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特許7304394仮想現実トレーニングシステム及び床ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-28
(45)【発行日】2023-07-06
(54)【発明の名称】仮想現実トレーニングシステム及び床ユニット
(51)【国際特許分類】
   G09B 9/00 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
G09B9/00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021184656
(22)【出願日】2021-11-12
(65)【公開番号】P2023004818
(43)【公開日】2023-01-17
【審査請求日】2021-11-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0083300
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521497556
【氏名又は名称】インタラクト カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】クォン ナムヒョク
(72)【発明者】
【氏名】ソ ジュンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】チェー ソヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン サン
【審査官】佐々木 祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-095703(JP,A)
【文献】国際公開第2020/217591(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/163128(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/04895
G09B 1/00 - 9/56
G09B 17/00 - 19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の長さ及び幅を持つベースを含む床システムと、
前記床システムに脱着自在に設置されるように構成された客体部材と、
前記床システムの長さ及び幅の以下の長さ及び幅を持つ仮想現実空間内に客体の位置に該当する第1位置を指定するように構成された入力部と、
前記床システムから前記仮想現実空間内の前記第1位置に対応する位置として前記客体部材が設置されるべき第2位置を算出し出力するマッピング部と、
前記第2位置に向かい可視光を照射する或いは前記第2位置から光を照射する照明部と、を含む
仮想現実トレーニングシステム。
【請求項2】
前記照明部は前記ベースから所定の高さに設置され前記第2位置に向かい前記可視光を照射するように構成された照明灯と、を含むことを特徴とする請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項3】
前記照明灯少なくとも一部は前記ベースから所定の高さに設置された構造物に移動自在に装着され前記第2位置に向かい前記可視光を照射できる位置に移動した後前記可視光を照射することを特徴とする請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項4】
前記床システムは前記ベースに形成された複数のスロットと、をさらに含み、
前記照明部は前記複数のスロットの内側に装着された照明灯と、を含み、
前記照明部は前記第2位置に該当する照明灯から前記可視光を照射することを特徴とする
請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項5】
前記客体部材は大きさ、形状、質感、香り中少なくとも一つが互いに違う複数の類型を含み、
前記入力部は前記第1位置に対応する前記客体の類型を共に指定し、
前記マッピング部は前記第2位置に対応する前記客体部材の類型を共に算出し、
前記照明部は前記客体部材の類型により前記可視光の色が異なるようにすることを特徴とする
請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項6】
前記床システムは前記ベースの上面の以下の高さから前記上面の上の所定の高さまでの範囲内で上下方向に移動自在な複数の突出部又は前記上面に開閉自在になるように形成された陥没部と、をさらに含み、
前記客体部材は前記突出部が挿入される収容部又は前記陥没部に挿入されるパイル部と、を含み、
前記床システムは受信された制御信号により前記第2位置から前記突出部を上向移動させるとか前記陥没部を開放させることを特徴とする
請求項1に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項7】
前記床システムは前記ベースに形成された複数のスロットと、を含み、
前記客体部材は前記スロットに挿入される固定部を含んで前記スロットに沿って移動自在になるように設置されることを特徴とする
請求項1に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項8】
前記床システムは前記複数のスロットの各々の内側に備われ当該スロットに前記客体部材が設置されたかの可否を感知するように構成されたセンサーと、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項9】
前記客体部材は表式部を含み、
前記センサーは前記表式部を通じ前記客体部材の類型、大きさ、識別番号び指定位置中少なくとも一つを識別することを特徴とする
請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項10】
前記床システムは前記スロットの内側に備えられ前記スロットに沿って前記客体部材を移動させるように構成された駆動部と、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項11】
前記床システムの縁に隣接するように配置されたローディング装置と、をさらに含み、
前記複数のスロットは前記縁から前記床システムの側面に向かい開放され、
前記ローディング装置は前記複数のスロット中前記第2位置に対応するスロットの開放された側面に前記客体部材の固定部を挿入するように構成されたことを特徴とする
請求項10に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項12】
前記客体部材は両側縁に結合部を含み隣接した複数の客体部材の間の間隔を少なくとも部分的に繋げるように構成されたことを特徴とする請求項に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項13】
前記入力部は前記仮想現実空間を2次元的に又は3次元的に表現するUIを提供し使用者の入力により前記第1位置を指定することを特徴とする請求項1に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【請求項14】
