給量を測定して定量のシリカでシリカの濃度を調節(S110)し、基板処理条件に基づいて定量のシリカとリン酸、脱イオン水などの処理液物質を調整供給部の調整タンクに供給(S130)する。この時、上述した混合手段を介してリン酸水溶液を調整供給部の調整タンクに供給することもできる。
【0169】
そして、調整供給部の調整タンクに貯蔵された処理液を自己循環(S150)させながらリン酸の濃度と処理液の温度を測定し、基板処理条件に基づいて、調整タンクにリン酸または脱イオン水のうちの少なくとも一つを供給するか、或いは処理液を加熱して処理液のリン酸濃度と温度を調整(S170)する。
【0170】
基板処理条件に適するように処理液が調整されると、調整供給部が、調整された処理液をメイン供給部に供給し、メイン供給部が、調整された処理液を基板処理装置に供給(S190)する。この時、メイン供給部は、基板処理装置に供給される処理液をサンプリングしてシリカの濃度を測定し、適正レベルの処理液が供給されるかを検査することができる。もし処理液が適正レベルを満たしていない場合、調整供給部にシリカを供給するか或いはリン酸または脱イオン水を供給することができ、または処理液をさらに加熱することもでき、一定のレベルに達していない処理液は、基板処理装置への供給を中断し、回収することもできる。また、一定のレベルに近いシリカ濃度を有する処理液は、基板処理装置で使用した後、回収部で廃棄処理することもできる。
【0171】
そして、基板処理装置は、供給された処理液で基板処理工程を行う(S200)。
【0172】
基板処理装置の工程を実行した後に排出される廃処理液を、回収部が回収(S310)してフィルタリングを経た後、処理液再生部へ供給(S330)する。
【0173】
処理液再生部は、再生タンクに回収処理液を貯蔵し、自己循環(S410)させながら処理液のリン酸水分濃度と温度を測定し、処理液の再生条件に基づいて脱イオン水を供給するか或いは処理液を加熱して処理液の濃度と温度を調整(S430)しながら、処理液の再生を行う。
【0174】
そして、処理液再生部は、再生された処理液を調整供給部に供給(S450)して処理液のリサイクルを図る。複数の調整供給部が備えられた場合、処理液再生部は、予め設定された調整供給部にのみ再生処理液を供給することもできる。
【0175】
処理液再生部から再生処理液が供給されると、調整供給部は、前述した処理液供給過程(S100)を介して再生処理液にシリカを定量的に供給し、必要に応じてリン酸または脱イオン水を供給しながら加熱処理して、基板処理条件に基づいて処理液を調整する。
【0176】
調整された処理液がメイン供給部を介して基板処理装置に供給されて基板処理工程が行われ(S200)、基板処理工程に使用された処理液に対して再び回収過程(S300)と処理液再生過程(S400)を経て継続的にリサイクルするか、或いはシリカの濃度または再生回数に基づいて廃棄処分することができる。
【0177】
このような本発明による処理液供給方法を、本発明による処理液供給装置の具体的な動作の実行によって説明する。
【0178】
まず、本発明による処理液供給装置の処理液供給ユニットにおいて処理液物質を供給する過程を、
図12及び
図13の実施例を参照して説明する。
【0179】
図12の実施例では、処理液供給ユニットはリン酸と脱イオン水それぞれの処理液物質を調整タンクに直接供給する。
【0180】
本発明では、処理液に含有されるシリカの濃度を適切に調整するためにシリカ供給手段420が備えられ、シリカ供給手段420を介して基板処理条件に基づく定量のシリカを供給することができる。
【0181】
制御ユニットは、シリカ供給手段420のシリカ測定チューブ423を介して基板処理条件に基づいて定量のシリカを測定して、第1調整供給部430の第1調整タンク440または第2調整供給部450の第2調整タンク460に供給することができる。ここで、供給されるシリカの定量は、リン酸水溶液を処理液として用いて、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の選択的エッチング処理時にエッチング選択比を考慮して設定できる。
【0182】
