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特許7304597チケット管理システム、チケット管理装置、チケット管理方法、および、チケット管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】チケット管理システム、チケット管理装置、チケット管理方法、および、チケット管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230630BHJP
【FI】
G06Q10/02
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022015326
(22)【出願日】2022-02-03
(62)【分割の表示】P 2018077358の分割
【原出願日】2018-04-13
(65)【公開番号】P2022048332
(43)【公開日】2022-03-25
【審査請求日】2022-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】500374434
【氏名又は名称】ビリングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江田 敏彦
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-099655(JP,A)
【文献】特開2014-032649(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0025402(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0311214(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0282536(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
末装置、および、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置を通信可能に接続したチケット管理システムであって、
前記記憶部は、
イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、
ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、
前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得手段と、
前記チケット明細要求取得手段により取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定手段と、
前記端末判定手段により前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定手段と、
前記入場判定手段により前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御手段と、
を備えたことを特徴とするチケット管理システム。
【請求項2】
末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置であって、
前記記憶部は、
イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、
ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、
前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得手段と、
前記チケット明細要求取得手段により取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定手段と、
前記端末判定手段により前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定手段と、
前記入場判定手段により前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御手段と、
を備えたことを特徴とするチケット管理装置。
【請求項3】
末装置、および、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置を通信可能に接続したチケット管理システムに実行させるためのチケット管理方法であって、
前記記憶部は、
イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、
ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、
前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得ステップと、
前記チケット明細要求取得ステップにて取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定ステップと、
前記端末判定ステップにて前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定ステップと、
前記入場判定ステップにて前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御ステップと、
を含むことを特徴とするチケット管理方法。
【請求項4】
末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置に実行させるためのチケット管理方法であって、
前記記憶部は、
イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、
ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、
前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得ステップと、
前記チケット明細要求取得ステップにて取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定ステップと、
前記端末判定ステップにて前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定ステップと、
前記入場判定ステップにて前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御ステップと、
を含むことを特徴とするチケット管理方法。
【請求項5】
末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置に実行させるためのチケット管理プログラムであって、
前記記憶部は、
イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、
ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、
前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得ステップと、
前記チケット明細要求取得ステップにて取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定ステップと、
前記端末判定ステップにて前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定ステップと、
前記入場判定ステップにて前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御ステップと、
