(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システムおよびコンテンツ配信方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20230703BHJP
【FI】
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2022016113
(22)【出願日】2022-02-04
(62)【分割の表示】P 2017554546の分割
【原出願日】2017-10-16
【審査請求日】2022-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】511142372
【氏名又は名称】株式会社スマイルテレビ
(73)【特許権者】
【識別番号】507070515
【氏名又は名称】佐々木 敏郎
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 敏郎
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-134225(JP,A)
【文献】特開2009-031541(JP,A)
【文献】特開2017-163486(JP,A)
【文献】特開2008-299660(JP,A)
【文献】特開2016-057607(JP,A)
【文献】特開2009-145935(JP,A)
【文献】国際公開第2010/089961(WO,A1)
【文献】特開2014-222798(JP,A)
【文献】特開2016-062390(JP,A)
【文献】特開2015-060355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売促進の対象となる1の商品に関する複数種類の情報のそれぞれに対応する複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、
複数の前記コンテンツのうちの1の前記コンテンツを出力する出力部と、
複数の前記コンテンツに対応する選択入力部を画面に表示するタッチパネルと、
前記選択入力部による入力操作を受け付ける入力受付部と、
前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツを前記出力部により出力する切り換えを行う切換部と、
前記タッチパネルの正面に居る人を撮影するカメラと、
前記人の画像に含まれる前記人の顔の部分を顔認識アルゴリズムに基づいて解析して前記人を個々に識別可能な顔認識部と、
前記タッチパネルの正面に一定時間以上居た前記人の数を特定可能な情報をサーバに送信する人数送信部と、
を備える、
コンテンツ配信システム。
【請求項2】
一定時間毎に前記サーバにアクセスするアクセス部と、
前記サーバにアクセスする端末を個々に識別可能な識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信部と、
前記サーバに送信した前記識別情報に対応付けられたスケジュールを前記サーバから取得してスケジュールを設定するスケジュール設定部と、
を備える、
請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記サーバにアクセスするアクセス部と、
前記サーバにアクセスする端末を個々に識別可能な識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信部と、
前記サーバに送信した前記識別情報に対応付けられた前記コンテンツを前記サーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶部に記憶するダウンロード部と、
を備える、
請求項1または請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
現在時刻が前記コンテンツの出力が予定され
る出力予定期間よりも前のダウンロード予定期間に含まれるか否かを判定するダウンロード期間判定部と、
前記ダウンロード期間判定部により判定された現在時刻が前記ダウンロード予定期間に含まれる場合に、前記コンテンツを前記サーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶部に記憶するダウンロード部と、
を備える、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
現在時刻が前記コンテンツの出力が予定され
る出力予定期間の経過後であるか否かを判定する出力終了判定部と、
前記出力終了判定部により判定された現在時刻が前記出力予定期間の経過後である場合に、この出力予定期間に対応する前記コンテンツを前記コンテンツ記憶部から消去する消去部と、
を備える、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツが選択された回数をカウントするカウント部と、
それぞれの前記コンテンツが選択された回数を特定可能な情報を前記サーバに送信する選択回数送信部と、
を備える、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツが選択された時刻を記憶する選択時刻記憶部と、
それぞれの前記コンテンツが選択された時刻を特定可能な情報を前記サーバに送信する選択時刻送信部と、
を備える、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
複数の前記選択入力部を予め定められた順序で並べて前記タッチパネルの画面に表示する表示制御部と、
前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツが選択された回数をカウントするカウント部と、
それぞれの前記選択入力部に対応する前記コンテンツを前記コンテンツが選択された回数に基づいて変更する変更部と、
を備える、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
前記コンテンツの画像が表示される1のメイン表示部と前記メイン表示部よりも表示面積が小さい複数の前記選択入力部とを前記タッチパネルの画面に表示する表示制御部を備える、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項10】
販売促進の対象となる1の商品に関する複数種類の情報のそれぞれに対応する複数のコンテンツを端末が記憶するステップと、
複数の前記コンテンツのうちの1の前記コンテンツを前記端末の出力部により出力するステップと、
複数の前記コンテンツに対応する選択入力部を前記端末のタッチパネルの画面に表示するステップと、
前記選択入力部による入力操作を前記端末が受け付けるステップと、
前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツを前記出力部により出力する切り換えを前記端末が行うステップと、
前記端末に搭載されたカメラが前記タッチパネルの正面に居る人を撮影するステップと、
前記端末が前記人の画像に含まれる前記人の顔の部分を顔認識アルゴリズムに基づいて解析して前記人を個々に識別するステップと、
前記端末が前記タッチパネルの正面に一定時間以上居た前記人の数を特定可能な情報をサーバに送信するステップと、
を含む、
コンテンツ配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、店舗に展示される商品の近傍に端末を配置し、この端末を用いて商品の販売促進に用いるコンテンツを配信するコンテンツ配信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、展示されている商品の近傍にモニタを設置し、このモニタにテレビショッピング用として撮影および編集された商品に関する実演の映像を表示することで、消費者の購買意欲を喚起させるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品とともに並べられたモニタには、予め決められた実演の映像のみが表示されるので、消費者が欲している情報が得られない場合がある。消費者が商品について詳しく知りたいときには、店員に質問する必要があるが、店員が傍に居なかったり、店員が商品について知らなかったりすると、即座に対応ができないという課題がある。
【0005】
本発明の実施形態は、このような事情を考慮してなされたもので、店舗に展示されている商品に関して、消費者が特に知りたい情報を即座に得ることができるコンテンツ配信技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、販売促進の対象となる1の商品に関する複数種類の情報のそれぞれに対応する複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、前記複数のコンテンツのうちの1のコンテンツを出力する出力部と、前記複数のコンテンツに対応する選択入力部を画面に表示するタッチパネルと、前記選択入力部による入力操作を受け付ける入力受付部と、前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツを前記出力部により出力する切り換えを行う切換部と、を備える。
【0007】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、一定時間毎にサーバにアクセスするアクセス部と、前記サーバにアクセスする端末を個々に識別可能な識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信部と、前記送信した識別情報に対応付けられたスケジュールを前記サーバから取得してスケジュールを設定するスケジュール設定部と、を備える。
【0008】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サーバにアクセスするアクセス部と、前記サーバにアクセスする端末を個々に識別可能な識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信部と、前記送信した識別情報に対応付けられた前記コンテンツを前記サーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶部に記憶するダウンロード部と、を備える。
【0009】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、現在時刻が前記コンテンツの出力が予定される出力予定期間よりも前のダウンロード予定期間に含まれるか否かを判定するダウンロード期間判定部と、前記現在時刻が前記ダウンロード予定期間に含まれる場合に、前記コンテンツを前記サーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶部に記憶するダウンロード部と、を備える。
