(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-29
(45)【発行日】2023-07-07
(54)【発明の名称】フロントホールリンクを介した送信のための方法および基地局システムのユニット
(51)【国際特許分類】
H04W 24/04 20090101AFI20230630BHJP
H04W 88/08 20090101ALI20230630BHJP
H04W 92/04 20090101ALI20230630BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W88/08
H04W92/04
(21)【出願番号】P 2021546884
(86)(22)【出願日】2019-02-18
(86)【国際出願番号】 SE2019050146
(87)【国際公開番号】W WO2020171744
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2021-10-08
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】セダーホルム, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ルー, チェンコアン
(72)【発明者】
【氏名】バーリ, ミゲル
【審査官】篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-516503(JP,A)
【文献】特開2010-045729(JP,A)
【文献】特開2016-163232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークの基地局システム(100)の第1のユニットと第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、前記基地局システムの前記第1のユニットによって実行される方法であって、
前記基地局システムがベースバンドユニット(170)と無線ユニット(160)とを備え、
前記無線ユニット(160)が、前記ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス(180)に送信し、かつ、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(180)から受信するように構成され、
前記第1のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記第2のユニットが前記無線ユニット(160)であるか、または前記第1のユニットが前記無線ユニット(160)であり、前記第2のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記方法は、
第1のフロントホールリンク(165)を介して前記第2のユニットに、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを送信すること(202)と、
少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)を介して前記第2のユニットに、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを送信すること(204)と、
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得すること(206)と、
前記リンク障害の前記取得された情報に応答して、
前記第1のユーザプレーンデータストリームおよび前記第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ前記第1の符号化方式および前記第2の符号化方式を用いて符号化された前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第1の通信リソースを介して前記第2のユニットに送信すること(212)と、
第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第2の通信リソースを介して前記第2のユニットに送信すること(214)と
を含み、
前記第3のデータレートのうちの少なくとも1つが前記第1のデータレートよりも低く、前記第4のデータレートが前記第2のデータレートよりも低い、方法。
【請求項2】
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報の前記取得(206)に応答して、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の総利用可能容量の情報を取得すること(207)と、
総利用可能容量の前記取得された情報に基づいて、前記第1のユーザプレーンデータストリームのための前記第3の符号化方式を選択し、前記第2のユーザプレーンデータストリームのための前記第4の符号化方式を選択すること(208)と
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3の符号化方式が、前記第1のユニットおよび前記第2のユニットにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から選択され、前記第4の符号化方式が、前記第1のユニットおよび前記第2のユニットにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から選択される(208)、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記総利用可能容量の前記情報に基づいて前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための最大データレートを決定すること(218)であって、前記第3の符号化方式、したがって前記第3のデータレートの前記選択(208)が、前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための前記決定された最大データレートに基づいて実行され、前記第3のデータレートが、前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートよりも低いか、または前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートと同じである、ことと、
前記総利用可能容量の前記情報と前記第3のデータレートとに基づいて、前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための最大データレートを決定すること(219)であって、前記第4の符号化方式、したがって前記第4のデータレートの前記選択(208)が、前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための前記決定された最大データレートに基づいて実行され、前記第4のデータレートが、前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートよりも低いか、または前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートと同じである、ことと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第3の符号化方式と前記第4の符号化方式とを示す情報を前記第2のユニットに送信すること
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、第3のマッピング方式に従って前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第1の通信リソース中にマッピングすることと、
前記第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、第4のマッピング方式に従って前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第2の通信リソース中にマッピングすることと
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第3のマッピング方式と前記第4のマッピング方式とを示す情報を前記第2のユニットに送信すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の符号化方式が前記第1のユーザプレーンデータストリームのために前記第1の符号化方式とは異なる遅延を誘導するか、または前記第4の符号化方式が前記第2のユーザプレーンデータストリームのために前記第2の符号化方式とは異なる遅延を誘導するとき、前記第1のユニットおよび/または前記第2のユニットのタイミング関係機能を前記誘導された異なる遅延に適応させること
をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
無線通信ネットワークの基地局システム(100)の第2のユニットと第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、前記基地局システムの前記第2のユニットによって実行される方法であって、
前記基地局システムがベースバンドユニット(170)と無線ユニット(160)とを備え、
前記無線ユニット(160)が、前記ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス(180)に送信し、かつ、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(180)から受信するように構成され、
前記第1のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記第2のユニットが前記無線ユニット(160)であるか、または前記第1のユニットが前記無線ユニット(160)であり、前記第2のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記方法は、
第1のフロントホールリンク(165)を介して前記第1のユニットから、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを受信すること(302)と、
少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)を介して前記第1のユニットから、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを受信することと、
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得すること(306)と、
前記リンク障害の前記取得された情報に応答して、
前記第1のユーザプレーンデータストリームおよび前記第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ前記第1の符号化方式および前記第2の符号化方式を用いて符号化された前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第1の通信リソースを介して前記第1のユニットから受信すること(314)と、
第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第2の通信リソースを介して前記第1のユニットから受信すること(316)とを含み、
前記第3のデータレートのうちの少なくとも1つが前記第1のデータレートよりも低く、前記第4のデータレートが前記第2のデータレートよりも低い、方法。
【請求項10】
前記第3の符号化方式に対応する第3の復号方式を使用して前記第1のユーザプレーンデータストリームを復号すること(318)と、
前記第4の符号化方式に対応する第4の復号方式を使用して前記第2のユーザプレーンデータストリームを復号すること(320)と
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報の前記取得(306)に応答して、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の総利用可能容量の情報を取得すること(308)と、
総利用可能容量の前記取得された情報に基づいて、前記第1のユーザプレーンデータストリームの前記復号のために前記第3の復号方式を選択すること、および前記第2のユーザプレーンデータストリームの前記復号のために前記第4の復号方式を選択すること(310)
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第3の符号化方式と前記第4の符号化方式とを示す情報を前記第1のユニットから受信すること(312)
をさらに含む、請求項9
から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のユーザプレーンデータ
