(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】車両制御装置、車両制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230630BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20230630BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20230630BHJP
G08G 1/137 20060101ALI20230630BHJP
G06Q 10/08 20230101ALI20230630BHJP
【FI】
G08G1/00 X
B65G61/00 544
G01C21/26 A
G08G1/137
G06Q10/08
(21)【出願番号】P 2019024569
(22)【出願日】2019-02-14
【審査請求日】2021-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138771
【氏名又は名称】吉田 将明
(72)【発明者】
【氏名】森村 一雄
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-312884(JP,A)
【文献】国際公開第2009/142175(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00
B65G 61/00
G01C 21/26
G08G 1/137
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向に前進可能な車両による集配、に関する制御を行う車両制御装置であって、
前記車両は、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成のものを対象とし、
前記車両制御装置は、
前記車両の走行を指示する処理部を有し、
前記処理部は、
配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得し、
前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両の走行制御を行う車両制御部に出力する、
車両制御装置。
【請求項2】
前記処理部は、
前記車両により前記荷物の配達又は集荷を行うための前記対象ユーザ地点への経路を含む集配ルートの経路情報を算出して、前記車両制御部に出力し、
前記経路情報の算出において、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドと前記対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合、前記経路中において前記車両の進行方向を反転させる反転地点を設定する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記処理部は、
前記経路情報の算出において、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドと前記対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致する対象ユーザ地点を全て経由した後、前記車両の進行方向を反転させ、残りの対象ユーザ地点を経由する集配ルートを設定する、
請求項2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記処理部は、
前記経路情報の算出において、前記対象ユーザ地点をそれぞれ経由する最短経路を採用し、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドと前記対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合に該当する対象ユーザ地点の前で前記車両の進行方向を反転させる集配ルートを設定する、
請求項2に記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記処理部は、
前記車両が前記荷物の配達又は集荷を行うために次の前記対象ユーザ地点に走行する際に、前記次の対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドと前記対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を前記車両制御部に出力する、
請求項1又は2に記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記処理部は、
前記車両が前記対象ユーザ地点に到着する際に、前記対象ユーザ地点に面する道路端に前記車両の側面を寄せて停車させる指示を前記車両制御部に出力する、
請求項1、2、5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項7】
前記処理部は、
前記対象ユーザ地点を含む集配対象領域の道路情報を取得し、前記対象ユーザ地点に面する道路が一方通行である場合、
前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドと前記対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致する対象ユーザ地点に対して、前記車両が前記対象ユーザ地点に到着する際に、前記対象ユーザ地点が進行方向に対して道路の右側にある場合は前記対象ユーザ地点に面する右側の道路端に前記車両の右側面を寄せて停車させる指示を前記車両制御部に出力し、前記対象ユーザ地点が進行方向に対して道路の左側にある場合は前記対象ユーザ地点に面する左側の道路端に前記車両の左側面を寄せて停車させる指示を前記車両制御部に出力する、
請求項1、2、5、6のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項8】
前記対象ユーザ地点は、前記荷物の配達を行う配達先のユーザが指定する地点であり、
前記処理部は、
前記車両が前記配達先に向かう進行方向に対して、前記配達を行う対象の荷物が収納されている荷室のサイドと、前記配達先の対象ユーザ地点のサイドとを確認し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと前記配達先の対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を前記車両制御部に出力する、
請求項1~7のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項9】
前記対象ユーザ地点は、前記荷物の集荷を行う集荷先のユーザが指定する地点であり、
前記処理部は、
前記車両が前記集荷先に向かう進行方向に対して、前記集荷を行う対象の荷物を収納するための空きの荷室のサイドと、前記集荷先の対象ユーザ地点のサイドとを確認し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと前記集荷先の対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を前記車両制御部に出力する、
請求項1~7のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項10】
前記処理部は、前記車両の運行を管理するサーバ装置に設けられる、
請求項1~9のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項11】
前記処理部及び前記車両制御部は、前記車両に設けられる、
請求項1~9のいずれか一項に記載の車両制御装置。
【請求項12】
双方向に前進可能な車両であって、
前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成であり、
前記車両の走行を指示し、前記車両による荷物の集配に関する制御を行う処理部と、
前記車両の走行制御を行う車両制御部と、を備え、
前記処理部は、
配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得し、
前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両制御部に出力する、
車両。
【請求項13】
双方向に前進可能な車両による集配、に関する制御を行う車両制御方法であって、
前記車両は、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成のものを対象とし、
コンピュータが備える、前記車両の走行を指示する処理部において、
配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得し、
前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両の走行制御を行う車両制御部に出力する、
車両制御方法。
【請求項14】
コンピュータに、
双方向に前進可能な車両による集配、に関する制御を行う車両制御方法であって、
前記車両は、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成のものを対象とし、
配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得するステップと、
前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得するステップと、
前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両の走行制御を行う車両制御部に出力するステップと、
