(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】バリアシステム、バリア連結装置、バリア要素及びこれらを利用する方法
(51)【国際特許分類】
E01F 15/08 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
E01F15/08
(21)【出願番号】P 2020570651
(86)(22)【出願日】2019-03-04
(86)【国際出願番号】 GB2019050592
(87)【国際公開番号】W WO2019171032
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2022-03-02
(32)【優先日】2018-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2018-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】520341142
【氏名又は名称】ハイウェイ ケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブロック、エイドリアン
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02468958(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第01927699(EP,A1)
【文献】特開2018-009405(JP,A)
【文献】登録実用新案第3189789(JP,U)
【文献】特開2008-095363(JP,A)
【文献】登録実用新案第3011626(JP,U)
【文献】特開平02-157308(JP,A)
【文献】特開平09-217307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 15/08
E01F 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1バリア要素及
び第2バリア要素であって、前記第1バリア要素及び前記第2バリア要素の少なくとも一部分は、中空
内部を有する、第1バリア要素及
び第2バリア要素と、
利用時に前記第1バリア要素の端部を少なくとも前記第2バリア要素の端部に着脱可能に連結するためのバリア連結装置とを含み、
前記バリア連結装置は、利用時に前記第1バリア要素及
び前記第2バリア要素のそれぞれ
に設けられた取付手段を使用して着脱可能な取付けを可能にするように配置された、前記バリア連結装置上に設けられた又は前記バリア連結装置と対応付けられた連結手段を有し、
各バリア要素の前記中空内部は、前記バリア要素の端部に隣接して設けられており、前記バリア要素の頂部及び端部に、利用時に前記バリア連結装置の少なくとも一部の受け入れを可能にするための開口部を有し、
前記バリア連結装置は、
T字形又は実質的にT字形の本体部分を備え、前記第1バリア要素
と前記第2バリア要素とを互いに着脱可能に連結するために、利用時に前記バリア連結装置の少なくとも一部を前記第1及び第2バリア要素の前記中空内部に差し込み可能であるように配置され、かつ寸法付けされて
おり、
前記バリア連結装置は、利用時に第1及び第2バリア要素と連結されると、前記バリア連結装置の少なくとも一部が第1及び第2バリア要素と重なり合って係合するように配置され、
第1及び第2バリア要素および前記バリア連結装置は、第1及び第2バリア要素に対するバリア連結装置の取り外しおよび/または挿入が、第1及び第2バリア要素の長手方向軸を横断する方向又はこれに垂直方向になるように配置される、バリア連結装置と、
を含む、バリアシステム。
【請求項2】
前記バリア連結装置は、利用時に連結されると、前記第1バリア要素
と前記第2バリア要素との間に
堅固な又は実質的に
堅固な連結を設けるように配置されている、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項3】
前記バリア連結装置
のT字形又は実質的にT字形の形態
は、第1部材を含み、第2部材は、前記第1部材の中心位置で又は前記第1部材の端部間の位置で、前記第1部材から外側に向かって横断方向に又は垂直に突出している、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項4】
前記バリア連結装置の前記連結手段は、前記第1バリア要素の前記端部の第1部分と前記第2バリア要素の前記端部の第1部分とを連結するための第1連結手段と、前記第1バリア要素の前記端部の第2部分と前記第2バリア要素の前記端部の第2部分とを連結するための第2連結手段と、を含み、前記第1連結手段及び前記第2連結手段は、
第1及び第2バリア要素の長手方向軸に垂直な又は横断方向の軸内に、離れた距離で設けられている、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項5】
前記第1連結手段及び前記第2連結手段は、
第1及び第2バリア要素の前記長手方向軸に平行な方向に離れた距離で設けられている、請求項
4に記載のバリアシステム。
【請求項6】
前記連結手段は、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、及び/若しくはほぞ、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、及び/又は止まり穴のうちの1つの形態であり、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、及び/若しくはほぞ、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、及び/若しくは止まり穴のもう一方の形態である前記取付手段と着脱可能に連結する、請求項
5に記載のバリアシステム。
【請求項7】
前記バリア連結装置は、利用時に
第1及び第2バリア要素に連結されると、
第1及び第2バリア要素の頂部と
第1及び第2バリア要素のベースとの間の全体に又は実質的に全体に延びる、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項8】
前記第1連結手段は、前記バリア連結装置を前記第1バリア要素に連結するための左第1連結手段と、バリア連結部を連結するための右第1連結手段と、を含み、前記第2連結手段は、前記バリア連結装置を前記第1バリア要素に連結するための左第2連結手段と、前記バリア連結装置を前記第2バリア要素に連結するための右第2連結手段と、を含む、請求項
4に記載のバリアシステム。
【請求項9】
前記第1部材は、前記第2部材の1つ、2つ、又は全ての側面から外側に向かって突出するような寸法のものである、請求項
3に記載のバリアシステム。
【請求項10】
前記第2部材は、前記第1部材に直接隣接して設けられた上部と、前記第1部材から距離を離して設けられた下部と、を含み、前記上部と前記下部との間に肩部分を作成するために、前記下部は前記上部よりも長さが短く、前記肩部
分は、利用時に、
第1及び第2バリア要素のそれぞれの
内部に設けられた1つ以上のリブ部材と係合するように配置されている、請求項
3に記載のバリアシステム。
【請求項11】
前記第2部材は、直線又は実質的に直線の形態である、請求項
3に記載のバリアシステム。
【請求項12】
1つ以上のスロット又はアパーチャは、利用時に前記1つ以上のスロット又はアパーチャ内にツール及び/又は持ち上げ器具を差し込むことを可能にするために、前記第1部材内に画定される、請求項
3に記載のバリアシステム。
【請求項13】
前記第1バリア要素及
び前記第2バリア要素は、同一の又は実質的に同一の形態である、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項14】
前記第1バリア要素及
び前記第2バリア要素はそれぞれ、利用時に地表面上に位置付けるためのベースと、前記ベースから外側に向かって突出した1つ以上のサイドインパクト壁と、前記ベースの反対側に設けられた頂部と、を有する、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項15】
アンカー手段は、利用時に前記バリア要素を地表面に固定することを可能にするために、前記バリア要素のベース上に設けられている又は前記バリア要素のベースと対応付けられている、請求項1に記載のバリアシステム。
【請求項16】
前記バリア連結装置の前記第2部材は、利用時に前記バリア要素に連結されると、完全に又は実質的に完全に前記バリア要素の前記中空部内に位置付けられるように配置される、請求項
