(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 308G
(21)【出願番号】P 2020138943
(22)【出願日】2020-08-19
【審査請求日】2021-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 弘美
【審査官】渡辺 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-184009(JP,A)
【文献】特開2018-079386(JP,A)
【文献】特開2017-80074(JP,A)
【文献】特開2019-187901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場の島設備に対して取り付けられる外枠と、
前記外枠の正面側を開閉することが可能な本体枠と、
前記本体枠に設けられ、初期位置から最大位置までの範囲内において回転可能な操作部と、
前記操作部の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段と、を備え、
前記本体枠は、遊技盤が取り付けられる内枠と、前記内枠の正面側を開閉することが可能な前枠と、を含み、
前記操作部は、径方向の外側に向かって突出する複数の指掛部を含んでなり、
前記複数の指掛部は、突出量が異なっており、
前記操作部が前記初期位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、
前記操作部が前記最大位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、
演出音として、演出モードの選択中に報知される第1演出音と、演出モードの選択が確定されると報知される第2演出音と、があり、
前記第1演出音の報知中に遊技の開始条件が成立した場合、前記第1演出音の報知が途中で終了されて、遊技に関する演出音の報知が開始される、遊技機。
【請求項2】
遊技場の島設備に対して取り付けられる外枠と、
前記外枠の正面側を開閉することが可能な本体枠と、
前記本体枠に設けられ、初期位置から最大位置までの範囲内において回転可能な操作部と、
前記操作部の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段と、を備え、
前記本体枠は、遊技盤が取り付けられる内枠と、前記内枠の正面側を開閉することが可能な前枠と、を含み、
前記操作部は、径方向の外側に向かって突出する複数の指掛部を含んでなり、
前記複数の指掛部は、突出量が異なっており、
前記操作部が前記初期位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、
前記操作部が前記最大位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、
演出音として、演出モードの選択中に報知される第1演出音と、演出モードの選択が確定されると報知される第2演出音と、があり、
前記第2演出音の報知中に遊技の開始条件が成立した場合、前記第2演出音の報知が途中で終了されることなく、遊技に関する演出音の報知が開始される、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作手段の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段を備え、演出モードを選択することが可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作手段の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段を備える遊技機が知られている(特許文献1参照)。この遊技機は、遊技機本体に固定された操作ハンドルと、操作ハンドルの操作量に応じた強度で遊技球を遊技領域に発射させる発射装置と、を備えている。
また、従来、演出モードを選択することが可能な遊技機が知られている(特許文献2参照)。この遊技機では、客待ちデモンストレーション中においてプッシュボタンが操作されたことに応じて、演出モード選択画面が表示される。そして、演出モード選択画面の表示中において、3種類の演出モードのうち、何れかの演出モードを選択することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-18335号公報
【文献】特開2019-180876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機では、操作ハンドルの操作が困難となる恐れがある。すなわち、従来の遊技機では、操作ハンドルの回転位置によって、操作ハンドルに設けられた指掛部に対する指掛けが困難となり、結果として、操作ハンドルの操作が困難となる恐れがある。
また、従来の遊技機では、演出効果が低下する恐れがある。すなわち、従来の遊技機では、演出モード選択画面の表示中に遊技の開始条件が成立した場合に、演出モード選択画面の表示中における効果音の再生が遊技の開始条件の成立後も継続すると、遊技に関する効果音の演出効果が低下する恐れがある。
本発明の課題は、操作部の操作を容易とし、また、演出効果の低下を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係る遊技機は、
遊技場の島設備に対して取り付けられる外枠と、
前記外枠の正面側を開閉することが可能な本体枠と、前記本体枠に設けられ、初期位置から最大位置までの範囲内において回転可能な操作部と、前記操作部の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段と、を備え、
前記本体枠は、遊技盤が取り付けられる内枠と、前記内枠の正面側を開閉することが可能な前枠と、を含み、前記操作部は、径方向の外側に向かって突出する複数の指掛部を含んでなり、前記複数の指掛部は、突出量が異なっており、前記操作部が前記初期位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、前記操作部が前記最大位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、演出音として、演出モードの選択中に報知される第1演出音と、演出モードの選択が確定されると報知される第2演出音と、があり、前記第1演出音の報知中に遊技の開始条件が成立した場合、前記第1演出音の報知が途中で終了されて、遊技に関する演出音の報知が開始される。
また、第二の発明に係る遊技機は、
遊技場の島設備に対して取り付けられる外枠と、
前記外枠の正面側を開閉することが可能な本体枠と、前記本体枠に設けられ、初期位置から最大位置までの範囲内において回転可能な操作部と、前記操作部の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段と、を備え、
前記本体枠は、遊技盤が取り付けられる内枠と、前記内枠の正面側を開閉することが可能な前枠と、を含み、前記操作部は、径方向の外側に向かって突出する複数の指掛部を含んでなり、前記複数の指掛部は、突出量が異なっており、前記操作部が前記初期位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、前記操作部が前記最大位置に配置されているときに、前記複数の指掛部が、前記前枠の下側の縁より下方に突出せず、演出音として、演出モードの選択中に報知される第1演出音と、演出モードの選択が確定されると報知される第2演出音と、があり、前記第2演出音の報知中に遊技の開始条件が成立した場合、前記第2演出音の報知が途中で終了されることなく、遊技に関する演出音の報知が開始される。
第一又は第二の発明に係る遊技機では、操作部が初期位置又は最大位置に配置されているときに、複数の指掛部が、前枠の下側の縁より下方に突出することがなく、かつ、前枠の右側の縁より右方に突出することがない。これによって、本体枠を床等に置いたときに、各指掛部が床や壁に接触することが抑制され、操作部の破損を防止することが可能となる。
また、第一の発明に係る遊技機では、演出モードの選択中における第1演出音の報知中に遊技の開始条件が成立した場合、第1演出音の報知が途中で終了されて、遊技に関する演出音の報知が開始される。これによって、第1演出音の報知が遊技に関する演出音の報知に重なる事態が防止される。したがって、第1演出音の報知が遊技に関する演出音の報知を阻害する事態を防止することが可能となる。
一方、第二の発明に係る遊技機では、演出モードの選択の確定を契機とする第2演出音の報知中に遊技の開始条件が成立した場合、第2演出音の報知が途中で終了されることなく、遊技に関する演出音の報知が開始される。これによって、演出モードの選択の確定を、遊技者に対して明示することが可能となる。したがって、演出モードの選択が確定されたか否かを遊技者が認識することができない事態を防止することが可能となる。
ここで、外枠としては、後述する外枠ユニット2(外枠)が該当する。本体枠としては、後述する本体枠ユニット(本体枠)が該当する。操作部としては、後述する操作リング72が該当する。初期位置としては、後述する初期位置が該当する。最大位置としては、後述する最大位置が該当する。発射制御手段としては、後述する発射制御回路425が該当する。複数の指掛部としては、後述する指掛部fa,fb,fcが該当する。最大指掛部としては、後述する指掛部faが該当する。遊技としては、後述する特別遊技が該当する。演出モードとしては、後述する演出モードA~演出モードCが該当する。第1演出音としては、後述するモード説明ボイスが該当する。遊技の開始条件としては、後述する始動口51,52への遊技球の入球、特図遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)の取得等が該当する。遊技に関する演出音としては、後述する保留入賞音、変動演出音等が該当する。第2演出音としては、後述するモード決定ボイスが該当する。
なお、「演出音の報知が途中で終了される」とは、演出音が聞こえない状態とされることを意味し、演出音の再生が終了(停止)されること、及び、演出音の再生が継続している状態で音量が「0」(ミュート状態)とされること、の両方が含まれる(以下、同様)。
【0006】
ここで、上記の従来の遊技機では、遊技者の負担が増大する恐れがある。すなわち、従来の遊技機では、操作ハンドルの操作トルクが適切に設定されておらず、操作ハンドルの操作による遊技者の疲労が大きくなり、遊技者の負担が増大する恐れがある。
そこで、かかる課題を解決するために、第二の発明に係る遊技機では、初期位置から最大位置までの範囲内において回転可能な操作部と、前記操作部の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御手段と、を備え、前記操作部を前記初期位置から回転を開始するために必要となる操作トルクを第1操作トルクとし、前記操作部を前記初期位置から所定基準位置まで回転するために必要となる操作トルクを第2操作トルクとし、前記操作部を前記初期位置から前記最大位置まで回転するために必要となる操作トルクを第3操作トルクとした場合に、前記第2操作トルクは、前記第1操作トルクより大きく、前記第3操作トルクは、前記第2操作トルクより大きく、前記第2操作トルクの2倍以下となっていることを特徴とする。
第二の発明に係る遊技機では、第3操作トルクについて、第2操作トルクより大きく、第2操作トルクの2倍以下とされている。これによって、第2操作トルクと第3操作トルクとの差が小さくなることで、初期位置から所定基準位置までの範囲内における操作手段の操作トルクに対して、所定基準位置から最大位置までの範囲内における操作手段の操作トルクが急激に増大することがなくなる。したがって、操作手段の操作による遊技者の疲労が抑制され、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
ここで、操作部としては、後述する操作リング72が該当する。発射制御手段としては、後述する発射制御回路425が該当する。初期位置としては、後述する初期位置が該当する。最大位置としては、後述する最大位置が該当する。第1操作トルクとしては、後述する第1操作トルクが該当する。所定基準位置としては、後述する左打ち基準位置が該当する。第2操作トルクとしては、後述する第2操作トルクが該当する。第3操作トルクとしては、後述する第3操作トルクが該当する。
また、第三の発明に係る遊技機は、第二の発明に係る遊技機において、前記第2操作トルクは、前記第1操作トルクの2倍以下となっていることを特徴とする。
第三の発明に係る遊技機では、第1操作トルクと第2操作トルクとの差が小さくなることで、初期位置からの回転を開始するための操作手段の操作トルクに対して、初期位置から所定基準位置までの範囲内における操作手段の操作トルクが急激に増大することがなくなる。したがって、操作部の操作による遊技者の疲労が抑制され、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
さらに、第四の発明に係る遊技機は、第二又は第三の発明に係る遊技機において、前記操作部について、前記初期位置から前記所定基準位置までの操作角度を第1操作角度とし、前記初期位置から前記最大位置までの操作角度を第2操作角度とした場合に、前記第1操作角度が、前記第2操作角度の半分以下となっていることを特徴とする。
第四の発明に係る遊技機では、操作部の操作を容易とすることが可能となる。
ここで、第1操作角度としては、後述する第1操作角度が該当する。第2操作角度としては、後述する第2操作角度が該当する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作部の回転操作を容易とすることが可能となり、また、演出の興趣を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
【
図3】振分装置を上方から見た状態を示す斜視図である。
【
図4】振分装置を下方から見た状態を示す斜視図である。
【
図5】パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
【
図6】発射条件検出回路及び発射制御回路の構成を示すブロック図である。
【
図7】演出制御基板の構成を示すブロック図である。
【
図8】CPU210が使用するメモリ領域のアドレスマップである。
【
図12】設定値に応じたBIGボーナス割合の変化を示す図である。
【
図14】CPU初期化処理を示すフローチャートである。
【
図15】メインループ処理を示すフローチャートである。
【
図16】電源遮断時退避処理を示すフローチャートである。
【
図17】タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図18】ダイナミックポート出力処理を示すフローチャートである。
【
図19】性能表示装置出力処理を示すフローチャートである。
【
図20】設定関連処理を示すフローチャートである。
【
図21】スイッチ管理処理を示すフローチャートである。
【
図22】普図始動球検出処理を示すフローチャートである。
【
図23】特
図1始動球検出処理を示すフローチャートである。
【
図24】特
図2始動球検出処理を示すフローチャートである。
【
図25】特別図柄乱数取得処理を示すフローチャートである。
【
図26】特別遊技管理処理を示すフローチャートである。
【
図27】特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
【
図28】特図変動中処理を示すフローチャートである。
【
図29】回数切り管理処理を示すフローチャートである。
【
図30】特図停止中処理を示すフローチャートである。
【
図31】第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
【
図32】第1大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
【
図33】第1大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
【
図34】第1大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
【
図35】第2大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
【
図36】第2大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
【
図37】第2大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
【
図38】第2大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
【
図39】特別電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
【
図40】普通遊技管理処理を示すフローチャートである。
【
図41】普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
【
図42】普図変動中処理を示すフローチャートである。
【
図43】普図停止中処理を示すフローチャートである。
【
図44】普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。
【
図45】普通電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
【
図46】普通電動役物開放制御処理を示すフローチャートである。
【
図47】普通電動役物閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
【
図48】普通電動役物開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
【
図49】性能表示装置制御処理を示すフローチャートである。
【
図50】サブタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図51】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図52】保留コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図53】先読みコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図54】変動コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図55】停止コマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図56】オープニングコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【
図57】演出モードAに対応する第1特図変動演出の流れを示す図である。
【
図58】演出モードBに対応する第1特図変動演出の流れを示す図である。
【
図59】演出モードCに対応する第1特図変動演出の流れを示す図である。
【
図60】客待ち状態中における画面の遷移を示す図である。
【
図61】演出モード選択画面の一例を示す図である。
【
図62】モード説明ボイスのデータ構成を示す図である。
【
図63】モード決定ボイスのデータ構成を示す図である。
【
図64】モード説明ボイスの再生中に各種ボタンの押下操作が検出された場合における音演出の遷移を示す図である。
【
図65】モード説明ボイス又はモード決定ボイスの再生中に保留入賞が発生した場合における音演出の遷移を示す図である。
【
図66】発射ハンドルユニットを示す拡大図である。
【
図67】フェイスカバーを取り外した状態の発射ハンドルユニットを示す斜視図である。
【
図68】操作リングと前枠ユニットとの位置関係を示す図である。
【
図69】操作リングと内枠ユニットとの位置関係を示す図である。
【
図70】実施例1に係る操作トルクの設定例を示す図である。
【
図71】実施例2に係る操作トルクの設定例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
【0010】
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
パチンコ機1は、外枠ユニット2と、本体枠ユニット(本体枠)(図示せず)と、遊技盤ユニット10と、を含んで構成されている。
外枠ユニット2は、矩形の枠体(外枠)を含んで構成されている。そして、外枠ユニット2(外枠)は、遊技場の島設備に対して固定される。
本体枠ユニットは、内枠ユニット3(内枠)と、前枠ユニット4(前枠)と、を含んで構成されている。本体枠ユニット(本体枠)は、ヒンジ機構を介して、外枠ユニット2に取り付けられている。本体枠ユニットは、外枠ユニット2の正面側に配置されている。これによって、本体枠ユニットは、外枠ユニット2の正面側を開閉することが可能となっている。
【0011】
内枠ユニット3は、矩形の枠体(内枠)を含んで構成されている。内枠ユニット3は、ヒンジ機構を介して、外枠ユニット2に取り付けられている。内枠ユニット3は、外枠ユニット2の正面側に配置されている。内枠ユニット3には、遊技盤ユニット10が取り付けられている。これによって、内枠ユニット3は、外枠ユニット2の正面側を開閉することが可能となっている。
前枠ユニット4は、矩形の枠体(前枠)を含んで構成されている。前枠ユニット4は、ヒンジ機構を介して、外枠ユニット2に取り付けられている。前枠ユニット4は、内枠ユニット3の正面側に配置されている。これによって、前枠ユニット4は、内枠ユニット3の正面側(特に、内枠ユニット3に取り付けられた遊技盤ユニット10の正面側)を開閉することが可能となっている。
また、前枠ユニット4は、透明板4aを含んで構成されている。透明板4aは、正面側から見て、前枠ユニット4(前枠)の略中央部に配設されている。透明板4aは、樹脂、ガラス等の透明な材料により平板状に形成されている。
さらに、前枠ユニット4は、装飾部4bと、受皿ユニット5と、発射ハンドルユニット6と、を含んで構成されている。装飾ユニット4b、受皿ユニット5及び発射ハンドルユニット6は、前枠ユニット4(前枠)の正面に取り付けられている。
装飾部4bは、樹脂材料により形成され、前方に向かって膨出する形状を有している。装飾部4bの上側の各角部には、その内部にスピーカ22(
図5参照)が配設された音抜部4cが設けられている。各音抜部4cには、スピーカ22が出力する音声を通過させる複数の音抜孔が設けられている。また、装飾部4bには、枠ランプ20(
図5参照)が配設されている。枠ランプ20は、ダイナミック点灯制御により駆動される複数の発光素子(LED)を含んで構成されている。
【0012】
受皿ユニット5は、遊技球(貸球及び賞球)を受ける受皿5aと、遊技者による操作が可能な各種の操作手段と、を含んで構成されている。
本実施形態では、各種の操作手段として、演出ボタン5b、回転型セレクター5c、光量調整ボタン(図示せず)、音量調整ボタン(図示せず)、十字キーボタン(図示せず)等を有している。
演出ボタン5bは、遊技者による押下操作が可能な操作部と、操作部の押下操作を検出するボタンスイッチ25(
図5参照)と、を含んで構成されている。ボタンスイッチ25は、操作部が押下操作されるごとに、検出信号を演出制御基板300(
図5参照)に対して出力する。
回転型セレクター5c(いわゆる「ジョグダイヤル」)は、遊技者による回転操作が可能な操作部と、操作部の回転操作を検出するダイヤルスイッチ26(
図5参照)と、を含んで構成されている。ダイヤルスイッチ26は、操作部が所定角度(例えば、60[°])回転操作されるごとに、検出信号を演出制御基板300に対して出力する。
【0013】
光量調整ボタンは、遊技者による押下操作が可能な2つの操作部(操作部A及び操作部B)と、各操作部A,Bの押下操作を検出する光量調整スイッチ27(
図5参照)と、を含んで構成されている。光量調整スイッチ27は、各操作部A,Bが押下操作されるごとに、押下操作された操作部に対応する検出信号を演出制御基板300に対して出力する。
演出制御基板300は、光量調整スイッチ27からの検出信号の入力に応じて、光量設定の設定内容を、第1段階~第5段階のうち、いずれかの段階に変更する。
「光量設定」は、演出用の各種光源(具体的には、各種ランプ20,21を構成する発光素子、メイン画像表示装置31を構成するバックライト等)の光量(輝度)の設定となっている。なお、後述するメイン表示装置60を構成する発光素子と、性能表示装置206を構成する発光素子と、については、光量の設定を変更することができない。
【0014】
音量調整ボタンは、遊技者による押下操作が可能な2つの操作部(操作部C及び操作部D)と、各操作部C,Dの押下操作を検出する音量調整スイッチ28(
図5参照)と、を含んで構成されている。音量調整スイッチ28は、各操作部C,Dが押下操作されるごとに、押下操作された操作部に対応する検出信号を演出制御基板300に対して出力する。
演出制御基板300は、音量調整スイッチ28からの検出信号の入力に応じて、音量設定の設定内容を、第1段階~第5段階のうち、いずれかの段階に変更する。
「音量設定」は、各種スピーカ22から出力される音声(演出音)の音量の設定となっている。
【0015】
十字キーボタンは、遊技者による押下操作が可能な4つの操作部(上キーボタン、下キーボタン、左キーボタン、及び、右キーボタン)と、各操作部の押下操作を検出する十字キースイッチ29(
図5参照)と、を含んで構成されている。十字キースイッチ29は、各操作部が押下操作されるごとに、押下操作された操作部に対応する検出信号を演出制御基板300に対して出力する。
演出制御基板300は、十字キースイッチ29からの検出信号の入力に応じて、演出に関する所定の設定内容を変更する。
【0016】
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。
ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読出し及び更新を行うことが可能なCRユニット700と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニット700に挿入されると、CRユニット700に挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。
また、プリペイドカードがCRユニット700に挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。
さらに、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニット700に挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニット700からプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
【0017】
(発射ハンドルユニット6の構成)
次に、発射ハンドルユニット6の構成を説明する。
図66は、発射ハンドルユニットを示す拡大図である。
図67は、フェイスカバーを取り外した状態の発射ハンドルユニットを示す斜視図である。
ここで、
図66(a)は、後述する操作リング72が初期位置に配置されている状態を示し、
図66(b)は、操作リング72が最大位置に配置されている状態を示している。
発射ハンドルユニット6は、本体枠に設けられている。具体的に、発射ハンドルユニット6は、前枠ユニット4(前枠)の正面から正面側に向かって突出するように設けられている。
図66及び
図67に示すように、発射ハンドルユニット6は、ハンドルベース71と、操作リング72と、コイルスプリング73と、フェイスカバー74と、発射停止ボタン77と、を含んで構成されている。
【0018】
ハンドルベース71は、略円筒状に形成され、前枠ユニット4(前枠)の正面に固定されている。ハンドルベース71には、回転軸71aと、3本のガイド軸71bと、が設けられている。回転軸71aは、略円筒状に形成されたハンドルベース71の中心軸に沿って設けられている。3本のガイド軸71bは、回転軸71aの周囲に設けられている。
操作リング72は、ハンドルベース71に対して回転自在に取り付けられている。操作リング72は、リング部72aと、リング部72aの外周面に設けられた複数(本実施形態では、3つ)の指掛部fa,fb,fcと、を含んで構成されている。
リング部72aは、天面が開放され、底面を有する略円筒状(略円環状・略リング状)に形成されている。
各指掛部fa,fb,fcは、リング部72aの外周面から外側に向かって突出するように設けられている。3つの指掛部fa,fb,fcは、リング部72aの周方向に沿って、所定の間隔で設けられている。3つの指掛部fa,fb,fcでは、大きさが異なっている。特に、3つの指掛部fa,fb,fcでは、リング部72aの外周面からの突出量(以下、単に「突出量」とする)が異なっている。すなわち、突出量は、リング部72aの外周面から各指掛部fa,fb,fcの頂点(径方向の頂点)までの寸法(高さ)となっている。
【0019】
本実施形態では、操作リング72が初期位置に配置されている状態で左右方向に沿って並ぶ3つの指掛部fa,fb,fcのうち、左側に設けられている指掛部faについて、突出量が最も大きく、右側に設けられている指掛部fcについて、突出量が最も小さく、中間に設けられている指掛部fbについて、突出量が、指掛部faより小さく、かつ、指掛部fcより大きくなっている。
換言すると、操作リング72が最大位置に配置されている状態で上下方向に沿って並ぶ3つの指掛部fa,fb,fcのうち、上側に設けられている指掛部faについて、突出量が最も大きく、下側に設けられている指掛部fcについて、突出量が最も小さく、中間に設けられている指掛部fbについて、突出量が、指掛部faより小さく、かつ、指掛部fcより大きくなっている。
すなわち、各指掛部fa,fb,fcの突出量は、突出量が大きいものから順に、指掛部fa、指掛部fb、指掛部fc(突出量大→突出量小)となっている。
【0020】
リング部72aの底面には、軸受孔(図示せず)と、一対のガイド孔72bと、が設けられている。軸受孔は、略円筒状に形成されたリング部72aの中心軸に沿って設けられている。各ガイド孔72bは、周方向に沿って湾曲する長孔状の貫通孔となっている。一対のガイド孔72bは、軸受孔の周囲において、180°位相をずらした状態で配置されている。
コイルスプリング73は、一端がハンドルベース71の受け部(図示せず)に係止され、他端が操作リング72の受け部(図示せず)に係止されている。コイルスプリング73は、操作リング72を初期位置側に向かって付勢する。
フェイスカバー74は、略半球状に形成されている。フェイスカバー74は、ネジ止めにより、各ガイド軸71bの先端部に取り付けられている。これによって、操作リング72は、ハンドルベース71とフェイスカバー74との間の領域において、回転自在に挟持されている。そして、フェイスカバー74は、開放されているリング部72aの天面側を被覆(隠蔽)する。
発射停止ボタン77は、ハンドルベース71の外周面に設けられている。発射停止ボタン77は、遊技者による押下操作が可能となっている。
【0021】
操作リング72は、回転軸71aが軸受孔に挿通されるとともに、ガイド軸71bがガイド孔72bに挿通された状態で、ハンドルベース71に対して取り付けられている。これによって、操作リング72は、回転軸71aを中心として、ハンドルベース71に対して回転自在となっている。この際、ガイド孔72bに挿通されたガイド軸71bにより、操作リング72の回転範囲が規制される。
すなわち、上記のように、操作リング72は、コイルスプリング73の弾性力により、常時、正面側から見て、反時計回り方向に付勢されている。したがって、操作リング72が回転操作されていないときには、各ガイド孔72bの一方側の端面が、ガイド軸71bに接触する。これによって、操作リング72の反時計回り方向への回転が規制され、操作リング72が初期位置に配置(静止)される。
一方、操作リング72は、コイルスプリング73の付勢(弾性力)に抗して回転操作することで、正面側から見て、時計回り方向へ回転させることが可能となっている。そして、操作リング72の時計回り方向への回転量が所定量に達すると、各ガイド孔72bの他方側の端面が、ガイド軸71bに接触する。これによって、操作リング72の時計回り方向への回転が規制され、操作リング72が最大位置に配置(静止)される。
一方、操作リング72の回転操作が終了(停止)されると、コイルスプリング73の付勢(弾性力)により、操作リング72が、初期位置に復帰される。
以上により、操作リング72は、遊技者による回転操作が可能となっている。この際、遊技者は、各指掛部fa,fb,fcに指を掛けることにより、操作リング72の回転操作を容易に行うことが可能となる。
特に、操作リング72は、初期位置(
図66(a)参照)から最大位置(
図66(b)参照)までの範囲内において回転(変位・操作)することが可能となっている。
後述するように、遊技領域30には、遊技球が流下する経路として、メイン画像表示装置31の左側に形成された左側経路(左打ち領域)と、メイン画像表示装置31の右側に形成された右側経路(右打ち領域)と、が構成されている。
そして、操作リング72の回転操作に応じて遊技球発射装置430により発射された遊技球は、発射通路(図示せず)を通過して、遊技領域30に流入する。この際、発射された遊技球の勢いが弱い場合、発射通路を通過した遊技球は、左側経路へ流入する。一方、発射された遊技球の勢いが強い場合、発射通路を通過した遊技球は、誘導通路(図示せず)を通過して、右側経路へ流入する。
【0022】
発射ハンドルユニット6は、発射ボリューム411(
図5参照)と、タッチセンサ412(
図5参照)と、発射停止スイッチ413(
図5参照)と、を含んで構成されている。
発射ボリューム411は、可変抵抗器により構成されている。発射ボリューム411は、操作リング72の回転操作量(操作リング72が回転操作された角度)を検出する。具体的に、発射ボリューム411は、回転軸(図示せず)と、回転軸の回転量(回転角度)に応じて抵抗値が変化する抵抗体(図示せず)と、を含んで構成されている。発射ボリューム411の回転軸は、操作リング72の軸受孔に対して同軸状に固定されている。これによって、操作リング72の回転操作に応じて、発射ボリューム411の回転軸が回転され、操作リング72の回転操作量に応じて、発射ボリューム411の抵抗値が変化する。
発射ボリューム411は、操作検出部421(
図6参照)と電気的に接続されている。操作検出部421は、発射ボリューム411の抵抗値(電圧値)の変化に基づいて、操作リング72の回転操作(回転操作量)を検出する。
【0023】
タッチセンサ412は、静電容量の変化に基づいて、遊技者による操作リング72への接触(把持)を検出する。そして、タッチセンサ412は、遊技者による操作リング72への接触が検出されているときに、タッチ信号を発射可能条件検出部422(
図6参照)に対して出力する(タッチ信号をハイレベルとする)。一方、タッチセンサ412は、遊技者による操作リング72への接触が検出されていないときに、発射可能条件検出部422に対するタッチ信号の出力を停止する(タッチ信号をローレベルとする)。
発射停止スイッチ413は、発射停止ボタン77の押下操作を検出する。そして、発射停止スイッチ413は、発射停止ボタン77の押下操作が検出されていないときに、発射停止信号を発射可能条件検出部422に対して出力する(発射停止信号をハイレベルとする)。一方、発射停止スイッチ413は、発射停止ボタン77の押下操作が検出されているときに、発射可能条件検出部422に対する発射停止信号の出力を停止する(発射停止信号をローレベルとする)。
【0024】
(操作リング72と本体枠との位置関係)
次に、操作リング72と本体枠との位置関係を説明する。
図68は、操作リングと前枠ユニットとの位置関係を示す図である。
図69は、操作リングと内枠ユニットとの位置関係を示す図である。
本実施形態では、操作リング72が初期位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、本体枠の下側の縁よりも下方に突出していない。すなわち、
図68に示すように、操作リング72が初期位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、前枠ユニット4(前枠)の下側の縁よりも下方に突出していない。また、
図69に示すように、操作リング72が初期位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、内枠ユニット3(内枠)の下側の縁よりも下方に突出していない。
また、本実施形態では、操作リング72が最大位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、本体枠の下側の縁よりも下方に突出していない。すなわち、操作リング72が最大位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、前枠ユニット4(前枠)の下側の縁よりも下方に突出していない。また、操作リング72が最大位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、内枠ユニット3(内枠)の下側の縁よりも下方に突出していない。
これによって、本体枠を床等に置いた場合であっても、各指掛部fa,fb,fcが床等に接触せず、発射ハンドルユニット6(操作リング72)の破損を防止することが可能となる。
特に、本実施形態では、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内における如何なる位置に配置(回転)されている状態においても、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、本体枠の下側の縁よりも下方に突出していない。すなわち、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内における如何なる位置に配置(回転)されている状態においても、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、前枠ユニット4(前枠)の下側の縁よりも下方に突出していない。また、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内における如何なる位置に配置(回転)されている状態においても、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、内枠ユニット3(内枠)の下側の縁よりも下方に突出していない。
これによって、より確実に、発射ハンドルユニット6(操作リング72)の破損を防止することが可能となる。
【0025】
また、本実施形態では、操作リング72が初期位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、本体枠の右側の縁よりも右方に突出していない。すなわち、
図68に示すように、操作リング72が初期位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、前枠ユニット4(前枠)の右側の縁よりも右方に突出していない。また、
図69に示すように、操作リング72が初期位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、内枠ユニット3(内枠)の右側の縁よりも右方に突出していない。
また、本実施形態では、操作リング72が最大位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、本体枠の右側の縁よりも右方に突出していない。すなわち、操作リング72が最大位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、前枠ユニット4(前枠)の右側の縁よりも右方に突出していない。また、操作リング72が最大位置に配置されている状態において、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、内枠ユニット3(内枠)の右側の縁よりも右方に突出していない。
これによって、誤って、本体枠を壁等に衝突させた場合であっても、各指掛部fa,fb,fcが壁等に接触せず、発射ハンドルユニット6(操作リング72)の破損を防止することが可能となる。
特に、本実施形態では、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内における如何なる位置に配置(回転)されている状態においても、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、本体枠の右側の縁よりも右方に突出していない。すなわち、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内における如何なる位置に配置(回転)されている状態においても、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、前枠ユニット4(前枠)の右側の縁よりも右方に突出していない。また、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内における如何なる位置に配置(回転)されている状態においても、各指掛部fa,fb,fc(頂部)が、内枠ユニット3(内枠)の右側の縁よりも右方に突出していない。
これによって、より確実に、発射ハンドルユニット6(操作リング72)の破損を防止することが可能となる。
【0026】
さらに、本実施形態では、3つの指掛部fa,fb,fcのうち、突出量が最も大きい指掛部fa(指掛部faの先端部)について、操作リング72が最大位置に配置されているときに、指掛部fa(指掛部faの先端部)の回転軌道における最下点に位置しないように構成されている。
ここで、「指掛部fa(指掛部faの先端部)の回転軌道」は、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内において回転するにあたって、指掛部fa(指掛部faの先端部)が描く軌道となっている。
本実施形態では、操作リング72が初期位置に配置されているときに、指掛部fa(指掛部faの先端部)が、当該指掛部fa(指掛部faの先端部)の回転軌道における最下点に配置される。そして、操作リング72が最大位置に配置されているときに、指掛部fa(指掛部faの先端部)が、当該指掛部fa(指掛部faの先端部)の回転軌道における最下点より高い位置に配置される。
これによって、遊技者は、指掛部faに対する指掛けが容易となり、結果として、操作リング72の回転操作を容易に行うことが可能となる。
【0027】
詳細に、
図68及び
図69に示すように、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から指掛部faの頂点までの寸法(距離)D1は、53.4[mm]に設定されている。また、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から指掛部fbの頂点までの寸法(距離)D2は、45.6[mm]に設定されている。また、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から指掛部fcの頂点までの寸法(距離)D3は、39.3[mm]に設定されている。また、操作リング72の回転中心(回転軸71a)からリング部72aの縁(径方向の端)までの寸法(距離)Eは、34.6[mm]に設定されている。
特に、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から前枠ユニット4(前枠)の下側の縁までの寸法(距離)Fは、40.0[mm]に設定されている。また、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から前枠ユニット4(前枠)の右側の縁までの寸法(距離)Gは、49.1[mm]に設定されている。
これによって、寸法D3<寸法F<寸法Gとなり、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内で回転するにあたって、指掛部fcの頂点が、前枠ユニット4(前枠)の縁より外方へ突出することがなくなる。また、寸法D2<寸法Gとなり、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内で回転するにあたって、指掛部fbの頂点が、前枠ユニット4(前枠)の縁より外方へ突出することがなくなる。
さらに、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から内枠ユニット3(内枠)の下側の縁までの寸法(距離)Hは、45.0[mm]に設定されている。また、操作リング72の回転中心(回転軸71a)から内枠ユニット3(内枠)の右側の縁までの寸法(距離)Iは、51.1[mm]に設定されている。
これによって、寸法D3<寸法H<寸法Iとなり、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内で回転するにあたって、指掛部fcの頂点が、内枠ユニット3(内枠)の縁より外方へ突出することがなくなる。また、寸法D2<寸法Iとなり、操作リング72が初期位置から最大位置までの範囲内で回転するにあたって、指掛部fbの頂点が、内枠ユニット3(内枠)の縁より外方へ突出することがなくなる。
【0028】
(操作リング72の操作トルク)
次に、操作リング72の操作トルクを説明する。
図70は、実施例1に係る操作トルクの設定例を示す図である。
図71は、実施例2に係る操作トルクの設定例を示す図である。
以下の説明では、操作リング72について初期位置から回転を開始するために必要となる操作トルクを「第1操作トルク」とする。すなわち、第1操作トルクは、初期位置に配置されている操作リング72の動き出しに必要となる操作トルクとなっている。したがって、初期位置の配置されている操作リング72に対して作用する操作トルク(最大位置側に向けた操作トルク)が第1操作トルクに達すると、操作リング72が最大位置側に向けて回転を開始する。
また、操作リング72について初期位置から左打ち基準位置まで回転するために必要となる操作トルクを「第2操作トルク」とする。すなわち、第2操作トルクは、初期位置に配置されている操作リング72を左打ち基準位置に変位させるために必要となる操作トルクとなっている。したがって、初期位置の配置されている操作リング72に対して第2操作トルク(最大位置側に向けた操作トルク)が作用すると、操作リング72が初期位置から左打ち基準位置まで回転する。
ここで、「左打ち基準位置」は、後述する左側経路に対して遊技球を発射することが可能となる操作リング72の位置となっている。特に、左打ち基準位置は、左側経路に対して安定して遊技球を発射することが可能となる操作リング72の位置となっている。本実施形態では、左打ち基準位置として、左側経路に対して遊技球が発射されることになる操作リング72の範囲(角度)のうち中央(中心)の位置(角度)が規定されている。
【0029】
また、操作リング72について初期位置から最大位置まで回転するために必要となる操作トルクを「第3操作トルク」とする。すなわち、第3操作トルクは、初期位置に配置されている操作リング72を最大位置に変位させるために必要となる操作トルクとなっている。したがって、初期位置の配置されている操作リング72に対して第3操作トルク(最大位置側に向けた操作トルク)が作用すると、操作リング72が初期位置から最大位置まで回転する。
本実施形態では、最大回転位置と右打ち基準位置とが一致している。「右打ち基準位置」は、後述する右側経路に対して遊技球を発射することが可能となる操作リング72の位置となっている。特に、右打ち基準位置は、右側経路に対して安定して遊技球を発射することが可能となる操作リング72の位置となっている。
なお、最大回転位置と右打ち基準位置とが一致していない構成としても構わない。すなわち、右打ち基準位置として、右側経路に対して遊技球が発射されることになる操作リング72の範囲(角度)のうち中央(中心)の位置(角度)が規定されている構成としても構わない。
【0030】
本実施形態では、第2操作トルクが、第1操作トルクより大きくなっている。また、第3操作トルクが、第2操作トルクより大きくなっている。特に、第3操作トルクが、第2操作トルクの2倍以下となっている。
これによって、第2操作トルクと第3操作トルクとの差が小さくなり、操作リング72が初期位置から左打ち基準位置まで回転されるときの操作トルクに対して、操作リング72が左打ち基準位置から最大位置(右打ち基準位置)まで回転されるときの操作トルクが急激に増大することがなくなる。したがって、操作リング72の操作による遊技者の疲労が抑制され、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態では、第2操作トルクが、第1操作トルクの2倍以下となっている。
これによって、第1操作トルクと第2操作トルクとの差が小さくなり、操作リング72について初期位置からの動き出しに必要となる操作トルクに対して、操作リング72が初期位置から左打ち基準位置まで回転されるときの操作トルクが急激に増大することがなくなる。したがって、操作リング72の操作による遊技者の疲労が抑制され、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
【0031】
図70に示すように、実施例1では、第1操作トルク=6.8[N・mm]、第2操作トルク=13.6[N・mm]、第3操作トルク=23.8[N・mm]とされている。
また、
図71に示すように、実施例2では、第1操作トルク=27.2[N・mm]、第2操作トルク=54.4[N・mm]、第3操作トルク=95.2[N・mm]とされている。
一方、比較例では、第1操作トルク=31.0[N・mm]、第2操作トルク=69.0[N・mm]、第3操作トルク=152.0[N・mm]とされている。
これによって、実施例1,2では、比較例と比較して、操作トルクカーブ(操作トルクと位置との関係を示す曲線)を寝かせることが可能となり、操作リング72を初期位置から最大位置まで回転操作するにあたって、操作トルクが急激に増大することがなくなり、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
特に、実施例1では、実施例2と比較して、操作リング72を初期位置から最大位置まで回転操作するにあたって、操作トルクの変化量が少ないため、遊技者の負担を更に軽減することが可能となる。
【0032】
(操作リング72の回転角度)
次に、操作リング72の回転角度を説明する。
以下の説明では、操作リング72について初期位置から左打ち基準位置までの操作角度(回転角度)を「第1操作角度」とする。すなわち、初期位置の配置されている操作リング72について第1操作角度だけ回転操作(最大位置側に向けた回転操作)すると、操作リング72が左打ち基準位置に配置される。
また、操作リング72について初期位置から最大位置までの操作角度(回転角度)を「第2操作角度」とする。すなわち、初期位置の配置されている操作リング72について第2操作角度だけ回転操作(最大位置側に向けた回転操作)すると、操作リング72が最大位置に配置される。
本実施形態では、第1操作角度=45°~60°の範囲内、第2操作角度=100°~120°の範囲内とされている。特に、第1操作角度が、第2操作角度の半分以下となっている。
これによって、遊技者において、右側経路に対する遊技球の発射を容易とすることが可能となる。
【0033】
(遊技盤ユニット10の構成)
次に、遊技盤ユニット10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
図3は、振分装置を上方から見た状態を示す斜視図である。
図4は、振分装置を下方から見た状態を示す斜視図である。
遊技盤ユニット10は、内枠ユニット3により支持されている。具体的に、遊技盤ユニット10は、内枠ユニット3が備える内枠の内側に取り付けられている。これによって、遊技盤ユニット10は、前枠ユニット4の背面側に配置される。そして、遊技者は、透明板4aを介して、後述する遊技盤11(遊技領域30)を視認することが可能となっている。本実施形態では、透明板4aの背面と遊技盤11の正面との間に、後述する遊技領域30が構成される。
図2に示すように、遊技盤ユニット10は、セット板(図示せず)と、セット板に取り付けられた遊技盤11と、セット板に取り付けられた各種演出装置(メイン画像表示装置31、可動体ユニット等)と、を備えている。
セット板は、正面側が開放された箱状に形成されている。セット板の背面板における略中央部には、貫通孔からなる開口部(図示せず)が設けられている。
遊技盤11は、セット板の正面側に取り付けられている。遊技盤11は、樹脂により、平板状に形成されている。遊技盤11の略中央部には、貫通孔からなる開口部(図示せず)が設けられている。そして、遊技者は、遊技盤11に設けられた開口部及びセット板に設けられた開口部を介して、メイン画像表示装置31の表示画面31aを視認することが可能となっている。
遊技盤11の正面における開口部の周囲には、発射ハンドルユニット6の回転操作に応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。そして、遊技領域30には、遊技球が流下する経路として、メイン画像表示装置31(表示画面31a)の左側に形成された左側経路r1と、メイン画像表示装置31(表示画面31a)の右側に形成された右側経路r2と、が構成されている。
また、遊技盤11の遊技領域30には、盤面ランプ21(
図5参照)が配設されている。盤面ランプ21は、ダイナミック点灯制御により駆動される複数の発光素子(LED)を含んで構成されている。
【0034】
メイン画像表示装置31は、セット板の背面側に取り付けられている。メイン画像表示装置31は、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。
メイン画像表示装置31は、各種の演出画像(動画像・静止画像)を表示することが可能な表示画面31aを含んで構成されている。
表示画面31aには、第1演出図柄z1(図示せず)が表示される3つの第1演出図柄表示領域a1~a3(図示せず)と、第2演出図柄z2(図示せず)が表示される1つの第2演出図柄表示領域a4(図示せず)と、を構成することが可能となっている。
第1演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクター等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。各第1演出図柄表示領域a1~a3では、第1演出図柄z1の変動表示及び停止表示を実行することが可能となっている。
本実施形態では、各第1演出図柄z1は、「1」~「7」の識別情報のうち、いずれかの識別情報を含んで構成されている。すなわち、第1特別図柄抽選に対応する第1演出図柄z1として、7種類の第1演出図柄z1(「1」~「7」の各識別情報を表示する第1演出図柄z1)が規定されている。また、第2特別図柄抽選に対応する第1演出図柄z1として、7種類の第1演出図柄z1(「1」~「7」の各識別情報を表示する第1演出図柄z1)が規定されている。
第2演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。第2演出図柄表示領域a4では、第2演出図柄z2の変動表示及び停止表示を実行することが可能となっている。
【0035】
演出図柄z1,z2の変動表示とは、各第1演出図柄表示領域a1~a3において、第1演出図柄z1が変動し、かつ、第2演出図柄表示領域a4において、第2演出図柄z2が変動するする表示となっている。
本実施形態では、演出図柄z1,z2の変動表示中、各第1演出図柄表示領域a1~a3において、抽選結果表示位置に表示される第1演出図柄z1の種類が変更され、または、第1演出図柄z1が動いている状態(移動・スクロールしている状態)で表示されるとともに、第2演出図柄表示領域a4において、表示される第2演出図柄z2の種類が変更(具体的には、カラーバーが表す色が、順次、変更)される。
演出図柄z1,z2の停止表示とは、各第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置において、第1演出図柄z1が停止し、かつ、第2演出図柄表示領域a4において、第2演出図柄z2が停止する表示となっている。
本実施形態では、演出図柄z1,z2の停止表示中、各第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置において、一の種類の第1演出図柄z1が停止されるとともに、第2演出図柄表示領域a4において、一の種類の第2演出図柄z2が停止される(具体的には、カラーバーが、所定の色を表す)。
そして、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3において停止表示された第1演出図柄z1と、第2演出図柄表示領域a4において停止表示された第2演出図柄z2と、の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
また、表示画面31aには、保留図柄h(図示せず)が表示される保留図柄表示領域b1~b3(図示せず)を構成することが可能となっている。
保留図柄表示領域b1には、報知表示(特別図柄の変動表示及び停止表示)中の遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。保留図柄表示領域b2には、後述する始動判定(報知表示)が保留されている特
図1始動情報に対応する保留図柄hが表示される。保留図柄表示領域b3には、始動判定(報知表示)が保留されている特
図2始動情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0036】
左側経路r1は、第1経路部raと、第1経路部raの下流側に設けられた第2経路部rbと、第2経路部rbの下流側に設けられた第3経路部rcと、を含んで構成されている。
第1経路部raは、左側経路r1のうち、後述する発射経路r3の出口・終端部(左側経路r1の入口・始端部)から、後述するワープ入口72(第2経路部raの始端部)までの区間を構成する経路となっている。
第1経路部raには、遊技球が流下する方向に沿って、複数の干渉部材(規制部材)pが設けられている。各干渉部材pは、遊技盤11の盤面(具体的には、第1経路部raを構成する部材の正面)に設けられている。具体的に、各干渉部材pは、柱状に形成され、遊技盤11の盤面から正面側に向かって突出するように設けられている。そして、各干渉部材pは、第1経路部raを流下する遊技球に干渉(第1経路raにおける遊技球の流下を規制)する。
特に、各干渉部材pは、樹脂等の材料により遊技盤11の盤面(具体的には、第1経路部raを構成する部材の正面)と一体に形成され、その角度を調整することが不可能(困難)となっている。換言すると、各干渉部材pは、第1経路部raを流下する遊技球に対する干渉状況・干渉状態(規制状況・規制状態)の調整(具体的には、変形による角度の調整)が不可能(困難)となっている。
第1経路部raを構成する一対の側壁の内面は、複数の湾曲面を含んで構成されている。各湾曲面は、各干渉部材raを囲むように、外側に向かって凸となるように、湾曲している。これによって、第1経路部raを流下する遊技球は、各湾曲面により、各干渉部材pに向かって誘導される。
第1経路部raを流下する遊技球は、各干渉部材pに衝突し、当該干渉部材pの左側方及び右側方のうち、いずれかの側方を通過する。これによって、第1経路部raを流下する遊技球は、各干渉部材pに衝突するごとに減速されつつ、蛇行しながら流下する。
ここで、第1経路部raには、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、遊技球に対する干渉状況・干渉状態(規制状況・規制状態)の調整(具体的には、変形による角度の調整)が可能(容易)となる部材が設けられていない。すなわち、第1経路部raには、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、金属等の変形が可能(容易)となる材料により形成されている部材(例えば、釘、風車等)が設けられていない。
【0037】
第2経路部rbは、左側経路r1のうち、第1経路部raの終端部から、第3経路部rcの始端部までの区間を構成する経路となっている。
第2経路部rbには、遊技球が流下する方向に沿って、複数の誘導片gが設けられている。各誘導片gは、第2経路部rbを構成する一対の側壁の内面に設けられている。具体的に、各誘導片gは、正面から見て楔形に形成され、第2経路部rbを構成する一対の側壁のうち、一方側の側壁から他方側の側壁に向かって突出するように設けられている。本実施形態では、第2経路部rbを構成する一対の側壁において、複数の誘導片hが、遊技球が流下する方向に沿って、左右に互い違いとなるように設けられている。そして、各誘導片gは、第2経路部rbを流下する遊技球に干渉(第2経路rbにおける遊技球の流下を規制)する。
第2経路部rbを流下する遊技球は、一方側の側壁に設けられている各誘導片gにより、他方側の側壁に向かって誘導されるとともに、他方側の側壁に設けられている各誘導片gにより、一方側の側壁に向かって誘導される。これによって、第2経路部rbを流下する遊技球は、各誘導片gに衝突するごとに減速されつつ、蛇行しながら流下する。
ここで、第2経路部rbには、第1経路部rbと同様に、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、遊技球に対する干渉状況・干渉状態(規制状況・規制状態)の調整(具体的には、変形による角度の調整)が可能(容易)となる部材が設けられていない。すなわち、第2経路部rbには、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、金属等の変形が可能(容易)となる材料により形成されている部材(例えば、釘、風車等)が設けられていない。
【0038】
第3経路部rcは、左側経路r1のうち、第2経路部raの終端部から、後述する第1始動口51又はアウト口58までの区間を構成する経路となっている。ここで、第3経路部rcには、後述する下部排出口79aから第1始動口51までの区間を構成する経路(以下、「特定経路」とする)が含まれる。
第3経路部rcには、特定経路を除いて、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、遊技球に対する干渉状況・干渉状態(規制状況・規制状態)の調整(具体的には、変形による角度の調整)が可能(容易)となる部材が設けられている。
具体的に、第3経路部rcには、特定経路を除いて、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、金属等の変形が可能(容易)となる材料により形成されている部材(例えば、釘、風車等)が設けられている。
本実施形態では、第3経路部rcにおいて(特定経路を除く)、各入賞口(入球口)51,57a~57dに向かって遊技球を誘導するように、複数の釘、風車等が配置されている。
【0039】
左側経路r1には、振分装置70が設けられている。振分装置70は、入球(流入)した遊技球を、後述する第1始動口51への入球が容易となる経路(具体的には、特定経路(下部排出口79a))、及び、第1始動口51への入球が困難となる経路(具体的には、後述する非特定経路(上部排出口78b))のうち、いずれかの経路に振り分ける。
図3及び
図4に示すように、振分装置70は、ワープ経路部71と、ステージ部76と、振分部77と、を含んで構成されている。
ワープ経路部71は、左側経路r1を流下する遊技球のうち、振分装置70内へ入球した遊技球を、ステージ部76へ誘導する。ワープ経路部71は、ワープ入口72と、ワープ入口72を開閉するワープ羽根役物73と、誘導経路74と、螺旋経路75と、を含んで構成されている。
ワープ入口72は、第1経路部raの終端部の位置に設けられており、第1経路部raを通過した遊技球の入球が可能(右側経路r2を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。ワープ入口72へ入球した遊技球は、誘導経路74の始端部へ流入する。
ワープ羽根役物73は、ワープ入口72への遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、ワープ入口72への遊技球の入球を可能(容易)にする開放状態と、に変位することが可能となっている。ワープ羽根役物73は、ワープ羽根ソレノイド67(
図5参照)によって開閉される。
ワープ羽根役物73は、パチンコ機1に電源が投入されている期間中、常時、一体のパターンで開閉(開放状態又は閉鎖状態に変位)される。これによって、ワープ羽根役物73が開放状態とされているタイミングで、第1経路部raの終端部に到達した遊技球は、ワープ羽根役物73により誘導されて、ワープ入口72へ入球する。一方、ワープ羽根役物73が閉鎖状態とされているタイミングで、第1経路部raの終端部に到達した遊技球は、ワープ入口72へ入球することなく、第2経路部rbへ流入する。
【0040】
誘導経路74は、ワープ入口72から入球した遊技球を、螺旋経路75へ誘導する。誘導経路74は、上下方向(鉛直方向)に沿って延びている。誘導経路74の下端部は、開口されており、螺旋経路75の始端部の上方に配置されている。これによって、誘導経路74の下端部から排出された遊技球は、螺旋経路75の始端部に落下する。
誘導経路74には、ワープスイッチ111(
図5参照)が配設されている。ワープスイッチ111は、ワープ入口72に入球した遊技球(ワープ入口72への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、ワープスイッチ111からの検出信号の入力に応じて、所定の処理を実行する。
螺旋経路75は、誘導経路74から排出された遊技球を、ステージ部76へ誘導する。螺旋経路75は、上方から見て螺旋状に延びる傾斜路となっている。これによって、螺旋経路75を通過する遊技球については、加速が抑制される。螺旋経路75の終端部には、落下孔75aが設けられている。落下孔75aは、ステージ部76の左端部の上方に配置されている。これによって、落下孔75aから落下した遊技球は、ステージ部76の左端部に落下する。
【0041】
ステージ部76は、ワープ経路部71から排出された遊技球を、揺動(揺れるように転動)させた上で、振分部77へ誘導する。ステージ部76は、左右方向に沿って延びる樋状(上面が開放された樋状)に形成されている。
特に、ステージ部76の底面は、左右方向の中央部が低く、左右方向の各端部側が高くなるように傾斜(湾曲)している。また、ステージ部76の底面における左右方向の中央部には、3本の案内溝(図示せず)が設けられている。各案内溝は、前後方向に沿って直線的に延びており、背面側に向かって下り傾斜している。
ステージ部76における左右方向の左側(ワープ経路部71を通過した遊技球が入球する側)の領域(以下、「左側領域」とする)には、複数の突出部fが設けられている。各突出部fは、ステージ部76を構成する一対の側壁の内面に設けられている。具体的に、各突出部fは、ステージ部76を構成する一対の側壁(正面側の側壁及び背面側の側壁)のうち、一方側の側壁から他方側の側壁に向かって突出するように設けられている。本実施形態では、左側領域の一対の側壁において、複数の突出部fが、遊技球が流下する方向に沿って、前後に互い違いとなるように設けられている。そして、各突出部fは、左側領域を転動する遊技球に干渉する。
一方、ステージ部76における左右方向の右側(ワープ経路部71を通過した遊技球が入球する側に対して逆側)の領域(以下、「右側領域」)には、突出部fが設けられていない。すなわち、右側領域では、各側壁の内面が平面状に形成されている。
ステージ部76を構成する一対の側壁のうち背面側の側壁における左右方向の中央部には、排出口76aが設けられている。排出口76aは、正面から見て略長方形の貫通孔となっている。排出口76aは、3本の案内溝により誘導(案内)される遊技球の通過(入球)が可能となるように形成されている。排出口76aは、後述する受容部78の正面側に配置されている。これによって、排出口76aから排出された遊技球は、受容部78へ流入する。
ステージ部76の左端部へ流入した遊技球は、左側領域を通過した後に、ステージ部76の底面上を左右方向に揺動し、その後、いずれかの案内溝により誘導され、排出孔76aを介して、受容部78へ排出される。この際、左側領域を通過する遊技球は、一方側の側壁に設けられている各突出部fに衝突することより、他方側の側壁に向かって弾かれるとともに、他方側の側壁に設けられている各突出部fに衝突することにより、一方側の側壁に向かって弾かれる。これによって、左側領域を通過する遊技球について、流下状況(流下状態)が不規則となる。また、遊技球がステージ部76の底面上に滞留(揺動)する時間は、当該遊技球が左側領域を通過した時の速度(勢い)等に応じて変化する。これによって、ステージ部76を通過する遊技球について、流下状況(流下状態)が不規則となる。
【0042】
振分部77は、ステージ部76から排出された遊技球を、後述する上部排出口78b及び下部排出口79aのうち、いずれかの排出口に振り分ける。振分部77は、受容部78と、センター通路79と、シャッター役物80と、を含んで構成されている。
受容部78は、箱状に形成され、排出口76aから排出された遊技球を受容する。受容部78では、その正面が開放されることにより、上部排出口78bが形成されている。上部排出口78bは、ステージ部76の下方、かつ、後述する屋根部材81(
図2参照)の上方の位置に設けられ、正面側に向かって開口している。なお、
図3及び
図4では、屋根部材81の表示を省略している。
受容部78の底面には、センター通路入口78aが設けられている。センター通路入口78aへ入球した遊技球は、センター通路79の始端部へ流入する。
シャッター役物80は、センター通路入口78aを開閉する。特に、シャッター役物80は、受容部78へ流入した遊技球を、センター通路入口78a(センター通路79)及び上部排出口78bのうち、いずれかに振り分ける。
具体的に、シャッター役物80は、センター通路入口78aへの遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、センター通路入口78aへの遊技球の入球を可能(容易)にする開放状態と、に変位することが可能となっている。シャッター役物80は、シャッター役物ソレノイド68(
図5参照)によって開閉される。
シャッター役物80は、パチンコ機1に電源が投入されている期間中、常時、一体のパターンで開閉(開放状態又は閉鎖状態に変位)される。これによって、シャッター役物80が開放状態とされているタイミングで、受容部78の底面に到達した遊技球は、センター通路入口78aへ流入(落下)する。一方、シャッター役物80が閉鎖状態とされているタイミングで、受容部78の底面に到達した遊技球は、センター通路入口78aへ流入することなく、上部排出口78bから排出される。この際、上部排出口78bから排出される遊技球は、第3経路部rcにおける屋根部材81の上方の位置に排出される。この際、上部排出口78bから排出された遊技球は、第1始動口51への入球が困難となる。すなわち、上部排出口78bから排出された遊技球は、第1始動口51への遊技球の入球が困難となる経路(以下、「非特定経路」とする)へ流入し、当該非特定経路を流下する。
【0043】
センター通路79は、センター通路入口78aから入球した遊技球を、後述する下部排出口79aへ誘導する。
センター通路79は、上下方向(鉛直方向)に沿って直線的に延びている。センター通路79の下端部には、下部排出口79aが設けられている。下部排出口79aは、屋根部材81の下方、かつ、後述する第1始動口51の上方の位置に設けられ、正面側に向かって開口している。特に、下部排出口79aは、第1始動口51の真上の位置に設けられている。これによって、下部排出口79aから排出される遊技球は、第3経路部rcにおける屋根部材81の下方の位置、特に、第1始動口51の真上の位置に排出される。この際、下部排出口79aから排出された遊技球は、第1始動口51への入球が容易となる。すなわち、下部排出口79aから排出された遊技球は、第1始動口51への遊技球の入球が容易となる経路(特定経路)へ流入し、当該特定経路を流下する。
【0044】
第3経路部rcには、2つの左上他入賞口57a,57bと、2つの左下他入賞口57c,57dと、が設けられている。各他入賞口57a~57dは、上向きに開口した入球口であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。各他入賞口57a~57dは、第3経路部rcを流下する遊技球の入球が可能(右側経路r2を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
遊技盤11には、左入賞口スイッチ106(
図5参照)が配設されている。左入賞口スイッチ106は、他入賞口57a~57bに入球した遊技球(他入賞口57a~57dへの遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、左入賞口スイッチ106からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0045】
左側経路r1における上部排出口78bの下流側(下方)には、屋根部材81が設けられている。
屋根部材81は、左右方向に沿って延びる平板状に形成されている。屋根部材81の左右方向の寸法は、第1始動口51の左右方向の寸法より大きくなっている。これによって、上方から見て、第1始動口51の開口が、屋根部材81により隠蔽される。本実施形態では、屋根部材81の左右方向の寸法は、上部排出口78bの左右方向の寸法と略同一となっている。
屋根部材81の上面は、左右方向の中央部が高く、左右方向の各端部側が低くなるように傾斜(湾曲)している。これによって、屋根部材81の上面に落下した遊技球は、屋根部材81の上面を転動し、屋根部材81の左右方向の端部から下方に向かって落下する。
【0046】
左側経路r1における下部排出口79aの下流側(下方)には、第1始動口51が設けられている。第1始動口51は、上向きに開口した入球口(いわゆる「ヘソ」)であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51は、左側経路r1を流下する遊技球の入球が可能(右側経路r2を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
第1始動口51内には、特
図1始動口スイッチ101(
図5参照)が配設されている。特
図1始動口スイッチ101は、第1始動口51に入球した遊技球(第1始動口51への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、特
図1始動口スイッチ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。
【0047】
右側経路r2の最上流には、減速ポケット42が設けられている。減速ポケット42は、左上向きに開口したポケットであり、常時、遊技球の入球が可能となっている。
遊技盤11の盤面には、入球口42aと、排出口42bと、が設けられている。入球口42aは、減速ポケット42内に設けられている。排出口42bは、減速ポケット42の下流側に設けられている。また、遊技盤11の盤面の背面側には、入球口42aと排出口42bとを繋ぐ背面通路(図示せず)が設けられている。背面通路は、略U字形の管状に形成されている。
右側経路r2に打ち出された遊技球は、全て、減速ポケット42へ流入する。そして、減速ポケット42へ流入した遊技球は、減速ポケット42の周壁に衝突することで減速され、その後、入球口42aを介して、背面通路へ流入する。そして、背面通路へ流入した遊技球は、排出口42bを介して、右側経路r2に排出される。
これによって、右側経路r2へ打ち出された遊技球について、その勢いを弱めた上で、右側経路r2を流下させることができ、遊技球の衝突による遊技盤11の破損を防止することが可能となる。
【0048】
右側経路r2における排出口42bの下流側には、始動ゲート41が設けられている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41は、右側経路r2を流下する遊技球の通過が可能(左側経路r1を流下する遊技球の通過が不可能)となっている。
始動ゲート41には、ゲートスイッチ104(
図5参照)が配設されている。ゲートスイッチ104は、始動ゲート41を通過する遊技球(遊技球による始動ゲート41の通過)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、ゲートスイッチ104からの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。
【0049】
右側経路r2における始動ゲート41の下流側には、右他入賞口59が設けられている。右他入賞口59は、上向きに開口した入球口であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。右他入賞口59は、右側経路r2を流下する遊技球の入球が可能(左側経路r1を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
右他入賞口59内には、右入賞口スイッチ105(
