(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】ルーバーフィルム、ルーバーフィルム連結体、ルーバーフィルム積層体
(51)【国際特許分類】
G02B 5/00 20060101AFI20230629BHJP
B32B 7/023 20190101ALI20230629BHJP
F21V 9/08 20180101ALI20230629BHJP
F21V 11/02 20060101ALI20230629BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20230629BHJP
G02B 7/00 20210101ALI20230629BHJP
F21W 131/107 20060101ALN20230629BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230629BHJP
【FI】
G02B5/00 Z
B32B7/023
F21V9/08 100
F21V11/02 300
F21V17/00 505
G02B7/00 K
F21W131:107
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019231329
(22)【出願日】2019-12-23
【審査請求日】2022-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100152146
【氏名又は名称】伏見 俊介
(72)【発明者】
【氏名】岩間 進
(72)【発明者】
【氏名】瀧澤 直也
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-191259(JP,A)
【文献】特開2018-87899(JP,A)
【文献】登録実用新案第3096143(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 7/023
G02B 5/00
G02B 7/00
F21V 9/08
F21V 11/02 - 11/04
F21V 17/00
F21W 131/107
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光透過帯と複数の遮光帯とが交互に設けられているルーバーフィルム本体を備え、前記ルーバーフィルム本体を互いに係合して使用するルーバーフィルムであって、
前記ルーバーフィルム本体の周縁の任意の位置に係合部を有
し、
前記係合部に、前記ルーバーフィルムと同じ、複数の光透過帯と複数の遮光帯とが交互に設けられた、ルーバーフィルム。
【請求項2】
前記係合部は、係合凸部と係合凹部からなり、
前記ルーバーフィルム本体は矩形状であり、
前記ルーバーフィルム本体の一方の短辺に前記係合凸部を有し、前記ルーバーフィルム本体の他方の短辺に前記係合凹部を有する、請求項1に記載のルーバーフィルム。
【請求項3】
2つの前記ルーバーフィルム本体を互いに係合した場合、一方の前記ルーバーフィルム本体の前記係合凸部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチと、他方の前記ルーバーフィルム本体の前記係合凹部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチが等しい、請求項2に記載のルーバーフィルム。
【請求項4】
前記ルーバーフィルム本体の少なくとも一方の表面に透明保護層を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のルーバーフィルム。
【請求項5】
第1の係合部を有する第1のルーバーフィルムと、第2の係合部を有する第2のルーバーフィルムと、を備え、
前記第1のルーバーフィルムおよび前記第2のルーバーフィルムは、請求項1~4のいずれか1項に記載のルーバーフィルムからなり、
前記第1のルーバーフィルムの第1の係合部と前記第2のルーバーフィルムの第2の係合部とが互いに係合した連結部を有する、ルーバーフィルム連結体。
【請求項6】
前記連結部において、前記第1のルーバーフィルムと前記第2のルーバーフィルムが密接している、請求項5に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項7】
前記の第1の係合部および前記第2の係合部は、互いに嵌合する連結領域を有する、請求項5または6に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項8】
前記第1の係合部における前記第1のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、前記第2の係合部における前記第2のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が等しい、請求項5~7のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項9】
前記第1の係合部における前記第1のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、前記第2の係合部における前記第2のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が異なる、請求項5~7のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項10】
前記第1の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチと、前記第2の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチが等しい、請求項5~9のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項11】
前記第1の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチと、前記第2の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチが異なる、請求項5~9のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項12】
前記第1のルーバーフィルムの厚さと前記第2のルーバーフィルムの厚さが等しい、請求項5~11のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項13】
前記第1のルーバーフィルムの厚さと前記第2のルーバーフィルムの厚さが異なる、請求項5~11のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項14】
前記第1のルーバーフィルムおよび前記第2のルーバーフィルムの各々において、少なくとも一方の表面に透明保護層を備える、請求項5~13のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体。
【請求項15】
透明基材と、該透明基材の一方の表面に配置されたルーバーフィルム連結体と、を備え、
前記ルーバーフィルム連結体は、請求項5~13のいずれか1項に記載のルーバーフィルム連結体である、ルーバーフィルム積層体。
【請求項16】
前記第1のルーバーフィルムおよび前記第2のルーバーフィルムの各々において、前記透明基材と接する面とは反対側の面に透明保護層を備える、請求項15に記載のルーバーフィルム積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーバーフィルム、ルーバーフィルム連結体およびルーバーフィルム積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、夜間に、発光ダイオード(LED)等の光源から、建物の外側(外面)の一部や、外壁に設けられた窓等の設備に光を当てて、その建物の存在をアピールすることが行われている。このように建物に光を当てることにより、都市の夜景景観を形成し、昼間には見られない、建物の立体感や美的効果を演出することができる。また、光源から、建物の内側(屋内)に設けられた設備に光を当てることにより、間接照明が行われている。
【0003】
例えば、建物の立体感を際立たせるには、建物の所定の部分にのみ光を当てることが望ましい。所定の部分のみに光を当てるためには、光源から発光される光の指向性を高める必要がある。
【0004】
