(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】電流制限回路、表示装置、及び電流制限方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20230703BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230703BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230703BHJP
H04N 5/66 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/20 611A
G09G3/20 612U
G09G3/20 641P
H04N5/66 A
(21)【出願番号】P 2019172798
(22)【出願日】2019-09-24
【審査請求日】2022-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】514188173
【氏名又は名称】株式会社JOLED
(74)【代理人】
【識別番号】100189430
【氏名又は名称】吉川 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100190805
【氏名又は名称】傍島 正朗
(72)【発明者】
【氏名】加藤 敏行
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-156045(JP,A)
【文献】特開2013-200346(JP,A)
【文献】特開2007-147730(JP,A)
【文献】特開2010-156974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09F 9/30
G09G 3/20
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号に基づいて映像を表示する表示パネルが有する複数の画素に供給される電流を制限することによって、前記複数の画素における消費電力値を制御目標電力値以下に制御する電流制限回路であって、
前記複数の画素の各々は、複数のサブ画素を有し、
前記複数のサブ画素の各々は、自発光素子を含み、
前記電流制限回路は、
前記複数のサブ画素の各々に対応する前記映像信号の画素値に基づいて前記消費電力値に係る画面電力値を算出し、前記画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算回路と、
前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に、前記ゲインを乗じるゲイン乗算回路とを備え、
前記ゲイン演算回路は、
前記複数の画素の各々において、前記複数のサブ画素に
それぞれ対応する
複数の前記画素値の
うちの最大値が第一閾値を超える場合には、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に代えて前記最大値以上の共通画素値を用いて前記画面電力値を算出し、
前記画面電力値が前記制御目標電力値を超える場合には前記ゲインを前記画面電力値に対する前記制御目標電力値の比とし、前記画面電力値が前記制御目標電力値以下である場合には前記ゲインを1とする
電流制限回路。
【請求項2】
前記第一閾値は、前記画素値の下限値である
請求項1に記載の電流制限回路。
【請求項3】
前記共通画素値は、前記画素値の上限値である
請求項1又は2に記載の電流制限回路。
【請求項4】
前記第一閾値は、前記画素値の下限値より大きく、前記画素値の上限値未満の値である
請求項1に記載の電流制限回路。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の電流制限回路と、
前記表示パネルとを備える
表示装置。
【請求項6】
映像信号に基づいて映像を表示する表示パネルが有する複数の画素に供給される電流を制限することによって、前記複数の画素における消費電力値を制御目標電力値以下に制御する電流制限方法であって、
前記複数の画素の各々は、複数のサブ画素を有し、
前記複数のサブ画素の各々は、自発光素子を含み、
前記電流制限方法は、
前記複数のサブ画素の各々に対応する前記映像信号の画素値に基づいて前記消費電力値に係る画面電力値を算出する電力算出ステップと、
前記画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算ステップと、
前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に、前記ゲインを乗算するゲイン乗算ステップとを含み、
前記電力算出ステップでは、前記複数の画素の各々において、前記複数のサブ画
素にそれぞれ対応する
複数の前記画素値の
うちの最大値が第一閾値を超える場合には、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に代えて前記最大値以上の共通画素値を用いて前記画面電力値を算出し、
前記ゲイン演算ステップにおいて、前記画面電力値が前記制御目標電力値を超える場合に前記ゲインを前記画面電力値に対する前記制御目標電力値の比とし、前記画面電力値が前記制御目標電力値以下である場合に前記ゲインを1とする
