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特許7303945LNG貨物倉テスト方法とそれを適用した海洋構造物及び海洋構造物の液化窒素供給システム
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  • 特許-LNG貨物倉テスト方法とそれを適用した海洋構造物及び海洋構造物の液化窒素供給システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】LNG貨物倉テスト方法とそれを適用した海洋構造物及び海洋構造物の液化窒素供給システム
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/04 20060101AFI20230628BHJP
   G01M 3/00 20060101ALI20230628BHJP
   G01M 3/20 20060101ALI20230628BHJP
   G01M 3/26 20060101ALI20230628BHJP
   F17C 13/12 20060101ALI20230628BHJP
   B65D 90/22 20060101ALI20230628BHJP
   B63B 25/16 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
G01M3/04 D
G01M3/00 G
G01M3/20 N
G01M3/26 M
F17C13/12 302A
B65D90/22 E
B63B25/16
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022527767
(86)(22)【出願日】2020-11-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 KR2020015898
(87)【国際公開番号】W WO2021096253
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】10-2019-0146211
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0146212
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0146452
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0146453
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514250621
【氏名又は名称】サムスン ヘビー インダストリーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】オ,ピルジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミンキ
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ジュンウク
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,ヒュンウク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェウ
(72)【発明者】
【氏名】キム,シン
(72)【発明者】
【氏名】ベ,ジョンフン
(72)【発明者】
【氏名】サゴン,ワン
(72)【発明者】
【氏名】ハ,テクワン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ウヨン
【審査官】岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0115248(US,A1)
【文献】特開平4-40334(JP,A)
【文献】特開昭50-156186(JP,A)
【文献】特表2010-514622(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0109641(KR,A)
【文献】特表2001-502265(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105715948(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/00-3/40
F17C 1/00-13/12
B65D 90/22
B63B 25/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)FLNGのLNG貨物倉の建造後、前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第1次健全性テストを行う段階と、
(b)前記LNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う段階と、
(c)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストを行う段階と、を含むが、
前記(a)~(c)段階は、前記FLNGをオンショアに配置した状態で前記FLNGのLNG貨物倉に対して行われ、