を実行させるためのチケット管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケット管理システム、チケット管理装置、チケット管理方法、および、チケット管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スポーツまたは公演等のイベントのチケット発券業務において、窓口販売またはインターネット販売が行われ、決済確認後に郵送、窓口または自動発券機を介して、更に、インターネットを介したe-チケットとして、購入者にチケットが受け渡されていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のチケット発券業務において、チケット発券後からイベントへの入場までの権利状況を把握することが難しかったという課題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、各種イベントのチケットの権利とその所有者とを紐付け、当該権利の所有者管理として各種イベントのチケットの権利明細データと所有者データとの関係を登録、保管および管理することで、当該権利の現時点の所有者、移転状況、執行状況および利用状況等を即時に管理することができるチケット管理システム、チケット管理装置、チケット管理方法、および、チケット管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るチケット管理システムは、チケット発行システム、端末装置、および、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置を通信可能に接続したチケット管理システムであって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記チケットの譲受者である前記ユーザによる前記チケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者である前記ユーザの前記端末装置から、当該所有権移転の承認を取得した場合、前記譲受者であるユーザに当該所有権移転の承認識別子を通知する承認識別子通知手段と、前記譲受者であるユーザの前記端末装置から、前記チケットの前記チケット識別子、前記譲渡者の前記ユーザ識別子、および、前記承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した場合、前記チケット識別子に紐付けられた前記ユーザ識別子を、前記譲渡者の前記ユーザ識別子から前記譲受者の前記ユーザ識別子に変更することで、前記所有関係記憶手段に記憶された前記所有関係データを更新する所有権移転登録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、チケット発行システム、端末装置、および、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置を通信可能に接続したチケット管理システムであって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得手段と、前記チケット明細要求取得手段により取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定手段と、前記端末判定手段により前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定手段と、前記入場判定手段により前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データおよび入場可能通知を前記チケット発行システムに表示させるように制御し、且つ、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記制御部は、チケット所有権登録画面を前記端末装置に表示させるように制御する所有権登録画面表示制御手段と、前記端末装置のユーザにより前記チケット所有権登録画面に当該ユーザのユーザデータが入力された場合、当該ユーザのユーザ識別子を含む前記ユーザデータを前記ユーザ記憶手段に登録するユーザ登録手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記所有権登録画面表示制御手段は、前記端末装置にて前記チケット上の二次元コードが撮影された場合、当該チケットに対する前記チケット所有権登録画面を前記端末装置に表示させるように制御することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記制御部は、前記端末装置にて撮影された前記チケットの前記チケット識別子と、前記ユーザ登録手段により登録された前記ユーザ識別子との紐付けを定義した前記所有関係データを前記所有関係記憶手段に登録する所有関係登録手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記ユーザ登録手段は、更に、前記チケット明細記憶手段に前記端末装置のユーザの前記チケットの前記チケット明細データが未登録、且つ、当該ユーザにより前記チケット所有権登録画面に当該チケットのチケット明細データが入力された場合、当該チケットのチケット識別子を含む前記チケット明細データを前記チケット明細記憶手段に登録することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記制御部は、前記ユーザ登録手段により登録された前記チケット識別子と、前記ユーザ登録手段により登録された前記ユーザ識別子との紐付けを定義した前記所有関係データを前記所有関係記憶手段に登録する所有関係登録手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記制御部は、前記端末装置からチケット明細確認要求を取得した場合、前記チケット識別子を入力させるチケット明細確認画面を前記端末装置に表示させるように制御するチケット明細確認画面表示制御手段と、前記端末装置の前記ユーザにより前記チケット明細確認画面に入力された入力チケット識別子と、前記チケット明細記憶手段に記憶された前記チケット識別子とが一致するか否かを判定するチケット判定手段と、前記チケット判定手段により前記入力チケット識別子と前記チケット識別子とが一致すると判定された場合、当該チケット識別子に対応する前記チケット明細データを前記端末装置に表示させるように制御するチケット明細表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記制御部は、前記端末装置からユーザ確認要求を取得した場合、前記ユーザ識別子を入力させるユーザ確認画面を前記端末装置に表示させるように制御するユーザ確認画面表示制御手段と、前記端末装置の前記ユーザにより前記ユーザ確認画面に入力された入力ユーザ識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ識別子とが一致するか否かを判定するユーザ判定手段と、前記ユーザ判定手段により前記入力ユーザ識別子と前記ユーザ識別子とが一致すると判定された場合、当該ユーザ識別子に対応する前記ユーザデータを前記端末装置に表示させるように制御するユーザ表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るチケット管理システムにおいて、前記制御部は、前記端末装置から所有関係確認要求を取得した場合、前記チケット識別子および前記ユーザ識別子を入力させる所有関係確認画面を前記端末装置に表示させるように制御する所有関係確認画面表示制御手段と、前記端末装置の前記ユーザにより前記所有関係確認画面に入力された入力チケット識別子および入力ユーザ識別子と、前記所有関係記憶手段に記憶された前記チケット識別子および前記ユーザ識別子とが一致するか否かを判定する所有関係判定手段と、前記所有関係判定手段により前記入力チケット識別子および前記入力ユーザ識別子と