を含む車両制御方法の各ステップを、
実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、荷物の集配を行う車両を制御する車両制御装置、車両制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転車両によって荷物の配送を行う配送システムが提案されている。この種の配送システムとして、配送先エリアの駐停車の可否を判定し、自動運転車両による配送の可否を通知する管理装置及び配送支援方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の管理装置は、顧客端末から配送先情報を受信し、配送先情報に基づいて配送先エリアを決定し、配送先エリアにおいて車両の駐停車が禁止されているか否かを判定し、配送の可否を示す通知情報を顧客端末に送信する構成を有している。これにより、顧客が自動運転車両による配送方法を指定した際に、自動運転車両による配送の可否を確認することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、配送先エリアにおける駐停車禁止の有無を判定し、自動運転車両による配送の可否を顧客に通知して、配送不可の場合には代替候補エリアを提示して顧客が代わりの配送先エリアを選択可能になっている。しかしながら、配送時の自動運転車両からの荷物の取り出し、集荷時の自動運転車両への荷物の受け入れについては考慮されていない。このため、配送地点、集荷地点によっては、自動運転車両における荷物の出し入れが道路脇の利用者に近いサイドとは反対側になる可能性がある。
【0005】
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、荷物の配送又は集荷において利用者に近いサイドに対象の荷室を位置させることが可能となる車両制御装置、車両制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、一態様として、双方向に前進可能な車両による集配、に関する制御を行う車両制御装置であって、前記車両は、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成のものを対象とし、前記車両制御装置は、前記車両の走行を指示する処理部を有し、前記処理部は、配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得し、前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両の走行制御を行う車両制御部に出力する、車両制御装置を提供する。
【0007】
本開示は、一態様として、双方向に前進可能な車両であって、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成であり、前記車両の走行を指示し、前記車両による荷物の集配に関する制御を行う処理部と、前記車両の走行制御を行う車両制御部と、を備え、前記処理部は、荷物の配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得し、前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両制御部に出力する、車両を提供する。
【0008】
本開示は、一態様として、双方向に前進可能な車両による集配、に関する制御を行う車両制御方法であって、前記車両は、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成のものを対象とし、コンピュータが備える、前記車両の走行を指示する処理部において、配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得し、前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得し、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両の走行制御を行う車両制御部に出力する、車両制御方法を提供する。
【0009】
本開示は、一態様として、コンピュータに、双方向に前進可能な車両による集配、に関する制御を行う車両制御方法であって、前記車両は、前記車両の第1の側面に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室と、前記第1の側面とは反対側の第2の側面側に開口部が面する第2サイドの荷室とを備える構成のものを対象とし、配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点の位置情報を取得するステップと、前記車両が前記対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、前記配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報を取得するステップと、前記対象の荷室が位置する側面のサイドと、前記対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドとが、一致しない場合、前記車両の進行方向を反転させる指示を、前記車両の走行制御を行う車両制御部に出力するステップと、を含む車両制御方法の各ステップを、実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、荷物の配送又は集荷において利用者に近いサイドに対象の荷室を位置させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態1に係る集配システムの構成の一例を示すブロック図
【
図2】実施の形態に係る車両及び荷物ロッカー部の構成例を示す模式図であり、(A)は一方の側面から見た斜視図、(B)は他方の側面を示す側面図、(C)は上方から透視した平面図
【
図3】実施の形態に係る車両の走行動作の第1例を示す図
【
図4】実施の形態に係る車両の走行動作の第2例を示す図
【
図5】実施の形態に係る車両の走行動作の第3例を示す図
【
図6】実施の形態に係る複数の配達先への配達手順の具体例の第1例を示す図
【
図7】実施の形態に係る複数の配達先への配達手順の具体例の第2例を示す図
【
図8】実施の形態に係る複数の配達先への配達手順の具体例の第3例を示す図
【
図9】実施の形態における荷物の配達又は集荷を行う際の車両の反転動作の処理手順を示すフローチャート
【
図10】集配管理サーバにおいて集配ルートを決定する処理手順を示すフローチャート
【
図11】集配管理サーバにおいて次の目的地点に関する車両への走行指示の処理手順を示すフローチャート
【
図12】一方通行の道路を走行する場合の車両への走行指示の処理手順を示すフローチャート
【
図13】実施の形態2に係る集配システムの構成の一例を示すブロック図
【
図14】車両において次の目的地点に関する走行指示の処理手順を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を適宜参照しながら、本開示に係る車両制御装置、車両制御方法及びプログラムを具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
以下の実施の形態では、荷物の配送又は集荷を行う集配システムの一例を用いて、本開示に係る車両制御装置、車両制御方法及びプログラムの具体例を説明する。本実施の形態では、車両として自動運転車両を用いて配送又は集荷を行う場合を想定する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る集配システムの構成の一例を示すブロック図である。集配システム5は、車両50によって個人又は法人の荷物を所定場所にて配送又は集荷するサービスを支援するものであり、集配管理サーバ10、通信端末30、及び車両50を含む構成である。なお、車両50は、運転者が搭乗していない無人自動運転車両である場合を主に例示するが、運転者が搭乗している自動運転車両、運転者が運転する通常の自動車等であっても同様に適用可能である。
【0015】
実施の形態1では、集配管理サーバ10において車両制御装置の機能を有し、集配管理サーバ10が主体的に車両50の運行を管理、制御する場合を例示する。
【0016】
集配管理サーバ10は、荷物の配送又は集荷を行う集配システムを運営する業者等の組織が管理しており、ネットワーク上のサーバ装置、或いは集配センタ等の拠点等に配置された管理用コンピュータ等によって各機能が実現される。集配管理サーバ10は、荷物の配送又は集荷の管理、車両50の運行の管理を行うサーバ装置として機能する。
【0017】
集配管理サーバ10は、処理部11、記憶部12、及び通信部13を有する。処理部11は、プロセッサを有し、例えば、プロセッサが記憶部12に保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)等を含んでよい。
【0018】
処理部11は、車両50の走行を指示する機能を有し、機能的な構成として、荷物管理部111、車両管理部112、配車計画部113、車両制御部151、車両位置推定部152、及びロッカー管理部153を含む。荷物管理部111、車両管理部112、配車計画部113、車両制御部151、車両位置推定部152、及びロッカー管理部153は、プロセッサが所定のプログラムを実行することによって得られる機能である。
【0019】
記憶部12は、処理部11のプロセッサが実行するプログラムを格納し、ワーキングメモリとして使用される他、経路データベース(経路DB)121、地図データベース(地
図DB)122を含む。記憶部12は、一次記憶装置(例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory))を含む。記憶部は、二次記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive))又は三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。
