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特許7304290多数のナノワイヤを提供するための装置および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】多数のナノワイヤを提供するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   C25D 1/00 20060101AFI20230629BHJP
   B82Y 40/00 20110101ALI20230629BHJP
   C25D 1/04 20060101ALI20230629BHJP
   B22F 1/054 20220101ALI20230629BHJP
【FI】
C25D1/00 381
B82Y40/00
C25D1/00 A
C25D1/04
B22F1/054
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019549394
(86)(22)【出願日】2018-03-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-28
(86)【国際出願番号】 EP2018055835
(87)【国際公開番号】W WO2018162681
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】102017104906.1
(32)【優先日】2017-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】519323089
【氏名又は名称】ナノワイヤード ゲーエムベーハー
(73)【特許権者】
【識別番号】519323090
【氏名又は名称】ビヨレム,オラフ
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビヨレム,オラフ
(72)【発明者】
【氏名】シュラーク,ヘルムート エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ケドナウ,セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ルステイエ,ファラフ
(72)【発明者】
【氏名】ダッシンガー,フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィック,コンヤ
【審査官】池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-518945(JP,A)
【文献】特開2000-345381(JP,A)
【文献】特表平08-509028(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0374268(US,A1)
【文献】Farough Roustaie, Sebastian Quednau, Florian Dassinger, and Helmut F. Schlaak,In situ synthesis of metallic nanowire arrays for ionization gauge electron sources,Journal of Vacuum Science & Technology B,米国,American Institute of Physics,2016年01月12日,Vol.34, No.2
【文献】Arianna Gambirasi, Sandro Cattarin, Marco Musiani, Lourdes Vazquez-Gomez, Enrico Verlato,Direct electrodeposition of metal nanowires on electrode surface,Electrochimica Acta,英国,Elsevier Ltd.,2011年07月,Vol.56, No.24,p.8582-8588
【文献】Xing Dai, Agnes Messanvi, Hezhi Zhang, Christophe Durand, Joel Eymery, Catherine Bougerol, Francois H. Julien, and Maria Tchernycheva,Flexible Light-Emitting Diodes Based on Vertical Nitride Nanowires,Nano Letters,米国,American Chemical Society,2015年08月31日,Vol.15,p.6958-6964
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 1/00
B82Y 40/00
C25D 5/02
C25D 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のナノワイヤ(2)を提供するための方法であって、少なくとも、
a)表面(3)上に、内部に前記ナノワイヤ(2)を成長させることができる多数の貫通細孔(8)を有するフィルム(5)を直接的に又は間接的に敷設するステップと、
b)電解質を提供する手段(6)を前記フィルム(5)上に敷設するステップと、
c)前記電解質から前記多数のナノワイヤ(2)をガルバニー電気により成長させるステップと、
を含み、
前記電解質が、必要に応じて、前記電解質を提供する手段(6)に供給され、
前記電解質を提供する手段(6)がスポンジ状に形成され、
前記表面(3)が多数の導電性領域(19)を有し、ステップa)の前に、
ii)導電性電極層(21)を前記表面(3)又は前記表面(3)上の導電性接着層に取り付けるステップと、
iii)電気絶縁構造化層(4)を前記導電性電極層(21)に取り付けるステップと、
iv)前記導電性領域(19)上の、前記ナノワイヤ(2)を成長させる位置で、前記表面(3)の前記導電性領域(19)を露出させるステップであって、前記導電性領域(19)と前記導電性電極層(21)との間の導電性接続を維持するステップと、
を実行し、ステップc)の後に、
α)前記フィルム(5)を除去するステップと、
β)前記構造化層(4)を除去するステップと、
γ)前記電極層(21)を除去するステップと
を実行することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記表面(3)と前記フィルム(5)との間に構造化層(4)が設けられ、前記構造化層(4)は、前記表面(3)上において前記ナノワイヤ(2)を成長させる前記表面(3)の位置に少なくとも1つの開口(7)を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップc)において、少なくとも部分的に加熱によって実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記電解質を提供する手段(6)が、少なくとも断続的に前記フィルム(5)に対して押圧されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記フィルムの前記貫通細孔(8)は、前記表面(3)に対して垂直に形成されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記多数のナノワイヤ(2)のガルバニー成長のために、成長によって覆われる前記表面(3)と、前記電解質を提供する手段(6)に対向する電極(12)との間に電圧が印加されることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記フィルム(5)が少なくとも部分的に溶解されることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
