(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】脱臭モジュール及びこれを備える乾燥装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/00 20060101AFI20230703BHJP
D06F 58/02 20060101ALI20230703BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
A61L9/00 C
D06F58/02 K
A61L9/20
(21)【出願番号】P 2020539268
(86)(22)【出願日】2019-01-18
(86)【国際出願番号】 KR2019000779
(87)【国際公開番号】W WO2019143191
(87)【国際公開日】2019-07-25
【審査請求日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2018-0007653
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジェ ハク
(72)【発明者】
【氏名】シン,サン チョル
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ウン ギ
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/175274(WO,A1)
【文献】特開2009-295578(JP,A)
【文献】特開2017-148202(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106758062(CN,A)
【文献】特表2016-540532(JP,A)
【文献】特開2007-144381(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00- 9/22
D06F 58/00-58/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路に設置される脱臭モジュールにおいて、
上面及び下面が開放された上部ハウジングと、
前記上部ハウジングと締結される下部ハウジングと、
前記流路の内側に位置し、前記上部ハウジングの開放された上面を介して前記上部ハウジングに収納される光触媒フィルターと、
前記流路の外側に位置し、前記光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する少なくとも一つの光源、及び前記少なくとも一つの光源を実装する基板を含む光源ユニットと、
前記光触媒フィルターと前記光源ユニットとの間に位置し、前記上部ハウジングの開放された下面を介して前記上部ハウジングに収納される透明部材と、を含
み、
前記上部ハウジングは、
前記開放された上面を介して前記光触媒フィルターが収納される胴体部と、
前記胴体部に収納された前記光触媒フィルターの一部を外部に露出させるフィルター把持溝と、
前記胴体部の下端に、前記上部ハウジングの内部を露出させる少なくとも一つの開口部と、
前記少なくとも一つの開口部との間に形成され、前記フィルター把持溝の下部に設けられた少なくとも一つのリブと、を含む、脱臭モジュール。
【請求項2】
前記下部ハウジングの上面は開放されており、
前記光源ユニットは、前記下部ハウジングの開放された上面を介して前記下部ハウジングに収納される、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項3】
前記上部ハウジングは、
前記上部ハウジングの上部に突出して形成され、前記光触媒フィルターの一方の面を固定するフィルター固定部と、
前記上部ハウジングの内側面に沿って突出して形成され、前記光触媒フィルターの他面が載置されるフィルター載置部と、を含む、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項4】
前記上部ハウジングは、
前記少なくとも一つの開口部の下端に突出して形成され、前記透明部材の一方の面と接触したスペーサーをさらに含む、請求項
1に記載の脱臭モジュール。
【請求項5】
前記下部ハウジングは、
前記下部ハウジングの上端に突出し、前記透明部材の他方の面と接触したスペーサーを含む、請求項2に記載の脱臭モジュール。
【請求項6】
前記下部ハウジングは、
前記下部ハウジングの下面に突出して形成され、前記光源ユニットを固定する少なくとも一つの固定突起をさらに含む、請求項
5に記載の脱臭モジュール。
【請求項7】
前記下部ハウジングは、
前記下部ハウジングの下面に形成され、前記光源ユニットの形状に対応する放熱ホールと、
前記光源ユニットに接続された電線を外部に引き出す引き出しホールと、をさらに含む、請求項
6に記載の脱臭モジュール。
【請求項8】
前記流路内の空気は、前記上部ハウジングの開放された上面を介して前記光触媒フィルターの一方の面に接触し、前記少なくとも一つの開口部を介して前記光触媒フィルターの他方の面に接触する、請求項
1に記載の脱臭モジュール。
【請求項9】
前記光源ユニットに接触し、前記光源ユニットで発生した熱を外部に放出する放熱部材をさらに含む、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項10】
前記基板は放熱基板である、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項11】
前記流路内に配置され、前記光源ユニットから出射された光を反射する反射板をさらに含む、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項12】
前記反射板は、前記光触媒フィルターに対して所定角度だけ傾斜して配置された、請求項
11に記載の脱臭モジュール。
【請求項13】
前記流路内に配置され、前記光触媒フィルターに対して所定角度だけ傾斜した流路ガイドをさらに含み、
前記流路ガイドの少なくとも一方の面には反射物質がコーティングされた、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項14】
前記流路内の空気は第1方向に流動し、
前記光触媒フィルターは、前記第1方向に垂直な第2方向に延長されるように配置された、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項15】
前記流路内の空気は第1方向に流動し、
前記光触媒フィルターは、前記第1方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置された、請求項1に記載の脱臭モジュール。
【請求項16】
前記光源ユニットは、前記第1方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置された前記光触媒フィルターに平行に配置された、請求項
15に記載の脱臭モジュール。
【請求項17】
内部に洗濯物が投入されるドラムと、
前記ドラムの内部に供給される空気を加熱する乾燥ヒーターと、
前記乾燥ヒーターによって加熱された熱風をドラムの内部に供給する流路と、
前記乾燥ヒーターによって加熱された熱風をドラムの内部に送風する送風ファンと、
前記流路に設置され、前記熱風に対する脱臭動作を行う脱臭モジュールと、を含み、
前記脱臭モジュールは、
上面及び下面が開放された上部ハウジングと、
前記上部ハウジングと締結される下部ハウジングと、
前記流路の内側に位置し、前記上部ハウジングの開放された上面を介して前記上部ハウジングに収納される光触媒フィルターと、
前記流路の外側に位置し、前記光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する少なくとも一つの光源、及び前記少なくとも一つの光源を実装する基板を含む光源ユニットと、
前記光触媒フィルターと前記光源ユニットとの間に位置し、前記上部ハウジングの開放された下面を介して前記上部ハウジングに収納される透明部材と、を含