【0010】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、現在時刻が前記コンテンツの出力が予定される出力予定期間の経過後であるか否かを判定する出力終了判定部と、前記現在時刻が前記出力予定期間の経過後である場合に、この出力予定期間に対応する前記コンテンツを前記コンテンツ記憶部から消去する消去部と、を備える。
【0011】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツが選択された回数をカウントするカウント部と、それぞれの前記コンテンツが選択された回数を特定可能な情報をサーバに送信する選択回数送信部と、を備える。
【0012】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツが選択された時刻を記憶する選択時刻記憶部と、それぞれの前記コンテンツが選択された時刻を特定可能な情報をサーバに送信する選択時刻送信部と、を備える。
【0013】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、前記タッチパネルの正面に居る人を撮影するカメラと、前記人の画像に含まれる前記人の顔の部分を顔認識アルゴリズムに基づいて解析して前記人を個々に識別可能な顔認識部と、前記タッチパネルの正面に一定時間以上居た前記人の数を特定可能な情報をサーバに送信する人数送信部と、を備える。
【0014】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、複数の前記選択入力部を予め定められた順序で並べて前記タッチパネルの画面に表示する表示制御部と、前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツが選択された回数をカウントするカウント部と、それぞれの前記選択入力部に対応する前記コンテンツを前記コンテンツが選択された回数に基づいて変更する変更部と、を備える。
【0015】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、前記コンテンツの画像が表示される1のメイン表示部と前記メイン表示部よりも表示面積が小さい複数の前記選択入力部とを前記タッチパネルの画面に表示する表示制御部を備える。
【0016】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、第1商品に関するコンテンツの出力が予定される第1出力予定期間に、前記第1商品とは異なる第2商品に関するコンテンツをサーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶部に記憶するダウンロード部を備える。
【0017】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいて、前記複数のコンテンツが、1のメインコンテンツと前記メインコンテンツよりも再生時間が短い複数のサブコンテンツとから成り、前記切換部が、前記出力部により前記サブコンテンツを出力した後に、前記メインコンテンツを前記出力部により出力する切り換えを行う。
【0018】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、前記商品の近傍に設置されて前記コンテンツを出力する端末とインターネットを介して複数の前記端末からアクセスされるサーバとを備えるコンテンツ配信システムであって、前記サーバは、前記端末に対応するスケジュールの設定の入力操作を受け付けるスケジュール受付部と、前記設定されたスケジュールを、前記端末を個々に識別可能な識別情報に対応付けて記憶するスケジュール記憶部と、前記インターネットを介してアクセスしてきた前記端末から前記識別情報を受信する識別情報受信部と、前記識別情報に対応付けられたスケジュールを前記端末に取得させる認証を行う認証部と、を備える。
【0019】
本発明の実施形態に係るコンテンツ配信方法は、販売促進の対象となる1の商品に関する複数種類の情報のそれぞれに対応する複数のコンテンツを記憶するステップと、前記複数のコンテンツのうちの1のコンテンツを出力部により出力するステップと、前記複数のコンテンツに対応する選択入力部をタッチパネルの画面に表示するステップと、前記選択入力部による入力操作を受け付けるステップと、前記選択入力部の入力操作が行われたときに、この選択入力部に対応する前記コンテンツを前記出力部により出力する切り換えを行うステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】コンテンツ配信システムの全体構成を示す図。
【
図2】管理サーバおよび店舗端末のシステム構成を示すブロック図。
【
図3】店舗端末の端末制御部のシステム構成を示すブロック図。
【
図4】店舗端末の端末記憶装置のシステム構成を示すブロック図。
【
図5】店舗における店舗端末の設置態様を示す斜視図。
【
図6】コンテンツを出力中の店舗端末の画面を示す図。
【
図9】(A)は配信管理テーブル、(B)は端末管理テーブルを示す説明図。
【
図10】(A)はコンテンツ管理テーブル、(B)はお知らせ管理テーブルを示す説明図。
【
図11】(A)は選択回数情報テーブル、(B)は視聴人数情報テーブルを示す説明図。
【
図12】選択入力操作とコンテンツの出力パターンの関係を示す説明図。
【
図13】ダウンロード予定期間と出力予定期間の関係を示す説明図。
【
図14】コンテンツの制作および配信作業を示すフローチャート。
【
図15】管理サーバの端末管理処理を示すフローチャート。
【
図16】店舗端末のメイン制御処理を示すフローチャート。
【
図17】店舗端末の定期アクセス処理を示すフローチャート。
【
図18】店舗端末のダウンロード処理を示すフローチャート。
【
図19】店舗端末のコンテンツ出力処理を示すフローチャート。
【
図20】店舗端末のコンテンツ消去処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本実施形態のコンテンツ配信システムについて
図1から
図20を用いて説明する。
図1の符号1は、コンテンツ配信システムである。コンテンツ配信システム1は、コンテンツ配信会社2に設置される管理サーバ3と、店舗4に配置される店舗端末5を備える。本実施形態の店舗端末5は、タブレット型端末を例示する。なお、以下の説明において、店舗端末5の所有権と、配信対象となるコンテンツの著作権は、コンテンツ配信会社2が有しているものとして説明する。
【0022】
図1に示すように、店舗端末5が設置される店舗4は、コンテンツ配信会社2から離れた遠隔地に設けられる。なお、店舗4は、複数であっても良い。さらに、1つの店舗4に複数台の店舗端末5が設置されても良い。店舗端末5は、各店舗4が管理するLAN6に接続される。各店舗4のLAN6は、ファイヤーウォール機能を有するルータ7を介してインターネット8に接続される。なお、店舗4に構築されるLAN6は、有線LANであっても良いし、無線LANであっても良い。また、有線LANに無線ルータを接続し、この無線LANを用いて店舗端末5が接続されて良い。
【0023】
管理サーバ3は、インターネット8に接続される。つまり、店舗端末5は、インターネット8を介して管理サーバ3に接続することができる。なお、管理サーバ3には、予め決められた固定のIPアドレスが割り当てられている。この管理サーバ3のIPアドレスは、店舗端末5に予め記憶されており、店舗端末5は、任意に管理サーバ3にアクセスすることができる。なお、店舗端末5から管理サーバ3にアクセスする態様のみで、管理サーバ3から店舗端末5にアクセスする必要はない。管理サーバ3は、店舗端末5を用いて出力(再生)されるコンテンツを蓄積し、各店舗端末5にインターネット8を介して配信を行う。
【0024】
なお、各店舗端末5により出力されるコンテンツは、動画でも良いし、静止画でも良いし、音声でも良いし、文字情報でも良いし、これらの組み合わせたものであっても良い。本実施形態の動画という用語には、動画とともに出力される音声も含まれる。つまり、動画を表示(出力)するという用語には、動画ととともに音声を出力することも含まれる。
【0025】
本実施形態では、一定時間毎(例えば、5分毎)の定期アクセス時に、店舗端末5が管理サーバ3にアクセスする。この定期アクセス時に、店舗端末5は、対応するスケジュールを取得する。なお、本実施形態のスケジュールには、店舗端末5を用いて出力するコンテンツを管理サーバ3からダウンロードするためのダウンロード予定期間と、ダウンロードしたコンテンツを店舗端末5にて出力するための出力予定期間と、店舗端末5の起動および停止の時刻とを含む。さらにその他のスケジュールが含まれていても良い。
【0026】
これらのスケジュールに基づいて、店舗端末5の動作が制御される。つまり、管理サーバ3から取得するスケジュールには、店舗端末5の制御情報(コマンド情報)が含まれる。また、スケジュールは、それぞれの店舗端末5に対応したスケジュールであっても良いし、グループ毎または店舗毎に対応したスケジュールであっても良い。
【0027】
店舗端末5は、管理サーバ3から取得したスケジュールにより設定される起動時刻になったら自動的に起動される。また、ダウンロード予定期間である場合には、店舗端末5は、対応するコンテンツのダウンロードを行う。また、出力予定期間である場合には、店舗端末5は、対応するコンテンツの出力を行う。また、店舗端末5は、停止時刻になったら自動的に停止(シャットダウン)される。このように、本実施形態において、それぞれの店舗端末5の動作は、コンテンツ配信会社2により管理される。つまり、各店舗4の店員が店舗端末5の管理を行う必要がない。各店舗4では、コンテンツ配信会社2の従業員が店舗端末5を店舗4に設置し、その後に店舗4の店員が何ら操作を行わなくても、自動的にコンテンツの配信を行うことができる。
【0028】
コンテンツ配信会社2は、テレビ局9を介して放送されるテレビショッピング用の番組を制作する番組制作部10と、この番組を再編集したものを各店舗端末5に向けて配信する店舗端末配信部11と、インターネット8を介してネット配信するネット配信部80とを有する。本実施形態では、テレビショッピング用の番組を店舗端末5で利用できるように再編集したコンテンツ(動画)を配信する。
【0029】
テレビショッピングは、販売促進の対象となる商品12(
図5参照)を、テレビ放送を通じて紹介し、電話などで視聴者から注文を受け付ける通信販売の形態である。消費者は、自宅に居ながらにして商品12を入手できるため便利である。このようにテレビショッピングで宣伝された商品12は、その売り上げの向上が見込めるので、各店舗4でも商品12を販売するようになる。
【0030】
店舗4に商品12が陳列されている場合に、消費者が商品12について詳しく知りたいときがある。このようなときに、店舗4の店員に質問しても、店員が商品について知らなかったりすると、詳しい情報が得られない。従来技術では、テレビショッピングの番組で提供される情報量を店頭で得ることは困難である。そこで、店舗4に店舗端末5を設置することで、消費者が商品12について詳しい情報を得ることができるようにする。
