(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】水素供給ステーションの制御システム、方法及び水素供給ステーション
(51)【国際特許分類】
F17C 5/06 20060101AFI20230630BHJP
F17C 13/02 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
F17C5/06
F17C13/02 301A
(21)【出願番号】P 2021515547
(86)(22)【出願日】2019-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2019078467
(87)【国際公開番号】W WO2020057073
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-03-19
(31)【優先権主張番号】201811110278.9
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520380978
【氏名又は名称】北京低▲タン▼清▲潔▼能源研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】何 ▲廣▼利
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 峰
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 壮
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 康
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106195618(CN,A)
【文献】中国実用新案第205859594(CN,U)
【文献】特開2015-152091(JP,A)
【文献】特表2012-517574(JP,A)
【文献】特開2015-113949(JP,A)
【文献】国際公開第2012/147340(WO,A1)
【文献】特開2017-198236(JP,A)
【文献】国際公開第2018/057891(WO,A1)
【文献】特開2018-062991(JP,A)
【文献】特表2013-527390(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00326369(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 1/00 - 13/12
C01B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンク、検出器、及びコントローラを含み、
前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力よりも小さく、前記第2のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、前記第1のコンプレッサ及び前記第2のコンプレッサは前記第1の貯蔵タンクに接続され、
前記検出器は、前記第1の貯蔵タンクの圧力を検出することに用いられ、
前記コントローラは、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御すること、及び
前記第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御することに用いられる、ことを特徴とする水素供給ステーションの制御システム。
【請求項2】
第2の貯蔵タンクをさらに含み、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、前記第1のコンプレッサ及び前記第2のコンプレッサがさらに前記第2の貯蔵タンクに接続され、
前記検出器は、さらに、前記第2の貯蔵タンクの圧力を検出することに用いられ、
前記コントローラは、さらに、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御すること、及び
前記第2の貯蔵タンクの圧力が第2の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御することに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の水素供給ステーションの制御システム。
【請求項3】
前記第1の貯蔵タンクの数が1つであり、前記第2の貯蔵タンクの数が2つである、ことを特徴とする請求項2に記載の水素供給ステーションの制御システム。
【請求項4】
水素ガスを用いた使用者の水素貯蔵ボンベに水素を供給するための第1の水素供給装置をさらに含み、
前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が、前記第1の水素供給装置の充填圧力よりも小さく、前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置の充填圧力以上であり、前記第1の貯蔵タンク及び前記第2の貯蔵タンクは前記第1の水素供給装置に接続され、
前記検出器は、さらに、前記水素貯蔵ボンベの圧力を検出することに用いられ、
前記コントローラは、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御すること、及び
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御することに用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載の水素供給ステーションの制御システム。
【請求項5】
第2の水素供給装置をさらに含み、前記第2の貯蔵タンクの排気圧が前記第2の水素供給装置の充填圧力以上であり、前記第1の貯蔵タンク及び前記第2の貯蔵タンクは前記第2の水素供給装置に接続され、