ストリームを前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第1の通信リソース中にマッピングするために前記第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、前記第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることと、
前記第2のユーザプレーンデータ
ストリームを前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第2の通信リソース中にマッピングするために前記第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、前記第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることと
をさらに含む、請求項9から
12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
無線通信ネットワークの基地局システム(100)の第1のユニット(600)と第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、前記基地局システムにおいて動作可能な前記第1のユニットであって、
前記基地局システムがベースバンドユニット(170)と無線ユニット(160)とを備え、
前記無線ユニット(160)が、前記ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス(180)に送信し、かつ、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(180)から受信するように構成され、
前記第1のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記第2のユニットが前記無線ユニット(160)であるか、または前記第1のユニットが前記無線ユニット(160)であり、前記第2のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記第1のユニット(600)が処理回路(603)とメモリ(604)とを備え、前記メモリが、前記処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、前記第1のユニット(600)が、
第1のフロントホールリンク(165)を介して前記第2のユニットに、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを送信することと、
少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)を介して前記第2のユニットに、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを送信することと、
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得することと、
前記リンク障害の前記取得された情報に応答して、
前記第1のユーザプレーンデータストリームおよび前記第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ前記第1の符号化方式および前記第2の符号化方式を用いて符号化された前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第1の通信リソースを介して前記第2のユニットに送信することと、
第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第2の通信リソースを介して前記第2のユニットに送信することと
を行うために動作可能であり、
前記第3のデータレートのうちの少なくとも1つが前記第1のデータレートよりも低く、前記第4のデータレートが前記第2のデータレートよりも低い、第1のユニット(600)。
【請求項15】
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得することに応答して、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の総利用可能容量の情報を取得することと、総利用可能容量の前記取得された情報に基づいて、前記第1のユーザプレーンデータストリームのための前記第3の符号化方式を選択すること、および前記第2のユーザプレーンデータストリームのための前記第4の符号化方式を選択することのためにさらに動作可能である、請求項
14に記載の第1のユニット(600)。
【請求項16】
前記第1のユニットおよび前記第2のユニットにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から前記第3の符号化方式を選択することと、前記第1のユニットおよび前記第2のユニットにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から前記第4の符号化方式を選択することとを行うために動作可能である、請求項
15に記載の第1のユニット(600)。
【請求項17】
前記総利用可能容量の前記情報に基づいて前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための最大データレートを決定することであって、前記第1のユニットが、前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための前記決定された最大データレートに基づいて前記第3の符号化方式、したがって前記第3のデータレートを選択するために動作可能であり、前記第3のデータレートが、前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートよりも低いか、または前記第1のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートと同じである、ことと、
前記総利用可能容量の前記情報と前記第3のデータレートとに基づいて前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための最大データレートを決定することであって、前記第1のユニットが、前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための前記決定された最大データレートに基づいて、前記第4の符号化方式、したがって前記第4のデータレートを選択するために動作可能であり、前記第4のデータレートが、前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートよりも低いか、または前記第2のユーザ
プレーンデータストリームのための前記最大データレートと同じである、ことと
を行うためにさらに動作可能である、請求項
15に記載の第1のユニット(600)。
【請求項18】
前記第2のユニットに、前記第3の符号化方式と前記第4の符号化方式とを示す情報を送信するためにさらに動作可能である、請求項
14から
17のいずれか一項に記載の第1のユニット(600)。
【請求項19】
前記第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、第3のマッピング方式に従って前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第1の通信リソース中にマッピングすることと、
前記第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、第4のマッピング方式に従って前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第2の通信リソース中にマッピングすることと
を行うためにさらに動作可能である、請求項
14から
18のいずれか一項に記載の第1のユニット(600)。
【請求項20】
前記第2のユニットに、前記第3のマッピング方式と前記第4のマッピング方式とを示す情報を送信するためにさらに動作可能である、請求項
19に記載の第1のユニット(600)。
【請求項21】
前記第3の符号化方式が前記第1のユーザプレーンデータストリームのための前記第1の符号化方式とは異なる遅延を誘導するか、または前記第4の符号化方式が前記第2のユーザプレーンデータストリームのための前記第2の符号化方式とは異なる遅延を誘導するとき、前記誘導された異なる遅延に前記第1のユニットおよび/または前記第2のユニットのタイミング関係機能を適応させるためにさらに動作可能である、請求項
14から
20のいずれか一項に記載の第1のユニット(600)。
【請求項22】
無線通信ネットワークの基地局システム(100)の第2のユニット(700)と第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、前記基地局システムにおいて動作可能な前記第2のユニットであって、
前記基地局システムがベースバンドユニット(170)と無線ユニット(160)とを備え、
前記無線ユニット(160)が、前記ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス(180)に送信し、かつ、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(180)から受信するように構成され、
前記第1のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記第2のユニットが前記無線ユニット(160)であるか、または前記第1のユニットが前記無線ユニット(160)であり、
前記第2のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記第2のユニット(700)が処理回路(703)とメモリ(704)とを備え、前記メモリが、前記処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、前記第2のユニット(700)が、
第1のフロントホールリンク(165)を介して前記第1のユニットから、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを受信することと、
少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)を介して前記第1のユニットから、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを受信することと、
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得することと、
前記リンク障害の前記取得された情報に応答して、
前記第1のユーザプレーンデータストリームおよび前記第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ前記第1の符号化方式および前記第2の符号化方式を用いて符号化された前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第1の通信リソースを介して前記第1のユニットから受信することと、
第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第2の通信リソースを介して前記第1のユニットから受信することと
を行うために動作可能であり、
前記第3のデータレートのうちの少なくとも1つが前記第1のデータレートよりも低く、前記第4のデータレートが前記第2のデータレートよりも低い、第2のユニット(700)。
【請求項23】
前記第3の符号化方式に対応する第3の復号方式を使用して前記第1のユーザプレーンデータストリームを復号することと、
前記第4の符号化方式に対応する第4の復号方式を使用して前記第2のユーザプレーンデータストリームを復号することと
を行うためにさらに動作可能である、請求項
22に記載の第2のユニット(700)。
【請求項24】
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報の前記取得に応答して、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の総利用可能容量の情報を取得することと、
総利用可能容量の前記取得された情報に基づいて、前記第1のユーザプレーンデータストリームの前記復号のために前記第3の復号方式を選択することと、前記第2のユーザプレーンデータストリームの前記復号のために前記第4の復号方式を選択することと
を行うためにさらに動作可能である、請求項23に記載の第2のユニット(700)。
【請求項25】
前記第1のユニットから、前記第3の符号化方式と前記第4の符号化方式とを示す情報を受信するためにさらに動作可能である、請求項
22から24のいずれか一項に記載の第2のユニット(700)。
【請求項26】
前記第1のユーザプレーンデータ
ストリームを前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第1の通信リソース中にマッピングするために前記第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、前記第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることと、