前記UIは前記使用者が着用するVRヘッドセットを通じ提供されることを特徴とする請求項13に記載の仮想現実トレーニングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は仮想現実トレーニングシステムに関し、特に仮想現実トレーニングの現実感を増加させ実際環境からのトレーニングにより似ているように仮想現実トレーニングの効果を増大できる仮想現実トレーニングシステム及びそのための床ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR;Virtual Reality)とはヘッドセットに通じ使用者の左右側の目に映像を提供し提供される映像に連係し関連の音響を提供することにより立体的に認識される仮想の環境を模擬し使用者が視聴覚刺激で経験できるようにする技術である。仮想現実が一般化されながらこれは多様なアミューズメント及びトレーニングの用度に使用されている。
【0003】
仮想現実は基本的に使用者の視覚及び聴覚刺激を提供することを基盤にし、その他の感覚を刺激することには限界がある。
トレーニング及びアミューズメントの脈絡から嗅覚と味覚の刺激が要求される場合は多くはないであるが、触覚刺激が要求される場合は相対的に頻繁に発生した方である。例えば、仮想現実である物体や構造物が視覚的に模擬された際、使用者は当該物体を手で握ったり当該構造物に寄ったりすることができ、当該物体又は構造物が実際環境の内に存在することではないので迷ったり転んだりするなどの事故が発生できる恐れがある。
【0004】
特に、仮想現実を通じトレーニングを遂行する場合、周辺の構造物に相互作用することがトレーニングの主要部分に該当する。例えば、仮想現実を利用しテロ鎮圧トレーニングを遂行する場合、トレーニング者において壁体などの構造物の後ろに寄り構造物を隠蔽手段又は防御手段に利用することはトレーニングの主な部分に該当することができる。このような場合、仮想現実が視聴覚刺激のだけに提供されるとトレーニング者は構造物との相互作用ができないトレーニングの完成度が落ちることは必至である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって本発明は前述の問題点を解決するためにだされたものであって、仮想現実空間内に客体を配置すると当該客体の位置が実際空間の内のある位置に対応するかを判断し仮想現実の空間に類似な構造の実際空間を具現できるようにする仮想現実トレーニングシステム及びこれのための床ユニットを提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は以下に述べられる実施例を通じより明確になるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの側面に係る仮想現実トレーニングシステムは、
所定の長さ及び幅を持つベースを含む床システムと、前記床システムに脱着自在に設置されるように構成された客体部材と、前記床システムの長さ及び幅の以下の長さ及び幅を持つ仮想現実空間内に客体の位置に該当する第1位置を指定するように構成された入力部と、前記床システムから前記仮想現実空間内の前記第1位置に対応する位置として前記客体部材が設置されるべき第2位置を算出し出力するマッピング部と、を含むことができる。
【0008】
本発明に係る仮想現実トレーニングシステムは次のような実施例を一つ又はそれ以上具備することができる。例えば、前記第2位置に向かい可視光を照射するとか前記第2位置から光を照射する照明部と、をさらに含むことができる。この場合、前記照明部は前記ベースから所定の高さに設置され前記第2位置に向かい前記可視光を照射するように構成された照明灯と、を含むことができ、前記照明灯中少なくとも一部は前記ベースから所定の高さに設置された構造物に移動自在に装着され前記第2位置に向かい前記可視光を照射できる位置に移動した後前記可視光を照射するように構成されることができる。
【0009】
前記床システムは前記ベースに形成された複数のスロットと、をさらに含み、前記照明部は前記複数のスロットの内側に装着された照明灯と、を含み、前記照明部は前記第2位置に該当する照明灯から前記可視光を照射することができる。
【0010】
前記客体部材は大きさ、形状、質感、香り中少なくとも一つが互いに違う複数の類型を含み、前記入力部は前記第1位置に対応する前記客体の類型を共に指定することができ、前記マッピング部は前記第2位置に対応する前記客体部材の類型を共に算出することができ、前記照明部は前記客体部材の類型により前記可視光の色が異なるようにすることができる。
【0011】
前記床システムは前記ベースの上面の以下の高さから前記上面の上の所定の高さまでの範囲内で上下方向に移動自在な複数の突出部又は前記上面に開閉自在になるように形成された陥没部と、をさらに含ことができる。
この場合、前記客体部材は前記突出部が挿入される収容部又は前記陥没部に挿入されるパイル部と、を含むことができ、前記床システムは受信された制御信号により前記第2位置から前記突出部を上向移動させるとか前記陥没部を開放させることができる。
【0012】
前記床システムは前記ベースに形成された複数のスロットと、を含むことができ、前記客体部材は前記スロットに挿入される固定部を含んで前記スロットに沿って移動自在になるように設置されることができる。この場合、前記床システムは前記複数のスロットの各々の内側に備われ当該スロットに前記客体部材が設置されたかの可否を感知するように構成されたセンサーと、をさらに含むことができる。また、前記客体部材は表式部と、を含むことができ、前記センサーは前記表式部を通じ前記客体部材の類型、大きさ、識別番号及び指定位置中少なくとも一つを識別することができる。
【0013】
前記床システムは前記スロットの内側に備われ前記スロットに沿って前記客体部材を移動させるように構成された駆動部と、をさらに含むことができる。本発明の一つの実施例に係る仮想現実トレーニングシステムは前記床システムの縁に隣接するように配置されたローディング装置と、をさらに含み、前記複数のスロットは前記縁から前記床システムの側面に向かい開放され、前記ローディング装置は前記複数のスロット中前記第2位置に対応するスロットの開放された側面に前記客体部材の固定部を挿入するように構成されたことができる。前記客体部材は両側縁に結合部を含み隣接した複数の客体部材の間の間隔を少なくとも部分的に繋げることができる。
【0014】
前記入力部は前記仮想現実空間を2次元的に又は3次元的に表現するUIを提供することができ、使用者の入力により前記第1位置を指定することができる。前記UIはコンピューティング装置のディスプレーを提供することができ、ここには使用者が着用するVRヘッドセットが含まれることができる。
【0015】
本発明の他の一つの側面は仮想現実トレーニングシステムの床システムのための床ユニットを提供することができる。前記床ユニットは、前記床システムの格子単位に対応する長さで一方向に沿って延長され上面及び両端部に開放されたスロットを内側に形成する本体と、及び、前記スロットの内部に設置された照明灯と、を含むことができ、前記スロットの上部は下部に比べより狭い幅を持つことができる。
【0016】
