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特許7305673機械的ロック装置を有するパネルのセット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】機械的ロック装置を有するパネルのセット
(51)【国際特許分類】
   F16B 12/26 20060101AFI20230703BHJP
   F16B 12/12 20060101ALI20230703BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
F16B12/26
F16B12/12 B
F16B5/10 J
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020555894
(86)(22)【出願日】2019-04-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 SE2019050363
(87)【国際公開番号】W WO2019203723
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】1850447-2
(32)【優先日】2018-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン、ブー
【審査官】児玉 由紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0227032(US,A1)
【文献】実開昭48-017135(JP,U)
【文献】特表2014-523996(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0227035(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0159291(US,A1)
【文献】国際公開第2016/175701(WO,A1)
【文献】国際公開第99/022150(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 43/00-45/00
47/00-47/06
F16B 1/00- 1/04
5/00- 5/12
12/00-12/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネル(10)、第2パネル(20a)、及び前記第2パネル(20a)に対する前記第1パネル(10)のロックのための機械的ロック装置(30)を備えるセット(1)であって、
- 前記第1パネル(10)は、第1エッジ面(11)及び第1パネル面(12)を備え、
- 前記第2パネル(20a)は第2パネル面(22)を備え、
- 前記第1エッジ面(11)は、前記第1パネル及び前記第2パネル(10、20a)のロック位置において前記第2パネル面(22)に面しており、
- 前記機械的ロック装置(30)は、前記第2パネル面(22)におけるパネル溝(133)、前記パネル溝(133)に配置される可撓性舌部(6)、前記第1エッジ面(11)におけるロッド形状要素(31)、及び前記第2パネル面(22)において前記第2パネル面(22)から前記パネル溝(133)まで延びる挿入溝(32)を備え、
- 前記ロッド形状要素(31)は、前記挿入溝(32)内に挿入されるように構成され、前記ロッド形状要素(31)は凹部(34)を備え、
- 前記可撓性舌部(6)は、前記第2パネル面(22)に垂直な第1方向における前記第2パネル(20a)に対する前記第1パネル(10)のロックのため、前記凹部(34)と協働するように構成され、
- 前記パネル溝(133)は、前記第2パネル(20)において前記第2パネル面(22)に対して角度αで延び、
前記角度αは10~80度であり、
前記第2パネル面(22)における前記挿入溝(32)の幅(W1)は、前記第1エッジ面(11)の幅(W2)よりも小さく、
前記第2パネル面(22)における前記挿入溝(32)の幅(W1)は、前記ロッド形状要素(31)の径(D2)よりも大きい、セット(1)。
【請求項2】
前記角度αは、10~70度であり又は25~35度である請求項1に記載のセット(1)。
【請求項3】
前記第2パネル(20a)は、前記パネル溝(133)から離れた第2エッジ面(21)を備える請求項1又は2に記載のセット(1)。
【請求項4】
前記パネル溝(133)は、前記挿入溝(32)から離れて配置される底面(135)を備える底終端溝である請求項1~のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項5】
前記可撓性舌部(6)は、前記パネル溝(133)の前記底面(135)に配置される請求項に記載のセット(1)。
【請求項6】
前記可撓性舌部(6)は、前記底面(135)に向かって内側に曲げられて前記パネル溝(133)において完全に配置されるように構成される請求項又はに記載のセット(1)。
【請求項7】
前記可撓性舌部(6)は、曲げられていない状態で、前記パネル溝(133)に部分的に配置され且つ前記挿入溝(32)に部分的に配置されるように構成される請求項1~のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項8】
前記パネル溝(133)は、前記第2パネル面(22)の長手方向に延びる長手方向溝(133)である請求項1~のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項9】
前記長手方向溝(133)の前記長手方向は、前記第2パネル(20a)の第2エッジ面(21)に対して実質的に平行である請求項に記載のセット(1)。
【請求項10】
前記第2パネル(20a)は第3エッジ面(23)を備え、前記機械的ロック装置(30)の前記パネル溝(133)は、前記第3エッジ面(23)に更に配置される請求項1~のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項11】
前記第2パネル(20a)は第4エッジ面(24)を備え、前記機械的ロック装置(30)の前記パネル溝(133)は、前記第4エッジ面(24)に更に配置される請求項1~10のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項12】
前記パネル溝(133)は、前記第2パネル(20a)の第3エッジ面(23)から前記第4エッジ面(24)まで延びる請求項11に記載のセット(1)。
【請求項13】
前記挿入溝(32)は、底終端ドリル穴などの、前記パネル溝(133)から離れて配置される底面(46)を備える底終端溝である請求項1~12のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項14】
前記第1エッジ面(11)は2以上の前記ロッド形状要素(31)を備え、前記第2パネル面(22)は2以上の前記挿入溝(32)を備え、前記ロッド形状要素(31)の各々は、前記挿入溝(32)のうちの1つに挿入されるように構成される請求項1~13のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項15】