【0020】
経路データベース121は、配達先又は集荷先の地点、配送又は集荷の経路となる道路の通行方向(双方向、一方通行など)、車両を反転させる反転地点、任意の(例えば隣り合う)2地点間の移動コストを含む経路データを保持する。例えば、移動コストとして、集配ルートの配達先である2地点間の距離、移動に要する時間、あるいは移動に要するエネルギー量(例えば電気量、ガソリン量)が挙げられる。車両の反転地点は、車両50が走行する進行方向を反転させることが可能な領域であり、集配ルートの経路中、或いは配達位置又は集荷位置の近傍に存在する車両反転スペースを有する地点の位置情報を含む。車両の反転地点は、例えば、充電スタンド、駐車場、車両転回用スペースなどが用いられる。ここで、双方向に前進可能な車両を対象とした場合、車両の反転は、車両の向きを反転する訳でなく、車両の進行方向を切り替えることに相当する。このような反転は、例えば「スイッチバック」等と呼ばれる。また、経路データベース121に登録されていない地点、例えば新規顧客が配達先である場合、処理部11は、新規顧客の配達先の位置を地図データベース122から取得し、その地点の位置情報、新規顧客の配達先を含む2地点間の移動コストを経路データベース121に登録してよい。なお、集荷先が新規顧客である場合も同様である。
【0021】
地図データベース122は、荷物の配達又は集荷を行う対象地域の地理情報を含む地図データを保持する。地理情報は、対象地域の区画、建物、住所、道路等の位置情報(各点の位置、距離、高さ等)を含む。配車計画部113は、地図データベース122の地図データに基づき、配達位置又は集荷位置を特定し、経路データベース121の経路データを用いて集配ルート、反転地点などを決定可能である。
【0022】
荷物管理部111は、荷物に関する情報(荷物情報)を管理する。荷物情報は、荷物を識別する荷物ID、荷物の内容(種類)、荷物の個数、荷物の重さ、荷物の大きさ、等を含んでよい。荷物管理部111は、各荷物の配達位置及び集荷位置を管理してよい。
【0023】
車両管理部112は、車両50に関する車両情報を管理する。車両情報は、車両50を識別する車両ID、車両の種別、車両の色、等を含んでよい。また、車両管理部112は、各車両50の現在位置、各車両50に積載されている荷物の荷物ID、等を管理してもよい。
【0024】
配車計画部113は、配達又は集荷に係る車両50の配車に関する配車計画を生成する。配車計画は、各車両50による荷物の配達に係る配達計画と、各車両50による荷物の集荷に係る集荷計画と、各車両50による荷物の配達及び集荷に係る集配計画とのうち、少なくともいずれかを含んでよい。集荷は、荷物の配達途中に集荷依頼があった荷物の集荷を含んでよい。配車計画は、配達又は集荷される荷物の荷物ID、配達位置又は集荷位置、集配を行う車両の車両ID、集配ルート、車両の反転地点、各地点の配達予定時刻又は集荷予定時刻、集配完了予定時刻、エネルギー量(エネルギー消費量)、等を含んでよい。
【0025】
配車計画部113は、記憶部12の経路データベース121及び地図データベース122を参照して、配達位置又は集荷位置に応じて車両50の経由地及び配達先の順番を決定し、集配ルートを設定してよい。配車計画部113は、記憶部12の経路データベース121を参照し、決定した経由地を順番で移動した場合の経路コストを計算してよい。経路コストは、集配ルートを一周した場合のコストであり、2地点間の移動コストを加算した値でよい。また、配車計画部113は、車両50の進行方向と搭載される荷物の搭載位置とに応じて、車両反転の要否、車両の反転地点を決定してよい。車両50の経由地及び配達先の順番は、例えば操作部(不図示)を介して入力されてもよいし、配達時刻や配達位置等に基づいて所定のアルゴリズムに従って決定されてもよい。
【0026】
車両制御部151は、集配ルート、車両位置等に基づき、車両50の動力源、操舵、ブレーキ等の走行制御の他、各種センサの検出制御、照明及び表示の制御等、各種の車両制御を行う。車両制御部151は、車両50の走行制御において、走行時の反転に関する制御を行う。
【0027】
車両位置推定部152は、車両50の位置を推定する。車両位置推定部152は、車両50の衛星測位システム受信機53で受信された電波信号を基に、車両50の位置(緯度、経度、高度)を算出してよい。車両位置推定部152は、地図データベース122を参照し、車両50の集配ルート上の位置を取得してよい。なお、車両位置推定部152は、車両50にて検出された各種の検出信号を用いて、車両50の位置を算出してよい。車両50の位置推定に用いられる検出信号としては、衛星測位システム受信機53により取得される衛星からの電波信号の他、道路に配置された各小型発信機(ビーコン)からのビーコン信号、各所に配置された無線LAN(Local Area Network)基地局又はモバイル通信用の基地局からの通信信号の受信電界強度、などが利用可能である。
【0028】
ロッカー管理部153は、車両50の荷物ロッカー54における各荷物の収納状態を取得する。ロッカー管理部153は、荷物ロッカー54の扉の施錠あるいは開錠を管理する。また、ロッカー管理部153は、荷物ロッカー54に収容された荷物の荷物ID、荷物情報(個数、重さ、大きさ、内容等)を管理する。
【0029】
通信部13は、他の装置、例えば通信端末30の通信部32及び車両50の通信部56との間で、通信可能である。通信部13による通信方式は、システム構成に応じて、各ノード間において無線通信、有線通信のいずれを用いてもよく、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、モバイル通信(例えばLTE(登録商標))等の各種通信方式を含んでよい。
【0030】
通信端末30は、荷物の配達を受ける場合、配送状況情報の連絡を受信する場合に用いられる。配送状況情報は、荷物の発送通知、荷物情報(例えば荷物ID、荷物の個数、荷物の重さ、荷物の大きさ、荷物の内容)、配達先の位置、配達予定時刻、配送車両情報(車両ID、車両種別)、現在の配達状況、等を含んでよい。また、通信端末30は、ユーザが集荷を希望する場合に集荷依頼情報を集配管理サーバ10に送信する場合等に用いられる。集荷依頼情報は、集荷の依頼に関する情報であり、例えば、集荷希望時刻、集荷位置、及び荷物情報(例えば荷物の個数、荷物の重さ、荷物の大きさ、荷物の内容)、等を含んでよい。通信端末30は、処理部31、通信部32、メモリ33、表示部34、及び操作部35を含む構成である。通信端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC等であってよい。
【0031】
処理部31は、プロセッサを有し、例えば、プロセッサがメモリ33に保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、GPU、等を含んでよい。
【0032】
通信部32は、他の装置、例えば集配管理サーバ10の通信部13との間で、通信可能である。通信部32による通信方式は、システム構成に応じて、各ノード間において無線通信、有線通信のいずれを用いてもよく、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、モバイル通信(例えばLTE(登録商標))等の各種通信方式を含んでよい。
【0033】
メモリ33は、処理部31のプロセッサが実行するプログラム、各種定数、一時記憶されるデータ等を記憶する。メモリ33は、一次記憶装置(例えばRAM、ROM)を含む。メモリ33は、二次記憶装置(例えばHDD、SSD)又は三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。
【0034】
表示部34は、配送状況情報の表示画面、及び各種操作画面を表示する。表示部34は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。また、表示部34は、操作画面の他、各種データ及び情報を表示する。
【0035】
操作部35は、各種の指示操作、各種データ及び情報の入力を受け付ける。操作部は、マウス、キーボード、タッチパッド、マイクロホン、又はその他の入力デバイスを含んでよい。なお、表示部34及び操作部35は、タッチパネルで構成されてもよい。タッチパネルは、利用者によるタッチ操作を受け付け、タッチ操作に対応する操作画面を表示する。
【0036】
車両50は、荷物を集配するための無人自動運転車でよい。車両50は、処理部51、記憶部52、衛星測位システム受信機53、荷物ロッカー54、認証装置55、及び通信部56を有する。
【0037】
衛星測位システム受信機53は、GPS(Global Positioning System)衛星、準天頂軌道衛星(みちびき)等の測位システム用の衛星から発信される電波信号を受信する。
【0038】
荷物ロッカー54は、車両50の側部に開口部が面するように配置され、荷物を収容可能なスペースが確保された筐体である。この筐体の開口部には、施錠あるいは開錠可能な扉が設けられ、ユーザが車両50の傍に来て荷物ロッカー54を操作し、荷物の取り出し、預け入れを行えるようになっている。荷物ロッカー54は、車両50の背部に開口部を有してもよい。
【0039】
認証装置55は、荷物ロッカー54あるいはその近傍に配置され、ユーザを認証する。認証装置55は、ユーザ操作によるID、パスワード等の認証情報の入力を受け付けるキーパッド、ユーザの指紋を読み取る指紋リーダ、ユーザの顔を認証する顔カメラ、等であってよい。
【0040】
