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特許7304740ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20230630BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20230630BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20230630BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/822
A63F13/533
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019099291
(22)【出願日】2019-05-28
(65)【公開番号】P2020192074
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-03-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年8月30日、公式サイトにてゲーム「信長の野望 大志 with パワーアップキット」を公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年9月25日、動画配信サイトにて動画「『信長の野望・大志withパワーアップキット』発売2カ月前先行プレイ!見せます新要素〔うどんの野望〕」を公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年10月26日、電撃PlayStation Vol.669,136-137頁にてゲーム「信長の野望 大志 with パワーアップキット」を公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年12月7日、公式SNSアカウントにてゲーム「信長の野望 大志 with パワーアップキット」を公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年1月22日、動画配信サイトにて動画「『信長の野望・大志PK』先行プレイ第1部/地方モード「兄弟相克」織田信長〔うどんの野望〕」を公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年1月22日、動画配信サイトにて動画「『信長の野望・大志PK』先行プレイ第2部/全国モード「関ヶ原の戦い」真田昌幸〔うどんの野望〕」を公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年2月14日、ゲーム「信長の野望 大志 with パワーアップキット」を販売。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年9月13日、週刊ファミ通 No.1554,144-145頁にてゲーム「信長の野望 大志 with パワーアップキット」を公開。
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 祐大
(72)【発明者】
【氏名】入江 禎之
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-320771(JP,A)
【文献】特開2003-210846(JP,A)
【文献】「ロストヒーローズ」,作品の垣根を越えた合体攻撃「クロスオーバースキル」に注目。オープニングテーマの流れるPVも掲載,4Gamer.net,2012年08月23日,https://www.4gamer.net/games/170/G017077/20120820060/,[検索日 2023年2月27日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
ゲーム内イベントに参加する第1のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第1のゲームキャラクタの話題を予め用意された複数の話題の中から抽出する第1アクション抽出処理部、
前記ゲーム内イベントに参加する第2のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第2のゲームキャラクタの話題を予め用意された前記複数の話題の中から抽出する第2アクション抽出処理部、
抽出された前記第1のゲームキャラクタの話題と前記第2のゲームキャラクタの話題とに基づいて、所定の条件を満たす条件具備話題を抽出する条件具備アクション抽出処理部、
予め用意された前記複数の話題の中から前記条件具備話題を優先的に含むように所定数の話題を抽出して選択肢として提示する選択肢提示処理部、
プレイヤによる前記選択肢の選択結果に基づいて、前記ゲーム内イベントの成功率を変動させるイベント結果変動処理部、
として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記選択肢提示処理部は、
前記プレイヤにより前記選択肢が選択された後にも、所定の回数に達するまで前記所定数の前記選択肢を提示可能であり、
前記イベント結果変動処理部は、
前記プレイヤにより前記選択肢が選択される度に、前記ゲーム内イベントの成功率を変動させる、
請求項に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記情報処理装置を、
前記複数の話題の中から、前記プレイヤにより選択された前記選択肢の話題を除外する選択話題除外処理部、
としてさらに機能させ、
前記選択肢提示処理部は、
前記プレイヤにより選択された前記選択肢の話題を除外した前記複数の話題の中から前記所定数の話題を抽出して前記選択肢を提示する、
請求項又はに記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置を、
提示された前記所定数の前記選択肢のそれぞれに、当該選択肢が選択された場合の前記ゲーム内イベントの成功率の変動量又は当該変動量が発生する確率の少なくとも一方を表示させる変動内容表示処理部、
としてさらに機能させる、
請求項乃至のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置を、
複数の前記第1のゲームキャラクタを一覧表示すると共に、前記複数の前記第1のゲームキャラクタの各々と前記第2のゲームキャラクタとの間で抽出された前記条件具備話題の個数を前記第1のゲームキャラクタごとに表示するキャラクタ一覧表示処理部、
一覧表示された前記複数の前記第1のゲームキャラクタの中からプレイヤにより選択された前記第1のゲームキャラクタを前記ゲーム内イベントに参加させるイベント参加処理部、
としてさらに機能させる、
請求項乃至のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム内イベントは、
前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの間で行う交渉であり、
前記イベント結果変動処理部は、
前記条件具備話題の抽出結果に基づいて、前記交渉の成功率を変動させ、
前記情報処理装置を、
複数の交渉条件を各交渉条件に対する変動された前記成功率と共に提示する交渉条件提示処理部、
としてさらに機能させる、
請求項乃至のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
ゲーム内イベントに参加する第1のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第1のゲームキャラクタの話題を予め用意された複数の話題の中から抽出するステップと、
前記ゲーム内イベントに参加する第2のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第2のゲームキャラクタの話題を予め用意された前記複数の話題の中から抽出するステップと、
抽出された前記第1のゲームキャラクタの話題と前記第2のゲームキャラクタの話題とに基づいて、所定の条件を満たす条件具備話題を抽出するステップと、
予め用意された前記複数の話題の中から前記条件具備話題を優先的に含むように所定数の話題を抽出して選択肢として提示するステップと、
プレイヤによる前記選択肢の選択結果に基づいて、前記ゲーム内イベントの成功率を変動させるステップと、