3に記載のバリアシステム。
【請求項17】
請求項1に記載のバリアシステムと共に利用するためのバリア要素。
【請求項18】
請求項1に記載のバリアシステムと共に利用するためのバリア連結装置。
【請求項19】
バリアシステムを利用する方法であって、前記バリアシステムは、第1バリア要素及
び第2バリア要素であって、前記第1バリア要素及び前記第2バリア要素の少なくとも一部分は、中空
内部を有する、第1バリア要素及
び第2バリア要素を含み、前記方法は、前記第1バリア要素の端部と前記第2バリア要素の端部とを互いに組み合わせる工程と、バリア連結装置を利用して、前記第1バリア要素の前記端部と前記第2バリア要素の前記端部とを着脱可能に連結する工程であって、前記バリア連結装置は、前記第1バリア要素の前記端部
と前記第2バリア要素の前記端部とを
、第1及び第2のバリア要素のそれぞれに設けられた取付手段を使用して、互いに着脱可能に連結するために前記バリア連結装置上に設けられた又は前記バリア連結装置と対応付けられた連結手段を有し、
各バリア要素の前記中空内部は、前記バリア要素の端部に隣接して設けられており、前記バリア要素の頂部及び端部に、利用時に前記バリア連結装置の少なくとも一部の受け入れを可能にするための開口部を有し、前記バリア連結装置は、
T字形又は実質的にT字形の本体部分を備え、前記第1バリア要素
と前記第2バリア要素とを互いに着脱可能に連結するために、前記バリア連結装置の少なくとも一部を前記第1及び第2バリア要素の前記中空内部に差し込み可能であるように配置され、かつ寸法付けされて
おり、
前記バリア連結装置が、利用時に第1及び第2バリア要素と連結されると、前記バリア連結装置の少なくとも一部が第1及び第2バリア要素と重なり合って係合するように配置する工程と、前記バリア要素および前記バリア連結装置が、バリア要素に対するバリア連結装置の取り外しおよび/または挿入が、バリア要素の長手方向軸を横断する方向又はこれに垂直方向になるように配置される工程と、を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バリアシステム、バリア連結装置、バリア要素、及び/又はこれらを利用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の説明では、公道の衝突バリアの一部を形成するためのバリアシステム、バリア要素、及びバリア連結装置にほぼ限定して述べるが、当業者であれば、本発明は、任意の目的若しくは用途のための、又は任意の適切な表面上で利用するための、例えば、1以上の人、動物、及び/又は物体がバリアの一方の側からバリアの反対側に通過するのを止めるためのバリア、歩行者用バリア、標識が載置されたバリア、フェンスタイプのバリア、道路外バリア、及び/又は同様のものなどの、任意の種類のバリアを提供するために利用できることは理解されるであろう。
【0003】
利用時に、長尺状のバリア構造体又はシステムを形成するために、複数のバリア要素を、端部と端部とを繋ぎ合わせる手法で互いに連結することは知られている。このようなバリア構造体は、利用時に、必要に応じて度々配置すること及び/若しくは取り外すことを可能にするために自立させることができる若しくは地表面に一時的に固定することができるという点で仮設構造体とすることができる、又は利用時に地表面に固定的に取り付けられる恒久的な構造体とすることができる。
【0004】
仮設バリア要素の一例は、GB2403500号明細書に示されている。バリア要素は、第1端部から外側に向かって突出している上ほぞ連結部と、前記第1端部にあるバリアの中空内側部内に凹設された下ほぞ穴連結部とを含む、第1端部を有する。バリア要素の第2端部は、バリア要素の中空内側部内に凹設された上ほぞ穴連結部と、第2端部にあるバリア要素の中空内側部内に同じく凹設された下ほぞ連結部とを含む。第1バリア要素の第1端部は、利用時に、上及び下のほぞ穴部とほぞ連結部とを互いに係合させることにより、第2バリア要素の第2端部に接合される。その後、バリア要素を、端部と端部とを繋ぎ合わせる手法で接合し、長尺状のバリア構造体を形成することができる。
【0005】
このタイプの仮設バリア要素に関連する課題は、ほぞ穴連結部とほぞ連結部とを互いに係合させるために、第1バリア要素のほぞ穴連結部及びほぞ連結部を第2バリア要素の中空内側部に水平に摺動させる動きで差し込み、これに続いて、バリア要素のほぞ穴連結部とほぞ連結部とを係合させるために垂直方向の動きを行わなければならないことである。これは、バリア要素の重量のためクレーンで実施しなければならない。水平移動及び垂直移動中の係合を可能にするために必要な精度は複合的であり、かつ時間のかかるものである。したがって、このバリアは、例えば、公道の補修を行うための公道の限られた閉鎖期間中などの、仮設バリア構造体の迅速な据付けが必要な用途にとって理想的なものではない。
【0006】
加えて、バリア要素の第1端部から外側に向かって突出しているほぞ連結部により、バリア要素が比較的大きな量のスペースを占有することになり、したがって、バリア要素が、運搬するのに困難であり、かつ費用がかかるものになる。一般に、このようなバリア要素は、バリア要素の長さのせいで、開放平台型トラックの荷台上でしか運搬することができない。
【0007】
さらに、バリア要素を利用して長尺状のバリア構造体が形成されると、中間のバリア要素につながる全てのバリア要素を最初に取り外すことなく長尺状のバリア構造体から中間のバリア要素を取り外すことは不可能である。このことは、バリア要素の利用用途を制限する。
【0008】
加えて、バリア要素は、1つのバリア要素のほぞ穴連結部を隣接するバリア要素のほぞ連結部と適切に係合できるようにするために、1つの向きでしか利用できない。これにより、バリア要素を用いて長尺状のバリア構造体を形成する複雑さ及び難しさが増す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、上記の課題を克服するバリアシステムを提供することである。
【0010】
本発明の目的は、上記の課題を克服するバリア連結装置を提供することである。
【0011】
本発明の更なる目的は、上記の課題を克服する、バリアシステム及び/又はバリア連結装置と共に利用するためのバリア要素を提供することである。
【0012】
本発明の更に別の目的は、バリアシステム、バリア連結装置、及び/又はバリア要素を利用する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、第1バリア要素及び少なくとも第2バリア要素であって、第1及び第2バリア要素の少なくとも一部分は、中空内側部を有する、第1バリア要素及び少なくとも第2バリア要素と、利用時に第1バリア要素の端部を少なくとも第2バリア要素の端部に着脱可能に連結するためのバリア連結装置であって、前記バリア連結装置は、利用時に第1バリア要素及び少なくとも第2バリア要素のそれぞれへの着脱可能な取付けを可能にするように配置された、バリア連結装置上に設けられた又はバリア連結装置と対応付けられた連結手段を有し、バリア連結装置は、第1バリア要素と少なくとも第2バリア要素とを互いに着脱可能に連結するために、利用時にバリア連結装置の少なくとも一部を第1及び第2バリア要素の中空内部に差し込み可能であるように配置され、かつ寸法付けにされている、バリア連結装置と、を含む、バリアシステムが提供される。
【0014】
したがって、本発明は、利用時にバリア要素の端部間の直接係合を必要とするよりも、むしろ、バリア連結装置を利用して(すなわち、バリア連結装置は、バリア要素を互いに間接連結することを可能にするための中間部材として機能する。)、第1バリア要素の端部と第2バリア要素の端部とを互いに連結することを可能にするバリア連結装置を含むバリアシステムを提供する。これにより、いくつかの利点を提供する。
【0015】
第1に、利用時に第1バリア要素と第2バリア要素とを互いに連結する連結プロセスが大幅に簡略化され、それにより、バリア要素を互いに迅速かつ容易に接合すること可能にする。これは、利用時にバリア要素及びバリア連結装置が仮設バリアシステムの一部として設けられる場合に重要な利点である。しかしながら、必要であれば、本発明のバリアシステムは、また、恒久的なバリアシステムも形成できることに留意すべきである。
【0016】
バリア連結装置は、バリア連結装置を単一方向及び/又は垂直方向(すなわち、バリア要素又はバリア連結装置の長手方向軸を横断する又はこれに垂直な方向)にのみ移動させることによって、バリア連結装置をバリア要素より上の開始場所から単に落下させてバリア要素と係合させることにより、バリア要素に装着され得る。バリア連結装置は、必要であれば、装着/連結プロセス中に横方向又は水平移動を行うことができるが、いくつかの先行技術のバリアシステムのように、バリア要素を互いに連結する際に水平移動及び垂直移動の両方を必須要件としない。
