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特許7304013共有バッファに基づくHARQ伝送装置および伝送方法
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  • 特許-共有バッファに基づくHARQ伝送装置および伝送方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】共有バッファに基づくHARQ伝送装置および伝送方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/18 20230101AFI20230629BHJP
【FI】
H04L1/18
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021543484
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-21
(86)【国際出願番号】 CN2021074969
(87)【国際公開番号】W WO2022012032
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2021-07-21
(31)【優先権主張番号】202010679406.2
(32)【優先日】2020-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521329154
【氏名又は名称】太倉市同維電子有限公司
【氏名又は名称原語表記】TAICANG T&W ELECTRONICS CO., LTD
【住所又は居所原語表記】89# Jiang Nan RD, Loudong Street Taicang, Jiangsu China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】呂 星哉
(72)【発明者】
【氏名】劉 興立
(72)【発明者】
【氏名】林 凌峰
【審査官】玉田 恭子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0331241(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0103752(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0310325(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0133853(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0178265(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0049710(US,A1)
【文献】QUALCOMM INCORPORATED,Soft Buffer Management[online],3GPP TSG RAN WG1 #91 R1-1720691,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1720691.zip>,2017年11月18日
【文献】LG ELECTRONICS,Discussion on soft buffer management for NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1717969,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1717969.zip>,2017年10月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信モジュールと送信モジュールとを含む、共有バッファを有するHARQ伝送装置であって、
前記送信モジュールは、
HARQ Processの番号を含むHARQ情報をスケジューリングするスケジューリングモジュールと、
前記スケジューリングモジュールによってスケジューリングされたHARQ情報をソフトビット情報に符号化して所定の送信間隔で前記受信モジュールに送信する第1送信モジュールと、
を含み、
前記受信モジュールは、復調モジュールと、復号化モジュールと、ソフトビットバッファモジュールと、フィードバックモジュールとを含み、
前記復調モジュールは、前記第1送信モジュールから受信されたソフトビット情報を復調し、復調されたソフトビット情報をソフトビットバッファモジュールに送信するように構成され、
前記ソフトビットバッファモジュールは、前記復調されたソフトビット情報に含まれるHARQ Processの番号にしたがってソフトビット情報をバッファリングし、再受信された繰り返しのビットはマージして更新し、最初に受信されたビットは記憶し、すべてのHARQ Processは、すべてのストレージスペースを共有し、HARQ Processの番号に対応するすべてのソフトビットを復号化モジュールに送信し、さらに、現在のバッファの占有状況をフィードバックモジュールに送信するように構成され、
前記復号化モジュールは、受信されたHARQ Processのすべてのソフトビット情報を復号化処理して、復号化の成功または復号化の失敗の指示を出力し、復号化に成功すると、当該HARQ Processに対応するすべてのソフトビットを解放するようにソフトビットバッファモジュールに指示し、さらに復号化した後の復号化結果をフィードバックモジュールに出力するように構成され、
前記フィードバックモジュールは、受信された復号化結果、およびバッファの占有状況にしたがって、復号化結果および残余の使用可能なバッファのビット数を含むフィードバック情報を前記スケジューリングモジュールにフィードバックするように構成され、
