(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】ベンジルアミン構造を含むアリール硫化物及びその合成方法と応用
(51)【国際特許分類】
C07C 323/36 20060101AFI20230628BHJP
C07C 319/20 20060101ALI20230628BHJP
C07C 317/14 20060101ALI20230628BHJP
C07C 315/02 20060101ALI20230628BHJP
A01P 7/02 20060101ALI20230628BHJP
A01N 41/10 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
C07C323/36 CSP
C07C319/20
C07C317/14
C07C315/02
A01P7/02
A01N41/10 A
(21)【出願番号】P 2021552251
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2020000198
(87)【国際公開番号】W WO2021056922
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2021-10-11
(31)【優先権主張番号】201910900234.4
(32)【優先日】2019-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010796915.3
(32)【優先日】2020-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521391852
【氏名又は名称】山東康喬生物科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】李寧
(72)【発明者】
【氏名】柳英帥
(72)【発明者】
【氏名】李先江
(72)【発明者】
【氏名】肖建
(72)【発明者】
【氏名】劉祥偉
(72)【発明者】
【氏名】劉瑞賓
(72)【発明者】
【氏名】盛国柱
(72)【発明者】
【氏名】馮睿杰
(72)【発明者】
【氏名】項效忠
(72)【発明者】
【氏名】崔迎蕊
(72)【発明者】
【氏名】陳瑜
(72)【発明者】
【氏名】王世玲
【審査官】水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第00433461(US,A)
【文献】特許第5280972(JP,B2)
【文献】特表2019-523299(JP,A)
【文献】国際公開第2013/165606(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iで表され、
その中、
nは0または1、
Xはフッ素、塩素またはメチル、
Yは塩素またはメチル、
R
1は水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、ニトロ、ヒドロキシメチル、シアノ、トリフルオロメチル、C
1-C
3アルキル、C
1-C
4アルキルオキシカルボニル、アセチル、プロピオニル、C
1-C
3アルコキシ、エチルチオ、2-フルオロエチルチオ、2-クロロエチルチオ、2,2-ジフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオ、プロピルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル、ビニルオキシカルボニル、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニルまたはN-メチルカルボニル、
R
2は水素、フッ素または塩素、
R
3は水素、フッ素、塩素、臭素またはシアノ、
R
4及びR
5はそれぞれ独立して水素、
R
6はN-プロピルまたは2,2,2-トリフルオロエチルであることを特徴とするベンジルアミン構造を含むアリール硫化物またはその農業に利用できる塩。
【請求項2】
前記の一般式Iの中、nは0または1、Xはフッ素、Yは塩素またはメチル、R
1はメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、エチルチオまたは2,2,2-トリフルオロエチルチオ、R
2、R
4及びR
5はそれぞれ独立して水素、R
3は水素、フッ素、塩素またはシアノ、R
6は2,2,2-トリフルオロエチルであることを特徴とする請求項1に記載のベンジルアミン構造を含むアリール硫化物。
【請求項3】
前記の一般式Iが下記の化合物のいずれかに当たることを特徴とする請求項1に記載のベンジルアミン構造を含むアリール硫化物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は農薬の技術分野、具体的にベンジルアミン構造を含むアリール硫化物及びその合成方法と応用に関わる。
【背景技術】
【0002】
公開特許WO9955668A、CN104995193A、CN105517995A、JP2015036377A、CN103664811B、US2017226107A、WO2018051252A、TW201127291A、CN108290886A、JP2011042611A、JP2011219419A、JP2015036377Aなどに害虫駆除効果を持つアリール硫黄酸化物の派生物が開示された。
【0003】
その中、日本ソーダ株式会社が特許JP2011-42611Aに開示した下記の一般式化合物はダニ駆除活性がある。
【0004】
その中、Aは酸素または硫黄、R5は置換または非置換C1-20アルキル、置換または非置換アミノ、窒素含有複素環などである。
【0005】
農薬(インド)株式会社が特許WO2018015852(CN109803956A)に開示した下記の一般式化合物はダニ駆除活性がある。
【0006】
その中、R4は水素、ホルミル、C1-6アルキルなどを表し、R5、R6は同じであり、または同じではなく、且つそれぞれ水素、ハロゲンなどまたはC1-6アルキルなどを表し、R7、R8、R9、R10、R11は同じであり、または同じではなく、且つそれぞれ水素、ハロゲンなどを表し、Xは酸素または硫黄を表す。
【0007】
従来の技術では、本発明の一般式Iに示された化合物及びそのダニ駆除活性に関する報道がない。
【0008】
上記の文献に記載の活性化合物は害虫、特にダニを駆除する場合に相変わらず低い駆除活性があり、特に低い使用率でそのダニ駆除活性が一般的に望ましくなく、薬剤耐性を取得したナミハダニ系に対する駆除効果が更に弱くなる。よって、農業生産では相変わらず効率が高く、毒性が低く、薬剤耐性を取得したダニに対して良好な駆除効果がある新しい農薬が緊迫な需要となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明はベンジルアミン構造を含むアリール硫化物及びその合成方法と応用を提供する。上記の望ましい特性がある害虫駆除剤を開発するために、発明者は様々なアリール硫化物の派生物を合成してその生物活性について深く研究を行った。その結果によると、下記の一般式で表されたアリール硫化物の派生物は様々な害虫、特にTetranychus cinnabarinus、カンザワハダニ、Panonychus citriなどを始めとするナミハダニ系に対して優れた効果を示した。発明者は研究を続けて本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ベンジルアミン構造を含むアリール硫化物、またはその農業で