【0017】
第2に、本発明のバリア連結装置は、連結装置を単一方向及び/又は垂直方向にのみ移動させることによって、2つの隣り合ったバリア要素に着脱可能に取り付けることができる又は着脱可能に連結することができるため、これにより、端部と端部とが接合された複数のバリア要素を備える長尺状のバリアシステムの中間部内のバリア要素を、必要に応じて交換すること及び/又は取り外すことを可能にする。これにより、装置、バリア要素、及び/又はバリアシステムを、いくつかの先行技術のバリアシステムに比べてはるかに広い範囲の用途に利用することを可能にする。
【0018】
加えて、本発明のバリア連結装置は、利用していない時にバリア要素から完全に取り外すことができるため、これにより、保管及び/又は運搬のためのバリア要素の全体的なサイズ及び/又は長さが低減される。したがって、バリア要素は、バリア要素の最外周囲又は端部を越えて外側に向かって突出したあらゆるバリア連結手段なしに提供され得る。これにより、バリア要素を、標準的な12フィートの輸送コンテナに収めることが可能になり、先行技術のバリアシステムのいくつかの場合のように、開放平台型トラックのみによる運搬を必要とすることはない。これにより、利用時にバリア要素の運搬及び/又は保管に伴うコストが低下する。
さらに、本発明のバリアシステム内のバリア要素は、互いに同一又は実質的に同一にすることができ、いくつかの先行技術のバリア要素にあるような特定の雄型端部バリア要素及び雌型端部バリア要素の要件はない。バリア連結装置はまた、2つの可能な向きで利用することができる。このことは、本発明のバリア要素及び/又はバリア連結装置は、端部と端部とを任意の向きで繋げて装着することができ、それにより、利用時に連結バリアを互いに連結するプロセスが大きく簡略化されることを意味する。
【0019】
一実施形態において、バリアシステムは、部品(すなわち、利用時に組み合わされて連結される別個の構成要素としてのバリア連結装置及びバリア要素)のキットとして提供され得る。
【0020】
一実施形態において、バリア連結装置は、利用時に連結されると、第1バリア要素と第2バリア要素との間に硬い又は実質的に硬い連結を設けるように配置されている。したがって、利用時にバリア連結装置がバリア要素に装着されると、2つのバリア要素の間に旋回移動又は摺動移動はない若しくは実質的にない。この実施形態では、好ましくは、バリア連結装置の少なくとも一部は、利用時に係合されたときのバリア要素に対するバリア連結装置の回転又はバリア要素の互いに対する回転を制限する又は防止するために、各バリア要素の2つ以上の壁又は対向する壁の間に位置付けられている。
【0021】
一実施形態において、バリア連結装置は、利用時に連結されると、第1バリア要素と第2バリア要素との間に旋回連結を提供するように配置されている。この実施形態では、好ましくは、バリア連結装置の少なくとも一部は、バリア要素上のある箇所と係合するように配置されており、バリア連結装置の少なくとも一部は、利用時に、この箇所を中心に旋回することができる。
【0022】
好ましくは、バリア要素の少なくとも中空内部は、各バリア要素の端部又は両方の端部に好ましくは直接隣接する。
【0023】
好ましくは、バリア要素の少なくとも中空内部は、バリア要素の頂部及びバリア要素の端部に、利用時にバリア連結装置の受け入れを可能にするための開口部を有する。
【0024】
好ましくは、バリア要素の頂部はバリアのベースの反対側にあり、バリアは、利用時に、ベースにおいて地表面上に位置付けられる。
【0025】
好ましくは、バリア要素の端部は、バリア要素の2つの側壁の間に設けられている。
【0026】
好ましくは、バリア要素の中空内部の頂部開口部と端部開口部とは、互いに流体連通する。
【0027】
好ましくは、バリア連結装置は、バリア連結装置の通常利用時にバリア要素から完全に取り外し可能な本体部分若しくは単一の本体部分を含む、又はバリア連結装置の通常利用時にバリア要素から完全に取り外し可能な本体部分若しくは単一の本体部分からなる。
【0028】
好ましくは、バリア連結装置の取り外しは、バリア連結装置がバリア要素に装着されるときと反対方向(すなわち、バリア要素の長手方向軸を横断する又は平行な方向)である。
【0029】
好ましくは、バリア連結装置は、バリア連結装置が第1及び第2バリア要素から離れた距離にあり得る係脱又は非利用場所から、バリア連結装置が第1及び第2バリア要素に連結される係合又は利用場所に移動可能である。
【0030】
好ましくは、バリア連結装置は、利用時に第1及び第2バリア要素と連結されると、装置の少なくとも一部が第1及び第2バリア要素と重なり合って係合するように配置される。
【0031】
好ましくは、バリア連結装置又はバリア連結装置の本体部分は、T字形又は実質的にT字形の形態である。例えば、バリア連結装置又は本体部分は、第1すなわちヘッド部材と、第1すなわちヘッド部材の中心の場所で又は第1すなわちヘッド部材の端部の間で第1すなわちヘッド部材から外側に向かって突出した第2すなわちネック部材と、を含み得る。
【0032】
好ましくは、第2すなわちネック部材は、第1すなわちヘッド部材に垂直に又は横断的に突出している。
【0033】
好ましくは、連結手段は、バリア連結装置の下面若しくはバリア対向表面上に提供され、又はバリア連結装置の下面若しくはバリア対向表面と対応付けられ、利用時にバリア連結装置の下面を前記バリア要素に向かって垂直又は実質的に垂直方向に移動させることによって、バリア要素との係合状態に、更に好ましくは、バリア要素上の取付手段との係合状態に移行することができる。
【0034】
一実施形態において、バリア連結装置の連結手段は、利用時に、第1バリア要素の端部の第1部分と第2バリア要素の端部の第1部分とを連結するための第1連結手段と、利用時に、第1バリア要素の端部の第2部分と第2バリア要素の端部の第2部分とを連結するための第2連結手段と、を含む。
【0035】
好ましくは、第1連結手段は、利用時に、バリア要素の端部上に設けられた第1取付手段と連結する。
【0036】
好ましくは、第2連結手段は、利用時に、バリア要素の端部上に設けられた第2取付手段と連結する。
【0037】
好ましくは、第1連結手段と第2連結手段は、バリア連結装置上に離れた距離で設けられており、更に好ましくは、バリア連結装置上の垂直又は直立軸内に離れた距離で設けられている。
【0038】
好ましくは、第1取付手段と第2取付手段は、バリア要素上に離れた距離で設けられており、更に好ましくは、バリア要素上の垂直又は直立軸内に離れた距離で設けられている。
【0039】
好ましくは、第1連結手段と第2連結手段は、バリア連結装置上の、バリア要素若しくはバリア連結装置の長手方向軸に垂直な又はバリア要素若しくはバリア連結装置の長手方向軸を横断する軸内に離れた距離で設けられている。
【0040】
好ましくは、第1取付手段と第2取付手段は、バリア要素上の、バリア要素の長手方向軸に垂直な又はバリア要素の長手方向軸を横断する軸内に離れた距離で設けられている。
【0041】
更に好ましくは、第1連結手段と第2連結手段は、バリア連結装置上の、水平軸又は実質的に水平軸内に離れた距離で設けられている。
【0042】
更に好ましくは、第1取付手段と第2取付手段は、バリア要素上の、水平軸又は実質的に水平軸内に離れた距離で設けられている。
【0043】
好ましくは、第1連結手段と第2連結手段は、バリア連結装置上に、バリア連結装置及び/又はバリア要素の長手方向軸に平行な方向に離れた距離で設けられている。
【0044】
好ましくは、第1取付手段と第2取付手段は、バリア要素上に、バリア要素の長手方向軸に平行な方向に離れた距離で設けられている。
【0045】
好ましくは、第1連結手段は、利用時に、バリア連結装置を第1バリア要素及び/又は第2バリア要素の第1部分若しくは第1取付手段に着脱可能に取り付けることを可能にする任意の手段又は機構である。
【0046】
好ましくは、第2連結手段は、利用時に、バリア連結装置を第1バリア要素及び/又は第2バリア要素の第2部分若しくは第2取付手段に着脱可能に取り付けることを可能にする任意の手段又は機構である。
【0047】
好ましくは、連結手段は、利用時に、バリア要素上に設けられた取付手段と着脱可能に係合可能である又は着脱可能に連結される。
【0048】
好ましくは、バリア連結装置の第1連結手段は、バリア要素又は各バリア要素の第1取付手段と係合可能である。
【0049】
好ましくは、バリア連結装置の第2連結手段は、バリア要素又は各バリア要素の第2取付手段と係合可能である。
【0050】