前記スケジューリングモジュールは、さらに、受信されたフィードバック情報にしたがって、新たにHARQ情報をスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が成功状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、送信モジュールにおける送信待機のデータバッファのbitサイズB、および前記所定の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、B、Cのうちの最小値をNとして取って、N個の情報ビットを含む新たな送信のHARQ Processをスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が失敗状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、目標ビット誤り率を満たすために必要なチェックビット数P、および前記所定の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、P、Cのうちの最小値をNとして取って、N個のチェックビットを含む再送信のHARQ Processをスケジューリングするように構成されることを特徴とする、共有バッファを有するHARQ伝送装置。
【請求項2】
スケジューリングモジュールが、HARQ Processの番号を含むHARQ情報をスケジューリングする、ステップS1と、
送信モジュールが、前記スケジューリングされたHARQ情報をソフトビット情報に符号化して所定の送信間隔で復調モジュールに送信する、ステップS2と、
復調モジュールが、受信されたソフトビット情報を復調し、復調されたソフトビット情報をソフトビットバッファモジュールに送信する、ステップS3と、
ソフトビットバッファモジュールが、前記復調されたソフトビット情報に含まれるHARQ Processの番号にしたがってソフトビット情報をバッファリングし、再受信された繰り返しのビットはマージして更新し、最初に受信されたビットは記憶し、すべてのHARQ Processは、すべてのストレージスペースを共有し、HARQ Processの番号に対応するすべてのソフトビットを復号化モジュールに送信し、さらに、現在のバッファの占有状況をフィードバックモジュールに送信する、ステップS4と、
復号化モジュールが、受信されたHARQ Processのすべてのソフトビット情報を復号化処理して、復号化の成功または復号化の失敗の指示を出力し、復号化に成功すると、当該HARQ Processに対応するすべてのソフトビットを解放するようにソフトビットバッファモジュールに指示し、さらに復号化した後の復号化結果をフィードバックモジュールに出力する、ステップS5と、
フィードバックモジュールが、受信された復号化結果、およびバッファの占有状況にしたがって、復号化結果および残余の使用可能なバッファのビット数を含むフィードバック情報を前記スケジューリングモジュールにフィードバックする、ステップS6と、を含み、
前記ステップS1において、さらに、
受信されたフィードバック情報にしたがって、新たにHARQ情報をスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が成功状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、送信モジュールにおける送信待機のデータバッファのbitサイズB、および前記所定の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、B、Cのうちの最小値をNとして取って、N個の情報ビットを含む新たな送信のHARQ Processをスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が失敗状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、目標ビット誤り率を満たすために必要なチェックビット数P、および前記所定の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、P、Cのうちの最小値をNとして取って、N個のチェックビットを含む再送信のHARQ Processをスケジューリングすることを特徴とする、共有バッファを有するHARQ伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関し、具体的には、共有バッファに基づくHARQ伝送装置および伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分散型無線通信システムは、現在の無線通信技術開発の主な傾向およびトレンドである。特に、5G通信システムにおいて、ハードウェアコストを節約し、ソフトウェア柔軟性を高めるために、異なる分割ポートを備える分散型ソリューションが採用されている。5Gアクセスネットワークの基本的な処理ユニット(BBU)は、集中型ユニット(CU:Centralized Unit)、分散型ユニット(DU:Distributed Unit)、リモートユニット(RU:Remote/Radio Unit)など3つの機能エンティティに再構築される。現在の主流のセグメンテーションスキームOption7.2において、CU機器が、RRC層、PDCP層などのワイヤレス高レベルプロトコルスタック機能を処理し、さらに、アクセスネットワークにシンクするように、コアネットワーク機能の一部をサポートすることもできて、ビデオ、オンラインショッピング、仮想/拡張現実などの新しいサービスのネットワーク遅延に関する将来の通信ネットワークのより高い要件を満たす。DU機器は、主に、スケジューラなど、一部の物理層機能とリアルタイムの要件の高いレイヤ2機能を処理し、RUには、無線周波数モジュールおよび一部の物理層機能が含まれている。
【0003】