前記ロック位置において、前記パネル溝(133)は解体ロッド(40)を受けるように構成され、
前記解体ロッド(40)が前記パネル溝(133)において受けられる場合、前記ロッド形状要素(31)は、前記可撓性舌部(6)を前記パネル溝(133)において内側に曲げるために前記解体ロッド(40)と協働するように構成され、
前記可撓性舌部(6)が前記パネル溝(133)において内側に曲げられる場合、前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20a)から解体するように、前記ロッド形状要素(31)及び前記解体ロッド(40)は、前記挿入溝(32)において外側へ移動可能であり前記挿入溝(32)から外方へ移動可能であるように構成される請求項1~14のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項16】
前記機械的ロック装置(30)は、前記ロッド形状要素(31)が前記挿入溝(32)内に挿入されて前記第1エッジ面(11)が前記第2パネル面(22)に接触して配置される場合に、前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20a)に対して自動的にロックするように構成される請求項1~15のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項17】
前記可撓性舌部(6)は、前記ロック位置において前記パネル溝(133)の底面(135)と前記凹部(34)との間に配置される請求項1216のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項18】
前記ロッド形状要素(31)は、前記第1エッジ面(11)において取り付け溝101で取り付けられるように構成される請求項1~17のいずれかに記載のセット(1)。
【請求項19】
前記第2パネル(20a)の第2エッジ面(21)は、前記第2パネル面(22)に対して本質的に垂直である請求項1~18のいずれかに記載のセット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、互いに垂直に配置され、機械的ロック装置で一緒にロックされうるパネルに関する。本棚、食器棚、ワードローブ、箱、引き出し、又は家具部品などの家具製品を得るために、パネルは一緒に組み立てられてロックされうるものであり、その後、解体されうる。機械的ロック装置は、柔軟な舌部を含みうる。
【背景技術】
【0002】
WO2015/038059によって証明されるように、機械的ロック装置が設けられる家具製品は当技術分野で知られている。家具製品は、挿入溝に可撓性舌部を含む機械的ロック装置によって、第2パネルに垂直に接続された第1パネルを含む。
【0003】
様々な既知の態様の上記の説明は、そのようなものの出願人のものの特徴であり、上記の説明のいずれかが先行技術とみなされることを認めるものではない。
【0004】
本発明の実施形態は、組み立てられ及び解体されることができるパネルを提供する必要性に対処する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO2015/038059
【発明の概要】
【0006】
本発明のある態様の目的は、上記の技術及び既知の技術における改良を提供することである;特に、機械的ロック装置にダメージを与えることなく、組み立て後に解体される/分解されることができるセットを実現して、セットが再び組み立てられることができるようにすることである。
【0007】
本発明の少なくともある実施形態及び態様の目的は、上記の技術及び既知の技術に対する改良を提供することである。
【0008】
本発明の少なくともある態様のさらなる目的は、いかなる工具を使用する必要なしに組み立てられるように構成されたパネルの組み立てを容易にすることである。
【0009】
本発明の少なくともある態様のさらなる目的は、組み立てられるように構成されたパネルの解体を容易にすることである。
【0010】
本発明の少なくともある態様のさらなる目的は、製造及び使用が容易なロック装置とともに組み立てられるように構成されたパネルの組み立て及び解体を容易にすることである。
【0011】
本発明の少なくともある態様のさらなる目的は、組み立てられたパネルを解体する方法を容易にすることである。
【0012】
説明から明らかとなるこれらの及び他の目的及び利点の少なくともいくつかは、第1パネル、第2パネル、及び第1パネルを第2パネルに対してロックするための機械的ロック装置を含むセットによって達成されており、第1パネルは第1エッジ面及び第1パネル面を含み、第2パネルは第2パネル面を含み、第1エッジ面は第1パネル及び第2パネルのロック位置で第2パネル面に面し、機械的ロック装置は、第2パネル面でパネル溝、パネル溝に配置された可撓性舌部、第1エッジ面でのロッド形状要素、及び第2パネル面からパネル溝まで延びる第2パネル面での挿入溝を含み、ロッド形状要素は挿入溝内に挿入されるように構成され、ロッド形状要素は凹部を含み、可撓性舌部は、第2パネル面に垂直である第1方向への第1パネルの第2パネルに対するロックのために凹部と協働するように構成され、パネル溝は、第2パネル面を考慮して、第2パネルにおいて角度を持って延びる。これにより、セットは組み立て後に解体されることができる。これは、セット、又は1つ以上のセットを含む製品が解体されることができるため、移動やセットの組み立て方法の変更が容易になるということをオープンにするものである。また、これは、パネルがさまざまな方法で再利用されることができるようになることをオープンにする。
【0013】
ある態様によれば、角度は10~80度の間である。
【0014】
ある態様によれば、角度は30~70度の間である。ある態様によれば、角度は10~70度の間である。ある態様によれば、角度は15~50度の間である。ある態様によれば、角度は25~35度の間である。
【0015】
ある態様によれば、第2パネルは、パネル溝から離れたところにおいて第2エッジ面を備える。
【0016】
ある態様によれば、第2パネル面のパネル溝の幅は、第1エッジ面の幅よりも小さい。
【0017】
ある態様によれば、第2パネル面におけるパネル溝の幅は、ロッド形状要素の径よりも大きい。
【0018】
ある態様によれば、パネル溝は、挿入溝から離れて配置された底面を含む底終端溝である。
【0019】
ある態様によれば、可撓性舌部は、パネル溝の底面に配置されている。
【0020】
ある態様によれば、可撓性舌部は、パネル溝に完全に配置されるように、底面に向かって内側に曲げられるように構成される。
【0021】
ある態様によれば、曲がっていない状態の可撓性舌部は、部分的にパネル溝に及び部分的に挿入溝に配置されるように構成される。
【0022】
ある態様によれば、挿入溝は、第2平面の長手方向に延びる長手方向溝である。
【0023】
ある態様によれば、長手方向溝の長手方向は、第2エッジ面に実質的に平行である。
【0024】