処理部51は、プロセッサを有し、例えば、プロセッサが記憶部52に保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、GPU、等を含んでよい。処理部51は、機能的な構成として、車両制御部511、ロッカー駆動部514を含む。車両制御部511及びロッカー駆動部514は、プロセッサが所定のプログラムを実行することによって得られる機能である。
【0041】
車両制御部511は、集配管理サーバ10の車両制御部151の指示に基づき、車両50の動力源(モータ又はエンジン)、操舵、ブレーキ等の走行制御を行う他、各種センサの検出制御、照明及び表示の制御等、各種の車両制御を行う。
【0042】
ロッカー駆動部514は、集配管理サーバ10のロッカー管理部153の指示に基づき、荷物ロッカー54の扉の施錠あるいは開錠を管理する。また、ロッカー駆動部514は、荷物ロッカー54に収容された荷物の荷物ID、荷物情報(個数、重さ、大きさ、内容等)を取得する。
【0043】
記憶部52は、処理部51のプロセッサが実行するプログラム、各種定数、一時記憶されるデータ等を記憶する。記憶部52は、集配管理サーバ10から送られる集配ルート等を含む地図データ522を記憶する。記憶部52は、一次記憶装置(例えばRAM、ROM)を含む。記憶部52は、二次記憶装置(例えばHDD、SSD)又は三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。
【0044】
通信部56は、他の装置、例えば集配管理サーバ10の通信部13との間で、通信可能である。通信部56による通信方式は、システム構成に応じて、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、モバイル通信(例えばLTE(登録商標))等の各種通信方式を含んでよい。
【0045】
図2は、実施の形態に係る車両及び荷物ロッカー部の構成例を示す模式図であり、(A)は一方の側面から見た斜視図、(B)は他方の側面を示す側面図、(C)は上方から透視した平面図である。
【0046】
本実施の形態の車両50は、進行方向の前後にほぼ対称形の車体61と、4つの車輪62とを有し、前後に反転(スイッチバック)して双方向に進行可能に構成される。なお、車両の形状、車輪の数などはこれに限定されず、種々の態様を適用可能である。車体61の側面部には、荷物を収納する複数の荷室を有する荷物ロッカー54が設けられる。例えば、
図2(A)に示すように、車体61の一方の側面部(例えば、第1の側面、第1サイド)には、荷物ロッカー54の片側の荷室A11,A12,A13,A21,A22,A23,A31,A32,A33が配置される。また、
図2(B)に示すように、車体61の他方の側面部(例えば、第2の側面、第2サイド)には、荷物ロッカー54のもう片側の荷室B11,B12,B13,B21,B22,B23,B31,B32,B33が配置される。すなわち、
図2(C)に示すように、車体61の左右両側において、第1サイドに荷物ロッカー54の荷室A11~A33が、第2サイドに荷物ロッカー54の荷室B11~B33がそれぞれ配置され、互いに反対方向の側部に開口部が面する状態で設けられている。
【0047】
荷物ロッカー54の荷室A11~A33,B11~B33は、各荷室に電子錠を備えた扉を有し、例えばユーザが使用するスマートフォン等の通信端末30の操作によって、ユーザ認証及び扉の開錠を行えるようになっている。ユーザは、指定の配達先又は集荷先に車両50が到着すると、通信端末30を操作して配達又は集荷対象の荷物の荷室を開錠し、荷物の取り出し、預け入れを行う。車両50は、配達先又は集荷先に到着した後、通信端末30によってユーザ認証及び荷室の扉の開錠、荷物の取り出し又は預け入れ、扉が閉まったことを確認し、荷室の扉を施錠して配達又は集荷の完了処理を行う。
【0048】
以下に、本実施の形態における車両50の走行動作についていくつか例示する。本実施の形態の車両50は、荷物の配達又は集荷を行う際に、車両の進行方向に対する配達先又は集荷先が道路に面する向き(車両の進行方向に対する対象ユーザ地点のサイド)と、対象の荷物を収納する荷室が位置する側面部の向き(対象の荷室が位置する側面のサイド)とによって、走行動作及び反転動作を制御する。車両50の走行動作の制御は、集配管理サーバ10の処理部11が主体的に実行する。集配管理サーバ10は、集配ルートの設定時に反転地点を決定することによって、車両50の反転動作を指示することが可能である。また、集配管理サーバ10は、車両50が次の配達先又は集荷先に向かうときに、配達先又は集荷先の向きと対象の荷室の向きとによって、両者が逆側の場合に車両50へ反転動作を指示することも可能である。
【0049】
例えば、配達先又は集荷先が車両の進行方向に対するサイド、すなわち進行方向に対して配達先又は集荷先が道路に面する向きと、対象の荷物を収納する荷室が位置する側面のサイドとが同じ側にある場合、そのままの進行方向で走行し、配達先又は集荷先の地点に到達し、この地点に面する道路端に車両の側面を寄せて停車させる。左側通行の道路の場合、配達先又は集荷先が進行方向に対して左側(左サイド)にあり、配達又は集荷を行う荷物の荷室が進行方向に対して左側(左サイド)にある場合、そのまま走行し、配達先又は集荷先に到着させて道路端に車両の左側面を寄せて停車させる。右側通行の道路の場合、配達先又は集荷先が進行方向に対して右側(右サイド)にあり、配達又は集荷を行う荷物の荷室が進行方向に対して右側(右サイド)にある場合、そのまま走行し、配達先又は集荷先に到着させて道路端に車両の右側面を寄せて停車させる。
【0050】
一方、例えば、配達先又は集荷先が車両の進行方向に対するサイド、すなわち進行方向に対して配達先又は集荷先が道路に面する向きと、対象の荷物を収納する荷室が位置する側面のサイドとが反対側にある場合、途中で進行方向を反転させて逆向きで走行し、配達先又は集荷先の地点に到達し、この地点に面する道路端に車両の側面を寄せて停車させる。左側通行の道路の場合、配達先又は集荷先が進行方向に対して左側(左サイド)にあり、配達又は集荷を行う荷物の荷室が進行方向に対して右側(右サイド、逆サイド)にある場合、進行方向を反転させて対象の荷室を左側に向きを変更してから走行し、配達先又は集荷先に到着させて道路端に車両の左側面を寄せて停車させる。右側通行の道路の場合、配達先又は集荷先が進行方向に対して右側(右サイド)にあり、配達又は集荷を行う荷物の荷室が進行方向に対して左側(左サイド、逆サイド)にある場合、進行方向を反転させて対象の荷室を右側に向きを変更してから走行し、配達先又は集荷先に到着させて道路端に車両の右側面を寄せて停車させる。
【0051】
図3は、実施の形態に係る車両50の走行動作の第1例を示す図である。本実施の形態では、左側通行の交通システムの道路を例にとり説明する。なお、右側通行の交通システムの道路では、左右を逆にした状態で同様の走行制御を行えばよい。
【0052】
第1例は、車両50の右側の荷室にある荷物を道路の左側の配達先に配達する場合を例示している。第1例では、道路70において、荷物Aの配達先71Aと荷物Bの配達先71Bとがそれぞれ進行方向に対して左側に面して位置している。この場合、車両50は、荷物Aの配達先71Aに荷物Aを配達し、左サイドの荷室にある荷物A(荷A)についてユーザ認証等を行って受け取りを完了した後、荷物Bの配達先71Bまでの経路中に位置する反転地点72Aにおいて車両50を反転させる。この反転動作により、荷物B(荷B)の荷室が進行方向に対して逆側の左サイドの向きに位置が反転する。そして、車両50は、荷物Bの配達先71Bに荷物Bを配達し、左サイドの荷室にある荷物B(荷B)についてユーザ認証等を行って受け取りを完了する。
【0053】
図4は、実施の形態に係る車両50の走行動作の第2例を示す図である。第2例は、車両50の右側の荷室にある荷物を道路の右側の配達先に配達する場合を例示している。第2例では、道路70において、荷物Aの配達先71Aが進行方向に対して左側に面して位置し、荷物Bの配達先71Bが進行方向に対して右側に面して位置している。この場合、車両50は、荷物Aの配達先71Aに荷物Aを配達し、左サイドの荷室にある荷物A(荷A)についてユーザ認証等を行って受け取りを完了した後、道路70上を反転地点72Bとして車両50を反転させ、反対方向へ左側通行で車両50を進行させる。この反転動作により、荷物B(荷B)の荷室が進行方向に対して左サイドの向きに位置する。そして、車両50は、荷物Bの配達先71Bに荷物Bを配達し、左サイドの荷室にある荷物B(荷B)についてユーザ認証等を行って受け取りを完了する。
【0054】
図5は、実施の形態に係る車両50の走行動作の第3例を示す図である。第3例は、一方通行の道路70Aにおいて道路の左側の配達先及左折後に配達先にそれぞれ荷物を配達する場合を例示している。第3例では、一方通行の道路70Aにおいて、荷物Aの配達先71Aが進行方向に対して左側に面して位置し、荷物Bの配達先71Bが進行方向に対して右側に面して位置している。ここで、車両50の左側の荷室に荷物Aが収納され、右側の荷室に荷物Bが収納されているとする。この場合、車両50は、荷物Aの配達先71Aに対して道路70Aの左側に左サイドの荷室を寄せて停車し、左サイドの荷室にある荷物A(荷A)についてユーザ認証等を行って受け取りを完了する。その後、車両50は、そのまま一方通行の道路70Aを進行し、荷物Bの配達先71Bに対して道路70Aの右側に右サイドの荷室を寄せて停車し、右サイドの荷室にある荷物B(荷B)についてユーザ認証等を行って受け取りを完了する。
【0055】
なお、配達すべき荷物が進行方向に向かって配達先とは逆側の荷室に収納されている場合は、第1例と同様に車両50を反転させ、道路に対して配達先が面する向きと対象の荷物が収納された荷室のサイドとを同じ側に位置させてから、配達先に向かうようにすればよい。
【0056】
次に、複数の配達先に対する具体的な配達手順についていくつかの例を説明する。以下の具体例では、車両50に設けられる荷物ロッカー54の荷室の数、荷物の数、配達先の数、配達地点の位置などを簡略化して示しているが、これらに限定されるものではなく、種々の態様が考えられる。