を有する、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、当該ゲームプログラムが記録された記録媒体、及びゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム内のイベントに複数のキャラクタが参加するゲームが知られている。例えば特許文献1には、ゲームに登場するキャラクタに能力パラメータに加えて相性パラメータが割り当てられており、相性パラメータが割り当てられた二以上のキャラクタがイベントに参加している場合には、当該相性パラメータに基づいて各キャラクタの能力パラメータを変化させ、当該変化させた能力パラメータに応じてイベントを実行させるゲームプログラムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-190636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム内イベントに複数のキャラクタが参加してコミュニケーションをとるゲームにおいて、興趣性のさらなる向上が要望されていた。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、ゲーム内イベントに複数のキャラクタが参加してコミュニケーションをとるゲームにおいて、興趣性を向上することができるゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、情報処理装置を、ゲーム内イベントに参加する第1のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第1のゲームキャラクタのアクションを予め用意された複数のアクションの中から抽出する第1アクション抽出処理部、前記ゲーム内イベントに参加する第2のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第2のゲームキャラクタのアクションを前記複数のアクションの中から抽出する第2アクション抽出処理部、抽出された前記第1のゲームキャラクタのアクションと前記第2のゲームキャラクタのアクションとに基づいて、所定の条件を満たす条件具備アクションを抽出する条件具備アクション抽出処理部、前記条件具備アクションの抽出結果に基づいて、前記ゲーム内イベントの成功率を変動させるイベント結果変動処理部、として機能させる。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の記録媒体は、上記ゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体である。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、ゲーム内イベントに参加する第1のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第1のゲームキャラクタのアクションを予め用意された複数のアクションの中から抽出するステップと、前記ゲーム内イベントに参加する第2のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、前記第2のゲームキャラクタのアクションを前記複数のアクションの中から抽出するステップと、抽出された前記第1のゲームキャラクタのアクションと前記第2のゲームキャラクタのアクションとに基づいて、所定の条件を満たす条件具備アクションを抽出するステップと、前記条件具備アクションの抽出結果に基づいて、前記ゲーム内イベントの成功率を変動させるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のゲームプログラム等によれば、ゲーム内イベントに複数のキャラクタが参加してコミュニケーションをとるゲームにおいて、興趣性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表すシステム構成図である。
図2】情報処理装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
図3】味方武将の一覧表示リストの一例を表す説明図である。
図4】予め用意された複数の話題及び話題抽出処理により抽出される条件の一例を表す説明図である。
図5】カテゴリDに属する話題に関する相性表の一例を表す説明図である。
図6】話題のカテゴリに応じて設定された世間話の成功又は失敗の程度及び機嫌変化値の一例を表す説明図である。
図7】密約の交渉時のゲーム画面の一例を表す説明図である。
図8】密約の交渉時のゲーム画面の他の例を表す説明図である。
図9】情報処理装置のCPUによって実行される処理手順の一例を表すフローチャートである。
図10】交渉を実行可能な味方武将の一覧表示処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図11】交渉の開幕処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図12】世間話パート処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図13】交渉パート処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図14】情報処理装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0012】
<1.ゲームシステムの全体構成>
まず、図1を用いて、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。図1に示すように、ゲームシステム1は、情報処理装置3と、ゲームコントローラ5と、表示装置7を有する。ゲームコントローラ5及び表示装置7の各々は、情報処理装置3と有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0013】
情報処理装置3は、例えば据え置き型のゲーム機である。但しこれに限定されるものではなく、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。また、ゲーム機以外にも、例えば、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものや、スマートフォン、携帯電話、ファブレット等のように、電話機として製造、販売等されているものでもよい。
【0014】
プレイヤは、ゲームコントローラ5を用いて各種の操作入力を行う。図1に示す例では、ゲームコントローラ5は例えば十字キー9や複数のボタン11等を有する。なお、ゲームコントローラ5は上記に代えて又は加えて、例えばジョイスティックやタッチパッド等を有してもよい。
【0015】
<2.ゲームの概略内容>
次に、本実施形態に係るゲーム、すなわち、本発明のゲームプログラム及びゲーム処理方法が情報処理装置3によって実行されることにより提供されるゲームの概略内容の一例について説明する。
【0016】
本実施形態に係るゲームは、例えばプレイヤが一勢力(歴史上の大名や武将など)となって、領地の農業や商業を発展させたり(いわゆる内政)、配下の武将に外交や調略をさせたり(いわゆる外政)、他の勢力との合戦を行うことにより、支配地を拡大して全国統一を目指す、戦国シミュレーションゲームである。
【0017】
調略では、プレイヤが選択した配下の武将(以下適宜「味方武将」という)が、敵勢力の中の例えば忠誠が低い武将(以下適宜「敵武将」という)に接触して密約の交渉を行う。密約の交渉では、味方武将はまず世間話をして印象を高めつつ、敵武将に見返りとなる交渉条件を提示する。敵武将が密約に応じた場合には、例えば情報を流してもらって自勢力の施策力を高めたり、密約に応じそうな他の武将を紹介してもらう等、敵勢力内で暗躍させることができる。また、例えば戦闘中に敵武将に寝返りを指示することで戦況を有利にすること等も可能である。
【0018】
本実施形態に係るゲームでは、密約の交渉に参加する味方武将及び敵武将のパラメータやゲーム内環境等に応じて相性の良い好相性話題を自動的に抽出し、その抽出結果に応じて密約の交渉の成功率を変動させることで、興趣性を向上することができる。以下、この内容について詳細に説明する。
【0019】
<3.情報処理装置の機能的構成>
次に、図2及び図3図8を用いて、情報処理装置3の機能的構成の一例について説明する。
【0020】
図2に示すように、情報処理装置3は、キャラクタ一覧表示処理部13と、イベント参加処理部15と、第1話題抽出処理部17と、第2話題抽出処理部19と、好相性話題抽出処理部21と、選択肢提示処理部23と、選択話題除外処理部25と、変動内容表示処理部27と、イベント結果変動処理部29と、交渉条件提示処理部31とを有する。
【0021】
キャラクタ一覧表示処理部13は、複数の味方武将を一覧表示すると共に、味方武将の各々と敵武将との間で抽出された好相性話題の個数を味方武将ごとに表示する。なお、好相性話題の抽出については後述する。
