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特許7304695情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/46 20140101AFI20230630BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230630BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230630BHJP
   A63F 13/803 20140101ALI20230630BHJP
【FI】
A63F13/46
A63F13/69
A63F13/79
A63F13/803
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2018242843
(22)【出願日】2018-12-26
(65)【公開番号】P2020103398
(43)【公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】林 悠吾
(72)【発明者】
【氏名】木村 美由紀
(72)【発明者】
【氏名】藤原 慎矢
(72)【発明者】
【氏名】下川 恭典
(72)【発明者】
【氏名】田村 宏明
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-319384(JP,A)
【文献】特開2004-041559(JP,A)
【文献】特開2017-131422(JP,A)
【文献】オンラインのバックアップ(No. 28),幻走スカイドリフト攻略 Wiki [online],2016年05月29日,URL: <https://wikiwiki.jp/gsskydrift/?cmd=backup&action=&page=%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3&age=28>,[令和4年12月26日検索日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ入力に基づいてゲームのスコアを算出する情報処理システムであって、
複数回のゲームそれぞれにおいて、ユーザ入力に基づいて発生したゲーム内イベントを検出するイベント検出手段と、
前記ゲーム毎にリセットされる第1パラメータを、当該ゲーム中に発生した前記ゲーム内イベントに基づいて増減させる第1パラメータ管理手段と、
前記ゲームそれぞれにおけるスコアを算出するスコア算出手段と、
前記ゲームの終了時の前記スコアである最終スコアに基づいて、前記ユーザに付与する報酬を決定する報酬決定手段と、
前記最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定された前記ゲームの結果に基づいて、複数回の前記ゲームにおいて当該ゲーム毎にリセットされることなく用いられる第2パラメータを増減させる第2パラメータ管理手段とを備え、
前記スコア算出手段は、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータに基づいて前記スコアを算出し、
前記第2パラメータ管理手段は、前記ユーザが利用できるゲーム内オブジェクト毎に基礎パラメータを管理し、前記ゲームにおいて前記ユーザが利用した前記ゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトに対応する前記基礎パラメータに基づいて、前記第2パラメータを算出する、情報処理システム。
【請求項2】
前記第2パラメータ管理手段は、前記ゲームの結果に基づいて、当該ゲームで利用された前記利用オブジェクトに対応する前記基礎パラメータを増減させる、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第2パラメータ管理手段は、前記ゲームで利用された前記利用オブジェクトが複数存在する場合に、当該複数の利用オブジェクトに対応する複数の基礎パラメータを当該ゲームの結果に基づいて増減させる、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1パラメータ管理手段は、前記ゲームにおいて前記ユーザが利用した前記ゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトが第1の増減条件を満たす場合、前記ゲーム内イベントに基づいて前記第1パラメータを増減させる値の絶対値を増加させる、請求項1乃至の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ユーザが同じ種類の前記ゲーム内オブジェクトを必要数取得した場合に、前記第1の増減条件を満たすように前記ゲーム内オブジェクトを変化させるオブジェクト変化手段を、さらに備える、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1パラメータ管理手段は、前記ゲームにおいて第2の増減条件が満たされている間に限り、前記ゲーム内イベント毎に定められた値と前記利用オブジェクトに対応するパラメータとに基づいて、前記第1パラメータを増減させる値を算出する、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1パラメータ管理手段は、前記利用オブジェクトと前記ゲームのステージとが特定の組合せである場合に、前記第2の増減条件を満たすものとする、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第2パラメータ管理手段は、前記第2パラメータとして、前記ゲームの結果に応じて増減するレート値を用いる、請求項1乃至の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記スコア算出手段は、前記第1パラメータと、前記レート値および前記評価パラメータに応じた値の両方を用いて算出される値とに基づいて、前記スコアを算出する、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記スコア算出手段は、前記第1パラメータと、前記第2パラメータおよび前記ゲームの難易度に応じた値とに基づいて、前記スコアを算出する、請求項1乃至の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記スコア算出手段は、前記第2パラメータに、前記評価パラメータに応じた値および前記ゲームの難易度に応じた値の少なくとも一方を乗算した値に基づいて、前記スコアを算出する、請求項1乃至1の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記ゲームは、対戦ゲームであり、
前記第1パラメータ管理手段は、前記ゲームにおいて所定の順位以上を所定時間維持する前記ゲーム内イベントが発生したことに応じて、前記第1パラメータを増減させる、請求項1乃至1の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記ゲームは、対戦ゲームであり、
前記第1パラメータ管理手段は、前記ユーザが対戦相手を妨害する前記ゲーム内イベントが発生したことに応じて、前記第1パラメータを増減させる、請求項1乃至1の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記第1パラメータ管理手段は、前記ユーザがゲームにおいて不利となる前記ゲーム内イベントが発生したことに応じて、前記第1パラメータを増減させる、請求項1乃至1の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記第1パラメータ管理手段は、ゲーム空間内に配置された配置オブジェクトを前記ユーザが破壊する前記ゲーム内イベントが発生したことに応じて、前記第1パラメータを増減させる、請求項1乃至1の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記イベント検出手段は、前記ユーザの入力に基づくアクションを前記ゲーム内イベントとして検出し、
前記第1パラメータ管理手段は、前記アクションの成功度合いによって前記第1パラメータの増減量を変化させる、請求項1乃至15の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記第1パラメータ管理手段は、前記ゲーム内イベント毎に定められた値に前記第2パラメータを乗算した値に基づく値を、前記第1パラメータに加算する、前記第1パラメータを増減する、請求項1乃至16の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記ゲームは、レースゲームであり、
前記第2パラメータ管理手段は、前記レースにおけるゴールの順位を前記評価パラメータとして、当該順位に基づいて前記ゲームの結果を決定する、請求項1乃至1の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項19】
ユーザ入力に基づいてゲームのスコアを算出する装置に含まれるコンピュータで実行される情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
複数回のゲームそれぞれにおいて、ユーザ入力に基づいて発生したゲーム内イベントを検出するイベント検出手段と、
前記ゲーム毎にリセットされる第1パラメータを、当該ゲーム中に発生した前記ゲーム内イベントに基づいて増減させる第1パラメータ管理手段と、
前記ゲームそれぞれにおけるスコアを算出するスコア算出手段と、
前記ゲームの終了時の前記スコアである最終スコアに基づいて、前記ユーザに付与する報酬を決定する報酬決定手段と、
前記最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定された前記ゲームの結果に基づいて、複数回の前記ゲームにおいて当該ゲーム毎にリセットされることなく用いられる第2パラメータを増減させる第2パラメータ管理手段として機能させ、
前記スコア算出手段は、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータに基づいて前記スコアを算出し、
前記第2パラメータ管理手段は、前記ユーザが利用できるゲーム内オブジェクト毎に基礎パラメータを管理し、前記ゲームにおいて前記ユーザが利用した前記ゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトに対応する前記基礎パラメータに基づいて、前記第2パラメータを算出する、情報処理プログラム。
【請求項20】
ユーザ入力に基づいてゲームのスコアを算出する情報処理装置であって、
複数回のゲームそれぞれにおいて、ユーザ入力に基づいて発生したゲーム内イベントを検出するイベント検出手段と、
前記ゲーム毎にリセットされる第1パラメータを、当該ゲーム中に発生した前記ゲーム内イベントに基づいて増減させる第1パラメータ管理手段と、
前記ゲームそれぞれにおけるスコアを算出するスコア算出手段と、
前記ゲームの終了時の前記スコアである最終スコアに基づいて、前記ユーザに付与する報酬を決定する報酬決定手段と、
前記最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定された前記ゲームの結果に基づいて、複数回の前記ゲームにおいて当該ゲーム毎にリセットされることなく用いられる第2パラメータを増減させる第2パラメータ管理手段とを備え、
前記スコア算出手段は、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータに基づいて前記スコアを算出し、
前記第2パラメータ管理手段は、前記ユーザが利用できるゲーム内オブジェクト毎に基礎パラメータを管理し、前記ゲームにおいて前記ユーザが利用した前記ゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトに対応する前記基礎パラメータに基づいて、前記第2パラメータを算出する、情報処理装置。
【請求項21】
ユーザ入力に基づいてゲームのスコアを算出するコンピュータ処理により以下の各ステップが実現される情報処理方法であって、
複数回のゲームそれぞれにおいて、ユーザ入力に基づいて発生したゲーム内イベントを検出するイベント検出ステップと、
前記ゲーム毎にリセットされる第1パラメータを、当該ゲーム中に発生した前記ゲーム内イベントに基づいて増減させる第1パラメータ管理ステップと、
前記ゲームそれぞれにおけるスコアを算出するスコア算出ステップと、
前記ゲームの終了時の前記スコアである最終スコアに基づいて、前記ユーザに付与する報酬を決定する報酬決定ステップと、
前記最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定された前記ゲームの結果に基づいて、複数回の前記ゲームにおいて当該ゲーム毎にリセットされることなく用いられる第2パラメータを増減させる第2パラメータ管理ステップとを含み、
前記スコア算出ステップでは、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータに基づいて前記スコアが算出され、