ステップa)の前に、
i)導電性接着層を前記表面(3)に取り付けるステップ
を実行し、ステップc)の後に、
Δ)前記導電性接着層を除去するステップ
を実行することを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記ステップa)~c)を実行した後に、前記成長したナノワイヤ(2)を含む前記フィルム(5)を除去し、次いで前記ステップa)~c)を再び実行し、前記ステップa)~c)を再び実行した後に前記ステップα)~γ)を実行することを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記多数のナノワイヤ(2)の成長が完了した後、前記ナノワイヤ(2)上の酸化物層が少なくとも部分的に除去されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
LEDをキャリア基板に電気接触または熱接続させるための請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数のナノワイヤを提供するための装置および方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ナノワイヤを様々な方法で取得可能な様々な装置および方法が知られている。例えば、ナノワイヤは、ガルバニー電気プロセスによって、または薄膜技術において知られている方法によって得ることができる。多くの既知の方法は、複雑な機械を必要とし、よって、特に、実験室やクリーンルームのみにおいて用いられる(用いることができる)という点で共通している。特に、任意の所望の構造および表面(例えば、チップ、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)、センサー、バッテリーなど)に、当該構造中に介在したり、あるいは当該構造を破壊したりすることなく、ナノワイヤを直接生成できる、業界に対応した機器が必要とされる。
【0003】
また、多くの既知の装置および方法では、得られるナノワイヤの特性、特に品質が、大きく異なるという欠点がある。一般に、完全に同一、または同一の機械、出発材料、および/または製法が用いられたとしても、異なる成長プロセスによるナノワイヤは、部分的に、かなり異なるものとなる。多くの場合、ナノワイヤの品質は、特に、対応する装置のユーザまたは対応する方法のユーザのスキル、環境の影響、および/または、単に偶然に依存する。これらはすべて、ナノワイヤが、場合によっては光学顕微鏡でも視覚化できない構造であるために、より深刻な問題となる。したがって、そもそも、上述の特性(特にこれらの変動)を検出できるようにするためには、面倒なテストが必要になる場合がある。
【0004】
既知の方法および装置では、特に上述の品質の違いにより、多くの場合、ナノワイヤの成長によって比較的大きな表面を覆うことができない。したがって、ナノワイヤは、成長によって覆われた比較的大きな表面における異なる領域間で、特性が異なる可能性が高い。これは、多くの適用例において不利となりうる。
【0005】
これを出発点として、本発明は、従来技術に関連して議論した技術的問題を、解決、または少なくとも軽減することを目的とする。特に、多数のナノワイヤを、特に大きな面積にわたって、特に確実に提供できる方法を提案することが求められている。特に、クリーンルームの実験室を用いることなく工業的に使用可能な方法を提供することが求められている。さらに、対応する装置を提案することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、独立請求項の特徴に示される方法および装置によって達成される。当該方法および装置のさらに有利な改良点は、それぞれの従属請求項に示されている。請求項で個別に示された特徴は、技術的に目的にかなった任意の所望の方法で互いに組み合わせることができ、また明細書の説明的事実によって補足することができ、本発明のさらなる設計上の変形が強調される。
【0007】
本発明によると、多数のナノワイヤを提供するための方法であって、少なくとも、a)表面上に、内部に前記ナノワイヤを成長させることができる多数の貫通細孔を有するフィルムを敷設するステップと、b)電解質を提供する手段を前記フィルム上に敷設するステップと、c)前記電解質から多数のナノワイヤをガルバニー電気により成長させるステップと、を含むことを特徴とする方法が提案されている。
【0008】
上記方法ステップは、記載された順序で実行されることが好ましいが、それに限られない。
【0009】
ナノワイヤとは、ここでは、ワイヤのような形状と、数ナノメートルから数マイクロメートルの範囲のサイズを有する、あらゆる物体を意味すると理解されるべきものである。ナノワイヤは、例えば、円形、楕円形、または多角形のベース領域を有していてもよい。特に、ナノワイヤは六角形のベース領域を有していてもよい。全てのナノワイヤが同じ材料からなることが好ましい。
【0010】
ナノワイヤは、好ましくは、100nm[ナノメートル]から100μm[マイクロメートル]の範囲、特に500nmから30μmの範囲の長さを有する。さらに、ナノワイヤは、好ましくは、10nmから10μmの範囲、特に30nmから2μmの範囲の直径を有する。ここで、「直径」という表現は、円形のベース領域に関するものであり、これから逸脱するベース領域の場合、直径についての類似の定義が考慮されるべきである。使用されるすべてのナノワイヤが同じ長さと同じ直径を有することが特に好ましい。
【0011】
記載した方法は、ナノワイヤの様々な異なる材料に用いられてもよい。ナノワイヤの材料として、導電性材料、特に銅、銀、金、ニッケル、錫、白金などの金属が好ましい。しかしながら、金属酸化物などの非導電性材料も好ましい。
【0012】
ナノワイヤを成長させる表面は、導電性であることが好ましい。表面が非導電性の物体(例えば基板)の一部である場合、導電性は、例えば、金属化によって実現することができる。したがって、例えば、非導電性基板は、薄い金属層で覆うことが可能である。金属化により、特に、電極層を生成することが可能である。表面および/または電極層の材料に応じて、表面と電極層の間に接着層を設けるのが適切であり、この接着層は、表面と電極層の接着を促進する。
【0013】
表面の導電性により、これは、ナノワイヤのガルバニー成長用の電極として利用できる。基板は、特に、シリコン基板であってもよい。表面は、特に、導電性構造を備えた物体の表面であってもよい。これは、特に、シリコンチップ、または、いわゆるプリント回路基板(PCB:printed circuit board)であってもよい。
【0014】
方法ステップa)~c)が、最初に、述べられた順序で実行されてもよい。次いで、ナノワイヤを表面から取り外し、別の場所でさらに用いることができる。これは、例えば、以下でさらに説明するように、フィルムを除去することにより実行されてもよい。あるいは、ナノワイヤを(例えば、ナイフまたは刃物を用いて)引っ掻いたり剥がしたりすることによって表面から除去することが好ましい。ナノワイヤは、(例えば布を使って)軽くたたくことによって表面から除去することも好ましい。上述のすべての状況において、ナノワイヤが(成長した表面以外の場所で)さらに用いられてもよい。
【0015】
