(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 1/18 20060101AFI20230703BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20230703BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20230703BHJP
H01Q 1/44 20060101ALI20230703BHJP
H01R 13/6581 20110101ALI20230703BHJP
【FI】
H05K1/18 S
H05K1/02 A
H01Q1/22
H01Q1/44
H01R13/6581
(21)【出願番号】P 2021075787
(22)【出願日】2021-04-28
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】202010751661.3
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】李 月亮
【審査官】柴垣 宙央
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063889(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0164835(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0225295(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/18
H05K 1/02
H01Q 1/22
H01Q 1/44
H01R 13/6581
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部インターフェースが設置されたハウジングと、
前記ハウジング内に設置され、接地金属を含む回路基板と、
前記接地金属と離間して設置された複数の接地パッドが設置されている金属シェルを含み、前記ハウジング内に設置され、前記外部インターフェースと連通する充電インターフェースと、
前記充電インターフェースに結合されるアンテナユニットと、を含
み、
前記回路基板は、前記接地金属に隣接するブランク領域を含み、前記充電インターフェースは前記ブランク領域に固定される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記回路基板の板面方向に沿って、前記接地パッドと前記接地金属との間に隙間が存在する、
ことを特徴とする請求項
1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記ブランク領域は、前記接地パッドに固定的に接続される非金属基板を含む、
ことを特徴とする請求項
1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記回路基板は、一端が一つの前記接地パッドに接続され、他端が接地されるフィルタユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記フィルタユニットは、インダクタとコンデンサとを含み、前記インダクタは、一端が前記接地パッドに接続され、他端が前記コンデンサに接続され、前記コンデンサは接地される、
ことを特徴とする請求項
4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記回路基板は、一端が前記フィルタユニットと前記接地パッドとの間に接続され、他端が接地される帯電防止ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項
4に記載の電子機器。
【請求項7】
前記帯電防止ユニットは、双方向過渡ダイオードを含む、
ことを特徴とする請求項
6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記金属シェルの前記外部インターフェースから離れた角部に前記接地パッドが設置され、前記外部インターフェースから離れているとともに、前記金属シェルの角部に位置する1つの前記接地パッドが前記フィルタユニットに接続される、
ことを特徴とする請求項
4~
7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記充電インターフェースは、複数のピンと、前記複数のピンを載置する絶縁部材とをさらに含み、前記金属シェルは前記絶縁部材の外側に取り付けられ、前記金属シェルは前記絶縁部材によって前記複数のピンから分離され、前記複数のピンは、前記回路基板に電気的に接続された接地ピンを含み、及び/又は、
前記アンテナユニットは、前記ハウジングの少なくとも一部によって形成される第1の部分を含む、
ことを特徴とする
請求項1~8のいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器技術の分野に関し、特に電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