【0022】
図3に、味方武将の一覧表示リストの一例を示す。図3に示すように、味方武将の中で密約の交渉に参加可能な武将がパラメータと共に一覧表示され、プレイヤはこの中から1人の武将を選択して交渉に参加させることができる。表示されるパラメータは、例えば統率、武勇、知略、内政、外政、気質等であるが、これら以外のパラメータを表示してもよい。詳細は後述するが、リスト中の各味方武将と交渉相手である敵武将との間の好相性話題がそれぞれ抽出され、その個数が計数されて、武将ごとに表示されている。
【0023】
図2に戻り、イベント参加処理部15は、上記キャラクタ一覧表示処理部13により一覧表示された複数の味方武将の中からプレイヤにより選択された武将をゲーム内イベントに参加させる。「ゲーム内イベント」は、本実施形態では密約の交渉である。なお、ゲーム内イベントはこれに限定されるものではなく、イベントに参加する複数のゲームキャラクタがコミュニケーションを行うものであれば、特に限定されるものではない。例えば、密約以外の様々な交渉、恋愛、競技、スポーツの試合、ギャンブル、その他の勝負イベント等でもよい。
【0024】
第1話題抽出処理部17(第1アクション抽出処理部の一例)は、密約の交渉を行う味方武将(第1のゲームキャラクタの一例)のパラメータ(例えば能力、気質等)やゲーム内環境(例えば天候、季節等)に基づいて、味方武将のアクションを予め用意された複数のアクションの中から抽出する。「アクション」は、味方武将がゲーム内で実行する行動の種類や内容であり、本実施形態では味方武将が世間話をする際の話題を指す。すなわち、第1話題抽出処理部17は、密約の交渉を行う味方武将のパラメータ等に基づいて、味方武将の話題を予め用意された複数の話題(ID1~ID32。後述の図4参照)の中から抽出する。
【0025】
第2話題抽出処理部19(第2アクション抽出処理部の一例)は、密約の交渉相手である敵武将(第2のゲームキャラクタの一例)のパラメータ(例えば能力、気質等)やゲーム内環境(例えば天候、季節等)に基づいて、敵武将のアクションを予め用意された複数のアクションの中から抽出する。「アクション」は、敵武将がゲーム内で実行する行動の種類や内容であり、本実施形態では敵武将が世間話をする際の話題を指す。すなわち、第2話題抽出処理部19は、密約の交渉相手である敵武将のパラメータ等に基づいて、敵武将の話題を予め用意された複数の話題(ID1~ID32。後述の図4参照)の中から抽出する。
【0026】
図4に、予め用意された複数の話題及び上記第1話題抽出処理部17及び第2話題抽出処理部19により抽出される条件の一例を示す。なお、図4では話題が長い場合にはその冒頭部分を示して残りの部分を省略している。図4に示す例では、それぞれにID(ID1~ID32)が振られた32個の話題が予め用意されている。備考の欄は抽出条件を示している。例えば、ID1の話題は特に抽出条件が設定されておらず、全ての武将に対して抽出される。
【0027】
ID2の話題は、現在のゲーム内の天候(例えば晴れ、曇り、雨、雷、雪等)が話題中の「○○○」に挿入されて、全ての武将に対して抽出される。ID3の話題は、現在のゲーム内の季節(例えば春、夏、秋、冬等)が話題中の「○○○」に挿入されて、全ての武将に対して抽出される。
【0028】
なお、上記ID2及びID3の話題は、天候や季節に関連したカテゴリA(後述の図6参照)に属する。
【0029】
ID4の話題は、抽出対象の武将が所属する勢力の支配地にゲーム内で災害(例えば洪水、干ばつ、地震、火山噴火、地すべり、津波等)が発生している場合に、直近の災害の内容が話題中の「○○○」に挿入されて抽出される。ID5の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「配偶者」がありの場合に抽出される。ID6の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「性別」が女性である場合に抽出される。
【0030】
なお、上記ID4~ID6の話題は、配偶者等に関連したカテゴリB(後述の図6参照)に属する。
【0031】
ID7の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「統率」が予め定められた一定値以上である場合に抽出される。ID8の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「武勇」が予め定められた一定値以上である場合に抽出される。ID9の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「知略」が予め定められた一定値以上である場合に抽出される。ID10の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「内政」が予め定められた一定値以上である場合に抽出される。ID11の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである「外政」が予め定められた一定値以上である場合に抽出される。
【0032】
なお、上記ID7~ID11の話題は、能力値に関連したカテゴリC(後述の図6参照)に属する。
【0033】
ID12の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「勲功」である場合に抽出される。ID13の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「家名」である場合に抽出される。ID14の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「才覚」である場合に抽出される。ID15の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「実利」である場合に抽出される。ID16の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「仁義」である場合に抽出される。ID17の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「大志」である場合に抽出される。ID18の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「芸道」である場合に抽出される。ID19の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである気質が「野心」である場合に抽出される。
【0034】
なお、上記ID12~ID19の話題は、気質に関連したカテゴリD(後述の図6参照)に属する。
【0035】
ID20の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである格付が「C」である場合に抽出される。ID21の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである格付が「B」である場合に抽出される。ID22の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである格付が「A」である場合に抽出される。ID23の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである格付が「S」である場合に抽出される。
【0036】
なお、上記ID20~ID23の話題は、格付に関連したカテゴリE(後述の図6参照)に属する。
【0037】
ID24の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである志が「領地保全」である場合に抽出される。ID25の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである志が「家名存続」である場合に抽出される。ID26の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである志が「所領拡大」である場合に抽出される。ID27の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである志が「天下統一」である場合に抽出される。ID28の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである志が上記以外の項目(例えば特定の武将に固有の志)である場合に抽出される。
【0038】
なお、上記ID24~ID28の話題は、志に関連したカテゴリF(後述の図6参照)に属する。
【0039】