前記第2のユーザプレーンデータ
ストリームを前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの前記第2の通信リソース中にマッピングするために前記第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、前記第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることと
を行うためにさらに動作可能である、請求項
22から25のいずれか一項に記載の第2のユニット(700)。
【請求項27】
命令を含むコンピュータプログラム(605)であって、基地局システム(100)がベースバンドユニット(170)と無線ユニット(160)とを備え、
前記無線ユニット(160)が、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス(180)に送信し、かつ、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(180)から受信するように構成され、
前記基地局システムの第1のユニット(600)が前記ベースバンドユニット(170)であり、前記基地局システムの第2のユニットが前記無線ユニット(160)であるか、または前記第1のユニットが前記無線ユニット(160)であり、前記第2のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、
前記命令は、前記基地局システムの前記第1のユニットと前記第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のために前記ユーザプレーンデータストリームをハンドリングするために設定された前記基地局システムの前記第1のユニットの少なくとも1つの処理回路によって実行されたとき、前記第1のユニット(600)に、
第1のフロントホールリンク(165)を介して前記第2のユニットに、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを送信するステップと、
少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)を介して前記第2のユニットに、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを送信するステップと、
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得するステップと、
前記リンク障害の前記取得された情報に応答して、
前記第1のユーザプレーンデータストリームおよび前記第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ前記第1の符号化方式および前記第2の符号化方式を用いて符号化された前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第1の通信リソースを介して前記第2のユニットに送信するステップと、
第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第2の通信リソースを介して前記第2のユニットに送信するステップと
を実行させ、
前記第3のデータレートのうちの少なくとも1つが前記第1のデータレートよりも低く、前記第4のデータレートが前記第2のデータレートよりも低い、コンピュータプログラム(605)。
【請求項28】
請求項
27に記載のコンピュータプログラム(605)を含んでい
るコンピュータ可読記憶媒
体。
【請求項29】
命令を含むコンピュータプログラム(705)であって、
基地局システム(100)がベースバンドユニット(170)と無線ユニット(160)とを備え、
前記無線ユニット(160)が、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス(180)に送信し、かつ、前記1つまたは複数の無線通信デバイス(180)から受信するように構成され、
前記基地局システムの第1のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、前記基地局システムの第2のユニット(700)が前記無線ユニット(160)であるか、または前記第1のユニットが前記無線ユニット(160)であり、前記第2のユニットが前記ベースバンドユニット(170)であり、
前記第2のユニットと前記第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のために前記ユーザプレーンデータストリームをハンドリングするために設定された前記基地局システムの前記第2のユニットの少なくとも1つの処理回路によって実行されたとき、前記命令は、前記第2のユニット(700)に、
第1のフロントホールリンク(165)を介して前記第1のユニットから、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを受信するステップと、
少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)を介して前記第1のユニットから、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを受信するステップと、
前記第1のフロントホールリンク(165)のリンク障害の情報を取得するステップと、
前記リンク障害の前記取得された情報に応答して、
前記第1のユーザプレーンデータストリームおよび前記第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ前記第1の符号化方式および前記第2の符号化方式を用いて符号化された前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された前記第1のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第1の通信リソースを介して前記第1のユニットから受信するステップと、
第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された前記第2のユーザプレーンデータストリームを、前記少なくとも1つの第2のフロントホールリンク(167)の第2の通信リソースを介して前記第1のユニットから受信するステップと
を実行させ、
前記第3のデータレートのうちの少なくとも1つが前記第1のデータレートよりも低く、前記第4のデータレートが前記第2のデータレートよりも低い、コンピュータプログラム(705)。
【請求項30】
請求項
29に記載のコンピュータプログラム(705)を含んでい
るコンピュータ可読記憶媒
体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ベースバンドユニットと無線ユニットとの間のフロントホール(fronthaul link)リンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための方法と基地局システムのユニットとに関する。本開示は、さらに、上記の方法とユニットとに対応するコンピュータプログラムとキャリアとに関する。
【背景技術】
【0002】
分散基地局システムにおいて、無線アクセスネットワーク(RAN)処理は、リモートラジオユニット(RRU)、別名無線ユニット(RU)と、ベースバンドユニット(BBU)との2つの別個のユニットによって行われる。BBUは、フロントホールリンクを介してRUに接続される。「フロントホール」は、ベースバンド処理とアンテナとの間のどこか、または共通公衆無線インターフェース(CPRI)コーポレーションが規定しているように無線機器制御(REC)と無線機器(RE)との間の、無線基地局(RBS)システム中のインターフェースを指す。RUは1つまたは複数のアンテナに接続され、それを通してRUは少なくとも1つのユーザ機器(UE)と無線で通信する。BBUは、他の基地局システムまたは基地局に接続され、無線通信システムのコアネットワークに接続される。BBUは論理的に集中型であり、各BBUに接続された2つ以上のRUがあり得る。旧来、BBUは、スペクトル効率およびネットワーク容量を高めるために、ジョイント検出、ジョイント復号、多地点協調送信(coordinated multi-point transmission)(CoMP)などの高度な無線協調特徴、ならびにベースバンド処理を実行するが、RUは、無線周波数(RF)処理と、RF処理された信号の送信/受信とを実行する。
【0003】
BBUとRUとは、地理的に互いに近くに、たとえば、BBUがアンテナ塔の下部にあり、RUが上部にある状態で配置され得る。しかしながら、最近、集中型無線アクセスネットワーク(Centralized Radio Access Network)(C-RAN)の概念が多くの注目を集めており、その場合、BBUは、より緊密な協調、リソースプーリングおよびサイト低減を可能にするために、より中央のロケーションに配置される。スケーリングがより容易になり、あまりコストがかからないハードウェアが使用され得るので、無線機能の一部を仮想化する最近のトレンドにより、集中型ベースバンド処理の利点はより一層増加している。
【0004】
共通公衆無線インターフェース(CPRI)仕様バージョン7.0、2015年10月9日付けに記載されているような、旧来のフロントホールについて、時間領域ベースバンド複素(IQ)サンプルを含む、ユーザプレーンデータのビットストリームが、あらかじめ規定されたマッピング方式に従って異なるアンテナキャリア(AxC)を表している、完全なトランスポートプロトコルが規定されている。IQサンプルは、CPRIにおいてAxCコンテナと呼ばれる通信リソース中で搬送される。CPRIはまた、同期情報および制御ならびに動作および保守(O&M)データをトランスポートするために使用される制御ワードを規定する。CPRI手法の主要な欠点は、極めて高いトランスポートビットレートを必要とすることであり、一層より広い無線帯域幅とより多いアンテナを使用する第5世代(5G)に向かう無線技術の発展に伴って、これは複雑になり、ハンドリングにコストがかかるようになる。
【0005】
最近、フロントホールは、トランスポートネットワーキングレイヤアグノスティックであるパケットベースのフロントホールプロトコルを規定する、eCPRI仕様V1.1、2018年1月10日付けに記載されている、拡張CPRI(eCPRI)規格とともに進歩した、すなわち、フロントホールは、イーサネットおよびインターネットプロトコルベース(IPベース)ネットワークなど、異なるトランスポートネットワークとともに実装され得る。eCPRIはまた、時間領域サンプルの代わりに周波数領域サンプルがトランスポートされるように、より多い機能、たとえば、高速フーリエ変換(FFT)および逆FFT(IFFT)機能を無線ユニットに移すことによってフロントホールデータレート要件を減少させることを可能にするために、フレキシブルな機能分解を規定している。XRAN/ORAN団体も、無線ユニット(RU)と下位レイヤ分離中央ユニット(lls-CU)との間のインターフェースである、xRAN FHと呼ばれる、フロントホールインターフェースを規定しているフロントホールグループを有する。これは、xRANフロントホールワーキンググループ-制御、ユーザおよび同期プレーン仕様-2018年12月15日にリリースされたXRAN-FH.CUS.0-v02.01に記載されている。
【0006】
フロントホールデータレートは、圧縮技法を利用することによっても減少され得る。そのような方法の例はリサンプリングおよび再量子化である。国際特許出願WO2018/004409に記載されているような、より高度のオプションも使用され得る。上述のxRAN仕様には、異なるデータフォーマットおよび圧縮方法も記載されている。
【0007】
異なる機能分離および/または圧縮を用いても、1つの物理的フロントホールリンクを介してトランスポートされるためにはフロントホールデータレートが高すぎることがあり得る。コスト上の理由、たとえば、スモールフォームファクタプラガブル(Small Form-factor Pluggable)/カッドスモールフォームファクタプラガブル(Quad Small Form-factor Pluggable)(SFP/QSFP)モジュールのコスト、またはバス速度などの実装態様のために、特に、SFP/QSFPモジュールは2.5、5、10、25、40、100Gbit/sなどの固定速度のために設計されているので、より高いデータレートをサポートするより少ないリンクの代わりに、より低い速度のいくつかのフロントホールリンクを使用することが有利であり得る。たとえば、いくつかの実装形態は、1つの25Gbpsリンクの代わりに2つの10Gbpsリンクを使用することを選好し得る。eCPRIの場合、いくつかのリンクが1つの論理データパイプのように見えるように、リンクアグリゲーション技法を使用することが可能である。しかしながら、別個の論理リンクとして実装されたCPRIおよびeCPRIの場合、IQデータは異なるリンクにマッピングされる必要がある。CPRIでは、これは、容量拡大のために使用され得る特徴「パッシブリンク」でサポートされる。リンクのうちの1つは、その場合、フルC&Mチャネルを搬送する「アクティブリンク」として選択されるが、他のリンクは、「パッシブリンク」として選択され、IQデータと同期情報とのみを搬送する。