前記第2パラメータ管理ステップでは、前記ユーザが利用できるゲーム内オブジェクト毎に基礎パラメータが管理され、前記ゲームにおいて前記ユーザが利用した前記ゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトに対応する前記基礎パラメータに基づいて、前記第2パラメータが算出される、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関し、特に例えば、ユーザ入力に基づいた処理を行う情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ入力に応じて制御されるオブジェクト(例えば、レーシングカー)が参加するレースゲームにおいて、当該オブジェクトのレース順位に基づくポイントと、当該オブジェクトがレース中に行ったトリックに基づくポイントとを考慮して最終的なゲームスコアが決定される(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】”EXCITE TRUCK“、[online]、Nintendo of America Inc、[平成30年11月30日検索]、インターネット(URL:https://www.nintendo.com/consumer/gameslist/manuals/Wii_Excite_Truck.pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記非特許文献1に記載されたゲームでは、レース順位に基づくポイントや当該レース中に行われたトリックに基づくポイントが高得点であっても当該ポイントが次のレースに引き継がれないため、レースゲームにおいて好成績を狙う動機において改善の余地がある。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、ゲームにおいて好成績を狙う動機付けを高めることができる情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下のような構成を採用し得る。なお、特許請求の範囲の記載を解釈する際に、特許請求の範囲の記載によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解され、特許請求の範囲の記載と本欄の記載とが矛盾する場合には、特許請求の範囲の記載が優先する。
【0007】
本発明の情報処理システムの一構成例は、ユーザ入力に基づいてゲームのスコアを算出する。情報処理システムは、イベント検出手段、第1パラメータ管理手段、スコア算出手段、報酬決定手段、および第2パラメータ管理手段を備える。イベント検出手段は、複数回のゲームそれぞれにおいて、ユーザ入力に基づいて発生したゲーム内イベントを検出する。第1パラメータ管理手段は、ゲーム毎にリセットされる第1パラメータを、当該ゲーム中に発生したゲーム内イベントに基づいて増減させる。スコア算出手段は、ゲームそれぞれにおけるスコアを算出する。報酬決定手段は、ゲームの終了時のスコアである最終スコアに基づいて、ユーザに付与する報酬を決定する。第2パラメータ管理手段は、最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定されたゲームの結果に基づいて、複数回のゲームにおいて当該ゲーム毎にリセットされることなく用いられる第2パラメータを増減させる。スコア算出手段は、第1パラメータおよび第2パラメータに基づいてスコアを算出する。
【0008】
上記によれば、得られる報酬の基準となるスコアを算出する際に、スコアとは異なる評価パラメータに基づいて増減し、ゲーム毎にリセットされることのない第2パラメータを用いるため、スコアと評価パラメータの両方で好成績を狙う動機付けを高めることができる。
【0009】
また、上記第2パラメータ管理手段は、ユーザが利用できるゲーム内オブジェクト毎に基礎パラメータを管理し、ゲームにおいてユーザが利用したゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトに対応する基礎パラメータに基づいて、第2パラメータを算出してもよい。
【0010】
上記によれば、利用したゲーム内オブジェクト毎に設定された基礎パラメータに基づいて第2パラメータが算出されるため、ゲーム内オブジェクトを選択する戦略が生まれる。
【0011】
また、上記第2パラメータ管理手段は、ゲームの結果に基づいて、当該ゲームで利用された利用オブジェクトに対応する基礎パラメータを増減させてもよい。
【0012】
上記によれば、ゲームの結果に基づいて使用したゲーム内オブジェクトの基礎パラメータが増減するため、ゲーム内オブジェクトを選択する戦略性を向上させることができる。
【0013】
また、上記第2パラメータ管理手段は、ゲームで利用された利用オブジェクトが複数存在する場合に、当該複数の利用オブジェクトに対応する複数の基礎パラメータを当該ゲームの結果に基づいて増減させてもよい。
【0014】
上記によれば、複数のゲーム内オブジェクトを組み合わせて利用する戦略性を向上させることができる。
【0015】
また、上記第1パラメータ算出手段は、ゲームにおいてユーザが利用したゲーム内オブジェクトである利用オブジェクトが第1の増減条件を満たす場合、ゲーム内イベントに基づいて第1パラメータを増減させる値の絶対値を増加させてもよい。
【0016】
上記によれば、ゲーム内オブジェクトに応じて第1パラメータが増減する値の絶対値が増加するため、ゲーム内オブジェクトを選択する戦略性を向上させることができる。
【0017】
また、上記情報処理システムは、オブジェクト変化手段を、さらに備えてもよい。オブジェクト変化手段は、ユーザが同じ種類のゲーム内オブジェクトを必要数取得した場合に、第1の増減条件を満たすようにゲーム内オブジェクトを変化させる。
【0018】
上記によれば、ゲーム内オブジェクトの取得数に応じて第1パラメータが増減する絶対値が増加するため、ゲーム内オブジェクトを取得する必要性を生むことができる。
【0019】
また、上記第1パラメータ管理手段は、ゲームにおいて第2の増減条件が満たされている間に限り、ゲーム内イベント毎に定められた値と利用オブジェクトに対応するパラメータとに基づいて、第1パラメータを増減させる値を算出してもよい。
【0020】
上記によれば、ゲーム中に第2の増減条件が満たすようにする動機が生まれるとともに、第2の増減条件が満たされている間にゲーム内イベントを発生させることによる戦略を生むことができる。
【0021】
また、上記第1パラメータ管理手段は、利用オブジェクトとゲームのステージとが特定の組合せである場合に、第2の増減条件を満たすものとしてもよい。
【0022】
上記によれば、ゲームのステージに合わせて利用オブジェクトを選択するという戦略を生むことができる。
【0023】
また、上記第2パラメータ管理手段は、第2パラメータとして、ゲームの結果に応じて増減するレート値を用いてもよい。
【0024】
上記によれば、ゲームに対するユーザの習熟度を用いたスコアの算出が可能となる。
【0025】
また、上記スコア算出手段は、第1パラメータと、レート値および評価パラメータに応じた値の両方を用いて算出される値とに基づいて、スコアを算出してもよい。
【0026】
上記によれば、ゲームの結果に応じて増減するレート値だけでなく、さらにゲームの結果を決定するために用いられる評価パラメータに応じた値の両方を用いた値と、第1パラメータとを用いてスコアが算出されるため、今までにない新たなスコアを算出することができる。
【0027】
また、上記スコア算出手段は、第1パラメータと、第2パラメータおよびゲームの難易度に応じた値とに基づいて、スコアを算出してもよい。
【0028】
上記によれば、ゲームの難易度に応じてスコアの増減を行うことが可能となる。
【0029】
また、上記スコア算出手段は、第2パラメータに、評価パラメータに応じた値およびゲームの難易度に応じた値の少なくとも一方を乗算した値に基づいて、スコアを算出してもよい。
【0030】
上記によれば、ゲームの難易度に応じてスコアの増減を行うことが可能となる。
【0031】
また、上記ゲームは、対戦ゲームでもよい。上記第1パラメータ管理手段は、ゲームにおいて所定の順位以上を所定時間維持するゲーム内イベントが発生したことに応じて、第1パラメータを増減させてもよい。
【0032】
上記によれば、ゲーム途中の順位に応じてスコアが増減するため、最終順位だけでなくゲーム途中のゲーム内イベントも考慮したゲームプレイが必要となる。
【0033】
また、上記ゲームは、対戦ゲームでもよい。上記第1パラメータ管理手段は、ユーザが対戦相手を妨害するゲーム内イベントが発生したことに応じて、第1パラメータを増減させてもよい。
【0034】
上記によれば、対戦相手を妨害することによりスコアを増減させることができる。
【0035】
また、上記第1パラメータ管理手段は、ユーザがゲームにおいて不利となるゲーム内イベントが発生したことに応じて、第1パラメータを増減させてもよい。
【0036】
上記によれば、ゲームにおいてユーザが不利となる状況となってもスコアを増減させることができる。
【0037】
また、上記第1パラメータ管理手段は、ゲーム空間内に配置された配置オブジェクトをユーザが破壊するゲーム内イベントが発生したことに応じて、第1パラメータを増減させてもよい。
【0038】
上記によれば、配置オブジェクトを破壊することによりスコアを増減させることができる。
【0039】
また、上記イベント検出手段は、ユーザの入力に基づくアクションをゲーム内イベントとして検出してもよい。上記第1パラメータ管理手段は、アクションの成功度合いによって第1パラメータの増減量を変化させてもよい。
【0040】
上記によれば、ゲーム中のゲーム内イベントの優劣によってスコアを増減させることができる。
【0041】
また、上記第1パラメータ管理手段は、ゲーム内イベント毎に定められた値に第2パラメータを乗算した値に基づく値を、第1パラメータに加算する、第1パラメータを増減してもよい。
【0042】
上記によれば、前回までのゲーム結果を大きく反映した第1パラメータを算出することができる。
【0043】
また、上記ゲームは、レースゲームでもよい。上記第2パラメータ管理手段は、レースにおけるゴールの順位を評価パラメータとして、当該順位に基づいてゲームの結果を決定してもよい。
【0044】
上記によれば、レースゲームの順位に基づいて、第2パラメータを算出することができる。
【0045】
また、本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法の形態で実施されてもよい。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、ゲームにおいて好成績を狙う動機付けを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明の一実施例に係る情報処理システム1の一例を示す図
図2】情報処理装置3の構成の一例を示すブロック図
図3】サーバ200の構成の一例を示すブロック図
図4】情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第1の例を示す図
図5】情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第2の例を示す図
図6】情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第3の例を示す図
図7】情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第4の例を示す図
図8】情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第5の例を示す図
図9】情報処理装置3の記憶部32に記憶される主なデータおよびプログラムの一例を示す図
図10】情報処理装置3において実行される処理の一例を示すフローチャート
図11図10のステップS105における操作オブジェクト決定処理の詳細な一例を示すサブルーチン
図12図10のステップS107におけるレースゲーム処理の詳細な一例を示すサブルーチン
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1を参照して、本発明の一実施例に係る情報処理システムについて説明する。図1に示すように、当該情報処理システムの一例である情報処理システム1は、情報処理装置3およびサーバ200が、ネットワーク100を介して接続されて構築される。なお、図1においては、情報処理装置3が複数台図示されているが、情報処理システム1を構成する情報処理装置3は、1台であってもよい。
【0049】
情報処理装置3は、無線または有線通信を用いて、ネットワーク100に接続可能に構成され、サーバ200との間でクライアント-サーバシステムを構成している。例えば、情報処理装置3は、所定のアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション)の実行が可能である。また、情報処理装置3は、上記所定のアプリケーションを実行することによって、ネットワーク100を介して、サーバ200と接続を確立して、サーバ200との通信が可能となる。例えば、情報処理装置3は、交換可能なメモリカードや光ディスク等の記憶媒体内に記憶され、または、他の装置から受信した情報処理プログラムを実行可能である。情報処理装置3は、一般的なパーソナルコンピュータ、据置型ゲーム機、携帯電話機、携帯ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)等のデバイスであってもかまわない。
【0050】
次に、図2を参照して、情報処理装置3について説明する。なお、図2は、情報処理装置3の構成の一例を示すブロック図である。図2において、情報処理装置3は、制御部31、記憶部32、プログラム格納部33、入力部34、表示部35、および通信部36を備える。なお、情報処理装置3は、制御部31を少なくとも含む情報処理装置と他の装置とを含む1以上の装置によって構成されてもよい。
【0051】
制御部31は、各種の情報処理を実行するための情報処理手段(コンピュータ)であり、例えばCPUである。例えば、制御部31は、各種の情報処理として、上記アプリケーションを実行して、後述するゲーム処理やサーバ200を介したデータ送受信処理等を実行する機能を有し、CPUが所定のプログラムを実行することによって、制御部31における各機能が実現される。
【0052】
記憶部32は、制御部31が上記情報処理を実行する際に用いる各種のデータを記憶する。記憶部32は、例えばCPU(制御部31)がアクセス可能なメモリである。
【0053】
プログラム格納部33は、プログラムを記憶(格納)する。プログラム格納部33は、制御部31がアクセス可能な記憶装置(記憶媒体)であればどのようなものであってもよい。例えば、プログラム格納部33は、制御部31を含む情報処理装置内に設けられる記憶装置であってもよいし、制御部31を含む情報処理装置に着脱自在に装着される記憶媒体であってもよい。また、プログラム格納部33は、制御部31とネットワークを介して接続される記憶装置(サーバ等)であってもよい。制御部31(CPU)は、ゲームプログラムの一部または全部を適宜のタイミングで記憶部32に読み出し、読み出されたプログラムを実行するようにしてもよい。
【0054】