利用できる塩は一般式Iで表される。
【0011】
その中、
【0012】
nは0、1または2、
【0013】
X、Yはそれぞれ独立して水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、(C1-C4)アルキル、(C1-C4)ハロアルキル、(C1-C4)アルコキシまたは(C1-C4)ハロアルコキシ、
【0014】
R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立して水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシメチル、カルボキシル、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C1-C10アルキル、C1-C10ハロアルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10ハロアルコキシ、C1-C10アルキルオキシカルボニル、C1-C10ハロアルキルオキシカルボニル、C1-C10アルキルスルホニルオキシ、C1-C10アルキルスルホニル、C1-C10アルキルチオ、C1-C10ハロアルキルチオ、C2-C10アルキルオキシカルボニル、C1-C10アルキルカルボニル、アミノカルボニル、C1-C10 N-アルキルカルボニル、N,N-ジメチルカルボニル、N,N-ジメチルチオカルボニル、C1-C10 N-アルキルチオカルボニル、2-オキソプロポキシカルボニル及びメトキシメトキシカルボニル、
【0015】
R6はC1-C6ハロアルキル、C2-C6アルキニル、C2-C6アルキル、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルケニル及びC3-C6アルキレンオキシドである。
【0016】
望ましくは、前記の一般式Iの中、
【0017】
nは0または1、
【0018】
Xはフッ素、塩素またはメチル、
【0019】
Yは塩素またはメチル、
【0020】
R1は水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、ニトロ、ヒドロキシメチル、シアノ、トリフルオロメチル、C1-C3アルキル、C1-C4アルキルオキシカルボニル、アセチル、プロピオニル、C1-C3アルコキシ、エチルチオ、2-フルオロエチルチオ、2-クロロエチルチオ、2,2-ジフルオロエチルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルチオ、プロピルチオ、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル、ビニルオキシカルボニル、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニルまたはN-メチルカルボニル、
【0021】
R2は水素、フッ素または塩素、
【0022】
R3は水素、フッ素、塩素、臭素またはシアノ、
【0023】
R4及びR5はそれぞれ独立して水素、
【0024】
R6はN-プロピルまたは2,2,2-トリフルオロエチルである。
【0025】
望ましくは、前記の一般式Iの中、
【0026】
nは0または1、
【0027】
Xはフッ素、
【0028】
Yは塩素またはメチル、
【0029】
R1はメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、エチルチオまたは2,2,2-トリフルオロエチルチオ、
【0030】
R2、R4及びR5はそれぞれ独立して水素、
【0031】
R3は水素、フッ素、塩素またはシアノ、
【0032】
R6は2,2,2-トリフルオロエチルである。
【0033】
望ましくは、前記の一般式Iは下記の化合物のいずれかに当たる。
【0034】
本発明は一般式Iの一部に表された化合物が表1に示されたとおりである。但し、本発明の派生物に含まれる化合物はこれらの化合物に限られるものではない。なお、表に示された化合物の番号は下記を参照すること。
【0035】
本発明のアリール硫化物の派生物及びアリール硫黄酸化物の派生物に含まれる化合物では、置換基の種類にE-型及びZ型幾何異性体があるので、本発明はこれらのE-型、Z-型または任意の比例でE-型及びZ-型を含む混合物を含む。なお、本発明による化合物に不斉炭素原子及び不斉硫黄原子の1つまたは2つ以上による光学異性体がある。本発明は光学異性体、ラセミ体またはジアステレオマーのすべてを含む。
【0036】
表1では、下記の記号はそれぞれ下記のグループを表す。
【0037】
Me:メチル
Et:エチル
tBu:タートブチル
CF3:トリフルオロメチル
Ac:アセチル
nPropyl:N-プロピル
isopropyl:イソプロピル
nButyl:N-ブチル
nPentyl:N-ペンチル
nHexyl:N-ヘキシル
nHeptyl:N-ヘプチル
nOctyl:N-オクチル
nNonyl:N-ノニル
nDecyl:N-デシル
【0038】
【0039】
本発明はベンジルアミン構造を含むアリール硫化物の合成方法を提供し、調製方法の詳細の合成路線図が下記のとおりである。
【0040】
その中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、Y、nは上記の意味がある。
【0041】
合成方法の詳細は下記に示す。
【0042】
ニトロ化合物IIを出発材料にし、クロロスルホン酸と加熱反応させて塩化スルホニル化合物IIIを取得し、更に還元させてジスルフィド化合物IVを取得し、水素または金属で還元させてアミノ化合物Vを取得し、アルカリ性条件で化合物Vを求電子試薬と反応させて重要な中間体VIを取得し、置換される臭化ベンジルまたは他の求電子試薬と反応させてI-Aを取得し、I-AがM-クロロペルオキシ安息香酸または過酸化水素などの過酸化物と酸化反応をさせてI-Bを取得する。
【0043】
望ましくは、前記の重要な中間体VIは下記の合成路線で取得できる。
【0044】
その中、R6、X、Yは上記の意味がある。
【0045】
合成方法の詳細は下記に示す。
【0046】
アミノ化合物VIIを出発材料にして酸塩化物または酸無水物等などと反応させてからアミノに保護されたアミド化合物VIIIを取得し、更に加熱でクロロスルホン酸と反応させてIXを取得し、塩化スルホニル還元剤によりチオフェノール化合物Xを取得してから相次ぎにアルカリ性条件で加水分解反応をさせ、求電子試薬と置換反応をさせてから重要な中間体VIを取得する。
【0047】
望ましくは、前記の化合物XIは下記の合成路線で取得できる。
【0048】
その中、グループX、Yは上記の意味がある。
【0049】
合成方法の詳細は下記に示す。
【0050】
重要な中間体IIIに還元反応をさせてチオフェノール化合物XIIを取得し、還元反応をさせてXIを取得する。
【0051】
本発明はベンジルアミン構造を含むアリール硫化物の合成方法を提供し、調製方法の詳細の合成路線図が下記のとおりである。
【0052】
その中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、Y、nは上記の意味がある。
【0053】
合成方法の詳細は下記に示す。
【0054】
中間体VIIの反応でベンジルアミン中間体XIIIを取得してから相次ぎに塩化スルホニル反応、還元反応、置換反応をさせてからI-Aを取得し、最後にM-クロロペルオキシ安息香酸または過酸化水素に作用されて酸化I-Bを取得する。
【0055】