【0057】
図6は、実施の形態に係る複数の配達先への配達手順の具体例の第1例を示す図である。配達手順の第1例は、
図3に示した走行動作の第1例に対応する、同一方向の走行における反転動作を含む集配ルートを設定した場合の配達動作を示している。集配管理サーバ10は、6カ所の配達先pA,pB,pC,pD,pE,pFに対して、それぞれ荷物A,荷物B,荷物C,荷物D,荷物E,荷物Fを配達するための集配ルートを設定する。
図6の例では、車両50の走行経路において、配達先pA~pFがそれぞれ進行方向に対して道路の左側に面している。この場合、初期の進行方向において、車両50の左サイドの荷室にある荷物A~荷物Cはそのままの方向で進行して配達し、車両50の右サイドの荷室にある荷物D~荷物Fは進行方向を反転させてから配達するような集配ルートを決定する。すなわち、車両の進行方向に対する配達先のサイドと対象の荷物が収納された荷室が位置する側面のサイドとが一致する配達先を全て経由した後、反転地点において一度車両の進行方向を反転させ、残りの配達先を経由する集配ルートを設定する。
【0058】
配達の準備段階では、集配センタ100において、作業員あるいは作業ロボットが、集配ルートに沿った配達計画に従って車両50の荷物ロッカー54に配達するべき荷物を積載する。荷物の積載が完了すると、集配管理サーバ10は、各荷室に収納された荷物の収納状態を取得して荷室の位置情報を生成する。そして、集配管理サーバ10は、車両50に対して配達先への走行を指示する。車両50は、集配管理サーバ10の指示に基づき、配達計画に従って所定の配達順番で荷物の配達を開始する。
【0059】
車両50は、集配センタ100を出発し、まず荷物Aの配達先pAに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Aを配達先pAのユーザに配達し、ユーザ認証等を行って受け取りを完了する。そして、車両50は、荷物Bの配達先pBに向かってそのまま走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Bを配達先pBのユーザに配達して受け取りを完了する。同様に、車両50は、左折後に荷物Cの配達先pCに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Cを配達先pCのユーザに配達して受け取りを完了する。
【0060】
次に、車両50は、反転地点r1へ向けて走行し、反転地点r1において進行方向を反転する。この反転動作により、車両50の荷物ロッカー54の荷室のサイドが左右反転し、進行方向に対して左側の荷室に荷物D~荷物Fが位置するようになる。そして、車両50は、反転後の進行方向で荷物Dの配達先pDに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Dを配達先pDのユーザに配達して受け取りを完了する。そして、車両50は、左折後に荷物Eの配達先pEに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Eを配達先pEのユーザに配達して受け取りを完了する。そして、車両50は、荷物Fの配達先pFに向かってそのまま走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Fを配達先pFのユーザに配達して受け取りを完了した後、左折後に集配センタ100に帰着する。
【0061】
図7は、実施の形態に係る複数の配達先への配達手順の具体例の第2例を示す図である。配達手順の第2例は、
図6に示した第1例のバリエーションを示す他の例である。集配管理サーバ10は、5カ所の配達先pA~pEに対して、それぞれ荷物A~荷物Eを配達するための集配ルートを設定する。
図7の例では、初期の進行方向において、車両50の左サイドの荷室に荷物A,荷物B,荷物Eが収納され、右サイドの荷室に荷物C,荷物Dが収納されている。この場合、荷物A,荷物Bはそのままの方向で進行して配達し、荷物C,荷物Dは進行方向を反転させてから配達し、荷物Eは進行方向をさらに反転させてから配達するような集配ルートを決定する。すなわち、各配達先を経由する最短経路(経路コストが最小の経路)を採用し、車両の進行方向に対する配達先のサイドと対象の荷物が収納された荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合に、該当する配達先の前で車両の進行方向を反転させる集配ルートを設定する。
【0062】
車両50は、集配センタ100を出発し、まず荷物Aの配達先pAに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Aを配達先pAのユーザに配達し、ユーザ認証等を行って受け取りを完了する。そして、車両50は、荷物Bの配達先pBに向かってそのまま走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Bを配達先pBのユーザに配達して受け取りを完了する。その後、車両50は、左折後に反転地点r1へ向けて走行し、反転地点r1において進行方向を反転する。この反転動作により、車両50の荷物ロッカー54の荷室のサイドが左右反転し、進行方向に対して左側の荷室に荷物C,荷物Dが位置するようになる。そして、車両50は、反転後の進行方向で荷物Cの配達先pCに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Cを配達先pCのユーザに配達して受け取りを完了する。同様に、車両50は、荷物Dの配達先pDに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Dを配達先pDのユーザに配達して受け取りを完了する。
【0063】
次に、車両50は、左折後に反転地点r2へ向けて走行し、反転地点r2において進行方向を反転する。この反転動作により、進行方向に対して左側の荷室に荷物Eが位置するようになる。そして、車両50は、反転後の進行方向で荷物Eの配達先pEに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Eを配達先pEのユーザに配達して受け取りを完了する。その後、車両50は、左折後に集配センタ100に帰着する。
【0064】
図8は、実施の形態に係る複数の配達先への配達手順の具体例の第3例を示す図である。配達手順の第3例は、
図4に示した走行動作の第2例に対応する、現在の走行方向から逆方向に向かう走行における反転動作を含む集配ルートを設定した場合の配達動作を示している。集配管理サーバ10は、6カ所の配達先pA~pFに対して、それぞれ荷物AFを配達するための集配ルートを設定する。
図8の例では、車両50の走行経路において、配達先pA~pCがそれぞれ進行方向に対して道路の左側に面して、配達先pD~pFがそれぞれ進行方向に対して道路の右側に面している。この場合、初期の進行方向において、車両50の左サイドの荷室にある荷物A~荷物Cはそのままの方向で進行して配達し、車両50の右サイドの荷室にある荷物D~荷物Fは進行方向を反転させて逆方向に進行して配達するような集配ルートを決定する。
【0065】
車両50は、集配センタ100を出発し、まず荷物Aの配達先pAに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Aを配達先pAのユーザに配達し、ユーザ認証等を行って受け取りを完了する。そして、車両50は、荷物Bの配達先pBに向かってそのまま走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Bを配達先pBのユーザに配達して受け取りを完了する。続いて、車両50は、左折後に荷物Cの配達先pCに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Cを配達先pCのユーザに配達して受け取りを完了する。
【0066】
次に、車両50は、配達先pCの地点又はその近傍の地点の反転地点r1において、スイッチバックして進行方向を反転し、道路の左側を反対方向に進行する。この反転動作により、車両50の荷物ロッカー54の荷室のサイドが左右反転し、進行方向に対して左側の荷室に荷物D~荷物Fが位置するようになる。そして、車両50は、反転後の進行方向で道路の左側を荷物Dの配達先pDに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Dを配達先pDのユーザに配達して受け取りを完了する。続いて、車両50は、荷物Eの配達先pEに向かってそのまま走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Eを配達先pEのユーザに配達して受け取りを完了する。そして、車両50は、右折後に荷物Fの配達先pFに向かって走行して到着し、左サイドの荷室にある荷物Fを配達先pFのユーザに配達して受け取りを完了した後、右折後に集配センタ100に帰着する。
【0067】
なお、上記の動作例では、荷物の配達を行う場合の動作を説明したが、荷物の集荷を行う場合、荷物の配達と集荷とを混在して行う場合についても、同様に適用可能である。集荷の場合は、集荷対象の荷物を収納するための空きの荷室のサイドを、ユーザが位置する集荷先が道路に向いている側に合わせるように、集荷先の位置に応じて必要に応じて車両を反転させる。例えば、現在の進行方向において、集荷先が進行方向に対して道路の左側に面しており、空きの荷室が車両50の右サイドにある場合、車両50を反転させ、進行方向を逆にして進行し、集荷先まで走行して集荷を行う。
【0068】
このように、本実施の形態では、配達先又は集荷先の位置、道路に対する向きに応じて、対象荷物の荷室が配達先又は集荷先とは反対側にある場合に、車両50において反転動作を行う。これにより、対象の荷物を収納する荷室のサイドを配達先又は集荷先が道路に向いている側に合わせて配達又は集荷を行えるようにすることができる。