また、制御ユニットは、第1調整供給部430の第1調整タンク440及び第2調整供給部450の第2調整タンク460へリン酸と脱イオン水などをそれぞれ供給するようにそれぞれの物質供給手段441、442、461、462を制御して、選択的に、第1調整タンク440と第2調整タンク460でシリカの含有されているリン酸水溶液の処理液を生成するか、或いは処理液のリン酸濃度を調整することができる。好ましくは、リン酸と水は85%と15%の割合の範囲で混合されてリン酸水溶液が生成でき、状況に応じて、リン酸と水の割合は多様に設定できる。
【0183】
図12の実施例と比較して、
図13の実施例では、処理液供給ユニットはリン酸と脱イオン水とを混合手段で混合してリン酸水溶液を調整タンクに供給する。
【0184】
シリカ供給手段420を介したシリカの濃度を調整して供給する事項は、
図12の実施例と同様なので、これについての説明は省略する。
【0185】
混合手段として混合ミキサー412を適用して、それぞれの物質供給ライン上に配置された混合ミキサー412にリン酸と脱イオン水などが供給されてリン酸水溶液の処理液が生成できる。制御ユニットは、基板処理条件に基づいて物質供給手段413、414及び混合ミキサー412を制御して基板処理条件に応じたリン酸水溶液を生成し、生成されたリン酸水溶液を第1調整供給部430aの第1調整タンク440aと第2調整供給部450aの第2調整タンク460aに選択的に供給する。
【0186】
混合ミキサー412からリン酸水溶液の供給を受け、第1調整タンク440aと第2調整タンク460aは、シリカの含有されているリン酸水溶液の処理液を生成するか、或いは処理液のリン酸濃度を調整することができる。
【0187】
このようにリン酸水溶液を供給することにより、第1調整供給部430aと第2調整供給部450aは、リン酸濃度の調整がさらに容易になり、処理液の調整時間を短縮させることができる。
【0188】
図12または
図13の実施例を介して処理液物質の供給を受け、基板処理条件に基づいて濃度と温度を調整して処理液を基板処理装置に供給し、使用された処理液を回収して再生する過程を、
図14及び
図15に示された本発明の処理液供給装置による処理液供給過程の一実施例を参照して説明する。
【0189】
図14は初期に新しい処理液を基板処理条件に基づいて調整して供給し、使用された処理液を回収して再生条件に基づいて再生する過程を示す。
【0190】
制御ユニットは、シリカ供給手段420のシリカ測定チューブ423を介して基板処理条件に基づいて定量のシリカを測定して、第1調整供給部430の第1調整タンク440に供給することができる。また、制御ユニットは、第1調整供給部430の第1調整タンク440にそれぞれの物質供給手段441、442を制御することにより、リン酸と脱イオン水などを供給してシリカの含有されているリン酸水溶液の処理液を生成することができる。ここで、リン酸と脱イオン水は、前述した混合手段を介してリン酸水溶液として第1調整タンク440に供給されることもできる。
【0191】
また、制御ユニットは、第1調整循環ライン431にリン酸水溶液の処理液を自己循環させながら処理液を加熱して170~180℃レベルの高温リン酸水溶液の処理液に調整することができる。この時、第1調整循環ライン431に処理液を自己循環させながら加熱するので、これにより含有された水が蒸発することができるが、処理液のリン酸濃度を測定して必要に応じて脱イオン水を追加供給することができる。
【0192】
このような処理液の生成及び調整過程を行い、第2調整供給部450が基板処理条件に基づいて一定レベルの高温リン酸水溶液の処理液を調整した状態で、制御ユニットは、第2調整供給部450の調整されたリン酸水溶液の処理液をメイン供給部470のメイン供給タンク480へ供給するように制御することができる。
【0193】
メイン供給部470のメイン供給タンク480に一定レベルの処理液が供給されると、制御ユニットは、メイン供給タンク480の処理液を基板処理装置10へ供給するように、各ポンプと弁を制御する。
【0194】