ID29の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである感情傾向が「重視」である場合に抽出される。ID30の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである感情傾向が「軽視」である場合に抽出される。ID31の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである利害傾向が「重視」である場合に抽出される。ID32の話題は、抽出対象の武将のパラメータの1つである利害傾向が「軽視」である場合に抽出される。
【0040】
なお、上記ID29~ID32の話題は、傾向に関連したカテゴリG(後述の図6参照)に属する。
【0041】
図2に戻り、好相性話題抽出処理部21(条件具備アクション抽出処理部の一例)は、上記第1話題抽出処理部17により抽出された味方武将のアクションと、上記第2話題抽出処理部19により抽出された敵武将のアクションとに基づいて、所定の条件を満たす条件具備アクションを抽出する。「条件具備アクション」は、本実施形態では所定の条件を満たす話題(以下適宜「条件具備話題」という)である。すなわち、好相性話題抽出処理部21は、上記第1話題抽出処理部17により抽出された味方武将の話題と、上記第2話題抽出処理部19により抽出された敵武将の話題とに基づいて、所定の条件を満たす条件具備話題を抽出する。
【0042】
「所定の条件」は、例えば味方武将の話題のうちカテゴリD以外の話題(ID1~ID11、ID20~ID32)については、敵武将の話題と共通することである。すなわち、味方武将から抽出された話題と敵武将から抽出された話題とでIDが一致する話題は、味方武将と敵武将との間で相性が良い話題として抽出される。また、味方武将の話題のうちカテゴリDに属する話題(ID12~ID19)については、後述する相性表に基づいて好相性と設定されていることである。本実施形態では、上記所定の条件を満たす話題を「好相性話題」という。プレイヤは、密約の交渉の際に味方武将に好相性話題を用いて世間話をさせることで、敵武将の機嫌を良くして交渉を成功し易くすることができる。なお、これら以外の条件を設定してもよい。
【0043】
図5に、カテゴリDに属する話題(ID12~ID19)に関する相性表の一例を示す。図5に示すように、味方武将の気質が「勲功」である場合には、敵武将の気質が「勲功」あるいは「仁義」である場合に、ID12の話題が好相性話題として抽出される。
【0044】
味方武将の気質が「家名」である場合には、敵武将の気質が「家名」、「実利」、「仁義」、あるいは「芸道」である場合に、ID13の話題が好相性話題として抽出される。
【0045】
味方武将の気質が「才覚」である場合には、敵武将の気質が「勲功」、「才覚」、あるいは「野心」である場合に、ID14の話題が好相性話題として抽出される。
【0046】
味方武将の気質が「実利」である場合には、敵武将の気質が「家名」、「実利」、あるいは「大志」である場合に、ID15の話題が好相性話題として抽出される。
【0047】
味方武将の気質が「仁義」である場合には、敵武将の気質が「勲功」、「仁義」、あるいは「芸道」である場合に、ID16の話題が好相性話題として抽出される。
【0048】
味方武将の気質が「大志」である場合には、敵武将の気質が「才覚」、「大志」、あるいは「野心」である場合に、ID17の話題が好相性話題として抽出される。
【0049】
味方武将の気質が「芸道」である場合には、敵武将の気質が「家名」、「実利」、あるいは「芸道」である場合に、ID18の話題が好相性話題として抽出される。
【0050】
味方武将の気質が「野心」である場合には、敵武将の気質が「才覚」、「大志」、あるいは「野心」である場合に、ID19の話題が好相性話題として抽出される。
【0051】
図2に戻り、選択肢提示処理部23は、予め用意された複数の話題(ID1~ID32の話題)の中から、上記好相性話題抽出処理部21により抽出された好相性話題を優先的に含むように所定数の話題を抽出して選択肢として提示する。「所定数」は特に限定されるものではないが、例えば3つである。具体的には、選択肢提示処理部23は、ID1~ID32の話題を優先度の高い順番に並び替え、1番目から所定数(例えば3つ)までの話題を抽出して選択肢として表示装置7に表示する。優先度は、例えば好相性話題であるもの、味方武将の話題であるもの、IDの値が高いもの、及び順番が奇数であるものほど高くなるように設定されている。
【0052】
プレイヤは、このようにして提示された複数の選択肢の中から特定の1つの選択肢を選択することができる。また、選択肢提示処理部23は、プレイヤにより選択肢が選択された後にも、所定の上限回数に達するまで上記と同様にして複数の話題の選択肢を提示可能である。「所定の上限回数」は特に限定されるものではないが、例えば3回である。
【0053】
選択話題除外処理部25は、上記選択肢提示処理部23により複数の話題の並び替えが行われる際に、当該複数の話題の中から、プレイヤにより選択された選択肢の話題を除外する。また、選択話題除外処理部25は、選択肢の選択が複数回行われる場合には、プレイヤにより選択肢が選択される度に上記複数の話題の中から選択された話題を除外する。そして、上記選択肢提示処理部23は、選択された話題が除外された複数の話題の中から、所定数の話題の選択肢を提示する。これにより、選択肢提示処理部23によって複数回に亘って話題の選択肢が提示される場合に、プレイヤにより既に選択された話題(味方武将が既に世間話をした話題)と同じ話題が繰り返し提示されることを防止できる。
【0054】
なお、選択された話題を除外するのに加えて、選択された話題と同じカテゴリ(後述の図6参照)に属する話題の優先度を低くしてもよい。これにより、提示される話題のカテゴリの重複についても抑制することが可能となり、多種多様な話題を選択肢として提示することができる。
【0055】
変動内容表示処理部27は、上記選択肢提示処理部23により提示された所定数の話題の選択肢のそれぞれに、当該選択肢が選択された場合のゲーム内イベントの成功率の変動量又は当該変動量が発生する確率の少なくとも一方を表示させる。「ゲーム内イベントの成功率の変動量」とは、例えば当該話題を用いた世間話をすることによる交渉の成功率の変動の大きさ、言い換えると世間話の成功又は失敗の程度であり、例えば大成功又は大失敗、中成功又は中失敗、小成功又は小失敗である。なお、変動量を、このように大、中、小に区分した種類ではなく、例えば50,30,10や20%、10%、5%等の具体的な数値としてもよい。また、「変動量が発生する確率」とは、例えば当該話題を用いた世間話による成功率又は失敗率であり、例えば大成功又は大失敗となる確率、中成功又は中失敗となる確率、小成功又は小失敗となる確率である。
【0056】
図6に、話題のカテゴリに応じて設定された世間話の成功又は失敗の程度の一例を示す。図6に示す例では、選択肢の話題が好相性話題である場合には、カテゴリAに属する話題(ID2~ID3)の場合には成功又は失敗の程度は「中」、カテゴリBに属する話題(ID4~ID6)の場合には成功又は失敗の程度は「大」、カテゴリCに属する話題(ID7~ID11)の場合には成功又は失敗の程度は「中」、カテゴリDに属する話題(ID12~ID19)の場合には成功又は失敗の程度は「小」、カテゴリEに属する話題(ID20~ID23)の場合には成功又は失敗の程度は「大」、カテゴリFに属する話題(ID24~ID28)の場合には成功又は失敗の程度は「大」、カテゴリGに属する話題(ID29~ID32)の場合には成功又は失敗の程度は「中」に設定されている。また、選択肢の話題が好相性話題でない場合には、世間話の成功又は失敗の程度は「小」に設定されている。
【0057】
世間話による成功率は、次式にしたがって算出される。なお、失敗率は100%から算出された成功率を減じた値である。上述した世間話の成功又は失敗の程度が「小」の場合には式(1)、「中」の場合には式(2)、「大」の場合には式(3)により算出される。
【0058】
min(70,(X/5)+25+Y)・・・式(1)
min(80,(X/5)+50+Y)・・・式(2)
min(90,(X/5)+75+Y)・・・式(3)
【0059】
なお、minはかっこ内に含まれる数値の中の最小値を返す関数である。Xは味方武将の適性値であり、例えば知略の値にスキルによる所定の補正が施された値である(例えば最大値150、平均値60~70)。Yは例えば最小値5且つ最大値25の乱数である。また、式(1)、式(2)及び式(3)の最大値はそれぞれ例えば70,80,90に設定されている。
【0060】