入力部34は、ユーザによって操作可能な入力装置である。入力部34はどのような入力装置であってもよい。一例として、入力部34は、表示部35の画面上に設けられるタッチパネルでもよい。例えば、タッチパネルは、任意の種類のものであってよく、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものやシングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。なお、上述したように情報処理装置3が据置型ゲーム機や携帯ゲーム機である場合、入力部34は、当該据置型ゲーム機や携帯ゲーム機に接続される手持ち式のゲームコントローラであってもよい。この場合、入力部34は、ゲームコントローラに設けられている操作ボタン、操作キー、ジョイスティック、スライドパッドのような操作部であってもよいし、ゲームコントローラ本体の姿勢や動きを検出するための慣性センサやゲームコントローラ本体周辺を撮像するための撮像カメラであってもよい。
【0055】
表示部35は、制御部31の指示にしたがって画像を表示する。なお、情報処理装置3が据置型のゲーム装置やパーソナルコンピュータで構成される場合、表示部35が情報処理装置3と別体で構成されることもあり得る。
【0056】
通信部36は、所定の通信モジュールによって構成され、ネットワーク100を介して他の機器(例えば、サーバ200)との間でデータを送受信したり、他の情報処理装置3との間でデータを送受信したりする。
【0057】
次に、図3を参照して、サーバ200について説明する。なお、図3は、サーバ200の構成の一例を示すブロック図である。
【0058】
サーバ200は、通信部201、制御部202、および記憶部203を有している。通信部201は、通信パケットの送受信を行うことで、ネットワーク100を介して情報処理装置3等と通信を行う。一例として、制御部202は、情報処理装置3との間で行われるゲーム進行の管理、ユーザが購入するゲーム内通貨、ゲームアイテム(例えば、コイン)、ゲームオブジェクト(例えば、ゲーム内で使用される装備)等を管理する処理、スロット抽選に当選する確率を管理する処理、課金に関する情報を管理する処理のほか、通信部201を介して情報処理装置3等との通信リンクを確立し、ネットワーク100におけるデータ搬送制御や経路選択を行う。また、制御部202は、複数の情報処理装置3との間でゲームを行う場合、当該ゲームを行う情報処理装置3の組み合わせや当該情報処理装置3の間のデータ通信の管理を行う。記憶部203は、制御部202で実行されるプログラム、上記処理に必要な各種データ、情報処理装置3との通信に必要な各種データ等が記憶される。なお、ネットワーク100を用いたデータ送受信に所定のログイン処理が必要なシステムである場合、当該ログインしようとしているユーザが正規のユーザか否かを判別する認証処理をサーバ200において行ってもかまわない。また、サーバ200は、単一のサーバマシンから構成されてもいいし、複数のサーバマシンによって構成されてもよい。
【0059】
次に、情報処理装置3やサーバ200が行う具体的な処理を説明する前に、図4図8を用いて情報処理システム1において行われるゲーム処理の概要について説明する。なお、図4は、情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第1の例を示す図である。図5は、情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第2の例を示す図である。図6は、情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第3の例を示す図である。図7は、情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第4の例を示す図である。図8は、情報処理装置3の表示部35に表示されるゲーム画像の第5の例を示す図である。なお、以下の説明では、情報処理装置3において実行するアプリケーションの一例としてゲームを用いているが、情報処理装置3において他のアプリケーションを実行してもかまわない。
【0060】
図4において、情報処理装置3の表示部35には、情報処理装置3でプレイされているゲームに対応したゲーム画像が表示され、その一例として操作オブジェクトPOがレースゲームを行う一場面が表示されている。例えば、上記ゲームにおいて、操作オブジェクトPOは、操作キャラクタオブジェクトが乗り物オブジェクト(例えば、空中を滑空するためのカイトオブジェクトを装備したマシンオブジェクト(カートオブジェクト))に乗車して移動するものであり、仮想空間内に設けられたコース上を走行する。ここで、ユーザは、レースに出場させて当該ユーザが操作する操作オブジェクトPOにおける組合せの構成を当該レース前に選択することが可能である。例えば、ユーザは、当該ユーザが所有する複数の操作キャラクタオブジェクト、複数のマシンオブジェクト、および複数のカイトオブジェクトから所望のものを選択して組み合わせることによって、操作オブジェクトPOを構成することができる。また、上記コース上には、別の乗り物オブジェクトに乗車する敵オブジェクトEOも走行しており、当該コース上に設けられたゴールに到着するまでの順位が競われる。そして、ゲーム画像を生成するための仮想カメラは、操作オブジェクトPOの走行に応じて操作オブジェクトPOの後方にコースに沿って配置される。なお、上記仮想カメラは、操作オブジェクトPOがスピンしたりドリフトしたりするなど、コースの走行方向に対して異なる方向を向いた場合、当該操作オブジェクトPOの後方から操作オブジェクトPOを見る位置に常時配置されてもよいし、コースに沿った走行方向の後方から操作オブジェクトPOを見る位置に配置されてもよい。
【0061】
図4に示すように、表示部35の画面上に設けられたタッチパネル(入力部34の一例)をタッチ操作することによって、操作オブジェクトPOの移動方向を制御することができる。一例として、操作オブジェクトPOは、コースに沿って自動的に前進走行するように制御されているが、操作オブジェクトPOの左右の移動方向に関してはユーザ操作によってハンドル操作が可能に構成されている。具体的には、タッチパネルにタッチオンしたタッチ位置を基準として、右方向にスワイプするタッチ操作が行われた場合、操作オブジェクトPOが右に移動方向を変化させる。また、タッチパネルにタッチオンしたタッチ位置を基準として、左方向にスワイプするタッチ操作が行われた場合、操作オブジェクトPOが左に移動方向を変化させる。例えば、図4において、表示部35には、タッチパネルにタッチオンしたタッチ位置を示す基準画像Rと現在のタッチ位置を示すタッチ位置画像Tとが表示されており、基準画像Rに対してタッチ位置画像Tが右方向に配置されているため、操作オブジェクトPOが右に移動方向(図示a方向)に移動方向を変化させている。なお、操作オブジェクトPOは、コースに沿って自動的に前進走行するように制御されなくてもよく、ユーザのアクセル操作に応じて走行するものであってもよい。また、操作オブジェクトPOは、コースに沿って自動的に左右にハンドル操作されるものであってもよい。例えば、コースが右に曲がっていれば、ユーザがハンドル操作しない場合であっても、操作オブジェクトPOの移動方向がある程度は右に変化し、右ハンドル操作があった場合にさらに操作オブジェクトPOの移動方向が右に変化するようなものであってもよい。
【0062】
操作オブジェクトPOがゴールに到着する等してレースゲームが終了した場合、操作オブジェクトPOの順位やレース中における操作オブジェクトPOの動作(ゲーム内イベント)等に応じたゲームスコアが算出される。例えば、本レースゲームのスコアは、ベースポイント、順位ポイント、およびアクションポイントを加算することによって算出される。以下、上記アクションポイントが得られる操作オブジェクトPOのゲーム内イベントの一例について説明する。なお、本実施例では、第1パラメータの一例としてアクションポイントを用いている。
【0063】
操作オブジェクトPOのユーザは、タッチパネルをタッチ操作することによって、操作オブジェクトPOが所持しているアイテムIを発射することができる。例えば、表示部35には、操作オブジェクトPOが所持しているアイテムIを示す複数の所持枠HFが設けられている。図4に示す所持枠HFの例では、3つのアイテムI1、I2、およびI3をそれぞれ所持することが可能である。また、操作オブジェクトPOが所持している所持枠HF内のアイテムIのうち、1つのアイテムIが操作オブジェクトPOのカートオブジェクト後方に設けられている使用準備位置に、使用準備アイテムIPとして表示されている。例えば、使用準備アイテムIPは、所持枠HF内のアイテムIのうち、最も早くに取得したアイテムIが選択され、図4の例では、左端の所持枠HFに表示されているバナナのアイテムI1が、使用準備アイテムIPとして上記使用準備位置に表示されている。なお、所持枠HFは、仮想空間内に配置されてもよいし、表示画面にオーバーレイして配置されてもよい。
【0064】
図5において、タッチパネルに対して上方向にスワイプするタッチ操作が行われると、操作オブジェクトPOの使用準備位置に配置されている使用準備アイテムIPが発射可能な種類である場合、発射アイテムIMとなって操作オブジェクトPOの前方に発射される。なお、典型的には、使用準備アイテムIPと発射アイテムIMとは同じオブジェクトであるが、異なる態様のオブジェクトに変化してもかまわない。また、使用準備位置に配置されている使用準備アイテムIMの種類(例えば、バナナのアイテム)によって、タッチパネルに対して下方向にスワイプするタッチ操作が行われた場合、操作オブジェクトPOの後方に発射アイテムIMとして発射することもできる。なお、操作オブジェクトPOの使用準備位置に配置されている使用準備アイテムIPの発射方向が固定されている場合、タッチパネルに対して上方向および下方向の何れの方向にスワイプするタッチ操作が行われたとしても、当該固定された発射方向に発射アイテムIMとなって発射されてもかまわない。また、使用準備位置に配置されている使用準備アイテムIPが操作オブジェクトPOから発射されずに操作オブジェクトPO自体によって使用される種類である場合、タッチパネルに対して上方向にスワイプするタッチ操作が行われると、操作オブジェクトPOの使用準備位置に配置されている使用準備アイテムIPが操作オブジェクトPOによって使用される。
【0065】
操作オブジェクトPOが発射アイテムIMを発射した場合、当該発射アイテムIMの種類に応じて、操作オブジェクトPOがレースを進める上で有利となる効果を得ることができる。例えば、甲羅を示す発射アイテムIMが敵オブジェクトEOに衝突した場合、当該衝撃によって敵オブジェクトEOの走行を減速させたり停止させたりすることによる妨害を行うとともに、衝突状況に応じて敵オブジェクトEOが損傷することがある。また、バナナを示す発射アイテムIMが敵オブジェクトEOに衝突した場合、敵オブジェクトEOが路上で滑るような影響が与えられて、敵オブジェクトEOの走行を減速させたり停止させたりする。
【0066】
このように操作オブジェクトPOが発射アイテムIMを敵オブジェクトEOに当てるゲーム内イベントは、個別アクションポイントが得られるゲーム内イベントの1つとして設定されており、当該ゲーム内イベントが検出された場合、当該ゲーム内イベントに応じた個別アクションポイントが操作オブジェクトPOに与えられる。レース中に個別アクションポイントが得られるゲーム内イベントが検出された場合、当該検出を通知するための検出情報画像SIがレース中に表示される。図5の一例では、操作オブジェクトPOが発射アイテムIMを敵オブジェクトEOに当てるゲーム内イベントが検出されたことに応じて、10個別アクションポイントが得られてスコアに加算されたことを示す検出情報画像SIが例示されている。なお、操作オブジェクトPOの動作は、ゲーム内イベントの一種である。
【0067】
なお、レース中に表示される検出情報画像SIは、操作オブジェクトPOのゲーム内イベントに応じて加算された個別アクションポイントが示されるが、他の情報を示すものであってもよい。例えば、検出情報画像SIは、上述した個別アクションポイントの加算分に加えて、その時点までに蓄積された個別アクションポイントの累計も示すものであってもよい。また、検出情報画像SIは、当該レース中において蓄積された過去の数回分の個別アクションポイントの履歴を示すものであってもよい。
【0068】
アイテムIを使用した場合、当該アイテムIが操作オブジェクトPOにおいて未所持状態となるため、使用準備位置に表示されていた使用準備アイテムIPが消去されるとともに、当該使用準備アイテムIPに対応する所持枠HFのアイテムI(図5の例では、左端の所持枠HFに表示されていたアイテムI1)も消去される。これによって、発射アイテムIMとして発射されたアイテムIを表示していた所持枠HFは、アイテムIが表示されていない空枠Eとなる。
【0069】
次に、情報処理システム1において行われるアイテム抽選処理の概要について説明する。アイテム抽選処理は、操作オブジェクトPOが所持しているアイテムIが所定の組み合わせ条件を満たした場合に、ゲームを相対的に有利に進めることができる効果を操作オブジェクトPOに付与するための処理である。
【0070】
図6において、図4および図5と同様に、情報処理装置3の表示部35には、情報処理装置3でプレイされているゲームに対応したゲーム画像が表示され、その一例として操作オブジェクトPOがレースゲームを行う一場面が表示されている。例えば、上記ゲームにおいて、操作オブジェクトPOは、仮想空間内に設けられたコース上を走行しており、当該コース上に設置されたアイテムボックスIBを通過して開封することによって、新たなアイテムIを取得することができる。なお、操作オブジェクトPOは、空枠Eの所持枠HFがある場合に限って、新たなアイテムIを取得することができる。
【0071】