み、
前記上部ハウジングは、
前記開放された上面を介して前記光触媒フィルターが収納される胴体部と、
前記胴体部に収納された前記光触媒フィルターの一部を外部に露出させるフィルター把持溝と、
前記胴体部の下端に、前記上部ハウジングの内部を露出させる少なくとも一つの開口部と、
前記少なくとも一つの開口部との間に形成され、前記フィルター把持溝の下部に設けられた少なくとも一つのリブと、を含む、乾燥装置。
【請求項18】
前記乾燥ヒーターと前記脱臭モジュールは同時に駆動する、請求項
17に記載の乾燥装置。
【請求項19】
前記乾燥ヒーターの乾燥動作が完了した後で前記脱臭モジュールの脱臭動作が行われる、請求項
17に記載の乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、脱臭モジュールに関し、より詳細には、乾燥機能をサポートする洗濯機又は乾燥機に適用され、脱臭動作を行う脱臭モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、乾燥機能をサポートする洗濯機が日常で広く使用されている。乾燥機能をサポートする洗濯機は、衣服に付着した汚染物質を水及び洗剤を用いて除去した後、水に濡れた衣類を、熱風を用いて乾燥させることによって、ユーザーが、水に濡れた衣類を洗濯機から取り出した後、物干し台で別途に乾燥させるという手間を省くことができる。
【0003】
しかし、このような乾燥機能をサポートする洗濯機は、臭いに弱いという短所を有する。例えば、ユーザーが洗濯機を長い間掃除せず、洗濯機の内部に汚染物質が蓄積された状態で乾燥機能を作動させる場合、熱風によって活性化された臭い粒子が衣類に付着するようになる。この場合、洗濯された衣類に不快な臭いが残るという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の目的は、乾燥機能をサポートする洗濯機又は乾燥機に設置され、脱臭動作を行う脱臭モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施形態に係る流路に設置される脱臭モジュールは、上面及び下面が開放された上部ハウジングと、前記上部ハウジングと締結される下部ハウジングと、前記流路の内側に位置し、前記上部ハウジングの開放された上面を介して前記上部ハウジングに収納される光触媒フィルターと、前記流路の外側に位置し、前記光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する少なくとも一つの光源、及び前記少なくとも一つの光源を実装する基板を含む光源ユニットと、前記光触媒フィルターと前記光源ユニットとの間に位置し、前記上部ハウジングの開放された下面を介して前記上部ハウジングに収納される透明部材と、を含む。
【0006】
実施形態において、前記下部ハウジングの上面は開放されており、前記光源ユニットは、前記下部ハウジングの開放された上面を介して前記下部ハウジングに収納される。
【0007】
実施形態において、前記上部ハウジングは、前記上部ハウジングの上部に突出して形成され、前記光触媒フィルターの一方の面を固定するフィルター固定部と、前記上部ハウジングの内側面に沿って突出して形成され、前記光触媒フィルターの他方の面が載置されるフィルター載置部と、を含む。
【0008】
実施形態において、前記上部ハウジングは、前記フィルター載置部の下端に形成され、前記上部ハウジングの内部を露出させる少なくとも一つの開口部と、前記少なくとも一つの開口部との間に形成された少なくとも一つのリブと、をさらに含む。
【0009】
実施形態において、前記上部ハウジングは、前記少なくとも一つの開口部の下端に突出して形成され、前記透明部材の一方の面と接触したスペーサーをさらに含む。
【0010】
実施形態において、前記下部ハウジングは、前記下部ハウジングの上端に突出して形成され、前記透明部材の他方の面と接触したスペーサーを含む。
【0011】
実施形態において、前記下部ハウジングは、前記下部ハウジングの下面に突出して形成され、前記光源ユニットを固定する少なくとも一つの固定突起をさらに含む。
【0012】
実施形態において、前記下部ハウジングは、前記下部ハウジングの下面に形成され、前記光源ユニットの形状に対応する放熱ホールと、前記光源ユニットに接続された電線を外部に引き出す引き出しホールと、をさらに含む。
【0013】
実施形態において、前記流路内の空気は、前記上部ハウジングの開放された上面を介して前記光触媒フィルターの一方の面に接触し、前記少なくとも一つの開口部を介して前記光触媒フィルターの他方の面に接触する。
【0014】
実施形態において、前記光源ユニットに接触し、前記光源ユニットで発生した熱を外部に放出する放熱部材をさらに含む。
【0015】
実施形態において、前記基板は放熱基板である。
【0016】
実施形態において、前記流路内に配置され、前記光源ユニットから出射された光を反射する反射板をさらに含む。
【0017】
実施形態において、前記反射板は、前記光触媒フィルターに対して所定角度だけ傾斜して配置される。
【0018】
実施形態において、前記流路内に配置され、前記光触媒フィルターに対して所定角度だけ傾斜した流路ガイドをさらに含み、前記流路ガイドの少なくとも一方の面には反射物質がコーティングされる。
【0019】
実施形態において、前記流路内の空気は第1方向に流動し、前記光触媒フィルターは、前記第1方向に垂直な第2方向に延長されるように配置される。
【0020】
実施形態において、前記流路内の空気は第1方向に流動し、前記光触媒フィルターは、前記第1方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置される。
【0021】
実施形態において、前記光源ユニットは、前記第1方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置された前記光触媒フィルターに平行に配置される。
【0022】
本出願の実施形態に係る乾燥装置は、内部に洗濯物が投入されるドラムと、前記ドラムの内部に供給される空気を加熱する乾燥ヒーターと、前記乾燥ヒーターによって加熱された熱風をドラムの内部に供給する流路と、前記乾燥ヒーターによって加熱された熱風をドラムの内部に送風する送風ファンと、前記流路に設置され、前記熱風に対する脱臭動作を行う脱臭モジュールと、を含み、前記脱臭モジュールは、上面及び下面が開放された上部ハウジングと、前記上部ハウジングと締結される下部ハウジングと、前記流路の内側に位置し、前記上部ハウジングの開放された上面を介して前記上部ハウジングに収納される光触媒フィルターと、前記流路の外側に位置し、前記光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する少なくとも一つの光源、及び前記少なくとも一つの光源を実装する基板を含む光源ユニットと、前記光触媒フィルターと前記光源ユニットとの間に位置し、前記上部ハウジングの開放された下面を介して前記上部ハウジングに収納される透明部材と、を含む。
【0023】
実施形態において、前記乾燥ヒーターと前記脱臭モジュールは同時に駆動する。
【0024】
実施形態において、前記乾燥ヒーターの乾燥動作が完了した後で前記脱臭モジュールの脱臭動作が行われる。
【発明の効果】
【0025】
本出願の実施形態に係る脱臭モジュールは、洗濯機又は乾燥機に設置され、脱臭動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本出願の実施形態に係る脱臭モジュールが流路に設置された状態を簡略に示す図である。
【
図2】それぞれ脱臭モジュール100の全体的な状態を示す斜視図である。
【
図3】それぞれ脱臭モジュール100の全体的な状態を示す分解斜視図である。
【
図4】
図2の切取線に沿って切断された状態を示す断面図である。
【
図5】
図3の光触媒フィルターの形状を示す正面図である。
【
図6a】
図3の光触媒フィルターの他の実施形態を示す正面図である。
【
図6b】