図2に戻り、イベント結果変動処理部29は、前述の好相性話題抽出処理部21による好相性話題の抽出結果に基づいて、ゲーム内イベントの成功率を変動させる。「好相性話題の抽出結果」とは、例えば抽出された好相性話題の個数や種類(ID、カテゴリ)等である。また、「ゲーム内イベントの成功率」とは、例えば密約の交渉の成否の確率(交渉の成功率又は失敗率)であるが、密約の交渉の成否(成功又は失敗)自体を含んでもよい。本実施形態では、イベント結果変動処理部29は、プレイヤによる選択肢の選択結果に基づいて交渉の成功率を変動させる。この際、プレイヤにより選択肢が選択される度に交渉の成功率を変動させる。
【0061】
具体的には、イベント結果変動処理部29は、例えば交渉相手である敵武将のパラメータである忠誠値と野心値の差分、敵武将の5つの能力(統率、武勇、知略、内政、外政)の合計値、同じ敵武将に対して過去に交渉したことがある場合には交渉の失敗回数、世間話の内容により変動する敵武将の機嫌を表す機嫌値、及び、所定の補正効果等に基づいて、交渉の成功率を算出する。
【0062】
機嫌値は、敵武将ごとに予め初期値が設定されており、交渉の開幕時には、イベント結果変動処理部29は当該機嫌値の初期値を用いて交渉の成功率の初期値を算出する。また、機嫌値は、話題の選択肢が提示された後は、プレイヤによる選択肢の選択結果に基づいて変動し、イベント結果変動処理部29は当該機嫌値の変動後の値を用いて交渉の成功率を算出する。これにより交渉の成功率が変動(増減)する。
【0063】
機嫌値の変動は、現在の機嫌値に機嫌変化値を加えて機嫌値を更新することにより行われる。機嫌変化値は、所定の複数の設定値、例えば大成功値(正の値)、大失敗値(負の値)、中成功値(正の値)、中失敗値(負の値)、小成功値(正の値)、小失敗値(負の値)が予め設定されており、これらが話題のカテゴリA~Gに応じて割り振られている。なお、各設定値の大小関係は、大成功値>中成功値>小成功値、小失敗値>中失敗値>大失敗値である。そして、例えばプレイヤにより選択された選択肢の話題が好相性話題であるか否か、どのカテゴリに属するか、及び、選択された選択肢による世間話の成否に応じて、機嫌変化値が上記のいずれの設定値となるかが決定される。各選択肢による世間話の成否は、好相性話題の抽出個数に基づいた乱数(好相性話題の個数が多いほど小さい値となる、最大値を100とする乱数)と前述の世間話の成功率とに基づいて、決定される。
【0064】
前述の図6に、話題のカテゴリに応じた機嫌変化値の設定の一例を示す。図6に示すように、例えばプレイヤにより選択された選択肢の話題が好相性話題でない場合、上記乱数が前述の世間話の成功率「小」の値(前述の式(1)の値)より小さい場合には(世間話小成功)、機嫌変化値は小成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「小」の値(前述の式(1)の値)以上である場合には(世間話中失敗)、機嫌変化値は中失敗値に決定される。
【0065】
一方、プレイヤにより選択された選択肢の話題が好相性話題である場合には、当該話題が属するカテゴリごとに機嫌変化値が設定されている。例えば、話題がカテゴリAに属する場合(ID2~ID3)、上記乱数が前述の世間話の成功率「中」の値(前述の式(2)の値)より小さい場合には(世間話小成功)、機嫌変化値は小成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「中」の値(前述の式(2)の値)以上である場合には(世間話小失敗)、機嫌変化値は小失敗値に決定される。
【0066】
また、話題IDがカテゴリBに属する場合(ID4~ID6)、上記乱数が前述の世間話の成功率「大」の値(前述の式(3)の値)より小さい場合には(世間話小成功)、機嫌変化値は小成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「大」の値(前述の式(3)の値)以上である場合には(世間話中失敗)、機嫌変化値は中失敗値に決定される。
【0067】
また、話題IDがカテゴリCに属する場合(ID7~ID11)、上記乱数が前述の世間話の成功率「中」の値(前述の式(2)の値)より小さい場合には(世間話中成功)、機嫌変化値は中成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「中」の値(前述の式(2)の値)以上である場合には(世間話中失敗)、機嫌変化値は中失敗値に決定される。
【0068】
また、話題IDがカテゴリDに属する場合(ID12~ID19)、上記乱数が前述の世間話の成功率「小」の値(前述の式(1)の値)より小さい場合には(世間話大成功)、機嫌変化値は大成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「小」の値(前述の式(1)の値)以上である場合には(世間話小失敗)、機嫌変化値は小失敗値に決定される。
【0069】
また、話題IDがカテゴリEに属する場合(ID20~ID23)、上記乱数が前述の世間話の成功率「大」の値(前述の式(3)の値)より小さい場合には(世間話中成功)、機嫌変化値は中成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「大」の値(前述の式(3)の値)以上である場合には(世間話中失敗)、機嫌変化値は中失敗値に決定される。
【0070】
また、話題IDがカテゴリFに属する場合(ID24~ID28)、上記乱数が前述の世間話の成功率「大」の値(前述の式(3)の値)より小さい場合には(世間話大成功)、機嫌変化値は大成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「大」の値(前述の式(3)の値)以上である場合には(世間話中失敗)、機嫌変化値は中失敗値に決定される。
【0071】
また、話題IDがカテゴリGに属する場合(ID29~ID32)、上記乱数が前述の世間話の成功率「中」の値(前述の式(2)の値)より小さい場合には(世間話大成功)、機嫌変化値は大成功値に決定される。一方、上記乱数が前述の世間話の成功率「中」の値(前述の式(2)の値)以上である場合には(世間話大失敗)、機嫌変化値は大失敗値に決定される。
【0072】
図2に戻り、交渉条件提示処理部31は、複数の交渉条件を各交渉条件に対する変動された成功率と共に提示する。「複数の交渉条件」は、敵武将に対して密約成立の見返りとして提示する交渉条件であり、例えば城主確約、家宝、金銭、官職、お家再興等である。交渉条件の数は特に限定されるものではないが、例えば4つである。「変動された成功率」は、交渉の開幕時は交渉の成功率の初期値であり、プレイヤにより選択肢が選択された後は交渉の成功率の変動後の値である。
【0073】
図7及び図8に、密約の交渉時のゲーム画面の例を示す。これら図7及び図8に示す例では、武将Aが密約の交渉を行う味方武将、武将Zが交渉相手である敵武将である。武将A及び武将Zの顔画像の下方には、世間話の話題を表す3つの選択肢33,35,37と、世間話をせずにすぐに本題に入るための選択肢39が表示されている。選択肢33,35,37にはそれぞれ、話題の内容と、当該選択肢を選択することによる世間話の成功又は失敗の程度と、世間話の成功率及び失敗率がそれぞれ表示されている。なお、この例では成功又は失敗の程度と成功率及び失敗率の両方を表示しているが、いずれか一方のみを表示してもよい。
【0074】
図7及び図8に示す例では、選択肢33には、好相性話題として抽出されたID28の話題が表示されている。話題ID28の成功又は失敗の程度は「大」であるため(図6参照)、成功率及び失敗率が前述の式(3)により算出され、この例では大成功の確率42%及び大失敗の確率58%として表示されている。
【0075】
選択肢35には、好相性話題として抽出されたID11の話題が表示されている。話題ID11の成功又は失敗の程度は「中」であるため(図6参照)、成功率及び失敗率が前述の式(2)により算出され、この例では中成功の確率66%及び中失敗の確率34%として表示されている。
【0076】
選択肢37には、好相性話題として抽出されたID14の話題が表示されている。話題ID14の成功又は失敗の程度は「小」であるため(図6参照)、成功率及び失敗率が前述の式(1)により算出され、この例では小成功の確率75%及び小失敗の確率25%として表示されている。
【0077】
プレイヤは、例えば成功の確率は低いが得られる成果は大きい選択肢33を選択してハイリスクハイリターンを狙ってもよいし、成功の確率は高いが得られる成果は小さい選択肢37を選択して手堅く勝負してもよい。また、選択肢35を選択してそれらの中間を狙ってもよい。
【0078】
