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特許7304286送信装置、送信方法、受信装置および受信方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】送信装置、送信方法、受信装置および受信方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/116 20130101AFI20230629BHJP
   H04B 10/516 20130101ALI20230629BHJP
   H04B 10/66 20130101ALI20230629BHJP
【FI】
H04B10/116
H04B10/516
H04B10/66
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019514452
(86)(22)【出願日】2018-04-20
(86)【国際出願番号】 JP2018016231
(87)【国際公開番号】W WO2018198950
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2021-01-12
(31)【優先権主張番号】62/491,306
(32)【優先日】2017-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/518,074
(32)【優先日】2017-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/529,819
(32)【優先日】2017-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】村上 豊
(72)【発明者】
【氏名】橋田 伸彦
【審査官】対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-114911(JP,A)
【文献】特表2011-521546(JP,A)
【文献】特開2015-216633(JP,A)
【文献】特開2010-130438(JP,A)
【文献】特開2007-096548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/00-10/90
H04J 14/00-14/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信データを2次元、または、3次元の色空間に配置された信号点へとマッピングして変調シンボルを生成し、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを生成するシンボル生成部と、
前記変調シンボル、前記プリアンブルシンボル及び前記制御シンボルを光信号として出力する出力部と、を具備し、
前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む、
送信装置。
【請求項2】
前記シンボル生成部は、前記送信データを前記2次元、または、3次元の色空間に配置された複数の信号点のいずれか1つへとマッピングして前記変調シンボルを生成し、
前記出力部は、前記複数の信号点にそれぞれ対応する複数の光変調信号を順次送信した後、前記変調シンボル前記光信号として出力する、
請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
送信装置において実施される送信方法であって、
送信データを2次元、または、3次元の色空間に配置された信号点へとマッピングして変調シンボルを生成し、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを生成し、
前記送信装置が備える出力部から、前記変調シンボル、前記プリアンブルシンボル及び前記制御シンボルを光信号として出力し、
前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む、
送信方法。
【請求項4】
複数の受光素子を用いて、変調シンボル、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを光信号として受信する受光部と、
前記変調シンボルを2次元、または、3次元の色空間の信号としてデマッピングして受信データを生成する復調部と、を具備し、
前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む、
受信装置。
【請求項5】
前記復調部は、前記制御シンボルから前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を取得し、前記2次元、または、3次元の色空間の信号として前記変調シンボルをデマッピングして前記受信データを生成する、
請求項4に記載の受信装置。
【請求項6】
前記受光部は、前記2次元、または、3次元の色空間に配置された複数の信号点にそれぞれ対応する複数の光変調信号を順次受信した後、前記複数の受光素子を用いて前記変調シンボルを前記光信号として受信し、
前記復調部は、前記変調シンボルを前記複数の信号点のいずれかに対応する信号としてデマッピングして前記受信データを生成する、
請求項4に記載の受信装置。
【請求項7】
受信装置において実施される受信方法であって、
複数の受光素子を用いて、変調シンボル、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを光信号として受信し、
前記変調シンボルを2次元、または、3次元の色空間の信号としてデマッピングして受信データを生成し、
前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む、
受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送信装置、送信方法、受信装置および受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信方法の一つとして人の目に見える周波数帯の可視光等を用いた光通信がある。
【0003】
光通信の一例として、例えば、非特許文献1に開示されているように、端末が無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイント(AP(access point))から送信された電波を用いて、自身の場所などの情報を推定する方法がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】Bayesian based location estimation system using wireless LAN, Third IEEE Conference on Pervasive Computing and Common. Workshops, pp.273-278, 2005.
【文献】「高機能イメージセンサ」映像情報メディア学会誌, vol.66, no3, pp.172-173, 2012.
【文献】「CMOSイメージセンサにおける高速化技術の動向」映像メディア学会誌, vol.66, no.3, pp.174-177, 2012.
【文献】「画素サイズの微細化に適した新有機CMOSイメージセンサー」FUJIFILM RESEARCH & DEVELOPMENT, no.55, pp.14-17, 2010.
【文献】IEC 61966-2-1, Multimedia systems and equipment - Colour measurement and management - Part 2-1: Colour management - Default RGB colour space - sRGB
【文献】“Adobe RGB(1998) Color Image Encoding (Technical report)”, Adobe Systems Incorporated, 13 May 2005.
【文献】“Specification ICC.1:2010 (Profile version 4.3.0.0) Image technology colour management - Architecture, profile format, and data structure.”
【文献】「デジタルカメラにおける画像処理」画像電子学会第33回VMA研究会-1、2012.
【文献】「コンピュータグラフィックス」オーム社、2001.
【文献】「コンピュータグラフィックス 理論と実践」オーム社、2001.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
可視光通信において、送信装置は、例えばLED(light emitting diode)等の発光素子から照射する光の強度を送信データに基づいて変調し、明度の変化によって信号を伝送する。
【0006】
本開示の一態様は、可視光等を用いた光通信における受信品質の向上、または伝送速度の向上を促進する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る送信装置は、送信データを2次元、または、3次元の色空間に配置された信号点へとマッピングして変調シンボルを生成し、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを生成するシンボル生成部と、前記変調シンボル、前記プリアンブルシンボル及び前記制御シンボルを光信号として出力する出力部と、を具備し、前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む。
【0008】
本開示の一態様に係る送信方法は、送信装置において実施される送信方法であって、送信データを2次元、または、3次元の色空間に配置された信号点へとマッピングして変調シンボルを生成し、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを生成し、前記送信装置が備える出力部から、前記変調シンボル、前記プリアンブルシンボル及び前記制御シンボルを光信号として出力し、前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む。
【0009】
本開示の一態様に係る受信装置は、複数の受光素子を用いて、変調シンボル、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを光信号として受信する受光部と、前記変調シンボルを2次元、または、3次元の色空間の信号としてデマッピングして受信データを生成する復調部と、を具備し、前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む。
【0010】
本開示の一態様に係る受信方法は、受信装置において実施される受信方法であって、複数の受光素子を用いて、変調シンボル、プリアンブルシンボル及び制御シンボルを光信号として受信し、前記変調シンボルを2次元、または、3次元の色空間の信号としてデマッピングして受信データを生成し、前記制御シンボルは、前記変調シンボルがどの色空間に基づいたシンボルであるかを通知し、前記変調シンボルを当該色空間の信号としてデマッピングするための情報として、前記2次元、または、3次元の色空間に関する情報を含む。
【0011】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本開示の一態様によれば、可視光等を用いた光通信における受信品質の向上、または伝送速度の向上を促進することができる。
【0013】
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、ラインスキャンサンプリングの原理の説明に供する図である。
図2図2は、露光時間が長い場合の撮像画像の一例を示す図である。
図3図3は、露光時間が短い場合の撮像画像の一例を示す図である。
図4A図4Aは、4PPMの説明に供する図である。
図4B図4Bは、マンチェスタ符号方式の説明に供する図である。
図5図5は、可視光通信システムの構成例を示す図である。
図6図6は、実施の形態1に係る送信装置の構成例を示す図である。
図7図7は、実施の形態1に係る受信装置の構成例を示す図である。
図8図8は、実施の形態1に係る受信部の構成例を示す図である。
図9図9は、実施の形態1に係る送信装置の詳細な構成例を示す図である。
図10図10は、実施の形態1に係るフレームの構成例を示す図である。
図11図11は、実施の形態1に係るフレームの別の構成例を示す図である。
図12図12は、実施の形態1に係る通信機器と通信相手の関係の一例を示す図である。
図13図13は、実施の形態1に係る通信機器と通信相手の関係の別の一例を示す図である。
図14図14は、実施の形態1に係るフレーム送信の一例を示す図である。
図15図15は、実施の形態1に係るフレーム送信の別の一例を示す図である。
図16図16は、実施の形態1に係る受信装置の詳細な構成例を示す図である。
図17図17は、実施の形態1に係る変調方式における信号点が配置される色空間(表色系)の一例を示す図である。
図18図18は、実施の形態1に係る変調方式における信号点の配置の一例を示す図である。
図19図19は、実施の形態1に係る変調方式における信号点の配置と受信信号の位置の一例を示す図である。
図20図20は、実施の形態1に係る変調方式における3次元空間における信号点の配置の一例を示す図である。
図21図21は、実施の形態5に係るフレームの構成例を示す図である。
図22図22は、実施の形態5に係る受信装置の詳細な構成例を示す図である。
図23図23は、実施の形態5に係るイメージセンサの動作例の説明に供する図である。
図24図24は、実施の形態5に係るイメージセンサの別の動作例の説明に供する図である。
図25図25は、実施の形態6に係る受信装置の詳細な構成例を示す図である。
図26図26は、実施の形態6に係る変調方式における信号点の配置の一例を示す図である。
図27図27は、実施の形態6に係るフレームの構成例を示す図である。
図28図28は、実施の形態6に係るリファレンスシンボルの送信の一例を示す図である。
図29図29は、実施の形態6に係る変調方式における信号点の配置と受信信号の位置の一例を示す図である。
図30図30は、実施の形態7に係る変調方式における3次元空間における信号点の配置の一例を示す図である。
図31図31は、実施の形態7に係る変調方式における3次元空間における受信信号点の配置の一例を示す図である。
図32図32は、実施の形態7に係るリファレンスシンボルの送信の一例を示す図である。
図33図33は、実施の形態7に係る変調方式における真の受信信号点の配置と受信信号の位置の一例を示す図である。
図34図34は、実施の形態8に係る通信システムの構成例を示す図である。
図35図35は、実施の形態8に係る送信時の変調方式における信号点の配置の一例を示す図である。
図36図36は、実施の形態8に係る受信時の変調方式における信号点の配置と受信信号の位置の一例を示す図である。
図37図37は、実施の形態8に係るフレーム送信の一例を示す図である。
図38図38は、実施の形態8に係る信号点のシンボルの送信の一例を示す図である。
図39図39は、実施の形態8に係る受信信号点のシンボルの送信の一例を示す図である。
図40図40は、実施の形態10に係るマッピング方法の送信の一例を示す図である。
図41図41は、実施の形態10に係るフレームの送信の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
[可視光通信の変復調方法]
まず、以下で説明する各実施の形態に適用可能な可視光を用いて送受信する可視光通信方式の一例の概要について説明する。
【0017】
<ラインスキャンサンプリング>
スマートフォンまたはデジタルカメラなどには、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどのイメージセンサが搭載されている。CMOSセンサで撮像された画像は、全体が厳密に同じ時刻の風景を写しているわけではなく、例えば、非特許文献2、非特許文献3に示されているように、行ごとにシャッタ動作を行うローリングシャッタ方式により、1ライン毎にセンサが受光した光の量を読み出す。そのため、読み出しに要する時間を見計らって、1ライン毎に時間差をおいて受光の開始、終了の制御が行われる。つまり、CMOSセンサで撮像された画像は、少しずつタイムラグのある多数のラインを重ねた形になる。
【0018】
本実施の形態で用いる可視光通信方式の一例では、このCMOSセンサの性質に着目した方式を考え、可視光信号受信の高速化を実現している。すなわち、可視光通信方式では、ライン毎に露光時間が微妙に異なることを利用することで、図1に示すように、1枚の画像(イメージセンサの撮像画像)から、複数の時点における光源の輝度、色をライン毎に測定することができ、フレームレートよりも高速に変調された信号を捉えることができる。なお、CMOSセンサによるローリングシャッタ方式でこの方式を実現することができるが、CMOSセンサ以外のセンサ、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)センサ、非特許文献4を例とする有機(CMOS)センサなどにより、ローリングシャッタ方式を実現しても、同様に実施することができる。
【0019】
以下では、このサンプリング手法を「ラインスキャンサンプリング」と呼び、同じタイミングで露光される1列の画素を「露光ライン」と呼ぶ。
【0020】
ただし、カメラ機能(動画または静止画の撮影機能)における撮像時の撮像設定では、高速で点滅する光源を撮影しても、点滅が露光ラインに沿った縞模様として現れることはない。なぜなら、この設定では、露光時間が光源の点滅周期よりも十分に長いため、図2に示すように、光源の点滅(発光パターン)による輝度の変化が平均化されて露光ライン間の画素値の変化が小さくなり、ほぼ一様な画像になるからである。
【0021】
これに対して、図3に示すように、露光時間を光源の点滅周期程度に設定することで、光源の点滅の状態(発光パターン)を露光ラインの輝度変化として観測することができる。
【0022】
例えば、露光ラインは、イメージセンサの長辺方向に平行になるように設計される。この場合、一例として、フレームレートを30fps(frames per second)とすると、1920×1080のサイズの解像度では、毎秒32400以上のサンプルが得られ、3840×2160のサイズの解像度では、毎秒64800以上のサンプルが得られる。
【0023】
<ラインスキャンサンプリングの応用例>
なお、上記説明では、一ライン毎に受光した光の量を示す信号を読み出すラインスキャンサンプリングについて説明したが、CMOSなどのイメージセンサを用いた光信号のサンプリング方式はこれに限定されない。光信号の受信に用いるサンプリング方式としては、通常の動画の撮影に用いるフレームレートよりも高いサンプリングレートでサンプリングされた信号を取得できる様々な方式が適用可能である。例えば、非特許文献2、非特許文献3に示されている画素ごとにシャッタ機能を持たせるグローバルシャッタ方式により、ラインの信号を同時に読み出す方式や、ライン状ではない形状に配置された複数の画素単位で信号が読み出される方式を用いてもよい。また、通常の動画の撮影に用いるフレームレートにおける1フレームに相当する期間内に、同一の画素から複数回信号が読み出される方式を用いてもよい。
【0024】
<フレームによるサンプリング>
さらに、非特許文献2、非特許文献3に示されている画素ごとにシャッタ機能を持たせるフレームレート方式により、フレームレートを高速化した方式においても光信号をサンプリングすることは可能である。
【0025】
以下で説明する実施の形態は、例えば、すでに説明を行った「ラインスキャンサンプリング」、「ラインスキャンサンプリングの応用例」、「フレームによるサンプリング」のいずれの方式においても実現することは可能である。
【0026】
<光源と変調方式>
可視光通信では、例えば、LED(Light Emitting Diode)を送信機として利用することができる。LEDは、照明またはディスプレイのバックライト光源として普及しつつあり、高速に点滅させることが可能である。
【0027】
ただし、可視光通信の送信機として利用する光源によっては、可視光通信のために自由に点滅させられるわけではない。なぜなら、可視光通信による明るさの変化が人間に認識できてしまうと、照明などの本来の光源の機能を損ねてしまうためである。上記の理由により、照明などの光源を用いて可視光通信を行う場合、送信信号を送信する光源は、人間の目にちらつきが感じられないよう、かつ、所望の明るさで照らすようにすることが求められる。
【0028】
この要求に応える変調方式として、例えば、4PPM(4-Pulse Position Modulation)と呼ばれる変調方式がある。4PPMは、図4Aに示すように、光源の明暗の4回の組み合わせによって2ビットを表現する方式である。また、4PPMは、図4Aに示すように、4回のうち3回が明るい状態、1回が暗い状態となるため、信号の内容に依らず、明るさの平均(平均輝度)は3/4=75%となる。
【0029】
比較のため、同様の方式として、図4Bに示すマンチェスタ符号方式がある。マンチェスタ符号方式は、2状態で1ビットを表現する方式であり、変調効率は4PPMと同じ50%であるが、2回のうち1回が明るい状態、1回が暗い状態となるため、平均輝度は1/2=50%となる。すなわち、可視光通信の変調方式としては、4PPMの方がマンチェスタ符号方式よりも適しているといえる。ただし、可視光通信による明るさの変化が人間に認識される場合であっても通信性能が低下するわけではないため、用途によっては人間に認識される明るさの変化が生じる方式を用いても問題は無い。したがって、送信機(光源)は、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)方式、PSK(Phase Shift Keying)方式、PAM(Pulse Amplitude Modulation)などの変調方式を用いて、変調信号を生成し、光源を点灯、照射させてもよい。
【0030】
<通信システムの全体構成例>
図5に示すように、可視光通信を行う通信システムは、少なくとも、光信号を送信(照射)する送信機と、光信号を受信(受光)する受信機とを含む。例えば、送信機には、表示する映像またはコンテンツに応じて送信内容を変更する可変光送信機と、固定の送信内容を送信し続ける固定光送信機の2種類がある。ただし、可変光送信機、固定光送信機のいずれかが存在するという構成でも、光による通信システムを構成することができる。
【0031】
受信機は、送信機からの光信号を受信し、例えば、当該光信号に対応付けられた関連情報を取得してユーザへ提供することができる。
【0032】
以上、可視光通信方式の概要について説明したが、以下の実施の形態で説明する光通信に適用可能な通信方式は上記の方式に限定されない。例えば、送信機の発光部は、複数の光源を用いて、データ送信を行ってもよい。また、受信装置の受光部は、CMOSなどのイメージセンサではなく、例えば、フォトダイオードなどの光信号を電気信号に変換可能なデバイスを用いることができる通信方式であってもよい。この場合、上述したラインスキャンサンプリングを用いてサンプリングを行う必要はないため、毎秒32400以上のサンプリングが必要な方式であっても適用可能である。また、用途によっては、例えば、赤外線、紫外線のような可視光以外の周波数の無線を用いた通信方式を用いてもよい。