【0008】
複数の論理フロントホールリンクを用いるシナリオでは、リンクのうちの1つが故障した場合、データが失われる。CPRIにおけるパッシブリンク特徴は、アクティブリンクが故障した場合に、パッシブリンクが引き継ぐことができる、C&Mチャネルについてのフォールバックを規定する。しかしながら、IQデータについてはフォールバックが規定されず、これは、そのリンクが故障した場合に、そのリンクのAxCコンテナにマッピングされるすべてのデータが失われることを意味する。これは、いくつかのアンテナのIQデータが失われること、または無線キャリアが失われることにつながり得る。したがって、複数のフロントホールリンクのうちの1つが故障したときに、複数のフロントホールリンクを有する基地局システムのためにユーザプレーンデータをハンドリングするための解決策が求められている。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、上記で概説した課題および問題のうちの少なくともいくつかに対処することである。本発明の実施形態の目的は、複数のフロントホールリンクのうちの1つが故障したときに、複数のフロントホールリンクを有する基地局システムのためにユーザプレーンデータをハンドリングすることである。添付の独立クレームにおいて規定されている方法とユニットとを使用することによって、これらおよび他の目的を達成することが可能である。
【0010】
一態様によれば、無線通信ネットワークの基地局システムの第1のユニットと第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、基地局システムの第1のユニットによって実行される方法が提供される。基地局システムはベースバンドユニットと無線ユニットとを備える。無線ユニットは、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイスに送信し、かつ、1つまたは複数の無線通信デバイスから受信するように構成される。また、第1のユニットがベースバンドユニットであり、第2のユニットが無線ユニットであるか、または代替的に、第1のユニットが無線ユニットであり、第2のユニットがベースバンドユニットである。本方法は、第1のフロントホールリンクを介して第2のユニットに、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを送信することと、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクを介して第2のユニットに、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを送信することとを含む。本方法は、第1のフロントホールリンクのリンク障害の情報を取得することと、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンクに適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソースを介して第2のユニットに送信することと、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソースを介して第2のユニットに送信することとをさらに含み、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0011】
別の態様に従って、無線通信ネットワークの基地局システムの第2のユニットと第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、基地局システムの第2のユニットによって実行される方法について説明する。基地局システムはベースバンドユニットと無線ユニットとを備える。無線ユニットは、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイスに送信し、かつ、1つまたは複数の無線通信デバイスから受信するように構成される。さらに、第1のユニットがベースバンドユニットであり、第2のユニットが無線ユニットであるか、または第1のユニットが無線ユニットであり、第2のユニットがベースバンドユニットである。本方法は、第1のフロントホールリンクを介して第1のユニットから、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを受信することと、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクを介して第1のユニットから、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを受信することとを含む。本方法は、第1のフロントホールリンクのリンク障害の情報を取得することと、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンクに適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソースを介して第1のユニットから受信することと、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソースを介して第1のユニットから受信することとをさらに含み、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0012】
別の態様によれば、無線通信ネットワークの基地局システムにおいて動作可能な第1のユニットが提供される。第1のユニットは、基地局システムの第1のユニットと第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするために構成される。基地局システムはベースバンドユニットと無線ユニットとを備える。無線ユニットは、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイスに送信し、かつ、1つまたは複数の無線通信デバイスから受信するように構成される。第1のユニットがベースバンドユニットであり、第2のユニットが無線ユニットであるか、または第1のユニットが無線ユニットであり、第2のユニットがベースバンドユニットであるかのいずれかである。第1のユニットは処理回路とメモリとを備える。前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、第1のユニットは、第1のフロントホールリンクを介して第2のユニットに、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを送信することと、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクを介して第2のユニットに、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを送信することとを行うために動作可能である。第1のユニットは、第1のフロントホールリンクのリンク障害の情報を取得することと、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンクに適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソースを介して第2のユニットに送信することと、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソースを介して第2のユニットに送信することとを行うためにさらに動作可能であり、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0013】
別の態様によれば、無線通信ネットワークの基地局システム100において動作可能な第2のユニットが提供される。第2のユニットは、基地局システムの第2のユニットと第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするために構成される。基地局システムはベースバンドユニットと無線ユニットとを備える。無線ユニットは、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイスに送信し、かつ、1つまたは複数の無線通信デバイスから受信するように構成される。第1のユニットがベースバンドユニットであり、第2のユニットが無線ユニットであるか、または第1のユニットが無線ユニットであり、第2のユニットがベースバンドユニットであるかのいずれかである。第2のユニットは処理回路とメモリとを備える。前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、第2のユニットは、第1のフロントホールリンクを介して第1のユニットから、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される第1のユーザプレーンデータストリームを受信することと、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクを介して第1のユニットから、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される第2のユーザプレーンデータストリームを受信することとを行うために動作可能である。第2のユニットは、第1のフロントホールリンクのリンク障害の情報を取得することと、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンクに適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソースを介して第1のユニットから受信することと、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソースを介して第1のユニットから受信することとを行うためにさらに動作可能であり、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0014】
他の態様によれば、コンピュータプログラムおよびキャリアも提供され、それの詳細について、特許請求の範囲および発明を実施するための形態において説明する。
【0015】
この解決策のさらなる可能な特徴および利益は、以下の発明を実施するための形態から明らかになろう。
【0016】
次に、例示的な実施形態によって、添付の図面を参照しながら、解決策についてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明がその中で使用され得る基地局システムの例を示すブロック図である。
【
図2】可能な実施形態による、基地局システムの第1のユニットによって実行される方法を示すフローチャートである。
【
図3】さらなる可能な実施形態による、基地局システムの第2のユニットによって実行される方法を示すフローチャートである。
【
図4】本発明がその中で使用され得る基地局システムの実施形態をより詳細に示すブロック図である。
【
図5】可能な実施形態による、基地局システムのBBUまたはRUによって実行される方法を示すフローチャートである。
【
図6】可能な実施形態による、基地局システムのBBUまたはRUによって実行される別の方法を示すフローチャートである。
【
図7】さらなる可能な実施形態による、基地局システムの第1のユニットをより詳細に示すブロック図である。
【
図8】さらなる可能な実施形態による、基地局システムの第2のユニットをより詳細に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
手短に説明すると、BBUとRUとの間の複数のフロントホールリンクのうちのあるフロントホールリンクがドロップしたときの無線パフォーマンスインパクトを最小にするために、IQデータなどのユーザプレーンデータを通信するためのフォールバック解決策を作成するための解決策が提供される。これは、一実施形態によれば、1つのフロントホールリンクがドロップしたときに依然として機能しているフロントホールリンクの全容量を決定し、次いで、ユーザプレーンデータストリームを機能しているフロントホールリンクに適応させ、再マッピングすることによって行われる。
【0019】
図1は、本発明がその中で使用され得る無線通信ネットワークを示す。無線通信ネットワークは分散基地局システム100を備え、分散基地局システム100はBBU170とRU160とを備える。BBU170は、分散基地局システムが通信ネットワークの他のノードと通信することができるように、(
図1に150で表された)他の基地局ノードまたは他のRANノードへの接続と、さらにコアネットワークへの接続とを有する。BBU170は、第1のフロントホールリンク165と少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167とを介してRU160に接続される。RU160は、複数のアンテナ161、163をさらに有し、それを通して無線信号が1つまたは複数の無線デバイス180に向けて送信され、1つまたは複数の無線デバイス180から受信される。無線信号は、1つまたは複数の無線デバイス180から、または1つまたは複数の無線デバイス180に通信されるべきデータを表す。BBU170およびRU160は、RU160と1つまたは複数の無線デバイス180との間で通信されるべきデータと信号とをハンドリングするためのRAN機能を備える。RAN機能はBBUとRUとの間で分散される。