前記(b)段階は、LNGを除いた冷媒のいずれかを用いて行われる、LNG貨物倉テスト方法。
【請求項2】
(a)船舶のLNG貨物倉の建造後、前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第1次健全性テストを行う段階と、
(b)前記LNG貨物倉に連結されてLNGローディングまたはアンローディングを行う配管に対して配管コールドテストを行う段階と、
(c)前記LNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う段階と、
(d)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストを行う段階と、を含むが、
前記(a)~(d)段階は、前記船舶をオンショアに配置した状態で前記船舶のLNG貨物倉に対して行われ、
前記(b)及び(c)段階は、液化窒素を用いて行われる、LNG貨物倉テスト方法。
【請求項3】
前記クールダウン作業を行う段階は、液化窒素を常温状態のLNG貨物倉の内部に噴射させながら前記LNG貨物倉の内部温度が設定された時間の間-158℃±5℃を維持するように制御する過程を含む、請求項1または請求項2に記載のLNG貨物倉テスト方法。
【請求項4】
前記クールダウン作業を行った後、オンショアで前記LNG貨物倉の内部に液化窒素を満たして前記LNG貨物倉の内部のポンプに対してポンピングテストを行い、
ローディングアームを用いて前記LNG貨物倉の内部の液化窒素を他の船舶にオフロードするテスト過程をさらに含む、請求項1または請求項2に記載のLNG貨物倉テスト方法。
【請求項5】
前記第2次健全性テストを行う段階後、前記LNG貨物倉の内部にLNGを満たして前記LNG貨物倉の内部のポンプに対してポンピングテストを行い、
ローディングアームを用いて前記LNG貨物倉の内部のLNGを他の船舶にオフロードするテスト過程をさらに含むが、
前記FLNGの場合、オフショアに配置された状態で行われ、自航能力のある船舶の場合、陸上ターミナルに配置された状態で行われる、請求項1または請求項2に記載のLNG貨物倉テスト方法。
【請求項6】
(a)LNG貨物倉の1次防壁健全性テストを行う段階と、
(b)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第1次健全性テストを行う段階と、
(c)前記LNG貨物倉に連結された配管に対して配管コールドテストを行う段階と、
(d)前記LNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う段階と、
(e)前記LNG貨物倉の内部温度を常温に上げるウォームアップ作業を行う段階と、
(f)前記LNG貨物倉の内部の流体を送り出し、前記LNG貨物倉の内部にドライエアを注入した後、前記LNG貨物倉の内部に対して目視検査を行う段階と、
(g)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストを行う段階と、を含むが、
前記(a)~(g)段階は、船舶を含む海洋構造物をオンショアに配置した状態で、前記海洋構造物のLNG貨物倉に対して行われる、LNG貨物倉テスト方法。
【請求項7】
前記(b)及び(g)段階は、前記2次防壁の下側保温層と前記2次防壁の上側保温層に窒素ガスを満たしてそれぞれ異なる圧力を加え、
設定された時間後、前記下側保温層と前記上側保温層間の圧力変化値を測定し、
前記測定された値に基づいて前記2次防壁の健全性があるか否かの判断を行う過程からなる、請求項6に記載のLNG貨物倉テスト方法。
【請求項8】
前記(d)段階は、冷媒を前記LNG貨物倉の内部に噴射して前記LNG貨物倉の内部温度が予め設定された時間の間-158℃±5℃を維持するように制御する過程を含む、
請求項6に記載のLNG貨物倉テスト方法。
【請求項9】
前記1次防壁健全性テストは、前記1次防壁の溶接部位にアンモニア反応物質を塗布し、前記1次防壁と前記2次防壁の間の空間にアンモニアガスを満たし、前記アンモニア反応物質の変色の有無に基づいて、前記1次防壁の健全性があるか否かを判断する過程からなり、
前記配管コールドテストは、前記冷媒を前記配管に流し送り、前記配管の収縮及び膨張変位量が許容範囲内に含まれるか否かを測定する過程からなる、請求項8に記載のLNG貨物倉テスト方法。
【請求項10】
請求項6~9のいずれか一項に記載のLNG貨物倉テスト方法を適用した海洋構造物。
【請求項11】
オンショアに位置する海洋構造物のLNG貨物倉テスト作業のため、前記LNG貨物倉に液化窒素を供給するバッファタンクと、
前記LNG貨物倉の内部温度が設定された時間の間、設定温度範囲内で維持されるように前記LNG貨物倉の内部に噴射される液化窒素の量を調節する制御部と、を含む、海洋構造物の液化窒素供給システム。
【請求項12】
液化窒素生産部から前記液化窒素が供給され、前記バッファタンクが設けられたヤードに移動され、前記バッファタンクに前記液化窒素を供給するタンクロリーをさらに含む、請求項11に記載の海洋構造物の液化窒素供給システム。
【請求項13】
前記バッファタンクと前記LNG貨物倉を連結する液化窒素注入パイプと、
前記液化窒素注入パイプを通じて供給された前記液化窒素を前記LNG貨物倉の内部に噴射させて前記LNG貨物倉をクールダウンさせる噴射部と、