【0033】
(実施の形態1)
[本開示の主たる態様(第1の態様)]
以下では、本開示の主たる態様として、例えば色空間のような仮想的な空間上で定義されたコンステレーションを用いて行う通信の一例について説明する。なお、本態様における仮想的な空間は、色空間に限定されないが、以下では、送信機が色空間上に配置されたコンステレーションに基づいて光信号(送信機が色空間を表すために用いた表色系に配置されたコンステレーションに基づいて光信号)を提示し、受信機が受光した光信号を色空間上に配置されたコンステレーションに基づいて復調する(受信機が受光した光信号を表色系に配置されたコンステレーションに基づいて復調する)可視光通信を例に挙げて説明する。
【0034】
図6は、本実施の形態のおける送信機が備える送信装置100の構成の一例を示す。
【0035】
[送信装置100の構成]
送信装置100は、LED(Light Emitting Diode)などの可視光源、照明、あるいはライト(総称して、光源ともいう)を具備する。
【0036】
図6の送信装置100において、信号生成部102は、例えば、送信機が備えるメモリ等の記憶部に格納された送信データ101を入力とし、送信データ101から指定した色空間に配置された信号点配置に基づいた変調方式に基づく、マッピングを行い、変調シンボルを生成し、生成された変調シンボルを送信信号103として出力する。
【0037】
別の表現を行うと、図6の送信装置100において、信号生成部102は、例えば、送信機が備えるメモリ等の記憶部に格納された送信データ101を入力とし、送信データ101から指定した表色系に配置された信号点配置に基づいた変調方式に基づく、マッピングを行い、変調シンボルを生成し、生成された変調シンボルを送信信号103として出力する。
【0038】
このとき、色空間に配置された信号点配置に基づいた変調方式、または、表色系に配置された信号点配置に基づいた変調方式として、色空間、または、表色系が2次元の場合、または、例として、BPSK(Binary Phase Shift Keying)方式、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)方式、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、NU(Nou-Uniform)-QAM、PAM、4個の信号点をもつ変調方式、16個の信号点をもつ変調方式、64個の信号点をもつ変調方式、256個の信号点をもつ変調方式などを考えることができる。
【0039】
なお、色空間、表色系については、例えば、非特許文献9、非特許文献10に開示されている。そして、色空間における信号点配置の方法、表色系における信号点配置の方法については、後で説明する。また、色空間は送信装置100において、選択することができてもよい。
【0040】
また、色空間は3次元で扱うこともできる。この点を考慮すると、「色空間に配置する信号点配置」、「表色系に配置する信号点配置」として、3次元に信号点を配置することもできる。例えば、3次元の色空間に配置された信号点に対応する変調シンボル、3次元の表色系に配置された信号点に対応する変調シンボルは、3つの実数値で構成されるベクトルとして表現される。
【0041】
なお、変調シンボルの表現は、2次元または3次元の色空間における点、2次元または3次元の表色系における点を示していれば、どのような表現でもよい。
【0042】
ここで用いる、色空間、表色系は、例えば、マンセル表色系、CIE(Commission Internationale de l'Eclairage) LAB、CIE XYZ、CIE LUV、sRGB(standard RGB)(非特許文献5参照)、Adobe RGB(非特許文献6参照)、HSV(hue,saturation,value)、HSB(hue,saturation,brightness)などを用いることができる(非特許文献7、非特許文献9、非特許文献10参照)。
【0043】
送信部104は、上記の光源を備え、送信信号103に含まれる変調シンボルに基づいて変調した光信号105を照射、または表示する。送信部104は、例えばRGB(R:red,G:green,B:blue)のそれぞれに対応する3つ、または3種類の光源を制御して、光信号105を生成してもよいし、一つの光源と液晶パネルを制御して光信号105を生成してもよい。なお、複数の光源を用いる場合の光源の種類の数は、上記の3つの種類に限定されず、2つや4つ以上の種類の光源を用いてもよい。例えば、RGBに加え、白、黒、シアン、マゼンタ、イエローなどの光源を用いてもよい。つまり、光源の構成方法は、RGBに限ったものではない。
【0044】
なお、送信部104は、(選択された)色空間、(選択された)表色系に基づいて、マッピングを行うことで生成された変調シンボルに対応する光を受信機に対して照射する際、照射に用いるデバイス毎の特性に応じて、色空間のフォーマットまたは表色系のフォーマットで表現された変調シンボルを各デバイスの照射制御に用いる信号へと変換する処理を行ってもよい。このような変換処理は、例えば、ルックアップテーブルを用いた変換処理、行列演算を用いた変換処理、TCR(tone reproduction curve)を用いた変換処理、および関数を用いた変換処理などのうちのいずれか、またはこれらの組み合わせにより実現できる。
【0045】
送信装置100が、例えば色調整の可能な照明器具など、照射する光で再現できる色の範囲が制限される機器である場合、信号生成部102は、変調シンボルのマッピングに用いるコンステレーション、つまり、信号点配置として、選択された色空間、または、選択された表色系のうち送信部104が再現可能な領域内に信号点が配置されたコンステレーション(信号点配置)を用いる。
【0046】
また、送信装置100の送信部104が対応する入力信号のフォーマット(色空間または表色系)が、信号生成部102が用いた変調方式で生成される変調シンボルのフォーマット(色空間または表色系)と異なる場合、送信部104は変調シンボルを送信部104が対応する入力信号のフォーマット(色空間または表色系)へと変換する機能を備えていてもよい。この場合、信号生成部102は、変換後の変調シンボルを送信信号103として出力する。信号生成部102が行う変換処理は、例えば、上述した送信部104で行われる可能性のある変換処理と同様の処理である。具体的には、信号生成部102で行われる変換処理は、例えば、ルックアップテーブルを用いた変換処理、行列演算を用いた変換処理、TCRを用いた変換処理、および関数を用いた変換処理などのうちのいずれか、またはこれらの組み合わせにより実現される。
【0047】
[受信装置200の構成]
図7は、本態様における受信機が備える受信装置200の構成の一例を示す。
【0048】
受信装置200(可視光通信の受信機に対応)の受信部202は、例えばイメージセンサなどの光を受光して電気信号に変換する受光素子を具備する。受信部202は、送信装置100から送信された光信号201を受光素子で受光し、受信信号203を出力する。このとき、受信信号203は、送信装置100の信号生成部102で生成された変調シンボルに対応する受信シンボルを含む。
【0049】
受信部202の構成例を図8に示す。受信部202は、イメージセンサ(受光素子)801と色空間信号処理部(または、表色系信号処理部)803を具備する。
【0050】
イメージセンサ(受光素子)801は、受光素子により受信した、例えば、RGBのそれぞれに対応する3つ信号(以降、信号群802と呼ぶ。)を得る。なお、ここでは、信号群802は、RGBの3つの信号で構成しているが、これに限ったものではない。つまり、信号群802が1以上の信号を含んでいる構成であってもよい。そして、例えば、受光素子801から、RGB以外の信号がある場合は、信号群802は、この信号を含んでいてもよい。
【0051】
色空間信号処理部(または、表色系信号処理部)803は、信号群802を入力とし、信号群802から送信装置100が用いた色空間のフォーマット、または、表色系のフォーマットにしたがった信号群を得る。なお、この信号群を色空間信号処理後の信号、または、表色系信号処理後の信号と呼ぶ。例えば、送信装置100がsRGBの色空間を用いていた場合、色空間信号処理後の信号(または、表色系信号処理後の信号)はsRGBのフォーマットの信号であり、したがって、色空間信号処理後の信号(または、表色系信号処理後の信号)は送信装置100の信号生成部102で生成された変調シンボルに対応する受信シンボルであり、よって、色空間信号処理後の信号(または、表色系信号処理後の信号)は、図7の受信信号203に相当することになる。
【0052】
なお、色空間信号処理、表色系信号処理の具体的な例については、例えば、非特許文献8に記載されている。色空間信号処理部(または、表色系信号処理部)803において、送信装置100がsRGB以外の色空間、表色系を用いていた場合、その色空間、表色系のための色空間フォーマット変換、表色系フォーマット変換の処理が行われることになる。つまり、送信装置100がAdobe RGBの色空間、表色系を用いていた場合、色空間信号処理部(または、表色系信号処理部)803は、色空間信号処理(表色系信号処理)によって、Adobe RGBフォーマットの色空間信号処理後の信号(表色系信号処理後の信号)を生成し、受信信号203として出力することになる。
【0053】
色空間信号処理、表色系信号処理では、例えば、ルックアップテーブルを用いた変換処理、行列演算を用いた変換処理、TCRを用いた変換処理、および関数を用いた変換処理などのうちのいずれか、またはこれらの組み合わせにより実現してもよい。
【0054】
図7の受信装置200の信号処理部204は、受信信号203を送信装置100の信号生成部102で変調シンボルの生成に用いた色空間、表色系に基づいてデマッピングし、ベースバンド信号を得、その後、各受信ビットの対数尤度、または、対数尤度比を生成し、例えば、送信装置100で、誤り訂正符号化を行っている場合は、各受信ビットの対数尤度、または、対数尤度比を用いて誤り訂正復号を行い、送信データ101に対応する受信データ205を取得し、出力する。
【0055】
[第2の態様]
以下では、上述した主たる態様と組み合わせて実施可能な本開示の第2の態様について説明する。
【0056】
図9の送信装置900は、上述した図6の送信装置100の詳細な構成の一例を示す。
【0057】
符号化部902は、送信データ901、制御信号910を入力とし、制御信号910に含まれる誤り訂正符号化方式(例えば、誤り訂正符号、符号長、符号化率など)に関する情報に基づき、送信データ901に対して誤り訂正符号化処理を施して、符号化後のデータ903を生成し、出力する。符号化部902が送信データ901に対して施す符号化処理は、例えば、LDPC(Low Density Parity Check)符号やターボ(Turbo)符号、Polar符号、ブロック符号、畳み込み符号等の誤り訂正符号化方式を用いた誤り訂正符号化である。なお、符号化部902が送信データ901に対して施す符号化処理は、誤り訂正符号に限られるものではなく、上述した4PPMやマンチェスタ符号方式等の処理であってもよい。
【0058】
また、符号化部902が送信データ101に対して施す誤り訂正符号化処理は、上述した誤り訂正符号に限られるものではない。
【0059】
マッピング部904は、符号化後のデータ903、制御信号910、色空間の方法に関する情報(または、表色系の方法に関する情報)920を入力とし、色空間の方法に関する情報(または、表色系の方法に関する情報)920に含まれる色空間上のマッピング方法に関する情報(表色系へのマッピング方法に関する情報)、および、制御信号910に含まれる変調方式に関する情報に基づき、符号化後のデータ903を1または複数のビット毎に、色空間上で規定された信号点のいずれかにマッピングして、変調を施し、変調シンボル(ベースバンド信号)905を生成し、出力する。マッピング部904で行われるマッピングの処理は、後で説明を行う。
【0060】
制御情報シンボル生成部921は、制御信号910、色空間の方法に関する情報(または、表色系の方法に関する情報)920を入力とし、送信装置900が変調シンボル(ベースバンド信号)を生成する際に用いた、誤り訂正符号化方式の情報、変調方式の情報、色空間上のマッピング方法に関する情報を、通信相手である受信装置に通知するために、誤り訂正符号化方式の情報、変調方式の情報、色空間上のマッピング方法に関する情報(表色系へのマッピング方法に関する情報)を含んだ制御情報シンボル922を生成し、出力する。
【0061】
信号処理部906は、変調シンボル(ベースバンド信号)905、制御情報シンボル922、プリアンブル(および/または、リファレンスシンボル(リファレンス信号)、パイロットシンボル(パイロット信号))930、制御信号910を入力とし、制御信号910に含まれるフレーム構成の情報に基づいて、変調シンボル(ベースバンド信号)905、制御情報シンボル922.プリアンブル(および/または、リファレンスシンボル(リファレンス信号)、パイロットシンボル(パイロット信号))930から、フレーム構成に従った送信信号907を生成し、出力する。
【0062】
送信部908は、フレーム構成にしたがった送信信号907、制御信号910を入力とし、フレーム構成にしたがった送信信号907に対応する光信号909を受信機に対して照射する。なお、シンボルにより、用いる色空間が異なる場合(用いる表色系が異なる場合)、制御信号910に含まれる色空間の情報(または、表色系の情報)に基づいて、光の照射方法が制御されることになる。
【0063】
図10は、図9の送信装置900が送信する送信信号907のフレーム構成の一例を示しており、横軸を時間とする。
【0064】
図10のフレーム構成では、プリアンブル1001、制御情報シンボル1002、データシンボル1003の順にシンボルを送信するものとする。
【0065】
プリアンブル1001は、送信装置900の通信相手である受信装置が、信号検出、時間同期を行うためのシンボルであるものとする。
【0066】
制御情報シンボル1002は、送信装置900の通信相手である受信装置に、例えば、データシンボル1003を生成するために用いた「誤り訂正符号化方式の情報、変調方式の情報、色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」を通知するためのシンボルであるものとする。ただし、制御情報シンボル1002が含む情報は、「誤り訂正符号化方式の情報、変調方式の情報、色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」に限ったものではない。また、制御情報シンボル1002は、「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」を少なくとも含んでおり、必ずしも「誤り訂正符号化方式の情報、変調方式の情報」を含んでいなくてもよい。なお、「変調方式の情報」は、色空間に基づいた変調方式の情報、表色系に基づいた変調方式の情報であってもよい。
【0067】
「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」とは、例えば、送信装置900が送信するデータシンボル1003がいずれの色空間に基づいたシンボル(表色系に基づいたシンボル)なのか、を通知するための情報であるものとする。
【0068】
例えば、データシンボル1003が、sRGBの色空間(表色系)に基づいたシンボルであれば、「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」は、「データシンボル1003はsRGBの色空間に基づいた(変調)シンボルである」という情報を含んでいることになる。
【0069】
同様に、例えば、データシンボル1003が、Adobe RGBの色空間(表色系)に基づいたシンボルであれば、「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」は、「データシンボル1003はAdobe RGBの色空間に基づいた(変調)シンボルである」という情報を含んでいることになる。
【0070】
例えば、データシンボル1003が3次元の色空間(表色系)に基づいたシンボルであれは、「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」は、「データシンボル1003は3次元の色空間に基づいた(変調)シンボルである」という情報を含んでいることになる。
【0071】
例えば、データシンボル1003が、通信相手の受信装置が受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能なシンボルであれば、「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」は、「データシンボル1003は輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能なシンボルである」という情報を含んでいることになる。なお、「輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能なシンボル」のための方式とは、すでに説明しているように、例えば、4PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式があげられる。
【0072】
データシンボル1003は、データを伝送するためのシンボルであり、例えば、図9の変調シンボル(ベースバンド信号)905に相当する。
【0073】
本実施の形態で重要な点は、以下となる。
【0074】
<1>プリアンブル1001は、送信装置900の通信相手である受信装置が、受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により信号検出、時間同期が可能であるものとする。したがって、すでに説明したように、プリアンブル1001は、4PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式のいずれかに基づいたシンボルであるものとする。
【0075】
このような構成にすることで、送信装置900の通信相手である受信装置が対応している色空間に関係なく、プリアンブル1001を識別することができる、つまり、対応している色空間に関係なく、送信装置900の通信相手である受信装置はプリアンブル1001から、信号検出、時間同期を行うことができるという効果を得ることができる。
【0076】
<2>制御情報シンボル1002は、送信装置900の通信相手である受信装置が、受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能なシンボルであるものとする。したがって、すでに説明したように、制御情報シンボル1002は、PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式のいずれかに基づいたシンボルであるものとする。
【0077】
このような構成にすることで、送信装置900の通信相手である受信装置が対応している色空間に関係なく、制御情報シンボル1002を識別することができる、つまり、対応している色空間に関係なく、送信装置900の通信相手である受信装置は制御情報シンボルに含まれる制御情報を得ることができるという効果を得ることができる。
【0078】
このとき、制御情報シンボル1002は、データシンボル1003を生成するのに使用された「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」を含んでいるものとする。これにより、送信装置900の通信相手である受信装置は、制御情報シンボル1002を得ることで、データシンボル1003を復調することが可能かどうか、の判断を行うことができる。よって、制御情報シンボル1002を得ることで、受信装置が、データシンボル1003の復調動作を行う、行わないの判断を的確に行うことができ、これを制御することで、受信装置は、消費電力を不必要に消費しなくてすむことになる。
【0079】
<3>データシンボル1003は、PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式などの輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能な送信方法、または、色空間(表色系)に配置された信号点配置に基づいた変調方式に基づいたシンボルにより、データ伝送を実現するものとする。
【0080】
これにより、送信装置900の通信相手である受信装置の復調性能に基づいて、データシンボル1003の送信方法、変調方法を切り替えることで、データ伝送速度の向上とデータの受信品質の向上の両立を図ることができるという効果を得ることができる。
【0081】
図11は、図10とは異なる図9の送信装置900が送信する送信信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸を時間とする。なお、図11において、図10と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
【0082】
図11において、第1の制御情報シンボル1101は、通信相手の受信装置が受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能なシンボルであり、少なくとも「色空間に関する情報(または、表色系に関する情報)」を含んでいるものとする。
【0083】
第2の制御情報シンボル1102は、データシンボル1003と同じ方式のシンボル、つまり、PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式などの輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能な送信方法、または、色空間(表色系)に配置された信号点配置に基づいた変調方式に基づいたシンボルとなる。例えば、第2の制御情報シンボル1102は、データシンボル1003を生成するために使用した誤り訂正符号化方法の情報、データシンボル1003を生成するために使用した変調方式の情報を含んでいてもよい。
【0084】
図11のフレーム構成であっても、図10のフレーム構成をとった際に説明した効果と同様の効果を得ることができる。
【0085】
なお、図10のフレーム構成は、プリアンブル1001、制御情報シンボル1002、データシンボル1003で構成されているが、これ以外のシンボルが含まれていてもよい。また、データシンボル1003の途中にその他のシンボルが含まれていてもよい。つまり、「データシンボル」「その他のシンボル」「データシンボル」という順番でシンボルが並んでいてもよい。なお、その他のシンボルとしては、パイロットシンボル、リファレンスシンボル、制御情報シンボルなどのシンボルがあるが、これに限ったものではない。
【0086】