従来、指向性を高めるための構造体としては、例えば、光透過帯と遮光帯とが交互に複数設けられているルーバー層を備えるシート状の視野角制御体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の視野角制御体は、大面積化や長尺化が困難であるため、大型の光源に適用することができなかった。
【0007】
本発明は、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能なルーバーフィルム、ルーバーフィルム連結体およびルーバーフィルム積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]複数の光透過帯と複数の遮光帯とが交互に設けられているルーバーフィルム本体を備え、前記ルーバーフィルム本体を互いに係合して使用するルーバーフィルムであって、前記ルーバーフィルム本体の周縁の任意の位置に係合部を有する、ルーバーフィルム。
[2]前記係合部は、係合凸部と係合凹部からなり、前記ルーバーフィルム本体は矩形状であり、前記ルーバーフィルム本体の一方の短辺に前記係合凸部を有し、前記ルーバーフィルム本体の他方の短辺に前記係合凹部を有する、[1]に記載のルーバーフィルム。
[3]2つの前記ルーバーフィルム本体を互いに係合した場合、一方の前記ルーバーフィルム本体の前記係合凸部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチと、他方の前記ルーバーフィルム本体の前記係合凹部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチが等しい、[2]に記載のルーバーフィルム。
[4]前記ルーバーフィルム本体の少なくとも一方の表面に透明保護層を備える、[1]~[3]のいずれかに記載のルーバーフィルム。
【0009】
[5]第1の係合部を有する第1のルーバーフィルムと、第2の係合部を有する第2のルーバーフィルムと、を備え、前記第1のルーバーフィルムおよび前記第2のルーバーフィルムは、[1]~[4]のいずれかに記載のルーバーフィルムからなり、前記第1のルーバーフィルムの第1の係合部と前記第2のルーバーフィルムの第2の係合部とが互いに係合した連結部を有する、ルーバーフィルム連結体。
[6]前記連結部において、前記第1のルーバーフィルムと前記第2のルーバーフィルムが密接している、[5]に記載のルーバーフィルム連結体。
[7]前記の第1の係合部および前記第2の係合部は、互いに嵌合する連結領域を有する、[5]または[6]に記載のルーバーフィルム連結体。
[8]前記第1の係合部における前記第1のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、前記第2の係合部における前記第2のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が等しい、[5]~[7]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
[9]前記第1の係合部における前記第1のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、前記第2の係合部における前記第2のルーバーフィルムの厚さ方向と、前記遮光帯の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が異なる、[5]~[7]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
[10]前記第1の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチと、前記第2の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチが等しい、[5]~[9]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
[11]前記第1の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチと、前記第2の係合部における前記光透過帯と前記遮光帯のピッチが異なる、[5]~[9]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
[12]前記第1のルーバーフィルムの厚さと前記第2のルーバーフィルムの厚さが等しい、[5]~[11]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
[13]前記第1のルーバーフィルムの厚さと前記第2のルーバーフィルムの厚さが異なる、[5]~[11]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
[14]前記第1のルーバーフィルムおよび前記第2のルーバーフィルムの各々において、少なくとも一方の表面に透明保護層を備える、[5]~[13]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体。
【0010】
[15]透明基材と、該透明基材の一方の表面に配置されたルーバーフィルム連結体と、を備え、前記ルーバーフィルム連結体は、[5]~[13]のいずれかに記載のルーバーフィルム連結体である、ルーバーフィルム積層体。
[16]前記第1のルーバーフィルムおよび前記第2のルーバーフィルムの各々において、前記透明基材と接する面とは反対側の面に透明保護層を備える、[15]に記載のルーバーフィルム積層体。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能なルーバーフィルム、ルーバーフィルム連結体およびルーバーフィルム積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す平面図である。
【
図3】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの係合部の他の例を示す平面図である。
【
図4】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの係合部の他の例を示す平面図である。
【
図5】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの係合部の他の例を示す平面図である。
【
図6】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの係合部の他の例を示す平面図である。
【
図7】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの係合部の他の例を示す平面図である。
【
図8】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの係合部の他の例を示す平面図である。
【
図9】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムの製造方法における切断工程を示す斜視図である。
【
図10】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルム連結体を示す平面図である。
【
図12】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルム連結体を示す断面図である。
【
図13】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す平面図である。
【
図14】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す平面図である。
【
図15】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す斜視図である。
【
図16】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す斜視図である。
【
図17】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す斜視図である。
【
図18】本発明を適用した一実施形態であるルーバーフィルムを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第1実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図1は、本実施形態のルーバーフィルムを示す平面図である。