好ましくは、基板処理装置10へリン酸水溶液の処理液を供給しながら、サンプリングライン473を介して処理液をサンプリングしてシリカの濃度を検出することができる。もし検出されたシリカの濃度が基板処理条件に満たされていない場合、制御ユニットは、第2調整タンク460のシリカ濃度を調整するようにシリカ供給手段420を制御して、メイン供給タンク480に供給される処理液のシリカ濃度を調整することができる。また、基板処理装置10へ供給される処理液が基板処理条件の一定のレベルに達していない場合、制御ユニットは、処理液の供給を中断し、供給処理液回収ライン490を介して供給されている処理液を回収することもできる。
【0195】
基板処理装置10は、メイン供給部470から供給されるシリカが含有されている高温のリン酸水溶液の処理液で基板処理工程を行う。そして、基板処理装置10で使用されたリン酸水溶液の処理液は、回収部510の回収タンク530に回収される。
【0196】
制御ユニットは、回収タンク530に一定のレベルまで回収された処理液を貯蔵させることもでき、または、回収タンク530に回収される処理液を直ちに処理液再生部550へ供給するように制御することができる。
【0197】
この時、制御ユニットは、第1処理液再生部560と第2処理液再生部580の作動状態に応じて、いずれか一つへ回収タンク530の処理液を供給するように制御するが、例えば
図14に示すように第2処理液再生部580が処理液の再生処理を行っている間には、第1処理液再生部560の第1再生タンク570へ回収タンク530の処理液が供給されるように制御することができる。
【0198】
回収部510で回収された処理液を処理液再生部550へ供給するにあたり、メインフィルタ535を介して異物などをフィルタリングして回収された処理液を供給するが、処理液の供給量によるメインフィルタのフィルタリング効率を図るために、回収タンク530から排出される処理液を複数の分岐管(図示せず)に分配し、それぞれの分岐管に配置されたメインフィルタを介して、分配された処理液をフィルタリングすることもできる。
【0199】
制御ユニットは、第1処理液再生部560の第1再生タンク570に処理液が供給されると、一定のレベルまで処理液を貯蔵させることもでき、または、回収された処理液の供給を受けながら直ちに第1再生循環ライン561を介して処理液を自己循環させて再生処理を行わせることもできる。
【0200】
制御ユニットは、第1処理液再生部560が回収タンク530から回収された処理液の供給を受ける間、第2処理液再生部580の第2再生タンク590に貯蔵された処理液の再生処理作業を行うように制御することができる。
【0201】
このため、制御ユニットは、第2処理液再生部580の第2再生タンク590に貯蔵された処理液を第2再生循環ライン581を介して自己循環させながら加熱し、フィルタリングを行うように制御することができる。また、制御ユニットは、第2再生循環ライン581を循環するリン酸水溶液の処理液に対するリン酸水分濃度を測定し、これに基づいて、第2再生タンク590に脱イオン水を供給するか或いは第2再生循環ライン581の処理液を加熱するように制御することができる。例えば、第2再生循環ライン581を循環する処理液にリン酸と水がそれぞれ50%の割合で含有できるように調整することができ、より好ましくは、リン酸と水が85%と15%の割合で含有できるように調整することができる。このような処理液に含まれているリン酸と水の割合は、状況に応じて適切に変更設定できる。
【0202】
このような過程を経て、新しいリン酸水溶液の処理液供給過程と使用されたリン酸水溶液の処理液再生処理が行われることができる。
【0203】
図15は再生された処理液を基板処理条件に基づいて調整して供給し、使用された処理液を回収して再生条件に基づいて再生する過程を示す。
【0204】
回収された処理液を第2処理液再生部580で再生条件に基づいて再生した状態で、制御ユニットは、第2処理液再生部580の第2再生タンク590から再生された処理液を調整供給部410へ供給するように制御することができる。
【0205】
この時、制御ユニットは、第1調整供給部430と第2調整供給部450の作動状態を考慮して、再生された処理液をいずれか一つに供給するように制御することができるが、例えば
図15に示すように第1調整供給部430が調整された処理液をメイン供給部470へ供給している間、制御ユニットは、第2処理液再生部580が第2調整供給部450の第2調整タンク460へ再生された処理液を供給するように制御することができる。