前記チケット識別子および前記ユーザ識別子とが一致すると判定された場合、当該チケット識別子および当該ユーザ識別子に対応する前記所有関係データを前記端末装置に表示させるように制御する所有関係表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るチケット管理装置において、チケット発行システム、および、端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置であって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記チケットの譲受者である前記ユーザによる前記チケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者である前記ユーザの前記端末装置から、当該所有権移転の承認を取得した場合、前記譲受者であるユーザに当該所有権移転の承認識別子を通知する承認識別子通知手段と、前記譲受者であるユーザの前記端末装置から、前記チケットの前記チケット識別子、前記譲渡者の前記ユーザ識別子、および、前記承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した場合、前記チケット識別子に紐付けられた前記ユーザ識別子を、前記譲渡者の前記ユーザ識別子から前記譲受者の前記ユーザ識別子に変更することで、前記所有関係記憶手段に記憶された前記所有関係データを更新する所有権移転登録手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るチケット管理方法は、チケット発行システム、端末装置、および、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置を通信可能に接続したチケット管理システムに実行させるためのチケット管理方法であって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記チケットの譲受者である前記ユーザによる前記チケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者である前記ユーザの前記端末装置から、当該所有権移転の承認を取得した場合、前記譲受者であるユーザに当該所有権移転の承認識別子を通知する承認識別子通知ステップと、前記譲受者であるユーザの前記端末装置から、前記チケットの前記チケット識別子、前記譲渡者の前記ユーザ識別子、および、前記承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した場合、前記チケット識別子に紐付けられた前記ユーザ識別子を、前記譲渡者の前記ユーザ識別子から前記譲受者の前記ユーザ識別子に変更することで、前記所有関係記憶手段に記憶された前記所有関係データを更新する所有権移転登録ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るチケット管理方法は、チケット発行システム、および、端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置に実行させるためのチケット管理方法であって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記チケットの譲受者である前記ユーザによる前記チケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者である前記ユーザの前記端末装置から、当該所有権移転の承認を取得した場合、前記譲受者であるユーザに当該所有権移転の承認識別子を通知する承認識別子通知ステップと、前記譲受者であるユーザの前記端末装置から、前記チケットの前記チケット識別子、前記譲渡者の前記ユーザ識別子、および、前記承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した場合、前記チケット識別子に紐付けられた前記ユーザ識別子を、前記譲渡者の前記ユーザ識別子から前記譲受者の前記ユーザ識別子に変更することで、前記所有関係記憶手段に記憶された前記所有関係データを更新する所有権移転登録ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るチケット管理プログラムは、チケット発行システム、および、端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置に実行させるためのチケット管理プログラムであって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記チケットの譲受者である前記ユーザによる前記チケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者である前記ユーザの前記端末装置から、当該所有権移転の承認を取得した場合、前記譲受者であるユーザに当該所有権移転の承認識別子を通知する承認識別子通知ステップと、前記譲受者であるユーザの前記端末装置から、前記チケットの前記チケット識別子、前記譲渡者の前記ユーザ識別子、および、前記承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した場合、前記チケット識別子に紐付けられた前記ユーザ識別子を、前記譲渡者の前記ユーザ識別子から前記譲受者の前記ユーザ識別子に変更することで、前記所有関係記憶手段に記憶された前記所有関係データを更新する所有権移転登録ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るチケット管理装置において、チケット発行システム、および、端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置であって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得手段と、前記チケット明細要求取得手段により取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定手段と、前記端末判定手段により前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定手段と、前記入場判定手段により前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データおよび入場可能通知を前記チケット発行システムに表示させるように制御し、且つ、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係るチケット管理方法は、チケット発行システム、端末装置、および、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置を通信可能に接続したチケット管理システムに実行させるためのチケット管理方法であって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得ステップと、前記チケット明細要求取得ステップにて取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定ステップと、前記端末判定ステップにて前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定ステップと、前記入場判定ステップにて前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データおよび入場可能通知を前記チケット発行システムに表示させるように制御し、且つ、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係るチケット管理方法は、チケット発行システム、および、端