DUとRUとの間は、フロントホール(FH:FrountHaul)を介して接続される。異なるFHスキームであるため、DUとRUとの間に異なる遅延をもたらす。特定の場合によっては、これらの不安定で且つ非常に著しい可能性のある遅延は、DUに配置されているスケジューラにかなりの影響を及ぼし、特にハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)の場合、より大きな挑戦をもたらす。HARQ技術を採用した後、特定の伝送に失敗した場合、受信側は今回送信されたソフトビット情報をバッファリングし、同じデータの次回の再送信を待ち、受信された再送信データとマージされて、再度復号化を実行する必要がある。非理想的なFHでは、スケジューラとRUとの間の遅延が非常に大きいため、データの新たな送信と再送信との間の待機に長い時間がかかり、受信側は、受信後のデータビットをバッファリングするために大量のメモリを必要とする。受信側が端末機器で、チップ設計を採用している場合、そのメモリ容量はチップのコスト、面積および消費電力によって制限され、無限に大きくなることはない。
【0004】
4Gおよび5Gの現在のHARQの戦略は、メモリを同じサイズの異なるHARQ Processに分割することである。毎回のデータ伝送は、アイドルのHARQ Processを占有し、受信側が復号化に失敗すると、マージを待機しているソフトビットが当該HARQ Processに対応するバッファに格納され、再送信が到着すると、復号化に成功するかHARQがタイムアウトするまでマージされる。
【0005】
このような方法は簡単で且つシグナリングオーバーヘッドが低いが、分散型システムの場合、FHの遅延が増加すると、特に送信間隔が短い5G高周波システムの場合、HARQ Proessの数の要件が急激に増加する。120KHzのサブキャリア間隔では、送信時間間隔は0.125msであり、このとき、3msの遅延は、24個の送信間隔に相当する。FDDシステムの場合、24個のHARQ Processを追加する必要がある。
【0006】
各HARQ Processのバッファはいずれも、可能な最大の送信データブロックのサイズに応じて予約する必要があるため、巨大の量のHARQ Processが必要な場合、異なるHARQ Processに応じてバッファを均一に分割する方式は非常に低効率である。特に、ユーザが、送信する継続的な小さいパケットを有している場合、このような分割方式は、バッファの無駄を大量にもたらす。これにより、端末側のチップコストと設計の複雑さが急激に上昇する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために、HARQ Process間の共有バッファ技術を使用してHARQ伝送を実行する装置および方法を提供し、ハードウェアコストを効果的に節約し、異なるサービスデータモデルにマッチングし、異なる非理想的な再送信遅延に適応できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明が採用した技術的解決策は、次のとおりである。
受信モジュールと送信モジュールを含む、共有バッファに基づくHARQ伝送装置であって、
前記受信モジュールは、復調モジュールと、復号化モジュールと、ソフトビットバッファモジュールと、フィードバックモジュールとを含み、
前記復調モジュールは、受信された信号をソフトビット情報に復調し、復調されたソフトビット情報を復号化モジュールに出力するように構成され、
前記復号化モジュールは、新しく送信されたソフトビットと、再送信ごとに受信されたマージした後のソフトビットとを含む、現在受信されたHARQ Processのすべてのソフトビット情報を復号化処理して、復号化の成功または復号化の失敗の指示を出力し、復号化に成功すると、当該HARQ Processに対応するすべてのソフトビットを解放するようにソフトビットバッファモジュールを指示し、同時に復号化した後、復号化結果をフィードバックモジュールに出力するように構成され、
前記ソフトビットバッファモジュールは、今回送信されたHARQ Process番号にしたがって、現在の送信時に受信したソフトビット情報をバッファリングし、すべてのHARQ Processは、すべてのストレージスペースを共有し、この時点での伝送が再送信である場合、繰り返されるビットをマージして更新し、最初に伝送されたそれらのビットを記憶し、復号化モジュールが特定のHARQ Processを復号化するとき、当該HARQ Processに対応するすべてのソフトビットを復号化モジュールに出力して復号化を実行し、同時に、現在のバッファの占有状況をフィードバックモジュールに出力するように構成され、
前記フィードバックモジュールは、復号化モジュールの現在受信された復号化結果、およびバッファの占有状況にしたがって、復号化結果および残余の使用可能なバッファのビット数を送信モジュールフィードバックするように構成され、
前記送信モジュールは、送信モジュールと、スケジューリングモジュールとを含み、
前記送信モジュールは、スケジューリングモジュールによってスケジューリングされたHARQ情報にしたがって、信号の送信を実行するように構成され、
前記スケジューリングモジュールは、受信されたフィードバック情報にしたがって、HARQスケジューリングを実行し、特定のHARQ Processの復号化結果が成功状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、送信モジュールにおける送信待機のデータバッファのbitサイズB、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、B、Cのうちの最小値をNとして取って、N個の情報ビットを含む新たな送信のHARQ Processをスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が失敗状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、目標ビット誤り率を満たすために必要なチェックビット数P、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、P、Cのうちの最小値をNとして取って、N個のチェックビットを含む再送信のHARQ Processをスケジューリングするように構成される。