一実施形態において、連結手段は、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、及び/若しくはほぞ、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、及び/又は止まり穴のうちの1つの形態であり、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、及び/若しくはほぞ、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、及び/若しくは止まり穴のもう一方の形態である取付手段と着脱可能に連結する。
【0051】
一実施形態において、第1連結手段又は機構は、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ、及び/若しくは同様のもの、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/若しくは同様のもののうちの1つであり、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ、及び/若しくは同様のもの、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/若しくは同様のもののもう一方の形態である第1取付手段と係合可能である。
【0052】
一実施形態において、第2連結手段又は機構は、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ、及び/若しくは同様のもの、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/若しくは同様のもののうちの1つであり、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ、及び/若しくは同様のもの、又は1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/若しくは同様のもののもう一方の形態である第2取付手段と係合可能である。
【0053】
第1連結手段又は機構は、第2連結手段又は機構と同じ又は実質的に同じであり得る。あるいは、第1連結手段又は機構は、第2連結手段又は機構と異なり得る又は実質的に異なり得る。
【0054】
第1取付手段又は機構は、第2取付手段又は機構と同じ又は実質的に同じであり得る。あるいは、第1取付手段又は機構は、第2取付手段又は機構と異なり得る又は実質的に異なり得る。
【0055】
好適な実施形態では、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ及び/又は同様のものは、第1バリア要素及び/又は第2バリア要素の第1部分及び/若しくは第2部分上に設けられている、又はこれと対応付けられている。
【0056】
好適な実施形態では、1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものは、バリア連結装置上に設けられている又はバリア連結装置と対応付けられている。
【0057】
好ましくは、1つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ及び/又は同様のものは、利用時に、バリア要素及び/又はバリア連結装置から、バリア要素の長手方向軸に対して垂直な、実質的に垂直な、又はこれを横断する方向に、外側に向かって突出するように配置されている。
【0058】
好ましくは、バリア連結装置の1つ以上の凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものの開口部を通る中心軸線は、凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものの平坦開口部に垂直である、実質的に垂直である、又はこれを横断し、かつ利用時に、バリア要素の長手方向軸に垂直である、実質的に垂直である、又はこれを横断する。
【0059】
好ましくは、連結手段、第1連結手段又は機構、第2連結手段又は機構、又は取付手段は、2つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ、凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものを含む。
【0060】
一実施形態において、連結手段、第1連結手段又は機構、又は取付手段は、安全ボルト構成又は安全ピンを含む。安全ボルト構成又は安全ピンは、利用時にバリア連結装置をバリア要素上にボルト留めする又は更に固設することを可能にする。
【0061】
好ましくは、安全ボルト構成又は安全ピンは、2つ以上のピン、ボス、突出部材、ほぞ、凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものの間に設けることができ、2つ以上のピン、ボス、突出部材、ほぞ、凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものと横方向に及び/又は直線的に整列させて設けることができる。
【0062】
好ましくは、第1連結手段若しくは機構及び/又は第2連結手段若しくは機構の2つ以上のピン、ボス、ねじ、ボルト、突出部材、ほぞ、凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/又は同様のものは、互いに離れた距離で設けられている。更に好ましくは、これらは利用時にバリア連結装置又はバリア要素の長手方向軸に平行な方向に離れた距離にある。
【0063】
一実施形態において、第1連結手段又は機構は、バリア連結装置の頂部に、バリア連結装置の頂部に隣接して、又はバリア連結装置の頂部に向かって、更に好ましくは、少なくとも、バリア連結装置の頂部部分の下面上(すなわち、利用時に装着されたときにバリア要素の方に面する表面上)に設けられている。
【0064】
一実施形態において、第2連結手段又は機構は、バリア連結装置のベースに、バリア連結装置のベースに隣接して、又は、バリア連結装置のベースに向かって、更に好ましくは、少なくとも、バリア連結装置のベース部分の下面上(すなわち、利用時に装着されたときにバリア要素の方に面する表面上)に設けられている。
【0065】
好ましくは、利用時に連結装置がバリア要素に接合されると、バリア連結装置の頂部は、バリア要素の頂部に位置付けられる、バリア要素の頂部に当接する、又はバリア要素の頂部に隣接する。
【0066】
好ましくは、バリア連結装置のベースは、利用時に連結装置がバリア要素に接合されると、バリア要素のベースに位置付けられる、バリア要素のベースに当接する、又はバリア要素のベースに隣接する。
【0067】
したがって、一実施形態において、バリア連結装置は、バリア要素の頂部とバリア要素のベースとの間の全体に又は実質的に全体に延びる。
【0068】
好ましくは、バリア連結装置によって互いに接合される2つのバリア要素の端部は、バリア連結装置が装着される前に互いに当接関係にされる。
【0069】
好ましくは、利用時、バリア連結装置によって互いに接合された2つのバリア要素のサイドインパクト壁は、互いに面一又は実質的に面一である。
【0070】
一実施形態において、バリア連結装置は、対称又は実質的に対称な形態である。これにより、利用時に連結装置をバリア要素の端部に、2つの可能な向きのいずれか1つで取り付けることを可能にする。例えば、バリア連結装置は、垂直軸を中心に対称であり得る。しかしながら、必要であれば、バリア連結装置は、非対称な形態とすることができる。例えば、バリア連結装置は、垂直軸及び/又は水平軸を中心に非対称とすることができる。
【0071】
好ましくは、バリア連結装置の第1連結手段又は機構は、2つの連結部分、すなわち、左第1連結部分及び右第1連結部分を含む。左及び右に言及する場合、第1バリア要素の第1連結部分又は第2バリア要素の第1連結部分を同様に意味し得ることは理解されるであろう。
【0072】
好ましくは、左連結部分及び右連結部分は、バリア連結装置の反対端部に又はバリア連結装置の反対端部に隣接して設けられている。
【0073】
好ましくは、バリア連結装置の第2連結手段又は機構は、2つの連結部分、すなわち、左第2連結部分及び右第2連結部分を含む。左及び右に言及する場合、第1バリア要素の第2連結部分又は第2バリア要素の第2連結部分を同様に意味し得ることは理解されるであろう。
【0074】
好ましくは、第1連結手段又は機構の左連結部分と右連結部分とは、互いに離れた距離にある。
【0075】
第1連結手段又は機構の左連結部分と右連結部分とは、互いに同じであり得る又は異なり得る。
【0076】
好ましくは、第2連結手段又は機構の左連結部分と右連結部分とは、互いに離れた距離にある。