図5参照)が配設されている。右入賞口スイッチ105は、右他入賞口59に入球した遊技球(右他入賞口59への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、右入賞口スイッチ105からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0050】
右側経路r2における右他入賞口59の下流側には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、第2始動口52への遊技球の入球を可能にする開放状態(容易)と、に変位することが可能な普通電動役物(普通電役)52aが設けられている。
普通電動役物52aは、普通電動役物ソレノイド64(
図5参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、普通電動役物52aが閉鎖状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、普図当り遊技状態の生起中に、普通電動役物52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第2始動口52は、右側経路r2を流下する遊技球の入球が可能(左側経路r1を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
第2始動口52内には、特
図2始動口スイッチ102(
図5参照)が配設されている。特
図2始動口スイッチ102は、第2始動口52に入球した遊技球(第2始動口52への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、特
図2始動口スイッチ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。
【0051】
右側経路r2における第2始動口52の下流側には、第1大入賞装置55が設けられている。第1大入賞装置55は、第1大入賞口55aと、第1大入賞口55aを開閉する第1特別電動役物(特別電役)55bと、を含んで構成されている。
第1特別電動役物55bは、第1大入賞口55aへの遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、第1大入賞口55aへの遊技球の入球を可能(容易)にする開放状態と、に変位することが可能となっている。第1特別電動役物55bは、第1特別電動役物ソレノイド65a(
図5参照)によって開閉される。
第1大入賞装置55では、通常時は、第1特別電動役物55bが閉鎖状態とされて、第1大入賞口55aへの遊技球の入球が不可能となっているが、大当り遊技状態の生起中に、第1特別電動役物55bが開放状態とされて、第1大入賞口55aへの遊技球の入球が可能となる。第1大入賞口55aは、右側経路r2を流下する遊技球の入球が可能(左側経路r1を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
第1大入賞装置55(第1大入賞口55a)内には、第1カウントスイッチ103a(
図5参照)が配設されている。第1カウントスイッチ103aは、第1大入賞装置55(第1大入賞口55a)に入球した遊技球(第1大入賞装置55(第1大入賞口55a)への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、第1カウントスイッチ103aからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0052】
右側経路r2における第1大入賞装置55の下流側には、第2大入賞装置56が設けられている。第2大入賞装置56は、第2大入賞口56aと、第2大入賞口56aを開閉する第2特別電動役物(特別電役)56bと、を含んで構成されている。
第2特別電動役物56bは、第2大入賞口56aへの遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、第2大入賞口56aへの遊技球の入球を可能(容易)にする開放状態と、に変位することが可能となっている。第2特別電動役物56bは、第2特別電動役物ソレノイド65b(
図5参照)によって開閉される。
第2大入賞装置56では、通常時は、第2特別電動役物56bが閉鎖状態とされて、第2大入賞口56aへの遊技球の入球が不可能となっているが、小当り遊技状態の生起中に、第2特別電動役物56bが開放状態とされて、第2大入賞口56aへの遊技球の入球が可能となる。第2大入賞口56aは、右側経路r2を流下する遊技球の入球が可能(左側経路r1を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内には、第2カウントスイッチ103b(
図5参照)が配設されている。第2カウントスイッチ103bは、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)に入球した遊技球(第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、第2カウントスイッチ103bからの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0053】
また、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内には、V領域(図示せず)と、排出領域(図示せず)と、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球を、V領域及び排出領域のうち、一方の領域へ振り分ける振分手段56cと、が設けられている。
V領域には、V領域スイッチ110(
図5参照)が配設されている。V領域スイッチ110は、V領域を通過する遊技球(遊技球によるV領域の通過)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、V領域スイッチ110からの検出信号の入力を契機として、後述するRAM230のV入賞フラグ領域に、「1」を設定する。
振分手段56cは、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球をV領域へ振り分けるV通過状態と、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球を排出領域へ振り分ける非V通過状態と、に変位することが可能となっている。
すなわち、振分手段56cがV通過状態に変位されている場合、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球は、全て、V領域へ振り分けられる。これによって、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球による排出領域の通過が不可能となる。
一方、振分手段56cが非V通過状態に変位されている場合、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球は、全て、排出領域へ振り分けられる。これによって、第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球によるV領域の通過が不可能とる。
振分手段56cは、V領域ソレノイド66(
図5参照)によって変位される。
第2大入賞装置56(第2大入賞口56a)内に入球した遊技球は、まず、第2カウントスイッチ103bにより検出され、その後、振分手段56cにより、V領域及び排出領域のうち、一方の領域へ振り分けられ、当該領域を通過した後に、排出路へ排出される。この際、V領域へ振り分けられた遊技球は、V領域スイッチ110により検出される。
【0054】
遊技領域30の最下流には、いずれの入賞口(入球口)51,52,55a,56a,57a~57d,59にも入球(入賞)しなかった遊技球を排出するためのアウト口58が設けられている。
ここで、内枠ユニット3には、遊技領域30から排出された遊技球が通過する排出路(図示せず)が含まれている。排出路は、内枠ユニット3が備える内枠の背面側に取り付けられている。そして、パチンコ機1では、遊技領域30に打ち出された全ての遊技球(遊技領域30から排出された全ての遊技球)が、排出路を通過するように構成されている。すなわち、遊技領域30に打ち出された遊技球は、いずれかの入賞口51,52,55a,56a,57a~57d,59に入球することによって、又は、アウト口58を通過することによって、遊技領域30から排出され、排出路へ流入する。
具体的に、各入賞口(入球口)51,52,55a,56a,57a~57c,59に入球した遊技球は、当該入賞口内に配設されたスイッチ101,102,103a,103b,105,106,110により検出された後に、排出路に誘導される。また、アウト口58から排出された遊技球は、排出路に誘導される。
内枠ユニット3には、アウトスイッチ109(
図5参照)が配設されている。アウトスイッチ109は、排出路を通過する遊技球(遊技領域30から排出された遊技球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。これによって、遊技領域30から排出された全ての遊技球(遊技領域30に打ち出された全ての遊技球)は、アウトスイッチ109によって検出される。
【0055】
遊技盤11には、メイン表示装置60(
図5参照)が配設されている。メイン表示装置60は、複数の点灯素子(セグメント)を含んで構成されている。各点灯素子は、発光素子(本実施形態では、LED)により構成されている。
メイン表示装置60には、遊技に関する各種情報が表示される。すなわち、メイン表示装置60は、特
図1表示装置と、特
図2表示装置と、普図表示装置と、特
図1保留表示装置と、特
図2保留表示装置と、普図保留表示装置と、ラウンド表示装置と、右打ち表示装置と、確変表示装置と、時短表示装置と、を含んで構成されている。
具体的に、メイン表示装置60は、32の点灯素子(LED1~LED32)を含んで構成されている。そして、メイン表示装置60では、LED1~LED8が、特
図1表示装置を構成し、LED7~LED16が、特
図2表示装置を構成し、LED17,18が、普図表示装置を構成し、LED19~LED23が、ラウンド表示装置を構成し、LED24が,右打ち表示装置を構成し、LED25,26が、特
図1保留表示装置を構成し、LED27,28が、特
図2保留表示装置を構成し、LED29,30が、普図保留表示装置を構成し、LED31が、確変表示装置を構成し、LED32が、時短表示装置を構成している。
【0056】
特
図1表示装置は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図1表示装置では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。
特
図2表示装置は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図2表示装置では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図表示装置における特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の表示と、演出図柄表示領域a1~a4における演出図柄z1,z2の表示とは、変動表示が開始される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
そして、特
図1表示装置に停止表示された第1特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(具体的には、「大当り図柄」)となった場合、又は、特
図2表示装置において停止表示された第2特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(具体的には、「大当り図柄」又は「小当り図柄」)となった場合、遊技者に有利な遊技状態(具体的には、大当り遊技状態又は小当り遊技状態)が生起される。
【0057】
普図表示装置は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。
そして、普図表示装置に停止表示された普通図柄が特定の図柄(具体的には、「普図当り図柄」)となった場合、遊技者に有利な遊技状態(具体的には、普図当り遊技状態)が生起される。
【0058】
特
図1保留表示装置には、第1特別図柄抽選の抽選結果の表示(特
図1遊技情報に基づく始動判定)が保留されている回数(特
図1保留数)を示す情報が表示される。
特
図2保留表示装置には、第2特別図柄抽選の抽選結果の表示(特
図2遊技情報に基づく始動判定)が保留されている回数(特
図2保留数)を示す情報が表示される。
普図保留表示装置には、普通図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(普図保留数)が表示される。
ラウンド表示装置には、大当り遊技状態中に実行されるラウンド遊技の回数(大当り遊技状態の種別)を示す情報が表示される。
右打ち表示装置には、遊技球を打ち出すべき経路(左側経路r1又は右側経路r2)を示す情報が表示される。
時短表示装置には、現在の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)を示す情報が表示される。
ここで、パチンコ機1は、確率変動機能(特別図柄抽選又は普通図柄抽選の当選確率が変動する機能)を備えていない。これによって、確変表示装置は使用されず、確変表示装置に情報が表示されることはない。
【0059】
また、パチンコ機1には、一又は複数の可動体ユニット(図示せず)が配設されている。本実施形態では、前枠ユニット4において、一又は複数の可動体ユニットが配設され、また、遊技盤ユニット10において、一又は複数の可動体ユニットが配設されている。各可動体ユニットは、演出用の可動体となっている。
前枠ユニット4の各可動体ユニットは、装飾部4bの正面、受皿ユニット5の上面等に配設され、所定の演出動作を行うことが可能となっている。
遊技盤ユニット10の各可動体ユニットは、セット板の正面側に取り付けられている。具体的に、各可動体ユニットは、遊技盤11とメイン画像表示装置31(表示画面31a)との間の空間(以下、「演出空間」とする)に配設されている。そして、各可動体ユニットは、演出空間において、所定の演出動作を行うことが可能となっている。
各可動体ユニットは、演出部材と、駆動機構と、駆動源と、位置検出センサ24(
図5参照)と、を含んで構成されている。本実施形態では、駆動源として、モータ23(
図5参照)が用いられている。モータ23は、ステッピングモータとなっている。なお、駆動源として、ソレノイドが用いられる構成としても構わない。
演出部材は、駆動機構により、所定の方向に沿って変位させることが可能となっている。具体的には、演出部材は、初期位置と、演出位置と、を含む複数の位置に変位させることが可能となっている。演出部材は、モータ23によって駆動(変位)される。
【0060】
位置検出センサ24は、フォトセンサ等によって構成されている。位置検出センサ24は、演出部材の位置を検出する。具体的に、位置検出センサ24は、投光部と、投光部から投光された光を受光する受光部と、を備えている。そして、位置検出センサ24は、受光部による投光部から投光された光の受光(検出)に応じて、検出信号を演出制御基板300に対して出力する。一方、位置検出センサ24は、受光部により投光部から投光された光を受光(検出)していないときには、演出制御基板300に対する検出信号の出力を停止する。
また、演出部材の所定位置には、遮蔽板が設けられている。そして、演出部材が初期位置に配置されているときには、遮蔽板が、位置検出センサ24の投光部と受光部との間に配置され、受光部への光の入光が遮断される。これによって、演出部材が初期位置に配置されているときには、位置検出センサ24から演出制御基板300に対する検出信号の出力が停止される。一方、演出部材が初期位置に配置されていないときには、位置検出センサ24から演出制御基板300に対して検出信号が出力される。
これによって、演出制御基板300では、位置検出センサ24からの検出信号の入力状況によって、演出部材が初期位置に配置されているか否かを検出することが可能となっている。
【0061】
また、パチンコ機1には、各種の異常状態を検出する検出センサが配設されている。
本実施形態では、検出センサとして、ガラス枠開放センサ107、内枠開放センサ108、振動検出センサ113、電波検出センサ114、磁気検出センサ115等が配設されている。
ガラス枠開放センサ107は、内枠ユニット3に対する前枠ユニット4の開放を検出する。そして、ガラス枠開放センサ107は、内枠ユニット3に対する前枠ユニット4の開放に応じて、検出信号を、払出制御基板400を介して、主制御基板200に対して送信する。
内枠開放センサ108は、外枠ユニット2に対する内枠ユニット3の開放を検出する。そして、内枠開放センサ108は、外枠ユニット2に対する内枠ユニット3の開放に応じて、検出信号を、払出制御基板400を介して、主制御基板200に対して送信する。
【0062】
振動検出センサ113は、遊技盤11の振動を検出する。本実施形態では、振動検出センサ113は、遊技盤11の背面側に配置されている。そして、振動検出センサ113は、所定の閾値を超える強さの振動(遊技盤11の振動)の検出に応じて、検出信号(振動検出信号)を主制御基板200に対して送信する。
電波検出センサ114は、遊技盤11の周辺に発生する電波を検出する。本実施形態では、遊技盤11において、2つの電波検出センサ114が配設されている。そして、各電波検出センサ114は、電波の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して送信する。
磁気検出センサ115は、遊技盤11の周辺に発生する磁気を検出する。本実施形態では、3つの磁気検出センサ115が配設されている。具体的には、内枠ユニット3(排出路)において、1つの磁気検出センサ115が配設されている。また、遊技盤11において、2つの磁気検出センサ115が配設されている。そして、内枠ユニット3に配設されている磁気検出センサ115は、磁気の検出に応じて、検出信号を払出制御基板400を介して、主制御基板200に対して送信する。また、遊技盤11に配設されている各磁気検出センサ115は、磁気の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して送信する。
【0063】
(遊技領域30に打ち出された遊技球の流れについて)
次に、遊技領域30に打ち出された遊技球の流れを説明する。
遊技者によりハンドル操作部が回転操作されると、発射経路r3を介して、遊技領域30に遊技球が打ち出される。この際、遊技者によるハンドル操作部の回転操作量に応じて、遊技領域30に打ち出される遊技球の勢い(初速)が変化する。そして、遊技領域30に打ち出された遊技球は、その勢いが弱いと、左側経路r1(具体的には、第1経路部ra)へ流入し、その勢いが強いと、右側経路r2へ流入する。
第1経路部raへ流入した遊技球は、第1経路部raを通過した後に、ワープ入口72及び第2経路部rbのうち、いずれかに流入する。すなわち、ワープ羽根役物73が開放状態とされているタイミングで、第1経路部raの終端部に到達した遊技球は、ワープ入口72へ入球する。一方、ワープ羽根役物73が閉鎖状態とされているタイミングで、第1経路部raの終端部に到達した遊技球は、ワープ入口72へ入球することなく、第2経路部rbへ流入する。
この際、第1経路部raにおいて複数の干渉部材pが設けられていることによって、一の遊技球が遊技領域30に打ち出されてから第1経路部raの終端部に到達するまでに要する時間を不規則にすることが可能となる。その結果、規則的に開閉するワープ羽根役物73に対して、ワープ入口72への遊技球の入球を不規則化(ランダム化)することが可能となる。
【0064】
ワープ入口72へ入球した遊技球は、ワープ経路部71を通過して、ステージ部76へ流入する。また、ステージ部76へ流入した遊技球は、ステージ部76の底面上を揺動した後に、排出口76aを介して、受容部78へ流入する。そして、受容部78へ流入した遊技球は、上部排出口78b及び下部排出口79aのうち、いずれかの排出口を介して、再び、遊技領域30(第3経路部rc)へ排出される。すなわち、シャッター役物80が閉鎖状態とされているタイミングで、受容部78の底面に到達した遊技球は、センター通路79へ流入することなく、上部排出口78bから非特定経路へ排出される。一方、シャッター役物80が開放状態とされているタイミングで、受容部78の底面に到達した遊技球は、センター通路入口78aを介して、センター通路79へ流入し、下部排出口79aから特定経路へ排出される。
この際、ワープ経路部71を構成する螺旋経路75が螺旋状に延びる傾斜路とされていること、ステージ部76の左側領域において複数の突出部fが設けられていること、ステージ部76の底面が傾斜(湾曲)していること等によって、一の遊技球がワープ入口72へ入球してから受容部78の底面(シャッター役物80)に到達するまでに要する時間を不規則にすることが可能となる。その結果、規則的に開閉するシャッター役物80に対して、センター通路入口78aへの遊技球の入球を不規則化(ランダム化)することが可能となる。
【0065】
上部排出口78bから排出された遊技球は、屋根部材81の上面に落下し、屋根部材81の上面を転動して、第1始動口51の左右方向の側方へ排出される。これによって、上部排出口78bから排出された遊技球については、第1始動口51への遊技球の入球が困難となり、第1始動口51へ入球する確率が低くなる。
一方、下部排出口79aから排出された遊技球は、第1始動口51の真上の位置に排出される。これによって、下部排出孔79aから排出された遊技球は、第1始動口51への遊技球の入球が容易となり、第1始動口51へ入球する確率が高くなる。
一方、第2経路部rbへ流入した遊技球は、第2経路部rbを通過した後に、第3経路部rcへ流入する。そして、第3経路部rcを流下する遊技球は、釘、風車等により誘導され、第1始動口51、左他入賞口57a~57d及びアウト口58のうち、いずれかに入球する。
この際、第2経路部rbから第3経路部rcへ流入した遊技球については、第1始動口51への遊技球の入球が困難となり、第1始動口51へ入球する確率が低くなる。
【0066】
以上により、パチンコ機1では、左側経路r1に打ち出された遊技球のうち、第2経路部rbを経由して第3経路部rcへ流入する遊技球よりも、振分装置70を経由して第3経路部rcへ流入する遊技球の方が、第1始動口51へ入球する確率が高くなる。
特に、振分装置70を経由して第3経路部rcへ流入する遊技球のうち、上部排出口78bから排出される遊技球よりも、下部排出口79aから排出される遊技球の方が、第1始動口51へ入球する確率が高くなる。
これによって、左側経路r1を流下する遊技球について、当該遊技球が流下する経路に応じて、第1始動口51へ入球する確率を変化させることができ、遊技性を向上することが可能となる。
特に、パチンコ機1では、左側経路r1の始端部からワープ入口72までの区間と、ワープ入口72から下部排出口79aまでの区間と、下部排出口79aから第1始動口51までの期間と、において、流下する遊技球に干渉する部材(遊技球の流下を規制する部材)として、遊技球に対する干渉状況・干渉状態(規制状況・規制状態)の調整(具体的には、変形による角度の調整)が可能(容易)となる部材が設けられていない。
これによって、左側経路r1に対して打ち出された遊技球が第1始動口51へ入球する確率について、機体に応じて変動する事態を防止することが可能となる。
【0067】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図5は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図8は、CPU210が使用するメモリ領域のアドレスマップである。
パチンコ機1は、各種の制御基板を備えている。
具体的に、
図5に示すように、パチンコ機1は、主制御基板200、演出制御基板300、払出制御基板400各制御基板200,300,400等に対して電源(電力)を供給する電源基板600、ドライバ基板330、サブ接続基板340等、複数の制御基板を備えている。
複数の制御基板200,300,400,600は、互いに独立した(別個の)回路基板となっている。また、各制御基板200,300,400,600は、個別の基板ケースに収容されている。
主制御基板200及び演出制御基板300は、遊技盤ユニット10に含まれている。具体的に、主制御基板200及び演出制御基板300は、遊技盤11の背面側に取り付けられている。
払出制御基板400は、内枠ユニット3に含まれている。具体的に、払出制御基板400は、内枠ユニット3が備える内枠の背面側に取り付けられている。
【0068】
(主制御基板200の構成)
まず、主制御基板200の構成を説明する。
主制御基板200は、遊技の進行を制御する。
主制御基板200は、ワンチップマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)、クロック発生回路202、乱数発生回路203、入力ポート204、出力ポート205、性能表示装置206、RAMクリアスイッチ207、設定キースイッチ208、シンクドライバ240、ソースドライバ250a,250b等を含んで構成されている。
ワンチップマイクロコンピュータは、CPUコア、レジスタ、半導体メモリ等を集積したLSIとなっている。具体的に、ワンチップマイクロコンピュータは、CPU210、ROM220、RAM230等を含んで構成されている。
【0069】
主制御基板200は、CPU210が使用するメモリ領域を含んで構成されている。
図8に示すように、CPU210が使用するメモリ領域は、ROM220に割り当てられたメモリ領域(0000H~2FFFH)と、RAM230に割り当てられたメモリ領域(F000H~F3FFH)と、を含んで構成されている。
ここで、
図8では、メモリ領域を特定するためのアドレスを、16進数で示している(「H」は、16進数であることを示している)。
ROM220(ROM220のメモリ領域)は、使用領域m1(0000H~1A7AH)と、使用外領域m2(2000H~2BFFH)と、を含んで構成されている。
使用領域m1は、プログラム領域と、未使用領域と、データ領域と、を含んで構成されている。プログラム領域には、遊技の進行を制御するためのプログラム(プログラムコード)が格納されている。データ領域には、遊技の進行を制御するためのデータ(プログラムデータ)が格納されている。なお、使用領域m1は、未使用領域を含まずに構成されていても構わない。
【0070】
使用外領域m2は、プログラム領域と、データ領域と、を含んで構成されている。
プログラム領域には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム(プログラムコード)と、性能表示装置206の表示を制御(具体的には、ベース比率を算出)するためのプログラム(プログラムコード)と、が格納されている。データ領域には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのデータ(プログラムデータ)と、性能表示装置206の表示を制御するためのデータ(プログラムデータ)と、が格納されている。
また、ROM220には、使用領域m1及び使用外領域m2の他にも、未使用領域、ROMコメント領域、プログラム管理領域等が設けられている。
ROMコメント領域には、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータが格納されている。一方、プログラム管理領域には、CPU210が各種プログラムを実行するために必要な情報が格納されている。
また、ROM220には、使用領域m1と使用外領域m2との間に、所定バイト(例えば、16バイト以上)の未使用領域m3が設けられている。これによって、使用領域m1と使用外領域m2との境界を明確化している。
【0071】
RAM230(RAM230のメモリ領域)は、使用領域M1(F000H~F1FFH)と、使用外領域M2(F300H~F3FFH)と、を含んで構成されている。
使用領域M1は、ワーク領域と、スタック領域と、を含んで構成されている。
ワーク領域は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。一方、スタック領域は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に退避させる領域として使用される。なお、使用領域M1は、未使用領域を含まずに構成されていても構わない。
具体的に、ワーク領域は、設定値領域と、遊技機状態フラグ領域と、チェックサム領域と、バックアップフラグ領域と、エラー関連領域と、通常遊技関連領域1と、通常遊技関連領域2と、を含んで構成されている。
【0072】
設定値領域には、設定値が記憶される。遊技機状態フラグ領域には、遊技機状態フラグが記憶される。チェックサム領域には、チェックサムが記憶される。バックアップフラグ領域には、バックアップフラグが記憶される。エラー関連領域には、エラーに関する情報が記憶される。通常遊技関連領域1には、サブコマンドポインタ等が記憶される。通常遊技関連領域2には、主制御基板200における入出力データ、演算処理のためのデータ、各種カウンタ(乱数カウンタ、タイマカウンタ等)、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が記憶される。特に、通常遊技関連領域2は、特
図1始動口スイッチ101、特
図2始動口スイッチ102a,102b、及び、ゲートスイッチ104のそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される遊技情報を記憶する領域(後述する遊技情報記憶領域)を含んで構成されている。
【0073】
使用外領域M2は、ワーク領域と、スタック領域と、を含んで構成されている。
ワーク領域は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。一方、スタック領域は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に退避させる領域として使用される。
具体的に、ワーク領域は、性能表示関連領域を含んで構成されている。性能表示関連領域は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラムの実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。
また、RAM230には、使用領域M1と使用外領域M2との間に、所定バイト(16バイト以上)の未使用領域M3が設けられている。これによって、使用領域M1と使用外領域M2との境界を明確化している。
【0074】
本実施形態では、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理において、使用外領域M2に記憶されているデータを参照することが許可されている。
一方、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理により、使用外領域M2に記憶されているデータが書き換えられる(変更される)ことが禁止されている。
また、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理において、使用領域M1に記憶されているデータを参照することが許可されている。
一方、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理により、使用領域M1に記憶されているデータが書き換えられる(変更される)ことが禁止されている。
そして、パチンコ機1における遊技は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)により、進行(完結)することが可能となっている。
【0075】
クロック発生回路202は、所定のクロック周波数(本実施形態では、12[MHz])でクロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及び乱数発生回路203のそれぞれに対して出力する。
乱数発生回路203は、普通図柄抽選の当り乱数を発生させる第1ループカウンタと、第1特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる第2ループカウンタと、第2特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる第3ループカウンタと、リーチグループ乱数を発生させる第4ループカウンタと、を含んで構成されている。
第1ループカウンタは、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、普通図柄抽選の当り乱数を発生させる。本実施形態では、第1ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第2ループカウンタは、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、第1特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる。本実施形態では、第2ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
【0076】
第3ループカウンタは、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、第2特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる。本実施形態では、第3ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第4ループカウンタは、クロック発生回路202から32クロックが入力されるごとに(クロック周波数の32分周で1回)、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~10006の範囲内)において1ずつ更新することによって、リーチグループ乱数を発生させる。本実施形態では、第4ループカウンタの値は、2.666[μs](32[s]/12[MHz]=2.666[μs])ごとに更新される。
【0077】
入力ポート204は、複数の入力ポート(本実施形態では、入力ポート0~入力ポート3)を含んで構成されている。
入力ポート0には、ガラス枠開放センサ107からの検出信号、内枠開放センサ108からの検出信号、振動検出センサ113からの検出信号、一方の電波検出センサ114からの検出信号、磁気検出センサ115からの検出信号等が入力される。
入力ポート1には、RAMクリアスイッチ207からのRAMクリア信号、設定キースイッチ208からの検出信号、発射可能条件検出部422からのハンドル検出信号等が入力される。
入力ポート2には、第1カウントスイッチ103aからの検出信号、第2カウントスイッチ103bからの検出信号、右入賞口スイッチ105からの検出信号、左入賞口スイッチ106からの検出信号、アウトスイッチ109からの検出信号、他方の電波検出センサ114からの検出信号等が入力される。
入力ポート3には、特
図1始動口スイッチ101からの検出信号、特
図2始動口スイッチ102からの検出信号、ゲートスイッチ104からの検出信号、V領域スイッチ110からの検出信号等が入力される。
各入力ポート(入力ポート0~入力ポート3)には、各スイッチ・センサ(検出信号)に対応する受信記憶領域が設けられている。各スイッチ・センサに対応する受信記憶領域には、当該スイッチ・センサからの検出信号の受信状態を示す1ビットのデータが設定される。
具体的に、各スイッチ・センサに対応する受信記憶領域には、当該スイッチ・センサからの検出信号が入力されている(ハイレベルである)ときに、「1」が設定され、当該スイッチ・センサからの検出信号が入力されていない(ローレベルである)ときに、「0」が設定される。
【0078】
出力ポート205は、複数の出力ポート(本実施形態では、出力ポート0~出力ポート4)を含んで構成されている。
出力ポート0は、メイン表示装置60の点灯を制御するためのデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)を出力する。そして、出力ポート0から出力されたデータ信号は、ソースドライバ250aに入力される。
出力ポート1は、メイン表示装置60及び性能表示装置206の点灯を制御するためのコモン信号(「COM0」~「COM3」)、後述する発射条件を検出するための発射許可信号等を出力する。出力ポート1から出力されたコモン信号は、シンクドライバ240に入力される。
出力ポート2は、外部信号を出力する。この際、出力ポート2から出力された外部信号は、払出制御基板400及び外部端子基板450を介して、ホールコンピュータに入力される。
出力ポート3は、普通電動役物ソレノイド64の駆動を制御するための制御信号、第1特別電動役物ソレノイド65aの駆動を制御するための制御信号、第2特別電動役物ソレノイド65bの駆動を制御するための制御信号、V領域ソレノイド66を制御するための制御信号、ワープ羽根ソレノイド67の駆動を制御するための制御信号、シャッター役物ソレノイド68の駆動を制御するための制御信号等を出力する。
出力ポート4は、性能表示装置206の点灯を制御するためのデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)を出力する。そして、出力ポート4から出力されたデータ信号は、ソースドライバ250bに入力される。
【0079】
また、主制御基板200は、コマンド出力ポート1と、コマンド出力ポート2と、を含んで構成されている。そして、CPU210は、コマンド出力ポート1から、演出制御基板300に対して制御コマンド(サブコマンド)を送信するとともに、コマンド出力ポート2から、払出制御基板400に対して制御コマンド(払出コマンド)を送信する。
コマンド出力ポート1及びコマンド出力ポート2は、それぞれ、送信用データレジスタ(図示せず)と、FIFO(First In First Out)バッファ(図示せず)と、送信用シフトレジスタ(図示せず)と、を有している。
送信用データレジスタは、後述するサブコマンド送信処理(ステップS2-4)に基づいて入力された制御コマンドを、FIFOバッファに対して出力する。
FIFOバッファは、複数のレジスタから構成され、複数の制御コマンドを記憶することが可能となっている。そして、FIFOバッファは、送信用データレジスタから入力された制御コマンドを記憶するとともに、記憶している制御コマンドを入力された順番で送信用シフトレジスタに対して出力する。
送信用シフトレジスタは、FIFOバッファから入力された制御コマンドについて、パラレル-シリアル変換を行い、シリアルデータとして、演出制御基板300又は払出制御基板400に対して送信する。
【0080】
性能表示装置206は、複数の点灯素子(セグメント)を含んで構成されている。各点灯素子は、発光素子(本実施形態では、LED)により構成されている。なお、性能表示装置206は、遊技盤11の背面側に配置されていることによって、遊技者による視認が不可能となっている。
後述するように、パチンコ機1では、遊技機の状態(以下、「遊技機状態」とする)として、遊技可能状態と、設定変更状態と、設定確認状態と、設定異常状態と、RAM異常状態と、バックアップ異常状態と、が規定されている。そして、生起されている遊技機状態に応じて、性能表示装置206に表示される情報が変化する。
【0081】
性能表示装置206は、4つ(4桁)の表示部(図示せず)を含んで構成されている。各表示部は、8つの点灯素子から構成されている。すなわち、各表示部は、数字、記号等を表示することが可能な7セグメントLEDと、小数点等のドットを表示することが可能なドットセグメントLEDと、から構成されている。
具体的に、性能表示装置206は、32の点灯素子(LED33~LED64)を含んで構成されている。そして、性能表示装置206では、LED33~LED40が、1桁目の表示部となり、LED41~LED48が、2桁目の表示部となり、LED49~LED56が、3桁目の表示部となり、LED57~LED64が、4桁目の表示部となっている。
【0082】
遊技可能状態の生起中には、遊技の進行が可能となる。そして、遊技可能状態の生起中には、性能表示装置206において、ベース比率が表示される。
本実施形態では、遊技可能状態の生起中、性能表示装置206において、第1のベース比率と、第2のベース比率とが、所定時間(本実施形態では、5.0[s])ごとに、交互に表示される。
「第1のベース比率」は、現在の区間のベース比率(現在の区間の開始から現時点までの期間について算出されたベース比率)となっている。
「第2のベース比率」は、前回の区間のベース比率(前回の区間について算出された最終的なベース比率)となっている。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位2桁の表示部により、ベース比率の種別(第1のベース比率又は第2のベース比率)を識別するための情報が表示され、下位2桁の表示部により、ベース比率(百分率)を示す数字が表示される。
【0083】
設定変更状態の生起中には、設定値の変更が可能となる。そして、設定変更状態の生起中には、性能表示装置206において、RAM230の設定値領域に記憶(設定)されている設定値が表示される。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位3桁の表示部により、設定変更状態の生起中であることを示す情報(具体的には、上位1桁目に「r」、上位2桁目に「n.」、上位3桁目に「-」)が表示され、最下位1桁の表示部により、設定値領域に記憶されている設定値を示す数字が表示される。
設定確認状態の生起中には、設定値の確認が可能となる。そして、設定確認状態の生起中には、性能表示装置206において、RAM230の設定値領域に記憶(設定)されている設定値が表示される。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位3桁の表示部により、設定確認状態の生起中であることを示す情報(具体的には、上位1桁目に「r」、上位2桁目に「n.」、上位3桁目の表示なし)が表示され、最下位1桁の表示部により、設定値領域に記憶されている設定値を示す数字が表示される。
【0084】
遊技停止状態(設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態)の生起中には、遊技の進行が不可能となる。そして、遊技停止状態の生起中には、性能表示装置206において、発生した異常に対応するエラーコードが表示される。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位3桁の表示部により、遊技停止状態の生起中であることを示す情報(具体的には、上位1桁目に「E」、上位2桁目に「r.」、上位3桁目の表示なし)が表示され、最下位1桁の表示部により、発生した異常(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)に対応するエラーコードを示す数字が表示される。
【0085】
RAMクリアスイッチ207は、タクタイルスイッチとなっている。すなわち、RAMクリアスイッチ207は、押下操作が可能な操作部を含んで構成されている。そして、RAMクリアスイッチ207は、操作部が押下操作されているときに、RAMクリア信号を、入力ポート1に対して出力する。
設定キースイッチ208は、キーロックスイッチとなっている。すなわち、設定キースイッチ208は、鍵穴が設けられた操作部を含んで構成されている。操作部は、鍵穴に専用の鍵が挿入されることにより、ロックが解除され、OFF状態からON状態に回転操作する(切り替える)ことが可能となる。そして、設定キースイッチ208は、操作部がON状態とされているときに、検出信号を入力ポート1に対して出力する。
【0086】
シンクドライバ240は、出力ポート1から出力されたコモン信号(「COM0」~「COM3」)に応じて、各表示装置60,206に対するコモン信号の出力を制御する。
ソースドライバ250aは、出力ポート0から出力されたデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)に応じて、メイン表示装置60に対するデータ信号の出力を制御する。
ソースドライバ250bは、出力ポート4から出力されたデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)に応じて、性能表示装置206に対するデータ信号の出力を制御する。
パチンコ機1では、メイン表示装置60に対応するソースドライバ250aと、性能表示装置206に対応するソースドライバ250bと、が設けられている。そして、データ信号線に対する電源電圧Vccの印加については、メイン表示装置60と性能表示装置206とで、個別に制御される。
一方、パチンコ機1では、メイン表示装置60及び性能表示装置206について、共通のシンクドライバ240が設けられている。そして、コモン信号線の接地については、メイン表示装置60と性能表示装置206とで、一括で制御される。
これによって、メイン表示装置60及び性能表示装置206のそれぞれに対応するシンクドライバ240を設ける必要がなくなり、その結果、メイン表示装置60及び性能表示装置206のそれぞれに対応する出力ポート(コモン信号を出力するための出力ポート)を設ける必要がなくなる。
したがって、メイン表示装置60及び性能表示装置206を点灯制御するために必要となる部品数を減少させることが可能となり、また、主制御基板200(CPU210)において、メイン表示装置60及び性能表示装置206のそれぞれに対応するコモン信号を生成する必要がなくなり、メイン表示装置60及び性能表示装置206を点灯制御するための制御負荷を低減することが可能となる。
【0087】
また、主制御基板200は、試験信号出力回路(図示せず)を含んで構成されている。
CPU210は、後述する試験信号出力処理(ステップS4-24)において、内部状態(大当り遊技状態、時短制御の実行状態等)を示す試験用の情報(試験信号)を生成し、生成した試験信号を、RAM230のポート出力要求バッファに格納する。これによって、ポート出力要求バッファに格納された試験信号が、所定の出力ポートから出力される。そして、所定の出力ポートから出力された試験信号は、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータ(図示せず)のインターフェース基板に入力される。
また、主制御基板200では、特
図1始動口スイッチ101からの検出信号、特
図2始動口スイッチ102からの検出信号、ゲートスイッチ104からの検出信号、第1カウントスイッチ103aからの検出信号、第2カウントスイッチ103bからの検出信号、右入賞口スイッチ105からの検出信号、左入賞口スイッチ106からの検出信号、アウトスイッチ109からの検出信号等が、入力ポート204に入力されるとともに、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータのインターフェース基板に入力される。
さらに、主制御基板200では、出力ポート3から出力された各ソレノイド(普通電動役物ソレノイド64、第1特別電動役物ソレノイド65a、第2特別電動役物ソレノイド65b、V領域ソレノイド66等)の駆動を制御するための制御信号が、各ソレノイドに入力されるとともに、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータのインターフェース基板に入力される。
【0088】
(払出制御基板400の構成)
次に、払出制御基板400の構成を説明する。
図6は、発射条件検出回路及び発射制御回路の構成を示すブロック図である。
払出制御基板400は、遊技領域30に対する遊技球の発射と、遊技球の払い出しと、を制御する。
払出制御基板400は、ワンチップマイクロコンピュータを含んで構成されている。
ワンチップマイクロコンピュータは、CPUコア、レジスタ、半導体メモリ等を集積したLSIとなっている。具体的に、ワンチップマイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM等を含んで構成されている。
払出制御基板400は、主制御基板200から受信した制御コマンドに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作(賞球払出動作)を制御する。また、払出制御基板400は、CRユニット700から受信した球貸指示信号に基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作(貸球払出動作)を制御する。
また、払出制御基板400は、発射ボリューム411から入力される抵抗値(電圧値)と、タッチセンサ412から入力されるタッチ信号と、発射停止スイッチ413から入力される発射停止信号と、主制御基板200から入力される発射許可信号と、CRユニット700から入力されるCR接続信号と、に基づいて、遊技球発射装置430(発射ソレノイド431)による遊技球発射動作を制御する。
以下、払出制御基板400による遊技球発射動作の制御方法を詳細に説明する。
【0089】
図6に示すように、払出制御基板400は、遊技球払出動作を制御するための回路として、発射条件検出回路420と、発射制御回路425と、を含んで構成されている。
発射条件検出回路420は、後述する発射条件の成立を検出する回路となっている。
発射条件検出回路420は、操作検出部421と、発射可能条件検出部422と、発射条件検出部423と、を含んで構成されている。
操作検出部421は、ハンドル操作部の回転操作(回転操作量)を検出する回路となっている。
操作検出部421は、発射ボリューム411の抵抗値(電圧値)に応じて操作検出信号の出力を制御する(操作検出信号をハイレベル又はローレベルとする)オペアンプを含んで構成される。
具体的に、発射ハンドルユニット6では、ハンドル操作部の回転操作量に応じて、発射ボリューム411の抵抗値が変化する。そして、操作検出部421は、発射ボリューム411の抵抗値(電圧値)を検出し、検出した抵抗値(電圧値)に基づいて、ハンドル操作部の回転操作の有無と、ハンドル操作部の回転操作量と、を検出する。
そして、操作検出部421は、ハンドル操作部の回転操作を検出しているときに、操作検出信号を生成し、生成した操作検出信号を、発射可能条件検出部422に対して出力する(操作検出信号をハイレベルとする)。一方、操作検出部421は、ハンドル操作部の回転操作を検出していないときに、発射可能条件検出部422に対する操作検出信号の出力を停止する(操作検出信号をローレベルとする)。
また、操作検出部421は、ハンドル操作部の回転操作を検出しているときに、ハンドル操作部の回転操作量(発射ボリューム411の抵抗値)に応じた発射強度信号を生成し、生成した発射強度信号を、発射制御回路425に対して出力する。
【0090】
発射可能条件検出部422は、発射可能条件の成立を検出する回路となっている。
発射可能条件検出部422は、操作検出信号、タッチ信号、及び、発射停止信号の論理積の演算結果に応じて所定の信号の出力・停止を制御するANDゲートIC(ロジックIC)と、ANDゲートICから出力される所定の信号に応じてハンドル検出信号の出力・停止をスイッチングするトランジスタと、を含んで構成される。
「発射可能条件」は、後述する発射条件を構成する複数の条件のうち、遊技者の操作(遊技者の意思)に関わる条件となっている。
発射可能条件には、(1)発射ボリューム441及び操作検出部421の検出状況(ハンドル操作部の回転操作の検出状況)に基づく条件と、(2)タッチセンサ412の検出状況(遊技者によるハンドル操作部への接触の検出状況)に基づく条件と、(3)発射停止スイッチ413の検出状況(発射停止ボタンの押下操作の検出状況)に基づく条件と、が含まれている。
本実施形態では、(1)発射ボリューム441及び操作検出部421によりハンドル操作部の回転操作が検出されていること、(2)タッチセンサ412により遊技者によるハンドル操作部への接触が検出されていること、及び、(3)発射停止スイッチ413により発射停止ボタンの押下操作が検出されていないこと、の全ての条件を満たすときに、発射可能条件が成立する。一方、当該(1)~(3)の条件のうち、少なくとも一の条件を満たしていないときに、発射可能条件が成立しない。
ここで、発射可能条件に、(1)発射ボリューム441及び操作検出部421の検出状況(ハンドル操作部の回転操作の検出状況)に基づく条件と、(2)タッチセンサ412の検出状況(遊技者によるハンドル操作部への接触の検出状況)に基づく条件と、が含まれ、(3)発射停止スイッチ413の検出状況(発射停止ボタンの押下操作の検出状況)に基づく条件が含まれない構成としても構わない。
すなわち、(1)発射ボリューム441及び操作検出部421によりハンドル操作部の回転操作が検出されていること、及び、(2)タッチセンサ412により遊技者によるハンドル操作部への接触が検出されていること、の両方の条件を満たすときに、発射可能条件が成立し、当該(1)及び(2)の条件のうち、少なくとも一方の条件を満たしていないときに、発射可能条件が成立しない構成としても構わない。
【0091】
具体的に、発射可能条件検出部422は、操作検出部421から入力される操作検出信号と、タッチセンサ412から入力されるタッチ信号と、発射停止スイッチ413から入力される発射停止信号と、に基づいて、発射可能条件の成立の有無を検出する。
この際、発射可能条件検出部422では、操作検出信号、タッチ信号、及び、発射停止信号の全てが入力されているときに、発射可能条件の成立が検出される。一方、操作検出信号、タッチ信号、及び、発射停止信号のうち、少なくとも一の信号が入力されていないときに、発射可能条件の成立が検出されない。
発射可能条件検出部422は、発射可能条件の成立を検出しているときに、ハンドル検出信号を生成し、生成したハンドル検出信号を、主制御基板200及び発射条件検出部423のそれぞれに対して出力する(ハンドル検出信号をハイレベルとする)。一方、発射可能条件検出部422は、発射可能条件の成立を検出していないときに、主制御基板200及び発射条件検出部423のそれぞれに対するハンドル検出信号の出力を停止する(ハンドル検出信号をローレベルとする)。
【0092】
発射条件検出部423は、発射条件の成立を検出する回路となっている。
発射条件検出部423は、ハンドル検出信号、発射許可信号、及び、CR接続信号の論理積の演算結果に応じて発射信号の出力・停止を制御するANDゲートIC(ロジックIC)を含んで構成される。
「発射条件」は、遊技球発射装置430(発射ソレノイド431)による遊技領域30に対する遊技球の発射(遊技球発射動作)を実行する条件となっている。
本実施形態では、(1)発射可能条件が成立していること、(2)主制御基板200から発射許可信号が入力されていること、及び、(3)CRユニット700からCR接続信号が入力されていること、の全ての条件を満たすときに、発射条件が成立する。一方、当該(1)~(3)の条件のうち、少なくとも一の条件を満たしていないときに、発射条件が成立しない。
「発射許可信号」は、主制御基板200と払出制御基板400との間で通信が可能な状態であること(主制御基板200と払出制御基板400とが電気的に接続されていること)を前提として、遊技可能状態が設定されているときに、主制御基板200から発射条件検出部423に対して出力される。
ここで、主制御基板200に電源が投入されている期間中に、遊技機状態に関わらず、発射許可信号が、主制御基板200から発射条件検出部423に対して出力される構成としても構わない。すなわち、主制御基板200と払出制御基板400との間で通信が可能な状態であるときに(主制御基板200と払出制御基板400とが電気的に接続されているときに)、発射許可信号が、主制御基板200から発射条件検出部423に対して出力される構成としても構わない。
「CR接続信号」は、CRユニット700と払出制御基板400との間で通信が可能な状態であるときに(CRユニット700と払出制御基板400とが電気的に接続されているときに)、CRユニット700から発射条件検出部423に対して出力される。
【0093】
具体的に、発射条件検出部423は、発射可能条件検出部422から入力されるハンドル検出信号と、主制御基板200から入力される発射許可信号と、CRユニット700から入力されるCR接続信号と、に基づいて、発射条件の成立の有無を検出する。
この際、発射条件検出部423では、ハンドル検出信号、発射許可信号、及び、CR接続信号の全てが入力されているときに、発射条件の成立が検出される。一方、ハンドル検出信号、発射許可信号、及び、CR接続信号のうち、少なくとも一の信号が入力されていないときに、発射条件の成立が検出されない。
発射条件検出部423は、発射条件の成立を検出しているときに、発射信号を生成し、生成した発射信号を、発射制御回路425に対して出力する(発射信号をハイレベルとする)。一方、発射条件検出部423は、発射条件の成立を検出していないときに、発射制御回路425に対する発射信号の出力を停止する(発射信号をローレベルとする)。
【0094】
発射制御回路425は、遊技球発射装置430による遊技球の発射強度と、遊技球発射装置430による遊技球の発射タイミングと、を制御する回路となっている。すなわち、発射制御回路425は、遊技球発射装置430(発射ソレノイド431)に対する駆動信号の出力を制御する。
具体的に、発射制御回路425は、クロック発生部(図示せず)と、発射タイミング制御部(図示せず)と、発射ソレノイド駆動部(図示せず)と、を含んで構成されている。
クロック発生部は、所定周波数のクロック信号を、発射タイミング制御部に対して出力する。
発射タイミング制御部は、クロック発生部から入力されるクロック信号に基づいて、発射タイミングを制御するためのパルス信号を生成し、生成したパルス信号を、発射ソレノイド駆動部に対して出力する。この際、発射タイミング制御部は、1分間当たりに発射される遊技球の数が所定数(例えば、100[球])となるように、パルス信号を生成する。
発射ソレノイド駆動部は、発射条件検出部423から入力される発射信号と、発射タイミング制御部から入力されるパルス信号と、操作検出部421から入力される発射強度信号と、に基づいて、発射ソレノイド431に対する駆動信号の出力を制御する。
具体的に、発射ソレノイド駆動部は、発射条件検出部423から発射信号が入力されているときに、発射タイミング制御部からパルス信号が入力されたことを契機として、操作検出部421から入力される発射強度信号に応じた駆動信号(駆動電流)を、発射ソレノイド431に対して出力する。これによって、操作検出部421から入力される発射強度信号に応じた強度で、遊技球が発射される。
一方、発射ソレノイド駆動部は、発射条件検出部423から発射信号が入力されていないときに、発射ソレノイド431に対する駆動信号の出力を停止する。これによって、遊技球の発射が停止される。
【0095】
遊技球発射装置430は、打球槌(図示せず)と、打球槌を駆動する発射ソレノイド431と、を含んで構成されている。発射ソレノイド431は、ロータリーソレノイドにより構成されている。ここで、モータ等の他の駆動源により打球槌を駆動する構成としても構わない。
遊技球発射装置430には、球送りユニット(図示せず)から遊技球が供給される。そして、発射ソレノイド431に対して駆動信号が入力されると、入力された駆動信号に応じて発射ソレノイド431が駆動され、打球槌により遊技球が打ち出される。これによって、発射経路r3を介して、遊技領域30へ遊技球が発射される。
【0096】
以上により、パチンコ機1では、主制御基板200において遊技可能状態が設定されており、かつ、CRユニット700と払出制御基板400との間で通信が可能な状態であることを前提として、発射停止ボタンが押下操作されることなく、遊技者の接触によりハンドル操作部が回転操作(初期位置から限度位置側に向かって変位)されると、遊技球発射装置430による遊技球発射動作が開始される。そして、遊技球発射装置430による遊技球発射動作の実行中には、ハンドル操作部の回転操作量に応じた強さで、遊技領域30に対して遊技球が発射される。
また、発射停止ボタンが押下操作されると、遊技球発射装置430による遊技球発射動作が停止される。すなわち、遊技者の接触によりハンドル操作部が回転操作されている状態であっても、発射停止ボタンが押下操作されると、遊技球発射装置430による遊技球発射動作が停止される。
さらに、ハンドル操作部が初期位置に戻されると(ハンドル操作部が回転操作されていない状態とされると)、遊技球発射装置430による遊技球発射動作が停止される。すなわち、遊技者がハンドル操作部に接触している状態であっても、ハンドル操作部が初期位置に戻されると、遊技球発射装置430による遊技球の発射動作が停止される。
【0097】
特に、パチンコ機1では、発射可能条件を満たしている状態(以下、「発射可能状態」とする)の発生中に、発射可能条件検出部422から主制御基板200に対するハンドル検出信号の出力が維持される。
すなわち、ハンドル操作部の回転操作が検出されており、かつ、ハンドル操作部への接触が検出されており、かつ、発射停止ボタンの押下操作が検出されていない状態(発射可能状態)の発生中に、発射条件検出回路420から主制御基板200に対するハンドル検出信号の出力が維持される。
この際、発射可能状態の発生中である限り、主制御基板200から発射条件検出回路420への発射許可信号の入力の有無に関わらず(主制御基板200において設定されている遊技機状態に関わらず)、発射条件検出回路420から主制御基板200に対するハンドル検出信号の出力が維持される。
また、発射可能状態の発生中である限り、CRユニット700から発射条件検出回路420へのCR接続信号の入力の有無に関わらず(CRユニット700と払出制御基板400との間で通信が可能な状態であるか否かに関わらず)、発射条件検出回路420から主制御基板200に対するハンドル検出信号の出力が維持される。
以上により、主制御基板200において、発射可能状態の発生中であるか否かを検出(把握)することが可能となり、発射可能状態の発生状況に応じて、遊技の進行、演出内容等を制御することが可能となる。
【0098】
すなわち、主制御基板200は、ハンドル検出信号が入力されていない状態から入力されている状態に変化したこと(ハンドル検出信号がローレベルからハイレベルに変化したこと)を検出した場合に、発射可能状態の発生(開始)を指定する遊技状況指定コマンドを、演出制御基板300に対して送信する。
一方、主制御基板200は、ハンドル検出信号が入力されている状態から入力されていない状態に変化したこと(ハンドル検出信号がハイレベルからローレベルに変化したこと)を検出した場合に、発射可能状態の解除(終了)を指定する遊技状況指定コマンドを、演出制御基板300に対して送信する。
これによって、演出制御基板300は、発射可能状態の発生を指定する遊技状況指定コマンドの受信により、発射可能状態の発生を検出し、発射可能状態の解除を指定する遊技状況指定コマンドの受信により、発射可能状態の解除を検出することが可能となる。
そして、演出制御基板300は、発射可能状態の発生中であるか否かに応じて、演出内容を変化させることが可能となる。
【0099】
(演出制御基板300の構成)
次に、演出制御基板300の構成を説明する。
図7は、演出制御基板の構成を示すブロック図である。
演出制御基板300は、主制御基板200から受信した制御コマンドに基づいて、演出(表示演出、音演出、ランプ演出、可動体演出等)を制御する。
図7に示すように、演出制御基板300は、マイクロコンピュータ(ワンチップマイクロコンピュータ)301と、マイクロコンピュータ301に対して外付け接続された各種の外部デバイスと、を含んで構成されている。
本実施形態では、各種の外部デバイスとして、制御ROM302、CGROM(Character Generator Read Only Memory)303、DRAM(Dynamic Random Access Memory)304等が含まれている。
【0100】
制御ROM302には、マイクロコンピュータ301の動作を制御するための制御プログラム、制御プログラムの実行に必要となる各種のデータ等が格納されている。特に、制御ROM302には、各演出番号に対応する演出シナリオデータ、各表示演出番号に対応するアニメーションデータ、各種の圧縮ランプ駆動データ、各種の圧縮モータ駆動データが格納(記憶)されている。
「圧縮ランプ駆動データ」は、ランプ駆動データを所定形式で圧縮(符号化)したデータとなっている。「ランプ駆動データ」は、各種ランプ20,21を駆動するためのデータ(各系統に属するランプ20,21の輝度値を指定するデータ)となっている。
「圧縮モータ駆動データ」は、モータ駆動データを所定形式で圧縮(符号化)したデータとなっている。「モータ駆動データ」は、各種モータ23を駆動するためのデータ(各モータ23の出力値を規定するデータ)となっている。
本実施形態では、制御ROM302として、NOR型フラッシュメモリ(NOR型ROM)が用いられている。ここで、制御ROM302として、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)が用いられる構成としても構わない。
制御ROM302は、マイクロコンピュータ301のHOSTインターフェース313に接続されている。
【0101】
CGROM303には、各種の圧縮画像データ、各種の圧縮音声データ等が格納(記憶)されている。
「圧縮画像データ」は、画像データ(素材データ)を所定形式で圧縮(符号化)したデータとなっている。「画像データ(素材データ)」は、描画処理の素材となる画像(動画像・静止画像)のデータとなっている。
「圧縮音声データ」は、音声データを所定形式で圧縮(符号化)したデータとなっている。「音声データ」は、各種スピーカ22から出力される音声(演出音)のデータとなっている。
本実施形態では、CGROM303として、NAND型フラッシュメモリ(NAND型ROM)が用いられている。具体的に、CGROM303は、NAND型フラッシュメモリを記憶部として使用したSSD(Solid State Drive)により構成されている。
CGROM303は、マイクロコンピュータ301のCGバスインターフェース314に接続されている。CGバスインターフェース314は、SATA(Serial AT Attachment)規格の接続インターフェースとなっている。これによって、CGROM303に格納されている各種データの読み出しは、SATA転送される。
【0102】
DRAM304には、プリロード領域が設けられている。プリロード領域には、CGROM303に格納されている各種のデータ(具体的には、圧縮画像データ、圧縮音声データ等)が転送(プリロード)される。
また、DRAM304には、描画コマンドバッファ領域が設けられている。本実施形態では、描画コマンドバッファ領域について、ダブルバッファリング方式が採用されており、DRAM304において、2つの描画コマンドバッファ領域が設けられている。
2つの描画コマンドバッファ領域は、同一のサイズで構成されている。2つの描画コマンドバッファ領域のうち、一方の描画コマンドバッファ領域が構築領域に指定されている期間中、他方の描画コマンドバッファ領域が転送領域に指定される。また、各描画コマンドバッファ領域について、1フレームごとに、構築領域の指定と、転送領域の指定と、が交互に切り替えられる。
そして、各描画コマンドバッファ領域について、構築領域に指定されている期間中に、当該描画コマンドバッファ領域において、後述するディスプレイリストが記憶(生成・構築)され、転送領域に指定されている期間中に、当該描画コマンドバッファ領域に記憶されているディスプレイリストが、VDP(具体的には、プリローダ回路319)に転送される。
DRAM304は、マイクロコンピュータ301のDRAMインターフェース315に接続されている。
【0103】
マイクロコンピュータ301は、CPUコア、レジスタ、半導体メモリ等が集積されたLSIとなっている。
マイクロコンピュータ301は、主制御基板200から受信した制御コマンドに基づいて、各種の演出手段による演出動作を制御する。
「各種の演出手段」には、メイン画像表示装置31、各種スピーカ22、各種ランプ20,21、各種モータ23(各種可動体)が含まれる。したがって、「各種の演出手段による演出動作」には、メイン画像表示装置31による演出画像の表示、各種スピーカ22による音声の出力、各種ランプ20,21の駆動(点灯)、各種モータ23(各種可動体)の駆動等が含まれる。
マイクロコンピュータ301は、CPU310、CPU用ワークメモリ311、CPUインターフェース312、ホストインターフェース313、CGバスインターフェース314、DRAMインターフェース315、VRAM316、シリアル通信コントローラ317、転送回路318、プリローダ回路319、表示回路320、グラフィックスデコーダ回路321、描画回路322、サウンド回路323等の内部デバイスを含み、これらの内部デバイスがデータバス324にバス接続されて構成されている。
【0104】
CPU310は、CPUインターフェース312を介して、HOSTインターフェース313に接続されている。また、HOSTインターフェース313には、主制御基板200が接続されており、主制御基板200からの制御コマンドが入力される。さらに、HOSTインターフェース313には、データバス324が接続されている。
これによって、CPU310は、HOSTインターフェース313を介して、主制御基板200からの制御コマンド(サブコマンド)を受信することが可能となっている。
また、CPU310は、HOSTインターフェース313、及び、データバス324を介して、シリアル通信コントローラ317、プリローダ回路319、表示回路320、サウンド回路323等の内部デバイスとの間で、通信が可能となっている。
また、CPU310は、HOSTインターフェース313を介して、制御ROM302に格納されている各種データ(制御プログラム、制御データ等)の読み出しを実行することが可能となっている。
また、CPU310は、HOSTインターフェース313、データバス324、及び、CGバスインターフェース314を介して、CGROM303に格納されている各種データ(圧縮音声データ)の読み出しを実行することが可能となっている。
さらに、CPU310は、HOSTインターフェース313、データバス324、及び、DRAMインターフェース315を介して、DRAM304に対するデータの読み出し・書き込みを実行することが可能となっている。
【0105】
CPU310は、各種の演出手段による演出動作を制御するために必要となる各種の演算処理、各種の演算処理に応じた内部デバイスの制御処理等を実行する。
この際、CPU310は、CPU用ワークメモリ(RAM)311、及び、DRAM304を、各種演算処理のワークエリア、各種演算処理データのバッファ領域、テーブルデータ領域、各種入力・出力データのバッファ領域等として使用する。
すなわち、CPU310は、主制御基板200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出(演出番号)を選択し、選択した演出番号に対応する演出シナリオデータを選択・設定する。また、選択・設定した演出シナリオデータにしたがって、順次、各種の内部デバイス(VDP、サウンド回路323、ランプコントローラ317a、モータコントローラ317b等)を制御するための指令情報(内部コマンド)を生成する。
【0106】
具体的に、CPU310は、指令情報にしたがって、アニメーションテーブル設定領域において、アニメーションテーブルを設定する。そして、設定されたアニメーションテーブルにしたがって、構築領域に指定されている描画コマンドバッファ領域において、ディスプレイリストを生成する。
「ディスプレイリスト」は、1フレーム分の描画コマンドの集まりとなっている。すなわち、ディスプレイリストには、1フレーム分の描画コマンド群が、所定の順番で記述されている。そして、VDPにおいて、ディスプレイリストで記述されている順番で、各描画コマンドに基づく処理が実行されることにより、1フレーム分の描画データが生成される。
「描画コマンド」は、VDPに実行させる描画処理(描画制御)の内容を指定する情報となっている。特に、描画コマンドには、描画に用いる圧縮画像データが記憶されている記憶領域のアドレス(以下、「画像アドレス」とする)、当該画像データの描画時の倍率(拡大率・縮小率)、当該画像データを描画する座標(フレームバッファ領域における座標)、当該画像データの描画時の透過率(透過度・透明度・透明率)等が指定されている。
【0107】
また、CPU310は、電源投入時に、CGROM303に格納されている圧縮音声データを、DRAM304のプリロード領域に転送(プリロード)する。
すなわち、CGROM303等のNAND型フラッシュメモリは、制御ROM302等のNOR型フラッシュメモリと比較して、大容量化が容易である一方で、データの読み出し速度が遅い。このため、サウンド回路323による音声出力処理の実行時に、CGROM303(NAND型フラッシュメモリ)から、直接、圧縮音声データが読み出される構成とすると、処理性能が著しく低下する恐れがある。
そこで、パチンコ機1では、音声出力処理が実行される前に、予め、CGROM303に格納されている圧縮音声データが、CGROM303と比較してデータの読み出し速度が速い記憶手段であるDRAM304に転送される。そして、音声出力処理の実行時に、DRAM304から圧縮音声データが読み出される構成とすることで、処理性能の低下を防止している。
【0108】
具体的に、CPU310は、電源投入時に、CGROM303に格納されている圧縮音声データのうち、所定の圧縮音声データを、DRAM304のプリロード領域に転送(プリロード)する。この際、本実施形態では、CGROM303に格納されている全ての圧縮音声データが、DRAM304のプリロード領域に転送される。ここで、CGROM303に格納されている圧縮音声データのうち、一部の圧縮音声データが、DRAM304のプリロード領域に転送される構成としても構わない。
そして、パチンコ機1では、上記の所定の圧縮音声データの転送が完了した後に、各種スピーカ22による音声の出力の制御(サウンド回路323による音声出力処理)を実行することが可能な状態となる。換言すると、上記の所定の圧縮音声データの転送が完了する前には、各種スピーカ22による音声の出力の制御(サウンド回路323による音声出力処理)を実行することが不可能な状態となる。
また、上記の所定の圧縮音声データの転送が完了した後に、メイン画像表示装置31による演出画像の表示の制御(VDPによる描画処理)を実行することが可能な状態となる。換言すると、上記の所定の圧縮音声データの転送が完了する前には、メイン画像表示装置31による演出画像の表示の制御(VDPによる描画処理)を実行することが不可能な状態となる。
一方、上記の所定の圧縮音声データの転送が完了する前に、各種ランプ20,21の駆動(発光)の制御(ランプコントローラ317aによるランプ駆動処理)を実行することが可能な状態となる。
また、上記の所定の圧縮音声データの転送が完了する前に、各種モータ23(各種可動体)の駆動の制御(モータコントローラ317bによるモータ駆動処理)を実行することが可能な状態となる。
【0109】
転送回路318は、内部デバイス間における各種データの転送を実行する。
具体的に、転送回路318は、転送領域に指定されている描画コマンドバッファ領域に記憶されているディスプレイリストを、プリローダ回路319に転送する。また、転送回路318は、プリローダ回路319により書き換えられたディスプレイリストを、描画回路322に転送する。
【0110】
VRAM316には、画像展開領域が設けられている。そして、画像展開領域には、グラフィックスデコーダ回路321により展開(復元・復号)された画像データ(素材データ)が一時的に記憶される。
また、VRAM316には、フレームバッファ領域が設けられている。本実施形態では、フレームバッファ領域について、ダブルバッファリング方式が採用されており、VRAM316において、2つのフレームバッファ領域が設けられている。
2つのフレームバッファ領域は、同一のサイズで構成されている。2つのフレームバッファ領域のうち、一方のフレームバッファ領域が描画領域に指定されている期間中、他方のフレームバッファ領域が出力領域に指定される。また、各フレームバッファ領域について、1フレームごとに、描画領域の指定と、出力領域の指定と、が交互に切り替えられる。
そして、各フレームバッファ領域について、描画領域に指定されている期間中に、当該フレームバッファ領域において、1フレーム分の描画データが記憶(生成・描画)され、出力領域に指定されている期間中に、当該フレームバッファ領域に記憶されている1フレーム分の描画データに基づいて、映像信号の出力が実行される。
【0111】
マイクロコンピュータ301では、プリローダ回路319、表示回路320、グラフィックスデコーダ回路321、描画回路322等が、VDP(Video Display Processor)として機能する。
VDPは、メイン画像表示装置31による演出画像の表示を制御する。具体的に、VDPは、CPU310からのディスプレイリスト(描画コマンド)の受信に応じて、描画データを生成するとともに、生成した描画データに基づいて映像信号を生成し、生成した映像信号を、メイン画像表示装置31に対して出力する。
プリローダ回路319は、CGバスインターフェース314を介して、CGROM303に格納されている各種データ(圧縮画像データ)の読み出しを実行することが可能となっている。
特に、プリローダ回路319は、描画回路322による描画処理が実行される前に、CGROM303に格納されている圧縮画像データを、DRAM304のプリロード領域に転送(プリロード)する。