また、図11のフレーム構成は、プリアンブル1001、第1の制御情報シンボル1101、第2の制御情報シンボル1102、データシンボル1003で構成されているが、これ以外のシンボルが含まれていてもよい。また、データシンボル1003の途中にその他のシンボルが含まれていてもよい。つまり、「データシンボル」「その他のシンボル」「データシンボル」という順番でシンボルが並んでいてもよい。なお、その他のシンボルとしては、パイロットシンボル、リファレンスシンボル、制御情報シンボルなどのシンボルがあるが、これに限ったものではない。
【0087】
また、制御情報シンボル1002、第1の制御情報シンボル1101、第2の制御情報シンボル1102は、送信装置900または送信装置900を備える送信機のアドレスや、通信相手である受信装置または受信装置を備える受信機のアドレスを示すアドレス情報など、通信を行うために必要なその他の制御情報を含んでいてもよい。
【0088】
また、送信装置900が送信する変調信号は図10図11のフレーム構成に限ったものではなく、図10図11に、別のシンボルが含まれていてもよいし、シンボルの送信する順番は、図10図11の順番に限ったものではない。
【0089】
図12に送信装置900を含む通信機器1201と送信装置900の通信相手1202の関係を示している。
【0090】
送信装置900を含む通信機器1201は、送信装置900の通信相手1202に、変調信号を送信(照射)する。このとき、送信装置900を含む通信機器1201は、送信装置900の通信相手1202からのフィードバックはないものとする。このとき、図10図11におけるデータシンボル1003で用いる送信方法は、送信装置900を含む通信機器1201が決定することになる。このとき、送信方法としては、例えば、「受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能な送信方法」、「色空間(表色系)に配置された信号点配置に基づいた変調方式」のいずれかの方法をとることになる。なお、送信装置900を含む通信機器1201は、「色空間(表色系)に配置された信号点配置に基づいた変調方式」を選択する際、色空間(表色系)を選択することが可能である。
【0091】
図13に送信装置900を含む通信機器1201と送信装置900の通信相手1202の図12と異なる関係を示している。
【0092】
送信装置900を含む通信機器1201は、送信装置900の通信相手1202に変調信号を送信(照射)する。また、送信装置900の通信相手1202は送信装置を具備しており、送信装置900の通信相手1202が具備する送信装置は、「送信装置900を含む通信機器1201」に対し、変調信号を送信することができるものとする。
【0093】
このとき、送信装置900を含む通信機器1201は、送信装置900の通信相手1202の送信した変調信号、および/または、変調信号に含まれる情報に基づいて、図10図11におけるデータシンボル1003で用いる送信方法を決定してもよい。
【0094】
例えば、送信装置900の通信相手1202が、復調可能な送信方法の情報を、送信装置900を含む通信機器1201に送信した場合、送信装置900を含む通信機器1201は、送信するデータシンボル1003の送信方法を、「復調可能な送信方法の情報」に基づいて決定することができる。
【0095】
図14は、例えば、図12図13の送信装置900を含む通信機器1201が送信信号を送信するときの、時間軸における送信信号のフレームの例を示している。図14において、横軸は時間である。
【0096】
図14に示すように、図12図13の送信装置900を含む通信機器1201は、第1フレーム1400_1を送信し、その後、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nを送信する場合を考える。このとき、第1フレーム1400_1、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nはそれぞれ、図10、または、図11のフレーム構成を有するものとする。
【0097】
第1フレーム1400_1、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nが図10のフレーム構成の場合、例えば、データシンボル1003の色空間(表色系)に関する設定などの送信方法をフレームごと、または、数フレームごとなどで決定するものとする。このとき、制御情報シンボル1002は、色空間(表色系)に関する設定などの送信方法の情報を含むものとする。
【0098】
このようにすることで、送信装置900を含む通信機器1201が送信したデータシンボル1003の色空間(表色系)の設定情報を、制御情報シンボル1002を復調することで、送信装置900の通信相手は、知ることができる。このとき、送信装置900の通信相手がどのような色空間(表色系)対応しているか、に関わらず、制御情報シンボル1002を復調することが可能である、という利点がある。
【0099】
第1フレーム1400_1、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nが図11のフレーム構成の場合、例えば、データシンボル1003の色空間(表色系)に関する設定などの送信方法をフレームごと、または、数フレームごとなどで決定するものとする。このとき、第1の制御情報シンボル1101は、色空間(表色系)に関する設定などの送信方法の情報を含むものとする。
【0100】
このようにすることで、送信装置900を含む通信機器1201が送信したデータシンボル1003の色空間(表色系)の設定情報を、第1の制御情報シンボル1101を復調することで、送信装置900の通信相手は、知ることができる。このとき、送信装置900の通信相手がどのような色空間(表色系)対応しているか、に関わらず、第1の制御情報シンボル1101を復調することが可能である、という利点がある。
【0101】
図15の上段は、例えば、図12図13の送信装置900を含む通信機器1201が送信信号を送信するときの、時間軸における送信信号のフレームの例を示しており、図15の下段は、例えば、図12図13の送信装置900の通信相手が送信信号を送信するときの、時間軸における送信信号のフレーム構成の例を示している。
【0102】
図15において、図14と同様に、図12図13の送信装置900を含む通信機器1201は、第1フレーム1400_1を送信し、その後、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nを送信する場合を考える。このとき、第1フレーム1400_1、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nはそれぞれ、図10、または、図11のフレーム構成を有するものとする。
【0103】
図15が、図14と異なる点は、例えば、送信装置900を含む通信機器1201が、第1フレーム1400_1と第2フレーム1400_2の間に、例えば、送信装置900の通信相手がフレーム#1(1500_1)を送信している点である。
【0104】
すでに説明しているように、送信装置900を含む通信機器1201は、送信装置900の通信相手が送信したフレーム#1(1500_1)を受信し、送信装置900を含む通信機器1201は、例えば、フレーム#1(1500_1)の情報に基づいて、第2フレーム1400_2のデータシンボル1003の送信方法、例えば、色空間(表色系)の設定、変調方式、信号点配置などを切り替えるものとする。
【0105】
なお、第1フレーム1400_1、第2フレーム1400_2、・・・、第Nフレーム1400_Nの送信方法については、図14の説明において、説明を行っているので、ここでは説明を省略する。
【0106】
すでに説明したように、図10図11のデータシンボル1003は、例えば、図9のマッピング部904で生成された変調シンボルが配置される領域である。
【0107】
ここで、データシンボル1003が、第1の色空間上(第1の表色系)で定義されたコンステレーションを構成する複数の信号点のいずれか一つの信号点へマッピングされた変調シンボル、または第1の色空間(第1の表色系)とは異なる第2の色空間上(第2の表色系)で定義されたコンステレーションを構成する複数の信号点のいずれか一つの信号点へマッピングされた変調シンボルを含む可能性がある場合について説明する。この場合、図7の受信装置200は受信シンボルのデマッピングを行うために、変調シンボルの生成に用いられた色空間(表色系)の情報を取得する必要がある。そのため、図9の送信装置900は、制御情報シンボルにおいて、データシンボル1003で伝送される変調シンボルの生成に用いた変調方式の色空間(表色系)を示す情報を送信する。なお、例えば、第1の変調方式は第1の色空間(第1の表色系)に配置された4つの信号点を用いる方式であり、第2の変調方式が第2の色空間(第2の表色系)に配置された4つの信号点を用いる方式である場合、図9の送信装置900は、データシンボル1003が第1の変調方式と第2の変調方式のどちらを用いて生成されたのかを示す情報を制御情報シンボルで伝送することで、図7の受信装置200が受信信号の復調に用いる色空間(表色系)を通知してもよい。
【0108】
次に、図9の送信装置900が、図10のプリアンブル1001および/または制御情報シンボル1002(または、図11のプリアンブル1001および/または第1の制御情報シンボル1101)の生成に用いる変調方式と、データシンボル1003の生成に用いる変調方式とを異なるようにする場合について説明する。このとき、図9の送信装置900は、例えば、プリアンブルおよび制御情報シンボルとして、明るさ(輝度、または、振幅)が変化する変調方式を用いて変調された信号を送信し、データシンボル1003として、色差が変化する変調方式を用いて変調された信号を送信する。この構成によると、図7の受信装置200は、受信信号の明るさの変化を検出することで、プリアンブル1001を検出してフレームの先頭であることを判定できる。そのため、例えば、図7の受信装置200がプリアンブル1001を検出するために、常に受信信号を一または複数の色空間の信号(表色系の信号)に変換して、プリアンブル1001の検出のための処理を行う場合と比較して、処理を簡単にすることができる。この処理の簡略化については、図7の受信装置200が制御情報シンボル1002のときを受信するときにも同様の効果を得ることができる。
【0109】
次に、図9の送信装置900の通信相手の受信装置1600の詳細な構成の一例について、図16を用いて説明する。
【0110】
図16は、図9の送信装置900の通信相手の受信装置1600の詳細な構成の一例である。図16の受信装置1600における受信部1602は、例えば、イメージセンサであり、光信号1601を入力とする。
【0111】
そして、受信部1602は、光信号1601を、例えば、RGBのそれぞれに対応する3つの信号、つまり、信号群1603を出力する。
【0112】
タイミング推定部1604は、信号群1603を入力とし、例えば、受信装置1600の通信相手である送信装置が、図10のフレーム構成の変調信号を送信した場合、プリアンブル1001を検出することで、信号検出、および、時間同期を行い、タイミング推定信号1605を出力する。
【0113】
受信装置1600の通信相手である送信装置が、図11のフレーム構成の変調信号を送信した場合、タイミング推定部1604は、プリアンブル1001を検出することで、信号検出、および、時間同期を行い、タイミング推定信号1605を出力する。
【0114】
制御情報シンボル復調部1606は、信号群1603を入力とし、例えば、受信装置1600の通信相手である送信装置が図10のフレーム構成の変調信号を送信した場合、制御情報シンボル1002を復調し、制御情報1607を出力する。
【0115】
受信装置1600の通信相手である送信装置が、図11のフレーム構成の変調信号を送信した場合、制御情報シンボル復調部1606は、信号群1603を入力とし、第1の制御情報シンボル1101を復調し、制御情報1607を出力する。
【0116】
このとき、制御情報1607は、データシンボル1003の色空間の情報(表色系の情報)を含んでいるものとする。
【0117】
受信装置1600の通信相手である送信装置が、図10のフレーム構成の変調信号を送信した場合、
信号処理部1608は、信号群1603、タイミング推定信号1605、制御情報1607を入力とし、タイミング推定信号1605を用い、信号群1603からデータシンボル1003を抽出し、制御情報1607に含まれている色空間の情報(表色系の情報)から、データシンボル1003の色空間、表色系を認識し、制御情報1607からデータシンボル1003のシンボル構成を認識し、データシンボル1003を復調し、受信データ1609を出力する。
【0118】
受信装置1600の通信相手である送信装置が、図11のフレーム構成の変調信号を送信した場合、
信号処理部1608は、信号群1603、タイミング推定信号1605、制御情報1607を入力とし、タイミング推定信号1605を用い、信号群1603から第2の制御情報シンボル1102、データシンボル1003を抽出し、制御情報1607に含まれている色空間の情報(表色系の情報)から、第2の制御情報シンボル1102とデータシンボル1003の色空間、表色系を認識し、まず、第2の制御情報シンボル1102を復調し、制御情報1607および第2の制御情報シンボル1102に含まれている情報から、データシンボル1003のシンボルの構成を認識し、データシンボル1003を復調し、受信データ1609を出力する。
【0119】
受信装置は、以上のような動作をすることで、データシンボルに含まれているデータを復調することができる。このとき、制御情報シンボルに含まれている色空間の情報(表色系の情報)から、受信装置は、復調の動作を的確に制御できるという効果を得ることができる。例えば、受信装置がサポートしていない色空間(表色系)のデータシンボルを通信相手が送信した場合、受信装置は、色空間の情報(表色系の情報)を得て、データシンボルの復調を行わない、とすることができる。これにより、受信装置の消費電力を低減することができるという効果を得ることができる。
【0120】
次に、色空間に基づいた変調方式、例えば、表色系に配置された信号点に基づいた変調方式について説明する。表色系とは、色の表し方を体系化したもの(色を記号や数値で表現した体系)であり、大きく顕色系と混色系に分類することができる。顕色系の表色系として、例えば、マンセル表色系、PCCS(日本色研配色体系:Practical Color Co-ordinate System)、混色系の表色系として、例えば、CIE(Commission Internationale de l'Eclairage)(国際照明委員会) XYZ、CIE LUV、CIE LAB、sRGBなどがある。
【0121】
以下では、色空間、表色系に配置された信号点に基づいた変調方式の例を説明する。
【0122】
はじめに、CIE XYZの表色系について説明する。
【0123】
R(Red)の信号、G(Green)の信号、B(Blue)の信号から、三刺激値X、Y、Zを求める。このとき、X、Y、Zの三刺激値は、全波長で負にならないという特徴をもつ。そして、X、Y、Zを用いて色を表すのが、CIE XYZ表色系である。
【0124】
三刺激値X、Y、Zを次式に正規化したものを色度とよび、x、y、zであらわすものとする。
【0125】
【数1】
【0126】
【数2】
【0127】
【数3】
【0128】
色度x、y、zは、X、Y、Zの値を比であらわしたもので、明るさの成分によらず色合いを考えるという点で便利である。また、x+y+z=1が成立するので、x、yが決まるとzも決定することになる。横軸をx、縦軸をyとして人間が知覚できる色を2次元平面状にあらわしたものを図17に示す。図17において、横軸はxであり、縦軸はyである。そして、原点(0,0)が1700となる。図17をxy色度図と呼び、xy色度図中の座標をxy色度座標と呼ぶ。
【0129】
xy色度図を用いた信号点に基づいた変調方式の例を説明する。
【0130】
図18は、xy色度図において、4つの信号点をもつ変調方式を説明するための図である。図17と同様、横軸はx、縦軸はyとなる。図18における4つの黒丸は、信号点をあらわす。
【0131】
信号点1801のxの値は0.2、yの値は0.8であり、(x、y)=(0.2、0.8)とあらわす。
【0132】
信号点1802のxの値は0.8、yの値は0.8であり、(x、y)=(0.8、0.8)とあらわす。
【0133】
信号点1803のxの値は0.8、yの値は0.2であり、(x、y)=(0.8、0.2)とあらわす。
【0134】
信号点1804のxの値は0.2、yの値は0.2であり、(x、y)=(0.2、0.2)とあらわす。
【0135】
そして、入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=0、b1=1、つまり、[b0、b1]=[0,1]のとき信号点1801にマッピングを行い、(x、y)=(0.2、0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0136】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=0、b1=0、つまり、[b0、b1]=[0,0]のとき信号点1802にマッピングを行い、(x、y)=(0.8、0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0137】
入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=1、b1=0、つまり、[b0、b1]=[1,0]のとき信号点1803にマッピングを行い、(x、y)=(0.8、0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0138】
入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=1、b1=1、つまり、[b0、b1]=[1,1]のとき信号点1804にマッピングを行い、(x、y)=(0.2、0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0139】
以上の動作を、図9を用いて説明する。マッピング部904は、シンボル番号iにおいて、ビットbi0、ビットbi1を入力として得たものとする。そして、マッピング部904は、ビットbi0、ビットbi1に対し、図18の4つの信号点を持つ変調方式のマッピングを行う。
【0140】
例えば、マッピング部904は、ビットbi0の値が0、ビットbi1の値が1、つまり、[bi0、bi1]=[0,1]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。ここで、シンボル番号iのxの値をxi、シンボル番号iのyの値をyiとあらわすものとする。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=0、b1=1、つまり、[b0、b1]=[0,1]のとき信号点1801にマッピングを行い、(x、y)=(0.2、0.8)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1]=[0,1]のとき、xiの値を0.2、yiの値を0.8、つまり、(xi、yi)=(0.2、0.8)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0141】
同様に、マッピング部904は、ビットbi0の値が0、ビットbi1の値が0、つまり、[bi0、bi1]=[0,0]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=0、b1=0、つまり、[b0、b1]=[0,0]のとき信号点1802にマッピングを行い、(x、y)=(0.8、0.8)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1]=[0,0]のとき、xiの値を0.8、yiの値を0.8、つまり、(xi、yi)=(0.8、0.8)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0142】
マッピング部904は、ビットbi0の値が1、ビットbi1の値が0、つまり、[bi0、bi1]=[1,0]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=1、b1=0、つまり、[b0、b1]=[1,0]のとき信号点1803にマッピングを行い、(x、y)=(0.8、0.2)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1]=[1,0]のとき、xiの値を0.8、yiの値を0.2、つまり、(xi、yi)=(0.8、0.2)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0143】
マッピング部904は、ビットbi0の値が1、ビットbi1の値が1、つまり、[bi0、bi1]=[1,1]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=1、b1=1、つまり、[b0、b1]=[1,1]のとき信号点1804にマッピングを行い、(x、y)=(0.2、0.2)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1]=[1,1]のとき、xiの値を0.2、yiの値を0.2、つまり、(xi、yi)=(0.2、0.2)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0144】
そして、シンボル番号iのxの値であるxi、シンボル番号iのyの値であるyiから、シンボル番号iの光信号を生成することになるが、この処理は、信号処理部906、送信部908どちらで行ってもよい。
【0145】
上述のようなシンボル番号iの光が送信装置から照射された場合の受信装置の動作の例を、図16を用いて説明する。
【0146】
すでに説明したように、制御シンボルには、「図18に基づく変調方式に基づくマッピングが行われた」ことを示す情報が送信されていることになる。したがって、図16の制御情報シンボル復調部1606が出力する制御情報1607には、「図18に基づく変調方式に基づくマッピングが行われた」ことを示す情報が含まれていることになる。
【0147】
そして、信号処理部1608は、「図18に基づく変調方式に基づくマッピングが行われた」ことを示す情報を得ることで、図18に基づく変調方式に基づくデマッピング(復調)の動作を開始することになる。
【0148】
受信部1602がR信号、G信号、B信号を信号群1603として出力している場合、信号処理部1608は、R信号、G信号、B信号から、xの推定値x’、yの推定値y’を求めることになる。(zの推定値z’を求めてもよい。)
【0149】
受信部1602がXの信号、Yの信号、Zの信号を信号群1603として出力している場合、信号処理部1608は、Xの信号、Yの信号、Zの信号から、xの推定値x’、yの推定値y’を求めることになる。(zの推定値z’を求めてもよい。)
【0150】