本発明では、農業で利用できる塩とは、一般式Iで表した本発明化合物では、ヒドロキシル、カルボキシル、またはアミノなどがその構成にある場合、それらが金属または有機塩基と形成した塩または無機酸または有機酸と形成した塩のことである(カリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、またはカルシウム塩など)。有機塩基として、例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルアミンなど、無機酸として、例えば、塩酸、硫酸、臭化水素酸など、有機酸として、例えば、ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
【0056】
本発明の一般式Iの化合物(I-A及びI-Bを含む)は意外の高度なダニ駆除活性があるので、本発明の技術策は一般式Iの化合物が農業または他の分野でダニ駆除剤を調製する用途も含む。特に、一般式Iの化合物は(下記のものが本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない)ハダニ科(ナミハダニシュタケ、タンジェリンパノニクス、りんごパノニクス、カンザワハダニ及びホーソーンハダニ)、ギャルダニ科、コナダニ科、Tenuipalpidae科、モモアカアブラムシ及び線虫などに対して高度な活性がある。
【0057】
上記の化合物は良好な特性により農業及び園芸業の重要な作物や家畜などをダニの障害から保護できる。
【0058】
望ましい効果を取得するために、化合物の投与量は様々な要因(例えば、化合物の種類、対象作物、害虫の種類、感染程度、投与方法、投与周囲、投与剤形など)に応じて違う。
【0059】
ヘクタールあたり8gから3kgまでの化合物を投与すると、充分に駆除効果を提供できる。
【0060】
本発明の組成物は薬として投与できる。一般式Iの化合物は活性成分としてキャリアに溶解したり分散したりし、または薬に配置してダニ駆除に用いられる場合に更に分散しやすい。例えば、これらの活性物質は水和剤、水分散性顆粒、懸濁剤、水エマルジョン、液体またはクリームなどに作られることができる。これらの組成物に液体または固体キャリアの少なくとも1種を入れ、必要に応じて適当な界面活性剤を入れることができる。
【0061】
本発明の技術策はダニを駆除する方法も含む。本発明のダニ駆除組成物を前記のダニまたはその増殖培地に投与する。普通、適切、有効な投与量はヘクタールあたり8gから1000gであり、望ましい有効な投与量はヘクタールあたり15gから300gまでである。
【0062】
ある分野の応用にとって、例えば、農業では本発明のダニ駆除組成物に他の殺虫剤、ダニ駆除剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調整剤または肥料などの一種または多種を入れると、追加的長所及び効果を取得できる。
【0063】
指摘する必要があるのは、本発明の請求項に限られる範囲で様々な変更が認められることである。
【発明の効果】
【0064】
(1)本発明のベンジルアミン構造を含むアリール硫化物は様々な害虫、特にナミハダニシュタケ、カンザワハダニ、Panonychus citriなどを始めとするナミハダニ系に対して優れた効果を示すことができる。
【0065】
(2)本発明の化合物は農業及び園芸業の重要な作物、家畜などをダニの傷害から保護する応用に良好な特性がある。
【発明を実施するための形態】
【0066】
本分野の技術者が更によく本発明の技術策を理解できるように、次に本発明の実施例の技術策についてはっきりして完全に説明する。もちろん、関係の実施は本発明の実施例の全部ではない。本分野の技術者は本発明の実施例に基づいていかなる創造的労働をしないで取得した他の実施の全部が本発明の請求項の範囲にある。
【実施例1】
【0067】
N-(4-クロロ-3-フルオロベンジル)-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物249)の調製
【0068】
ステップ1:4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロベンゼンスルホニルクロリドの調製
【0069】
室温でクロロスルホン酸(34.95g、30mmol)を250mLの丸底フラスコに入れ、2-フルオロ-4-メチルニトロベンゼン(15.5g、10mmol)を4回に分けてゆるく反応瓶に入れると、反応液が顕著に放熱する。次に、反応瓶を60℃で加熱し、2時間に経ってから反応が大体に完成する。反応液を氷水混合物の500mLに入れ、ジクロロメタンの400mLを入れ、速く抽出してから液体分離を行い、有機相で再び水の300mLを入れ、抽出及び液体分離を行ってから有機相で干しになるまで回転蒸発を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで速く分離調製を行い、淡黄色の固体の16.5g(収率64.45%)を取得する。
【0070】
ステップ2:1,2-ビス(4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェニル)ジスルフィドの調製
【0071】
窒素ガスに保護されて4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(12.7g、5mmol)を酢酸の200mLに溶け、濃塩酸の40mLを入れ、流れ戻すまで反応液を加熱し、4回に分けて1時間までに鉄粉(11.2g、20mmol)をゆるく反応液に入れ、1.5時間に経ってから濃塩酸の20mLを追加し、続いて1時間に撹拌して反応させてから反応液の酢酸の大部分を蒸し除き、反応液に酢酸エチルの300mL 及び水の300mLを入れ、充分に抽出してから液体分離を行い、水層に酢酸エチルの150mLを入れ、もう一度抽出及び液体分離を行い、有機層を併合させ、有機層に飽和塩化ナトリウム溶液の50mLを入れて洗浄してから液体分離を行い、無水硫酸ナトリウムの10gを入れて10分に乾燥させてから干しになるまで回転蒸発を行い、シリカカラムクロマトグラフィー精製により淡い茶色の固体の7.4g(収率79.56%)を取得する。
【0072】
ステップ3:5,5’-ジスルフィド(2-フルオロ-4-メチルアニリン)の調製
【0073】
方法1:
【0074】
1,2-ビス(4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェニル)ジスルフィド(3.72g、1mmol)を20%塩酸の30mLに入れ、反応液を60℃までに加熱し、数回に分けてゆるく亜鉛粉(1.30g、2mmol)を入れ、加熱で続いて1時間に撹拌して反応させ、減圧回転蒸発を行って酢酸の大部分を蒸し除き、残留物に飽和炭酸ナトリウム溶液の100mL 及び酢酸エチルの100mLを入れ、抽出及び液体分離を行ってから有機層に無水硫酸ナトリウムの5gを入れて乾燥させ、干しになるまで回転蒸発を行ってからカラムクロマトグラフィー精製により白色系の固体の2.45g(収率78.52%)を取得する。
【0075】
方法2:
【0076】
1,2-ビス(4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロフェニル)ジスルフィド(1.86g、0.5mmol)を無水エタノールの30mLに溶け、窒素ガスで反応瓶にある空気を置換してからパラジウム含有量10%のパラジウム炭素(水含有量50%)の0.3gを入れ、水素で反応瓶にあるガスを置換してから65℃で20大気圧の水素周囲で撹拌して10時間に反応させてから減圧抽出濾過でパラジウム炭素を除去し、減圧で干しになるまで反応液に対する回転蒸発を行って薄茶色の固体の固体1.50g(収率96.2%)を取得する。