フルスクリーンの発展に伴い、携帯電話などの電子機器の底部のクリアランスエリアは次第に減少し、アンテナユニットの放射効率が低下する。このため、アンテナユニットのクリアランスエリアを、フルスクリーンに影響を与えずに拡大する必要がある。現在、充電インターフェースの金属シェルは、回路基板の接地金属に接続されて、充電インターフェースに近接して設置されたアンテナユニットのクリアランスエリアに影響を与え、アンテナユニットのアンテナ性能の向上に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、改良された電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様では、電子機器を提供し、前記電子機器は、
外部インターフェースが設置されたハウジングと、
前記ハウジング内に設置され、接地金属を含む回路基板と、
前記接地金属と離間して設置された複数の接地パッドが設置されている金属シェルを含み、前記ハウジング内に設置され、前記外部インターフェースと連通する充電インターフェースと、
前記充電インターフェースに結合されるアンテナユニットと、を含む。
【0005】
選択的に、前記回路基板は、前記接地金属に隣接するブランク領域を含み、前記充電インターフェースは前記ブランク領域に固定される。
【0006】
選択的に、前記回路基板の板面方向に沿って、前記接地パッドと前記接地金属との間に隙間が存在する。
【0007】
選択的に、前記ブランク領域は、前記接地パッドに固定的に接続される非金属基板を含む。
【0008】
選択的に、前記回路基板は、一端が1つの前記接地パッドに接続され、他端が接地されるフィルタユニットをさらに含む。
【0009】
選択的に、前記フィルタユニットは、インダクタとコンデンサとを含み、前記インダクタは一端が前記接地パッドに接続され、他端が前記コンデンサに接続され、前記コンデンサは接地される。
【0010】
選択的に、前記回路基板は、一端が前記フィルタユニットと前記接地パッドとの間に接続され、他端が接地される帯電防止ユニットをさらに含む。
【0011】
選択的に、前記帯電防止ユニットは、双方向過渡ダイオードを含む。
【0012】
選択的に、前記金属シェルの前記外部インターフェースから離れた角部に前記接地パッドが設置され、前記外部インターフェースから離れているとともに、前記金属シェルの角部に位置する1つの前記接地パッドが前記フィルタユニットに接続される。
【0013】
選択的に、前記充電インターフェースは、複数のピンと、前記複数のピンを載置する絶縁部材とをさらに含み、前記金属シェルは前記絶縁部材の外側に取り付けられ、前記金属シェルは前記絶縁部材によって前記複数のピンから分離され、前記複数のピンは、前記回路基板に電気的に接続された接地ピンを含み、及び/又は、
前記アンテナユニットは、前記ハウジングの少なくとも一部によって形成される第1の部分を含む。
【発明の効果】
【0014】
本開示の実施例にて提供される技術案は、少なくとも以下の有利な効果を有する。
【0015】
金属シェルの接地パッドが接地金属に接続される場合と比較して、充電インターフェースの金属シェルの接地パッドを回路基板の接地金属と離間して設置することにより、金属シェルの接地パッドが接地しなくても、充電インターフェースによって占有されるアンテナユニットのクリアランスエリアを増加することと同じ効果であり、また、充電インターフェースがアンテナユニットに結合されるので、充電インターフェースの金属シェルがアンテナ放射本体として機能することができ、アンテナユニットのアンテナ性能の向上に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の例示的な一実施例による電子機器の立体構造を示す概略図である。
【
図2】本開示の例示的な一実施例による電子機器の部分構造を示す概略図である。
【
図3】本開示の例示的な一実施例による充電インターフェースの構造を示す概略図である。
【
図4】本開示の例示的な一実施例による充電インターフェースと回路基板との間の相対的な位置を示す概略図である。
【
図5】本開示の例示的な一実施例による電子機器の部分回路図である。
【
図6】本開示の例示的な一実施例による回路基板の分布を示す概略図である。
【
図7】本開示の例示的な一実施例によるアンテナユニットの周波数と放射効率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、添付図面にその例示を示す。以下の説明が添付図面に関わる場合、特に明記しない限り、異なる添付図面における同じ数字は、同じ又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に説明された実施例は、本開示と一致する全ての実施例を表すものではない。逆に、添付の特許請求の範囲に説明されている、本開示の一部の態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0018】