前記コントローラは、さらに、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御すること、及び
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御することに用いられる、ことを特徴とする請求項4に記載の水素供給ステーションの制御システム。
【請求項6】
前記第1のコンプレッサの排気圧が45MPaであり、前記第2のコンプレッサの排気圧が87.5MPaであり、
前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が87.5MPaであり、前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が45MPaである、ことを特徴とする請求項2に記載の水素供給ステーションの制御システム。
【請求項7】
前記第1の水素供給装置の水素供給圧力が70MPaであり、前記第2の水素供給装置の水素供給圧力が35MPaである、ことを特徴とする請求項5に記載の水素供給ステーションの制御システム。
【請求項8】
水素供給ステーションの制御方法であって、
第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンクを使用し、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力よりも小さく、前記第2のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、
前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御するステップと、
検出された前記第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御するステップとを含む、ことを特徴とする水素供給ステーションの制御方法。
【請求項9】
さらに第2の貯蔵タンクを使用し、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、
前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御するステップと、
検出された前記第2の貯蔵タンクの圧力が第2の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御するステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項8に記載の水素供給ステーションの制御方法。
【請求項10】
さらに、水素ガスを用いた使用者の水素貯蔵ボンベに水素を供給するための第1の水素供給装置を使用し、前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置の充填圧力よりも小さく、前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置の充填圧力以上であり、
前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御するステップと、
検出された前記水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御するステップとを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の水素供給ステーションの制御方法。
【請求項11】
さらに第2の水素供給装置を使用し、前記第2の貯蔵タンクの排気圧が前記第2の水素供給装置の充填圧力以上であり、
前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御するステップと、前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御するステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載の水素供給ステーションの制御方法。
【請求項12】
請求項1~7のいずれか1項に記載の水素供給ステーションの制御システムを含む、ことを特徴とする水素供給ステーション。
【請求項13】
請求項8~11のいずれか1項に記載の水素供給ステーションの制御方法を機械に実行
させる命令が記憶されている、ことを特徴とする機械読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】
実行されると請求項8~11のいずれか1項に記載の水素供給ステーションの制御方法を実行するためのプログラムを実行することに用いられる、ことを特徴とするプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素供給ステーションに関し、具体的には、水素供給ステーションの制御システム、方法及び水素供給ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
水素エネルギーは、エネルギー効率が高く、入手しやすく、再生可能であり、燃焼生成物による汚染がないなどの利点のため、未来のグリーンエネルギーとして国際的に認められている。近年、米国、日本、中国、韓国、欧州連合を含める多くの国家や地区は、水素自動車の開発に取り込んで、水素供給ステーション及び関連する水素エネルギーインフラストラクチャを積極的に建設している。水素を動力とするのは新エネルギー分野の重要な応用方向になっている。水素ガスは、水素供給ステーションの水素供給装置を通じて燃料電池自動車に充填され、高圧の形態で車載水素ボンベに貯蔵される。
【0003】