操作オブジェクトPOがアイテムボックスIBを通過して開封する際、取得する新たなアイテムIを抽選する演出が行われる。例えば、空枠Eの所持枠HF内において、ドラムロール式やフラップ式等によって複数種類のアイテムIがシャッフルされて順次表示される抽選演出表示(以下、回転抽選表示と記載する)が行われた後、何れか1つのアイテムIを所持枠HF内で停止表示させることによって、所持枠HF内で停止表示されたアイテムIが抽選で確定して取得されたことが示される。一例として、図6では、操作オブジェクトPOがアイテムボックスIBを通過することに応じて、複数種類のアイテムIが順次表示されて抽選中であることを示す回転表示アイテムIRが、全所持枠HF(3つの枠)内において回転抽選表示されている例を示している。なお、上記アイテムIを取得するための抽選は、既にアイテムIが表示されている所持枠HFに対しては行われない。つまり、所持枠HFにおいて、空枠EとアイテムIの表示枠とが混在している場合、空枠Eに対してのみ上記アイテム抽選が行われることになる。また、空枠Eの所持枠HFがない場合、上記アイテム抽選が行われないため、操作オブジェクトPOは、当該アイテム抽選によって新たなアイテムIを取得できない状態となる。なお、アイテムボックスIBが配置されている位置まで操作オブジェクトPOが到達しなくても、アイテムボックスIBが配置されている特定の位置と操作オブジェクトPOの位置が所定の位置関係になることによって、取得する新たなアイテムIを抽選する演出が行われてもよい。例えば、操作オブジェクトPOがアイテムボックスIBから所定の距離内に入る、アイテムボックスIBの真上または真下を通過する、リング状のアイテムボックスIBの中を通過する場合に、取得する新たなアイテムIを抽選する演出が行われてもよい。なお、アイテムボックスIBは、コース上における特定の位置に設置されてもよいし、時間経過に応じてコース上の任意の位置に出現してもよい。
【0072】
所持枠HF内において停止表示されたアイテムIは、操作オブジェクトPOが抽選によって取得したことが確定し、当該確定後に上述した操作方法によって操作オブジェクトPOが所定の順番(例えば、取得順)で1つずつ使用することができる。そして、操作オブジェクトPOは、アイテムIを使用することによって、レースを進める上で有利な効果を得ることができる。
【0073】
図7に示すように、本実施例では、全所持枠HFにおいて同じアイテムIが抽選によって確定した場合、いわゆる「フィーバー状態」となる当たりとなり、操作オブジェクトPOがレースを進める上でさらに有利な効果を得ることができる。一例として、操作オブジェクトPOが「フィーバー状態」となった場合、予め定められたフィーバー期間中に限って「フィーバー状態」となったアイテムを連続して使用することができる。なお、上記フィーバー期間は、操作オブジェクトPOが用いている装備等に応じて、変化してもかまわない。また、本実施例では、第2の増減条件の一例として「フィーバー状態」となる条件を用いている。
【0074】
例えば、図7の例では、左端の所持枠HFに甲羅のアイテムI1が停止表示され、中央の所持枠HFに甲羅のアイテムI2が停止表示され、右端の所持枠HFに甲羅のアイテムI3が停止表示されており、抽選によって全所持枠HFにおいて同じ甲羅のアイテムIが確定した状態となっている。この場合、所定期間内において甲羅のアイテムによる「フィーバー状態」となり、予め定められたフィーバー期間中に限って、甲羅のアイテムを用いた有利な効果が操作オブジェクトPOに与えられる。例えば、甲羅のアイテムによる「フィーバー状態」では、操作オブジェクトPOの周辺に複数の甲羅のアイテムIFが配置されて、甲羅のアイテムによる「フィーバー状態」であることがユーザに示される。そして、ユーザがタッチパネルに対して何らかのタッチ操作を行っている場合、所定の周期で連続して甲羅の発射アイテムIMが操作オブジェクトPOの前方に発射される。つまり、通常状態おいて甲羅のアイテムIを使用した場合、甲羅の発射アイテムIMを操作オブジェクトPOから単発で発射することができるが、甲羅のアイテムによる「フィーバー状態」では、複数発の甲羅の発射アイテムIMを操作オブジェクトPOから連続発射することができる。また、「フィーバー状態」では、アイテムを発射するためのスワイプ操作をしなくても所定の周期で連続して甲羅の発射アイテムIMが発射されるため、タッチ操作によって操作オブジェクトPOの移動方向を制御しながら、繰り返しアイテムを使用することが容易となる。さらに、通常状態において、所持枠HF毎に1回アイテムIを使用することができるため、所持枠HFの数、すなわちアイテムIを例えば3回使用することができるが、同じアイテムIが3つ揃った「フィーバー状態」となったフィーバー期間中は、所持枠HFの数に限らずに連続して無制限(すなわち、所持枠HFの数以上であり、例えば、4回以上)にアイテムIを使用することができるため、ユーザにとって通常状態より非常に有利な状態となる。なお、「フィーバー状態」では、上記効果に加えて、操作オブジェクトPOの走行速度が上昇するようにしてもかまわない。
【0075】
このように操作オブジェクトPOがフィーバー期間中に発射アイテムIMを敵オブジェクトEOに当てるゲーム内イベント同様に、個別アクションポイントが得られるゲーム内イベントの1つとして設定されており、当該ゲーム内イベントが検出された場合、当該ゲーム内イベントに応じた個別アクションポイントが操作オブジェクトPOに与えられる。そして、図7に示すように、レース中に個別アクションポイントが得られるゲーム内イベントが検出された場合、当該検出を通知するための検出情報画像SIがレース中に表示される。図7の一例では、操作オブジェクトPOがフィーバー期間中に発射アイテムIMを敵オブジェクトEOに当てるゲーム内イベントが検出されたことに応じて、100個別アクションポイント(10×10個別アクションポイント)が得られてスコアに加算されたことを示す検出情報画像SIが例示されている。ここで、発射アイテムIMを敵オブジェクトEOに当てる同じゲーム内イベントであっても、フィーバー期間中か否かによって得られる個別アクションポイントの取得量が異なっている。具体的には、フィーバー期間外で得られる個別アクションポイントに対して、フィーバー期間中では得られる個別アクションポイントが3倍~10倍(図7の一例では10倍)される。フィーバー期間中に増減される個別アクションポイントの増減量は、一例として、操作オブジェクトPOのスキルレベル(後述)に基づいて算出される。
【0076】
なお、所持枠HFの数は、操作オブジェクトPOとレースに出場するコースとの組み合わせ(相性)に基づいて設定されてもよい。すなわち、操作オブジェクトPOがレースゲームに出場する場合、当該レースゲームにおいて使用可能な所持枠HFの数が1~3枠の何れかに設定されることになる。このとき、上記フィーバー状態は、所持枠HFの数が最大値、すなわち3枠設定されている場合に限って全所持枠HFが同じアイテムIで揃った場合に発生し得るものであってもよい。したがって、フィーバー状態となり得るためには、操作オブジェクトPOとレースゲームのコース(ステージ)とが特定の組み合わせ(最適な相性)であることを必要とし、所持枠HFの数が1枠または2枠に設定されるレースゲームのコースは、操作オブジェクトPOとの相性が悪いことになる。このように、操作オブジェクトPOとコースとの相性に応じて表示する所持枠HFの数を変化させることによって、ユーザが使用する操作オブジェクトPOの種類をコースに合わせて選択する動機付けとなる。
【0077】
また、個別アクションポイントが得られる操作オブジェクトPOのゲーム内イベントは、操作オブジェクトPOが発射アイテムIMを敵オブジェクトEOに当てるゲーム内イベントだけでなく、レース中に行われる他のゲーム内イベントが設定されていてもよい。一例として、発射アイテムIMが敵オブジェクトEOに当たったか否かに関わらず、操作オブジェクトPOが発射アイテムIMを投げたというゲーム内イベントに応じて、個別アクションポイントが加算されてもよい。また、他の例として、秀逸なタイミングでスタート(ロケットスタート)、レース中に首位を走行した状態を継続(1stキープ)、ドリフト走行(ミニターボダッシュ)、ジャンプ(ジャンプアクション)、敵オブジェクトEO以外のオブジェクト(例えば、コース上に配置されているパイロン等の配置オブジェクト)を破壊(オブジェクト破壊)、敵オブジェクトEOの後方で空気抵抗を軽減して走行(スリップストリーム)、ダッシュ走行、操作オブジェクトPOに応じて設定されている特殊走行等が、個別アクションポイントが得られる操作オブジェクトPOのゲーム内イベントとして設定されていてもよい。また、これらのゲーム内イベントにおいて、当該ゲーム内イベントのレベルや操作オブジェクトPOの能力(成功度合、継続時間、操作オブジェクトPOの種類、操作オブジェクトPOのベースポイント、操作オブジェクトPOの状態等)に応じて、個別アクションポイントの取得量や取得の可否が変化してもよい。第1の例として、秀逸なタイミングでスタート(ロケットスタート)することによって得られる個別アクションポイントは、アクセル動作を開始するタイミングがレーススタートの所定時間前に設定されたタイミングに近いほど大きな値が設定される。第2の例として、レース中に首位を走行した状態を継続(1stキープ)することによって得られる個別アクションポイントは、レース中に首位を所定時間以上維持している場合に取得することができ、首位を5秒間維持する毎に後述する順位ポイント(ユーザのレート値×順位に応じた係数1.0×レースゲームの難易度を示す値)に0.01を乗算した値が設定される。第3の例として、ドリフト走行(ミニターボダッシュ)することによって得られる個別アクションポイントは、当該ドリフト走行が行われている時間が長いほど大きな値が設定される。なお、上記第3の例において、ドリフト走行している時間に関わらず固定された個別アクションポイントが設定されてもかまわない。第4の例として、特殊走行による個別アクションポイントは、操作オブジェクトPOが行った特殊走行(例えば、水中移動、空中飛行、夜間走行、悪路走行、悪天候走行等)が、当該操作オブジェクトPOに設定されているスキルに対応するものである場合に限って取得することができる。すなわち、例えば、操作オブジェクトPOが水中移動のスキルを有する場合、当該操作オブジェクトPOが水中移動をしている間、定期的に個別アクションポイントが加算される。
【0078】
また、上記レースゲームで用いられるキャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトは、仮想通貨やゲーム内コインを使用して購入可能であってもよい。この場合、キャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトを購入する処理は、サーバ200と通信を行うことによってサーバ200によって管理されてもよい。また、キャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトを購入する場合、サーバ200による抽選によってその種別が決定されてもよい。このように抽選によって購入される場合、同じ種別のオブジェクトの所有が重複することが考えられるが、当該オブジェクトが抽選で重複したことに応じて重複した所有オブジェクトのスキルレベルやベースポイントが上昇してもよい。一例として、オブジェクトが重複することによって当該オブジェクトのスキルレベルが上昇した場合、当該上昇前と比較して、当該オブジェクトを出場させて得られるアクションポイントの絶対値を増加させたり、個別アクションポイントが得られるゲーム内イベントの数を増やしたりしてもよい。なお、オブジェクト変化手段は、ユーザが同じ種類のゲーム内オブジェクトを必要数取得した場合に、第1の増減条件を満たすようにゲーム内オブジェクトを変化させる処理を実行するものであり、一例として上記抽選による購入処理を行う制御部31に相当する。
【0079】
また、操作オブジェクトPOのゲーム内イベントによって得られる個別アクションポイントは、当該操作オブジェクトPOのスキル内容やスキルレベルに応じて増減してもよい。例えば、個別アクションポイントが得られる対象ゲーム内イベントであるドリフト走行が行われた場合、操作オブジェクトPOが特定のスキルを有していれば、当該スキルのレベルに応じて得られる個別アクションポイントが増加してもよい。なお、本実施例では、第1の増減条件の一例として操作オブジェクトPOのスキル内容やスキルレベルを用いている。
【0080】
また、個別アクションポイントが得られる操作オブジェクトPOのゲーム内イベントは、操作オブジェクトPOがレースゲームにおいて不利な状況となるゲーム内イベントであってもよい。一例として、操作オブジェクトPOがレースゲームのコースから逸脱したり、コース上の障害によって走行を妨げられたり(例えば、コース上の穴に落下する、障害物に衝突する)、敵オブジェクトEOからの攻撃や妨害を受けたりすることによって、当該操作オブジェクトPOに個別アクションポイントが与えられてもかまわない。他の例として、操作オブジェクトPOがレース中に所定の順位より下位(例えば、最下位や最下位から2番目)を走行している時間に応じて、当該操作オブジェクトPOに個別アクションポイントが与えられてもかまわない。また、操作オブジェクトPOが敵オブジェクトEOからの攻撃や妨害を受けたりしたことに対して、操作オブジェクトPOが防御アイテムを用いて当該攻撃や妨害を防いだ場合であっても、当該敵オブジェクトEOからの攻撃や妨害を防いだゲーム内イベントに応じて、当該操作オブジェクトPOに個別アクションポイントが与えられてもかまわない。
【0081】
次に、レースゲームのスコアを算出する際に用いられるベースポイントおよび順位ポイントについて説明する。一例として、図8に示すように、レースゲームのスコアは、ベースポイントにレース順位から算出される順位ポイントを加算し、さらに当該レース中で得られたアクションポイントを加算することによって算出される。
【0082】
ベースポイントは、操作オブジェクトPOに対応するキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントに基づいて算出される。一例として、図8に示すように、ベースポイントは、操作オブジェクトPOに対応するキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントを加算することによって算出される。なお、本実施例では、第2パラメータの一例としてベースポイントを用いている。また、本実施例では、ゲーム内オブジェクト毎の基礎パラメータの一例としてキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントを用いている。
【0083】
キャラクタポイントは、操作オブジェクトPOの一部として乗り物オブジェクトに乗車する操作キャラクタオブジェクトに対して対応付けられており、当該操作キャラクタオブジェクトを乗り物オブジェクトに乗車させてレースゲームに出場した場合にベースポイントの一部として設定される。例えば、キャラクタポイントは、ユーザが選択可能な操作キャラクタオブジェクト毎に設定されており、ユーザが操作キャラクタオブジェクトAを選択してレースゲームに出場した場合、当該操作キャラクタオブジェクトAに対して対応付けられているキャラクタポイント(図8の一例では、57キャラクタポイント)がベースポイントの一部として設定される。