図2は、
図1のA-A線に沿う断面図である。
本実施形態のルーバーフィルム1は、複数の光透過帯11と複数の遮光帯12とが交互に設けられているルーバーフィルム本体10を備える。複数の光透過帯11と複数の遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10の短手方向に平行に設けられている。ルーバーフィルム本体10(ルーバーフィルム1)は、互いに係合して使用される。また、ルーバーフィルム1は、発光ダイオード(LED)等の光源の表面(光出射面)に、光源の光を拡散するための拡散層等を介して設けられる。
【0014】
ルーバーフィルム本体10は、その周縁の任意の位置に係合部15を有する。本実施形態のルーバーフィルム1では、
図1に示すように、ルーバーフィルム本体10が、矩形状であり、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aおよび他方の短辺10bに係合部15を有する。
【0015】
本実施形態では、ルーバーフィルム1(ルーバーフィルム本体10)の長手方向をX方向(
図1においては紙面の垂直方向)、ルーバーフィルム1(ルーバーフィルム本体10)の短手方向(
図1においては紙面の左右方向)をY方向、ルーバーフィルム1(ルーバーフィルム本体10)の表面の垂直方向(すなわち、ルーバーフィルム1(ルーバーフィルム本体10)の厚さ方向)をZ方向とする。
【0016】
ルーバーフィルム本体10の係合部15は、係合凸部16と係合凹部17からなる。本実施形態のルーバーフィルム1では、
図1に示すように、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aに係合凸部16を有し、ルーバーフィルム本体10の他方の短辺10bに係合凹部17を有する。
【0017】
本実施形態では、
図1に示すように、係合凸部16は平面視台形状をなしている。また、係合凹部17は平面視台形状をなしている。係合凸部16と係合凹部17は、平面視にて互いに嵌合する形状をなしている。すなわち、係合凸部16と係合凹部17で囲む領域とがほぼ合同な形状をなしている。係合凸部16と係合凹部17において、互いに嵌合する形状をなしている部分は、一方のルーバーフィルム1(1A)と他方のルーバーフィルム1(1B)を連結する連結領域である。よって、一方のルーバーフィルム1(1A)の係合凸部16を、他方のルーバーフィルム1(1B)の係合凹部17に係合することにより、それらの係合凸部16と係合凹部17が密接する。すなわち、それらの係合凸部16と係合凹部17が隙間なく、ぴったりとくっつく。
【0018】
係合凸部16と係合凹部17が密接していることを確認する方法としては、例えば、係合凸部16と係合凹部17の境界と、ルーバーフィルム1における前記の境界以外の部分にて、光透過率を測定する方法が挙げられる。前記の境界における光透過率が、ルーバーフィルム1における前記の境界以外の部分における光透過率とほぼ等しい場合に、係合凸部16と係合凹部17が密接していると言える。すなわち、係合凸部16と係合凹部17の境界において、光の漏れを抑制することができる。
本明細書における光透過率の値は、光源としてJIS Z 8720に規定されるD65を用い、光源から出射された検査光の強度を受光センサーで測定する装置において、前記検査光の光路上に被測定物がない状態での受光センサーの出力値をA、検査光の光路上に被測定物をセットし、被測定物を透過した透過光が受光センサーで受光される状態での出力値をBとするとき、光透過率=(B/A)×100(単位;%)で求められる値とする。
【0019】
2つのルーバーフィルム本体10A,10Bを互いに係合した場合、すなわち、一方のルーバーフィルム本体10Aの係合凸部16を、他方のルーバーフィルム本体10Bの係合凹部17に係合した場合、一方のルーバーフィルム本体10Aの係合凸部16における光透過帯11と遮光帯12のピッチ(光透過帯11と遮光帯12の間隔)と、他方のルーバーフィルム本体10Bの係合凹部17における光透過帯11と遮光帯12のピッチは、異なっていても、等しくてもよい。連結した2つのルーバーフィルム1A,1B全体で、これらを透過した光の向き(指向性)を一定にする場合には、一方のルーバーフィルム本体10Aの係合凸部16における光透過帯11と遮光帯12のピッチと、他方のルーバーフィルム本体10Bの係合凹部17における光透過帯11と遮光帯12のピッチを同一とすることが好ましい。また、連結した2つのルーバーフィルム1A,1B全体で、これらを透過した光の向き(指向性)が異なる場合には、一方のルーバーフィルム本体10Aの係合凸部16における光透過帯11と遮光帯12のピッチと、他方のルーバーフィルム本体10Bの係合凹部17における光透過帯11と遮光帯12のピッチを変更することが好ましい。
【0020】
なお、本実施形態における矩形は、外形の概略形状が矩形になっていればよい。例えば、矩形の直角の角の少なくとも1つが隅切り加工されてもよい。また、矩形の周縁のいずれかの部分に切り欠きが形成されてもよいし、矩形の辺から部分的に突出する突出部が形成されてもよい。また、矩形の辺が部分的に非直線状(例えば、曲線状、ジグザグ状等)になっていてもよい。
【0021】
ルーバーフィルム1の全体における光透過率は45%以上であることが好ましく、55%以上であることがより好ましい。具体的には、光透過率が45%以上100%以下であることが好ましく、55%以上100%以下であることがより好ましい。なお、ルーバーフィルム1の全体における光透過率とは、ルーバーフィルム1において無作為に選択される5ヶ所の平均値である。
【0022】
本実施形態のルーバーフィルム1は、
図2に示すように、ルーバーフィルム1の長手方向の一方の端部(ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10a)を含む第1端部領域1aと、ルーバーフィルム1の長手方向の他方の端部(ルーバーフィルム本体10の他方の短辺10b)を含む第2端部領域1bと、第1端部領域1aと第2端部領域1bの間に形成された中央領域1cとを有する。後述するように、第1端部領域1aおよび第2端部領域1bと、中央領域1cとでは、ルーバーフィルム1の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角(遮光帯12の設置角)が異なっていてもよく、等しくてもよい。第1端部領域1a、第2端部領域1bおよび中央領域1cにおける遮光帯12の設置角は、ルーバーフィルム1に求められる光の指向性(ルーバーフィルム1を透過した光の指向性)に応じて、適宜調整される。
【0023】
遮光帯12の設置角は、ルーバーフィルム1またはルーバーフィルム本体10の単体の断面写真において、ルーバーフィルム本体10の光出射側の表面を基準とし、遮光帯12の光入射側から光射出側へ向かう方向に引いた中心線とルーバーフィルム1の表面の垂直方向とのなす鋭角としてデジタルプロトラクターを用いて計測できる。
遮光帯12の設置角は、上記設置角の測定方法により、例えば、無作為に選択される5つの遮光帯12の設置角をそれぞれ測定し、得られた値を平均した値である。
【0024】
本実施形態にて示されるように、第1端部領域1a、第2端部領域1bおよび中央領域1cは、各々、平面視で矩形であることが好ましい。
第1端部領域1aの幅Wa、第2端部領域1bの幅Wbおよび中央領域1cの幅Wcは、ルーバーフィルム1に求められる光の指向性(ルーバーフィルム1を透過した光の指向性)に応じて、適宜調整される。
なお、本明細書において、微細な「長さ」、「厚さ」、および「幅」は、任意の10箇所について長さ、厚さ、または幅を測定顕微鏡によって測定し、その測定値を平均した値である。
【0025】
ルーバーフィルム1の長手方向の長さは制限されず、例えば、120mm以上1500mm以下とされる。ルーバーフィルム1の短手方向の長さは制限されず、例えば、25mm以上200mm以下とされる。
【0026】
(ルーバーフィルム本体)
ルーバーフィルム本体10は、直線状の光透過帯11と、直線状の遮光帯12とを各々複数含み、光透過帯11と遮光帯12とが交互に繰り返し配置されている。本実施形態においては、光透過帯11および遮光帯12がY方向に沿って形成されている。