従来技術では、水素供給ステーションには、通常コンプレッサ-貯蔵タンクの構造が使用されており、コンプレッサは水素ガスを圧縮して貯蔵タンクに充填する。一般的な35MPa水素供給ステーションでは、35MPa水素供給装置に水素ガスを供給するために45MPa貯蔵タンクが3つ設置されるとともに、3つの45MPa貯蔵タンクにガスを充填して加圧するために1つの45MPaコンプレッサが設置され、一般的な70MPa水素供給ステーションでは、70MPa水素供給装置に水素ガスを供給するために87.5MPa貯蔵タンクが3つ設置されるとともに、3つの87.5MPa貯蔵タンクにガスを充填して加圧するために1つの87.5MPaコンプレッサが設置されている。常に87.5MPaコンプレッサを使用して3つの87.5MPa貯蔵タンクにガスを充填して加圧すると、87.5MPaコンプレッサに対する要求が高く、また、常に87.5MPaコンプレッサを運転すると、電気消費量が増える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開第2018- 62991号公報
【文献】欧州特許出願公開第3263969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例の目的は、コンプレッサのコストを省き、電気消費量を低減させることができる水素供給ステーションの制御システム、方法及び水素供給ステーションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成させるために、本発明の実施例は、水素供給ステーションの制御システムを提供し、該システムは、第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンク、検出器、及びコントローラを含み、
前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力よりも小さく、前記第2のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、 前記第1のコンプレッサ及び前記第2のコンプレッサは前記第1の貯蔵タンクに接続され、
前記検出器は、前記第1の貯蔵タンクの圧力を検出することに用いられ、
前記コントローラは、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御すること、及び
前記第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御することに用いられる。
【0007】
好ましくは、該システムは、第2の貯蔵タンクをさらに含み、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、前記第1のコンプレッサ及び前記第2のコンプレッサがさらに前記第2の貯蔵タンクに接続され、
前記検出器は、さらに、前記第2の貯蔵タンクの圧力を検出することに用いられ、
前記コントローラは、さらに、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御すること、及び
前記第2の貯蔵タンクの圧力が第2の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御することに用いられる。
【0008】
好ましくは、前記第1の貯蔵タンクの数が1つであり、前記第2の貯蔵タンクの数が2つである。
【0009】
好ましくは、該システムは、水素ガスを用いた使用者の水素貯蔵ボンベに水素を供給するための第1の水素供給装置をさらに含み、
前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が、前記第1の水素供給装置の充填圧力よりも小さく、前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置の充填圧力以上であり、前記第1の貯蔵タンク及び前記第2の貯蔵タンクは前記第1の水素供給装置に接続され、
前記検出器は、さらに、前記水素貯蔵ボンベの圧力を検出することに用いられ、
前記コントローラは、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御すること、及び
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御することに用いられる。
【0010】
好ましくは、該システムは、第2の水素供給装置をさらに含み、前記第2の貯蔵タンクの排気圧が、前記第2の水素供給装置の充填圧力以上であり、前記第1の貯蔵タンク及び前記第2の貯蔵タンクは前記第2の水素供給装置に接続され、
前記コントローラは、さらに、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御すること、及び
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御することに用いられる。
【0011】
好ましくは、前記第1のコンプレッサの排気圧が45MPaであり、前記第2のコンプレッサの排気圧が87.5MPaであり、前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が87.5MPaであり、前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が45MPaである。
【0012】
好ましくは、前記第1の水素供給装置の水素供給圧力が70MPaであり、前記第2の水素供給装置の水素供給圧力が35MPaである。
【0013】
本発明の実施例は、水素供給ステーションの制御方法をさらに提供し、該方法は、第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンクを使用し、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力よりも小さく、前記第2のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、