【0009】
上記の伝送装置に基づく伝送方法は、次のステップS1ないしS6を含む。
ステップS1において、スケジューリングモジュールが、現在のフィードバック情報と送信待機のサービスデータのバッファにしたがって、1つの再送信または新たな送信をスケジューリングする。
ステップS2において、送信モジュールが、スケジューリングモジュールの指示にしたがってデータを送信する。
ステップS3において、復調モジュールが、受信された送信データを復号化し、ソフトビットをソフトビットバッファモジュールにバッファリングする。
ステップS4において、ソフトビットバッファモジュールが、HARQ Processでこれまで受信した新たな送信および再送信に対応するソフトビットを、復号化のために復号化モジュールに送信する。
ステップS5において、復号化モジュールが、復号化結果をフィードバックモジュールに通知し、復号化モジュールが復号化に成功すると、対応するHARQ Processのすべてのバッファビットをクリアするように、ソフトビットバッファモジュールに通知し、ソフトビットバッファモジュールは、現在のバッファ状態情報をフィードバックモジュールに通知する。
ステップS6において、フィードバックモジュールが、復号化モジュールと、ソフトビットバッファモジュールの入力にしたがって、フィードバック情報を構築し、スケジューリングモジュールにフィードバックする。
【0010】
さらなる技術的解決策として、ステップS1が具体的に、特定のHARQ Processの復号化結果が成功状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、送信モジュールにおける送信待機のデータバッファのbitサイズB、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、B、Cのうちの最小値をNとして取って、N個の情報ビットを含む新たな送信のHARQ Processをスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が失敗状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、目標ビット誤り率を満たすために必要なチェックビット数P、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、P、Cのうちの最小値をNとして取って、N個のチェックビットを含む再送信のHARQ Processをスケジューリングする、ステップを含む。
【発明の効果】
【0011】
従来技術と比較して、本発明は、以下の有益な効果を有する。当該方法は、ハードウェアコストを効果的に節約し、異なるサービスデータモデルにマッチングし、異なる非理想的な再送信遅延に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】分散型5G基地局の概略図である。
図2】本発明の共有バッファに基づくHARQ伝送装置の概略図。
図3】本発明の各モジュール間の処理フローチャートである。
図4】スケジューリングモジュールの処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下は、添付の図面と実施例を参照して、本発明の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を説明するために使用されるが、本発明の範囲を限定するために使用されることはできない。
【0014】
図1を参照すると、図1は、分散型5G基地局の概略図であり、1つの中央ユニット、4つの拡張ユニット、および32個のリモートユニットで構成される。4つの拡張ユニットは、中央ユニットに接続され、同時に各拡張ユニットが8つのリモートユニットに接続される。すべてのリモートユニットは、1つのセルに構成される。フロントホールはパッシブ光ファイバーネットワーク(PON)ネットワークを使用し、通教の場合、遅延は1.5msから2msである。
【0015】
図2を参照すると、図2は、本発明の共有バッファに基づくHARQ伝送装置の概略図であり、前記共有バッファに基づくHARQ伝送装置は、受信モジュールと送信モジュールを含み、
前記受信モジュールは、復調モジュールと、復号化モジュールと、ソフトビットバッファモジュールと、フィードバックモジュールとを含み、
前記復調モジュールは、受信された信号をソフトビット情報に復調し、復調されたソフトビット情報を復号化モジュールに出力するように構成され、
前記復号化モジュールは、新しく送信されたソフトビットと、再送信ごとに受信されたマージした後のソフトビットとを含む、現在受信されたHARQ Processのすべてのソフトビット情報を復号化処理して、復号化の成功または復号化の失敗の指示を出力し、復号化に成功すると、当該HARQ Processに対応するすべてのソフトビットを解放するようにソフトビットバッファモジュールに指示し、同時に復号化した後、復号化結果をフィードバックモジュールに出力するように構成され、
前記ソフトビットバッファモジュールは、今回送信されたHARQ Process番号にしたがって、現在の送信時に受信したソフトビット情報をバッファリングし、すべてのHARQ Processは、すべてのストレージスペースを共有し、この時点での伝送が再送信である場合、繰り返されるビットをマージして更新し、最初に伝送されたそれらのビットを記憶し、復号化モジュールが特定のHARQ Processを復号化するとき、当該HARQ Processに対応するすべてのソフトビットを復号化モジュールに出力して復号化を実行し、同時に、現在のバッファの占有状況をフィードバックモジュールに出力するように構成され、