また、sRGBの形式の3つの信号をR[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号とあらわす。そして、受信部1602がR[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号を信号群1603として出力している場合、信号処理部1608は、R[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号から、xの推定値x’、yの推定値y’を求めることになる。(zの推定値z’を求めてもよい。)
【0151】
AdobeRGBの形式の3つの信号をR[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号とあらわす。そして、受信部1602がR[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号を信号群1603として出力している場合、信号処理部1608は、R[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号から、xの推定値x’、yの推定値y’を求めることになる。(zの推定値z’を求めてもよい。)
【0152】
信号処理部1608は、上述の動作を行うことで、シンボル番号iのxの推定値xi’、シンボル番号iのyの推定値yi’を得ることになる。そして、xy色度図における、4つの信号点1801、1802、1803、1804と(xi’、yi’)の座標との関係を図19に示す。図19において、1900はxy色度図における(xi’、yi’)の座標をもつ、シンボル番号iの受信点を示している。受信点1900と信号点1801との関係から、各ビット(bi0、bi1)の対数尤度比(または、対数尤度)を求めてもよいし、bi0の推定値bi0’、bi1の推定値bi1’を求めてもよい。つまり、硬判定を行ってもよいし、軟判定を行ってもよい。
【0153】
例えば、硬判定を行った場合、受信点1900と信号点1801とのユークリッド距離、受信点1900と信号点1802とのユークリッド距離、受信点1900と信号点1803とのユークリッド距離、受信点1900と信号点1804とのユークリッド距離の中で、受信点1900と信号点1801とのユークリッド距離が最も小さいので、bi0’=0、bi1’=1を得ることになる。
【0154】
以上が、xy色度図に信号点を配置した変調方式の変調、復調の例となる。なお、図18の例では、信号点が4つの場合の変調方式について説明したが、信号点の数は4でなくてもよく、例えば、2個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、8個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、16個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、64個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、256個の信号点をもつ変調方式であってもよい。よって、信号点の数は4に限ったものではない。
【0155】
上述の例では、xy色度図の基づく信号点配置を説明したが、xy色度図ではない、2次元で、信号点を配置した変調方式であってもよい。例えば、CIEで定められているu’v’均等色度図に対し、信号点を配置した変調方式であってもよい。
【0156】
また、2次元ではなく、3次元に信号点を配置してもよい。例えば、三刺激値X、Y、Zで3次元を形成し、この3次元に信号点を配置して変調方式であってもよい。
【0157】
図20は、刺激値X、Y、Zで形成した3次元に信号点配置を行ったときの例を示している。図20のようにX軸、Y軸、Z軸が存在し、例えば、X軸、Y軸、Z軸に形成した立方体または直方体の8つの頂点に信号点を配置するものとする。なお、図20において、信号点は黒丸で示している。信号点#k(kは0以上7以下の整数とする)のXの値をXk、Yの値をYk、Zの値をZkとし、座標を(X,Y,Z)=(Xk,Yk,Zk)と与えるものとする。図20の場合、信号点が8つあるため、シンボルあたり、3ビットの伝送を行うことができることになる。例えば、図18と同様に、入力ビットをb0、b1、b2と与えるものとする。
【0158】
ここで、図20の信号点2000を例に説明する。信号点2000は信号点#0であるものとする。
【0159】
信号点2000、つまり、信号点#0のXの値、つまり、X0の値は0であり、信号点#0のYの値、つまり、Y0は0であり、信号点#0のZの値、つまり、Z0の値は0であるものとする。信号点#0は、入力ビットb0=0、b1=0、b2=0に対応する信号点であるものとする。
【0160】
したがって、入力ビットb0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき、信号点2000、つまり、信号点#0にマッピングを行い、(X,Y、Z)=(X0、Y0、Z0)=(0、0、0)を出力するというマッピングを行う。
【0161】
上述の例では、信号点#0の場合を例に説明したが、信号点#1から#7についてもそれぞれ、(X、Y、Z)の座標と[b0、b1、b2]の割付が行われている。よってい、入力ビットb0、b1、b2に基づき信号点マッピングが行われ、出力信号X、Y、Zを得ることになる。
【0162】
2次元のときと同様に、図9のマッピング部904で3次元のマッピングが行われ、図16の信号処理部1608において、3次元のデマッピング(軟判定、硬判定)が行われることになる。
【0163】
図20の例では、信号点が8つの場合の変調方式について説明したが、信号点の数は8でなくてもよく、例えば、2個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、4個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、16個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、64個の信号点をもつ変調方式であってもよいし、256個の信号点をもつ変調方式であってもよい。よって、信号点の数は8に限ったものではない。さらに、信号点の配置方法は3次元空間にどのように配置してもよい。
【0164】
また、上述の例では、刺激値X、Y、Zで形成した3次元に信号点配置を行った変調方式を説明したが、3次元は、別の信号で形成してもよい。つまり、以下のような方法であってもよい。
【0165】
・R信号、G信号、B信号があったとき、R信号、G信号、B信号で3次元を形成し、その3次元において、信号点配置を行った変調方式であってもよい。
【0166】
・sRGBの形式の3つの信号をR[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号としたとき、R[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号で3次元を形成し、その3次元において、信号点配置を行った変調方式であってもよい。
【0167】
・AdobeRGBの形式の3つの信号をR[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号としたとき、R[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号で3次元を形成し、その3次元において、信号点配置を行った変調方式であってもよい。
【0168】
なお、図16において、受信部1602の出力した信号が、送信装置が用いた色空間のフォーマット、または、表色系と異なる場合、信号処理部1608は、フォーマット変換の処理が必要となる。この点については、すでに説明したとおりである。
【0169】
以上のように、2次元、または、3次元に信号点を配置した変調方式で、データ伝送を行うことで、データ伝送速度の向上を図ることができるという効果を得ることができる。
【0170】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した「刺激値X、Y、Zで形成した3次元に信号点配置を行ったとき」の補足説明を行う。
【0171】
図20において、8つの黒丸は、信号点をあらわす。
【0172】
例えば、Xの値が0.2、Yの値が0.2、Zの値が0.2の信号点を信号点2010とよび、X、Y、Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.2,0.2,0.2)とあらわす。
【0173】
同様に、以下のようにあらわすものとする。
【0174】
Xの値が0.2、Yの値が0.8、Zの値が0.2の信号点を信号点2011とよび、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.2,0.8,0.2)とあらわす。
【0175】
Xの値が0.8、Yの値が0.8、Zの値が0.2の信号点を信号点2012とよび、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.8,0.8,0.2)とあらわす。
【0176】
Xの値が0.8、Yの値が0.2、Zの値が0.2の信号点を信号点2013とよび、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.8,0.2,0.2)とあらわす。
【0177】
Xの値が0.2、Yの値が0.2、Zの値が0.8の信号点を信号点2020とよび、X、Y、Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.2,0.2,0.8)とあらわす。
【0178】
同様に、以下のようにあらわすものとする。
【0179】
Xの値が0.2、Yの値が0.8、Zの値が0.8の信号点を信号点2021とよび、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.2,0.8,0.8)とあらわす。
【0180】
Xの値が0.8、Yの値が0.8、Zの値が0.8の信号点を信号点2022とよび、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.8,0.8,0.8)とあらわす。
【0181】
Xの値が0.8、Yの値が0.2、Zの値が0.8の信号点を信号点2023とよび、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.8,0.2,0.8)とあらわす。
【0182】
そして、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき信号点2010にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.2,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0183】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=1、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、1、0]のとき信号点2011にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.2,0.8,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0184】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=1、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[1、1、0]のとき信号点2012にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.8,0.8,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0185】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[1、0、0]のとき信号点2013にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.8,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0186】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、1]のとき信号点2020にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.2,0.2,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0187】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=1、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[0、1、1]のとき信号点2021にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.2,0.8,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0188】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=1、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[1、1、1]のとき信号点2022にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.8,0.8,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0189】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=0、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[1、0、1]のとき信号点2023にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.8,0.2,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0190】
以上の動作を、図9を用いて説明する。マッピング部904は、シンボル番号iにおいて、ビットbi0、ビットbi1、ビットbi2を入力として得たものとする。そして、マッピング部904は、ビットbi0、ビットbi1、ビットbi2に対し、図20のような8つの信号点を持つ変調方式のマッピングを行う。
【0191】
例えば、マッピング部904は、ビットbi0の値が0、ビットbi1の値が0、ビットbi2の値が0、つまり、[bi0、bi1、bi2]=[0,0,0]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。ここで、シンボル番号iのXの値をXi、シンボル番号iのYの値をYi、シンボル番号iのZの値をZiとあらわすものとする。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき信号点2010にマッピングを行い、(X,Y,Z)=(0.2,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1、bi2]=[0,0,0]のとき、Xiの値を0.2、Yiの値を0.2、Ziの値を0.2、つまり、(Xi、Yi、Zi)=(0.2、0.2、0.2)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0192】
以上のような方法で、送信装置が、光変調信号を送信した際、受信装置の構成の例、および、受信の動作の例については、実施の形態1で説明したとおりとなる。
【0193】
(実施の形態3)
本実施の形態では、色空間、表色系に配置された信号点に基づいた変調方式の例として、特に、3次元における実施の形態について説明する。
【0194】
一例として、sRGBの形式の3つの信号をR[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号の3次元に信号点を配置した変調方式の例を説明する。
【0195】
三刺激値X、Y、ZとR[sRGB]、G[sRGB]、B[sRGB]の関係は、次式であらわすことができる。
【0196】
【数4】
【0197】
そして、R[sRGB]、G[sRGB]、B[sRGB]に基づいて信号点配置を行う。
【0198】
例えば、図20に示した刺激値XをR[sRGB]に置き換え、刺激値YをG[sRGB]に置き換え、刺激値ZをB[sRGB]に置き換えて、3次元の信号点配置を考えればよいことになる。
【0199】
図20における8つの黒丸は、信号点をあらわす。
【0200】
例えば、R[sRGB]の値が0.2、G[sRGB]の値が0.2、B[sRGB]の値が0.2の信号点を信号点2050とよび、R[sRGB]、G[sRGB]、B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.2,0.2)とあらわす。
【0201】
同様に、以下のようにあらわすものとする。
【0202】
R[sRGB]の値が0.2、G[sRGB]の値が0.8、B[sRGB]の値が0.2の信号点を信号点2051とよび、R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.8,0.2)とあらわす。
【0203】
R[sRGB]の値が0.8、G[sRGB]の値が0.8、B[sRGB]の値が0.2の信号点を信号点2052とよび、R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.8,0.2)とあらわす。
【0204】
R[sRGB]の値が0.8、G[sRGB]の値が0.2、B[sRGB]の値が0.2の信号点を信号点2053とよび、R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.2,0.2)とあらわす。
【0205】
R[sRGB]の値が0.2、G[sRGB]の値が0.2、B[sRGB]の値が0.8の信号点を信号点2060とよび、R[sRGB]、G[sRGB]、B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.2,0.8)とあらわす。
【0206】
同様に、以下のようにあらわすものとする。
【0207】
R[sRGB]の値が0.2、G[sRGB]の値が0.8、B[sRGB]の値が0.8の信号点を信号点2061とよび、R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.8,0.8)とあらわす。
【0208】
R[sRGB]の値が0.8、G[sRGB]の値が0.8、B[sRGB]の値が0.8の信号点を信号点2062とよび、R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.8,0.8)とあらわす。
【0209】
R[sRGB]の値が0.8、G[sRGB]の値が0.2、B[sRGB]の値が0.8の信号点を信号点2063とよび、R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB]の座標系の座標を(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.2,0.8)とあらわす。
【0210】
そして、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき信号点2050にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0211】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=1、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、1、0]のとき信号点2051にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.8,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0212】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=1、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[1、1、0]のとき信号点2052にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.8,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0213】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[1、0、0]のとき信号点2053にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0214】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、1]のとき信号点2060にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.2,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0215】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=1、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[0、1、1]のとき信号点2061にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.8,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0216】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=1、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[1、1、1]のとき信号点2062にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.8,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0217】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=0、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[1、0、1]のとき信号点2063にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.8,0.2,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0218】