前記第1の貯蔵タンクの圧力を検出するステップと、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御するステップと、前記第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御するステップとを含む。
【0014】
好ましくは、該方法は、さらに第2の貯蔵タンクを使用し、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、
前記第2の貯蔵タンクの圧力を検出するステップと、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御するステップと、前記第2の貯蔵タンクの圧力が第2の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御するステップとをさらに含む。
【0015】
好ましくは、該方法は、さらに、水素ガスを用いた使用者の水素貯蔵ボンベに水素を供給するための第1の水素供給装置を使用し、前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置の充填圧力よりも小さく、前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置の充填圧力以上であり、
前記水素貯蔵ボンベの圧力を検出するステップと、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御するステップと、前記水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御するステップとを含む。
【0016】
好ましくは、該方法は、さらに第2の水素供給装置を使用し、前記第2の貯蔵タンクの排気圧が前記第2の水素供給装置の充填圧力以上であり、
前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御するステップと、前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御するステップとをさらに含む。
【0017】
本発明の実施例は、前記水素供給ステーションの制御システムを含む水素供給ステーションをさらに提供する。
【0018】
本発明の実施例は、前記水素供給ステーションの制御方法を機械に実行させる命令が記憶されている機械読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0019】
本発明の実施例は、実行されると前記水素供給ステーションの制御方法を実行するためのプログラムを実行することに用いられるプロセッサをさらに提供する。上記技術案によれば、本発明による水素供給ステーションの制御システム、方法、及び水素供給ステーションを用いると、該水素供給ステーションの制御システムは、第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンク、検出器及びコントローラを含み、検出器を使用して第1の貯蔵タンクの圧力を検出し、コントローラを使用して、ガス貯蔵圧力の大きい第1の貯蔵タンクについて、まず、排気圧の小さい第1のコンプレッサを用いてガスを充填して加圧し、第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、排気圧がより大きい第2のコンプレッサを用いてガスを充填して加圧する制御を実行し、このように、排気量の小さい第2のコンプレッサを設置することができ、コンプレッサのコストを省き、電気消費量を低減させる。
【0020】
本発明の実施例の他の特徴及び利点は後述する具体的な実施例の部分より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
【
図2】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
【
図3】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
【
図4】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
【
図5】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
【
図6】本発明の一実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
【
図7】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
【
図8】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例の具体的な実施例を詳細に説明する。なお、ここで説明する具体的な実施例は、本発明の実施例を説明して解釈するために過ぎず、本発明の実施例を制限するものではない。
【0023】
図1は、本発明の一実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
図1に示すように、該システムは、第1のコンプレッサ101、第2のコンプレッサ102、第1の貯蔵タンク201、検出器及びコントローラを含み、前記第1のコンプレッサ101の排気圧が前記第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力よりも小さく、前記第2のコンプレッサ102の排気圧が前記第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力以上であり、前記第1のコンプレッサ101及び前記第2のコンプレッサ102は前記第1の貯蔵タンク201に接続され、前記検出器は、前記第1の貯蔵タンク201の圧力を検出することに用いられ、前記コントローラは、前記第1の貯蔵タンク201にガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサ101を制御すること、前記第1の貯蔵タンク201の圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の貯蔵タンク201にガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサ102を制御することに用いられる。