【0069】
本実施の形態の車両制御動作の一例として、本実施の形態において荷物の配達又は集荷を行う際の車両の反転にかかる動作について説明する。
【0070】
図9は、実施の形態における荷物の配達又は集荷を行う際の車両の反転動作の処理手順を示すフローチャートである。
図9の例では、集配管理サーバ10が主体となって車両50に指示を送信して車両50の走行を行う場合を示している。車両の反転にかかる処理は、集配管理サーバ10の処理部11において、車両制御部151又は配車計画部113によって主に実行される。なお、車両50が主体となって走行を行う場合についても同様に適用可能である。この場合、車両50の処理部51において車両の反転にかかる処理を実行すればよい。
【0071】
集配管理サーバ10の処理部11は、配達先又は集荷先となるユーザが指定する地点(対象ユーザ地点)の位置情報と、配達先又は集荷先を含む集配対象領域(集配エリア)の道路情報とを取得し、対象ユーザ地点の道路に対する位置情報を取得する(S1)。すなわち、ユーザが指定する配達先又は集荷先の地点が道路に面している向き(道路向き)を取得する。対象ユーザ地点は、ユーザが現在位置している現在位置の地点だけでなく、ユーザが配達先又は集荷先として任意に指定する所定の地点を含む。また、処理部11は、配達を行う荷物を収納している荷室又は集荷を行う荷物をこれから収納する荷室について、車両進行方向に対するサイド(左側又は右側)を含む荷室の位置情報を取得する(S2)。
【0072】
次に、処理部11は、対象ユーザ地点の道路に対する位置情報と荷室の位置情報とに基づき、車両の進行方向に対する対象の荷室のサイドが対象ユーザ地点のサイドと一致しているかどうか判定する(S3)。車両の進行方向に対する対象の荷室のサイドと対象ユーザ地点のサイドとが不一致である場合、処理部11は、車両50に対して進行方向を反転させる反転指示を送信し、所定の反転地点において車両50を反転させる(S4)。これにより、車両50は反転動作して進行方向を逆方向に転回し、配達又は集荷を行う対象の荷室のサイドを車両の進行方向に対する対象ユーザ地点のサイドに一致させる。例えば、対象ユーザ地点が道路の左側に面しており、対象の荷室のサイドが進行方向に対して右側にある場合、車両の進行方向を反転させて対象の荷室のサイドを左側にし、対象ユーザ地点に近いサイドに荷室を向けて到着させる。
【0073】
また、本実施の形態の車両制御動作の他の例として、本実施の形態による荷物の配達又は集荷における、集配ルートの決定にかかる動作について説明する。
【0074】
図10は、集配管理サーバ10において集配ルートを決定する処理手順を示すフローチャートである。
図10の例では、複数の配達先に対して荷物を配達するための各配達先への経路を含む集配ルートを設定する場合の例を示している。集配ルートの決定処理は、集配管理サーバ10の処理部11において、配車計画部113によって主に実行される。集配管理サーバ10の処理部11は、配達先の位置と、配達先位置を含む集配エリアの道路情報とを取得する(S11)。配達先位置及び集配エリアの道路情報は、記憶部12の経路データベース121及び地図データベース122に記憶された情報を用いる。また、処理部11は、車両50に収納される荷物の荷室情報として、各荷物の荷物IDと荷物ロッカー54において各荷物が収納される荷室の位置情報とを取得する(S12)。そして、処理部11は、複数の配達先の位置と、集配エリアの道路情報とに基づき、各配達先への配達順序を決定し、配達経路を算出する(S13)。配達経路は、各地点間の移動コスト等に応じて算出すればよい。次に、処理部11は、配達経路中の各配達先に向かう進行方向に対して、配達先が道路に面している向きを取得し、対象の荷物が収納される荷室が逆サイドに位置するかどうかを判定する(S14)。
【0075】
ある配達先に対して、配達対象の荷物が収納される荷室が逆サイドになる配達先が存在する場合、処理部11は、該当の配達先に向かう経路中に反転地点を設定する(S15)。そして、処理部11は、配達先の地点と反転地点とを含む配達経路を算出し、集配ルートを決定する(S16)。なお、集配ルートを決定する前に、反転地点の数、反転地点の位置、各地点間の移動コストに応じて、配達順序を変更し、配達経路を再計算してもよい。
【0076】
集配管理サーバ10は、集配ルートを含む配車計画の情報を車両50に送信し、配車計画に従って車両50を走行させ、各配達先への荷物の配達を実行させる。この際、集配管理サーバ10は、車両50を集配ルートに沿って走行させ、必要に応じて反転地点において車両50を反転させ、各配達先に荷物を配達させる。
【0077】
また、本実施の形態の車両制御動作の他の例として、集配管理サーバ10は、配車計画時の集配ルートにおいて反転地点を設定する他に、次の配達先又は集荷先に向かうときに、必要に応じて車両50を反転させることも可能である。例えば、集配管理サーバ10は、次の配達先の位置情報、道路情報、荷室情報を取得し、車両の進行方向に対する配達先の対象地点のサイドと対象荷物が収納された荷室のサイドとが逆側になっている場合に、車両50を反転させるようにする。
【0078】
図11は、集配管理サーバ10において次の目的地点に関する車両50への走行指示の処理手順を示すフローチャートである。
図11の例では、複数の配達先に対して荷物を配達する際に、車両の走行中に次の配達先に関する走行指示を行う場合の例を示している。車両への走行指示の処理は、集配管理サーバ10の処理部11において、車両制御部151によって主に実行される。集配管理サーバ10の処理部11は、次の配達先の位置、配達先までの経路、及び車両の荷室情報を取得し、次の配達先への経路を確認する(S21)。そして、処理部11は、次の配達先に向かう進行方向に対して、配達先が道路に面しているサイドと配達対象の荷物が収納される荷室のサイドとが逆サイドに位置するかどうかを判定する(S22)。
【0079】
車両の進行方向に対する次の配達先の道路向きに対して、配達対象の荷物が収納される荷室が逆サイドになる場合、処理部11は、該当の配達先に向かう経路中又はその近傍にある反転地点において、車両を反転させるように車両50に対して反転指示を送信する(S23)。そして、処理部11は、反転後の車両50に対して、次の配達先への進行指示を送信する(S24)。このような反転指示及び走行指示によって、集配管理サーバ10は、車両50を必要に応じて反転地点において反転させ、次の配達先に荷物を配達させる。
【0080】
また、本実施の形態の車両制御動作の他の例として、集配管理サーバ10は、一方通行の道路において配達先又は集荷先が位置している場合、車両50を反転させずに道路の右側に面した配達先又は集荷先に対して配達又は集荷を行うことが可能である。例えば、集配管理サーバ10は、道路の右側に面した配達先又は集荷先に対して、対象の荷物が収納される荷室が右サイドにある場合、そのままの進行方向で車両50を走行させ、道路の右側に車両50を寄せて配達先又は集荷先に到着させるようにする。
【0081】
図12は、一方通行の道路を走行する場合の車両50への走行指示の処理手順を示すフローチャートである。
図12の例では、左側通行の交通システムの道路において荷物を配達する際に、次の配達先に関する走行指示を行う場合の例を示している。車両への走行指示の処理は、集配管理サーバ10の処理部11において、車両制御部151によって主に実行される。集配管理サーバ10の処理部11は、次の配達先の位置、配達先までの経路、及び車両の荷室情報を取得し、次の配達先への経路を確認する(S31)。そして、処理部11は、配達先が面する道路情報に基づき、道路が一方通行かどうかを判定する(S32)。道路が一方通行である場合、処理部11は、次の配達先に向かう進行方向に対して、配達先が道路に面している向きを確認する(S33)。
【0082】
次の配達先が道路の右側にある場合、処理部11は、車両をそのままの進行方向で走行させ、配達先において道路の右側に寄せて車両50を到着させる(S34)。一方、次の配達先が道路の左側にある場合、及び一方通行の道路で無い場合、処理部11は、通常の配達先への走行と同様に、車両をそのままの進行方向で走行させ、配達先において道路の左側に寄せて車両50を到着させる(S35)。なお、次の配達先に向かう進行方向に対して、配達先が道路に面している向きと配達対象の荷物が収納される荷室とが逆サイドに位置する場合は、
図11の例に従って、一方通行の道路に入る前に反転地点にて反転動作を行うようにする。
【0083】
荷物の配達又は集荷の際に、車両を単に配達先又は集荷先の近隣の路上に駐車しただけでは、ユーザ宛の対象の荷物を格納した荷室が、対象ユーザ地点にある住宅等から見て道路の反対側(中央寄り)になってしまう可能性がある。これに対し、本実施の形態では、車両の進行方向に対する対象の荷室のサイドと配達先又は集荷先のサイドとが一致しない場合に車両の進行方向を反転させることによって、例えば左側通行の場合に、常に対象の荷室のサイドを左側に位置させて配達先又は集荷先に到着させることができる。また、例えば右側通行の場合には、常に対象の荷室のサイドを右側に位置させて配達先又は集荷先に到着させることができる。これによって、荷物の配送又は集荷において利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて駐車することができ、配達先又は集荷先の対象ユーザ地点に対して車両の対象の荷室が道路の反対側になってしまうことを抑止できる。したがって、荷物の取り出し又は預け入れ取出し時の不便を解消し、ユーザの利便性を向上することができる。
【0084】
(実施の形態2)