【0031】
本実施形態において、店舗端末配信部11は、消費者の商品12に対する疑問点に答えるためのコンテンツを制作して配信する部署である。また、ネット配信部80は、ネット配信用のコンテンツを専門に制作して配信する部署である。
【0032】
なお、店舗端末配信部11は、各店舗4に設置された店舗端末5にコンテンツを配信するために設けられる。一方、ネット配信部80は、店舗端末5以外の端末(例えば、パソコン)などにコンテンツを配信するために設けられる。ここで、ネット配信部80が配信を行う場合に、自社のWEBサーバ(図示略)を用いてコンテンツを配信しても良いし、他社のWEBサーバ(図示略)を用いてコンテンツを配信しても良い。また、ネット配信部80が配信の対象とする端末は、各店舗4に設置された端末でも良いし、一般家庭に設置された端末でも良い。さらに、ネット配信部80が配信を行う場合には、コンテンツ配信会社2と契約が有るユーザにパスワードなどの認証情報を予め通知しておく。そして、これらのユーザからアクセスがあった場合に、認証情報を用いた認証を行い、許可されたユーザのみに配信を行うようにしても良い。
【0033】
図5に示すように、所定の陳列台13に商品12が陳列されている場合に、その商品12の近傍に店舗端末5を設置する。例えば、陳列台13の各棚には、化粧箱に収められた商品12が設置される。さらに、陳列台13の最上段の棚には、商品12のサンプルと店舗端末5が配置される。そして、商品12の購入を希望する消費者は、陳列台13の各棚に設置された化粧箱に収容された商品12をレジに持って行くようにする。なお、店舗端末5は、所定の保持台14を用いて、立てた状態で置いておく。消費者は、置いてある店舗端末5のタッチパネル15の画面に触れて操作を行う、所謂タッチ操作を行うことができる。
【0034】
なお、店舗端末5の正面側には、メインスイッチ16が設けられているが、このメインスイッチ16の入力操作の受付機能を無効にしておく。また、USBコネクタ(図示略)などのコンテンツの出力に直接関係のないデバイスの機能も無効にしておく。これらの無効にした機能を有効化するためには、コンテンツ配信会社2が設定した解除コードを入力する必要があるようにしておく。
【0035】
このようにすれば、店舗端末5が不用意に操作されることがない。また、店舗端末5に記憶されたコンテンツが不正にコピーされるおそれがなくなる。また、店舗端末5の正面側には、タッチパネル15の正面に居る人を撮影するカメラ17が設けられている。このカメラ17を用いて常時撮影を行う。この常時撮影を行うことで、店舗端末5を用いて商品12の万引きなどの犯罪を防止することができる。なお、店舗端末5にGPS受信機を搭載して位置を常時監視しても良い。
【0036】
なお、従来、商品の横にTVモニタなどを設置し、このTVモニタを用いて商品説明をする動画を再生することは、既に広く行われている。また、インターネットを介して映像を配信することも、既に広く行われている。これに対して、本実施形態の店舗端末5は、単に説明用の動画を再生する技術とは全く異なり、モニタの前に居る消費者のニーズに合った情報を適宜提案し、さらに消費者の質問にすみやかに、かつ完璧にお答えする機能を目指した端末である。つまり、本実施形態のコンテンツ配信システム1は、単なる映像モニタの技術ではなく、多くのオリジナルの技術を有する。
【0037】
図6に示すように、タッチパネル15の画面には、コンテンツの画像が表示される1のメイン表示部18(出力部)と、このメイン表示部18よりも表示面積が小さい5つ(複数)の選択入力部19(選択入力ボタン)が表示される。本実施形態では、画面の右側に5つの選択入力部19が上下方向に並んで配置される。この選択入力部19の左側にメイン表示部18が配置される。さらに、メイン表示部18の下方には、お知らせ内容を表示するお知らせ表示部20が設けられる。また、お知らせ表示部20の下方には、店員呼出ボタン21と音声認識ボタン22とが設けられる。
【0038】
メイン表示部18は、店舗端末5に記憶された複数のコンテンツのうちの1のコンテンツを表示する。本実施形態では、販売促進の対象となる1種類の商品12に対して、複数のコンテンツが制作される。この複数のコンテンツは、1のメインコンテンツと、このメインコンテンツよりも再生時間が短い複数のサブコンテンツとから成る。例えば、メインコンテンツは、テレビショッピングで用いた動画と同じ30分程度の再生時間を有する。一方、それぞれのサブコンテンツは、商品12を詳しく紹介するための短い動画などで構成されるものであって、それぞれ3分程度の再生時間を有する。
【0039】
なお、以下の説明において、1種類の商品12に対応する複数のコンテンツを、コンテンツ群と称する場合がある。1つの店舗端末5には、複数種類の商品12のそれぞれに対応する複数のコンテンツ群が記憶される。これらのコンテンツ群は、ダウンロード予定期間に応じて管理サーバ3からダウンロードされ、出力予定期間に応じて店舗端末5で出力(再生)される。なお、それぞれのコンテンツ群は、別個の期間にダウンロードまたは出力される。つまり、各コンテンツ群に対応する各ダウンロード予定期間が重複しないとともに、各出力予定期間が重複しないようになっている。
【0040】
選択入力部19は、消費者がタッチパネル15をタッチ操作可能なボタンであり、メイン表示部18に表示されるコンテンツを選択するために設けられている。例えば、メイン表示部18にメインコンテンツが表示されている場合に、消費者が「使用シーン」を見たいと希望する。その場合に、消費者は、「使用シーン」に対応する選択入力部19(
図6では上から2番目の選択入力部19)をタッチ操作する。すると、メイン表示部18に表示される動画が、「使用シーン」のサブコンテンツの動画に切り換る。
【0041】
なお、消費者が選択したサブコンテンツの選択回数がカウントされる。そして、選択回数の多いサブコンテンツの順に並び換えを行う。例えば、上下方向に並んで配置された5つの選択入力部19のうち、上から順に選択回数が多いサブコンテンツを並べるようにする。つまり、選択入力部19が縦方向に並んでいる場合には、選択回数が多いコンテンツを、最上位の選択入力部に対応させる。具体的には、初期の表示態様において、「○○とは?」が最上位の選択入力部19に対応しているときに、「使用シーン」の選択回数が多い場合には、「使用シーン」を最上位の選択入力部19に対応するように変更する。このようにすれば、消費者が特に知りたいサブコンテンツは、選択回数が多くなるので、この選択回数に応じて、各選択入力部19に対応するサブコンテンツを変更することで、消費者が入力操作を行い易くなる。
【0042】
なお、本実施形態では、選択入力部19に文字(テキストデータ)が表示されているが、サブコンテンツの動画の一部を利用した画像を、選択入力部19に表示しても良い。さらに、この選択入力部19に表示される画像は、静止画のみならず動画であっても良い。
【0043】
なお、店舗端末5は、店舗4の消費者の動向を集計した集計情報を、一定時間毎(例えば、5分毎)の定期アクセス時に管理サーバ3に送信する。この集計情報には、各サブコンテンツの選択回数、選択時刻、各コンテンツの視聴人数、および視聴時刻などを特定可能な情報が含まれる。
【0044】
なお、本実施形態では、複数の選択入力部19が上下方向に並んで配置されているが、複数の選択入力部19を横方向に並んで配置させても良い。また、5つの選択入力部19が表示されるものを例示しているが、少なくとも1つの選択入力部19があれば良い。また、6つ以上の選択入力部19があっても良い。また、選択入力部19の数とサブコンテンツの数とが同数であっても良いし、選択入力部19の数よりもサブコンテンツの数が多くても良い。
【0045】
図7に示すように、本実施形態では、選択入力部19の数よりも多い数のサブコンテンツが制作される。また、サブコンテンツは、1の種類の商品12に関する複数種類の情報のそれぞれに対応している。さらに、サブコンテンツは、選択入力部19の数と同数の第1階層のサブコンテンツと、これらのコンテンツにそれぞれ対応する第2階層以上のサブコンテンツとから成る。なお、1の種類の商品12に対応するメインコンテンツは1つとなっている。
【0046】
また、第1階層のサブコンテンツの種別が第2階層のサブコンテンツの種別に対応している。例えば、第1階層のサブコンテンツが「使用シーン(パターン1)」である場合には、第2階層のサブコンテンツが「使用シーン(パターン2)」、「使用シーン(パターン3)」などに対応する。つまり、1の種別の使用シーンであっても、出演者23(
図6参照)を異ならせたり、シチュエーションを異ならせたりして様々なパターンの使用シーンを予め制作しておく。
【0047】
第1階層のサブコンテンツは、初期表示において選択入力部19に対応している。これら第1階層のサブコンテンツのうちのいずれかが選択されると、選択されたサブコンテンツの種別に対応する第2階層のサブコンテンツが選択入力部19に対応されるようになる。例えば、初期表示の5つの選択入力部19のうちで「使用シーン(パターン1)」が選択されると、5つの選択入力部19が「使用シーン(パターン2)」、「使用シーン(パターン3)」などの他のパターンの使用シーンに対応するように変更される。そして、消費者は、他のパターンの使用シーンを選択できるようになる。
【0048】
なお、消費者が1の種別のサブコンテンツを選択した場合に、他の種別のサブコンテンツを選択入力部19に対応させる変更を行っても良い。例えば、「使用シーン(パターン1)」が選択された場合に、「ご愛用者の声(パターン1)」、「ご愛用者の声(パターン2)」、または「人気の理由(パターン2)」などを選択入力部19に対応させる変更を行っても良い。
【0049】
また、それぞれのサブコンテンツをランダムに選択入力部19に対応させる変更を行っても良い。さらに、消費者がサブコンテンツを選択するパターンを店舗端末5が学習し、これらの学習に応じて選択入力部19に対応するサブコンテンツを変更しても良い。また、これらの学習に応じてサブコンテンツの順序の並び換えを行っても良い。つまり、店舗端末5がサブコンテンツの変更または順序の並び換えを行う機械学習部を備えても良い。
【0050】
図6に示すように、音声認識ボタン22は、消費者が選択入力部19のタッチ操作を行わなくても、音声でサブコンテンツの選択を行えるようにするものである。まず、消費者は、音声認識ボタン22のタッチ操作を行う。そして、消費者が「使用シーンを見たい」と声を発すると、その声を店舗端末5のマイク38(
図2参照)が取得し、この店舗端末5が「使用シーン」の選択入力部19がタッチ操作されたときと同じ動作を行う。このように、本実施形態の選択入力部は、タッチパネル15の画面に表示される選択ボタンの態様でなくても良く、マイク38にて取得した消費者の音声に応じて処理を行うものであっても良い。