上述のようにナノワイヤが除去されたら、方法ステップa)~c)を再度実行してもよい(必要に応じて新しいナノワイヤをさらに除去する)。
【0016】
フィルムは、プラスチック材料、特にポリマー材料で形成されることが好ましい。特に、フィルムが滑らないようにフィルムを表面に接続することが好ましい。これにより、成長させるナノワイヤの品質が低下する可能性がある。
【0017】
フィルムを貫通するような細孔の形成は、細孔がフィルムの上側から下側まで連続するチャネルを形成することによって実現されるのが好ましい。特に、細孔は円筒形であることが好ましい。しかしながら、細孔が湾曲したプロファイルを有するチャネルとして形成されてもよい。細孔は、例えば、円形、楕円形、または多角形のベース領域を有していてもよい。特に、細孔は六角形のベース領域を有していてもよい。細孔は、好ましくは均一に設計されている(すなわち、細孔は、サイズ、形状、配置、および/または隣接する細孔との間隔が異ならないことが好ましい)。
【0018】
ステップc)でナノワイヤを成長させるとき、細孔は、(特に完全に)ガルバニー電気によって堆積した材料で満たされるのが好ましい。このように、ナノワイヤに、細孔のサイズ、形状、および配置が引き継がれる。したがって、フィルムまたはフィルムの細孔を選択することにより、成長させるナノワイヤの特性を設定したり、当該特性に影響を与えたりすることが可能である。したがって、フィルムは、「テンプレート」、「テンプレートフィルム」または「パターン」と呼ばれることもある。
【0019】
電解質を提供する手段は、少なくとも放電位置で電解質を放出するように構成および設計された任意の機器であってよい。放電位置は、好ましくは領域設計であり、電解質が放電領域にわたって均一に放電できれば特に好ましい。電解質を提供する手段がフィルムを完全に覆っていれば、さらに好ましい。電解質を提供する手段は、例えば、スポンジ、布、多孔質固体、あるいは、1つまたは複数のノズルを備えた注入器であってもよい。電解質を提供する手段は、フィルムを固定するのにも役立つように設計されることが好ましい。これは、特に、電解質を提供する手段が領域設計であり、フィルムを表面に対して押圧するように設計および構成することにより実現されてもよい。
【0020】
ステップa)~c)において、少なくとも3つの層、すなわち、表面、フィルム、および電解質を提供する手段からなる、層状構造が形成されるのが好ましい(これらはここに記載された順序で配置される)。この層状構造は、所望の任意の空間的向きで用いてもよい。しかしながら、表面が底部に配置され、電解質を提供する手段が上部に配置される向きが好ましい。
最後に、ステップc)で、上記層状構造を用いてナノワイヤを成長させる。ここで、ナノワイヤの品質は、特に、以下のパラメータによって影響を受ける可能性がある。
・印加電圧
・現在の電流密度
・時間に対する電流密度および/または電圧のプロファイル
・表面に対する電解質の圧力
・電解質の組成
・特に電解質を提供する手段の押圧動作による、表面に対するフィルムの接触圧力
・時間に対するフィルムの接触圧力のプロファイル
・本方法における一般的な温度
・本方法において用いられる時間に対する温度プロファイル、および
・電解質の流れまたは動き
【0021】
印加電圧は、ガルバニー成長のために電極間に印加される電圧である。電流密度は、成長によって覆われるべき領域に対する電流である(電流/ローン(lawn)領域)。
【0022】
特に、これらのパラメータは時間とともに変化してもよい。最適なパラメータは、使用する材料、サイズ、形状、密度(すなわち隣接するナノワイヤ間の間隔の平均)、およびナノワイヤの配置によって異なっていてもよい。特に、時間に対する電流密度の変動は、ナノワイヤの生産性を改善できる。
【0023】
本方法は、銅については、室温で実行することが好ましい。印加電圧は、0.01Vと2V[ボルト]の間、特に0.1Vと0.3Vの間であることが好ましい。銅に対する直流通電において、特に好ましいのは、CuSO[硫酸銅]、HSO[硫酸]、HO[水]、および添加物(界面活性剤、レベリング剤、光沢剤)からなる混合物である。これらの条件下で、例えば、直径100nm[ナノメートル]、長さ10μm[マイクロメートル]の銅で構成されるナノワイヤを得るには、20分間の成長期間にわたって、1.5mA/cm(多孔性を考慮すると7.5mA/cm)[ミリアンペア/平方センチメートル](直流)の電流密度を用いるのが好ましい。例えば、直径1μm[マイクロメートル]、長さ10μm[マイクロメートル]の銅で構成されるナノワイヤを得るには、40分間の成長期間にわたって、0.5~2mA/cm[ミリアンペア/平方センチメートル](直流)の電流密度を用いるのが好ましい。特に、電流密度または堆積電圧がナノワイヤ堆積中に変化し、特に、電流密度/電圧が堆積中に増加する。
【0024】
好ましくは、ステップc)におけるナノワイヤの成長の完了後、フィルムは少なくとも部分的に(特に好ましくは完全に)除去される。したがって、ナノワイヤは、さらなる使用に向けて利用可能なように露出させることができる。フィルムの除去は、好ましくは、熱によって、および/または、化学的に(例えば、液体または有機溶媒によって)または酸素プラズマによって行われる。
【0025】
一実施形態において、2以上のフィルムが用いられるのが好ましい。複数のフィルムを互いに重ねて敷設することにより、特に長く、かつ/あるいは、可変の、特に階層的な、幾何学的形状を有するナノワイヤを特に得ることが可能である。同様に、複数のフィルムを互いに重ねて敷設することにより、最も外側のフィルムを剥がすことによって、すべてのナノワイヤの長さを、特に表面に敷設されたフィルムの厚みで決まる共通の長さにまで、短くするプロセスステップが実現できる。
【0026】
上記方法によると、特に、好ましいと述べたパラメータを用いて、特に高品質のナノワイヤを得ることができる。これらもまた、長さ、直径、構造、密度(すなわち、隣接するナノワイヤ間の平均間隔)、および材料組成に関して、特に、広い領域で、特に、均一に成長する可能性がある。また、上記方法は、特に、マイクロアセンブリの取り扱い操作を必要としないため、実験室での使用に限定されない。イオン加速器は固定された大規模な設備であるため、例えば重イオン衝突で動作する方法は、研究施設に限定される。
【0027】
本方法の好ましい実施形態では、表面とフィルムとの間に構造化層が設けられ、当該構造化層は、表面上においてナノワイヤを成長させる表面の位置に少なくとも1つの開口を有する。
【0028】
構造化層により、ナノワイヤを、表面の定義可能な領域でのみ成長させることができる。これらの領域は、少なくとも1つの開口によって定義される。当該少なくとも1つの開口は、フォトリソグラフィによる構造化によって構造化層に生成されるのが好ましい。構造化層を省略すると、ナノワイヤは表面全体に生成される。
【0029】
構造化層は、非導電性材料からなる層であることが好ましい。構造化層は、ステップa)の前に表面に取り付けてもよいし、あるいは、既に構造化層がその上に配された表面が提供されてもよい。本実施形態では、ステップa)におけるフィルムの表面上への敷設は、フィルムを構造化層上に敷設することによって実現される。したがって、表面とフィルムは、いずれにせよ、直接的にではなく、少なくとも1つの開口の外側で間接的に(構造化層を介して)のみ接触する。
【0030】
ナノワイヤが表面上で成長し、次いで(特に別の場所で用いるために)取り除かれた場合、表面は、さらにナノワイヤを成長させるために再利用できる。この場合、構造化層を表面に残し、(新しい)フィルムを構造化層上に敷設することができる。これもまた、表面とフィルムとの間に構造化層を設けることとして理解されるべきである。これは、特に、表面が一度構造化層を備えれば、そのような表面は、方法ステップa)~c)に従って、ナノワイヤの成長に複数回用いることができることを意味する。