以上の動作を、図9を用いて説明する。マッピング部904は、シンボル番号iにおいて、ビットbi0、ビットbi1、ビットbi2を入力として得たものとする。そして、マッピング部904は、ビットbi0、ビットbi1、ビットbi2に対し、図20のような8つの信号点を持つ変調方式のマッピングを行う。
【0219】
例えば、マッピング部904は、ビットbi0の値が0、ビットbi1の値が0、ビットbi2の値が0、つまり、[bi0、bi1、bi2]=[0,0,0]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。ここで、シンボル番号iのR[sRGB]の値をR[sRGB]i、シンボル番号iのG[sRGB]の値をG[sRGB]i、シンボル番号iのB[sRGB]の値をB[sRGB]iとあらわすものとする。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき信号点2050にマッピングを行い、(R[sRGB],G[sRGB],B[sRGB])=(0.2,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1、bi2]=[0,0,0]のとき、R[sRGB]iの値を0.2、G[sRGB]iの値を0.2、B[sRGB]iの値を0.2、つまり、(R[sRGB]i、G[sRGB]i、B[sRGB]i)=(0.2、0.2、0.2)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0220】
以上のような方法で、送信装置が、光変調信号を送信した際、受信装置の構成の例、および、受信の動作の例については、実施の形態1で説明したとおりとなる。
【0221】
(実施の形態4)
本実施の形態では、色空間、表色系に配置された信号点に基づいた変調方式の例として、特に、3次元における実施の形態について説明する。
【0222】
一例として、AdobeRGBの3つの信号をR[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号の3次元に信号点を配置した変調方式の例を説明する。
【0223】
三刺激値X、Y、ZとR[A-RGB]、G[A-RGB]、B[A-RGB]の関係は、次式であらわすことができる。
【0224】
【数5】
【0225】
そして、R[A-RGB]、G[A-RGB]、B[A-RGB]に基づいて信号点配置を行う。
【0226】
例えば、図20に示した刺激値XをR[A-RGB]に置き換え、刺激値YをG[A-RGB]に置き換え、刺激値ZをB[A-RGB]に置き換えて、3次元の信号点配置を考えればよいことになる。
【0227】
図20における8つの黒丸は、信号点をあらわす。
【0228】
例えば、R[A-RGB]の値が0.2、G[A-RGB]の値が0.2、B[A-RGB]の値が0.2の信号点を信号点2070とよび、R[A-RGB]、G[A-RGB]、B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.2,0.2)とあらわす。
【0229】
同様に、以下のようにあらわすものとする。
【0230】
R[A-RGB]の値が0.2、G[A-RGB]の値が0.8、B[A-RGB]の値が0.2の信号点を信号点2071とよび、R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.8,0.2)とあらわす。
【0231】
R[A-RGB]の値が0.8、G[A-RGB]の値が0.8、B[A-RGB]の値が0.2の信号点を信号点2072とよび、R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.8,0.2)とあらわす。
【0232】
R[A-RGB]の値が0.8、G[A-RGB]の値が0.2、B[A-RGB]の値が0.2の信号点を信号点2073とよび、R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.2,0.2)とあらわす。
【0233】
R[A-RGB]の値が0.2、G[A-RGB]の値が0.2、B[A-RGB]の値が0.8の信号点を信号点2080とよび、R[A-RGB]、G[A-RGB]、B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.2,0.8)とあらわす。
【0234】
同様に、以下のようにあらわすものとする。
【0235】
R[A-RGB]の値が0.2、G[A-RGB]の値が0.8、B[A-RGB]の値が0.8の信号点を信号点2081とよび、R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.8,0.8)とあらわす。
【0236】
R[A-RGB]の値が0.8、G[A-RGB]の値が0.8、B[A-RGB]の値が0.8の信号点を信号点2082とよび、R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.8,0.8)とあらわす。
【0237】
R[A-RGB]の値が0.8、G[A-RGB]の値が0.2、B[A-RGB]の値が0.8の信号点を信号点2083とよび、R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB]の座標系の座標を(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.2,0.8)とあらわす。
【0238】
そして、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき信号点2070にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0239】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=1、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、1、0]のとき信号点2071にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.8,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0240】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=1、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[1、1、0]のとき信号点2072にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.8,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0241】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[1、0、0]のとき信号点2073にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。
【0242】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、1]のとき信号点2080にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.2,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0243】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=1、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[0、1、1]のとき信号点2081にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.8,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0244】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=1、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[1、1、1]のとき信号点2082にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.8,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0245】
入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=1、b1=0、b2=1、つまり、[b0、b1、b2]=[1、0、1]のとき信号点2083にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.8,0.2,0.8)を出力するというマッピングを行う。
【0246】
以上の動作を、図9を用いて説明する。マッピング部904は、シンボル番号iにおいて、ビットbi0、ビットbi1、ビットbi2を入力として得たものとする。そして、マッピング部904は、ビットbi0、ビットbi1、ビットbi2に対し、図20のような8つの信号点を持つ変調方式のマッピングを行う。
【0247】
例えば、マッピング部904は、ビットbi0の値が0、ビットbi1の値が0、ビットbi2の値が0、つまり、[bi0、bi1、bi2]=[0,0,0]が入力であるものとする。これに対し、マッピング部904は、上述のようなマッピングを行うことになる。ここで、シンボル番号iのR[A-RGB]の値をR[A-RGB]i、シンボル番号iのG[A-RGB]の値をG[A-RGB]i、シンボル番号iのB[A-RGB]の値をB[A-RGB]iとあらわすものとする。このとき、上述のように、「入力ビットをビットb0、ビットb1、ビットb2としたとき、b0=0、b1=0、b2=0、つまり、[b0、b1、b2]=[0、0、0]のとき信号点2070にマッピングを行い、(R[A-RGB],G[A-RGB],B[A-RGB])=(0.2,0.2,0.2)を出力するというマッピングを行う。」となるので、[bi0、bi1、bi2]=[0,0,0]のとき、R[A-RGB]iの値を0.2、G[A-RGB]iの値を0.2、B[A-RGB]iの値を0.2、つまり、(R[A-RGB]i、G[A-RGB]i、B[A-RGB]i)=(0.2、0.2、0.2)をシンボル番号iの変調シンボル(ベースバンド信号)905として、マッピング部904は出力する。
【0248】
以上のような方法で、送信装置が、光変調信号を送信した際、受信装置の構成の例、および、受信の動作の例については、実施の形態1で説明したとおりとなる。
【0249】
実施の形態3、実施の形態4において、sRGBの形式のときマッピング方法、および、AdobeRGBの形式のときマッピング方法について説明したが、他の表色系、色空間の方式でも本実施の形態と同様に3次元のマッピングを行うことは可能である。
【0250】
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した受信装置と異なる受信装置の構成について説明する。
【0251】
図21は、例えば、図6図9の送信装置が送信する光変調信号のフレーム構成の一例を示しており、横軸は時間であるものとする。
【0252】
図21において、プリアンブル2101は、送信装置の通信相手である受信装置が、信号検出、時間同期を行うためのシンボルであるものとする。
【0253】
色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102は、例えば、「図21の制御情報シンボル2103、データシンボル2104」の伝送に用いられている色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボルである。
【0254】
制御情報シンボル2103は、例えば、データシンボル2104を生成するのに使用されている誤り訂正符号化方式、変調方式などの制御情報を含んだシンボルである。
【0255】
データシンボル2104は、データを伝送するためのシンボルである。
【0256】
図22は、図6図9の送信装置の通信相手である受信装置の構成の一例を示している。図22の特徴的な点は、イメージセンサ2202が出力する受信信号2203の色空間または表色系が固定的である点である。なお、受信信号2203の信号は1つ以上の信号で構成されていてよい。例えば、受信信号2203は、「赤に基づく信号、緑に基づく信号、青に基づく信号で構成されていてもよい」し、「シアンに基づく信号、黄色に基づく信号、マゼンタに基づく信号で構成されていてもよい」し、「赤に基づく信号、緑に基づく信号、青に基づく信号、シアンに基づく信号、黄色に基づく信号、マゼンタに基づく信号で構成されていてもよい」。(他の実施の形態でも同様に、イメージセンサの出力信号は、1つ以上の信号で構成されていてよい、例えば、「赤に基づく信号、緑に基づく信号、青に基づく信号で構成されていてもよい」し、「シアンに基づく信号、黄色に基づく信号、マゼンタに基づく信号で構成されていてもよい」し、「赤に基づく信号、緑に基づく信号、青に基づく信号、シアンに基づく信号、黄色に基づく信号、マゼンタに基づく信号で構成されていてもよい」。)
【0257】
第1の例として、イメージセンサ2202の出力信号である受信信号2203の表色系がsRGBと固定的であるものとする。
【0258】
色空間または表色系に関する情報復調部2204は、受信信号2203を入力とし、図21の色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102を検出し、復調し、色空間または表色系に関する情報2205を出力する。
【0259】
色空間または表色系変換部2206は、受信信号2203、および、色空間または表色系に関する情報2205を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205に基づいて、受信信号2203に含まれている制御情報シンボル2103、データシンボル2104の色空間または表色系の変換を行い、色空間または表色系変換後のシンボル2207を出力する。
【0260】
例えば、色空間または表色系に関する情報2205が「sRGB」を示している場合、色空間または表色系変換部2206は、色空間または表色系変換を行わない、したがって、色空間または表色系変換後のシンボル2207は、sRGBに基づいた制御情報シンボル2103、データシンボル2104となる。
【0261】
例えば、色空間または表色系に関する情報2205が「Adobe RGB」を示している場合、色空間または表色系変換部2206は、制御情報シンボル2103、データシンボル2104の表色系をsRGBからAdobe RGBに変換を行う。したがって、色空間または表色系変換後のシンボル2207は、Adobe RGBに基づいた制御情報シンボル2103、データシンボル2104となる。
【0262】
制御シンボル復調部2208は、色空間または表色系に関する情報2205、色空間または表色系変換後のシンボル2207を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205に基づいて、図21における制御情報シンボル2103の復調を行い、制御情報2209を出力する。
【0263】
復調部2210は、色空間または表色系に関する情報2205、色空間または表色系変換後のシンボル2207、制御情報2209を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205、および、制御情報2209に基づいて、色空間または表色系変換後のシンボル2207に含まれるデータシンボル2104の復調を行い、受信データ2211を出力する。
【0264】
第2の例として、イメージセンサ2202が出力信号である受信信号2203の表色系がsRGB、または、Adobe RGBのいずれの設定が可能であるものとする。
【0265】
イメージセンサ2202は、光信号2201以外の入力信号を有しており(ただし、図22では示していない。)、その入力信号により、表色系がsRGB、Adobe RGBの設定が可能であるものとする。
【0266】
したがって、イメージセンサ2202は、sRGB、Adobe RGBのいずれかに設定された受信信号2203を出力する。
【0267】
色空間または表色系に関する情報復調部2204は、受信信号2203を入力とし、図21の色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102を検出し、復調し、色空間または表色系に関する情報2205を出力する。
【0268】
色空間または表色系変換部2206は、受信信号2203、および、色空間または表色系に関する情報2205を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205に基づいて、受信信号2203に含まれている制御情報シンボル2103、データシンボル2104の色空間または表色系の変換を行い、色空間または表色系変換後のシンボル2207を出力する。
【0269】
例えば、図22では図示していないが、イメージセンサ2202は色空間または表色系に関する情報2205を入力としており、色空間または表色系に関する情報2205が、「sRGB」、または、「Adobe RGB」を示している場合、イメージセンサ2202は、色空間または表色系に関する情報2205が示している表色系の受信信号2203を出力する。
【0270】
そして、色空間または表色系に関する情報2205が、「sRGB」、「Adobe RGB」以外の表色系・色空間を示している場合、イメージセンサ2202は、「sRGB」、「Adobe RGB」いずれかの表色系の受信信号2203を出力する。
【0271】
色空間または表色系変換部2206は、受信信号2203、および、色空間または表色系に関する情報2205を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205に基づいて、受信信号2203に含まれている制御情報シンボル2103、データシンボル2104の色空間または表色系の変換を行い、色空間または表色系変換後のシンボル2207を出力する。なお、色空間または表色系に関する情報2205が示している色空間、表色系によっては、受信信号2203に含まれている制御情報シンボル2103、データシンボル2104の色空間または表色系の変換を行わない場合がある。
【0272】
制御シンボル復調部2208は、色空間または表色系に関する情報2205、色空間または表色系変換後のシンボル2207を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205に基づいて、図21における制御情報シンボル2103の復調を行い、制御情報2209を出力する。
【0273】
復調部2210は、色空間または表色系に関する情報2205、色空間または表色系変換後のシンボル2207、制御情報2209を入力とし、色空間または表色系に関する情報2205、および、制御情報2209に基づいて、色空間または表色系変換後のシンボル2207に含まれるデータシンボル2104の復調を行い、受信データ2211を出力する。
【0274】
次に、図21におけるプリアンブル2101、色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102の変調方式などの送信方法について説明する。なお、この点については、実施の形態1ですでに説明を行っている。
【0275】
プリアンブル2101は、送信装置の通信相手である受信装置が、受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により信号検出、時間同期が可能であるものとする。したがって、すでに説明したように、プリアンブル2101は、4PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式のいずれかに基づいたシンボルであるものとする。
【0276】
このような構成にすることで、送信装置の通信相手である受信装置が対応している色空間、表色系に関係なく、プリアンブル2101を識別することができる、つまり、対応している色空間、表色系に関係なく、送信装置の通信相手である受信装置はプリアンブル2101から、信号検出、時間同期を行うことができるという効果を得ることができる。
【0277】
色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102は、送信装置の通信相手である受信装置が、受信信号に含まれる輝度の信号(明るさの信号、信号の振幅)により復調可能なシンボルであるものとする。したがって、すでに説明したように、色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102は、PPMなどのPPM方式、マンチェスタ符号化方式を適用した方式、ASK方式、BPSK方式、PAM方式のいずれかに基づいたシンボルであるものとする。
【0278】
このような構成にすることで、送信装置の通信相手である受信装置が対応している色空間に関係なく、色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102を識別することができる、つまり、対応している色空間に関係なく、送信装置の通信相手である受信装置は色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102に含まれる情報を得ることができるという効果を得ることができる。
【0279】
これにより、送信装置の通信相手である受信装置は、色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102を得ることで、データシンボル2104を復調することが可能かどうか、の判断を行うことができる。よって、色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル2102を得ることで、受信装置が、データシンボル2104の復調動作を行う、行わないの判断を的確に行うことができ、これを制御することで、受信装置は、消費電力を不必要に消費しなくてすむことになる。
【0280】
本実施の形態で図22におけるイメージセンサ2202について補足説明を行う。
【0281】
図22のイメージセンサ2202について、図23図24を用いて動作例を説明する。
【0282】
図23のイメージセンサ関連部2301は、図22のイメージセンサ2202に相当する。
【0283】
イメージセンサ関連部2301は、特定の色空間、表色系の受信信号2302を出力する(受信信号2302の色空間、表色系は変更できないものとする。)。したがって、図22に示すように、色空間または表色系変換部2206を設置する構成が考えられる。
【0284】
図24のイメージセンサ関連部2301は、図22のイメージセンサ2202に相当する。
【0285】