選択肢33,35,37及び選択肢39の下方には、4つの交渉条件が成功率と共に表示されている。図7及び図8に示す例では、交渉条件として城主確約、家宝、大小2種類の金銭(この例では6200と4340)が提示されており、各交渉条件の成功率の初期値はそれぞれ57%、47%、37%、25%となっている。プレイヤは、この成功率のままで交渉する場合には、選択肢39を選択することで世間話をせずに直ちに交渉を開始することができる。一方、より有利に交渉したい場合には、選択肢33,35,37のいずれかを選択することで成功率の上昇を狙うことができる。
【0079】
図7に示す例は、例えば選択肢37が選択されて世間話が小成功となった場合であり、武将A及び武将Zの対応するセリフ41,43が表示されると共に、各交渉条件の成功率がそれぞれ7%ポイントずつ上昇している。一方、図8に示す例は、例えば選択肢35が選択されて世間話が中失敗となった場合であり、武将A及び武将Zの対応するセリフ41,43が表示されると共に、各交渉条件の成功率がそれぞれ10%ポイントずつ低下している。なお、武将Zのセリフ43は、機嫌値の増減結果(具体的には機嫌変化値が前述の6つの設定値のいずれに決定されたか)等に応じて変化する。
【0080】
なお、図示は省略するが、前述のようにプレイヤは選択肢の選択を複数回行うことができる。その際には、既に選択された選択肢と同じ話題は除外されて、同じ話題の選択肢が重複して表示されないようになっている。また、上記では各交渉条件に対して一律の値で成功率を変動させたが、例えば各交渉条件に係数を設定する等により、交渉条件ごとに異なる値で成功率を変動させてもよい。
【0081】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU101(後述の図14参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
【0082】
<4.情報処理装置が実行する処理手順>
次に、図9図13を用いて、情報処理装置3のCPU101によって実行される処理手順の一例について説明する。
【0083】
図9に示すように、ステップS10では、情報処理装置3は、プレイヤにより交渉相手である敵武将が選択されたか否かを判定する。敵武将が選択されるまで本ステップを繰り返し(ステップS10:NO)、敵武将が選択された場合には(ステップS10:YES)、ステップS100に移る。
【0084】
ステップS100では、情報処理装置3は、交渉を実行可能な味方武将の一覧表示処理を実行する。この処理の詳細内容については後述する(図10参照)。
【0085】
ステップS20では、情報処理装置3は、イベント参加処理部15により、プレイヤにより上記ステップS10で選択された敵武将に対して密約の交渉を実行する味方武将が選択されたか否かを判定する。味方武将が選択されるまで本ステップを繰り返し(ステップS20:NO)、味方武将が選択された場合には(ステップS20:YES)、ステップS200に移る。
【0086】
ステップS200では、情報処理装置3は、交渉の開幕処理を実行する。この処理の詳細内容については後述する(図11参照)。
【0087】
ステップS300では、情報処理装置3は、世間話パート処理を実行する。この処理の詳細内容については後述する(図12参照)。
【0088】
ステップS400では、情報処理装置3は、交渉パート処理を実行する。この処理の詳細内容については後述する(図13参照)。その後、本フローチャートを終了する。
【0089】
次に、図10を用いて、上記ステップS100の交渉を実行可能な味方武将の一覧表示処理の詳細内容の一例について説明する。
【0090】
図10に示すように、ステップS110では、情報処理装置3は、プレイヤの配下の武将の中から交渉を実行可能な味方武将をリストアップする。
【0091】
ステップS120では、情報処理装置3は、上記ステップS110でリストアップされた味方武将のうちの1人を選択し、第1話題抽出処理部17により、当該味方武将のパラメータ等に基づいて当該味方武将の話題を予め用意された複数の話題(ID1~ID32)の中から抽出する(味方武将の話題抽出処理)。抽出結果は味方武将ごとに適宜の記録手段(後述のRAM105や記録装置117等)に記録される。
【0092】
ステップS130では、情報処理装置3は、第2話題抽出処理部19により、上記ステップS10で選択された敵武将のパラメータ等に基づいて、当該敵武将の話題を予め用意された複数の話題(ID1~ID32)の中から抽出する(敵武将の話題抽出処理)。抽出結果は適宜の記録手段(後述のRAM105や記録装置117等)に記録される。
【0093】
ステップS140では、情報処理装置3は、好相性話題抽出処理部21により、上記ステップS120で抽出された味方武将の話題と、上記ステップS130で抽出された敵武将の話題とに基づいて、所定の条件を満たす好相性話題を抽出する(好相性話題抽出処理)。抽出結果は味方武将ごとに適宜の記録手段(後述のRAM105や記録装置117等)に記録される。
【0094】
ステップS150では、情報処理装置3は、上記ステップS110でリストアップされた味方武将の全員に対して上記ステップS120~ステップS140による好相性話題の抽出を実行したか否かを判定する。味方武将の全員に対して好相性話題の抽出を実行していない場合には(ステップS150:NO)、上記ステップS120に戻り、次の味方武将を選択して上記ステップS120~ステップS140による処理を実行する。一方、味方武将の全員に対して好相性話題の抽出を実行した場合には(ステップS150:YES)、ステップS160に移る。
【0095】
ステップS160では、情報処理装置3は、キャラクタ一覧表示処理部13により、上記ステップS110でリストアップされた味方武将を、上記ステップS140で抽出した好相性話題の個数と共に一覧表示する。その後、図9に示すステップS20に移る。
【0096】
次に、図11を用いて、上記ステップS200の交渉の開幕処理の詳細内容の一例について説明する。
【0097】
図11に示すように、ステップS210では、情報処理装置3は、イベント参加処理部15により、上記ステップS10で選択された敵武将に対する密約の交渉に上記ステップS20で選択された味方武将を参加させて、開幕のセリフを表示する。開幕のセリフは、味方武将については例えば「夜遅くに御免。○○○(敵武将の名前)殿に用があって参った」等である。また、敵武将については例えば「○○○(味方武将の名前)殿、よくぞ参られた。では人払いをしておこう」等である。なお、この開幕のセリフを好相性話題の抽出結果(個数や種類等)に応じて変化させてもよい。
【0098】
ステップS220では、情報処理装置3は、イベント結果変動処理部29により、交渉相手の敵武将のパラメータや機嫌値(初期値)等に基づいて各交渉条件の成功率(初期値)を算出し、交渉条件提示処理部31により、各交渉条件を成功率(初期値)と共に表示する。その後、図9に示すステップS300に移る。
【0099】
次に、図12を用いて、上記ステップS300の世間話パート処理の詳細内容の一例について説明する。
【0100】
図12に示すように、ステップS310では、情報処理装置3は、選択肢提示処理部23により、予め用意された複数の話題(ID1~ID32)を前述した優先度の高い順番に並び替える。また、この並び替えと共に、プレイヤにより既に選択肢が選択されている場合には、選択話題除外処理部25により、上記複数の話題の中からプレイヤにより既に選択された話題を除外する。このとき、変動内容表示処理部27により、各話題について世間話の成功又は失敗の程度を判定し、成功又は失敗の程度が同程度の話題群から複数の話題が重複して選択肢として提示されないように、判定結果を上記並び替えの順番に反映させる。
【0101】
ステップS315では、情報処理装置3は、選択肢提示処理部23により、上記ステップS310で並び替えた話題の1番目から複数個(例えば3個)を抽出して選択肢33,35,37として表示装置7に表示する。
【0102】
ステップS320では、情報処理装置3は、変動内容表示処理部27により、上記ステップS315で表示した選択肢33,35,37のそれぞれに、上記ステップ310で判定した世間話の成功又は失敗の程度を表示させると共に、世間話による成功率及び失敗率を算出して表示させる。
【0103】
ステップS325では、情報処理装置3は、世間話をせずにすぐに本題に入るための選択肢39を表示する。
【0104】
ステップS330では、情報処理装置3は、上記ステップS325で表示した選択肢39が選択されたか否かを判定する。選択肢39が選択された場合には(ステップS330:YES)、図9に示すステップS400に移る。一方、選択肢39が選択されていない場合には(ステップS330:NO)、ステップS335に移る。
【0105】