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置に実行させるためのチケット管理方法であって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得ステップと、前記チケット明細要求取得ステップにて取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定ステップと、前記端末判定ステップにて前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定ステップと、前記入場判定ステップにて前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データおよび入場可能通知を前記チケット発行システムに表示させるように制御し、且つ、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るチケット管理プログラムは、チケット発行システム、および、端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えたチケット管理装置に実行させるためのチケット管理プログラムであって、前記記憶部は、イベントのチケットのチケット識別子を含むチケット明細データを記憶するチケット明細記憶手段と、ユーザのユーザ識別子および当該ユーザの前記端末装置のユーザ端末識別子を含むユーザデータを記憶するユーザ記憶手段と、前記チケットの前記チケット識別子と当該チケットの所有権を有する前記ユーザの前記ユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを記憶する所有関係記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記端末装置にて撮影された、前記イベントの会場に設置された二次元コードに基づいて、当該端末装置から、当該端末装置の端末識別子を含むチケット明細要求を取得するチケット明細要求取得ステップと、前記チケット明細要求取得ステップにて取得された前記端末識別子と、前記ユーザ記憶手段に記憶された前記ユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する端末判定ステップと、前記端末判定ステップにて前記端末識別子と前記ユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、前記所有関係データに基づいて、前記ユーザが前記イベントに入場可能か否かを判定する入場判定ステップと、前記入場判定ステップにて前記ユーザが前記イベントに入場可能であると判定された場合、前記チケット明細データおよび入場可能通知を前記チケット発行システムに表示させるように制御し、且つ、前記チケット明細データを前記ユーザの端末装置に表示させるように制御する入場表示制御ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、権利の横流し、無断使用、不当売買または不当再販等の不正利用の抑制を可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、チケット発行者は、既存のチケット販売方法を変えることなく、イベントのチケットの厳密な販売、執行および利用等の管理が可能となるという効果を奏する。また、本発明によれば、新しいチケット発行管理方法の構築も容易に可能となるという効果を奏する。また、本発明によれば、イベントのチケット(入場権利)の所有者を確認でき、権利の移転を管理でき、チケットの利用制限ができるため、偽造チケットまたは不正チケットの入場抑制ができ、不当販売が抑止できるという効果を奏する。すなわち、本発明によれば、チケット発行時に再販の各種制限を規定することで、不当再販の承諾拒否ができ、高価再販の抑制およびダフ行為排除ができるという効果を奏する。また、本発明によれば、公演主催者は、チケット購入者のデータを直接入手できるという効果を奏する。また、本発明によれば、チケット購入者が公演に行けなくなっても、当該公演のチケット購入希望者がいる場合、チケット権利を有償で移管できるという効果を奏する。また、本発明によれば、チケット購入希望者は、セリまたはダフ屋等からの高額チケットの購入ができず、公式再販チケットの購入のみが可能となるという効果を奏する。また、本発明によれば、チケットを権利の証票とみなした場合に、レストラン等の各種飲食、旅行、または、その他さまざまな体験サービスの予約から体験完了までの権利の履行管理を行うことができるという効果を奏する。また、本発明によれば、商品の予約販売等での物品を受取る権利の履行管理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、従来のチケット発券業務の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態におけるチケット管理システムの一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態におけるチケット管理システムの一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態におけるチケット管理システムの一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態におけるチケット管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、本実施形態におけるチケット管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本実施形態におけるデータ登録の概要の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態におけるデータ登録の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態におけるデータ登録の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態におけるデータ確認の一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態におけるデータ確認の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態におけるデータ確認の一例を示す図である。
図13図13は、本実施形態における所有権移転登録の一例を示す図である。
図14図14は、本実施形態におけるチケット管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、本実施形態における入場管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0026】
[1.概要]
まず、図1から図4を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、従来のチケット発券業務の一例を示す図である。図2から図4は、本実施形態におけるチケット管理システムの一例を示す図である。
【0027】
図1に示すように、従来、チケット発行システムにホームページを介して顧客からイベントのチケット申込があった際に、顧客が入手方法([1]e-チケットの受取、[2]自宅へ配送、または、[3]劇場で受取)の選択および決済処理を実行した場合、決済確認後に、ユーザが[2]郵送受取、[3]窓口受取、[3]自動発券機を介したチケットの受取、または、[1]インターネットを介したe-チケットの受取をしていた。そのため、従来は、発券後のチケットに対する現時点の所有者、チケットの移転状況、チケットの執行状況、または、チケットの利用状況等を管理できなかった。
【0028】