すなわち、上記のように、CGROM303等のNAND型フラッシュメモリは、制御ROM302等のNOR型フラッシュメモリと比較して、大容量化が容易である一方で、データの読み出し速度が遅い。このため、描画回路322による描画処理の実行時に、CGROM303(NAND型フラッシュメモリ)から、直接、圧縮画像データが読み出される構成とすると、処理性能が著しく低下する恐れがある。
そこで、パチンコ機1では、描画処理が実行される前に、予め、CGROM303に格納されている圧縮画像データが、CGROM303と比較してデータの読み出し速度が速い記憶手段であるDRAM304に転送される。そして、描画処理の実行時に、DRAM304から圧縮画像データが読み出される構成とすることで、処理性能の低下を防止している。
【0112】
具体的に、プリローダ回路319は、ディスプレイリストを受信するごとに、CGROM303に格納されている圧縮画像データのうち、当該ディスプレイリストで指定されている1フレーム分の圧縮画像データを、DRAM304のプリロード領域に転送(プリロード)する。この際、プリローダ回路319は、ディスプレイリストの書き換えを実行する。
すなわち、CPU310により生成されたディスプレイリストでは、各描画コマンドに含まれる画像アドレスとして、CGROM303の記憶領域を指定するアドレスが記述されている。そこで、プリローダ回路319は、ディスプレイリストに含まれる各描画コマンドについて、当該描画コマンドに含まれる画像アドレスが指定する記憶領域(CGROM303の記憶領域)に記憶されている圧縮画像データを、DRAM304の所定領域に転送した後、当該描画コマンドに含まれる画像アドレスを、転送後の記憶領域(DRAM304の所定領域)を指定するアドレスに書き換える。これによって、画像アドレスが書き換えられた新たなディスプレイリストが生成される。
ここで、本実施形態では、プリローダ回路319が、CGROM303に格納されている圧縮画像データを、DRAM304のプリロード領域に転送(プリロード)する構成となっている。しかしながら、プリローダ回路319が、CGROM303に格納されている圧縮画像データを、VRAM316の所定領域(プリロード領域)に転送する構成としても構わない。
プリローダ回路319により書き換えられたディスプレイリストは、転送回路318により、描画回路320に転送される。
【0113】
描画回路322は、プリローダ回路319から受信したディスプレイリストにしたがって、描画領域に指定されているフレームバッファ領域において、1フレーム分の描画データを記憶(生成・描画)する。
具体的に、描画回路320は、ディスプレイリストを受信するごとに、当該ディスプレイリストで指定されている1フレーム分の圧縮画像データを、DRAM304から読み出す。DRAM304から読み出された1フレーム分の圧縮画像データは、グラフィックデコーダ回路321により復元(デコード・復号)され、VRAM316の画像展開領域に記憶(展開)される。そして、描画回路320は、画像展開領域に記憶されている画像データを用いて、描画領域に指定されているフレームバッファ領域において、1フレーム分の描画データを生成する。
【0114】
表示回路320は、出力領域に指定されているフレームバッファ領域に記憶(生成・描画)されている1フレーム分の描画データに基づいて、映像信号を生成し、生成した映像信号を、メイン画像表示装置31に対して出力する。本実施形態では、映像信号として、デジタルRGB信号が出力される。ここで、映像信号として、LVDS(Low voltage differential signaling)信号が出力される構成としても構わない。
具体的に、表示回路320は、データ取得回路(図示せず)、スケーラ回路(図示せず)、カラー補正回路(図示せず)、ディザラー回路(図示せず)、同期信号生成回路(図示せず)等を含んで構成されている。
データ取得回路は、出力領域に指定されているフレームバッファ領域に記憶されている描画データを読み出す。
スケーラ回路は、データ取得回路により読み出された描画データについて、スケーリング処理(拡大処理・縮小処理)を施すことが可能となっている。
カラー補正回路は、スケーラ回路による処理後の描画データについて、カラー補正処理を施すことが可能となっている。
ディザラー回路は、カラー補正回路による処理後の描画データについて、ディザリング処理を施すことが可能となっている。
そして、ディザリング回路による処理後の描画データが、映像信号(デジタルRGB信号)として出力される。
同期信号生成回路は、水平同期信号と、垂直同期信号(Vsync)と、を生成する。そして、同期信号生成回路は、生成した水平同期信号及び垂直同期信号を、メイン画像表示装置31に対して出力する。また、同期信号生成回路は、生成した垂直同期信号を、CPU310に対して出力する。
ここで、本実施形態では、16.66[ms]ごとに、メイン画像表示装置31における演出画像の表示(1フレーム分の描画データに基づく演出画像の表示)が更新される。したがって、同期信号生成回路は、16.66[ms]ごとに、垂直同期信号を、CPU310に対して出力する(ハイレベルとする)。
【0115】
サウンド回路323(内蔵音源)は、各種スピーカ22による音声(演出音)の出力(再生)を制御する。
サウンド回路323は、40系統のトラック(トラック1~トラック40)と、8系統のオーディオバス(オーディオバス1~オーディオバス8)と、8系統のチャンネル(チャンネル1~チャンネル8)と、を含んで構成されている。
サウンド回路323は、トラックごとに、独立したシーケンサを搭載している。シーケンサには、トラックごとに、再生するフレーズ情報(圧縮音声データを指定する情報)を登録することが可能となっている。そして、シーケンサは、トラックごとに、登録されているフレーズ情報に基づく音声データの再生、停止、音量等を制御することが可能となっている。
各トラックには、圧縮音データを復元(デコード・復号)する圧縮音声デコーダ、当該トラックの音量(ボリューム)を制御するトラックフェーダー、当該トラックの音声データを任意のオーディオバスに出力するプログラマブルパン等を含んで構成されている。
8系統のオーディオバスには、スイッチャー、ダッカー、各オーディオバスの音声データを任意のチャンネルに出力するチャンネルルータ等が搭載されている。
8系統のチャンネルには、チャンネルボリューム、イコライザ、リミッタ、ポストエフェクタ、マスターボリューム、オーディオシリアル出力等を含んで構成されている。そして、各チャンネル(オーディオシリアル出力)から出力された音データは、図示しないアンプを経由して、スピーカ22に対して入力される。ここで、各チャンネルには、一のスピーカ22が接続されている。
CPU310は、指令情報にしたがって、再生するフレーズ情報をシーケンサに登録する。これによって、シーケンサに登録されたフレーズ情報にしたがって、音声データが生成され、生成された音声データが、アンプを介して、各種スピーカ22に対して出力される。
【0116】
シリアル通信コントローラ317は、ランプコントローラ317aと、モータコントローラ317bと、を含んで構成されている。
ランプコントローラ317aは、各種ランプ20,21の駆動(発光)を制御する。
具体的に、CPU310は、後述するランプ指令バッファ領域に設定されている指令情報(メッセージ)にしたがって、LEDレジスタを設定する。そして、ランプコントローラ317aは、LEDレジスタの設定に応じて、ランプ駆動データを生成し、生成したランプ駆動データを、クロック信号と共に、ランプドライバ332,342に対して出力する。この際、ランプ駆動データは、シリアルデータとして出力される。
ランプコントローラ317aは、ランプデコーダ回路(図示せず)を含んで構成されている。ランプデコーダ回路は、指令情報で指定されている圧縮ランプ駆動データを、制御ROM302から読み出す。また、読み出した圧縮ランプ駆動データを復元(デコード・復号)する。そして、復元したランプ駆動データに基づいて、ランプ駆動データを生成し、生成したランプ駆動データを、ランプドライバ332,342に対して出力する。
【0117】
モータコントローラ317bは、各種モータ23(各種可動体)の駆動を制御する。
具体的に、CPU310は、後述する可動体指令バッファ領域に設定されている指令情報(メッセージ)にしたがって、モータレジスタを設定する。そして、モータコントローラ317bは、モータレジスタの設定に応じて、モータ駆動データを生成し、生成したモータ駆動データを、クロック信号と共に、モータドライバ333,343に対して出力する。この際、モータ駆動データは、シリアルデータとして出力される。
モータコントローラ317bは、モータシーケンサ回路(図示せず)を含んで構成されている。モータシーケンサ回路は、指令情報で指定されている圧縮モータ駆動データを、制御ROM302から読み出す。また、読み出した圧縮モータ駆動データを復元(デコード・復号)する。そして、復元したモータ駆動データに基づいて、モータ駆動データを生成し、生成したモータ駆動データを、モータドライバ333,343に対して出力する。
また、モータコントローラ317bには、ドライバ基板330から、各種センサ24の検出状況を示す情報が入力されるとともに、サブ接続基板340から、各スイッチ25~29の検出状況を示す情報と、各種センサ24の検出状況を示す情報と、が入力される。
【0118】
(演出制御基板300による演出の制御方法)
次に、演出制御基板300による演出の制御方法を説明する。
CPU310は、主制御基板200から受信した制御コマンドに応じて、実行する演出(演出番号)を選択する。そして、選択した演出番号に対応する演出シナリオデータと、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマと、をDRAM304の演出シナリオ設定領域に設定する。
「演出シナリオデータ」は、演出の進行を規定する情報となっている。具体的に、演出シナリオデータには、複数のプロセスデータが、時系列に沿って登録されている。すなわち、演出シナリオデータには、複数のプロセスデータと、各プロセスデータに基づく処理の開始時期(開始タイミング)を指定する情報と、が登録されている。
各プロセスデータには、一又は複数の指令情報が含まれている。例えば、指令情報として、サブ演出(表示演出、音演出、ランプ演出、又は、可動体演出)の開始を指定する指令情報、サブ演出(表示演出、音演出、ランプ演出、又は、可動体演出)の終了を指定する指令情報(以下、「演出終了指令」とする)等が規定されている。
【0119】
また、CPU310は、演出シナリオ設定領域に設定されている演出シナリオデータに基づいて、演出の進行を制御する。
具体的に、CPU310は、所定周期で、演出シナリオ設定領域に設定されている演出シナリオタイマを更新するとともに、更新後の演出シナリオタイマの値に基づいて、演出シナリオ設定領域に設定されている演出シナリオデータに登録されているプロセスデータにおいて、開始時期が到来したプロセスデータが存在するか否かを判定する。そして、開始時期が到来したプロセスデータが存在すると判定した場合、当該プロセスデータに含まれる各指令情報を、対応するバッファ領域に格納(記憶)する。
この際、表示演出に関する指令情報(表示演出の開始を指定する指令情報、表示演出の終了を指定する指令情報等)は、表示指令バッファ領域に格納される。一方、音演出に関する指令情報(音演出の開始を指定する指令情報、音演出の終了を指定する指令情報等)は、音指令バッファ領域に格納される。一方、ランプ演出に関する指令情報(ランプ演出の開始を指定する指令情報、ランプ演出の終了を指定する指令情報等)は、ランプ指令バッファ領域に格納される。一方、可動体演出に関する指令情報(可動体演出の開始を指定する指令情報、可動体演出の終了を指定する指令情報等)は、可動体指令バッファ領域に格納される。
【0120】
(表示演出の制御方法)
次に、演出制御基板300による表示演出(表示)の制御方法を説明する。
制御ROM302には、各表示演出(各表示演出番号)に対応するアニメーションテーブルが格納されている。そして、各表示演出に対応するアニメーションテーブルには、当該表示演出(当該表示演出を構成する画像)に対応する表示プライオリティ情報が対応付けられている。
「表示プライオリティ情報」は、表示プライオリティを指定する情報となっている。
「表示プライオリティ」は、表示(描画)の優先順位を指定する情報となっている。
そして、複数の表示演出(表示)が時期的に重複して実行される場合、複数の表示演出(複数の表示演出に係る画像)に基づいて、表示画面31aの表示(表示画面31aに表示される演出画像)が構成される。この場合、当該表示(当該演出画像)を構成する複数の表示演出(複数の画像)のうち、表示プライオリティが上位の表示演出(画像)が、表示プライオリティが下位の表示演出(画像)に対して、優先して表示される。すなわち、当該演出画像を構成する複数の表示演出(当該複数の画像)について、表示プライオリティが上位の表示演出(画像)ほど、優先して表示される。
換言すると、当該演出画像を構成する複数の表示演出(複数の画像)のうち、表示プライオリティが上位の表示演出(画像)が、表示プライオリティが下位の表示演出(画像)よりも手前側(遊技者側)に表示される。すなわち、当該演出画像を構成する複数の表示演出(当該複数の画像)について、表示プライオリティが上位の表示演出(画像)ほど、手前側に表示される。
これによって、当該演出画像を構成する複数の表示演出(複数の画像)のうち、表示プライオリティが上位の表示演出(画像)と、表示プライオリティが下位の表示演出(画像)と、に重複する部分が存在する場合、当該重複する部分について、表示プライオリティが上位の表示演出(画像)が優先して表示される。
【0121】
CPU310(表示制御部)は、所定周期で、表示指令バッファ領域に指令情報が格納されているか否かを判定する。そして、表示指令バッファ領域に指令情報が格納されていると判定した場合、表示指令バッファ領域に格納されている各指令情報を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
この際、表示指令バッファ領域に表示演出の開始を指定する指令情報が格納されている場合、制御ROM302に格納されているアニメーションテーブルのうち、当該指令情報が指定する表示演出番号に対応するアニメーションテーブルを読み出す。そして、DRAM304のアニメーションテーブル設定領域において、読み出したアニメーションテーブルを設定(記憶・登録)する。
これによって、制御ROM302に格納されているアニメーションテーブルが、アニメーションテーブル設定領域に複製される。なお、アニメーションテーブル設定領域には、複数のアニメーションテーブルを設定することが可能となっている。
【0122】
「アニメーションテーブル」は、各種画像表示装置31,32による表示演出(演出画像の表示)の進行を規定する情報(画像の表示を制御するための各種のパラメータ)となっている。換言すると、アニメーションテーブルは、画像の動きを規定する情報となっている。
具体的に、アニメーションテーブルには、所定数のフレーム情報が、時系列に沿って登録されている。そして、アニメーションテーブルに登録されている所定数のフレーム情報について、登録されている順序にしたがって、各フレーム情報に基づく画像の表示を、順次、実行することによって、表示演出が進行する。
各フレーム情報は、1フレーム分の画像の表示を制御(実行・構成)するための各種のパラメータとなっている。すなわち、各フレーム情報は、描画に用いる画像データ(圧縮画像データ)を指定する情報(画像アドレス情報)、当該画像データ(当該表示演出)の表示プライオリティを指定する情報(表示プライオリティ情報)、当該画像データの描画時の倍率(拡大率・縮小率)を指定する情報(以下、「表示倍率情報」とする)、当該画像データを描画する座標(フレームバッファ領域における座標)を指定する情報(以下、「表示座標情報」とする)、当該画像データの描画時の透過率(透過度・透明度・透明率)を指定する情報(以下、「透過率情報」とする)等を含んで構成されている。
【0123】
そして、CPU310は、アニメーションテーブル設定領域に設定されている一又は複数のアニメーションテーブルに基づいて、各フレームに対応する演出画像の表示を制御する。
具体的に、CPU310は、所定周期で、後述するコマンド構築処理を実行する。
コマンド構築処理では、まず、表示シナリオ設定領域に設定されている各アニメーションデータに対応するサブシナリオタイマを更新する。次に、アニメーションテーブル設定領域に設定されている全てのアニメーションテーブルに基づいて、構築領域に指定されている描画コマンドバッファ領域において、ディスプレイリストを構築する。
具体的に、アニメーションテーブル設定領域に設定されている全てのアニメーションテーブルについて、各アニメーションテーブルに登録されているフレーム情報のうち、ディスプレイリストを構築する対象として選択されているフレーム情報を取得する。そして、取得した全てのフレーム情報に基づいて、ディスプレイリストを構築する。
これによって、描画コマンドバッファ領域に生成されたディスプレイリストにしたがって、VDPが制御され、表示演出(メイン画像表示装置31による演出画像の表示)が制御される。
すなわち、表示シナリオ設定領域に、一のアニメーションデータが設定されている場合には、当該一のアニメーションデータにより指定されている画像データの描画を指定するディスプレイリストが構築される。
一方、表示シナリオ設定領域に、複数のアニメーションデータが設定されている場合には、当該複数のアニメーションデータにより指定されている画像データの描画を、所定の順番(順序)で実行することを指定するディスプレイリストが構築される。
この際、表示シナリオ設定領域に設定されている表示プライオリティ情報が指定する表示プライオリティに基づいて、当該表示プライオリティ情報に対応する画像データの描画を実行する順番が設定される。
【0124】
(音演出の制御方法)
次に、演出制御基板300による音演出の制御方法を説明する。
CPU310(音制御部)は、所定周期で、音指令バッファ領域に指令情報が格納されているか否かを判定する。そして、音指令バッファ領域に指令情報が格納されていると判定した場合、音指令バッファ領域に格納されている各指令情報を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
ここで、音演出の開始を指定する指令情報には、再生を開始する圧縮音声データを指定する情報(音演出番号)、当該圧縮音声データを登録するトラックを指定する情報等が含まれている。そして、音指令バッファ領域に音演出の開始を指定する指令情報が格納されている場合には、当該指令情報が指定する圧縮音声データを指定する情報(音演出番号)を、当該指令情報が指定するトラックに登録する。これによって、各トラックに登録された情報にしたがって、音声データの生成・出力が制御される。
一方、音演出の停止を指定する指令情報には、再生を停止するトラックを指定する情報が含まれている。そして、音指令バッファ領域に音演出の終了を指定する指令情報が格納されている場合には、当該指令情報が指定するトラックについて、音声データの再生を停止する。
一方、音量の調整を指定する指令情報には、音量を調整するトラックを指定する情報、調整の内容を指定する情報等が含まれている。そして、音指令バッファ領域に音量の調整を指定する指令情報が格納されている場合には、当該指令情報が指定するトラックについて、当該指定情報が指定する調整内容にしたがって、音量を調整する。
【0125】
(ランプ演出の制御方法)
次に、演出制御基板300によるランプ演出の制御方法を説明する。
CPU310は、所定周期で、ランプ指令バッファ領域に指令情報が格納されているか否かを判定する。そして、ランプ指令バッファ領域に指令情報が格納されていると判定した場合、ランプ指令バッファ領域に格納されている各指令情報を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
この際、ランプ指令バッファ領域に演出開始指令が格納されている場合、当該演出開始指令が指定するランプ演出番号に対応する圧縮ランプ駆動データを読み出して、読み出した圧縮ランプ駆動データを、ランプレジスタに設定する。これによって、ランプコントローラ317aにより、ランプレジスタに設定された圧縮ランプ駆動データにしたがって、ランプ演出(各種ランプ20,21の駆動(点灯))が制御される。
【0126】
(可動体演出の制御方法)
次に、演出制御基板300による可動体演出の制御方法を説明する。
CPU310は、所定周期で、可動体指令バッファ領域に指令情報が格納されているか否かを判定する。そして、可動体指令バッファ領域に指令情報が格納されていると判定した場合、可動体指令バッファ領域に格納されている各指令情報を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
この際、可動体指令バッファ領域に演出開始指令が格納されている場合、当該演出開始指令が指定する圧縮モータ駆動データを読み出して、読み出した圧縮モータ駆動データを、モータレジスタに設定する。これによって、モータコントローラ317bにより、モータレジスタに設定された圧縮モータ駆動データにしたがって、可動体演出(各種モータ23(各種可動体)の駆動)が制御される。
【0127】
(ドライバ基板330の構成)
ドライバ基板330は、パラレルシリアル変換回路331と、ランプドライバ332と、モータドライバ333と、を含んで構成されている。
ランプドライバ332は、ランプコントローラ317aから入力されたランプ駆動データに応じて、盤面ランプ21を構成する各系統の発光素子群の駆動(発光)を制御する。
この際、ランプ駆動データでは、盤面ランプ21を構成する各系統に対応する輝度値が指定されている。そして、盤面ランプ21を構成する各系統に対して、ランプ駆動データで指定されている輝度値に応じた励磁信号(駆動電流)が供給される。これによって、系統ごとに、当該系統を構成する発光素子群の駆動(発光)が制御される。
モータドライバ333は、モータコントローラ317bから入力されたモータ駆動データに応じて、遊技盤ユニット10に配設されている各種モータ23(各種可動体ユニットを構成するモータ23)に対する励磁信号(駆動電流)の出力を制御する。
この際、モータ駆動データでは、遊技盤ユニット10に配設されている各モータ23の出力値が指定されている。そして、各モータ23に対して、モータ駆動データで指定されている出力値に応じた励磁信号(駆動電流)が供給される。これによって、モータ23ごとに、駆動が制御される。
パラレルシリアル変換回路331には、各種センサ24からの検出信号が入力される。そして、パラレルシリアル変換回路331は、各種センサ24からの検出信号を、シリアルデータに変換して、シリアル通信コントローラ317に対して出力する。
【0128】
(サブ接続基板340の構成)
サブ接続基板340は、パラレルシリアル変換回路341と、ランプドライバ342と、モータドライバ343と、を含んで構成されている。
ランプドライバ342は、ランプコントローラ317aから入力されたランプ駆動データに応じて、枠ランプ20を構成する各系統の発光素子群の駆動(発光)を制御する。
この際、ランプ駆動データでは、枠ランプ20を構成する各系統に対応する輝度値が指定されている。そして、枠ランプ20を構成する各系統に対して、ランプ駆動データで指定されている輝度値に応じた励磁信号(駆動電流)が供給される。これによって、系統ごとに、当該系統を構成する発光素子群の駆動(発光)が制御される。
モータドライバ343は、モータコントローラ317bから入力されたモータ駆動データに応じて、前枠ユニット4に配設されている各種モータ23(各種可動体ユニットを構成するモータ23)に対する励磁信号(駆動電流)の出力を制御する。
この際、モータ駆動データでは、前枠ユニット4に配設されている各モータ23の出力値が指定されている。そして、各モータ23に対して、モータ駆動データで指定されている出力値に応じた励磁信号(駆動電流)が供給される。これによって、モータ23ごとに、駆動が制御される。
パラレルシリアル変換回路341には、各種センサ24からの検出信号と、各種スイッチ25~29からの検出信号と、が入力される。そして、パラレルシリアル変換回路341は、各種センサ24からの検出信号、及び、各種スイッチ25~29からの検出信号を、シリアルデータに変換して、シリアル通信コントローラ317に対して出力する。
【0129】
(遊技機状態について)
パチンコ機1では、遊技機状態として、6つの状態(具体的には、遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態)が規定されている。
主制御基板200のRAM230には、遊技機状態フラグ領域が設けられている。遊技機状態フラグ領域には、遊技機状態フラグとして、6つの遊技機状態(具体的には、遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態)のうち、いずれか一の遊技機状態に対応する値が記憶(設定)される。そして、パチンコ機1では、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値に対応する遊技機状態が生起される。
【0130】
「遊技可能状態」は、遊技の進行が可能となる遊技機状態となっている。
遊技可能状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が許可される。これによって、遊技(普通遊技及び特別遊技)の進行が可能となる。
また、遊技可能状態の生起中には、性能表示装置206において、ベース比率が表示される。また、メイン表示装置60において、遊技に関する情報が表示される。
【0131】
「設定変更状態」は、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を変更することが可能となる遊技機状態となっている。
設定変更状態は、設定変更条件が成立している場合に生起される。本実施形態では、電源投入時において、内枠開放センサ108からの検出信号が入力されており、かつ、設定キースイッチ208からの検出信号が入力されており、かつ、RAMクリアスイッチ207からの検出信号が入力されている場合に、設定変更条件が成立する。すなわち、電源投入時において、内枠ユニット3が開放されており、かつ、キースイッチ208がON状態に回転操作されており、かつ、RAMクリアスイッチ207が押下されている場合、設定変更状態が生起される。
設定変更状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、設定変更状態の生起中には、性能表示装置206において、設定値領域に記憶されている設定値が表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
さらに、設定変更状態の生起中には、RAMクリアスイッチ207を押下操作することによって、設定値領域に記憶されている設定値を変更することが可能となる。そして、設定変更状態の生起中に、キースイッチ208がOFF状態に回転操作されると、設定変更状態に替えて、遊技可能状態が生起される。これによって、設定値領域に記憶されている設定値が確定される。
【0132】
「設定確認状態」は、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を確認することが可能となる遊技機状態となっている。
設定確認状態は、設定確認条件が成立している場合に生起される。本実施形態では、電源投入時において、内枠開放センサ108からの検出信号が入力されており、かつ、設定キースイッチ208からの検出信号が入力されており、かつ、RAMクリアスイッチ207からの検出信号が入力されていない場合に、設定確認条件が成立する。すなわち、電源投入時において、内枠ユニット3が開放されており、かつ、キースイッチ208がON状態に回転操作されており、かつ、RAMクリアスイッチ207が押下されていない場合、設定確認状態が生起される。
設定確認状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、設定確認状態の生起中には、性能表示装置206において、設定値領域に記憶されている設定値が表示される。これによって、設定値領域に記憶されている設定値を確認することが可能となる。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
なお、設定確認状態の生起中には、設定値領域に記憶されている設定値を変更することができない。
そして、設定確認状態の生起中に、キースイッチ208がOFF状態に回転操作されると、設定確認状態に替えて、遊技可能状態が生起される。
【0133】
「設定異常状態」は、設定異常が発生している遊技機状態となっている。
設定異常状態は、遊技可能状態の生起中において、設定値領域に設定されている設定値が規定範囲内にないと判定された場合に生起される。
設定異常状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、設定異常状態の生起中には、性能表示装置206において、設定異常の発生を指定するエラーコードが表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
設定異常状態から復帰するためには、電源遮断及び電源投入を実行し、設定変更状態を生起させることが必要となる。
【0134】
「RAM異常状態」は、RAM異常が発生している遊技機状態となっている。
RAM異常状態は、電源投入時に、RAM230のリード/ライト異常の発生が判定された場合に生起される。
RAM異常状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、RAM異常状態の生起中には、性能表示装置206において、RAM異常の発生を指定するエラーコードが表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
RAM異常状態から復帰するためには、電源遮断及び電源投入を実行し、設定変更状態を生起させることが必要となる。
【0135】
「バックアップ異常状態」は、バックアップ異常が発生している遊技機状態となっている。
バックアップ異常状態は、電源投入時に、RAM230のバックアップ異常(具体的には、バックアップフラグの異常、又は、チェックサムの異常)の発生が判定された場合に生起される。
バックアップ異常状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、バックアップ異常状態の生起中には、性能表示装置206において、バックアップ異常の発生を指定するエラーコードが表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
バックアップ異常状態から復帰するためには、電源遮断及び電源投入を実行し、設定変更状態を生起させることが必要となる。
【0136】
(設定値について)
次に、パチンコ機1で設定される設定値(設定情報)を説明する。
「設定値」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)の当選確率(「大当り」に当選する確率)を指定する情報となっている。本実施形態では、設定値として、「0」~「5」の値が規定されている。
主制御基板200のRAM230には、設定値領域が設けられている。設定値領域には、設定値として、「0」~「5」のうち、いずれか一の値が記憶(設定)される。そして、パチンコ機1では、特別図柄抽選により「大当り」に当選確率が、設定値領域に設定されている値に応じた確率とされる。
これによって、パチンコ機1では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選確率が、設定値領域に設定されている値(設定値)に応じて変動(変化)する。
一方、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選確率については、設定値領域に設定されている値(設定値)に関わらず、固定(一定)となっている。すなわち、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選・第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選確率については、設定値領域に設定されている値(設定値)に応じて変動(変化)しない。
【0137】
特に、パチンコ機1では、設定変更状態の生起中に、設定値領域に記憶されている設定値を変更(選択)することが可能となっている。ここで、設定値の変更は、パチンコ機1の管理者(パチンコ機1が設置されている遊技場の従業員等)により実行される。
すなわち、上記のように、電源投入時に、内枠ユニット3が開放されており、かつ、キースイッチ208がON状態に回転操作されており、かつ、RAMクリアスイッチ207が押下されている場合、設定変更状態が生起される。
設定変更状態の生起中には、性能表示装置206において、設定値領域に記憶されている設定値が表示される。また、RAMクリアスイッチ207が押下操作されるごとに、設定値領域に記憶されている設定値が変更される。この際、設定値領域に設定されている設定値が変更された場合、これに伴い、性能表示装置206に表示される設定値も変更される。
そして、設定変更状態の生起中に、キースイッチ208がOFF状態に回転操作されると、設定変更状態に替えて、遊技可能状態が生起される。これによって、設定値領域に記憶されている設定値が確定される。
【0138】
(ベース比率について)
パチンコ機1では、遊技可能状態の生起中、CPU210により、ベース比率(ベース値)が算出される。本実施形態では、所定の遊技状態の生起中(具体的には、時短制御の停止中)に限り、ベース比率が算出される。
そして、遊技可能状態の生起中には、性能表示装置206において、算出されたベース比率が表示される。
「ベース比率」は、遊技領域30に発射された遊技球の数と、所定の入球口(本実施形態では、第1始動口51、第2始動口52、右他入賞口59、及び、左他入賞口57a~57d)への遊技球の入球に応じて払い出された賞球数と、に基づいて算出される情報となっている。具体的に、ベース比率は、アウト球数に対する払出数の比率(百分率)となっている。
本実施形態では、所定区間(期間)ごとに、当該区間におけるベース比率が算出される。そして、所定区間として、所定数(本実施形態では、60000[球])のアウト球数が検出(排出)される区間が規定されている。すなわち、各区間は、前回の区間の終了に応じて開始され、今回の区間中に検出されたアウト球数が所定数(60000[球])に達したことに応じて終了される。そして、CPU210は、各区間中に、ベース比率を、随時(リアルタイムで)算出する。
なお、所定区間として、所定時間が規定されていても構わない。すなわち、CPU210が、所定時間ごとのベース比率を算出する構成としても構わない。
「アウト球数」は、アウト球の数をいう。「アウト球」は、遊技領域30から排出された遊技球をいう。具体的に、アウト球は、排出路を通過した遊技球(アウトスイッチ109により検出された遊技球)となっている。
なお、アウト口58から排出された遊技球を、アウト球としても構わない。具体的に、アウトスイッチ109が、アウト口58から排出された遊技球のみを検出する構成とし、アウトスイッチ109により検出された遊技球を、アウト球としても構わない。
「払出数」は、第1始動口51、第2始動口52、右他入賞口59、及び、左他入賞口57a~57dへの遊技球の入球に応じて払い出された賞球の合計をいう。
【0139】
(時短制御について)
パチンコ機1では、遊技者に有利となる補助制御として、時短制御を実行することが可能となっている。
時短制御の実行中には、時短制御の停止中と比較して、第2始動口52への遊技球の入球が容易となり、遊技者に有利となる。特に、時短制御の実行中には、時短制御の停止中と比較して、第2始動口52への遊技球の入球が容易となる結果として、特
図2遊技情報が取得される条件の成立が容易となる。
具体的に、時短制御の実行中には、時短制御の停止中と比較して、普通図柄の変動表示を行う時間が短縮される。また、時短制御の実行中には、時短制御の停止中と比較して、後述する普図当り遊技状態の生起中において、第2始動口52への遊技球の入球が容易となる(具体的には、普通電動役物52aが開放状態とされる時間が長くなる。または、普通電動役物52aの開放回数が増加する)。
なお、普通図柄抽選に当選する確率(普図当落判定により「普図当り」が判定される確率)については、遊技状態に関わらず、固定となっている。すなわち、普通図柄抽選に当選する確率(普図当落判定により「普図当り」が判定される確率)については、時短制御の実行中と時短制御の停止中とで同一となっている。
【0140】
(普通図柄抽選)
次に、パチンコ機1で実行される普通図柄抽選を説明する。
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。
本実施形態では、普通図柄抽選の結果として、「普図当り」と、「はずれ」と、が規定されている。
普通図柄抽選(普図当落判定)により「普図当り」(当選)と判定される確率は、時短制御の実行中・停止中に関わらず、99/100となっている。
【0141】
また、パチンコ機1では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に選択される当選種別(普図当り図柄の種別)として、「普図当り1」(「普図当り図柄1」)のみが規定されている。
「普図当り1」に当選した場合には、普図表示装置において、普通図柄の変動表示が実行された後に、「普図当り図柄1」に対応する停止図柄(普通図柄の表示態様)が停止表示される。
一方、普通図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、普図表示装置において、普通図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(普通図柄の表示態様)が停止表示される。
本実施形態では、時短制御の停止中に始動判定が実行された場合、当該始動判定に基づく普通図柄の変動表示の時間(変動時間)として、10.0[s]が選択・設定される。一方、時短制御の実行中に始動判定が実行された場合、当該始動判定に基づく普通図柄の変動表示の時間(変動時間)として、1.0[s]が選択・設定される。
【0142】
「普図当り1」に当選した場合には、普通図柄の変動表示及び停止表示の終了後に、普図当り遊技状態が生起される。そして、普図当り遊技状態では、普通電動役物52aが閉鎖状態から開放状態に変位される。
具体的に、普図当り遊技状態の生起中には、所定の開閉パターンに基づいて、普通電動役物52aの開閉制御が実行される。この際、時短制御の停止中に始動判定が実行された場合、第1普電開閉パターンに基づいて、普通電動役物52aの開閉制御が実行される。一方、時短制御の実行中に始動判定が実行された場合、第2普電開閉パターンに基づいて、普通電動役物52aの開閉制御が実行される。
第1普電開閉パターンでは、普通電動役物52aが開放(閉鎖状態から開放状態に変位)される回数として、2[回]が設定され、各回の開放の継続時間(開放状態が維持される時間)として、第2始動口52への遊技球の入球が不可能(困難)となる時間(本実施形態では、0.1[s])が設定される。これによって、第1普電開閉パターンに基づく普通電動役物52aの開閉制御が実行される場合には、普図当り遊技状態の生起中に、第2始動口52への遊技球の入球が不可能(困難)となる。
【0143】
第2普電開閉パターンでは、普通電動役物52aが開放(閉鎖状態から開放状態に変位)される回数として、2[回]が設定され、各回の開放の継続時間(開放状態が維持される時間)として、第2始動口52への遊技球の入球が可能(容易)となる時間(本実施形態では、2.9[s])が設定される。これによって、第2普電開閉パターンに基づく普通電動役物52aの開閉制御が実行される場合には、普図当り遊技状態の生起中に、第2始動口52への遊技球の入球が可能(容易)となる。
普通電動役物52aの開閉制御は、(1)所定の普電開閉パターン(第1普電開閉パターン又は第2普電開閉パターン)に基づく普通電動役物52aの開閉制御(開閉動作)が終了したこと、及び、(2)当該開閉制御中に第2始動口52へ入球した遊技球の数が所定上限数(本実施形態では、1[球])に達したことのうち、いずれかの条件の成立に応じて終了される。
【0144】
(特別図柄抽選)
次に、パチンコ機1で実行される特別図柄抽選を説明する。
図9は、特別図柄抽選の当選確率を示す図である。
図10は、大当り図柄の選択確率を示す図である。
図11は、小当り図柄の選択確率を示す図である。
パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。
本実施形態では、第1特別図柄抽選の結果として、「大当り」と、「小当り」と、「はずれ」と、が規定されている。また、第2特別図柄抽選の結果として、「大当り」と、「小当り」と、「はずれ」と、が規定されている。
なお、第1特別図柄抽選の結果として、「小当り」が規定されていない構成としても構わない。また、第2特別図柄抽選の結果として、「はずれ」が規定されていない構成としても構わない。
以下の説明では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選する確率を「大当り確率」とする。また、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選する確率を「小当り確率」とする。
【0145】
第1特別図柄抽選の大当り確率と第2特別図柄抽選の大当り確率とは、同一となっている。特に、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の大当り確率は、設定値領域に設定されている値(設定値)に応じた確率となる。
本実施形態では、各設定値に対応する大当り確率は、当選確率が高いものから順に、設定値=「5」に対応する大当り確率、設定値=「4」に対応する大当り確率、設定値=「3」に対応する大当り確率、設定値=「2」に対応する大当り確率、設定値=「1」に対応する大当り確率、設定値=「0」に対応する大当り確率(当選確率「高」→当選確率「低」)となる。
具体的に、
図9(a)及び(b)に示すように、設定値=「0」の場合には、大当り確率=1/319.6となる。一方、設定値=「1」の場合には、大当り確率=1/291.2となる。一方、設定値=「2」の場合には、大当り確率=1/262.1となる。一方、設定値=「3」の場合には、大当り確率=1/242.7となる。一方、設定値=「4」の場合には、大当り確率=1/225.9となる。一方、設定値=「5」の場合には、大当り確率=1/204.8となる。
【0146】
一方、第1特別図柄抽選の小当り確率と第2特別図柄抽選の小当り確率とは、異なっている。この際、第1特別図柄抽選の小当り確率よりも、第2特別図柄抽選の小当り確率の方が、高くなっている。なお、第1特別図柄抽選の小当り確率及び第2特別図柄抽選の小当り確率は、それぞれ、設定値に関わらず、固定(一定)となっている。
具体的に、
図9(a)に示すように、第1特別図柄抽選の小当り確率は、1/362.0となっている。一方、
図9(b)に示すように、第2特別図柄抽選の小当り確率は、1/1.1となっている。
【0147】
図10(a)に示すように、本実施形態では、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)として、「大当り1」(「大当り図柄1」)及び「大当り2」(「大当り図柄2」)が規定されている。
そして、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合において、「大当り1」(「大当り図柄1」)が選択される確率は、25[%]とされ、「大当り2」(「大当り図柄2」)が選択される確率は、75[%]とされている。
一方、
図10(b)に示すように、第2特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)として、「大当り3」(「大当り図柄3」)及び「大当り4」(「大当り図柄4」)が規定されている。
そして、第2特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合において、「大当り3」(「大当り図柄3」)が選択される確率は、10[%]とされ、「大当り4」(「大当り図柄4」)が選択される確率は、90[%]とされている。
【0148】
一方、
図11(a)に示すように、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り1」(「小当り図柄1」)及び「小当り2」(「小当り図柄2」)が規定されている。
そして、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合において、「小当り1」(「小当り図柄1」)が選択される確率は、78[%]とされて、「小当り2」(「小当り図柄2」)が選択される確率は、22[%]とされている。
一方、
図11(b)に示すように、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り3」(「小当り図柄3」)及び「小当り4」(「小当り図柄4」)が規定されている。
そして、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合において、「小当り3」(「小当り図柄3」)が選択される確率は、10[%]とされ、「小当り4」(「小当り図柄4」)が選択される確率は、90[%]とされている。
【0149】
「大当り1」に当選した場合には、特
図1表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当り図柄1」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「REG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「REG図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「6,6,6」等、同一の偶数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「大当り2」に当選した場合には、特
図1表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当り図柄2」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「BIG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「BIG図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「7,7,7」等、同一の奇数の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
【0150】
「大当り3」に当選した場合には、特
図2表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当り図柄3」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「BIG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「大当り4」に当選した場合には、特
図2表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当り図柄4」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「BIG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0151】
「小当り1」に当選した場合には、特
図1表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「小当り図柄1」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「REG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「小当り2」に当選した場合には、特
図1表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「小当り図柄2」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「BIG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0152】
「小当り3」に当選した場合には、特
図2表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「小当り図柄3」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「BIG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「小当り4」に当選した場合には、特
図2表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「小当り図柄4」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「BIG図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0153】
第1特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特
図1表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「はずれ図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1のうち、少なくとも一の第1演出図柄z1が、他の第1演出図柄z1と異なる識別情報を表示する組み合わせとなるとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
第2特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特
図2表示装置において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(特別図柄の表示態様)が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0154】
「大当り1」(「大当り図柄1」)~「大当り4」(「大当り図柄4」)に当選した場合には、特別図柄の変動表示及び停止表示が実行された後に、大当り遊技状態が生起される。大当り遊技状態の生起中には、第1特別電動役物55bが閉鎖状態から開放状態に変位されて、第1大入賞口55aへの遊技球の入球が可能となる。
具体的に、大当り遊技状態の生起中には、所定回数のラウンド遊技が実行される。
本実施形態では、「大当り1」~「大当り4」に当選した場合、ラウンド遊技の回数として、5[回]が設定される。
そして、各回のラウンド遊技の開始から終了までの期間中、常時、第1特別電動役物55bの開放状態が維持(ロング開放)される。すなわち、各回のラウンド遊技の開始に応じて、第1特別電動役物55bが閉鎖状態から開放状態に変位され、当該ラウンド遊技の終了に応じて、第1特別電動役物55bが開放状態から閉鎖状態に変位される。
「大当り1」~「大当り4」に当選した場合、各回のラウンド遊技における第1特別電動役物55bの最長開放時間として、所定時間(本実施形態では、29.0[s])が設定される。
各回のラウンド遊技は、(1)第1特別電動役物55bが開放状態とされてから最長開放時間が経過したこと、及び、(2)当該ラウンド遊技の実行中に第1大入賞口55aへ入球した遊技球の数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したことのうち、いずれかの条件の成立に応じて終了される。
【0155】
「小当り1」(「小当り図柄1」)~「小当り4」(「小当り図柄4」)に当選した場合には、特別図柄の変動表示及び停止表示が実行された後に、小当り遊技状態が生起される。小当り遊技状態の生起中には、第2特別電動役物56bが閉鎖状態から開放状態に変位されて、第2大入賞口56aへの遊技球の入球が可能となる。
具体的に、小当り遊技状態の生起中には、所定回数の小当り遊技が実行される。本実施形態では、「小当り1」~「小当り4」に当選した場合、小当り遊技の回数として、1[回]が設定される。
そして、各回の小当り遊技中には、所定の振分パターンに基づいて、振分手段56cが変位(V通過状態又は非V通過状態に変位)されるとともに、所定の開閉パターンに基づいて、第2特別電動役物56bの開閉制御が実行される。
本実施形態では、小当り遊技における振分手段56cの振分パターンとして、一の振分パターン(以下、「特定振分パターン」とする)が規定されている。そして、「小当り1」~「小当り4」に当選した場合、各回の小当り遊技において、特定振分パターンにより、振分手段56cが変位される。
また、小当り遊技における第2特別電動役物56bの開閉パターンとして、一の開閉パターン(以下、「特定開閉パターン」とする)が規定されている。そして、「小当り1」~「小当り4」に当選した場合、各回の小当り遊技において、特定開閉パターンにより、第2特別電動役物56bが開閉される。
【0156】
特定開閉パターンでは、第2特別電動役物56bのショート開放が複数回実行される。
「ショート開放」は、ショート開放時間による開放となっている。
「ショート開放時間」は、各回のラウンド遊技における第2特別電動役物56bの最長開放時間(本実施形態では、29.0[s])より短い時間(例えば、0.1~0.5[s])となっている。
すなわち、特定開閉パターンでは、第2特別電動役物56bがショート開放(閉鎖状態から開放状態に変位)される回数として、複数回(例えば、5~10[回])が設定される。また、各回のショート開放の継続時間(開放状態が維持される時間)として、ショート開放時間が設定される。さらに、各回のショート開放後に、所定時間、第2特別電動役物56bの閉鎖(閉鎖状態)が維持される。
特に、特定開閉パターンでは、特定振分パターンとの関係において、小当り遊技中に第2大入賞口56aへ入球した遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる態様(パターン)で、複数回のショート開放が実行される。これによって、特定開閉パターンに基づく第2特別電動役物56bの開閉制御が実行される場合には、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる。
【0157】
各回の小当り遊技は、(1)所定の開閉パターン(本実施形態では、特定開閉パターン)に基づく第2特別電動役物56bの開閉制御(開閉動作)が終了したこと、及び、(2)当該小当り遊技の実行中に第2大入賞口56aへ入球した遊技球の数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したことのうち、いずれかの条件の成立に応じて終了される。
小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合(小当り遊技の実行中に第2大入賞口56aへ入球した遊技球によるV領域の通過が検出された場合)には、小当り遊技状態の終了に応じて(小当り遊技状態に続いて)、大当り遊技状態が生起される。
このとき、「小当り1」~「小当り4」に当選した場合、ラウンド遊技の回数として、5[回]が設定される。
これによって、「小当り1」~「小当り4」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、合計ラウンド回数が、6[回]となる。
ここで、「合計ラウンド回数」は、小当り遊技状態の生起中及び大当り遊技状態の生起中に実行されるラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の合計回数となっている。
また、「小当り1」~「小当り4」に当選した場合、各回のラウンド遊技における第2特別電動役物56bの最長開放時間として、所定時間(本実施形態では、29.0[s])が設定される。
一方、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合(小当り遊技の実行中に第2大入賞口56aへ入球した遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合)には、小当り遊技状態の終了後に(小当り遊技状態に続いて)、大当り遊技状態が生起されない。
【0158】
なお、上記のように、本実施形態では、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」に当選した場合、各回の小当り遊技において、特定開閉パターンにより、第2特別電動役物56bが開閉される。これによって、全ての「小当り図柄」(「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)が、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる「小当り図柄」となっている。
しかしながら、小当り図柄の種別として、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる種別(以下、「小当り(Vあり)」とする)と、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが困難(不可能)となる種別(以下、「小当り(Vなし)」とする)と、が規定されていても構わない。
すなわち、小当り遊技における第2特別電動役物56bの開閉パターンとして、上記の特定開閉パターンと、非特定開閉パターンと、を規定する。
そして、非特定開閉パターンでは、特定振分パターンとの関係において、小当り遊技中に第2大入賞口56aへ入球した遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる態様(パターン)で、複数回のショート開放が実行される構成とする。これによって、非特定開閉パターンに基づく第2特別電動役物56bの開閉制御が実行される場合には、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる。
そして、「小当り(Vあり)」に当選した場合、各回の小当り遊技において、特定開閉パターンにより、第2特別電動役物56bが開閉される構成とする。これによって、「小当り(Vあり)」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる。
一方、「小当り(Vなし)」に当選した場合、各回の小当り遊技において、非特定開閉パターンにより、第2特別電動役物56bが開閉される構成とする。これによって、「小当り(Vなし)」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる。
【0159】
大当り遊技状態の終了時には、始動判定の実行時の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)と、当選図柄の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」又は「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、の組み合わせに応じて、所定の時短回数(後述する第1時短回数及び第2時短回数)が設定される。
本実施形態では、時短制御の終了条件(以下、「時短終了条件」とする)として、複数の時短終了条件(具体的には、「時短終了条件1」~「時短終了条件3」)が規定されている。
【0160】
「時短終了条件1」は、特
図1変動遊技の回数と、特
図2変動遊技の回数と、の合計回数に基づく時短終了条件となっている。
「特
図1変動遊技」は、第1特別図柄の変動表示(特
図1遊技情報に基づく始動判定の結果に応じた第1特別図柄の変動表示)となっている。なお、「特
図1変動遊技」を、第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)としても構わない。
「特
図2変動遊技」は、第2特別図柄の変動表示(特
図2遊技情報に基づく始動判定の結果に応じた第2特別図柄の変動表示)となっている。なお、「特
図2変動遊技」を、第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)としても構わない。
本実施形態では、時短制御中に実行された特
図1変動遊技及び特
図2変動遊技の合計回数(以下、「時短中特図合計変動回数」とする)が、大当り遊技状態の終了時に設定された第1時短回数に達したことにより、「時短終了条件1」が成立する。
そして、「時短終了条件1」が成立した場合には、当該時短終了条件が成立する契機となった特図変動遊技(特
図1変動遊技又は特
図2変動遊技)の終了時に、時短制御が終了される。
換言すると、「時短終了条件1」が成立した場合には、当該時短終了条件が成立する契機となった特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示の終了時(変動時間の経過時)に、時短制御が終了される。
主制御基板200には、時短中特図合計変動回数を計数する第1時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第1時短カウンタの値として、始動判定の実行時の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)と、当選図柄の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」又は「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、の組み合わせに応じた第1時短回数を設定する。また、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了するごとに、第1時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第1時短カウンタの値が「0」まで減算されたことに応じて、「時短終了条件1」が成立したものとして、時短制御を停止する。
【0161】
「時短終了条件2」は、特
図2変動遊技に基づく時短終了条件となっている。
本実施形態では、時短制御中に実行された特
図2変動遊技の回数(以下、「時短中特
図2変動回数」とする)が、大当り遊技状態の終了時に設定された第2時短回数に達したことにより、「時短終了条件2」が成立する。
そして、「時短終了条件2」が成立した場合には、当該時短終了条件が成立する契機となった特
図2変動遊技の終了時に、時短制御が終了される。
換言すると、「時短終了条件2」が成立した場合には、当該時短終了条件が成立する契機となった第2特別図柄の変動表示の終了時(変動時間の経過時)に、時短制御が終了される。
主制御基板200には、時短中特
図2変動回数を計数する第2時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第2時短カウンタの値として、始動判定の実行時の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)と、当選図柄の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」又は「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、の組み合わせに応じた第2時短回数を設定する。また、第2特別図柄の変動表示が終了するごとに、第2時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第2時短カウンタの値が「0」まで減算されたことに応じて、「時短終了条件2」が成立したものとして、時短制御を停止する。
【0162】
「時短終了条件3」は、大当り遊技状態の生起(開始)に基づく時短終了条件となっている。
本実施形態では、大当り遊技状態の生起(開始)により、「時短終了条件3」が成立する。
そして、「時短終了条件3」が成立した場合には、「大当り図柄」の停止表示の終了時(停止時間(確定時間)の経過時)、又は、小当り遊技の終了時(小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が検出された場合に限る)に、時短制御が終了される。
【0163】
なお、時短終了条件に、「小当り」に当選した回数に基づく条件(以下、「時短終了条件4」とする)が含まれる構成としても構わない。
すなわち、時短制御中において「小当り」に当選した回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第3時短回数に達した場合に、「時短終了条件4」が成立し、時短制御が終了される構成としても構わない。
例えば、時短中小当り変動回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第3時短回数に達したことにより、「時短終了条件3」が成立し、時短制御が終了される構成としても構わない。
ここで、「時短中小当り変動回数」は、時短制御中に実行された小当り変動遊技の回数となっている。「小当り変動遊技」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選した場合に実行される変動遊技(特
図1変動遊技又は特
図2変動遊技)となっている。
かかる構成により、「時短終了条件4」が成立した場合には、当該時短終了条件が成立する契機となった「小当り」に係る特別図柄の変動表示の終了時(変動時間の経過時)に、時短制御が終了される。
【0164】
図10(a)に示すように、「大当り1」(「大当り図柄1」)に当選した場合、始動判定の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、0[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、0[回]が設定される。
一方、「大当り2」(「大当り図柄2」)に当選した場合、始動判定の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、10[回]が設定される。
一方、
図10(b)に示すように、「大当り3」(「大当り図柄3」)に当選した場合、始動判定の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、10[回]が設定される。
一方、「大当り4」(「大当り図柄4」)に当選した場合、第1時短回数として、0[回]又は14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、0[回]又は10[回]が設定される。この際、始動判定の実行時の遊技状態が通常状態である場合、第1時短回数として、0[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、0[回]が設定される。一方、始動判定の実行時の遊技状態が時短状態である場合、第1時短回数として、14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、10[回]が設定される。
【0165】
一方、
図11(a)に示すように、「小当り1」(「小当り図柄1」)に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、始動判定の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、0[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、0[回]が設定される。
一方、「小当り2」(「小当り図柄2」)に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、始動判定の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、10[回]が設定される。
一方、
図11(b)に示すように、「小当り3」(「小当り図柄3」)に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、始動判定の実行時の遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、10[回]が設定される。
一方、「小当り4」(「小当り図柄4」)に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、第1時短回数として、0[回]又は14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、0[回]又は10[回]が設定される。この際、始動判定の実行時の遊技状態が通常状態である場合、第1時短回数として、0[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、0[回]が設定される。一方、始動判定の実行時の遊技状態が時短状態である場合、第1時短回数として、14[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、10[回]が設定される。
なお、「小当り1」(「小当り図柄1」)~「小当り4」(「小当り図柄4」)に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合には、大当り遊技状態が生起されないため、新たに時短回数(第1時短回数及び第2時短回数)が設定されることはない。したがって、小当り遊技状態の開始時の遊技状態(および、時短回数)が、小当り遊技状態の終了後も継続する。
【0166】
そして、大当り遊技状態の終了時に、第1時短カウンタの値(第1時短回数)及び第2時短カウンタの値(第2時短回数)の両方について、0[回]が設定された場合には、当該大当り遊技状態の終了後に、時短制御が実行されない。これによって、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、「通常状態」となる。
一方、大当り遊技状態の終了時に、第1時短カウンタの値(第1時短回数)及び第2時短カウンタの値(第2時短回数)のうち、少なくとも一方について、1[回]以上の値が設定された場合には、当該大当り遊技状態の終了後に、時短制御が実行される。これによって、当該大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、「時短状態」となる。
時短制御(「時短状態」)は、大当り遊技状態の終了に応じて開始され、(1)時短中特図合計変動回数が大当り遊技状態の終了時に設定された第1時短回数に達したこと(「時短終了条件1」)、(2)時短中特
図2変動回数が大当り遊技状態の終了時に設定された第2時短回数に達したこと(「時短終了条件2」)、及び、(3)大当り遊技状態が生起されること(「時短終了条件3」)のうち、いずれかの時短終了条件の成立に応じて終了される。
【0167】
(リミッタ機能について)
次に、パチンコ機1のリミッタ機能を説明する。
パチンコ機1には、リミッタ機能が搭載されている。
「リミッタ機能」は、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を時短状態とする制御(以下、「時短付与制御」とする)の連続回数を制限する機能となっている。換言すると、リミッタ機能は、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を通常状態とする制御(以下、「時短非付与制御」とする)を挟むことなく、時短付与制御が連続する回数を制限する機能となっている。
本実施形態では、リミッタ機能により、2[回]を上限として、時短付与制御を連続して実行することが可能となっている。
具体的に、主制御基板200には、時短付与制御の連続回数を計数するリミッタカウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時において、始動判定の実行時の遊技状態と当選図柄の種別との組み合わせに応じて、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、所定の時短回数(第1時短回数・第2時短回数)を設定後、リミッタカウンタの計数値が所定制限値(本実施形態では、2[回])に達しているか否かを判定する。
そして、リミッタカウンタの計数値が所定制限値に達していると判定した場合には、リミッタ機能を作動させて、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、0[回]を設定するとともに、リミッタカウンタの計数値をクリアする(リミッタカウンタの計数値として、0[回]を設定)する。
これによって、リミッタ機能が作動した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を時短状態とする条件を満たしているにも関わらず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が通常状態となる。
【0168】
一方、リミッタカウンタの計数値が所定制限値に達していないと判定した場合には、リミッタ機能を作動させず、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)に設定されている値を維持する。そして、第1時短カウンタ及び第2時短カウンタのうち、少なくとも一方について、1[回]以上の値が設定されている場合(時短付与制御を実行する場合)には、リミッタカウンタの計数値に、1[回]を加算する。一方、第1時短カウンタ及び第2時短カウンタの両方について、0[回]が設定されている場合(時短付与制御を実行しない場合)には、リミッタカウンタの計数値を加算しない。
これによって、リミッタ機能が作動しないときには、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を時短状態とする条件を満たしている場合、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が時短状態となり、大当り遊技状態の終了後の遊技状態を時短状態とする条件を満たしていない場合、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が通常状態となる。
【0169】
(設定値に応じた時短付与率の変化について)
次に、設定値に応じた時短付与率の変化を説明する。
図12は、設定値に応じたBIGボーナス割合の変化を示す図である。
パチンコ機1では、合算時短付与率が、設定値領域に設定されている値(設定値)に応じて変動(変化)する。
「合算時短付与率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選した場合における時短付与率となっている。換言すると、合算時短付与率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選した場合における時短付与率となっている。さらに換言すると、合算時短付与率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果のうち、「はずれ」時を除いた、「大当り」時及び「小当り」時を通じた時短付与率となっている。
「時短付与率」は、時短状態を生起させることが可能(容易)となる当選種別(「小当り」(「小当り図柄」)の種別・「大当り」(「大当り図柄」)の種別)に当選する確率となっている。換言すると、時短付与率は、時短制御を開始することが可能(容易)となる当選種別(「小当り」(「小当り図柄」)の種別・「大当り」(「大当り図柄」)の種別)に当選する確率となっている。さらに換言すると、時短付与率は、時短状態(時短制御)の付与が想定されている当選種別(「小当り」(「小当り図柄」)の種別・「大当り」(「大当り図柄」)の種別)に当選する確率となっている。
本実施形態では、第1特別図柄抽選について、合算時短付与率(当選時の時短付与率)が、設定値に応じて変動(変化)し、第2特別図柄抽選について、合算時短付与率(当選時の時短付与率)が、設定値に応じて変動(変化)しない構成となっている。
【0170】
すなわち、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選の大当り確率が、設定値に応じて変動(変化)する構成となっている。一方、第1特別図柄抽選について、小当り確率、大当り時時短付与率、及び、小当り時時短付与率のそれぞれが、設定値に応じて変動(変化)しない構成となっている。特に、第1特別図柄抽選について、大当り時時短付与率及び小当り時時短付与率が異なっている。
かかる構成によって、第1特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動する結果として、合算当選確率及び合算時短付与率のそれぞれが、変動(変化)する。すなわち、第1特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動(変化)することに伴い、合算当選確率及び合算時短付与率のそれぞれを、変動(変化)させることが可能となる。
「大当り確率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選する確率となっている。