【0031】
構造化層は、好ましくはラミネーション層として形成される。ここで、ラミネーション層とは、プラスチック材料(特にポリマー材料)を軟化させて構造化層を表面に取り付けることを意味する。ここで、構造化層は、好ましくはポリマーで形成される。構造化層は、好ましくは、フィルムの位置を固定するのにも役立つ。特に、構造化層がフィルムの位置を固定しない別の実施形態では、構造化層は、例えば二酸化ケイ素や窒化ケイ素などの、さらなる電気絶縁材料で形成されてもよい。
【0032】
構造化層は、好ましくは、200nm[ナノメートル]から10mm[ミリメートル]の厚みを有する。構造化層の厚みは、好ましくは、特に、構造化層の材料に依存する方法で選択される。構造化層がラミネーション層として形成される場合、フィルムは積層により表面に固定されてもよい。
【0033】
構造化層の少なくとも1つの開口の数、位置、サイズ、および形状を選択することにより、ナノワイヤを表面のどの領域で成長させるかを制御できる。これは、特に、構造化層が非導電性であり、構造化層の材料上でのガルバニー堆積(よってナノワイヤのガルバニー成長)が不可能であることにより実現可能である。ここで、各開口は、ナノワイヤの平均直径に対して、および隣接するナノワイヤ間の平均間隔に対して、大きい範囲を有することが好ましい。これは、特に、それぞれの場合に、各開口内で多数のナノワイヤを成長させることができることを意味する。
【0034】
好ましくは、フィルムは、構造化層の少なくとも1つの開口を、少なくとも部分的に覆うように、構造化層上に敷設される。したがって、ナノワイヤの成長は、少なくともこの重なった領域で確実に行われる。さらに、フィルムは、構造化層が開口を有さない領域でも、少なくとも部分的に構造化層を覆うことが好ましい。これによりフィルムが確実にその位置に固定される。電解質を提供する手段によっても固定が確実になる。
【0035】
必須ではないが、構造化層が表面全体を覆い、フィルムが構造化層全体を覆うことが好ましい。
【0036】
積層法の代替として、構造化層を、リソグラフィプロセス(マスクを用いた露光)による対応する構造化を備え、次いで、現像プロセスの後、ステップa)からc)に従ってその後ナノワイヤを成長させる開口を形成する、フォトレジストによって生成してもよい。好ましい変形例では、フォトレジストはラミネーション層としても機能する。
【0037】
これらの実施形態において、少なくとも4つの層、すなわち、表面、構造化層、フィルム、および電解質を提供する手段からなる、層状構造が形成されるのが好ましい(これらはここに記載された順序で配置される)。層状構造は、さらに上述した電極層(特に非導電性の表面の場合)および場合により接着層を含んでいてもよい。したがって、層状構造は、特に、以下の6つの層を含んでいてもよい。それらは、表面、接着層(特に導電性であってもよい)、電極層(導電性のもの)、構造化層(絶縁作用により面状に形成されてもよい)、フィルム、および、電解質を提供する手段である。次いで、電極層は、表面自体によって代替的に形成される、ガルバニー電気プロセス(ステップc))のための対電極を構成する。
【0038】
本方法のさらに好ましい実施形態では、本方法は少なくとも部分的に、加熱しながら実施される。
【0039】
加熱は好ましくはステップc)で行われる。ここで、好ましくは、ナノワイヤの様々な材料について以下の表に記載されている好ましい温度または特に好ましい温度が使用される。
【表1】
【0040】
温度を上げることにより、電解液中のイオンの移動度を高めることができる。それによりナノワイヤの成長を促進することができる。
【0041】
本方法のさらに好ましい実施形態では、電解質は、必要に応じて、電解質を提供する手段に供給される。
【0042】
電解質は、好ましくは、パイプを介して電解質を提供する手段に供給される。電解質の必要量は、特に、ガルバニー堆積による消費量から決定される。ナノワイヤの成長位置で利用できる電解質が少なすぎる場合、ナノワイヤ内に欠陥が形成されたり、ナノワイヤが存在しない領域が生じたりする可能性がある。さらに、電解質の分布が不均一な場合、電解質のイオン濃度が不均一な場合、および/または、電解質の温度が不均一な場合、成長速度が不均一となり得る。不均一な成長速度により、ナノワイヤの成長が不均一になる可能性がある。したがって、電解質の供給量を消費量に正確に合わせることにより、特に高品質で均質なナノワイヤが得られる。特に、電解質を提供する手段から制御不能な状態で漏れるほどの過剰な量の電解質が存在しない場合、例えば電解セル(例えばその中で本方法を実行できる)の密封を省略することも可能である。
【0043】
本方法のさらに好ましい実施形態では、電解質を提供する手段は、少なくとも断続的にフィルムに対して押圧される。
【0044】
電解質をフィルムに提供する手段の押圧は、ステップc)の間に実行されることが好ましい。これは、特にステップc)の全体を通して実行できるが、ナノワイヤの成長の初期段階でのみ実行することが好ましい。押圧動作が既にステップc)で行われていることも好ましい。電解質を提供する手段をフィルムに対して押圧することにより、電解質の提供が促進され得る。例えば、電解質は、スポンジから、前記スポンジの圧縮により出てくるように促進されてもよい。好ましくは、押圧動作のためにバネが設けられ、バネが電解質を提供する手段をフィルムに対して押圧する力は調整可能である。また、弾性または可塑性を有する要素、モーター駆動、油圧、および/または、空気圧による調整ユニット、またはレバー機構を、押圧力の生成に用いることもできる。電解質の放出量は、力の調整により制御できる。スポンジ体によって放出される電解質の量は、少なくとも1つの特性変数に応じた方法で調整することができる。当該少なくとも1つの特性変数は、電流プロファイル、電圧プロファイル、電界、および/または、温度であることが好ましい。スポンジのポンプ運動のような動きが生成されることが好ましい。スポンジの圧縮は、必ずしも均一でなくてもよい。不均一に分布した力がスポンジに作用するようにすることも可能である。このようにして、スポンジが異なる量の電解質を放出するような領域を設定することができる。特に、凸形状のスポンジは、結果として生じる押圧力が外側から内側に向かって増大し、パルス運動を実現するのに有利であり得る。さらに、フィルムを表面または構造化層に対して押圧することにより、空気が(フィルムと表面または構造化層の間、およびフィルム内におけるチャネル内に)混入することなく、フィルムを、確実に、形状に適合して位置が固定された状態で保持できる。本方法において、電解質を提供する手段を動かすことにより、確実に、特に均一に電解質を分布させることもできる。ここで、移動は、例えば、回転、水平、および/または、垂直移動であってもよい。特に、電解質を提供する手段は、時間により変化する圧力でフィルムに対して押圧されるか、または最初の成長段階の後にフィルムから持ち上げられ、それにより、個々の細孔が任意に閉鎖されるのをこのように防止するのが好ましい。
【0045】
さらに好ましい実施形態では、新鮮な電解質が連続的に供給手段に供給され、過剰な電解質が同時に連続的に排出される。これにより、電解質が強制的に流れ、適切な量のイオンが確実に供給される。この流れは、電解質を循環させることによっても実現可能である。
【0046】