そこで、図2に示すように、本実施形態においては、チケット所有者(または代表者)により(1)チケットに印字されたQRコード(登録商標)がスマートフォン等で読み取られた場合、チケット所有権登録サイトを呼び出し、(2)チケット発行システムにより事前登録されたチケット明細データを確認させ、または、未登録の場合、チケット所有者にチケット明細データを登録させる。そして、図2に示すように、本実施形態においては、(3)チケット所有者によりユーザデータが登録された場合、(4)チケット明細データとユーザデータとを紐付けた所有関係データを登録している。
【0029】
なお、本実施形態においては、図3に示すように、チケット発行システムにてチケットの発券管理および販売管理を行い、チケット管理装置にてチケットの権利内容管理および所有権管理を行ってもよく、図4に示すように、チケット発行システムにてチケットの発券管理を行い、チケット管理装置にてチケットの販売管理、権利内容管理および所有権管理を行ってもよい。
【0030】
[2.チケット管理システムの構成]
本実施形態に係るチケット発行システム600、端末装置100、および、サーバ(チケット管理装置)200を通信可能に接続したチケット管理システムの構成の一例について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態におけるチケット管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
[端末装置100の構成]
図5において、端末装置100は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PHSもしくはPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末、または、一般に市販されるデスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置等であってもよい。
【0032】
端末装置100は、制御部102と記憶部106と撮影部110と入出力部112とを備えており、端末装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0033】
入出力部112は、データの入出力(I/O)を行う機能を有していてもよい。ここで、入出力部112は、例えば、キー入力部、タッチパネル、コントロールパッド(例えば、タッチパッド、および、ゲームパッド等)、マウス、キーボード、および、マイク等であってもよい。また、入出力部112は、アプリケーション等の(入出力)情報を表示する表示部(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイ、モニタ、および、タッチパネル等)であってもよい。また、入出力部112は、音声情報を音声として出力する音声出力部(例えば、スピーカ等)であってもよい。
【0034】
撮影部110は、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ等の撮像素子で撮影した画像(静止画および動画)をデジタルデータとして記録するカメラ等であってもよい。
【0035】
端末装置100は、他の装置とネットワーク300を介して通信可能に接続し、他の装置とデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、端末装置100、サーバ200およびチケット発行システム600を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えば、インターネットおよび/またはLAN(Local Area Network)等である。
【0036】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、および/または、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。記憶部106は、撮影部110にて記録された画像データ、ネットワーク300を介して受信されたデータ、および/または、入出力部112を介して入力された入力データ等を記憶していてもよい。
【0037】
制御部102は、端末装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。例えば、制御部102は、撮影部110にて記録された画像データの取得および画像データに含まれる文字データ(URL等)のデータ読取、ネットワーク300を介したデータ送受信、入出力部112を介して入力された入力データの取得、ならびに、出力部114でのデータ(画面)表示等の各処理を実行してもよい。
【0038】
[サーバ200の構成]
図5において、サーバ200は、パーソナルコンピュータ、または、ワークステーション等の情報処理装置であってもよい。サーバ200は、制御部202と記憶部206とを備えており、サーバ200が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。サーバ200は、ネットワーク300を介して、端末装置100またはチケット発行システム600と相互に通信可能に接続されている。
【0039】
記憶部206には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイル等が格納される。記憶部206には、OSと協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部206は、RAM、ROM、HDD、および/または、SSD等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブルを格納する。記憶部206は、機能概念的に、チケット明細データベース206aと、ユーザデータベース206bと、所有関係データベース206cとを備えている。
【0040】
チケット明細データベース206aは、イベントのチケットのチケット識別子(チケット名称および/またはチケットID等)を含むチケット明細データを記憶する。ここで、チケット明細データは、イベント名称、イベントID、イベント日付、イベント時刻、会場名称、会場ID、席名称、席ID、および/または、チケット価格(値段)等を含んでいてもよい。
【0041】
ユーザデータベース206bは、ユーザのユーザ識別子(ユーザ名称(氏名等)および/またはユーザID等)を含むユーザデータを記憶する。ここで、ユーザデータベース206bは、ユーザの端末装置のユーザ端末識別子(携帯電話番号、IPアドレスおよび/またはMACアドレス等)を含むユーザデータを記憶していてもよい。また、ユーザデータは、性別、生年月日、電話番号、Eメールアドレス、住所、職業名称、および/または、勤務先名称等を含んでいてもよい。
【0042】
所有関係データベース206cは、チケットのチケット識別子(チケット名称および/またはチケットID等)と当該チケットの所有権を有するユーザのユーザ識別子(ユーザ名称および/またはユーザID等)との紐付けを定義した所有関係データを記憶する。ここで、所有関係データは、チケット識別子と、現在所有者のユーザ識別子および/または過去所有者のユーザ識別子との紐付けが定義されていてもよい。
【0043】
制御部202は、サーバ200を統括的に制御するCPU等である。制御部202は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部202は、機能概念的に、所有権登録画面表示制御部202aと、ユーザ登録部202bと、所有関係登録部202cと、チケット明細確認画面表示制御部202dと、チケット判定部202eと、チケット明細表示制御部202fと、ユーザ確認画面表示制御部202gと、ユーザ判定部202hと、ユーザ表示制御部202iと、所有関係確認画面表示制御部202jと、所有関係判定部202kと、所有関係表示制御部202mと、承認通知部202nと、所有権移転登録部202pと、チケット明細要求取得部202qと、端末判定部202rと、入場判定部202sと、入場表示制御部202tとを備えている。