図3の光触媒フィルターの他の実施形態を示す正面図である。
【
図6c】
図3の光触媒フィルターの他の実施形態を示す正面図である。
【
図7】
図3の上部ハウジングをさらに詳細に示す斜視図である。
【
図8】
図3の下部ハウジングをさらに詳細に示す斜視図である。
【
図9】基板に光源が装着された状態をさらに詳細に示す図である。
【
図10a】光源の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【
図10b】光源の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【
図11】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す側面図である。
【
図12】
図11の脱臭モジュールが流路に設置された状態を示す断面図である。
【
図13a】放熱部材を備えた脱臭モジュールの一例を示す図である。
【
図13b】放熱基板を備えた脱臭モジュールの一例を示す図である。
【
図14】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す図である。
【
図15】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す図である。
【
図16a】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す図である。
【
図16b】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す図である。
【
図16c】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す図である。
【
図16d】本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュールを示す図である。
【
図17】本出願の実施形態に係る脱臭モジュールが洗濯機に設置された一例を簡略に示す断面図である。
【
図18】本出願の実施形態に係る脱臭モジュールの効果を示す実験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有し得るので、特定の実施形態を図面に例示し、これを本文で詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものと理解されるべきである。
【0028】
各図面を説明しながら、類似する参照符号を類似する構成要素に対して使用した。添付の図面において、各構造物の寸法は、本発明の明確性のために実際よりも拡大して示したものである。「第1」及び「第2」などの用語は、多様な構成要素の説明に使用可能であるが、前記各構成要素は、前記各用語によって限定してはならない。前記各用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない限り、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、これと同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名することができる。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味を有さない限り、複数の表現を含む。
【0029】
本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在を指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせなどの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0030】
以下、添付の各図面を参照して本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0031】
図1は、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100が流路10に設置された状態を簡略に示す図である。
【0032】
本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100は、乾燥機能を提供する洗濯機又は乾燥機の流路10に設置され、乾燥動作時に熱風によって溶け出された臭い粒子を、光触媒反応を通じて効果的に除去することができる。
【0033】
図1を参照すると、脱臭モジュール100は、光触媒フィルター110及び光源ユニット140を含む。
【0034】
光触媒フィルター110は流路10の内側に位置し、光触媒フィルター110には光触媒物質がコーティング又は吸着されている。光触媒フィルター110は、流路10に沿って流れる空気の進行方向に平行になるように配置され、その結果、空気は、光触媒フィルター110と広い面積にわたって接触し得る。
【0035】
光源ユニット140は、流路10の外側に位置し、光触媒フィルター110に向かって光を照射する。例えば、光源ユニット140は、紫外線波長帯域の光を出射することができ、この場合、紫外線を出射する光源としてはLED(light emitting diode)発光素子が使用可能である。
【0036】
本出願の実施形態において、光触媒フィルター110の光触媒物質は、光源ユニット140から照射される紫外線によって触媒反応を起こすことによって、光触媒と接触する空気内の各種汚染物質、特に臭い粒子を酸化及び還元して分解させることができる。
【0037】
より詳細に説明すると、一般的な洗濯機又は乾燥機で乾燥動作が行われる場合、熱風によって洗濯機又は乾燥機内の汚染物質から臭い粒子が溶け出し、このような活性化された臭い粒子が衣類に付着し、乾燥動作が完了した衣類に不快な臭いが残留する可能性がある。本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100は、乾燥動作時に熱風によって活性化された臭い粒子を除去することによって、洗濯された衣類に不快な臭いが残留することを効果的に防止することができる。
【0038】
また、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100は、流路10の内側に光触媒フィルター110を位置させ、流路10の外側に光源ユニット140を位置させる。これにより、流路10に沿って流れる空気に含まれた水分子が光源ユニット140に浸透することを抑制できるだけでなく、高温の気流によって光源ユニット140が損傷することが防止され得る。
【0039】
一方、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100は、透明部材130をさらに備えてもよい。透明部材130は、光源ユニット140から出射される光を透過する材質で形成される。透明部材130は、光源ユニット140と光触媒フィルター110との間に位置し、光源ユニット140と光触媒フィルター110とを互いに遮断する。これにより、流路10に沿って流れる高温の気流及び水分子が光触媒フィルター110を介して光源ユニット140に浸透することを遮断し、光源ユニット140が保護され得る。
【0040】
図2~
図4は、
図1の脱臭モジュール100をさらに詳細に示す図である。具体的に、
図2及び
図3は、それぞれ脱臭モジュール100の全体的な状態を示す斜視図及び分解斜視図で、
図4は、
図2の切取線(I-I’)に沿って切断された状態を示す断面図である。
【0041】
図2~
図4を参照すると、脱臭モジュール100は、光触媒フィルター110、上部ハウジング120、透明部材130、光源ユニット140及び下部ハウジング150を含む。
【0042】
光触媒フィルター110は、光触媒物質がコーティング又は吸着し得る材質で形成されてもよい。例えば、光触媒フィルター110は、多孔性のセラミック材質で形成されてもよい。他の例として、光触媒フィルター110は、紙材質、布材質及び/又はプラスチック材質で形成されてもよい。他の例として、光触媒フィルター110は、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ステンレスなどを含む金属フォーム(foam)材質で形成されてもよい。