【0206】
好ましくは、再生処理液供給管561に配置された流量計(図示せず)を介して第2調整タンク460へ供給される処理液を測量することができ、第2調整タンク460に一定レベル以上に処理液が貯蔵された場合、制御ユニットは、回収ライン555を介して、第2調整タンク460へ供給される処理液を再度処理液再生部550に回収するように制御することもできる。
【0207】
第2調整供給部450は、第2処理液再生部580から再生された処理液の供給を受け、これを基板処理条件に基づいて調整するが、このために、制御ユニットは、第2調整タンク460に貯蔵されたリン酸水溶液の処理液を、第2調整循環ライン451を介して自己循環させながら加熱し、リン酸濃度を測定し、測定結果に基づいてリン酸または脱イオン水を第2調整タンク460へ供給するように制御することができる。
【0208】
第2調整供給部450が再生された処理液の供給を受けて再生処理を行う間、第1調整供給部430は、メイン供給部470へ、基板処理条件に基づいて調整された処理液を供給し、メイン供給部470は、調整された処理液を基板処理装置10に供給する。
【0209】
基板処理装置10で使用された処理液は、再び回収部510の回収タンク530に回収され、回収部510でフィルタリングして処理液再生部550に供給できる。
【0210】
図16及び
図17は本発明の処理液供給装置による処理液供給過程の他の実施例を示すが、
図9で考察した処理液供給ユニットの実施例が適用された場合の処理液供給過程を示す。
【0211】
【0212】
図16及び
図17の実施例では、第1調整供給部430cは処理液再生部550から再生処理液の供給を受け、これを基板処理条件に基づいて調整して供給し、第2調整供給部450cは新しい処理液物質の供給を受けて新しい処理液を生成し、基板処理条件に基づいて調整して供給する場合である。
【0213】
まず、
図16の実施例を考察すると、第2調整供給部450cが新しい処理液物質を生成し、調整してメイン供給部470に供給し、メイン供給部470から基板処理装置10へ処理液を供給する。
【0214】
第2調整供給部450cが新しい処理液を供給する間、制御ユニットは、第1調整供給部430cが第2処理液再生部580から再生された処理液の供給を受け、第1調整循環ライン431を介してリン酸水溶液の処理液を自己循環させながらリン酸の濃度を測定し、加熱させ、第1調整タンク440cにリン酸または脱イオン水等を供給してリン酸水溶液の処理液に対するリン酸濃度と温度を調整するように制御する。
【0215】
そして、基板処理装置10で使用された処理液は、回収部510の回収タンク530に回収され、制御ユニットは、回収された処理液を第1処理液再生部560に供給して再生処理が行われるように制御する。
【0216】
図16の実施例を介して第1調整供給部450cが再生処理液の供給を受けて基板処理条件に基づいて処理液を調整した状態で、
図17の実施例のように、制御ユニットは、第1調整供給部453cがメイン供給部470へ調整された処理液を供給するように制御し、第1調整供給部430cから供給された処理液は、メイン供給部470から基板処理装置10に供給される。
【0217】
また、第1調整供給部430cがメイン供給部470へ調整された処理液を供給する間、制御ユニットは、第2調整供給部450cに新しい処理液物質を供給させ、処理液に対する調整を行うように制御する。
【0218】
また、第1調整供給部430cがメイン供給部470へ調整された処理液を供給する間、制御ユニットは、第1処理液再生部560が回収部510の回収タンク530に回収された処理液の供給を受けるように制御し、第2処理液再生部580は、第2再生循環ライン581を介して処理液を自己循環させながら処理液に対する再生を行うように制御する。
【0219】
もし第1処理液再生部560が再生された処理液を供給する場合にも、第1調整供給部430cへ再生処理液が供給される。
【0220】
また、第1調整供給部430cは、処理液再生部550から供給された再生処理液を調整して第2調整供給部450cへ供給することもでき、これにより、再生処理液と新しい処理液とが混合されて基板処理装置へ供給されることもできる。