前記フィードバックモジュールは、復号化モジュールの現在受信された復号化結果、およびバッファの占有状況にしたがって、復号化結果および残余の使用可能なバッファのビット数を送信モジュールにフィードバックするように構成され、
前記送信モジュールは、送信モジュールと、スケジューリングモジュールとを含み、
前記送信モジュールは、スケジューリングモジュールによってスケジューリングされたHARQ情報にしたがって、信号の送信を実行するように構成され、
前記スケジューリングモジュールは、受信されたフィードバック情報にしたがって、HARQスケジューリングを実行し、特定のHARQ Processの復号化結果が成功状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、送信モジュールにおける送信待機のデータバッファのbitサイズB、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、B、Cのうちの最小値をNとして取って、N個の情報ビットを含む新たな送信のHARQ Processをスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が失敗状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、目標ビット誤り率を満たすために必要なチェックビット数P、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、P、Cのうちの最小値をNとして取って、N個のチェックビットを含む再送信のHARQ Processをスケジューリングするように構成される。
【0016】
送信モジュールは、OFDM(直交周波数分割多重)波形を送信でき、LDPC(低密度チェックコード)コーディングと位相振幅直交変調を使用するものを使用することができる。
【0017】
復調モジュールは、OFDM(直交周波数分割多重)波形を受信し、位相振幅直交変調の信号をソフトビットに判定する機能を備えた受信モジュールである。
【0018】
ソフトビットバッファモジュールは、ソフトウェア上のメモリ管理システムであり得、異なるHARQ Processにしたがって異なるソフトビットを格納および管理し、さらに、現在占有された、または使用可能な空きバッファを統計的に出力できる。そして、復号化モジュールの指示にしたがってバッファを解放できる。
【0019】
復号化モジュールは、LDPCの復号化を完了し、CRC(巡回冗長検査)を実行し、今回の復号化が成功したか失敗したかを出力できる。
【0020】
フィードバックモジュールは、ソフトビットバッファモジュールのバッファリングできる現在の空きビット数と復号化モジュールの出力にしたがってフィードバック情報を決定する。
【0021】
スケジューリングモジュールは、フィードバック情報を受信し、受信されたフィードバック情報にしたがって、HARQスケジューリングを実行する。再送信を実行するように送信モジュールに指示する。
【0022】
上記の伝送装置に基づく伝送方法は、次のステップS1ないしS6を含む。
ステップS1において、スケジューリングモジュールが、現在のフィードバック情報と送信待機のサービスデータのバッファにしたがって、1つの再送信または新たな送信をスケジューリングする。
ステップS2において、送信モジュールが、スケジューリングモジュールの指示にしたがってデータを送信する。
ステップS3において、復調モジュールが、受信された送信データを復号化し、ソフトビットをソフトビットバッファモジュールにバッファリングする。
ステップS4において、ソフトビットバッファモジュールが、HARQ Processでこれまで受信した新たな送信および再送信に対応するソフトビットを、復号化のために復号化モジュールに送信する。
ステップS5において、復号化モジュールが、復号化結果をフィードバックモジュールに通知し、復号化モジュールが復号化に成功すると、対応するHARQ Processのすべてのバッファビットをクリアするように、ソフトビットバッファモジュールに通知し、ソフトビットバッファモジュールは、現在のバッファ状態情報をフィードバックモジュールに通知する。
ステップS6において、フィードバックモジュールが、復号化モジュールと、ソフトビットバッファモジュールの入力にしたがって、フィードバック情報を構築し、スケジューリングモジュールにフィードバックする。
【0023】
図4に示されたように、ステップS1は、具体的に、特定のHARQ Processの復号化結果が成功状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、送信モジュールにおける送信待機のデータバッファのbitサイズB、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、B、Cのうちの最小値をNとして取って、N個の情報ビットを含む新たな送信のHARQ Processをスケジューリングし、特定のHARQ Processの復号化結果が失敗状態である情報を受信したとき、受信モジュールのバッファに使用可能な空きビット数Q、目標ビット誤り率を満たすために必要なチェックビット数P、および上記の送信間隔でエアインターフェイスによって搬送されることができるbit数Cを計算して、Q、P、Cのうちの最小値をNとして取って、N個のチェックビットを含む再送信のHARQ Processをスケジューリングする、ステップを含む。
最後に、上記の実施例は、本発明の技術的解決策を説明するためにのみ使用され、それらを制限するものではないことに留意されたい。前述の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、依然として、前述の実施例に記載された技術的解決策を修正し、またはその中の技術的特徴の一部を均等に置き換えることができるが、これらの修正又は置き換えは、対応する技術的解決策の本質が本発明の実施例の技術的解決策の精神および範囲から逸脱することを引き起こさない。
図1
図2
図3
図4