【0043】
光触媒フィルター110の表面は光触媒物質でコーティングされてもよい。光触媒フィルター110の光触媒物質は、光源ユニット140から照射される紫外線によって触媒反応を起こすことによって、光触媒と接触する空気内の各種汚染物質及び臭い粒子などを酸化及び還元して分解させる。
【0044】
より詳細に説明すると、光触媒は、バンドギャップ(band gap)エネルギー以上の光に露出されると、電子及び正孔が生成される触媒反応を起こす。これにより、空気内の化合物、例えば、水や有機物質が分解され、水酸基ラジカル(Hydroxy Radical)が形成され得る。水酸基ラジカルは、酸化力が非常に強い物質であって、空気内の汚染物質を分解したり、細菌を殺菌したりする。このような光触媒物質としては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)などを挙げることができる。
【0045】
光触媒の表面で生成された正孔と電子は、再結合速度が非常に速いので、光化学反応に用いる際に限界を有する。よって、Pt、Ni、Mn、Ag、W、Cr、Mo、Znなどの金属又はそれらの酸化物を添加し、正孔と電子の再結合速度を遅延させることができる。正孔と電子の再結合速度が遅延される場合、酸化及び/又は分解させようとする対象物質との接触可能性が増加し、その結果、反応度が高くなり得る。また、光触媒物質のバンドギャップを制御することによって、光触媒の改善された活性も図ることができる。上述した光触媒反応を用いると、空気の殺菌、浄化、脱臭処理などを行うことができる。
【0046】
上部ハウジング120は、第1方向D1から見ると、上面及び下面が開放され、側面の一部が開放された構造を有する。上部ハウジング120は、脱臭モジュール100の外観を形成する。また、上部ハウジング120は、光触媒フィルター110及び透明部材130が設置されるための空間が設けられる。
【0047】
透明部材130は、上部ハウジング120に収納され、上部ハウジング120に対応する形状を有する。例えば、
図2~
図4に示したように、透明部材130が載置される上部ハウジング120の下面が四角形の開口部の形状である場合、透明部材130は、上部ハウジング120の下面の形状と同一に四角形状に形成されてもよい。但し、これは例示的なものであって、透明部材130の形状は、上部ハウジング120の形状に応じて多様に変形可能である。
【0048】
透明部材130は、光触媒フィルター110と光源ユニット140との間に配置され、光触媒フィルター110と光源ユニット140とを互いに遮断する。例えば、
図1に示したように、光触媒フィルター110が流路10内に位置する場合、光触媒フィルター110を介して高温の気流及び/又は水分子が光源ユニット140に浸透し得る。光触媒フィルター110を介して高温の気流及び/又は水分子が光源ユニット140に浸透することを防止するために、透明部材130は、光触媒フィルター110と光源ユニット140との間に配置されてもよく、その結果、光触媒フィルター110と光源ユニット140とが互いに遮断される。
【0049】
続いて、
図2~
図4を参照すると、光源ユニット140は、下部ハウジング150内に配置され、光触媒フィルター110に向かって光を照射する。光源ユニット140から出射される光の波長帯域は、光触媒フィルター110に提供される光触媒物質に応じて変わり得る。
【0050】
光源ユニット140は、光触媒物質によって波長帯域のうち一部のみを出射することができる。例えば、光源ユニット140は、紫外線波長帯域の光を出射することができ、この場合、光源ユニット140は、約100nm~約420nmの波長帯域の光を出射することができる。但し、これは例示的なものであって、光源ユニット140から出射される光の波長帯域を特に限定するのではない。
【0051】
光を出射するために、光源ユニット140は、光を出射する少なくとも一つの光源を含んでもよい。光源は、光触媒物質と反応する波長帯域の光を出射するものであればさほど限定されない。例えば、光源ユニット140が紫外線波長帯域の光を出射する場合、紫外線を出射する多様な光源が使用可能である。紫外線を出射する光源としては、代表的にLED(light emitting diode)発光素子が使用可能である。光源ユニット140がそれ以外の波長帯域の光を出射する場合、公知の他の光源が使用可能であることは当然である。
【0052】
下部ハウジング150は、第1方向D1から見たとき、上面が開放され、下面にはホールが形成された構造を有する。下部ハウジング150は、上部ハウジング120と共に脱臭モジュール100の外観を形成する。また、下部ハウジング150は、光源ユニット140が収納される空間が設けられる。
【0053】
図5及び
図6は、
図3の光触媒フィルター110をさらに詳細に示す図である。具体的に、
図5は、
図3の光触媒フィルター110の形状を示す正面図で、
図6は、
図3の光触媒フィルター110の他の実施形態を示す正面図である。
【0054】
まず、
図5を参照すると、光触媒フィルター110は、複数の貫通ホール111を有するように形成されてもよい。この場合、複数の貫通ホール111のそれぞれは、
図5に示したように、四角形の開口部の形態で形成されてもよい。また、複数の貫通ホール111は、格子構造のように規則的な配置を有するように形成されてもよい。但し、これは例示的なものであって、光触媒フィルター110の形状、大きさ、構造及び配置は多様に変更可能である。
【0055】
例えば、
図6aに示したように、光触媒フィルター110_1の各貫通ホール111_1は、円形の開口部の形態で形成されてもよい。この場合、各貫通ホール111_1は、円形の周囲に沿って外部圧力を均一に分散させるので、剛性が良好になるという長所を有する。
【0056】
一方、各貫通ホール111_1が円形の開口部の形態で形成された場合、同一の面積に可能な限り多くの貫通ホール111_1を形成することによって空気との接触面積を最大化するために、円形の各貫通ホール111_1は、図示したように、ジグザグ状に配置されてもよい。但し、これは例示的なものであって、円形の各貫通ホール111_1は、格子構造又は並列構造のように規則的に配置されてもよい。
【0057】
他の例として、
図6b及び
図6cに示したように、光触媒フィルター110_2、110_3は、複数のビーズを焼結して形成されてもよい。この場合、光触媒フィルター110_2、110_3の焼結された各ビーズ間には各ポア111_2~111_4が位置してもよい。
【0058】
空気は、各ポア111_2~111_4を介して光触媒フィルター110_2、110_3の一側から他側に流動し得る。各ポア111_2~111_4の密度によって空気と光触媒フィルター110_2、110_3との接触面積が調節され得る。このために、光触媒フィルター110_2、110_3を形成する各ビーズの大きさ及び焼結工程での条件が調節可能であり、その結果、各ポア111_2~111_4は多様な大きさ及び分布を有し得る。
【0059】
すなわち、各ポア111_2~111_4の大きさに対する配置は、空気の移動速度、光触媒との反応性などを考慮して多様な方式で設定可能である。例えば、後述する
図16aのように、空気が光触媒フィルター110を垂直に貫通して流動する場合、空気が留まる時間を増加させるために、各ポア111_2~111_4の大きさ及び密度を順次減少させることができる。
【0060】
一方、
図6は、説明の便宜上、各ポアのうち一部に対してのみ示しており、その形態も球形として示した。しかし、実際の各ポアは、図示したものより高い密度で設けられてもよく、各ポアごとに大きさや形状の差があってもよい。
【0061】
図7は、
図3の上部ハウジング120をさらに詳細に示す斜視図である。
【0062】
図7を参照すると、上部ハウジング120は、第1胴体部121と第2胴体部122とに区分されてもよい。