本実施形態において、各光透過帯11の幅および各遮光帯12の幅は共に、それらの長さ方向において一定とされている。ここでいう「一定」とは、幅の設計値±5%以内の範囲も含む。また、全ての光透過帯11の幅は同一とされ、全ての遮光帯12の幅は同一とされている。ただし、本発明における幅の「同一」は、若干の相違を許容する。光透過帯11においては、最も中央に位置する光透過帯11の幅に対して±10%以内の範囲も「同一」に含まれ、遮光帯12においては、最も中央に位置する遮光帯12の幅に対して±10%以内の範囲も「同一」に含まれる。また、「幅」とは、ルーバーフィルム本体10の光出射側の面における光透過帯11または遮光帯12のX方向の長さのことである。
【0027】
ルーバーフィルム本体10において、ルーバーフィルム本体10を透過した光の指向性を任意の方向に制御する観点からは、複数の光透過帯11の幅の平均値は50μm以上200μm以下であることが好ましく、100μm以上150μm以下であることがより好ましい。同様の理由から、複数の遮光帯12の幅の平均値は1μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。
複数の光透過帯11のそれぞれの幅は50μm以上200μm以下であることが好ましく、100μm以上150μm以下であることがより好ましい。同様の理由から、複数の遮光帯12のそれぞれの幅は1μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。
【0028】
本実施形態におけるルーバーフィルム本体10の厚さは一定にされている。ここでいう「一定」とは、厚さの設計値±5%以内の範囲も含む。また、「厚さ」とは、ルーバーフィルム本体10のZ方向の長さのことである。ルーバーフィルム本体10の厚さは、ルーバーフィルム1またはルーバーフィルム本体10の単体の断面写真にて計測することで求めることができ、10か所以上計測して得た値の平均値である。
ルーバーフィルム本体10の厚さは、100μm以上5000μm以下であることが好ましく、120μm以上1000μm以下であることがより好ましく、150μm以上500μm以下であることがさらに好ましい。
ルーバーフィルム本体10の厚さが前記範囲内であれば、ルーバーフィルム本体10を透過した光の指向性を容易に調整でき、また、容易に作製できる。
【0029】
[光透過帯]
光透過帯11を構成する材料としては、目的の可視光の波長を透過させる樹脂材料が用いられる。光透過帯11を透過する光の波長は可視光の全範囲380nm以上830nm以下であってもよいし、その一部であってもよい。
光透過帯11を構成する樹脂材料としては、透明性が高い熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が使用され、例えば、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらのなかでもシリコーン樹脂が好ましく、柔軟性、耐熱性および透明性が高い点でシリコーンゴムがより好ましい。
【0030】
シリコーンゴムとしては、例えば、分子鎖末端がヒドロキシシリル基またはビニルシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと有機過酸化物とからなる、一般にミラブルゴムと呼ばれるシリコーンゴム組成物;分子中にケイ素原子に結合したビニル基を少なくとも2個有するジオルガノポリシロキサンに、分子中にケイ素原子に結合した水素原子(すなわちSiH結合)を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒を配合した、いわゆる付加反応型のオルガノシリコーンゴム組成物等が挙げられる。
光透過帯11は、Z方向に沿って光透過帯11のみに対して光を入射させたときの光透過率が75%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。具体的には、光透過率が75%以上100%以下であることが好ましく、85%以上100%以下であることがより好ましい。
【0031】
[遮光帯]
遮光帯12を構成する材料としては、光透過帯11を構成する樹脂材料を基材とし、これに顔料や染料等の着色剤を添加した着色樹脂が使用される。遮光帯12に含まれる樹脂材料は、光透過帯11に含まれる樹脂材料と同等のものを使用することができる。遮光帯12に含まれる樹脂材料は、光透過帯11に含まれる樹脂材料と同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。光透過帯11と遮光帯12との接着性が高くなる点からは、遮光帯12に含まれる樹脂材料は、光透過帯11に含まれる樹脂材料と同一であることが好ましい。
【0032】
遮光帯12の色調は、遮光帯12において好ましい遮光性が得られればよく、例えば、黒、赤、黄、緑、青、水色等とすることができる。遮光帯12の色調は、着色剤の種類および添加量によって調整できる。遮光帯12の色調は、ルーバーフィルム本体10を見たときに認識される色調を構成するため、ルーバーフィルム1の意匠性も考慮して設計することが好ましい。
【0033】
遮光帯12は、Z方向に沿って遮光帯12のみに対して光を入射させたときの光透過率が40%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。具体的には、光透過率が0%以上40%以下であることが好ましく、0%以上10%以下であることがより好ましい。このような光透過率であれば、充分な遮光性を有する。
【0034】
遮光帯12に含まれる着色剤の具体例としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、黄色酸化鉄、ジスアゾイエロー、フタロシアニンブルー等の一般的な有機顔料あるいは無機顔料が挙げられる。着色剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤として黒色顔料を用いない場合には、遮光性を確保するために白色顔料を併用することが好ましい。
【0035】
本実施形態のルーバーフィルム1によれば、ルーバーフィルム本体10を互いに係合して使用することにより、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能である。また、ルーバーフィルム本体10は、係合部15を介して、互いに係合し、密接するため、係合部15同士の境界において、光の漏れを抑制することができる。さらに、ルーバーフィルム本体10同士の位置ずれがない。すなわち、複数のルーバーフィルム1を連結して用いても、全体として光透過率をほぼ均一にすることができる。
【0036】
なお、本実施形態では、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aおよび他方の短辺10bに係合部15を有する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、ルーバーフィルム本体は、長辺(ルーバーフィルム本体の長手方向の辺)の任意の位置に係合部を有していてもよい。
【0037】
また、本実施形態では、係合凸部16および係合凹部17が平面視台形状をなしている場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。係合凸部16および係合凹部17は、平面視台形状、平面視矩形状凸部、平面視楕円形状または平面視楔形状など形状を問わないが、位置決め精度の観点から平面視台形状が好ましい。本発明にあっては、
図3に示すように、係合凸部16が平面視にて矩形状凸部31と、平面視にて矩形状凸部31よりも面積が大きい円形状凸部32がルーバーフィルム1の長手方向に沿って連接した形状であり、係合凹部17が平面視にて矩形状凹部33と、平面視にて矩形状凹部33よりも面積が大きい円形状凹部34がルーバーフィルム1の長手方向に沿って連接した形状であってもよい。また、
図4に示すように、係合凸部16が平面視にて第1矩形状凸部41と、平面視にて第1矩形状凸部41よりも面積が大きい第2矩形状凸部42がルーバーフィルム1の長手方向に沿って連接した形状であり、係合凹部17が平面視にて第1矩形状凹部43と、平面視にて第1矩形状凹部43よりも面積が大きい第2矩形状凹部44がルーバーフィルム1の長手方向に沿って連接した形状であってもよい。また、
図5に示すように、係合凸部16が平面視にて矩形状凸部51と、平面視にて第1矩形状凸部51よりも面積が大きい第2矩形状凸部52がルーバーフィルム1の長手方向に沿って連接した形状であり、係合凹部17が平面視にて矩形状凹部53と、平面視にて第1矩形状凹部53よりも面積が大きい第2矩形状凹部54がルーバーフィルム1の長手方向に沿って連接した形状であってもよい。また、