「小当り確率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選する確率となっている。
【0171】
「大当り時時短付与率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選した場合における時短付与率となっている。換言すると、大当り時時短付与率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果のうち、「はずれ」時及び「小当り時」を除いた、「大当り」時の時短付与率となっている。
「小当り時時短付与率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選した場合における時短付与率となっている。換言すると、小当り時時短付与率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果のうち、「はずれ」時及び「大当り時」を除いた、「小当り」時の時短付与率となっている。
「合算当選確率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選する確率となっている。換言すると、合算当選確率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選する確率となっている。さらに換言すると、合算当選確率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果のうち、「はずれ」(落選)を除いた他の結果に当選する確率となっている。
【0172】
特に、パチンコ機1では、設定値が大きい値となるほど、第1特別図柄抽選の大当り確率が高くなる構成となっている。また、第1特別図柄抽選について、特別図柄抽選の小当り時時短付与率よりも、大当り時時短付与率の方が、高い構成となっている。
かかる構成によって、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、合算時短付与率を高くすることが可能となる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、合算時短付与率を低くすることが可能となる。
以下、詳細に説明する。
【0173】
すなわち、第1特別図柄抽選について、大当り確率を「A」、小当り確率を「C」、合算当選確率を「E」とすると、合算当選確率「E」は、下記の(式1)により算出される。
E=A+C ・・・(式1)
図9(a)に示すように、本実施形態では、第1特別図柄抽選の大当り確率(A)が、1/319.9~1/204.8の範囲内で、設定値に応じて変動(変化)する。一方、第1特別図柄抽選の小当り確率(C)が、設定値に関わらず、1/362.0で、固定されている。
してみると、設定値=「0」の場合、第1特別図柄抽選の合算当選確率(E)=(1/319.6)+(1/362.0)=1/169.7となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選の合算当選確率(E)=(1/291.2)+(1/362.0)=1/161.4となる。
一方、設定値=「2」の場合、第1特別図柄抽選の合算当選確率(E)=(1/262.1)+(1/362.0)=1/152.0となる。
一方、設定値=「3」の場合、第1特別図柄抽選の合算当選確率(E)=(1/242.7)+(1/362.0)=1/145.3となる。
一方、設定値=「4」の場合、第1特別図柄抽選の合算当選確率(E)=(1/225.9)+(1/362.0)=1/139.1となる。
一方、設定値=「5」の場合、第1特別図柄抽選の合算当選確率(E)=(1/204.8)+(1/362.0)=1/130.8となる。
このように、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、合算当選確率(E)が高くなる。換言すると、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、合算当選確率(E)が低くなる。
【0174】
また、第1特別図柄抽選について、大当り確率の逆数を「a」、大当り時時短付与率を「B」、小当り確率の逆数を「c」、小当り時時短付与率を「D」、合成時短付与率を「F」とすると、合成時短付与率「F」は、下記の(式2)により算出される。
F=(c/(a+c))×B+(a/(a+c))×D ・・・(式2)
図10(a)に示すように、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合、「大当り1」(「大当り図柄1」)及び「大当り2」(「大当り図柄2」)のうち、何れかの当選種別(「大当り図柄」の種別)が選択される。この際、25[%]の確率で、「大当り1」が選択され、75[%]の確率で、「大当り2」が選択される。
ここで、「大当り1」に当選した場合、始動判定時の遊技状態に関わらず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が通常状態となる。したがって、「大当り1」は、時短状態を生起させることが不可能(困難)となる当選種別となる。
一方、「大当り2」に当選した場合、始動判定時の遊技状態に関わらず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が時短状態となる。したがって、「大当り2」は、時短状態を生起させることが可能(容易)となる当選種別となる。
してみると、第1特別図柄抽選の大当り時時短付与率(B)は、設定値に関わらず、75/100(75[%])となる。特に、本実施形態では、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合、時短状態が付与されない確率よりも、時短状態が付与される確率の方が高くなっている。
【0175】
また、
図11(a)に示すように、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合、「小当り1」(「小当り図柄1」)及び「大当り2」(「大当り図柄2」)のうち、何れかの当選種別(「小当り図柄」の種別)が選択される。この際、78[%]の確率で、「小当り1」が選択され、22[%]の確率で、「小当り2」が選択される。
ここで、「小当り1」は、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる当選種別となっている。そして、「小当り1」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が発生した場合、始動判定時の遊技状態に関わらず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が通常状態となる。したがって、「小当り1」は、時短状態を生起させることが不可能(困難)となる当選種別となる。
一方、「小当り2」は、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる当選種別となっている。そして、「小当り2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が発生した場合、始動判定時の遊技状態に関わらず、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が時短状態となる。したがって、「小当り2」は、時短状態を生起させることが可能(容易)となる当選種別となる。
してみると、第1特別図柄抽選の小当り時時短付与率(D)は、設定値に関わらず、22/100(22[%])となる。特に、本実施形態では、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合、時短状態が付与される確率よりも、時短状態が付与されない確率の方が高くなっている。
【0176】
以上により、設定値=「0」の場合、第1特別図柄抽選の合成時短付与率(F)=(362.0/(319.6+362.0))×(75/100)+(319.6/(319.6+362.0))×(22/100)=50.1[%]となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選の合成時短付与率(F)=(362.0/(291.2+362.0))×(75/100)+(291.2/(291.2+362.0))×(22/100)=51.4[%]となる。
一方、設定値=「2」の場合、第1特別図柄抽選の合成時短付与率(F)=(362.0/(262.1+362.0))×(75/100)+(262.1/(262.1+362.0))×(22/100)=52.7[%]となる。
一方、設定値=「3」の場合、第1特別図柄抽選の合成時短付与率(F)=(362.0/(242.7+362.0))×(75/100)+(242.7/(242.7+362.0))×(22/100)=53.7[%]となる。
一方、設定値=「4」の場合、第1特別図柄抽選の合成時短付与率(F)=(362.0/(225.9+362.0))×(75/100)+(225.9/(225.9+362.0))×(22/100)=54.6[%]となる。
一方、設定値=「5」の場合、第1特別図柄抽選の合成時短付与率(F)=(362.0/(204.8+362.0))×(75/100)+(204.8/(204.8+362.0))×(22/100)=55.9[%]となる。
このように、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、合算時短付与率(F)が高くなる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、合算時短付与率(F)が低くなる。
したがって、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、当選時における時短状態が付与される期待度(期待値・可能性)が高くなる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、当選時における時短状態が付与される期待度(期待値・可能性)が低くなる。
特に、本実施形態では、第1特別図柄抽選について、小当り時時短付与率が、50[%]未満(具体的には、22[%])とされているにも関わらず、設定値として、「0」~「5」のうち、何れの値が設定されている場合であっても、合算時短付与率が、50[%]以上となる(特に、50[%]を超える)構成となっている。
【0177】
さらに、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動(変化)することに伴い、BIGボーナス確率、REGボーナス確率、合算ボーナス確率、及び、BIGボーナス割合のそれぞれを、変動(変化)させることが可能となる。
特に、
図12に示すように、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、BIGボーナス確率、REGボーナス確率、合算ボーナス確率、及び、BIGボーナス割合のそれぞれを、高くすることが可能となる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、BIGボーナス確率、REGボーナス確率、合算ボーナス確率、及び、BIGボーナス割合のそれぞれを、低くすることが可能となる。
【0178】
「BIGボーナス」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選(「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選)した場合に選択される当選種別(「大当り」(「大当り図柄」)の種別・「小当り」(「小当り図柄」)の種別)のうち、時短状態を生起させることが可能(容易)となる当選種別となっている。換言すると、「BIGボーナス」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選(「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選)した場合に選択される当選種別(「大当り」(「大当り図柄」)の種別・「小当り」(「小当り図柄」)の種別)のうち、時短制御を開始することが可能(容易)となる当選種別となっている。さらに換言すると、「BIGボーナス」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選(「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選)した場合に選択される当選種別(「大当り」(「大当り図柄」)の種別・「小当り」(「小当り図柄」)の種別)のうち、時短状態(時短制御)の付与が想定されている当選種別となっている。
【0179】
本実施形態では、第1特別図柄抽選の当選種別のうち、「大当り2」(「大当り図柄2」)及び「小当り2」(「小当り図柄2」)が、「BIGボーナス」となる。
「REGボーナス」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選(「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選)した場合に選択される当選種別(「大当り」(「大当り図柄」)の種別・「小当り」(「小当り図柄」)の種別)のうち、時短状態を生起させることが不可能(困難)となる当選種別となっている。換言すると、「REGボーナス」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選(「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選)した場合に選択される当選種別(「大当り」(「大当り図柄」)の種別・「小当り」(「小当り図柄」)の種別)のうち、時短制御を開始することが不可能(困難)となる当選種別となっている。さらに換言すると、「REGボーナス」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選(「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選)した場合に選択される当選種別(「大当り」(「大当り図柄」)の種別・「小当り」(「小当り図柄」)の種別)のうち、時短状態(時短制御)の付与が想定されていない当選種別となっている。
本実施形態では、第1特別図柄抽選の当選種別のうち、「大当り1」(「大当り図柄1」)及び「小当り1」(「小当り図柄1」)が、「REGボーナス」となる。
【0180】
「BIGボーナス確率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「BIGボーナス」に当選する確率となっている。換言すると、BIGボーナス確率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の全ての結果(「大当り」時、「小当り」時、及び、「はずれ」時)を通じた「BIGボーナス」に当選する確率となっている。
「REGボーナス確率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「REGボーナス」に当選する確率となっている。換言すると、REGボーナス確率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の全ての結果(「大当り」時、「小当り」時、及び、「はずれ」時)を通じた「REGボーナス」に当選する確率となっている。
「合算ボーナス確率」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「BIGボーナス」及び「REGボーナス」のうち何れかに当選する確率となっている。換言すると、合算ボーナス確率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選する確率となっている。さらに換言すると、合算ボーナス確率は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果のうち、「はずれ」(落選)を除いた他の結果(ボーナス)に当選する確率となっている。ここで、合算ボーナス確率は、上記の合算当選確率と同一となる。
「BIGボーナス割合」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」及び「小当り」のうち何れかに当選した場合における「BIGボーナス」が選択される確率(割合)となっている。換言すると、BIGボーナス割合は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)に当選した場合における「BIGボーナス」が選択される確率(割合)となっている。さらに換言すると、BIGボーナス割合は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果のうち、「はずれ」時を除いた、「大当り」時及び「小当り」時を通じた「BIGボーナス」が選択される確率(割合)となっている。ここで、BIGボーナス割合は、上記の合成時短付与率と同一となる。
以下、詳細に説明する。
【0181】
すなわち、第1特別図柄抽選について、大当り確率を「A」、大当り時時短付与率を「B」、小当り確率を「C」、小当り時時短付与率を「D」、BIGボーナス確率を「G」とすると、BIGボーナス確率「G」は、下記の(式3)により算出される。
G=(A×B)+(C×D) ・・・(式3)
してみると、設定値=「0」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス確率(G)=(1/319.6)×(75/100)+(1/362.0)×(22/100)=1/338.6となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス確率(G)=(1/291.2)×(75/100)+(1/362.0)×(22/100)=1/314.2となる。
一方、設定値=「2」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス確率(G)=(1/262.1)×(75/100)+(1/362.0)×(22/100)=1/288.3となる。
一方、設定値=「3」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス確率(G)=(1/242.7)×(75/100)+(1/362.0)×(22/100)=1/270.5となる。
一方、設定値=「4」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス確率(G)=(1/225.9)×(75/100)+(1/362.0)×(22/100)=1/254.7となる。
一方、設定値=「5」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス確率(G)=(1/204.8)×(75/100)+(1/362.0)×(22/100)=1/234.2となる。
このように、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、BIGボーナス確率(G)が高くなる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、BIGボーナス確率(G)が低くなる。
【0182】
また、第1特別図柄抽選について、大当り確率を「A」、大当り時時短付与率を「B」、小当り確率を「C」、小当り時時短付与率を「D」、REGボーナス確率を「H」とすると、REGボーナス確率「H」は、下記の(式4)により算出される。
H=(A×(1-B))+(C×(1-D)) ・・・(式4)
してみると、設定値=「0」の場合、第1特別図柄抽選のREGボーナス確率(H)=(1/319.6)×(1-(75/100))+(1/362.0)×(1-(22/100))=1/340.6となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選のREGボーナス確率(H)=(1/291.2)×(1-(75/100))+(1/362.0)×(1-(22/100))=1/331.9となる。
一方、設定値=「2」の場合、第1特別図柄抽選のREGボーナス確率(H)=(1/262.1)×(1-(75/100))+(1/362.0)×(1-(22/100))=1/321.8となる。
一方、設定値=「3」の場合、第1特別図柄抽選のREGボーナス確率(H)=(1/242.7)×(1-(75/100))+(1/362.0)×(1-(22/100))=1/314.1となる。
一方、設定値=「4」の場合、第1特別図柄抽選のREGボーナス確率(H)=(1/225.9)×(1-(75/100))+(1/362.0)×(1-(22/100))=1/306.7となる。
一方、設定値=「5」の場合、第1特別図柄抽選のREGボーナス確率(H)=(1/204.8)×(1-(75/100))+(1/362.0)×(1-(22/100))=1/296.3となる。
このように、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、REGボーナス確率(H)が高くなる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、REGボーナス確率(H)が低くなる。
【0183】
また、合算ボーナス確率は、上記の合算当選確率と同様に算出される。
すなわち、第1特別図柄抽選について、大当り確率を「A」、小当り確率を「C」、合算ボーナス確率を「I」とすると、合算ボーナス確率「I」は、下記の(式5)により算出される。
I=A+C ・・・(式5)
してみると、設定値=「0」の場合、第1特別図柄抽選の合算ボーナス確率(I)=(1/319.6)+(1/362.0)=1/169.7となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選の合算ボーナス確率(I)=(1/291.2)+(1/362.0)=1/161.4となる。
一方、設定値=「2」の場合、第1特別図柄抽選の合算ボーナス確率(I)=(1/262.1)+(1/362.0)=1/152.0となる。
一方、設定値=「3」の場合、第1特別図柄抽選の合算ボーナス確率(I)=(1/242.7)+(1/362.0)=1/145.3となる。
一方、設定値=「4」の場合、第1特別図柄抽選の合算ボーナス確率(I)=(1/225.9)+(1/362.0)=1/139.1となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選の合算ボーナス確率(I)=(1/204.8)+(1/362.0)=1/130.8となる。
このように、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、合算ボーナス確率(I)が高くなる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、合算ボーナス確率(I)が低くなる。
【0184】
また、BIGボーナス割合は、上記の合成時短付与率と同様に算出される。
すなわち、第1特別図柄抽選について、大当り確率の逆数を「a」、大当り時時短付与率を「B」、小当り確率の逆数を「c」、小当り時時短付与率を「D」、BIGボーナス割合を「J」とすると、BIGボーナス割合「J」は、下記の(式6)により算出される。
J=(c/(a+c))×B+(a/(a+c))×D ・・・(式6)
してみると、設定値=「0」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス割合(J)=(362.0/(319.6+362.0))×(75/100)+(319.6/(319.6+362.0))×(22/100)=50.1[%]となる。
一方、設定値=「1」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス割合(J)=(362.0/(291.2+362.0))×(75/100)+(291.2/(291.2+362.0))×(22/100)=51.4[%]となる。
一方、設定値=「2」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス割合(J)=(362.0/(262.1+362.0))×(75/100)+(262.1/(262.1+362.0))×(22/100)=52.7[%]となる。
一方、設定値=「3」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス割合(J)=(362.0/(242.7+362.0))×(75/100)+(242.7/(242.7+362.0))×(22/100)=53.7[%]となる。
一方、設定値=「4」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス割合(J)=(362.0/(225.9+362.0))×(75/100)+(225.9/(225.9+362.0))×(22/100)=54.6[%]となる。
一方、設定値=「5」の場合、第1特別図柄抽選のBIGボーナス割合(J)=(362.0/(204.8+362.0))×(75/100)+(204.8/(204.8+362.0))×(22/100)=55.9[%]となる。
このように、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、BIGボーナス割合(J)が高くなる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、BIGボーナス割合(J)が低くなる。
【0185】
一方、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選の大当り確率が、設定値に応じて変動(変化)する構成となっている。一方、第2特別図柄抽選について、小当り確率、大当り時時短付与率、及び、小当り時時短付与率のそれぞれが、設定値に応じて変動(変化)しない構成となっている。特に、第2特別図柄抽選について、大当り時時短付与率及び小当り時時短付与率が同一となっている(リミッタ機能の作動時を除く)。
かかる構成によって、第2特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動(変化)しても、これに伴い合算時短付与率が変動(変化)することがない。
また、第2特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動(変化)しても、これに伴いBIGボーナス割合が変動(変化)することがない。
以上により、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選について、合算時短付与率(当選時の時短付与率)を、設定値に応じて変動(変化)し、第2特別図柄抽選について、合算時短付与率(当選時の時短付与率)が、設定値に応じて変動(変化)しない構成とすることが可能となる。
【0186】
ここで、本実施形態では、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど、大当り確率が高くなる構成を前提として、特別図柄抽選の小当り時時短付与率よりも、大当り時時短付与率の方が、高い構成としている。これによって、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、合算時短付与率が高くなる構成としている。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、合算時短付与率が低くなる構成としている。
しかしながら、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど、大当り確率が高くなる構成を前提として、特別図柄抽選の小当り時時短付与率よりも、大当り時時短付与率の方が、低い構成としても構わない。これによって、第1特別図柄抽選について、設定値が大きい値となるほど(大当り確率が高くなるほど)、合算時短付与率が低くなる構成とすることが可能となる。換言すると、第1特別図柄抽選について、設定値が小さい値となるほど(大当り確率が低くなるほど)、合算時短付与率が高くなる構成とすることが可能となる。
【0187】
また、本実施形態では、第1特別図柄抽選について、設定値として、「0」~「5」のうち、何れの値が設定されている場合であっても、合算時短付与率が、50[%]以上となる(特に、50[%]を超える)構成となっている。
しかしながら、第1特別図柄抽選について、設定値として、「0」~「5」のうち、少なくとも上限値(大当り当選確率が上限となる値)が設定されている場合には、合算時短付与率が、50[%]以上となり(または、50[%]を超え)、少なくとも下限値(大当り当選確率が下限となる値)が設定されている場合には、合算時短付与率が、50[%]未満となる構成としても構わない。
【0188】
さらに、本実施形態では、第2特別図柄抽選について、大当り時時短付与率及び小当り時時短付与率が同一となっている(リミッタ機能の作動時を除く)。これによって、第2特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動(変化)しても、これに伴い合算時短付与率が変動(変化)しない構成となっている。
しかしながら、第2特別図柄抽選について、大当り時時短付与率及び小当り時時短付与率が異なる構成としても構わない。これによって、第2特別図柄抽選について、大当り確率が設定値に応じて変動(変化)することに伴い、合算時短付与率が変動(変化)する構成とすることが可能となる。
例えば、第2特別図柄抽選について、リミッタ機能の非作動時において、大当り時時短付与率及び小当り時時短付与率が同一となり、リミッタ機能の作動時において、大当り時時短付与率及び小当り時時短付与率が異なる構成としても構わない。かかる構成によって、第2特別図柄抽選について、リミッタ機能の非作動時の合算時短付与率が、設定値(大当り確率)に応じて変動(変化)せず、リミッタ機能の作動時の合算時短付与率が、設定値(大当り確率)に応じて変動(変化)する構成とすることが可能となる。
【0189】
(遊技の進行について)
次に、パチンコ機1における遊技の進行を説明する。
図13は、遊技状態の遷移を示す図である。
パチンコ機1では、左側経路r1に配置された第1始動口51へ遊技球を入球させることにより、第1特別図柄抽選の機会を獲得(特
図1遊技情報を取得)することが可能となっている。また、右側経路r2に配置された第2始動口52へ遊技球を入球させることにより、第2特別図柄抽選の機会を獲得(特
図2遊技情報を取得)することが可能となっている。
特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選すると、大当り遊技状態が生起される。また、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「小当り」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が検出されると、大当り遊技状態が生起される。
そして、遊技者は、大当り遊技状態の生起中に第1大入賞口55aへ遊技球を入球させることによって、多くの賞球を獲得することが可能となる。したがって、遊技者は、より多くの大当り遊技状態を生起させることを目指して、遊技を進行する。
【0190】
ここで、
図9に示すように、第1特別図柄抽選よりも、第2特別図柄抽選の方が、合算当選確率が高くなっている。特に、第2特別図柄抽選の合算当選確率が、非常に高くなっている。
これによって、第1特別図柄抽選よりも、第2特別図柄抽選の方が、大当り遊技状態を生起させることが容易となっている。
したがって、第1特別図柄抽選を実行するよりも、第2特別図柄抽選を実行した方が、大当り遊技状態を生起させることが容易となり、遊技者に有利となる。
よって、遊技者は、より多くの第2特別図柄抽選の機会を獲得することを目指して、遊技を進行する。
ただし、第2特別図柄抽選の機会を獲得するためには、普通図柄抽選により「普図当り」に当選し、かつ、普図当り遊技状態の生起中に第2始動口52へ遊技球を入球させる必要がある。
ここで、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率については、遊技状態(通常状態又は時短状態)に関わらず、一定(99/100)となっている。一方、普図当り遊技状態の生起中における電動入球装置71への遊技球の入球を発生させる難易度(容易・困難)については、遊技状態(通常状態又は時短状態)に応じて変化する。
【0191】
すなわち、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中において、第2始動口52への遊技球の入球が困難(不可能)となる開閉パターン(具体的には、第1普電開閉パターン)に基づいて、普通電動役物52aの開閉制御が実行される。
これによって、通常状態の生起中には、普通図柄抽選に当選しても、第2始動口52へ遊技球を入球させることが困難(不可能)となり、その結果、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが困難(不可能)となる。
したがって、通常状態の生起中には、大当り遊技状態を生起させることにより、遊技状態を時短状態に移行させるべく、第1始動口51への遊技球の入球に基づく第1特別図柄抽選の機会の獲得を目指して、左側経路r1に対して遊技球を打ち出すことになる。よって、通常状態の生起中には、特
図1変動遊技を主として、遊技が進行する。
一方、時短状態の生起中に実行された普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中において、第2始動口52への遊技球の入球が容易(可能)となる開閉パターン(具体的には、第2普電開閉パターン)に基づいて、普通電動役物52aの開閉制御が実行される。
これによって、時短状態の生起中には、普通図柄抽選に当選した場合に、第2始動口52へ遊技球を入球させることが容易(可能)となり、その結果、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易(可能)となる。
したがって、時短状態の生起中には、第2始動口52への遊技球の入球に基づく第2特別図柄抽選の機会を獲得するべく、遊技球による始動ゲート41の通過に基づく普通図柄抽選の機会の獲得を目指して、右側経路r2に対して遊技球を打ち出すことになる。よって、時短状態の生起中には、特
図2変動遊技を主として、遊技が進行する。
【0192】
図13に示すように、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選により「REGボーナス」に当選すると、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、再び、通常状態となる。これによって、第1特別図柄抽選により「REGボーナス」に当選すると、当該「REGボーナス」に基づく賞球のみを獲得することが可能となる。
一方、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選により「BIGボーナス」(以下、「初当り」とする)に当選すると、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が時短状態となる。これによって、第1特別図柄抽選により「BIGボーナス」に当選すると、少なくとも、初回ボーナスセットに基づく賞球を獲得することが可能となる。
初回ボーナスセットは、4[回]の「ボーナス」(「BIGボーナス」・「REGボーナス」)から構成される。
【0193】
すなわち、本実施形態では、時短状態の生起中に実行される第2特別図柄抽選について、合算時短付与率が、100[%]となっている。また、リミッタ機能により、2[回]を上限として、時短付与制御を連続して実行することが可能となっている。これによって、「初当り」に当選すると、当該「初当り」を含む2[回]の「ボーナス」(以下、「リミッタ非作動ボーナス」とする)について、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が時短状態となり、第2特別図柄抽選の機会の獲得が容易となる。そして、「初当り」後に生起される2回目(「初当り」を含む3回目)の「ボーナス」(以下、「リミッタ作動ボーナス」とする)の終了時に、リミッタ機能が作動して、当該リミッタ作動ボーナスの終了後の遊技状態が通常状態となる。
また、本実施形態では、特
図2保留数の上限値として、「1」が規定されている。これによって、リミッタ作動ボーナスの終了後において、保留されている第2特別図柄抽選を実行することが可能となる。この際、第2特別図柄抽選の合算当選確率が非常に高いことにより、当該保留されている第2特別図柄抽選に基づいて「ボーナス」(以下、「残保留ボーナス」とする)を獲得することが可能となる。
【0194】
以上により、初回ボーナスセットは、4[回]の「ボーナス」(2[回]のリミッタ非作動ボーナス+1[回]のリミッタ作動ボーナス+1[回]の残保留ボーナス)=4[回]の「ボーナス」)から構成される。
ここで、各回のリミッタ非作動ボーナスは、リミッタ機能の非作動により、時短付与制御が実行される「BIGボーナス」となる。一方、リミッタ作動ボーナスは、リミッタ機能の作動により、時短付与制御が実行されない「BIGボーナス」となる。
また、本実施形態では、通常状態の生起中に実行される第2特別図柄抽選について、10[%]の確率で「BIGボーナス」に当選し、90[%]の確率で「REGボーナス」に当選する。したがって、残保留ボーナスは、10[%]の確率で「BIGボーナス」となり、90[%]の確率で「REGボーナス」となる。
特に、初回ボーナスセットを構成する残保留ボーナスが「REGボーナス」となる場合には、当該残保留ボーナスの終了により、一連のボーナス状態が終了する。
一方、初回ボーナスセットを構成する残保留ボーナスが「BIGボーナス」となる場合には、残保留ボーナスの終了後の遊技状態が時短状態となる。これによって、初回ボーナスセットに続いて、継続ボーナスセットが実行され、当該継続ボーナスセットに基づく賞球を獲得することが可能となる。
【0195】
継続ボーナスセットは、3[回]の「ボーナス」(「BIGボーナス」・「REGボーナス」)から構成される。
すなわち、初回ボーナスセットを構成する残保留ボーナスが「BIGボーナス」となる場合には、当該残保留ボーナス(初回ボーナスセットを構成する残保留ボーナス)を含む2[回]の「ボーナス」(リミッタ作動ボーナス)について、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が時短状態となり、第2特別図柄抽選の機会の獲得が容易となる。そして、当該残保留ボーナス(初回ボーナスセットを構成する残保留ボーナス)後に生起される2回目の「ボーナス」(リミッタ作動ボーナス)の終了時に、リミッタ機能が作動して、当該リミッタ作動ボーナスの終了後の遊技状態が通常状態となる。
また、リミッタ作動ボーナス(継続ボーナスセットを構成するリミッタ作動ボーナス)の終了後において、保留されている第2特別図柄抽選が実行され、当該第2特別図柄抽選に基づいて「ボーナス」(残保留ボーナス)を獲得することが可能となる。
【0196】
以上により、継続ボーナスセットは、3[回]の「ボーナス」(1[回]のリミッタ非作動ボーナス+1[回]のリミッタ作動ボーナス+1[回]の残保留ボーナス)=3[回]の「ボーナス」)から構成される。
そして、継続ボーナスセットを構成する残保留ボーナスが「REGボーナス」となる場合には、当該残保留ボーナスの終了により、一連のボーナス状態が終了する。
一方、継続ボーナスセットを構成する残保留ボーナスが「BIGボーナス」となる場合には、当該継続ボーナスセットに続いて、新たな継続ボーナスセットが実行され、当該新たなボーナスセットに基づく賞球を獲得することが可能となる。
【0197】
特に、パチンコ機1では、ボーナスセット(初回ボーナスセット・継続ボーナスセット)中に、V回避打ちを実行することにより、当該ボーナスセットに基づいて獲得することが可能となる賞球数を増やすことが可能となる。
「V回避打ち」とは、小当り遊技状態の生起中において、遊技球によるV領域の通過の発生を回避するように遊技球を発射する遊技手法となっている。
すなわち、本実施形態では、第2特別図柄抽選の小当り確率が、非常に高くなっている。これによって、ボーナスセット(初回ボーナスセット・継続ボーナスセット)中に実行される第2特別図柄抽選については、非常に高い確率で「小当り」(「BIGボーナス)」に当選することになる。
また、本実施形態では、「BIGボーナス」に当選した場合、大当り遊技状態の終了時に、リミッタカウンタの計数値が加算される。してみると、「小当り」(「BIGボーナス」)に当選しても、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が発生しなければ、リミッタカウンタの計数値が加算されることがない。
したがって、ボーナスセット中に実行される第2特別図柄抽選に基づいて「小当り」(「BIGボーナス」)に当選した場合に、V回避打ちを行うことにより、当該小当り遊技状態(小当り遊技)に基づく賞球を獲得しつつ、リミッタカウンタの計数値の加算を回避することが可能となる。
ここで、本実施形態では、各回のリミッタ非作動ボーナスの終了時において、第2時短回数として、10[回]が設定される。これによって、各回のリミッタ非作動ボーナスの終了後、大当り遊技状態が生起されない場合であっても、少なくとも、第2特別図柄の変動表示の実行回数が10[回]に達するまで、時短状態が継続される。
してみると、ボーナスセット中には、各回のリミッタ非作動ボーナスの終了後に実行される10[回]の第2特別図柄抽選のうち、所定回の第2特別図柄抽選に基づいて生起される「小当り」(「BIGボーナス」)について、V回避打ちを行うことによって、当該ボーナスセット中に獲得することが可能となる賞球数を増やすことが可能となる。
この際、V回避打ちを実行する「小当り」(「BIG」ボーナス)の回数は、遊技者が任意に決定することになる。すなわち、本実施形態では、第2特別図柄抽選の合成当選確率について、非常に高い確率が規定されているとはいえ、100[%]ではない。してみると、ボーナスセット中に実行される第2特別図柄抽選について、必ず、当選が保証されているわけではない。
したがって、ボーナスセット中に獲得される賞球数の増加を優先する遊技者は、各回のリミッタ非作動ボーナスの終了後に生起される「小当り」(「BIGボーナス」)のうち、V回避遊技を実行する「小当り」の回数を増やすことになる。
一方、時短状態が終了されるリスクの回避を優先する遊技者は、各回のリミッタ非作動ボーナスの終了後に生起される「小当り」(「BIGボーナス」)のうち、V回避遊技を実行する「小当り」の回数を減らすことになる。
以上により、パチンコ機1では、V回避打ちを行うか否かに応じて、ボーナスセット中に獲得することが可能となる賞球数を変動(増減)させることができ、遊技性を向上することが可能となる。
【0198】
(制御コマンドについて)
次に、主制御基板200から演出制御基板300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御基板200と払出制御基板400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
主制御基板200と演出制御基板300とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御基板200と演出制御基板300との間における通信は、主制御基板200から演出制御基板300への一方向のみで行われ、演出制御基板300から主制御基板200への通信は行われない。
主制御基板200から演出制御基板300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの上位データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの下位データと、から構成されている。
そして、主制御基板200は、シリアル通信によって、上位データ及び下位データから構成される制御コマンドを演出制御基板300に対して送信する。演出制御基板300では、主制御基板200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
【0199】
パチンコ機1では、主制御基板200から演出制御基板300に対して送信される制御コマンドとして、図柄種別指定コマンド、変動パターン指定コマンド、停止指定コマンド、普図図柄種別指定コマンド、普図停止指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留数指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド開始指定コマンド、ラウンド終了指定コマンド、エンディング指定コマンド、V入賞指定コマンド、先読み指定コマンド、エラー指定コマンド、デモ指定コマンド等が設定されている。
【0200】
図柄種別指定コマンドは、特別図柄の停止図柄の種別(停止図柄番号)を指定するコマンドである。具体的に、図柄種別指定コマンドは、「はずれ図柄」、「小当り図柄」(「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)及び「大当り図柄」(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」)のうち、一の種別を指定する。図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。本実施形態では、図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。変動パターン指定コマンドは、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間を指定する。変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。
停止指定コマンドは、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示を指定するコマンドである。停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示の開始時に送信される。
【0201】
普図図柄種別指定コマンドは、普通図柄の停止図柄の種別(停止図柄番号)を指定するコマンドである。具体的に、普図図柄種別指定コマンドは、「はずれ図柄」及び「普図当り図柄1」のうち、一の種別を指定する。普図図柄種別指定コマンドは、普通図柄の変動表示の開始時に送信される。
普図停止指定コマンドは、普通図柄の停止表示を指定するコマンドである。普図停止指定コマンドは、普通図柄の停止表示の開始時に送信される。
遊技状態指定コマンドは、遊技状態(「通常状態」(時短制御の停止中)又は「時短状態」(時短制御の実行中))を指定するコマンドである。遊技状態指定コマンドは、電源投入時、後述する特別遊技フェーズの変更時等に送信される。
【0202】
保留数指定コマンドは、保留数を指定するコマンドである。本実施形態では、保留数指定コマンドは、保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」増加したこと、保留数が「1」減少したこと、保留数等を指定する。
ここで、「特
図1保留数」とは、特
図1表示装置における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。また、「特
図2保留数」とは、特
図2表示装置における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。
保留数指定コマンドは、電源投入時、遊技情報の記憶時、特別図柄の変動表示の開始時等に送信される。本実施形態では、保留数指定コマンドとして、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0203】
オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始(小当り遊技状態又は大当り遊技状態の開始)を指定するコマンドである。オープニング指定コマンドは、小当り遊技状態又は大当り遊技状態の種別(「小当り図柄」又は「大当り図柄」の種別)を指定する。具体的に、オープニング指定コマンドは、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」及び「大当り図柄1」~「大当り図柄4」のうち、一の種別を指定する。オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始時(小当り遊技状態又は大当り遊技状態の開始時)に送信される。
ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の開始を指定するコマンドである。ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の開始時に送信される。
ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の終了を指定するコマンドである。ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の終了時に送信される。
エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始を指定するコマンドである。エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始時に送信される。
V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過を指定するコマンドである。V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過の検出時に送信される。
【0204】
先読み指定コマンドは、停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「小当り図柄1」~「小当り図柄4」及び「大当り図柄1」~「大当り図柄4」のうち、いずれかの種別)を指定するコマンドである。本実施形態では、先読み指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
エラー指定コマンドは、各種エラーの発生を指定するコマンドである。エラー指定コマンドは、振動エラーの発生、磁気エラーの発生、電波エラーの発生、右打ちエラーの発生等を指定する。エラー指定コマンドは、各種エラーの発生の検出時に送信される。
デモ指定コマンドは、客待ち状態の開始を指定するコマンドである。デモ指定コマンドは、客待ち状態の開始時に送信される。
【0205】
主制御基板200と払出制御基板400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御基板200と払出制御基板400との間における通信は、双方向に行われる。主制御基板200と払出制御基板400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御基板200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御基板400に対して送信する。払出制御基板400では、主制御基板200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御基板400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御基板200に対して送信する。主制御基板200では、払出制御基板400から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
【0206】
パチンコ機1では、主制御基板200から払出制御基板400に対して送信される制御コマンドとして、賞球数指定コマンド等が設定されている。
賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1~15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、払出制御基板400による賞球の払い出し動作の実行時に送信される。
また、パチンコ機1では、払出制御基板400から主制御基板200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除等のそれぞれを指定する制御コマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
【0207】
(主制御基板200で実行される処理)
次に、主制御基板200で実行される処理を説明する。
まず、主制御基板200に構成されているハードウェアの機能について説明する。
パチンコ機1に電源が投入されると、乱数発生回路203は、ハード乱数更新処理を開始する。
ハード乱数更新処理では、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごと(本実施形態では、0.083[μs]ごと)に、第1ループカウンタ~第3ループカウンタの値が、所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において「1」ずつ更新される。
【0208】
また、ハード乱数更新処理では、クロック発生回路202から32クロックが入力されるごと(本実施形態では、2.666[μs]ごと)に、第4ループカウンタの値が、所定の範囲内(本実施形態では、0~10006の範囲内)において「1」ずつ更新される。
そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の当り乱数、第1特別図柄抽選の大当り乱数、第2特別図柄抽選の大当り乱数、及び、リーチグループ乱数が、それぞれ、更新される。なお、ハード乱数更新処理は、乱数発生回路203(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0209】
また、パチンコ機1に電源が投入されると、コマンド出力ポート1,2の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを演出制御基板300又は払出制御基板400に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。なお、制御コマンド送信処理は、コマンド出力ポート1,2(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0210】
次に、主制御基板200のCPU210がROM220に記憶されているプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する遊技制御処理について説明する。
(CPU初期化処理)
まず、CPU210が実行するCPU初期化処理を説明する。
図14は、CPU初期化処理を示すフローチャートである。
パチンコ機1に電源が投入されると、CPU210は、
図14に示すCPU初期化処理を開始する。CPU初期化処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、CPU初期化処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
CPU初期化処理が開始されると、まず、ステップS1-1に移行する。
ステップS1-1では、初期設定処理を実行し、ステップS1-2に移行する。初期設定処理では、ROM220から起動プログラムを読み込むとともに、レジスタの設定等、各種処理を実行するために必要な設定を行う。
【0211】
また、初期設定処理では、RAMクリアスイッチ207からのRAMクリア信号と、設定キースイッチ208からの検出信号と、内枠開放センサ108からの検出信号と、の読み込みを行う。
具体的に、RAMクリアスイッチ207に対応する受信記憶領域に設定されている値の読み込みを、2[回]実行し、2[回]の読み込み結果に基づいて、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生しているか否かを判定する。そして、判定結果を、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報として保存する。この際、オン状態が発生していると判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値(本実施形態では、「1」)が保存され、オン状態が発生していないと判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値(本実施形態では、「0」)が保存される。
【0212】
また、設定キースイッチ208に対応する受信記憶領域に設定されている値の読み込みを、2[回]実行し、2[回]の読み込み結果に基づいて、設定キースイッチ208について、オン状態が発生しているか否かを判定する。そして、判定結果を、設定キースイッチ208のスイッチ情報として保存する。この際、オン状態が発生していると判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値(本実施形態では、「1」)が保存され、オン状態が発生していないと判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値(本実施形態では、「0」)が保存される。
【0213】
さらに、内枠開放センサ108に対応する受信記憶領域に設定されている値の読み込みを、2[回]実行し、2[回]の読み込み結果に基づいて、内枠開放センサ108について、オン状態が発生しているか否かを判定する。そして、オン状態が発生していないと判定された場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報を、オン状態が発生していないことを示す値(本実施形態では、「0」)に書き換える。一方、オン状態が発生していると判定された場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報の書き換えを行わない。
【0214】
ステップS1-2では、ウェイト処理時間設定処理を実行し、ステップS1-3に移行する。ウェイト処理時間設定処理では、所定のウェイト処理時間(本実施形態では、3.1[s])を、タイマカウンタに設定する。これによって、タイマカウンタによる設定したウェイト処理時間の計測が開始される。
ステップS1-3では、ステップS1-2で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定し、ウェイト処理時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS1-4に移行し、ウェイト処理時間が経過していないと判定した場合(No)には、ステップS1-3の処理を繰り返す。
【0215】
ステップS1-4では、RAMアクセス許可処理を実行して、ステップS1-5に移行する。RAMアクセス許可処理では、RAM230のワーク領域へのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
具体的に、RAMアクセス許可処理では、RAM230のRAMアクセスプロテクト領域において、RAMプロテクト値として、アクセス許可に対応する値を記憶する。これにより、CPU210によるRAM230へのアクセスが許可された状態となる。
【0216】
ステップS1-5では、遊技機状態フラグ取得処理を実行し、ステップS1-6に移行する。遊技機状態フラグ取得処理では、遊技機状態フラグを取得する。
具体的に、遊技機状態フラグ取得処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)を、Dレジスタに保存(ロード)する。
ステップS1-6では、バックアップ有効フラグが正常であるか否かを判定し、バックアップ有効フラグが正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-7に移行し、バックアップ有効フラグが正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-18に移行する。
ここで、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に記憶されている値(バックアップ有効フラグ)が所定の有効値である場合、バックアップ有効フラグが正常であると判定し、バックアップ有効フラグ領域に記憶されている値が所定の有効値でない場合、バックアップ有効フラグが正常でないと判定する。
【0217】
ステップS1-7では、チェックサム算出処理を実行し、ステップS1-8に移行する。チェックサム算出処理では、バックアップ情報に基づいて、チェックサムを算出する。
具体的に、チェックサム算出処理では、まず、バックアップ情報のうち、RAM230の使用領域M1(F000H~F1FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。
次に、バックアップ情報のうち、RAM230の使用外領域M2(F300H~F3FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。
ステップS1-8では、ステップS1-7で算出したチェックサムが正常であるか否かを判定し、チェックサムが正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-9に移行し、チェックサムが正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-18に移行する。
【0218】
ここで、「ステップS1-7で算出した使用領域M1のチェックサムの値が、RAM230のチェックサム領域に保存されている使用領域M1のチェックサムの値と一致していること」及び「ステップS1-7で算出した使用外領域M2のチェックサムの値が、チェックサム領域に保存されている使用外領域M2のチェックサムの値と一致していること」の両方の条件を満たす場合には、チェックサムが正常であると判定する。
一方、「ステップS1-7で算出した使用領域M1のチェックサムの値が、RAM230のチェックサム領域に保存されている使用領域M1のチェックサムの値と一致していること」及び「ステップS1-7で算出した使用外領域M2のチェックサムの値が、チェックサム領域に保存されている使用外領域M2のチェックサムの値と一致していること」のうち、少なくとも一方の条件を満していない場合には、チェックサムが正常でないと判定する。
【0219】
ステップS1-9では、電源投入時クリア対象領域設定処理を実行し、ステップS1-10に移行する。電源投入時クリア対象領域設定処理では、RAM230の使用領域M1をクリア(初期化)する範囲として、設定値領域及び遊技機状態フラグ領域を除いた他の領域(具体的には、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、通常遊技関連領域1、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域)を設定する。
ステップS1-10では、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生しているか否かを判定し、オン状態が発生していないと判定した場合(No)には、ステップS1-11に移行し、オン状態が発生していると判定した場合(Yes)には、ステップS1-21に移行する。
ここで、ステップS1-1で保存したRAMクリアスイッチ207のスイッチ情報に基づいて、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生しているか否かを判定する。この際、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存されている場合、オン状態が発生していると判定し、オン状態が発生していないことを示す値が保存されている場合、オン状態が発生していないと判定する。
【0220】
ステップS1-11では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS1-12に移行し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS1-14に移行する。
ここで、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグに基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグが、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
【0221】
ステップS1-12では、設定確認条件が成立しているか否かを判定し、設定確認条件が成立していると判定した場合(Yes)には、ステップS1-13に移行し、設定確認条件が成立していないと判定した場合(No)には、ステップS1-14に移行する。
「設定確認条件」は、遊技可能状態が生起されており、かつ、RAMクリアスイッチ207についてオン状態が発生しておらず、かつ、設定キースイッチ208についてオン状態が発生しており、かつ、内枠開放センサ108についてオン状態が発生している場合に成立する。
ここで、ステップS1-1では、内枠開放センサ108について、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報が、オン状態が発生していないことを示す値に書き換えられる。これによって、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108の両方について、オン状態が発生している場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存される。一方、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108のうち、少なくとも一方について、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値が保存される。
したがって、ステップ1-12では、ステップS1-1で保存した設定キースイッチ208のスイッチ情報に基づいて、設定確認条件が成立しているか否かを判定する。この際、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存されている場合、設定確認条件が成立していると判定し、オン状態が発生していないことを示す値が保存されている場合、設定確認条件が成立していないと判定する。
【0222】
ステップS1-13では、設定確認状態設定処理を実行し、ステップS1-14に移行する。設定確認状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、設定値確認状態に対応する値を設定する。
ステップS1-14では、電源復帰時クリア対象領域設定処理を実行し、ステップS1-15に移行する。電源復帰時クリア対象領域設定処理では、RAM230の使用領域M1をクリア(初期化)する範囲として、設定値領域、遊技機状態フラグ領域、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域を除いた他の領域(具体的には、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、及び、通常遊技関連領域1)を設定する。
ステップS1-15では、電源復帰時初期化処理を実行し、ステップS1-16に移行する。電源復帰時初期化処理では、RAM230の使用領域M1のうち、ステップS1-14で設定した範囲をクリア(初期化)する。
ステップS1-16では、電源復帰時サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-17に移行する。電源復帰時サブコマンド送信処理では、電源遮断から復帰したことを指定するサブコマンド(電源復帰指定コマンド)を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-17では、電源復帰時払出コマンド送信処理を実行し、ステップS1-32に移行する。電源復帰時払出コマンド送信処理では、電源遮断から復帰したことを指定する払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。
【0223】
ステップS1-18では、バックアップ異常状態設定処理を実行し、ステップS1-19に移行する。バックアップ異常状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、バックアップ異常状態に対応する値を設定する。
ステップS1-19では、使用外領域リードライトチェック処理を実行し、ステップS1-20に移行する。使用外領域リードライトチェック処理では、RAM230の使用外領域M2について、クリア(初期化)するとともに、リードライトチェックを行う。
ステップS1-20では、異常時クリア対象領域設定処理を実行し、ステップS1-21に移行する。異常時クリア対象領域設定処理では、RAM230の使用領域M1をクリア(初期化)する範囲として、全ての領域(具体的には、設定値領域、遊技機状態フラグ領域、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、通常遊技関連領域1、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域)を設定する。
ステップS1-21では、使用領域リードライトチェック処理を実行し、ステップS1-22に移行する。使用領域リードライトチェック処理では、RAM230の使用領域M1のうち、ステップS1-20で設定した範囲について、クリア(初期化)するとともに、リードライトチェックを行う。
【0224】
ステップS1-22では、ステップS1-19,S1-21で行ったリードライトチェックの結果が正常であるか否かを判定し、リードライトチェックの結果が正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-23に移行し、リードライトチェックの結果が正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-24に移行する。
ステップS1-23では、RAM異常状態設定処理を実行し、ステップS1-28に移行する。RAM異常状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、RAM異常状態に対応する値を設定する。
ステップS1-24では、設定確認状態が生起(設定)されているか否かを判定し、設定確認状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS1-25に移行し、設定確認状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS1-26に移行する。
ここで、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグに基づいて、設定確認状態が生起されているか否かを判定する。この際、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグが、設定確認状態に対応する値である場合、設定確認状態が生起されていると判定し、設定確認状態に対応する値でない場合、設定確認状態が生起されていないと判定する。
ステップS1-25では、遊技可能状態設定処理を実行し、ステップS1-26に移行する。遊技可能状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、遊技可能状態に対応する値を設定する。
【0225】
ステップS1-26では、設定変更条件が成立しているか否かを判定し、設定変更条件が成立していると判定した場合(Yes)には、ステップS1-27に移行し、設定変更条件が成立していないと判定した場合(No)には、ステップS1-28に移行する。
「設定変更条件」は、RAMクリアスイッチ207についてオン状態が発生しており、かつ、設定キースイッチ208についてオン状態が発生しており、かつ、内枠開放センサ108についてオン状態が発生している場合に成立する。
ここで、上記のように、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108の両方について、オン状態が発生している場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存される。一方、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108のうち、少なくとも一方について、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値が保存される。
したがって、ステップ1-26では、ステップS1-1で保存した、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報、及び、設定キースイッチ208のスイッチ情報に基づいて、設定変更条件が成立しているか否かを判定する。
この際、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報、及び、設定キースイッチ208のスイッチ情報の両方について、オン状態が発生していることを示す値が保存されている場合、設定変更条件が成立していると判定する。一方、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報、及び、設定キースイッチ208のスイッチ情報のうち、少なくとも一方について、オン状態が発生していないことを示す値が保存されている場合、設定変更条件が成立していないと判定する。
【0226】
ステップS1-27では、設定変更状態設定処理を実行し、ステップS1-28に移行する。設定変更状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、設定変更状態に対応する値を設定する。
ステップS1-28では、遊技機状態フラグ保存処理を実行し、ステップS1-29に移行する。遊技機状態フラグ保存処理では、Dレジスタに設定されている遊技機状態フラグを、RAM230の遊技機状態フラグ領域に保存(セーブ)する。
ステップS1-29では、RAMクリア時サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-30に移行する。RAMクリア時サブコマンド送信処理では、RAMクリアを実行されたことを指定するサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-30では、RAMクリア時初期化処理を実行し、ステップS1-31に移行する。RAMクリア時初期化処理では、RAM230の使用領域M1のうち、ステップS1-9又はステップS1-20で設定した範囲をクリア(初期化)する。
ステップS1-31では、RAMクリア時払出コマンド送信処理を実行し、ステップS1-32に移行する。RAMクリア時払出コマンド送信処理では、RAMクリアを実行されたことを指定する払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。
【0227】
ステップS1-32では、サブコマンド設定処理を実行し、ステップS1-33に移行する。サブコマンド設定処理では、現在の遊技機状態を指定する電源投入時遊技機状態指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
具体的に、サブコマンド設定処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている遊技機状態フラグ(遊技機状態)を指定する電源投入時遊技機状態指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-33では、サブコマンド群設定処理を実行し、ステップS1-34に移行する。サブコマンド群設定処理では、サブコマンド群を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ここで、サブコマンド群には、電源復帰時フェーズを指定するサブコマンド、遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定するサブコマンド、発射位置を指定するサブコマンド、第1特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、第2特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、特
図1保留数を指定するサブコマンド、特
図2保留数を指定するサブコマンド、時短カウンタの値を指定するサブコマンド、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を指定する設定値指定コマンド等が含まれる。
【0228】
ステップS1-34では、初期表示時間設定処理を実行し、ステップS1-35に移行する。初期表示時間設定処理では、初期表示用タイマに、性能表示装置206の初期表示時間を設定する。
ステップS1-35では、割込み設定処理を実行し、メインループ処理(ステップS2-1)に移行する。割込み設定処理では、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。