【0063】
第1胴体部121は、第1方向D1から見たとき、上面及び下面が開放された構造を有する。第1胴体部121の開放された上面を介して光触媒フィルター110が収納され得る。第1胴体部121には、フィルター固定部121_1、フィルター載置部121_2、フィルター把持溝121_3、開口部121_4、リブ121_5などが形成されている。
【0064】
フィルター固定部121_1は、第1胴体部121に収納された光触媒フィルター110が外部に脱出しないように固定させる役割をする。フィルター固定部121_1は、第1胴体部121の両側面に互いに対向して形成され、第1方向D1及び第3方向D3に沿って突出したフック状に形成される。但し、これは例示的なものであって、光触媒フィルター110を安定的に固定できるものであれば、フィルター固定部121_1の形状は特に制限されない。
【0065】
フィルター載置部121_2は、第1胴体部121に収納された光触媒フィルター110を支持する支持台としての役割をする。フィルター載置部121_2は、第1胴体部121の内側面の周囲に沿って形成される。但し、これは例示的なものであって、光触媒フィルター110を安定的に支持できるものであれば、フィルター載置部121_2の形状は特に制限されない。
【0066】
フィルター把持溝121_3は、光触媒フィルター110を装着又は交替するときに容易に把持できるように、第1胴体部121に収納された光触媒フィルター110の一部を外部に露出させる。フィルター把持溝121_3は、例えば、第1胴体部121の両側面に互いに対向して形成されてもよい。
【0067】
開口部121_4は、第1胴体部121の下端、より具体的には、フィルター載置部121_2の下端に互いに対向して形成される。
図2に示したように、光触媒フィルター110が収納された場合にも、開口部121_4は、光触媒フィルター110によって遮断されておらず、第2方向D2に貫通した構造を有する。
【0068】
一方、リブ121_5は、開口部121_4内に形成され、第1胴体部121を支持する役割をする。
図7には、3個のリブ121_5が形成された様子が示されているが、第1胴体部121を安定的に支持できる限り、リブ121_5の個数は特に制限されない。
【0069】
続いて、
図7を参照すると、第2胴体部122は、第1方向D1から見たとき、上面及び下面が開放された構造を有する。第2胴体部122の開放された下面を介して透明部材130が収納され得る。
【0070】
第2胴体部122の第2方向D2及び第3方向D3への長さは、第1胴体部121より長くなるように形成されてもよい。これにより、第2胴体部122に挿入される透明部材130の第2方向D2及び第3方向D3への長さは、第1胴体部121に挿入される光触媒フィルター110より長くてもよい。よって、第2胴体部122に収納される透明部材130の大きさは、第1胴体部121に収納される光触媒フィルター110より大きくてもよく、その結果、水分子が光触媒フィルター110を介して光源ユニット140に浸透することをさらに完璧に遮断することができる。
【0071】
第2胴体部122には、スペーサー122_1、ハウジング締結部122_2及び流路締結部122_3が形成されている。
【0072】
スペーサー122_1は、段部から第1方向D1に突出して形成される。第2胴体部122の下面を介して収納された透明部材130はスペーサー122_1と接触し、透明部材130は、スペーサー122_1によって段部から一定距離だけ離隔する。
【0073】
ハウジング締結部122_2は、第1方向D1に延長されて形成され、上部ハウジング120と下部ハウジング150とを互いに締結する役割をする。例えば、
図7に示したように、ハウジング締結部122_2は、第2胴体部122の両側面で互いに対向して形成されてもよい。また、ハウジング締結部122_2は、例えば、その中央に締結ホールを含むように形成されてもよい。
【0074】
流路締結部122_3は、第2方向D2に突出した構造で形成される。例えば、
図7に示したように、流路締結部122_3は、第2胴体部122の両側面で互いに対向して形成されてもよい。
【0075】
図8は、
図3の下部ハウジング150をさらに詳細に示す斜視図である。
【0076】
図8を参照すると、下部ハウジング150は、上面が開放された第3胴体部151を含み、第3胴体部151には、開放された上面を介して光源ユニット140が収納される。第3胴体部151には、段部152、スペーサー153、固定突起154、基板固定部155、放熱ホール156、引き出しホール157及びハウジング締結突起158が形成されている。
【0077】
スペーサー153は、第1方向D1に突出して形成される。スペーサー153は、上部ハウジング120のスペーサー122_1と共に透明部材130に接触する。下部ハウジング150と上部ハウジング120とを締結する場合、下部ハウジング150のスペーサー153と上部ハウジング120のスペーサー122_1とが互いに向かい合った状態で透明部材130に向かって互いに圧力を加えるようになり、その結果、透明部材130は安定的に固定されるようになる。
【0078】
固定突起154は、第1方向D1に突出して形成され、光源ユニット140の固定溝144(
図9参照)に対応する形態を有するように形成される。固定突起154が光源ユニット140の固定溝144に結合されることによって、光源ユニット140が下部ハウジング150に安定的に固定され得る。
【0079】
一方、
図7には、固定突起154が2個形成された様子が示されている。但し、これは例示的なものであって、光源ユニット140を安定的に固定させることができれば、固定突起154の個数は特に制限されない。
【0080】
基板固定部155は、第1方向D1及び第2方向D2に突出して形成される。基板固定部155は、光源ユニット140の基板141(
図9参照)を固定させる役割をする。
図7には、基板固定部155が2個形成されたことが示されているが、光源ユニット140の基板141を安定的に固定できる限り、基板固定部155の個数は特に制限されない。
【0081】
放熱ホール156は、脱臭モジュール100の動作時に光源ユニット140で発生した熱が外部に放出される通路としての役割をする。放熱ホール156は、第1方向から見たとき、下部ハウジング150の下面が開口された形態で形成される。放熱ホール156は、例えば、光源ユニット140の基板141に対応する位置に形成されてもよく、基板141に対応する形態を有してもよい。但し、これは例示的なものであって、光源ユニット140で発生した熱を外部に放出できる限り、放熱ホール156の形態及び形成位置は特に制限されない。
【0082】
引き出しホール157は、光源ユニット140のコネクター143に接続された電線を外部に引き出す通路としての役割をする。引き出しホール157は、例えば、第1方向から見たとき、下部ハウジング150の下面が開口された形態で形成されてもよいが、これに限定されない。
【0083】
ハウジング締結突起158は、第3方向D3に突出して形成される。ハウジング締結突起158は、上部ハウジング120のハウジング締結部122_2と結合され、下部ハウジング150と上部ハウジング120とを互いに締結する。
【0084】
図9~
図10は、光源ユニット140をさらに詳細に説明するための図である。具体的に、
図9は、基板141に光源142が装着された状態をさらに詳細に示す図で、
図10a及び
図10bは、光源142の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【0085】
まず、
図9を参照すると、光源ユニット140は、基板141、光源142、コネクター143、固定溝144及び放熱ホール145を含む。
【0086】
基板141の上面には光源142が実装される。基板141の一側には、光源142に電源を供給するためのコネクター143が形成される。基板141の両側には、基板141を下部ハウジング150に固定させるときに固定突起154(
図8参照)を通過させるための固定溝144が形成される。