電流制限方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示パネルに含まれる複数の画素に供給される電流を制限する電流制限回路、表示装置、及び電流制限方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、有機EL(Electro-Luminescence)表示装置などの各画素が自発光素子を含む表示装置が開発されている。このような表示装置においては表示パネルの大型化が求められている。表示パネルの大型化に伴い、表示装置において消費される消費電力が増加する。そこで、表示装置における消費電力を抑制する技術が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に開示された表示装置においては、映像信号に基いて水平期間(水平同期周期)毎に表示パネルにおける消費電力値を計算し、計算結果に基いて表示パネルの各画素に供給する電流を制限することによって、表示パネルの消費電力を制御している。これにより、特許文献1に開示された表示装置においては、表示パネルにおける消費電力値を制御目標電力値以下に抑制しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された表示装置においては、小面積映像表示(つまり、黒表示状態の画素が多い状態)では、R(赤色)単色、G(緑色)単色、又はB(青色)単色の単色表示の場合のガンマ特性(つまり、画素値に対する輝度の特性)が、白表示の場合のガンマ特性と一致する。しかしながら、大面積映像表示(つまり、黒表示状態でない画素が多い状態)では、単色表示の場合のガンマ特性が、白表示の場合のガンマ特性と一致しない。このため、大面積映像表示では、ユーザが表示装置に表示されている映像の輝度に違和感を感じる場合があり得る。
【0005】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、大面積映像表示においても、単色表示の場合と白表示の場合とでガンマ特性を一致させることができる電流制限回路などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る電流制限回路は、映像信号に基づいて映像を表示する表示パネルが有する複数の画素に供給される電流を制限することによって、前記複数の画素における消費電力値を制御目標電力値以下に制御する電流制限回路であって、前記複数の画素の各々は、複数のサブ画素を有し、前記複数のサブ画素の各々は、自発光素子を含み、前記電流制限回路は、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記映像信号の画素値に基づいて前記消費電力値に係る画面電力値を算出し、前記画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算回路と、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に、前記ゲインを乗じるゲイン乗算回路とを備え、前記ゲイン演算回路は、前記複数の画素の各々において、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値の最大値が第一閾値を超える場合には、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に代えて前記最大値以上の共通画素値を用いて前記画面電力値を算出し、前記画面電力値が前記制御目標電力値を超える場合には前記ゲインを前記画面電力値に対する前記制御目標電力値の比とし、前記画面電力値が前記制御目標電力値以下である場合には前記ゲインを1とする。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る表示装置は、前記電流制限回路と、前記表示パネルとを備える。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る電流制限方法は、映像信号に基づいて映像を表示する表示パネルが有する複数の画素に供給される電流を制限することによって、前記複数の画素における消費電力値を制御目標電力値以下に制御する電流制限方法であって、前記複数の画素の各々は、複数のサブ画素を有し、前記複数のサブ画素の各々は、自発光素子を含み、前記電流制限方法は、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記映像信号の画素値に基づいて前記消費電力値に係る画面電力値を算出する電力算出ステップと、前記画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算ステップと、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に、前記ゲインを乗算するゲイン乗算ステップとを含み、前記電力算出ステップでは、前記複数の画素の各々において、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値の最大値が第一閾値を超える場合には、前記複数のサブ画素の各々に対応する前記画素値に代えて前記最大値以上の共通画素値を用いて前記画面電力値を算出し、前記ゲイン演算ステップにおいて、前記画面電力値が前記制御目標電力値を超える場合に前記ゲインを前記画面電力値に対する前記制御目標電力値の比とし、前記画面電力値が前記制御目標電力値以下である場合に前記ゲインを1とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、大面積映像表示においても、単色表示の場合と白表示の場合とでガンマ特性を一致させることができる電流制限回路などを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る表示装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係る表示装置が備える電流制限回路の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係る表示装置が備える表示パネルの機能構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係る画素を構成するサブ画素の構成の一例を示す回路図である。