前記床ユニットは前記スロットの内部に回転自在に設置され前記スロットに挿入される客体部材を支持するように構成されたローラーと、をさらに含むこともできる。前記床ユニットはまた前記スロットの内側に備われ前記スロットに挿入される客体部材を移動させるように構成された駆動部と、をさらに含むこともできる。前記床ユニットはまた前記スロットに挿入される客体部材を感知するように構成されたセンサーと、をさらに含むこともできる。この場合、前記センサーは前記照明灯の光を感知するように構成され、前記スロットに客体部材が挿入される場合前記客体部材は前記センサーに到達する前記照明灯の光を遮断することができ、前記センサーは感知される光量の減少に基盤にし前記客体部材の存在の可否を感知することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のような本発明の課題解決手段によると次のような事項を含む多様な効果を期待できる。但し、本発明は以下の効果を全部発揮しなければ成り立つことではない。
【0018】
本発明の一つの実施例によると、使用者は仮想現実空間内に一つ以上の客体を配置することができ、ここに対応する位置が床システムにも表示されるようにし客体部材が設置されるべき位置が特定されるようにすることができる。その結果、トレーニング者が仮想現実トレーニングを遂行する際仮想現実空間の内の客体との相互作用する経験を模擬することができるようになり、トレーニングの効果を大きく増加させることができる。
【0019】
また、本発明の一つの実施例によると、仮想現実トレーニングのための空間に多様な類型の客体を複雑な構成に配置できるし、このような構成が自動に造成されるようにすることができる。
【0020】
また、本発明の一つの実施例によると、高い自由度で仮想現実トレーニングのための空間を造成しトレーニングの効果及び可能なトレーニングの範囲を幅広く増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステムを例示的に示す概念図である。
図2】本発明の第1実施例に係る床ユニットを例示的に示す斜視図である。
図3】本発明の第1実施例に係る床ユニット及びここに結合された客体部材を例示的に示す斜視図である。
図4】本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステムから床システムに客体部材が設置された様を例示的に示す斜視図である。
図5】本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステムのローディング装置を例示的に示す斜視図である。
図6】本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステムを例示的に示す概念図である。
図7】本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステムの入力部から提供するUIを例示的に示す図面である。
図8】本発明の第2実施例に係る床ユニット及びここに結合された客体部材を例示的に示す断面図である。
図9】本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステムを例示的に示す概念図である。
図10】本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステムの床システムと客体部材を例示的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、様々な変換ができ多数の実施例を有し得るので、特定の実施例を図面に例示し詳細な説明で詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定した実施形態に対し限定するものではない、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変換、均等物ないし代替物を含むように理解されるべきである。本発明を説明することにおいて関与の公知技術に対する具体的な説明が本発明を要旨を白濁し得ると判断された場合にはその詳細な説明は省略する。
【0023】
本出願で用いられる用語は、但し特定の実施例を説明するために使用されるだけであり、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈で明確に違うように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「持つ」などの用語は、明細書に記載されている特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせたものが存在することを指定しようとするので、一つ又はそれ以上の他の特徴たちや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせたものたちの存在又は付加の可能性を予め排除しないことに理解するべきである。
【0024】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明することに使用できるが、前記構成要素は前記用語により制限されるべきではいけない。前記用語は一つの構成要素を別の構成要素から区別する目的だけ使用される。

以下、添付された図面を参照し、本発明に係る実施例について詳細に説明するが、添付図面を参照し説明することにおいて図面符号に関係せず同一または対応する構成要素は、同一な参照番号を与え、これに対する重複説明は省略する。
【0025】
図1は本発明の第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000を例示的に示す概念図である。図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000は床システム100、客体部材200、入力部300、マッピング部400、制御部500及び照明部600を含むことができる。
【0026】
本発明の第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000は仮想現実体験又はトレーニングを提供するための体験場/トレーニング場を造成するためのことである。本明細書において「使用者」は主にトレーニング場の造成するために客体部材200を設置するとかその位置を指定する者を指称し、これと区分し「トレーニング者」は造成されたトレーニング場で仮想現実体験又はトレーニングを遂行する者を指称する。勿論、「使用者」が「トレーニング者」であることもでき、「トレーニング者」が「使用者」であることもできる。
【0027】
床システム100は所定の長さ及び幅を持つベース110及びベース110に形成された複数のスロット150を含むことができる。床システム100は仮想現実トレーニングが遂行される空間内に位置し、トレーニング者がトレーニングを受ける空間の床面になることができる。もう具体的には、トレーニング者は床システム100の上で仮想現実のための視聴覚刺激が提供されるVRヘッドセットなどを着用しトレーニングを遂行することができる。ベース110はトレーニングが遂行される空間の床面になることができ、スロット150はベース110の上面に所定の深さに形成され客体部材200の一部に結合可能するように構成されることができる。床システム100には床システム100に対するトレーニング者のVRヘッドセットの相対的な位置をVRヘッドセットが認識できるようにするマーカーやセンサーなどの感知装置(図示せず)が具備されることもできる。
【0028】
