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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】取水装置
(51)【国際特許分類】
   E02B 5/08 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
E02B5/08 101A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020143736
(22)【出願日】2020-08-27
(65)【公開番号】P2022038981
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】390002185
【氏名又は名称】大成ロテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中澤 豪
(72)【発明者】
【氏名】島崎 勝
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-010467(JP,A)
【文献】特開2019-116781(JP,A)
【文献】特開2003-034923(JP,A)
【文献】特開2014-034869(JP,A)
【文献】特開平09-132929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
堰に設けられる取水装置であって、
前記堰の下流側に形成された傾斜面と、前記傾斜面に設けられた取水部とを備えており、
前記傾斜面は、当該傾斜面を流れる水に内側層と表層とが形成されるように、前記堰の上端の越流部の上端表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部と、前記第一湾曲部に連続して順次傾斜が緩くなる第二湾曲部とを備え、断面S字形状を呈し、
前記取水部は、前記傾斜面に沿って湾曲したウェッジワイヤスクリーンにて構成されており、前記傾斜面の上端部から下端部にかけて前記傾斜面の湾曲形状に沿って傾斜面全体に亘って設けられており、
前記ウェッジワイヤスクリーンは、水の流れに交差する方向に延設され逆三角形の断面形状をしたウェッジワイヤを等間隔に並べることにより、隣り合う前記ウェッジワイヤ間にスリットを形成したスクリーンである
ことを特徴とする取水装置。
【請求項2】
地下貯留槽に設けられる取水装置であって、
水が流れる傾斜面と、前記傾斜面の上流側に設けられた流入部と、傾斜面に設けられ前記地下貯留槽に繋がる取水部と、を備えており、
前記傾斜面は、当該傾斜面を流れる水に内側層と表層とが形成されるように、前記流入部の表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部と、前記第一湾曲部に連続して順次傾斜が緩くなる第二湾曲部とを備え、断面S字形状を呈し、
前記取水部は、前記傾斜面に沿って湾曲したウェッジワイヤスクリーンにて構成されており、前記傾斜面の上端部から下端部にかけて前記傾斜面の湾曲形状に沿って傾斜面全体に亘って設けられており、
前記ウェッジワイヤスクリーンは、水の流れに交差する方向に延設され逆三角形の断面形状をしたウェッジワイヤを等間隔に並べることにより、隣り合う前記ウェッジワイヤ間にスリットを形成したスクリーンである
ことを特徴とする取水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堰または地下貯留槽に設けられる取水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
河川に設けられた堰やダムに設置された取水装置にて取水された水を用いて水力発電を行う施設が知られている。従来の取水装置は、例えば特許文献1に開示されたものがあった。かかる取水装置は、堰の下流側に傾斜して設けられた導水板と、導水板の下方に設けられた貯水槽と、貯水槽内に設けられた取水管とを備えている。導水板は、大径の取水孔を備え、取水管は、小径の取水孔を備えている。大きい混入物は導水板上を流れてふるい分けられ、小さい混入物は貯留槽に流れ込み、取水管の取水孔で止められる。
【0003】
その他、構成が簡単な取水装置101として、図5に示すように、堰102の下流側に取り付けられ、貯留槽の上部開口103にメッシュ状の取水部104を設けて構成されたものがあった。取水部104は、堰102の上端部の越流部105から傾斜して設けられており、越流した水とともに流れる枝葉等の混入物を網で除去しつつ、水を貯留槽に落下させるようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-34869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の取水装置では、上部開口103に対して取水部104が角部を介して接続されているため、ここを流れる水流に乱流が発生する場合がある。