前記液化窒素注入パイプに配置された制御弁と、
前記LNG貨物倉の内部の温度を測定する温度センサをさらに含むが、
前記制御部は、前記測定された温度値に基づいて前記制御弁の開閉程度を制御し、前記噴射部によって前記LNG貨物倉の内部に噴射される液化窒素の量を調節する、請求項11に記載の海洋構造物の液化窒素供給システム。
【請求項14】
前記制御部は、前記LNG貨物倉の内部温度が―158℃±5℃を維持するように前記LNG貨物倉の内部に噴射される液化窒素の量を調節する、請求項13に記載の海洋構造物の液化窒素供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LNG貨物倉テスト方法とそれを適用した海洋構造物及び海洋構造物の液化窒素供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
海洋構造物のLNG貨物倉は建造された後、陸上で2次防壁に対して第1次健全性テストが行われる。その後、海洋構造物はオフショア(Offshore)に移動し、LNGバンカリングを通じて需給されるか、またはオフショアで直接生産したLNGをLNG貨物倉の内部に噴射させてクールダウン(Cool down)作業を行う。クールダウン作業によりコールドショック(Cold Shock)が生成された後、LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストが行われる。
【0003】
このように陸上で2次防壁に対して第1次健全性テストを行った後、2次防壁に対して第2次健全性テストを行うためには、海洋構造物をオフショアに移動させるしかない。
【0004】
例えば、海洋構造物のうち自航能力のないFLNG(Floating Liquefied Natural Gas)の場合、LNGターミナルに入港が不可能であるので、LNGの需給が困難である。そこで、オフショアのFLNG設置エリアにFLNGを配置させた状態で、LNGバンカリングまたはオフショアで直接生産する方法でLNGの需給が行われている。
【0005】
しかし、オフショアからLNGの需給を受けてLNG貨物倉テスト作業を行うためには、作業承認手続きが複雑であり、コストが多くかかる。これに加えて、オフショアで緊急状況の発生時に迅速な対応が困難であるという問題点がある。
【0006】
また、海洋構造物のうち自航能力のある船舶の場合には、2次防壁に対して第1次健全性テスト後、冷媒であるLNG需給のために建造中の造船所を離れてLNGターミナルに入港した後、再び復帰してLNG貨物倉テストを行わなければならないため、多くの時間がかかり、コストも多くかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例は、LNG貨物倉テスト過程をオンショアで行うことにより、コスト削減及び作業効率性を高めることができるLNG貨物倉テスト方法とこれを適用した海洋構造物及び海洋構造物の液化窒素供給システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、(a)FLNGのLNG貨物倉の建造後、前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第1次健全性テストを行う段階、(b)前記LNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う段階、(c)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストを行う段階を含むが、前記(a)~(c)段階は、前記FLNGをオンショアに配置した状態で前記FLNGのLNG貨物倉に対して行われ、前記(b)段階は、LNG以外の冷媒のいずれかを用いて行われるLNG貨物倉テスト方法が提供されてもよい。
【0009】
本発明の他の態様によれば、(a)船舶のLNG貨物倉の建造後、前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第1次健全性テストを行う段階、(b)前記LNG貨物倉に連結されてLNGローディングまたはアンローディングを行う配管に対して配管コールドテストを行う段階、(c)前記LNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う段階、及び(d)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストを行う段階を含むが、前記(a)~(d)段階は、前記船舶をオンショアに配置した状態で前記船舶のLNG貨物倉に対して行われ、前記(b)及び(c)段階は液化窒素を用いて行われるLNG貨物倉テスト方法が提供されてもよい。
【0010】
前記クールダウン作業を行う段階は、液化窒素を常温状態のLNG貨物倉の内部に噴射させながら、前記LNG貨物倉の内部温度が設定された時間の間、―158℃±5℃を維持するように制御する過程を含んでもよい。
【0011】
前記クールダウン作業を行った後、オンショアで前記LNG貨物倉の内部に液化窒素を満たして前記LNG貨物倉の内部のポンプに対してポンピングテストを行い、ローディングアームを用いて前記LNG貨物倉の内部の液化窒素を他の船舶にオフロードするテスト過程をさらに含んでもよい。