客体部材200は床システム100に脱着自在に設置されることができる。客体部材200はベース110に対し垂直方向に所定の高さに延長される部材とし、壁体などの構造物を模擬することに使用されることができる。即ち、トレーニング者が相互作用できる壁体などの構造物が仮想現実空間311の内に存在する場合、使用者は床システム100の対応する位置に客体部材200を設置することができる。その結果、仮想現実空間311の内でトレーニング者に構造物が存在することに視覚的に認知される位置に実際に客体部材200が位置されることになりトレーニング者が受ける仮想現実トレーニングの効果が大きく増加できるようになる。
【0029】
入力部300は仮想現実空間311の内に客体312の位置を指定することができる。例えば、入力部300は使用者に仮想現実空間311を2次元的に又は3次元的に表現するUI310(UsEr IntErfACE)を提供できるし、使用者はUI310を通じ仮想現実空間311の内に一つ以上の客体312を特定位置に配置することができる。客体312は仮想現実空間311の内で床面から垂直方向に所定の高さに延長される仮想現実客体であることもできる。
【0030】
入力部300が使用者に提供するUI310は例えばコンピューティング装置のディスプレーを通じ提供されるUIであることができる。UI310は仮想現実空間311を平面図、透視図などの形態に描写することができる。一部の実施例からは入力部300がVRヘッドセット(図示せず)と使用者の動作を認識するセンサーを含み使用者の入力自体が仮想現実空間311の内でなれることもできる。
【0031】
勿論、入力部300が必ず使用者の入力により客体312を配置するべきことはない、既存に貯蔵されたパターン中一つにより客体312を配置するとか事前に決定された規則により客体312の配置するためのパターンを新たに生成することもできる。
【0032】
後術するように床システム100で客体部材200が設置可能な位置が格子などの特定パターンに制限された場合、入力部300から指定できる第1位置もここに対応するパターンに制限されることができる。
【0033】
マッピング部400は入力部300から指定した客体312の位置から床システム100で客体部材200が設置されるべき位置を算出することができる。説明の便宜のため仮想現実空間311の内に配置された客体312の位置を第1位置と指称し、これに対応し客体部材200が設置されるべき位置を第2位置と指称することにする。
【0034】
仮想現実空間311の内で複数個の客体312が配置される場合入力部300は複数の第1位置の価をマッピング部400に伝達することができ、マッピング部400はこれにより複数の第2位置の値を算出することができる。マッピング部400は算出された第2位置を出力しこれを制御部500に伝達することができる。勿論、別の制御部500が具備されなかった実施例では算出された第2位置が照明部600、床システム100又はその他の装置に伝達されることもできる。
【0035】
制御部500はマッピング部400で算出した第2位置に基づいて仮想現実トレーニングのための空間の組み合わせに関連する制御信号を生成及び伝達することができる。例えば、図1に図示の本発明の第1実施例からは制御部500が照明部600に制御信号を伝送すると、照明部600は第2位置に対応する照明灯160から可視光を照射することができる。
【0036】
勿論、入力部300、マッピング部400及び制御部500が必ず別の構成要素に具現される必要はない、これらの中一つ以上は一つのコンピューティング装置550の内に統合された形態に具現されることができる。
【0037】
照明部600は一つ以上の照明灯160を含むことができ、制御部500から受信された制御信号又はマッピング部400から受信された第2位置の関連情報を基礎とし前記第2位置に対応する照明灯160を点灯させることができる。第2位置に対応する照明灯160が点灯し可視光を照射する状態から、客体部材200が受動に又は自動に床システム100に設置されることができる。
【0038】
客体部材200が受動に設置される場合、使用者は照明灯160の点灯を通じ客体部材200が床システム100に設置されるべき位置を容易に把握することができる。客体部材200が自動に設置される場合、客体部材200の設置前に使用者がオンされた照明灯160を確認し客体部材200の配置が色よいかを確認した後客体部材200の設置を進行させることもでき、使用者の確認とは無関係に自動に設置されることもできる。
【0039】
図2は本発明の第1実施例に係る床ユニット120を例示的に示す斜視図であり、図3は本発明の第1実施例に係る床ユニット120及びここに結合された客体部材200を例示的に示す斜視図である。
【0040】
図2図3を参照すると、本発明の第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000から床システム100はベース110と床ユニット120とを含むことができる。床ユニット120はスロット150を含むことができ、複数個の床ユニット120が一つのベース110に形成された溝に設置されるとか独立された複数個のベース110の隙間隙間に結合されることができる。
【0041】
床システム100は例えば格子形態に形成されることができ(図4参照)、各々の床ユニット120は前記格子の一つの四角形の一側の辺に対応することができる。即ち、複数個の床ユニット120はスロット150群が互いに直交する方向に格子を成すように配置されることができる。この場合、マッピング部400から特定する第2位置は、各々一つの床ユニット120に対応することができる。4個の床ユニット120の中心にはスロット150たちを両方向に繋げる十字形態のスロットが具備されることができ、これはベース110に形成されることもでき別の連結部材(図示せず)に形成されることもできる。
【0042】
本発明の第1実施例に係る床ユニット120はスロット150を内側に形成する本体130を含むことができる。本体130は前述のように床システム100の格子から一つの四角形の一側の辺に対応する長さで延長されることができる。スロット150は客体部材200の設置のため本体130の上面に開放されることができ、複数の床ユニット120のスロット150が互いに連結されるように両端部に開放されることができる。
【0043】
客体部材200はその上部が床ユニット120の上に所定の高さまで延長されるように構成されることができ、その下部にはスロット150に挿入される固定部250を含むことができる。客体部材200は固定部250がスロット150に挿入されることにより床システム100に設置されることができる。複数のスロット150が互いに連結された場合、連結されたスロット150たちは床システム100の縁の側面まで繋がることができ、内側に位置した床ユニット120に客体部材200を設置するためには床システム100の縁の側面に開放されたスロット150に客体部材200の固定部250を挿入することができる。
【0044】
床ユニット120のスロット150はその上部152の幅が下部154の幅より狭く形成されることができ、ここに対応し客体部材200の固定部250もその上部252の厚さが下部254の厚さより狭いことができる。この場合、客体部材200はスロット150の開放された端部を通じスロット150の延長方向に沿って摺動することにより挿入されることができる。図3のように固定部250の下部254の厚さがスロット150の上部152の幅より大きいため、客体部材200がスロット150から上下方向に離脱することが防止できる。