【0087】
基板141の中央には、熱を外部に放出するための放熱ホール145が形成される。基板141は、例えば、放熱基板であってもよいが、これに限定されるのではない。他の例として、基板141はプリント回路基板であってもよい。
【0088】
光源142は、基板141の上面に実装され、光触媒フィルター110に向かって光を放出する。
図9には、例示的に、基板141の上面に三つの光源142が実装されることが示されているが、光源142の個数はこれに限定されない。例えば、基板141の上面には一つの光源が実装されてもよい。
【0089】
光源ユニット140が複数の光源142を含む場合、各光源は、同一の波長帯域の光を出射したり、互いに異なる波長帯域の光を出射することができる。例えば、各光源は、全ての紫外線波長帯域の光を出射することができる。他の例として、一部の光源は、紫外線波長帯域のうち一部を出射し、残りの光源は、紫外線波長帯域のうち他の波長帯域の一部を出射することができる。
【0090】
各光源が互いに異なる波長帯域を有する場合、各光源は、多様な順序で配列され得る。例えば、第1波長帯域の光を出射する光源を第1光源とし、第1波長帯域と異なる第2波長帯域の光を出射する光源を第2光源としたとき、第1光源と第2光源とが交互に配列されてもよい。
【0091】
一方、
図9には、光源142が、内部のチップを保護するレンズを含むものとして示されている。但し、これは例示的なものであって、本出願の技術的思想はこれに限定されない。例えば、光源142は、レンズを備えなくてもよく、他の例として、基板141に実装された複数の光源142のうち一部はレンズを備えて、他の一部はレンズを備えなくてもよい。
【0092】
図10aには、本出願の一実施形態に係る光源142に使用されるチップの断面が示されており、
図10bには、
図10の切取線A-B-B’-A’に沿って切り取られた断面図が示されている。
図10a及び
図10bを参照すると、本出願の一実施形態に係る光源142は、第1導電型半導体層1111、活性層1112及び第2導電型半導体層1113を含むメサM、第1絶縁層1130、第1電極1140、及び第2絶縁層1150を含んでもよく、さらに、成長基板1110及び第2電極1120を含んでもよい。
【0093】
成長基板1110は、第1導電型半導体層1111、活性層1112、及び第2導電型半導体層1113を成長できる基板であれば限定されなく、例えば、サファイア基板、シリコンカーバイド基板、窒化ガリウム基板、窒化アルミニウム基板、シリコン基板などであってもよい。成長基板1110の側面は傾斜面を含んでもよく、その結果、活性層1112で生成された光の抽出が改善され得る。
【0094】
第2導電型半導体層1113は、第1導電型半導体層1111上に配置されてもよく、活性層1112は、第1導電型半導体層1111と第2導電型半導体層1113との間に配置されてもよい。第1導電型半導体層1111、活性層1112、及び第2導電型半導体層1113はIII-V系化合物半導体を含んでもよく、例えば、(Al,Ga,In)Nなどの窒化物系半導体を含んでもよい。第1導電型半導体層1111はn型不純物(例えば、Si)を含んでもよく、第2導電型半導体層1113はp型不純物(例えば、Mg)を含んでもよい。また、その反対であってもよい。活性層1112は、多重量子井戸構造(MQM)を含んでもよい。光源142に順方向バイアスが加えられると、活性層1112で電子と正孔とが結合されながら光を放出するようになる。第1導電型半導体層1111、活性層1112、及び第2導電型半導体層1113は、金属有機化学気相蒸着(MOCVD)又は分子線エピタキシー(MBE)などの技術を用いて成長基板1110上に成長されてもよい。
【0095】
光源142は、活性層1112及び第2導電型半導体層1113を含む少なくとも一つのメサMを含んでもよい。メサMは、複数の突出部を含んでもよく、複数の突出部は互いに離隔してもよい。これに限定されることなく、光源142は、互いに離隔した複数のメサMを含んでもよい。メサMの側面は、フォトレジストリフローなどの技術を用いて傾斜するように形成されてもよく、傾斜したメサMの側面は、活性層1112で生成された発光効率を向上させることができる。
【0096】
第1導電型半導体層1111は、メサMを介して露出する第1コンタクト領域R1及び第2コンタクト領域R2を含んでもよい。メサMは、第1導電型半導体層1111上に配置された活性層1112及び第2導電型半導体層1113を除去して形成するので、メサMを除いた部分は、第1導電型半導体層1111の露出した上面であるコンタクト領域になる。第1電極1140は、第1コンタクト領域R1及び第2コンタクト領域R2と接することによって第1導電型半導体層1111と電気的に接続され得る。第1コンタクト領域R1は、第1導電型半導体層1111の外郭に沿ってメサMの周囲に配置されてもよく、具体的には、メサMと光源142の側面との間で第1導電型半導体層の上面外郭に沿って配置されてもよい。第2コンタクト領域R2は、メサMによって少なくとも部分的に取り囲まれてもよい。
【0097】
第2コンタクト領域R2の長軸方向の長さは、光源142の一辺の長さの0.5倍以上であってもよい。この場合、第1電極1140と第1導電型半導体層1111とが接する領域が増加し得るので、第1電極1140から第1導電型半導体層1111に流れる電流がさらに効果的に分散可能であり、その結果、順方向電圧がさらに減少し得る。
【0098】
第2電極1120は、第2導電型半導体層1113上に配置され、第2導電型半導体層1113と電気的に接続され得る。第2電極1120は、メサM上に形成され、メサMの形状に沿って同一の形状を有してもよい。第2電極1120は、反射金属層1121を含み、さらに、障壁金属層1122を含んでもよく、障壁金属層1122は、反射金属層1121の上面及び側面を覆うことができる。例えば、反射金属層1121のパターンを形成し、その上に障壁金属層1122を形成することによって、障壁金属層1122が反射金属層1121の上面及び側面を覆うように形成されてもよい。例えば、反射金属層1121は、Ag、Ag合金、Ni/Ag、NiZn/Ag、TiO/Ag層を蒸着及びパターニングして形成されてもよい。
【0099】
一方、障壁金属層1122は、Ni、Cr、Ti、Pt、Au又はその複合層で形成されてもよく、具体的には、第2導電型半導体層1113の上面に順次Ni/Ag/[Ni/Ti]2/Au/Tiで形成された複合層であってもよく、さらに具体的には、第2電極1120の上面の少なくとも一部は300Å厚のTi層を含んでもよい。第2電極1120の上面のうち第1絶縁層と接する領域がTi層からなる場合、第1絶縁層1130と第2電極1120との接着力が改善され、光源142の信頼性が改善され得る。
【0100】
第2電極1120上に電極保護層1160が配置されてもよく、電極保護層1160は、第1電極1140と同一の材料であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0101】
第1絶縁層1130は、第1電極1140とメサMとの間に配置されてもよい。第1絶縁層1130を介して、第1電極1140とメサMとが絶縁されてもよく、第1電極1140と第2電極1120とが絶縁されてもよい。第1絶縁層1130は、第1コンタクト領域R1及び第2コンタクト領域R2を部分的に露出させることができる。具体的に、第1絶縁層1130は、開口部1130aを介して第2コンタクト領域R2の一部を露出させることができ、第1絶縁層1130が第1導電型半導体層1111の外郭とメサMとの間で第1コンタクト領域R1の一部の領域のみを覆い、第1コンタクト領域R1の少なくとも一部が露出してもよい。
【0102】
第1絶縁層1130が第2コンタクト領域R2上で第2コンタクト領域R2の外郭に沿って配置されてもよい。これと同時に、第1絶縁層1130は、第1コンタクト領域R1と第1電極1140とが接する領域よりメサMに隣接するように限定されて配置されてもよい。
【0103】