ある態様によれば、第2パネルは第3エッジ面を含み、機械的ロック装置のパネル溝はさらに第3エッジ面に配置される。
【0025】
ある態様によれば、第2パネルは第4エッジ面を含み、機械的ロック装置のパネル溝はさらに第4エッジ面に配置される。
【0026】
ある態様によれば、パネル溝は、第3エッジ面から第4エッジ面まで延びる。
【0027】
ある態様によれば、挿入溝は、パネル溝から離れて配置された底面を含む底終端ドリル穴などの底終端溝である。
【0028】
ある態様によれば、第1エッジ面は、2つ以上の前記ロッド形状要素を含み、第2パネル面は、2つ以上の前記挿入溝であって好ましくは線形に配置される2つ以上の前記挿入溝を含み、ロッド形状要素の各々は、挿入溝のうちの1つに挿入されるように構成される。
【0029】
ある態様によれば、ロック位置において、パネル溝は、解体ロッドを受け入れるように構成される。
【0030】
ある態様によれば、解体ロッドがパネル溝に受け入れられる場合、ロッド形状要素は、パネル溝において可撓性舌部を内側に曲げるために解体ロッドと協働するように構成される。
【0031】
ある態様によれば、可撓性舌部がパネル溝において内側に曲げられる場合、ロッド形状要素及び解体ロッドは、第1パネルを第2パネルから分解するために挿入溝において及び挿入溝から外側に移動可能であるように構成される。
【0032】
ある態様によれば、機械的ロック装置は、ロッド形状要素が挿入溝内に挿入されて第1エッジ面が第2パネル面に接触して配置される場合、第1パネルを第2パネルに自動的にロックするように構成される。
【0033】
ある態様によれば、可撓性舌部は、ロック位置でパネル溝の底面と凹部との間に配置される。
【0034】
ある態様によれば、ロッド形状要素は、第1エッジ面で取り付け溝において取り付けられるように構成される。
【0035】
ある態様によれば、第2エッジ面は、第2パネル面に対して本質的に垂直である。
【0036】
さらに、説明から明らかになるこれらの及び他の目的及び利点の少なくともいくつかは、ロック位置から解体位置へ上記の態様のいずれかに応じたセットを解体する方法であって、解体ロッドをエッジ溝内に挿入し、エッジ溝において可撓性舌部を内側に曲げることによって可撓性舌部をロッド形状要素の凹部から外へ動かし、第2パネルから第1パネルを解体するように挿入溝において及び挿入溝から外へ外側にロッド形状要素及び解体ロッドを動かすことを含む方法によって、達成されている。
【0037】
ある態様によれば、可撓性舌部は、WO2015/105449の図2A~2Fに記載及び示されている可撓性舌部による。WO2015/105449における図2A~2F及び6ページ、15行目~ら7ページ、2行目までの関連する開示は、これによって、参照によりここに明示的に組み込まれる。
【0038】
ある態様によれば、第1パネル及び/又は第2パネルのコアは、好ましくはMDF、HDF、OSB、WPC、合板又はパーティクルボードで作られた、木材に基づくコアであってもよい。コアはまた、例えばビニル、PVC、PU又はPETの熱可塑性プラスチック又は熱硬化性プラスチックを含むプラスチックコアであってもよい。プラスチックコアは、フィラーを含んでもよい。
【0039】
また第1パネル及び/又は第2パネルは、無垢木材であってもよい。
【0040】
第1パネル及び/又は第2パネルは、1つ以上の表面上における薄片やベニヤなどの装飾層とともに設けられていてもよい。
【0041】
説明から明らかでありうる上記で識別された及び他の目的及び利点のうちの少なくともいくつかは、上記に応じた家具製品のためのロック装置によって達成されている。
【図面の簡単な説明】
【0042】
発明の実施形態が可能であるこれら及び他の態様、特徴及び利点は、本発明の実施形態及び態様の以下の説明から明らかになり、解明され、以下の添付の図面に対する参照が行われる:
図1a図1aは、発明のある態様の組み立てられていない/解体された状態のセットの上からの3次元ビューを示す。
図1b図1bは、発明のある態様の組み立てられていない/解体された状態のセットの側面図を示す。
図1c図1cは、発明のある態様の組み立てられていない/解体された状態のセットの下からの3次元ビューを示す。
図2a図2aは、発明のある態様の組み立てられた状態のセットの上からの3次元ビューを示す。
図2b図2bは、発明のある態様の組み立てられた状態のセットの側面図を示す。
図3図3は、発明のある態様による可撓性舌部の実施形態を示す。
図4図4は、第1パネルの一部の拡大の側面図を示す。
図5a図5a~5bは、セットの解体中の発明のある態様によるセット及び解体ロッドの上からの3次元ビューを示す。
図5b図5a~5bは、セットの解体中の発明のある態様によるセット及び解体ロッドの上からの3次元ビューを示す。
図6a図6a~6eは、組み立て状態から解体状態へのセットの解体の間の解体ロッド及びセットの一部の拡大を示す。
図6b図6a~6eは、組み立て状態から解体状態へのセットの解体の間の解体ロッド及びセットの一部の拡大を示す。
図6c図6a~6eは、組み立て状態から解体状態へのセットの解体の間の解体ロッド及びセットの一部の拡大を示す。
図6d図6a~6eは、組み立て状態から解体状態へのセットの解体の間の解体ロッド及びセットの一部の拡大を示す。
図6e図6a~6eは、組み立て状態から解体状態へのセットの解体の間の解体ロッド及びセットの一部の拡大を示す。
図7a図7a~7bは、発明のある態様による第2パネルの実施形態の上方からの図及び側面図を示す。
図7b図7a~7bは、発明のある態様による第2パネルの実施形態の上方からの図及び側面図を示す。
図8a図8a~8bは、発明のある態様による第1パネルの実施形態の上方からの図及び側面図を示す。
図8b図8a~8bは、発明のある態様による第1パネルの実施形態の上方からの図及び側面図を示す。
図9図9は、発明のある態様による図7a及び7bにおける第2パネルの一部の断面図を示す。
図10図10は、発明のある態様によるロッド形状要素及び図8a及び8bにおける第1パネルの一部の側面図を示す。
図11図11は、発明のある態様による図7a及び7bにおける第1パネルの一部の上から見た3次元ビューを示す。
図12a図12a~12bは、発明のある態様によるロッド形状要素の側面図及び上からの3次元ビューを示す。
図12b図12a~12bは、発明のある態様によるロッド形状要素の側面図及び上からの3次元ビューを示す。
図13a図13a~13bは、発明のある態様によるロッド形状要素の側面図及び上からの3次元ビューを示す。
図13b図13a~13bは、発明のある態様によるロッド形状要素の側面図及び上からの3次元ビューを示す。
図14a図14a~14bは、発明のある態様によるロッド形状要素の側面図及び上からの3次元ビューを示す。
図14b図14a~14bは、発明のある態様によるロッド形状要素の側面図及び上からの3次元ビューを示す。
図15図15は、発明のある態様の組み立てられた状態における及び組み立てられていない状態におけるセットの側面図を示す。
図16図16は、図15におけるセットの一部の拡大の側面図である。
図17図17は、図15における第2パネルのうちの2つの上からの図を示す。
図18a図18a~18bは、取り付け溝の実施形態の側面図及び上面図を示す。