具体的に、割込み設定処理では、割込みベクタレジスタを設定し、また、CTCに割込みカウント値(本実施形態では、4.0[ms])を設定する。
【0229】
(メインループ処理)
次に、CPU210が実行するメインループ処理を説明する。
図15は、メインループ処理を示すフローチャートである。
CPU210は、
図14に示すCPU初期化処理(ステップS1-36)が終了すると、
図15に示すメインループ処理を開始する。メインループ処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、メインループ処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
メインループ処理が開始されると、まず、ステップS2-1に移行する。
ステップS2-1では、割込み禁止処理を実行して、ステップS2-2に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS2-2では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS2-3に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ここで、「初期値乱数」とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(当り図柄乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を決定するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタの値は、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ソフト乱数を発生させるループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタの初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
【0230】
ステップS2-3では、主コマンド解析処理を実行し、ステップS2-4に移行する。主コマンド解析処理では、払出制御基板400から受信した主コマンド(払出制御基板400から主制御基板200に対して送信される制御コマンド)を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
ステップS2-4では、サブコマンド送信処理を実行し、ステップS2-5に移行する。サブコマンド送信処理では、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶されているサブコマンドを、出力ポート205(コマンド出力ポート1)の送信用データレジスタに対して出力する。
これによって、送信用データレジスタに入力されたサブコマンドは、FIFOバッファに記憶(格納)される。そして、FIFOバッファに記憶されたサブコマンドは、送信用シフトレジスタによって、所定の順番で、演出制御基板300に対して送信される。
ステップS2-5では、割込み許可処理を実行し、ステップS2-6に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS2-5の割込み許可処理が実行されてからステップS2-1の割込み禁止処理が実行されるまでの期間中が、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS2-6では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS2-1に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち当り図柄乱数を除いたもの(具体的には、変動パターン乱数等)の更新を行う。
【0231】
(電源遮断時退避処理)
次に、CPU210が実行する電源遮断時退避処理を説明する。
図16は、電源遮断時退避処理を示すフローチャートである。
主制御基板200は、電源遮断検出回路(図示せず)を含んで構成されている。電源遮断検出回路は、電源基板600から供給される電源電圧を監視して、電源電圧の値が所定の基準値を下回った場合に、電源遮断予告信号を入力ポート204に対して出力する。
CPU210は、電源遮断予告信号を受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図16に示す電源遮断時退避処理を開始する。電源遮断時退避処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、電源遮断時退避処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
【0232】
電源遮断時退避処理が開始されると、まず、ステップS3-1に移行する。
ステップS3-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS3-2に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS3-2では、電源遮断予告信号読込処理を実行し、ステップS3-3に移行する。電源遮断予告信号読込処理では、電源遮断検出回路からの電源遮断予告信号の読み込みを行う。
具体的には、電源遮断予告信号読込処理では、入力ポート204の電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
ステップS3-3では、ステップS3-2で読み込んだ値(電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、電源遮断検出回路から電源遮断予告信号が入力されているか否かを判定し、電源遮断予告信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS3-4に移行し、電源遮断予告信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS3-13に移行する。
【0233】
ステップS3-4では、出力ポート停止処理を実行し、ステップS3-5に移行する。出力ポート停止処理では、出力ポート205(出力ポート0~出力ポート4)による制御信号及び制御コマンドの出力を停止する。
具体的に、出力ポート停止処理では、出力ポート205(出力ポート0~出力ポート4)のポートレジスタに含まれる全てのビットの値を初期化する。これによって、出力ポート205(出力ポート0~出力ポート4)による制御信号及び制御コマンドの出力が停止される。
ステップS3-5では、バックアップ有効フラグ設定処理を実行し、ステップS3-6に移行する。バックアップ有効フラグ設定処理では、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に、所定の有効値を保存(セーブ)する。
【0234】
ステップS3-6では、チェックサム保存処理を実行し、ステップS3-7に移行する。チェックサム保存処理では、チェックサムを算出・保存する。
具体的に、チェックサム保存処理では、まず、RAM230の使用領域M1(F000H~F1FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。そして、算出したチェックサムの値を、RAM230のチェックサム領域に保存する。
次に、RAM230の使用外領域M2(F300H~F3FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。そして、算出したチェックサムの値を、チェックサム領域に保存する。
ステップS3-7では、RAMアクセス禁止処理を実行し、ステップS3-8に移行する。RAMアクセス禁止処理では、RAM230へのアクセスを禁止するための処理を実行する。
具体的に、RAMアクセス禁止処理では、RAM230のRAMアクセスプロテクト領域において、RAMプロテクト値として、アクセス禁止に対応する値を記憶する。これにより、CPU210によるRAM230に対するアクセスが禁止された状態となる。
【0235】
ステップS3-8では、ループカウンタ設定処理を実行し、ステップS3-9に移行する。ループカウンタ設定処理では、復帰判定用ループカウンタの値として、所定の電源遮断予告信号読込回数を設定する。
ステップS3-9では、電源遮断予告信号読込処理を実行し、ステップS3-10に移行する。電源遮断予告信号読込処理では、電源遮断検出回路からの電源遮断予告信号の読み込みを行う。
具体的に、電源遮断予告信号読込処理では、入力ポート204の電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
ステップS3-10では、ステップS3-9で読み込んだ値(電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、電源遮断検出回路から電源遮断予告信号が入力されているか否かを判定し、電源遮断予告信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS3-11に移行し、電源遮断予告信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS3-8に移行する。
【0236】
ステップS3-11では、ループカウンタ更新処理を実行し、ステップS3-12に移行する。ループカウンタ更新処理では、復帰判定用ループカウンタに設定されている値から、「1」を減算する。
ステップS3-12では、復帰判定用ループカウンタの値が「0」であるか否かを判定し、復帰判定用ループカウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、CPU初期化処理(ステップS1-1)に移行し、復帰判定用ループカウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS3-9に移行する。
ステップS3-13では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS3-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0237】
(タイマ割込み処理)
次に、CPU210が実行するタイマ割込み処理を説明する。
図17は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
クロック発生回路202は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。
CPU210は、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図17に示すタイマ割込み処理を開始する。メインループ処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、メインループ処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
【0238】
タイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS4-1に移行する。
ステップS4-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS4-2に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS4-2では、割込み許可処理を実行し、ステップS4-3に移行する。割込み許可処理では、割込みを許可する。
ステップS4-3では、ダイナミックポート出力処理を実行し、ステップS4-4に移行する。ダイナミックポート出力処理については、後述する。
【0239】
ステップS4-4では、ポート入力処理を実行し、ステップS4-5に移行する。ポート入力処理では、各スイッチ・センサ(各信号)の状態を取得する。
RAM230には、入力ポート204(入力ポート0~入力ポート3)に接続されている各スイッチ・センサ(入力ポート204に入力される各信号)に対応する入力情報記憶領域と、入力ポート204(入力ポート0~入力ポート3)に接続されている各スイッチ・センサ(入力ポート204に入力される各信号)に対応するオン状態記憶領域と、が設けられている。
ポート入力処理では、まず、入力ポート204(入力ポート0~入力ポート3)に接続されている各スイッチ・センサについて、当該スイッチ・センサに対応する受信記憶領域に設定されている情報を取得し、取得した情報を、当該スイッチ・センサに対応する入力情報記憶領域に保存(記憶)する。
これによって、各スイッチ・センサについて、当該スイッチ・センサからの検出信号が入力されている(ハイレベルである)場合、当該スイッチ・センサに対応する入力情報記憶領域に「1」が保存され、当該スイッチ・センサからの検出信号が入力されていない(ローレベルである)場合、当該スイッチ・センサに対応する入力記憶領域に「0」が保存される。
【0240】
次に、入力ポート204(入力ポート0~入力ポート3)に接続されている各スイッチ・センサについて、オン状態が発生しているか否かを判定する。この際、各スイッチ・センサについて、前回のポート入力処理で入力情報記憶領域に保存された値と、今回のポート入力処理で入力情報記憶領域に保存された値と、に基づいて、オン状態が発生しているか否かを判定する。
「オン状態」とは、検出信号が入力されていない状態(ローレベル)から、検出信号が入力されている状態(ハイレベル)に変化した状態をいう。
そして、各スイッチ・センサについて、オン状態が発生していると判定した場合には、当該スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域に「1」が設定される。一方、各スイッチ・センサについて、オン状態が発生していないと判定した場合には、当該スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域に「0」が設定される。
以下の説明では、各スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域に記憶されている値を、当該スイッチ・センサの「スイッチビットデータ」とする。
特に、入力ポート1には、発射可能条件検出部422から入力されるハンドル検出信号に対応する受信記憶領域が設けられている。そして、ポート入力処理では、入力ポート1のハンドル検出信号に対応する受信記憶領域に設定されている情報が取得され、取得された情報が、ハンドル検出信号に対応する入力情報記憶領域に保存(記憶)される。
【0241】
ステップS4-5では、遊技機状態フラグ取得処理を実行し、ステップS4-6に移行する。遊技機状態フラグ取得処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている遊技機状態フラグを取得する。
ステップS4-6では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS4-7に移行し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS4-9に移行する。
ここで、ステップS4-5で取得した遊技機状態フラグに基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、取得した遊技機状態フラグが、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
【0242】
ステップS4-7では、異常状態が生起(設定)されているか否かを判定し、異常状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS4-8に移行し、異常状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS4-19に移行する。
ここで、ステップS4-5で取得した遊技機状態フラグに基づいて、異常状態が生起されているか否かを判定する。この際、取得した遊技機状態フラグが、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態のうち、いずれかに対応する値である場合、異常状態が生起されていると判定する。取得した遊技機状態フラグが、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態のうち、いずれかに対応する値でない場合、異常状態が生起されていないと判定する。
【0243】
ステップS4-8では、設定関連処理を実行し、ステップS4-19に移行する。設定関連処理については、後述する。
ステップS4-9では、タイマ更新処理を実行し、ステップS4-10に移行する。タイマ更新処理では、各種タイマを更新する。
具体的に、タイマ更新処理では、各種タイマカウンタ(特別遊技タイマ、普通遊技タイマ、セキュリティタイマ等)の値を更新する。
ステップS4-10では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS4-11に移行する。ステップS4-10の初期値乱数更新処理は、ステップS2-2の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。
具体的に、初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS4-11では、当り図柄乱数更新処理を実行し、ステップS4-12に移行する。当り図柄乱数更新処理では、ソフト乱数のうち、当り図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS4-12では、スイッチ管理処理を実行し、ステップS4-13に移行する。スイッチ管理処理では、各スイッチ101,102,104,110の状態(オン状態の検出の有無)に応じた処理(各種乱数の取得等)を実行する。スイッチ管理処理については、後述する。
【0244】
ステップS4-13では、特別遊技管理処理を実行し、ステップS4-14に移行する。特別遊技管理処理では、特図表示装置の動作及び特別電動役物55bの動作を管理する。特別遊技管理処理については、後述する。
ステップS4-14では、普通遊技管理処理を実行し、ステップS4-15に移行する。普通遊技管理処理では、普図表示装置の動作及び普通電動役物52aの動作を管理する。普通遊技管理処理については、後述する。
ステップS4-15では、状態管理処理を実行し、ステップS4-16に移行する。状態管理処理では、各種エラー(異常状態)の発生・解除を監視する。そして、各種エラーの発生・解除の検出時に、各種の設定(サブコマンドの設定等)を実行する。状態管理処理については、後述する。
【0245】
ステップS4-16では、入賞口スイッチ処理を実行し、ステップS4-17に移行する。入賞口スイッチ処理では、各スイッチ101,102,103a,103b,105,106の状態(オン状態の検出の有無)に応じた処理(各種カウンタの更新等)を実行する。
本実施形態では、賞球制御カウンタとして、第1始動口51に入球した遊技球の数が格納される賞球制御カウンタ1と、第2始動口52に入球した遊技球の数が格納される賞球制御カウンタ2と、第1大入賞口55aに入球した遊技球の数が格納される賞球制御カウンタ3と、第2大入賞口56aに入球した遊技球の数が格納される賞球制御カウンタ4と、左他入賞口57a~57dに入球した遊技球の数が格納される賞球制御カウンタ5と、右他入賞口59に入球した遊技球の数が格納される賞球制御カウンタ6と、が設定されている。
入賞口スイッチ処理では、特
図1始動口スイッチ101について、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、賞球制御カウンタ1の値に「1」を加算する。
また、特
図2始動口スイッチ102について、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、賞球制御カウンタ2の値に「1」を加算する。
また、第1カウントスイッチ103aについて、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、賞球制御カウンタ3の値に「1」を加算する。
また、第2カウントスイッチ103bについて、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、賞球制御カウンタ4の値に「1」を加算する。
また、左入賞口スイッチ106について、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、賞球制御カウンタ5の値に「1」を加算する。
また、右入賞口スイッチ105について、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、賞球制御カウンタ6の値に「1」を加算する。
【0246】
ステップS4-17では、払出制御管理処理を実行し、ステップS4-18に移行する。払出制御管理処理では、ステップS4-16で設定された賞球制御カウンタの値に基づいて、払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを送信する。
具体的に、払出制御管理処理では、まず、賞球制御カウンタ1の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ1の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、4[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、払出制御基板400は、遊技球払出装置440による当該賞球の払い出しが完了すると、当該払い出しの完了を指定する主コマンドを、主制御基板200に対して送信する。そして、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ1の値から「1」が減算される。
【0247】
次に、賞球制御カウンタ2の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ2の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、1[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ2の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ3の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ3の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、10[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ3の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ4の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ4の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、5[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ4の値から「1」が減算される。
【0248】
次に、賞球制御カウンタ5の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ5の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、3[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ5の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ6の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ6の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、6[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ6の値から「1」が減算される。
【0249】
ステップS4-18では、発射位置指定管理処理を実行し、ステップS4-19に移行する。発射位置指定管理処理では、発射位置の指定に関する処理を実行する。
具体的に、発射位置指定管理処理では、左側経路r1への遊技球の打ち出しを指定する状態から右側経路r2への遊技球の打ち出しを指定する状態への変更時(小当り遊技状態の開始時、大当り遊技状態の開始時等)に、RAM230の発射位置指定フラグ領域に「1」を設定するとともに、右側経路r2への遊技球の打ち出しを指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、右側経路r2への遊技球の打ち出しを指定するサブコマンドが、演出制御基板300に対して送信される。
一方、右側経路r2への遊技球の打ち出しを指定する状態から左側経路r1への遊技球の打ち出しを指定する状態への変更時(時短制御の終了時等)に、RAM230の発射位置指定フラグ領域に「0」を設定する。
【0250】
ステップS4-19では、外部情報管理処理を実行し、ステップS4-20に移行する。外部情報管理処理では、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する外部情報(外部信号)を設定する。
本実施形態では、パチンコ機1から外部装置(ホールコンピュータ、データ表示装置等の電子機器)に対して出力される外部情報として、図柄確定回数情報、始動口情報、大当り情報、セキュリティ情報、アウト口払出数情報、エラー発生情報等が規定されている。
「図柄確定回数情報」は、特別図柄抽選(特別図柄の変動表示及び停止表示)の実行回数に関する外部情報となっている。CPU210は、特別図柄の停止表示の実行回数が所定回数に達するごとに、図柄確定回数情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する。
「始動口情報」は、入球口(始動口)51,52への遊技球の入球に関する外部情報となっている。CPU210は、始動口スイッチ101,102から入力される検出信号のオン状態が検出されるごとに、始動口情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する。
「大当り情報」は、大当り遊技状態の生起に関する外部情報となっている。主制御基板200は、大当り遊技状態が生起されるごとに、大当り情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する。
「アウト口払出情報」は、排出路から排出された遊技球数(または、アウト口58から排出された遊技球数)に関する外部情報となっている。CPU210は、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値に達するごとに、アウト口払出数情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータに対して出力する。
「セキュリティ情報」は、設定変更状態の生起中、設定確認状態の生起中、又は、各種のエラー(異常)の発生中であることを示す外部情報となっている。CPU210は、セキュリティタイマの値が「1」以上である場合に、セキュリティ情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータに対して出力する。
【0251】
外部情報管理処理では、外部情報用確定回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用確定回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、図柄確定回数情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用確定回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、図柄確定回数情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用始動口入球回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用始動口入球回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、始動口情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用始動口入球回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、始動口情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
【0252】
また、外部情報管理処理では、外部情報用大当り回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用大当り回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、大当り情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用大当り回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、大当り情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、アウト口払出情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用アウト球数カウンタの値から所定値(本実施形態では、10[球])を減算する。これによって、アウト口払出情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
【0253】
また、外部情報管理処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)が、遊技可能状態に対応する値であるか否かを判定する。
そして、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値でないと判定(設定変更状態、設定確認状態、設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態に対応する値であると判定)した場合、セキュリティ情報を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、セキュリティ情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
さらに、外部情報管理処理では、セキュリティタイマの値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、セキュリティタイマの値が「1」以上であると判定した場合には、セキュリティ情報を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、セキュリティ情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
【0254】
ステップS4-20では、LED表示設定処理を実行し、ステップS4-21に移行する。LED表示設定処理では、メイン表示装置60又は性能表示装置206に対して出力する表示データを設定する。
RAM230には、コモン0出力要求バッファ(8ビット)と、コモン1出力要求バッファ(8ビット)と、コモン2出力要求バッファ(8ビット)と、コモン3出力要求バッファ(8ビット)と、が設けられている。
LED表示設定処理では、まず、コモン2出力要求バッファをクリア(初期化)するとともに、コモン3出力要求バッファをクリア(初期化)する。具体的に、コモン2出力要求バッファの各ビット値に「0」を設定するとともに、コモン3出力要求バッファの各ビット値に「0」を設定する。
【0255】
次に、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている遊技機状態フラグを取得する。
そして、取得した遊技機状態フラグが遊技可能状態に対応する値である場合、後述する通常時表示データ設定処理を実行する。一方、取得した遊技機状態フラグが設定変更状態に対応する値である場合、後述する設定変更時表示データ設定処理を実行する。一方、取得した遊技機状態フラグが設定確認状態に対応する値である場合、後述する設定確認時表示データ設定処理を実行する。一方、取得した遊技機状態フラグが異常状態(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)に対応する値である場合、後述する異常時表示データ設定処理を実行する。
【0256】
通常時表示データ設定処理では、まず、特
図1表示図柄カウンタの値を取得して、取得した特
図1表示図柄カウンタの値に対応する表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED1~LED8により、第1特別図柄が表示される。
次に、特
図2表示図柄カウンタの値を取得して、取得した特
図2表示図柄カウンタの値に対応する表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED9~LED16により、第2特別図柄が表示される。
次に、普図表示図柄カウンタの値を取得して、取得した普図表示図柄カウンタの値に対応する表示データを、出力データaとして設定する。
次に、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値が、「第1大入賞口開放前状態」、「第1大入賞口開放制御状態」、「第1大入賞口閉鎖有効状態」、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」、「第2大入賞口開放前状態」、「第2大入賞口開放制御状態」、「第2大入賞口閉鎖有効状態」及び「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」のうち、いずれかの特別遊技フェーズを指定する値であるか否かを判定する。
そして、特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値が、「第1大入賞口開放前状態」、「第1大入賞口開放制御状態」、「第1大入賞口閉鎖有効状態」、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」、「第2大入賞口開放前状態」、「第2大入賞口開放制御状態」、「第2大入賞口閉鎖有効状態」及び「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」のうち、いずれかの特別遊技フェーズを指定する値であると判定した場合、RAM230の確定図柄情報記憶領域に設定されている図柄情報(「小当り図柄」又は「大当り図柄」の種別を示す値)を取得して、取得した図柄情報に対応する表示データを、出力データbとして設定する。
一方、特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値が、「第1大入賞口開放前状態」、「第1大入賞口開放制御状態」、「第1大入賞口閉鎖有効状態」、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」、「第2大入賞口開放前状態」、「第2大入賞口開放制御状態」、「第2大入賞口閉鎖有効状態」及び「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」のうち、いずれかの特別遊技フェーズを指定する値でないと判定した場合、出力データbについては、設定されない。
【0257】
次に、RAM230の発射位置指定フラグ領域に設定されている値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データcとして設定する。
次に、出力データa~出力データcを論理和した表示データ(8ビット)を、コモン2出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED17,18により、普通図柄が表示され、LED19~LED23により、大当り遊技状態中に実行されるラウンド遊技の回数(大当り遊技状態の種別)が表示され、LED24により、遊技球を打ち出すべき経路(左側経路r1又は右側経路r2)が表示される。
次に、特
図1保留数カウンタの値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データdとして設定する。
次に、特
図2保留数カウンタの値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データeとして設定する。
次に、普図保留数カウンタの値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データfとして設定する。
次に、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データhとして設定する。
次に、出力データd~出力データhを論理和した表示データ(8ビット)を、コモン3出力要求バッファに設定する。
なお、パチンコ機1では、出力データgについては、設定されない。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED25,26により、特
図1保留数が表示され、LED27,28により、特
図2保留数が表示され、LED29,30により、普図保留数が表示され、LED32により、現在の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)が表示される。
なお、上記のように、LED31は使用されず、LED31により情報が表示されることがない。
【0258】
設定変更時表示データ設定処理では、設定変更状態の生起中であることを示す情報を、コモン0出力要求バッファ~コモン2出力要求バッファに設定するとともに、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を示す情報を、コモン3出力要求バッファに設定する。
具体的に、「r」の表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定し、「n.」の表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定し、「-」の表示データ(8ビット)を、コモン2出力要求バッファに設定し、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値に対応する表示データを、コモン3出力要求バッファに設定する。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「r」の文字が表示され、LED41~LED48により、「n.」の文字が表示され、LED49~LED56により、「-」の文字が表示され、LED57~LED64により、設定値を示す数字が表示される。
【0259】
設定確認時表示データ設定処理では、設定確認状態の生起中であることを示す情報を、コモン0出力要求バッファ~コモン2出力要求バッファに設定するとともに、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を示す情報を、コモン3出力要求バッファに設定する。
具体的に、「r」の表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定し、「n.」の表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定し、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値に対応する表示データを、コモン3出力要求バッファに設定する。なお、コモン2出力要求バッファについては、表示データが設定されない(クリア値のままとなる)。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「r」の文字が表示され、LED41~LED48により、「n.」の文字が表示され、LED57~LED64により、設定値を示す数字が表示される。なお、LED49~LED56については、消灯される。
【0260】
異常時表示データ設定処理では、異常状態(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)の生起中であることを示す情報を、コモン0出力要求バッファ~コモン2出力要求バッファに設定するとともに、発生した異常に対応するエラーコードを、コモン3出力要求バッファに設定する。
具体的に、「E」の表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定し、「r.」の表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定し、発生した異常状態(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)に対応する表示データ(エラーコード)を、コモン3出力要求バッファに設定する。なお、コモン2出力要求バッファについては、表示データが設定されない(クリア値のままとなる)。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「E」の文字が表示され、LED41~LED48により、「r.」の文字が表示され、LED57~LED64により、エラーコードを示す数字が表示される。なお、LED49~LED56については、消灯される。
【0261】
ステップS4-21では、ソレノイドデータ設定処理を実行し、ステップS4-22に移行する。ソレノイドデータ設定処理では、各ソレノイド64,65a,65b,66~68に対して出力する制御データ(駆動データ)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶(設定)する。
ステップS4-22では、ポート出力処理を実行し、ステップS4-23に移行する。ポート出力処理では、ホールコンピュータ、各ソレノイド64,65a,65b,66~68等に対して、各種信号を出力する。
具体的には、ポート出力処理では、ポート出力要求バッファに設定されている各種情報(外部信号、制御信号等)を、出力ポート205(出力ポート2,出力ポート3)に対して出力する。これによって、ポート出力要求バッファに設定されている外部信号が、ホールコンピュータに対して出力される。また、ポート出力要求バッファに設定されている駆動信号に基づいて、各ソレノイド64,65a,65b,66~68が駆動制御される。
ステップS4-23では、割込み禁止処理を実行して、ステップS4-24に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
【0262】
ステップS4-24では、試験信号出力処理を実行し、ステップS4-25に移行する。試験信号出力処理では、試験用の情報(試験信号)を設定する。
試験信号出力処理は、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、試験信号出力処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。試験信号管は、タイマ割込み処理の実行中に呼び出される。
具体的に、試験信号出力処理では、内部状態(大当り遊技状態、時短制御の実行状態等)を示す試験用の情報(試験信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
ステップS4-25では、性能表示装置制御処理を実行し、ステップS4-26に移行する。性能表示装置制御処理については、後述する。
ステップS4-26では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS4-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0263】
(ダイナミックポート出力処理)
次に、ステップS4-3のダイナミックポート出力処理を説明する。
図18は、ダイナミックポート出力処理を示すフローチャートである。
ダイナミックポート出力処理は、ステップS4-3において実行されると、
図18に示すように、まず、ステップS29-1に移行する。
ステップS29-1では、出力データクリア処理を実行し、ステップS29-2に移行する。出力データクリア処理では、Aレジスタをクリア(初期化)する。具体的に、Aレジスタの各ビット値として、「0」を設定する。
ステップS29-2では、メイン表示装置データ出力処理を実行し、ステップS29-3に移行する。メイン表示装置データ出力処理では、Aレジスタの値(ステップS29-1でクリアされた値)を、出力ポート0に出力する。これによって、出力ポート0がクリア(初期化)され、メイン表示装置60の点灯を制御するための各データ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)がローレベルとなる。
【0264】
ステップS29-3では、性能表示装置データ出力処理を実行し、ステップS29-4に移行する。性能表示装置データ出力処理では、Aレジスタの値(ステップS29-1でクリアされた値)を、出力ポート4に出力する。これによって、出力ポート4がクリア(初期化)され、性能表示装置206の点灯を制御するための各データ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)がローレベルとなる。
ステップS29-4では、コモン選択処理を実行し、ステップS29-5に移行する。コモン選択処理では、コモンカウンタの値を更新する。
具体的に、コモン選択処理では、コモンカウンタの値が上限値(本実施形態では、「3」)に達しているか否かを判定する。そして、コモンカウンタの値が上限値に達していないと判定した場合、コモンカウンタの値に、「1」を加算する。一方、コモンカウンタの値が上限値に達していると判定した場合、コモンカウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定する。
【0265】
ステップS29-5では、コモン出力処理を実行し、ステップS29-6に移行する。
コモン出力処理では、コモンカウンタの値に対応する出力データを、出力ポート1に出力する。
すなわち、コモンカウンタの値=「0」である場合、「COM0」をハイレベルとし、「COM1」,「COM2」,「COM3」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM0」が選択(出力)される。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、「COM1」をハイレベルとし、「COM0」,「COM2」,「COM3」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM1」が選択(出力)される。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、「COM2」をハイレベルとし、「COM0」,「COM1」,「COM3」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM2」が選択(出力)される。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、「COM3」をハイレベルとし、「COM0」,「COM1」,「COM2」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM3」が選択(出力)される。
【0266】
また、コモン出力処理では、発射許可信号の出力データを、出力ポート1に出力する。
すなわち、まず、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定する。
そして、遊技可能状態が生起されていると判定した場合、発射許可信号をハイレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、発射許可信号が出力される。
一方、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合、発射許可信号をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、発射許可信号の出力が停止される。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
なお、本実施形態では、コモン出力処理において、遊技可能状態が生起されていると判定された場合にのみ、発射許可信号の出力が設定される構成となっている。これによって、遊技可能状態の生起中(設定中)にのみ、発射許可信号が出力される。しかしながら、コモン出力処理において、遊技機状態に関わらず、発射許可信号の出力が設定される構成としても構わない。かかる構成によって、主制御基板200に電源が投入されている期間中、常時、発射許可信号が出力される構成とすることができる。
【0267】
ステップS29-6では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS29-7に移行し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS29-11に移行する。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
【0268】
ステップS29-7では、メイン表示装置データ取得処理を実行し、ステップS29-8に移行する。メイン表示装置データ取得処理では、メイン表示装置60用の表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
具体的に、メイン表示装置データ取得処理では、まず、コモンカウンタの値を確認する。そして、RAM230のコモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、確認したコモンカウンタの値に対応する出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
この際、コモンカウンタの値=「0」である場合、コモン0出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、コモン1出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、コモン2出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、コモン3出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
ここで、メイン表示装置データ取得処理で取得される表示データは、前回のタイマ割込み処理に含まれるステップS4-20のLED表示設定処理(具体的には、通常時表示データ設定処理)において、コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファに設定された表示データとなる。
【0269】
ステップS29-8では、メイン表示装置データ出力処理を実行し、ステップS29-9に移行する。メイン表示装置データ出力処理では、ステップS29-7でAレジスタに設定した表示データを、出力ポート0に出力する。
これによって、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づくデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)が、ソースドライバ250aに対して出力される。
すなわち、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づいて、メイン表示装置60の表示が制御される。
【0270】
ステップS29-9では、割込み禁止処理を実行して、ステップS29-10に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS29-10では、性能表示装置出力処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。性能表示装置出力処理については、後述する。
【0271】
ステップS29-11では、性能表示装置データ取得処理を実行し、ステップS29-12に移行する。性能表示装置データ取得処理では、性能表示装置206用の表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
具体的に、性能表示装置データ取得処理では、まず、コモンカウンタの値を確認する。そして、RAM230のコモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、確認したコモンカウンタの値に対応する出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
この際、コモンカウンタの値=「0」である場合、コモン0出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、コモン1出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、コモン2出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、コモン3出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
ここで、性能表示装置データ取得処理で取得される表示データは、前回のタイマ割込み処理に含まれるステップS4-20のLED表示設定処理(具体的には、設定変更時表示データ設定処理、設定確認時表示データ設定処理、又は、異常時表示データ設定処理)において、コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファに設定された表示データとなる。
【0272】
ステップS29-12では、性能表示装置データ出力処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。性能表示装置データ出力処理では、ステップS29-11でAレジスタに設定した表示データを、出力ポート4に出力する。
これによって、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づくデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)が、ソースドライバ250bに対して出力される。
すなわち、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づいて、性能表示装置206の表示が制御される。
【0273】
(性能表示装置出力処理)
次に、ステップS29-10の性能表示装置出力処理を説明する。
図19は、性能表示装置出力処理を示すフローチャートである。
性能表示装置出力処理は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、性能表示装置出力処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。性能表示装置出力処理は、ダイナミックポート出力処理の実行中に呼び出される。
性能表示装置出力処理は、ステップS29-10において呼び出されると、
図19に示すように、まず、ステップS30-1に移行する。
ステップS30-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS30-2に移行する。レジスタ退避処理では、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値を、RAMの退避領域に退避させる。また、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのスタックポインタの値を、RAMの退避領域に退避させる。
【0274】
ステップS30-2では、性能表示装置データ取得処理を実行し、ステップS30-3に移行する。性能表示装置データ取得処理では、性能表示装置206用の表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
具体的に、性能表示装置データ取得処理では、まず、コモンカウンタの値を確認する。そして、RAM230の識別セグ出力要求バッファ及び比率セグ出力要求バッファのうち、確認したコモンカウンタの値に対応する領域に設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
この際、コモンカウンタの値=「0」である場合、識別セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、識別セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、比率セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、比率セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
ここで、性能表示装置データ取得処理で取得される表示データは、前回のタイマ割込み処理に含まれるステップS4-25の性能表示装置制御処理において、識別セグ出力要求バッファ又は比率セグ出力要求バッファに設定された表示データとなる。
【0275】
ステップS30-3では、性能表示装置データ出力処理を実行し、ステップS30-4に移行する。性能表示装置データ出力処理では、ステップS30-2でAレジスタに設定した表示データを、出力ポート4に出力する。
これによって、出力要求バッファ(識別セグ出力要求バッファ又は比率セグ出力要求バッファ)に設定された表示データに基づくデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)が、ソースドライバ250bに対して出力される。
すなわち、出力要求バッファ(識別セグ出力要求バッファ又は比率セグ出力要求バッファ)に設定された表示データに基づいて、性能表示装置206の表示が制御される。
【0276】
ステップS30-4では、レジスタ復帰処理を実行し、ステップS30-5に移行する。レジスタ復帰処理では、ステップS30-1で退避しておいたレジスタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたレジスタの値)と、ステップS30-1で退避しておいたスタックポインタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたスタックポインタの値)と、を復帰させる。
ステップS30-5では、割込み許可処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可される。
【0277】
(設定関連処理)
次に、ステップS4-8の設定関連処理を説明する。
図20は、設定関連処理を示すフローチャートである。
設定関連処理は、ステップS4-8において実行されると、
図20に示すように、まず、ステップS37-1に移行する。
ステップS37-1では、設定変更状態が生起(設定)されているか否かを判定し、設定変更状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS37-2に移行し、設定変更状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS37-8に移行する。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、設定変更状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、設定変更状態に対応する値である場合、設定変更状態が生起されていると判定し、設定変更状態に対応する値でない場合、設定変更状態が生起されていないと判定する。
【0278】
ステップS37-2では、設定値取得処理を実行し、ステップS30-3に移行する。設定値取得処理では、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を取得(ロード)して、取得した設定値をレジスタに記憶する。
ステップS37-3では、RAMクリアスイッチ207が押下操作されたか否かを判定し、RAMクリアスイッチ207が押下操作されたと判定した場合(Yes)には、ステップS37-4に移行し、RAMクリアスイッチ207が押下操作されていないと判定した場合(No)には、ステップS37-5に移行する。
ここで、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生している場合、RAMクリアスイッチ207が押下操作されたと判定し、オン状態が発生していない場合、RAMクリアスイッチ207が押下操作されていないと判定する。
ステップS37-4では、設定値更新処理を実行し、ステップS37-5に移行する。設定値更新処理では、レジスタに記憶されている設定値に、「1」を加算する。
【0279】
ステップS37-5では、レジスタに記憶されている設定値が所定の設定比較値(本実施形態では、「6」)未満であるか否かを判定し、レジスタに記憶されている設定値が所定の設定比較値未満でない(設定値が所定の設定比較値以上である)と判定した場合(No)には、ステップS37-6に移行し、レジスタに記憶されている設定値が所定の設定比較値未満であると判定した場合(Yes)には、ステップS37-7に移行する。
ステップS37-6では、設定値初期化処理を実行し、ステップS37-7に移行する。設定値初期化処理では、レジスタに記憶されている設定値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を上書きする。
ステップS37-7では、設定値保存処理を実行し、ステップS37-8に移行する。設定値保存処理では、レジスタに記憶されている設定値を、RAM230の設定値領域に保存(セーブ)する。
【0280】
ステップS37-8では、設定キースイッチ208がON状態とされているか否かを判定し、設定キースイッチ208がON状態とされていない(OFF状態とされている)と判定した場合(No)には、ステップS37-9に移行し、設定キースイッチ208がON状態とされていると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-19)に移行する。
ここで、設定キースイッチ208について、オン状態が発生している場合、設定キースイッチ208がON状態とされていると判定し、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208がON状態とされてないと判定する。
ステップS37-9では、サブコマンド設定処理を実行し、ステップS37-10に移行する。サブコマンド設定処理では、設定関連終了指定コマンド(サブコマンド)を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0281】
ステップS37-10では、サブコマンド群設定処理を実行し、ステップS37-11に移行する。サブコマンド群設定処理では、サブコマンド群を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ここで、サブコマンド群には、遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定するサブコマンド、発射位置を指定するサブコマンド、第1特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、第2特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、特
図1保留数を指定するサブコマンド、特
図2保留数を指定するサブコマンド、時短カウンタの値を指定するサブコマンド、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を指定する設定値指定コマンド等が含まれる。
ステップS37-11では、ラムセット処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-19)に移行する。ラムセット処理では、遊技機状態として、遊技可能状態を設定する。
具体的には、RAM230の遊技機状態フラグ領域の値(遊技機状態フラグ)として、遊技可能状態に対応する値を保存(セーブ)する。
【0282】
(スイッチ管理処理)
次に、ステップS4-12のスイッチ管理処理を説明する。
図21は、スイッチ管理処理を示すフローチャートである。
スイッチ管理処理は、ステップS4-12において実行されると、
図21に示すように、まず、ステップS5-1に移行する。
ステップS5-1では、ゲートスイッチ104のオン状態を検出したか否かを判定し、ゲートスイッチ104のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-2に移行し、ゲートスイッチ104のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-3に移行する。
ステップS5-2では、普図始動球検出処理を実行し、ステップS5-3に移行する。普図始動球検出処理については、後述する。
ステップS5-3では、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定し、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-4に移行し、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-5に移行する。
ステップS5-4では、特
図1始動球検出処理を実行し、ステップS5-5に移行する。特
図1始動球検出処理については、後述する。
【0283】
ステップS5-5では、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定し、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-6に移行し、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-7に移行する。
ステップS5-6では、特
図2始動球検出処理を実行し、ステップS5-7に移行する。特
図2始動球検出処理については、後述する。
ステップS5-7では、V領域スイッチ110のオン状態を検出したか否かを判定し、V領域スイッチ110のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-8に移行し、V領域スイッチ110のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
【0284】
ステップS5-8では、V通過検出処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
V通過検出処理では、まず、V有効期間中であるか否かを判定する。
「V有効期間」は、小当り遊技状態の生起中における1回目のラウンド(小当り遊技)の開始から、1回目のラウンドの終了後の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)が経過するまでの期間となっている。
そして、V有効期間中であると判定した場合には、RAM230のV入賞フラグ領域に「1」を設定するとともに、V入賞指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
一方、V有効期間中でないと判定した場合には、当該処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
本実施形態では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(特別遊技フェーズ)が、「第1大入賞口開放制御状態」又は「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、V入賞有効期間中であると判定し、他の特別遊技フェーズに対応する値である場合には、V入賞有効期間中でないと判定する。
【0285】
(普図始動球検出処理)
次に、ステップS5-2の普図始動球検出処理を説明する。
図22は、普図始動球検出処理を示すフローチャートである。
普図始動球検出処理は、ステップS5-2において実行されると、
図22に示すように、まず、ステップS6-1に移行する。
ステップS6-1では、普図乱数取得処理を実行し、ステップS6-2に移行する。普図乱数取得処理では、当り乱数(乱数値)を、普通図柄抽選に対応するループカウンタから取得(ロード)する。
【0286】
ステップS6-2では、普図保留数カウンタの値が上限値(本実施形態では、「4」)であるか否かを判定し、普図保留数カウンタの値が上限値でないと判定した場合(No)には、ステップS6-3に移行し、普図保留数カウンタの値が上限値であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-3)に移行する。
ここで、本実施形態では、普図保留数(普図保留数カウンタの値)の上限値として、「4」が規定されている。しかしながら、普図保留が設定されていない構成(普通遊技中(普通図柄の変動表示中、普通図柄の停止表示中、又は、普図当り遊技状態の生起中)には、普図遊技情報が取得されない構成)としても構わない。また、普図保留数の上限値は、「1」~「4」の間で、適宜、変更しても構わない。
ステップS6-3では、普図保留数カウンタ更新処理を実行し、ステップS6-4に移行する。普図保留数カウンタ更新処理では、普図保留数カウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに普図保留数カウンタに設定する。
【0287】
ステップS6-4では、普図乱数保存処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-3)に移行する。普図乱数保存処理では、ステップS6-1で取得した当り乱数を、普図遊技情報として、RAM230の普図遊技情報記憶領域に記憶する。
RAM230は、遊技の実行中の普図遊技情報が記憶される記憶エリア0と、普図当落判定が保留されている普図遊技情報が記憶される普図遊技情報記憶領域と、を含んで構成されている。
普図遊技情報記憶領域は、普図遊技情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、記憶エリア1~記憶エリア4を含んで構成されている。
各記憶エリアの優先順位は、優先順位が高いものから順に、記憶エリア1、記憶エリア2、記憶エリア3、記憶エリア4(上位→下位)となるように規定されている。そして、普図遊技情報記憶領域に記憶されている普図遊技情報は、優先順位が上位の記憶エリアに記憶されているものから順に、普図当落判定が実行される。
普図乱数保存処理では、ステップS6-1で取得した当り乱数を、普図遊技情報として、普図遊技情報記憶領域に記憶する。この際、普図遊技情報を、空いている記憶エリアのうち、優先順位が最も上位の記憶エリアに記憶する。
すなわち、現在の普図保留数カウンタの値=「1」である場合、ステップS6-1で取得した当り乱数を、記憶エリア1に記憶する。現在の普図保留数カウンタの値=「2」である場合、ステップS6-1で取得した当り乱数を、記憶エリア2に記憶する。現在の普図保留数カウンタの値=「3」である場合、ステップS6-1で取得した当り乱数を、記憶エリア3に記憶する。現在の普図保留数カウンタの値=「4」である場合、ステップS6-1で取得した当り乱数を、記憶エリア4に記憶する。
【0288】
(特
図1始動球検出処理)
次に、ステップS5-4の特
図1始動球検出処理を説明する。
図23は、特
図1始動球検出処理を示すフローチャートである。
特
図1始動球検出処理は、ステップS5-4において実行されると、
図23に示すように、まず、ステップS7-1に移行する。
ステップS7-1では、特別図柄識別値設定処理を実行し、ステップS7-2に移行する。特別図柄識別値設定処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域において、第1特別図柄抽選に対応する特別図柄識別値を設定する。また、外部情報用始動口入球回数カウンタの値に「1」を加算する。
ステップS7-2では、保留数カウンタアドレス設定処理を実行し、ステップS7-3に移行する。保留数カウンタアドレス設定処理では、RAM230の保留数カウンタアドレス設定領域において、特
図1保留数カウンタのアドレスを設定する。
ステップS7-3では、特別図柄乱数取得処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5)に移行する。特別図柄乱数取得処理については、後述する。
【0289】
(特
図2始動球検出処理)
次に、ステップS5-6の特
図2始動球検出処理を説明する。
図24は、特
図2始動球検出処理を示すフローチャートである。
特
図2始動球検出処理は、ステップS5-6において実行されると、
図24に示すように、まず、ステップS8-1に移行する。
ステップS8-1では、特別図柄識別値設定処理を実行し、ステップS8-2に移行する。特別図柄識別値設定処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域において、第2特別図柄抽選に対応する特別図柄識別値を設定する。また、外部情報用始動口入球回数カウンタの値に「1」を加算する。
ステップS8-2では、保留数カウンタアドレス設定処理を実行し、ステップS8-3に移行する。保留数カウンタアドレス設定処理では、RAM230の保留数カウンタアドレス設定領域において、特
図2保留数カウンタのアドレスを設定する。
ステップS8-3では、特別図柄乱数取得処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-7)に移行する。特別図柄乱数取得処理については、後述する。
【0290】
(特別図柄乱数取得処理)
次に、ステップS7-3,S8-3の特別図柄乱数取得処理を説明する。
図25は、特別図柄乱数取得処理を示すフローチャートである。
特別図柄乱数取得処理は、ステップS7-3,S8-3において実行されると、
図25に示すように、まず、ステップS9-1に移行する。
ステップS9-1では、特別図柄識別値取得処理を実行し、ステップS9-2に移行する。特別図柄識別値取得処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域に設定されている特別図柄識別値を取得(ロード)する。
ステップS9-2では、特図保留数取得処理を実行し、ステップS9-3に移行する。特図保留数取得処理では、保留数カウンタアドレス領域に設定されているアドレスにより特定される特図保留数カウンタ(特
図1保留数カウンタ又は特
図2保留数カウンタ)の値(特
図1保留数又は特
図2保留数)を取得(ロード)する。
【0291】
ステップS9-3では、特図乱数取得処理を実行し、ステップS9-4に移行する。特図乱数取得処理では、大当り乱数、当り図柄乱数、リーチグループ乱数、変動パターン乱数等の各種乱数(乱数値)を、各抽選に対応するループカウンタから取得(ロード)する。この際、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値に基づいて、対応するループカウンタを選択する。
ステップS9-4では、ステップS9-2で取得した特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が上限値であるか否かを判定し、特図保留数が上限値でないと判定した場合(No)には、ステップS9-5に移行し、特図保留数が上限値であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5,S5-7)に移行する。
本実施形態では、特
図1保留数の上限値として、「4」が規定されている。また、特
図2保留数の上限値として、「1」が規定されている。
ステップS9-5では、特図保留数カウンタ更新処理を実行し、ステップS9-6に移行する。特図保留数カウンタ更新処理では、保留数カウンタアドレス領域に設定されているアドレスにより特定される特図保留数カウンタ(特
図1保留数カウンタ又は特
図2保留数カウンタ)に設定されている値に「1」を加算した値を、新たに当該特図保留数カウンタに設定する。
【0292】
ステップS9-6では、特図乱数保存処理を実行し、ステップS9-7に移行する。特図乱数保存処理では、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特図遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)として、RAM230の特図遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域又は特