図6に示すように、2つの係合凸部16がルーバーフィルム本体10の長手方向と垂直方向に並列に形成され、2つの係合凹部17がルーバーフィルム本体10の長手方向と垂直方向に並列に形成された形状であってもよい。
【0038】
また、本実施形態では、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aに係合凸部16を有し、ルーバーフィルム本体10の他方の短辺10bに係合凹部17を有する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、
図7に示すように、ルーバーフィルム本体10の少なくとも1ヶ所(例えば、一方の短辺10a)に平面視台形状の係合凸部16のみを有していてもよい。また、
図8に示すように、ルーバーフィルム本体10の少なくとも1ヶ所(例えば、他方の短辺10b)に平面視台形状の係合凹部17のみを有していてもよい。係合凸部16または係合凹部17が、ルーバーフィルム本体10の少なくとも1ヶ所に設けられている場合であっても、係合凸部16または係合凹部17は、平面視台形状、平面視矩形状凸部、平面視楕円形状または平面視楔形状などの形状が適用可能である。
【0039】
また、本実施形態では、ルーバーフィルム1が透明保護層を備えていない場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、後述するように、ルーバーフィルムが透明保護層を備えていてもよい。
【0040】
また、本実施形態では、複数の光透過帯11と複数の遮光帯12が、ルーバーフィルム本体10の短手方向に平行に設けられている場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、複数の光透過帯と複数の遮光帯が、ルーバーフィルム本体の長手方向に平行に設けられていてもよく、ルーバーフィルム本体の短手方向または長手方向に対して斜めに設けられていてもよい。後述する他の実施形態においても同様である。
【0041】
(ルーバーフィルムの製造方法)
本実施形態のルーバーフィルム1は、ルーバーフィルム本体形成工程と、係合部形成工程とを有する方法により製造することができる。さらに、ルーバーフィルム本体形成工程は、積層体形成工程と、ブロック体形成工程と、切断工程とを有する。また、本実施形態のルーバーフィルムの製造方法は、透明保護層積層工程を有していてもよい。
【0042】
[積層体形成工程]
積層体形成工程は、複数の光透過帯用シートと複数の遮光帯用シートとをそれぞれ交互に積層して積層体を形成する工程である。
光透過帯用シートは、光透過帯11を構成する樹脂材料をシート状に成形することにより製造することができる。遮光帯用シートは、遮光帯12を構成する樹脂材料をシート状に成形することにより製造することができる。光透過帯用シートおよび遮光帯用シートは、各々、一定厚さになるように成形される。樹脂材料をシート状に成形する成形方法としては、例えば、押出成形、カレンダ成形、プレス成形等を適用することができる。
【0043】
積層体の形成では、複数の光透過帯用シートと複数の遮光帯用シートとを1枚ずつ順次交互に積層して積層体を形成してもよいし、複数の光透過帯用シートと複数の遮光帯用シートとを交互に積層した積層ユニットをあらかじめ複数作製した後にこれらを積層してもよい。
また、光透過帯用シートと遮光帯用シートとは接着剤を用いて接着してもよい。
【0044】
[ブロック体形成工程]
ブロック体形成工程は、前記積層体を加圧してブロック体を形成する工程である。
積層体の加圧では、例えば、ロールまたはプレス機等を使用することができる。加圧の際には、シート同士の接着力を高めるために加熱することが好ましい。加熱温度は、使用する材料に応じて適宜選択される。加熱温度が高すぎると、シートの厚さの均一性が損なわれ、加熱温度が低すぎると、シート同士の接着力が弱くなることがある。
【0045】
[切断工程]
切断工程は、ブロック体形成工程によって得られたブロック体を切断してルーバーフィルム本体を得る工程である。本実施形態では、
図9に示すように、ルーバーフィルム本体10の厚さが一定になるようにブロック体100を切断する。
切断工程における切断方法としては、例えば、光透過帯用シート110(第1光透過帯用シート111、第2光透過帯用シート112、第3光透過帯用シート113)および遮光帯用シート120の両方が露出したブロック体100の一表面から、該表面に対して垂直に切断刃を切り込んで、光透過帯用シート110および遮光帯用シート120を同時に切断する方法が挙げられる。
また、他の切断方法として、光透過帯用シート110のみまたは遮光帯用シート120のみが露出したブロック体100の一表面から垂直に切断刃を切り込み、切断刃またはブロック体を移動させて、光透過帯用シート110と遮光帯用シート120を交互に切断する方法が挙げられる。
【0046】
[透明保護層積層工程]
透明保護層積層工程は、切断工程によって得られたルーバーフィルム本体10の少なくとも一方の表面10c(ルーバーフィルム本体10の光出射側の面)に透明保護層(図示略)を積層する工程である。
【0047】
透明保護層を積層する方法としては、例えば、透明保護層を構成する材料をあらかじめシート状に成形し、得られた透明シートを、ルーバーフィルム本体10の少なくとも一方の表面10cに貼着する方法が挙げられる。透明シートの貼着の際には、接着剤を使用してもよいし、接着剤を使用せずに熱圧着してもよい。
【0048】
接着剤を使用する場合、接着剤としては、硬化後における光透過率が高いものが好ましい。具体的には、硬化後の接着剤層単体における光透過率が好ましくは65%以上、より好ましくは80%以上になるものが使用される。
具体的には、光透過率が65%以上100%以下であることが好ましく、80%以上100%以下であることがより好ましい。
【0049】
このような接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、メラミン系接着剤、ポリエステル系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。また、接着剤は、熱硬化型接着剤、多液反応型接着剤、紫外線硬化型接着剤等のいずれであってもよい。
【0050】
なお、本実施形態では、透明保護層積層工程において、切断工程によって得られたルーバーフィルム本体10において、他方の表面10d(ルーバーフィルム本体10の光出射側の面とは反対側の面)にも透明保護層を積層してもよい。透明保護層の積層方法は、上述の通りである。
【0051】
[係合部形成工程]
係合部形成工程は、切断工程によって得られたルーバーフィルム本体10、または透明保護層積層工程によって得られた透明保護層積層付きルーバーフィルム本体10に係合部15を形成する工程である。
本実施形態における係合部形成工程では、シート状のルーバーフィルム本体10を、所定の係合部形状を有する矩形状に成形する。
【0052】
成形方法としては、例えば、所定の係合部形状を有する打ち抜き型でルーバーフィルム本体10を打ち抜く方法、レーザーによりルーバーフィルム本体10を所定の係合部形状に成形する方法等が挙げられる。
【0053】
以上の工程により、
図1および
図2に示す本実施形態のルーバーフィルム1が得られる。
【0054】
<第2実施形態>
(ルーバーフィルム連結体)
本発明の第2実施形態のルーバーフィルム連結体について説明する。
図10は、本実施形態のルーバーフィルム連結体を示す平面図である。
図11は、
図10のB-B線に沿う断面図である。
図10および
図11において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム連結体200は、第1のルーバーフィルム210と、第2のルーバーフィルム220と、を備える。
ルーバーフィルム連結体200は、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が連結されている。
【0055】
第1のルーバーフィルム210は、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aに第1の係合部(係合凸部)230を有する。また、第1のルーバーフィルム210は、
図10に示すように、ルーバーフィルム本体10の他方の短辺10bに第2の係合部(係合凹部)240を有しいてもよい。また、第1のルーバーフィルム210は、ルーバーフィルム本体10の他方の短辺10bに第2の係合部(係合凹部)240を有していなくてもよい。
第2のルーバーフィルム220は、ルーバーフィルム本体10の他方の短辺10bに第2の係合部(係合凹部)240を有する。また、第2のルーバーフィルム220は、