【0024】
本発明の実施例では、水素供給ステーションは、排気圧の小さい第1のコンプレッサ101及び排気圧の大きい第2のコンプレッサ102という排気圧の異なる2つのコンプレッサを用いて水素ガスを圧縮し、好ましくは、第1のコンプレッサ101の排気圧が45MPaであり、第2のコンプレッサ102の排気圧が87.5MPaである。また、水素供給ステーションは、コンプレッサにより圧縮された水素ガスを受け取るための貯蔵タンク、たとえば第1の貯蔵タンク201も有し、水素供給ステーションに使用される2つのコンプレッサに比べて、第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力が第2のコンプレッサ102の排気圧に近く、好ましくは、第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力が87.5MPaであってもよい。
【0025】
コントローラは、たとえば、排気圧の小さい第1のコンプレッサ101と第1の貯蔵タンク201との間及び排気圧の大きい第2のコンプレッサ102と第1の貯蔵タンク201との間に取り付けられた弁などの弁を制御することにより、水素ガスが第1の貯蔵タンク201に入ることを制御することができる。第1の貯蔵タンク201にガスを充填して加圧するようにあるコンプレッサを制御する場合、このコンプレッサに対応する弁を開いて、このコンプレッサを起動させ、ガスを充填して加圧することを停止するように制御する場合、このコンプレッサに対応する弁を閉じて、このコンプレッサを停止する。検出器は、第1の貯蔵タンク201の圧力を検出するように、第1の貯蔵タンク201内に位置してもよい。
【0026】
まず、排気圧が第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力よりも小さい第1のコンプレッサ101を用いて、第1の貯蔵タンク201にガスを充填して加圧し、第1の貯蔵タンク201の圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、排気圧が第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力以上の第2のコンプレッサ102(たとえば、排気圧が87.5MPaである)を用いて、第1の貯蔵タンク201にガスを充填して加圧し、ここで、第1の予め設定された圧力は、第1のコンプレッサ101の排気圧よりも小さくてもよく、また、好ましくは、第1のコンプレッサ101の排気圧に等しくてもよく、たとえば、第1のコンプレッサ101の排気圧が45MPaであり、この場合、第1の予め設定された圧力は45MPa以下であってもよい。本実施例では、第2のコンプレッサ102の負荷をできるだけ低減させ、それにより、排気量の小さい第2のコンプレッサ102を設置し、コンプレッサのコストを削減させ、また第2のコンプレッサ102の運転時間を減らし、電気消費量を低下させる。
【0027】
図2は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
図2に示すように、該システムは第2の貯蔵タンク202をさらに含み、前記第1のコンプレッサ101の排気圧が前記第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力以上であり、前記第1のコンプレッサ101及び前記第2のコンプレッサ102は、さらに前記第2の貯蔵タンク202に接続され、前記検出器は、さらに、前記第2の貯蔵タンク202の圧力を検出することに用いられ、前記コントローラは、さらに、前記第2の貯蔵タンク202にガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサ101を制御すること、前記第2の貯蔵タンク202の圧力が第2の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の貯蔵タンク202にガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサ102を制御することに用いられる。
【0028】
水素供給ステーション運転のニーズに応じて、さまざまなガス貯蔵圧力の貯蔵タンクが設置されてもよい。ガス貯蔵圧力が第1のコンプレッサ101の排気圧以下の第2の貯蔵タンク202(好ましくは、ガス貯蔵圧力が45MPaである)の場合、本発明の実施例では、まず、第2の貯蔵タンク202にガスを充填して加圧する排気圧の小さい第1のコンプレッサ101(たとえば、排気圧45MPa)を制御し、次に、第2の貯蔵タンク202にガスを充填して加圧するように排気圧の大きい第2のコンプレッサ102(たとえば、排気圧87.5MPa)を制御することができる。本実施例では、第1のコンプレッサ101から第2のコンプレッサ102への切り替えは、第2の貯蔵タンク202の圧力が第2の予め設定された圧力に達するか否かに基づいて決定する。このため、検出器は第2の貯蔵タンク202内に設置されて第2の貯蔵タンク202の圧力を検出することができ、第2の予め設定された圧力が好ましくは第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力の90%~95%である。コントローラは、上記の第1の貯蔵タンク201とコンプレッサとの間に設置された弁の制御と同様に、第2の貯蔵タンク202とコンプレッサとの間に設置された弁を制御することにより、水素ガスが第2の貯蔵タンク202に入ることを制御することができる。
【0029】