イメージセンサ関連部2301は、制御信号2401により選択された色空間、表色系の受信信号2302を出力する。ただし、受信信号2302の色空間、表色系は、イメージセンサ関連部2301があらかじめ対応している色空間、表色系のみに対応しているものとする。したがって、図22に示すように、色空間または表色系変換部2206を設置する構成が考えられる。
【0286】
一方、例えば、実施の形態1で図8を用いて説明したように、図24のイメージセンサ関連部2301が、色空間、表色系の設定が可能であるものとする。この場合、図24のイメージセンサ関連部2301は所望の色空間、表色系に対応することが可能であるものとする。この場合、実施の形態1で説明したように、図24のイメージセンサ関連部2301は、制御信号2401で指示された所望の色空間、表色系に対応した受信信号2302を出力することになる。
【0287】
(実施の形態6)
本実施の形態では、受信装置のデータの受信品質を向上させるための方法について説明を行う。
【0288】
実施の形態1で説明したように、例えば、図6の送信装置が、図18のxy色度図における4つの信号点に基づく光変調信号を送信するものとする。なお、図18の具体的な説明については、実施の形態1ですでに行っているので省略する。
【0289】
図25は、図6の送信装置が送信した光変調信号を受信する受信装置の構成の一例を示している。なお、図25において、図22と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
【0290】
図25において、信号処理部2601は、図22の色空間または表色系変換部2206の機能である「色空間または表色系変換」の機能を有するとともに、露出の調整機能、ホワイトバランスの調整機能を有しているものとする。なお、図25の受信装置の構成では、信号処理部2601が、露出の調整機能、ホワイトバランスの調整機能を有している構成としているが、露出の調整機能、ホワイトバランスの調整機能をイメージセンサが有しているという構成であってもよい。また、露出の調整は、信号処理部2601やイメージセンサが自動的に行ってもよいし、受信装置を使用するユーザが設定を行ってもよい。また、ホワイトバランスの調整についても、信号処理部2601やイメージセンサが自動的に行ってもよいし、受信装置を使用するユーザが設定を行ってもよい。
【0291】
例えば、図25における信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行った後の復調部2210におけるxy色度図における受信信号点の位置の例を図26に示す。なお、図26において、横軸はxであり、縦軸はyである。
【0292】
図26において、2701、2702、2703、2704は受信信号点を示している。
【0293】
例えば、送信装置が、信号点1801の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の受信信号点、とよぶことにする。)が2701となる。なお、受信信号点2701のxの値は0.65、yの値は0.75であり、b0=0、b1=1を伝送していることになる。
【0294】
同様に、送信装置が、信号点1802の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られる真の受信信号点が2702となる。なお、受信信号点2702のxの値は0.9、yの値は0.9であり、b0=0、b1=0を伝送していることになる。
【0295】
送信装置が、信号点1803の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られる真の受信信号点が2703となる。なお、受信信号点2703の値はxの0.9、yの値は0.8であり、b0=1、b1=0を伝送していることになる。
【0296】
送信装置が、信号点1804の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られる真の受信信号点が2704となる。なお、受信信号点2704のxの値は0.6、yの値は0.6であり、b0=1、b1=1を伝送していることになる。
【0297】
このように、受信装置では、送信装置が使用した信号点配置と異なる受信信号点配置となる可能性がある。(図26のように「4つの受信信号点がどの位置に存在するか」が変化する。)これは、受信装置が周りの環境から得ている光を受けているために発生する現象である。
【0298】
図25の受信装置の受信信号点推定部2602では、図26の4つの真の受信信号点の位置を知る必要がある。
【0299】
この課題を解決するための送信装置が送信するフレーム構成の例を、図27を用いて説明する。
【0300】
図27は、送信装置が送信する光変調信号のフレーム構成の例を示しており、図21と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、また、すでに説明を行っているので説明を省略する。
【0301】
図27のフレーム構成では、リファレンスシンボル2801を、データシンボル2104の送信の前に配置している。なお、ここでは、リファレンスシンボルと呼んでいるが、この呼び名に限ったものではない。例えば、パイロットシンボル、リファレンス信号などと呼んでもよい。
【0302】
図28に、図27のリファレンスシンボル2801の構成の一例を示す。送信装置は、図28のように、まず、図18の信号点1801に相当する光変調信号を送信する(2901)。送信装置は、その後、
図18の信号点1802に相当する光変調信号を送信し(2902)、
図18の信号点1803に相当する光変調信号を送信し(2903)、
図18の信号点1804に相当する光変調信号を送信し(2904)、
図18の信号点1801に相当する光変調信号を送信し(2905)、
図18の信号点1802に相当する光変調信号を送信し(2906)、
図18の信号点1803に相当する光変調信号を送信し(2907)、
図18の信号点1804に相当する光変調信号を送信し(2908)、
・・・
というように、リファレンスシンボル2801を構成する。なお、リファレンスシンボル2801の構成方法は、図28の構成に限ったものではない。例えば、図18のように4つの信号点が存在した場合、リファレンスシンボル2801において、各信号点のシンボルを必ず送信する、つまり、「信号点1801のシンボルを送信」、「信号点1802のシンボルを送信」、「信号点1803のシンボルを送信」、「信号点1804のシンボルを送信」が含まれていることが重要となる。
【0303】
図25の受信信号点推定部2602は、色空間または表色系に関する情報2205、信号処理後の信号2207、制御情報2209を入力とする。
【0304】
受信信号点推定部2602は、色空間または表色系に関する情報2205から信号処理後の信号2207の色空間、表色系を知ることになる。さらに、受信信号点推定部2602は、制御情報2209から、データシンボル2104の変調方式(または、変調方式の信号点の数)を知ることになる。
【0305】
受信信号点推定部2602は、これらの情報に基づき、例えば、xy色度図における(真の)受信信号点の位置の推定を開始することになる。
【0306】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点1801のシンボル、例えば、図28の2901、2905、・・・から、(真の)受信信号点2701を得ることになる。
【0307】
同様に、受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点1802のシンボル、例えば、図28の2902、2906、・・・から、(真の)受信信号点2702を得ることになる。
【0308】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点1803のシンボル、例えば、図28の2903、2907、・・・から、(真の)受信信号点2703を得ることになる。
【0309】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点1804のシンボル、例えば、図28の2904、2908、・・・から、(真の)受信信号点2704を得ることになる。
【0310】
そして、受信信号点推定部2602は、受信信号点2701、2702、2703、2704の情報を受信信号点信号2603として出力する。
【0311】
復調部2210は、色空間または表色系に関する情報2205、信号処理後の信号2207、制御情報2209、受信信号点信号2603を入力とする。
【0312】
そして、復調部2210は、色空間または表色系に関する情報2205、制御情報2209から、色空間または表色系の設定を行い、図27におけるデータシンボル2104を抽出し、データシンボル2104の復調を開始する。
【0313】
復調部2210の動作例を、図29を用いて説明する。図29において、xy色度図であり、横軸はxであり、縦軸はyである。図29において、3001はデータシンボルの受信信号点であり、この位置は、図25の信号処理後の信号2207から得られる。
【0314】
復調部2210では、(真の)受信信号点2701、2702、2703、2704とデータシンボルの受信信号点3001を用いて、復調を行う。例えば、硬判定を行う場合、「信号点2701とデータシンボルの受信信号点3001のユークリッド距離」、「信号点2702とデータシンボルの受信信号点3001のユークリッド距離」、「信号点2703とデータシンボルの受信信号点3001のユークリッド距離」、「信号点2704とデータシンボルの受信信号点3001のユークリッド距離」を求め、「信号点2702とデータシンボルの受信信号点3001のユークリッド距離」が最も小さいと判断し、データシンボルではb0=0、b1=0が伝送されていると判断し、「b0=0、b1=0」を得る。
【0315】
軟判定の場合、(真の)受信信号点2701、2702、2703、2704とデータシンボルの受信信号点3001を用いて、例えば、b0の対数尤度比、b1の対数尤度比を得ることになる。
【0316】
その後、例えば、誤り訂正復号を行い、受信データを得ることになる。
【0317】
以上のように、動作することで、受信装置は、高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
【0318】
図25の受信装置における信号処理部2601において、ホワイトバランスの調整において通信用のモードが存在していてもよい。また、露出調整において通信モードが存在していてもよい。
【0319】
例えば、ホワイトバランスの調整として、「画像、動画撮影のためのオートホワイトバランス調整モード」が存在していた場合、このモードに設定し、上述のように送信装置が例えば図18のようなマッピングで光変調信号を送信した場合に、受信装置において、図26のような受信状態となり、データの受信品質が悪いということが起こりえる。この場合に、信号処理部2601に通信のためのホワイトバランス調整モードがあり、そのモードに設定すると、受信信号点の状態が改善され、データの受信品質が向上することになる(通信のためのホワイトバランス調整モードでは、受信信号点の状態が、データの受信品質が向上するようにホワイトバランスを調整することになる)。
【0320】
同様に、露出調整として、信号処理部2601において、通信のための露出調整モードがあり、そのモードに設定すると、受信信号点の状態が改善され、データの受信品質が向上することになる(通信のための露出調整モードでは、受信信号点の状態が、データの受信品質が向上するように露出を調整することになる)。
【0321】
具体的には、例えば、図25の受信装置の信号処理部2601において、通信のためのホワイトバランス調整モード以外のモードであり、かつ/または、通信のための露出調整モード以外のモードのとき、図26のような受信状態であるものとする。しかし、図25の受信装置の信号処理部2601において、通信のためのホワイトバランス調整モード、通信のための露出調整モードに設定された場合、例えば、図19のような通信状態となるようにホワイトバランスと露出を調整することになる、つまり、受信状態が良好となるようにホワイトバランスと露出を調整することになる。なお、この場合、「画像・動画」が人間にとって不快を感じないような「画像・動画」となっているとは限らない。
【0322】
これを実現するために、信号処理部2601は、外部から、モード設定のための入力信号を有していてもよい。このとき、ユーザは、モード設定として、通信用のモードと設定し、この設定情報が、モード設定のための入力信号として、信号処理部2601に入力され、信号処理部2601が、通信のためのホワイトバランスの調整、露出の調整を行うことになる。なお、この点については、送信装置が2次元のマッピングを行い光変調信号を送信する場合、送信装置が他の実施の形態で説明したような3次元のマッピングを行い光変調信号を送信する場合、いずれの場合であっても同様に実施することができる。
【0323】
なお、本実施の形態では、xy色度図を用いた図18のようにマッピングを行った場合について説明したが、xy色度図ではなく、他の色空間、表色系を用いてマッピングを行ったときでも同様に実施することが可能である。また、本実施の形態では、xy色度図において、4つの信号点が存在する場合の実施例を説明しているが、存在する信号点の数は4つに限ったものではなく、「8つの信号点が存在する場合、つまり、3ビット伝送を行う場合」、「16個の信号点が存在する場合、つまり、4ビット伝送を行う場合」、「64個の信号点が存在する場合、つまり、6ビット伝送を行う場合」などについても同様に実施することができる。
【0324】
例えば、8つの信号点が存在する場合(8つの信号点を、第1の信号点、第2の信号点、第3の信号点、第4の信号点、第5の信号点、第6の信号点、第7の信号点、第8の信号点と名づける)、つまり、3ビット伝送を行う場合」、リファレンスシンボル2801において、各信号点のシンボルを必ず送信する、つまり、「第1の信号点のシンボルを送信」、「第2の信号点のシンボルを送信」、「第3の信号点のシンボルを送信」、「第4の信号点のシンボルを送信」、「第5の信号点のシンボルを送信」、「第6の信号点のシンボルを送信」、「第7の信号点のシンボルを送信」、「第8の信号点のシンボルを送信」が含まれていることが重要となる。
【0325】
なお、図27におけるリファレンスシンボル2801の送信方法の例として、図28のような送信方法を説明した。このとき、送信装置と受信装置で、図28の信号点の送信の順番、送信するシンボルの数を共有している方法が考えられる。
【0326】
また、送信装置と受信装置で、図28の信号点の送信の順番や送信するシンボルの数を共有せずに、受信装置が、これらを推定する方法であってもよい。
【0327】
また、本実施の形態では、2次元におけるマッピングを例に説明したが、3次元のマッピングを行ったときも、同様に実施することが可能である。
【0328】
(実施の形態7)
本実施の形態では、受信装置のデータの受信品質を向上させるための実施の形態6の変形例の説明を行う。
【0329】
実施の形態1、実施の形態2で説明したように、例えば、図6の送信装置が、図30のように、「刺激値X、Y、Zで形成した3次元に信号点配置を行ったとき」の8つの信号点に基づく光変調信号を送信するものとする。図30に示すように、刺激値X、刺激値Y、刺激値Zの軸を設定しており、8つの信号点の刺激値X、刺激値Y、刺激値Zの座標および。各信号点と伝送する3ビット、ビットb0、ビットb1、ビットb2の関係については、実施の形態2で説明したとおりであるので、説明を省略する。
【0330】
図25は、図6の送信装置が送信した光変調信号を受信する受信装置の構成の一例を示している。なお、図25において、図22と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
【0331】
図25において、信号処理部2601は、図22の色空間または表色系変換部2206の機能である「色空間または表色系変換」の機能を有するとともに、露出の調整機能、ホワイトバランスの調整機能を有しているものとする。なお、図25の受信装置の構成では、信号処理部2601が、露出の調整機能、ホワイトバランスの調整機能を有している構成としているが、露出の調整機能、ホワイトバランスの調整機能をイメージセンサが有しているという構成であってもよい。また、露出の調整は、信号処理部2601やイメージセンサが自動的に行ってもよいし、受信装置を使用するユーザが設定を行ってもよい。また、ホワイトバランスの調整についても、信号処理部2601やイメージセンサが自動的に行ってもよいし、受信装置を使用するユーザが設定を行ってもよい。
【0332】
例えば、図25における信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行った後の復調部における刺激値X、Y、Zで形成する空間における受信信号点の位置の例を図31に示す。なお、図31において、8つの黒丸は受信信号点を示している。
【0333】
例えば、送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2010の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3210であり、例えば、Xの値が0.3、Yの値が0.3、Zの値が0.2であり、つまり、X、Y、Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.3,0.3,0.2)とあらわす。
【0334】
同様に、送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2011の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3211であり、例えば、Xの値が0.1、Yの値が0.8、Zの値が0.3であり、つまり、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.1,0.8,0.3)とあらわす。
【0335】
送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2012の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3212であり、例えば、Xの値が0.7、Yの値が0.5、Zの値が0.3の信号点であり、つまり、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.7,0.5,0.3)とあらわす。
【0336】
送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2013の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3213であり、例えば、Xの値が0.75、Yの値が0.1、Zの値が0.2の信号点であり、つまり、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.75,0.1,0.2)とあらわす。
【0337】
送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2020の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3220であり、例えば、Xの値が0.1、Yの値が0.1、Zの値が0.9の信号点であり、つまり、X、Y、Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.1,0.1,0.9)とあらわす。
【0338】
送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2021の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3221であり、例えば、Xの値が0.2、Yの値が0.75、Zの値が0.75の信号点であり、つまり、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.2,0.75,0.75)とあらわす。
【0339】
送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2022の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3222であり、例えば、Xの値が0.9、Yの値が0.9、Zの値が0.9の信号点であり、つまり、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.9,0.9,0.9)とあらわす。
【0340】
送信装置が、実施の形態2で説明したように、信号点2023の信号を送信したと仮定し、信号処理部2601において、露出の調整、および、ホワイトバランスの調整を行ったあとに得られ、ノイズ成分がないと仮定したときの信号点(ここでは、真の信号点と呼ぶことにする)が3223であり、例えば、Xの値が0.75、Yの値が0.2、Zの値が0.7の信号点であり、つまり、X,Y,Zの座標系の座標を(X,Y,Z)=(0.75,0.2,0.7)とあらわす。
【0341】
なお、各信号点とビット(b0、b1、b2)の関係については、実施の形態2で説明したとおりである。
【0342】
このように、受信装置では、送信装置が使用した信号点配置と異なる受信信号点配置となる可能性がある。(図31のように「8つの受信信号点がどの位置に存在するか」が変化する。)これは、受信装置が周りの環境から得ている光を受けているために発生する現象である。
【0343】
図25の受信装置の受信信号点推定部2602では、図31の8つの真の受信信号点の位置を知る必要がある。
【0344】
この課題を解決するための送信装置が送信するフレーム構成の例を、図27を用いて説明する。
【0345】
図27は、送信装置が送信する光変調信号のフレーム構成の例を示しており、図21と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、また、すでに説明を行っているので説明を省略する。
【0346】
図27のフレーム構成では、リファレンスシンボル2801を、データシンボル2104の送信の前に配置している。なお、ここでは、リファレンスシンボルと呼んでいるが、この呼び名に限ったものではない。例えば、パイロットシンボル、リファレンス信号などと呼んでもよい。
【0347】
図32に、図27のリファレンスシンボル2801の構成の一例を示す。送信装置は、図32のように、まず、図30の信号点2010に相当する光変調信号を送信する(3301)。送信装置は、その後、
図30の信号点2011に相当する光変調信号を送信し(3302)、
図30の信号点2012に相当する光変調信号を送信し(3303)、
図30の信号点2013に相当する光変調信号を送信し(3304)、
図30の信号点2020に相当する光変調信号を送信し(3305)、
図30の信号点2021に相当する光変調信号を送信し(3306)、
図30の信号点2022に相当する光変調信号を送信し(3307)、
図30の信号点2023に相当する光変調信号を送信し(3308)、
・・・