図13は、実施の形態2に係る集配システムの構成の一例を示すブロック図である。集配システム5Aは、集配管理サーバ10A、通信端末30、及び車両50Aを含む構成である。実施の形態2では、車両50Aにおいて車両制御装置の機能を有し、集配管理サーバ10Aの指示に基づき、車両50A自体が主体的に運行を制御する場合を例示する。実施の形態1と同様の構成要素及び機能については同様の符号を付して説明を省略し、ここでは実施の形態1と異なる機能及び動作を中心に説明する。
【0085】
集配管理サーバ10Aは、荷物の配送又は集荷を行う集配システムを運営する業者等の組織が管理しており、ネットワーク上のサーバ装置、或いは集配センタ等の拠点等に配置された管理用コンピュータ等によって各機能が実現される。
【0086】
集配管理サーバ10Aは、処理部11A、記憶部12、及び通信部13を有する。処理部11は、プロセッサを有し、例えば、プロセッサが記憶部12に保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、GPU等を含んでよい。
【0087】
処理部11Aは、機能的な構成として、荷物管理部111、車両管理部112、及び配車計画部113を含む。荷物管理部111、車両管理部112、及び配車計画部113は、プロセッサが所定のプログラムを実行することによって得られる機能である。
【0088】
車両50Aは、荷物を集配するための無人自動運転電気自動車でよい。車両50Aは、処理部51A、記憶部52、衛星測位システム受信機53、荷物ロッカー54、認証装置55、及び通信部56を有する。
【0089】
処理部51Aは、プロセッサを有し、例えば、プロセッサが記憶部52に保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、GPU、等を含んでよい。処理部51Aは、機能的な構成として、車両制御部511、自己位置推定部512、ロッカー管理部513、及び経路決定部515を含む。車両制御部511、自己位置推定部512、ロッカー管理部513、及び経路決定部515は、プロセッサが所定のプログラムを実行することによって得られる機能である。
【0090】
車両制御部511は、集配管理サーバ10Aからの指示と、集配ルート、車両位置等に基づき、車両50Aの動力源(モータ又はエンジン)、操舵、ブレーキ等の走行制御の他、各種センサの検出制御、照明及び表示の制御等、各種の車両制御を行う。車両制御部151は、車両50Aの走行制御において、走行時の反転に関する制御を行う。
【0091】
自己位置推定部512は、車両50Aの位置を推定する。自己位置推定部512は、衛星測位システム受信機53で受信された電波信号を基に、車両50Aの位置(緯度、経度、高度)を算出してよい。自己位置推定部512は、地図データ522を参照し、車両50Aの集配ルート上の位置を取得してよい。なお、自己位置推定部512は、車両50Aにて検出された各種の検出信号を用いて、車両50Aの位置を算出してよい。車両50Aの位置推定に用いられる検出信号としては、衛星測位システム受信機53により取得される衛星からの電波信号の他、道路に配置された各小型発信機(ビーコン)からのビーコン信号、各所に配置された無線LAN基地局又はモバイル通信用の基地局からの通信信号の受信電界強度、などが利用可能である。
【0092】
ロッカー管理部513は、荷物ロッカー54における各荷物の収納状態を取得する。ロッカー管理部513は、荷物ロッカー54の扉の施錠あるいは開錠を管理する。また、ロッカー管理部513は、荷物ロッカー54に収容された荷物の荷物ID、荷物情報(個数、重さ、大きさ、内容等)を管理する。
【0093】
経路決定部515は、集配管理サーバ10Aから配車計画の情報を取得し、配達位置又は集荷位置に応じて車両50Aの経由地及び配達先の順番を決定し、集配ルートを設定してよい。また、経路決定部515は、車両50Aの進行方向と搭載される荷物の搭載位置とに応じて、車両反転の要否、車両の反転地点を決定してよい。車両50Aの経由地及び配達先の順番は、例えば集配管理サーバ10Aのオペレータから入力されてもよいし、配達時刻や配達位置等に基づいて所定のアルゴリズムに従って決定されてもよい。
【0094】
なお、車両50Aは、集配管理サーバ10Aにおいて設定した集配ルートを取得し、この集配ルートに応じて、車両制御部511及び経路決定部515によって配達又は集荷に関する経路の算出、配達先又は集荷先への車両の運行制御を実行するようにしてもよい。
【0095】
次に、実施の形態2における荷物の配達又は集荷に関する走行制御の動作について説明する。
【0096】
図14は、車両50Aにおいて次の目的地点に関する走行指示の処理手順を示すフローチャートである。
図14の例では、複数の配達先に対して荷物を配達する際に、次の配達先に関する走行指示を行う場合の例を示している。車両の走行指示の処理は、車両50Aの処理部51Aにおいて、車両制御部511によって主に実行される。車両50Aの処理部51Aは、配達先の位置と、配達先位置を含む集配エリアの道路情報とを取得する(S41)。また、処理部51Aは、車両50Aに収納される荷物の荷室情報として、各荷物の荷物IDと荷物ロッカー54において各荷物が収納される荷室の位置情報とを取得する(S42)。そして、処理部51Aは、次の配達先までの経路を算出し、次の配達先へ進入する進行方向に対して、配達先が道路に面している向きと配達対象の荷物が収納される荷室とが逆サイドに位置するかどうかを判定する(S43)。
【0097】
車両の進行方向に対する次の配達先の道路向きに対して、配達対象の荷物が収納される荷室が逆サイドになる場合、処理部51Aは、該当の配達先に向かう経路中又はその近傍における反転地点を設定し、この反転地点において、反転指示を出力して車両50Aの反転動作を行う(S44)。そして、処理部51Aは、反転後の進行方向によって、次の配達先への進行指示を出力して走行する(S45)。このような反転動作及び走行動作によって、車両50Aは、必要に応じて反転地点において進行方向を反転させ、次の配達先に荷物を配達する。
【0098】
本実施の形態のように、車両が主体となって反転動作を行う場合においても、車両の進行方向に対する対象の荷室のサイドと配達先又は集荷先のサイドとが一致しない場合に車両の進行方向を反転させることによって、例えば左側通行の場合に、常に対象の荷室のサイドを左側に位置させて配達先又は集荷先に到着させることができる。また、例えば右側通行の場合には、常に対象の荷室のサイドを右側に位置させて配達先又は集荷先に到着させることができる。したがって、荷物の取り出し又は預け入れ取出し時の不便を解消し、ユーザの利便性を向上することができる。
【0099】
以上のように、本実施の形態の車両制御装置は、集配システム5、5Aにおける集配管理サーバ10又は車両50Aに設けられ、双方向に前進可能な車両による荷物の集配に関する制御を行う装置である。また、本実施の形態の車両制御方法及びプログラムは、上記の車両制御装置において実行されるものである。車両制御装置は、車両の走行を指示する処理部11、51Aを有する。車両50、50Aは、進行方向を反転させて双方向に前進可能であり、荷物を収納する複数の荷室を有し、車両の第1の側面(例えば左側面)に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室A11~A33と、第1の側面とは反対側の第2の側面(例えば右側面)に荷室の開口部が面する第2サイドの荷室B11~B33とを備える構成のものを対象とする。処理部11、51Aは、配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点(配達先又は集荷先)の位置情報と、車両が対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報とを取得する。例えば、対象ユーザ地点の道路に対する位置情報、すなわち対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドの情報(右側又は左側)と、車両の複数の荷室のうち、配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室が位置する側面のサイドの情報(右側又は左側)とを取得する。処理部11、51Aは、対象の荷室が位置する側面のサイドと、対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドとが一致しない場合、車両の進行方向を反転させる指示を、車両の走行制御を行う車両制御部151、511に出力する。すなわち、処理部11、51Aは、車両の進行方向を反転させて対象ユーザ地点に向かわせるように、反転指示を車両制御部151、511に出力する。
【0100】
上記構成において、対象の荷室のサイドが対象ユーザ地点の道路向きと一致しない場合、例えば左側通行の交通システムの道路において、車両の進行方向に対する対象ユーザ地点のサイドが左側で、配達又は集荷を行う対象の荷室が位置する側面のサイドが右側である場合、車両の進行方向を反転させる。また、例えば右側通行の交通システムの道路において、車両の進行方向に対する対象ユーザ地点のサイドが右側で、配達又は集荷を行う対象の荷室のサイドが左側である場合、車両の進行方向を反転させる。これにより、対象の荷室のサイドが反転して左側に位置することになり、荷物の配送又は集荷において利用者に近いサイドに対象の荷室を位置させることが可能となる。したがって、自動運転車両を用いた集配システムにおいて、配達又は集荷時の利便性を向上することができる。
【0101】
また、処理部11、51Aは、車両50、50Aにより荷物の配達又は集荷を行うための対象ユーザ地点への経路を含む集配ルートの経路情報を算出して、車両制御部151、511に出力し、経路情報の算出において、対象ユーザ地点が前記車両の進行方向に対するサイドと対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合、経路中において車両の進行方向を反転させる反転地点を設定してよい。これにより、例えば集配計画のための集配ルートを決定する場合などに、対象の荷室のサイドが対象ユーザ地点の道路向きと一致しない場合、例えば左側通行の交通システムの道路において、車両の進行方向に対する対象ユーザ地点のサイドが左側で、配達又は集荷を行う対象の荷室のサイドが右側である場合、反転地点を設定して経路情報を算出することができる。したがって、荷物の配達又は集荷を行う際に車両を反転地点で反転させて進行方向を転回でき、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させることが可能であり、利便性を向上できる。