【0077】
第2連結手段又は機構の左連結部分と右連結部分とは、互いに同じであり得る又は異なり得る。
【0078】
前述のように、バリア連結装置又はバリア連結装置の本体部分は、第2部材すなわちネック部と、第1部材すなわちヘッド部と、を含む。
【0079】
好ましくは、第1部材すなわちヘッド部は、第2部材すなわちネック部の端部に位置付けられており、第2部材すなわちネック部の端部から外側に向かって突出している。
【0080】
好ましくは、第1部材すなわちヘッド部は、第2部材すなわちネック部の少なくとも1つの側面、好ましくは両側面から側方に外側に向かって突出している。
【0081】
好ましくは、第1部材すなわちヘッド部の寸法は、第2部材すなわちネック部の全ての側面から外側に向かって突出するようなものである。
【0082】
好ましくは、第1連結手段は、第1部材すなわちヘッド部上に設けられている又は第1部材すなわちヘッド部と対応付けられている。
【0083】
好ましくは、第1連結手段の左連結部分は、第2部材すなわちネック部の一方の側面から側方に外側に向かって突出している第1部材すなわちヘッド部の一部上に設けられている、又はこれと対応付けられている。
【0084】
好ましくは、第1連結手段の右連結部分は、第2部材すなわちネック部の更に別の側面から、更に好ましくは、左連結部分が設けられる又は対応付けられる第1部材すなわちヘッド部の一部の反対側の側面から側方に外側に向かって突出している第1部材すなわちヘッド部の一部上に設けられている、又はこれと対応付けられている。
【0085】
一実施形態において、第2部材すなわちネック部の2つ以上の外壁は、直線又は実質的に直線の形態である。例えば、第2部材すなわちネック部は、直方体の形状であり得る。
【0086】
好ましくは、第2部材すなわちネック部は、利用時にそれらが位置付けられるバリア部材のサイドインパクト壁の少なくとも一部、好ましくは、サイドインパクト壁の上部に平行である又は実質的に平行であるように配置された前壁及び後壁を含む。
【0087】
好ましくは、第2部材すなわちネック部は、第2部材ネック部の前壁と後壁との間に位置付けられた反対を向いた端壁を含む。反対を向いた端壁は、利用時にバリアコネクタ装置を形成するために利用される材料の量を低減するために、1つ以上のアパーチャ又はスロットを含み得る。
【0088】
一実施形態において、バリア連結装置の第2部材すなわちネック部は、第1部材すなわちヘッド部に直接隣接して設けられた上部と、第1部材すなわちヘッド部から離れた距離にある下部と、を含む。
【0089】
好ましくは、第2部材すなわちネック部の下部は、第2部材すなわちネック部の長手方向軸に平行な方向の長さが上部と比較して短い。
【0090】
好ましくは、階段すなわち肩部分は、上部と下部との間に設けられている。
【0091】
好ましくは、階段すなわち肩部分は、利用時に、バリア要素のそれぞれの内部内に設けられた1つ以上のリブ部材と係合するように配置されている。
【0092】
好ましくは、第2連結手段は、第2部材すなわちネック部上に、更に好ましくは、第1部材すなわちヘッド部に設けられた端部に対向する第2部材すなわちネック部の端部又はベースに設けられている、又はこれと対応付けられている。
【0093】
好ましくは、第1部材すなわちヘッド部は、頂壁と、ベース壁と、側壁と、端壁とを含む箱状の形態である。
【0094】
好ましくは、第1部材すなわちヘッド部は、1つ以上のスロット又はアパーチャを含み、1つ以上のスロット又はアパーチャ内にツール及び/又は持ち上げ器具を差し込むことを可能にする。例えば、これにより、ツールを、利用時に第1連結手段及び/又はバリア要素の第1取付手段と係合したときに、第1連結手段及び/又はバリア要素の第1取付手段と接触させることを可能にする。例えば、ツールは、利用時に、連結手段又は取付手段のボルト若しくはボスと対応付けられたナットを締めるために利用され得る。持ち上げ器具は、利用時にバリア連結装置をバリア要素に連結するためにバリア連結装置を下降及び上昇させるために利用され得る。
【0095】
一実施形態において、バリア連結装置の第2部材は、直線又は実質的に直線の形態である。
【0096】
好ましくは、第2部材すなわちネック部は、離れた距離で設けられた、少なくとも2つの反対を向いた側壁を含む。
【0097】
好ましくは、1つ以上のリブ部材は、2つの反対を向いた側壁間に設けられており、2つの反対を向いた側壁に強度及び剛性を提供する。
【0098】
好ましくは、少なくとも第1バリア要素と第2バリア要素は、同一の又は実質的に同一の形態である。
【0099】
好ましくは、第1バリア要素及び/又は第2バリア要素は、ベース部と、ベース部から上向きに及び外側に向かって突出する1つ以上のサイドインパクト壁と、トップ部と、を有する。
【0100】
好ましくは、ベース部は、利用時にバリア要素が設けられる地表面上に又はこれに隣接して位置付けるためのものである。
【0101】
好ましくは、トップ部はベース部の反対側にあり、利用時にバリア要素が位置付けられる地表面から離隔した/上方に離れた距離にあるように配置される。
【0102】
好ましくは、第1バリア要素及び第2バリア要素はそれぞれ、第1端部及び第2端部を有する。
【0103】
好ましくは、各バリア要素の第1端部は、バリア要素の第2端部の反対側にある。
【0104】
好ましくは、トップ部は、バリア要素の第1端部及び/又は第2端部間の全体には延びず、前記バリア要素の前記第1端部及び/又は第2端部からある距離セットバックしている。サイドインパクト壁の頂部の、トップ部を有しないバリア要素の一部は、利用時にバリア連結装置の一部をバリア要素に位置付けること、好ましくは、利用時にバリア連結装置の第1部材すなわちヘッド部の一部を位置付けることを可能にするためである。
【0105】
好ましくは、バリア要素は、中空の又は実質的に中空の形態である。
【0106】
好ましくは、各バリア要素は、互いに離れた距離で位置付けられた2つのサイドインパクト壁を有する。
【0107】
一実施形態において、サイドインパクト壁は、バリア要素のベース部及び/又はトップ部に垂直に又は実質的に垂直に配置されている。
【0108】
一実施形態において、サイドインパクト壁は、下部及び上部を含む又は下部及び上部からなる。下部はベース部に隣接し、上部は、バリア要素のトップ部に隣接する。
【0109】
好ましくは、下部のサイドインパクト壁は、ベース部からトップ部に向かって狭まるテーパを有する。
【0110】
好ましくは、下部のサイドインパクト壁の角度は、上部のサイドインパクト壁の角度と異なる。
【0111】
一実施形態において、上部のサイドインパクト壁は、ベース部端部からトップ部端部に向かって狭まるテーパを有する。
【0112】
一実施形態において、上部のサイドインパクト壁は、トップ部に垂直に又は実質的に垂直に、外側に向かって又は下方に突出する。
【0113】
好ましくは、上部のサイドインパクト壁は、利用時に、垂直方向又は実質的に垂直方向に配置される。
【0114】
好ましくは、階段部分は、サイドインパクト壁の下部と上部との間に設けられている。
【0115】
好ましくは、階段部分は、下部及び上部に対して傾斜している又は角度を付けて設けられている。
【0116】
一実施形態において、バリア要素のトップ部に隣接するサイドインパクト壁の端部は、外側に向かって延びるフランジを備える。
【0117】
好ましくは、トップ部は、サイドインパクト壁及び/若しくは外側に向かって延びるフランジに接合されている、サイドインパクト壁及び/若しくは外側に向かって延びるフランジに着脱可能に取り付けられている、又はサイドインパクト壁及び/若しくは外側に向かって延びるフランジと一体である。
【0118】
一実施形態において、ベース部と、インパクト側壁と、トップ部とは、一体的に形成されている。
【0119】
好ましくは、トップ部は、バリア要素の1つ以上のサイドインパクト壁の少なくとも1つの側面から外側に向かって突出しており、更に好ましくは、サイドインパクト壁の両側面から外側に向かって突出している。
【0120】
好ましくは、肩部は、サイドインパクト壁から外側に向かって突出しているトップ部の下面とサイドインパクト壁との間に画定される。好ましくは、この肩部は、車両がバリア要素と衝突後、車両の垂直方向の移動を制限するように機能する。
【0121】
好ましくは、バリア連結装置の第1部材すなわちヘッド部は、利用時にバリア要素に装着されると、バリア要素のトップ部の表面と面一又は実質的に面一になるように配置されている。
【0122】
一実施形態において、アンカー手段又はアンカー機構は、利用時に、バリア要素が利用される地表面にバリア要素を固定することを可能にするために、バリアのベース部要素上に設けられている又はバリアのベース部要素と対応付けられている。