【0051】
また、初期表示において第1階層のサブコンテンツが選択入力部19に対応している場合に、選択入力部19に対応していない第2階層のサブコンテンツを音声認識により呼び出せるようにしても良い。
【0052】
また、消費者は、音声で質問事項を発しても良い。例えば、予め様々な質問事項に対応する音声を店舗端末5が学習し、これらの学習に応じてサブコンテンツの選択ができるようにしても良い。さらに、サブコンテンツの種別に対応していない要求を音声で受け付けても良い。例えば、消費者が、特定の出演者23のシーンのみを視聴することを希望する場合に、「○○さんの出演シーンが見たい」と声を発すると、特定の出演者23のシーンが含まれるサブコンテンツが呼び出される態様であっても良い。
【0053】
なお、マイク38で取得した消費者の音声の解析は、店舗端末5が備える音声認識部58(
図3参照)が行う。この音声認識部58は、消費者の音声を音声認識アルゴリズムに基づいて解析する。
【0054】
また、音声認識部58は、発話解析および認識インターフェースとしての秘書機能アプリケーションソフトウェアを備えても良い。このソフトウェアは、自然言語処理を用いて、消費者の質問に答えるものである。例えば、消費者が「カラーは何がありますか?」と声で質問した場合に、この音声認識部58が質問内容を解析して答えを導出し、「赤、白、黒があります。」と音声出力で答えることができる。また、音声認識部58は、消費者が話している言語がいずれの言語であるか、例えば、日本語であるか、英語であるか、中国語であるかを識別して対応する言語で回答をしても良い。
【0055】
店員呼出ボタン21は、消費者が店舗4の店員を呼び出すときに用いる。例えば、消費者が店員呼出ボタン21のタッチ操作を行うと、店舗端末5からLAN6を介して、店員が所持する携帯端末(図示略)に通知がなされる。この通知を受けた店員は、商品12の販売場所に駆けつけて消費者に対応することができる。また、店員呼出ボタン21のタッチ操作が行われた場合に、店舗端末5から店舗4の管理コンピュータ(図示略)に通知を行っても良い。また、店員呼出ボタン21のタッチ操作が行われた場合に、店舗端末5が、店員を呼び出すための報知音を出力しても良い。
【0056】
お知らせ表示部20は、各店舗4において消費者に報知したい情報を文章(テキストデータ)により表示する。このお知らせ表示部20に表示される内容は、管理サーバ3にて入力することができる。そして、管理サーバ3からダウンロードされる情報に、お知らせ表示部20に表示される内容を特定可能な情報が含まれる。
【0057】
本実施形態では、タッチパネル15のメイン表示部18にコンテンツを表示しつつ、他のコンテンツに関する選択入力部19を表示することができるので、消費者が他のコンテンツを選択する入力操作を行い易くなる。
【0058】
次に、管理サーバ3または店舗端末5のシステム構成を
図2から
図4に示すブロック図を参照して説明する。なお、このブロック図に示す構成は一例であり、他の構成が管理サーバ3または店舗端末5に含まれていても良い。
【0059】
本実施形態の管理サーバ3または店舗端末5は、CPU、ROM、RAM、HDD(または不揮発性メモリ)などのハードウェア資源を有し、CPUが各種プログラムを実行することで、ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて実現されるコンピュータで構成される。さらに、本実施形態のコンテンツ配信方法は、コンテンツ配信プログラムをコンピュータに実行させることで実現される。
【0060】
図2に示すように、管理サーバ3は、管理サーバ3を制御するサーバ制御部24と、端末配信用のコンテンツおよび店舗端末5のスケジュールなどの各種情報を記憶するサーバ記憶装置25と、店舗端末5とインターネット8を介して通信を行う通信部26と、現在時刻の取得に用いるリアルタイムクロック27と、管理者が各種情報の入力操作を行う入力部28と、各種情報の出力を行う表示部29を備える。
【0061】
なお、サーバ制御部24はCPUなどで構成される。また、サーバ記憶装置25は、HDDなどで構成される。また、入力部28は、キーボードおよびマウスなどで構成される。また、表示部29は、ディスプレイなどで構成される。
【0062】
サーバ制御部24は、メイン制御処理を実行するメイン制御部30と、各店舗端末5に対応するスケジュールの設定の入力操作を受け付けるスケジュール受付部31と、インターネット8を介してアクセスしてきた店舗端末5から、各店舗端末5を個々に識別可能な端末ID(識別情報)受信する端末ID受信部32(識別情報受信部)と、端末IDの認証を行う認証部33を備える。
【0063】
サーバ記憶装置25は、端末配信用のコンテンツおよびお知らせ内容などを含む配信情報を記憶する配信情報記憶部34と、各店舗端末5に対応して設定されたスケジュールを各端末IDに対応付けて記憶するスケジュール記憶部35と、各店舗端末5から受信した集計情報を記憶する集計情報記憶部36を備える。
【0064】
図2に示すように、店舗端末5は、コンテンツの表示および入力操作を受け付けるタッチパネル15(出力部)と、タッチパネル15の正面に居る人のカメラ17と、コンテンツに関する音声を出力するスピーカ37(出力部)と、音声を取得するマイク38と、店舗端末5を制御する端末制御部39と、コンテンツおよびスケジュールなどの各種情報を記憶する端末記憶装置40と、一定時間毎に管理サーバ3とインターネット8を介して通信を行う通信部41(アクセス部)と、現在時刻の取得に用いるリアルタイムクロック42と、店舗端末5の起動を制御する起動制御部43と、店舗端末5の停止を制御する停止制御部44を備える。
【0065】
認証部33は、端末ID(識別情報)に対応付けられたスケジュールおよびコンテンツを店舗端末5に取得させるための認証を行う。認証部33により許可がされた店舗端末5は、端末IDに対応するスケジュールおよびコンテンツを管理サーバ3から取得することができる。一方、認証部33により許可がされなかった店舗端末5は、管理サーバ3との通信が切断される。本実施形態では、店舗端末5から管理サーバ3にアクセスする通信のみを行うので、店舗端末5が店舗4側のLAN6内に設けられても、管理サーバ3により店舗端末5のスケジュールの管理を行うことができる。
【0066】
なお、端末制御部39はCPUなどで構成される。また、端末記憶装置40は、不揮発性メモリなどで構成される。また、起動制御部43は、BIOS(Basic Input/Output System)による制御を含む。また、停止制御部44は、OS(Operating System)による制御を含む。
【0067】
なお、リアルタイムクロック27,42(RTC)は、現在時刻を示す時刻情報と、日付と曜日とを示すカレンダ情報とを出力する。また、リアルタイムクロック27,42は、電源投入時から現在までの時間を積算した起動時間を出力しても良い。さらに、リアルタイムクロック27,42は、所定の開始時刻から所定の終了時刻までの時間を積算するタイマー機能を備えても良い。
【0068】
なお、本実施形態の出力部は、音声を出力するスピーカ37と、コンテンツに関する画像(メイン表示部18に表示される画像)を表示するタッチパネル15との両方で構成されているが、出力部をスピーカ37とタッチパネル15とのいずれか一方で構成しても良い。
【0069】
また、本実施形態のスピーカ37は、音が拡がる範囲をある一定の方向に制限する指向性スピーカであっても良い。この指向性スピーカを用いることで、店舗端末5の正面に居る消費者にだけ聞こえるように、商品説明用の音声を出力することができる。そのため、店舗端末5の近傍に居る他の人に迷惑をかけずに済むようになる。
【0070】
図3に示すように、端末制御部39は、メイン制御処理を実行するメイン制御部45と、タッチパネル15の画面に表示する制御を行う表示制御部46と、タッチパネル15により選択入力部19などの入力操作を受け付ける入力受付部47と、選択入力部19の入力操作が行われたときに、この選択入力部19に対応するコンテンツを出力する切り換えを行う切換部48と、それぞれの選択入力部19に対応するコンテンツを選択回数に基づいて変更する変更部49と、コンテンツを管理サーバ3からダウンロードして端末記憶装置40に記憶するダウンロード部50と、現在時刻(日付)がダウンロード予定期間に含まれるか否かを判定するダウンロード期間判定部51と、店舗端末5の稼働状態を管理サーバ3に送信する端末状態送信部52を備える。
【0071】
さらに、端末制御部39は、現在時刻(日付)がコンテンツの出力が予定される出力予定期間の経過後であるか否かを判定する出力終了判定部53と、不要になったコンテンツを端末記憶装置40から消去する消去部54と、それぞれのコンテンツの選択回数を特定可能な集計情報を管理サーバ3に送信する選択回数送信部55と、それぞれのコンテンツが選択された時刻を特定可能な集計情報を管理サーバ3に送信する選択時刻送信部56と、カメラ17で撮影された人の画像に含まれる人の顔の部分を顔認識アルゴリズムに基づいて解析して人を個々に識別可能な顔認識部57を備える。
【0072】
さらに、端末制御部39は、マイク38で取得した消費者の音声を音声認識アルゴリズムに基づいて解析して質問事項を識別可能な音声認識部58と、カメラ17で撮影した画像を顔認識部57により解析した情報に基づいて、タッチパネル15の正面に一定時間以上居た消費者の人数を集計し、この集計情報を管理サーバ3に送信する人数送信部59と、管理サーバ3にアクセスするときに端末IDを送信する端末ID送信部60(識別情報送信部)を備える。
【0073】
端末ID送信部60が管理サーバ3に送信する端末ID(識別情報)は、ハードウェアに一意に割り当てられる物理アドレス(端末番号)である。なお、店舗端末5にインストールされるソフトウェアに個別に割り当てられる情報を端末IDに用いても良いし、USBドングルに記憶させた情報を端末IDに用いても良い。
【0074】
なお、端末ID送信部60が管理サーバ3に端末IDを送信するときに、店舗端末5の稼働状態を示す状態情報を送信しても良い。例えば、正常に動作しているか否かを示す情報、コンテンツをダウンロード中であるか否かを示す情報、またはコンテンツを出力中であるか否かを示す情報を含む状態情報を、管理サーバ3に送信しても良い。なお、管理サーバ3は、各店舗端末5から受信した状態情報に基づいて、各店舗端末5の稼働状態を把握することができる。
【0075】
表示制御部46は、少なくともメイン表示部18と選択入力部19とをタッチパネル15の画面に表示する制御を行う。ここで、表示制御部46は、複数の選択入力部19を予め定められた順序で並べてタッチパネル15の画面に表示する制御を行う。
【0076】
顔認識部57は、カメラ17により撮影された可視光の画像から人の顔の部分を特定し、公知の顔認識アルゴリズムを用いて多数の人を個々に識別する処理回路である。また、顔認識部57として顔認識用に特化した集積回路(IC)を用いても良い。この顔認識部57には、顔認識アルゴリズムをプログラム化した顔認識プログラムが組み込まれた比較的処理能力に優れたマイクロコンピュータを使用することができる。