図2遊技情報記憶領域)に記憶する。
RAM230は、遊技の実行中の特図遊技情報が記憶される記憶エリア0と、始動判定が保留されている特
図1遊技情報が記憶される特
図1遊技情報記憶領域と、始動判定が保留されている特
図2遊技情報記憶領域と、を含んで構成されている。
特
図1遊技情報記憶領域は、特
図1遊技情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、記憶エリア1~記憶エリア4を含んで構成されている。
各記憶エリアの優先順位は、優先順位が高いものから順に、記憶エリア1、記憶エリア2、記憶エリア3、記憶エリア4(上位→下位)となるように規定されている。そして、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報は、優先順位が上位の記憶エリアに記憶されているものから順に、始動判定が実行される。
特
図2遊技情報記憶領域は、特
図2遊技情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、1つの記憶エリアを含んで構成されている。
【0293】
特図乱数保存処理では、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第1特別図柄抽選に対応する値である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特
図1遊技情報として、特
図1遊技情報記憶領域に記憶する。この際、ステップS9-3で取得した各種乱数を、空いている記憶エリアのうち、優先順位が最も上位の記憶エリアに記憶する。
すなわち、現在の特
図1保留数カウンタの値=「1」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア1に記憶する。現在の特
図1保留数カウンタの値=「2」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア2に記憶する。現在の特
図1保留数カウンタの値=「3」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア3に記憶する。現在の特
図1保留数カウンタの値=「4」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア4に記憶する。
一方、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第2特別図柄抽選に対応する値である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特
図2遊技情報として、特
図2遊技情報記憶領域の記憶エリアに記憶する。
【0294】
ステップS9-7では、保留数指定コマンド設定処理を実行し、ステップS9-8に移行する。保留数指定コマンド設定処理では、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。この際、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第1特別図柄抽選に対応する値である場合には、特
図1保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶し、第2特別図柄抽選に対応する値である場合には、特
図2保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0295】
ステップS9-8では、事前判定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5,S5-7)に移行する。事前判定処理では、ステップS9-6で特図遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域又は特
図2遊技情報記憶領域)に保存(記憶)した遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)(以下、「事前判定対象遊技情報」とする)に基づいて、各種抽選結果を事前判定する。
本実施形態では、全ての遊技情報(特
図1遊技情報及び特
図2遊技情報)について、各種抽選結果の事前判定が実行される。
なお、大当り遊技状態の生起中に取得(記憶)された遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されない構成としても構わない。また、時短制御の停止中に取得(記憶)された特
図2遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されず、時短制御の実行中に取得(記憶)された特
図1遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されない構成としても構わない。
【0296】
事前判定処理では、まず、事前特図当り判定処理を実行する。
事前特図当り判定処理では、特別図柄抽選の結果(「大当り」、「小当り」又は「はずれ」)を判定(事前特図当り判定)する。
ROM220には、特別図柄抽選の大当り値が登録された特図大当り抽選テーブルと、特別図柄抽選の小当り値が登録された特図小当り抽選テーブルと、が格納されている。
また、特図大当り抽選テーブルとして、各設定値(「0」~「5」)に対応する特図大当り抽選テーブルが格納されている。
また、特図小当り抽選テーブルとして、特
図1遊技情報(第1特別図柄抽選)に対応する特図小当り抽選テーブルと、特
図2遊技情報(第2特別図柄抽選)に対応する特図小当り抽選テーブルと、が格納されている。
事前特図当り判定処理では、まず、事前特図大当り判定処理が実行される。
事前特図大当り判定処理では、まず、設定値領域に設定されている値(設定値)を確認して、この確認結果に対応する特図大当り抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図大当り抽選テーブルと、に基づいて、「大当り」に当選しているか否かを判定(事前特図大当り判定)する。
この際、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致している場合、「大当り」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「大当り」と判定する)。一方、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致していない場合、「大当り」に当選していないと判定する。
事前特図大当り判定処理により、「大当り」に当選していないと判定された場合、次に、事前特図小当り判定処理が実行される。
事前特図小当り判定処理では、事前判定対象遊技情報の保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する特図小当り抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図小当り抽選テーブルと、に基づいて、「小当り」に当選しているか否かを判定(事前特図小当り判定)する。
この際、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致している場合、「小当り」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「小当り」と判定する)。一方、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致していない場合、「小当り」に当選していないと判定する。
事前特図小当り判定処理により、「小当り」に当選していないと判定された場合、特別図柄抽選の結果を「はずれ」と判定する。
【0297】
事前判定処理では、次に、事前特図図柄判定処理を実行する。事前特図図柄判定処理では、特別図柄の停止図柄の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「大当り」(当選)と判定された場合、「大当り図柄」の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「大当り図柄」の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」)と、の対応が登録された大当り図柄抽選テーブルが格納されている。
また、大当り図柄抽選テーブルとして、特
図1遊技情報(第1特別図柄抽選)に対応する大当り図柄抽選テーブルと、特
図2遊技情報(第2特別図柄抽選)に対応する大当り図柄抽選テーブルと、が格納されている。
そして、「大当り図柄」の種別を判定する処理では、事前判定対象遊技情報の保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する大当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した大当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当り図柄の種別を判定する。
この際、上記のように、事前判定対象遊技情報の保留種別が特
図1遊技情報である場合、「大当り図柄1」及び「大当り図柄2」のうち、いずれかが判定される。
一方、事前判定対象遊技情報の保留種別が特
図2遊技情報である場合、「大当り図柄3」及び「大当り図柄4」のうち、いずれかが判定される。
【0298】
一方、事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「小当り」(当選)と判定された場合、「小当り図柄」の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「小当り図柄」の種別(「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、の対応が登録された小当り図柄抽選テーブルが格納されている。
また、小当り図柄抽選テーブルとして、特
図1遊技情報(第1特別図柄抽選)に対応する小当り図柄抽選テーブルと、特
図2遊技情報(第2特別図柄抽選)に対応する小当り図柄抽選テーブルと、が格納されている。
そして、「小当り図柄」の種別を判定する処理では、事前判定対象遊技情報の保留種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を確認して、この確認結果に対応する小当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した小当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当り図柄の種別を判定する。
この際、上記のように、事前判定対象遊技情報の保留種別が特
図1遊技情報である場合、「小当り図柄1」及び「小当り図柄2」のうち、いずれかが判定される。
一方、事前判定対象遊技情報の保留種別が特
図2遊技情報である場合、「大当り図柄3」及び「大当り図柄4」のうち、いずれかが判定される。
一方、事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「はずれ」(落選)と判定された場合、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定(事前特図図柄判定)する。
事前判定処理では、次に、先読み指定コマンド設定処理を実行する。
先読み指定コマンド設定処理では、事前特図図柄判定により判定された停止図柄の種別を指定する先読み指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0299】
(特別遊技管理処理)
次に、ステップS4-13の特別遊技管理処理を説明する。
図26は、特別遊技管理処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、特別図柄抽選に基づいて実行される遊技(以下、「特別遊技」とする)の局面・段階(以下、「特別遊技フェーズ」とする)として、「特図変動待ち状態」と、「特図変動中状態」と、「特図停止図柄表示状態」と、「第1大入賞口開放前状態」と、「第1大入賞口開放制御状態」と、「第1大入賞口閉鎖有効状態」と、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」と、「第2大入賞口開放前状態」と、「第2大入賞口開放制御状態」と、「第2大入賞口閉鎖有効状態」と、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」と、が規定されている。
そして、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「11」の特別遊技フェーズのうち一のものに対応する値(特別遊技フェーズフラグ)が設定される。
また、ROM220には、特別遊技を制御(実行)するための特別遊技制御モジュール(プログラム)として、各特別遊技フェーズに対応する特別遊技制御モジュールが格納されている。
そして、特別遊技管理処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値に対応する特別遊技制御モジュールが選択され、選択された特別遊技制御モジュールに基づく処理が実行される。
【0300】
具体的には、特別遊技管理処理は、ステップS4-13において実行されると、
図26に示すように、まず、ステップS10-1に移行する。
ステップS10-1では、特別遊技フェーズ取得処理を実行し、ステップS10-2に移行する。特別遊技フェーズ取得処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(特別遊技フェーズ)を取得(ロード)する。
ステップS10-2では、特別遊技制御モジュール取得処理を実行し、ステップS10-3に移行する。特別遊技制御モジュール取得処理では、ステップS10-1で取得した値(特別遊技フェーズ)に対応する特別遊技制御モジュールを読み出す。
ステップS10-3では、特別遊技制御モジュール実行処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技制御モジュール実行処理では、ステップS10-2で読み出した特別遊技制御モジュールに基づく処理を開始する。
具体的には、ステップS10-1で取得した値が、「特図変動待ち状態」に対応する値である場合には、後述する特図変動待ち処理が開始され、「特図変動中状態」に対応する値である場合には、後述する特図変動中処理が開始され、「特図停止図柄表示状態」に対応する値である場合には、後述する特図停止中処理が開始され、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放前処理が開始され、「第1大入賞口開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放制御処理が開始され、「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口閉鎖有効処理が開始され、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放終了ウェイト処理が開始され、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放前処理が開始され、「第2大入賞口開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放制御処理が開始され、「第2大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口閉鎖有効処理が開始され、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放終了ウェイト処理が開始される。
【0301】
(特図変動待ち処理)
次に、ステップS10-3で実行される特図変動待ち処理を説明する。
図27は、特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
特図変動待ち処理は、ステップS10-3において実行されると、
図27に示すように、まず、ステップS11-1に移行する。
ステップS11-1では、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、ステップS11-2に移行し、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS11-3に移行する。
ステップS11-2では、特
図1保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、特
図1保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS11-3に移行し、特
図1保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、ステップS11-16に移行する。
【0302】
ステップS11-3では、特図保留数更新処理を実行し、ステップS11-4に移行する。特図保留数更新処理では、特図保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)を更新する。
具体的に、特図保留数更新処理では、まず、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定する。
そして、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上である場合、特別図柄判別フラグ設定値として、特
図2遊技情報に基づく遊技を指定する値(本実施形態では、「1」)を設定するとともに、特
図2保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
一方、特
図2保留数カウンタの値が「1」以上でない(特
図2保留数カウンタの値が「0」である)と判定した場合、特別図柄判別フラグ設定値として、特
図1遊技情報に基づく遊技を指定する値(本実施形態では、「0」)を設定するとともに、特
図1保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
以上により、本実施形態では、特
図2遊技情報記憶領域に記憶されている特
図2遊技情報について、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報よりも優先して、始動判定が実行される。
【0303】
ステップS11-4では、保留数指定コマンド設定処理を実行し、ステップS11-5に移行する。保留数指定コマンド設定処理では、特図保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
具体的に、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、特
図2保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特
図1保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0304】
ステップS11-5では、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行し、ステップS11-6に移行する。特別図柄記憶エリアシフト処理では、遊技情報が記憶される記憶エリアをシフトする。
具体的に、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、特
図2遊技情報記憶領域の記憶エリアの記憶内容を、記憶エリア0にシフト(移動)する。次に、特
図2遊技情報記憶領域の記憶エリアの記憶内容をクリア(初期化)する。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア1の記憶内容を、記憶エリア0にシフト(移動)する。次に、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア2の記憶内容を、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア1にシフトする。次に、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア3の記憶内容を、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア2にシフトする。次に、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容を、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア3にシフトする。次に、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容をクリア(初期化)する。
【0305】
ステップS11-6では、設定異常判定処理を実行し、ステップS11-7に移行する。設定異常判定処理では、設定異常の発生を監視する。
具体的に、設定異常判定処理では、まず、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を取得する。次に、取得した設定値が所定の設定比較値(本実施形態では、「6」)未満であるか否かを判定する。
そして、取得した設定値が所定の設定比較値未満でない(所定の設定比較値以上である)と判定した場合、RAM230の遊技機状態フラグ領域の値(遊技機状態フラグ)として、設定異常状態に対応する値を保存(セーブ)する。また、設定異常の発生を指定するサブコマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。そして、次の処理(ステップS11-7)に移行する。
一方、取得した設定値が所定の設定比較値未満であると判定した場合、次の処理(ステップS11-7)に移行する。
【0306】
ステップS11-7では、特図当り判定処理を実行し、ステップS11-8に移行する。特図当り判定処理では、特別図柄抽選の結果を判定(特図当り判定)する。
特図当り判定処理では、まず、特図大当り判定処理を実行する。
特図大当り判定処理では、まず、設定値領域に設定されている値(設定値)を確認して、この確認結果に対応する特図大当り抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図大当り抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「大当り」であるか否かを判定(特図大当り判定)する。
具体的に、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「大当り」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致していない場合、「大当り」に当選していないと判定する。
特図大当り判定処理により、「大当り」に当選していないと判定された場合、特図小当り判定処理を実行する。
特図小当り判定処理では、特別図柄判別フラグ設定値に対応する特図小当り抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値と、読み出した特図小当り抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「小当り」であるか否かを判定(特図小当り判定)する。
具体的に、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「小当り」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致していない場合、「小当り」に当選していないと判定する。
特図小当り判定処理により、「小当り」に当選していないと判定された場合、特別図柄抽選の結果を「はずれ」と判定する。
【0307】
ステップS11-8では、特図図柄判定処理を実行し、ステップS11-9に移行する。特図図柄判定処理では、特別図柄の停止図柄の種別を判定(特図図柄判定)する。
具体的に、特図図柄判定処理では、まず、特図当り判定により「大当り」(当選)と判定されたか否かを判定する。
そして、特図当り判定により「大当り」(当選)と判定された場合、「大当り図柄」の種別を判定する。
これには、特別図柄判別フラグ設定値に対応する大当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した大当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当り図柄の種別を判定する。
この際、上記のように、記憶エリア0に記憶されている遊技情報が特
図1遊技情報である場合、「大当り図柄1」及び「大当り図柄2」のうち、いずれかが判定される。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報が特
図2遊技情報である場合、「大当り図柄3」及び「大当り図柄4」のうち、いずれかが判定される。
一方、特図当り判定により「小当り」(当選)と判定された場合、「小当り図柄」の種別を判定する。
これには、特別図柄判別フラグ設定値に対応する小当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した小当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当り図柄の種別を判定する。
この際、上記のように、記憶エリア0に記憶されている遊技情報が特
図1遊技情報である場合、「小当り図柄1」及び「小当り図柄2」のうち、いずれかが判定される。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報が特
図2遊技情報である場合、「小当り図柄3」及び「小当り図柄4」のうち、いずれかが判定される。
一方、特図当り判定により「はずれ」(落選)と判定された場合、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定する。
次に、判定した停止図柄の種別を指定する図柄情報を、RAM230の図柄情報記憶領域に設定(記憶)する。
【0308】
ステップS11-9では、図柄種別指定コマンド設定処理を実行し、ステップS11-10に移行する。図柄種別指定コマンド設定処理では、ステップS11-8で判定した停止図柄の種別を指定する図柄種別指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0309】
ステップS11-10では、特図停止図柄番号判定処理を実行し、ステップS11-11に移行する。特図停止図柄番号判定処理では、特別図柄の停止図柄番号を判定する。
ROM220には、当り図柄乱数の値と、停止図柄番号(セグデータ)と、の対応が登録された停止図柄番号抽選テーブルが格納されている。
また、停止図柄番号抽選テーブルとして、「大当り」に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、「小当り」に対応する小当り時停止図柄番号抽選テーブルと、「はずれ」に対応する落選時停止図柄番号抽選テーブルと、が格納されている。
また、大当り時停止図柄番号抽選テーブルとして、第1特別図柄(特
図1遊技情報)に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、第2特別図柄(特
図2遊技情報)に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、が格納されている。
特図停止図柄番号判定処理では、まず、特図当り判定の結果を確認する。
そして、特図当り判定により「大当り」(当選)と判定された場合、特別図柄判別フラグ設定値を確認して、この確認結果に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
一方、特図当り判定により「小当り」(当選)と判定された場合、小当り時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された小当り時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
一方、特図当り判定により「はずれ」(落選)と判定された場合、落選時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された落選時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
次に、判定した停止図柄番号を、RAM230の停止図柄番号記憶領域に記憶する。
【0310】
ステップS11-11では、特図変動パターン判定処理を実行し、ステップS11-12に移行する。特図変動パターン判定処理では、特別図柄の変動態様(変動パターンの種別)を判定する。
具体的に、特図変動パターン判定処理では、まず、特図当り判定の結果を確認する。そして、特図当り判定の結果が落選(「はずれ」)である場合には、後述する落選時特図変動態判定処理を実行する。一方、特図当り判定の結果が当選(「大当り」又は「小当り」)である場合には、後述する当選時特図変動態様判定処理を実行する。
【0311】
落選時特図変動態様判定処理では、まず、リーチグループ判定を実行する。
リーチグループ判定では、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
リーチグループ判定では、まず、保留種別(記憶エリア0に記憶されている遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、保留数と、遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)と、を確認して、この確認結果に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。ここで、遊技状態は、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値(「0」~「6」)に基づいて判定する。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチグループ乱数と、読み出したリーチグループ判定テーブルと、に基づいて、リーチグループの種別を判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、落選時変動モード判定を実行する。
落選時変動モード判定では、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン判定テーブルと、を判定する。
ROM220には、リーチモード乱数と、変動モード番号(変動モードの種別)と、の対応が登録された変動モード判定テーブルが格納されている。
また、変動モード判定テーブルとして、落選時変動モード判定テーブルと、当選時変動モード判定テーブルと、が格納されている。
さらに、落選時変動モード判定テーブルとして、各リーチグループ番号(リーチグループの各種別)に対応する落選時変動モード判定テーブルが格納されている。
また、当選時変動モード判定テーブルとして、保留種別(記憶エリア0に記憶されている遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、停止図柄の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」又は「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する当選時変動モード判定テーブルが格納されている。
特に、各変動モード判定テーブルでは、各リーチモード乱数に対して、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン判定テーブル(変動パターン判定テーブルを指定する情報)と、が対応付けられている。これによって、各変動モード判定テーブルに基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン判定テーブルと、が同時に選択される。
落選時変動モード判定では、まず、リーチグループ判定により判定されたリーチグループ番号を確認して、この確認結果に対応する落選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した落選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン判定テーブルと、を判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、落選時変動パターン判定を実行する。
落選時変動パターン判定では、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
ROM220には、変動パターン乱数と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、の対応が登録された変動パターン判定テーブルが格納されている。
また、変動パターン判定テーブルとして、内容が互いに異なる複数の変動パターン判定テーブルが格納されている。
落選時変動パターン判定では、まず、落選時変動モード判定により判定された変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0312】
一方、当選時特図変動態様判定処理では、まず、当選時変動モード判定を実行する。
当選時変動モード判定では、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターンテーブルと、を判定する。
当選時変動モード判定では、まず、保留種別(記憶エリア0に記憶されている遊技情報の種別(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)と、停止図柄の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」又は「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)と、遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)と、を確認して、この確認結果に対応する当選時変動モード判定テーブルを読み出す。ここで、遊技状態は、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値(「0」~「6」)に基づいて判定する。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した当選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン判定テーブルと、を判定する。
当選時特図変動態様判定処理では、次に、当選時変動パターン判定を実行する。
当選時変動パターン判定では、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
当選時変動パターン判定では、まず、当選時変動モード判定により判定された変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0313】
ステップS11-12では、変動パターンコマンド設定処理を実行し、ステップS11-13に移行する。変動パターンコマンド設定処理では、ステップS11-11で判定した変動パターン番号(変動パターンの種別)を指定する変動パターン指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS11-13では、特図変動時間設定処理を実行し、ステップS11-14に移行する。特図変動時間設定処理では、特別図柄の変動表示の時間を設定する。
具体的に、特図変動時間設定処理では、まず、ステップS11-11で判定した変動パターン番号に対応する変動時間を取得する。そして、取得した変動時間を、特別遊技タイマに設定する。
【0314】
ステップS11-14では、特図変動表示データ設定処理を実行し、ステップS11-15に移行する。特図変動表示データ設定処理では、特図表示装置の変動表示を制御するためのデータを設定する。
具体的に、特図変動表示データ設定処理では、まず、特図表示タイマに、所定表示時間を設定する。
次に、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特
図1表示図柄カウンタに、所定の初期値を設定する。これによって、特
図1表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、特
図1表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合には、特
図2表示図柄カウンタに、所定の初期値を設定する。これによって、特
図2表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、特
図2表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
【0315】
ステップS11-15では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動中状態」に対応する値を設定する。
ステップS11-16では、客待ち設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。客待ち設定処理では、デモ指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0316】
(特図変動中処理)
次に、ステップS10-3で実行される特図変動中処理を説明する。
図28は、特図変動中処理を示すフローチャートである。
特図変動中処理は、ステップS10-3において実行されると、
図28に示すように、まず、ステップS12-1に移行する。
ステップS12-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS12-7に移行する。
ステップS12-2では、回数切り管理処理を実行し、ステップS12-3に移行する。回数切り管理処理については、後述する。
【0317】
ステップS12-3では、特図停止表示データ設定処理を実行し、ステップS12-4に移行する。特図停止表示データ設定処理では、特図表示装置の停止表示を制御するためのデータを設定する。
具体的に、特図停止表示データ設定処理では、RAM230の停止図柄番号記憶領域に記憶されている停止図柄番号を取得する。
次に、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特
図1表示図柄カウンタの値として、取得した停止図柄番号(停止図柄番号に対応するデータ)を設定する。これによって、特
図1表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定された停止図柄番号に対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、特
図2表示図柄カウンタの値として、取得した停止図柄番号(停止図柄番号に対応するデータ)を設定する。これによって、特
図2表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定された停止図柄番号に対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
【0318】
ステップS12-4では、特図停止時間設定処理を実行し、ステップS12-5に移行する。特図停止時間設定処理では、特別図柄の停止時間を、特別遊技タイマに設定する。
具体的に、特図停止時間設定処理では、RAM230の時短最終遊技フラグ領域に設定されている値が「1」であるか否かを判定する。そして、時短最終遊技フラグ領域に設定されている値が「1」であると判定した場合には、特別停止時間を、特別遊技タイマに設定する。時短最終遊技フラグ領域に設定されている値が「1」でない(「0」である)と判定した場合には、通常停止時間を、特別遊技タイマに設定する。
これによって、時短最終遊技に係る特別図柄の停止表示が開始される場合には、停止時間として、特別停止時間(本実施形態では、8.0[s])が設定される。一方、時短最終遊技以外の特別図柄の停止表示が開始される場合には、停止時間として、通常停止時間(本実施形態では、5.0[s])が設定される。
【0319】
ステップS12-5では、停止指定コマンド設定処理を実行し、ステップS12-6に移行する。停止指定コマンド設定処理では、停止指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。また、外部情報用確定回数カウンタの値に、所定数(本実施形態では、1[回])を加算する。
ステップS12-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
【0320】
ステップS12-7では、特図表示タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特図表示タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-8に移行し、特図表示タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。
ステップS12-8では、特図変動表示データ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特図変動表示データ更新処理では、特図表示装置の変動表示を制御するためのデータを更新する。
具体的に、特図変動表示データ更新処理では、第1特別図柄の変動表示の実行中である場合、特
図1表示図柄カウンタの値に「1」を加算する。一方、第2特別図柄の変動表示の実行中である場合、特
図2表示図柄カウンタの値に「1」を加算する。
【0321】
(回数切り管理処理)
次に、ステップS12-2で実行される回数切り管理処理を説明する。
図29は、回数切り管理処理を示すフローチャートである。
回数切り管理処理は、ステップS12-2において実行されると、
図29に示すように、まず、ステップS28-1に移行する。
ステップS28-1では、時短制御の実行中であるか否かを判定し、時短制御の実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS28-2に移行し、時短制御の実行中でない(停止中である)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-3)に移行する。
ここで、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」である場合、時短制御中であると判定し、時短制御フラグ領域に設定されている値が「0」である場合、時短制御中でないと判定する。
ステップS28-2では、第1時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS28-3に移行する。第1時短カウンタ更新処理では、第1時短カウンタの値から「1」を減算する。
【0322】
ステップS28-3では、更新後の第1時短カウンタの値が「0」以下であるか否か(「時短終了条件1」が成立したか否か)を判定し、更新後の第1時短カウンタの値が「0」以下でない(「時短終了条件1」が成立していない)と判定した場合(No)には、ステップS28-4に移行し、更新後の第1時短カウンタの値が「0」以下である(「時短終了条件1」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS28-7に移行する。
ステップS28-4では、特別図柄判別フラグ設定値=「1」であるか否かを判定し、特別図柄判別フラグ設定値=「1」であると判定した場合(Yes)には、ステップS28-5に移行し、特別図柄判別フラグ設定値=「1」でない(特別図柄判別フラグ設定値=「0」である)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-3)に移行する。
【0323】
ステップS28-5では、第2時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS28-6に移行する。第2時短カウンタ更新処理では、第2時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS28-6では、更新後の第2時短カウンタの値が「0」以下であるか否か(「時短終了条件2」が成立したか否か)を判定し、更新後の第2時短カウンタの値が「0」以下である(「時短終了条件2」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS28-7に移行し、更新後の第2時短カウンタの値が「0」以下でない(「時短終了条件2」が成立していない)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-3)に移行する。
ステップS28-7では、時短制御停止処理を実行し、ステップS28-8に移行する。時短制御停止処理では、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」(時短制御の停止中に対応する値)を設定する。また、各時短カウンタ(第1時短カウンタ及び第2時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。これによって、時短制御が停止される。
ステップS28-8では、時短最終遊技フラグ設定処理を実行し、ステップS28-9に移行する。時短最終遊技フラグ設定処理では、RAM230の時短最終遊技フラグ領域に「1」(時短最終遊技に対応する値)を設定する。
ステップS28-9では、サブコマンド設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-3)に移行する。サブコマンド設定処理では、遊技状態の変化(時短制御の停止)を指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0324】
(特図停止中処理)
次に、ステップS10-3で実行される特図停止中処理を説明する。
図30は、特図停止中処理を示すフローチャートである。
特図停止中処理は、ステップS10-3において実行されると、
図30に示すように、まず、ステップS13-1に移行する。
ステップS13-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。
ステップS13-2では、時短最終遊技フラグ解除処理を実行し、ステップS13-3に移行する。時短最終遊技フラグ解除処理では、RAM230の時短最終遊技フラグ領域に「0」(非時短最終遊技に対応する値)を設定する。
【0325】
ステップS13-3では、停止図柄の種別が「大当り図柄」(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」)であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「大当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-4に移行し、停止図柄の種別が「大当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS13-9に移行する。ここで、停止図柄の種別は、図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報に基づいて判定する。
ステップS13-4では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS13-5に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的に、遊技状態更新処理では、まず、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」(時短制御の実行中に対応する値)であるか否かを判定する。そして、時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」であると判定した場合には、各時短カウンタ(第1時短カウンタ及び第2時短カウンタ)の値として、「0」を設定するとともに、時短制御フラグ領域に「0」(時短制御の停止中に対応する値)を設定する。これによって、時短制御が停止され、「通常状態」が設定される。一方、時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」でない(「0」である)と判定した場合には、次の処理(ステップS13-5)に移行する。
【0326】
ステップS13-5では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS13-6に移行する。特別電役制御データ設定処理では、第1特別電動役物55bを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、「大当り図柄」の各種別に対応する特別電役制御テーブルが格納されている。そして、各特別電役制御テーブルには、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(ラウンド遊技の回数)、各回のラウンド(ラウンド遊技)に対応する開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する第1特別電動役物ソレノイド65aの制御データ(ソレノイド制御データ、及び、制御時間データ)等が規定されている。
特別電役制御データ設定処理では、図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報が指定する「大当り図柄」の種別に対応する特別電役制御テーブルを読み出し、読み出した特別電役制御テーブルを、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。また、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0327】
ステップS13-6では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS13-7に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS13-7では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS13-8に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報が指定する「大当り図柄」の種別を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。また、外部情報用大当り回数カウンタの値に、所定数(本実施形態では、1[回])を加算する。
ステップS13-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、まず、RAM230の図柄情報記憶領域に設定されている図柄情報を、RAM230の確定図柄情報記憶領域に設定(保存)した後に、図柄情報記憶領域をクリア(初期化・初期値を設定)する。次に、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0328】
ステップS13-9では、停止図柄の種別が「小当り図柄」(「小当り図柄1」~「小当り図柄4」)であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「小当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-10に移行し、停止図柄の種別が「小当り図柄」でない(「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS13-14に移行する。ここで、停止図柄の種別は、図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報に基づいて判定する。
ステップS13-10では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS13-11に移行する。特別電役制御データ設定処理では、第2特別電動役物56bを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、「小当り図柄」の各種別に対応する特別電役制御テーブル(小当り用)が格納されている。そして、各特別電役制御テーブル(小当り用)には、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(小当り遊技の回数)、各回のラウンド(小当り遊技)に対応する開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する第2特別電動役物ソレノイド65bの制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ等)、各回のラウンド(小当り遊技)に対応するV領域ソレノイド66の制御データ(ソレノイド制御データ、及び、制御時間データ)等が規定されている。
特別電役制御データ設定処理では、図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報が指定する「小当り図柄」の種別に対応する特別電役制御テーブル(小当り用)を読み出し、読み出した特別電役制御テーブル(小当り用)を、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。また、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0329】
ステップS13-11では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS13-12に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS13-12では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS13-13に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報が指定する「小当り図柄」の種別を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS13-13では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、まず、RAM230の図柄情報記憶領域に設定されている図柄情報を、RAM230の確定図柄情報記憶領域に設定(保存)した後に、図柄情報記憶領域をクリア(初期化・初期値を設定)する。次に、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0330】
ステップS13-14では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の図柄情報記憶領域をクリア(初期化・初期値を設定)する。次に、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0331】
(第1大入賞口開放前処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放前処理を説明する。
図31は、第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放前処理は、ステップS10-3において実行されると、
図31に示すように、まず、ステップS14-1に移行する。
ステップS14-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS14-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS14-2では、特別電役連続作動回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS14-3に移行する。特別電役連続作動回数カウンタ更新処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に、「1」を加算する。また、RAM230の特電作動フラグ領域に「1」を設定する。
ステップS14-3では、ラウンド開始指定コマンド設定処理を実行し、ステップS14-4に移行する。ラウンド開始指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0332】
ステップS14-4では、特別電役開閉切替回数設定処理を実行し、ステップS14-5に移行する。特別電役開閉切替回数設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応する開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、特別電役開閉切替回数カウンタに設定する。次に、特別電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
ステップS14-5では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS14-6に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS14-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0333】
(第1大入賞口開放制御処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放制御処理を説明する。
図32は、第1大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放制御処理は、ステップS10-3において実行されると、
図32に示すように、まず、ステップS16-1に移行する。
ステップS16-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS16-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS16-4に移行する。
ステップS16-2では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS16-3に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS16-5に移行する。
ステップS16-3では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS16-4に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS16-4では、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS16-5に移行し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0334】
ステップS16-5では、大入賞口開放制御終了処理を実行し、ステップS16-6に移行する。大入賞口開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、第2特別電動役物56bが閉鎖状態に制御される。
ステップS16-6では、大入賞口閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS16-7に移行する。大入賞口閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS16-7では、ラウンド終了指定コマンド設定処理を実行し、ステップS16-8に移行する。ラウンド終了指定コマンド設定処理では、ラウンド(小当り遊技)の終了を指定するラウンド終了指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS16-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0335】
(第1大入賞口閉鎖有効処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口閉鎖有効処理を説明する。
図33は、第1大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口閉鎖有効処理は、ステップS10-3において実行されると、
図33に示すように、まず、ステップS17-1に移行する。
ステップS17-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS17-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS17-2では、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達しているか否かを判定し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS17-3に移行し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS17-9に移行する。
ここで、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、当該特別電役制御テーブルに規定されているラウンド回数を規定値として取得して判定を行う。
ステップS17-3では、RAM230のV入賞フラグ領域に設定されている値が「1」であるか否かを判定し、V入賞フラグ領域に設定されている値が「1」であると判定した場合(Yes)には、ステップS17-4に移行し、V入賞フラグ領域に設定されている値が「0」であると判定した場合(No)には、ステップS17-11に移行する。
【0336】
ステップS17-4では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS17-5に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的に、遊技状態更新処理では、まず、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」であるか否かを判定する。そして、時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」であると判定した場合には、各時短カウンタ(第1時短カウンタ及び第2時短カウンタ)の値として、「0」を設定するとともに、時短制御フラグ領域に「0」を設定する。これによって、時短制御が停止され、「通常状態」が設定される。一方、時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」でない(「0」である)と判定した場合には、次の処理(ステップS17-5)に移行する。
【0337】
ステップS17-5では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS17-6に移行する。特別電役制御データ設定処理では、第1特別電動役物55bを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、「小当り図柄」の各種別に対応する特別電役制御テーブル(大当り用)が格納されている。そして、各特別電役制御テーブル(大当り用)には、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(ラウンド遊技の回数)、各回のラウンド(ラウンド遊技)に対応する開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する第1特別電動役物ソレノイド65aの制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ等)等が規定されている。
特別電役制御データ設定処理では、ステップS11-8で判定された「小当り図柄」の種別に対応する特別電役制御テーブル(大当り用)を読み出し、読み出した特別電役制御テーブル(大当り用)を、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。
次に、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0338】
ステップS17-6では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS17-7に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-7では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS17-8に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、大当り遊技状態の開始を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS17-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0339】
ステップS17-9では、大入賞口閉鎖時間設定処理を実行し、ステップS17-10に移行する。大入賞口閉鎖時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-10では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0340】
ステップS17-11では、エンディング時間設定処理を実行し、ステップS17-12に移行する。エンディング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定のエンディング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-12では、エンディング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS17-13に移行する。エンディング指定コマンド設定処理では、小当り遊技状態の終了を指定するエンディング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS17-13では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
【0341】
(第1大入賞口開放終了ウェイト処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放終了ウェイト処理を説明する。
図34は、第1大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放終了ウェイト処理は、ステップS10-3において実行されると、
図34に示すように、まず、ステップS18-1に移行する。
ステップS18-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS18-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS18-2では、V非入賞指定コマンド設定処理を実行し、ステップS18-3に移行する。V非入賞指定コマンド設定処理では、V非入賞指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS18-3では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0342】
(第2大入賞口開放前処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放前処理を説明する。
図35は、第2大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放前処理は、ステップS10-3において実行されると、
図35に示すように、まず、ステップS40-1に移行する。
ステップS40-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS40-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS40-2では、特別電役連続作動回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS40-3に移行する。特別電役連続作動回数カウンタ更新処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に、「1」を加算する。また、RAM230の特電作動フラグ領域に「1」を設定する。
ステップS40-3では、ラウンド開始指定コマンド設定処理を実行し、ステップS40-4に移行する。ラウンド開始指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0343】
ステップS40-4では、特別電役開閉切替回数設定処理を実行し、ステップS40-5に移行する。特別電役開閉切替回数設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応する開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、特別電役開閉切替回数カウンタに設定する。また、特別電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
ステップS40-5では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS40-6に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS40-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0344】
(第2大入賞口開放制御処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放制御処理を説明する。
図36は、第2大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放制御処理は、ステップS10-3において実行されると、
図36に示すように、まず、ステップS41-1に移行する。
ステップS41-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS41-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS41-4に移行する。
ステップS41-2では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS41-3に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS41-5に移行する。
ステップS41-3では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS41-4に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS41-4では、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS41-5に移行し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0345】
ステップS41-5では、大入賞口開放制御終了処理を実行し、ステップS41-6に移行する。大入賞口開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、第1特別電動役物55bが閉鎖状態に制御される。
ステップS41-6では、大入賞口閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS41-7に移行する。大入賞口閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS41-7では、ラウンド終了指定コマンド設定処理を実行し、ステップS41-8に移行する。ラウンド終了指定コマンド設定処理では、ラウンド遊技の終了を指定するラウンド終了指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS41-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0346】
(第2大入賞口閉鎖有効処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口閉鎖有効処理を説明する。
図37は、第2大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口閉鎖有効処理は、ステップS10-3において実行されると、
図37に示すように、まず、ステップS42-1に移行する。
ステップS42-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS42-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS42-2では、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達しているか否かを判定し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS42-3に移行し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS42-6に移行する。
ここで、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、当該特別電役制御テーブルに規定されているラウンド遊技回数を規定値として取得して判定を行う。
【0347】
ステップS42-3では、エンディング時間設定処理を実行し、ステップS42-4に移行する。エンディング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定のエンディング時間を、特別遊技タイマに設定する。また、RAM230の特電作動フラグ領域に「0」を設定する。
ステップS42-4では、エンディング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS42-5に移行する。エンディング指定コマンド設定処理では、大当り遊技状態の終了を指定するエンディング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS42-5では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
ステップS42-6では、大入賞口閉鎖時間設定処理を実行し、ステップS42-7に移行する。大入賞口閉鎖時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS42-7では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0348】
(第2大入賞口開放終了ウェイト処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放終了ウェイト処理を説明する。
図38は、第2大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放終了ウェイト処理は、ステップS10-3において実行されると、
図38に示すように、まず、ステップS43-1に移行する。
ステップS43-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS43-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0349】
ステップS43-2では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS43-3に移行する。遊技状態設定処理では、遊技状態を設定する。
具体的に、遊技状態設定処理では、まず、確定図柄情報記憶領域に記憶されている図柄情報が指定する停止図柄(「大当り図柄」又は「小当り図柄」)の種別と、始動判定の実行時の遊技状態と、を確認し、この確認結果に応じて、時短カウンタ(第1時短カウンタ及び第2時短カウンタ)の値を設定する。
この際、時短制御の実行中・停止中に実行された始動判定により「大当り1」(「大当り図柄1」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「0」を設定し、第2時短カウンタの値として、「0」を設定する。
一方、時短制御の実行中・停止中に実行された始動判定により「大当り2」(「大当り図柄2」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「14」を設定し、第2時短カウンタの値として、「10」を設定する。