【0020】
分散基地局100がその中で使用されるべき無線通信ネットワーク100は、無線通信デバイスへの無線アクセスを与えることができる、任意の種類の無線通信ネットワークであり得る。そのような無線通信ネットワークの例は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、Long-Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMAX)、WiMAXアドバンスト、ならびに新無線(New Radio:NR)などの技術に基づく第5世代無線通信ネットワークである。
【0021】
1つまたは複数の無線デバイス180は、無線信号を使用してRU160と無線で通信することが可能な任意のタイプのデバイスであり得る。たとえば、無線デバイス180は、ユーザ機器(UE)、マシン型UEまたはマシン間(M2M)通信対応UE、センサー、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込み装備(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、顧客構内機器(CPE)などであり得る。
【0022】
図2では、
図1とともに、無線通信ネットワークの基地局システム100の第1のユニットと第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、基地局システムの第1のユニットによって実行される方法について説明する。基地局システム100はベースバンドユニット170と無線ユニット160とを備える。無線ユニット160は、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス180に送信し、1つまたは複数の無線通信デバイス180から受信するように構成される。また、第1のユニットがベースバンドユニット170であり、第2のユニットが無線ユニット160であるか、または代替的に、第1のユニットが無線ユニット160であり、第2のユニットがベースバンドユニット170である。本方法は、第1のフロントホールリンク165を介して第2のユニットに第1のユーザプレーンデータストリームを送信すること202であって、第1のユーザプレーンデータストリームが、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される、第1のユーザプレーンデータストリームを送信すること202と、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167を介して第2のユニットに第2のユーザプレーンデータストリームを送信すること204であって、第2のユーザプレーンデータストリームが、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される、第2のユーザプレーンデータストリームを送信すること204とを含む。本方法は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得すること206と、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第1の通信リソースを介して第2のユニットに送信すること212と、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第2の通信リソースを介して第2のユニットに送信すること214とをさらに含み、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0023】
「ユーザプレーンデータ」は、たとえば、IQデータであり得る。第1のフロントホールリンクおよび少なくとも1つの第2のフロントホールリンクは並列リンクであり得る。第1のフロントホールリンクおよび少なくとも1つの第2のフロントホールリンクは、相互に別個の物理リンクを第1のユニットと第2のユニットとの間のどこかに含む。言い換えれば、第1のユニットと第2のユニットとはネットワークを介して部分的に接続され得るが、第1のフロントホールリンクおよび少なくとも1つの第2のフロントホールリンクはまた、他のリンクによって使用されない部分リンク(part-link)を有する。また、第1のフロントホールリンクおよび第2のフロントホールリンクは、第1のユニットと第2のユニットとの間全体の別個の物理リンクであり得る。第1のデータレートよりも低い第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて第1のユーザプレーンデータストリームを符号化することは、第3のデータレートを用いて送信される第1のユーザプレーンデータストリームを生じる圧縮方式を用いて第1のユーザプレーンデータを圧縮することを含み得る。圧縮方式は、この場合、第1のユーザプレーンデータストリームが第1の符号化方式を用いて符号化されたときと比較して、第1のユーザプレーンデータストリームを圧縮する。上記と同じことが第2のユーザプレーンデータストリームと第4の符号化方式とについて当てはまる。通常、第1のユーザプレーンデータストリームと第2のユーザプレーンデータストリームの両方を少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソースと第2の通信リソースとに適合させるために、第3のデータレートは第1のデータレートよりも低く、同じく第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。しかしながら、第1のユーザプレーンデータストリームと第2のユーザプレーンデータストリームとの一方のみがより低いデータレートを受信し、他方はそれの元のデータレートを保つことも可能である。それは、少なくとも第2のフロントホールリンク中の容量の利用可能な量に依存する。第3のデータレートのうちの少なくとも1つが第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートが第2のデータレートよりも低いことは、第3の符号化方式のうちの少なくとも1つが第1の符号化方式とは異なり、第4の符号化方式が第2の符号化方式とは異なることを知らせ得る。第1の符号化方式と第2の符号化方式とは、同じ符号化方式であるか、または相互に異なる符号化方式であり得る。第3の符号化方式と第4の符号化方式とは同じ符号化方式であるか、または相互に異なる符号化方式であり得る。
【0024】
そのような方法によって、前に第1のユーザプレーンデータストリームを搬送した第1のフロントホールリンクが故障した場合でも、第1のユーザプレーンデータストリームと第2のユーザプレーンデータストリームの両方が第2のユニットに送られ得る。この方法において、両方のデータストリームを同じ少なくとも1つの第2のリンク中に適合させるために、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームは、少なくとも1つの第2のリンクを介して、ただしより低いデータレートを用いて送られる。
【0025】
一実施形態によれば、本方法は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得すること206に応答して、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の総利用可能容量の情報を取得すること207と、総利用可能容量の取得された情報に基づいて、第1のユーザプレーンデータストリームのための第3の符号化方式と、第2のユーザプレーンデータストリームのための第4の符号化方式とを選択すること208とをさらに含む。
【0026】
総容量の情報を取得することは、たとえば、測定に基づいて少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの現在の総容量を計算すること、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの容量を直接測定すること、または少なくとも1つの第2のフロントホールリンクのあらかじめ知られているデータを取得することであり得る。これにより、少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの現在の利用可能容量に基づいて第1のユーザプレーンデータストリームと第2のユーザプレーンデータストリームとのための最も適切な符号化方式が選択され得る。したがって、少なくとも1つの第2のリンクの容量はうまく利用される。
【0027】
上記実施形態の変形態によれば、第3の符号化方式は、第1のユニットと第2のユニットとにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から選択され208、第4の符号化方式は、第1のユニットと第2のユニットとにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から選択される。第1のユーザプレーンデータストリームのための1つまたは複数のあらかじめ知られている符号化方式は、それぞれ、第1の符号化方式を使用することと比較してデータの圧縮に関連付けられ得る。しかしながら、圧縮、したがってデータレートは、1つまたは複数のあらかじめ知られている符号化方式について相互に異なり得る。第2のユーザプレーンデータストリームのための1つまたは複数のあらかじめ知られている符号化方式は、それぞれ、第2の符号化方式を使用することと比較してデータの圧縮に関連付けられ得る。しかしながら、圧縮、したがってデータレートは、1つまたは複数のあらかじめ知られている符号化方式について相互に異なり得る。第1のユーザプレーンデータストリームのための1つまたは複数のあらかじめ知られている符号化方式は、それぞれ、少なくとも第2のフロントホールリンクの第1の通信リソースへの第1のユーザプレーンデータストリームのあらかじめ知られているマッピングに関連付けられ得る。同様にして、第2のユーザプレーンデータストリームのための1つまたは複数のあらかじめ知られている符号化方式は、それぞれ、少なくとも第2のフロントホールリンクの第2の通信リソースへの第2のユーザプレーンデータストリームのあらかじめ知られているマッピングに関連付けられ得る。選択するためのいくつかのあらかじめ知られている符号化方式(および第2のユニットにおいて対応する復号方式)を有することによって、第2のユニットは、利用可能容量についての情報に基づいて、第1のユニットがどの符号化方式を使用したかを自身で決定することができるか、または代替的に、あらかじめ知られている符号化方式は、第1のユニットと第2のユニットとの間の通信プロトコルにおいて承認されたコードを有し得るので、選択された第3の符号化方式と第4の符号化方式とを第2のユニットに通知するためには、わずかなビットを送るだけでよい。
【0028】
上記実施形態の別の変形態によれば、本方法は、総利用可能容量の情報に基づいて第1のユーザデータストリームのための最大データレートを決定すること218をさらに含む。さらに、第3の符号化方式、したがって第3のデータレートを選択すること208は、第1のユーザデータストリームのための決定された最大データレートに基づいて実行され、第3のデータレートは、第1のユーザデータストリームのための最大データレートよりも低いか、または第1のユーザデータストリームのための最大データレートと同じである。本方法は、総利用可能容量の情報と選択された第3のデータレートとに基づいて第2のユーザデータストリームのための最大データレートを決定すること219をさらに含む。さらに、第4の符号化方式、したがって第4のデータレートを選択すること208は、第2のユーザデータストリームのための決定された最大データレートに基づいて実行され、第4のデータレートは、第2のユーザデータストリームのための最大データレートよりも低いか、または第2のユーザデータストリームのための最大データレートと同じである。
【0029】
そのような方法は、総利用可能容量に基づいて第1のユーザデータストリームおよび第2のユーザデータストリームのためのデータレートを選択するためのかなり動的な方法であろう。第3のデータレートと第4のデータレートとについてさらに良い結果を得るために、この方法はより反復的なプロセスであり得る。たとえば第1のユーザデータストリームと第2のユーザデータストリームとの間の優先度差に基づいて、第1のユーザデータストリームのための最大データレートの第1の推測(guess)が行われ得、次いで、第1のユーザデータストリームのための最大データレートの第1の推測に等しくまたは第1のユーザデータストリームのための最大データレートの第1の推測を下回る第3のデータレートを有するように、第3の符号化方式が選択される。第2のユーザデータストリームは、この場合、リンク上に残された容量を使用することができる、すなわち、第2のユーザデータストリームのための最大データレートは総利用可能容量と第3のデータレートとに基づく。
【0030】