【0077】
図4に示すように、端末記憶装置40は、販売促進の対象となる1の商品に関する複数種類の情報のそれぞれに対応する複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部61と、端末IDに対応付けられたスケジュールを管理サーバ3から取得してスケジュールを設定するスケジュール設定部62と、選択入力部19の入力操作が行われたときに、この選択入力部19に対応するコンテンツが選択された回数をカウントするカウント部63と、選択入力部19の入力操作が行われたときに、この選択入力部19に対応するコンテンツが選択された時刻を記憶する選択時刻記憶部64と、タッチパネル15が出力するコンテンツを視聴した消費者の人数を記憶する視聴人数記憶部65と、それぞれの消費者がコンテンツを視聴した時刻を記憶する視聴時刻記憶部66を備える。
【0078】
スケジュール設定部62は、管理サーバ3を管理する管理者が入力したスケジュールが設定される。店舗端末5は、一定時間毎に管理サーバ3にアクセスし、この店舗端末5に対応するスケジュールが更新されている場合には、それを取得する。そして、スケジュール設定部62にスケジュールを設定する。このようにすれば、店舗端末5が店舗4側のLAN6内に設けられても、管理サーバ3により店舗端末5のスケジュールの管理を行うことができる。また、店舗端末5が設置される店舗4の店員が、店舗端末5を操作してスケジュールの設定を行う必要がなくなる。また、各店舗4に設置される各店舗端末5を個別に操作しなくても、管理サーバ3を用いて一括してスケジュールの更新を行うことができる。
【0079】
本実施形態では、複数の店舗端末5を、店舗毎または所定のグループ毎に管理することができる。そのため、スケジュールの更新も店舗毎または所定のグループ毎にすることができる。ここで、店舗毎のスケジュールの更新とは、1の店舗4に設置される複数の店舗端末5のスケジュールの更新を一括して行う場合を示す。なお、グループは、例えば、関東または関西などのエリア毎に設定したり、都道府県毎に設定したり、商品毎に設定したりすることができる。このグループ毎のスケジュールの更新とは、1のグループに対応付けられた複数の店舗端末5のスケジュールの更新を一括して行う場合を示す。
【0080】
カウント部63は、選択入力部19のタッチ操作が行われたときに、この選択入力部19に対応するサブコンテンツの選択回数をカウントアップする。また、このときの選択時刻(例えば、5分毎に区分された時刻)が選択時刻記憶部64に記憶される。なお、この選択回数と選択時刻とを対応付けてカウント部63に記憶しても良い。また、顔認識部57を用いてタッチ操作を行った消費者を個々に識別し、この消費者に関する情報とともにサブコンテンツの選択回数を記憶しても良い。
【0081】
このようにすれば、サブコンテンツのうち、いずれのサブコンテンツが最も多く選択されているかを集計することができる。また、サブコンテンツが所定の質問事項に対応する場合は、いずれの質問が最も多いのかを集計することができる。
【0082】
また、選択回数および選択時刻を含む集計情報は、店舗端末5が管理サーバ3にアクセスする度に、選択回数送信部55を用いて管理サーバ3に送信される。このようにすれば、それぞれのコンテンツに対応する選択回数を管理サーバ3により取得することができるので、消費者が興味を示すコンテンツを把握することができる。また、それぞれのコンテンツの選択時刻を管理サーバ3により把握することができる。例えば、店舗端末5で取得したコンテンツを選択した時刻と、POSシステム(販売時点情報管理システム)で取得した販売時点情報とを照合することで、コンテンツの視聴と実際の購買行動との関係を把握することができる。
【0083】
なお、本実施形態では、店舗端末5は一定時間毎に選択回数を含む集計情報の送信を行っているが、コンテンツが1回選択される度に選択回数の送信を行っても良い。つまり、店舗端末5と管理サーバ3とを常時接続して、コンテンツが選択される度に、その情報が管理サーバ3に送信されるものであっても良い。
【0084】
本実施形態では、顔認識部57が店舗端末5にて出力したコンテンツを視聴した消費者を個々に識別することで、コンテンツを視聴した人数をカウントすることができる。例えば、タッチパネル15の正面に一定時間以上(例えば、30秒以上)居た人を、コンテンツを視聴した消費者(商品12に興味を持った消費者)と認定し、その人数をカウントする。この人数は、視聴人数記憶部65に記憶される。また、このときの視聴時刻(例えば、5分毎に区分された時刻)が視聴時刻記憶部66に記憶される。なお、この視聴人数と視聴時刻とを対応付けて視聴人数記憶部65に記憶しても良い。
【0085】
また、顔認識部57は、消費者の性別、人種、年齢、表情(感情)、視線の動き、視聴時間などを認識することができる。さらに、視聴人数は、性別または年齢などに対応付けられた情報として視聴人数記憶部65に記憶させることができる。なお、これらの情報は、視聴されたコンテンツに対応付けて視聴人数記憶部65に記憶される。さらに、これらの情報を複数のコンテンツのそれぞれに対応付けて記憶しても良い。これらの情報により、店舗端末5により出力される複数のコンテンツのうち、いずれのコンテンツが最も多く視聴されているかを集計することができる。また、コンテンツに対応する商品12に対する興味の有無を集計することができる。
【0086】
また、視聴人数を含む集計情報は、店舗端末5が管理サーバ3にアクセスする度に、人数送信部59を用いて管理サーバ3に送信される。このようにすれば、コンテンツの視聴した人数を管理サーバ3により把握することができる。そのため、コンテンツ配信システム1の店舗端末5を販売促進の対象となる商品12のマーケティングツールとして利用することができる。
【0087】
次に、店舗端末5の動作について説明する。
図12(A)に示すように、店舗端末5において、メイン表示部18およびスピーカ37を用いてメインコンテンツが出力されているときに、店舗端末5が何らの操作を受けない場合には、メインコンテンツの再生時間が終了後に、再びメインコンテンツの出力が開始される。つまり、メインコンテンツが繰り返し再生される。
【0088】
本実施形態の店舗端末5が備える切換部48は、メイン表示部18およびスピーカ37を用いてサブコンテンツを出力した後に、メインコンテンツをメイン表示部18およびスピーカ37を用いて出力する切り換えを行う。このようにすれば、サブコンテンツの出力中にタッチパネル15を誰も操作しなかった場合に、自動的にメインコンテンツが出力されるので、商品12の販売促進を継続することができる。また、再生時間が短いサブコンテンツに商品の内容を詳述する情報を含めることで、消費者が知りたい情報を短時間で得ることができ、商品回転率を向上させることができる。
【0089】
図12(B)に示すように、店舗端末5において、メイン表示部18およびスピーカ37を用いてメインコンテンツが出力されているときに、消費者によって選択入力部19がタッチ操作されると、メインコンテンツの出力が終了し、タッチ操作された選択入力部19に対応するサブコンテンツ1の出力が開始される。そして、このサブコンテンツ1の出力の終了後に、再びメインコンテンツの出力が開始される。なお、メインコンテンツの出力の再開は、メインコンテンツを最初から開始しても良いし、メインコンテンツの出力が中断された部分から開始しても良い。
【0090】
図12(C)に示すように、店舗端末5において、メイン表示部18およびスピーカ37を用いてメインコンテンツが出力されているときに、消費者によって選択入力部19がタッチ操作されると、メインコンテンツの出力が終了し、タッチ操作された選択入力部19に対応するサブコンテンツ1の出力が開始される。そして、このサブコンテンツ1が出力されているときに、消費者によって選択入力部19がタッチ操作されると、このサブコンテンツ1の出力が終了し、タッチ操作された選択入力部19に対応するサブコンテンツ2の出力が開始される。そして、このサブコンテンツ2の出力の終了後に、再びメインコンテンツの出力が開始される。
【0091】
図13に示すように、1の店舗端末5を用いて複数の商品のコンテンツを、それぞれの出力予定期間に応じて出力することができる。例えば、商品Aの販売促進期間には、この商品Aの近傍に店舗端末5を設置してコンテンツを出力し、この商品Aの販売促進期間が終わったら、次の商品Bの近傍に店舗端末5を設置してコンテンツを出力することができる。なお、それぞれの商品に対応するコンテンツの出力予定期間が重複しないように設定する。
【0092】
これらのスケジュールの管理は、店舗4が予めコンテンツ配信会社2に通知しておく。そして、コンテンツ配信会社2では、各コンテンツの出力予定期間に応じて、各コンテンツのダウンロード予定期間を設定する。なお、ダウンロードは、コンテンツ群毎に行われる。つまり、ダウンロードの際は、1の商品に対応する複数のコンテンツが1セットとして取り扱われる。なお、ダウンロード予定期間内であれば、1セットのコンテンツをそれぞれ別個の時刻にダウンロードしても良い。
【0093】
例えば、商品Aのコンテンツ群の出力予定期間よりも前に、この商品Aのダウンロード予定期間が設定される。このダウンロード予定期間は、出力予定期間の1週間前から前日までの期間が設定される。このダウンロード予定期間中に、店舗端末5が商品Aのコンテンツ群のダウンロードを行う。
【0094】
このようにすれば、各コンテンツ群の出力予定期間よりも前に、出力予定のコンテンツ群を予めダウンロードすることができる。また、ダウンロード予定期間の任意の時刻にダウンロードを行うので、コンテンツの出力中には、ダウンロードに用いる回線が切れていても良く、回線の状態がコンテンツの出力に影響を与えずに済むようになる。
【0095】
本実施形態の店舗端末5が備えるダウンロード部50は、現在時刻(日付)がダウンロード予定期間に含まれる場合に、このダウンロード予定期間に対応するコンテンツ群を管理サーバ3からダウンロードしてコンテンツ記憶部61に記憶する処理を行う。このようにすれば、店舗端末5が店舗4側のLAN6内に設けられても、管理サーバ3により店舗端末5のコンテンツ群のダウンロードの管理を行うことができる。また、店舗端末5が設置される店舗4の店員が、店舗端末5を操作してコンテンツ群のダウンロード作業を行う必要がなくなる。
【0096】
また、ダウンロード部50は第1商品に関するコンテンツの出力が予定される第1出力予定期間に、第1商品とは異なる第2商品に関するコンテンツを管理サーバ3からダウンロードしてコンテンツ記憶部61に記憶する処理を行う。このようにすれば、次に出力が予定される第2商品に関するコンテンツのダウンロードを、先の第1商品に関するコンテンツの出力中に行うことができる。そのため、第1商品に関するコンテンツの第1出力予定期間が経過した後に、即座に第2商品に関するコンテンツの出力を開始することができる。