【
図5】
図5は、実施の形態1に係るサブ画素に入力される書き込み信号の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1に係る表示部の表示状態の遷移を示す模式図である。
【
図7】
図7は、実施の形態1に係る画面データ記憶部の構成を示す模式図である。
【
図8】
図8は、実施の形態1に係る電流制限方法の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施の形態1に係る表示装置及び比較例の表示装置の小面積映像表示の場合のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
【
図10】
図10は、比較例の表示装置の大面積映像表示の場合のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
【
図11】
図11は、実施の形態1に係る表示装置の大面積映像表示の場合のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
【
図12】
図12は、実施の形態2に係る電流制限回路を備える表示装置のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
【
図13】
図13は、変形例に係る電流制限回路と表示装置との関係を示すブロック図である。
【
図14】
図14は、変形例に係る処理回路を内蔵したPCの外観図である。
【
図15】
図15は、変形例に係る処理回路を内蔵したハードディスクレコーダの外観図である。
【
図16】
図16は、各実施の形態に係る表示装置を内蔵した薄型フラットTVの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示における一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、並びに、工程の順序などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。
【0012】
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0013】
(実施の形態1)
実施の形態1に係る電流制限回路などについて説明する。
【0014】
[1-1.表示装置の全体構成]
まず、本実施の形態に係る表示装置の全体構成について
図1~
図3を用いて説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態に係る表示装置10の機能構成を示すブロック図である。
図2は、本実施の形態に係る表示装置10が備える電流制限回路40の機能構成を示すブロック図である。
図3は、本実施の形態に係る表示装置10が備える表示パネル60の機能構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示される表示装置10は、映像信号に基づいて映像を表示する装置であり、電流制限回路40と、表示パネル60とを備える。
【0017】
表示パネル60は、複数の画素を有し、映像信号に基づいて映像を表示するパネルである。複数の画素の各々は、複数のサブ画素を有する。複数のサブ画素の各々は、自発光素子を含む。本実施の形態では、複数の画素の各々は、RGBの三色にそれぞれ対応する三個のサブ画素を有する。
図3に示されるように、表示パネル60は、表示部70と、書き込み処理部62と、ソースドライバ68と、書き込み用シフトレジスタ64とを有する。表示部70は、複数の画素を有し、映像信号に対応する映像を表示する。書き込み処理部62は、表示データに相当する画素値を表示部70に書き込むための制御信号とデータ信号とを出力する。なお、ここでいう画素値とは、各画素の階調(明暗)を規定する信号レベルであり、ピクセル値、階調レベル、もしくは単に信号レベルとも呼ばれるものである。ソースドライバ68は、表示部70に対してデータ信号を出力する。書き込み用シフトレジスタ64は、データ信号を表示部70に書き込むための制御信号である書き込み信号を表示部70に出力する。
【0018】
電流制限回路40は、表示パネル60が有する複数の画素に供給される電流を制限することによって、複数の画素における消費電力値を制御目標電力値以下に制御する回路である。本実施の形態では、電流制限回路40は、映像信号に基づいて、複数の画素に供給される電力値を算出し、当該電力値に基いて複数の画素に供給される電流を制限する。具体的には、電流制限回路40は、映像信号における各画素値を補正し、補正した各画素値を表示パネル60に出力することによって、複数の画素に供給される電流を制限する。本実施の形態では、電流制限回路40は、映像信号に基づいて決定されるゲインを各画素値に乗じることで、各画素値を補正する。電流制限回路40は、
図2に示されるように、ゲイン演算回路41と、ゲイン乗算回路50とを有する。
【0019】