別の実施形態によれば、本方法は、第3の符号化方式と第4の符号化方式とを示す情報を第2のユニットに送信すること210をさらに含む。「第3の符号化方式と第4の符号化方式とを示す情報」は、「承認されたフォールバック符号化方式(すなわち第3の符号化方式と第4の符号化方式と)に切り替える」ことを通知する信号であり得るか、または第3の符号化方式と第4の符号化方式との明示的な情報であり得る。これによって、第2のユニットは、どの符号化方式が第1のユニットによって選定されるかを知るであろう。第1のユニットのみが、第1のユニットと第2のユニットとの間であらかじめ承認された、選定するためのいくつかの符号化方式を有する場合、第1のユニットは、符号化方式を示すコードをもつ極めて短い情報を送るだけでよい。
【0031】
しかしながら、別の実施形態によれば、第2のユニットは、第1のユニットによって第3および第4の符号化方式を通知される必要はない。この実施形態では、第2のユニットは、リンク障害が第1のリンク上で起こったことを自身で決定し、この決定に基づいて、あらかじめ承認された第3および第4の符号化/復号方式に戻り、マッピングの場合はあらかじめ承認された第3および第4のマッピング方式に戻る。また、そこから選択する2つ以上のあらかじめ承認された第3および第4の符号化/復号方式がある場合、第2のユニットは、少なくとも1つの第2のリンクの総容量に基づいて、第1のユニットによってどの第3および第4の符号化/復号方式が選択されるかを自身で自律的に決定することができる。しかしながら、最も安全な方法は、第3および第4の符号化/復号方式と、送信するステップ210を介した可能なマッピング方式と、第3および第4の符号化方式を示す送信された情報を第2のユニットが受信したことに応答して第2のユニットから送られた可能な肯定応答メッセージとをハンドシェイクすることであろう。
【0032】
別の実施形態によれば、本方法は、第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、第3のマッピング方式に従って少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソース中にマッピングすることと、第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、第4のマッピング方式に従って少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソース中にマッピングすることとをさらに含む。
【0033】
この実施形態の変形態によれば、本方法は、第3のマッピング方式と第4のマッピング方式とを示す情報を第2のユニットに送信することをさらに含む。
【0034】
別の実施形態によれば、本方法は、第3の符号化方式が第1のユーザプレーンデータストリームのための第1の符号化方式とは異なる遅延を誘導するか、または第4の符号化方式が第2のユーザプレーンデータストリームのための第2の符号化方式とは異なる遅延を誘導するとき、第1のユニットおよび/または第2のユニットのタイミング関係機能を誘導された異なる遅延に適応させることをさらに含む。これによって、タイミングアドバンスアルゴリズムなどのタイミング関係機能は、新しい符号化方式により誘導された異なる遅延に基づいて正しいタイミングアドバンス値を計算し、使用することができる。
【0035】
図3では、
図1とともに、無線通信ネットワークの基地局システム100の第2のユニットと第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、基地局システム100の第2のユニットによって実行される方法について説明する。基地局システム100は、ベースバンドユニット170と無線ユニット160とを備える。無線ユニット160は、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス180に送信し、1つまたは複数の無線通信デバイス180から受信するように構成される。さらに、第1のユニットがベースバンドユニット170であり、第2のユニットが無線ユニット160であるか、または第1のユニットが無線ユニット160であり、第2のユニットがベースバンドユニット170である。本方法は、第1のフロントホールリンク165を介して第1のユニットから第1のユーザプレーンデータストリームを受信すること302であって、第1のユーザプレーンデータストリームが、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される、第1のユーザプレーンデータストリームを受信すること302と、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167を介して第1のユニットから第2のユーザプレーンデータストリームを受信すること304であって、第2のユーザプレーンデータストリームが、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される、第2のユーザプレーンデータストリームを受信すること304とを含む。本方法は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得すること306と、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第1の通信リソースを介して第1のユニットから受信すること314と、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第2の通信リソースを介して第1のユニットから受信すること316とをさらに含み、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0036】
一実施形態によれば、本方法は、第3の符号化方式に対応する第3の復号方式を使用して第1のユーザプレーンデータストリームを復号すること318と、第4の符号化方式に対応する第4の復号方式を使用して第2のユーザプレーンデータストリームを復号すること320とをさらに含む。第2のユニットは、第1のリンクのリンク障害の情報を取得するとき、第1のリンクの障害があるときに第1および第2のユニットによって使用されることがあらかじめ承認されている、あらかじめ承認された第3および第4の符号化/復号方式を使用し得る。代替的に、第2のユニットは、少なくとも1つの第2のリンクの総利用可能容量の情報に基づいて、どの第3および第4の符号化/復号方式を使用するかを自身で決定し得る(下記参照)。
【0037】
さらに代替的に、第2のユニットは、第1のユニットからのメッセージにおいて第3および第4の符号化/復号方式を通知され得る。すなわち、一実施形態によれば、本方法は、第3の符号化方式と第4の符号化方式とを示す情報を第1のユニットから受信すること312をさらに含む。
【0038】
別の実施形態によれば、本方法は、第1のユーザプレーンデータを少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソース中にマッピングするために第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることと、第2のユーザプレーンデータを少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソース中にマッピングするために第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることとをさらに含む。さらに、本方法は、第3のマッピング方式と第4のマッピング方式とを示す情報を第1のユニットから受信することを含み得る。
【0039】
別の実施形態によれば、本方法は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得すること306に応答して、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の総利用可能容量の情報を取得すること308と、総利用可能容量の取得された情報に基づいて、第1のユーザプレーンデータストリームの復号のために第3の復号方式を選択すること310、および第2のユーザプレーンデータストリームの復号のために第4の復号方式を選択することとをさらに含む。
【0040】
図4は、本発明がその中で使用され得る分散基地局システムのアーキテクチャの一実施形態を示す。記載されているアーキテクチャはBBU410とRU420とを備える。BBU410とRU420とは、第1のフロントホールリンク430と第2のフロントホールリンク440とによって相互接続される。この場合、2つのフロントホールリンクがあるが、このアイデアは2つ以上の任意の数のフロントホールリンクをサポートする。また、ベースバンドユニットと無線ユニットという用語は、分散基地局システムアーキテクチャに限定されず、すべての可能な機能分離がサポートされ得ることに留意されたい。
【0041】
BBU410は、ベースバンド機能(BBF)ユニット412と、フロントホールフォーマットハンドラ(FFH)414と、フロントホールリンク当たり1つのフロントホールリンクハンドラ(FLH)416、418とを備える。RU420は、無線機能(RFU)ユニット422と、フロントホールフォーマットハンドラ(FFH)424と、また、フロントホールリンク当たり1つのフロントホールリンクハンドラ(FLH)426、428とを備える。BBF412は、信号変調/復調、符号化/復号、高速フーリエ変換などを含み得るBBUの通常の機能と、また、ノードハンドリング、信号処理などスケジューリングなどの上位レイヤ機能とを含んでおり、簡単のために、これらすべては1つの機能ブロックにグループ化されている。しかしながら、いくつかのアーキテクチャにおいて、これらの機能のうちのいくつか、たとえば高速フーリエ変換演算は、RFU中に配置され得ることに留意されたい。同様にして、RFU422は、デジタルアナログ変換/アナログデジタル変換(DAC/ADC)、ならびに、信号が無線周波数に変換される無線周波数フロントエンドなどの機能を含んでいることがある。同期情報と、制御および管理(C&M)データと、デジタル化されたベースバンド信号としてのユーザプレーンデータとは、次いで、BBFからフロントホール機能ブロック414、416、418に送られる。本発明はユーザプレーンデータのハンドリングに焦点を当てることに留意されたい。同期情報およびC&Mデータは、既存の解決策によって、たとえば、CPRIによって説明されているように、パッシブリンク機能を使用することによってハンドリングされ得る。
【0042】
BBUとRRUの各々におけるフロントホール機能ブロックは、2つの機能ブロックタイプ、すなわち、FFH414、424と、フロントホールリンク当たりFLH416、418、426、428とからなる。FLH416、418、426、428は、物理的フロントホールリンクをセットアップし、規格、たとえばCPRIによる通信リソースフォーマットを規定する。FFH414、424は、ベースバンド/無線機能412、422からユーザプレーンデータを得、次いで、このユーザプレーンデータを、通信リソース構造に適合する、フロントホールリンクの容量のために適切なフォーマットに変換する。FFH414、424は、たとえばブロック浮動小数点などの異なるタイプのデータフォーマット、また、異なるタイプの圧縮方式を使用することができる。FFH414、424は、次いで、マッピングされたデータをリンク430、440のうちの異なる利用可能なフロントホールリンク中に分散させる。
【0043】
図5は、
図4とともに、ダウンリンク通信の場合にBBU410によって実行される方法と、アップリンク通信の場合にRU420によって実行される方法との実施形態のフローチャートを示す。本方法は、第1のフロントホールリンク430のリンク障害を検出すること502から始まる。検出はいくつかの異なる方法で行われ得る。1つのオプションは、CPRIによって規定されたアラーム、たとえば信号の損失(LOS)などの物理レイヤアラームを使用することである。別のオプションは、BBUとRUとの受信ユニットにおいて受信されるデータを監視し、たとえば、極めて多数のコード侵害を検出することによって、データが消失したときにアラームをトリガすることである。アラーム信号は、次いで、受信ユニットによってBBUとRUとの送信ユニットに送られる。リンク障害の検出502は、ユーザプレーンデータを壊れた第1のフロントホールリンク430中に入れる代わりに、機能しているリンク中に、すなわち第2のフロントホールリンク420中に入れるようにFFH414、424をトリガする。第1のステップは、次いで、どのくらいの容量が機能しているリンク上で利用可能であるかを計算すること504である。設定された無線帯域幅(アンテナ×全キャリア帯域幅)をトランスポートするためにどのくらいの容量が利用可能であるかが分かったとき、利用可能容量に基づいて、適切な圧縮フォーマットが適用される506。言い換えれば、利用可能容量に適応されたデータレートを有する圧縮フォーマットが適用される506。圧縮方法は、たとえば再量子化およびリサンプリングであり得るが、使用される圧縮のタイプはこの方法に限定されない。
【0044】