というように、リファレンスシンボル2801を構成する。なお、リファレンスシンボル2801の構成方法は、図32の構成に限ったものではない。例えば、図30のように8つの信号点が存在した場合、リファレンスシンボル2801において、各信号点のシンボルを必ず送信する、つまり、「信号点2010のシンボルを送信」、「信号点2011のシンボルを送信」、「信号点2012のシンボルを送信」、「信号点2013のシンボルを送信」、「信号点2020のシンボルを送信」、「信号点2021のシンボルを送信」、「信号点2022のシンボルを送信」、「信号点2023のシンボルを送信」が含まれていることが重要となる。
【0348】
図25の受信信号点推定部2602は、色空間または表色系に関する情報2205、信号処理後の信号2207、制御情報2209を入力とする。
【0349】
受信信号点推定部2602は、色空間または表色系に関する情報2205から信号処理後の信号2207の色空間、表色系を知ることになる。さらに、受信信号点推定部2602は、制御情報2209から、データシンボル2104の変調方式(または、変調方式の信号点の数)を知ることになる。
【0350】
受信信号点推定部2602は、これらの情報に基づき、例えば、刺激値X、Y、Zで形成する3次元における(真の)受信信号点の位置の推定を開始することになる。
【0351】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2010のシンボル、例えば、図32の3301、・・・から、(真の)受信信号点3210を得ることになる。
【0352】
同様に、受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2011のシンボル、例えば、図32の3302、・・・から、(真の)受信信号点3211を得ることになる。
【0353】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2012のシンボル、例えば、図32の3303、・・・から、(真の)受信信号点3212を得ることになる。
【0354】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2013のシンボル、例えば、図32の3304、・・・から、(真の)受信信号点3213を得ることになる。
【0355】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2020のシンボル、例えば、図32の3305、・・・から、(真の)受信信号点3220を得ることになる。
【0356】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2021のシンボル、例えば、図32の3306、・・・から、(真の)受信信号点3221を得ることになる。
【0357】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2022のシンボル、例えば、図32の3307、・・・から、(真の)受信信号点3222を得ることになる。
【0358】
受信信号点推定部2602は、例えば、送信装置が送信した信号点2023のシンボル、例えば、図32の3308、・・・から、(真の)受信信号点3223を得ることになる。
【0359】
そして、受信信号点推定部2602は、受信信号点3210、3211、3212、3213、3220、3221、3222、3223の情報を受信信号点信号2603として出力する。
【0360】
復調部2210は、色空間または表色系に関する情報2205、信号処理後の信号2207、制御情報2209、受信信号点信号2603を入力とする。
【0361】
そして、復調部2210は、色空間または表色系に関する情報2205、制御情報2209から、色空間または表色系の設定を行い、図27におけるデータシンボル2104を抽出し、データシンボル2104の復調を開始する。
【0362】
復調部2210の動作例を、図33を用いて説明する。図33は、刺激値X、Y、Zで形成する3次元空間である。図33において、3401はデータシンボルの受信信号点であり、この位置は、図25の信号処理後の信号2207から得られる。
【0363】
復調部2210では、(真の)受信信号点3210、3211、3212、3213、3220、3221、3222、3223とデータシンボルの受信信号点3401を用いて、復調を行う。
【0364】
例えば、硬判定を行う場合、
「信号点3210とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3211とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3212とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3213とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3220とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3221とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3222とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
「信号点3223とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」、
を求め、「信号点3210とデータシンボルの受信信号点3401のユークリッド距離」が最も小さいと判断し、データシンボルではb0=0、b1=0、b2=0が伝送されていると判断し、「b0=0、b1=0、b2=0」を得る。
【0365】
軟判定の場合、(真の)受信信号点3210、3211、3212、3213、3220、3221、3222、3223とデータシンボルの受信信号点3001を用いて、例えば、b0の対数尤度比、b1の対数尤度比、b2の対数尤度比を得ることになる。
【0366】
その後、例えば、誤り訂正復号を行い、受信データを得ることになる。
【0367】
以上のように、動作することで、受信装置は、高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
【0368】
なお、本実施の形態では、刺激値X,Y、Zで形成した3次元空間を用いた図30のようにマッピングを行った場合について説明したが、刺激値X,Y、Zで形成した3次元空間ではなく、他のパラメータを用いた3次元空間における色空間、表色系を用いてマッピングを行ったときでも同様に実施することが可能である。例えば、実施の形態3で説明したsRGBの形式の3つの信号、R[sRGB]の信号、G[sRGB]の信号、B[sRGB]の信号で形成した3次元空間を用いたマッピング、実施の形態4で説明した、AdobeRGBの3つの信号、R[A-RGB]の信号、G[A-RGB]の信号、B[A-RGB]の信号形成した3次元空間を用いたマッピングを用いても同様に実施することが可能である。当然であるが、3次元空間における色空間、表色系を用いてマッピングはこれに限ったものではない。
【0369】
また、本実施の形態では、刺激値X,Y、Zで形成した3次元空間において、8つの信号点が存在する場合の実施例を説明しているが、存在する信号点の数は8つに限ったものではなく、「4つの信号点が存在する場合、つまり、2ビット伝送を行う場合」、「16個の信号点が存在する場合、つまり、4ビット伝送を行う場合」、「64個の信号点が存在する場合、つまり、6ビット伝送を行う場合」などについても同様に実施することができる。
【0370】
例えば、「4つの信号点が存在する場合(4つの信号点を、第1の信号点、第2の信号点、第3の信号点、第4の信号点と名づける)、つまり、2ビット伝送を行う場合」、リファレンスシンボル2801において、各信号点のシンボルを必ず送信する、つまり、「第1の信号点のシンボルを送信」、「第2の信号点のシンボルを送信」、「第3の信号点のシンボルを送信」、「第4の信号点のシンボルを送信」が含まれていることが重要となる。
【0371】
なお、図27におけるリファレンスシンボル2801の送信方法の例として、図32のような送信方法を説明した。このとき、送信装置と受信装置で、図32の信号点の送信の順番、送信するシンボルの数を共有している方法が考えられる。
【0372】
また、送信装置と受信装置で、図32の信号点の送信の順番や送信するシンボルの数を共有せずに、受信装置が、これらを推定する方法であってもよい。
【0373】
(実施の形態8)
本実施の形態では、高いデータの受信品質が得ることができ通信システムの構成について説明する。
【0374】
図34は、本実施の形態における通信システムの例を示している。図34では、第1の通信装置3590と第2の通信装置3591が通信を行っているものとする。
【0375】
図34において、第1の通信装置3590が具備する送信装置3502は光変調信号を送信する装置であり、第2の通信装置3591の受信装置3532は、光変調信号を受信する受信装置であるものとする。
【0376】
そして、第2の通信装置3591が具備する送信装置3536は、光変調信号を送信する送信装置であってもよいし、変調信号を電波で送信する送信装置であってもよいし、変調信号を、有線を用いて送信する送信装置であってもよい。第1の通信装置3590は、第2の通信装置3591が具備する送信装置3536が送信した変調信号を受信する受信装置3505を具備する。
【0377】
第1の通信装置3590の送信装置3502は、データ3501、制御信号3507を入力とし、制御信号3507に基づいて、マッピング等の信号処理を行い、光変調信号3503を出力する。なお、送信装置の具体的な構成、および、動作については、実施の形態1から実施の形態7で説明しているが、本実施の形態特有の動作については、後で説明を行う。
【0378】
第2の通信装置3591の受信装置3532は、第1の通信装置3590の送信装置3502が送信した光変調信号3503を受信し、受信信号3531を入力とする。
【0379】
受信装置3532は、受信信号3531を復調することにより、受信データ3533を得、出力するとともに、例えば、受信状態などの第1の通信装置3590に通知するための情報3534を出力する。
【0380】
第2の通信装置3591の送信装置3536は、送信データ3535、通知するための情報3534を入力とし、変調信号3537を生成し、出力する。
【0381】
第1の通信装置3590の受信装置3505は、第2の通信装置3591の送信装置3536が送信した変調信号3537を受信し、受信信号3504を入力とする。
【0382】
受信装置3505は、受信信号3504を復調し、受信データ3506を出力するとともに、第2の通信装置3591の受信状態に関する情報などを制御信号3507として出力する。
【0383】
以下では、図34の上記の説明のように動作する場合の例を説明する。
【0384】
例えば、図34の第1の通信装置3590の送信装置3502が、図18のようなマッピングの光変調信号3503を生成し、出力するものとする。なお、この点については、実施の形態1、実施の形態6で説明したとおりである。
【0385】
このとき、図34の第2の通信装置3591の受信装置3532の受信状態が、実施の形態6で説明したように、図29のような受信状態であるものとする。このとき、(真の)受信信号点が4つあるが、4つの受信信号点のうち2つの受信信号点で形成するユークリッド距離の最小値が小さいため、データの受信品質が悪いことになる。
【0386】
一方で、例えば、図34の第1の通信装置3590の送信装置3502が、図35のようなマッピングの光変調信号を生成し、出力するものとする。なお、図34の第1の通信装置3590の送信装置3502は、例えば、実施の形態1で説明した図9の構成をもつことになる。
【0387】
図35において、図18と同様、xy色度図における4つの信号点をもつ変調方式を説明するための図である。図35において、横軸はx、縦軸はyとなる。図35における4つの黒丸は、信号点をあらわす。
【0388】
信号点3601のxの値は0.15、yの値は0.15であり、(x、y)=(0.15、0.15)とあらわす。
【0389】
信号点3602のxの値は0.5、yの値は0.5であり、(x、y)=(0.5、0.5)とあらわす。
【0390】
信号点3603のxの値は0.5、yの値は0.15であり、(x、y)=(0.5、0.15)とあらわす。
【0391】
信号点3604のxの値は0.15、yの値0.15であり、(x、y)=(0.15、0.15)とあらわす。
【0392】
そして、入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=0、b1=1、つまり、[b0、b1]=[0,1]のとき信号点1801にマッピングを行い、(x、y)=(0.15、0.5)を出力するというマッピングを行う。
【0393】
同様に、入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=0、b1=0、つまり、[b0、b1]=[0,0]のとき信号点1802にマッピングを行い、(x、y)=(0.5、0.5)を出力するというマッピングを行う。
【0394】
入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=1、b1=0、つまり、[b0、b1]=[1,0]のとき信号点1803にマッピングを行い、(x、y)=(0.5、0.15)を出力するというマッピングを行う。
【0395】
入力ビットをビットb0、ビットb1としたとき、b0=1、b1=1、つまり、[b0、b1]=[1,1]のとき信号点1804にマッピングを行い、(x、y)=(0.15、0.15)を出力するというマッピングを行う。
【0396】
以上の動作を、図9のマッピング部904が行うことになるが、動作の詳細については、実施の形態1で説明したので、説明は省略する。
【0397】
例えば、図34の第1の通信装置3590の送信装置3502が、図35のようなマッピングの光変調信号3503を生成し、出力するものとする。
【0398】
このとき、図34の第2の通信装置3591の受信装置3532の受信状態が、図36のような状態であるものとする。なお、図34の第2の通信装置3591の受信装置3532は、例えば、図22のような構成をもつものとする。
【0399】
図36において、xy色度図であり、横軸はxであり、縦軸はyである。図36において、3710はデータシンボルの受信信号点であり、3701、3702、3703、3704は、実施の形態6で説明した(真の)受信信号点となる。
【0400】
(真の)受信信号点3701のxの値は0.3、yの値は0.65であり、(x、y)=(0.3、0.65)とあらわす。このとき、b0=0、b1=1である。
【0401】
(真の)受信信号点3702のxの値は0.65、yの値は0.65であり、(x、y)=(0.65、0.65)とあらわす。このとき、b0=0、b1=0である。
【0402】
(真の)受信信号点3703のxの値は0.65、yの値は0.3であり、(x、y)=(0.65、0.3)とあらわす。このとき、b0=1、b1=1である。
【0403】
(真の)受信信号点3704のxの値は0.3、yの値h0.3であり、(x、y)=(0.3、0.3)とあらわす。このとき、b0=0、b1=0である。
【0404】
図34の第2の通信装置3591の受信装置3532が、図36のような受信状態のとき、4つの(真の)受信信号点のうち2つの受信信号点で形成するユークリッド距離の最小値が大きいため、データの受信品質はよいことになる。
【0405】
したがって、第1の通信装置3590の送信装置3502は、図35のようなマッピングで、光変調信号を送信したほうがよいことになる。
【0406】
以下では、第1の通信装置3590の送信装置3502が、マッピング方法を選択することができるための方法の例について説明する。
【0407】
図37は、図34の第1の通信装置3590と第2の通信装置3591の時間軸における通信例を示している。図37において、横軸は時間となる。
【0408】
図37に示すように、図34の第1の通信装置3590は「フレーム#1」の送信を行う。
【0409】
すると、図34の第2の通信装置3591は、「フレーム#1」を受信し、その後、「フレーム♭1」を送信する。
【0410】
図34の第1の通信装置3590は、「フレーム♭1」を受信し、その後、「フレーム#2」を送信する。
【0411】
図34の第2の通信装置3591は、「フレーム#2」を受信し、その後、「フレーム♭2」を送信する。
【0412】
図34の第1の通信装置3590は、「フレーム♭2」を受信し、その後、「フレーム#3」を送信する。
【0413】
このときの図37の送信の具体的例を説明する。
【0414】
図37における「フレーム#1」「フレーム#2」「フレーム#3」は、図38のシンボルを含んでいるものとする。図38において、横軸は時間であり、3901は各信号点のシンボルであり、例えば、図34の第1の通信装置3590が図18のマッピングを用いてシンボルを送信する場合、信号点1801のシンボル、信号点1802のシンボル、信号点1803のシンボル、信号点1804のシンボルを送信する。また、図34の第1の通信装置3590が図35のマッピングを用いてシンボルを送信する場合、信号点3601のシンボル、信号点3602のシンボル、信号点3603のシンボル、信号点3604のシンボルを、各信号点のシンボル3901として送信する。
【0415】
図37における「フレーム♭1」「フレーム♭2」は、図39のシンボルを含んでいるものとする。図39において、横軸は時間であり、4001は各受信信号点のシンボルである。
【0416】
例えば、図37の「フレーム#1」において、図18のマッピングを用いて、図34の第1の通信装置3590の送信装置3502は、シンボルを送信するものとする。
【0417】
すると、図34の第2の通信装置3591の受信装置3532は、「フレーム#1」に含まれる「各信号点のシンボル」3901を用いて、受信信号点を推定し、その結果、図29のような受信状態であると認識したものとする。
【0418】
このとき、図34の第2の通信装置3591の送信装置3536は、図29のような通信状態であるという情報を含んだ「フレーム♭1」を送信するものとする。
【0419】
図29のような通信状態であるという情報」は、「色度図xyにおける4つの受信信号点の座標」であってもよいし、「4つの受信信号点のうち2つの受信信号点で形成するユークリッド距離の最小値」であってもよいし、「受信状態」であってもよいし、「パケット(または、フレームや情報)が受信できたかどうか」を示す情報であってもよい(この例に限ったものではない)。
【0420】
第1の通信装置3590の受信装置3505は、「フレーム♭1」を受信し、第2の通信装置3591の受信状態を知ることになる。このとき、第1の通信装置3590は、第2の通信装置3591は、受信状態が悪いと判断したものとする。
【0421】
すると、第1の通信装置3590は、マッピング方法を図18から図35に切り替え、図35のマッピング方法を用いて「フレーム#2」を送信するものとする。
【0422】
第2の通信装置3591の受信装置3532は、「フレーム#2」を受信し、マッピング方法が切り替わっているため、データの受信品質が向上することになる。
【0423】
なお、本実施の形態では、4つの信号点を持つマッピング方法として、図18図35の切り替えを例に説明したが、マッピング方法はこの例に限ったものではない。マッピング方法の切り替え方法について、例えば、以下の二つの方法があげられる。
【0424】
方法1:
第1の通信装置3590は、4つの信号点をもつマッピング方法を複数可能であり、この複数のマッピング方法の中からマッピング方法を選択し、選択したマッピング方法を用いて、シンボルを生成し、光変調信号を送信する。なお、4つの信号点を持つマッピング方法の複数の方法に関しては、第2の通信装置3591も知っているものとする。
【0425】
例えば、4つの信号点を持つマッピング方法として、4つのマッピング方法を用意するものとする。例えば、マッピング方法1、マッピング方法2、マッピング方法3、マッピング方法4があるものとする。第1の通信装置3590は、「マッピング方法1、マッピング方法2、マッピング方法3、マッピング方法4」のいずれかのマッピング方法を選択し、シンボルを送信することになる。
【0426】
このとき、第1の通信装置3590は、第2の通信装置3591に対し、どのマッピング方法を用いたかの情報を制御情報として送信してもよい。
【0427】
例えば、この制御情報として、v0、v1を用意しておき、第1の通信装置3590は、v0、v1を含む制御情報を送信することになる。
【0428】
「v0=0、v1=0のとき、マッピング方法#1を用いた」ということを示しており、「v0=0、v1=1のとき、マッピング方法#2を用いた」ということを示しており、「v0=1、v1=0のとき、マッピング方法#3を用いた」ということを示しており、「v0=1、v1=1のとき、マッピング方法#4を用いた」ということを示すものとする。
【0429】
第2の通信装置3591は、v0の値、v1の値を知ることで、第1の通信装置3590が使用したマッピング方法を知ることになる。
【0430】
ただし、マッピングの方法に関する情報を第1の通信装置3590が送信しなくてもよい。例えば、図28のようにリファレンスシンボル2801を送信した場合、これにより、第2の通信装置3591は、受信信号点の位置を推定することができる。
【0431】
方法2:
第1の通信装置3590は、第2の通信装置3591が送信した「受信状態(通信状態)に関する情報」に基づいて、4つに信号点の位置を決定し、決定した4つの信号点の位置にしたがったマッピング方法を用いて、シンボルを生成し、光変調信号を送信する。このとき、例えば、図28のようにリファレンスシンボル2801を送信した場合、これにより、第2の通信装置3591は、受信信号点の位置を推定することができる。
【0432】
なお、上述の説明では、4つの信号点を持つマッピング方法を例に説明したが、信号点の数は4つに限ったものではない。2つの信号点を持つマッピング方法、8つの信号点を持つマッピング方法、16個の信号点を持つマッピング方法、64個の信号点を持つマッピング方法などでも、同様に実施することができる。
【0433】
また、本実施の形態では、xy色度図に信号点を配置する例で説明したがこれに限ったものではなく、色空間に信号点を配置する方法、表色系に信号点を配置する方法のときについても同様に実施することができる。よって、本実施の形態のように2次元にマッピングを行う場合と同様に他の実施の形態で説明したような3次元にマッピングを行う場合についても同様に実施することが可能である。
【0434】
(実施の形態9)
実施の形態8において、一例として、送信装置が通信相手からの情報に基づき、マッピングの配置を切り替える方法について説明した。本実施の形態は4つの信号点をもつマッピング方法の例を説明する。
【0435】
図18のように信号点を配置した場合、信号点1801、1802、1803、1804で構成する図形は正方形となる。
【0436】
同様に、図35のように信号点を配置した場合、信号点3601、3602、3603、3604で構成する図形は正方形になる。
【0437】