そのため 、取水を行っているうちに、導水板の取水孔、取水管の取水孔およびメッシュ状の取水部に、枝葉等の混入物が到達して詰まることがあり、清掃に手間と時間を要する問題があった。また、自然物である枝葉等が流下しないことにより、下流部の生態環境に少なからず影響を及ぼす問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、枝葉等の水への混入物が詰まり難く、下流部の生態環境の変化を最小限に抑える取水装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明は、堰に設けられる取水装置であって、前記堰の下流側に形成された傾斜面と、前記傾斜面に設けられた取水部とを備えている。前記傾斜面は、当該傾斜面を流れる水に内側層と表層とが形成されるように、前記堰の上端の越流部の上端表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明の取水装置によれば、堰上端の越流部の上端表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部を備えているので、傾斜面を流れる水が、コアンダ効果によって層流となり内側層と表層とに分かれる。そのため、枝葉等の混入物は表層の流れに乗って下流に流され、内側層の水が取水部から取り込まれる。したがって、取水部への混入物の接触が抑制され、取水部へ混入物が詰まり難くなる。さらに自然物である枝葉等は下流に流されるので、下流部の生態環境の変化を最小限に抑えられる。
【0009】
本発明の取水装置においては、前記傾斜面は、前記第一湾曲部に連続して順次傾斜が緩くなる第二湾曲部をさらに備え、断面S字形状を呈しているものが好ましい。このような構成によれば、傾斜面を流れる水に内側層と表層とが形成され易くなるので、より一層取水部へ混入物が詰まり難くなる。また、流れる水の流速が遅いときは第一湾曲部で取水でき、流速が速いときは第二湾曲部で取水できる。
【0010】
また、本発明の取水装置においては、前記取水部は、前記傾斜面に沿って湾曲したウェッジワイヤスクリーンにて構成されており、前記傾斜面の上端部から下端部にかけて前記傾斜面の湾曲形状に沿って設けられているものが好ましい。このような構成によれば、取水部の表面で水の流れが乱れ難く、内側層と表層とを維持したまま傾斜面に水を流すことができる。
【0011】
前記課題を解決するための第二の本発明は、地下貯留槽に設けられる取水装置であって、水が流れる傾斜面と、前記傾斜面の上流側に設けられた流入部と、傾斜面に設けられ前記地下貯留槽に繋がる取水部と、を備えている。前記傾斜面は、当該傾斜面を流れる水に内側層と表層とが形成されるように、前記流入部の表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部を備えていることを特徴とする。
【0012】
本発明の取水装置は、地下貯留槽の流入部の表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部を備えているので、傾斜面を流れる水が、コアンダ効果によって層流となり内側層と表層とに分かれる。そのため、地下貯留槽に設けられる取水装置であっても、枝葉等の混入物は表層の流れに乗って下流に流され、内側層の水が取水部から取り込まれる。したがって、取水部への混入物の接触が抑制され、取水部へ混入物が詰まり難くなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る取水装置によれば、取水部に枝葉等の水への混入物が詰まり難く、下流部の生態環境の変化を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第一実施形態に係る取水装置を示した断面構成図である。
図2】本発明の第一実施形態に係る取水装置の取水部を示した要部拡大斜視図である。
図3】本発明の第一実施形態に係る取水装置の取水部を示した要部拡大断面図である。
図4】本発明の第二実施形態に係る取水装置を示した断面構成図である。
図5】従来の取水装置を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第一実施形態に係る取水装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。かかる取水装置は、例えば河川に設置された堰に取り付けられ場合を例に挙げて説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態に係る取水装置1は、河川2の水6が湛水している堰3の下流側に設けられている。取水装置1は、堰3の幅よりも小さい幅で形成されており、堰3の幅方向の一部分に設けられた水通し部4に連続して設けられている。水通し部4は、堰3の上端部を溝状に切り欠いて形成されており、止水扉(図示せず)が開閉可能に設けられている。水通し部4は、河川2の水位が水通し部4の底面を超えた際に排水可能となる。水通し部4の底面が越流部5の上端表面となる。取水装置1は、傾斜面10と取水部20と取水空間30とを備えている。