第1絶縁層1130は、第2電極1120を露出させる開口部1130bを有してもよい。開口部1130bを介して、第2電極1120はパッド又はバンプなどと電気的に接続され得る。
【0104】
第1コンタクト領域R1と第1電極1140とが接する領域が第1導電型半導体層の上面の全外郭に沿って配置される。具体的に、第1コンタクト領域R1と第1電極1140とが接する領域は、第1導電型半導体層1111の四つの側面と全て隣接するように配置されてもよく、メサMを完全に取り囲んでもよい。この場合、第1電極1140と第1導電型半導体層1111とが接する領域が増加し得るので、第1電極1140から第1導電型半導体層1111に流れる電流がさらに効果的に分散可能であり、その結果、順方向電圧がさらに減少し得る。
【0105】
本出願の一実施形態において、光源142の第1電極1140及び第2電極1120は、直接或いはパッドを介して基板141に実装されてもよい。
【0106】
例えば、光源142がパッドを介して基板141に実装される場合、光源142と基板141との間に配置された二つのパッドが提供されてもよく、二つのパッドのそれぞれは第1電極1140及び第2電極1120に接してもよい。例えば、パッドは、ソルダー又は共晶金属(Eutectic Metal)であってもよいが、これに限定されるものではない。例えば、共晶金属としてAuSnが使用可能である。
【0107】
他の例として、光源142が基板141に直接実装される場合、光源142の第1電極1140及び第2電極1120が基板141上の配線に直接ボンディングされてもよい。この場合、ボンディング物質は、導電性質を有する接着物質を含んでもよい。例えば、ボンディング物質は、銀(Ag)、スズ(Sn)、及び銅(Cu)のうち少なくともいずれか一つの導電性材料を含んでもよい。但し、これは例示的なものであって、ボンディング物質は、導電性を有する多様な物質を含み得る。
【0108】
図1~
図10を参照して説明したように、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100は、洗濯機、ドラム洗濯機又は乾燥機の流路10に設置されてもよく、光触媒反応を通じて効果的に脱臭動作を行うことができる。
【0109】
一方、
図1~
図10に示した脱臭モジュール100の構造は例示的なものであって、本出願の技術的思想はこれに限定されない。例えば、本出願の技術的思想による脱臭モジュール100は、多様に変更及び応用され、流路10に設置されてもよい。以下では、本出願の多様な実施形態に係る脱臭モジュールの適用例及び応用例をさらに詳細に説明する。
【0110】
図11は、本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュール100_1を示す側面図で、
図12は、
図11の脱臭モジュール100_1が流路10に設置された状態を示す断面図である。
【0111】
図11及び
図12の脱臭モジュール100_1は、
図1~
図10の脱臭モジュール100と類似している。よって、同一又は類似する構成要素は、同一又は類似する参照番号を用いて表記されており、重複する説明は、簡略な説明のために以下で省略する場合がある。
【0112】
図11の脱臭モジュール100_1は、
図1~
図10の脱臭モジュール100に比べてより大きい開口部121_4aを有するように形成される。また、
図11の脱臭モジュール100_1のリブ121_5aの長さAは、
図1~
図10の脱臭モジュール100のリブ121_5に比べてより長い長さを有するように形成される。例えば、リブ121_5aの長さは、流路10の内側面12の直径の1/4以上、3/4以下であってもよい。
【0113】
この場合、
図12に示したように、脱臭モジュール100_1の光触媒フィルター110は流路10の中央に位置してもよい。すなわち、
図1に示した脱臭モジュール100の光触媒フィルター110が流路10の内側面12に隣接するように位置する一方で、
図12に示した脱臭モジュール100_1の光触媒フィルター110は、流路10の内側面12から所定距離だけ離隔して位置する。
【0114】
このとき、脱臭モジュール100_1の各開口部121_4aが空気の移動通路を形成するので、流路10内の空気は、光触媒フィルター110の両側面に接触しながら流れ得る。結局、流路10内の空気が光触媒フィルター110と接触する面積が増加するので、脱臭効率が増加し得る。
【0115】
図13は、本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュール100_2を示す図である。具体的に、
図13aは、放熱部材160を備えた脱臭モジュール100_2の一例を示す図で、
図13bは、放熱基板141_1を備えた脱臭モジュール100_2の一例を示す図である。
【0116】
図13の脱臭モジュール100_2は、
図1~
図10の脱臭モジュール100と類似している。よって、同一又は類似する構成要素は、同一又は類似する参照番号を用いて表記されており、重複する説明は、簡略な説明のために以下で省略する場合がある。
【0117】
図13の脱臭モジュール100_2は、
図1~
図10の脱臭モジュール100に比べて、光源ユニット140で発生した熱を放出するための放熱構造をさらに備える。
【0118】
例えば、
図13aに示したように、脱臭モジュール100_2は、光源ユニット140の熱を外部に放出する放熱部材160をさらに含んでもよい。放熱部材160は、例えば、導電性材料で形成された導電板であってもよく、光源ユニット140の熱を分散して外部に放出する役割をすることができる。
【0119】
他の例として、
図13bに示したように、脱臭モジュール100_2の光源ユニット140は放熱基板141_1を備えてもよい。すなわち、脱臭モジュール100_2の各光源142は放熱基板141_1上に実装されてもよい。
【0120】
放熱基板141_1は、例えば、セラミック材質の上部絶縁基板1411及び下部絶縁基板1412を含んでもよい。上部絶縁基板1411と下部絶縁基板1412は上下に積層されてもよく、前記各絶縁基板の積層には接着物質が用いられてもよい。上部絶縁基板1411の上面には上部導電パターン1413が形成され、下部絶縁基板1412の下面には下部導電パターン1415が形成されてもよい。また、上部絶縁基板1411と下部絶縁基板1412との間には中間導電パターン1414が形成されてもよい。上部導電パターン1413、中間導電パターン1414及び下部導電パターン1415は、Au又はAgなどの金属を材質にして形成されてもよい。
【0121】
図13に示したように、脱臭モジュール100_2が放熱構造をさらに備えることによって、光源ユニット140の作動による温度増加又は流路10内の熱風による温度増加から光源ユニット140を保護することができる。
【0122】
図14及び
図15は、本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュール100_3、100_4を示す図である。具体的に、
図14は、反射板170を含む脱臭モジュール100_3の一実施形態を示す図で、
図15は、反射物質がコーティングされた流路ガイド170_1を含む脱臭モジュール100_4の一実施形態を示す図である。
【0123】
図14及び
図15の脱臭モジュール100_3、100_4は、
図1~
図10の脱臭モジュール100と類似している。よって、同一又は類似する構成要素は、同一又は類似する参照番号を用いて表記されており、重複する説明は、簡略な説明のために以下で省略する場合がある。
【0124】
まず、
図14を参照すると、脱臭モジュール100_3は、光源ユニット140から出射された紫外線を反射するための反射板170をさらに含む。反射板170は、例えば、反射率が高い物質(例えば、ステンレス、アルミニウム、酸化マグネシウム、テフロン(登録商標)など)で形成されてもよい。他の例として、反射板170は、流路10の内側面12に反射率が高い物質をコーティングすることによって形成されてもよい。
【0125】