【0012】
前記第2次健全性テストを行う段階後、前記LNG貨物倉の内部にLNGを満たして前記LNG貨物倉の内部のポンプに対してポンピングテストを行い、ローディングアームを用いて前記LNG貨物倉の内部のLNGを他の船舶にオフロードするテスト過程をさらに含むが、前記FLNGの場合、オフショアに配置された状態で行われてもよく、自航能力のある船舶の場合、陸上ターミナルに配置された状態で行われてもよい。
【0013】
本発明のさらに他の態様によれば、(a)LNG貨物倉の1次防壁健全性テストを行う段階、(b)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第1次健全性テストを行う段階、(c)前記LNG貨物倉に連結された配管に対して配管コールドテストを行う段階、(d)前記LNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う段階、(e)前記LNG貨物倉の内部温度を常温に上げるウォームアップ作業を行う段階、(f)前記LNG貨物倉の内部の流体を送り出し、前記LNG貨物倉の内部にドライエアを注入した後、前記LNG貨物倉の内部に対して目視検査を行う段階、及び(g)前記LNG貨物倉の2次防壁に対して第2次健全性テストを行う段階を含むが、前記(a)~(g)段階は、船舶を含む海洋構造物をオンショアに配置した状態で、前記海洋構造物のLNG貨物倉に対して行われてもよい。
【0014】
前記(b)及び(g)段階は、前記2次防壁の下側保温層と前記2次防壁の上側保温層に窒素ガスを満たしてそれぞれ異なる圧力を加え、設定された時間後、前記下側保温層と前記上側保温層間の圧力変化値を測定し、前記測定された値に基づいて前記2次防壁の健全性があるか否かの判断を行う過程からなってもよい。
【0015】
前記(d)段階は、冷媒を前記LNG貨物倉の内部に噴射して、前記LNG貨物倉の内部温度が予め設定された時間の間、-158℃±5℃を維持するように制御する過程を含んでもよい。
【0016】
前記1次防壁健全性テストは、前記1次防壁の溶接部位にアンモニア反応物質を塗布し、前記1次防壁と前記2次防壁との間の空間にアンモニアガスを満たし、前記アンモニア反応物質の変色の有無に基づいて、前記1次防壁の健全性があるか否かを判断する過程からなり、前記配管コールドテストは、前記冷媒を前記配管に流し出し、前記配管の収縮及び膨張変位量が許容範囲内に含まれるか否かを測定する過程からなってもよい。
【0017】
本発明のさらに他の態様によれば、LNG貨物倉テスト方法を適用した海洋構造物を提供しうる。
【0018】
本発明のさらに他の態様によれば、オンショアに位置する海洋構造物のLNG貨物倉テスト作業のため、前記LNG貨物倉に液化窒素を供給するバッファタンク、及び前記LNG貨物倉の内部温度が設定された時間の間、設定温度範囲内で維持されるように前記LNG貨物倉の内部に噴射される液化窒素の量を調節する制御部を含む海洋構造物の液化窒素供給システムを提供しうる。
【0019】
液化窒素生成部から前記液化窒素が供給され、前記バッファタンクが設けられたヤードに移動されて前記バッファタンクに前記液化窒素を供給するタンクローリーをさらに含んでもよい。
【0020】
前記バッファタンクと前記LNG貨物倉を連結する液化窒素注入パイプと、前記液化窒素注入パイプを通じて供給された前記液化窒素を前記LNG貨物倉の内部に噴射させて前記LNG貨物倉をクールダウンさせる噴射部と、前記液化窒素注入パイプに配置された制御弁と、前記LNG貨物倉の内部の温度を測定する温度センサとをさらに含むが、前記制御部は、前記測定された温度値に基づいて前記制御弁の開閉程度を制御して前記噴射部によって前記LNG貨物倉の内部に噴射される液化窒素の量を調節してもよい。
【0021】
前記制御部は、前記LNG貨物倉の内部温度が―158℃±5℃を維持するように前記LNG貨物倉の内部に噴射される液化窒素の量を調節してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施例によるLNG貨物倉テスト方法とそれを適用した海洋構造物及び海洋構造物の液化窒素供給システムは、LNG貨物倉テスト過程をオンショアで行うことにより、コスト削減及び作業効率性を高めることができる。特に、従来、オフショアで行わなければならなかった大型テスト作業をオンショアで行うことにより、作業の簡便性、安定性及び効率性を高めることができ、作業日程を繰り上げることができる。
【0023】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されるものではなく、言及されていないさらに他の効果は、請求範囲の記載から当業者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の実施例によるオンショアで行われる海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程のフローチャートである。
【0025】
図2図2は、図1のLNG貨物倉テスト後に行われる海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程をフローチャートで示す。
【0026】
図3図3は、本発明の実施例による液化窒素供給システムをブロック図で示す。