【0077】
ステップ4:2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリンの調製
【0078】
方法1:
【0079】
5,5’-ジスルフィド(2-フルオロ-4-メチルアニリン)(1.56g、5mmol)をDMFの30mLに溶け、リン酸二水素ナトリウム(5.0g、41.7mmol)の50mLを水溶液反応液に入れ、窒素ガスで反応瓶にある空気を置換してから亜ジチオン酸ナトリウム(2.5g、14.4mmol)を入れて、反応瓶を60℃で加熱し2時間に反応させてから2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(3.48g、15mmol)を入れ、続いて1時間に撹拌して反応させてから反応液を水の300mLに入れ、酢酸エチルの200mLを入れて充分に抽出してから液体分離を行い、水で4回に有機層を洗浄し、1回に当たりその300mlを洗浄してから有機層が干しになるまで回転蒸発を行い、カラムクロマトグラフィー精製により淡い茶色の液体の1.68g(収率70.29%)を取得する。
【0080】
1H-NMR(400 MHz、d6-DMSO):δ=7.01(m、2H、Ar-H)、5.12(s、2H、N-H)、3.76(dd、J=21.2、10.4 Hz、2H、CH2)、2.30(s、3H、CH3)
【0081】
方法2:
【0082】
5,5’-ジスルフィド(2-フルオロ-4-メチルアニリン)(1.56g、5mmol)をDMFの30mLに溶けてから相次ぎに炭酸ナトリウム(0.53g,5mmol)及びヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(0.67g,5mmol)を入れてから2,2,2-トリフルオロヨードエタン(3.15g、15mmol)を入れ、続いて1時間に撹拌して反応させてから反応液を水の300mLに入れ、酢酸エチルの200mLを入れて充分に抽出してから液体分離を行い、水で4回に有機層を洗浄し、1回に当たりその300mlを洗浄してから有機層が干しになるまで回転蒸発を行い、カラムクロマトグラフィー精製により淡い茶色の液体1.77g(収率74.06%)を取得する。
【0083】
1H-NMR(400 MHz、d6-DMSO):δ=7.01(m、2H、Ar-H)、5.12(s、2H、N-H)、3.76(dd、J=21.2、10.4 Hz、2H、CH2)、2.30(s、3H、CH3)
【0084】
ステップ5:N-(4-クロロ-3-フルオロベンジル)-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物249)の調製
【0085】
2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(239mg,1mmol)をDMF(5mL)に入れてから相次ぎに炭酸カリウム(138mg、1mmol)及び4-ブロモメチル-1クロロ-2-フルオロベンゼン(223mg、1mmol)を入れ、反応瓶を室温で撹拌して5時間に反応させる。反応液を水の100mLに入れ、酢酸エチルの100mLを入れて2回に抽出を行い、有機相で洗浄してから無水硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、減圧して干しになるまで濃縮させてからカラムクロマトグラフィー精製により無色の粘性液体の252mgを取得する(収率66.0%)。
【0086】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.21-7.34(m、2H)、7.00-7.04(m、1H)、6.79-6.88(m、2H)、4.44(d、J=8.0Hz,2H)、3.17(q、J=7.5Hz、2H )、2.36(d、J=21.5Hz、3H)
【0087】
MS(m/z,ESI):382.04(m+H)
【実施例2】
【0088】
2-フルオロ-N-(3-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物229)の調製
【0089】
ステップ1:4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロチオフェノールの調製
【0090】
4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(0.15mol、38.0g)を250mlのシングルマウスボトルに設置し、ヨウ素酸塩の80mlを入れると、反応システムが黒くなり、室温で1時間に撹拌して反応させてからゆるく亜硫酸ソーダ飽和水溶液の80mlを入れて、反応システムに黄色の粉末状の固体が生じる。減圧して抽出濾過を行い、水で固体を洗浄してから乾燥させ、淡黄色の粉末の28.0g(収率100%)を取得する。
【0091】
ステップ2:4-フルオロ-2-メチル-5-アミノチオフェノールの調製
【0092】
4-フルオロ-2-メチル-5-ニトロチオフェノール(0.15mol、28.0g)を無水エタノール(280mL)に溶け、含有量10%のパラジウム炭素(1.0g、含水量50%)を入れ、水素で反応瓶にあるガスを3回に置換し、水素周囲で常圧及び室温で反応液を撹拌して1夜に経るようにする。減圧及び抽出濾過で反応液にあるパラジウム炭素を除去し、減圧して干しまでに濃縮させて溶剤のエタノールを除去し、灰白色の固体の23.2g(収率98.7%)を取得する。1H-NMR(400 MHz、d6-DMSO):δ=6.93(m、2H、Ar-H)、5.12(s、2H、N-H)、3.35(br、0.5 H、S-H)、2.15(s、3H、CH3)
【0093】
ステップ3:2-フルオロ-4-メチル-5-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリンの調製
【0094】
4-フルオロ-2-メチル-5-アミノチオフェノール(25mmol、3.9g)を無水DMF(50mL)に入れて溶けてから相次ぎに炭酸ナトリウム(50mmol、5.3g、2eq)及びヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(25mmol、3.4g、1eq)を入れ、アイスバスでトリフルオロヨードエタン(27.5mmol、5.8g、1.1eq)を滴下する。室温で反応液を撹拌して2時間に経ってから完全に反応させるようにする。反応液を水に入れ、酢酸エチルに対して抽出及び液体分離を行い、水で有機層を3回に洗浄し、最後に飽和食塩水で1回に洗浄し、液体分離を行ってから有機層に無水硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、減圧及び乾燥により淡い茶色の油状の液体を取得する。「石油エーテル:酢酸エチル=10:1」の移動相でカラムクロマトグラフィー精製を行って黄色の油状の目標化合物の4.2gを取得する(収率71.2%)。1H-NMR(400 MHz、d6-DMSO):δ=7.01(m、2H、Ar-H)、5.12(s、2H、N-H)、3.76(dd、J=21.2、10.4 Hz、2H、CH2)、2.30(s、3H、CH3)
【0095】
ステップ4:2-フルオロ-N-(3-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物229)の調製