【0044】
所有権登録画面表示制御部202aは、チケット所有権登録画面を端末装置100に表示させるように制御する。ここで、所有権登録画面表示制御部202aは、端末装置100にてチケット上のコード(表示)が撮影された場合、当該チケットに対するチケット所有権登録画面を端末装置100に表示させるように制御してもよい。ここで、チケット上のコードは、バーコード(一次元コード)、または、二次元コード等であってもよい。
【0045】
ユーザ登録部202bは、端末装置100のユーザによりチケット所有権登録画面に当該ユーザのユーザデータが入力された場合、当該ユーザのユーザ識別子を含むユーザデータをユーザデータベース206bに登録する。ここで、ユーザ登録部202bは、チケット明細データベース206aに端末装置100のユーザのチケットのチケット明細データが未登録、且つ、当該ユーザによりチケット所有権登録画面に当該チケットのチケット明細データが入力された場合、当該チケットのチケット識別子を含むチケット明細データをチケット明細データベース206aに登録してもよい。
【0046】
所有関係登録部202cは、端末装置100にて撮影されたチケットのチケット識別子と、ユーザ登録部202bにより登録されたユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを所有関係データベース206cに登録する。ここで、所有関係登録部202cは、ユーザ登録部202bにより登録されたチケット識別子と、ユーザ登録部202bにより登録されたユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを所有関係データベース206cに登録してもよい。
【0047】
チケット明細確認画面表示制御部202dは、端末装置100からチケット明細確認要求を取得した場合、チケット識別子を入力させるチケット明細確認画面を端末装置100に表示させる。
【0048】
チケット判定部202eは、端末装置100のユーザによりチケット明細確認画面に入力された入力チケット識別子と、チケット明細データベース206aに記憶されたチケット識別子とが一致するか否かを判定する。
【0049】
チケット明細表示制御部202fは、チケット判定部202eにより入力チケット識別子とチケット識別子とが一致すると判定された場合、当該チケット識別子に対応する、チケット明細データに記憶されたチケット明細データを端末装置100に表示させるように制御する。
【0050】
ユーザ確認画面表示制御部202gは、端末装置100からユーザ確認要求を取得した場合、ユーザ識別子を入力させるユーザ確認画面を端末装置100に表示させるように制御する。
【0051】
ユーザ判定部202hは、端末装置100のユーザによりユーザ確認画面に入力された入力ユーザ識別子と、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザ識別子とが一致するか否かを判定する。
【0052】
ユーザ表示制御部202iは、ユーザ判定部202hにより入力ユーザ識別子とユーザ識別子とが一致すると判定された場合、当該ユーザ識別子に対応する、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザデータを端末装置100に表示させるように制御する。
【0053】
所有関係確認画面表示制御部202jは、端末装置100から所有関係確認要求を取得した場合、チケット識別子およびユーザ識別子を入力させる所有関係確認画面を端末装置100に表示させるように制御する。
【0054】
所有関係判定部202kは、端末装置100のユーザにより所有関係確認画面に入力された入力チケット識別子および入力ユーザ識別子と、所有関係データベース206cに記憶されたチケット識別子およびユーザ識別子とが一致するか否かを判定する。
【0055】
所有関係表示制御部202mは、所有関係判定部202kにより入力チケット識別子および入力ユーザ識別子とチケット識別子およびユーザ識別子とが一致すると判定された場合、当該チケット識別子および当該ユーザ識別子に対応する、所有関係データベース206cに記憶された所有関係データを端末装置100に表示させるように制御する。
【0056】
承認通知部202nは、チケットの譲受者であるユーザによるチケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者であるユーザの端末装置100から、(暗証番号の入力等による)当該所有権移転の承認を取得した場合、譲受者であるユーザに当該所有権移転の承認識別子を通知する。
【0057】
所有権移転登録部202pは、譲受者であるユーザの端末装置100から、チケットのチケット識別子、譲渡者のユーザ識別子、および、承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した場合、チケット識別子に紐付けられたユーザ識別子を、譲渡者のユーザ識別子から譲受者のユーザ識別子に変更することで、所有関係データベース206cに記憶された所有関係データを更新する。
【0058】
チケット明細要求取得部202qは、端末装置100にて撮影された、イベントの会場に設置されたコード(表示)に基づいて、当該端末装置100から、当該端末装置100の端末識別子を含むチケット明細要求を取得する。ここで、イベントの会場に設置されたコードは、バーコード(一次元コード)、または、二次元コード等であってもよい。
【0059】
端末判定部202rは、チケット明細要求取得部202qにより取得された端末識別子と、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する。
【0060】
入場判定部202sは、端末判定部202rにより端末識別子と所有関係データベース206cに記憶されたユーザ端末識別子とが一致すると判定された場合、所有関係データベース206cに記憶された所有関係データに基づいて、ユーザがイベントに入場可能か否かを判定する。
【0061】
入場表示制御部202tは、入場判定部202sによりユーザがイベントに入場可能であると判定された場合、チケット明細データベース206aに記憶されたチケット明細データおよび入場可能通知をチケット発行システム600に表示させるように制御し、且つ、チケット明細データベース206aに記憶されたチケット明細データをユーザの端末装置100に表示させるように制御する。
【0062】
[3.チケット管理システムの処理]
本実施形態に係るチケット管理システムの処理の一例について、図6から図15を参照して説明する。
【0063】
[所有権移転登録処理]
本実施形態に係る所有権移転登録処理の一例について、図6から図13を参照して説明する。図6は、本実施形態におけるチケット管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0064】
図6に示すように、ユーザ(譲渡者)により端末装置(スマートフォン)100の撮影部110が用いられてイベント(公演またはスポーツイベント等)のチケット上のQRコード(登録商標)がスキャンされ、スマートフォン100の制御部102により、スキャンされたQRコード(登録商標)から読み出されたチケット識別子を含むチケット所有権登録画面表示要求がサーバ200に送信された場合、サーバ200の所有権登録画面表示制御部202aは、チケット所有権登録画面をスマートフォン100の入出力部112に表示させるように制御する(ステップSA-1)。
【0065】
そして、サーバ200のユーザ登録部202bは、チケット所有権登録画面表示要求に基づいて、チケット明細データベース206aに譲渡者のチケットのチケット明細データが登録されているか否かを判定する(ステップSA-2)。
【0066】