【発明を行うための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照し、詳細に説明する。後述する実施例は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするため、例として提供されるものである。本発明は、以下に説明する実施例に限定されず、他の形態で具体化されてもよい。本発明を明確に説明するため、説明と関係のない部分は図面で省略しており、図面において、構成要素の幅、長さ、厚さなどは、便宜上誇張されて表現されてもよい。明細書の全体にわたって同じ参照番号は、同じ構成要素を表す。
【0028】
図1は、本発明の実施例によるオンショアで行われる海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程のフローチャートである。
【0029】
図1に示されたLNG貨物倉テスト過程は、海洋構造物をオンショア(Onshore)に配置した状態で海洋構造物のLNG貨物倉に対して行われる。
【0030】
本発明の実施例による海洋構造物は、自航能力のないFLNG(Floating Liquefied Natural Gas)、FSRU(Floating Storage Regastification Unit)、FSU(Floating Storage Unit)、LNG-RV(Re-gasification Vessel)などのLNG貨物倉を持つ海洋構造物及び自航能力のあるLNG運搬船などの船舶を含んでもよい。
【0031】
本発明の実施例で使用されるオンショアという用語は、陸地を意味し、造船所を意味するヤード(yard)を含む。すなわち、オンショアは、ヤードよりも範囲が広い意味で使用される。ヤードでLNG貨物倉テストが行われるということは、海洋構造物が建造された造船所内でLNG貨物倉テストが行われるという意味であり、オンショアでLNG貨物倉テストが行われるということは、ヤード、すなわち造船所だけでなく、それを外れた他の接岸場所でLNG貨物倉テストが行われることを含む。
【0032】
以下、本発明の実施例では、海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程がオンショアで行われると説明するが、オンショアのうちヤード、すなわち造船所内で行われてもよい。
【0033】
図1を参照すると、まず、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉の1次防壁健全性テスト(PBGT、Primary Barrier Global Test)を行う(S201)。この過程(S201)は、1次防壁の溶接部位にアンモニア反応物質を塗布し、1次防壁と2次防壁の間の空間にアンモニアガスを満たし、アンモニア反応物質の変色の有無に基づいて1次防壁の健全性があるか否かを判断する過程からなってもよい。例えば、1次防壁の溶接部位に溝が生じ、1次防壁の溶接部位に塗布されたアンモニア反応物質が1次防壁と2次防壁の間に満たされたアンモニアガスと反応して変色される場合、1次防壁が不良と判断できる。
【0034】
次に、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉の第1次2次防壁健全性テスト(SBTT、Secondary Barrier Tightening Test)を行う(S202)。この過程(S202)は、2次防壁の下側保温層(IS;Insulation Space)と2次防壁の上側保温層(IBS;Inter Barier Space)に窒素ガスを満たしてそれぞれ異なる圧力を加え、設定された時間後、2次防壁の下側保温層と2次防壁の上側保温層間の圧力変化値を測定し、測定された圧力変化値に基づいて2次防壁の健全性があるか否かの判断を行う過程からなってもよい。このとき、2次防壁の下側保温層と2次防壁の上側保温層の圧力は、それぞれ当該空間に設けられた圧力計(未図示)によって測定されてもよい。例えば、2次防壁の下側保温層と2次防壁の上側保温層の圧力が互いに等しく測定された場合には、2次防壁が不良と判断できる。
【0035】
次に、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉に連結されてLNGローディングまたはアンローディングを行う配管に対して配管コールドテストを行う(S203)。この過程(S203)は、冷媒を配管に流し出し、変位測定器(未図示)により配管の収縮及び膨張変位量を測定する過程からなってもよい。ここで、冷媒は、例えば、液化窒素を含んでもよい。配管は、ポンプタワーの充填パイプ及び放出パイプと連結されてLNGローディング又はアンローディングを行う配管であってもよく、配管を船体デッキ(Deck)上に設けた状態で配管コールドテストが行われてもよい。変位測定器により測定された配管の収縮及び膨張変位量が許容範囲内である場合には、正常と判断されることができる。
【0036】
次に、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉の内部に対してクールダウン作業を行う(S204)。この過程(S204)は、LNG以外の冷媒を用いて行われてもよく、上述した配管コールドテストと同様に液化窒素が用いられてもよい。液化窒素は、常温のLNG貨物倉に接触すると、殆どすぐに気化してLNG貨物倉の内部で対流現象を発生させることができる。この過程(S204)は、液化窒素を常温状態のLNG貨物倉の内部に噴射させながら、LNG貨物倉の内部温度が―158℃±5℃を維持するように制御する過程を含んでもよい。