図18b図18a~18bは、取り付け溝の実施形態の側面図及び上面図を示す。
図18c図18cは、第2パネルの実施形態の一部の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本開示の複数の態様が、添付の図面を参照して、以下でより完全に説明される。図面における同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。
【0044】
ここで使用される用語は、開示の特定態様のみを説明することを目的としており、開示を限定することは意図されていない。ここで使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形も含むことを意図されている。
【0045】
図面及び明細書において、開示の例示的な態様が開示されている。しかしながら、本開示の原理から実質的に逸脱することなく、これらの態様に対して多くの変形及び修正を行うことができる。したがって、開示は、限定的ではなく例示的であると見なされるべきであり、上記のある態様に限定されるものではない。したがって、具体的な用語が使用されるが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的のためではなく、例えば、幅や広がりや高さや長さや直径などの寸法の定義は、例示的な態様がどのように描写されるかによって決まり、したがって、異なって描かれる場合、1つの描写で示される幅又は直径は、別の描写での長さ又は厚さである。
【0046】
「備える」という単語は、リストされたもの以外の他の要素又はステップの存在を必ずしも排除するものではなく、要素に先行する「a」又は「an」という単語は、そのような要素の複数の存在を排除しないことに留意されるべきである。さらに、いかなる参照符号も特許請求の範囲を限定するものではなく、例示的な態様は、ハードウェアとソフトウェアの両方によって少なくとも部分的に実装されてもよいこと、及びいくつかの「手段」、「ユニット」又は「デバイス」は同じハードウェアアイテムによって表されてもよいことに、更に留意されるべきである。
【0047】
ここで開示される発明の様々な態様、代替及び実施形態は、ここに記載される他の態様、代替及び実施形態のうちの1つ又は複数と組み合わせられうる。2以上の態様が組み合わせられうる。
【0048】
発明の第1実施形態は、図1a~4に示され、第1パネル10、第2パネル20、及び第1パネル10を第2パネル20にロックするための機械的ロック装置30を備えるセット1を含む。第1パネル10は、第1エッジ面11及び第1パネル面12を備える。第2パネル20は、第2エッジ面21及び第2パネル面22を備える。第1エッジ面11は、第1パネル及び第2パネル10、20のロック位置で第2パネル面22に面している。機械的ロック装置30は、第1エッジ面11においてロッド形状要素31を備え、第2パネル面22において挿入溝32を備える。機械的ロック装置30は、更に、第2エッジ面21におけるエッジ溝33と、エッジ溝33に配置される可撓性舌部6とを備える。ロッド形状要素31は、凹部34を備える。ロッド形状要素31は、挿入溝32内に挿入されるように構成される。可撓性舌部6は、第2パネル面22に垂直である第1方向に第1パネル10を第2パネル20にロックするために凹部34と協働するように構成される。
【0049】
第1パネル10及び第2パネル20は、好ましくは家具製品用のパネルであり、家具製品のフレームの一部であってもよい。
【0050】
セット1は、好ましくは、第1パネル面12が第2パネル面22に対して垂直又は本質的に垂直である状態で、第1パネル10を第2パネル20にロックするように構成される。
【0051】
図1a~cは、組み立てられていない状態又は解体された状態のある態様によるセットを開示する。図2a~bは、組み立てられた状態のある態様によるセットを開示する。セット1は、第2パネル面22に垂直な方向に第2パネル20に対して第1パネル10を変位させることによって組み立てられてもよい。機械的ロック装置20は、ロッド形状要素31が挿入溝32内に挿入され、第1エッジ面11が第2パネル面22に接触して配置される場合に、第1パネル10を第2パネル20に自動的にロックするように構成されてもよい。
【0052】
挿入溝32は、第2パネル面22において及び第2パネル20のコアにおいて形成されてもよい。
【0053】
第2パネル面22は装飾層を備えてもよく、挿入溝は装飾層を貫通して延びてもよい。
【0054】
挿入溝は、穴あけなどの機械的切削によって形成されてもよい。
【0055】
可撓性舌部6のある態様が図3に示されている。可撓性舌部6の第1部分は、エッジ溝33と協働するように構成され、第2部分は、ロッド形状要素31の凹部34と協働するように構成される。
【0056】
第2部分は、第1ベベル65及び第2ベベル64を備えてもよく、第1ベベル65は組み立て中にロッド形状要素31と協働するように構成され、第2ベベル64はロックのために凹部34と協働するように構成される。
【0057】
可撓性舌部6は、組み立て及び解体の間のエッジ溝33における可撓性舌部6の圧縮及び変位を可能にするための可撓性材料を備えてもよい。
【0058】
可撓性舌部6は、組み立て及び分解の間にエッジ溝33における可撓性舌部6の圧縮及び変位を可能にするような可撓性がある要素と、ロック強度を改善するために可撓性が低い別の要素と、を備えてもよい。
【0059】
可撓性舌部6の実施形態の曲面の一部は、エッジ溝33の円筒面などの面に対して変位するように構成されてもよい。ある実施形態は、これによって参照により明示的に組み込まれるWO2018/080387に示されている。
【0060】
可撓性舌部6は、本質的に真っ直ぐな第1エッジと、曲げ可能部分61を、好ましくは第1の曲げ可能部分及び第2の曲げ可能部分を、含む第2エッジと、を備えてもよい。第1エッジは、好ましくは、ロッド形状要素31の凹部34と協働するように構成される。可撓性舌部は、好ましくは、前記曲げ可能部分の各々において凹部63を備える。可撓性舌部のこの実施形態の利点は、より強いばね力が得られうることであり、それがより強いロックを提供し得ることである。
【0061】
可撓性舌部6のロック面は、第1パネル10を第2パネル20にロックするため、凹部34のロック面62と協働してもよい。
【0062】
第1エッジ面11は、2つ以上の前記ロッド形状要素31を備えてもよく、第2パネル面22は、2つ以上の前記挿入溝32であって好ましくは直線的に配置される2つ以上の前記挿入溝32を備えてもよく、ロッド形状要素31の各々は、挿入溝31のうちの1つに挿入されるように構成される。
【0063】
ロッド形状要素31のある態様が図6a~6eに示されており、それは凹部34のある実施形態を含む。ロッド形状要素31は、第1パネル面に平行な長さ方向Lとともに長手形状を有する。第2パネル面21に平行な平面におけるロッド形状要素31の第1クロスカット(crosscut)は、円形、長方形、星形、楕円形、又は六角形を有してもよい。そのクロスカットは、凹部34とエッジ11との間にあってもよい。
【0064】