【0123】
好ましくは、アンカー手段又はアンカー機構は、ベース部の長さに沿った任意の1つ以上の箇所に、更に好ましくは、バリア要素の長手方向軸に平行な軸に沿ったベース部上の複数の箇所に設けられている。
【0124】
例えば、アンカー手段又はアンカー機構は、バリア要素の端部に、バリア要素の端部から離れた距離に、バリア要素の長さに沿った中間若しくは中心箇所に、及び/又は同様のものに設けられ得る。
【0125】
好ましくは、アンカー手段又はアンカー機構は、1つ以上のアパーチャ、貫通穴、スロット、チャネル、アンカーボルト、ピン、ねじ、及び/若しくは同様のもののいずれか又は任意の組み合わせを含む。
【0126】
一実施形態において、ベース部は、1つ以上のサイドインパクト壁の少なくとも1つの側面、更に好ましくは、サイドインパクト壁の両側面から外側に向かって突出している。
【0127】
一実施形態において、アンカー手段又はアンカー機構は、サイドインパクト壁から外側に向かって突出しているベース部の一部に設けられている。
【0128】
好ましくは、アンカー手段又はアンカー機構は、サイドインパクト壁の両側面から外側に向かって突出しているベース部の反対の箇所に又は実質的に反対の箇所に設けられている。
【0129】
好ましくは、1つ以上の凹みはベース部内に画定され、アンカー手段又はアンカー機構は、1つ以上の凹み内に、好ましくは、1つ以上の凹みのベース壁内に設けられている。
【0130】
好ましくは、ベース部内の1つ以上の凹みは、トップ部に向かってかつ利用時にバリア要素が位置付けられる地表面と反対に面する少なくとも1つの開口部を有するように配置されている。更に好ましくは、この開口部は、1つ以上の凹みのベース壁の反対側にある又は実質的に反対側にある。
【0131】
好ましくは、ベース部内の1つ以上の凹みは、サイドインパクト壁から外側に面する少なくとも1つの開口部を有するように配置されており、利用時に、この開口部から、ベース部が外側に向かって突出する。
【0132】
一実施形態において、アンカー手段は、ベースアンカー部分と直立アンカー部分とを有するアンカー要素を含む。
【0133】
好ましくは、アンカー要素は、バリア部材の中空空洞部内に少なくとも部分的に位置付け可能である。
【0134】
好ましくは、ベースアンカー部分は、ベース部内に画定される1つ以上の凹み内に着座し、直立アンカー部分は、バリア部材の中空空洞部内に位置付けられる。
【0135】
好ましくは、アンカー機構は、ベースアンカー部分内に画定される。
【0136】
好ましくは、ベースアンカープレートは、プレート若しくはプレート状部材、又はトレイ若しくはトレイ状部材を含む。
【0137】
好ましくは、バリア要素の取付手段は、バリア要素の最外周囲又は寸法内に少なくとも部分的に又は完全に凹設されている。
【0138】
好ましくは、各バリア要素は、利用時の、バリア連結装置の第1連結手段との着脱可能な取付けのための第1取付手段又は機構を備える。
【0139】
好ましくは、各バリア要素は、利用時の、バリア連結装置の第2連結手段との着脱可能な取付けのための第2取付手段又は機構を備える。
【0140】
好ましくは、第1取付手段又は機構は、バリア要素の端部若しくは第1端部に設けられている、又はバリア要素の端部若しくは第1端部に隣接して設けられている。
【0141】
好ましくは、第1取付手段又は機構は、バリア要素の端部又は第1端部から離れた距離に設けられている。
【0142】
好ましくは、第1取付手段又は機構は、バリア要素のトップ部上に設けられている、バリア要素のトップ部に隣接する、若しくはバリア要素のトップ部と対応付けられている、又はバリアのベース部要素と対応付けられたサイドインパクト壁の端部の反対側にあるサイドインパクト壁の端部にある。
【0143】
好ましくは、第2取付手段又は機構は、バリアのベース部要素上に設けられている、バリアのベース部要素に隣接する、若しくはバリアのベース部要素と対応付けられている、又はバリア要素のトップ部と対応付けられたサイドインパクト壁の端部の反対側にあるサイドインパクト壁の端部にある。
【0144】
好ましくは、第2取付手段又は機構は、バリア要素の端部若しくは第1端部に設けられている、又はバリア要素の端部若しくは第1端部に隣接して設けられている。
【0145】
好ましくは、第2取付手段又は機構は、バリア要素の端部又は第1端部から離れた距離に設けられている。
【0146】
好ましくは、第2取付手段又は機構は、バリアのベース部要素上に設けられている又はバリアのベース部要素と対応付けられており、かつバリア要素の中空領域内にある。
【0147】
好ましくは、第1取付手段若しくは機構及び/又は第2取付手段若しくは機構は、1つ以上のピン、ボス、突出部材、相互係合部材、ほぞ、凹み、チャネル、アパーチャ、止まり穴、及び/若しくは同様のもののいずれか又は任意の組み合わせを含む。
【0148】
好ましくは、第1取付手段は、利用時に第1連結手段を第1取付手段に係合させることにより、バリア連結装置の頂壁がバリア要素のトップ部の頂壁と面一又は実質的に面一になるように配置されている。
【0149】
好ましくは、バリア連結装置の第2部材すなわちネック部は、完全に又は実質的に完全に、バリア要素の端部にあるバリア要素の中空領域内に位置付けられるように配置されている。
【0150】
一実施形態において、1つ以上の足部材は、利用時にバリア要素を地表面上で支持することを可能にするために、バリアのベース部要素上に設けられている又はバリアのベース部要素と対応付けられている。
【0151】
好ましくは、足部材は、バリアのベース部要素の下面上に、離隔した間隔で設けられている。
【0152】
好ましくは、バリア要素の第2端部は、ボルト式ジョイントを備え得る、バリア要素の第1端部と同じであり得る、及び/又はそれ以外の連結手段を備え得る。
【0153】
好ましくは、複数のバリア要素は、端部と端部とを繋げた構成で提供され、長尺状のバリア構造体又はシステムを作成する。複数のバリア連結装置を提供することができ、各バリア連結装置は、2つの隣接するバリア要素の間に提供される。
【0154】
本発明の一態様によれば、バリアシステムで利用するためのバリア連結装置が提供される。
【0155】
本発明の更なる態様によれば、バリアシステムで利用するためのバリア要素が提供される。
【0156】
本発明の一態様によれば、バリアシステムを利用する方法であって、前記バリアシステムは、第1バリア要素及び少なくとも第2バリア要素であって、第1及び第2バリア要素の少なくとも一部分は、中空内側部を有する、第1バリア要素及び少なくとも第2バリア要素を含み、当該方法は、第1バリア要素の端部と第2バリア要素の端部とを互いに組み合わせる工程と、バリア連結装置を利用して、第1バリア要素の端部と第2バリア要素の端部とを着脱可能に連結する工程であって、前記バリア連結装置は、第1バリア要素の端部と少なくとも第2バリア要素の端部とを互いに着脱可能に連結するためにバリア連結装置上に設けられた又はバリア連結装置と対応付けられた連結手段を有し、バリア連結装置は、第1バリア要素と少なくとも第2バリア要素とを互いに着脱可能に連結するために、バリア連結装置の少なくとも一部を第1及び第2バリア要素の中空内部に差し込み可能であるように配置され、かつ寸法付けされている、工程と、を含む、方法が提供される。
【0157】
本発明の更なる態様によれば、バリア連結装置、バリアシステム、及び/又はバリア要素を利用する方法が提供される。
【0158】
ここで、本発明の実施形態を、以下の図を参照しながら記載する。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【
図1a-e】本発明の一実施形態によるバリア要素の、それぞれ、斜視図、平面図、側面図、ベース平面図、及び端部図を示す。
【
図2a-f】本発明の一実施形態によるバリア連結装置の、それぞれ、斜視図、平面図、側面図、ベース平面図、第1端部図、及び第2端部図を示す。
【
図3a-e】
図1a~
図1eのバリア要素に接合された
図2a~
図2fのバリア連結装置の、それぞれ、斜視図、平面図、側面図、ベース平面図、及び端部図を示す。
【
図4a-e】本発明の更なる実施形態によるバリア連結装置の、それぞれ、平面図、側面図、第1端部図、第2端部図、及びベース平面図を示す。
【
図5a-c】本発明の一実施形態によるアンカー要素の斜視図、端部図、及び側面図を示す。
【
図6a-b】本発明の一実施形態によるバリアの一部の、それぞれ、斜視図及び平面図を示す。
【
図7a-b】本発明の更なる実施形態によるバリアの一部の、それぞれ、斜視図及び平面図を示す。
【