さらに好ましい実施形態では、接触圧力は、測定手段を用いて閉ループ的に監視され制御される。閉ループ制御は、特に、閉ループ制御要素によって実行されてもよい。閉ループ制御により、特に、処理時間(好ましくはその全体)にわたって接触圧力を可能な限り対応して予め定義することが可能な値に設定できる。
【0047】
本方法のさらに好ましい実施形態では、電解質を提供する手段はスポンジのように形成される。
スポンジのような形とは、電解質を提供する手段が、最初に電解質を吸収し(特に、吸い上げ)、前記電解質を蓄え、必要に応じて前記電解質を(特に圧力下で)再び放出するように構成されることを意味するものと理解される。電解質を提供するスポンジのように形成された手段として、以下が好ましい。
・スポンジ(例えば、発泡材料、好ましくはメラミン発泡体、および/または、テフロン発泡体で構成)、
・布(例えば、マイクロファイバー、ろ紙、綿、および/または、他の物質で構成)、および
・多孔質の固体(例えば、多孔質の石、多孔質ガラス、および/または、セラミック発泡体など)。
【0048】
電解質を提供する手段は、特に好ましくは、可撓性を有する形態である。これにより、電解質を提供する手段を、圧力下で特に効果的に電解質を放出できるようにすることが可能である。このように、フィルムの各細孔に適切な量の電解質が確実に供給されるようにすることが可能である。電解質を提供するこのような手段は、特に効果的な方法でフィルムに対して押圧することもできる。それによりフィルムの損傷を防ぐこともできる。
【0049】
本方法のさらに好ましい実施形態において、フィルムの貫通細孔は、表面に対して垂直に形成される。
【0050】
この実施形態では、ナノワイヤは、表面に対して垂直に成長させることができる。これは多くの適用例において好都合である。
【0051】
本方法のさらに好ましい実施形態において、多数のナノワイヤのガルバニー成長のために、成長によって覆われる表面と、電解質を提供する手段に対向する電極との間に電圧が印加される。
【0052】
電極として、ここでは、導電性の表面を用いてもよい(場合により、上で既に説明した、特に金属化によって得られる電極層の可能性を考慮に入れる)。電極層は、好ましくは、表面上で連続した閉じた形状である。銅、金、銀、ニッケル、白金、錫および/またはアルミニウムを電極層に選択的に用いれば有利である。高品質の鋼鉄も同様に使用できる。表面がナノワイヤの成長のための電極として用いられる場合、表面全体にわたって均一な電界を生成することができる。第2の電極は、特に、第2の電極が、電解質を提供する手段を少なくとも部分的に(好ましくは完全に)覆うように、面状に形成されることが好ましい。この場合、第2の電極は、上記の層構造、すなわち表面、接着層、電極層、構造化層、フィルム、電解質を提供する手段、および第2の電極における、第7の層を構成する。ここで、表面または電極層が第1の電極を構成する。さらなる可能性として、常に十分な電解質が利用できるように、スポンジの上に追加の貯蔵器を用いることができる(スポンジはスクリーンでしっかりと押す)。第2の電極は、第1の電極層の不均一性を補うために、セグメント化された設計のものであってもよい。
【0053】
さらに好ましい実施形態において、本方法はさらに、以下の方法ステップを含む。
d)表面から、多数のナノワイヤが封入されたフィルムを除去するステップと、
e)フィルムを対象の表面に取り付けるステップであって、フィルムに封入された多数のナノワイヤが対象の表面に接続されるステップ。
【0054】
上述の方法ステップd)およびe)は、記載された順序で実行されることが好ましいが、それに限られない。さらに、方法ステップa)からc)が(同様に、好ましくは記載された順序で)実行された後に、方法ステップd)およびe)が実行されることが好ましい。
【0055】
上で既に説明したように、最初に表面上でナノワイヤを成長させ、その後、さらなる使用のためにナノワイヤを別の表面(この場合は対象の表面)に移すことが有利であり得る。本実施形態は、この目的のために好ましい可能性を提供する。
【0056】
さらに好ましい実施形態では、成長したナノワイヤは、保護層を取り付けることにより、ナノワイヤの酸化および/または接着結合から、少なくとも一時的に保護される。
【0057】
保護層は、特に、保護ラッカーを含んでいてもよい。保護層は、好ましくは非導電性材料で形成される。保護層は、特に、ナノワイヤの輸送および/または貯蔵のために取り付けてもよい。
【0058】
保護層は、特に、例えば、のこ引きなどの、さらなる機械的処理ステップに対する保護を提供し得る。
【0059】
本方法のさらに好ましい実施形態では、フィルムは、少なくとも部分的に溶解される。
【0060】
フィルムの溶解は、好ましくは、本方法の最後に、すなわち、特にステップc)の後に実行される。ナノワイヤはフィルムの除去によって初めて露出するため、こうしたフィルムの除去は概して有利である。好ましくは、フィルムは完全に溶解される。これにより、ナノワイヤを後で使用するのに望ましくない、フィルムの残留物が発生するのを避けることができる。フィルムは、熱によって、および/または、化学的に除去されてもよい。化学的な除去のためには、フィルムが(特に有機)溶媒、液体、および/または、プラズマにさらされるのが好ましい。
【0061】
本方法のさらに好ましい実施形態では、表面は多数の導電性領域を有する。ステップa)の前に、次の方法ステップが実行される。
i)導電性接着層を表面(特に基板)に取り付けるステップと、
ii)導電性電極層を表面に取り付けるステップと、
iii)電気絶縁構造化層を導電性電極層に取り付けるステップと、
iv)導電性領域上の、ナノワイヤを成長させる位置で、表面の導電性領域を露出させるステップであって、導電性領域と導電性電極層との間の導電性接続を維持するステップ。
【0062】
ステップc)の後に、次の方法ステップが実行される。
α)フィルムを除去するステップと、
β)構造化層を除去するステップと、
γ)電極層を除去するステップと、
Δ)導電性接着層を除去するステップ。
【0063】
この実施形態では、特に、導電性構造を有する表面上で、ナノワイヤを、特に容易に成長させることができる。これは、特に、いわゆるプリント回路基板(PCB)またはシリコンチップである。これらは概して、基本的に電気絶縁性の表面を有し、その上に、例えば、接点および導体トラックが導電性構造として提供される。このような接点は、ここで説明する、成長によって覆われる表面の導電性領域の一例である。表面の導電性領域は、最初は互いに対して電気的に絶縁されていることが好ましい。これは、特に、電気的絶縁形態であって導電性領域の位置に開口を有するベース構造化層(上記の構造化層とは異なる)によって達成され得る。上記方法に従ってそのような導電性領域上にナノワイヤを成長させるために、導電性領域をガルバニー電気成長の電極として用いることができれば有利である。したがって、少なくとも上述の方法の期間中、最初に互いに分離された、表面の導電性領域間に、導電性接続が生成されることが好ましい。これは基本的に、導電性領域のそれぞれが、例えば針によって、個々に接触することによって実現し得る。しかしながら、これは、特に、導電性領域が多数の場合には面倒かもしれない。本実施形態は、導電性領域が多数ある場合でも互いに接続させるための、特に簡単な手段を提供し、それによりその接触をかなり単純化する。
【0064】