ゲイン演算回路41は、複数の画素の各々が有する複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値に基づいて複数の画素における消費電力値に係る画面電力値を算出し、当該画面電力値に基づいてゲインを演算する回路である。ゲイン演算回路41は、画面電力値が制御目標電力値を超える場合にはゲインを画面電力値の制御目標電力値に対する比とし、画面電力値が制御目標電力値以下である場合にはゲインを1とする。ゲイン演算回路41は、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値の最大値が第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値に代えて当該最大値以上の共通画素値を用いて画面電力値を算出する。
【0020】
ゲイン演算回路41は、画素値変換回路42と、加重平均回路43と、水平期間データ演算回路44と、画面データ記憶部45と、ゲイン決定回路46とを有する。
【0021】
画素値変換回路42は、映像信号が入力され、複数の画素の各々が有する複数のサブ画素の各々に対応する画素値を変換する回路である。画素値変換回路42は、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値の最大値が第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値を当該最大値以上の共通画素値に変更する回路である。本実施の形態では、第一閾値は、画素値の下限値であり、共通画素値は、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値である。例えば、各サブ画素に対応する画素値の範囲が、0以上255以下の場合には、画素値の下限値は0である。つまり、本実施の形態では、画素値変換回路42は、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値が、第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値を、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値に揃える。画素値変換回路42の動作の詳細について後述する。
【0022】
加重平均回路43は、複数の画素の各々が有する複数のサブ画素の各々に対応する画素値の加重平均を算出する回路である。
図2に示されるように、加重平均回路43は、RGB各々の画素値に対して、表示部70の複数のサブ画素毎の電力消費特性に応じた重み付け係数を乗算し、それらの和を算出する。
【0023】
水平期間データ演算回路44は、水平期間毎に画素値に対応する水平期間電力換算データを演算する。本実施の形態では、水平期間データ演算回路44は、加重平均回路43が出力した加重平均の水平期間における積算値、又は、平均値を水平期間電力換算データ(レベル積算値)として算出する。
【0024】
画面データ記憶部45は、1フレーム分の電力換算データを記憶する。本実施の形態では、画面データ記憶部45は、水平期間データ演算回路44が出力する電力換算データを1フレーム分記憶する。
【0025】
ゲイン決定回路46は、画面データ記憶部45が記憶する電力換算データと、制御目標電力値に基づいて、映像信号に乗じるゲインを決定する。本実施の形態では、ゲイン決定回路46は、画面データ記憶部45が記憶する電力換算データに基づいて、複数の画素における1フレーム分の消費電力値に係る画面電力値を算出する。ゲイン決定回路46は、さらに、画面電力値が制御目標電力値を超える場合に、ゲインとして、画面電力値に対する制御目標電力値の比を算出する。この場合、ゲインは1未満となる。ゲイン決定回路46は、画面電力値が制御目標電力値を超えない場合に、ゲインを1とする。制御目標電力値は、表示装置10の複数の画素の個数などに応じて適宜設定される。本実施の形態では、制御目標電力値は、すべてのサブ画素の自発光素子に定格電流を供給する場合に要する画面電力値の40%である。
【0026】
ゲイン乗算回路50は、映像信号にゲインを乗じる回路である。つまり、ゲイン乗算回路50は、複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値に、ゲイン決定回路46で決定されたゲインを乗じる。これにより、画面電力値が制御目標電力値を超える場合に、映像信号に1未満のゲインが乗じられるため、映像信号の輝度を低減できる。したがって、表示パネル60の複数の画素に供給される電流が制限される。
【0027】
表示パネル60が有する複数の画素について、
図4を用いて説明する。
図4は、本実施の形態に係る画素を構成するサブ画素の構成の一例を示す回路図である。
図4には、自発光素子として有機EL素子を用いるサブ画素が示されている。本実施の形態に係る画素は、RGBの三色にそれぞれ対応する三つのサブ画素を含む。
図4に示されるサブ画素は、赤色(R)の光を出射するためのサブ画素である。なお、緑色及び青色の光を出射するためのサブ画素も、
図4に示される回路と同様の回路構成を有する。
【0028】
サブ画素は、
図4に示されるように、TFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)81と、コンデンサ84と、TFT82と、自発光素子85rとを有する。
【0029】
TFT81は、ソースドライバ68の出力信号であるデータ信号が一端に入力される。コンデンサ84は、TFT81に接続される。TFT82は、TFT81とコンデンサ84との接続点に制御端子が接続されている。自発光素子85rは、TFT82に接続される。