ガスの充填加圧が完了しようとするときにも、第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力に近い第1のコンプレッサ101を用いてガスを充填して加圧すると、ガスを充填して加圧する効率の低下を招く恐れがあるが、上記方式のように第2の貯蔵タンク202にガスを充填して加圧すると、ガスの充填加圧が完了しようとするときに、排気圧のより大きいコンプレッサを用いて作業を行い、それにより、ガスを充填して加圧する効率を高めることができる。
【0030】
図3は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
図3に示すように、前記第1の貯蔵タンク201の数が1つであり、前記第2の貯蔵タンク202の数が2つであるが、本発明では、それに制限されず、第1の貯蔵タンク201及び第2の貯蔵タンク202の数は、実際なニーズに応じて調整することができる。
【0031】
本実施例では、1つの第1の貯蔵タンク201及び2つの第2の貯蔵タンク202により最適な多段ガス貯蔵構造が構成され、水素供給装置に水素ガスを供給する必要がある場合、水素供給装置の充填圧力にかかわらず、3つの貯蔵タンクはリレーのように水素を供給することができ、たとえば、1つの第2の貯蔵タンク202の圧力が低くなり、充填の要求を満たせなくなると、水素供給装置は別の第2の貯蔵タンク202から水素を取得し、第2の貯蔵タンク202も充填の要求を満たせなくなるか、又は充填が終了しようとする場合、第1の貯蔵タンク201から水素を取得し、このように、コンプレッサのエネルギー消費量を減らす。より具体的な水素取得方式について後述する。
【0032】
図4は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
図4に示すように、該システムは、水素ガスを用いた使用者の水素貯蔵ボンベに水素を供給するための第1の水素供給装置301をさらに含み、前記第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置301の充填圧力よりも小さく、前記第1の貯蔵タンク201のガス貯蔵圧力が前記第1の水素供給装置301の充填圧力以上であり、前記第1の貯蔵タンク201及び前記第2の貯蔵タンク202は前記第1の水素供給装置301に接続され、前記検出器は、さらに、前記水素貯蔵ボンベの圧力を検出することに用いられ、前記コントローラは、前記第1の水素供給装置301に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンク202を制御すること、前記水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の水素供給装置301に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンク201を制御することに用いられる。
【0033】
本発明の実施例では、水素供給ステーションは、水素供給装置、たとえば、充填圧力の高い水素供給装置、即ち、第1の水素供給装置301を用いて水素貯蔵ボンベに充填することができ、好ましくは、充填圧力が70MPaであってもよい。第1の水素供給装置301は、ガス貯蔵圧力の大きい第1の貯蔵タンク201(たとえば、ガス貯蔵圧力87.5MPa)及びガス貯蔵圧力の小さい第2の貯蔵タンク202(たとえば、ガス貯蔵圧力45MPa)を用いて水素を供給することができる。コントローラは、たとえば、第1の貯蔵タンク201と第1の水素供給装置301との間及び第2の貯蔵タンク202と第1の水素供給装置301との間に取り付けられた弁などの弁を制御することにより、第1の水素供給装置301を制御して第1の貯蔵タンク201と第2の貯蔵タンク202から水素を取得させることができる。ある貯蔵タンクからガスを取得するように第1の水素供給装置301を制御する場合、この貯蔵タンクに対応する弁を開き、ガス取得を停止するように制御する場合、この貯蔵タンクにい対応する弁を閉じる。検出器は第1の水素供給装置301内に位置してもよい。
【0034】
まず、ガス貯蔵圧力が第1の水素供給装置301の充填圧力よりも小さい第2の貯蔵タンク202(たとえば、ガス貯蔵圧力45MPa)を用いて第1の水素供給装置301に水素ガスを供給し、水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しい場合、ガス貯蔵圧力が第1の水素供給装置301の充填圧力よりも大きい第1の貯蔵タンク201(たとえば、ガス貯蔵圧力87.5MPa)を用いて第1の水素供給装置301に水素ガスを供給し、ここで、水素ガスを充填する過程において、管路の圧力降下が存在するため、水素供給装置の出口での実際圧力がガス貯蔵圧力よりも約1MPa低く、このため、第3の予め設定された圧力が、第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力よりも小さくてもよく、一般には、好ましくは第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力に近く、たとえば、第2の貯蔵タンク202のガス貯蔵圧力が45MPaである場合、第3の予め設定された圧力は44MPa以下であってもよい。本実施例では、常にガス貯蔵圧力の大きい第1の貯蔵タンク201を用いて水素ガスを供給しなくてもよいため、第1の貯蔵タンク201の水素ガスの使用量をできるだけ節約し、充填能力を高め、コンプレッサのエネルギー消費量を減らすことができる。
【0035】
図5は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御システムの構造模式図である。
図5に示すように、該システムは、第2の水素供給装置302をさらに含み、前記第2の貯蔵タンク202の排気圧が前記第2の水素供給装置302の充填圧力以上であり、前記第1の貯蔵タンク201及び前記第2の貯蔵タンク202は前記第2の水素供給装置302に接続され、前記コントローラは、さらに、前記第2の水素供給装置302に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンク202を制御すること、前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の水素供給装置302に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンク201を制御することに用いられる。