【0221】
また、本発明では、処理液を回収して繰り返し再生して供給する場合に、再生回数やシリカの濃度に応じて、回収される処理液を廃棄処理することもできるが、これに関連して、
図18は本発明による処理液供給装置の実施例による処理液廃棄過程を示す。
【0222】
第1調整供給部430cが処理液再生部550から再生処理液の供給を受け、基板処理条件に基づいて処理液を調整した後、メイン供給部470へ調整された処理液を供給し、第1調整供給部430cから供給された処理液をメイン供給部470が基板処理装置10へ供給する場合において、同一の再生処理液を調整して繰り返し供給した回数が所定の数値に達すると、制御ユニットは、第1調整供給部453cから供給された処理液を基板処理装置10で使用した後、回収部510の回収タンク530に回収してドレイン弁537を介して廃処理液排出管539へ排出させることにより、廃棄処理することができる。
【0223】
このため、第1調整供給部453cには、処理液再生部550から再生処理液の供給を受けた回数、またはメイン供給部470へ処理液を供給した回数をカウントするカウンタ(図示せず)が備えられることができ、制御ユニットは、第1調整供給部430cのカウンタに基づいて処理液の廃棄処理有無を決定することができ、廃棄処理後に新しい処理液を再生する場合には、カウントをリセットさせて新たにカウントが行われることができる。
【0224】
処理液の再生回数に基づいて廃棄処理を決定する場合以外にも、再生処理液に含有されているシリカの濃度に基づいて廃棄処理を決定することもできるが、第1調整供給部430cから供給された処理液をメイン供給部470が基板処理装置10へ供給する場合において、サンプリングライン473を用いた処理液のサンプリングでシリカの濃度を測定し、基板処理装置10に供給される処理液が所定の限界値を超えるシリカ濃度を持てば、制御ユニットは、当該処理液を基板処理装置10で使用した後、回収部510の回収タンク530に回収してドレイン弁537を介して廃処理液排出管539へ排出させることにより廃棄処理することができる。
【0225】
上述したように、本発明では、複数の調整供給部のうち、選択的に、いずれか一つの調整供給部で処理液を基板処理条件に基づいて処理液の濃度と温度を調整する間、他の一つの調整供給部では調整された処理液をメイン供給部へ供給するか或いは処理液再生部から再生された処理液の供給を受けることができるので、連続的に基板処理装置に対して処理液の供給が行われることができる。
【0226】
また、本発明では、複数の処理液再生部のうち、選択的に、いずれか一つの処理液再生部で処理液再生条件に基づいて処理液の濃度と温度を調整する間、他の一つの処理液再生部では回収部から処理液の供給を受けるか或いは再生された処理液を調整供給部に供給することができるので、連続的に処理液の再生が行われることができる。
【0227】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したのに過ぎないものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱することなく、様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に記載された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈される。
【符号の説明】
【0228】
400、400’ 処理液供給ユニット
410、410’ 調整供給部
411 調整処理液供給管
420 シリカ供給手段
430 第1調整供給部、
431 第1調整循環ライン440 第1調整タンク
450 第2調整供給部
451 第2調整循環ライン
460 第2調整タンク
470、470’ メイン供給部
473 サンプリングライン
480 メイン供給タンク
500、500’ 処理液リサイクルユニット
510、510’ 回収部
530 回収タンク
550、550’ 処理液再生部
560 第1処理液再生部
561 第1再生循環ライン
570 第1再生タンク
580 第2処理液再生部
581 第2再生循環ライン
590 第2再生タンク