そして、サーバ200のユーザ登録部202bは、チケット明細データベース206aに譲渡者のチケットのチケット明細データが登録されていると判定した場合(ステップSA-2:Yes)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0067】
一方、サーバ200のユーザ登録部202bは、チケット明細データベース206aに譲渡者のチケットのチケット明細データが登録されていないと判定した場合(ステップSA-2:No)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0068】
そして、サーバ200の所有権登録画面表示制御部202aは、チケット明細データを入力させるようにチケット所有権登録画面を表示制御し、サーバ200のユーザ登録部202bは、譲渡者によりスマートフォン100の入出力部112を介してチケット所有権登録画面に当該チケットのチケット明細データが入力された場合、チケット識別子を含むチケット明細データをチケット明細データベース206aに登録する(ステップSA-3)。
【0069】
そして、サーバ200の所有権登録画面表示制御部202aは、ユーザデータを入力させるようにチケット所有権登録画面を表示制御し、サーバ200のユーザ登録部202bは、譲渡者によりスマートフォン100の入出力部112を介してチケット所有権登録画面に譲渡者のユーザデータが入力された場合、譲渡者のユーザ識別子を含むユーザデータをユーザデータベース206bに登録する(ステップSA-4)。
【0070】
そして、サーバ200の所有関係登録部202cは、事前にチケット明細データベース206aに登録されていたチケットのチケット識別子、または、ユーザ登録部202bにより登録されたチケット識別子と、ユーザ登録部202bにより登録されたユーザ識別子との紐付けを定義した所有関係データを所有関係データベース206cに登録する(ステップSA-5)。
【0071】
ここで、図7から図9を参照して、本実施形態におけるデータ登録の一例について説明する。図7は、本実施形態におけるデータ登録の概要の一例を示す図である。図8および図9は、本実施形態におけるデータ登録の一例を示す図である。
【0072】
図7に示すように、本実施形態においては、ユーザが、スマートフォン100を用いてイベントの入場券上のQRコード(登録商標)をスキャンすると、スマートフォン100にチケット所有権登録画面が表示されるため、当該入場券に係るチケット明細データおよびユーザデータを登録すると、所有関係データが登録される。なお、本実施形態においては、所有関係データが自動的に登録されるケースを示しているが、ユーザが、入場券に係るチケット明細データおよびユーザデータに基づいて、所有関係データを設定し、登録してもよい。
【0073】
また、図8に示すように、本実施形態においては、ユーザによりチケットID欄が空欄のチケット所有権登録画面のチケット明細登録ボタンがクリックされ、チケットが撮影された場合、チケット明細データが登録される。
【0074】
また、図9に示すように、本実施形態においては、ユーザによりユーザID欄が空欄のチケット所有権登録画面のユーザ登録ボタンがクリックされ、ユーザの顔が撮影された場合、ユーザIDが採番され、ユーザが氏名、性別、生年月日、携帯電話番号、住所、職業名称および勤務先名称等のユーザデータを登録できるようにしている。
【0075】
図6に戻り、新規のユーザ(譲受者)のスマートフォン100の制御部102によりチケット所有権登録画面表示要求がサーバ200に送信された場合、サーバ200の所有権登録画面表示制御部202aは、チケット所有権登録画面を譲受者のスマートフォン100の入出力部112に表示させるように制御する(ステップSA-6)。
【0076】
そして、サーバ200のユーザ登録部202bは、譲受者によりチケット所有権登録画面に譲受者の顔写真データを含むユーザデータが入力された場合、譲受者のユーザ識別子を含むユーザデータをユーザデータベース206bに登録する(ステップSA-7)。なお、本実施形態において、譲受者は、ユーザ登録前に、チケット明細データベース206aに記憶されたイベントのチケットのチケット明細データ、ユーザデータベース206bに記憶された譲渡者のユーザデータ、および/または、所有関係データベース206cに記憶された当該チケットの所有関係データを閲覧することができる。
【0077】
ここで、図7および図10から図12を参照して、本実施形態におけるデータ確認の一例について説明する。図10から図12は、本実施形態におけるデータ確認の一例を示す図である。
【0078】
図7に示すように、本実施形態において、ユーザは、各データの確認要求をすることで、入場券に係る、チケット明細データベース206aに登録されたチケット明細データ、ユーザデータベース206bに登録されたユーザデータ、および/または、所有関係データベース206cに登録された所有関係データを確認することができる。
【0079】
また、図10に示すように、本実施形態においては、ユーザによりチケット明細確認画面のチケットID欄にチケットIDが入力され、チケット明細確認ボタンがクリックされた場合、チケット明細データが表示される。
【0080】
また、図11に示すように、本実施形態においては、ユーザによりユーザ確認画面のユーザID欄にユーザIDが入力され、ユーザ確認ボタンがクリックされた場合、ユーザデータが表示される。
【0081】
また、図12に示すように、本実施形態においては、ユーザにより所有関係確認画面にチケットID、または、ユーザIDが入力され、所有権確認ボタンがクリックされた場合、チケットに紐付くチケットIDとユーザIDとが表示される。
【0082】
図6に戻り、サーバ200の承認通知部202nは、譲受者によるチケットの所有権移転の決済処理が完了した際に、当該チケットの譲渡者のスマートフォン100から、譲渡者による当該スマートフォン100の入出力部112を介した暗証番号の入力による当該所有権移転の承認を取得した場合、譲受者に当該所有権移転の承認識別子を通知する(ステップSA-8)。
【0083】
そして、サーバ200の所有権移転登録部202pは、譲受者のスマートフォン100の入出力部112を介して入力されたチケットのチケット識別子、譲渡者のユーザ識別子および当該チケットの所有権移転の承認識別子を含む所有権移転登録要求を取得した否かを判定する(ステップSA-9)。
【0084】
そして、サーバ200の所有権移転登録部202pは、所有権移転登録要求を取得したと判定した場合(ステップSA-9:Yes)、処理をステップSA-10に移行させる。
【0085】
そして、サーバ200の所有権移転登録部202pは、チケットのチケット識別子に紐付けられたユーザ識別子を、譲渡者のユーザ識別子から譲受者のユーザ識別子に変更することで、所有関係データベース206cに記憶された所有関係データを更新し(ステップSA-10)、処理を終了する。
【0086】
ここで、図13を参照して、本実施形態における所有権移転登録の一例について説明する。図13は、本実施形態における所有権移転登録の一例を示す図である。
【0087】
図13に示すように、本実施形態においては、譲受者により、チケットのチケットID、譲渡者のユーザID、および、所有権移転の承認IDが入力され、所有権移転登録ボタンがクリックされた場合、譲渡者から譲受者への当該チケットの所有権移転登録が完了する。
【0088】
図6に戻り、サーバ200の所有権移転登録部202pは、所有権移転登録要求を取得できなかったと判定した場合(ステップSA-9:No)、処理を終了する。
【0089】