【0096】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0097】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.28-7.33(m、1H)、7.05-7.14(m、2H)、6.94-6.99(m、1H)、6.85(d、J=15.0Hz、1H)、6.75(d、J=10.5Hz、1H)、4.36(d、J=7.0Hz、2H)、3.17(q、J=12.0Hz、2H )、2.35(d、J=6.0Hz、3H)
【0098】
MS(m/z,ESI):388.07(m+H)
【実施例3】
【0099】
2-フルオロ-N-(3-メトキシベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフロロシル)スルファニル)アニリン(化合物239)の調製
【0100】
ステップ1:N-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)アセトアミドの調製
【0101】
2-フルオロ-4メチルアニリン(125g、1mol)をジクロロメタン(1L)に溶け、トリエチルアミン(111g、1.1mol)を入れ、氷塩浴で内部温度を0℃に降下させ、ゆるく酢酸無水物(102g、1mol)を滴下してから反応液を室温周囲に移して続いて撹拌して3時間に反応させ、反応液に水の2Lを入れ、抽出及び液体分離を行い、有機相に無水硫酸ナトリウムを入れて乾燥させてから干しになるまで回転蒸発を行い、白色の固体の162g(収率97.0%)を取得する。
【0102】
ステップ2:5-アセチルアミノ-4-フルオロ-2-メチルベンゼンスルホニルクロリドの調製
【0103】
N-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)アセトアミド(145g、868mmol)を1Lの丸底フラスコに入れ、排気吸収装置を準備しておき、電動撹拌してゆるくクロロスルホン酸(302g、2.60mol)を滴下してから反応液の内部温度を60℃に加熱し、続いて撹拌して3時間に加熱して反応させてから温度を室温に降下させ、撹拌して反応液をゆるく氷の2kgに滴下する。酢酸エチルの500mLを入れて2回に抽出を行い、有機相を併合させ、無水硫酸ナトリウムを入れて乾燥させてから干しになるまで回転蒸発を行い、白色系の固体の175.2g(収率76.2%)を取得する。
【0104】
ステップ3:N-(2-フルオロ-5-メルカプト-4-メチルフェニル)アセトアミドの調製
【0105】
5-アセチルアミノ-4-フルオロ-2-メチルベンゼンスルホニルクロリド(174.6g、660mmol)を酢酸(700mL)に入れ、相次ぎに赤リン(50g、1.61mol)及びヨウ素(2g)を入れ、反応液を流れ戻しまでに加熱して撹拌して3時間に反応させ、減圧及び濃縮で反応液にある酢酸を除去し、水の1.5L及び酢酸エチルの1Lを入れ、抽出及び液体分離を行い、水相でもう一度酢酸エチルの500mLを入れて抽出及び液体分離を行い、有機相を併合させ、炭酸ナトリウム溶液を入れて洗浄を行い、液体分離を行ってから干しになるまで回転蒸発を行い、淡い茶色の固体の103.4g(収率78.4%)を取得する。
【0106】
ステップ4:5-アミノ-4-フルオロ-2-メチルチオフェノールの調製
【0107】
N-(2-フルオロ-5-メルカプト-4-メチルフェニル)アセトアミド(101g、507mmol)を10%水素化ナトリウム水溶液(1L)に入れ、加熱して流れ戻させ、5時間に反応させ、希塩酸で反応液のpHを7に調整してから酢酸エチルで抽出を行う。有機相で無水硫酸ナトリウムにより乾燥させてから減圧濃縮を行い、白色系の固体の62.7g(収率78.8%)を取得する。
【0108】
ステップ5:2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリンの調製
【0109】
5-アミノ-4-フルオロ-2-メチルチオフェノール(15.72g、0.1mol)をDMF(100mL)に溶け、相次ぎに水酸化カリウム(5.6g、0.1mol)、ホルムアルデヒドスルホキシレートナトリウム(15.4g、0.1mol)及びトリフルオロヨードエタン(20.9g、0.1mol)を入れ、室温で撹拌して5時間に反応させ、反応液を水の500mLに入れ、酢酸エチルの500mLを入れて抽出及び液体分離を行い、水相でもう一度酢酸エチルの200mLを入れて抽出及び液体分離を行い、有機層を併合させ、水の500mLを入れて2回に洗浄を行い、有機相を分離してから無水硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、減圧して干しになるまで濃縮させてからカラムクロマトグラフィー精製により淡い茶色の液体の16.6g(収率69.45%)を取得する。
【0110】
ステップ6:2-フルオロ-N-(3-メトキシベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフロロシル)スルファニル)アニリン(化合物239)の調製
【0111】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0112】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.24-7.28(m、1H)、6.76-6.98(m、5H)、4.30(d、J=16.5Hz、2H)、3.75(s、3H)、3.15(q、J=12.0Hz、2H )、2.35(s、3H)
【0113】
MS(m/z、ESI):360.09(m+H)
【実施例4】
【0114】
2-フルオロ-4-メチル-N-(3-ニトロベンジル)-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物241)の調製
【0115】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0116】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=8.10(d、J=10.0Hz、1H)、7.58-7.60(m、2H)、7.44-7.47(m、1H)、6.87(d、J=14.5Hz、1H)、6.68(d、J=11.0Hz、1H)、4.75(d、J=8.0Hz、2H)、3.15(q、J=12.0Hz、2H )、2.35(s、3H)
【0117】
MS(m/z、ESI):375.06(m+H)
【実施例5】
【0118】
N-(3,4-ジクロロベンジル)-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物247)の調製
【0119】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0120】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.34-7.45(m、2H)、7.19(dd、J 1= 3.0Hz、J 2= 10.5Hz、1H)、6.73(d、J=10.5Hz、1H)、6.55(d、J=10.5Hz、1H)、4.31(d、J=6.5Hz、2H)、3.17(q、J=12.5Hz、2H )、2.36(d、J=14.0Hz、3H)
【0121】
MS(m/z、ESI):398.01(m+H)
【実施例6】
【0122】
2-(((2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(化合物53)の調製