ステップS335では、情報処理装置3は、イベント結果変動処理部29により、プレイヤにより上記ステップS315で表示した3つの選択肢33,35,37のいずれかが選択されたか否かを判定する。選択肢33,35,37のいずれも選択されていない場合には(ステップS335:NO)、上記ステップS330に戻る。一方、選択肢33,35,37のいずれかが選択された場合には(ステップS335:YES)、ステップS340に移る。
【0106】
ステップS340では、情報処理装置3は、イベント結果変動処理部29により、選択された選択肢の話題が好相性話題か否か、どのカテゴリに属するか、及び、選択された選択肢の成否に応じて、機嫌値を増減させる。
【0107】
ステップS345では、情報処理装置3は、イベント結果変動処理部29により、交渉相手である敵武将のパラメータや上記ステップS340で増減された機嫌値等に基づいて各交渉条件の成功率を算出し、交渉条件提示処理部31により、各交渉条件を成功率と共に表示する。
【0108】
ステップS350では、情報処理装置3は、選択された選択肢に対応した味方武将のセリフを表示すると共に、上記ステップS340における機嫌値の増減結果に対応した敵武将のセリフを表示する。
【0109】
ステップS355では、情報処理装置3は、プレイヤにより選択肢が選択された回数が上限回数(例えば3回)に達したか否かを判定する。選択回数が上限回数に達していない場合には(ステップS355:NO)、先のステップS310に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、選択回数が上限回数に達した場合には(ステップS355:YES)、図9に示すステップS400に移る。
【0110】
次に、図13を用いて、上記ステップS400の交渉パート処理の詳細内容の一例について説明する。
【0111】
図13に示すように、ステップS410では、情報処理装置3は、交渉条件提示処理部31により、複数(例えば4つ)の交渉条件を成功率と共に表示する。
【0112】
ステップS420では、情報処理装置3は、上記ステップS410で表示された複数の交渉条件の中から、プレイヤによりいずれかの交渉条件が選択されたか否かを判定する。交渉条件が選択されていない場合には(ステップS420:NO)、上記ステップS410に戻る。一方、交渉条件が選択された場合には(ステップS420:YES)、ステップS430に移る。
【0113】
ステップS430では、情報処理装置3は、密約の交渉の結果(成功又は失敗)を、所定の乱数と選択された交渉条件の成功率とに基づいて決定する。
【0114】
ステップS440では、情報処理装置3は、上記ステップS430で決定された交渉の結果に応じた敵武将のセリフを表示する。敵武将のセリフは、交渉が成功した場合には、例えば「分かりました、それで良いでしょう」等である。また、交渉が失敗した場合には、例えば「そのような見返りでは受けられませぬ」等である。その後、図9に戻り、本フローチャートを終了する。
【0115】
なお、上述した処理手順は一例であって、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられてもよい。
【0116】
<5.実施形態の効果>
本実施形態のゲームプログラムは、情報処理装置3を、密約の交渉に参加する味方武将のパラメータに基づいて、当該味方武将の話題を予め用意された複数の話題の中から抽出する第1話題抽出処理部17、密約の交渉に参加する敵武将のパラメータに基づいて、当該敵武将の話題を予め用意された複数の話題の中から抽出する第2話題抽出処理部19、抽出された味方武将の話題と敵武将の話題とに基づいて、所定の条件を満たす好相性話題を抽出する好相性話題抽出処理部21、好相性話題の抽出結果に基づいて、交渉の成功率を変動させるイベント結果変動処理部29、として機能させる。
【0117】
これにより、密約の交渉に参加させる味方武将のパラメータ等に応じて、好相性話題を自動的に抽出することができる。予め設定された条件分岐による判定によって話題を変更しないため、例えば後から追加で配信された武将や、プレイヤが自ら作成した武将等を使用した場合でも、それらのキャラクタに対して個別に処理(話題抽出処理、好相性話題抽出処理)を実行して好相性話題を抽出することができる。
【0118】
また、好相性話題の抽出結果に応じて、密約の交渉の結果を多種多様に変動させることができる。さらに、抽出された好相性話題を表示させることで、密約の交渉において味方武将と敵武将との間で行われる会話を、それらのキャラクタのパラメータやゲーム内環境を反映した話題として再現でき、リアリティを向上できる。以上のようにして、ゲームの興趣性を向上することができる。
【0119】
また、本実施形態では特に、情報処理装置3を、予め用意された複数の話題の中から好相性話題を優先的に含むように所定数の話題を抽出して選択肢として提示する選択肢提示処理部23、としてさらに機能させ、イベント結果変動処理部29は、プレイヤによる選択肢の選択結果に基づいて、交渉の成功率を変動させる。これにより次のような効果を得ることができる。
【0120】
例えば、仮に武将の能力値によって交渉の結果が決定される場合には、能力値の高いお決まりの武将ばかりが使用されることとなりやすい。その結果、プレイヤは新たな武将を得ようという意欲や、能力値の低い武将を育成しようという意欲を失うこととなり、ゲームの興趣性が低下することとなる。
【0121】
本実施形態によれば、能力値が低い味方武将であっても、プレイヤが相性の良い話題を選択し、世間話によって敵武将の機嫌を良くすることによって、交渉を良い結果に導くことが可能となる。したがって、能力値が低い武将の使い道を増やすことができ、プレイヤに新たな武将を得ようという意欲や、能力値の低い武将についても強化、育成しようという意欲を湧かせることが可能となり、ゲームの興趣性を向上できる。
【0122】
また、本実施形態では特に、選択肢提示処理部23は、プレイヤにより選択肢が選択された後にも、所定の回数に達するまで所定数の話題の選択肢を提示可能であり、イベント結果変動処理部29は、プレイヤにより選択肢が選択される度に、交渉の成功率を変動させる。
【0123】
これにより、プレイヤは話題の選択を1回きりだけでなく、所定の上限回数内であれば複数回に亘って選択することができる。その結果、例えば1回目の話題の選択により交渉の成功率が低下してしまった場合でも、2回目以降の話題の選択により挽回すること等が可能となる。また、例えば1回目の話題の選択により交渉の成功率が上昇した場合に、2回目以降の話題の選択を行ってさらに上昇させて交渉成功の強化を図る等が可能となる。したがって、ゲームの興趣性をより向上できる。
【0124】
また、本実施形態では特に、情報処理装置3を、予め用意された複数の話題の中から、プレイヤにより選択された選択肢の話題を除外する選択話題除外処理部25、としてさらに機能させ、選択肢提示処理部23は、プレイヤにより選択された選択肢の話題を除外した複数の話題の中から所定数の話題を抽出して選択肢を提示する。
【0125】
これにより、選択肢提示処理部23によって複数回に亘って話題の選択肢が提示される場合に、既に選択した話題と同じ話題が繰り返し提示されることを防止できる。
【0126】
また、本実施形態では特に、情報処理装置3を、提示された所定数の選択肢のそれぞれに、当該選択肢が選択された場合の交渉の成功率の変動量及び当該変動量が発生する確率を表示させる変動内容表示処理部27、としてさらに機能させる。
【0127】
これにより、プレイヤは各選択肢に表示された世間話の成功又は失敗の程度及び世間話の成功率、失敗率を参照しながら、どの選択肢を選択するかを検討することができる。例えば、成功の確率は低いが得られる成果は大きい選択肢を選択してハイリスクハイリターンを狙う、又は、成功の確率は高いが得られる成果は小さい選択肢を選択して手堅く勝負する、等の戦略をとることが可能となる。したがって、戦略性を向上できる。
【0128】
また、本実施形態では特に、情報処理装置3を、複数の味方武将を一覧表示すると共に、複数の味方武将の各々と敵武将との間で抽出された好相性話題の個数を味方武将ごとに表示するキャラクタ一覧表示処理部13、一覧表示された複数の味方武将の中からプレイヤにより選択された味方武将を密約の交渉に参加させるイベント参加処理部15、としてさらに機能させる。
【0129】
これにより、プレイヤは各味方武将に表示された好相性話題の個数に基づいて、どの味方武将が交渉相手の敵武将とどの程度相性が良いかを判断することができる。すなわち、好相性話題の個数が多い武将ほど相手武将の機嫌が良くなる話題の引き出しが多いことになり、良い結果が得られ易くなる。このため、プレイヤは好相性話題の個数が多い味方武将を選択することで、密約の交渉を成功し易くすることができる。
【0130】