【0097】
なお、それぞれの商品に対応するコンテンツ群のダウンロード予定期間が重複して設定されても良い。また、複数のダウンロード予定期間が重複している場合であっても、各ダウンロードは、個別に行われる。例えば、商品Aのコンテンツ群のダウンロード予定期間と、商品Bのコンテンツ群のダウンロード予定期間とが重複している場合には、商品Aのコンテンツ群のダウンロードが終了した後に、商品Bのコンテンツ群のダウンロードが開始される。このようにすれば、ネットワークの回線に負荷を掛けずに済むようになる。
【0098】
また、商品Bのコンテンツ群のダウンロード中に何らかのエラーが発生した場合には、再度ダウンロードを行う。そして、商品Bのコンテンツの出力予定期間が開始される前には、商品Bのコンテンツ群のダウンロードを終了させる。なお、コンテンツ群のダウンロードの配信状態は、管理サーバ3で把握することができるので、エラーが発生した場合にコンテンツ配信会社2の従業員が店舗4に出張してメンテナンスを行うことができる。
【0099】
商品Aのコンテンツの出力予定期間が終了すると、この商品Aのコンテンツは、店舗端末5のコンテンツ記憶部61から消去される。つまり、店舗端末5が備える消去部54は、現在時刻(日付)が出力予定期間の経過後である場合に、この出力予定期間に対応するコンテンツ群をコンテンツ記憶部61から消去する処理を行う。
【0100】
そして、商品Bのコンテンツの出力予定期間が開始されると、商品Bのコンテンツの出力が開始される。また、商品Bのコンテンツ群のダウンロードの終了後に、この商品Bのコンテンツの出力予定期間の次に出力予定期間が設定されている商品Cのコンテンツ群がダウンロードされる。本実施形態では、商品Bのコンテンツ群のダウンロードが終了するまで、商品Cのコンテンツ群のダウンロードを行わずに待機状態となる。なお、商品Bのコンテンツは、その出力予定期間が終了すると、店舗端末5のコンテンツ記憶部61から消去される。そして、商品Cのコンテンツの出力が開始される。以後、この動作が繰り返される。
【0101】
つまり、店舗端末5が備えるコンテンツ記憶部61には、2つまたは3つのコンテンツ群が記憶されるのみで、4つ以上のコンテンツ群が記憶されることがない。このようにすれば、店舗端末5に不必要なコンテンツ群が残らないので、コンテンツ記憶部61の容量を有効に利用することができる。また、例えば、店舗端末5が第三者に持ち出されたとしても、出力予定期間が経過すれば自動的にコンテンツ群が消去されるので、このコンテンツ群が第三者に不正に利用されてしまう事態を抑制し、コンテンツ群の著作権を保護することができる。
【0102】
次に、管理サーバ3について説明する。管理サーバ3の管理者は、各コンテンツ群の配信および各店舗端末5の管理を行うことができる。
図8に示すように、管理サーバ3の表示部29に表示される管理画面には、コンテンツの配信スケジュールを管理するための配信管理ボタン67と、店舗端末5を管理するための端末管理ボタン68と、コンテンツを管理するためのコンテンツ管理ボタン69と、お知らせ内容を管理するためのお知らせ管理ボタン70と、店舗4のスケジュールを管理するための店舗管理ボタン71と、管理サーバ3の管理者(ユーザ)を管理するためのユーザ管理ボタン72とが設けられる。
【0103】
例えば、端末管理ボタン68の選択入力操作がなされると、端末管理画面が表示される。この端末管理画面には、各店舗端末5の端末ID(識別情報)に対応付けて、各店舗端末5が設置される設置店舗4と、各店舗端末5が属するグループ名と、各店舗端末5がダウンロードするコンテンツ名と、各店舗端末5が直近にアクセスした日時を示す更新日時と、コンテンツ群のダウンロード状態と、各店舗端末5が正常に動作しているか否かを示す端末状態とが表示される。また、各店舗端末5のスケジュールなどを編集する編集ボタン73が設けられている。編集ボタン73の選択入力操作がなされると、スケジュールの編集画面に切り換る。また、端末管理画面では、店舗毎に検索が可能なプルダウンメニュー74と、グループ毎に検索が可能なプルダウンメニュー75とが設けられている。
【0104】
図9(A)に示すように、管理サーバ3が備えるスケジュール記憶部35には、各店舗端末5のダウンロード予定期間および出力予定期間を管理する配信管理テーブルが記憶される。この配信管理テーブルには、各店舗端末5の端末ID(識別情報)に対応付けて、各店舗端末5が設置される設置店舗4と、各店舗端末5が属するグループ名と、各店舗端末5がダウンロードするコンテンツ名(例えば、対応する商品名)と、このコンテンツに対応するダウンロード予定期間と、このコンテンツに対応する出力予定期間とが記憶される。なお、ダウンロード予定期間または出力予定期間には、日付のみならず時刻を含めて設定しても良い。また、配信管理テーブルには、その他の情報が記憶されても良い。これらの情報は、管理者が任意に編集可能である。
【0105】
図9(B)に示すように、管理サーバ3が備えるスケジュール記憶部35には、各店舗端末5を管理する端末管理テーブルが記憶される。この端末管理テーブルには、各店舗端末5の端末ID(識別情報)に対応付けて、各店舗端末5の端末名と、各店舗端末5が設置される設置店舗4と、各店舗端末5が属するグループ名と、各店舗端末5がダウンロードするコンテンツ名(例えば、対応する商品名)と、各店舗端末5が管理サーバ3にアクセスする間隔を示すアクセス間隔と、各店舗端末5の起動時刻と、各店舗端末5の停止時刻とが記憶される。なお、起動時刻また停止時刻には、時刻のみならず曜日または日付を含めて設定しても良い。また、端末管理テーブルには、その他の情報が記憶されても良い。これらの情報は、管理者が任意に編集可能である。
【0106】
図10(A)に示すように、管理サーバ3が備えるスケジュール記憶部35には、各コンテンツ群を管理するコンテンツ管理テーブルが記憶される。このコンテンツ管理テーブルには、各コンテンツ群を識別可能なコンテンツIDに対応付けて、各コンテンツ群のコンテンツ名(例えば、対応する商品名)と、各コンテンツ群の配信期間と、各コンテンツ群の配信状態と、メインコンテンツのファイル名と、サブコンテンツのファイル名とが記憶される。なお、各コンテンツ群の配信期間は、各コンテンツ群がダウンロード可能となる期間であって、店舗端末5毎に設定されるダウンロード予定期間を含み、このダウンロード予定期間よりも充分に長い期間が設定される。また、コンテンツ管理テーブルには、その他の情報が記憶されても良い。これらの情報は、管理者が任意に編集可能である。
【0107】
図10(B)に示すように、管理サーバ3が備えるスケジュール記憶部35には、各お知らせ内容を管理するお知らせ管理テーブルが記憶される。このお知らせ管理テーブルには、各お知らせ内容を識別可能なお知らせIDに対応付けて、各お知らせ名(例えば、お知らせ内容の要約)と、各お知らせ内容のテキストデータと、各お知らせ内容の配信期間と、各お知らせ内容の配信状態とが記憶される。なお、各お知らせ内容の配信期間は、各お知らせ内容がダウンロードされて店舗端末5で出力される期間である。また、お知らせ内容の配信期間は、コンテンツ群のダウンロード予定期間(配信期間)と別個に設定される。また、お知らせ管理テーブルには、その他の情報が記憶されても良い。これらの情報は、管理者が任意に編集可能である。
【0108】
図11(A)に示すように、管理サーバ3が備える集計情報記憶部36には、サブコンテンツの選択回数を集計した選択回数情報テーブルが記憶される。この選択回数情報テーブルには、各店舗端末5の端末ID(識別情報)に対応付けて、各店舗端末5が設置される設置店舗4と、各店舗端末5が属するグループ名と、対応するコンテンツ名(例えば、対応する商品名)と、消費者がタッチパネル15の選択入力部19をタッチ操作した選択時刻と、各サブコンテンツに対応する選択回数とが記憶される。これらの情報は、各店舗端末5から一定時間毎(例えば、5分毎)に送信される集計情報に基づいて記憶される。
【0109】
図11(B)に示すように、管理サーバ3が備える集計情報記憶部36には、コンテンツの視聴人数を集計した視聴人数情報テーブルが記憶される。この視聴人数情報テーブルには、各店舗端末5の端末ID(識別情報)に対応付けて、各店舗端末5が設置される設置店舗4と、各店舗端末5が属するグループ名と、対応するコンテンツ名(例えば、対応する商品名)と、消費者がコンテンツを視聴した視聴時刻と、このコンテンツの視聴総人数と、男性の視聴人数と、女性の視聴人数と、視聴した人の年代とが記憶される。これらの情報は、各店舗端末5から一定時間毎(例えば、5分毎)に送信される集計情報に基づいて記憶される。
【0110】
これらの情報が管理サーバ3に集約されることで、コンテンツ配信会社2は、各店舗端末5の管理およびコンテンツの配信を統括して行うことができる。また、各店舗4の店員は、店舗端末5の管理およびコンテンツの配信に関わる作業を行わなくて済むようになる。
【0111】
次に、コンテンツの制作および配信作業について
図14のフローチャートを用いて説明する。以下のフローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS11」と記載する箇所を「S11」と略記する。
【0112】
図14に示すように、まず、コンテンツ配信会社2の番組制作部10では、販売促進の対象となる1の商品12のテレビショッピング用の番組を制作するための打ち合わせを行う(S11)。このとき、出演者23の決定が成される。なお、出演者23との契約では、予め使用される映像の期間が定められており、この期間に応じて番組の放送期間およびコンテンツの配信期間なども決定される。
【0113】
次に、番組制作部10は、商品12について消費者が知りたい事項をリストアップし、テレビショッピングの番組内で出演者23に対して行う質問事項の検討を行う(S12)。なお、この質問事項に対する回答などがサブコンテンツに対応する。次に、番組制作部10は、検討した質問事項などに応じてテレビショッピングの番組の台本が作成される(S13)。
【0114】
次に、番組制作部10は、作成された台本に合わせて番組収録が行われる(S14)。次に、番組制作部10は、対象となる商品12を詳しく紹介するための商品撮影を行う(S15)。次に、番組制作部10は、実際に商品12を使用した使用者の感想などの撮影を行う(S16)。次に、番組制作部10は、撮影した映像(動画)をテレビ放送用に編集する(S17)。次に、番組制作部10は、完成したテレビ放送用の映像をテレビ局9に送り、このテレビ局9を介してテレビ放送を行う(S18)。
【0115】
次に、コンテンツ配信会社2の店舗端末配信部11では、テレビ放送に用いた映像およびテレビ放送では用いなかった映像を用いて端末配信用の動画を作成する再編集作業を行う(S19)。次に、店舗端末配信部11は、端末配信用の動画の配信を開始する(S20)。この配信により店舗端末5に向けてコンテンツがダウンロードされ、かつ再生されるようになる。
【0116】