第1パネル面12に垂直である第2方向への第2パネル20に対する第1パネル10のロックは、挿入溝32とロッド形状要素31との間でロック面を協働させることによって得られてもよい。
【0065】
第1方向及び第2方向の面に垂直である第3方向への第2パネルに対する第1パネルのロックは、挿入溝32とロッド形状要素31との間でロック面を協働させることによって得られてもよい。
【0066】
第2パネル面に平行な平面における挿入溝32の第2クロスカットは、好ましくは、第2パネル面に平行な平面においてロッド形状要素31の第1クロスカットと合致する形状を有する。これの利点は、第2方向への第2パネル20に対する第1パネル10の改善されたロックが得られること、及び/又は、第3方向への第2パネル20に対する第1パネル10の改善されたロックが得られることでありうる。
【0067】
エッジ溝33及び挿入溝32は、挿入溝32に沿うクロスカットである図4においてより詳細に開示されている。
【0068】
エッジ溝33は、第2パネル20において、第2パネル20の第2エッジ面21から内側に延びる。エッジ溝33は、内側部分36及び外側部分37を備える。エッジ溝の内側部分36は、第1高さH1を有する。エッジ溝の外側部分37は、第2高さH2を有する。内側部分及び外側部分の高さは、第2端面21と平行である方向に見られる。別の言い方をすれば、内側部分及び外側部分の高さH1、H2は、第2パネルの厚みに延びる。外側部分37の第2高さH2は、内側部分36の第1高さH1よりも大きい。外側部分37は、内側部分よりも第2エッジ面に近い位置にある。
【0069】
エッジ溝33の内側部分36は、第1面、反対側の第2面、及び第1面と反対側の第2面との間に延びる底面35を備えてもよい。ある態様によれば、エッジ溝33は、底面35を備える底終端溝である。
【0070】
底面35は、挿入溝32から離れた位置に配置されてもよい。
【0071】
エッジ溝33の外側部分37は、第1面、反対側の第2面、及び第1面と反対側の第2面との間に延びる底面38を備えてもよい。第2部分37の底面38は、第1部分36の開口部39を備える。
【0072】
ある態様によれば、エッジ溝33の内側部分36の高さH1は、可撓性舌部6の厚さ以上である。
【0073】
ある態様によれば、ロッド形状要素31は、第1端部41で第1エッジ面11に接続され、ロッド形状要素31の第2端部43と凹部34との間に配置されるロッド面42を備える。
【0074】
ある態様によれば、エッジ溝33の外側部分37の第2高さH2と、エッジ溝33の内側部分36の第1高さH1との間の差は、ロッド形状要素31の第2端部43と凹部34との間のロッド面41の長さ以上である。
【0075】
ある態様によれば、エッジ溝33の外側部分37の第2高さH2と、エッジ溝33の内側部分36の第1高さH1との間の差は、可撓性舌部6の外側先端66と、エッジ溝33の内側部分36の面と協働する可撓性舌部6の面67とからの距離以上である。ある態様によれば、エッジ溝33の外側部分37の第2高さH2と、エッジ溝33の内側部分36の第1高さH1との間の差は、可撓性舌部の外側先端及び可撓性舌部6のロック面62からの距離以上である。
【0076】
ある態様によれば、エッジ溝33の外側部分37の第2高さH2は、内側部分36の第1高さH1よりも1.1~2.5倍大きい。ある態様によれば、エッジ溝33の外側部分37の第2高さH2は、内側部分の第1高さよりも1,1~1.5倍大きい。
【0077】
ある態様によれば、可撓性舌部6は、エッジ溝33の底面35に配置されている。
【0078】
ある態様によれば、図6b、6c、6dに開示されるように、可撓性舌部6は、エッジ溝33の内側部分36に完全に配置されるよう底面35に向かって内側に曲げられるように構成される。
【0079】
ある態様によれば、図6a及び図6eに開示されるように、可撓性舌部6は、曲げられていない状態で、部分的にエッジ溝の外側部分37に配置され、部分的に内側部分37に配置されるように構成される。
【0080】
ある態様によれば、エッジ溝33は、図1a、1c及び2aに開示されるように、第2エッジ面22の長手方向に延びる長手方向溝33である。
【0081】
ある態様によれば、第2パネル20は、第3エッジ面23を備える。ある態様によれば、機械的ロック装置30のエッジ溝33は、図2aに開示されるように、第3エッジ面23においてさらに配置される。
【0082】
ある態様によれば、第2パネル20は第4エッジ面24を備える。ある態様によれば、機械的ロック装置30のエッジ溝33は、図2aに開示されるように、第4エッジ面24においてさらに配置される。ある態様によれば、エッジ溝33は、第3エッジ面23から第4エッジ面24まで延びる。
【0083】
可撓性舌部6の曲げ可能部分61は、エッジ溝33の底面35に配置されてもよい。
【0084】
可撓性舌部6は、エッジ溝33の底面35に配置されてもよい。
【0085】
可撓性舌部は、ロック位置で、エッジ溝の底面35と凹部34との間に配置されてもよい。
【0086】
可撓性舌部6の一部は、第1面及び/又は第2面などのエッジ溝の面35に対して変位するように構成されてもよい。
【0087】
ある態様によれば、図12a、12b;図13a、13b;図14a、14bに開示されるように、ロッド形状要素31は、第1パネル面12に平行な長さ方向Lを有する長手形状を有する。ロッド形状要素31は、第1端部41において第1部分51を備え、第2端部43において第2部分52を備える。凹部34は、第2部分52に含まれる態様による。
【0088】
ロッド形状要素31の第1部分51は、図1a、6e、8a、8b、10、18a及び18bに開示されるように、第1エッジ面11における取り付け溝101内に挿入されるように構成される。図18aは、第1パネル10のある実施形態の一部の側面図を示し、図18bは、第1パネル10のある実施形態の一部の上面図を示す。ロッド形状要素31の第2部分52は、挿入溝32に挿入されるように構成される態様による。ある態様によれば、ロッド形状要素31は、第3部分53を備える。第3部分は、第1部分51と第2部分52との間に位置する。第3部分53は、ある態様によれば、長さ方向Lに垂直な延長部を有し、当該延長部は、対応する方向における第1エッジ面11における取り付け溝101の延長部よりも大きい。より大きな延長部を有することにより、第3部分は、第1部分51が取り付け溝101に挿入されうる深さを制限する/定める/限定するように構成される。ロッド形状要素31が第1パネル10における取り付け溝101内に挿入されうる長さを制限することにより、取り付け溝101の深さは、その深さが第1部分51よりも大きい限り、ロッド形状要素31の位置を定めない。これは、挿入溝32におけるのロッド形状要素の位置に影響を与えることなく、取り付け溝101が大きな公差で製造されうることを、オープンにする。これは、セットの製造コストを下げる。
【0089】
ある態様によれば、図13a、13b;図14a、14bに開示されるように、第3部分53は、第2部分52に一体化される。ある態様によれば、第3部分53の長さ方向Lに垂直な延長部は、対応する方向における第2部分52の延長部に等しい。
【0090】