このように、実施の形態8で説明したように、送信装置が4つの信号点のマッピング方法を図18のマッピング方法、図35のマッピング方法のように複数のマッピング方法のいずれかを選択できる場合、複数のマッピング方法の信号点配置はいずれも正方形であってもよい。
【0438】
ただし、信号点1801、1802、1803、1804で構成する正方形の対角線の交点と信号点3601、3602、3603、3604で構成する正方形の交点は、xy色度図において異なっていてもよい、ということが特徴的な点となる。
【0439】
送信装置が、複数の「4つの信号点を持つマッピング方法」からマッピング方法を選択し、変調信号を生成するものとする。このとき、複数の「4つの信号点を持つマッピング方法」の信号点配置がいずれも、図18図35のように正方形であり(角に信号点がある)、かつ、複数の「4つの信号点を持つマッピング方法」には、第1のマッピング方法と第2のマッピング方法が存在することが特徴的な点となる。なお、第1のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点と第2のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点は、xy色度図において、異なる点となる。
【0440】
このようにすることにより、送信装置と受信装置が存在する環境における外部の光の影響を軽減でき、高いデータの受信品質を得ることが可能である。
【0441】
本実施の形態では、xy色度図に信号点を配置する例で説明したがこれに限ったものではなく、色空間に信号点を配置する方法、表色系に信号点を配置する方法のときについても同様に実施することができる。
【0442】
(実施の形態10)
本実施の形態では、例えば、図6図9の送信装置が、図21図27のフレーム構成で、光変調信号を送信したときのデータシンボルの送信方法の例について説明する。
【0443】
図21図27のフレーム構成において、データシンボルの送信方法について説明を行う。
【0444】
図6図9の送信装置が、例えば、xy色度図において2つの信号点が存在するマッピング、4つの信号点が存在するマッピング、3次元において、2つ、または、4つ、または、8つの信号点が存在するようなマッピングなどのように信号点数の少ないマッピングを行った場合、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性があり、使用する場面によっては、人間に不快を与えたり、広告などの照明と兼用とした場合に不都合であったりする可能性がある。以下では、この課題を克服するための送信方法について説明する。
【0445】
送信装置が図9のような構成を具備している場合、符号化部902の後に「データのランダマイズ部」または「スクランブラ」を配置し、データをランダマイズしてもよい。当然であるが、受信装置では、データのランダマイズを考慮して、復調を行うことになる。
【0446】
また、マッピング部904の後に「シンボルランダマイズ部」または「スクランブラ」を配置し、シンボルをランダマイズしてもよい。当然であるが、受信装置では、シンボルのランダマイズを考慮して、復調を行うことになる。
【0447】
しかし、上述で説明したように、信号点の数が少ないマッピングを行った場合、これらのランダマイズを行っても、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性がある。
【0448】
この課題を解決する方法として、図10図11図21図27における、少なくともデータシンボルにおいて、マッピング方法を切り替える方法を説明する。
【0449】
マッピングを切り替える方法として、以下の3つの方法を考える。
【0450】
切り替え方法1:
シンボル単位でマッピング方法を切り替える。
【0451】
切り替え方法2:
フレーム単位でマッピング方法を切り替える。
【0452】
切り替え方法3:
複数シンボル単位でマッピング方法を切り替える。
【0453】
以下では、まず、切り替え方法1について説明を行う。簡単な例として、2つのマッピング方法を切り替える場合について説明を行う。ただし、あくまでも例であり、3つ以上のマッピング方法を切り替えるようにしてもよい。
【0454】
例えば、図6の送信装置が、図27のようなフレーム構成のシンボルを送信する場合の例について説明する。なお、図6の送信装置は、4つの信号点を持つマッピングを行うものとする。
【0455】
図27のフレーム構成におけるデータシンボル2104の構成の一例を図40に示す。図40において、横軸は時間であり、第1のマッピング方法4101のシンボルを送信し、その後、第2のマッピング方法4102のシンボル、第1のマッピング方法4103のシンボル、第2のマッピング方法4104のシンボル・・・の順にシンボルを送信することになる。
【0456】
次に、第1のマッピング方法と第2のマッピング方法の例について説明する。
【0457】
例として、第1のマッピング方法、第2のマッピング方法が、いずれもxy色度図に4つの信号点を配置したマッピングであるものとする。
【0458】
第1のマッピング方法は図18のようなマッピング方法とし、第2のマッピング方法は図35のようなマッピングとする。
【0459】
このとき、実施の形態8で説明したように、「第1のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点と第2のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点は、xy色度図において、異なる」ことが特徴的な点となる。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0460】
また、3つ以上のマッピングを切り替える場合、3つ以上のマッピング方法は、第3のマッピング方法と第4のマッピング方法を含んでいるものとする。なお、第3のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点と第4のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点は、xy色度図において、異なる点となる。
【0461】
さらに別の方法として、第5のマッピング方法を、xy色度図において4つの信号点を持つマッピング方法とし、第6のマッピング方法を、xy色度図ではない表色系または色空間において4つの信号点をもつマッピング方法とする。
【0462】
そして、例えば、第5のマッピング方法と第6のマッピング方法の2つのマッピング方法を切り替える場合、図40と同様に、第5のマッピング方法のシンボルを送信し、その後、第6のマッピング方法のシンボル、第5のマッピング方法のシンボル、第6のマッピング方法のシンボル、・・・の順に送信することになる。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0463】
また、3つ以上のマッピングを切り替える場合、3つ以上のマッピング方法は、第7のマッピング方法と第8のマッピング方法を含んでいるものとする。なお、「第7のマッピング方法における信号点を配置する表色系または色空間」と「第8のマッピング方法における信号点を配置する表色系または色空間」は異なるものとする。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0464】
なお、3つ以上のマッピング方法を切り替える場合、必ずしも、規則的にマッピング方法を切り替えなくてもよい。
【0465】
例えば、規則的に切り替える場合、「第9のマッピング方法のシンボルを送信し、その後、第10のマッピング方法のシンボル、第11のマッピング方法のシンボル、第9のマッピング方法のシンボル、第10のマッピング方法のシンボル、第11のマッピング方法のシンボル、第9のマッピング方法のシンボル、第10のマッピング方法のシンボル、第11のマッピング方法のシンボル、・・・」と送信することになる。
【0466】
規則的に切り替えない場合、第9のマッピングのシンボル、第10のマッピングのシンボル、第11のマッピングのシンボルをどのように並べて送信してもよいことになる。
【0467】
なお、この点については、2つ以上のマッピング方法を切り替える場合についても同様で、規則的に切り替えてもよいし、規則的に切り替えないとしてもよい。
【0468】
次に、切り替え方法2について説明を行う。簡単な例として、2つのマッピング方法を切り替える場合について説明を行う。ただし、あくまでも例であり、3つ以上のマッピング方法を切り替えるようにしてもよい。
【0469】
例えば、図6の送信装置が図27のようなフレーム構成のシンボルを送信する場合の例について説明する。なお、図6の送信装置は、4つの信号点を持つマッピングを行うものとする。
【0470】
図41において、横軸は時間であり、第1番目のフレーム4201を送信し、その後、第2番目のフレーム4202、第3番目のフレーム4203、第4番目のフレーム4204、・・・の順にフレームを送信するものとする。このとき、第1番目のフレーム4201、第2番目のフレーム4202、第3番目のフレーム4203、第4番目のフレーム4204、・・・は、例えば、図27の構成のフレームであるものとする。
【0471】
このとき、一例とし、第1番目のフレーム4201は第1のマッピング方法を使用し、第2番目のフレーム4202は第2のマッピング方法を使用し、第3番目のフレーム4203は第1のマッピング方法を使用し、第4番目のフレーム4204は第2のマッピング方法を使用し、・・・、とするものとする。
【0472】
なお、第1のマッピング方法と、第2のマッピング方法の特徴については、上述のとおりである。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0473】
また、フレーム単位で、3つ以上のマッピングを切り替えてもよい。この場合、3つ以上のマッピング方法は、第3のマッピング方法と第4のマッピング方法を含んでいるものとする。なお、第3のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点と第4のマッピング方法における信号点が構成する正方形の対角線の交点は、xy色度図において、異なる点となる。
【0474】
また、別の方法として、例えば、第5のマッピング方法と第6のマッピング方法の2つのマッピング方法を、フレーム単位で、切り替えてもよい。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。このとき、第5のマッピング方法と第6のマッピング方法の特徴は、上述のとおりとなる。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0475】
さらに、3つ以上のマッピングをフレーム単位で切り替える場合、3つ以上のマッピング方法は、第7のマッピング方法と第8のマッピング方法を含んでいるものとする。なお、「第7のマッピング方法における信号点を配置する表色系または色空間」と「第8のマッピング方法における信号点を配置する表色系または色空間」は異なるものとする。このようにすることで、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0476】
なお、3つ以上のマッピング方法を切り替える場合、必ずしも、規則的にマッピング方法を切り替えなくてもよい。
【0477】
例えば、規則的に切り替える場合、「第9のマッピング方法のシンボル群を送信し、その後、第10のマッピング方法のシンボル群、第11のマッピング方法のシンボル群、第9のマッピング方法のシンボル群、第10のマッピング方法のシンボル群、第11のマッピング方法のシンボル群、第9のマッピング方法のシンボル群、第10のマッピング方法のシンボル、第11のマッピング方法のシンボル群、・・・」と送信することになる。
【0478】
規則的に切り替えない場合、第9のマッピングのシンボル群、第10のマッピングのシンボル群、第11のマッピングのシンボル群をどのように並べて送信してもよいことになる。
【0479】
なお、この点については、2つ以上のマッピング方法を切り替える場合についても同様で、規則的に切り替えてもよいし、規則的に切り替えないとしてもよい。
【0480】
次に、切り替え方法3について説明を行う。簡単な例として、2つのマッピング方法を切り替える場合について説明を行う。ただし、あくまでも例であり、3つ以上のマッピング方法を切り替えるようにしてもよい。
【0481】
例えば、図6の送信装置が図27のようなフレーム構成のシンボルを送信する場合の例について説明する。なお、図6の送信装置は、4つの信号点を持つマッピングを行うものとする。
【0482】
切り替え方法2では、フレーム単位でマッピング方法を切り替えていたが、切り替え方法3では、複数のデータシンボル単位でマッピングを切り替えればよいことになる。したがって、切り替え方法2で、フレーム単位でマッピング方法を切り替えている説明に対し、複数のシンボル単位でマッピングを切り替えるようにすることで、実現することができる。したがって、詳細の説明は省略する。なお、第1から第11のマッピング方法の特徴については、上述の説明のとおりとなる。これにより、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0483】
なお、上述の説明では、4つの信号点が存在するマッピング方法を例に説明したが、これに限ったものではなく、2つの信号点を持つマッピング方法、8個の信号点をもつマッピング方法、16個の信号点を持つマッピング方法、64個の信号点を持つマッピング方法などのマッピング方法のときも同様に実施することができ、同様の効果を得ることができる。
【0484】
また、上述の説明では2次元のマッピング方法を例に説明したが、3次元のマッピング方法についても同様に実施することが可能である。つまり、複数の3次元のマッピング方法をもち、データシンボルごと、または、フレームごと、または、複数データシンボルごとに、マッピング方法を切り替えても同様に実施することができる。さらに、データシンボルごと、または、フレームごと、または、複数データシンボルごとに2次元のマッピング方法と3次元のマッピング方法を切り替えても同様に実施することができる。これにより、送信装置が発する光は、偏りのある色となる可能性を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0485】
さらに、xy色度図において、4つの信号点を配置するマッピング方法を適用した説明を、他の表色系、または、色空間におけるマッピング方法に適用しても同様に実施することができ、同様の効果を得ることができる。
【0486】
なお、図27のようなフレーム構成で、送信装置が光変調信号を送信する場合、データシンボル2104がとり得る信号点すべてをリファレンスシンボル2801において、送信する構成とすると、高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
【0487】
(補足1)
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
【0488】
また、各実施の形態、その他の内容については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
【0489】
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)(例えば、16APSK, 64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKなど)、PAM(Pulse Amplitude Modulation)(例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM, 128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMなど)、PSK(Phase Shift Keying)(例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK, 256PSK, 1024PSK, 4096PSKなど)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMなど)などを適用してもよいし、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい。また、3次元に信号点を配置したマッピングであってもよい。
【0490】
また、I-Q平面における2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点の配置方法(2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。したがって、複数のビットに基づき同相成分と直交成分を出力するという機能がマッピング部での機能となる。
【0491】
そして、本明細書において、「∀」「∃」が存在する場合、「∀」は全称記号(universal quantifier)をあらわしており、「∃」は存在記号(existential quantifier)をあらわしている。
【0492】
受信装置が得たデータ・情報は、その後、映像や音に変換され、ディスプレイ(モニタ)に表示されたり、スピーカから音が出力されたりする。さらに、受信装置が得たデータ・情報は、映像や音に関する信号処理が施され(信号処理を施さなくてもよい)、受信装置が具備するRCA端子(映像端子、音用端子)、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、デジタル用端子等から出力されてもよい。
【0493】
本明細書において、送信装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器であることが考えられ、このとき、受信装置を具備しているのは、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本発明における送信装置、受信装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるような形態であることも考えられる。
【0494】
また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。そして、ここでは、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルと名付けているが、どのような名付け方を行ってもよく、機能自身が重要となっている。
【0495】
パイロットシンボルは、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボル(または、受信機が同期をとることによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。)であればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、(各変調信号の)チャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行うことになる。
【0496】
また、制御情報用のシンボルは、(アプリケーション等の)データ以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤーでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
【0497】
なお、本開示は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
【0498】
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
【0499】
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
【0500】
そして、上記の各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現され、上記の各実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力とを備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現しても良い。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)またはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
【産業上の利用可能性】
【0501】
本開示の一態様は、例えば、可視光通信システムに有用である。
【符号の説明】
【0502】
100、900、3502、3536 送信装置
101、901、3535 送信データ
102 信号生成部
103、907 送信信号
104、908 送信部
105、201、909、1601、2201 光信号
200、1600、3505、3532 受信装置
202、1602 受信部
203、2203、2302、3504、3531 受信信号
204、906、1608、2601 信号処理部
205、1609、2211、3506、3533 受信データ
801、2202 イメージセンサ(受光素子)
802、1603 信号群
803 色空間信号処理部(表色系信号処理部)
902 符号化部
903 符号化後のデータ
904 マッピング部
905 変調シンボル(ベースバンド信号)
910、2401、3507 制御信号
920 色空間の方法に関する情報(表色系の方法に関する情報)
921 制御情報シンボル生成部
922、1002、2103 制御情報シンボル
930、1001、2101 プリアンブル
1003、2104 データシンボル
1101 第1の制御情報シンボル
1102 第2の制御情報シンボル
1201 通信機器
1202 通信相手
1604 タイミング推定部
1605 タイミング推定信号
1606 制御情報シンボル復調部
1607、2209 制御情報
2102 色空間または表色系に関する情報を伝送するためのシンボル
2204 色空間または表色系に関する情報復調部
2205 色空間または表色系に関する情報
2206 色空間または表色系変換部
2207 色空間または表色系変換後のシンボル(信号処理後の信号)
2208 制御シンボル復調部
2210 復調部
2301 イメージセンサ関連部
2602 受信信号点推定部
2603 受信信号点信号
2801 リファレンスシンボル
3501 データ
3503 光変調信号
3534 通知するための情報
3537 変調信号
3590 第1の通信装置
3591 第2の通信装置
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
図18
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図20
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図22
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図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41