【0037】
次に、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉の内部温度を常温に上げるウォームアップ(Warm-up)作業を行う(S205)。この過程(S205)は、LNG貨物倉の内部温度をヒーター(180、図3参照)により上昇させるが、LNG貨物倉の内部の流体をヒーター(180)によって加熱させ、LNG貨物倉の内部に再注入させる過程からなってもよい。
【0038】
次に、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉の内部の流体を送り出し、LNG貨物倉の内部にドライエア(Dry Air)を注入させた後、LNG貨物倉の内部に対して目視検査を行う(S206)。上述したヒータ(180)によりLNG貨物倉の内部温度を常温まで上げると、LNG貨物倉の内部には殆ど気体状態の窒素のみが存在することになる。したがって、目視検査のために作業者がLNG貨物倉の内部に入らなければならないため、LNG貨物倉の内部の窒素は送り出し、常温のドライエア(酸素濃度20%)をLNG貨物倉の内部に注入することになる。
【0039】
次に、オンショアで海洋構造物のLNG貨物倉の第2次2次防壁健全性テストを行う(S207)。この過程(S207)は、2次防壁の下側保温層と2次防壁の上側保温層に窒素ガスを満たしてそれぞれ異なる圧力を加え、設定された時間後に下側保温層と上側保温層間の圧力変化値を測定し、測定された圧力変化値に基づいて2次防壁の健全性があるか否かの判断を行う過程からなってもよい。
【0040】
LNG貨物倉がMark-IIIタイプの場合、2次防壁は1次防壁とは異なり溶接で施工されたものではなく、接着(Adhesive)で施工されている。上述したように、2次防壁健全性テストを第1次及び第2次にわたって2度行う理由は、LNG貨物倉建造時の第1次2次防壁健全性テスト後、クールダウン作業のためにLNG貨物倉の内部に液化窒素が噴射されると、LNG貨物倉が急激な温度変化(以下、コールドショック(Cold Shock)という)を経ることになる。このとき、LNG貨物倉内の2次防壁資材が収縮弛緩を発生させるため、もう一度2次防壁健全性テストを通じて2次防壁の健全性を確認する必要があるからである。
【0041】
すなわち、上述した第1次2次防壁健全性テスト過程(S202)は、LNG貨物倉建造工程が終了した条件で行い、第2次2次防壁健全性テスト過程(S207)は、LNG貨物倉がコールドショックを受けた条件下で行われる。本発明の実施例では、上述したように、S204過程でLNG貨物倉の内部を液化窒素噴射によりクールダウンさせるが、設定された時間(例えば、22時間)の間、内部温度を-158℃±5℃に維持しながらコールドショックを加えることができる。
【0042】
このように、本発明の実施例を通じて海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程をオンショアで行うことにより、コスト削減及び作業効率性を高めることができる。特に、従来のオフショアで行わなければならなかった大型テスト作業をオンショアで行うことにより、作業の簡便性、安定性及び効率性を高めることができ、作業日程を繰り上げることができる。
【0043】
また、上述した海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程(S201~S207)は、ヤード(造船所)内で行われてもよい。すなわち、オンショアのうち海洋構造物が建造される造船所内で上述した過程(S201~S207)が行われてもよく、この場合に海洋構造物の移動が最小限に抑えられ、コスト削減及びテスト作業の効率性を高めることができる。
【0044】
図1で説明したように、LNG貨物倉に対してオンショアでテスト作業を行った後、自航能力のない海洋構造物(例えば、FLNG)はオフショアで、自航能力のある海洋構造物(例えば、LNG運搬船)は陸上ターミナルで残りのLNG貨物倉テストが行われてもよい。以下、自航能力のない海洋構造物としてFLNG、自航能力のある海洋構造物としてLNG運搬船を例に挙げて説明する。
【0045】
図2は、図1のLNG貨物倉テスト後に行われる海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程をフローチャートで示す。
【0046】
図2を参照すると、LNG貨物倉の内部にLNGを満たし、LNG貨物倉の内部のポンプに対してポンピングテストを行う(S208)。例えば、自航能力のないFLNGの場合、FLNGをオフショアに配置した状態で本過程(S208)が行われ、自航能力のあるLNG運搬船の場合、LNG運搬船を陸上ターミナルに配備した状態で本過程(S208)が行われる。
【0047】
また、FLNGの場合、オフショアでLNGを生産した後、生産されたLNGをLNG貨物倉の内部に満たし、LNG貨物倉の内部に設けられたポンプ(未図示)に対してポンピングテストを直ちに行ってもよい。また、他の例として、FLNGは、LNGバンカリング方法によりLNGが需給された後、LNG貨物倉の内部に設けられたポンプに対してポンピングテストを行ってもよい。