ある態様によれば、図12a、12bに開示されるように、第3部分53の長さ方向Lに垂直な延長部は、対応する方向における挿入溝32の延長部D1よりも大きく、それによって、第3部分53は、第2部分52が挿入溝32に挿入されうる深さを制限する/定める/限定するように構成される。これにより、挿入溝32に挿入されうるロッド形状要素31の長さが制限され及び定められ、可撓性舌部6を考慮して意図されたロック位置においてロッド形状要素31を配置するためのセット1における公差を下げる。
【0091】
ある態様によれば、第3部分53は、長さ方向Lに垂直に延びるフランジ54を備える。
【0092】
ある態様によれば、フランジ54は円周フランジ54である。
【0093】
ある態様によれば、フランジ54は、長方形、正方形、三角形、又は星形である。
【0094】
ある態様によれば、第1エッジ面11は、第3部分53の形状に対応するカウンターボア102を備える。
【0095】
ある態様によれば、第2パネル20の第2パネル面22は、第3部分53の形状に対応するカウンターボア102を備えてもよい。図18cは、第2パネル20の一部の側面図を示す。
【0096】
ある態様によれば、第1エッジ面11及び/又は第2パネル面22のカウンターボア102の深さは、長さ方向Lにおける第3部分53の厚さに等しい。
【0097】
ある態様によれば、ロッド形状要素31の第1部分、第2部分、第3部分51、52、53は一体として作られている。
【0098】
ある態様によれば、取り付け溝101は、長さ方向Lにおける第1部分51の長さよりも大きい第1エッジ面11からの距離に配置された底面を備える、底終端ドリル穴などの底終端溝である。
【0099】
ある態様によれば、ロッド形状要素31の第1部分51は、摩擦によって取り付け溝101に取り付けられるように構成される。
【0100】
ある態様によれば、好ましくはガラス繊維又は金属などの補強材料を有する、木質材料、ポリマー材料のうちの1つ又は複数から、ロッド形状要素31は作製される。
【0101】
ある態様によれば、ロッド形状要素31の第1部分、第2部分及び第3部分51、52、53のうちの1つ又は複数は、実質的な円形形状を有する。
【0102】
ある態様によれば、ロッド形状要素31は、第1エッジ面11における取り付け溝101において接着されるように構成されてもよい。
【0103】
ある態様によれば、ロッド形状要素31の第1部分51は、ねじ山を備える。ある態様によれば、ロッド形状要素31の第1部分51は、図14a、14bに開示されるように、返し部(barbs)54を備える。ある態様によれば、ロッド形状要素31は、摩擦接続によって又はねじ山などの機械的接続によって又は返し部54などのロック要素によって、取り付け溝101においてロックされるように構成される。
【0104】
挿入溝32は、ある態様によれば、底面46を備える、底終端ドリル穴などの底終端溝であり、当該底面46は、エッジ溝33から距離を置いて配置される。
【0105】
挿入溝32は、エッジ溝33の第1の側に第1部分43を有していてもよく、エッジ溝33の第2の側に第2部分44を有していてもよく、第2部分は、底面46及び側壁を備え、ロック位置では、ロッド形状要素31は、挿入溝32の第1部分43を通り、エッジ溝33を通り、挿入溝32の第2部分44内に入る。
【0106】
図6aは、ロック位置における、すなわち組み立て位置における第1パネル10及び第2パネル20のクロスカットを示す。ある態様による挿入溝は、第2パネル面22からエッジ溝33まで延びる。
【0107】
ロッド形状要素31は、第2方向にロックするために、挿入溝32の第2部分44の側壁と協働するように構成されてもよい。
【0108】
ロッド形状要素31は、ロック位置で底面46と協働するように構成されてもよい。
【0109】
挿入溝32の第1部分43は側壁を備えてもよく、ロッド形状の要素31は、第2方向にロックするために、第1部分43の側壁と協働するように構成されてもよい。
【0110】
側壁は、第2パネル20のコアの材料を備えてもよい。
【0111】
第2エッジ面21は、第2パネル面22に対して本質的に垂直であってもよい。
【0112】
ある態様によれば、第1パネル10は、第2パネル面22に垂直な方向に第2パネル20に対して第1パネル10を変位させることによって組み立てられてもよい。機械的ロック装置30は、ロッド形状要素31が挿入溝32に挿入されて第1エッジ面11が第2パネル面22に接触して配置される場合に、第1パネル10を第2パネル20に自動的にロックするように構成された態様による。
【0113】
ある態様によれば、組み立てられた第1パネル及び第2パネル10、20は、互いから解体されうる。別の言い方をすれば、第1パネル及び第2パネル10、20が組み立てられた後、それらは分解及び分離されうる。それらが解体された後、それらはもう一度一緒に組み立てられうるか、又は別のパネルで組み立てられうる。
【0114】
以下、第1パネル10を第2パネル20から解体する方法を、図5a、5b及び6a~6eを参照して説明する。
【0115】
組み立てられた位置において、エッジ溝33の外側部分37は、解体ロッド40を受けるように構成される。解体ロッド40は、外側溝33の外側部分37に挿入可能なロッド形状の要素である。解体ロッドは、第1端部及び第2端部を有する長手方向形状を有する。解体ロッド40の第2端部は、使用者によって把持されるように適合されており、第1端部は、エッジ溝33に挿入されるように適合されている。解体ロッド40のその長手方向の長さに垂直な方向における断面形状は、ある態様によれば多角形であり、例えば、図6b及び6cに開示されるような台形である。ある態様によれば、解体ロッド40のその長手方向の長さに垂直な方向の断面形状は、円形、正方形、長方形、又は三角形である。
【0116】
ある態様によれば、解体ロッド40は、それが第2エッジ面21からエッジ溝33内に挿入可能であるように可撓性である。解体ロッド40が第2エッジ面から挿入されると、それが可撓性舌部6及び凹部34に配置されるようにそれは曲がって及び屈曲する。ある態様によれば、解体ロッド40は、第3エッジ面23からエッジ溝33内に挿入可能である。ある態様によれば、解体ロッド40は、第4エッジ面24からエッジ溝33内に挿入可能である。
【0117】
ユーザが第1パネル10を第2パネル20から解体し、したがって機械的ロック装置30のロックを解除すべき場合、ユーザは、解体ロッド40の第1端部をエッジ溝33の外側部分37内に挿入する。解体ロッド40がエッジ溝33に挿入されて受けられると、ロッド形状要素31は、可撓性舌部6をエッジ溝33において内側に曲げさせるために解体ロッド40と協働するように構成される。解体ロッド40が外側部分37内に挿入される場合、可撓性舌部6とロッド形状要素31の凹部34が接触する。解体ロッド40の形状は、凹部34の形状に対応し、解体ロッド40がさらに外側部分37内に挿入される場合、図6bに開示されるように、それは、凹部34に配置され、可撓性舌部6を凹部34からエッジ溝33の内側部分36に向けて曲げさせる。
【0118】