【0045】
本発明の一つの実施例によると、客体部材200にホイール208、258を形成し客体部材200とスロット150との間の摩擦力を減少させることができる。図3に図示された例からは客体部材200が床ユニット120の上面に接触する部分にもホイール208が形成されていて、固定部250の下面256にもホイール258が形成されている。
【0046】
図示されていない一つの実施例からはスロット150の下部154に余裕空間を持ち客体部材200のホイール208、258が下側に突出される程度の調節ができる(即ち、ホイール208、258を基準に残りの部分が上側に移動させることができる)レバーなどを客体部材200に具備することができる。例えば、レバーを下げるとホイール208、258だけが床ユニット120に接触しレバーを上げると固定部250の下面256がスロット150の床面158に接触するようにし必要により客体部材200と床ユニット120との間の摩擦力を調節することができる。
【0047】
勿論、ホイール208、258を利用する方法以外にも客体部材200とスロット150との間の摩擦力を減少させるか摩擦力を調節するための様々な他の方法が使用されることができる。ここには客体部材200を希望する位置に設置した後客体部材200を固定するための多様なロッキング装置が共に適用されることもできる。
【0048】
具体的に図示されなかったが、客体部材200の中固定部250に以外の部分、即ち床システム100の上に延長される部分には隣接した客体部材200を結合するための結合部が形成されることができる。床ユニット120が格子パターンに沿って縦横方向に配置される場合長さ方向に隣接した床ユニット120の間には床ユニット120の幅に対応する間隔(即ち、前述の十字形態のスロットが具備される部分)があることである。よって各々の客体部材200が床ユニット120の長さに対応する長さで形成される場合、隣接した客体部材200の間にも間隔が生ずることができる。
【0049】
客体部材200の両側端部に形成された結合部は例えば隣接した客体部材200に向かい延長され連結される形態に具現されることができ、これは隣接した客体部材200が互いに構造的に支持する役割をすることができる。また他の例として、結合部が平常時には端部に折られた状態にいて必要時には隣接した客体部材200に向かい開ける形態に具現さることもでき、これは構造的に支持していないけど隣接した客体部材200の間の間隔を埋め絶えない平面を成す役割をすることができる。また他の例として、結合部は三角形状の断面に客体部材200の間の間隔の半分まで延長される形態に具現されることもできる。この場合一つの点を中心に4個の客体部材200が互いに隣接に設置されても互いに妨害されない設置されることができる。
【0050】
勿論、客体部材200の間の間隔が各客体部材200の長さに比べ非常に小さい場合客体部材200の間の間隔を埋めないまま置いても仮想現実トレーニングに大きい影響を与えることはない。
【0051】
床ユニット120は一つの又は複数の照明灯160を具備することができ、これは制御部500から受信された制御信号又はマッピング部400から受信された第2位置に対する関連情報を基礎に作動することができる。観点により照明灯160を照明部600の一部であるとみられるし床システム100又は床ユニット120の一部であるとみられる。
【0052】
照明灯160は床ユニット120の上面に具備されることもでき、スロット150の内部に具備されることもできる。照明灯160がスロット150の内部に配置されると、照明灯160が可視光を照射する際可視光がスロット150の内面に反射されながらスロット150の全体から可視光が照射されるような効果を演出することができる。照明灯160がスロット150の上部152に具備されると照明灯160から照射される可視光中スロット150の外部に放射される比率をより高くすることができる。
【0053】
入力部300から指定された第1位置により第2位置が算出されると第2位置に対応する照明灯160は、即ち第2位置に対応する床ユニット120の照明灯160は作動し可視光を照射することができ、客体部材200が受動に又は自動に床システム100に設置されることができる。図3に図示されたように、特定床ユニット120が客体部材200の設置が要求される第2位置に対応することであると判断されると、当該床ユニット120に具備された照明灯160が可視光を照射することができ、客体部材200が受動に又は自動に当該床ユニット120に設置されることができる。
【0054】
客体部材200は前述のようにスロット150の開放された端部を通じ挿入されることができ、照明灯160がオンされた床ユニット120に客体部材200が設置されると客体部材200が照明灯160の光を遮断し可視光が外部に露出されないようにすることができる。これにより照明灯160は客体部材200の設置が要求されるがまだ設置されなかった位置を表示する機能もすることになる。客体部材200が全部色よい位置に設置された後には、照明部600が使用者の操作又は制御部500の信号により照明灯160を消灯することができる。
【0055】
床ユニット120はセンサー180(図8参照)を含むこともできる。センサー180は当該床ユニット120のスロット150に客体部材200が正しく設置されたかの可否を感知するように構成されることができる。センサー180は多様な方法を利用し客体部材200を感知することができる。例えば、客体部材200は固定部250に別の表式部280(図8参照)を含むことができ、客体部材200が正しい位置に配置されるとセンサー180が表式部280を感知するようにすることができる。また他の例としてはセンサー180が照明灯160を、対向する感光センサーに具現されることができ、客体部材200がスロット150に設置されると固定部250は照明灯160が照射する可視光を遮断するようにしセンサー180が感知される光量の減少を基盤とし客体部材200の存在の可否を感知することができる。センサー180が客体部材200を感知すると当該床ユニット120の照明灯160が照射する可視光の明るさ、色などが変更されることもでき、照明灯160が消灯されることもできる。
【0056】
前述された本発明の第1実施例によると、使用者は仮想現実空間311の内に一つ以上の客体312を配置することができ、ここに対応する位置が床システム100にも表示されるようにし客体部材200が設置されるべき位置が特定されるようにすることができる。その結果、トレーニング者が仮想現実トレーニングを遂行する際仮想現実空間311内の客体312と相互作用する経験を模擬することができるようになり、トレーニングの効果を大きく増加させることができる。
【0057】
図4は本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000から床システム100に客体部材200が設置された模様を例示的に示す斜視図であり、図5は本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000のローディング装置700を例示的に示す斜視図である。図6は本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000を例示的に示す概念図であり、図7は本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000の入力部300から提供するUI310を例示的に示す図面であり、図8は本発明の第2実施例に係る床ユニット120及びここに結合された客体部材200を例示的に示す断面図である。本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000は第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000と多い共通点を持ち、このような共通点中一部は図面及び説明に省略されている。