ステップi)では、接着層が取り付けられる。これは、導電材料、特に金属、有利にはクロム、チタン、またはタングステン、またはチタンとタングステンの合金(TiW)からなる層が、例えば、CVD(化学蒸着)またはPVD(物理蒸着)による開口を含むベース構造化層全体の上に形成されることを意味すると理解されるべきである。特に、導電性接着層は、ベース構造化層の開口内、特に、開口の縁部にも形成されることが好ましい。これは、導電性領域間、好ましくはすべての導電性領域間で導電性接続が生成されるように、導電性接着層が連続的に形成されることを意味する。これにより、例えば、導電性接着層の接触により、導電性領域を接触させることが可能となる。接触は、ステップii)で取り付けられた電極層によって実現されることが好ましい。これにより、導電性領域は、ナノワイヤのガルバニー成長用の電極としても用いることができる。接着層により、さらに、後続の層状構造が基板に機械的に固定され、引張およびせん断荷重下、および温度変動下でも、層状構造が表面から剥離しないようにできる。
【0065】
ステップii)において、導電性電極層が接着剤層に取り付けられる。これは、導電材料、特に金属、有利には銅、金、アルミ、クロム、チタン、ニッケル、銀、錫からなる層が、ベース構造化層の開口を含む接着層の全体の上に形成されることを意味すると理解されるべきである。特に、導電性電極層は、開口内、特に、開口の縁部にも形成されることが好ましい。これは、導電性領域間、好ましくはすべての導電性領域間で導電性接続が生成されるように、導電性電極層が連続的に形成されることを意味する。これにより、特に、導電性電極層も接触することにより、導電性領域を接触させることが可能となる。これにより、導電性領域は、ナノワイヤのガルバニー成長用の電極としても用いることができる。導電層は、必ずしも電極層として機能する必要はなく、以前に絶縁された領域の接触のためだけに機能してもよい。電気的に相互に絶縁された領域の接触は、他の何らかの方法、例えば、ワイヤボンド接続、はんだ付けワイヤ、導電性ラッカーなどによる接続によって実現されてもよい。
【0066】
ステップiii)において、構造化層が電極層に取り付けられ、ステップiv)において構造化層の開口が形成される。ここで、導電性領域(接点)のそれぞれに正確に1つの開口を割り当てることが好ましい。特に、導電性領域は、それぞれ対応する開口に完全に重なることが好ましい。したがって、導電性領域は、構造化層の、それぞれ対応する開口よりも大きいことが好ましい。導電性領域を複数の開口に割り当てることも可能であり、その結果、前記導電性領域内に複数の開口が設けられる。
【0067】
導電性電極層の取り付け後にナノワイヤの成長が行われた場合、ナノワイヤは導電性電極層上で成長するであろう。これは、ステップiii)で電気絶縁構造化層を取り付けることにより抑制できる。ステップiii)において、電気絶縁構造化層は、電気絶縁構造化層が導電性電極層を完全に覆うように、導電性電極層に取り付けられる。電気絶縁構造化層の場合であっても、電極層の開口の縁部が覆われていることが好ましい。これは、電気絶縁構造化層の取り付け後、導電性電極層の露出領域がないことが好ましいことを意味する。このように、導電性電極層の接触は、最初は不可能である。
【0068】
ステップiv)において、電極層の導電性領域における、ナノワイヤが成長すべき位置が露出する。これは、特に、電気絶縁構造化層がこれらの位置で除去されることを意味する。これは、特にリソグラフィ法によって、および電気絶縁構造化層のみを選択的に除去する化学物質を使用することによって実行され得る。
【0069】
ステップiv)の後、以下を含む中間製品(例えば、層状構造がその上に配置されたシリコンチップ)が存在することが好ましい。
・多数の導電性領域を持つ表面、
・表面に取り付けられ、接着促進剤として連続的な導電性表面を提供する連続的な接着層、
・接着層に取り付けられ、第1の電極として機能する(または電極として機能する導電性領域を互いに接続する)導電性電極層、
・導電性電極層に取り付けられ、ナノワイヤを成長させる位置に開口を有する電気絶縁構造化層、
ここで、導電性接着層および導電性電極層は、表面の導電性領域が導電性層を介して導電性を有して互いに接続されるように、また導電性領域における、ナノワイヤが成長すべき位置のみが露出するように形成される。
【0070】
接着層は省略することができる。これは、例えば、成長させるナノワイヤがすでに適切な機械的接着を有するように、成長で覆われる領域が準備されているPCBが使用される場合に特に当てはまる。したがって、(好ましくは)金属ナノワイヤは、PCBにおける、提供された表面上で、直接成長させることができる。ここで、ステップi)およびΔ)は省略される。それに対応して、上述の方法の実施形態は、表面が多数の導電性領域を有し、ステップa)の前に、以下の方法ステップが実行されることが好ましい。
ii)導電性電極層を表面に取り付けるステップと、
iii)電気絶縁構造化層を導電性電極層に取り付けるステップと、
iv)導電性領域上の、ナノワイヤを成長させる位置で、表面の導電性領域を露出させるステップであって、導電性領域と導電性電極層との間の導電性接続を維持するステップ。
【0071】
ステップc)の後に、次の方法ステップが実行される。
α)フィルムを除去するステップと、
β)構造化層を除去するステップと、
γ)電極層を除去するステップ。
【0072】
接着層を備えた実施形態の説明が、ここでも同様に当てはまる。この場合、ステップiv)の後、以下を含む代替の中間製品(例えば、層状構造がその上に配置されたPCB)が存在することが好ましい。
・多数の導電性領域を持つ表面、
・表面に取り付けられ、第1の電極として機能する(または電極として機能する導電性領域を互いに接続する)導電性電極層、
・導電性電極層に取り付けられ、ナノワイヤを成長させる位置に開口を有する電気絶縁構造化層、
ここで、導電性電極層は、表面の導電性領域が導電性層を介して導電性を有して互いに接続されるように、また導電性領域における、ナノワイヤが成長すべき位置のみが露出するように形成される。
【0073】
ナノワイヤの成長のために、表面または電極層の、導電性領域を電極として用いてもよい。導電性領域は導電性層を介して互いに接続されているため、ここでは導電性電極層の単一の接触で十分な場合がある。この目的のために、好ましくは、少なくとも一つの位置で電気絶縁構造化層を除去し(または、そもそも前記位置で導電性電極層に取り付けず)、導電性電極層に、この位置において、例えば針などで接触できるようにする。導電性電極層は、電気絶縁性構造化層が針によって突き刺されることにより接触してもよい。
【0074】
ステップi)からiv)(またはii)からiv))によってこのように得られた中間製品を用いて、上記方法のステップa)からc)によるナノワイヤの成長が実行されるのが好ましい。ここで、ナノワイヤは、ステップiv)に従って露出させた導電性領域の位置で成長させる。ワイヤが成長した後、フィルムはステップα)で除去される。上述のように、これは熱によって、および/または、化学的に実行され得る。続いて、ステップβ)およびγ)において、導電性電極層および電気絶縁性構造化層も除去される。これは、導電性電極層および/または電気絶縁構造化層のみを選択的に除去する一方で、特に表面の導電性領域およびナノワイヤが化学薬品によって浸食されることがないように、特に選択された化学薬品を用いて実行することが好ましい。あるいは、複数の層(すなわち、特に接着層、電極層、および/または、構造化層)を同時に除去する化学物質を用いてもよい。これは特に、金属ナノワイヤを侵食することのない化学物質、および/または、層の溶解または分離が、ナノワイヤの溶解または浸食よりも速く起こるように選択された層の厚み(特に、除去する層よりも厚く設計してもよい)によって可能になる。この特に好ましい手法では、1ステップで層状構造全体を除去しナノワイヤを露出させることができる。
【0075】