【0017】
傾斜面10は、取水装置1の表面において堰3の下流側に形成され、下流に向かうに連れて下方に下がるように傾斜している。傾斜面10の上流端は、水通し部4の底面に連続している。傾斜面10は、第一湾曲部11と第二湾曲部12とを備えている。第一湾曲部11は、傾斜面10の上端部から中間部にかけて形成されている。第一湾曲部11は、堰3の上端の越流部5の上端表面に連続して下流に向かうに連れて順次傾斜が急になる。つまり、第一湾曲部11の傾斜角度は、上端部の水平から下端部に向かって徐々に大きくなっており、第一湾曲部11の表面は外側に膨らむ丸みを持っている。第一湾曲部11の上端部では、傾斜角度が小さく河川の水6の流速を一旦減速させて取水し易くなっている。第一湾曲部11の下端部では、傾斜角度が大きく枝葉等が流下し易くなっている。
【0018】
第二湾曲部12は、傾斜面10の中間部から下端部にかけて形成されている。第二湾曲部12は、第一湾曲部11の下端表面に連続して下流に向かうに連れて順次傾斜が緩くなる。つまり、第二湾曲部12の傾斜角度は、上端部から下端部に向かって徐々に小さくなっており、第二湾曲部12の表面は内側にへこむ丸みを持っている。傾斜面10の表面は、第一湾曲部11と第二湾曲部12とを合わせて断面S字形状を呈している。
【0019】
取水部20は、越流した水6を取り込む部分であって、傾斜面10に設けられている。取水部20は、傾斜面10の上端部から下端部にかけて、傾斜面10の表面の湾曲形状に沿って設けられている。取水部20は、ステンレス合金にて構成されており、耐久性、耐摩耗性、粗度係数、重量、耐錆性において優れた性能を有している。なお、取水部20の材質は、ステンレス合金に限定されるものではなく、ステンレス合金と同等の性能を有する金属であれば他のものであってもよい。取水部20は、傾斜面10に沿って湾曲したウェッジワイヤスクリーン21にて構成されている。
【0020】
ウェッジワイヤスクリーン21は、逆三角形の断面形状をしたウェッジワイヤ22を等間隔に並べることにより、隣り合うウェッジワイヤ22,22間にスリット23を形成したスクリーンである。ウェッジワイヤスクリーン21は、傾斜面10に形成された凹部の開口端部を覆っている。ウェッジワイヤスクリーン21は、その上面を流れる水6を、スリット23から落下させて取水する。ウェッジワイヤ22の寸法が、逆三角形の上辺(上側の底辺部分)が3mmで高さが5.5mmの場合には、スリット23の幅(隣り合うウェッジワイヤ22,22の離間距離)は、1~2mmとするのが好ましい。また、ウェッジワイヤ22の寸法が、逆三角形の上辺が3.5mmで高さが6mmの場合には、スリット23の幅は、1~4mmとするのが好ましい。特に1~1.5mmとすると除塵効果が大きくなり好ましい。
【0021】
ウェッジワイヤスクリーン21は、ウェッジワイヤ22と、ウェッジワイヤ22を支持する支持体24とを備えている。支持体24は、棒状を呈しており、ウェッジワイヤ22に交差(本実施形態では直交)する方向に延在している。支持体24は、ウェッジワイヤ22の下側に配置されており、ウェッジワイヤ22の逆三角形の下側の頂角部分を覆って、下側から支持している。本実施形態の取水部20は、支持体24が流水方向に沿って延在して配置されており、傾斜面10に沿ってS字状に湾曲している。
【0022】
取水空間30は、傾斜面10に形成された凹部にて構成されており、堰3の下部まで広がっている。取水空間30には、ウェッジワイヤスクリーン21のスリット23を通過した水6が落下して貯留される。取水空間30には、取水した水を例えば発電設備(図示せず)等の水を利用する施設へ搬送する配管31が接続されている。
【0023】
前記構成の取水装置1によれば、堰3の上端の越流部5の上端表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部11が形成されているので、図3に示すように、傾斜面10を流れる水6が流れコアンダ効果によって傾斜面10に引き寄せられて、乱れることなく傾斜面10に沿って流れる。これによって、傾斜面10上の水6は、層流となり、内側層6aと表層6bとに分かれて流れる。そのため、枝葉等の混入物(異物)7は表層6bの流れに乗って下流に流されることとなり、内側層6a側に流入し難くなる。したがって、内側層6aの水には、異物が混入され難くなるので、取水部20のスリット23から水6のみが円滑に取り込まれる。つまり、取水部20への混入物の接触が抑制され、スリット23へ混入物が詰まり難くなる。
【0024】
また、本実施形態の取水装置1においては、第一湾曲部11に連続して順次傾斜が緩くなる第二湾曲部12がさらに形成され、傾斜面10の表面が断面S字形状を呈しているので、取水部20を多くの角度で設置することができる。これによって、水6の流速が異なっても、傾斜面10を流れる水6に内側層6aと表層6bとが形成され易くなるとともに、水6を最適な角度のスリット23から取水できる。断面S字形状の傾斜面10に設けられた取水部20においては、流れる水6の流速が遅いときは傾斜が急な第一湾曲部11で取水でき、流速が速いときは傾斜が緩い第二湾曲部12で取水できる。