【0123】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0124】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.98(d、J=9.5Hz、1H)、7.46-7.48(m、2H)、7.31-7.34(m、1H)、6.80-6.84(m、2H)、4.68(s、2H)、3.92(s、3H)、3.18(q、J=12.0Hz、3H)、2.32(s、3H)
【0125】
MS(m/z、ESI):388.06(m+H)
【実施例7】
【0126】
N-(3-ブロモベンジル)-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物233)の調製
【0127】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0128】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.51(s、1H)、7.38-7.42(m、1H)、7.23-7.40(m、2H)、6.85-6.88(m、1H)、6.76(d、J=11.0Hz、1H)、4.34(s、2H)、3.17(q、J=12.0Hz、2H )、2.36(d、J=10.0Hz、3H)
【0129】
MS(m/z、ESI):408.00 (m+H)
【実施例8】
【0130】
2-フルオロ-N-(4-ヨードベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物707)の調製
【0131】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0132】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.72(s、1H)、7.62(d、J=9.5Hz、1H)、7.29-7.32(m、1H)、7.08-7.12(m、1H)、 6.87(d、J=15.5Hz、1H)、6.76(d、J=11.0Hz、1H)、4.32(s、2H)、3.17(q、J=12.0Hz、2H )、2.33(d、J=21.5Hz、3H)
【0133】
MS(m/z、ESI):455.87(m+H)
【実施例9】
【0134】
N-(3-ブロモ-5-フルオロベンジル)-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物251)の調製
【0135】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0136】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.19-7.27(m、3H) 6.78-6.87(m、2H)、4.37(d、J=7.0Hz、2H)、3.21(q、J=12.0Hz、2H )、2.34-2.36(m、3H)。
【0137】
MS(m/z、ESI):325.98(m+H)
【実施例10】
【0138】
2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物709)の調製
【0139】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0140】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.30-7.34(m、2H)、6.96-7.06(m、2H)、6.82(d、J=11.5Hz、1H)、6.76(d、J=11.0Hz、1H)、4.31(d、J=7.0Hz、2H)、3.22(q、J=12.5Hz、2H )、2.34-2.36(m、3H)
【0141】
MS(m/z、ESI):348.07(m+H)
【実施例11】
【0142】
N-(4-クロロベンジル)-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物711)の調製
【0143】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0144】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.35(s、1H)、7.22-7.28(m、3H)、6.87(d、J=15.0Hz、1H)、6.76(d、J=11.0Hz、1H)、4.31(d、J=7.0Hz、2H)、3.21(q、J=12.0Hz、2H )、2.34-2.37(m、3H)
【0145】
MS(m/z、ESI):364.05(m+H)
【実施例12】
【0146】
N-ベンジル-2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物1105)の調製
【0147】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0148】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.18-7.28(m、6H)、6.73-6.82(m、2H)、4.26(s、2H)、3.06-3.16(m、2H)、2.27(s、3H)
【0149】
MS(m/z、ESI):330.09(m+H)
【実施例13】
【0150】
4-(((2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)アミノ)メチル)ベンゾニトリル(化合物721)の調製
【0151】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0152】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.64( d、J=10.0Hz、2H)、7.46(d、J=10.5Hz、2H)、6.88(d、J=18.5Hz、1H)、6.66(d、J=11.0Hz、1H)、4.44(s、2H)、3.14(q、J=7.0Hz、2H)、2.36(s、3H)
【0153】
MS(m/z、ESI):355.08(m+H)
【実施例14】
【0154】
4-((((2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(化合物739)の調製
【0155】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0156】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.94( d、J=10.5Hz、2H)、7.34(d、J=10.0Hz、2H)、6.77(d、J=15.5Hz、1H)、6.68(d、J=10.5Hz、1H)、4.34(s、2H)、3.83(s、3H)、3.07(q、J=12.0Hz、2H)、2.27(s、3H)
【0157】
MS(m/z、ESI):388.06(m+H)
【実施例15】
【0158】
2-フルオロ-N-(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物1131)の調製
【0159】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0160】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.20-7.26(m、2H)、7.67-7.84(m、4H)、5.07(s、1H)、4.20(s、2H)、3.69(s、3H)、3.13(q、J=12.0Hz、2H)、2.28(s、3H)