最後に、好適な圧縮フォーマットが適用された506とき、ユーザプレーンデータは、機能しているリンクの通信リソース中にマッピングされる508。選択された圧縮フォーマットおよび通信リソースマッピングは、次いで、リンクが再び確立され得るように、ダウンリンク通信のためにはRUに送られ、アップリンク通信のためにはBBUに送られる510。圧縮フォーマットおよび通信リソースマッピングはC&Mチャネルを介して送られ得る。その後、選択された圧縮フォーマットとマッピングとを使用して、ユーザプレーンデータが送られる512。リンク障害の根本原因(root-cause)分析が開始され得るように、リンク障害とフロントホール方式の変更とをOSSシステムなど適切な管理システムに警告することも勧められる。
【0045】
マッピングが行われたとき、送信側ユニットのフロントホールフォーマットハンドラは、フロントホールリンクハンドラを再設定するべきか否かを決定することができる。通信リソース構造が、ターゲットにされたマッピング方式に適合する場合、機能しているフロントホールリンクは同期したままでいることができ、したがって、フロントホールリンクハンドラは、同期とC&Mとに関する潜在的な作動を除いて、もとのままでいることができる。このプロシージャは、リンク障害が検出されたときに、ほぼ瞬間的に行われ得る。
【0046】
ハードウェアによってサポートされ、フロントホールフォーマットハンドラがそれを効率的であると認めた場合、新しい通信リソースマッピング方式を用いたリンクの再確立を要求することも可能である。しかしながら、これは、より大きい中断をもたらし、リンクを再確立するのにかかる時間について無線パフォーマンスに影響を及ぼし得ることに留意されたい。また、イーサネットベースのフロントホールインターフェースについては、ビットレートおよび同期がイーサネット設定に直接関係しないので、再確立は必要とされないことに留意されたい。
【0047】
異なるタイプの符号化方式およびマッピング方式はシステム中に異なる遅延を誘導し得ることに留意されたい。遅延が変化した場合、フロントホールフォーマットハンドラは、タイミング関係機能が適切に働くために、新しい遅延についての情報を、たとえばタイミングアドバンスアルゴリズムなどのすべてのタイミング関係機能に送り得る。代替方法は、すべての可能な符号化方式とマッピング方式とについて生じ得る最も高い遅延を考慮することであろう。より低い遅延をもつマッピング方式の場合、ターゲットにされた遅延に達するために、増加したバッファリングが使用される。このようにして、再マッピングが行われるときに、タイミングの更新が不要になる。しかしながら、大部分のマッピング方式について、いくつかの追加の遅延がもたらされるという不利益がある。
【0048】
実装目的のために、符号化方式とマッピング方式とのあまり動的でないフレキシブルな選択を使用することが好ましいことがある。その場合、フロントホールリンクが故障した場合にBBUおよびRUがどのように働くかをあらかじめ知っているように、1つまたは複数の異なる圧縮フォーマットおよびマッピング方式があらかじめ設定され得る。その場合、新しいフォーマットとマッピング方式とを送るステップは、どのフォーマットを使用するべきかを他のノードがすでに知っているので、スキップされ得るか、または少なくとも極めて基本的な連携情報に簡略化され得る。
【0049】
あらかじめ設定されたフォールバック圧縮フォーマットとマッピングとを使用するための実施形態が
図6に示されている。本方法は、第1のフロントホールリンクのリンク障害を検出すること552と、フォールバック圧縮フォーマットとフォールバックマッピング方式とを適用すること556と、フォールバック圧縮フォーマットとマッピングとを使用してユーザプレーンデータをBBU/RUに送ること558とを含む。どのくらいの通信リソースが失われたかに応じて、2つ以上のあらかじめ設定されたフォールバック圧縮フォーマットとマッピング方式とがある場合、本方法は、機能しているリンク上の利用可能容量を計算するステップも含み得る。
【0050】
本発明の実施形態の使用を例示するために、1つのBBUが、2つの9.8GbpsCPRIフロントホールリンクを用いて、8つのアンテナをもつ1つのRUに接続されるシナリオについて考える。この例は、ダウンリンク通信について示されているが、アップリンク通信にも適用可能である。ユーザプレーンデータは、ここで、IQデータまたはIQサンプルと呼ばれる。RUは、エアインターフェースを介して2つの20MHzキャリアを無線デバイスに向けて送っており、フロントホールインターフェースについては、30.72MbpsのIQサンプルレートをもつ、IQサンプル当たり30ビットのフォーマットがデフォルトフォーマットとして使用される。各CPRIリンクは16個のCPRIワードを搬送し、それらのうちの第1のワード(w=0)はC&Mのために使用され、他の15個のワードはユーザプレーンデータのために使用される。以下の計算によると、設定されたフォーマットを用いると、IQデータをトランスポートするために、AxCコンテナを搬送する合計30個のCPRIワードが必要とされる。
IQデータは、8つのアンテナのための2つのキャリアの第1のキャリアのための信号が2つのリンクの第1のリンクのCPRIワード1~15中にトランスポートされ、第2のキャリアのための信号が2つのリンクの第2のリンクのCPRIワード1~15中にトランスポートされるように、CPRIワードのAxCコンテナにマッピングされる。
【0051】
突然、第2のリンクが故障し、したがって第2のキャリアはドロップする。次いで、提案された方法がトリガされ、第1のリンクの容量のみが利用可能であり、したがって、IQデータは第1のリンクの15個のCPRIワードに適合する必要がある。これに適合するために、リサンプリングと再量子化の両方が適用される。フォーマットを23.04MbpsのIQサンプル当たり20ビットに変更することによって、15個のCPRIワードのみが必要とされる。
【0052】
このフォーマットを用いて、IQデータは、8つのアンテナのための第1のキャリアのためのユーザプレーンデータが第1のリンクの(ワード8の第1のハーフが利用される)CPRIワード1~8のAxCコンテナにマッピングされ、第2のキャリアのためのユーザプレーンデータが第1のリンクのCPRIワード8~15のAxCコンテナにマッピングされるように、再マッピングされ得る。新しいフォーマットは、第2のキャリアのための第1のリンクを介して接続が確立され得るようにBBUからRUにシグナリングされ、第2のキャリアのためのユーザプレーンデータは、故障した第2のリンクの代わりに第1のリンクを介して送られ得る。
【0053】
同じ例が、あらかじめ設定されたフォールバックオプションのために使用される場合、フォーマットおよびマッピングは以下のようになるであろう。
・デフォルト方式:30ビット@30.72Mbps。キャリア#1アンテナ1~8->リンク1のCPRIワード1~15。キャリア#2アンテナ1~8->リンク2のCPRIワード1~15。
・フォールバック方式:20ビット@23.04Mbps。キャリア#1アンテナ1~8->機能しているリンクのCPRIワード1~8。キャリア#2アンテナ1~8->機能しているリンクのCPRIワード8~15。
この手法において、BBUとRUの両方は独立してリンク障害を検出し、これが起こるとすぐに、BBUとRUの両方はフォールバック方式に切り替わる。代替的に、BBUは、BBUとRUが、知られている無線フレームにおいて方式を同時に変更することができるように、「フォールバックモードに切り替える」信号をRUに送ることができる。上記の例は、概念の理解を助けるものであることに留意されたい。この例における2つの方式間のパフォーマンス差は極めて小さく、おそらく、フォールバック方式が、利用可能な場合、常に使用されるであろう。実際には、提示された概念は、フォールバック方式がパフォーマンスにより損失の大きい影響を及ぼし得る場合、より高度のデータフォーマットと圧縮方式とをもたらすであろう。
【0054】
別のシナリオは、2つの25GのCPRIリンクを介してトランスポートされる、サンプリングレート115.2MHzをもつ8つのアンテナのための2つの100MHzキャリアを有することであり得る。デフォルトおよびフォールバック方式は、この場合以下のようになるであろう。
・デフォルト方式:20ビット@115.2Mbps。キャリア#1アンテナ1~8->リンク1のCPRIワード1~13。キャリア#2アンテナ1~8->リンク2のCPRIワード1~13。
・フォールバック方式:12ビット@115.2Mbps。キャリア#1アンテナ1~8->機能しているリンクのCPRIワード1~8(ワード8のハーフ)。キャリア#2アンテナ1~8->機能しているリンクのCPRIワード8~15(ワード8のハーフ)。
このフォールバック方式を用いると、低減されたビット数は、256QAMパフォーマンスに影響を及ぼす可能性がある量子化ノイズにつながる。しかしながら、これは、全キャリアを失うことよりも良く、リンク障害の理由が解決されるまでのフォールバックとして許容できる。
【0055】
図7では、
図1とともに、無線通信ネットワークの基地局システム100の第1のユニットと第2のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、基地局システムにおいて動作可能な第1のユニット600について説明する。基地局システムはベースバンドユニット170と無線ユニット160とを備える。無線ユニット160は、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス180に送信し、1つまたは複数の無線通信デバイス180から受信するように構成される。第1のユニットがベースバンドユニット170であり、第2のユニットが無線ユニット160であるか、または第1のユニットが無線ユニット160であり、第2のユニットがベースバンドユニット170であるかのいずれかである。第1のユニット600は処理回路603とメモリ604とを備える。前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、第1のユニット600は、第1のフロントホールリンク165を介して第2のユニットに第1のユーザプレーンデータストリームを送信することであって、第1のユーザプレーンデータストリームが、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される、第1のユーザプレーンデータストリームを送信することと、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167を介して第2のユニットに第2のユーザプレーンデータストリームを送信することであって、第2のユーザプレーンデータストリームが、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される、第2のユーザプレーンデータストリームを送信することとを行うために動作可能である。第1のユニットは、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得することと、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第1の通信リソースを介して第2のユニットに送信することと、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第2の通信リソースを介して第2のユニットに送信することとを行うためにさらに動作可能であり、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0056】
一実施形態によれば、第1のユニット600は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得することに応答して、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の総利用可能容量の情報を取得することと、総利用可能容量の取得された情報に基づいて、第1のユーザプレーンデータストリームのための第3の符号化方式を選択し、第2のユーザプレーンデータストリームのための第4の符号化方式を選択することとを行うためにさらに動作可能である。
【0057】
別の実施形態によれば、第1のユニットは、第1および第2のユニットにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から第3の符号化方式を選択することと、第1および第2のユニットにあらかじめ知られている1つまたは複数の符号化方式の中から第4の符号化方式を選択することとを行うために動作可能である。
【0058】
別の実施形態によれば、第1のユニットは、
総利用可能容量の情報に基づいて第1のユーザデータストリームのための最大データレートを決定することであって、第1のユニットが、第1のユーザデータストリームのための決定された最大データレートに基づいて第3の符号化方式、したがって第3のデータレートを選択するために動作可能であり、第3のデータレートが第1のユーザデータストリームのための最大データレートよりも低いか、または第1のユーザデータストリームのための最大データレートと同じである、第1のユーザデータストリームのための最大データレートを決定することと、