このように、本実施形態においては、(1)権利譲渡者が、イベントチケットの権利移転に必要な手続きとして、チケット明細データを登録しておき、(2)権利譲受者が、権利移転に必要な手続きとして、チケット明細データを確認し、予定所有者データとして譲受者のユーザデータを登録し、管理口座へ譲受代金の支払を行い、(3)権利譲渡者が、管理口座へ譲渡代金の入金を確認し、権利の所有関係データ登録の権利の譲渡承諾を行うことで、(4)権利移転時の権利譲渡者および権利譲受者の双方の承諾を確認した直後に正式にチケットの所有権の移転登録となる。なお、本実施形態においては、(1)から(4)の処理が、リアルタイムで稼働するシステムを提供している。
【0090】
また、本実施形態においては、QRコード(登録商標)を利用した所有権移転登録処理について説明したが、QRコード(登録商標)だけでなく、バーコードまたはその他のコード等を利用した所有権移転登録処理を実行し、チケット明細および/もしくはチケット所有者の登録、ならびに/または、確認等を可能にしてもよい。
【0091】
[入場管理処理]
本実施形態に係る入場管理処理の一例について、図14から図15を参照して説明する。図14は、本実施形態におけるチケット管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0092】
図14に示すように、サーバ200のチケット明細要求取得部202qは、ユーザによりスマートフォン100を用いて撮影された、イベントの会場に設置されたQRコード(登録商標)に基づいて、当該スマートフォン100から、当該スマートフォン100の端末識別子を含むチケット明細要求を取得(受信)する(ステップSB-1)。
【0093】
そして、サーバ200の端末判定部202rは、チケット明細要求取得部202qにより取得された端末識別子と、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザのスマートフォン100のユーザ端末識別子と、が一致するか否かを判定する(ステップSB-2)。
【0094】
そして、サーバ200の端末判定部202rは、端末識別子とユーザ端末識別子とが一致しないと判定した場合(ステップSB-2:No)、処理をステップSB-3に移行させる。
【0095】
そして、サーバ200の入場表示制御部202tは、入場NG通知をチケット発行システム600に表示させるように制御し、且つ、入場NG通知をユーザの端末装置100に表示させるように制御し(ステップSB-3)、処理を終了する。
【0096】
一方、サーバ200の端末判定部202rは、端末識別子とユーザ端末識別子とが一致すると判定した場合(ステップSB-2:Yes)、処理をステップSB-4に移行させる。
【0097】
そして、サーバ200の入場判定部202sは、チケット明細データベース206aに記憶されたイベントID、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザIDおよびユーザ端末識別子を含むユーザデータ、ならびに、所有関係データベース206cに記憶された所有関係データに基づいて、ユーザがイベントに入場可能か否かを判定する(ステップSB-4)。
【0098】
そして、サーバ200の入場判定部202sは、ユーザがイベントに入場可能ではないと判定した場合(ステップSB-4:No)、処理をステップSB-3に移行させる。
【0099】
一方、サーバ200の入場判定部202sは、ユーザがイベントに入場可能であると判定した場合(ステップSB-4:Yes)、処理をステップSB-5に移行させる。
【0100】
そして、サーバ200の入場表示制御部202tは、チケット明細データベース206aに記憶されたチケット明細データおよび入場可能通知をチケット発行システム600に表示させるように制御し、且つ、チケット明細データベース206aに記憶されたチケット明細データをユーザの端末装置100に表示させるように制御し(ステップSB-5)、処理を終了する。
【0101】
ここで、図15を参照して、本実施形態における入場管理処理の具体例について説明する。図15は、本実施形態における入場管理処理の一例を示す図である。
【0102】
図15に示すように、本実施形態においては、イベントの入場口近くにある入場QRコード(登録商標)を、ユーザがスマートフォン100にて読み込むと、チケット発行システム600(イベントスタッフのPCまたはタブレット等)にチケット明細および入場OKが表示され、ユーザ本人のスマートフォン100には、チケット明細が表示される。
【0103】
なお、本実施形態における各種データの履歴管理は、各種データベースに格納されたデータ蓄積方法が主体であるが、ブロックチェーン技術を利用して、データそのものに履歴を蓄積する方法等を用いてもよい。
【0104】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0105】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0106】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0107】
また、端末装置100、サーバ200およびチケット発行システム600に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0108】
例えば、端末装置100およびサーバ200が備える処理機能、特に制御部102および制御部202にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0109】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100およびサーバ200に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0110】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0111】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0112】
記憶部106および記憶部206に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0113】
また、端末装置100およびサーバ200は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、端末装置100およびサーバ200は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0114】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、イベントのチケットの発行・入場管理を行うサービス業等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0116】
100 端末装置
102 制御部
106 記憶部
110 撮影部
112 入出力部
200 サーバ
202 制御部
202a 所有権登録画面表示制御部
202b ユーザ登録部
202c 所有関係登録部
202d チケット明細確認画面表示制御部
202e チケット判定部
202f チケット明細表示制御部
202g ユーザ確認画面表示制御部
202h ユーザ判定部
202i ユーザ表示制御部
202j 所有関係確認画面表示制御部
202k 所有関係判定部
202m 所有関係表示制御部
202n 承認通知部
202p 所有権移転登録部
202q チケット明細要求取得部
202r 端末判定部
202s 入場判定部
202t 入場表示制御部
206 記憶部
206a チケット明細データベース
206b ユーザデータベース
206c 所有関係データベース
300 ネットワーク
600 チケット発行システム
図1
図2
図3
図4
図5
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図11
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図14
図15