【0030】
TFT81は、書き込み用シフトレジスタ64の出力する制御信号である書き込み信号に基づいてオン/オフを切り替える。1水平期間内に書き込み信号によりTFT81がオンすると、画素に書き込む信号レベルに応じたソースドライバ出力信号であるデータ信号がコンデンサ84に保持される。
【0031】
書き込み信号がオフになった後、コンデンサ84に保持された電圧に応じた電流がTFT82に流れ、自発光素子85rは点灯する。
【0032】
[1-2.電流制限回路の動作]
次に、電流制限回路40の動作について説明する。
【0033】
まず、
図4に示されるサブ画素に入力される信号について
図5を用いて説明する。
図5は、本実施の形態に係るサブ画素に入力される書き込み信号の一例を示す図である。表示装置10は、ソースドライバ68の出力するデータ信号を書き込み信号により表示部70に書き込み、水平ライン(以下、単に「ライン」ともいう。)単位の発光を行う。
【0034】
次に、表示部70の表示状態の遷移について
図6を用いて説明する。
図6は、本実施の形態に係る表示部70の表示状態の遷移を示す模式図である。
図6において、表示画面は、時点T1から時点T2、時点T2から時点T3の表示へと移行する。
図6に示される第mフィールドの終わりに相当する時点T1においては第mフィールドの画面が表示されている。ここで、データ信号を各画素に書き込むための制御信号である書き込み信号を出力する書き込み用シフトレジスタ64は、表示部70の表示エリアの先頭を起点に画面の上から下へと走査するように書き込み信号を出力する。このため、第mフィールドの次のフィールドである第nフィールド(つまり、第m+1フィールド)の中間に相当する時点T2では、画面の上半分が第nフィールドの画面となり、下半分は第mフィールドの画面のままとなる。第nフィールドの終わりに相当する時点T3になると、表示エリアの下まで走査され、全画面第nフィールドの画面となる。
【0035】
次に、画素値変換回路42の動作について説明する。上述したように、画素値変換回路42は、映像信号が入力され、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値が、第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値を当該最大値以上の共通画素値に変更する。本実施の形態では、第一閾値は、画素値の下限値であり、共通画素値は、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値である。例えば、各サブ画素に対応する画素値の範囲が、0以上255以下の場合には、画素値の下限値は0である。つまり、本実施の形態では、画素値変換回路42は、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値が、第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値を、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値に揃える。例えば、一つの画素に含まれるR、G、及びBに対応する三個のサブ画素の各々に対応する画素値が、それぞれ、0、10、及び5である場合、画素値変換回路42は、当該画素の三個のサブ画素の各々に対応する画素値をすべて10に揃える。このような共通画素値は、複数の画素毎において決定される。つまり、共通画素値は、画素毎に異なり得る。
【0036】
次に、画面データ記憶部45の構成について
図7を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に係る画面データ記憶部45の構成を示す模式図である。
図7に示されるように、画面データ記憶部45は、表示部70に書き込まれる信号情報として、表示部70の表示画面上の水平ライン毎の水平期間電力換算データを記憶する。なお、ここで記憶される信号情報は、画素値変換回路42によって変換された画素値である。例えば、第iラインの水平期間電力換算データは、第iラインの電力値として画面データ記憶部45に記憶される。次フィールドの書き替えが始まると、画面データ記憶部45は、記憶する電力値も新たに書き替えていき、表示画面に書き込まれた信号に相当する電力値として記憶する。
【0037】
次に、ゲイン決定回路46及びゲイン乗算回路50における演算処理について、
図8を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る電流制限方法の流れを示すフローチャートである。
【0038】
図8に示されるように、まず、ゲイン決定回路46は、画面データ記憶部45が記憶する水平期間電力換算データに基づいて画面電力値を算出する(S1)。具体的には、画面データ記憶部45に記憶された水平ライン数の水平期間電力換算データの和を画面電力値として算出する。
【0039】
続いて、ゲイン決定回路46は、ステップS1で算出した画面電力値に基づいてゲインを演算する。具体的には、まず、ゲイン決定回路46は、算出した画面電力値が予め定められた制御目標電力値を超えているかどうか判断する(S2)。画面電力値が制御目標電力値以下である場合には(S2でNo)、ゲイン決定回路46はゲインを1とする(S3)。一方、画面電力値が制御目標電力値を超える場合には(S2でYes)、ゲイン決定回路46はゲインを画面電力値に対する制御目標電力値の比とする(S4)。
【0040】