本開示に使用されている用語は、特定の実施例を説明することを目的とし、本開示に対する制限を意図するものではない。別途に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は、本開示が属する分野の当業者によって理解される一般的な意味を有するものである。本開示の明細書及び特許請求の範囲に使用される「第1」、「第2」及び類似の言葉は、如何なる順序、数量又は重要性を表すものではなく、ただ異なる構成部分を区分するために使用される。同様に、「1つ」又は「一」などの類似の言葉も数量的な限定を意味するものではなく、少なくとも1つ存在することを表す。特に明記しない限り、「含む」又は「備える」などの類似の言葉は、「含む」又は「備える」の前に現れた部品又は物件が、「含む」又は「備える」の後に列挙された部品又は物件及びその同等物を包含することを意味し、他の部品又は物件を除外しない。「接続する」又は「互いに接続する」などの類似の言葉は、物理的な接続又は機械的な接続に限定されず、電気的な接続を含んでもよく、直接的であってもよいし、間接的であってもよい。
【0019】
本開示の明細書及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、文脈上で他の意味を明確に示していない限り、複数形を含むことを意図する。また、本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、1つ又は複数の関連するリストされたアイテムのいずれか、又は全ての可能な組合せを含むことを意味する。
【0020】
一部の実施例において、電子機器は、ミドルフレーム、充電インターフェース、回路基板及びアンテナユニットを含む。充電インターフェースは、金属シェル、複数のピン及び複数のピンを載置するプラスチックボディを含む。金属シェルはプラスチックボディ及び複数のピンの外側に取り付けられ、プラスチックボディは金属シェルと複数のピンとを分離している。金属シェルには複数の接地パッドが設置され、複数の接地パッドは回路基板の接地金属に接続され、複数のピンは回路基板に電気的に接続される。ミドルフレームには、充電インターフェースと連通する外部インターフェースが設置されている。アンテナユニットはミドルフレームに設置されてもよく、且つ、アンテナユニットは充電インターフェースに近接する。金属シェルの接地パッドは回路基板の接地金属に接続されているので、金属シェルが接地金属であることに相当し、充電インターフェースが位置している領域がクリアランスエリアではなく、アンテナユニットのクリアランスエリアが小さくなり、アンテナユニットの放射効率に不利である。
【0021】
上記の課題を解決するために、本開示の実施例は、電子機器を提供し、以下、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
本開示の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットコンピュータ、iPad(登録商標)、デジタル放送端末、メッセージング機器、ゲーム機、医療機器、フィットネス機器、パーソナル・デジタル・アシスタント、スマートウェアラブルデバイス、スマートTV、スイープロボット及びスマートスピーカーなどを含むが、これらに限定されない。
【0023】
図1は、本開示の例示的な一実施例による電子機器の立体構造を示す概略図である。
図2は、本開示の例示的な一実施例による電子機器の部分構造を示す概略図である。
図1及び
図2を参照すると、電子機器は、ハウジング110、回路基板120、充電インターフェース130及びアンテナユニット140を含む。
【0024】
ハウジング110には外部インターフェース113が設置されている。例示的に、ハウジング110は第1フレーム111と、第1フレーム111に対向する第2フレーム112とを含み、外部インターフェース113は第1フレーム111に設置される。第1フレーム111及び第2フレーム112は、ハウジング110のフレームの対向している2つの部分であり、その構造は具体的に限定されない。例示的に、ハウジング110は、長方形構造、正方形構造、又は他の規則的及び不規則的な構造を有する。例示的に、ハウジング110はミドルフレームを含み、ミドルフレームは第1フレーム111と、第1フレーム111に対向する第2フレーム112とを含む。
【0025】
回路基板120はハウジング110内に設置され、回路基板120は接地金属121を含む。回路基板120は、機能モジュールに電力を供給するように、電子機器の各機能モジュールに接続されてもよい。例示的に、回路基板120は、アンテナユニット140に接続されてアンテナユニット140の作動を制御する無線周波数回路基板を含む。
【0026】
充電インターフェース130は、ハウジング110内に設置されるとともに、外部インターフェース113と連通し、充電インターフェース130は金属シェル131を含み、金属シェル131は複数の接地パッド132を含み、接地パッド132は接地金属121と離間して設置される。アンテナユニット140は充電インターフェース130に結合される。アンテナユニット140は充電インターフェース130に近接して設置され、つまり、アンテナユニット140は、第2フレーム112に対して充電インターフェース130に近接して設置されているので、アンテナユニット140と充電インターフェース130とが結合関係を形成する。