総利用可能容量の情報と第3のデータレートとに基づいて第2のユーザデータストリームのための最大データレートを決定することであって、第1のユニットが、第2のユーザデータストリームのための決定された最大データレートに基づいて第4の符号化方式、したがって第4のデータレートを選択するために動作可能であり、第4のデータレートが、第2のユーザデータストリームのための最大データレートよりも低いか、または第2のユーザデータストリームのための最大データレートと同じである、第2のユーザデータストリームのための最大データレートを決定することとを行うためにさらに動作可能である。
【0059】
別の実施形態によれば、第1のユニットは、第2のユニットに、第3の符号化方式と第4の符号化方式とを示す情報を送信するためにさらに動作可能である。
【0060】
別の実施形態によれば、第1のユニットは、第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、第3のマッピング方式に従って少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソース中にマッピングすることと、第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、第4のマッピング方式に従って少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソース中にマッピングすることとを行うためにさらに動作可能である。
【0061】
別の実施形態によれば、第1のユニットは、第2のユニットに、第3のマッピング方式と第4のマッピング方式とを示す情報を送信するためにさらに動作可能である。
【0062】
別の実施形態によれば、第1のユニットは、第3の符号化方式が第1のユーザプレーンデータストリームのための第1の符号化方式とは異なる遅延を誘導するか、または第4の符号化方式が第2のユーザプレーンデータストリームのための第2の符号化方式とは異なる遅延を誘導するとき、誘導された異なる遅延に第1のユニットおよび/または第2のユニットのタイミング関係機能を適応させるためにさらに動作可能である。
【0063】
他の実施形態によれば、第1のユニット600は、第1のユニットがRU160である場合、信号の無線送信および受信のためのトランシーバなど、無線デバイス180との無線通信のための従来の手段を備えると考えられ得る、通信ユニット602をさらに備え得る。通信ユニット602はまた、第2のユニット700との通信のための従来の手段を備え、第1のユニット600がBBU170である場合は無線通信ネットワーク100の他の無線アクセスネットワークノードとの通信のための従来の手段を備え得る。前記処理回路603によって実行可能な命令は、たとえば前記メモリ604に記憶されるコンピュータプログラム605として構成され得る。処理回路603およびメモリ604はサブ構成601中に構成され得る。サブ構成601は、マイクロプロセッサならびに適切なソフトウェアおよびストレージであり得、したがって、プログラマブル論理デバイス、PLD、または上述の方法を実行するように設定された他の電子構成要素/処理回路であり得る。処理回路603は、命令を実行するように適応された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せを備え得る。
【0064】
コンピュータプログラム605は、コンピュータプログラム605の命令が処理回路において実行されたとき、命令が、第1のユニット600に、第1のユニット600の説明された実施形態のいずれかに記載されているステップとそれの方法とを実行させるように構成され得る。コンピュータプログラム605は、処理回路603に接続可能なコンピュータプログラム製品によって搬送され得る。コンピュータプログラム製品は、メモリ604であるか、または少なくともメモリ中に構成され得る。メモリ604は、たとえば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読取り専用メモリ)またはEEPROM(電気的消去可能プログラマブルROM)として実現され得る。さらに、コンピュータプログラム605は、プログラムがそこからメモリ604にダウンロードされ得る、CD、DVDまたはフラッシュメモリなど、別個のコンピュータ可読媒体によって搬送され得る。代替的に、コンピュータプログラムは、第1のユニット600が通信ユニット602を介してそれにアクセスすることができる、サーバまたは任意の他のエンティティ上に記憶され得る。コンピュータプログラム605は、この場合、サーバからメモリ604にダウンロードされ得る。
【0065】
図8では、
図1とともに、無線通信ネットワークの基地局システム100の第2のユニットと第1のユニットとの間のフロントホールリンクを介した送信のためにユーザプレーンデータストリームをハンドリングするための、基地局システムにおいて動作可能な第2のユニット700について説明する。基地局システムはベースバンドユニット170と無線ユニット160とを備える。無線ユニット160は、ユーザプレーンデータストリームを無線で1つまたは複数の無線通信デバイス180に送信し、1つまたは複数の無線通信デバイス180から受信するように構成される。第1のユニットがベースバンドユニット170であり、第2のユニットが無線ユニット160であるか、または第1のユニットが無線ユニット160であり、第2のユニットがベースバンドユニット170であるかのいずれかである。第2のユニット700は処理回路703とメモリ704とを備える。前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、第2のユニット700は、第1のフロントホールリンク165を介して第1のユニットから第1のユーザプレーンデータストリームを受信することであって、第1のユーザプレーンデータストリームが、第1のデータレートを生じる第1の符号化方式を用いて符号化される、第1のユーザプレーンデータストリームを受信することと、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167を介して第1のユニットから第2のユーザプレーンデータストリームを受信することであって、第2のユーザプレーンデータストリームが、第2のデータレートを生じる第2の符号化方式を用いて符号化される、第2のユーザプレーンデータストリームを受信することとを行うために動作可能である。第2のユニット700は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報を取得することと、リンク障害の取得された情報に応答して、第1のユーザプレーンデータストリームおよび第2のユーザプレーンデータストリームが、それぞれ第1の符号化方式および第2の符号化方式を用いて符号化された少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167に適合しないとき、第3のデータレートを生じる第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第1の通信リソースを介して第1のユニットから受信することと、第4のデータレートを生じる第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームを、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の第2の通信リソースを介して第1のユニットから受信することとを行うためにさらに動作可能であり、第3のデータレートのうちの少なくとも1つは第1のデータレートよりも低く、第4のデータレートは第2のデータレートよりも低い。
【0066】
一実施形態によれば、第2のユニット700は、第3の符号化方式に対応する第3の復号方式を使用して第1のユーザプレーンデータストリームを復号することと、第4の符号化方式に対応する第4の復号方式を使用して第2のユーザプレーンデータストリームを復号することとを行うためにさらに動作可能である。
【0067】
別の実施形態によれば、第2のユニット700は、第1のユニットから、第3の符号化方式と第4の符号化方式とを示す情報を受信するためにさらに動作可能である。
【0068】
別の実施形態によれば、第2のユニット700は、第1のユーザプレーンデータを少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第1の通信リソース中にマッピングするために第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、第3の符号化方式を用いて符号化された第1のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることと、第2のユーザプレーンデータを少なくとも1つの第2のフロントホールリンクの第2の通信リソース中にマッピングするために第1のユニットにおいて使用されたマッピング方式に対応するデマッピング方式に従って、第4の符号化方式を用いて符号化された第2のユーザプレーンデータストリームをデマッピングすることとを行うためにさらに動作可能である。
【0069】
別の実施形態によれば、第2のユニット700は、第1のユニットから、第3のマッピング方式と第4のマッピング方式とを示す情報を受信するためにさらに動作可能である。
【0070】
別の実施形態によれば、第2のユニット700は、第1のフロントホールリンク165のリンク障害の情報の取得に応答して、少なくとも1つの第2のフロントホールリンク167の総利用可能容量の情報を取得することと、総利用可能容量の取得された情報に基づいて、第1のユーザプレーンデータストリームの復号のために第3の復号方式を選択することと、第2のユーザプレーンデータストリームの復号のために第4の復号方式を選択することとを行うためにさらに動作可能である。
【0071】
他の実施形態によれば、第2のユニット700は、第2のユニットがRU160である場合、信号の無線送信および受信のためのトランシーバなど、無線デバイス180との無線通信のための従来の手段を備えると考えられ得る、通信ユニット702をさらに備え得る。通信ユニット702はまた、第1のユニット700との通信のための従来の手段を備え、第2のユニット700がBBU170である場合は、無線通信ネットワーク100の他の無線アクセスネットワークノードとの通信のための従来の手段を備え得る。前記処理回路703によって実行可能な命令は、たとえば前記メモリ704に記憶されるコンピュータプログラム705として構成され得る。処理回路703およびメモリ704はサブ構成701中に構成され得る。サブ構成701は、マイクロプロセッサならびに適切なソフトウェアおよびストレージであり得、したがって、プログラマブル論理デバイス、PLD、または上述の方法を実行するように設定された他の電子構成要素/処理回路であり得る。処理回路703は、命令を実行するように適応された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せを備え得る。
【0072】
コンピュータプログラム705は、コンピュータプログラム705の命令が処理回路において実行されたとき、命令が、第2のユニット700に、第2のユニット700の説明された実施形態のいずれかに記載されているステップとそれの方法とを実行させるように構成され得る。コンピュータプログラム705は、処理回路703に接続可能なコンピュータプログラム製品によって搬送され得る。コンピュータプログラム製品は、メモリ704であるか、または少なくともメモリ中に構成され得る。メモリ704は、たとえば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読取り専用メモリ)またはEEPROM(電気的消去可能プログラマブルROM)として実現され得る。さらに、コンピュータプログラム705は、プログラムがそこからメモリ704にダウンロードされ得る、CD、DVDまたはフラッシュメモリなど、別個のコンピュータ可読媒体によって搬送され得る。代替的に、コンピュータプログラムは、第2のユニット700が通信ユニット702を介してそれにアクセスすることができる、サーバまたは任意の他のエンティティ上に記憶され得る。コンピュータプログラム705は、この場合、サーバからメモリ704にダウンロードされ得る。
【0073】
上記の説明は複数の特異性を含んでいるが、これらは、本明細書で説明する概念の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、単に説明した概念のいくつかの例示的な実施形態の例を与えるものとして解釈されるべきである。目下説明した概念の範囲は、当業者に明らかになり得る他の実施形態を十分に包含すること、および目下説明した概念の範囲は、したがって限定されるべきではないことが諒解されよう。単数の要素への言及は、明示的にそのように述べられない限り、「唯一の」を意味するものではなく、むしろ「1つまたは複数の」を意味するものである。当業者に知られている、上記で説明した実施形態の要素のすべての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、本明細書によって包含されるものである。その上、目下説明した概念によって解決されることが求められるありとあらゆる問題は本明細書によって包含されるので、装置または方法は、目下説明した概念によって解決されることが求められるありとあらゆる問題に対処する必要はない。例示的な図において、破線は、一般に、破線内の特徴が随意であることを示している。