可撓性舌部6がエッジ溝33において内側に曲げられる場合、ロッド形状要素31は、図6bに開示されるように、挿入溝32において移動可能であるように構成される。ある態様によればセットの向きに応じて、ロッド形状要素は、上向き又は下向きに移動可能であり、すなわち、それは第1エッジ面11の方向において外向きに移動可能である。ロッド形状要素31が動かされると、解体ロッド40は、ある距離動かされた後、図6cに開示されるように、エッジ溝33の外側部分37の内壁と接触する。ある態様によれば、ロッド形状要素が移動されることができる距離は、内側部分36の第1高さH1と外側部分37の第2高さH2との間の差である。この位置において、可撓性舌部6は、ロッド形状要素31のロッド面42に配置される。ロッド面42は、可撓性舌部6が外側に曲げられることを制限する。ある態様によれば、可撓性舌部6は、それがロッド形状要素31のロッド面42と接触するまで外側に曲がる。
【0119】
ロッド形状要素31がユーザによって挿入溝32において上方に移動され、可撓性舌部6が凹部34に配置されない場合、解体ロッド40は、エッジ溝33から移動するように構成される。可撓性舌部6は、この位置においてロッド面42により凹部34内に曲げ戻されることが制限されているので、解体ロッド40は、機械的ロック装置30がそのロック位置に戻ることなく、外側部分37から引き抜かれうる。
【0120】
解体ロッド40がエッジ溝33から移動された後、ロッド形状要素31は、第1パネル10を第2パネル20から解体するように、挿入溝32からさらに外側に移動されるように構成される。これで、第1パネル10が第2パネル20から解体される。
【0121】
ある態様によれば、ロッド形状要素31が挿入溝32において外側に移動される場合、可撓性舌部6は、ロッド形状要素31のロッド面42に向かって外側に曲げられる。
【0122】
ある態様によれば、セット1をロック位置から解体位置に解体するための方法は、エッジ溝33の外側部分37内に解体ロッド40を挿入し、エッジ溝33において可撓性舌部6を内側に曲げることによって可撓性舌部6をロッド形状要素31の凹部34から外方へ移動させ、挿入溝32においてロッド形状要素31及び解体ロッド40を外側に移動させ、エッジ溝33から外方へ解体ロッド40を後退させ、ロッド形状要素31を更に外側に挿入溝から外方へ後退させて第1パネル10を第2パネル20から解体することによる。
【0123】
ある態様によれば、移動するステップは、ロッド形状要素31を、可撓性舌部6が凹部34内に戻るよう曲がることができないような距離、外側に移動させることを含む。
【0124】
第1パネル10が第2パネル20から分解された後、第1パネル10は、第2パネル20又は対応する特徴を備える別のパネルに対し、もう一度組み立てられることができる。第1パネル10が第2パネル20から分解された後、第2パネル20は、第2パネル10又は対応する特徴を含む別のパネルに対し、もう一度組み立てられることができる。
【0125】
ある態様によれば、図9、10、11に開示されるように、セット1は第2パネル20aを備え、機械的ロック装置30は、第2パネル20aの第2パネル面22にパネル溝133を備える。パネル溝133は、上に開示されたエッジ溝33と同じ機能を有するが、この態様によれば、溝は、第2エッジ面21における代わりに、第2パネル面22に配置される。パネル溝133は、第2パネル面22を考慮して、第2パネル20aにおいて角度αで延びる。別の言い方をすれば、パネル溝133は、第2パネル20aに作られ、図9に開示されるように、第2パネル面を考慮して角度αで角度が付けられる。
【0126】
図9には開示されていない可撓性舌部6は、ある態様によれば、パネル溝133に配置される。ロッド形状要素31は、上に開示したように、第1エッジ面11に配置されている。挿入溝32は、この態様によれば、第2パネル面22に配置され、第2パネル面22からパネル溝133まで延びる。
【0127】
ある態様によれば、ロッド形状要素31は、挿入溝32に挿入されるように構成され、ロッド形状要素31は凹部34を備える。
【0128】
ある態様によれば、可撓性舌部6は、第2パネル面22に垂直な第1方向における第2パネル20aに対する第1パネル10のロックのために凹部34と協働するように構成される。
【0129】
ある態様によれば、角度αは10°~80°の間にある。ある態様によれば、角度αは10°~70°の間にある。ある態様によれば、角度は20~70度の間にある。ある態様によれば、角度αは15°~50°の間にある。ある態様によれば、角度αは25°~35°の間にある。
【0130】
ある態様によれば、第2パネル20aの第2エッジ面21は、パネル溝133から距離を置いて配置される。
【0131】
ある態様によれば、第2パネル面22におけるパネル溝133の幅W1は、第1エッジ面11の幅W2よりも小さい。別の言い方をすれば、第1パネル10が第2パネル20aに向かってロックされる場合、第1パネル10の第1エッジ面11がパネル溝133を覆う。
【0132】
ある態様によれば、第2パネル面22におけるパネル溝133の幅W1は、ロッド形状要素133の図2に開示されている直径D2よりも大きい。
【0133】
ある態様によれば、パネル溝133は底面135を備える底終端溝であり、当該底面135は挿入溝32から距離を置いて配置される。
【0134】
ある態様によれば、可撓性舌部6は、パネル溝133の底面135に配置される。
【0135】
ある態様によれば、可撓性舌部6は、底面135に向かって内側に曲げられて、パネル溝133に完全に配置されるように構成される。
【0136】
ある態様によれば、可撓性舌部6は、曲げられていない状態で、部分的にパネル溝133に配置され、部分的に挿入溝32に配置されるように構成される。
【0137】
ある態様によれば、パネル溝133は、第2平面22の長手方向に延びる長手方向溝133である。
【0138】
ある態様によれば、長手方向溝133の長手方向は、第2エッジ面21に実質的に平行である。
【0139】
ある態様によれば、第2パネル20aは、第3エッジ面23を備え、機械的ロック装置30のパネル溝133は、第3エッジ面23にさらに配置される。
【0140】
ある態様によれば、第2パネル20aは第4エッジ面24を備え、機械的ロック装置30のパネル溝133は、第4エッジ面24にさらに配置される。
【0141】
ある態様によれば、パネル溝133は、第3エッジ面23から第4エッジ面24まで延びる。
【0142】
ある態様によれば、挿入溝32は、底終端ドリル穴などの底面46を備える底終端溝であり、当該底面46は、パネル溝133から距離を置いて配置される。
【0143】
ある態様によれば、第1エッジ面11は、2つ以上の前記ロッド形状要素31を備え、第2パネル面22は、好ましくは直線的に配置される1つ以上のパネル溝133及び2つ以上の前記挿入溝32を備え、ロッド形状要素31の各々は、挿入溝32のうちの1つに挿入されるように構成される。
【0144】
ある態様によれば、第1パネル10と第2パネル20aとの間のロック位置において、パネル溝133は、解体ロッド40を受けるように構成される。
【0145】