また、本実施形態では特に、ゲーム内イベントは、味方武将と敵武将との間で行う交渉であり、イベント結果変動処理部29は、好相性話題の抽出結果に基づいて交渉の成功率を変動させ、情報処理装置3を、複数の交渉条件を各交渉条件に対する変動された成功率と共に提示する交渉条件提示処理部31、としてさらに機能させる。
【0131】
本実施形態では、プレイヤは味方武将を操作して、敵武将との間で交渉を行う。このとき、複数の交渉条件が各交渉条件に対する変動された成功率と共に提示される。これにより、プレイヤは各交渉条件に表示された成功率を参照しながら、どの交渉条件を見返りとして交渉するかを検討することができる。そして、各交渉条件に表示された成功率は、プレイヤがどの話題を選択するかに応じて変動する。したがって、例えば、どの交渉条件も成功率が低いような場合には、プレイヤはいずれかの話題を選択して世間話をすることで、成功率の上昇を狙うことができる。一方、交渉条件の中に成功率が高いものがある場合には、プレイヤは世間話をせずに直ちに交渉に入ることで、下手に世間話をして機嫌を損ねてしまい成功率の低下を招いてしまうよりも、有利に交渉を進めることができる。このように、プレイヤは提示された内容に応じて戦略を変更することができるので、戦略性を向上できる。
【0132】
<6.変形例等>
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0133】
例えば、以上では、ゲームに登場するゲームキャラクタが人間のキャラクタ(例えば武将、知将等。男性及び女性を含む)である場合を一例として説明したが、これに限定されるものではない。ゲームキャラクタは人間のキャラクタ以外にも、例えば人間以外の動物、人間や動物以外の生物、仮想的な生物(例えば怪物、ゴースト、妖怪等)、ロボットやアンドロイド、物品や物体などのオブジェクト等でもよい。
【0134】
また以上では、味方武将や敵武将の話題が抽出される場合について説明したが、抽出される対象は話題に限定されるものではない。例えば、ゲームキャラクタがゲーム内で実行する行動等でもよい。この場合、ゲーム内イベントに参加する第1のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、第1のゲームキャラクタの行動を予め用意された複数の行動の中から抽出し、ゲーム内イベントに参加する第2のゲームキャラクタのパラメータに基づいて、第2のゲームキャラクタの行動を複数の行動の中から抽出し、抽出された第1のゲームキャラクタの行動と第2のゲームキャラクタの行動とに基づいて、所定の条件を満たす条件具備行動を抽出し、条件具備行動の抽出結果に基づいて、ゲーム内イベントの結果を変動させればよい。例えば、ゲーム内イベントが交渉事や恋愛等である場合には、ゲームキャラクタの行動に、例えばお茶を出す、コーヒーを出す、紅茶を出す等を含めてもよい。
【0135】
また以上では、味方武将と敵武将との間で相性の良い話題を抽出する場合について説明したが、所定の条件は好相性に限定されるものではない。例えば、反対に相性の悪い話題を抽出してもよいし、互いのキャラクタが保有しない新規な話題を抽出してもよい。
【0136】
また例えば、以上では、本発明を戦国シミュレーションゲームに適用する場合を一例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ゲーム内イベントに複数のキャラクタが参加して会話によるコミュニケーションをとるようなゲームであれば、本発明は、例えばシミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、ホラーゲーム、恋愛ゲーム、パズルゲーム、スポーツなどの対戦ゲーム等、ジャンルを問わず適用可能である。
【0137】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【0138】
<7.情報処理装置のハードウェア構成>
次に、図14を用いて、上記で説明したCPU101等が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現する情報処理装置3のハードウェア構成の一例について説明する。
【0139】
図14に示すように、情報処理装置3は、例えば、CPU101と、ROM103と、RAM105と、GPU106と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路107と、入力装置113と、出力装置115と、記録装置117と、ドライブ119と、接続ポート121と、通信装置123を有する。これらの構成は、バス109や入出力インターフェース111等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0140】
ゲームプログラムは、例えば、ROM103やRAM105、ハードディスク等の記録装置117等に記録しておくことができる。
【0141】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体125に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体125は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体125に記録されたゲームプログラムは、ドライブ119により読み出されて、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0142】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置123がこのプログラムを受信する。そして、通信装置123が受信したプログラムは、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0143】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器127に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート121を介し転送され、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0144】
そして、CPU101が、上記記録装置117に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の第1話題抽出処理部17、第2話題抽出処理部19、及び好相性話題抽出処理部21等による処理が実現される。この際、CPU101は、例えば、上記記録装置117からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM105に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU101は、例えば、プログラムを通信装置123やドライブ119、接続ポート121を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置117に記録せずに直接実行してもよい。
【0145】
また、CPU101は、必要に応じて、前述のゲームコントローラ5を含む、例えばマウス、キーボード、マイク等(図示せず)の入力装置113から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0146】
GPU106は、CPU101からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0147】
そして、CPU101及びGPU106は、上記の処理を実行した結果を、例えば前述の表示装置7や音声出力部を含む、出力装置115から出力する。さらにCPU101及びGPU106は、必要に応じてこの処理結果を通信装置123や接続ポート121を介し送信してもよく、上記記録装置117や記録媒体125に記録させてもよい。
【符号の説明】
【0148】
3 情報処理装置
13 キャラクタ一覧表示処理部
15 イベント参加処理部
17 第1話題抽出処理(第1アクション抽出処理部)
19 第2話題抽出処理(第2アクション抽出処理部)
21 第1話題抽出処理(条件具備アクション抽出処理部)
23 選択肢提示処理部
25 選択話題除外処理部
27 変動内容表示処理部
29 イベント結果変動処理部
31 交渉条件提示処理部
33 選択肢
35 選択肢
37 選択肢
125 記録媒体
図1
図2
図3
図4
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図6
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図10
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図14