【0048】
このとき、上述したポンプは、ポンプタワーに設けられたLNGオフロード用ポンプであってもよく、LNG貨物倉の内部にLNGを満たした状態でテストが行われてもよい。
【0049】
次に、ローディングアームを用いてLNG貨物倉の内部のLNGを他のLNG船にオフロードするテストを行う(S209)。この過程(S209)も同様に、例えば、FLNGの場合にはオフショアで行われ、LNG運搬船の場合にはターミナルで行われる。
【0050】
上述した海洋構造物のLNG貨物倉テスト過程(S208~S209)では、LNGを用いてテストを行ったが、他の例では、これに限定されず、LNGの代わりに上述したクールダウン作業過程(S204)で使用した冷媒を用いてテストを行うことも可能である。
【0051】
この場合、上述したクールダウン過程(S204)を行い、次に、オンショアでポンピングテスト及びローディングアームテストを行った後、上述したウォームアップ作業(S205)を行ってもよい。または、上述した第2次2次防壁健全性テスト過程(S207)を行い、次に、オンショアでポンピングテスト及びローディングアームテストを行ってもよい。このとき、オンショアでLNG貨物倉の内部に冷媒を満たし、LNG貨物倉の内部のポンプに対してポンピングテストを行い、ローディングアームを用いてLNG貨物倉の内部の冷媒を他のLNG船にオフロードするテストを行う。これを通じてFLNGを含む海洋構造物をオフショアに移動させる必要なく、オンショアでポンピングテスト及びローディングアームテストを行ってもよい。
【0052】
図3は、本発明の実施例による液化窒素供給システムをブロック図で示す。
【0053】
図3を参照すると、本発明の実施例による液化窒素供給システムは、図1のオンショアに位置する海洋構造物(100)のLNG貨物倉(101)テスト作業に使用される液化窒素をオンショアで供給する。
【0054】
このような液化窒素供給システムは、液化窒素を生産する液化窒素生産部(105)から液化窒素が供給され、バッファタンク(120)に移動してバッファタンク(120)に液化窒素を供給するタンクローリ(110)と、LNG貨物倉(101)に液化窒素を供給するバッファタンク(120)と、LNG貨物倉(101)の内部温度が設定された時間の間、設定温度範囲内で維持されるようにLNG貨物倉(101)の内部に注入される液化窒素の量を調節する制御部(130)を含む。
【0055】
また、液化窒素供給システムは、バッファタンク(120)とLNG貨物倉(101)を連結する液化窒素注入パイプ(140)と、液化窒素注入パイプ(140)を通じて供給された液化窒素をLNG貨物倉(101)の内部に噴射させる噴射部(150)と、液化窒素注入パイプ(140)に配置された制御弁(160)と、LNG貨物倉(101)内の温度を測定する温度センサ(170)とを含んでもよい。
【0056】
また、液化窒素供給システムは、液化窒素注入パイプ(140)に緊急状況(Emergency Situation)及び異常状況(Abnormal Condition)に備えた安全弁(193、Safety Valve)及び安全装置(195、Safety System)の一つ以上を設けてもよい。
【0057】
以下、各構成要素について、具体的に説明する。
【0058】
液化窒素生産部(105)は、ガス専門業者によって作製されてもよい。液化窒素生産部(105)で生産された液化窒素は、タンクローリー(110)に貯蔵された状態で、オンショアの海洋構造物(100)が位置するところに運送される。
【0059】
バッファタンク(120)は、移動可能なトレーラー型で設けられてもよく、タンクローリー(110)から液化窒素が供給され、安定的に海洋構造物(100)のLNG貨物倉(101)側に液化窒素を供給してもよい。バッファタンク(120)は、タンクローリー(110)と同様に、オンショアの海洋構造物(100)が位置するところに運送されてもよい。図示していないが、バッファタンク(120)には、極低温ポンプ、気化器、混合器などの設備が設けられ、液化窒素をLNG貨物倉(101)側に送り出すことができる。
【0060】
制御部(130)は、温度センサ(170)によって測定された温度値に基づいて制御弁(160)の開閉程度を制御し、LNG貨物倉(101)内に噴射部(150)によって噴射される液化窒素の量を調整する。例えば、制御部(130)は、LNG貨物倉(101)内部の温度が―158℃±5℃の範囲が調節されるように制御弁(160)の開閉程度を制御してもよい。これを通じて、LNG貨物倉(101)の内部温度が約LNG温度レベル(約―163℃)に維持されてもよく、LNG貨物倉テスト時にLNGの代わりに液化窒素を用いたテスト作業がオンショアで行われてもよい。すなわち、液化窒素がLNG温度レベルに維持されることにより、LNGを用いて貨物倉テストを行ったのと同じ効果を示すことができる。
【0061】
具体的に、LNG貨物倉(101)の内部に対してクールダウン作業時、約-195℃を持つ液化窒素を常温状態のLNG貨物倉(101)に噴射させると、LNG貨物倉(101)の温度は徐々に低くなる。液化窒素は、常温のLNG貨物倉(101)に接触すると、殆どすぐに気化してLNG貨物倉(101)の内部で対流現象を発生させることができる。このとき、噴射される液化窒素量に応じてLNG貨物倉(101)の温度を下げる速度調節を行うとき、あまりにも急激にLNG貨物倉101の温度が低くなると、LNG貨物倉(101)の構成要素に大きな支障をきたす恐れがあるため、予め設定された速度で液化窒素の噴射量を調節してもよい。