図10に示すように、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aに第1の係合部(係合凸部)230を有しいてもよい。また、第2のルーバーフィルム220は、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aに第1の係合部(係合凸部)230を有していなくてもよい。
第1のルーバーフィルム210および第2のルーバーフィルム220は、本発明のルーバーフィルムからなる。
【0056】
本実施形態のルーバーフィルム連結体200は、第1のルーバーフィルム210の第1の係合部230と第2のルーバーフィルム220の第2の係合部240とが互いに係合した連結部250を有する。
連結部250において、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が密接している。すなわち、第1のルーバーフィルム210の第1の係合部230と第2のルーバーフィルム220の第2の係合部240が隙間なく、ぴったりとくっついている。
【0057】
第1の係合部230および第2の係合部240は、互いに嵌合する連結領域を有する。すなわち、係合凸部である第1の係合部230の形状と、係合凹部である第2の係合部240で囲む領域の形状とがほぼ合同な形状をなしている。これにより、連結部250において、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が密接する。
【0058】
本実施形態では、第1の係合部230における第1のルーバーフィルム210の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、第2の係合部240における第2のルーバーフィルム220の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が等しくなっていてもよい。第1の係合部230および第2係合部240における第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220は、各光透過帯11の幅が等しくなっていてもよい。さらに、各光透過帯11と各遮光帯12の厚さも等しくなっていてもよい。これにより、第1の係合部230と第2の係合部240において、可視角を等しくし、最大光線透過率角度を等しくすることができる。
【0059】
本実施形態では、第1の係合部230における第1のルーバーフィルム210の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、第2の係合部240における第2のルーバーフィルム220の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が異なっていてもよい。第1の係合部230および第2係合部240における第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220は、各光透過帯11の幅が等しくなっていてもよい。さらに、各光透過帯11と各遮光帯12の厚さも等しくなっていてもよい。これにより、第1の係合部230と第2の係合部240において、可視角を等しくし、最大光線透過率角度を異なるようにすることができる。
【0060】
本実施形態では、第1の係合部230における第1のルーバーフィルム210の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、第2の係合部240における第2のルーバーフィルム220の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が等しくなっていてもよい。第1の係合部230および第2係合部240における第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220は、各光透過帯11の幅が異なっていてもよい。さらに、各光透過帯11と各遮光帯12の厚さが等しくなっていてもよい。これにより、第1の係合部230と第2の係合部240において、可視角を異なるようにし、最大光線透過率角度を等しくすることができる。
【0061】
本実施形態では、第1の係合部230における第1のルーバーフィルム210の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角と、第2の係合部240における第2のルーバーフィルム220の厚さ方向と、遮光帯12の光入射側から光出射側に向かう方向に引いた中心線とがなす角が等しくなっていてもよい。第1の係合部230および第2係合部240における第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220は、各光透過帯11の幅が等しくなっていてもよい。さらに、各光透過帯11と各遮光帯12の厚さが異なっていてもよい。これにより、第1の係合部230と第2の係合部240において、可視角を異なるようにし、最大光線透過率角度を等しくすることができる。
【0062】
本実施形態では、
図11に示すように、第1のルーバーフィルム210の一方の表面210aに第1の透明保護層260を備え、第1のルーバーフィルム210の他方の表面210bに第2の透明保護層270を備えていてもよい。また、第2のルーバーフィルム220の一方の表面220aに第1の透明保護層280を備え、第2のルーバーフィルム220の他方の表面220bに第2の透明保護層290を備えていてもよい。第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が連結されているため、第1の透明保護層260と第1の透明保護層280が一体であってもよく、第2の透明保護層270と第2の透明保護層290が一体であってもよい。第1の透明保護層260,280と第2の透明保護層270,290は、透明樹脂材料またはガラスから構成された層であり、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220の保護層として機能する。
【0063】
なお、本実施形態では、第1のルーバーフィルム210および第2のルーバーフィルム220の両方の表面に、第1の透明保護層260,280および第2の透明保護層270,290を備える場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、第1のルーバーフィルムおよび第2のルーバーフィルムにおいて、少なくともそれぞれのルーバーフィルムを透過した光が出射する面(光出射側の面)に透明保護層を備えていればよい。光が入射する面は光源等に接着されて、露出していないため、傷付くことがない。従って、光が入射する面には透明保護層を設けなくてもよい。
【0064】
第1の透明保護層260,280および第2の透明保護層270,290は、厚さ方向に沿って光を入射させたときの光透過率が75%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。具体的には、光透過率が75%以上100%以下であることが好ましく、85%以上100%以下であることがより好ましい。
【0065】
第1の透明保護層260,280および第2の透明保護層270,290を構成する透明樹脂材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に、シクロオレフィンポリマー)、セルロース系樹脂等が挙げられる。これら透明樹脂材料のなかでも、透明性および耐熱性が高いことから、ポリカーボネートまたはポリエステル樹脂が好ましい。透明樹脂材料は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0066】
第1の透明保護層260,280および第2の透明保護層270,290の厚さは、0.01mm以上0.5mm以下であることが好ましく、0.1mm以上0.2mm以下であることがより好ましい。第1の透明保護層260,280および第2の透明保護層270,290の厚さが前記下限値以上であれば、第1のルーバーフィルム210および第2のルーバーフィルム220を充分に保護でき、前記上限値以下であれば、充分な光透過率を確保できる。
【0067】
第1の透明保護層260,280と第2の透明保護層270,290とは同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、第1の透明保護層260,280と第2の透明保護層270,290は、装飾用の印刷が施されていてもよい。
【0068】