【0027】
例示的に、第1フレーム111は、電子機器の底部のフレームであり、第2フレーム112は電子機器の頂部のフレームであり、「底部」及び「頂部」は、ユーザが電子機器を使用する際の方向を基準とする。この場合、充電インターフェース130は電子機器の底部に設置され、アンテナユニット140は電子機器の底部に設置される。例示的に、ハウジング110が金属材料である場合、アンテナユニット140は第1の部分141を含み、第1の部分141はハウジング110の少なくとも一部から形成され、例えば、第1の部分141は第1フレーム111の少なくとも一部から形成される。こうすると、アンテナユニット140の占有スペースを減らすことにさらに有利であり、電子機器のフルスクリーン化の実現に有利である。アンテナユニット140は、第2の部分142をさらに含んでもよく、第2の部分142は充電インターフェース130に近接して設置され、かつ、第2の部分142は少なくとも一部が第1フレーム111に平行であってもよい。
【0028】
上記に基づいて、金属シェル131の接地パッド132が接地金属121に接続される場合と比較して、充電インターフェース130の金属シェル131の接地パッド132が回路基板120の接地金属121と離間して設置されることにより、金属シェル131が接地しないため、アンテナユニット140のクリアランスエリアを占有せず、関連技術における充電インターフェース130に占有されるアンテナユニット140のクリアランスエリアを増加した効果に相当し、また、充電インターフェース130はアンテナユニット140に結合されるため、充電インターフェース130の金属シェル131がアンテナユニット140のアンテナ放射本体として機能することができ、アンテナユニット140のアンテナ性能を向上させるのに有利である。
【0029】
一部の実施例において、引き続き
図2を参照すると、回路基板120は、接地金属121に隣接するブランク領域122を含み、充電インターフェース130はブランク領域122に固定される。例示的に、ブランク領域122は、回路基板120に穴を開けることにより形成されてもよい。例示的に、ブランク領域122は、非金属材料で形成されてもよく、例えば、ブランク領域122は、接地パッド132に固定的に接続される非金属基板を含む。非金属基板は、回路基板120から金属材料を除去した後の基板ベースであってもよい。例示的に、非金属基板の材料は、PBT(Polybutylene Terephthalate、ポリブチレンテレフタレート)であってもよい。非金属基板を介して充電インターフェース130を支持し、非金属基板は接地パッド132に固定的に接続されて、充電インターフェース130を安定的に固定する。
【0030】
一部の実施例において、引き続き
図2を参照すると、回路基板120の板面方向に沿って、接地パッド132と接地金属121との間に隙間が存在する。こうすると、接地パッド132と接地金属121とを離間して設置することが確保され、充電インターフェース130の金属シェル131がアンテナユニット140のクリアランスエリアを占有せず、アンテナユニット140の放射効率を向上させるのに有利である。
【0031】
図3は、本開示の例示的な一実施例による充電インターフェース130の構造を示す概略図であり、
図4は、本開示の例示的な一実施例による充電インターフェース130と回路基板120との相対的な位置を示す概略図である。一部の実施例において、
図3及び
図4を参照すると、充電インターフェース130は、複数のピン133と、複数のピン133を載置する絶縁部材134とをさらに含み、金属シェル131は絶縁部材134の外側に取り付けられ、金属シェル131は絶縁部材134を介して複数のピン133から分離され、複数のピン133は回路基板120に電気的に接続される接地ピン135を含む。複数のピン133は絶縁部材134を介して金属シェル131から分離され、かつ、接地ピン135を介して回路基板120に接続されることにより、金属シェル131が複数のピン133の伝送作動に影響を与えない。
【0032】
例示的に、充電インターフェース130は、Mini USBインターフェース、Micro USBインターフェース、Dockインターフェース、Lightning(登録商標)インターフェース、又はType-Cインターフェースを含む。例示的に、絶縁部材134は、プラスチック部材であり、プラスチック部材は複数のピン133の中間部を包む。
【0033】
図5は、本開示の例示的な一実施例による電子機器の部分回路図である。
図5を参照すると、複数のピン133は、ピンVBUS1、ピンVBUS2、ピンCC1、ピンCC2、ピンDp1、ピンDp2、ピンDn1、ピンDn2、ピンSBU1、ピンSBU2、ピンGND1及びピンGND5を含む。ピンGND1及びピンGND5は、接地ピン135である。ピンVBUS1及びピンVBUS2は、電源端子USB_VBUS_CONNに接続され、電源端子USB_VBUS_CONNとピンVBUS1との間には、フィルタリング作用を果たすように、並列のコンデンサと過渡ダイオードとが接続されている。