次に、管理サーバ3のサーバ制御部24または店舗端末5の端末制御部39が実行する処理について
図15から
図20のフローチャートを用いて説明する。なお、
図2に示すブロック図を適宜参照する。また、以下に説明する処理は、一定時間毎に繰り返される処理である。これらの処理が繰り返されることで、コンテンツ配信システム1を用いて、コンテンツ配信方法が実行される。なお、各制御部において他の処理を実行中に、以下に説明する処理を割り込ませて実行しても良い。
【0117】
図15は、管理サーバ3のサーバ制御部24が実行する端末管理処理である。まず、サーバ制御部24は、スケジュール受付部31を用いて各店舗端末5に対応するスケジュールの設定の入力操作、または各コンテンツに対応するスケジュールの設定の入力操作を受け付ける。そして、スケジュールの設定の入力操作があるか否かを判定する(S21)。
【0118】
ここで、スケジュールの設定の入力操作がない場合(S21がNO)は、S23に進む。一方、スケジュールの設定の入力操作がある場合(S21がYES)は、入力されたスケジュールをスケジュール記憶部35に記憶し(S22)、S23に進む。
【0119】
S23にてサーバ制御部24は、コンテンツの入力があるか否かを判定する。ここで、コンテンツの入力がない場合(S23がNO)は、S25に進む。一方、コンテンツの入力がある場合(S23がYES)は、入力されたコンテンツを配信情報記憶部34に記憶し(S24)、S25に進む。
【0120】
S25にてサーバ制御部24は、店舗端末5からアクセスがあるか否かを判定する。ここで、店舗端末5からアクセスがない場合(S25がNO)は、処理を終了する。一方、店舗端末5からアクセスがある場合(S25がYES)は、アクセスしてきた店舗端末5から送信される端末ID(識別情報)を端末ID受信部32が受信し(S26)、S27に進む。
【0121】
S27にてサーバ制御部24の認証部33は、受信した端末ID(識別情報)が正当なものか否か、つまり、管理サーバ3に管理対象として予め登録された端末IDであるか否かを判定する。ここで、認証が許可されなかった場合(S27がNO)は、処理を終了する。一方、認証が許可された場合(S27がYES)は、S28に進む。
【0122】
S28にてサーバ制御部24は、店舗端末5から集計情報を受信し、この受信した集計情報に基づいて集計情報記憶部36に記憶された各種テーブルの情報を更新する。なお、この受信した集計情報に基づいてスケジュール記憶部35に記憶された各種テーブルの情報を更新しても良い。
【0123】
次に、サーバ制御部24は、スケジュール記憶部35を参照し、受信した端末ID(識別情報)に対応付けられたスケジュールが更新されているか否か、つまり、受信した端末IDに対応付けられた新しいスケジュールがあるか否かを判定する(S29)。ここで、新しいスケジュールがない場合(S29がNO)は、S31に進む。一方、新しいスケジュールがある場合(S29がYES)は、新しいスケジュールを店舗端末5に送信し(S30)、S31に進む。
【0124】
S31にてサーバ制御部24は、受信した端末ID(識別情報)に対応付けられたコンテンツ群であって、ダウンロード予定期間ではあるが、未だダウンロードされていないコンテンツ群があるか否かを判定する。ここで、未ダウンロードのコンテンツ群がない場合(S31がNO)は、処理を終了する。一方、未ダウンロードのコンテンツ群がある場合(S31がYES)は、このコンテンツ群のダウンロードを行う旨の指示を店舗端末5に通知し(S32)、処理を終了する。
【0125】
図16は、店舗端末5の端末制御部39が実行するメイン制御処理である。まず、店舗端末5の端末制御部39は、一定時間毎(例えば、5分毎)の定期アクセス時に管理サーバ3にアクセスする定期アクセス処理を実行する(S41)。
【0126】
次に、端末制御部39のダウンロード部50は、管理サーバ3からコンテンツ群をダウンロードしてコンテンツ記憶部61に記憶するダウンロード処理を実行する(S42)。次に、端末制御部39の表示制御部46および切換部48は、メイン表示部18およびスピーカ37を用いてコンテンツの出力を行うコンテンツ出力処理を実行する(S43)。次に、端末制御部39の消去部54は、不要になったコンテンツをコンテンツ記憶部61から消去するコンテンツ消去処理を実行し(S44)、処理を終了する。
【0127】
図17は、店舗端末5の端末制御部39が実行する定期アクセス処理である。まず、店舗端末5の端末制御部39は、リアルタイムクロック42を参照し、現在時刻が定期アクセスタイミングであるか否かを判定する(S51)。ここで、定期アクセスタイミングでない場合(S51がNO)は、処理を終了する。一方、定期アクセスタイミングである場合(S51がYES)は、通信部41を介して管理サーバ3にアクセスし(S52)する。次に、端末制御部39の端末ID送信部60は、端末ID(識別情報)を管理サーバ3に送信する(S53)。なお、店舗端末5の稼働状態を示す状態情報が端末IDに対応付けて送信される。
【0128】
次に、端末制御部39は、管理サーバ3による認証が許可されたか否かを判定する(S54)。ここで、認証が許可されなかった場合(S54がNO)は、処理を終了する。一方、認証が許可された場合(S54がYES)は、店舗端末5で蓄積され、端末記憶装置40に記憶された情報に基づいて集計された最新の集計情報を管理サーバ3に送信する(S55)。なお、集計情報は、選択回数送信部55、選択時刻送信部56、人数送信部59などにより送信される。また、集計情報を管理サーバ3に送信する度に、送信済みの集計情報をクリアしても良い。
【0129】
次に、端末制御部39は、送信した端末ID(識別情報)に対応付けられた新しいスケジュールが管理サーバ3にあるか否かを判定する(S56)。ここで、新しいスケジュールが管理サーバ3にない場合(S56がNO)は、S59に進む。一方、新しいスケジュールが管理サーバ3にある場合(S56がYES)は、管理サーバ3から新しいスケジュールを受信し(S57)、受信したスケジュールに基づいて、スケジュール設定部62の設定更新を行い(S58)、S59に進む。
【0130】
S59にて端末制御部39は、送信した端末ID(識別情報)に対応付けられた未ダウンロードのコンテンツ群があるか否かを判定する。ここで、未ダウンロードのコンテンツ群がない場合(S59がNO)は、処理を終了する。一方、未ダウンロードのコンテンツ群がある場合(S59がYES)は、未ダウンロードのコンテンツ群をダウンロード処理にて実行する設定を行い(S60)、処理を終了する。
【0131】
図18は、店舗端末5の端末制御部39が実行するダウンロード処理である。まず、店舗端末5の端末制御部39のダウンロード部50は、コンテンツ群のダウンロードを実行中であるか否かを判定する(S61)。ここで、ダウンロードを実行中でない場合(S61がNO)は、後述のS65に進む。一方、ダウンロードを実行中である場合(S61がYES)は、このダウンロードを継続し(S62)、S63に進む。
【0132】
S63にてダウンロード部50は、コンテンツ群のダウンロードが完了したか否かを判定する。ここで、ダウンロードが完了していない場合(S63がNO)は、処理を終了する。一方、ダウンロードが完了した場合(S63がYES)は、ダウンロードしたコンテンツ群をコンテンツ記憶部61に記憶し(S64)、S65に進む。
【0133】
S65にて端末制御部39のダウンロード期間判定部51は、リアルタイムクロック42を参照し、現在時刻(日付)が、スケジュール設定部62に設定された所定のコンテンツ群のダウンロード予定期間であるか否かを判定する。ここで、ダウンロード予定期間でない場合(S65がNO)は、処理を終了する。一方、ダウンロード予定期間である場合(S65がYES)は、S66に進む。
【0134】
S66にてダウンロード部50は、前述の定期アクセス処理にて未ダウンロードのコンテンツ群をダウンロードする設定がなされたか否か、つまり、未ダウンロードのコンテンツ群があるか否かを判定する。ここで、未ダウンロードのコンテンツ群がない場合(S66がNO)は、処理を終了する。一方、未ダウンロードのコンテンツ群がある場合(S66がYES)は、管理サーバ3にアクセスし(S67)、端末ID送信部60が端末ID(識別情報)を管理サーバ3に送信する(S68)。
【0135】
次に、ダウンロード部50は、管理サーバ3にて認証が許可されたか否かを判定する(S69)。ここで、認証が許可されなかった場合(S69がNO)は、処理を終了する。一方、認証が許可された場合(S69がYES)は、未ダウンロードのコンテンツ群のダウンロードを開始し(S70)、処理を終了する。
【0136】
図19は、店舗端末5の端末制御部39が実行するコンテンツ出力処理である。まず、店舗端末5の端末制御部39の表示制御部46は、タッチパネル15の画面にメイン表示部18の表示を行う(S71)。なお、コンテンツを出力中である場合には、そのコンテンツの出力に関する処理を実行する。
【0137】
次に、端末制御部39は、スピーカ37を用いてコンテンツに関する音声の出力を行う(S72)。次に、表示制御部46は、タッチパネル15の画面に選択入力部19の表示を行う(S73)。
【0138】
次に、端末制御部39の入力受付部47は、選択入力部19のタッチ操作がなされたか否かを判定する(S74)。ここで、選択入力部19のタッチ操作がなされた場合(S74がYES)は、後述のS77に進む。一方、選択入力部19のタッチ操作がなされなかった場合(S74がNO)は、S75に進む。
【0139】
S75にて入力受付部47は、音声認識ボタン22のタッチ操作がなされたか否かを判定する。ここで、音声認識ボタン22のタッチ操作がなされなかった場合(S75がNO)は、後述のS81に進む。一方、音声認識ボタン22のタッチ操作がなされた場合(S75がYES)は、マイク38を介して入力された消費者の音声を認識する音声認識処理を実行し(S76)、S77に進む。なお、音声認識処理は、音声認識部58にて実行され、消費者が希望しているサブコンテンツを特定する処理を行う。
【0140】
S77にて端末制御部39の切換部48は、タッチ操作がなされた選択入力部19に対応するサブコンテンツ、または音声認識部58にて特定されたサブコンテンツを、メイン表示部18に表示する切換処理を行う。
【0141】
次に、端末制御部39は、タッチ操作がなされた選択入力部19に対応するサブコンテンツ、または音声認識部58にて特定されたサブコンテンツに対応してカウント部63に記憶された選択回数をカウントアップする(S78)。次に、端末制御部39は、タッチ操作または音声入力がなされた選択時刻を選択時刻記憶部64に記憶する(S79)。
【0142】
次に、端末制御部39の変更部49は、それぞれの選択入力部19に対応するサブコンテンツをサブコンテンツが選択された回数に基づいて変更する(S80)。例えば、選択回数の多いサブコンテンツの順に並び換えを行う。なお、次に選択される可能性が高い順に並び換えを行っても良い。
【0143】