【0025】
さらに、本実施形態の取水装置1においては、取水部20が傾斜面に沿って湾曲したウェッジワイヤスクリーン21にて構成されているので、取水部20の表面で水の流れが乱れ難く、内側層6aと表層6bとを維持したまま傾斜面10に水を流すことができる。また、ウェッジワイヤ22の形状により、スリット23においてコアンダ効果が作用し、水6が取水空間30に引き込まれ易くなっている。
【0026】
以上説明したように、本発明に係る取水装置1によれば、取水部20に枝葉等の水への混入物7を詰まり難くすることができる。また、河川漂流物の大半は枝葉などの自然物であるが、かかる取水装置1ではそれらをそのまま流下させることができるので、下流部の生態環境の変化を最小限に抑えることができる。
さらに、傾斜面10を流れる水量が少なくなり、枝葉が越流部5の上端表面に張り付きそうになった場合でも、一定の流量が流れることで、容易に枝葉が越流部5から下流に流され、傾斜面10を円滑に流れる。
【0027】
次に、本発明の第二実施形態に係る取水装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図4に示すように、かかる取水装置51は、地下貯留槽の取水口40部分に取り付けられる場合を例に挙げて説明する。本実施形態の地下貯留槽の取水口40は、上段面52と、上段面52よりも所定高さ低い下段面53との間に形成された法面に配置することができる。
【0028】
地下貯留槽に設けられる取水装置51は、基本的な構成は第一実施形態の取水装置1と同様であるが、水が流れる傾斜面10と、傾斜面10の上流側に設けられた流入部55と、傾斜面10に設けられ地下貯留槽に繋がる取水部20と、取水部20の下方の取水空間30とを備えている。つまり、取水装置51は、取水装置1に流入部55をさらに備えて構成されている。流入部55は、取水装置1の上流端部に位置しており、上段面52の下流端から取水装置51に向けて水が流れ込む部分である。
【0029】
傾斜面10は、第一湾曲部11と第二湾曲部12とを備えている。第一湾曲部11は、流入部55の表面に連続して順次傾斜が急になるように構成されている。本実施形態では、流入部55の表面は水平であるので、傾斜面10の上端部は、水平から徐々に傾斜している。流入部55の表面が傾斜している場合は、傾斜面10の上端部は、流入部55の傾斜角度から始まり徐々に傾斜していく。なお、第二湾曲部12と取水部20は、第一実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0030】
取水空間30は、取水部20の下方に所定深さで形成されている。取水空間30は、上段面52側の第一壁部32aと、下段面53側の第二壁部32bと、第一壁部32aと第二壁部32bと交差する側壁部32cと、底面部32dとで区画されている。本実施形態では、第一壁部32aの上端面が流入部55の表面となっている。取水空間30には、取水した水を例えば地下貯留槽(図示せず)へ搬送する配管31が接続されている。なお、取水空間30を大きく形成し、取水空間30を地下貯留槽としてもよい。
【0031】
このような構成の取水装置51によれば、地下貯留槽の流入部55の表面に連続して順次傾斜が急になる第一湾曲部11を備えているので、第一実施形態と同様の作用効果を得られる。つまり、傾斜面10を流れる水6が、コアンダ効果によって層流となり内側層6aと表層6bとに分かれる(図3参照)。そのため、地下貯留槽に設けられる取水装置51であっても、枝葉等の混入物は表層の流れに乗って流され、内側層6aの水6が取水部20から効率的に取り込まれる。したがって、取水部20への混入物の接触が抑制され、取水部20へ混入物が詰まり難くなる。そして、上段面52から傾斜面10に流れた水6は、大部分が取水装置51に取り込まれ、下段面53へ流れる水6が大幅に削減される。
【0032】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、前記第一実施形態では、取水装置1は河川2に設けられた比較的小規模な堰3に設けられているが、これに限定されるものではない。かかる取水装置1は、大規模なダム等の他の堰であっても適用可能である。
【0033】
また、前記実施形態の取水装置1は、堰3の幅方向の一部分に設けられた水通し部4に連続して設けられているが、これに限定されるものではない。堰3の幅方向全体に渡って取水部20を設けるようにしてもよい。このような構成によれば、傾斜面10の幅が小さい場合でも多くの水を取水することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 取水装置
2 河川
3 堰
5 越流部
6 水
6a 内側層
6b 表層
7 混入物
10 傾斜面
11 第一湾曲部
12 第二湾曲部
20 取水部
21 ウェッジワイヤスクリーン
51 取水装置
55 流入部
図1
図2
図3
図4
図5