反射板170は、光源ユニット140から出射された紫外線を反射させて光触媒フィルター110に向かわせる。よって、紫外線が流路10の内側面12にぶつかって損失することを防止し、脱臭モジュール100の脱臭効率を高めることができる。
【0126】
図15を参照すると、脱臭モジュール100_4は、流路10内の空気を光触媒フィルター110の方向に誘導する流路ガイド170_1を備えており、前記流路ガイド170_1の一方の面に反射物質がコーティングされてもよい。すなわち、
図15に示したように、流路ガイド170_1は、光触媒フィルター110の方向に対して所定角度だけ傾斜して配置され、流路10内の空気を光触媒フィルター110の方向に誘導し、光触媒フィルター110に向かい合う流路ガイド170_1の一方の面には反射物質がコーティングされてもよい。この場合、流路ガイド170_1は、光源ユニット140から出射された紫外線を反射させるだけでなく、流路10内の空気を光触媒フィルター110の方向に誘導する。したがって、さらに多くの空気が光触媒フィルター110と接触することによって、脱臭モジュール100_4の脱臭効率が増加し得る。
【0127】
さらに、流路ガイド170_1が
図15のように光触媒フィルター110の方向に対して所定角度だけ傾斜して配置された場合、空気が流入する開口部121_5bの面積は、空気が吐出される開口部121_5cの面積より大きく、その結果、光触媒フィルター110に誘導された空気が留まる時間が増加する。よって、空気と光触媒フィルター110の反応時間が増加し、脱臭モジュール100_4の脱臭効率がさらに増加し得る。
【0128】
一方、
図15において、脱臭モジュール100_4は、反射物質がコーティングされた流路ガイド170_1を備えることを説明している。但し、これは例示的なものであって、本出願の技術的思想はこれに限定されない。例えば、脱臭モジュール100_4は、反射物質がコーティングされた流路ガイドの代わりに反射板を備えてもよく、この場合、反射板が流路ガイドとしての役割をすることもできる。
【0129】
図16a~
図16dは、本出願の他の実施形態に係る脱臭モジュール100_5~100_8を示す図である。
図16a~
図16dの脱臭モジュール100_5~100_8は、
図1~
図10の脱臭モジュール100と類似している。よって、同一又は類似する構成要素は、同一又は類似する参照番号を用いて表記されており、重複する説明は、簡略な説明のために以下で省略する場合がある。
【0130】
まず、
図16aを参照すると、脱臭モジュール100_5は、光触媒フィルター110_1を備えており、光触媒フィルター110_1は、空気の流動方向に垂直に配置される。この場合、流路10内の空気は、いずれも光触媒フィルター110_1に形成された各貫通ホールを通過して流れ、その結果、光触媒フィルター110_1と接触する空気の量が増加するという長所がある。
【0131】
図16bを参照すると、脱臭モジュール100_6の光触媒フィルター110_2は、空気の流動方向に対して所定角度だけ傾斜して配置されてもよい。例えば、光触媒フィルター110_2の傾斜した角度は、光源ユニット140から出射される光の指向角を考慮して設定されてもよい。この場合、流路10内の空気がいずれも光触媒フィルター110_2を通過するだけでなく、光触媒フィルター110_2に十分な量の光が照射され、脱臭モジュール100_6の脱臭効率が増加し得る。
【0132】
図16cを参照すると、脱臭モジュール100_7の光触媒フィルター110_3が空気の流動方向に対して所定角度だけ傾斜して配置され、光源ユニット140_1は、光触媒フィルター110_3に平行に配置されてもよい。この場合、光触媒フィルター110_3にさらに多くの量の光が照射され、脱臭モジュール100_7の脱臭効率がさらに増加し得る。
【0133】
図16dを参照すると、脱臭モジュール100_8は光触媒フィルター110_4を備えており、光触媒フィルター110_4は、その断面が半円状を有するように形成されてもよい。例えば、光触媒フィルター110_4は、紙材質、ファブリック材質又は金属フォームを材質にし、その断面が半円状を有するように形成されてもよい。この場合、光触媒フィルター110_1と接触する空気の量が増加し、脱臭モジュール100_8の脱臭効率が増加し得る。
【0134】
図17は、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100が洗濯機1000に設置された一例を簡略に示す断面図である。
【0135】
図17を参照すると、乾燥機能をサポートする洗濯機1000が提供される。洗濯機1000としては、説明の便宜上、ドラム洗濯機が例示的に示されている。但し、これは例示的なものであって、一般の洗濯機、乾燥機などが提供されてもよい。
【0136】
洗濯機1000は、洗濯水が貯蔵されるタブ1100と、タブ1100の内側に回転可能に設置され、その内部に洗濯物が投入されるドラム1200と、前記ドラム1200を遮蔽するドア1300と、前記ドラムを回転させる駆動モーター1400と、前記ドラム1200の内部に供給される空気を加熱する乾燥ヒーター1500と、前記乾燥ヒーター1500によって加熱された熱風をドラム1200の内部に供給する流路10と、前記乾燥ヒーター1500によって加熱された熱風をドラム1200の内部に強制的に送風する送風ファン1600と、洗濯水を外部に導出する洗濯水吐出部1700とを含む。流路10の熱風吐出口10aはドラム1200の前方に位置し、流路10の湿り空気回収口10bはドラム1200の後方に位置する。
【0137】
本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100は流路10に設置される。この場合、脱臭モジュール100は、洗濯水が光源ユニット140に侵入することを防止するために、少なくとも洗濯水吐出部1700より高い位置に設置されることが好ましい。
【0138】
また、脱臭モジュール100は、
図17に示したように、乾燥ヒーター1500の後方に設置されてもよいが、これに限定されるのではない。他の例として、脱臭モジュール100は、乾燥ヒーター1500の前方に設置されてもよい。このように、脱臭モジュール100を、乾燥機能をサポートする洗濯機1000の流路10内に設置することによって、洗濯及び乾燥した衣類に対して脱臭動作を行うことができる。
【0139】
図18は、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100の効果を示す実験結果である。
【0140】
まず、
図18に示したように、本出願の実施形態に係る脱臭モジュール100を備えたときに脱臭効果が増加することを確認することができる。
【0141】
一方、乾燥ヒーター1500と脱臭モジュール100を同時に駆動したときに脱臭効率が最も良いことを確認することができる。よって、脱臭モジュール100と乾燥ヒーター1500が同時に駆動するように洗濯機1000を制御することが好ましい。
【0142】
但し、この場合、熱風によって脱臭モジュール100の光源ユニット140が損傷するおそれがある。よって、脱臭モジュール100が追加的な放熱構造(
図13a及び
図13bを参照)を備えるときにのみ、脱臭モジュール100と乾燥ヒーター1500を同時に駆動するように洗濯機1000を制御することもできる。すなわち、例えば、脱臭モジュール100が追加的な放熱構造を備えていない場合、乾燥ヒーター1500による乾燥動作が行われた後で脱臭モジュール100による脱臭動作が行われるように洗濯機1000を制御することもできる。
【0143】
以上のように、本発明に対して例示した図面を参照して説明したが、本明細書に開示した実施例及び図面によって本発明が限定されることはなく、本発明の技術思想の範囲内で通常の技術者によって多様な変形が可能であることは自明である。併せて、上述した本発明の実施形態を説明しながら本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明していないとしても、該当の構成によって予測可能な効果も認められるべきであることは当然である。