【0161】
MS(m/z、ESI):360.09(m+H)
【実施例16】
【0162】
2-(((2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)アミノ)メチル)ベンゾニトリル(化合物33)の調製
【0163】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0164】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.68(d、J=9.5Hz、1H)、7.50-7.55(m、2H)、7.35-7.37(m、1H)、6.85(d、J=8.5Hz、1H)、6.74(d、J=10.5Hz、1H)、 3.18(q、J=12.0Hz、2H)、2.35(s、3H)
【0165】
MS(m/z、ESI):355.08(m+H)
【実施例17】
【0166】
2-フルオロ-4-メチル-N-(4-ニトロベンジル)-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物755)の調製
【0167】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0168】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.68(d、J=9.5Hz、1H)、7.50-7.55(m、2H)、7.35-7.37(m、1H)、6.85(d、J=8.5Hz、1H)、6.74(d、J=10.5Hz、1H)、4.49(s、2H)、 3.18(q、J=12.0Hz、2H)、2.35(s、3H)
【0169】
MS(m/z、ESI):375.06(m+H)
【実施例18】
【0170】
2-フルオロ-N-(2-ヨードベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物31)の調製
【0171】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0172】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.86(d、J=10.0Hz、1H)、7.30-7.33(m、2H)、6.95-7.00(m、1H)、6.85(d、J=8.5Hz、1H)、6.73(d、J=11.0Hz、1H)、4.34(s、2H)、3.20(q、J=12.0Hz、2H)、2.35(s、3H)
【0173】
MS(m/z、ESI):455.87(m+H)
【実施例19】
【0174】
2-フルオロ-4-メチル-5-(((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)-N-(2-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)アニリン(化合物1107)の調製
【0175】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0176】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.30-7.53(m、4H)、6.85(d、J=16.5Hz、1H)、6.73(d、J=10.5Hz、1H)、4.44(s、2H)、3.17(q、J=12.0Hz、2H)、2.36(s、3H)
【0177】
MS(m/z、ESI):413.95(m+H)
【実施例20】
【0178】
2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)アニリン(化合物710)の調製
【0179】
2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(347mg、1mmol)をクロロホルム(5mL)に溶け、アイスバスでM-クロロペルオキシ安息香酸(172mg、1mmol)を入れ、続いて1時間に撹拌して反応させてから反応液に、酢酸エチルの50mL及び水の50mLを入れて、抽出及び液体分離を行い、水相でもう一度酢酸エチルの50mLを入れて、有機相を併合させ、飽和食塩水の50mLを入れて洗浄してから有機相で干しになるまで回転蒸発を行い、カラムクロマトグラフィー精製により白色の固体288mg(収率79.3%)を取得する。
【0180】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.30-7.34(m、2H)、6.96-7.06(m、2H)、6.85(d、J=11.5Hz、1H)、6.56(d、J=11.0Hz、1H)、4.31(d、J=7.0Hz、2H)、3.22(q、J=12.5Hz、2H )、2.26(s、3H)
【0181】
MS(m/z、ESI):364.07(m+H)
【実施例21】
【0182】
2-((((2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(化合物54)の調製
【0183】
実施例1のステップ5及び実施例20に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0184】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.94-8.04(m、1H)、7.45-7.48(m、2H)、7.25-7.28(m、2H)、6.82(d,J=14.5Hz、1H )、4.73(s、2H)、3.94(s、3H)、3.29(q、J=18.0Hz、2H)、2.23(s、3H)
【0185】
MS(m/z、ESI):404.1(m+H)、424.1(m+Na)
【実施例22】
【0186】
5-フルオロ-2-((((2-フルオロ-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(化合物303)の調製
【0187】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0188】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=7.68(dd,J1= 3.5Hz、J2= 11.5Hz、1H)、7.45(dd,J1= 7.0Hz、J2= 10.5Hz、1H)、7.16(t、J= 10Hz、1H)、6.81(dd,J1= 10.5Hz、J2= 17.5Hz、2H)、4.65(s、2H)、3.92(s、3H)、3.19(q、J= 7.5Hz、2H)、2.33(s、3H)
【0189】
MS(m/z、ESI):406.5(m+H)
【実施例23】
【0190】
2-((((4-クロロ-2-フルオロ-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)フェニル)アミノ)メチル)安息香酸メチル(化合物1202)の調製
【0191】
実施例1のステップ5に記載の方法でそれを調製して取得する。
【0192】
1H-NMR(500 MHz、CDCl3):δ=8.00(dd,J1= 1.5Hz、J2= 9.5Hz、1H)、7.43-7.50(m、2H)、7.33-7.38(m、1H)、7.05(d、J= 14Hz,1H)、6.91(d、J= 6.0Hz、1H)、4.69(s、2H)、3.92(s、3H)、3.32(q、J= 14.0Hz、2H)
【0193】