S81にて端末制御部39は、カメラ17によりタッチパネル15の正面に居る人を撮影する。次に、端末制御部39の顔認識部57は、カメラ17で撮影された人の画像に含まれる人の顔の部分を顔認識アルゴリズムに基づいて解析して人を個々に識別する顔認識処理を実行する(S82)。
【0144】
次に、端末制御部39は、タッチパネル15の正面に一定時間以上居た消費者の人数を集計し、この視聴人数を視聴人数記憶部65に記憶する(S83)。次に、端末制御部39は、この視聴人数に対応する視聴時刻を視聴時刻記憶部66に記憶する(S84)。
【0145】
次に、端末制御部39は、カウント部63、選択時刻記憶部64、視聴人数記憶部65、および視聴時刻記憶部66に記憶された情報に基づいて、管理サーバ3に送信するための集計情報の更新を行う(S85)。
【0146】
次に、サブコンテンツをメイン表示部18に表示している場合において、切換部48は、このサブコンテンツの出力の終了タイミングであるか否かを判定する(S86)。ここで、サブコンテンツの出力の終了タイミングでない場合(S86がNO)は、S88に進む。一方、サブコンテンツの出力の終了タイミングである場合(S86がYES)は、メイン表示部18に表示されるコンテンツを、このサブコンテンツからメインコンテンツに切り換える。そして、このメインコンテンツの出力を開始する(S87)。
【0147】
S88にて入力受付部47は、店員呼出ボタン21のタッチ操作がなされたか否かを判定する。ここで、店員呼出ボタン21のタッチ操作がなされなかった場合(S88がNO)は、処理を終了する。一方、店員呼出ボタン21のタッチ操作がなされた場合(S88がYES)は、店員に対して所定の通知を行う店員呼出処理を実行し(S89)、処理を終了する。
【0148】
図20は、店舗端末5の端末制御部39が実行するコンテンツ消去処理である。まず、店舗端末5の出力終了判定部53は、リアルタイムクロック42から現在時刻(日付)を取得し、現在時刻が所定のコンテンツの出力予定期間の経過後であるか否かを判定する。つまり、出力終了判定部53は、スケジュール設定部62を参照し、コンテンツ記憶部61に記憶された各コンテンツ群のうち、出力予定期間が経過したコンテンツ群があるか否かを判定する(S91)。
【0149】
ここで、出力予定期間が経過したコンテンツ群がない場合(S91がNO)は、処理を終了する。一方、出力予定期間が経過したコンテンツ群がある場合(S91がYES)は、端末制御部39の消去部54が、このコンテンツ群をコンテンツ記憶部61から消去し(S92)、処理を終了する。
【0150】
なお、本実施形態のフローチャートにおいて、各ステップが直列に実行される形態を例示しているが、必ずしも各ステップの前後関係が固定されるものでなく、一部のステップの前後関係が入れ替わっても良い。また、一部のステップが他のステップと並列に実行されても良い。
【0151】
なお、本実施形態のシステムで実行されるプログラムは、ROMなどに予め組み込んで提供される。もしくは、このプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、メモリカード、DVD、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータで読み取り可能な非一過性の記憶媒体に記憶されて提供するようにしても良い。
【0152】
また、システムで実行されるプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせて提供するようにしても良い。また、このシステムは、構成要素の各機能を独立して発揮する別々のモジュールを、ネットワークまたは専用線で相互に接続し、組み合わせて構成することもできる。
【0153】
なお、本実施形態では、1の種類の商品12に対応するメインコンテンツは1つとなっているが、1の種類の商品12に対応する複数のメインコンテンツを設けても良い。
【0154】
なお、本実施形態では、タッチパネル15の画面にメイン表示部18と選択入力部19との両方が表示されるようになっているが、選択入力部19のみをタッチパネル15の画面に表示しても良い。
【0155】
なお、本実施形態では、メイン表示部18とスピーカ37とでコンテンツを出力する出力部が構成されているが、スピーカ37のみで出力部を構成しても良い。つまり、コンテンツの出力を音声のみで行っても良い。タッチパネル15は、コンテンツを出力せずに、サブコンテンツの選択操作のみを行うものであっても良い。
【0156】
なお、本実施形態では、コンテンツとして動画を例示しているが、文字情報のみのコンテンツであっても良い。
【0157】
なお、本実施形態では、1台の管理サーバ3を用いてコンテンツ配信システム1を構成しているが、複数台のサーバを用いても良い。例えば、コンテンツを配信する配信サーバと、各店舗端末5を管理する端末管理サーバとを個別に設けても良い。
【0158】
なお、本実施形態では、店舗端末5が出力するコンテンツが管理サーバ3からダウンロードされる構成となっているが、その他の態様であっても良い。例えば、店舗端末5を店舗4に設置する前に、予めコンテンツ記憶部61にコンテンツを記憶させておいても良い。つまり、店舗端末5をネットワークに接続せずに、スタンドアローンで用いても良い。また、コンテンツ配信会社2の従業員がUSBメモリにコンテンツを記憶し、このUSBメモリを店舗端末5に接続することで、コンテンツをコンテンツ記憶部61に記憶させても良い。
【0159】
なお、店舗4のLAN6を介して、複数の店舗端末5同士で情報の送受信を行っても良い。例えば、1の店舗端末5を用いて管理サーバ3からダウンロードしたコンテンツを、LAN6を介して他の店舗端末5に送っても良い。
【0160】
なお、店舗端末5としてタブレット型端末を例示しているが、店舗端末5は、他の態様であっても良い。例えば、店舗端末5がノートPCまたはデスクトップPCの形態であっても良い。
【0161】
なお、店舗端末5では、メイン表示部18により出力中のコンテンツ以外のコンテンツに対応する選択入力部19を画面に表示するようにしても良いし、メイン表示部18により出力中のコンテンツに対応する選択入力部19を画面に表示して、この選択入力部19をタッチ操作することで、メイン表示部18により出力中のコンテンツを最初から再生できるようにしても良い。
【0162】
なお、店舗端末5が深層学習部を備えても良い。深層学習部とは、機械学習を行う人工知能(AI)を備えるコンピュータである。この人工知能が消費者の質問を理解し、それに対する適切な回答を導出しても良い。
【0163】
なお、管理サーバ3からダウンロードされるコンテンツ、または、店舗端末5に記憶されるコンテンツを暗号化しても良い。
【0164】
なお、店舗端末5のコンテンツ記憶部61に、商品12と無関係の所定のコンテンツを記憶しておき、いずれの商品12の出力予定期間でもない場合に、この所定のコンテンツをタッチパネル15のメイン表示部18に表示しても良い。なお、この所定のコンテンツは、設置店舗を紹介する動画などであっても良い。
【0165】
なお、店舗端末5において、音声認識によって消費者の質問に答えられない場合に、消費者が所定の操作を行うことでコールセンタに接続されるものであっても良い。例えば、店舗端末5が消費者の質問に答えられない場合に、コールセンタに接続するためのボタンを画面に表示し、このボタンを消費者がタッチ操作することで、コンテンツ配信会社2に居るオペレータ(商品専門家)に接続されるようにする。そして、店舗端末5を用いてテレビ電話(または音声のみの電話)のような形式で、オペレータとインタラクティブで会話をし、オペレータが消費者の質問に答えるようにしても良い。また、店員呼出ボタン21の替りに、デフォルトでオペレータの呼出ボタンを表示するようにしても良い。
【0166】
なお、店舗端末5を店舗内に複数台設置し、それぞれの店舗端末5のカメラ17を用いて消費者の移動を検出してその情報を所定のデータベースに蓄積することで、店舗内の消費者の導線を分析できるようにしても良い。
【0167】
本実施形態のコンテンツ配信システム1は、コンテンツ配信会社2が店舗端末5を遠隔操作することで、店舗端末5が店舗4の店員の役割を代替するものである。店員の替りに店舗端末5が消費者の質問に的確に答えることができる。消費者は、店舗端末5をタッチ操作して必要な情報を得ても良いし、店員呼出ボタン21を用いて店員を呼び出しても良いし、オペレータの呼出ボタンを用いてコンテンツ配信会社2のオペレータを呼び出しても良い。つまり、消費者が希望する方法で、商品について知りたい情報を即座に得ることができるシステムである。
【0168】
本実施形態のコンテンツ配信システム1は、店舗端末5から出力されるコンテンツを、商品の入れ替え、消費者のニーズ、季節、時間に応じて瞬時に入れ替えることができる。
【0169】
なお、管理サーバ3が設置されるコンテンツ配信会社2と、店舗端末5が設置される店舗4とが、それぞれ異なる国に設けられていても良い。
【0170】
以上説明した実施形態によれば、選択入力部に対応するコンテンツを出力部により出力する切り換えを行う切換部を備えることにより、店舗に展示されている商品に関して、消費者が特に知りたい情報を即座に得ることができる。
【0171】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0172】
1…コンテンツ配信システム、2…コンテンツ配信会社、3…管理サーバ、4…店舗、5…店舗端末、6…LAN、7…ルータ、8…インターネット、9…テレビ局、10…番組制作部、11…店舗端末配信部、12…商品、13…陳列台、14…保持台、15…タッチパネル、16…メインスイッチ、17…カメラ、18…メイン表示部、19…選択入力部、20…お知らせ表示部、21…店員呼出ボタン、22…音声認識ボタン、23…出演者、24…サーバ制御部、25…サーバ記憶装置、26…通信部、27…リアルタイムクロック、28…入力部、29…表示部、30…メイン制御部、31…スケジュール受付部、32…端末ID受信部、33…認証部、34…配信情報記憶部、35…スケジュール記憶部、36…集計情報記憶部、37…スピーカ、38…マイク、39…端末制御部、40…端末記憶装置、41…通信部、42…リアルタイムクロック、43…起動制御部、44…停止制御部、45…メイン制御部、46…表示制御部、47…入力受付部、48…切換部、49…変更部、50…ダウンロード部、51…ダウンロード期間判定部、52…端末状態送信部、53…出力終了判定部、54…消去部、55…選択回数送信部、56…選択時刻送信部、57…顔認識部、58…音声認識部、59…人数送信部、60…端末ID送信部、61…コンテンツ記憶部、62…スケジュール設定部、63…カウント部、64…選択時刻記憶部、65…視聴人数記憶部、66…視聴時刻記憶部、67…配信管理ボタン、68…端末管理ボタン、69…コンテンツ管理ボタン、70…お知らせ管理ボタン、71…店舗管理ボタン、72…ユーザ管理ボタン、73…編集ボタン、74,75…プルダウンメニュー、80…ネット配信部。