【0036】
水素使用ニーズに応じて、水素供給ステーションでは、さまざまな充填圧力の水素供給装置も設置されている。たとえば、第2の水素供給装置302は、好ましくは充填圧力が35MPaであり、本発明の実施例では、まず、ガス貯蔵圧力の小さい第2の貯蔵タンク202(たとえば、ガス貯蔵圧力45MPa)を制御して水素ガスを供給させ、次に、ガス貯蔵圧力の大きい第1の貯蔵タンク201(たとえば、ガス貯蔵圧力87.5MPa)を制御して水素ガスを供給させることができる。本実施例では、第2の貯蔵タンク202から第1の貯蔵タンク201への切り替えは、水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に達するか否かに基づいて決定する。このため、検出器は水素貯蔵ボンベの圧力を検出することができ、一方、第4の予め設定された圧力は好ましくは水素貯蔵ボンベのガス貯蔵圧力の90%~95%である。コントローラは、同様に、弁を制御することにより、第1の貯蔵タンク201及び第2の貯蔵タンク202から水素を取得するように第2の水素供給装置302を制御することができる。
【0037】
上記方式で充填すると、充填が完了しようとするときに、ガス貯蔵圧力のより大きい貯蔵タンクを用いて水素ガスを供給することによって、充填効率をより高め、充填能力を向上させることができる。
【0038】
以下、本発明の制御システムを用いた具体的な実施例を説明する。
【0039】
1、70MPaグレードの水素供給ステーションでは、ステーション内の水素貯蔵容量が150kgであり、出口圧力45MPa、排気量500Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー30kW)一台と出口圧力87MPa、排気量500Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー75kW)一台が使用され、1日間あたりの水素供給能力が300kgであるとすれば、コンプレッサの総エネルギー消費量は384kWhとなる。
【0040】
比較例では、70MPaグレードの水素供給ステーションでは、ステーション内の水素貯蔵容量が150kgであり、出口圧力87MPa、排気量500Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー75kW)一台が使用され、1日間当たりの水素供給能力が300kgであるとすれば、コンプレッサの総エネルギー消費量は600kWhとなり、上記実施例に比べて、コンプレッサの総エネルギー消費量は増える。
【0041】
2、35MPa/70MPaデュアルモード水素供給ステーションでは、ステーション内には45MPa水素が300kg、87MPa水素が100kg貯蔵されており、出口圧力45MPa、排気量1200Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー72kW)一台と出口圧力87MPa、排気量400Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー60kW)が一台が使用され、本発明の制御方法を用いると、35MPaグレードで1日間当たりの水素供給量が600kg、70MPaグレードで1日間当たりの水素供給量が200kgであるとすれば、コンプレッサの総エネルギー消費量は605kWhとなる。
【0042】
比較例では、35MPa/70MPaデュアルモード水素供給ステーションでは、ステーション内には45MPa水素が300kg、87MPa水素が100kg貯蔵されており、出口圧力45MPa、排気量1200Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー72kW)一台と、出口圧力87MPa、排気量400Nm3/hの@20MPaコンプレッサ(モーターパワー60kW)一台が使用され、本発明の制御方法を使用しなく、35MPaグレードで1日間あたりの水素供給量が600kg、70MPaグレードで1日間あたりの水素供給量が200kgであるとすれば、コンプレッサの総エネルギー消費量は724kWhとなり、上記実施例に比べて、コンプレッサの総エネルギー消費量は増える。
【0043】
図6は、本発明の一実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
図6に示すように、該方法は、第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンクを使用し、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力よりも小さく、前記第2のコンプレッサの排気圧が前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、該方法は、
前記第1の貯蔵タンクの圧力を検出するステップS61と、
前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御するステップS62と、
前記第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しいか否かを判断するステップS63と、
前記第1の貯蔵タンクの圧力が前記第1の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御するステップS64とを含む。
【0044】
図7は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