以上のようにゲイン演算回路41によって算出されたゲインが、ゲイン乗算回路50に入力される。ゲイン乗算回路50が、ゲインを映像信号に乗じることで(S5)、画面電力値が制御目標電力値を超えている場合に、表示パネル60の複数の画素に供給される電流が制限される。
【0041】
[1-3.動作例]
次に、本実施の形態に係る表示装置10の動作例について比較例の表示装置の動作と比較しながら
図9~
図11を用いて説明する。
図9は、本実施の形態に係る表示装置10及び比較例の表示装置の小面積映像表示の場合のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
図9では、複数の画素のうち、10%の画素だけが黒表示でなく、残りの90%の画素が黒表示である場合のガンマ特性が示されている。
図10及び
図11は、それぞれ、比較例の表示装置及び本実施の形態に係る表示装置10の大面積映像表示の場合のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
図10及び
図11では、複数の画素のすべてが黒表示でない場合のガンマ特性が示されている。
図9~
図11には、RGBのいずれか一つのサブ画素の自発光素子だけに電流が供給される単色表示の場合のガンマ特性が破線で、RGBのすべてのサブ画素の自発光素子に電流が供給される白表示の場合のガンマ特性が実線で、それぞれ示されている。また、
図9~
図11の各グラフにおいて、横軸は画素値を示し、左縦軸は白色表示の場合の輝度を示し、右縦軸は単色表示の場合の輝度を示す。なお、各グラフにおいて、白表示及び単色表示のガンマ特性を比較しやすくするために、左縦軸及び右縦軸の輝度は、規格化されている。つまり、各グラフの左縦軸及び右縦軸の輝度の単位は、任意単位であり、互いに異なる。
【0042】
比較例の表示装置は、本実施の形態に係る表示装置10と同様に、複数の画素に供給される電流を制限する電流制限回路を備える。比較例の表示装置が備える電流制限回路は、複数のサブ画素の各々に対応する画素値に基づいて複数の画素における消費電力値に係る画面電力値を算出し、画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算回路と、複数のサブ画素の各々に対応する画素値に、ゲインを乗じるゲイン乗算回路とを備える。比較例の表示装置が備える電流制限回路は、画面電力値の算出において、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値が、第一閾値を超える場合にも、複数のサブ画素の各々に対応する画素値を最大値以上の共通画素値に変更しない点において、本実施の形態に係る表示装置10と相違する。比較例の表示装置が備える電流制限回路は、複数のサブ画素の各々に対応する画素値をそのまま用いて画面電力値を算出する。
【0043】
小面積映像表示の場合には、
図9に示されるように、本実施の形態に係る表示装置10及び比較例の表示装置のどちらも、画素値と輝度との関係を示すグラフが単色表示及び白表示のどちらの場合も一致する。つまり、単色表示の場合と白表示の場合とでガンマ特性が一致する。小面積映像表示の場合には、電流が供給される画素の数が少ないため、画面電力値が制御目標電力値を超えない。したがって、各サブ画素は、映像信号が示す画素値に相当する輝度の光を出射する。本実施の形態では、各サブ画素の輝度は、画素値の2.2乗に比例する。
【0044】
一方、大面積映像表示の場合には、比較例の表示装置では、
図10に示されるように、単色表示(
図10の実線)と、白表示(
図10の破線)とで、画素値と輝度との関係を示す曲線が一致しない。単色表示では、大面積映像表示においても、画面電力値が制御目標電力値を超えないため、小面積映像表示の場合と同様に、各サブ画素は、映像信号が示す画素値に相当する輝度の光を出射する。しかしながら、白表示では、画素値が大きくなると、画面電力値が制御目標電力値を超えるため、各サブ画素は、映像信号が示す画素値に1未満のゲインが乗じられた画素値に相当する輝度の光を出射する。したがって、
図10の実線で示されるように、白表示では、画素値が大きい場合に、輝度値が一定となる(つまり、画素値に応じて輝度が変化しない)。
【0045】
本実施の形態に係る表示装置10では、
図11に示されるように、大面積映像表示の場合にも、小面積映像表示の場合と同様に、画素値と輝度との関係を示すグラフが一致する。つまり、単色表示の場合と白表示の場合とでガンマ特性が一致する。このようなガンマ特性を得られる理由は以下のとおりである。本実施の形態に係るゲイン演算回路41では、例えば、全画面表示において、単色表示の場合と白表示の場合とで、発光している画素の画素値が同じであれば、算出される画面電力値は同じ値となる。このため、単色表示の場合でも、白表示の場合でも、ゲインが同一となる。したがって、本実施の形態に係る電流制限回路40を用いることで、単色表示の場合と白表示の場合とで表示装置10のガンマ特性が一致する。
【0046】
[1-4.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る電流制限回路40は、複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値に基づいて複数の画素における消費電力値に係る画面電力値を算出し、画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算回路41と、複数のサブ画素の各々に対応する画素値に、ゲインを乗じるゲイン乗算回路50とを備える。ゲイン演算回路41は、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値が第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値に代えて当該最大値以上の共通画素値を用いて画面電力値を算出し、画面電力値が制御目標電力値を超える場合にはゲインを画面電力値に対する制御目標電力値の比とし、画面電力値が制御目標電力値以下である場合にはゲインを1とする。