【0062】
液化窒素は、常温のLNG貨物倉(101)の内壁側に噴射された後、温度が上がってすぐに気体状態に変換されることがある。このようなLNG貨物倉(101)の内部に対してクールダウン作業を持続すると、約-158℃に達することになり、噴射部(150)は、これを起点に液化窒素の噴射を中断しうる。このとき、制御部(130)が温度センサ(170)によって測定された温度値に基づいて制御弁(160)を閉鎖させることにより、噴射部(150)による液化窒素噴射が中断されることがある。
【0063】
そして、制御部(130)は、予め設定した貨物倉クールダウン条件に応じて22時間の間、LNG貨物倉(101)の内部の温度変動範囲が―158℃±5℃を維持するようにしてもよい。すなわち、LNG貨物倉(101)の内部への液化窒素噴射が中断された後、時間の経過とともにLNG貨物倉(101)の内部の温度が少しずつ上昇することになるが、制御部(130)は、温度センサ(170)によって測定された温度値に基づいて制御弁(160)を開放させて噴射部(150)により液化窒素が途中に少しずつLNG貨物倉(101)の内部に噴射されるようにし、予め設定した貨物倉クールダウン条件に応じて22時間の間、温度変動範囲が-158℃±5℃を維持するようにしてもよい。
【0064】
液化窒素注入パイプ(140)は、バッファタンク(120)から供給された液化窒素をLNG貨物倉(101)側に供給し、極低温の液化ガスにも耐えられるように設けられている。液化窒素注入パイプ(140)は、バッファタンク(120)とともにオンショアの海洋構造物(100)が位置したところに運送されてもよい。このように上述したタンクローリー(110)、バッファタンク(120)及び液化窒素注入パイプ(140)は移動可能に設けられているため、海洋構造物(100)のLNG貨物倉(101)テスト作業がオンショアのどこでも、すなわち、造船所だけでなく、これを外れた他の接岸場所でも行ってもよい。
【0065】
噴射部(150)は、液化窒素注入パイプ(140)を通じて供給された液化窒素をLNG貨物倉(101)の内部に噴射させるためのノズルを含んでもよい。
【0066】
そして、制御弁(160)は、液化窒素注入パイプ(140)に配置され、LNG貨物倉(101)に供給される液化窒素の流量を調整する。
【0067】
温度センサ(170)は、LNG貨物倉(101)の内部に液化窒素が噴射されることによって変化するLNG貨物倉(101)の内部の温度を測定する。
【0068】
安全弁(193)及び安全装置(195)は、液化窒素供給の中断による供給設備(液化窒素供給システム)の過圧現象や緊急状況(Emergency Situtation)による異常状況(Abnormal Condition)に対して当該設備を保護しうる。
【0069】
安全弁(193)及び安全装置(195)のうち1つ以上は、液化窒素注入パイプ(140)の制御弁(160)の前端及び後端のうち1つ以上に配置されてもよい。
【0070】
安全弁(193)は、例えば、設備過圧現象に備えたPRV(Pressure Relief Valve)と低圧(真空)現象に備えたPVV(Pressure Vacuum Valve)を含んでもよい。
【0071】
また、安全装置(195)は、異常な状況に対する警告(Alarm)、自動供給及び中断などの手段のうち1つ以上を含んでもよい。
【0072】
例えば、上述した設備過圧現象は、ポンプなどのように移送手段を用いて貨物倉(本船)に液化窒素を供給する間に、非常状況により貨物倉(本船)の需給不可時に液化窒素を供給する配管及び設備に発生することがある。また、過圧現象は、正常運営過程で突然のバルブ操作や運転変更によって発生するサージ現象(Surge)によって発生することがある。また、過圧現象は、貨物倉(本船)に長期間の需給不可時、供給設備内の液化窒素の気化現象(Vaporization)によって供給配管及び当該設備運転範囲を外れる状況で発生することがある。
【0073】
また、上述した低圧(真空)現象は、液化窒素供給設備から本船に供給可能な流量範囲を超える場合に発生するか、または液化窒素供給設備内の液化窒素不足の状況でポンプなど移送装置の稼動時に発生することがある。
【0074】
本発明の実施例では、安全弁(193)及び安全装置(195)を通じて上述した過圧現象及び低圧(真空)現象に効果的に備えることができる。
【0075】
このように、本発明の実施例による液化窒素供給システムによりLNGの代わりに液化窒素がLNG温度レベルに維持されながら、海上構造物(100)のLNG貨物倉(101)の内部に注入されることができ、オンショアで海上構造物(100)のLNG貨物倉に対してテスト作業が効果的に行われるようになる。
【0076】
以上、特定の実施例について図示し、説明した。しかし、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、以下の請求範囲に記載された発明の技術的思想の要旨を外れることなく、いくらでも多様に変更実施できるだろう。
図1
図2
図3