【0084】
マシンポイントは、操作オブジェクトPOの一部である乗り物オブジェクトを構成するマシンオブジェクトに対して対応付けられており、当該マシンオブジェクトがレースゲームに出場した場合にベースポイントの一部として設定される。例えば、マシンポイントは、ユーザが選択可能なマシンオブジェクト毎に設定されており、ユーザがマシンオブジェクトBを選択してレースゲームに出場した場合、当該マシンオブジェクトBに対して対応付けられているマシンポイント(図8の一例では、14マシンポイント)がベースポイントの一部として設定される。
【0085】
カイトポイントは、操作オブジェクトPOの一部である乗り物を構成するカイトオブジェクトに対して対応付けられており、レースゲームに出場するマシンオブジェクトにカイトオブジェクトが装備されて当該レースゲームに出場した場合にベースポイントの一部として設定される。例えば、カイトポイントは、ユーザが選択可能なカイトオブジェクト毎に設定されており、ユーザがカイトオブジェクトCを装備させてレースゲームに出場した場合、当該カイトオブジェクトCに対して対応付けられているカイトポイント(図8の一例では、10カイトポイント)がベースポイントの一部として設定される。
【0086】
なお、上述した説明では、操作オブジェクトPOのベースポイントが、当該操作オブジェクトPOに対応するキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントに基づいて算出される例を用いたが、他の態様によって算出されてもよい。例えば、操作オブジェクトPOのベースポイントは、当該操作オブジェクトPOに対応するキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントの何れか1つ(例えば、キャラクタポイントのみ)であってもよい。
【0087】
また、キャラクタポイントが設定されている操作キャラクタオブジェクト、マシンポイントが設定されているマシンオブジェクト、およびカイトポイントが設定されているカイトオブジェクトには、それぞれ経験値がさらに設定されている。ここで、経験値は、レースゲームに出場することおよび当該出場したレースゲームの結果に応じて逐次累積される。例えば、ユーザが操作する操作オブジェクトPOがレースゲームに出場してゴールした場合、当該ゴールした順位に応じた値(例えば、1位:+5、2位:+4、3位:+3、4位:+2、5位以下:+1)が、当該操作オブジェクトPOを構成する操作キャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトそれぞれの経験値に加算される。そして、これらの経験値は、次のレースゲームが開始されてもリセットされることなく、次以降のレースゲームにおいても加算後の値が継続して設定されて累積される。なお、本明細書における「リセットされることがない」とは、ゲーム終了後に一時的に初期化されるとしても、ゲームで値が継続して用いられる場合を含んでいる。また、ユーザが操作する操作オブジェクトPOがゴールした順位に応じて経験値に加算される値は、キャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクト毎に異なる値であってもよい。
【0088】
そして、操作キャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトそれぞれの経験値が所定の閾値を越えて累積された場合、当該閾値を越えた操作キャラクタオブジェクトのキャラクタポイント、マシンオブジェクトのマシンポイント、またはカイトオブジェクトのカイトポイントが所定数増加する。例えば、レースに出場した操作キャラクタオブジェクトの経験値が10累積された場合、当該操作キャラクタオブジェクトのキャラクタポイントが+3加算される。そして、これらのキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントは、次のレースゲームが開始されてもリセットされることなく、次以降のレースゲームにおいても加算後の値が継続して設定されて累積される。このように、ベースポイントを構成するキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントは、レースゲームの結果(例えば、順位)に基づいて増加し、複数回のレースゲームで継続して用いられるパラメータの1つとして機能する。なお、本実施例では、最終スコアとは異なる評価パラメータの一例として順位を用いている。
【0089】
なお、上述した説明では、経験値が所定の閾値を越えて累積された場合にキャラクタポイント、マシンポイント、またはカイトポイントが所定数増加する例を用いたが、各オブジェクトに対する経験値が設けられていなくてもかまわない。この場合、ユーザが操作する操作オブジェクトPOがゴールした順位に応じた値、キャラクタオブジェクトのキャラクタポイント、マシンオブジェクトのマシンポイント、またはカイトオブジェクトのカイトポイントに直接加算されてもよい。
【0090】
順位ポイントは、レースゲームをプレイしたユーザに設定されているレート値、当該レースゲームの順位に応じた係数、および出場した当該レースゲームの難易度に基づいて算出される。一例として、順位ポイントは、上記レート値×上記係数×上記難易度に応じた値のように、それぞれの値を乗算することによって算出される。
【0091】
レート値は、ユーザ毎に設定される当該レースゲームの習熟度を示す値であり、参加したレースゲームの順位や難易度に応じて増減する。例えば、レート値は、レースゲームの順位が上位である程、当該レースゲームのゴール後に大きな値が加算され、次のレースゲームが開始されてもリセットされることなく、次以降のレースゲームにおいても加算後の値が継続して設定されて累積される。また、レート値は、勝利した対戦相手のレート値が高いほど、当該レースゲームのゴール後に大きな値が加算され、次のレースゲームが開始されてもリセットされることなく、次以降のレースゲームにおいても加算後の値が継続して設定されて累積される。なお、レート値は、レースゲームの結果によっては、減算されてもよい。例えば、レースゲームの順位が所定の順位より下位であった場合や、ユーザがレースゲームの途中でリタイアした場合等、レースゲームの結果が所定の評価基準より悪い場合に当該結果に応じて減算されてもよい。このように、レート値は、レースゲームの結果(例えば、順位)に基づいて増減し、複数回のレースゲームで継続して用いられるパラメータの1つとして機能する。なお、レート値は、レーティング制による既存のルールに基づいて、適宜増減させてもかまわない。また、本実施例では、第2パラメータの一例としてレート値を用いている。
【0092】
上記係数は、レースゲームのスコアとは異なる当該レースゲームの順位に応じた値に設定される。具体的には、上記係数は、レースゲームの結果が1位であった場合に1.0に設定され、レースゲームの結果が2位であった場合に0.8に設定され、レースゲームの結果が3位であった場合に0.6に設定され、レースゲームの結果が4位以下であった場合に0.4に設定される。なお、順位に応じた係数は、レースゲームの難易度等によって変わることなく各レースゲームにおいて固定されていてもよい。
【0093】
上記難易度に応じた値は、レースゲームの難易度が高い程、大きな値に設定される。例えば、上記難易度に応じた値が相対的に大きくなる例は、敵オブジェクトEOが強敵である、敵オブジェクトEOの数が多い、レースゲームに用いられる乗り物オブジェクトのレベルが高度(マシンオブジェクトの排気量が大きい、マシンオブジェクトのサイズが大きい、マシンオブジェクトの最高速度が大きい、マシンオブジェクトの加速度が大きい、カイトオブジェクトの飛行距離が長い、カイトオブジェクトの飛行高度が高い等)、レースゲームに用いられるコースの難易度が高い等が考えられる。なお、操作オブジェクトPOが出場するレースゲームの難易度は、当該レースゲーム開始前にユーザ操作によって選択可能であってもよい。
【0094】
そして、図8に示すように、レースゲームのスコアは、上記ベースポイント(図8の例では81ベースポイント)に上記順位ポイント(図8の例では、レート値=100、係数=1.0、難易度に応じた値=1.2であるために、120順位ポイント)を加算した数値に、レースゲーム中で得られたアクションポイント(図8の例では165アクションポイント)を加算することによって算出される。例えば、アクションポイントは、個別アクションポイントが得られる操作オブジェクトPOの対象ゲーム内イベントが検出される毎に、当該個別アクションポイントが累積されて算出される。図8の例では、レースゲーム中にアクションポイントが得られる操作オブジェクトPOの対象ゲーム内イベントとして、通常状態のアイテムヒット動作が2回検出されたことによる2回の10個別アクションポイントと、フィーバー状態のアイテムヒット動作が1回検出されたことによる1回の100個別アクションポイント(10個別アクションポイント×10)と、1位をキープする1stキープ動作が所定時間検出されたことによる36個別アクションポイントと、ジャンプ動作が1回検出されたことによる6個別アクションポイントと、レベル2のミニターボダッシュ動作が1回検出されたことによる3個別アクションポイントが得られており、合計165アクションポイントが当該レースゲーム中に累積されたことが示されている。なお、このアクションポイントの累積値は、次のレースゲームが開始されると0から再累積される。このように、アクションポイントは、次のレースゲームが開始されることによってリセットした上で、次のレースゲーム中のゲーム内イベント(動作)に基づいて累積されて用いられるパラメータの1つとして機能する。
【0095】
なお、上述したレースゲームの最終スコアは、スコアアップする特殊なアイテム(例えば、ブーストアイテム)やゲーム内通貨を操作オブジェクトPOが当該レースゲーム開始前にユーザが使用した場合、当該アイテムやゲーム内通貨額に応じて増加してもよい。例えば、レースゲームの最終スコアは、操作オブジェクトPOが使用したアイテムの種別やゲーム内通貨額に応じた1より大きい係数(例えば、1.1)が乗算された値に増加してもよい。
【0096】
このように、レースゲームのスコアは、複数のレースゲームで継続して用いられるパラメータ(ベースポイント、レート値)と、次のレースゲームが開始されることによってリセットされるパラメータ(アクションポイント)とに基づいて算出される。前者のパラメータ(ベースポイント、レート値)は、スコアの大小とは異なる評価パラメータであるレースゲームの結果(例えば、順位)に基づいて増減する。後者のパラメータ(アクションポイント)は、レースゲーム毎に再累積される。そして、ユーザは、レースゲーム終了時の最終スコアが好成績であった場合、当該最終スコアに応じて報酬を取得することもできる。例えば、最終スコアに応じて取得できる報酬としては、レースゲームに用いることができるゲームアイテム、ゲーム内通貨、ユーザが課金することによって取得できる仮想通貨、ステージクリアして次のステージをプレイする権利等が考えられる。
【0097】
なお、上述した説明では、レースにおいてコース上に配置されたアイテムボックスIBと操作オブジェクトPOとが接触した場合、当該レースにおいて有効となるアイテムIの使用による一時的な効果を操作オブジェクトPOが得ることができるが、アイテムボックスIBとの接触がなくても上記一時的な効果が得られてもよい。例えば、アイテムボックスIBと操作オブジェクトPOとが接触したことに応じて新たなアイテムIを抽選する演出が行われることに代えて、所定時間が経過する毎に自動的に新たなアイテムIを抽選する演出が行われてもよい。
【0098】
次に、情報処理装置3において行われる処理の詳細を説明する。まず、図9を参照して、情報処理装置3において行われる処理において用いられる主なデータについて説明する。なお、図9は、情報処理装置3の記憶部32に記憶される主なデータおよびプログラムの一例を示す図である。
【0099】
図9に示すように、記憶部32のデータ記憶領域には、操作データDa、送信データDb、受信データDc、所有データDd、操作キャラクタデータDe、操作マシンデータDf、操作カイトデータDg、操作内容データDh、アイテム抽選データDi、操作オブジェクト動作データDj、敵オブジェクト動作データDk、アイテム位置データDm、アクションポイントデータDn、ベースポイントデータDp、順位ポイントデータDq、スコアデータDr、および画像データDs等が記憶される。なお、記憶部32には、図9に示す情報に含まれるデータの他、実行するアプリケーションで用いるデータ等、処理に必要なデータが記憶される。また、記憶部32のプログラム記憶領域には、通信プログラムや情報処理プログラム(ゲームプログラム)を構成する各種プログラム群Paが記憶される。
【0100】
操作データDaは、ユーザが情報処理装置3を操作した操作情報を示すデータである。例えば、タッチパネルを含む入力部34を操作したことを示す操作データは、情報処理装置3が処理する時間単位(例えば、1/60秒)毎に取得され、当該取得に応じて操作データDaに格納されて更新される。
【0101】
送信データDbは、サーバ200へ送信するデータとして登録されたデータである。受信データDcは、サーバ200から受信したデータである。
【0102】
所有データDdは、ユーザが所有しているキャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトに関連する各種データを含む。例えば、所有データDdは、ユーザが所有しているキャラクタオブジェクト毎の能力値、コースとの相性(所持枠数)、経験値、およびキャラクタポイント等を示すデータと、ユーザが所有しているマシンオブジェクト毎の能力値、経験値、およびマシンポイント等を示すデータと、ユーザが所有しているカイトオブジェクト毎の能力値、経験値、およびカイトポイント等を示すデータを含んでいる。また、所有データDdは、ユーザが所有している仮想通貨、ゲーム内コイン、他の装備、アイテム、プレイレベル(例えば、レート値)、ユーザID等を示す各種データが含まれていてもよい。また、所有データDdは、上述した何れかのデータがサーバ200によって管理されてゲーム開始前にサーバ200から送信されることによって設定されてもよい。
【0103】