【0034】
図6は、本開示の例示的な一実施例による回路基板120の分布を示す概略図である。
図6を参照すると、ピンGND1は
図6の第1位置101に接続され、ピンGND5は
図6の第2位置102に接続され、他のピン133は
図6の第3位置103に接続される。
【0035】
引き続き
図5及び
図6を参照すると、金属シェル131は、6つの接地パッド132を含み、それぞれ接地パッドGND2、接地パッドGND3、接地パッドGND4、接地パッドGND6、接地パッドGND7及び接地パッドGND8である。接地パッドGND2、接地パッドGND3、接地パッドGND4、接地パッドGND6、接地パッドGND7及び接地パッドGND8は、いずれも接地金属121に接続されていない。接地パッドGND2は、
図6の第4位置104に接続され、接地パッドGND3は
図6の第5位置105に接続され、接地パッドGND4は
図6の第6位置106に接続され、接地パッドGND6は
図6の第7位置107に接続され、接地パッドGND7は
図6の第8位置108に接続され、接地パッドGND8は
図6の第9位置109に接続される。第4位置104、第5位置105、第6位置106、第7位置107、第8位置108及び第9位置109は、いずれも非金属材料であり、第1位置101、第2位置102及び第3位置103はいずれも金属材料である。
【0036】
上記に言及されたように、充電インターフェース130の金属シェル131はアンテナユニット140と結合するアンテナ放射本体として直接機能することができ、充電インターフェース130でデータ又は電流を伝送する際に、必然的にクラッタが発生してアンテナユニット140の放射性能に影響を与える。当該課題を解決するために、一部の実施例において、
図4及び
図5を参照すると、回路基板120は、フィルタユニット123をさらに含み、フィルタユニット123は、一端が1つの接地パッド132に接続され、他端が接地される。例示的に、
図5において、フィルタユニット123は接地パッドGND3に接続される。フィルタユニット123によって充電インターフェース130に発生されるクラッタをフィルタリングして、アンテナユニット140の作動に影響を与えることを回避することにより、アンテナユニット140のアンテナ性能を向上させる。例示的に、フィルタユニット123は、インダクタL1及びコンデンサC1を含み、インダクタL1は、一端が接地パッド132に接続され、他端がコンデンサC1に接続され、コンデンサC1は接地される。こうすると、インダクタL1とコンデンサC1とが協働してLCフィルタ回路を形成し、インダクタL1とコンデンサC1との協働によりフィルタリング作用を果たして、クラッタによってアンテナユニット140のアンテナ性能が干渉されることを回避する。
【0037】
金属シェル131は接地されていないため、静電気による干渉が生じやすく、アンテナユニット140のアンテナ性能に影響を与える。一部の実施例において、
図4及び
図5を参照すると、回路基板120は、帯電防止ユニット124をさらに含み、帯電防止ユニット124は、一端がフィルタユニット123と接地パッド132との間に接続され、他端が接地される。帯電防止ユニット124で帯電防止作用を果たして、静電気がアンテナユニット140のアンテナ性能に干渉するのを回避することができる。また、帯電防止ユニット124及びフィルタユニット123は1つの接地パッド132に接続され、すべての接地パッド132が非接地状態であることを確保するのに有利である。なお、本開示の実施例では、フィルタユニット123及び帯電防止ユニット124のインピーダンスが大きいため、高周波信号である場合には開回路状態であるとみなすことができ、こうすると、フィルタユニット123及び帯電防止ユニット124に接続されている接地パッド132は接地されていないとみなすことができる。
【0038】
例示的に、帯電防止ユニット124は、双方向過渡ダイオードを含む。双方向過渡ダイオードにより、瞬間的な高出力パルスを正と負の両方向で吸収して、電圧を設定されたレベルにクランプすることができるので、充電インターフェース130が最大許容パルスを通過させることにより、充電インターフェース130を効果的に保護し、それにより発生された静電気がアンテナユニット140のアンテナ性能に干渉することを回避する。
【0039】
一部の実施例において、
図2及び
図4を共に参照すると、金属シェル131の外部インターフェース113から離れた角部には接地パッド132が設置され、外部インターフェース113から離れているとともに金属シェル131の角部に位置する1つの接地パッド132はフィルタユニット123に接続される。例示的に、外部インターフェース113から離れているとともに金属シェル131の角部に位置する1つの接地パッド132は接地パッドGND3であり、接地パッドGND3はフィルタユニット123及び帯電防止ユニット124に接続される。こうすると、回路基板120にフィルタユニット123及び帯電防止ユニット124を設置しやすくなる。
【0040】