MS(m/z、ESI):408.5(m+H)、430.5(m+Na)
【実施例24】
【0194】
2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(化合物709塩酸塩)の調製
【0195】
2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)-4-メチル-5-((2,2,2-トリフルオロエチル)チオ)アニリン(347mg、1mmol)をメタノール(5mL)に溶け、30%含有量の塩化水素メタノール溶液(5mL)を入れて室温で1時間に撹拌して減圧及び蒸留で溶剤及び塩化水素を除去して白色の固体の384mg(収率100%)を取得する。
【0196】
1H-NMR(500 MHz,DMSO):δ=7.11-7.28(m、6H)、6.75-6.85(m、2H)、4.58(d,J=7.0Hz、2H)、3.22(q、J=12.5Hz、2H)、2.34-2.36(m、3H)
【0197】
MS(m/z、ESI):348.07(m+H)
【0198】
薬剤の実施例1:8%化合物709クリームの調製
【0199】
8%分の化合物709を、10%分のメチルナフタレンと2%分のメチルピロリドンと20%分のオレイン酸メチル1169の混合溶剤に溶かし、撹拌して完全に溶解してからそれぞれ8%分のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及び4%分のトリスチレンフェノールポリオキシエチレンエーテルポリオキシプロピレンエーテルを入れ、残った量に対してアロマティクス溶剤油で100%分まで補足し、撹拌して均一的に混合して8%化合物709のクリームを取得できる。
【0200】
薬剤の実施例2:20%化合物710懸濁剤の調製
【0201】
20%分の化合物710及び1%分のケイ酸アルミニウムマグネシウムを0.3%分の安息香酸と均一的に混合しておく。3%分のトリスチレノールポリオキシエチレンエーテルサルフェート、3%分のプロニックポリエーテル及び5%分のエチレングリコールを残った量の水と均一的に混合し、高速剪断機で均一的に剪断して混合してから剪断された触媒を上記の固体混合物に入れ、均一的に撹拌し、剪断してから研磨機で3時間研磨してから濾過でガラスビーズを除き、20%含有量の化合物710の懸濁剤を取得する。
【0202】
薬剤の実施例3:20%化合物53の水和剤
【0203】
20%分の化合物53を、2%分のラウリル硫酸ナトリウム、4%分のリグノスルホン酸ナトリウム、20%分の水和シリカの粉末及び54%分の粘土の混合物に入れ、充分に撹拌して均一的に混合して20%含有量の化合物53の水和剤を取得する。
【0204】
薬剤の実施例4:5%化合物53の顆粒剤
【0205】
2%分のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、10%分のベントナイト及び83%分の粘土を5%分の化合物53に入れ、充分に撹拌して均一的に混合して水の適量を入れ、続いて混合物を撹拌して造粒機で造粒を行い、風乾して5%化合物顆粒剤を取得する。
【0206】
薬剤の実施例5: 30%化合物53の干し懸濁剤
【0207】
30%分の化合物53、20%分のリグノスルホン酸ナトリウム、2%分の湿潤剤及び2%分のホワイトカーボンブラックを混合し、カオリンで100%分まで補足してから水を入れて混合させ、剪断機で砕いて均一的にしてから研磨機に入れて研磨し、噴霧造粒を行って乾燥させてから30%化合物の干し懸濁剤を取得する。
【0208】
用途実施例1
ナミハダニシュタケの活性試験
【0209】
アセトンで測定される化合物を溶け、0.1%のTween80溶液で所要の濃度までに希釈し、アセトンの含有量が5%までである。
【0210】
2枚の本葉に成長したもやし去掉一片本葉の1枚を除去し、ナミハダニシュタケに接種してから基数を調べ、手持ち噴霧器で丸株に噴霧し、毎度に3回に繰り替え、処理してから恒温観察室で観察を行い、72時間に経ってから生きているダニの数量を調べ、死亡率を算出する。毎度にナミハダニシュタケの100~200匹を接種する。
【0211】
死亡率=(接種虫数-薬を投与した後の生きている虫数)÷接種虫数×100%。
【0212】
この試験では、下記の化合物は100ppm(100mg/L)で90%以上の致死率を示した。
【0213】
1、2、3、4、5、6、25、26、27、28、29、30、33、34、39、40、41、42、43、44、53、54、55、56、57、58、67、68、71、72、95、96、97、98、99、100、108、109、110、111、139、140、141、142、153、154、155、156、167、168、169、170、229、230、231、232、247、248、249、250、253、254、255、256、257、258、275、276、277、278、283、284、285、286、289、290、291、292、293、294、303、304、305、306、307、308、317、318、321、322、331、332、355、356、357、358、366、367、368、369、423、424、425、426、507、508、509、510、523、524、535、536、537、538、577、578、619、620、635、636、647、648、649、650、805、806、807、808、817、818、819、820、929、930、931、932、957、958、1029、1030、1031、1032、1043、1044、1045、1046、1071、1072、1113、1114、1115、1116、1117、1118、1125、1126、1165、1166、1167、1168、1177、1178、1202、1203、1204、1205、1216、1217、1256、1257、1264、1265、1266、1267、1268、1269、1270、1271、1274、1275、1282、1283、1284、1285、1286、1287、1288、1289、1292、1293、1300、1301、1302、1303、1304、1305、1306、1307、1310、1311、1318、1319、1320、1321、1322、1323、1324、1325、1328、1329。
【0214】
この試験では、下記の化合物は25ppm(25mg/L)で90%以上の致死率を示した。
【0215】
53、54、55、56、108、109、303、304、305、306、366、367、535、536、1165、1166、1167、1168、1177、1178、1202、1203、1264、1265、1282、1283、1300、1301、1318、1319。
【0216】
この試験では、下記の化合物は6.25ppm(6.25mg/L)で90%以上の致死率を示した。
【0217】
53、54、303、304、1165、1166、1202、1203。
【0218】
上記の方法で本発明の化合物53、54、303、304、1165、1166、1202、1203を選出してビフェナゼート及びCyflumetofenとダニ駆除に関する平行試験を行い、試験成績が表2のとおりである。
【0219】
【0220】
望ましい実施例で本発明について詳細に説明したが、本発明はそれに限るものではない。本発明の精神及び実質を離れない前提で、本分野の技術者は本発明の実施例に対して効果が同じである様々な変更または交換を行うことができ、これらの変更または交換が本発明の請求項にある。よって、本発明は請求項に準ずる。