解体ロッド40がパネル溝133に受けられる場合、パネル溝133において可撓性舌部6を内側に曲げるためにロッド形状要素31は解体ロッド40と協働するように構成される。その後、可撓性舌部6がパネル溝133において内側に曲げられる場合、第2パネル20aからのパネル10を解体するように、ロッド形状要素31及び解体ロッド40は、挿入溝32において外側に移動可能であり、挿入溝32から外側へ移動可能であるように構成される。パネル溝133が第2パネル面22から延びるので、解体は、上記の解体方法よりも少ないステップで行われうる。これは、挿入溝32及びパネル溝133が1つの同じ面に、第2パネル面22に、配置されるためである。
【0146】
ある態様によれば、機械的ロック装置30は、ロッド形状要素31が挿入溝32に挿入されて第1エッジ面11が第2パネル面22に接触して配置される場合に、第1パネル10を第2パネル20aに対して自動的にロックするように構成される。
【0147】
ある態様によれば、可撓性舌部6は、ロック位置において、ロッド形状要素31の凹部34と、パネル溝133の底面135との間に配置される。ある態様によれば、第2エッジ面21は、第2パネル面22に対して本質的に垂直である。
【0148】
ある態様によれば、上記によるロッド形状要素31は、上記によるエッジ溝33を備える第2パネル20に対して又は上記によるパネル溝133に対して接続されることができる。
【0149】
ある態様によれば、第2パネル20、20aは、1つ以上のエッジ溝33及び1つ以上のパネル溝133を備える。ある態様によれば、第2パネル20、20aは、2つ以上の第1パネル10に接続されてロックされている。
【0150】
挿入溝32は、第2パネル面22において及び第2パネル20のコアにおいて形成されてもよい。
【0151】
第2パネル面22は装飾層を備えてもよく、挿入溝は装飾層を通って延びてもよい。
【0152】
挿入溝は、フライス加工又は鋸引きなどの機械的切断によって形成されてもよい。
【0153】
エッジバンドなどのエッジ要素は、ある態様によれば、エッジ溝を覆うために及び第2エッジ21を補強するために、第2エッジに取り付けられる。エッジ要素は、第2エッジに接着されてもよいし又は機械的ロック装置によって取り付けられてもよいし、当該機械的ロック装置は、エッジ要素から突出してエッジ溝53に挿入されるように構成される部分を備えてもよい。その部分は摩擦によってエッジ溝に取り付けられてもよい。エッジ要素は、ある態様によれば、解体ロッド40がエッジ溝33に挿入されうるように、第3及エッジ面23び/又は第4エッジ面24を覆わない。エッジ要素は、ある態様によれば、解体ロッド40がエッジ溝33に挿入されうるように取り外し可能である。
【0154】
ある態様によれば、第2パネルは、2つ以上の前記エッジ溝5を備えてもよい。
【0155】
ある態様によれば、第1パネル10は、上記による2つ以上の第1エッジ面11を備える。別の言い方をすれば、1つ以上のロッド形状要素31は、図15及び17に開示されるように、第1パネル10の2つ以上のエッジに配置されることができる。
【0156】
ある態様によれば、1つの第1パネル10の1つの第1エッジ面11における1つ以上のロッド形状要素31は、第1パネル10の別の第1エッジ面11において1つ以上のロッド形状要素を考慮してオフセットに配置される。ロッド形状要素31を第1パネル10の異なる第1エッジ面11においてオフセットして配置することにより、第1エッジ面11でのロッド形状要素31の位置が、それが接続されることが意図されている第2パネル面22での挿入溝32の位置に対応するのみである場合に、異なる第1パネル及び第2パネル10、20、20aの意図しない組み立てを回避することができる。
【0157】
ある態様によれば、1つの第2パネルは、図15に開示されるように4つの第1パネルに接続されることができる。ある態様によれば、図15及び16に開示されるように、第2パネル20は、2つの第2パネル面22を備え、1つ以上の挿入溝32が第2パネル面22のうちの一方から延在し、1つ以上の挿入溝32が他方の第2パネル面22から共通のエッジ溝33まで延びる。
【0158】
ある態様によれば、パネルは、第1パネル10及び第2パネル20、20aの組み合わせとしうるものであり、一のエッジにおいてロッド形状要素31を備えることができ、及びパネル面においてパネル溝133を備えることができ、及び/又は、図17に開示されるように、別のエッジ面においてエッジ溝を備えることができる。
【0159】
可撓性舌部6は、WO2015/105449の図2A~2Fに記載及び示されている可撓性舌部によってもよい。WO2015/105449の図2A~2F及び6ページ、15行目から7ページ、2行目までの関連する開示は、これによって参照によりここに明示的に組み込まれる。
【0160】
第1パネル10の及び/又は第2パネル20、20aのコアは、好ましくはMDF、HDF、OSB、WPC、合板又はパーティクルボードで作られた、木材ベースのコアであってもよい。コアはまた、例えばビニル、PVC、PU又はPETの熱可塑性プラスチック又は熱硬化性プラスチックを備えるプラスチックコアであってもよい。プラスチックコアは、フィラーを備えてもよい。
【0161】
第1パネル10及び/又は第2パネル20、20aはまた、無垢木材のものであってもよい。
【0162】
第1パネル10及び/又は第2パネル20、20aは、1つ以上の面上における箔又はベニヤなどの装飾層とともに設けられてもよい。
【0163】
ある態様によれば、セット1は、引き出しの底部の1つ、家具製品のフレーム及び背面部である。
【0164】
ある態様によれば、パネルのセットは弾力性のあるパネルである。弾力性のあるパネルは、熱可塑性材料を備えるコアを備えてもよい。熱可塑性材料は発泡されてもよい。
【0165】
熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせを備えてもよい。コアはいくつかの層で形成されてもよい。
【0166】
上記の態様は、熱可塑性材料を含む装飾箔などの装飾層を備えてもよい。装飾層の熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせであってもよいし、又は含んでいてもよい。装飾箔は、好ましくは、例えば、直接印刷、輪転グラビア印刷、又はデジタル印刷によって印刷される。ある態様によれば、装飾層は、メラミン、高圧ラミネート(HPL)、又はベニヤを含む。
【0167】
上記の態様は、フィルム又は箔などの摩耗層を含みうる。摩耗層は、熱可塑性材料を含みうる。熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0168】
上記の態様は、HDF、MDF、合板、パーティクルボード、OSB又はメゾナイト(Masonite)などの木材ベースコアを含みうる。
【0169】
上記の様々な態様、実施形態、及び代替は、他の記載された態様、実施形態、及び代替のうちの1以上と組み合わせられうる。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図7a
図7b
図8a
図8b
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図15
図16
図17
図18a
図18b
図18c