一方、時短制御の実行中・停止中に実行された始動判定により「大当り3」(「大当り図柄3」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「14」を設定し、第2時短カウンタの値として、「10」を設定する。
一方、時短制御の停止中に実行された始動判定により「大当り4」(「大当り図柄4」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「0」を設定し、第2時短カウンタの値として、「0」を設定する。
一方、時短制御の実行中に実行された始動判定により「大当り4」(「大当り図柄4」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「14」を設定し、第2時短カウンタの値として、「10」を設定する。
一方、時短制御の実行中・停止中に実行された始動判定により「小当り1」(「小当り図柄1」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「0」を設定し、第2時短カウンタの値として、「0」を設定する。
一方、時短制御の実行中・停止中に実行された始動判定により「小当り2」(「小当り図柄2」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「14」を設定し、第2時短カウンタの値として、「10」を設定する。
一方、時短制御の実行中・停止中に実行された始動判定により「小当り3」(「小当り図柄3」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「14」を設定し、第2時短カウンタの値として、「10」を設定する。
一方、時短制御の停止中に実行された始動判定により「小当り4」(「小当り図柄4」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「0」を設定し、第2時短カウンタの値として、「0」を設定する。
一方、時短制御の実行中に実行された始動判定により「小当り4」(「小当り図柄4」)に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「14」を設定し、第2時短カウンタの値として、「10」を設定する。
遊技状態設定処理では、次に、第1時短カウンタ及び第2時短カウンタのうち、少なくとも一方のカウンタについて、「1」以上の値を設定した場合、RAM230の時短制御フラグ領域に「1」を設定する。
一方、第1時短カウンタ及び第2時短カウンタの両方について、「0」を設定した場合、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」が設定されている状態を維持する。
【0350】
ステップS43-3では、リミッタ管理処理を実行し、ステップS43-4に移行する。リミッタ管理処理では、リミッタ機能の作動・非作動を管理する。
具体的に、リミッタ管理処理では、まず、RAM230の時短制御フラグ領域に「1」が設定されているか否かを判定する。
そして、時短制御フラグ領域に「1」が設定されていると判定した場合には、まず、リミッタカウンタの値が所定制限値(本実施形態では、2[回])に達しているか否かを判定する。そして、リミッタカウンタの値が所定制限値に達していると判定した場合には、後述するリミッタ作動時処理を実行して、次の処理(ステップS43-4)に移行する。
一方、リミッタカウンタの値が所定制限値に達していないと判定した場合には、リミッタカウンタの値に「1」を加算して、次の処理(ステップS43-4)に移行する。この場合には、リミッタ作動時処理が実行されず、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)に設定されている値、及び、時短制御フラグ領域に設定されている値が、維持される。
リミッタ作動時処理では、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。また、時短制御フラグ領域に、「0」を設定する。さらに、リミッタカウンタの値をクリア(初期値=「0」を設定)する。これによって、リミッタ作動時処理が実行されると、時短制御を開始する条件を満たしているにも関わらず、時短制御が開始されない。
一方、時短制御フラグ領域に「1」が設定されていない(「0」が設定されている)と判定した場合には、リミッタカウンタの値をクリア(初期値=「0」を設定)して、次の処理(ステップS43-4)に移行する。この場合には、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)に設定されている値、及び、時短制御フラグ領域に設定されている値が、維持される。
そして、リミッタ管理処理の終了後時において、時短制御フラグ領域に「0」が設定されている場合、時短制御が開始されず、時短制御フラグ領域に「1」が設定されている場合、時短制御が開始される。
【0351】
ステップS43-4では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、まず、RAM230の確定図柄情報記憶領域をクリア(初期化・初期値を設定)する。また、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0352】
(特別電役開閉切替処理)
次に、ステップS14-5,S16-3,S40-5,S41-3の特別電役開閉切替処理を説明する。
図39は、特別電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
特別電役開閉切替処理は、ステップS14-5,S16-3,S40-5,S41-3において実行されると、
図39に示すように、まず、ステップS15-1に移行する。
ステップS15-1では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS15-2に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS14-6,S16-4,S40-6,S41-4)に移行する。
ステップS15-2では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS15-3に移行する。特別電役制御データ設定処理では、特別電動役物55b,56bを開放状態又は閉鎖状態に制御するための制御データを設定する。
具体的に、特別電役制御データ設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、特別電役開閉切替回数カウンタの値に対応するソレノイド制御データを読み出す。そして、読み出したソレノイド制御データ(通電又は通電停止を指定する制御データ)を、RAM230の所定領域に設定する。これによって、設定されたソレノイドデータに基づいて、特別電動役物ソレノイド65a,65bの制御が開始され、特別電動役物55b,56bが、開放状態又は閉鎖状態に制御される。
【0353】
ステップS15-3では、特別電役制御時間設定処理を実行し、ステップS15-4に移行する。特別電役制御時間設定処理では、ステップS15-2で設定したソレノイド制御データに基づく制御を継続する制御時間を設定する。
具体的に、特別電役制御時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている特別電役制御テーブルを参照して、特別電役開閉切替回数カウンタの値に対応する制御時間を読み出す。そして、読み出した制御時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS15-4では、特別電役開閉切替回数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS14-6,S16-4,S40-6,S41-4)に移行する。特別電役開閉切替回数カウンタ更新処理では、特別電役開閉切替回数カウンタの値から、「1」を減算する。
【0354】
(普通遊技管理処理)
次に、ステップS4-14の普通遊技管理処理を説明する。
図40は、普通遊技管理処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態では、普通図柄抽選に基づいて実行される遊技(以下、「普通遊技」とする)の局面・段階(以下、「普通遊技フェーズ」とする)として、「普図変動待ち状態」、「普図変動中状態」、「普図停止図柄表示状態」、「普図電動役物開放前状態」、「普図電動役物開放制御状態」、「普図電動役物閉鎖有効状態」及び「普図電動役物開放終了ウェイト状態」の7つが規定されている。
そして、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、7つの普通遊技フェーズのうち一のものに対応する値(普通遊技フェーズフラグ)が設定される。
また、ROM220には、普通遊技を制御(実行)するための普通遊技制御モジュール(プログラム)として、各普通遊技フェーズに対応する普通遊技制御モジュールが格納されている。
そして、普通遊技管理処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域に設定されている値に対応する普通遊技制御モジュールが選択され、選択された普通遊技制御モジュールに基づく処理が実行される。
【0355】
具体的には、普通遊技管理処理は、ステップS4-14において実行されると、
図40に示すように、まず、ステップS19-1に移行する。
ステップS19-1では、普通遊技フェーズ取得処理を実行し、ステップS19-2に移行する。普通遊技フェーズ取得処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(普通遊技フェーズ)を取得(ロード)する。
ステップS19-2では、普通遊技制御モジュール取得処理を実行し、ステップS19-3に移行する。普通遊技制御モジュール取得処理では、ステップS19-1で取得した値(普通遊技フェーズ)に対応する普通遊技制御モジュールを読み出す。
【0356】
ステップS19-3では、普通遊技制御モジュール実行処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技制御モジュール実行処理では、ステップS19-2で読み出した普通遊技制御モジュールに基づく処理を開始する。
具体的に、ステップS19-1で取得した値が、「普図変動待ち状態」に対応する値である場合、後述する普図変動待ち処理が開始され、「普図変動中状態」に対応する値である場合、後述する普図変動中処理が開始され、「普図停止図柄表示状態」に対応する値である場合、後述する普図停止中処理が開始され、「普通電動役物開放前状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物開放前処理が開始され、「普通電動役物開放制御状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物開放制御処理が開始され、「普通電動役物閉鎖有効状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物閉鎖有効処理が開始され、「普通電動役物開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物開放終了ウェイト処理が開始される。
【0357】
(普図変動待ち処理)
次に、ステップS19-3で実行される普図変動待ち処理を説明する。
図41は、普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
普図変動待ち処理は、ステップS19-3において実行されると、
図41に示すように、まず、ステップS20-1に移行する。
ステップS20-1では、普図保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、普図保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS20-2に移行し、普図保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS20-2では、普図保留数更新処理を実行し、ステップS20-3に移行する。普図保留数更新処理では、普図保留数を更新する。
具体的に、普図保留数更新処理では、まず、普図保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
次に、普図遊技情報が記憶される記憶エリアをシフトする。具体的に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア1の記憶内容を、記憶エリア0にシフト(移動)する。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア2の記憶内容を、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア1にシフトする。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア3の記憶内容を、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア2にシフトする。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容を、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア3にシフトする。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容をクリア(初期化)する。
【0358】
ステップS20-3では、普図当落判定処理を実行し、ステップS20-4に移行する。普図当落判定処理では、普通図柄抽選の結果を判定(普図当落判定)する。
ROM220には、普通図柄抽選の当り値が登録された普図当落抽選テーブルが格納されている。
そして、普図当落判定処理では、記憶エリア0に記憶されている普図遊技情報に含まれる当り乱数と、普図当落抽選テーブルと、に基づいて、普図当落判定を実行する。
具体的に、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り乱数の値が当り値と一致している場合には、普通図柄抽選の結果を「普図当り」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り乱数の値が当り値と一致していない場合には、普通図柄抽選の結果を「はずれ」(落選)と判定する。
【0359】
ステップS20-4では、普図停止図柄判定処理を実行し、ステップS20-5に移行する。普図停止図柄判定処理では、普通図柄の停止図柄の種別(停止図柄番号)を判定(普図停止図柄判定)する。
具体的に、普図停止図柄判定処理では、まず、普図当落判定により「普図当り」(当選)が判定されたか否かを判定する。
そして、普図当落判定により「普図当り」(当選)が判定された場合、「普図当り図柄」の種別(「普図当り図柄1」)を判定(普図当り図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「普図当り図柄」の種別(「普図当り図柄1」)と、の対応が登録された普図当り図柄抽選テーブルが格納されている。
普図当り図柄判定では、普図当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている普図遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した普図当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、普図当り図柄の種別を判定する。
一方、普図当落判定により「はずれ」(落選)が判定された場合、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定する。
普図停止図柄判定処理では、次に、決定した停止図柄の種別(停止図柄番号)を、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶する。
普図停止図柄判定処理では、次に、判定した停止図柄の種別を指定する普図図柄種別指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0360】
ステップS20-5では、普図変動パターン判定処理を実行し、ステップS20-6に移行する。普図変動パターン判定処理では、普通図柄の変動パターンの種別(変動パターン番号)を判定(普図変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、の対応が登録された普図変動パターン判定テーブルが格納されている。
また、普図変動パターン判定テーブルとして、各遊技状態(「通常状態」及び「時短状態」のそれぞれ)に対応する普図変動パターン判定テーブルが格納されている。
普図変動パターン判定では、まず、遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)を確認して、この確認結果に対応する普図変動パターン判定テーブルを読み出す。ここで、遊技状態は、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値(「0」又は「1」)に基づいて判定する。
そして、記憶エリア0に記憶されている普図遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した普図変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0361】
ステップS20-6では、普図変動時間設定処理を実行し、ステップS20-7に移行する。普図変動時間設定処理では、ステップS20-5で判定した普図変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する変動時間を取得する。そして、取得した変動時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS20-7では、普図変動表示データ設定処理を実行し、ステップS20-8に移行する。普図変動表示データ設定処理では、普図表示装置の変動表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、普図変動表示データ設定処理では、まず、普図表示タイマに、所定表示時間を設定する。
次に、普図表示図柄カウンタに、所定の初期値を設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、普図表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
次に、普図表示装置に対応するセグデータとして、所定のセグデータを設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御される。
ステップS20-8では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動中状態」に対応する値を設定する。
【0362】
(普図変動中処理)
次に、ステップS19-3で実行される普図変動中処理を説明する。
図42は、普図変動中処理を示すフローチャートである。
普図変動中処理は、ステップS19-3において実行されると、
図42に示すように、まず、ステップS21-1に移行する。
ステップS21-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS21-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS21-4に移行する。
ステップS21-2では、普図表示タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普図表示タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS21-3に移行し、普図表示タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS21-3では、普図変動表示データ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普図変動表示データ更新処理では、普図表示装置の変動表示を制御するためのデータを更新する。
具体的には、普図変動表示データ更新処理では、普図表示図柄カウンタの値に、「1」を加算する。
【0363】
ステップS21-4では、普図停止表示データ設定処理を実行し、ステップS21-5に移行する。普図停止表示データ設定処理では、普図表示装置の停止表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、普図停止表示データ設定処理では、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶されている停止図柄番号を取得する。
次に、普図表示図柄カウンタの値として、取得した停止図柄番号を設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、普図表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
ステップS21-5では、普図停止時間設定処理を実行し、ステップS21-6に移行する。普図停止時間設定処理では、所定の停止時間を、普通遊技タイマに設定する。また、普図停止指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS21-6では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
【0364】
(普図停止中処理)
次に、ステップS19-3で実行される普図停止中処理を説明する。
図43は、普図停止中処理を示すフローチャートである。
普図停止中処理は、ステップS19-3において実行されると、
図43に示すように、まず、ステップS22-1に移行する。
ステップS22-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS22-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS22-2では、停止図柄が「普図当り図柄」であるか否かを判定し、停止図柄が「普図当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS22-3に移行し、停止図柄が「普図当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS22-4に移行する。
ステップS22-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0365】
ステップS22-4では、普通電役制御データ設定処理を実行し、ステップS22-5に移行する。普通電役制御データ設定処理では、普通電動役物52aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)と、普図当り図柄の種別(「普図当り図柄1」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する普通電役制御テーブルが格納されている。
各普通電役制御テーブルには、普通電役開放前時間、普通電役閉鎖有効時間、開放終了ウェイト時間、開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する普通電動役物ソレノイド64の制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ)等が規定されている。
普通電役制御データ設定処理では、遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)と、ステップS20-4で判定された普図当り図柄の種別(「普図当り図柄1」)と、を確認して、この確認結果に対応する普通電役制御テーブルを読み出し、読み出した普通電役制御テーブルを、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定する。ここで、遊技状態は、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値(「0」又は「1」)に基づいて判定する。
普通電役制御データ設定処理では、次に、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、普通電役開閉切替回数カウンタに設定する。また、普通電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
【0366】
ステップS22-5では、普通電役開放前時間設定処理を実行し、ステップS22-6に移行する。普通電役開放前時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の普通電役開放前時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS22-6では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放前状態」に対応する値を設定する。
【0367】
(普通電動役物開放前処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放前処理を説明する。
図44は、普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放前処理は、ステップS19-3において実行されると、
図44に示すように、まず、ステップS23-1に移行する。
ステップS23-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS23-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS23-2では、普通電役開閉切替処理を実行し、ステップS23-3に移行する。普通電役開閉切替処理については、後述する。また、RAM230の普電作動フラグ領域に「1」を設定する。
ステップS23-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0368】
(普通電役開閉切替処理)
次に、ステップS23-2,S25-3の普通電役開閉切替処理を説明する。
図45は、普通電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
普通電役開閉切替処理は、ステップS23-2,S25-3において実行されると、
図45に示すように、まず、ステップS24-1に移行する。
ステップS24-1では、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS24-2に移行し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS23-3又はS25-4)に移行する。
ステップS24-2では、普通電役制御データ設定処理を実行し、ステップS24-3に移行する。普通電役制御データ設定処理では、普通電動役物52aを開放状態又は閉鎖状態に制御するための制御データを設定する。
具体的には、普通電役制御データ設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、普通電役開閉切替回数カウンタの値に対応するソレノイド制御データを読み出す。そして、読み出したソレノイド制御データ(通電又は通電停止を指定する制御データ)を、RAM230の所定領域に設定する。これによって、設定されたソレノイドデータに基づく普通電動役物ソレノイド64の制御が開始され、普通電動役物52aが開放状態又は閉鎖状態に制御される。
【0369】
ステップS24-3では、普通電役制御時間設定処理を実行し、ステップS24-4に移行する。普通電役制御時間設定処理では、ステップS24-2で設定したソレノイド制御データに基づく制御を継続する制御時間を設定する。
具体的には、普通電役制御時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、普通電役開閉切替回数カウンタの値に対応する制御時間を読み出す。そして、読み出した制御時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS24-4では、普通電役開閉切替回数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS23-3又はS25-4)に移行する。普通電役開閉切替回数カウンタ更新処理では、普通電役開閉切替回数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに普通電役開閉切替回数カウンタに設定する。
【0370】
(普通電動役物開放制御処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放制御処理を説明する。
図46は、普通電動役物開放制御処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放制御処理は、ステップS19-3において実行されると、
図46に示すように、まず、ステップS25-1に移行する。
ステップS25-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS25-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS25-4に移行する。
ステップS25-2では、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS25-3に移行し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS25-5に移行する。
ステップS25-3では、普通電役開閉切替処理(
図45参照)を実行し、ステップS25-4に移行する。
ステップS25-4では、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、1[球])に達しているか否かを判定し、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS25-5に移行し、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
【0371】
ステップS25-5では、普通電役開放制御終了処理を実行し、ステップS25-6に移行する。普通電役開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、普通電動役物52aが閉鎖状態に制御される。
ステップS25-6では、普通電役閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS25-7に移行する。普通電役閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の普通電役閉鎖有効時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS25-7では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0372】
(普通電動役物閉鎖有効処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物閉鎖有効処理を説明する。
図47は、普通電動役物閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
普通電動役物閉鎖有効処理は、ステップS19-3において実行されると、
図47に示すように、まず、ステップS26-1に移行する。
ステップS26-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS26-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS26-2では、開放終了ウェイト時間設定処理を実行し、ステップS26-3に移行する。開放終了ウェイト時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の開放終了ウェイト時間を、普通遊技タイマに設定する。また、RAM230の普電作動フラグ領域に「0」を設定する。
ステップS26-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
【0373】
(普通電動役物開放終了ウェイト処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放終了ウェイト処理を説明する。
図48は、普通電動役物開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放終了ウェイト処理は、ステップS19-3において実行されると、
図48に示すように、まず、ステップS27-1に移行する。
ステップS27-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS27-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS27-2では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0374】
(性能表示装置制御処理)
次に、ステップS4-25の性能表示装置制御処理を説明する。
図49は、性能表示装置制御処理を示すフローチャートである。
性能表示装置制御処理は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、性能表示装置制御処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。性能表示装置制御処理は、タイマ割込み処理の実行中に呼び出される。
性能表示装置制御処理は、ステップS4-25で呼び出されると、
図49に示すように、ステップS38-1に移行する。
ステップS38-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS38-2に移行する。レジスタ退避処理では、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値を、RAMの退避領域に退避させる。また、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのスタックポインタの値を、RAMの退避領域に退避させる。
【0375】
ステップS38-2では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS38-3に移行し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS38-11に移行する。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
ステップS38-3では、総アウトカウンタ加算処理を実行し、ステップS38-4に移行する。
総カウントカウンタ加算処理では、アウトスイッチ109のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、アウトスイッチ109のオン状態を検出したと判定した場合、総アウトカウンタの値に、「1」を加算する。一方、アウトスイッチ109のオン状態を検出していないと判定した場合、総アウトカウンタの値を加算しない。
【0376】
ステップS38-4では、所定の遊技状態であるか否かを判定し、所定の遊技状態であると判定した場合(Yes)には、ステップS38-5に移行し、所定の遊技状態でないと判定した場合(No)には、ステップS38-7に移行する。
ここで、「所定の遊技状態」は、時短制御の停止中であり、かつ、大当り遊技状態が生起されていない遊技状態となっている。
ステップS38-5では、通常アウトカウンタ加算処理を実行し、ステップS38-6に移行する。
通常アウトカウンタ加算処理では、アウトスイッチ109のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、アウトスイッチ109のオン状態を検出したと判定した場合、通常アウトカウンタの値に、「1」を加算する。一方、アウトスイッチ109のオン状態を検出していないと判定した場合、通常アウトカウンタの値を加算しない。
【0377】
ステップS38-6では、通常賞球カウンタ加算処理を実行し、ステップS38-7に移行する。
通常賞球カウンタ加算処理では、まず、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、第1始動口51への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「4」を加算する。一方、特
図1始動口スイッチ101のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
次に、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、第2始動口52への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「1」を加算する。一方、特
図2始動口スイッチ102のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
次に、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、左他入賞口57a~57dへの遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「3」を加算する。一方、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
次に、右入賞口スイッチ105のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、右入賞口スイッチ105のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、右他入賞口59への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「6」を加算する。一方、右入賞口スイッチ105のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
【0378】
ステップS38-7では、総アウトカウンタの値が基準値に達しているか否かを判定し、総アウトカウンタの値が基準値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS38-8に移行し、総アウトカウンタの値が基準値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS38-9に移行する。
本実施形態では、基準値=60000×n(n=整数)となっている。なお、「n」は、現在の区間を示す値であり、初期値として「1」が設定される。
ステップS38-8では、区間更新処理を実行し、ステップS38-9に移行する。区間更新処理では、区間を更新する。
区間更新処理では、まず、RAM230のベース値バッファ1に記憶されているベース比率を、RAM230のベース値バッファ2にシフト(移動)する。
次に、通常アウトカウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、通常賞球カウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定する。
次に、現在の区間を示す値(n)に、「1」を加算する。これによって、基準値が更新される。
ステップS38-9では、ベース比率演算処理を実行し、ステップS38-10に移行する。ベース比率演算処理では、ベース比率を演算する。
具体的に、ベース比率演算処理では、通常アウトカウンタの値と、通常賞球カウンタの値と、に基づいて、ベース比率を算出する。そして、算出したベース比率を、RAM230のベース値バッファ1に記憶する。
ここで、ベース比率は、通常アウトカウンタの値に対する通常賞球カウンタの値の比となっている。
【0379】
ステップS38-10では、ベース比率表示データ設定処理を実行し、ステップS38-11に移行する。ベース比率表示データ設定処理では、性能表示装置206に対して出力する表示データを設定する。
RAM230には、識別セグ出力要求バッファ(16ビット)と、比率セグ出力要求バッファ(16ビット)と、が設けられている。
ベース比率表示データ設定処理では、まず、現在の区間のベース比率、及び、前回の区間のベース比率のうち、いずれのベース比率を表示するかを選択する。
そして、現在の区間のベース比率の表示を選択した場合、現在の区間のベース比率であることを示す情報を、識別セグ出力要求バッファに設定するとともに、現在の区間のベース比率を示す情報を、比率セグ出力要求バッファに設定する。
具体的に、「b」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、「b」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定し、ベース値バッファ1に記憶されているベース比率の十の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、ベース値バッファ1に記憶されているベース比率の一の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定する。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「b」の文字が表示され、LED41~LED48により、「b」の文字が表示され、LED49~LED56により、現在のベース比率の十の位を示す数字が表示され、LED57~LED64により、現在のベース比率の一の位を示す数字が表示される。
【0380】
一方、前回の区間のベース比率の表示を選択した場合、前回の区間のベース比率であることを示す情報を、識別セグ出力要求バッファに設定するとともに、前回の区間のベース比率を示す情報を、比率セグ出力要求バッファに設定する。
具体的に、「b」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、「c」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定し、ベース値バッファ2に記憶されているベース比率の十の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、ベース値バッファ2に記憶されているベース比率の一の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定する。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「b」の文字が表示され、LED41~LED48により、「c」の文字が表示され、LED49~LED56により、現在のベース比率の十の位を示す数字が表示され、LED57~LED64により、現在のベース比率の一の位を示す数字が表示される。
【0381】
ステップS38-11では、レジスタ復帰処理を実行し、ステップS38-12に移行する。レジスタ復帰処理では、ステップS38-1で退避しておいたレジスタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたレジスタの値)と、ステップS38-1で退避しておいたスタックポインタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたスタックポインタの値)と、を復帰させる。
ステップS38-12では、割込み許可処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-26)に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可される。
【0382】
(パチンコ機1において実行される各種演出)
次に、パチンコ機1において実行される各種演出を説明する。
【0383】
(保留演出)
まず、パチンコ機1において実行される保留演出(保留表示)を説明する。
パチンコ機1では、遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域及び特
図2遊技情報記憶領域)に記憶されている各遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)を対象として保留演出が実行される。
保留演出は、当該保留演出の対象とされている遊技情報(以下、「保留演出対象遊技情報」とする)に基づく特別図柄の報知表示(始動判定)が保留されていること、又は、保留演出対象遊技情報に基づく特別図柄の報知表示の実行中であること、を示唆(報知)する演出となっている。
保留演出では、保留図柄表示領域b1~b3において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
具体的に、保留図柄表示領域b2には、保留図柄hが表示される表示位置(表示部)として、特
図1遊技情報記憶領域の4つの記憶エリア(記憶エリア1~記憶エリア4)のそれぞれに対応する表示位置が規定されている。
また、保留図柄表示領域b3には、保留図柄hが表示される表示位置(表示部)として、特
図2遊技情報記憶領域の1つの記憶エリアに対応する表示位置が規定されている。
【0384】
特
図1遊技情報を対象保留演出対象遊技情報とする保留演出では、保留図柄表示領域b1,b2において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
すなわち、保留演出対象遊技情報が特
図1遊技情報記憶領域(記憶エリア1~記憶エリア4)に記憶されている期間中(保留演出対象遊技情報の取得後から、保留演出対象遊技情報に基づく始動判定の実行前までの期間中)には、保留図柄表示領域b2において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
この際、保留演出対象遊技情報が記憶されている記憶エリア(記憶エリア1~記憶エリア4)に対応する表示位置において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
一方、保留演出対象遊技情報が記憶エリア0に記憶されている期間中(保留演出対象遊技情報に基づく始動判定の実行後から、保留演出対象遊技情報に基づく特別図柄の報知表示の終了までの期間中)には、保留図柄表示領域b1において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0385】
一方、特
図2遊技情報を保留演出対象遊技情報とする保留演出では、保留図柄表示領域b1,b3において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
すなわち、保留演出対象遊技情報が特
図2遊技情報記憶領域(記憶エリア)に記憶されている期間中(保留演出対象遊技情報の取得後から、保留演出対象遊技情報に基づく始動判定の実行前までの期間中)には、保留図柄表示領域b3において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
一方、保留演出対象遊技情報が記憶エリア0に記憶されている期間中(保留演出対象遊技情報に基づく始動判定の実行後から、保留演出対象遊技情報に基づく特別図柄の報知表示の終了までの期間中)には、保留図柄表示領域b1において、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0386】
例えば、ステップS9-3で取得された各種乱数が、特
図1遊技情報として、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア3に記憶され、当該特
図1遊技情報を対象とする保留演出が実行される場合には、保留演出の開始に応じて、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hが、保留図柄表示領域b2の記憶エリア3に対応する表示位置に表示される。
その後、保留演出対象遊技情報を記憶する記憶領域が、記憶エリア3から、記憶エリア2にシフトされたことに応じて、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hの表示領域が、記憶エリア3に対応する表示位置から、記憶エリア2に対応する表示位置にシフトされる。
また、保留演出対象遊技情報を記憶する記憶領域が、記憶エリア2から、記憶エリア1にシフトされたことに応じて、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hの表示領域が、記憶エリア2に対応する表示位置から、記憶エリア1に対応する表示位置にシフトされる。
さらに、保留演出対象遊技情報を記憶する記憶領域が、特
図1遊技情報記憶領域(記憶エリア1)から、記憶エリア0にシフトされたことに応じて、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hの表示領域が、保留図柄表示領域b2(記憶エリア1に対応する表示位置)から、保留図柄表示領域b1にシフトされる。
そして、保留演出対象遊技情報に基づく特別図柄の報知表示の終了に応じて、保留図柄表示領域b1における保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hの表示が終了され、これによって、保留演出が終了する。
【0387】
本実施形態では、保留演出の種別として、通常保留演出と、保留予告演出と、が規定されている。
「通常保留演出」は、保留演出対象遊技情報に基づく事前判定(ステップS9-8)の結果を示唆しない保留演出の種別となっている。
本実施形態では、保留図柄hの種別(態様)として、通常保留と、特殊保留と、が規定されている。
通常保留演出では、保留演出対象遊技情報に対応する保留図柄hとして、通常保留が表示される。
通常保留演出は、保留演出対象遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)が遊技情報記憶領域(特
図1遊技情報記憶領域又は特
図2遊技情報記憶領域)に記憶されたことに応じて開始され、保留演出対象遊技情報に基づく特別図柄の報知表示の終了に応じて終了される。
【0388】
(保留予告演出)
「保留予告演出」は、先読み予告演出の一種となっている。すなわち、保留予告演出は、所定の遊技情報に基づく事前判定(ステップS9-8)の結果を、当該遊技情報に対応する保留図柄hの態様により示唆する保留演出の種別となっている。
以下の説明では、保留予告演出の対象とされている遊技情報を、「保留予告対象遊技情報」とする。また、保留予告対象遊技情報に対応する保留図柄hを、「予告対象保留図柄hy」とする。
本実施形態では、保留予告演出は、保留予告対象遊技情報に基づく事前特図図柄判定の結果(具体的には、「小当り図柄」、「大当り図柄」又は「はずれ図柄」)を示唆する演出となっている。
保留予告演出では、予告対象保留図柄hyとして、特殊保留が表示される。
本実施形態では、特殊保留の態様(種別)として、「青色保留」と、「緑色保留」と、「紫色保留」と、「赤色保留」と、が規定されている。
そして、保留予告演出では、予告対象保留図柄hyの態様が変化し、最終的に表示される予告対象保留図柄hyの態様によって、保留予告対象遊技情報に基づく事前判定の結果(具体的には、「大当り」又は「小当り」に当選している可能性)が示唆される。
ここで、特殊保留の各態様の当選期待度は、当選期待度が高いものから順に、「赤色保留」、「紫色保留」、「緑色保留」、「青色保留」(当選期待度高→当選期待度低)となるように規定されている。
「当選期待度」とは、当該態様が選択された場合に「大当り」又は「小当り」に当選している可能性(度合い)となっている。
【0389】
保留予告演出が実行される場合には、一回又は複数回の保留変化契機と、各回の保留変化契機に対応する保留変化内容と、が設定される。そして、保留予告演出では、各回の保留変化契機の到来に応じて、当該保留変化契機に対応する保留変化内容にしたがって、予告対象保留図柄hyの態様が変化する。
「保留変化契機」は、予告対象保留図柄hyの態様が変化する契機となっている。また、「保留変化内容」は、予告対象保留図柄hyの態様が変化する内容となっている。
本実施形態では、保留変化契機として、各先行保留情報に対応する変動演出の開始時、保留予告対象遊技情報に対応する変動演出の開始時等が規定されている。そして、保留予告演出が実行されるときには、これらの保留変化契機のうちから、一回又は複数回の保留変化契機が設定される。
本実施形態では、保留予告演出は、特
図1遊技情報及び特
図2遊技情報のうち、特
図1遊技情報のみを対象として実行される。
【0390】
(特図変動演出)
次に、パチンコ機1において実行される特図変動演出を説明する。
「特図変動演出」は、特別図柄(第1特別図柄・第2特別図柄)の変動表示中に実行される演出となっている。
まず、第1特別図柄の変動表示中に実行される特図変動演出(以下、「第1特図変動演出」とする)を説明する。
第1特図変動演出は、当該第1特図変動演出に係る始動判定(特図当り判定、特図図柄判定、特図変動パターン判定等)の結果を示唆(予告)する演出となっている。本実施形態では、第1特図変動演出により、特図当り判定の結果(具体的には、「大当り」又は「小当り」である可能性)が示唆される。なお、第2特図変動演出は、当該第2特図変動演出に係る始動判定(特図当り判定、特図図柄判定、特図変動パターン判定等)の結果を示唆(予告)しない演出となっている。
第1特図変動演出では、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3のそれぞれにおいて、第1演出図柄z1が変動表示されるとともに、第2演出図柄表示領域a4において、第2演出図柄z2が変動表示される。特に、第2演出図柄z2については、特図変動演出の実行中、常時、一定の態様により、第2演出図柄表示領域a4において変動表示される。
以下の説明では、第1演出図柄表示領域a1において表示される第1演出図柄z1を「左図柄」とし、第1演出図柄表示領域a2において表示される第1演出図柄z1を「中図柄」とし、第1演出図柄表示領域a3において表示される第1演出図柄z1を「右図柄」とする。
【0391】
第1特図変動演出は、一又は複数の要素演出を組み合わせることにより構成される。
本実施形態では、要素演出として、「通常変動」、「擬似変動」、「テンパイ煽り(ガセ)」、「テンパイ煽り(成立)」、「リーチ(はずれ)」、「リーチ(発展)」、「発展リーチ(はずれ)」、「発展リーチ(当り)」、「一発告知(はずれ)」、「一発告知(当り)」、「再抽選」等が規定されている。
そして、第1特図変動演出は、選択・設定された演出シナリオデータにしたがって、上記の要素演出のうち、一又は複数の要素演出が、順次、実行されることにより構成される。
【0392】
「通常変動」は、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3のそれぞれにおいて、第1特別図柄z1の通常変動表示が実行される内容の演出となっている。
「通常変動表示」は、第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に表示される第1演出図柄z1の種類が、一定のテンポで、順次、入れ替わる内容の表示となっている。
「抽選結果表示位置」とは、特図停止演出において、第1演出図柄z1が停止表示される位置となっている。
具体的に、「通常変動」では、左図柄、中図柄、右図柄の順に、各図柄の通常変動表示が、順次、開始される。
【0393】
「擬似変動」は、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3のそれぞれにおいて、第1特別図柄z1の通常変動表示が実行された後に、第1演出図柄z1の仮停止表示が実行される内容の演出となっている。
「仮停止表示」は、擬似的な停止表示となっている。具体的に、仮停止表示は、抽選結果表示位置において、一の種類の第1演出図柄z1が、所定態様(揺動、回転等)で動いている状態で留まる内容の表示となっている。
「停止表示」は、抽選結果表示位置において、一の種類の第1演出図柄z1が、停止している状態で留まる内容の表示となっている。
具体的に、「擬似変動」では、左図柄、中図柄、右図柄の順に、各図柄の通常変動表示が開始された後に、左図柄、右図柄、中図柄の順に、各図柄の仮停止表示が実行される。
特に、各回の「擬似変動」では、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3において仮停止表示される第1演出図柄z1の組み合わせが、「はずれ目」、「リーチ目」、「チャンス目」及び「REG図柄」のうち、いずれかの組み合わせとなる。
「はずれ目」は、当選図柄(本実施形態では、「REG図柄」)に含まれない組み合わせ(具体的には、左図柄、中図柄及び右図柄の種類が揃わない組み合わせ)となっている(後述する特定の組み合わせを除く)。
「リーチ目」は、「REG図柄」に含まれる組み合わせ(具体的には、左図柄及び右図柄の種類が揃う組み合わせ)となっている。
「チャンス目」は、「REG図柄」に含まれない組み合わせ(具体的には、左図柄、中図柄及び右図柄の種類が揃わない組み合わせ)のうち、特定の組み合わせ(例えば、「1,2,3」等の規則性を有する組み合わせ)となっている。
【0394】
「テンパイ煽り(ガセ)」は、リーチ状態が成立するか否かを煽った後に、リーチ状態が成立しない内容の演出となっている。
「リーチ状態」は、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3のうち、2つの第1演出図柄表示領域において、第1演出図柄z1が仮停止表示され、かつ、仮停止表示された第1演出図柄z1の組み合わせが、「REG図柄」に含まれる組み合わせとなる状態(「リーチ目」が成立する状態)となっている。本実施形態では、まず、左図柄が仮停止表示され、次に、右図柄が仮停止表示されることによって、リーチ状態が形成される。なお、リーチ状態が形成されている期間中、中図柄については、通常変動表示が継続される。
具体的に、「テンパイ煽り(ガセ)」では、まず、左図柄が仮停止表示され、その後、第1演出図柄表示領域a3において、仮停止表示されている右図柄と同一の種類の右図柄が出現し、出現した右図柄が仮停止表示されるか否かを煽る内容の表示が実行された後に、出現した右図柄が仮停止表示されずに消滅(抽選結果表示位置を通過)する内容の表示が実行される。この際、右図柄が仮停止表示されるか否かを煽る内容の表示の実行中に、テンパイ煽り画像が表示される。
これによって、「テンパイ煽り(ガセ)」は、リーチ状態が形成されない内容の演出となる。
【0395】
「テンパイ煽り(成立)」は、リーチ状態が成立するか否かを煽った後に、リーチ状態が成立する内容の演出となっている。
具体的に、「テンパイ煽り(成立)」では、まず、左図柄が仮停止表示され、その後、第1演出図柄表示領域a3において、仮停止表示されている右図柄と同一の種類の右図柄が出現し、出現した右図柄が仮停止表示されるか否かを煽る内容の表示が実行された後に、出現した右図柄が仮停止表示され、リーチ状態が形成される内容の表示が実行される。この際、右図柄が仮停止表示されるか否かを煽る内容の表示の実行中に、テンパイ煽り画像が表示される。
これによって、「テンパイ煽り(成立)」は、リーチ状態が形成される内容の演出となる。
【0396】
「リーチ(はずれ)」は、リーチ状態の形成中に実行される演出であって、「REG図柄」が成立するか否かを煽った後に、「REG図柄」の成立が回避される内容の演出となっている。
具体的に、「リーチ(はずれ)」では、左図柄及び右図柄がリーチ状態を形成している期間中に、リーチ演出画像が表示された後に、左図柄及び右図柄と異なる種類の中図柄が仮停止表示される。
「リーチ演出画像」は、左図柄及び右図柄と同一の種類の中図柄が仮停止表示されること(「REG図柄」が成立すること)を煽る内容の演出画像となっている。
【0397】
「リーチ(発展)」は、リーチ状態の形成中に実行される演出であって、「REG図柄」が成立するか否かを煽った後に、「REG図柄」の成立が回避される内容の演出が実行され、その後、中図柄の変動表示が再開され、その後、リーチ状態から発展リーチ状態に発展する内容の演出となっている。
「発展リーチ状態」は、リーチ状態を形成している2つの第1特別図柄z1が、縮小表示される状態となっている。本実施形態では、リーチ状態を形成さしている左図柄及び右図柄が、縮小された上で、表示画面31の上端部に表示されることによって、発展リーチ状態が形成される。なお、発展リーチ状態が形成されている期間中、中図柄については、非表示となる。
具体的に、「リーチ(発展)」では、左図柄及び右図柄がリーチ状態を形成している期間中に、リーチ演出画像が表示された後に、左図柄及び右図柄と異なる種類の中図柄が仮停止表示され、その後、中図柄の変動表示が再開され、その後、発展リーチ状態が形成される。
【0398】
「発展リーチ(はずれ)」は、「リーチ(発展)」に続いて実行される演出となっている。すなわち、「発展リーチ(はずれ)」は、発展リーチ状態の形成中に実行される演出であって、「REG図柄」が成立するか否かを煽った後に、「REG図柄」の成立を逃す内容の演出となっている。
具体的に、「発展リーチ(はずれ)」では、左図柄及び右図柄が発展リーチ状態を形成している期間中に、発展リーチ演出画像が表示された後に、左図柄及び右図柄と異なる種類の中図柄が仮停止表示される。
「発展リーチ演出画像」は、左図柄及び右図柄と同一の種類の中図柄が仮停止表示されること(「REG図柄」が成立すること)を煽る内容の演出画像となっている。
【0399】
「発展リーチ(当り)」は、「リーチ(発展)」に続いて実行される演出となっている。すなわち、「発展リーチ(当り)」は、発展リーチ状態の形成中に実行される演出であって、「REG図柄」が成立するか否かを煽った後に、「REG図柄」が成立する内容の演出となっている。
具体的に、「発展リーチ(当り)」では、左図柄及び右図柄が発展リーチ状態を形成している期間中に、発展リーチ演出画像が表示された後に、左図柄及び右図柄と同一の種類の中図柄が仮停止表示される。
【0400】
「一発告知」(「一発告知(はずれ)」・「一発告知(当り)」)は、「テンパイ煽り(成立)」に続いて実行される演出となっている。すなわち、「一発告知」(「一発告知(はずれ)」・「一発告知(当り)」)は、リーチ状態の形成中に実行される演出であって、演出ボタン5bの押下操作に応じて、「REG図柄」が成立するか否か(特別図柄抽選に当選したか否か)を示唆(報知)する内容の演出となっている。
「一発告知」(「一発告知(はずれ)」・「一発告知(当り)」)の実行中には、操作有効期間が設定される。そして、操作有効期間中には、演出ボタン5bの押下操作が有効とされる。一方、操作有効期間外には、演出ボタン5bの押下操作が無効とされる。
「一発告知」(「一発告知(はずれ)」・「一発告知(当り)」)では、その開始から所定時間の経過に応じて、操作有効期間が開始する。そして、操作有効期間の開始から所定有効時間が経過したこと、及び、演出ボタン5bの押下操作が検出された回数が所定回数(本実施形態では、1[回])に達したこと、のうち、何れかの条件の成立に応じて、操作有効期間が終了する。
「一発告知」(「一発告知(はずれ)」・「一発告知(当り)」)では、操作有効期間の終了(所定有効時間の経過、又は、演出ボタン5bの押下操作の検出)に応じて、表示画面31aにおいて、告知画像が表示される。
「告知画像」は、「REG図柄」が成立するか否か(特別図柄抽選に当選したか否か)を示唆(報知)する内容の演出画像となっている。
特に、「一発告知(当り)では、告知画像として、「REG図柄」の成立(当選)を示唆(報知する)内容の「告知画像(当り)」が表示される。
一方、「一発告知(はずれ)」では、告知画像として、「REG図柄」の不成立(落選)を示唆(報知する)内容の「告知画像(はずれ)」が表示される。
【0401】
「再抽選」は、「REG図柄」の成立(「擬似変動」、「発展リーチ(当り)」、「一発告知」等)に続いて実行される演出となっている。「再抽選」は、成立した「REG図柄」が「BIG図柄」に昇格するか否かを煽る内容の演出となっている。この際、「再抽選」は、演出上のものであり、実際に抽選が実行されるものではない。
本実施形態では、特
図1遊技情報に基づく特図当り判定の結果が当選(「大当り」又は「小当り」)である場合、第1特図変動演出を構成する要素演出のうち、最後の要素演出として、必ず、「再抽選」が実行される。一方、特
図1遊技情報に基づく特図当り判定の結果が「はずれ」である場合には、「REG図柄」が成立することがないため、「再抽選」が実行されることはない。
具体的に、「再抽選」は、「REG図柄」が成立(仮停止表示)している期間中に実行される。「再抽選」では、「REG図柄」が成立(仮停止表示)している期間中に、表示画面31aにおいて、再抽選画像が表示される。
「再抽選画像」は、「REG図柄」が「BIG図柄」に昇格するか否かを煽る内容の演出画像となっている。本実施形態に係る再抽選画像は、味方キャラクターと敵キャラクターとが対戦を行う内容の演出画像となっている。特に、特図図柄判定の結果が「BIGボーナス」である場合には、再抽選画像として、味方キャラクターが敵キャラクターに勝利する内容の再抽選画像が表示される。一方、特図図柄判定の結果が「REGボーナス」である場合には、再抽選画像として、味方キャラクターが敵キャラクターに敗北する内容の再抽選画像が表示される。
【0402】
次に、第2特別図柄の変動表示中に実行される特図変動演出(以下、「第2特図変動演出」とする)を説明する。
第2特図変動演出は、ミニ図柄変動表示のみから構成される。すなわち、第2特図変動演出には、上記の要素演出が含まれることがない。
「ミニ図柄変動表示」は、通常変動表示と比較して縮小された第1演出図柄z1(左図柄、中図柄及び右図柄)による変動表示となっている。
本実施形態では、初回ボーナスセットの開始から、最終回のボーナスセット(初回ボーナスセット又は継続ボーナスセット)の終了までの期間(以下、「ボーナス期間」とする)中に、後述する「BIGボーナス演出」が実行される。これによって、ボーナス期間中に含まれる複数回の「ボーナス」について、一連の「ボーナス」のように演出している。
したがって、各回の第2特別図柄の変動表示中には、「初当り」に応じて開始された「BIGボーナス演出」が、引き続き実行されることになる。
このため、第2特図変動演出として、ミニ図変動表示のみを実行することにより、「BIGボーナス演出」が阻害されることを防止している。なお、ボーナス期間中には、後述するメイン予告演出についても実行されない。
【0403】
(特図停止演出)
次に、パチンコ機1において実行される特図停止演出を説明する。
「特図停止演出」は、特別図柄の停止表示中に実行される演出となっている。
第1特別図柄の停止表示中に実行される特図停止演出では、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3のそれぞれにおいて、第1演出図柄z1が停止表示されるとともに、第2演出図柄表示領域a4において、第2演出図柄z2が停止表示される。
一方、第2特別図柄の停止表示中に実行される特図停止演出は、「ミニ図柄停止表示」のみから構成される。「ミニ図柄停止表示」は、通常変動表示と比較して縮小された第1演出図柄z1(左図柄、中図柄及び右図柄)による停止表示となっている。
【0404】
(メイン予告演出)
次に、パチンコ機1において実行されるメイン予告演出を説明する。
「メイン予告演出」は、第1特図変動演出中に実行される演出であって、当該第1特図変動演出に係る始動判定(特図当り判定、特図図柄判定、特図変動パターン判定等)の結果を示唆する演出となっている。なお、第2特図変動演出中には、メイン予告演出が実行されない。
本実施形態では、メイン予告演出は、特図図柄判定の結果(具体的には、「大当り図柄」又は「小当り図柄」である可能性)を示唆する。
特に、パチンコ機1では、メイン予告演出の種別として、演出内容が異なる複数の種別が規定されている。そして、第1特図変動演出を構成する要素演出の内容等に応じて、当該第1特図変動演出中に実行するメイン予告演出の種別が選択される。
【0405】
(当選演出)
次に、パチンコ機1において実行される当選演出を説明する。
当選演出は、「ボーナス」(小当り遊技状態・大当り遊技状態)中に実行される演出となっている。
特に、パチンコ機1では、ボーナス期間中に、「BIGボーナス演出」が実行される。
「BIGボーナス演出」は、ボーナス期間中であることを示唆(報知)する演出となっている。
ここで、「ボーナス期間」は、「初当り」の開始から、「REGボーナス」に係る残保留ボーナスの終了までの期間となっている。したがって、「初当り」の開始に応じて、「BIGボーナス演出」が開始され、「REGボーナス」に係る残保留ボーナスの終了に応じて、当該「BIGボーナス演出」が終了される。そして、ボーナス期間中には、大当り遊技状態の生起中、小当り遊技状態の生起中、第2特別図柄の変動表示中、第2特別図柄の停止表示中等を通して、「BIGボーナス演出」が継続される。
この際、ボーナス期間中において、V回避打ちを実行する回数が多くなるほど、当該ボーナス期間が長くなり、その結果、「BIGボーナス演出」を長く(終盤に近い場面まで)視聴することが可能となる。
【0406】
また、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選に基づいて「REGボーナス」に当選した場合、当該ボーナス(小当り遊技状態・大当り遊技状態)中に、「REGボーナス演出」が実行される。
特に、パチンコ機1では、「REBボーナス演出」において、設定値領域に設定されている値(設定値)が示唆される。
具体的に、「REBボーナス演出」では、所定のタイミング(例えば、所定回のラウンドの開始時等)で、表示画面31aにおいて、キャラクターカードが出現する。そして、出現したキャラクターカードの種別によって、設定値領域に設定されている値(設定値)が示唆される。
本実施形態では、キャラクターカードの種別として、「キャラクターAカード」と、「キャラクターBカード」と、「キャラクターCカード」と、「キャラクターDカード」と、が規定されている。
そして、キャラクターカードの各種別の高設定期待度は、高設定期待度が高いものから順に、「キャラクターAカード」、「キャラクターBカード」、「キャラクターCカード」、「キャラクターDカード」(高設定待度高→高設定待度低)となるように規定されている。
「高設定期待度」とは、当該種別のキャラクターカードが出現した場合に設定値領域に設定されている値が高設定値(例えば、「4」以上の値)である可能性(度合い)となっている。
これによって、遊技者は、出現したキャラクターカードの種別に基づいて、設定値領域に設定されている値(設定値)を予測することが可能となる。
【0407】
(客待ち演出)
次に、パチンコ機1において実行される客待ち演出を説明する。
客待ち演出は、客待ち状態中に実行される演出となっている。
「客待ち状態」は、特別遊技(特別図柄の変動表示・停止表示、小当り遊技状態、及び、大当り遊技状態)が実行されていない状態となっている。本実施形態では、デモ指定コマンドの受信に応じて、客待ち状態が開始される。また、客待ち状態中における保留数の増加を指定する保留数指定コマンドの受信(始動口51,52への遊技球の入球の検出・特図遊技情報の取得)に応じて、客待ち状態が終了される。
客待ち演出は、客待ち状態の開始から所定時間が経過したことに応じて開始され、客待ち状態の終了に応じて終了される。
特に、パチンコ機1では、客待ち演出において、設定値領域に設定されている値(設定値)が示唆される。この際、客待ち演出では、「REGボーナス演出」と異なる方法により、設定値領域に設定されている値(設定値)が示唆される。
【0408】
具体的に、客待ち演出の実行中には、表示画面31aにおいて、客待ち演出画面が表示される。そして、客待ち演出画面には、100G内連荘数を間接的に示唆する情報、BIGボーナス割合を間接的に示唆する情報、BIGボーナス中獲得球数を間接的に示唆する情報、総回転数を間接的に示唆する情報、大当り確率を間接的に示唆する情報等が表示される。これによって、遊技者は、表示された各種情報に基づいて、設定値領域に設定されている値(設定値)を予測することが可能となる。
「100G内連荘数」は、過去100[回]の特別図柄抽選のうち、「大当り」又は「小当り」に当選した回数となっている。これによって、「100G内連荘数」が多いほど、設定値領域に設定されている値が大きい値であることが間接的に示唆される。
「BIGボーナス中獲得球数」は、1[回]の「BIGボーナス」中に獲得された賞球数の平均となっている。「BIGボーナス中獲得球数」が多いほど、過去に上手い遊技者が遊技していたこと(上手い遊技者が高設定であると予測して遊技を継続していたこと)が示唆され、その結果、設定値領域に設定されている値が大きい値であることが間接的に示唆される。
「総回転数」は、当日に実行された特別図柄抽選の合計回数となっている。「総回転数」が多いほど、過去に長時間の遊技(稼働)が実行されていたこと(遊技者が高設定であると予測して長時間の遊技が実行されていたこと)が示唆され、その結果、設定値領域に設定されている値が大きい値であることが間接的に示唆される。
なお、「BIGボーナス割合」及び「大当り確率」については、設定値領域に設定されている値が、比較的、直接的に示唆されることになる。
【0409】
(演出モードについて)
次に、パチンコ機1において選択・設定される演出モードについて説明する。
図57は、演出モードAに対応する第1特図変動演出の流れを示す図である。
図58は、演出モードBに対応する第1特図変動演出の流れを示す図である。
図59は、演出モードCに対応する第1特図変動演出の流れを示す図である。
パチンコ機1では、3種類の演出モード(「演出モードA」~「演出モードC」)が規定されており、遊技者の選択により、3種類の演出モードのうち何れかの演出モードを選択・設定することが可能となっている。そして、各種演出の態様が、選択・設定された演出モードに応じた態様となる。
【0410】
具体的に、演出制御基板300のDRAM304には、演出モードフラグ領域が設けられている。演出モードフラグ領域には、選択された演出モードを指定する情報が設定(記憶)される。
本実施形態では、保留演出、保留予告演出、第1特図変動演出、特図停止演出、メイン予告演出、第1演出図柄z1、背景画像、インターフェース画像等の態様が、選択・設定された演出モードに応じた態様となる。一方、第2特図変動演出、当選演出、客待ち演出等の態様については、全ての演出モードで共通となっている。
「インターフェース画像」は、演出図柄表示領域a1~a3の周囲を装飾する画像となっている。具体的に、インターフェース画像は、第1演出図柄z1が表示される位置、保留図柄hが表示される位置等を画定する画像となっている。
「背景画像」は、第1演出図柄z1の背景となる画像となっている。
特に、「演出モードA」~「演出モードC」において、保留演出、保留予告演出、第1特図変動演出、特図停止演出、メイン予告演出、第1演出図柄z1、背景画像、インターフェース画像等の態様が大きく異なることにより、一のパチンコ機1において、演出モードを変更することで、恰も異なる機種を遊技しているような印象を遊技者に付与することが可能となる。
【0411】
すなわち、本実施形態では、保留演出の態様(具体的には、演出シナリオデータ)として、「演出モードA」~「演出モードC」のそれぞれに対応する態様が規定されている。そして、保留演出が実行される場合には、当該保留演出の態様として、設定されている演出モードに対応する態様が選択・設定される。これによって、設定されている演出モードに対応する態様の保留演出が実行される。この際、本実施形態では、保留演出のシナリオ、保留図柄hの態様等が、設定されている演出モードに応じて変化する。
また、保留予告演出の態様(具体的には、演出シナリオデータ)として、「演出モードA」~「演出モードC」のそれぞれに対応する態様が規定されている。そして、保留予告演出が実行される場合には、当該保留予告演出の態様として、設定されている演出モードに対応する態様が選択・設定される。これによって、設定されている演出モードに対応する態様の保留予告演出が実行される。この際、本実施形態では、保留予告演出のシナリオ、予告対象保留図柄hyの態様等が、設定されている演出モードに応じて変化する。
【0412】
また、第1特図変動演出の態様(具体的には、演出シナリオデータ)として、「演出モードA」~「演出モードC」のそれぞれに対応する態様が規定されている。そして、第1特図変動演出が実行される場合には、当該第1特図変動演出の態様として、設定されている演出モードに対応する態様が選択・設定される。これによって、設定されている演出モードに対応する態様の第1特図変動演出が実行される。この際、本実施形態では、第1特図変動演出のシナリオ、第1演出図柄z1の態様(種別)、第1演出図柄z1の背景画像の態様(種別)、要素演出の態様(種別)等が、設定されている演出モードに応じて変化する。
ここで、上記のように、変動モード指定コマンドが指定する変動モード番号と、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン番号と、の組み合わせ(以下、「変動尺パターン」とする)に応じて、演出シナリオデータが選択される。そして、第1特図変動演出は、選択された演出シナリオデータにしたがって、一又は複数の要素演出が、順次、実行されることにより構成される。