【0058】
図4乃至図8を参照すると、本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000は床システム100、客体部材200、入力部300、マッピング部400、制御部500及びローディング装置700を含むことができる。但し、図6には入力部300、マッピング部400及び制御部500が一つのコンピューティング装置550の内に統合されたものに描写されている。
【0059】
本発明の第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム2000は前述の第1実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000に類似であり、入力部300が第1位置を指定した後マッピング部400がここに対応する第2位置を算出すると、制御部500は第2位置に対応する照明灯160が点灯されるように制御信号を送ると共に、複数の客体部材200の設置順番を判断した後これらを自動に当該第2位置に移動させることができる。
【0060】
図4を参照すると、床システム100の縁にはローディング装置700が配置されることができる。
ローディング装置700は床システム100の縁に沿って延長されるガイドレール710に沿って移動するように構成され、床システム100と保管ラック720との間に位置することができる。保管ラック720は設置以前の客体部材200を保管することができる。
【0061】
床システム100の縁に配置された床ユニット120はそのスロット150が床システム100の縁の側面に開放されることができ、ローディング装置700は保管ラック720から客体部材200を引き出し当該客体部材200が設置されるべき第2位置のスロット150に到達できる位置の縁のスロットに客体部材200を挿入することができる。
【0062】
図5を参照すると、ローディング装置700には床ユニット120のスロット150と同一又は類似な形状を持つスロット750が形成されることができる。保管ラック720又はローディング装置700には保管ラック720に保管中である客体部材200をローディング装置700のスロット750に挿入させる別の構造が具備されることができる。ローディング装置700の上に客体部材200が引き出されると、ローディング装置700はガイドレール710に沿って床システム100の必要な位置に移動し、ローディング装置700のスロット750が当該位置の床ユニット120のスロット150に対し整列されるようにすることができる。続いてローディング装置700は客体部材200を床ユニット120のスロット150に移動させることができ、客体部材200が最終位置(第2位置)に到達するまでの各床ユニット120の駆動部140は客体部材200を移動させることができる。このためのローディング装置700及び床ユニット120の構造に対しては以後もう詳しく説明する。
【0063】
図4のようにローディング装置700は床システム100の隣接した2個の縁又はそれ以上の縁に各々配置されることができる。制御部500は客体部材200の設置順番を判断することができ、一般的にローディング装置700からの距離が遠いところから客体部材200を設置することにより他の客体部材200の設置が妨害されないようにすることができる。図4には直線に配置されたガイドレール710に沿って移動する2個のローディング装置700が図示されているが、ガイドレール710が互いに連結され1個のローディング装置700だけ具備される構成も可能であり、3個又は4個のローディング装置700が互いに違う縁に配置される構成も可能である。
【0064】
図6を参照すると、使用者は入力部300から提供するUI310を通じ仮想現実空間311の内に客体312を配置することができる。本発明の第1及び第2実施例のように床システム100に客体部材200を配置できる領域が格子形態に具現された場合、仮想現実空間311の内に客体312を配置できる領域もまた格子形態に制限されることができ、床システム100の格子と同一な格子が使用されることができる。
【0065】
格子パターンの内で客体312が配置されることができる位置を指定する方法には多様な方法が使用されることができる。例えば、図6には格子の各線及び線の間の区間の各々に記号及び数字が与えられている。即ち、図6に図示された例でUI310に表示された仮想現実空間311内の客体312中左側下端に配置された一連の客体はA4、C4、E4、G4、I4、K4と識別される位置に連続に設置され一つの壁体を成している。図6の左側に描写された床システム100にはUI310のM10~AE10と指定された第1位置に該当する第2位置にまだ客体部材200が設置されなかったのでここに対応する床ユニット120の照明灯160が点灯された状態である。
【0066】
図7は本発明の一つの実施例で使用できるUI310の一例を示している。図示されたようにUI310は仮想現実空間311及び配置された客体312たちを3次元的空間に模擬し示すことができる。UI310は使用者の便宜のため仮想現実空間311を3次元的空間に表現するモードと2次元的に表現するモードとを共に提供することもできる。前述のように、UI310はVRヘッドセット及び動作認識センサーを通じ提供されることもできる。図7に図示されたように、UI310には床システム100の格子に対応する格子が表示されることができ、使用者が客体312を配置する領域も当該格子に限定されることができる。
【0067】
図7の右側に表現されたように、客体312が必ず一つの類型に限定される
ことではない、様々な類型が使用されることができる。このような場合、客体312を模擬する客体部材200もまた複数の類型に具備されることができる。客体部材200は例えば大きさ、形状、質感、香りなどに差異を持って互いに違う類型に区分することができ、入力部300のUI310は使用可能な客体部材200の類型により客体312の類型を違うように提供し各客体部材200類型の特性を反映し表示することもできる。この場合、入力部300は第1位置に対応する客体312の類型を共に指定することができ、マッピング部400は第2位置に対応する客体部材200の類型を共に算出することができる。
【0068】
例えば、客体部材200が類型別に大きさから差異がある場合、類型により壁体などの高さ及び/又は厚さが違うことができる。客体部材200が類型別に形状の差異がある場合、一部類型は壁体などを模擬し一部類型は自動車、売り台などの他の物体を模擬することができる。客体部材200が類型別に質感から差異がある場合、類型により表面粗度などが違うことができる。客体部材200が類型別に香りから差異がある場合、仮想現実トレーニングの脈絡により連関される芳香性物質を客体部材200の表面に塗ることができる。
【0069】