操作キャラクタデータDeは、ユーザが所有しているキャラクタオブジェクト群から、操作オブジェクトPOの一部として選択された操作キャラクタオブジェクトに関連するデータである。例えば、操作キャラクタデータDeは、選択された操作キャラクタオブジェクトを識別するデータや、当該操作キャラクタオブジェクトに設定されているスキル内容、能力値、コースとの相性(所持枠数)、経験値、およびキャラクタポイント等を示すデータを含んでいる。
【0104】
操作マシンデータDfは、ユーザが所有しているマシンオブジェクト群から、操作オブジェクトPOの一部として選択された操作マシンオブジェクトに関連するデータである。例えば、操作マシンデータDfは、選択された操作マシンオブジェクトを識別するデータや、当該操作マシンオブジェクトに設定されているスキル内容、能力値、経験値、およびマシンポイント等を示すデータを含んでいる。
【0105】
操作カイトデータDgは、ユーザが所有しているカイトオブジェクト群から、操作オブジェクトPOの一部として選択された操作カイトオブジェクトに関連するデータである。例えば、操作カイトデータDgは、選択された操作カイトオブジェクトを識別するデータや、当該操作カイトオブジェクトに設定されているスキル内容、能力値、経験値、およびカイトポイント等を示すデータを含んでいる。
【0106】
操作内容データDhは、ユーザが情報処理装置3を操作した操作内容を示すデータである。例えば、操作内容データDhは、入力部34(タッチパネル)に対してスワイプ入力された方向や長さから算出されるハンドル角度、移動速度、発射方向等を示すデータである。
【0107】
アイテム抽選データDiは、所持枠HF毎にそれぞれ配置されるアイテムIを抽選する処理に用いられるデータおよび当該抽選の結果を示すデータである。
【0108】
操作オブジェクト動作データDjは、操作オブジェクトPOの動作を示すデータであり、レース中の操作オブジェクトPOの位置、速度、姿勢、周回回数、順位等を示すデータも含んでいる。敵オブジェクト動作データDkは、敵オブジェクトEOの動作を示すデータであり、レース中の敵オブジェクトEOの位置、速度、姿勢、周回回数、順位等を示すデータも含んでいる。アイテム位置データDmは、使用準備位置に配置されているアイコンI(使用準備アイテムIP)の位置や発射されたアイコンI(発射アイテムIM)の位置を示すデータである。
【0109】
アクションポイントデータDnは、レース中の操作オブジェクトPOの動作に応じて算出されるアクションポイントを示すデータである。ベースポイントデータDpは、ユーザによって選択された操作オブジェクトPOを構成するオブジェクト毎に設定されているポイントを加算したベースポイントの値を示すデータである。
【0110】
ベースポイントデータDpは、キャラクタポイントデータDp1、マシンポイントデータDp2、およびカイトポイントデータDp3を含んでいる。順位ポイントデータDqは、レースゲームの順位に応じて算出される順位ポイントの値を示すデータである。順位ポイントデータDqは、レート値データDq1、順位係数データDq2、および難易度データDq3を含んでいる。
【0111】
スコアデータDrは、レースゲームによって得られたゲームスコアを示すデータである。
【0112】
画像データDsは、ゲームの際に情報処理装置3の表示部35にゲーム画像(例えば、操作オブジェクトPOの画像、敵オブジェクトEOの画像、アイテムIの画像、所持枠HFの画像、他の仮想オブジェクトの画像、コース等のフィールド画像、背景画像等)を表示するためのデータである。
【0113】
次に、図10図12を参照して、情報処理装置3において行われる処理の詳細を説明する。なお、図10は、情報処理装置3において実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11は、図10のステップS105における操作オブジェクト決定処理の詳細な一例を示すサブルーチンである。図12は、図10のステップS107におけるレースゲーム処理の詳細な一例を示すサブルーチンである。ここで、図10図12に示すフローチャートにおいては、情報処理システム1における処理のうち、一例として操作オブジェクトPOに対する操作に基づいたレースゲームを行う処理に関連するゲーム処理について主に説明し、これらの処理と直接関連しない他の処理については詳細な説明を省略する。また、図10図12では、制御部31が実行する各ステップを「S」と略称する。
【0114】
本実施例においては、図10図12に示す一連の処理は、制御部31(CPU)が、プログラム記憶部33に記憶される通信プログラムやゲームプログラムを実行することによって行われる。なお、図10図12に示す処理が開始されるタイミングは任意である。このとき、通信プログラムやゲームプログラムは、適宜のタイミングでその一部または全部が記憶部32に読み出され、制御部31によって実行される。これによって、図10図12に示す一連の処理が開始される。なお、通信プログラムおよびゲームプログラムは、プログラム記憶部33に予め記憶されているものとする。ただし、他の実施例においては、情報処理装置3に着脱可能な記憶媒体から取得されて記憶部32に記憶されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して他の装置から取得されて記憶部32に記憶されてもよい。
【0115】
また、図10図12に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えておよび/または代えて別の処理が実行されてもよい。また、本実施例では、上記フローチャートの各ステップの処理を制御部31が実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部または全部のステップの処理を、上記制御部31のCPU以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。
【0116】
図10において、制御部31は、通信処理を行い(ステップS101)、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、ネットワーク100を介して、送信データDbに格納されている送信データ(例えば、ユーザ認証を行うためのデータ(一例として、ユーザIDを示すデータ))をサーバ200へ送信する。また、制御部31は、ネットワーク100を介して、サーバ200からデータを受信し、受信したデータを用いて受信データDcを更新する。一例として、制御部31は、他の情報処理装置3との間でゲームを行う場合や自機のみでゲームを行う場合、上記ステップS101において当該ゲームを進行するためのデータをサーバ200との間で適宜送受信する。
【0117】
次に、制御部31は、初期設定を行い(ステップS102)、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、以降の処理に用いる各パラメータを初期化する。また、制御部31は、現時点でユーザが所有しているオブジェクトやアイテム等のコンテンツに基づいて、所有データDdを初期設定する。例えば、制御部31は、ユーザが所有しているデータ(例えば、仮想通貨、ゲーム内コイン、キャラクタ群(キャラクタオブジェクト群およびそれぞれのキャラクタポイント)、乗り物群(マシンオブジェクト群およびそれぞれのマシンポイント、カイトオブジェクト群およびそれぞれのカイトポイント)、アイテム、経験値、プレイレベル(レート値)等に関するデータ)、後述するレースゲームを進行するためのデータ(例えば、抽選テーブルデータ)等の少なくとも一部を上記ステップS101においてサーバ200から受信している。そして、制御部31は、サーバ200から受信したデータや情報処理装置3に記憶されていたデータに基づいて、所有データDdおよびアイテム抽選データDiを初期設定する。なお、少なくともキャラクタポイント、マシンポイント、カイトポイント、およびユーザのレート値に関しては、それぞれ前回のゲーム終了時点においてそれぞれ設定されている値が今回のゲームに引き継がれて、所有データDdに設定される。
【0118】
次に、制御部31は、入力部34から操作データを取得して操作データDaを更新し(ステップS103)、次のステップに処理を進める。
【0119】
次に、制御部31は、操作オブジェクトを設定するか否かを判定する(ステップS104)。例えば、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データが操作オブジェクトの設定を開始する操作を示す場合や操作オブジェクトの設定中である場合、上記ステップS104において肯定判定する。そして、制御部31は、操作オブジェクトを設定する場合、ステップS105に処理を進める。一方、制御部31は、操作オブジェクトを設定しない場合、ステップS106に処理を進める。
【0120】
ステップS105において、制御部31は、操作オブジェクト決定処理を行い、ステップS106に処理を進める。以下、図11を参照して、上記ステップS105において行われる操作オブジェクト決定処理について説明する。
【0121】
図11において、制御部31は、操作キャラクタを選択するか否かを判定する(ステップS121)。例えば、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データが操作キャラクタの選択を開始する操作を示す場合や操作キャラクタの選択中である場合、上記ステップS121において肯定判定する。そして、制御部31は、操作キャラクタを選択する場合、ステップS122に処理を進める。一方、制御部31は、操作キャラクタを選択しない場合、ステップS123に処理を進める。
【0122】
ステップS122において、制御部31は、所有キャラクタ表示処理を行い、ステップS123に処理を進める。例えば、制御部31は、所有データDdに基づいてユーザが所有しているキャラクタオブジェクト群を表示することによって、当該キャラクタオブジェクト群から操作キャラクタオブジェクトの選択を促す画像を生成して、当該画像を表示部35に表示する表示制御処理を行う。
【0123】
ステップS123において、制御部31は、操作キャラクタを決定するか否かを判定する。例えば、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データが操作キャラクタを決定する操作を示す場合、上記ステップS123において肯定判定して、操作キャラクタを選択する処理を終了する。そして、制御部31は、操作キャラクタを決定する場合、ステップS124に処理を進める。一方、制御部31は、操作キャラクタを決定しない場合、ステップS125に処理を進める。
【0124】
ステップS124において、制御部31は、表示しているキャラクタオブジェクト群から操作キャラクタオブジェクトを決定する操作キャラクタ決定処理を行い、ステップS125に処理を進める。例えば、制御部31は、上記ステップS103において取得した操作データに基づいて、表示しているキャラクタオブジェクト群から1体のキャラクタオブジェクトを操作キャラクタオブジェクトとして選択し、当該操作キャラクタオブジェクトに関連するデータ(例えば、スキル内容、能力値、コースとの相性(所持枠数)、経験値、およびキャラクタポイント等を示すデータ)を用いて、操作キャラクタデータDeを更新する。
【0125】
ステップS125において、制御部31は、乗り物を選択するか否かを判定する。例えば、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データが乗り物(マシンオブジェクト、カイトオブジェクト)の選択を開始する操作を示す場合や乗り物の選択中である場合、上記ステップS125において肯定判定する。そして、制御部31は、乗り物を選択する場合、ステップS126に処理を進める。一方、制御部31は、乗り物を選択しない場合、ステップS127に処理を進める。
【0126】
ステップS126において、制御部31は、所有乗り物表示処理を行い、ステップS127に処理を進める。例えば、制御部31は、所有データDdに基づいてユーザが所有しているマシンオブジェクト群および/またはカイトオブジェクト群を表示することによって、当該マシンオブジェクト群および/または当該カイトオブジェクト群から操作マシンオブジェクトおよび/または操作カイトオブジェクトの選択を促す画像を生成して、当該画像を表示部35に表示する表示制御処理を行う。
【0127】
ステップS127において、制御部31は、乗り物を決定するか否かを判定する。一例として、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データがマシンを決定する操作を示す場合、上記ステップS127において肯定判定して、マシンを選択する処理を終了する。他の例として、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データがカイトを決定する操作を示す場合、上記ステップS127において肯定判定して、カイトを選択する処理を終了する。そして、制御部31は、乗り物を決定する場合、ステップS128に処理を進める。一方、制御部31は、乗り物を決定しない場合、ステップS129に処理を進める。
【0128】
ステップS128において、制御部31は、表示しているマシンオブジェクト群および/またはカイトオブジェクト群から操作マシンオブジェクトおよび/またはカイトオブジェクトを決定する乗り物決定処理を行い、ステップS129に処理を進める。一例として、制御部31は、上記ステップS103において取得した操作データに基づいて、表示しているマシンオブジェクト群から1体のマシンオブジェクトを操作マシンオブジェクトとして選択し、当該操作マシンオブジェクトに関連するデータ(例えば、スキル内容、能力値、経験値、およびマシンポイント等を示すデータ)を用いて、操作マシンデータDfを更新する。他の例として、制御部31は、上記ステップS103において取得した操作データに基づいて、表示しているカイトオブジェクト群から1体のカイトオブジェクトを操作カイトオブジェクトとして選択し、当該操作カイトオブジェクトに関連するデータ(例えば、スキル内容、能力値、経験値、およびカイトポイント等を示すデータ)を用いて、操作カイトデータDgを更新する。
【0129】