図7は、本開示の例示的な一実施例によるアンテナユニット140の周波数と放射効率との間の関係を示すグラフである。ここで、曲線番号1は、関連技術における金属シェルの接地パッドが回路基板の接地金属と接続されているときの対応する関係の曲線を表す。曲線番号2は、金属シェル131の接地パッド132が回路基板120の接地金属121と離間して設置され、一つの接地パッド132が帯電防止ユニット124及びフィルタユニット123に接続されているときの対応する関係の曲線を表す。
図7から分かるように、周波数が約0.7GHz~2.3GHzである場合、本開示にて提供される電子機器のアンテナユニット140の放射効率は、関連技術における電子機器のアンテナユニットの放射効率より高い。これから分かるように、本開示の実施例にて提供される電子機器の低周波数帯域におけるアンテナ性能は、関連技術にて提供される電子機器のアンテナ性能より優れる。
【0041】
要約すると、本開示の実施例にて提供される電子機器は、金属シェル131の接地パッド132が接地金属121に接続される場合と比較して、充電インターフェース130の金属シェル131の接地パッド132が回路基板120の接地金属121と離間して設置されることにより、金属シェル131が接地されないため、アンテナユニット140のクリアランスエリアを占有せず、関連技術における充電インターフェース130に占有されるクリアランスエリアを増加した効果に相当し、また、充電インターフェース130の金属シェル131は、アンテナユニット140に結合されてアンテナ放射本体として機能することができ、アンテナユニット140のアンテナ性能を向上させるのに有利である。一つの接地パッド132がフィルタユニット123及び帯電防止ユニット124に接続されることにより、フィルタユニット123が干渉クラッタをフィルタリングし、帯電防止ユニット124が静電気を除去して、アンテナユニット140のアンテナ性能を保証する。
【0042】
本開示の上記の各実施例は、矛盾しない限り、互いに補完することができる。
【0043】
以上は、本開示の好適な実施例にすぎず、本開示を制限するものではなく、本開示の精神及び原則を逸脱せずに行われたいずれの修正、等価置換、改良などは、いずれも本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【0044】
(付記)
(付記1)
外部インターフェースが設置されたハウジングと、
前記ハウジング内に設置され、接地金属を含む回路基板と、
前記接地金属と離間して設置された複数の接地パッドが設置されている金属シェルを含み、前記ハウジング内に設置され、前記外部インターフェースと連通する充電インターフェースと、
前記充電インターフェースに結合されるアンテナユニットと、を含む、
ことを特徴とする電子機器。
【0045】
(付記2)
前記回路基板は、前記接地金属に隣接するブランク領域を含み、前記充電インターフェースは前記ブランク領域に固定される、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0046】
(付記3)
前記回路基板の板面方向に沿って、前記接地パッドと前記接地金属との間に隙間が存在する、
ことを特徴とする付記2に記載の電子機器。
【0047】
(付記4)
前記ブランク領域は、前記接地パッドに固定的に接続される非金属基板を含む、
ことを特徴とする付記2に記載の電子機器。
【0048】
(付記5)
前記回路基板は、一端が一つの前記接地パッドに接続され、他端が接地されるフィルタユニットをさらに含む、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0049】
(付記6)
前記フィルタユニットは、インダクタとコンデンサとを含み、前記インダクタは、一端が前記接地パッドに接続され、他端が前記コンデンサに接続され、前記コンデンサは接地される、
ことを特徴とする付記5に記載の電子機器。
【0050】
(付記7)
前記回路基板は、一端が前記フィルタユニットと前記接地パッドとの間に接続され、他端が接地される帯電防止ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする付記5に記載の電子機器。
【0051】
(付記8)
前記帯電防止ユニットは、双方向過渡ダイオードを含む、
ことを特徴とする付記7に記載の電子機器。
【0052】
(付記9)
前記金属シェルの前記外部インターフェースから離れた角部に前記接地パッドが設置され、前記外部インターフェースから離れているとともに、前記金属シェルの角部に位置する1つの前記接地パッドが前記フィルタユニットに接続される、
ことを特徴とする付記5~8のいずれか一つに記載の電子機器。
【0053】
(付記10)
前記充電インターフェースは、複数のピンと、前記複数のピンを載置する絶縁部材とをさらに含み、前記金属シェルは前記絶縁部材の外側に取り付けられ、前記金属シェルは前記絶縁部材によって前記複数のピンから分離され、前記複数のピンは、前記回路基板に電気的に接続された接地ピンを含み、及び/又は、
前記アンテナユニットは、前記ハウジングの少なくとも一部によって形成される第1の部分を含む、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。