図8は本発明の第2実施例に係る床ユニット120及びここに結合された客体部材200を例示的に示す断面図である。本発明の第1実施例に類似に類似に、床ユニット120は上部152より下部154の幅が広いスロット150を含むことができ、ここには上部252より下部254の幅が広い固定部250が挿入されることができる。また、客体部材200にはホイール208、258などを具備し床ユニット120と客体部材200との間に小さい摩擦力を維持することができる。これによって、客体部材200が垂直方向には固定されるが、スロット150の長さ方向に沿っている水平方向には移動自在になることができる。
【0070】
床ユニット120は駆動部140を含むことができ、駆動部140は客体部材200を移動させる役割をすることができる。駆動部140は客体部材200の固定部250の一側又は両側に具備されることができ、モーター(図示せず)の駆動力により回転され、回転される方向により客体部材200を長さ方向に移動させることができる。駆動部140は例えばローラー、ギヤ、チェーン、コンベアベルトなどに具現されることができ、固定部250と駆動部140との間の摩擦力が固定部250とスロット150の残りの部分の内側表面の間の摩擦力より大きくなるように具現されることができる。
【0071】
床ユニット120は又センサー180を含むことができ、センサー180は当該床ユニット120のスロット150に客体部材200が正しく設置されたかの可否を感知するように構成されることができる。センサー180は前述のように照明灯160の代わりの感光センサーに具現されることができ、客体部材200がスロット150に設置されると固定部250は照明灯160が照射する可視光を遮断するようにしセンサー180が感知される光量の減少を基盤とし客体部材200の存在の可否を感知するようにすることができる。
【0072】
客体部材200は固定部250に別の表式部280を含むことができ、センサー180は表式部280を感知しこれから情報を受信することができる。表式部280は例えばRFIDタッグに具現されることができ、保管ラック720又はローディング装置700は客体部材200の表式部280に情報を記録するように構成されることができる。
【0073】
表式部280には例えば当該客体部材200の指定された位置(第2位置)に関する情報が記録されることができる。センサー180は表式部280の情報を判読し当該床ユニット120の位置に比較することができ、これに連係し駆動部140は客体部材200を当該スロット150の内に固定させるとか客体部材200を特定方向に移動させることができる。図6に図示された格子を例とすると、H25位置に設置されるべきある客体部材200がH31位置のスロットにローディングされると、H31位置のセンサー180は表式部280に記録されたH25位置に関する情報を判読することができ、制御部500はこれを現在位置であるH31位置に比較し客体部材200を格子の内側に移動させるように駆動部140を制御することができる。もしH25位置に設置されるべき客体部材200がH25位置に到達できないスロット、例えばJ31位置のスロットにローディングされると、制御部500はセンサー180を通じこれを把握し客体部材200を再びローディング装置700のスロット750に移動させることができる。
【0074】
客体部材200が複数の類型に区分される場合、各客体部材200の表式部280には客体部材200の類型又は各類型を差別化する大きさ、形状、質感、香りなどの特性に関する情報が記録されることができる。例えば客体部材200たちが第1高さを持つ第1類型の壁体と第2高さを持つ第2類型の壁体とに区分され特定位置に第2類型の客体部材200が配置されるべきであると、表式部280には第2類型又は第2高さに関する情報が記録されることができ、ローディング装置700が客体部材200を引き出す際第2類型の客体部材200を引き出すことができる。特定位置の床ユニット120に客体部材200が設置されたが指定された類型ではない場合、センサー部160はこれを感知することができ、制御部500は必要な措置を取るとか使用者にこれを表示することができる。客体部材200が複数の類型に区分される場合、保管ラック720は各類型別に別に具備されることができる。
【0075】
床ユニット120のスロット150に具備される駆動部140及びセンサー180はローディング装置700のスロット750にも同一な又は類似な方式に具備されることができる。
【0076】
前述された本発明の第2実施例によると、使用者が仮想現実空間311の内に一つ以上の客体312を配置した後仮想現実トレーニングシステム2000がここに対応し自動に床システム100に客体部材200を設置することができる。客体部材200は多様な類型に具備されることができ、使用者はこれを選択し配置することができる。よってUI310から客体312を複雑な構成に配置しても仮想現実トレーニングシステム2000は客体部材200を自動に設置することができ、トレーニング者はもっと高い現実感で具現された仮想現実トレーニングを遂行できるのでトレーニングの効果を大きく増加させることができる。
【0077】
図9は本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000を例示的に示す概念図、図10は本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000の床システム100と客体部材200とを例示的に示す斜視図である。本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000は第1及び第2実施例に係る仮想現実トレーニングシステム1000、2000と多い共通点を持ち、このような共通点中一部は図面及び説明に省略されている。
【0078】
図9を参照すると、本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000は床システム100、客体部材200、入力部300、マッピング部400、制御部500及び照明部600を含むことができる。入力部300、マッピング部400及び制御部500は一つのコンピューティング装置550の内に統合されることができる。
【0079】
客体部材200は床システム100に脱着自在に設置されるように構成されることができ、入力部300が第1位置を指定した後マッピング部400がここに対応する第2位置を算出すると、制御部500はこれにより照明部600を制御することができる。ここで、照明部600は第1実施例のように第2位置に具備された照明灯160から可視光を照射することもでき、他の位置に具備された照明灯660から第2位置に向かい可視光を照射することもできる。
【0080】
例えば、図9を参照すると、本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000から照明部600は床システム100のベース110から所定の高さに設置された構造物610に装着され第2位置に向かい可視光を照射するように構成された照明灯660を含むことができる。第1及び第2実施例のように客体部材200がベース110に会う部分が直線の形状を持つ場合、照明灯660が第2位置に照射する可視光もベース110に直線を描くように構成されることができる。勿論、ベース110の上面に格子が描いている場合には照明灯660が必ず直線を描きながら可視光を照射しなくても構わない。