【0047】
このような構成を有する電流制限回路40のゲイン演算回路41では、例えば、全画面表示において、単色表示の場合と白表示の場合とで、発光している画素の画素値が第一閾値を超える同じ値であれば、算出される画面電力値は同じ値となる。このため、単色表示の場合でも、白表示の場合でも、ゲインが同一となる。したがって、本実施の形態に係る電流制限回路40を用いることで、単色表示の場合と白表示の場合とで表示装置10のガンマ特性が一致する。
【0048】
また、本実施の形態に係る電流制限回路40において、第一閾値は、画素値の下限値であってもよい。
【0049】
このように、第一閾値を画素値の下限値とすることで、ゲイン演算回路41は、サブ画素の各々に対応する画素値に関わらず、複数のサブ画素の各々に対応する画素値を共通画素値に変更して画面電力値を算出する。したがって、任意の画素値において、単色表示の場合と白表示の場合とでガンマ特性が一致する。
【0050】
また、本実施の形態に係る表示装置10は、電流制限回路40と、表示パネル60とを備える。
【0051】
本実施の形態に係る表示装置10は、電流制限回路40を備えるため、単色表示の場合と白表示の場合とでガンマ特性が一致する。
【0052】
また、本実施の形態に係る電流制限方法は、複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値に基づいて複数の画素における消費電力値に係る画面電力値を算出する電力算出ステップと、画面電力値に基づいてゲインを演算するゲイン演算ステップと、複数のサブ画素の各々に対応する映像信号の画素値に、ゲインを乗算するゲイン乗算ステップとを含む。電力算出ステップでは、複数の画素の各々において、複数のサブ画素の各々に対応する画素値の最大値が第一閾値を超える場合には、複数のサブ画素の各々に対応する画素値に代えて当該最大値以上の共通画素値を用いて画面電力値を算出し、ゲイン演算ステップにおいて、画面電力値が制御目標電力値を超える場合にゲインを画面電力値に対する制御目標電力値の比とし、画面電力値が制御目標電力値以下である場合にゲインを1とする。
【0053】
このような構成を有する電流制限方法では、上述した電流制限回路40と同様の効果が奏される。
【0054】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る電流制限回路などについて説明する。本実施の形態に係る電流制限回路は、表示装置における表示面積に関わらず、所定のガンマ特性を得られる点において、実施の形態1に係る電流制限回路40と相違する。以下、本実施の形態に係る電流制限回路などについて、実施の形態1に係る電流制限回路40などとの相違点を中心に説明する。
【0055】
[2-1.電流制限回路]
まず、本実施の形態に係る電流制限回路について説明する。本実施の形態に係る電流制限回路は、実施の形態1に係る電流制限回路40と同様に、ゲイン演算回路と、ゲイン乗算回路とを有する。本実施の形態のゲイン演算回路は、共通画素値を画素値の上限値とする点において、実施の形態1に係るゲイン演算回路41と相違し、その他の点において一致する。なお、本実施の形態においても、第一閾値は画素値の下限値である。
【0056】
このような、電流制限回路のゲイン演算回路は、サブ画素に対応する画素値が第一閾値を超える場合、当該サブ画素が含まれる画素は、画素値の上限値で白表示すると仮定した場合の画面電力値を算出する。本実施の形態では、第一閾値は画素値の下限値であるため、本実施の形態に係るゲイン演算回路は、黒表示する画素以外の画素は、画素値の上限値で白表示すると仮定した場合の画面電力値を算出する。言い換えると、本実施の形態に係るゲイン演算回路においては、黒表示以外の画素の個数が同一であれば、ゲインは同一の値となる。
【0057】
[2-2.動作例]
次に、本実施の形態に係る電流制限回路を備える表示装置の動作例について、
図12を用いて説明する。
図12は、本実施の形態に係る電流制限回路を備える表示装置のガンマ特性を示す模式的なグラフである。
図12においては、小面積映像表示の場合のガンマ特性が破線で、大面積映像表示の場合のガンマ特性が実線で、それぞれ示されている。
図12のグラフにおいて、横軸は画素値を示し、縦軸は輝度を示す。
図12においては、小面積映像表示として、全画素の10%において光を発する(つまり、全画素の90%において黒表示される)場合のガンマ特性が示されている。また、大面積映像表示として、全画素において光を発する(つまり、黒表示される画素がない)場合のガンマ特性が示されている。
【0058】
図12に示されるように、本実施の形態に係る電流制限回路を備える表示装置では、大面積映像表示及び小面積映像表示のいずれの場合も、輝度が画素値の2.2乗に比例する。このように、本実施の形態に係る電流制限回路を備える表示装置では、大面積映像表示及び小面積映像表示のいずれの場合にも所望のガンマ特性を得ることができる。
【0059】
[2-3.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る電流制限回路において、共通画素値は、画素値の上限値である。