本実施形態のルーバーフィルム連結体200によれば、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が互いに係合されているため、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能である。また、ルーバーフィルム連結体200は、第1のルーバーフィルム210および第2のルーバーフィルム220の係合部15を介して、互いに係合し、密接するため、係合部15同士の境界(連結部250)において、光が漏れることがない。さらに、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220の位置ずれがない。すなわち、ルーバーフィルム連結体200が大面積化や長尺化しても、全体として光透過率をほぼ均一にすることができる。
【0069】
なお、本実施形態では、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が連結されたルーバーフィルム連結体200を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、3つ以上のルーバーフィルムが連結されていてもよい。
【0070】
(ルーバーフィルム連結体の製造方法)
本実施形態のルーバーフィルム連結体200は、ルーバーフィルム製造工程と、ルーバーフィルム連結工程とを有する方法により製造することができる。
【0071】
[ルーバーフィルム製造工程]
ルーバーフィルム製造工程は、上述のルーバーフィルムの製造方法と同様である。
【0072】
[ルーバーフィルム連結工程]
ルーバーフィルム連結工程は、第1のルーバーフィルム210の第1の係合部230を、第2のルーバーフィルム220の第2の係合部240に係合し、第1の係合部230と第2の係合部240とが互いに係合した連結部250を形成し、ルーバーフィルム連結体200を形成する工程である。
【0073】
以上の工程により、
図10および
図11に示す本実施形態のルーバーフィルム連結体200が得られる。
【0074】
<第3実施形態>
(ルーバーフィルム積層体)
本発明の第3実施形態のルーバーフィルム積層体について説明する。
図12は、本実施形態のルーバーフィルム連結体を示す断面図である。
図12において、
図1に示したルーバーフィルムおよび
図11に示したルーバーフィルム連結体と同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム積層体300は、第1のルーバーフィルム210と、第2のルーバーフィルム220と、透明基材310と、を備える。
ルーバーフィルム積層体300では、透明基材310の一方の表面310aに、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が配置されている。また、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220は、透明基材310の一方の表面310aにて連結されている。
【0075】
透明基材310は、厚さ方向に沿って光を入射させたときの光透過率が75%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。具体的には、光透過率が75%以上100%以下であることが好ましく、85%以上100%以下であることがより好ましい。
【0076】
透明基材310を構成する透明樹脂材料としては、例えば、第1の透明保護層260,280および第2の透明保護層270,290を構成する透明樹脂材料と同様のものが用いられる。
【0077】
透明基材310の厚さは、0.01mm以上0.5mm以下であることが好ましく、0.1mm以上0.2mm以下であることがより好ましい。透明基材310の厚さが前記下限値以上であれば、ルーバーフィルム積層体300の強度を確保できる。透明基材310の厚さが前記上限値以下であれば、充分な光透過率を確保できる。
【0078】
本実施形態のルーバーフィルム積層体300によれば、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が透明基材310の一方の表面310aにて互いに係合されているため、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220の表面を保護するための部材(透明保護層)の数を少なくすることができる。また、ルーバーフィルム積層体300は、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能である。また、ルーバーフィルム積層体300は、第1のルーバーフィルム210および第2のルーバーフィルム220の係合部15を介して、互いに係合し、密接するため、係合部15同士の境界(連結部250)において、光が漏れることがない。さらに、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220の位置ずれがない。すなわち、ルーバーフィルム積層体300が大面積化や長尺化しても、全体として光透過率をほぼ均一にすることができる。また、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220を、透明基材310の一方の表面310aにて連結した状態で一体的に運搬できる。
【0079】
なお、本実施形態では、第1のルーバーフィルム210と第2のルーバーフィルム220が連結されたルーバーフィルム積層体300を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、3つ以上のルーバーフィルムが連結されていてもよい。
【0080】
(ルーバーフィルム積層体の製造方法)
本実施形態のルーバーフィルム積層体300は、ルーバーフィルム製造工程と、ルーバーフィルム連結工程と、を有する方法により製造することができる。さらに、ルーバーフィルム連結工程は、ルーバーフィルム連結体積層工程を有する。
【0081】
[ルーバーフィルム製造工程]
ルーバーフィルム製造工程は、上述のルーバーフィルムの製造方法と同様である。
【0082】
[ルーバーフィルム連結工程]
ルーバーフィルム連結工程は、第1のルーバーフィルム210の第1の係合部230を、第2のルーバーフィルム220の第2の係合部240に係合し、第1の係合部230と第2の係合部240とが互いに係合した連結部250を形成し、ルーバーフィルム連結体200を形成する工程である。
【0083】
[ルーバーフィルム連結体積層工程]
ルーバーフィルム連結体積層工程は、透明基材310の一方の表面310aに、ルーバーフィルム連結工程で得られたルーバーフィルム連結体200を積層する工程である。
【0084】
ルーバーフィルム連結体200を積層する方法としては、例えば、ルーバーフィルム連結体200を、透明基材310の一方の表面310aに貼着する方法が挙げられる。ルーバーフィルム連結体200の貼着の際には、接着剤を使用してもよいし、接着剤を使用せずに熱圧着してもよい。
【0085】
接着剤を使用する場合、接着剤としては、上述の透明保護層積層工程と同様のものが用いられる。
【0086】
以上の工程により、
図12に示す本実施形態のルーバーフィルム積層体300が得られる。
【0087】
<第4実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第4実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図13は、本実施形態のルーバーフィルムを示す平面図である。
図13において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム400は、
図13に示すように、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aおよび他方の短辺10bに平面視台形状の係合凸部16を有している。
【0088】
<第5実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第5実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図14は、本実施形態のルーバーフィルムを示す平面図である。
図14において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム500は、
図14に示すように、ルーバーフィルム本体10の一方の短辺10aおよび他方の短辺10bに平面視台形状の係合凹部16を有している。