本方法のさらに好ましい実施形態において、成長したナノワイヤを含むフィルムは、ステップa)からc)が実行された後に除去される。その後、ステップa)~c)が再度実行される。ステップa)~c)が再度実行された後、ステップα)~γ)(および場合によってはΔ))が実行される。
【0076】
特に、導電性領域に凹凸があることにより、ナノワイヤの成長中に、ナノワイヤが不均一な高さに成長する可能性がある。これは、表面から離れたナノワイヤの端が、成長の完了後に表面から異なる距離に配置されることを意味する。本実施形態により、特に均一な高さに成長したナノワイヤを得ることができる。この目的のために、特に上記の中間製品の1つを出発点とすることが可能である。ナノワイヤは、その上で、上記方法のステップa)からc)に従って成長する。前記ナノワイヤは、本方法の完了後に表面に残るナノワイヤではなく、その成長が上記方法の主題であるナノワイヤではない。そうではなく、副次的に成長したナノワイヤである。副次的に成長したナノワイヤの成長後、副次的に成長したナノワイヤを含むフィルムが再び除去される。これは、例えば、フィルムの剥離など、機械的除去によって実行されてもよい。ここで、副次的に成長したナノワイヤは、フィルムと表面の間の界面で破損する場合がある。これは特に、副次的に成長したナノワイヤが特に薄い場合に当てはまる。当該副次的に成長したナノワイヤは、特に、本方法の完了後に表面に残りその成長が上記方法の主題であるナノワイヤよりも薄くてもよい。副次的に成長したナノワイヤの成長およびそれに続く副次的に成長したナノワイヤを含むフィルムの除去により、その後、その上でナノワイヤを間接的にまたは直接再び成長させることができる特に平坦な表面を得ることができる。このように、ここではバンプと呼ばれる構造を備えることができる。これは、特に、バンプが層状構造の最上層とともに(すなわち特に構造化層とともに)連続した平坦な表面を形成するように、主構造化層の開口がナノワイヤの材料で満たされることを意味する。したがって、バンプは、高さを均一化するために、また接触促進剤として、有利に用いることができる。本方法の完了後に表面に残るナノワイヤであって、その成長が上記方法の主題であるナノワイヤを、前記バンプ上で成長させることができる。前記ナノワイヤは、この特に平坦な表面上で特に均一な高さに成長させることができる。この実施形態について説明される追加のステップは、表面の平滑化としてまとめて説明されてもよく、あるいは、バンプを生成するために用いられてもよい。
【0077】
本方法のさらに好ましい実施形態では、多数のナノワイヤの成長が完了した後、ナノワイヤ上の酸化物層が少なくとも部分的に除去される。
【0078】
上記方法に従って提供されるナノワイヤは、特に、電気導体を互いに電気的および/または機械的に接続するために用いられてもよい。特に、2つの表面を互いに接続することができる。この目的のため、それぞれの場合において、接続される表面のうちの一方または両方に多数のナノワイヤが提供されることが好ましい。このようにして得られたナノワイヤは、次いで、表面が互いに対して押圧されることにより、互いに接触して設置することができる。ここで、ナノワイヤは、接続される表面間に電気的、機械的、および/または、熱的に特に安定した接続を形成することができる。ただし、ナノワイヤ上に(自然の)酸化物層が形成される場合があり、この酸化物層により、接続の機械的、電気的、および/または、熱的特性が損なわれる可能性がある。接続の形成前にこの酸化物層を除去することにより、結果として、上述の態様に関して接続の品質を改善することができる。また、酸化物層を除去することにより、接続の形成中に必要な圧力を下げることもでき、あるいは圧力の作用を完全になくすこともできる。酸化物層の除去は、好ましくは、フラックス(例えば、酸、特に還元酸、例えば塩酸(HCl)またはギ酸(CH)またはクエン酸(C)など)を用いるか、あるいは、プラズマ(例えばアルゴンプラズマ)を用いて実行する。用いられる酸は、酸素原子を含まないことが好ましい(化学反応の結果として放出される可能性があり、酸化物層の新たな形成に寄与する可能性がある)。フラックスは、特に好ましくは、接続の形成にも寄与する。これは、例えばアクリレートの場合である。
【0079】
説明された方法によって得られたナノワイヤは、特に接触面を互いに接続するために使用されてもよい。この目的のために、それぞれの場合に、接続に関与する1つまたはすべての接触面上に、上記方法に従って多数のナノワイヤを提供することが好ましい。接触面が合わさることにより、ナノワイヤを互いに接触させて設置することができ、ナノワイヤは互いにかみ合って接続を形成する。酸化物層の除去は、接触面を合わせた後に実行されることが好ましい。代替的または追加的に、酸化物層の除去は、接触面を合わせる前、および/または、合わせる時に実行される。例えば、このように、1つまたは複数のLED(発光ダイオード)を基板またはキャリアに接続することができる。
【0080】
製造されたナノワイヤの使用前または使用中に、これらがさらに処理されてもよい。よってこれは、有利には、還元媒体の使用により、ナノワイヤ上に潜在的に存在する酸化物層が除去される場合である。酸化物層の除去は、ギ酸、および/または、超音波によって実行してもよい。還元媒体はさらに、接着を助けてもよく(ナノワイヤが融合して実質的に閉じた構造を形成する)、これにより接続の強度を高めることができる。媒体は液体または気体媒体であり、これは接続されたナノワイヤを通って流れ、それにより酸化物層を除去し、ナノワイヤの融合を助ける。この目的のために、好ましくは、例えば、気化したギ酸またはフォーミングガスが用いられる。
【0081】
酸化物層の除去は、大気中の酸素によって酸化物層が新たに形成されるのを防止するために、真空中(特に真空チャンバー内)または保護ガス雰囲気で行うことが好ましい。また、酸化物層の除去後、特に接続プロセスの前に、ナノワイヤが空気または酸素と接触しないことが好ましい。また、電気導体の接続も、真空または保護ガス雰囲気で行うことが好ましい。
【0082】
本発明のさらなる態様によれば、多数のナノワイヤを提供するための装置が提案され、これは少なくとも以下を含む。
・ナノワイヤを成長させる(好ましくは導電性を有する)表面、
・表面上に敷設されたフィルムであって、当該フィルムは、内部にナノワイヤを成長させることができる多数の貫通細孔を有する。
・フィルム上に敷設され電解質を提供する手段、および
・電解質から多数のナノワイヤをガルバニー電気により成長させるための、少なくとも1つの電極。
【0083】
上記方法の特定の利点および設計の特徴は、上記装置にも適用および転用可能であり、またその逆も同様である。
【0084】
例えば、基板の表面は、最下部の基準面として用いられる。表面は、例えば、プリント回路基板(PCB)の場合、または同等の表面の場合、例えば銅、金、またはアルミニウムからなる導電性構造を備えていてもよい。特に、表面が十分な導電性を有していない場合、導電性層を上記方法の電極として用いることができるように、連続的な導電性層が表面に取り付けられることが好ましい。表面と導電性電極層との間に接着促進剤(特に接着層)を設けるのが好ましい。ここで、連続的な導電性接着層を表面に実現するのが好ましい。
【0085】
電極(例えば、対電極)が1つだけ提供されれば十分であってもよい。そして、ナノワイヤを成長させる表面を、ナノワイヤのガルバニー成長に必要な第2の電極として用いる。(例えば、表面が導電性でない、連続的な導電性がない、または十分な導電性がないために)金属化が表面に適用されている場合、金属化(電極層)が第2の電極として機能してもよい。あるいは、2つの電極が提供され、その間にナノワイヤの成長に必要な電圧を印加できれば好ましい。