【0060】
これにより、本実施の形態に係る電流制限回路を備える表示装置では、大面積映像表示及び小面積映像表示のいずれの場合も、所望のガンマ特性を得ることができる。例えば、本実施の形態に係る電流制限回路を備える表示装置では、輝度が画素値の2.2乗に比例するようなガンマ特性を得ることができる。
【0061】
(実施の形態3)
実施の形態3に係る電流制限回路などについて説明する。本実施の形態に係る電流制限回路は、第一閾値が画素値の下限値でない点において、実施の形態2に係る電流制限回路と相違し、その他の点において一致する。以下、本実施の形態に係る電流制限回路などについて、実施の形態2に係る電流制限回路などとの相違点を中心に説明する。
【0062】
本実施の形態に係る電流制限回路は、実施の形態2に係る電流制限回路と同様に、ゲイン演算回路と、ゲイン乗算回路とを有する。本実施の形態のゲイン演算回路において、第一閾値は、画素値の下限値より大きく、画素値の上限値未満の値である。例えば、第一閾値として、画素値の上限値の0%より大きく5%以下程度の値を用いることができる。
【0063】
表示パネルが有するサブ画素に対応する映像信号の画素値には、ノイズが重畳される場合がある。このため、例えば、映像信号において画素値が下限値である場合にも、映像信号にノイズが重畳されて、当該画素値が下限値よりわずかに大きい値に変化してしまう場合がある。
【0064】
本実施の形態に係る電流制限回路によれば、ゲイン演算回路によって画面電力値を算出する際に、このような下限値よりわずかに大きい画素値については上限値と仮定されないため、画素値を上限値と仮定するサブ画素を削減できる。これに伴い、ゲイン演算回路によって算出される画面電力値が低減される。したがって、ゲイン演算回路によって演算されるゲインが小さくなりすぎることを抑制できる。つまり、表示パネルに表示される映像を明るくすることができる。
【0065】
(その他の実施の形態)
以上、本開示に係る電流制限回路などについて、各実施の形態に基づいて説明したが、本開示に係る電流制限回路などは、上記各実施の形態に限定されるものではない。各実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、各実施の形態に対して本開示の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、各実施の形態に係る電流制限回路などを内蔵した各種機器も本開示に含まれる。
【0066】
例えば、上記各実施の形態では、電流制限回路は表示装置に備えられているが、電流制限回路は、必ずしも表示装置に備えられなくてもよい。このような変形例について
図13を用いて説明する。
図13は、本変形例に係る電流制限回路40と表示装置210との関係を示すブロック図である。
図13に示されるように、電流制限回路40は、GPU(Graphics Processing Unit)212に備えられる。GPU212は、画像処理用の演算装置であり、映像信号が入力されて、電流制限回路40によって処理された映像信号を出力する。GPU212は、表示装置210の外部に配置され、処理回路20によって処理された映像信号を表示装置210に出力する。GPU212は、例えば、
図14に示されるようなPC(Personal Computer)804に備えられてもよい。PC804は、キーボード806及びマウス807などによって操作される。表示装置210は、
図14に示されるモニタ805に備えられてもよい。モニタ805は、表示装置210を備え、PC804からの映像信号を表示する。また、GPU212は、
図15に示されるようなハードディスクレコーダ808に備えられてもよい。
【0067】
以上のように電流制限回路40が表示装置に備えられない場合にも、上記実施の形態1に係る電流制限回路40と同様の効果が奏される。
【0068】
また、上記各実施の形態に係る表示装置は、
図16に示されるような薄型フラットTV802に内蔵されてもよい。この場合にも、上記各実施の形態と同様の効果が奏される。
【0069】
また、上記各実施の形態では、表示パネルが有する画素が、RGBの三色にそれぞれ対応する三つのサブ画素を含む構成を示したが、画素の構成はこれに限定されない。例えば、画素が、RGBWの四色にそれぞれ対応する四つのサブ画素を含んでもよい。
【0070】
また、上記各実施の形態では、映像信号は、RGB信号であったが、映像信号には、RGB信号以外の信号が含まれてもよい。つまり、映像信号は、RGB信号を含めばよい。
【0071】
また、上記各実施の形態においては、自発光素子として、有機EL素子を用いる例を示したが、自発光素子はこれに限定されない。例えば、自発光素子として、無機EL素子などを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本開示は、有機ELフラットパネルディスプレイに有用であり、特に、消費電力が大きくなる大画面のディスプレイにおいて用いるのに最適である。
【符号の説明】
【0073】
10、210 表示装置
40 電流制限回路
41 ゲイン演算回路
42 画素値変換回路
43 加重平均回路
44 水平期間データ演算回路
45 画面データ記憶部
46 ゲイン決定回路
50 ゲイン乗算回路
60 表示パネル
62 書き込み処理部
64 書き込み用シフトレジスタ
68 ソースドライバ
70 表示部
81、82 TFT
84 コンデンサ
85r 自発光素子
212 GPU
802 薄型フラットTV
804 PC
805 モニタ
806 キーボード
807 マウス
808 ハードディスクレコーダ