【0089】
<第6実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第6実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図15は、本実施形態のルーバーフィルムを示す斜視図である。
図15において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム600は、
図15に示すように、2つのルーバーフィルム本体10(10A,10B)が積層されている。言い換えれば、ルーバーフィルム本体10A上に、ルーバーフィルム本体10Bが積層されている。
図15に示すように、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Aの厚さ方向に平行に配置されている。また、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Bの厚さ方向に平行に配置されている。
図15に示すように、ルーバーフィルム本体10Aとルーバーフィルム本体10Bは、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12と、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12とが垂直に交差するように配置されている。また、ルーバーフィルム本体10Aとルーバーフィルム本体10Bは厚さが等しくなっている。すなわち、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12の厚さとルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12の厚さとが等しくなっている。
【0090】
<第7実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第7実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図16は、本実施形態のルーバーフィルムを示す斜視図である。
図16において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム700は、
図16に示すように、2つのルーバーフィルム本体10(10A,10B)が積層されている。言い換えれば、ルーバーフィルム本体10A上に、ルーバーフィルム本体10Bが積層されている。
図16に示すように、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Aの厚さ方向に平行に配置されている。また、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Bの厚さ方向に平行に配置されている。
図16に示すように、ルーバーフィルム本体10Aとルーバーフィルム本体10Bは、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12と、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12とが垂直に交差するように配置されている。また、ルーバーフィルム本体10Aとルーバーフィルム本体10Bは厚さが異なっている。すなわち、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12の厚さとルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12の厚さとが異なっている。詳細には、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12の厚さが、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12の厚さよりも大きくなっている。
【0091】
<第8実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第8実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図17は、本実施形態のルーバーフィルムを示す斜視図である。
図17において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム800は、
図17に示すように、2つのルーバーフィルム本体10(10A,10B)が積層されている。言い換えれば、ルーバーフィルム本体10A上に、ルーバーフィルム本体10Bが積層されている。
図17に示すように、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Aの厚さ方向に平行に配置されている。一方、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Bの厚さ方向に対して斜めに配置されている。これにより、ルーバーフィルム本体10Aとルーバーフィルム本体10Bは、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12と、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12とが斜めに交差するように配置されている。
【0092】
また、本実施形態では、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12が、ルーバーフィルム本体10Aの厚さ方向に平行に対して斜めに配置されていてもよい。
【0093】
<第9実施形態>
(ルーバーフィルム)
本発明の第9実施形態のルーバーフィルムについて説明する。
図18は、本実施形態のルーバーフィルムを示す斜視図である。
図18において、
図1に示したルーバーフィルムと同一の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のルーバーフィルム900は、
図18に示すように、2つのルーバーフィルム本体10(10A,10B)が積層されている。言い換えれば、ルーバーフィルム本体10A上に、ルーバーフィルム本体10Bが積層されている。
図18に示すように、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Aの厚さ方向に平行に配置されている。また、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12は、ルーバーフィルム本体10Bの厚さ方向に平行に配置されている。
図18に示すように、ルーバーフィルム本体10Aとルーバーフィルム本体10Bは、ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12と、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12とが斜めに交差するように配置されている。ルーバーフィルム本体10Aを構成する光透過帯11および遮光帯12と、ルーバーフィルム本体10Bを構成する光透過帯11および遮光帯12とが斜めに交差する角度は、90°以下であることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明のルーバーフィルムは、ルーバーフィルム本体を互いに係合して使用することにより、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能である。
本発明のルーバーフィルム連結体は、第1のルーバーフィルムと第2のルーバーフィルムが互いに係合されているため、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能である。
本発明のルーバーフィルム積層体は、第1のルーバーフィルムと第2のルーバーフィルムが透明基材の一方の表面にて互いに係合されているため、大面積化や長尺化が可能であり、大型の光源にも適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 ルーバーフィルム
10 ルーバーフィルム本体
11 光透過帯
12 遮光帯
15 係合部
16 係合凸部
17 係合凹部
200 ルーバーフィルム連結体
210 第1のルーバーフィルム
220 第2のルーバーフィルム
230 第1の係合部
240 第2の係合部
250 連結部
260,280 第1の透明保護層
270,290 第2の透明保護層
300 ルーバーフィルム積層体
310 透明基材