特に、本実施形態では、全ての変動尺パターンについて、各変動尺パターンに対応する演出シナリオデータとして、「演出モードA」に対応する演出シナリオデータと、「演出モードB」に対応する演出シナリオデータと、「演出モードC」に対応する演出シナリオデータと、が規定されている。また、「演出モードA」~「演出モードC」のそれぞれに対応する要素演出が規定されている。
そして、「演出モードA」に対応する演出シナリオデータでは、「演出モードA」に対応する要素演出のみから、第1特図変動演出が構成される(後述するモード遷移予告演出を除く)。
一方、「演出モードB」に対応する演出シナリオデータでは、「演出モードB」に対応する要素演出のみから、第1特図変動演出が構成される(後述するモード遷移予告演出を除く)。
一方、「演出モードC」に対応する演出シナリオデータでは、「演出モードC」に対応する要素演出のみから、第1特図変動演出が構成される(後述するモード遷移予告演出を除く)。
【0413】
詳細に、本実施形態では、「演出モードA」に対応する要素演出として、「通常変動A」、「テンパイ煽り(ガセ)A」、「テンパイ煽り(成立)A」、「リーチ(はずれ)A」、「リーチ(発展)」、「発展リーチ(はずれ)A1」~「発展リーチ(はずれ)A5」、「発展リーチ(当り)A1」~「発展リーチ(当り)A5」、「再抽選A1」~「再抽選A5」等が規定されている。そして、「演出モードA」に対応する第1特図変動演出は、これらの要素演出のうち、一又は複数が組み合わされて構成される。
特に、「演出モードA」に対応する第1特図変動演出では、「擬似変動」、「一発告知(はずれ)」、「一発告知(当り)」等が実行されることがない。
これによって、「演出モードA」に対応する第1特図変動演出は、主に、下記の第1~第4の流れで、演出内容が進行する。なお、第1~第3の流れについては、第1特別図柄抽選の結果が落選(「はずれ」)である場合に選択される。一方、第4の流れについては、第1特別図柄抽選の結果が当選(「大当り」又は「小当り」)である場合に選択される。
図57(a)に示すように、第1の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動A」が実行され、その後、「テンパイ煽り(ガセ)A」が実行され、当該「テンパイ煽り(ガセ)A」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
図57(b)に示すように、第2の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動A」が実行され、その後、「テンパイ煽り(成立)A」が実行され、その後、「リーチ(はずれ)A」が実行され、当該「リーチ(はずれ)A」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
図57(c)に示すように、第3の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動A」が実行され、その後、「テンパイ煽り(成立)A」が実行され、その後、「リーチ(発展)」が実行され、その後、「発展リーチ(はずれ)A1」~「発展リーチ(はずれ)A5」のうち、何れかの「発展リーチ(はずれ)」が実行され、当該「発展リーチ(はずれ)」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
図57(d)に示すように、第4の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動A」が実行され、その後、「テンパイ煽り(成立)A」が実行され、その後、「リーチ(発展)」が実行され、その後、「発展リーチ(当り)A1」~「発展リーチ(当り)A5」のうち、何れかの「発展リーチ(当り)」が実行され、その後、「再抽選A1」~「再抽選A5」のうち、何れかの「再抽選」が実行され、当該「再抽選」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
以上により、「演出モードA」に対応する第1特図変動演出では、主として、「発展リーチ」(発展リーチ演出画像)に発展するか否かと、「リーチ(発展)」後に発展する「発展リーチ」(発展リーチ演出画像)の種別と、に基づいて、遊技者の期待感を煽る演出内容となる。
【0414】
一方、本実施形態では、「演出モードB」に対応する要素演出として、「通常変動B」、「テンパイ煽り(ガセ)B1」~「テンパイ煽り(ガセ)B5」、「テンパイ煽り(成立)B1」~「テンパイ煽り(成立)B5」、「一発告知(はずれ)」、「一発告知(当り)」、「再抽選B1」~「再抽選B5」等が規定されている。そして、「演出モードB」に対応する第1特図変動演出は、これらの要素演出のうち、一又は複数が組み合わされて構成される。
特に、「演出モードB」に対応する第1特図変動演出では、「擬似変動」、「リーチ(はずれ)」、「リーチ(発展)」、「発展リーチ(はずれ)」、「発展リーチ(当り)」等が実行されることがない。
これによって、「演出モードB」に対応する第1特図変動演出は、主に、下記の第1~第3の流れで、演出内容が進行する。なお、第1及び第2の流れについては、第1特別図柄抽選の結果が落選(「はずれ」)である場合に選択される。一方、第3の流れについては、第1特別図柄抽選の結果が当選(「大当り」又は「小当り」)である場合に選択される。
図58(a)に示すように、第1の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動B」が実行され、その後、「テンパイ煽り(ガセ)B1」~「テンパイ煽り(ガセ)B5」のうち、何れかの「テンパイ煽り(ガセ)」が実行され、当該「テンパイ煽り(ガセ)」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
図58(b)に示すように、第2の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動B」が実行され、その後、「テンパイ煽り(成立)B1」~「テンパイ煽り(成立)B5」のうち、何れかの「テンパイ煽り(成立)」が実行され、その後、「一発告知(はずれ)」が実行され、当該「一発告知(はずれ)」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
図58(c)に示すように、第3の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、まず、「通常変動B」が実行され、その後、「テンパイ煽り(成立)B1」~「テンパイ煽り(成立)B5」のうち、何れかの「テンパイ煽り(成立)」が実行され、その後、「一発告知(当り)」が実行され、その後、「再抽選B1」~「再抽選B5」のうち、何れかの「再抽選」が実行され、当該「再抽選」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
以上により、「演出モードB」に対応する第1特図変動演出では、主として、テンパイ(リーチ目)が成立するか否かと、「一発告知」(告知画像)の内容と、に基づいて、遊技者の期待感を煽る演出内容となる。
【0415】
一方、本実施形態では、「演出モードC」に対応する要素演出として、「擬似変動」、「再抽選C1」~「再抽選C5」等が規定されている。そして、「演出モードC」に対応する第1特図変動演出は、これらの要素演出のうち、一又は複数が組み合わされて構成される。
特に、「演出モードC」に対応する第1特図変動演出では、「通常変動」、「テンパイ煽り(ガセ)」、「テンパイ煽り(成立)」、「リーチ(はずれ)」、「リーチ(発展)」、「発展リーチ(はずれ)」、「発展リーチ(当り)」、「一発告知(はずれ)」、「一発告知(当り)」等が実行されることがない。
これによって、「演出モードC」に対応する第1特図変動演出は、主に、複数回の「擬似変動」によって、演出が構成され、「はずれ目」、「リーチ目」、「チャンス目」又は「REG図柄」の仮停止表示が、テンポ良く、連続する。
具体的に、「演出モードC」に対応する第1特図変動演出は、下記の第1又は第2の流れで、演出内容が進行する。なお、第1の流れについては、第1特別図柄抽選の結果が落選(「はずれ」)である場合に選択される。一方、第2の流れについては、第1特別図柄抽選の結果が当選(「大当り」又は「小当り」)である場合に選択される。
図59(a)に示すように、第1の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、複数回の「擬似変動」が繰り返し実行され、最終回の「擬似変動」において、「はずれ目」が仮停止表示され、これによって、第1特図変動演出が終了する。
図59(b)に示すように、第2の流れでは、第1特図変動演出の開始に応じて、複数回の「擬似変動」が繰り返し実行され、最終回の「擬似変動」において、「REG図柄」が仮停止表示され、その後、「再抽選C1」~「再抽選C5」のうち、何れかの「再抽選」が実行され、当該「再抽選」の終了により、第1特図変動演出が終了する。
以上により、「演出モードC」に対応する第1特図変動演出では、主として、チャンス目・リーチ目が成立するか否かに基づいて、遊技者の期待感を煽る演出内容となる。この際、「リーチ目」が連続して成立すること、「チャンス目」が成立すること等により、当選期待度が向上する。
【0416】
また、本実施形態では、第1特図停止演出の態様(具体的には、演出シナリオデータ)として、「演出モードA」~「演出モードC」のそれぞれに対応する態様が規定されている。そして、第1特図停止演出が実行される場合には、当該第1特図停止演出の態様として、設定されている演出モードに対応する態様が選択・設定される。これによって、設定されている演出モードに対応する態様の第1特図停止演出が実行される。この際、本実施形態では、第1演出図柄z1の態様、第1演出図柄z1の背景画像の態様等が、設定されている演出モードに応じて変化する。
また、メイン予告演出の種別(具体的には、演出シナリオデータ)として、「演出モードA」~「演出モードC」のそれぞれに対応する種別が規定されている。そして、メイン予告演出が実行される場合には、設定されている演出モードに対応する種別のメイン予告演出が実行される(後述するモード遷移予告演出の実行時を除く)。
【0417】
(演出モードの選択について)
次に、パチンコ機1における演出モードの選択について説明する。
図60は、客待ち状態中における画面の遷移を示す図である。
図61は、演出モード選択画面の一例を示す図である。
上記のように、パチンコ機1では、デモ指定コマンドの受信に応じて、客待ち状態が開始される。客待ち状態の開始時には、表示画面31aにおいて、遊技中画面(具体的には、遊技の中断時に表示されていた画面)が表示される。
そして、
図60に示すように、客待ち状態の開始から所定時間が経過したことに応じて、表示画面31aの表示が、遊技中画面から客待ち演出画面に移行する。
また、客待ち演出画面の表示中における上キーボタンの押下操作の検出に応じて、表示画面31aの表示が、客待ち演出画面から演出モード選択画面に移行する。
一方、客待ち演出画面の表示中における保留数の増加を指定する保留数指定コマンドの受信(始動口51,52への遊技球の入球の検出・特図遊技情報の取得)に応じて、表示画面31aの表示が、客待ち演出画面から遊技中画面(具体的には、取得された特図遊技情報に基づく特別図柄の変動表示の開始時の画面)に移行する。
さらに、演出モード選択画面の表示中における下キーボタン(戻るボタン)の押下操作の検出に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から客待ち演出画面に移行する。
一方、演出モード選択画面の表示中における演出ボタン5b(決定ボタン)の押下操作の検出に応じて、後述するモード決定ボイスの再生が開始され、当該モード決定ボイスの再生の完了に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から遊技中画面(具体的には、遊技の中断時に表示されていた画面)に移行する。
一方、演出モード選択画面の表示中における保留数の増加を指定する保留数指定コマンドの受信(始動口51,52への遊技球の入球の検出・特図遊技情報の取得)に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から遊技中画面(具体的には、取得された特図遊技情報に基づく特別図柄の変動表示の開始時の画面)に移行する。
【0418】
特に、パチンコ機1では、演出モード選択画面の表示中において、演出モードを選択・変更することが可能となっている。
図61に示すように、演出モード選択画面には、演出モード説明画像gが表示される。
演出モード説明画像gは、選択対象とされている演出モードに対応する演出の内容(特徴・概要)を説明する画像となっている。
本実施形態では、演出モード説明画像gとして、演出モードAに対応する演出モード説明画像Aと、演出モードBに対応する演出モード説明画像Bと、演出モードCに対応する演出モード説明画像Cと、が規定されている。
演出モード説明画像Aは、演出モードAのモード名称の表示と、演出モードAに対応する演出の内容(特徴・概要)を説明する情報の表示と、演出モードAに対応する演出において主役として登場するキャラクターAのプロフィールの表示と、を含んで構成されている。
演出モード説明画像Bは、演出モードBのモード名称の表示と、演出モードBに対応する演出の内容(特徴・概要)を説明する情報の表示と、演出モードBに対応する演出において主役として登場するキャラクターBのプロフィールの表示と、を含んで構成されている。
演出モード説明画像Cは、演出モードCのモード名称の表示と、演出モードCに対応する演出の内容(特徴・概要)を説明する情報の表示と、演出モードCに対応する演出において主役として登場するキャラクターCのプロフィールの表示と、を含んで構成されている。
また、演出モード選択画面には、各種の操作方法を説明する情報が表示される。
本実施形態では、演出モード選択画面において、下キーボタンの押下操作により客待ち演出画面に戻ることを説明する情報、左・右キーボタンの押下操作により選択対象とされている演出モードが変更されることを説明する情報、演出ボタン5bの押下操作により選択対象とされている演出モードが決定(設定・確定)されることを説明する情報等が表示される。
【0419】
演出モード選択画面への移行時には、演出モード選択画面において、DRAM304の演出モードフラグ領域に設定されている情報(設定中の演出モード)に対応する演出モード説明画像gが表示される。
そして、演出モード選択画面の表示中において、左・右キーボタンの押下操作が検出されるごとに、選択対象とされている演出モードが変更されるとともに、演出モード選択画面に表示される演出モード説明画像gの種類が変更される。この際、演出モード選択画面には、選択対象とされている演出モードに対応する演出モード説明画像gが表示される。
例えば、右キーボタンの押下操作が検出されるごとに、選択対象とされている演出モードが、演出モードA、演出モードB、演出モードC、演出モードA・・・の順に変更されるとともに、演出モード選択画面に表示される演出モード説明画像gの種別が、演出モード説明画像A、演出モード説明画像B、演出モード説明画像C、演出モード説明画像A・・・の順に変更される。
同様に、左キーボタンの押下操作が検出されるごとに、選択対象とされている演出モードが、演出モードC、演出モードB、演出モードA、演出モードC・・・の順に変更されるとともに、演出モード選択画面に表示される演出モード説明画像gの種別が、演出モード説明画像C、演出モード説明画像B、演出モード説明画像A、演出モード説明画像C・・・の順に変更される。
【0420】
そして、演出モード選択画面の表示中において、演出ボタン5bの押下操作が検出されると、これに応じて、選択対象とされている演出モードの選択が決定(確定)され、選択が決定された演出モードを指定する情報が、DRAM304の演出モードフラグ領域に設定される。
すなわち、演出モードAが選択対象とされている状態(演出モード選択画面において演出モード説明画像Aが表示されている状態)で演出ボタン5bの押下操作が検出されると、これに応じて、演出モードAを指定する情報が、DRAM304の演出モードフラグ領域に設定される。
一方、演出モードBが選択対象とされている状態(演出モード選択画面において演出モード説明画像Bが表示されている状態)で演出ボタン5bの押下操作が検出されると、これに応じて、演出モードBを指定する情報が、DRAM304の演出モードフラグ領域に設定される。
一方、演出モードCが選択対象とされている状態(演出モード選択画面において演出モード説明画像Cが表示されている状態)で演出ボタン5bの押下操作が検出されると、これに応じて、演出モードCを指定する情報が、DRAM304の演出モードフラグ領域に設定される。
以上により、遊技者は、演出モード選択画面の表示中において、演出モードを選択・変更することが可能となる。
【0421】
(演出モード選択画面の表示中に実行される音演出)
次に、演出モード選択画面の表示中に実行される音演出を説明する。
図62は、モード説明ボイスのデータ構成を示す図である。
図63は、モード決定ボイスのデータ構成を示す図である。
図64は、モード説明ボイスの再生中に各種ボタンの押下操作が検出された場合における音演出の遷移を示す図である。
図65は、モード説明ボイス又はモード決定ボイスの再生中に保留入賞が発生した場合における音演出の遷移を示す図である。
パチンコ機1では、演出モード選択画面の表示中において、各種ボタン(左・右キーボタン、下キーボタン・演出ボタン5b)の押下操作の検出に応じて、各種音演出(後述するモード説明ボイスの再生、後述するモード決定ボイスの再生、後述するボタン効果音cの再生等)が実行される。
【0422】
(モード説明ボイス)
まず、モード説明ボイスについて説明する。
演出モード選択画面の表示中には、左・右キーボタン(選択ボタン)の押下操作が検出されるごとに、モード説明ボイスが再生(出力)される。この際、左・右キーボタン(選択ボタン)の押下操作の検出に応じて、モード説明ボイスの再生が開始される。
すなわち、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、左・右キーボタンの押下操作が検出されるごとに、選択対象とされている演出モードが変更されるとともに、演出モード選択画面に表示される演出モード説明画像gの種類が変更される。
この際、選択対象とされている演出モードの変更に伴い、変更後の演出モードに対応するモード説明ボイスが再生(出力)される。換言すると、演出モード画面に表示される演出モード説明画像gの種類の変更に伴い、変更後の演出モード説明画像gの種類に対応するモード説明ボイスが再生(出力)される。
【0423】
「モード説明ボイス」は、選択対象とされている演出モードを示唆(報知)する演出音(音演出)となっている。モード説明ボイスは、所定の演出尺(演出時間・演出長)で構成される。本実施形態では、モード説明ボイスの演出尺として、15.0[s]が規定されている。モード説明ボイスは、ボタン効果音と、モード説明音声と、を含んで構成されている。
特に、
図62に示すように、モード説明ボイスは、ボタン効果音及びモード説明音声を一体(一連)の音声データとすることにより構成されている。この際、モード説明ボイスでは、まず、ボタン効果音が再生され、当該ボタン効果音の再生の終了後に、モード説明音声が再生されるように構成されている。
ここで、ボタン効果音及びモード説明音声を個別の音声データとして構成した場合、ボタン効果音及びモード説明音声を再生するにあたって、ボタン効果音及びモード説明音声を個別のトラックに登録する必要があり、再生に必要となるトラック数が増加する。
そこで、ボタン効果音及びモード説明音声を一体の音声データとして構成することにより、ボタン効果音及びモード説明音声を再生するにあたって、一のトラックに登録すれば足りるため、再生に必要となるトラック数の増加を抑制することが可能となる。
「ボタン効果音」は、左・右キーボタン(選択ボタン)の押下操作が検出されたことを示す効果音(SE:Sound Effect)となっている。
「モード説明音声」は、選択対象とされている演出モードに関する情報を説明する内容の音声(voice・声)となっている。具体的に、モード説明音声では、選択対象とされている演出モードのモード名称、選択対象とされている演出モードに対応する演出の内容(特徴・概要)、選択対象としている演出モードに対応する演出において主役として登場するキャラクターのプロフィール等に関する情報が、選択対象とされている演出モードに対応するキャラクターの声により説明される。
本実施形態では、モード説明ボイスとして、演出モードA(演出モード説明画像A)に対応するモード説明ボイスAと、演出モードB(演出モード説明画像B)に対応するモード説明ボイスBと、演出モードC(演出モード説明画像C)に対応するモード説明ボイスCと、が規定されている。
【0424】
モード説明ボイスA、モード説明ボイスB、及び、モード説明ボイスCでは、ボタン効果音の内容が共通しており、モード説明音声の内容が異なっている。
すなわち、モード説明ボイスAに含まれるボタン効果音の内容、モード説明ボイスBに含まれるボタン効果音の内容、及び、モード説明ボイスCに含まれるボタン効果音の内容は、互いに同一となっている。本実施形態では、モード説明ボイスA、モード説明ボイスB、及び、モード説明ボイスCには、ボタン効果音として、ボタン効果音aが含まれている。ここで、ボタン効果音a、後述するボタン効果音b、及び、後述するボタン効果音cは、互いに異なる内容(効果音)となっている。
一方、モード説明ボイスAに含まれるモード説明音声の内容、モード説明ボイスBに含まれるモード説明音声の内容、及び、モード説明ボイスCに含まれるモード説明音声の内容は、互いに異なっている。本実施形態では、モード説明ボイスAには、モード説明音声として、モード説明音声aが含まれている。一方、モード説明ボイスBには、モード説明音声として、モード説明音声bが含まれている。一方、モード説明ボイスCには、モード説明音声として、モード説明音声cが含まれている。
モード説明音声aは、演出モードAのモード名称、演出モードAに対応する演出の内容(特徴・概要)、演出モードAに対応する演出において主役として登場するキャラクターA等に関する情報を、キャラクターAの声により説明する音声となっている。
モード説明音声bは、演出モードBのモード名称、演出モードBに対応する演出の内容(特徴・概要)、演出モードBに対応する演出において主役として登場するキャラクターB等に関する情報を、キャラクターBの声により説明する音声となっている。
モード説明音声cは、演出モードCのモード名称、演出モードCに対応する演出の内容(特徴・概要)、演出モードCに対応する演出において主役として登場するキャラクターC等に関する情報を、キャラクターCの声により説明する音声となっている。
【0425】
そして、左・右キーボタンの押下操作の検出に応じて、演出モードAが選択対象とされる場合(演出モード説明画像Aが表示される場合)には、当該検出に応じて、モード説明ボイスAの再生が開始される。
一方、左・右キーボタンの押下操作の検出に応じて、演出モードBが選択対象とされる場合(演出モード説明画像Bが表示される場合)には、当該検出に応じて、モード説明ボイスBの再生が開始される。
一方、左・右キーボタンの押下操作の検出に応じて、演出モードCが選択対象とされる場合(演出モード説明画像Bが表示される場合)には、当該検出に応じて、モード説明ボイスCの再生が開始される。
【0426】
(モード決定ボイス)
次に、モード決定ボイスについて説明する。
演出モード選択画面の表示中には、演出ボタン5bの押下操作の検出に応じて、モード決定ボイスの再生が開始される。
すなわち、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、演出ボタン5bの押下操作が検出されると、選択対象とされている演出モードの選択が決定(確定)され、当該演出モードを指定する情報が、DRAM304の演出モードフラグ領域に設定される。
この際、選択対象とされている演出モードの選択の決定に伴い、決定された演出モードに対応するモード決定ボイスが再生(出力)される。
【0427】
「モード決定ボイス」は、演出モードの選択が決定(確定)されたこと、及び、決定された演出モードを示唆(報知)する演出音(音演出)となっている。モード決定ボイスは、所定の演出尺(演出時間・演出長)で構成される。ここで、モード決定ボイスの演出尺は、モード説明ボイスの演出尺より短い時間とされている。本実施形態では、モード決定ボイスの演出尺として、5.0[s]が規定されている。モード決定ボイスは、ボタン効果音と、モード決定音声と、を含んで構成されている。
特に、
図63に示すように、モード決定ボイスは、ボタン効果音及びモード決定音声を一体(一連)の音声データとすることにより構成されている。この際、モード決定ボイスでは、まず、ボタン効果音が再生され、当該ボタン効果音の再生の終了後に、モード決定音声が再生されるように構成されている。これによって、モード説明ボイスの場合と同様に、ボタン効果音及びモード決定音声を再生するにあたって、一のトラックに登録すれば足りるため、再生に必要となるトラック数の増加を抑制することが可能となる。
「ボタン効果音」は、演出ボタン5b(決定ボタン)の押下操作が検出されたことを示す効果音(SE:Sound Effect)となっている。
「モード決定音声」は、決定された演出モードに関する音声(voice・声)となっている。具体的に、モード決定音声では、決定された演出モードに対応する演出において主役として登場するキャラクターの台詞が、当該キャラクターの声により発せられる。これによって、決定された演出モードが間接的に示唆(報知)される。
本実施形態では、モード決定ボイスとして、演出モードAに対応するモード決定ボイスAと、演出モードBに対応するモード決定ボイスBと、演出モードCに対応するモード決定ボイスCと、が規定されている。
【0428】
モード決定ボイスA、モード決定ボイスB、及び、モード決定ボイスCでは、ボタン効果音の内容が共通しており、モード決定音声の内容が異なっている。
すなわち、モード決定ボイスAに含まれるボタン効果音の内容、モード決定ボイスBに含まれるボタン効果音の内容、及び、モード決定ボイスCに含まれるボタン効果音の内容は、互いに同一となっている。本実施形態では、モード決定ボイスA、モード決定ボイスB及びモード決定ボイスCには、ボタン効果音として、ボタン効果音bが含まれている。
一方、モード決定ボイスAに含まれるモード決定音声の内容、モード決定ボイスBに含まれるモード決定音声の内容、及び、モード決定ボイスCに含まれるモード決定音声の内容は、互いに異なっている。本実施形態では、モード決定ボイスAには、モード決定音声として、モード決定音声aが含まれている。一方、モード決定ボイスBには、モード決定音声として、モード決定音声bが含まれている。一方、モード決定ボイスCには、モード決定音声として、モード決定音声cが含まれている。
モード決定音声aは、演出モードAに対応するキャラクターAの台詞を、当該キャラクターAの声により発する音声となっている。
モード決定音声bは、演出モードBに対応するキャラクターBの台詞を、当該キャラクターBの声により発する音声となっている。
モード決定音声cは、演出モードCに対応するキャラクターCの台詞を、当該キャラクターCの声により発する音声となっている。
【0429】
そして、演出ボタン5bの押下操作の検出に応じて、演出モードAの選択が決定された場合には、当該検出に応じて、モード決定ボイスAの再生が開始される。
一方、演出ボタン5bの押下操作の検出に応じて、演出モードBの選択が決定された場合には、当該検出に応じて、モード決定ボイスBの再生が開始される。
一方、演出ボタン5bの押下操作の検出に応じて、演出モードCの選択が決定された場合には、当該検出に応じて、モード決定ボイスCの再生が開始される。
【0430】
(ボタン効果音c)
次に、ボタン効果音cについて説明する。
演出モード選択画面の表示中には、下キーボタンの押下操作の検出に応じて、ボタン効果音cの再生が開始される。
すなわち、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作の検出に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から客待ち演出画面に移行する。
この際、演出モード選択画面から客待ち演出画面への移行に伴い、ボタン効果音cが再生(出力)される。
「ボタン効果音c」は、所定の演出尺(演出時間・演出長)で構成された演出音(音演出)となっている。ボタン効果音cの演出尺は、モード決定ボイスの演出尺より短い時間とされている。本実施形態では、ボタン効果音cの演出尺として、1.0[s]が規定されている。
ボタン効果音cは、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作が検出されたことを示す効果音(SE:Sound Effect)となっている。
【0431】
(音演出の遷移について)
次に、音演出の遷移について説明する。
上記のように、モード説明ボイスは、15.0[s]の演出尺により構成されている。これによって、モード説明ボイスの再生は、その開始から15.0[s]の経過により完了(終了)する。
特に、モード説明ボイスの再生中に、各種ボタンの押下操作が検出されると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断(終了・停止)される。
【0432】
すなわち、モード説明ボイスの再生中に、左・右キーボタン(選択ボタン)の押下操作が検出されると、これに応じて、再生中のモード説明ボイスについて、その再生が中断される。
具体的に、
図64(a)に示すように、モード説明ボイスは、必ず、トラックxに登録(アサイン)され、当該トラックxにより再生される。
ここで、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、左・右キーボタンの押下操作の検出に応じて、選択対象とされている演出モードが変更されるとともに、変更後の演出モードに対応するモード説明ボイスの再生が開始される。
この際、トラックxによる第1のモード説明ボイスの再生中に、左・右キーボタンの押下操作が検出されると、これに応じて、トラックxに登録されている情報が、第1のモード説明ボイスの再生を指定する情報から、変更後の演出モードに対応する第2のモード説明ボイスの再生を指定する情報に置き換えられる(上書きされる)。
これによって、第1のモード説明ボイスの再生中に、左・右キーボタンの押下操作が検出されると、これに応じて、第1のモード説明ボイスの再生が中断されるとともに、変更後の演出モードに対応する第2のモード説明ボイスの再生が開始される。
例えば、モード説明ボイスAの再生中に、左・右キーボタンの押下操作が検出され、これに応じて、選択対象とされている演出モードが、演出モードAから演出モードBに変更される場合には、左・右キーボタンの押下操作の検出に応じて、モード説明ボイスAが中断されるとともに、モード説明ボイスBの再生が開始される。
【0433】
また、モード説明ボイスの再生中に、演出ボタン5b(決定ボタン)の押下操作が検出されると、これに応じて、再生中のモード説明ボイスについて、その再生が中断される。
具体的に、
図64(b)に示すように、モード説明ボイス及びモード決定ボイスは、異なるトラックに登録(アサイン)される。本実施形態では、モード説明ボイスは、必ず、トラックxに登録(アサイン)され、当該トラックxにより再生される。一方、モード決定ボイスは、必ず、トラックyに登録(アサイン)され、当該トラックyにより再生される。
ここで、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、演出ボタン5bの押下操作の検出に応じて、選択対象とされている演出モードが決定されるとともに、決定された演出モードに対応するモード決定ボイスの再生が開始される。
この際、トラックxによるモード説明ボイスの再生中に、演出ボタン5bの押下操作が検出されると、これに応じて、トラックxの再生が停止されるとともに、トラックyにおいて、決定された演出モードに対応するモード決定ボイスの再生を指定する情報が登録される。
これによって、モード説明ボイスの再生中に、演出ボタン5bの押下操作が検出されると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断されるとともに、決定された演出モードに対応するモード決定ボイスの再生が開始される。
例えば、モード説明ボイスAの再生中に、演出ボタン5bの押下操作が検出され、これに応じて、演出モードAの選択が決定される場合には、演出ボタン5bの押下操作の検出に応じて、モード説明ボイスAが中断されるとともに、モード決定ボイスAの再生が開始される。
【0434】
また、モード説明ボイスの再生中に、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作が検出されると、これに応じて、再生中のモード説明ボイスについて、その再生が中断される。
具体的に、
図64(c)に示すように、モード説明ボイス及びボタン効果音cは、異なるトラックに登録(アサイン)される。ここで、ボタン効果音c及びモード決定ボイスは、同一のトラックに登録(アサイン)される。本実施形態では、モード説明ボイスは、必ず、トラックxに登録(アサイン)され、当該トラックxにより再生される。一方、ボタン効果音cは、必ず、トラックyに登録(アサイン)され、当該トラックyにより再生される。
ここで、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、下キーボタンの押下操作の検出に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から客待ち演出画面に移行するとともに、ボタン効果音cの再生が開始される。
この際、トラックxによるモード説明ボイスの再生中に、下キーボタンの押下操作が検出されると、これに応じて、トラックxの再生が停止されるとともに、トラックyにおいて、ボタン効果音cの再生を指定する情報が登録される。また、ボタン効果音cの再生の開始後に、トラックcにおいて、客待ち演出を構成する音演出(以下、「客待ち演出音」とする)の再生を指定する情報が登録される。
これによって、モード説明ボイスの再生中に、下キーボタンの押下操作が検出されると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断されるとともに、ボタン効果音cの再生が開始され、その後、客待ち演出音の再生が開始される。
例えば、モード説明ボイスAの再生中に、下キーボタンの押下操作が検出されると、これに応じて、モード説明ボイスAが中断されるとともに、ボタン効果音cの再生が開始される。
【0435】
また、モード説明ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断される。
「保留入賞が発生」とは、始動口51,52への遊技球の入球が検出されたこと、特図遊技情報(特
図1遊技情報又は特
図2遊技情報)が取得されたこと、保留数(特
図1保留数又は特
図2保留数)の増加を指定する保留数指定コマンドを受信したこと等を意味する。
具体的に、
図65(a)に示すように、モード説明ボイス、保留入賞音、及び、変動演出音は、異なるトラックに登録(アサイン)される。本実施形態では、モード説明ボイスは、必ず、トラックxに登録(アサイン)され、当該トラックxにより再生される。一方、保留入賞音は、必ず、トラックaに登録(アサイン)され、当該トラックaにより再生される。一方、変動演出音は、必ず、トラックbに登録(アサイン)され、当該トラックbにより再生される。
「保留入賞音」は、保留入賞の発生を示唆(報知)する演出音(音演出)となっている。保留入賞音は、所定の演出尺(演出時間・演出長)で構成された効果音(SE:Sound Effect)となっている。保留入賞音の演出尺は、モード決定ボイスの演出尺より短い時間とされている。本実施形態では、保留入賞音の演出尺として、1.0[s]が規定されている。そして、保留入賞音は、保留入賞の発生に応じて再生(出力)される。すなわち、保留入賞が発生するごとに、保留入賞音が再生される。
「変動演出音」は、特図変動演出を構成する演出音(音演出)となっている。
ここで、演出モード選択画面の表示中には、保留入賞の発生に応じて、表示画面31aの表示が、客待ち演出画面から遊技中画面(具体的には、取得された特図遊技情報に基づく特別図柄の変動表示の開始時の画面)に移行するとともに、保留入賞音の再生が開始される。
この際、トラックxによるモード説明ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、トラックxの再生が停止されるとともに、トラックaにおいて、保留入賞音の再生を指定する情報が登録されるとともに、トラックbにおいて、変動演出音の再生を指定する情報が登録される。
これによって、モード説明ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断されるとともに、保留入賞音の再生及び変動演出音の再生が開始される。
例えば、モード説明ボイスAの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード説明ボイスAが中断されるとともに、保留入賞音の再生及び変動演出音の再生が開始される。
以上により、モード説明ボイスの再生が遊技に関する演出音(保留入賞音、変動演出音等)の再生に重なる事態が防止され、モード説明ボイスの再生が遊技に関する演出音の再生を阻害する事態を防止することが可能となる。
【0436】
一方、上記のように、モード決定ボイスは、5.0[s]の演出尺により構成されている。これによって、モード決定ボイスの再生は、その開始から5.0[s]の経過により完了(終了)する。
特に、上記のように、モード説明ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断される。これに対して、モード決定ボイスの再生中に、保留入賞が発生しても、これに応じて、モード決定ボイスの再生が中断されない。
具体的に、
図65(b)に示すように、モード決定ボイス、保留入賞音、及び、変動演出音は、異なるトラックに登録(アサイン)される。本実施形態では、上記のように、モード決定ボイスは、必ず、トラックyに登録(アサイン)され、当該トラックyにより再生される。一方、保留入賞音は、必ず、トラックaに登録(アサイン)され、当該トラックaにより再生される。一方、変動演出音は、必ず、トラックbに登録(アサイン)され、当該トラックbにより再生される。
ここで、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、演出ボタン5b(決定ボタン)の押下操作の検出に応じて、モード決定ボイスの再生が開始される。そして、通常、当該モード決定ボイスの再生の完了に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から遊技中画面(具体的には、遊技の中断時に表示されていた画面)に移行する。すなわち、通常、モード決定ボイスの再生が完了するまで、演出モード選択画面の表示が維持される。
しかしながら、モード決定ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から遊技中画面(具体的には、取得された特図遊技情報に基づく特別図柄の変動表示の開始時の画面)に移行する。
この際、トラックyによるモード決定ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、トラックyの再生が継続されつつ、トラックaにおいて、保留入賞音の再生を指定する情報が登録されるとともに、トラックbにおいて、変動演出音の再生を指定する情報が登録される。
これによって、モード決定ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード決定ボイスの再生が継続されつつ、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から遊技中画面に移行するとともに、保留入賞音の再生及び変動演出音の再生が開始される。この際、モード決定ボイスは、最後まで再生される。
例えば、モード決定ボイスAの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード決定ボイスAの再生が継続されつつ、保留入賞音の再生及び変動演出音の再生が開始される。この際、表示画面31aの表示については、保留入賞の発生に応じて、演出モード選択画面から遊技中画面に移行する。
以上により、演出モードの選択の決定(確定)を、遊技者に対して明示することが可能となり、演出モードの選択が確定されたか否かを遊技者が認識することができない事態を防止することが可能となる。
【0437】
一方、上記のように、ボタン効果音cは、1.0[s]の演出尺により構成されている。これによって、ボタン効果音cの再生は、その開始から1.0[s]の経過により完了(終了)する。
特に、上記のように、モード説明ボイスの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、モード説明ボイスの再生が中断される。これに対して、ボタン効果音cの再生中に、保留入賞が発生しても、これに応じて、ボタン効果音cの再生が中断されない。
具体的に、ボタン効果音c、保留入賞音、及び、変動演出音は、異なるトラックに登録(アサイン)される。本実施形態では、上記のように、ボタン効果音cは、必ず、トラックyに登録(アサイン)され、当該トラックyにより再生される。一方、保留入賞音は、必ず、トラックaに登録(アサイン)され、当該トラックaにより再生される。一方、変動演出音は、必ず、トラックbに登録(アサイン)され、当該トラックbにより再生される。
ここで、上記のように、演出モード選択画面の表示中には、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作の検出に応じて、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から客待ち演出画面に移行するとともに、ボタン効果音cの再生が開始される。
この際、トラックyによるボタン効果音cの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、トラックyの再生が継続されつつ、トラックaにおいて、保留入賞音の再生を指定する情報が登録されるとともに、トラックbにおいて、変動演出音の再生を指定する情報が登録される。
これによって、ボタン効果音cの再生中に、保留入賞が発生すると、これに応じて、ボタン効果音cの再生が継続されつつ、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から客待ち演出画面に移行するとともに、保留入賞音の再生及び変動演出音の再生が開始される。この際、ボタン効果音cは、最後まで再生される。
以上により、演出モードの選択の中断を、遊技者に対して明示することが可能となり、演出モードの選択が中断されたか否かを遊技者が認識することができない事態を防止することが可能となる。
【0438】
ここで、本実施形態では、モード説明ボイスの再生中(モード説明ボイスの再生の開始から完了までの期間中)において、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作が無効とされる構成としても構わない。
すなわち、モード説明ボイスの再生の開始から完了までの期間中には、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作が検出されても、表示画面31aの表示が、演出モード選択画面から客待ち演出画面に移行することがなく、また、ボタン効果音cの再生が開始されない構成としても構わない。
また、本実施形態では、少なくともモード決定ボイスの再生中(モード決定ボイスの再生の開始から完了までの期間中)において、左・右キーボタン(選択ボタン)及び下キーボタン(戻るボタン)の押下操作が無効とされる構成としても構わない。
これによって、モード決定ボイスの再生中には、演出モード選択画面の表示中であるが、左・右キーボタン(選択ボタン)の押下操作が検出されても、演出モード選択画面に表示されている演出モード説明画像gの種別が変更されることがなく、また、モード説明ボイスの再生が開始されることがない構成とすることができる。また、モード決定ボイスの再生中には、下キーボタン(戻るボタン)の押下操作が検出されても、ボタン効果音cの再生が開始されることがない構成とすることができる。
【0439】
(演出制御基板300で実行される処理)
次に、演出制御基板300のCPU310が実行する処理について説明する。
【0440】
(サブCPU初期化処理)
まず、演出制御基板300のCPU310が実行するサブCPU初期化処理を説明する。
演出制御基板300には、リセット回路(図示せず)が配設されている。リセット回路は、パチンコ機1に電源が投入されると、リセット信号を発生する。
演出制御基板300のCPU310は、リセット回路によるリセット信号の発生に応じて、サブCPU初期化処理(図示せず)を開始する。
サブCPU初期化処理では、CPU310が使用する各種レジスタ、各種タイマ等を初期化して、CPU310が初期化される。次に、各種演出用乱数を更新する演出用乱数更新処理が実行される。その後、後述する各種の割込み処理が実行されるまで、演出用乱数更新処理が繰り返し実行される。
【0441】
(コマンド受信割込み処理)
次に、演出制御基板300のCPU310が実行するコマンド受信割込み処理を説明する。
演出制御基板300のCPU310は、主制御基板200からの制御コマンドの受信に応じて、コマンド受信割込み処理(図示せず)を実行する。
コマンド受信割込み処理では、主制御基板200から受信した制御コマンドが、演出制御基板300のDRAM304の受信バッファ領域に記憶(格納)される。
【0442】
(サブタイマ割込み処理)
次に、演出制御基板300のCPU310が実行するサブタイマ割込み処理を説明する。
図50は、サブタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
演出制御基板300は、クロック発生回路を含んで構成されている。クロック発生回路は、所定周期ごとに、クロックパルス信号を発生させる。
演出制御基板300のCPU310は、クロック発生回路によるクロックパルスの発生に基づいて、所定周期ごとに、
図50に示すサブタイマ割込み処理を開始する。サブタイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS31-1に移行する。
ステップS31-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS31-2に移行する。レジスタ退避処理では、レジスタの値をDRAM304の退避領域に退避させる。
ステップS31-2では、タイマ更新処理を実行し、ステップS31-3に移行する。タイマ更新処理では、演出制御基板300が備える各種タイマ(演出シナリオタイマ等)の値を更新する。具体的に、各種タイマの値について、所定値(所定周期に対応する値)を加算又は減算する。
ステップS31-3では、コマンド解析処理を実行し、ステップS31-4に移行する。コマンド解析処理では、演出制御基板300のDRAM304の受信バッファに格納されている制御コマンドを解析し、受信した制御コマンドに応じた処理を実行する。コマンド解析処理については、後述する。
【0443】
ステップS31-4では、タイムスケジュール管理処理を実行し、ステップS31-5に移行する。タイムスケジュール管理処理では、演出シナリオ設定領域に設定されている演出シナリオデータと、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマの値と、に基づいて、演出の進行を管理する。
具体的に、タイムスケジュール管理処理では、演出シナリオ設定領域に設定されている各演出シナリオデータについて、開始時期が到来したプロセスデータが存在するか否かを判定する。そして、開始時期が到来したプロセスデータが存在すると判定した場合、当該プロセスデータに含まれる各指令情報を、対応するバッファ領域に格納(記憶)する。
この際、表示演出に関する指令情報(表示演出の開始を指定する演出開始指令、表示プライオリティ変更指令等)を、表示指令バッファ領域に格納する。一方、音演出に関する指令情報(音演出の開始を指定する演出開始指令等)を、音指令バッファ領域に格納する。一方、ランプ演出に関する指令情報(ランプ演出の開始を指定する演出開始指令等)を、ランプ指令バッファ領域に格納する。一方、可動体演出に関する指令情報(可動体演出の開始を指定する演出開始指令等)を、可動体指令バッファ領域に格納する。
【0444】
ステップS31-5では、レジスタ復帰処理を実行し、サブタイマ割込み処理を終了する。レジスタ復帰処理では、ステップS31-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。
【0445】
(コマンド解析処理)
次に、ステップS31-3のコマンド解析処理を説明する。
図51は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理は、ステップS31-3で実行されると、
図51に示すように、ステップS32-1に移行する。
ステップS32-1では、設定値コマンド受信処理を実行し、ステップS32-2に移行する。
設定値コマンド受信処理では、設定値指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、設定値指定コマンドを受信したと判定した場合には、当該設定値指定コマンドが指定する設定値に対応する値を、演出制御基板300のDRAM304の設定値記憶領域に記憶(設定)する。
【0446】
ステップS32-2では、遊技状態コマンド受信処理を実行し、ステップS32-3に移行する。
遊技状態コマンド受信処理では、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合には、受信した遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態(「通常状態」又は「時短状態」)を指定する情報を保存する。
ステップS32-3では、保留コマンド受信処理を実行し、ステップS32-4に移行する。保留コマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-4では、先読みコマンド受信処理を実行し、ステップS32-5に移行する。先読みコマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-5では、変動コマンド受信処理を実行し、ステップS32-6に移行する。変動コマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-6では、停止コマンド受信処理を実行し、ステップS32-7に移行する。停止コマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-7では、オープニングコマンド受信処理を実行し、ステップS32-8に移行する。オープニングコマンド受信処理については、後述する。
ステップS32-8では、エラーコマンド受信処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS31-4)に移行する。エラーコマンド受信処理では、エラー指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、エラー指定コマンドを受信したと判定した場合には、受信したエラー指定コマンドが指定するエラーの発生を報知するための処理を実行する。
【0447】
(保留コマンド受信処理)
次に、ステップS32-3の保留コマンド受信処理を説明する。
図52は、保留コマンド受信処理を示すフローチャートである。
保留コマンド受信処理は、ステップS32-3で実行されると、
図52に示すように、ステップS36-1に移行する。
ステップS36-1では、保留数指定コマンドを受信したか否かを判定し、保留数指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS36-2に移行し、保留数指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-4)に移行する。
ステップS36-2では、保留数指定コマンドが保留数の増加(保留数が「1」増加したこと)を指定しているか否かを判定し、保留数指定コマンドが保留数の増加を指定していると判定した場合(Yes)には、ステップS36-3に移行し、保留数指定コマンドが保留数の増加を指定していない(保留数が「1」減少したことを指定している)と判定した場合(No)には、ステップS36-4に移行する。
【0448】
ステップS36-3では、保留数加算処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-4)に移行する。
保留数加算処理では、まず、保留数指定コマンドが特
図1保留数の増加を指定しているか否かを判定する。
そして、保留数指定コマンドが特
図1保留数の増加を指定していると判定した場合には、特
図1保留数カウンタの値に「1」を加算する。また、新たに取得(記憶)された特
図1遊技情報に対応する通常保留演出を開始する。
この際、保留図柄hの態様として、演出モードフラグ領域に設定されている値に応じた態様が選択される。
また、保留図柄hを表示する表示領域として、保留図柄表示領域b2に含まれる4つの表示位置のうち、新たに取得された特
図1遊技情報が記憶されている記憶エリア(記憶エリア1~記憶エリア4)に対応する表示位置が設定される。ここで、新たに取得された特
図1遊技情報が記憶されている記憶エリア(記憶エリア1~記憶エリア4)は、特
図1保留数カウンタの値に基づいて判定する。
一方、保留数指定コマンドが特
図2保留数の増加を指定していると判定した場合には、特
図2保留数カウンタの値に「1」を加算する。また、新たに取得(記憶)された特
図2遊技情報に対応する通常保留演出を開始する。この際、保留図柄hを表示する表示領域として、保留図柄表示領域b3が設定される。
【0449】
ステップS36-4では、保留数減算処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-4)に移行する。
保留数減算処理では、まず、保留数指定コマンドが特
図1保留数の減算を指定しているか否かを判定する。
そして、保留数指定コマンドが特
図1保留数の減算を指定していると判定した場合には、特
図1保留数カウンタの値から「1」を減算する。また、保留図柄表示領域b2に表示されている各保留図柄hの表示位置をシフト(移動)する。
具体的には、保留図柄表示領域b1に表示されている保留図柄hに対応する保留演出を終了する。これによって、終了された保留演出に対応する保留図柄hの表示が終了される。
また、保留図柄表示領域b2における記憶エリア1に対応する表示位置に保留図柄hが表示されている場合には、当該保留図柄hの表示位置を、保留図柄表示領域b2(記憶エリア1に対応する表示位置)から保留図柄表示領域b1にシフトする。
また、保留図柄表示領域b2における記憶エリア2に対応する表示位置に保留図柄hが表示されている場合には、当該保留図柄hの表示位置を、記憶エリア2に対応する表示位置から記憶エリア1に対応する表示位置にシフトする。
また、保留図柄表示領域b2における記憶エリア3に対応する表示位置に保留図柄hが表示されている場合には、当該保留図柄hの表示位置を、記憶エリア3に対応する表示位置から記憶エリア2に対応する表示位置にシフトする。
また、保留図柄表示領域b2における記憶エリア4に対応する表示位置に保留図柄hが表示されている場合には、当該保留図柄hの表示位置を、記憶エリア4に対応する表示位置から記憶エリア3に対応する表示位置にシフトする。
【0450】
一方、保留数指定コマンドが特
図2保留数の減算を指定していると判定した場合には、特
図2保留数カウンタの値から「1」を減算する。また、保留図柄表示領域b3に表示されている保留図柄hの表示位置を変更(シフト)する。
具体的には、保留図柄表示領域b1に表示されている保留図柄hに対応する保留演出を終了する。これによって、終了された保留演出に対応する保留図柄hの表示が終了される。
また、保留図柄表示領域b3に表示されている保留図柄hの表示位置を、保留図柄表示領域b3から保留図柄表示領域b1にシフトする。
【0451】
(先読みコマンド受信処理)
次に、ステップS32-4の先読みコマンド受信処理を説明する。
図53は、先読みコマンド受信処理を示すフローチャートである。
先読みコマンド受信処理は、ステップS32-4で実行されると、
図53に示すように、ステップS33-1に移行する。
ステップS33-1では、先読み指定コマンドを受信したか否かを判定し、先読み指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS33-2に移行し、先読み指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
【0452】
ステップS33-2では、先読み情報解析処理を実行し、ステップS33-3に移行する。先読み情報解析処理では、先読み指定コマンドが指定する情報を、保留情報として、演出制御基板300のDRAM304の所定領域に記憶する。
演出制御基板300のDRAM304には、保留情報を記憶することが可能な保留情報記憶領域が設定されている。また、保留情報記憶領域として、第1特別図柄抽選(RAM230の特
図1遊技情報記憶領域)に対応する第1保留情報記憶領域と、第2特別図柄抽選(RAM230の特
図2遊技情報記憶領域)に対応する第2保留情報記憶領域と、が設定されている。
第1保留情報記憶領域は、保留情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、記憶エリア1~記憶エリア4を含んで構成されている。そして、第1保留情報記憶領域には、特
図1遊技情報記憶領域に記憶されている特
図1遊技情報に対応する保留情報が記憶される。すなわち、第1保留情報記憶領域の記憶エリア1に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア1に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。また、第1保留情報記憶領域の記憶エリア2に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア2に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。また、第1保留情報記憶領域の記憶エリア3に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア3に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。また、第1保留情報記憶領域の記憶エリア4に記憶されている保留情報は、特
図1遊技情報記憶領域の記憶エリア4に記憶されている特
図1遊技情報に対応している。
【0453】
第2保留情報記憶領域は、保留情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、1つの記憶エリアを含んで構成されている。そして、第2保留情報記憶領域には、特
図2遊技情報記憶領域に記憶されている特
図2遊技情報に対応する保留情報が記憶される。すなわち、第2保留情報記憶領域の記憶エリアに記憶されている保留情報は、特
図2遊技情報記憶領域の記憶エリアに記憶されている特
図2遊技情報に対応している。
各保留情報は、停止図柄の種別を示す図柄情報を含んで構成されている。
【0454】
先読み情報解析処理では、まず、受信した先読み指定コマンドが第1特別図柄抽選に対応するものであるか否かを判定する。
そして、受信した先読み指定コマンドが第1特別図柄抽選に対応するものであると判定した場合には、先読み指定コマンドが指定する停止図柄の種別(「はずれ図柄」又は「大当り図柄」)を解析して、解析した停止図柄の種別に対応する図柄情報を含む保留情報を生成する。そして、生成した保留情報を、第1保留情報記憶領域に記憶(保存)する。
一方、受信した先読み指定コマンドが第2特別図柄抽選に対応するものであると判定した場合には、先読み指定コマンドが指定する停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「大当り図柄」又は「小当り図柄」)を解析して、解析した停止図柄の種別に対応する図柄情報を含む保留情報を生成する。そして、生成した保留情報を、第2保留情報記憶領域に記憶(保存)する。
以下の説明では、ステップS33-2で保留情報記憶領域に記憶された保留情報を、「先読み対象保留情報」とする。また、第1保留情報記憶領域に記憶されている保留情報のうち、先読み対象保留情報より先に報知表示(変動表示及び停止表示)が実行される保留情報を、「先行保留情報」とする。
【0455】
ステップS33-3では、先読み予告演出を実行中であるか否かを判定し、先読み予告演出を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS33-4に移行し、先読み予告演出を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
本実施形態では、先読み予告演出の実行中には、演出制御基板300のDRAM304の先読み予告演出中フラグ領域に「1」が設定される。したがって、ステップS33-3では、先読み予告演出中フラグ領域に「1」が設定されているか否かに基づいて、先読み予告演出を実行中であるか否かを判定する。
ステップS33-4では、先読み予告演出実行条件を満たすか否かを判定し、先読み予告演出実行条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS33-5に移行し、先読み予告演出実行条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
本実施形態では、(1)先読み対象保留情報が、特
図1遊技情報に対応する保留情報であること、(2)所定数(本実施形態では、「1」)以上の先行保留情報が記憶されていること、(3)当選図柄(「大当り図柄」又は「小当り図柄」)を示す先行保留情報が存在しないこと、(4)時短制御の停止中であること、(5)大当り遊技状態の生起中でないこと、の全ての条件を満たす場合に、先読み予告演出実行条件を満たすと判定される。
なお、先読み予告演出実行条件の内容は、適宜、変更することが可能である。すなわち、上記(1)~(5)の全ての条件ではなく、上記(1)~(5)のうち一又は複数の条件を満たす場合に、先読み予告演出実行条件を満たすと判定される構成としても構わない。また、先読み予告演出実行条件として、上記(1)~(5)の条件とは異なる他の条件が含まれていても構わない。
【0456】
ステップS33-5では、先読み予告演出抽選処理を実行し、ステップS33-6に移行する。先読み予告演出抽選処理では、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告演出抽選を実行する。
演出制御基板300の制御ROM302には、先読み予告演出抽選の当り値が登録された先読み予告演出抽選テーブルが格納されている。
先読み予告演出抽選処理では、まず、所定の乱数カウンタから先読み予告演出抽選乱数を取得する。そして、取得した先読み予告演出抽選乱数と、先読み予告演出抽選テーブルと、に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを判定する。
ステップS33-6では、ステップS33-5で実行された先読み予告演出抽選に当選したか否かを判定し、先読み予告演出抽選に当選したと判定した場合(Yes)には、ステップS33-7に移行し、先読み予告演出抽選に落選したと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。
【0457】
ステップ33-7では、先読み予告演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-5)に移行する。先読み予告演出設定処理では、先読み予告演出(保留予告演出)の内容を選択・設定する。この際、先読み予告演出の態様として、演出モードフラグ領域に設定されている値に応じた態様が選択・設定される。
【0458】
(変動コマンド受信処理)
次に、ステップS32-5の変動コマンド受信処理を説明する。
図54は、変動コマンド受信処理を示すフローチャートである。
変動コマンド受信処理は、ステップS32-5で実行されると、
図54に示すように、ステップS34-1に移行する。
ステップS34-1では、所定の制御コマンドを受信したか否かを判定し、所定の制御コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS34-2に移行し、所定の制御コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-6)に移行する。
ここで、所定の制御コマンドは、図柄種別指定コマンド及び変動パターン指定コマンドをいう。
ステップS34-2では、停止演出決定処理を実行し、ステップS34-3に移行する。停止演出決定処理では、停止演出番号(停止演出の態様)を決定する。
具体的に、停止演出決定処理では、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別と、演出モードフラグ領域に設定されている値と、に基づいて、停止演出番号(停止演出の態様)を決定する。そして、決定した停止演出番号を、演出制御基板300のDRAM304の停止演出番号記憶領域に保存する。
【0459】
ステップS34-3では、変動演出決定処理を実行し、ステップS34-4に移行する。変動演出決定処理では、特図変動演出の内容を選択・設定する。
演出制御基板300の制御ROM302には、変動モード番号(変動モードの種別)及び変動パターン番号(変動パターンの種別)の組み合わせ(変動尺パターン)と、変動演出番号(特図変動演出の態様)と、の対応が登録された変動演出抽選テーブルが格納されている。
また、変動演出抽選テーブルとして、各演出モード(「演出モードA」~「演出モードC」)に対応する変動演出抽選テーブルが格納されている。
変動演出決定処理では、まず、演出モードフラグ領域に設定されている値を確認して、この確認結果に対応する変動演出抽選テーブルを読み出す。そして、変動演出抽選テーブルに登録されている変動演出番号のうち、変動モード指定コマンドが指定する変動モード番号と、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン番号と、の組み合わせに対応する変動演出番号を決定(選択)する。
【0460】
ステップS34-4では、予告演出決定処理を実行し、ステップS34-5に移行する。予告演出決定処理では、メイン予告演出の内容を選択・設定する。
演出制御基板300の制御ROM302には、予告演出抽選乱数と、メイン予告演出番号(メイン予告演出の態様)と、の対応が登録された予告演出抽選テーブルが格納されている。
また、予告演出抽選テーブルとして、演出モードフラグ領域に設定されている値と、変動演出番号と、の組み合わせに対応する予告演出抽選テーブルが格納されている。
メイン予告演出の態様を決定するには、まず、所定の乱数カウンタから予告演出抽選乱数を取得する。また、演出モードフラグ領域に設定されている値と、ステップS34-3で選択された変動演出番号と、を確認して、この確認結果に対応する予告演出抽選テーブルを読み出す。そして、取得した予告演出抽選乱数と、読み出した予告演出抽選テーブルと、に基づいて、メイン予告演出番号を決定(判定)する。
【0461】
ステップS34-5では、変動演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-6)に移行する。変動演出設定処理では、変動演出の演出シナリオデータを設定する。
具体的には、変動演出設定処理では、ステップS34-3で決定した変動演出番号に対応する演出シナリオデータを読み出す。そして、読み出した演出シナリオデータ、及び、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマを、演出シナリオ設定領域に設定する。
また、ステップS34-4で決定したメイン予告演出番号に対応する演出シナリオデータを読み出す。そして、読み出した演出シナリオデータ、及び、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマを、演出シナリオ設定領域に設定する。これによって、変動演出の実行中における所定のタイミングで、メイン予告演出が開始される。
【0462】
(停止コマンド受信処理)
次に、ステップS32-6の停止コマンド受信処理を説明する。
図55は、停止コマンド受信処理を示すフローチャートである。
停止コマンド受信処理は、ステップS32-6で実行されると、
図55に示すように、ステップS35-1に移行する。
ステップS35-1では、停止指定コマンドを受信したか否かを判定し、停止指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS35-2に移行し、停止指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-7)に移行する。
ステップS35-2では、停止演出開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS32-7)に移行する。停止演出開始処理では、停止演出の内容を選択・設定する。
具体的に、停止演出設定処理では、停止演出番号記憶領域に保存されている停止演出番号を取得し、取得した停止演出番号に対応する演出シナリオデータを読み出す。そして、読み出した演出シナリオデータ、及び、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマを、演出シナリオ設定領域に設定する。これによって、停止演出(演出図柄z1,z2の停止表示)が開始される。
【0463】
(オープニングコマンド受信処理)
次に、ステップS32-7のオープニングコマンド受信処理を説明する。
図56は、オープニングコマンド受信処理を示すフローチャートである。
オープニングコマンド受信処理は、ステップS32-7で実行されると、
図56に示すように、ステップS39-1に移行する。
ステップS39-1では、オープニング指定コマンドを受信したか否かを判定し、オープニング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS39-2に移行し、オープニング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS31-4)に移行する。
ステップS39-2では、当選演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS31-4)に移行する。当選演出設定処理では、当選演出の内容を選択・設定する。
具体的に、当選演出設定処理では、開始される特別遊技状態(大当り遊技状態又は小当り遊技状態)が「初当り」に該当する場合、「BIGボーナス演出」に対応する演出シナリオデータを読み出す。そして、読み出した演出シナリオデータ、及び、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマを、演出シナリオ設定領域に設定する。これによって、「BIGボーナス演出」が開始される。
一方、開始される特別遊技状態(大当り遊技状態又は小当り遊技状態)が第1特別図柄抽選に基づいて当選した「REGボーナス」に該当する場合、「REGボーナス演出」に対応する演出シナリオデータを読み出す。そして、読み出した演出シナリオデータ、及び、当該演出シナリオデータに対応する演出シナリオタイマを、演出シナリオ設定領域に設定する。これによって、「REGボーナス演出」が開始される。
【0464】
(パチンコ機1の作用)
パチンコ機1では、操作リング71が最大位置に配置されているときに、指掛部faの先端部が、当該指掛部faの先端部の回転軌道における最下点に位置しない。これによって、遊技者において、指掛部faに対する指掛けが容易となり、結果として、操作リング72の回転操作を容易とすることが可能となる。
また、パチンコ機1では、演出モードの選択中(演出モード選択画面の表示中)におけるモード説明ボイスの再生中に遊技の開始条件が成立(保留入賞が発生)した場合、モード説明ボイスの再生が終了されて、遊技に関する演出音(保留入賞音、変動演出音等)の再生が開始される。これによって、モード説明ボイスの報知が遊技に関する演出音の報知に重なる事態が防止される。したがって、モード説明ボイスの報知が遊技に関する演出音の報知を阻害する事態を防止することが可能となる。
一方、演出モードの選択の確定を契機とするモード決定ボイスの再生中に遊技の開始条件が成立(保留入賞が発生)した場合、モード決定ボイスの再生が終了されることなく、遊技に関する演出音(保留入賞音、変動演出音等)の再生が開始される。これによって、演出モードの選択の確定を、遊技者に対して明示することが可能となる。したがって、演出モードの選択が確定されたか否かを遊技者が認識することができない事態を防止することが可能となる。
以上により、パチンコ機1では、演出モードの選択が確定されたか否かを遊技者が認識することができない事態を防止しつつ、遊技に関する演出音の演出効果の低下を抑制することが可能となる。
【0465】
また、パチンコ機1では、初期位置から最大位置までの範囲内において回転可能な操作リング72と、操作リング72の回転に応じて遊技球の発射を制御する発射制御回路425と、を備えている。そして、操作リング72を初期位置から回転を開始するために必要となる操作トルクを第1操作トルクとし、操作リング72を初期位置から左打ち基準位置まで回転するために必要となる操作トルクを第2操作トルクとし、操作リング72を初期位置から最大位置まで回転するために必要となる操作トルクを第3操作トルクとした場合に、第2操作トルクは、第1操作トルクより大きく、第3操作トルクは、第2操作トルクより大きく、第2操作トルクの2倍以下となっている。
すなわち、パチンコ機1では、第3操作トルクについて、第2操作トルクより大きく、第2操作トルクの2倍以下とされている。これによって、第2操作トルクと第3操作トルクとの差が小さくなることで、初期位置から左打ち基準位置までの範囲内における操作リング72の操作トルクに対して、左打ち基準位置から最大位置までの範囲内における操作手段の操作トルクが急激に増大することがなくなる。したがって、操作リング72の操作による遊技者の疲労が抑制され、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
また、パチンコ機1では、第2操作トルクは、第1操作トルクの2倍以下となっている。これによって、第1操作トルクと第2操作トルクとの差が小さくなることで、初期位置からの回転を開始するための操作リング72の操作トルクに対して、初期位置から所定基準位置までの範囲内における操作リング72の操作トルクが急激に増大することがなくなる。したがって、操作リング72の操作による遊技者の疲労が抑制され、遊技者の負担を軽減することが可能となる。
さらに、パチンコ機1では、操作リング72について、初期位置から左打ち基準位置までの操作角度を第1操作角度とし、初期位置から最大位置までの操作角度を第2操作角度とした場合に、第1操作角度が、第2操作角度の半分以下となっている。これによって、操作リング72の操作を容易とすることが可能となる。
【0466】
(変形例1)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、演出モードの選択中(演出モード選択画面の表示中)におけるモード説明ボイスの再生中に遊技の開始条件が成立(保留入賞が発生)した場合、モード説明ボイスの再生が終了された上で、遊技に関する演出音(保留入賞音、変動演出音等)の再生が開始される構成となっている。
しかしながら、演出モードの選択中(演出モード選択画面の表示中)におけるモード説明ボイスの再生中に遊技の開始条件が成立(保留入賞が発生)した場合、モード説明ボイスの再生が継続している状態で、モード説明ボイスの音量が「0」(ミュート状態)とされた上で、遊技に関する演出音(保留入賞音、変動演出音等)の再生が開始される構成としても構わない。
かかる構成によっても、モード説明ボイスの報知が遊技に関する演出音の報知に重なる事態が防止され、モード説明ボイスの報知が遊技に関する演出音の報知を阻害する事態を防止することが可能となる。
【0467】
(変形例2)
また、上記実施形態では、ボタン効果音cの再生中に、保留入賞が発生しても、これに応じて、ボタン効果音cの再生が中断されない構成となっている。
しかしながら、ボタン効果音cの再生中に、保留入賞が発生したときに、これに応じて、ボタン効果音cの再生が中断される構成としても構わない。
または、ボタン効果音cの再生中に、保留入賞が発生したときに、これに応じて、ボタン効果音cの再生が継続している状態で、ボタン効果音cの音量が「0」(ミュート状態)とされる構成としても構わない。
【符号の説明】
【0468】
1 パチンコ機
6 発射ハンドルユニット
22 各種スピーカ
31a 表示画面
71 ハンドルベース
72 操作リング
73 コイルスプリング
74 フェイスカバー
200 主制御基板
300 演出制御基板