【0086】
好ましい実施形態では、装置は、表面または電極層とフィルムとの間に配された構造化層をさらに含み、当該構造化層は、表面上においてナノワイヤを成長させる表面の位置に少なくとも1つの開口を有する。
【0087】
さらに好ましい実施形態では、装置は、ナノワイヤを成長させる表面上に構造化層を提供するための機器をさらに備える。
【0088】
構造化層を提供するための機器は、好ましくは、積層器、真空コーティング設備、ラッカー遠心分離器または噴霧器、または浸漬コーティング設備である。これにより、ラッカー層を構造化層として表面に取り付けられれば好ましい。
【0089】
さらに好ましい実施形態では、装置はさらに基準電極を備える。
【0090】
基準電極は、好ましくは、電解質を提供する手段内に、有利には電極層のできるだけ近くに配置される。基準電極は、電気分解用に設けられた電極の少なくとも1つに、測定電子回路によって接続され、それにより、基準電極と、当該電気分解用に設けられた電極との間に電気化学的電位差を設定できれば好ましい。これは、特に、測定ユニット、特に電圧の測定ユニットを用いて実行してもよい。得られた値は、電極表面における電気化学的活性の尺度である。得られた値により、特に、電解質を提供する手段にどれだけの電解質を供給しなければならないかを特定することができる。
【0091】
本発明および技術分野は、図面に基づいて、以下に、より詳細に議論される。図面は、特に好ましい例示的な実施形態を示しているが、本発明はそれに限定されない。なお、図面、特に図面に示されている比率は、単なる概略である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
図1図1は、本明細書で説明する装置を示す断面図である。
図2図2は、図1の装置の構造化層を通して上から見た断面図である。
図3a図3aは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3b図3bは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3c図3cは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3d図3dは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3e図3eは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3f図3fは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3g図3gは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3h図3hは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
図3i図3iは、多数のナノワイヤを提供するための方法を示す概略図である。
【0093】
図1は、多数のナノワイヤ2を提供するための装置1を示す。装置1は、ナノワイヤ2を成長させる表面3を備えた本体18を含む。表面3上に敷設されているのは構造化層4であり、構造化層4は複数の開口7(この図では2つの開口7が見える)を有する。ナノワイヤ2は、表面3上の開口7の位置で成長させる。また、構造化層4上に敷設されたフィルム5を備える。フィルム5は、内部にナノワイヤ2を成長させることができる多数の貫通細孔8を有する。ナノワイヤ2は、構造化層4の開口7の位置にある細孔8内でのみ成長する。ナノワイヤ2のガルバニー成長は、他の位置では抑制される。電解質を提供する手段6としてスポンジ10がフィルム5上に敷設されている。さらに、スポンジ10に接する電極12が設けられている。電極12と導電性を有する表面3との間には、電圧源11によってケーブル15を介して電圧を印加することができる。多数のナノワイヤ2のガルバニー成長は、この電圧によって実現可能である。また、基準電極13も設けられている。基準電極13と電極12との間の電位差は、測定ユニット14によって測定することができる。パイプ16を介して、電解質をスポンジ10に供給することができる。スポンジ10は、ばね9によって、フィルム5に対して(油圧で、電動で、空気圧で)押圧されていてもよい。ここで、ばね9は、スポンジ10に作用する力が調整可能なように固定されている。これは両向きの矢印で示されている。また、ヒーター17も示されており、これにより、ナノワイヤ2の成長を(全体に渡って、または断続的にのみ)加熱により実行でき、かつ/あるいは、フィルム5を(少なくとも部分的に)溶解できる。
【0094】
図2は、図1の装置の構造化層4を、上から見た断面図で示す。ここでは、ナノワイヤ2を有する開口7を見ることができ、ナノワイヤ2は開口7の位置でのみ成長することができる。ナノワイヤ2は、円形の断面を有する。
【0095】
図3a~図3iは、多数のナノワイヤを提供するための方法の9つの概略図を示す。図3aは、3つの導電性領域19を備えたベース面23を示している。ベース構造化層24(例えば、ソルダレジスト)がベース表面23に取り付けられており、ベース構造化層は、各導電性領域19において、それぞれ1つの開口7(例えば、コンタクト)を有する。ベース表面23およびベース構造化層24は、ともに、図1の意味における表面3を形成する。
【0096】
図3bでは、導電性電極層21がベース構造化層24に取り付けられており、また電気絶縁性構造化層4が前記導電性電極層に取り付けられている。
【0097】
図3cでは、導電性領域19の位置を露出させており、ナノワイヤ2を成長させるすべての導電性領域19(これらは特に接点を形成できる)が互いに接続されている。
【0098】
図3dでは、フィルム5が構造化層4上に敷設されており、フィルム5は、副次的に成長するナノワイヤ22を成長させることができる多数の貫通細孔8を有する。
【0099】
図3eでは、フィルム5の細孔8内で成長した、副次的に成長するナノワイヤ22を見ることができる。副次的に成長したナノワイヤ22は、フィルム5とともに除去される。
【0100】
図3fは、副次的に成長したナノワイヤ22とともにフィルム5を除去した後の状況を示している。導電性バンプ20が残されている。次いで、さらなるフィルム5が構造化層4上に敷設され、ナノワイヤ2を成長させる。ここで得られるナノワイヤ2は、本方法の完了後、導電性領域19上(またはバンプ20上)に残り、その成長が本方法の主題である。
【0101】
図3gは、フィルム5を有するナノワイヤ2を示す。これらのナノワイヤ2の成長後、フィルム5を除去することができ、これにより、図3hに示す状態になる。この図では、化学プロセスにより、フィルム5だけでなく構造化層4も除去されている。最後に、導電性電極層21が除去される。これにより、図3iに示すように、ベース表面23の導電性領域19上のナノワイヤ2とバンプ20だけが残る。
【符号の説明】
【0102】
1 装置
2 ナノワイヤ
3 表面
4 構造化層
5 フィルム
6 電解質を提供する手段
7 開口
8 細孔
9 ばね
10 スポンジ
11 電圧源/電流源
12 電極(対電極)
13 基準電極
14 測定ユニット
15 ケーブル
16 パイプ
17 ヒーター
18 本体
19 導電性領域
20 導電性バンプ
21 導電性電極層
22 副次的に成長するナノワイヤ
23 ベース表面
24 ベース構造化層
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図3g
図3h
図3i