【0102】
また、処理部11、51Aは、経路情報の算出において、対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドと対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致する対象ユーザ地点を全て経由した後、車両の進行方向を反転させ、残りの対象ユーザ地点を経由する集配ルートを設定してよい。例えば、左側通行の交通システムの道路において、車両の進行方向に対して左側にある対象ユーザ地点に、左サイドの荷室の荷物の配達又は集荷を全て行い、車両の進行方向を反転させて残りの対象の荷室のサイドを左サイドに転回させ、残りの対象ユーザ地点に残りの対象の荷室の荷物の配達又は集荷を行うような集配ルートの経路を設定してよい。これにより、車両の進行方向の反転の回数を少なく(最低1回に)し、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させることができる。
【0103】
また、処理部11、51Aは、経路情報の算出において、対象ユーザ地点をそれぞれ経由する最短経路を採用し、対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドと対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合に該当する対象ユーザ地点の前で車両の進行方向を反転させる集配ルートを設定してよい。例えば、左側通行の交通システムの道路において、経路コストが最小となる最短ルートを設定し、車両の進行方向に対する対象ユーザ地点のサイドが左側で、配達又は集荷を行う対象の荷室のサイドが右側となる場合、その対象ユーザ地点の前で反転地点を設定して車両を反転させるような集配ルートの経路を設定してよい。これにより、集配ルートの経路コストを低減し、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させることができる。
【0104】
また、処理部11、51Aは、車両50、50Aが荷物の配達又は集荷を行うために次の対象ユーザ地点に走行する際に、次の対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドと対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致しない場合、車両の進行方向を反転させる指示を車両制御部151、511に出力してよい。例えば、左側通行の交通システムの道路において、車両の進行方向に対する次の対象ユーザ地点のサイドが進行方向に対して左側で、配達又は集荷を行う対象の荷室のサイドが右側となる場合、車両の進行方向を反転させる指示を出力してよい。これにより、次の対象ユーザ地点に向けて走行する経路中で車両の進行方向を反転させ、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させることができる。
【0105】
また、処理部11、51Aは、車両50.50Aが対象ユーザ地点に到着する際に、対象ユーザ地点に面する道路端に車両の側面を寄せて停車させる指示を車両制御部151、511に出力してよい。これにより、目的地の対象ユーザ地点において、対象ユーザ地点にいるユーザの側に対象の荷室を近づけて到着させることができ、利便性を向上できる。
【0106】
また、処理部11、51Aは、対象ユーザ地点を含む集配対象領域の道路情報を取得し、対象ユーザ地点に面する道路が一方通行である場合、対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドと対象の荷室が位置する側面のサイドとが一致する対象ユーザ地点に対して、車両50、50Aが対象ユーザ地点に到着する際に、対象ユーザ地点が進行方向に対して道路の右側にある場合は対象ユーザ地点に面する右側の道路端に車両の右側面を寄せて停車させる指示を車両制御部151、511に出力し、対象ユーザ地点が進行方向に対して道路の左側にある場合は対象ユーザ地点に面する左側の道路端に車両の左側面を寄せて停車させる指示を車両制御部151、511に出力してよい。これにより、一方通行の道路の場合に、道路の右側にある対象ユーザ地点に対して右側に、道路の左側にある対象ユーザ地点に対して左側に、それぞれ対象ユーザ地点にいるユーザの側に対象の荷室を近づけて到着させることができ、利便性を向上できる。
【0107】
また、対象ユーザ地点は、荷物の配達を行う配達先のユーザが指定する地点であり、処理部11、51Aは、車両50、50Aが配達先に向かう進行方向に対して、配達を行う対象の荷物が収納されている荷室のサイドと、配達先の対象ユーザ地点のサイドとを確認し、対象の荷室が位置する側面のサイドと配達先の対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドとが一致しない場合、車両50,50Aの進行方向を反転させる指示を車両制御部151、511に出力してよい。これにより、荷物を配達する場合に利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させることが可能であり、利便性を向上できる。
【0108】
また、対象ユーザ地点は、荷物の集荷を行う集荷先のユーザが指定する地点であり、処理部11、51Aは、車両50、50Aが集荷先に向かう進行方向に対して、集荷を行う対象の荷物を収納するための空きの荷室のサイドと、集荷先の対象ユーザ地点のサイドとを確認し、対象の荷室が位置する側面のサイドと集荷先の対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドとが一致しない場合、車両50、50Aの進行方向を反転させる指示を車両制御部151、511に出力してよい。これにより、荷物を集荷する場合に利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させることが可能であり、利便性を向上できる。
【0109】
また、処理部11は、車両50の運行を管理するサーバ装置の一例としての集配管理サーバ10に設けられてよい。これにより、サーバ装置において車両50の反転動作を総合的に制御、管理することが可能であり、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させ、利便性を向上させることができる。
【0110】
また、処理部51A及び車両制御部511は、車両50Aに設けられてよい。これにより、車両50A自体において車両の反転動作を制御、管理することが可能であり、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させ、利便性を向上させることができる。
【0111】
本実施の形態の車両50Aは、双方向に前進可能な車両であって、車両50Aの第1の側面(例えば左側面)に荷室の開口部が面する第1サイドの荷室A11~A33と、第1の側面とは反対側の第2の側面(例えば右側面)に荷室の開口部が面する第2サイドの荷室B11~B33とを備える構成である。車両50Aは、車両の走行を指示し、車両による荷物の集配に関する制御を行う処理部51Aと、車両の走行制御を行う車両制御部511と、を備える。処理部51Aは、配達又は集荷を要求するユーザが指定する対象ユーザ地点(配達先又は集荷先)の位置情報と、車両が対象ユーザ地点に向かう進行方向に対して、配達又は集荷を行う荷物が収納される対象の荷室の位置情報とを取得する。処理部51Aは、対象の荷室が位置する側面のサイドと、対象ユーザ地点が車両の進行方向に対するサイドとが一致しない場合、車両50Aの進行方向を反転させる指示を、車両制御部511に出力する。すなわち、処理部51Aは、車両の進行方向を反転させて対象ユーザ地点に向かわせるように、反転指示を車両制御部511に出力する。これにより、配達又は集荷を行う際に車両自体によって反転動作を制御、管理し、利用者に近いサイドに対象の荷室を向けて到着させ、利便性を向上させることができる。
【0112】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本開示は、荷物の配送又は集荷において利用者に近いサイドに対象の荷室を位置させることが可能となる効果を有し、集配システム等における車両制御装置、車両制御方法及びプログラムとして有用である。
【符号の説明】
【0114】
5、5A 集配システム
10、10A 集配管理サーバ
11、11A 処理部
12 記憶部
13 通信部
30 通信端末
31 処理部
32 通信部
33 メモリ
34 表示部
35 操作部
50、50A 車両
51、51A 処理部
52 記憶部
53 衛星測位システム受信機
54 荷物ロッカー
55 認証装置
56 通信部
61 車体
62 車輪
70 道路
71A、71B 配達先
72A、72B 反転地点
100 集配センタ
111 荷物管理部
112 車両管理部
113 配車計画部
121 経路データベース(経路DB)
122 地図データベース(地
図DB)
151 車両制御部
152 車両位置推定部
153 ロッカー管理部
511 車両制御部
512 自己位置推定部
513 ロッカー管理部
514 ロッカー駆動部
515 経路決定部
522 地図データ
A11~A33 荷室(第1サイド)
B11~B33 荷室(第2サイド)