ステップS129において、制御部31は、レースに出場させる操作オブジェクトPOを決定してレースを開始するか否かを判定する。一例として、制御部31は、上記ステップS103において取得した最新の操作データが操作オブジェクトPOを決定してレースを開始する操作を示す場合、上記ステップS129において肯定判定する。そして、制御部31は、操作オブジェクトPOを決定してレースを開始する場合、ステップS130に処理を進める。一方、制御部31は、操作オブジェクトPOを決定してレースを開始しない場合、当該サブルーチンによる処理を終了する。
【0130】
ステップS130において、制御部31は、アクションポイント、ベースポイント(キャラクタポイント、マシンポイント、カイトポイント)、および順位ポイント(レート値に基づいて算出されるポイント)をそれぞれ設定するポイント設定処理を行い、当該サブルーチンによる処理を終了する。なお、第1パラメータ管理手段は、第1パラメータをゲーム毎にリセットする処理を実行するものであり、一例としてステップS130の処理を行う制御部31に相当する。また、第2パラメータ管理手段は、第2パラメータを複数回のゲームにおいて当該ゲーム毎にリセットすることなく用いる処理を実行するものであり、一例としてステップS130の処理を行う制御部31に相当する。
【0131】
例えば、制御部31は、操作キャラクタデータDeが示す操作キャラクタオブジェクトのキャラクタポイントを用いて、キャラクタポイントデータDp1を更新する。ここで、キャラクタポイントは、操作キャラクタオブジェクトが以前のレースゲームで用いられて終了した際または終了した後に設定された最新の値が、今回のレースゲームに引き継がれてキャラクタポイントデータDp1に設定されることになる。また、制御部31は、操作マシンデータDfが示す操作マシンオブジェクトのマシンポイントを用いて、マシンポイントデータDp2を更新する。ここで、マシンポイントは、操作マシンオブジェクトが以前のレースゲームで用いられて終了した際または終了した後に設定された最新の値が、今回のレースゲームに引き継がれてマシンポイントデータDp2に設定されることになる。また、制御部31は、操作カイトデータDgが示す操作カイトオブジェクトのカイトポイントを用いて、カイトポイントデータDp3を更新する。ここで、カイトポイントは、操作カイトオブジェクトが以前のレースゲームで用いられて終了した際または終了した後に設定された最新の値が、今回のレースゲームに引き継がれてカイトポイントデータDp3に設定されることになる。すなわち、ベースポイント(キャラクタポイント、マシンポイント、カイトポイント)は、複数回のレースゲームで継続して用いられるパラメータとして機能する。なお、上述したレースゲームで用いられて終了した際または終了した後に設定された最新の値とは、当該レースゲームが行われた結果によってポイントが増減した後の値を示している。すなわち、上記最新の値は、レースゲームが終了する直前にポイントが増減する場合は、レースゲームが終了する直前に増減して設定された値であり、レースゲームが終了した後に当該レースゲームの結果に応じてポイントが増減する場合は、レースゲームが終了した後に増減して設定された値を意味する。
【0132】
また、制御部31は、所有データDdが示すユーザのレート値を用いて、レート値データDq1を更新する。ここで、レート値は、ユーザが前回のレースゲームを終了した際に設定された最新の値が、今回のレースゲームに引き継がれてレート値データDq1に設定されることになる。すなわち、ユーザのレート値は、複数回のレースゲームで継続して用いられるパラメータとして機能する。なお、制御部31は、既に前回のレースゲーム終了時のレート値がレート値データDq1に格納されている場合、レート値データDq1が示すレート値をそのまま用いてもかまわない。
【0133】
また、制御部31は、アクションポイントデータDnが示すアクションポイントを初期値(例えば、0)にリセットしてアクションポイントデータDnを更新する。すなわち、アクションポイントは、新たなレースゲームが開始されることによってリセットされた上でアクションポイントデータDnに設定されて、新たなレースゲームにおいて用いられるパラメータとして機能する。
【0134】
図10に戻り、上記ステップS104において否定判定された後、または上記ステップS105における操作オブジェクト決定処理の後、制御部31は、レースゲーム中であるか否かを判定する(ステップS106)。例えば、制御部31は、ユーザによってレースゲームを開始する操作が行われた場合、レースゲームを開始する所定の開始条件が満たされた場合、レースゲームが開始された後のレースゲーム中である場合、上記ステップS106において肯定判定する。そして、制御部31は、レースゲーム中である場合、ステップS107に処理を進める。一方、制御部31は、レースゲーム中でない場合、ステップS108に処理を進める。なお、制御部31は、レースゲームが開始される際、当該レースゲームで用いられるコースに応じて、レースゲームの難易度を設定し、当該難易度を用いて難易度データDq3を更新する。
【0135】
ステップS107において、制御部31は、レースゲーム処理を行い、ステップS108に処理を進める。以下、図12を参照して、上記ステップS107において行われるレースゲーム処理について説明する。
【0136】
図12において、制御部31は、操作内容判定処理を行い(ステップS131)、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、上記ステップS103において取得した操作データに基づいて、タッチパネルに対するタッチ位置座標を取得し、当該タッチ入力座標をタッチ軌跡座標に追加して、表示画面座標系における当該タッチ軌跡の方向を算出する。そして、制御部31は、上記タッチ軌跡の方向に基づいて、操作オブジェクトPOのハンドル角度やアイテムIの発射方向を操作内容として設定して、操作内容データDhを更新する。なお、制御部31は、上記ステップS103において取得した操作データが単なるタップ操作を示す場合、当該タップ操作された表示画像に基づいて操作内容を設定してもよい。また、制御部31は、上記ステップS103において取得した操作データがタッチオフ状態を示す場合、操作なしを操作内容として設定してもよい。
【0137】
次に、制御部31は、アイテム抽選処理を行い(ステップS132)、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、所持枠HFの中に空枠Eがある状態で操作オブジェクトPOがコース上に配置されたアイテムボックスIBを通過して開封した場合、空枠Eの所持枠HF内において、複数種類のアイテムIを回転抽選表示した後、何れか1つのアイテムIを当該所持枠HF内で停止表示させるアイテム抽選演出を表示部35に表示するアイテム抽選演出処理を開始する。そして、制御部31は、抽選テーブルに記述された当たり確率に基づいて、「フィーバー状態」の当たりとするか否かを判定し、当たりとなる場合にアイテムI(すなわち、全所持枠HFにおいて同じとなるアイテムI)を決定し、はずれの場合に停止表示するアイテムIを所持枠HF毎に決定して、アイテム抽選結果を通知する画像を生成して表示部35に表示する。また、制御部31は、フィーバー状態に移行する場合、所定のフィーバー期間中において、操作オブジェクトPOの動作を停止表示させたアイテムIによるフィーバー状態による動作に設定する。
【0138】
次に、制御部31は、ユーザ操作に基づいて、操作オブジェクトPOの動作を設定する処理を行い(ステップS133)、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、操作内容データDhに設定されている操作内容(例えば、ハンドル角度)や他の仮想オブジェクトからの影響等を考慮して、操作オブジェクトPOの位置および姿勢を設定するとともに、操作オブジェクト動作データDjに設定されている操作オブジェクトPOの状態を考慮して操作オブジェクトPOの動作、位置、姿勢等を決定して、操作オブジェクト動作データDjを更新する。
【0139】
次に、制御部31は、敵オブジェクトEOの動作を設定する処理を行い(ステップS134)、次のステップに処理を進める。一例として、敵オブジェクトEOの動作が制御部31によって制御されている場合、制御部31は、所定のアルゴリズムに基づいて敵オブジェクトEOを動作させ、当該動作に基づいて敵オブジェクトデータDkを更新する。他の例として、敵オブジェクトEOの動作が他のユーザによって制御されている場合、制御部31は、操作オブジェクトPOと同様に当該他のユーザの操作に基づいて敵オブジェクトEOを動作させ、当該動作に基づいて敵オブジェクトデータDkを更新する。
【0140】
次に、制御部31は、ユーザ操作に基づいて、アイテムの動作を設定する処理を行い(ステップS135)、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、操作内容データDhに設定されている操作内容がアイテムIの発射を示す内容(例えば、発射方向)である場合、操作オブジェクトPOの発射準備位置から発射アイテムIMを発射させ、操作オブジェクトPOから発射された発射アイテムIMを、当該発射方向に基づいて移動させる処理を行い、当該移動後の位置や姿勢に基づいてアイテム位置データDmを更新する。なお、制御部31は、フィーバー期間にアイテムを発射する操作が行われた場合、「フィーバー状態」となったアイテムを連続して使用する処理を行う。一例として、制御部31は、ユーザのタッチ操作に応じて、所定の周期で連続して発射アイテムIMを操作オブジェクトPOの前方に発射して、操作オブジェクト動作データDjおよびアイテム位置データDm等を更新する。
【0141】
次に、制御部31は、上記ステップS133およびステップS135において設定された操作オブジェクトPOの動作が、個別アクションポイントの対象であるか否かを判定する(ステップS136)。例えば、制御部31は、上記ステップS133およびステップS135において設定された操作オブジェクトPOの動作(ゲーム内イベント)が、操作オブジェクトPO毎に設定されている個別アクションポイントの取得対象動作(対象ゲーム内イベント)に相当する場合、上記ステップS136において肯定判定する。そして、制御部31は、設定された操作オブジェクトPOの動作(ゲーム内イベント)が個別アクションポイントの対象である場合、ステップS137に処理を進める。一方、制御部31は、設定された操作オブジェクトPOの動作(ゲーム内イベント)が個別アクションポイントの対象でない場合、ステップS138に処理を進める。なお、イベント検出手段は、ユーザ入力に基づいて発生したゲーム内イベントを検出する処理を実行するものであり、一例としてステップS136の処理を行う制御部31に相当する。
【0142】
ステップS137において、制御部31は、アクションポイント算出処理を行って、ステップS138に処理を進める。例えば、制御部31は、操作オブジェクトPOが行った個別アクションポイントの取得対象動作(対象ゲーム内イベント)の種別に応じて、当該取得対象動作(対象ゲーム内イベント)に対応して予め設定されている個別アクションポイントを抽出する。また、制御部31は、アクションポイントデータDnが示すアクションポイントに、今回の取得対象動作(対象ゲーム内イベント)に対応して抽出された個別アクションポイントを加算し、当該加算後のアクションポイントを用いてアクションポイントデータDnを更新する。なお、第1パラメータ管理手段は、第1パラメータをゲーム中に発生したゲーム内イベントに基づいて増減させる処理を実行するものであり、一例としてステップS137の処理を行う制御部31に相当する。
【0143】
ステップS138において、制御部31は、表示画像を生成して表示部35に表示する表示制御処理を行い、当該サブルーチンによる処理を終了する。例えば、制御部31は、アイテム抽選データDi、操作オブジェクト動作データDj、敵オブジェクトデータDk、およびアイテム位置データDm等に応じて、上述したステップS132~ステップS135における処理結果に応じた表示画像を生成して、当該表示画像を表示部35に表示する処理を行う。また、制御部31は、上記ステップS137において個別アクションポイントが抽出されている場合、レース中にアクションポイントが得られるゲーム内イベントが検出されて上記抽出された個別アクションポイントが得られたことを通知するための検出情報画像SI(図5図7参照)を生成し、検出情報画像SIを表示部35の適所に所定時間表示する処理を行う。
【0144】
図10に戻り、上記ステップS106において否定判定された後、または上記ステップS107におけるレースゲーム処理の後、制御部31は、レースを終了するか否かを判定する(ステップS108)。例えば、制御部31は、上記ステップS107におけるレースゲーム処理におけるレースにおいて、操作オブジェクトPOがゴールした場合や途中リタイア等によってレースを途中で終了する場合、上記ステップS108において肯定判定する。そして、制御部31は、レースを終了する場合、ステップS109に処理を進める。一方、制御部31は、レースを終了しない場合、ステップS110に処理を進める。
【0145】
ステップS109において、制御部31は、ベースポイント更新表示処理を行い、ステップS110に処理を進める。例えば、制御部31は、終了したレースの結果に基づいて、当該レースに出場した操作オブジェクトPO(操作キャラクタオブジェクト、操作マシンオブジェクト、操作カイトオブジェクト)の経験値を更新する。一例として、制御部31は、操作キャラクタデータDe、操作マシンデータDf、および操作カイトデータDgそれぞれの経験値データを用いて、レースのゴール順位が高順位であるほど、多くの値が蓄積されるように(例えば、1位:+5、2位:+4、3位:+3、4位:+2、5位以下:+1)操作キャラクタオブジェクト、操作マシンオブジェクト、および操作カイトオブジェクトそれぞれの経験値を加算し、当該加算後の経験値を用いて操作キャラクタデータDe、操作マシンデータDf、および操作カイトデータDgそれぞれを更新する。そして、制御部31は、操作キャラクタオブジェクト、マシンオブジェクト、およびカイトオブジェクトそれぞれの経験値が所定の閾値を越えて累積された場合、当該閾値を越えた操作キャラクタオブジェクトのキャラクタポイント、マシンオブジェクトのマシンポイント、またはカイトオブジェクトのカイトポイントに所定数加算(例えば、経験値が10蓄積された場合にポイントに3を加算)し、加算後の値を用いてキャラクタポイントデータDp1、マシンポイントデータDp2、またはカイトポイントデータDp3と当該加算されたオブジェクトに対応する所有データDdとを更新する。また、制御部31は、操作オブジェクトPOのレースが終了したことを示す演出(例えば、ゴール演出、リタイア演出等)をするとともに、経験値および/またはポイントが蓄積されたオブジェクトについて、当該オブジェクトの経験値および/またはポイントが蓄積されたことをユーザに通知する演出画像を生成して、表示部35に表示してもよい。なお、第2パラメータ管理手段は、最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定されたゲームの結果に基づいて、第2パラメータを増減させる処理を実行するものであり、一例としてステップS109の処理を行う制御部31に相当する。