図8a-b】本発明の一実施形態によるバリア連結装置を介して互いに接合された2つのバリア部材の、それぞれ、斜視図及び平面図を示す。バリア連結装置の頂面は、それが接合されているバリア部材の頂面と面一であり、それにより、単一の連続的なバリア構造体の外観を作成していることが分かる。
【発明を実施するための形態】
【0160】
図1a~
図3eを参照すると、バリア連結装置6によって端部と端部とが互いに間接的に連結された少なくとも第1及び第2バリア要素4(明確にする目的で1つのバリア要素の一部のみを示す。)を含むバリアシステム2が示される。
【0161】
システムの各バリア要素4は、典型的には、同一の形態であるため、端部と端部とを任意の向きで繋げて利用することができ、それによって、バリア要素を組み立てるプロセスを従来のバリアシステムに比べて大幅に容易にする。しかしながら、必要であれば、異なるバリア要素をシステムで利用することはできる。
【0162】
各バリア要素4は、ベース部8と、ベース部から上向きに突出した2つのサイドインパクト壁10、12と、ベース部8と反対側のサイドインパクト壁の端部に位置するトップ部14と、を有する。バリア要素は、第1端部16及び第2端部(図示せず)を有する。第2端部は、第1端部と同一の形態であり得る、又は例えばボルト式ジョイントなどの任意の従来のタイプのバリア連結手段を含み得る。
【0163】
図示される例では、ベース部8とトップ部14は、2つのサイドインパクト壁と一体的に形成されているが、ベース部及び/又はトップ部を、例えば、溶接、ボルトにより及び/又は何らかの他の適切な接合手段を利用して、サイドインパクト壁に接合することができることは理解されるであろう。
【0164】
ベース部8は、典型的には、各サイドインパクト壁10、12からそれぞれ側方に外側に向かってに突出しているプレート部材18、18’を含む。各プレート部材18、18’は、典型的には長尺状の形態であり、バリア要素4の長手方向軸に平行に配置されている。各プレート部材18、18’は、典型的には、平坦な形態である。成形済み縁部がバリア要素上に露出しないようにするために、フランジ状の又はU字形の端部20、20’が、任意選択的に、プレート部材18、18’の最も外側の長手方向縁部に設けられ得る。
【0165】
凹み22、22’は、プレート部材18、18’内の反対の位置に、バリア要素4の第1端部16から離れた距離で画定される。凹み22、22’は、利用時にバリア要素を地表面に固定するためのアンカー手段を位置付けるためのものである。アンカー手段用の凹みは、利用時に地表面へのバリア要素の固定を提供するために、ベース部8の長さに沿った任意の1つ以上の場所に位置付けることができることに留意されるべきである。例えば、アンカー手段は、バリア要素の第1端部に直に、ベース部の長さに沿った中間の若しくは中心の場所に、及び/又は同様の場所に設けられ得る。
【0166】
より具体的には、各凹み22、22’はベース壁24を有し、ベース壁24はベースプレート26によって形成され、ベースプレート26は、バリア要素4の長手方向軸に垂直に位置付けられており、バリア要素の両サイドインパクト壁10、12から外側に向かって突出している。この例のアンカー手段は、各凹み22、22’のベース壁24内に画定されたスロット28を含む。スロット28は、利用時にスロット28内にアンカーピン(図示せず)を位置付けるためのものである。各凹み22、22’は、プレート部材18、18’の壁内に画定される、利用時にバリア要素が位置付けられる地表面と反対を向いた第1の開口部と、プレート部材18、18のフランジ状の縁部20、20’内に画定される、バリア要素のサイドインパクト壁と反対を向いた第2の開口部と、を有する。
【0167】
足部材30もまた、利用時にバリア要素4を地表面上で支持するために、ベース部8の下面上に設けられ得る。足部材30は、典型的には、ベース部8を地表面より上のある距離に上昇させるために、バリア要素の長さに沿って離隔した間隔で設けられている。図では、足部材は、バリア要素の長手方向軸を横断して配置されているが、任意の必要な配置で設けることができる。
【0168】
サイドインパクト壁10、12はそれぞれ、下方部32及び上方部34を有する。下方部32は、ベース部8に隣接し、ベース部8から上向きに及び外側に向かって突出している。下方部32は、トップ部14に向かって狭まるテーパを有する。
【0169】
上方部34は、トップ部14から下向き及び下方に突出している。上方部34は、垂直方向に配置されており、かつトップ部14に垂直である。
【0170】
サイドインパクト壁10、12は、互いに離れた距離にあり、それらの間に中空バリア内部を画定する。図では、サイドインパクト壁10、12の上方部34は互いに平行である。
【0171】
サイドインパクト壁の長さは、バリア要素の長手方向軸に平行に配置されている。
【0172】
階段部36は、下方部32と上方部34との間に画定される。
【0173】
バリア要素のトップ部14は、バリアのベース部に平行に配置された頂面40と、サイドインパクト壁の上方部34に平行に配置された側壁42と、を有する。トップ部14は、バリア要素の長手方向軸に平行に配置されている。
【0174】
トップ部14は、バリア要素のトップ全体に沿って設けられておらず、サイドインパクト壁の上端部でバリア要素内に凹設された第1取付手段46へのアクセスを可能にするために、第1端部16からの距離を終了している。
【0175】
外側に向かって延びるフランジ38、38’は、サイドインパクト壁10、12の上端部に、トップ部14が存在しない第1端部16に隣接して設けられている。フランジ38、38’は、利用時にバリア連結装置の下面との係合を可能にするためである。
【0176】
アパーチャ44は、利用時に、アパーチャ44にクレーンのフック又はリフト用アタッチメントを取り付けることを可能にするために、頂面40の長さに沿って離隔した間隔で配置されている。
【0177】
バリア要素は、利用時に、バリア連結装置6上に設けられた第1及び第2連結手段50、52への着脱可能な取付けを可能にするための第1及び第2取付手段46、48を含む。
【0178】
より具体的には、第1取付手段46は、取付プレート56上に離れた距離で設けられた2つの上向きに突出したピン部材54を含む。取付プレート56は、第1端部16に隣接するサイドインパクト壁の上端部において、2つのサイドインパクト壁10、12間で接合されている。ピン部材54は、サイドインパクト壁の端部より上に上向きに、しかし、トップ部14の頂面の高さより下に突出している。
【0179】
ピン部材54の長手方向軸は、バリア要素4の長手方向軸に垂直に配置されている。この例では、ピン部材54のスペーシングは、バリア要素の長手方向軸に平行な軸に沿って配置されているが、利用時にピン部材がバリア連結装置との取付けを可能にする限りは、任意の数及び/又は配置のピン部材を設けることができる。
【0180】
これに加えて、以下に更に詳細に記載されるように、第1取付手段は、安全ロックボルト、又は上向きに突出したボス51の形態の、上向きに突出したボス51と対応付けられたロックボルト53を備えるロック可能な係合手段と、取付プレート56内に画定される2つのアパーチャ55と、を含み得る。
【0181】
第2取付手段48は、取付プレート60上に離れた距離で設けられた3つの上向きに突出したピン部材58を含む。取付プレート60は、ベース部8に隣接するサイドインパクト壁の端部において、2つのサイドインパクト壁10、12間で接合されている。取付プレート60及び突出したピン部材58は、バリア要素4の第1端部16で、バリア要素4の内部内に位置付けられている。
【0182】
第2取付手段48は第1取付手段46と比べると、バリア要素の第1端部16により近接して位置付けられていることに留意されたい。第1取付手段46は、第1端部16から相対的にセットバックされている。したがって、第1取付手段46は、第2取付手段48から部分的に又は完全にオフセットしており、それにより、利用時に、バリア連結装置をバリア要素上に垂直方向に単に落下させることによる、バリア要素へのバリア連結装置6の簡単な設置を可能にする。同じ単純な垂直動作を逆向きに行い、利用時にバリア要素からのバリア連結装置の取外しを可能にすることができる。
【0183】
バリア連結装置6は、第1部材すなわちヘッド部70と、ヘッド部70の下面74から外側に向かって突出している第2部材すなわちネック部72と、を含む。この例では、ネック部は、ヘッド部の中央に配置されているが、ヘッド部の端部間の任意の場所に設けることができる。
【0184】
ヘッド部70は、頂面76と、頂面と反対側の下面74と、反対を向いた側壁78、80と、反対を向いた端壁82、84と、を有する、箱状部材の形態である。ヘッド部70の内部は中空である。
【0185】