【0081】
一部の実施例では客体部材200が設置可能な位置の各々に照明灯660が一対一の対応に具備され固定された状態から点灯及び消灯されることができる。この場合各照明灯660は決まった角度に、例えば垂直下向に、固定されることができる。
【0082】
一方、一部の実施例では照明灯660中少なくとも一部が構造物610に移動自在に装着されることができる。この場合照明灯660は入力部300のUI310から許容する客体312の最大数に対応する数に具備されることができ、マッピング部400から前記最大数の以下の個数に第2位置を算出すると、照明部600は照明灯660たちが第2位置に向かい可視光を照射させることができる。照明灯660が移動自在であるということは照明灯660が構造物610の上で別の駆動部640により平行移動する場合を含むことは勿論、照明灯660が特定位置に向かうように角度を回転する場合も含む概念である。一部の実施例は固定された照明灯に移動自在に装着された照明灯を組み合わせ使用することもできる。
【0083】
照明灯660が第2位置に可視光を照射する状態から、客体部材200が受動に又は自動に床システム100に設置されることができる。
【0084】
床システム100に客体部材200を結合するため、前述の第1及び第2実施例のように床システム100のベース110にスロット150を具備し客体部材200に固定部250を形成する方法を使用できるが、それ以外にも多様な結合構造をベース110及び客体部材200に適用することができる。
【0085】
例えば、ベース110に多数の小さい溝(図示せず)を形成し、客体部材200の下部には前記溝に対応する複数のピン(図示せず)を形成することができる。ベース110に形成された溝はベース110も上を歩く人の歩みを妨害しないほどの小さい大きさに形成されることができ、客体部材200のピンは客体部材200を十分な強度に固定させる程度の強度、直径及び長さで形成されることができる。このような構成によると格子のような特定パターンのスロットを使用する場合に比べ客体部材200の形状をもっと高い自由度に構成できる長点がありオーダーメード形状が可能であり、照明部600が移動可能な照明灯660を含む場合照明部600が照射する可視光もこれによりオーダーメード形状に照射することができる。入力部300のUI310は使用可能な客体部材200の形状と同一又は類似な形状の客体312を使用者が配置できるように許容することができる。
【0086】
図10には床システム100に客体部材200を結合するためのまた別の構造が図示されている。図10を参照すると、床システム100ではベース110の上面に開閉可能な陥没部174が形成されることができ、客体部材200ではその下面に陥没部174に挿入されるパイル部274が形成されることができる。陥没部174は平常時には閉鎖されベース110の上を歩く人の歩みを妨害しないようにすることができる。
【0087】
マッピング部400から第2位置を算出すると、制御部500は照明部600が可視光により第2位置を表示させると共に、床システム100が当該位置の陥没部174を開放させる制御信号を伝達することができる。必要な位置で陥没部174が開放された状態から、客体部材200のパイル部274が受動に又は自動に床システム100の陥没部174に挿入されることができる。
【0088】
図示しない実施例では、床システム100がベース110の上面の以下の高さから上面の上の所定の高さまでの範囲の内で上下方向に移動自在な複数の突出部(図示せず)と、を含み、客体部材200はその下面に前記突出部が挿入される収容部(図示せず)を含むことができる。突出部(図示せず)は平常時にはベース110の上面の以下に位置しベース110の上を歩く人の歩みを妨害しないようにすることができる。
【0089】
マッピング部400から第2位置を算出すると、制御部500は照明部600が可視光により第2位置を表示させると共に、床システム100が当該位置の突出部(図示せず)を上向に移動させる制御信号を伝達することができる。必要な位置で突出部が突出された状態から、客体部材200の収容部に突出部が挿入されるように客体部材200が受動に又は自動に床システム100に設置されることができる。
【0090】
陥没部174又は突出部が形成された位置は実質的に格子パターンに対応することができる。このような格子パターンはベース110の上面に表示されることもできるが表示されなくても構わない。ここで、陥没部174又は突出部が形成された位置が格子パターンを従っても客体部材200が必ず格子パターンに沿っている配置に設置されるべきことではない、客体部材200のパイル部274又は収容部が陥没部174又は突出部に結合されることができる限度の内で客体部材200は多様な位置に多様な角度に設置されることができる。
【0091】
前述の溝及びピンの結合構造ではベース110の上を歩く人の歩みに妨害しないように溝の大きさが制限され、これによりピンの直径が制限され、結局客体部材200の結合強度が制限されることができる。これに比べ陥没部174とパイル部274との結合構造又は突出部と収容部との結合構造ではパイル部274又は突出部の直径が制限されないので必要な結合強度を容易に具現できる長点がある。
【0092】
図10を参照すると、客体部材200は一側端部に結合突起221と、を含み他側端部に結合溝222を含むことができる。これは隣接した客体部材200が設置される際互いに結合されるようにするためである。本発明の第1及び第2実施例のように溝150が形成された床ユニット120をベース110に設置する場合同じ方向に延長される隣接した二つの床ユニット120の間には間隔(前述の十字形態のスロットが具備される部分)が形成され、これにより二つの隣接した床ユニット120に設置される客体部材200の間にも間隔が形成されることができる。これとは違い本発明の第3実施例のように床ユニット120を使用しない場合には隣接した客体部材200の間に間隔が形成されないので、結合突起221と結合溝222とを利用し単純な方法でこれらを互いに連結することができる。客体部材200両端部の結合部は複数の客体部材200が互いに違う角度に会う場合を勘案し互いに異なるように形成されることもできる。
【0093】
前述された本発明の第3実施例によると、使用者は仮想現実空間311の内に一つ以上の客体312を配置することができ、ここに対応する位置が床システム100にも表示されるようにし客体部材200が設置されるべき位置が特定されるようにすることができる。本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000はもっと高い自由度に客体312を配置できるようにしながらもベース110の上を歩く人の歩みを妨害しないようにすることができる。結局、本発明の第3実施例に係る仮想現実トレーニングシステム3000は著しく高い自由度にトレーニング場を造成できるようにし可能なトレーニングの範囲を大きく増加させることができる。
【0094】
前述では本発明の一つの実施例を参照し説明したのであるが、当該技術分野で通常の知識を持つ者であると下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲の内で本発明を多様に修正及び変更させることができる点を理解できるだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10