図7に示すように、該方法は、さらに第2の貯蔵タンクを使用し、前記第1のコンプレッサの排気圧が前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力以上であり、該方法は、
前記第2の貯蔵タンクの圧力を検出するステップS71と、
前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第1のコンプレッサを制御するステップS72と、
前記第2の貯蔵タンクの圧力が第2の予め設定された圧力に等しいか否かを判断するステップS73と、
前記第2の貯蔵タンクの圧力が第2の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の貯蔵タンクにガスを充填して加圧するように前記第2のコンプレッサを制御するステップS74とをさらに含む。
【0045】
図8は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
図8に示すように、該方法は、さらに、水素ガスを用いた使用者の水素貯蔵ボンベに水素を供給するための第1の水素供給装置を使用し、前記第2の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が、前記第1の水素供給装置の充填圧力よりも小さく、前記第1の貯蔵タンクのガス貯蔵圧力が、前記第1の水素供給装置の充填圧力以上であり、該方法は、
前記水素貯蔵ボンベの圧力を検出するステップS81と、
前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御するステップS82と、
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第3の予め設定された圧力に等しいか否かを判断するステップS83と、
前記水素貯蔵ボンベの圧力が前記第3の予め設定された圧力に等しい場合、前記第1の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御するステップS84とを含む。
【0046】
図9は、本発明の別の実施例による水素供給ステーションの制御方法のフローチャートである。
図9に示すように、該方法は、さらに第2の水素供給装置を使用し、前記第2の貯蔵タンクの排気圧が前記第2の水素供給装置の充填圧力以上であり、該方法は、
前記水素貯蔵ボンベの圧力を検出するステップS91と、
前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第2の貯蔵タンクを制御するステップS92と、
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しいか否かを判断するステップS93と、
前記水素貯蔵ボンベの圧力が第4の予め設定された圧力に等しい場合、前記第2の水素供給装置に水素ガスを供給するように前記第1の貯蔵タンクを制御するステップS94とをさらに含む。
【実施例】
【0047】
上記方法の実施例は、前記システムの実施例と類似しているので、ここで詳しく説明しない。
【0048】
本発明の実施例は、前記水素供給ステーションの制御システムを含む水素供給ステーションをさらに提供する。
【0049】
本発明の実施例は、前記水素供給ステーションの制御方法を機械に実行させる命令が記憶されている機械読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。本発明の実施例は、実行されると前記水素供給ステーションの制御方法を実行するためのプログラムを実行するプロセッサをさらに提供する。
【0050】
上記技術案によれば、本発明による水素供給ステーションの制御システム、方法、及び水素供給ステーションを用いると、該水素供給ステーションの制御システムは、第1のコンプレッサ、第2のコンプレッサ、第1の貯蔵タンク、検出器及びコントローラを含み、検出器を使用して第1の貯蔵タンクの圧力を検出し、コントローラを使用して、ガス貯蔵圧力の大きい第1の貯蔵タンクについて、まず、排気圧の小さい第1のコンプレッサを用いてガスを充填して加圧し、第1の貯蔵タンクの圧力が第1の予め設定された圧力に等しい場合、排気圧がより大きい第2のコンプレッサを用いてガスを充填して加圧する制御を実行し、このように、コンプレッサのコストを省き、電気消費量を低減させる。
【0051】
以上、図面を参照しながら本発明の実施例の任意の実施例を詳細に説明したが、本発明の実施例は、上記実施例における詳細に制限されず、本発明の実施例の技術的構想の範囲内で、本発明の実施例の技術案に対してさまざまな簡単な変形を加えることができ、これらの簡単な変形はすべて本発明の実施例の特許範囲に属する。
【0052】
また、なお、上記の具体的な実施例に記載の各具体的な技術特徴については、矛盾しない限り、任意の適切な方式で組み合わせることができる。不要な重複を回避するために、本発明の実施例の各種の可能な組み合わせ方式について別に説明しない。
【0053】
当業者が理解できるように、上記実施例の方法のステップの一部又は全部は、プログラムにより関連するハードウェアを命令して実行させることができ、このプログラムは、記憶媒体に記憶されており、本出願の各実施例の前記方法のステップの一部又は全部をシングルチップマイクロコンピュータ、チップ又はプロセッサ(processor)に実行させる複数の命令を含む。前述の記憶媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスクや光ディスクなど、プログラムコードを記憶可能な各種の媒体を含む。
【0054】
さらに、本発明の実施例の異なる実施例は、任意に組み合わせることもでき、本発明の実施例の趣旨を逸脱しない限り、このような組み合わせは、本発明の実施例で開示された内容とみなすべきである。
【符号の説明】
【0055】
101 第1のコンプレッサ 102 第2のコンプレッサ
201 第1の貯蔵タンク 202 第2の貯蔵タンク
301 第1の水素供給装置 302 第2の水素供給装置。