【0146】
ステップS110において、制御部31は、レースゲームの結果を示すゲームスコアを表示するか否かを判定する。例えば、制御部31は、上記ステップS109のベースポイント更新表示処理中において取得された操作データが次のゲーム演出に進めることを示す操作を示す場合、または当該ベースポイント更新表示処理が開始された後に所定時間が経過した場合、上記ステップS110において肯定判定する。そして、制御部31は、ゲームスコアを表示する場合、ステップS111に処理を進める。一方、制御部31は、ゲームスコアを表示しない場合、ステップS112に処理を進める。
【0147】
ステップS111において、制御部31は、スコア算出表示処理を行い、ステップS112に処理を進める。例えば、制御部31は、終了したレースの結果に基づいて、順位ポイントを算出する。一例として、制御部31は、レースのゴール順位に基づいた順位係数(例えば、1位:1.0、2位:0.8、3位:0.6、4位以下:0.4)を設定し、当該順位係数を用いて順位係数データDq2を更新する。そして、制御部31は、現時点で算出されているアクションポイントと、ベースポイントと、順位ポイントとを加算することによってゲームスコアを算出し、当該ゲームスコアを用いてスコアデータDrを更新する。具体的には、制御部31は、キャラクタポイントデータDp1が示すキャラクタポイントと、マシンポイントデータDp2が示すマシンポイントと、カイトポイントデータDp3が示すカイトポイントとを加算することによって、ベースポイントを算出する。また、制御部31は、レート値データDq1が示すレート値に順位係数データDq2が示す順位係数と難易度データDq1が示す難易度を示す値とを乗算することによって、順位ポイントを算出する。そして、制御部31は、アクションポイントデータDnが示すアクションポイントにベースポイントと順位ポイントとを加算することによってゲームスコアを算出する。そして、制御部31は、ゲームスコアに応じて、ユーザに与える報酬を設定する。また、制御部31は、ユーザにゲームスコアの値とその内訳(アクションポイント、ベースポイント、順位ポイント)とを通知するための画像(図8参照)を生成して、表示部35に表示する処理を行う。また、制御部31は、ゲームスコアに応じた報酬が得られたことを通知するための画像を生成して、表示部35に表示する処理を行う。なお、スコア算出手段は、第1パラメータおよび第2パラメータに基づいてスコアを算出する処理を実行するものであり、一例としてステップS111の処理を行う制御部31に相当する。また、報酬決定手段は、ゲームの終了時のスコアである最終スコアに基づいて、ユーザに付与する報酬を決定する処理を実行するものであり、一例としてステップS111の処理を行う制御部31に相当する。
【0148】
ステップS112において、制御部31は、ゲームスコアの表示を終了するか否かを判定する。例えば、制御部31は、上記ステップS111のスコア算出表示処理中において取得された操作データが次のゲーム演出に進めることを示す操作を示す場合、または当該スコア算出表示処理が開始された後に所定時間が経過した場合、上記ステップS112において肯定判定する。そして、制御部31は、ゲームスコアの表示を終了する場合、ステップS113に処理を進める。一方、制御部31は、ゲームスコアの表示を終了しない場合、ステップS115に処理を進める。
【0149】
ステップS113において、制御部31は、レート値更新処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、制御部31は、レート値データDq1が示すユーザのレート値を、終了したレースの結果に基づいて増減させ、増減後のレート値を用いてレート値データDq1および所有データDdを更新する。例えば、制御部31は、終了したレースゲームの順位や難易度に応じてレート値を増減させてもよい。一例として、制御部31は、レースゲームの順位が上位である程、当該レースゲームのゴール後に大きな値を加算してもよいし、勝利した対戦相手のレート値が高い程、当該レースゲームのゴール後に大きな値を加算してもよい。また、制御部31は、レースゲームの結果が所定の評価基準より悪い場合、当該結果に応じてレート値を減算してもよい。なお、第2パラメータ管理手段は、最終スコアとは異なる評価パラメータに基づいて決定されたゲームの結果に基づいて、第2パラメータを増減させる処理を実行するものであり、一例としてステップS113の処理を行う制御部31に相当する。
【0150】
次に、制御部31は、通信処理を行い(ステップS114)、ステップS115に処理を進める。例えば、制御部31は、レースゲームの結果を示すデータを送信データDbに格納する。一例として、制御部31は、レースゲームに用いられた操作オブジェクトPO(操作キャラクタオブジェクト、操作マシンオブジェクト、操作カイトオブジェクト)を示すデータ、それらの経験値およびポイント(キャラクタポイント、マシンポイント、カイトポイント)を示すデータ、ユーザのレート値を示すデータ、ゲームスコアを示すデータ、順位等のレース結果を示すデータ、ユーザが所有している他のデータ(仮想通貨、ゲーム内コイン、アイテム等)を送信データDbに格納する。そして、制御部31は、ネットワーク100を介して、送信データDbに格納されている送信データをサーバ200へ送信する。なお、サーバ200へ送信されるか否かに関わらず、ベースポイントを構成するキャラクタポイント、マシンポイント、およびカイトポイントと、順位ポイントを算出するためのレート値とは、次に行われるレースゲームにおいても継続して用いられる。すなわち、キャラクタポイント、マシンポイント、カイトポイント、およびレート値は、レースゲームの結果(例えば、順位)に基づいて増減し、複数回のレースゲームで継続して用いられるパラメータとして機能する。
【0151】
ステップS115において、制御部31は、ゲーム処理を終了するか否かを判断する。ゲーム処理を終了する条件としては、例えば、ゲーム処理を終了させる条件が満たされたことや、ユーザがゲーム処理を終了する操作を行ったこと等がある。制御部31は、ゲーム処理を継続する場合に上記ステップS103に戻って処理を繰り返し、レースを終了する場合に当該フローチャートによる処理を終了する。
【0152】
このように、上記ゲーム処理を行う情報処理システム1によれば、ゲームスコアを増加させるための第1の目標(ゲームスコアに基づく報酬を得るため個別アクションポイントを蓄積する)に加え、次のゲームでもゲームスコアを増加させるのに役立つ第2の目標(早くゴールしてベースポイントやレート値を増やす)も設定されるため、ユーザが目標を達成する動機を高めることができる。
【0153】
なお、上述した情報処理システム1を用いたゲーム処理では、各パラメータ(ポイントやレート値)が更新されたりリセットされたりする処理を記載しているが、これらの処理が行われるタイミングは、上述したタイミングに限られない。例えば、上述したゲーム処理では、レースゲームの結果に応じてベースポイント(キャラクタポイント、マシンポイント、カイトポイント)がゲームスコアを算出する前に更新されて、当該更新後のベースポイントが当該ゲームスコアに反映される例を用いているが、ゲームスコアが算出された後にベースポイントが更新されてもよい。この場合、更新されたベースポイントは、次以降のレースゲームのゲームスコアに反映されることになる。
【0154】
また、上述したゲーム処理では、レースゲームの結果に応じてレート値がゲームスコアを算出した後に更新されて、当該更新後のレート値が次以降のレースゲームに反映される例を用いているが、ゲームスコアを算出する前にレート値が更新されてもよい。この場合、更新されたレート値は、当該更新が行われたレースゲームのゲームスコアに即反映されることになる。
【0155】
また、上述したゲーム処理では、レースゲームが開始される前にアクションポイントがリセットされているが、他のタイミングでリセットされてもよい。例えば、レースゲームが終了した後(例えば、ゲームスコアが算出された後)にアクションポイントがリセットされてもかまわない。
【0156】
また、レース中の操作オブジェクトPOのゲーム内イベントに応じて蓄積されるアクションポイントは、操作オブジェクトPOのベースポイント、すなわちキャラクタポイント、マシンポイント、および/またはカイトポイントに基づいて算出されてもよい。一例として、上述した処理において操作オブジェクトPOがレース中のゲーム内イベントに応じて得られる個別アクションポイントに、当該操作オブジェクトPOに属する操作キャラクタオブジェクトに設定されているキャラクタポイントを乗算することによって、操作オブジェクトPOが取得する個別アクションポイントが算出されてもよい。
【0157】
また、上述した説明では、レースゲーム中のゲーム内イベントやレースゲームの結果が好成績であるほど、アクションポイント、ベースポイント、および順位ポイントが増加する例を用いたが、レースゲーム中のゲーム内イベントやレースゲームの結果が好成績であるほど、アクションポイント、ベースポイント、および順位ポイントが減少する態様であってもよい。この場合、ゲームスコアが低いほど好成績であることが示されるゲームや減点方式によって結果が評価されるゲームであっても、上記実施例を適用することができる。
【0158】
また、上述した説明では、ゲームの一例としてレースゲームを用いたが、他のゲームを実行する処理や情報処理であっても本実施例を適用することができる。例えば、ユーザの操作オブジェクトと他のオブジェクトとがスポーツや格闘で対戦する対戦ゲームを実行する処理や、ユーザの操作オブジェクトのみが登場してステージをクリアするゲームを実行する処理等、様々な処理において本実施例を適用することができる。
【0159】
また、上述した情報処理システム1を用いたゲーム処理では、情報処理装置3とサーバ200との間の通信処理が含まれているが、サーバ200と接続されることなく情報処理装置3単独でゲーム処理を行ってもかまわない。特に、ユーザが操作オブジェクトPOを操作してレースゲームを行う処理では、サーバ200が介在することなく実行可能であるため、情報処理装置3の内部処理だけで実現することができる。また、複数の情報処理装置3が参加するレースゲームを行う場合であっても、サーバ200を介さずに情報処理装置3同士や他の装置と通信が行われて上記ゲーム処理が実現されてもよい。また、ユーザが操作オブジェクトPOを操作してレースゲームを行う処理の一部をサーバ200が実行してもかまわない。これにより、複数の情報処理装置3における処理をサーバ200において集中して管理することができる。
【0160】
また、上述した説明では情報処理や通信処理を情報処理装置3で行う例を用いたが、上記処理における処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、情報処理装置3と通信可能なサーバ200や他の装置(例えば、別のサーバ、他のゲーム装置、他の携帯端末)が協働することによって、上記処理における処理ステップが実行されてもよい。このように、上記処理における処理ステップの少なくとも一部をサーバ200や他の装置で行うことによって、上述した処理と同様の処理が可能となる。また、上述した処理は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施例においては、情報処理装置3の制御部31が所定のプログラムを実行することによって、上述したフローチャートによる処理が行われたが、情報処理装置3が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0161】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(携帯型のゲーム装置)との間で上記処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、上述した処理の各ステップの処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0162】
また、上述した情報処理で用いられる処理順序、設定値、判定に用いられる条件等は、単なる一例に過ぎず他の順序、値、条件であっても、本実施例を実現できることは言うまでもない。
【0163】
また、上記各プログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じて情報処理装置3に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて情報処理装置3に供給されてもよい。また、上記プログラムは、情報処理装置3内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD-ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0164】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施例の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【産業上の利用可能性】
【0165】
以上のように、本発明は、ゲームにおいて好成績を狙う動機付けを高めること等を目的として、例えば情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法等として有用である。
【符号の説明】
【0166】
1…情報処理システム
3…情報処理装置
31、202…制御部
32、203…記憶部
33…プログラム格納部
34…入力部
35…表示部
36、201…通信部
200…サーバ
図1
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