ネック部72は、2つの離隔し、反対を向いた側壁86、88と、ヘッド部端部の反対側の、ネック部の端部に設けられたベース壁90と、を有する。ネック部72は中空であり、複数のリブ部材92は、側壁を補強するために及び側壁に剛性を与えるために、反対を向いた側壁86、88の間に設けられている。
【0186】
ネック部72は、ヘッド部70に隣接する上部94を有する。上部94は、ベース壁90に隣接するネック部72の下部96よりも長さが長い。これにより、上部94と下部96との間の、ネック部の各側面上に、利用時にバリア要素と連結されたときにバリア要素4の内部に画定されるリブ部材100を位置付けるために利用され得る肩部98を作成する。リブ部材100は、典型的には、サイドインパクト壁10、12の間の、ヘッド部14とベース部8との間の、バリア要素の中間に設けられている。
【0187】
ヘッド部70がネック部72の側壁86、88から外側に向かって突出するように、バリア連結装置のヘッド部の幅「w」はネック部の幅「Y」よりも大きい。バリア連結装置のヘッド部の長さ「l」もまた、ネック部の最長長さ「z」よりも長い。したがって、ヘッド部は、ネック部の全ての側面においてネック部から外側に向かって突出している。
【0188】
ヘッド部70の幅「w」は、典型的には、バリア要素4の頂面40の幅と同じであり、それにより、利用時に互いに接合されたときにバリア要素の頂面とバリア連結装置の頂面とが互いに面一であること又は実質的に面一であることを可能にする。
【0189】
ネック部72の幅「Y」は、典型的には、バリア要素4の対向するサイドインパクト壁10、12間の幅よりも小さく、それにより、利用時にバリア連結装置がバリア要素に装着されたときにネック部がバリア要素の側壁内に着座することを可能にする。
【0190】
バリア連結装置6は、ヘッド部70上に設けられた第1連結手段102と、ネック部72のベース壁90内に設けられた第2連結手段104と、を含む。第1連結手段102は、利用時に第1及び第2バリア要素の第1取付手段46と係合するためのものである。第2連結手段104は、利用時に第1及び第2バリア要素の第2取付手段48と係合するためのものである。
【0191】
第1連結手段102は、下面74内に画定される、利用時に第1バリア要素上の2つのピン54と係合させるための2つのアパーチャ106の形態の左第1連結手段と、下面74内に画定される、利用時に第2バリア要素上の2つのピン54と係合させるための2つのアパーチャ108の形態の右連結手段と、を含む。
【0192】
第1連結手段102はまた、下面74と頂面76との間を通り、少なくとも第1バリア要素の突出したボス51とロックナット53とに係合するための左貫通アパーチャ110及び右貫通アパーチャ112を含む。ボス51とロックナット53との間の係合により、バリア要素とバリア連結装置との間のあらゆる許容差を吸収し、利用時にバリア要素とバリア連結装置との間の確実な係合を確保にする。確実な係合を得るためには、第1連結手段の、両側面ではなく一方の側面のみを、ボス及びロックナットを介してバリア要素と係合させる必要があることが見出された。しかしながら、必要であれば、ボス及びロックナットを介して両側面を係合させることはできる。
【0193】
2つの離隔したピン部材114は、バリア要素上に設けられたアパーチャ55内に位置付けるために、ヘッド部70の少なくとも1つの端部116上に設けられている。ピン部材114は、典型的には、利用時にボス51及びアパーチャ110の位置付けを助けるためのものである。
【0194】
サイドスロット118は、利用時に、ボス51上のナット53を、貫通アパーチャ110と係合したときに締めるためのツールをサイドスロット118中に差し込むことを可能にするために、ヘッド部70の側壁78、80内に画定される。
【0195】
第2連結手段104は、一連の3つのアパーチャ120の形態の左連結手段と、一連の3つのアパーチャ122の形態の右連結手段と、を含み、これらは全て、ネック部72のベース壁90内に画定される。アパーチャ120は、利用時に、第1バリア要素のベースプレート60上に設けられたピン58と係合させるためのものである。アパーチャ122は、利用時に、第2バリア要素のベースプレート60上に設けられたピン58と係合させるためのものである。
【0196】
したがって、バリア連結装置6はT字形の形態であることが分かる。
【0197】
利用時に2つのバリア要素の端部を互いに接合するために、隣り合うバリア要素の対向する端部が互いに当接するように、2つのバリア要素を、端部と端部とを繋ぎ合わせる手法で互いに組み合わせる。その後、第1連結手段が第1取付手段と係合し、第2連結手段が第2取付手段と係合するように、バリア連結装置6をバリア要素の上方から垂直方向に適所に単に落下させる。バリア連結装置のヘッド部の長手方向軸は、バリア要素の長手方向軸と平行になるように配置される。バリア要素は、バリア連結装置をバリア要素と係合させる前又は後に、アンカリング手段を利用して地表面に固定され得る。更なるバリア要素を同様の手法で互いに接合し、長尺状のバリア構造体を作成することができる。
【0198】
グリップ用アパーチャ44、124を、バリア要素4の頂面40及びバリア連結装置6の頂面76内にそれぞれ画定し、利用時にこれらをクレーンによって掴む及び/又は持ち上げることを可能にすることができる。
【0199】
図4a~
図4eを参照すると、本発明の一実施形態によるバリアコネクタ装置200の更なる実施形態が示されている。装置200の特徴の多くは、
図2a~
図2eに示されるコネクタ装置6と同じであり、同じ特徴を参照するために同じ参照番号を利用する。
【0200】
前述の実施形態と同様に、バリアコネクタ装置200は、ヘッド部70と、ヘッド部70の下面から外側に向かって突出しているネック部72と、を含む。
【0201】
ネック部72の外壁(反対を向いた前壁及び後壁202、204、並びに反対を向いた端壁206、208)は、階段状であるよりもむしろ直線の形態であり、ネック部は直方体の形状である。外壁は、
図2a~
図2eに示される実施形態で必要であったように、バリア部材の内部空洞部内に設けられた任意のリブ部材内に係合する必要はない。端壁206、208は、装置200を形成するために必要な材料の量を低減するために、したがって、装置200の重量を低減するために、端壁206、208内に画定されるアパーチャ210を有する。
【0202】
グリップ用アパーチャ124は、その一方の端部に提供された、ピン部材114がどちらの端部に位置付けられているかを利用者が容易に見えるようにするためにピン部材114の方向を向いている矢印部212を有する。
【0203】
図5a~
図5cを参照すると、製造中にバリア部材の内部に溶接されるアンカー要素214が示される。アンカー要素214は、バリア部材のベースの凹み22内に着座するアンカーベースプレート216を含む。直立アンカー部分218は、バリア部材の内部空洞部内に位置付けられる。直立アンカー部分218は、その上に画定されるスリーブ部分220を備える。これらスリーブ部分220は、利用時にバリア部材に備え付ける必要があり得る任意の付属品、柱、標識、スクリーン、及び/又は同様のもののための支持部材として機能し得る。付属品、柱、標識、スクリーン、及び/又は同様のものの係合部分は、バリア部材の頂部を介して支持部材との係合に移行することができる。直立アンカー部分18は、バリア要素の1つ以上の内側に面したサイドインパクト壁に溶接され得る。
【0204】
図6a~
図6bを参照すると、ベース部302と、2つのサイドインパクト壁304、306と、壁304、306の、ベース部302と反対側の端部に位置付けられたトップ部308と、を有するバリア要素300が示されている。アンカー構成310は、利用時に道路表面へのバリア要素の固定を可能にするために、ベース部302内に設けられている。端部312に最も近いバリア要素の第1アンカー構成310は、端部312からある離れた距離後退したところにセットされている。この構成は、第1アンカー構成が端部312に直接隣接する
図7a及び
図7bに示されるバリア構成とは対照的である。アンカー構成の位置により、利用時の車両との衝突の際にバリアの異なるたわみ特性を提供する。
【0205】
アパーチャ314は、標識、スクリーニング、付属品、及び/又は同様のものの柱の位置付けを可能にするために、トップ部308内に画定される。
【0206】
この実施形態では、2つの上向きに突出したピン部材54は、上向きに突出したボス51と、2つの突出したピン部材の間に設けられたロックボルト53と共に、離れた距離で設けられている。この構成は、
図7a及び
図7bのロックボルト53の構成と比べて異なるせん断荷重を提供する。
【0207】
本明細書に開示された特徴のいずれか又は任意の組み合わせが、本発明のバリア連結装置及び/又はバリア要素に設けられ得ることは理解されるであろう。