(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】調整可能な容器
(51)【国際特許分類】
B01D 24/42 20060101AFI20230703BHJP
B01D 29/92 20060101ALI20230703BHJP
C02F 1/00 20230101ALI20230703BHJP
【FI】
B01D29/42 510
C02F1/00 L
(21)【出願番号】P 2021524325
(86)(22)【出願日】2018-10-31
(86)【国際出願番号】 US2018058429
(87)【国際公開番号】W WO2020091759
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】521190129
【氏名又は名称】プロセス・ウェイストウォーター・テクノロジーズ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Process Wastewater Technologies, LLC
【住所又は居所原語表記】9004 Yellow Brick Road, Suite D, Rosedale, Maryland 21237 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハント,エドウィン・アール.
【審査官】駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第02644393(US,A)
【文献】米国特許第04651637(US,A)
【文献】米国特許第01971546(US,A)
【文献】特開昭55-159784(JP,A)
【文献】特開2004-160321(JP,A)
【文献】特開2019-042658(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D23/00-35/04
B01D35/08-37/08
C02F 1/00
B30B 9/00- 9/32
A23N 1/00-17/02
C02F11/00-11/20
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾過組立体の下流で排水を収集するための排水収集器において、
前記排水収集器は、
底壁と側壁とを有する共通の容器を備え、共通の前記容器は、濾液開口を有する濾液受容部分と、プレセート開口を有するプレセート受容部分と
を有し、
前記プレセート受容部分の上方に調整可能に位置付けられた方向転換障壁
を備え、
前記方向転換障壁は、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記プレセート受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせるよう構成され
、
前記方向転換障壁は、フランジを有する方向転換板であり、閉位置にあるとき、前記フランジは、前記共通の容器の前記側壁の上に載り、前記プレセート開口を完全に閉じる、
排水収集器。
【請求項2】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記プレセート受容部分は、前記プレセート開口の下流にあるプレセート出口を含む、
排水収集器。
【請求項3】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記方向転換障壁は、前記プレセート開口に対して移動可能である、
排水収集器。
【請求項4】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記方向転換障壁は、前記濾液開口の上方に調整可能に位置付けられ、これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記濾液受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせる、
排水収集器。
【請求項5】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記プレセート開口は、前記濾液開口の上方に位置付けられている、
排水収集器。
【請求項6】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記方向転換障壁は、前記容器に操作可能に接続され、前記容器の入口と前記プレセート受容部分との間の流路のなかに位置付けられている、
排水収集器。
【請求項7】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記プレセート受容部分は、前記濾液受容部分の上方に位置付けられている、
排水収集器。
【請求項8】
請求項1に記載の前記排水収集器において、
前記方向転換障壁は、ヒンジまたはトラックのうちの少なくとも一つによって前記容器に接続された板である、
排水収集器。
【請求項9】
請求項1記載の前記排水収集器において、
前記方向転換障壁は、一連の移動可能なトレイ部分を含む、
排水収集器。
【請求項10】
濾過システムにおいて、
排水入口と、前記排水入口の下流にある固体出口と、前記排水入口の下流にある排水出口とを有する濾過組立体を備え、
前記排水出口の下流にある
請求項1記載の排水収集器を備え
る、
システム。
【請求項11】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記排水収集器は、複数の方向転換障壁を含み、
前記方向転換障壁のそれぞれは、前記排水出口の対応する部分に近接している、
システム。
【請求項12】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記方向転換障壁は、前記プレセート開口に対して移動可能である、
システム。
【請求項13】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記方向転換障壁は、濾液開口の上方に調整可能に位置付けられ、これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記濾液受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせる、
システム。
【請求項14】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記プレセート開口は、前記濾液開口の上方に位置付けられている、
システム。
【請求項15】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記プレセート受容部分は、前記排水入口よりも前記固体出口のほうに近接して位置付けられている、
システム。
【請求項16】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記濾液受容部分は、前記固体出口よりも前記排水入口のほうに近接して位置付けられている、
システム。
【請求項17】
請求項10記載の前記システムにおいて、
前記方向転換障壁は、前記容器に操作可能に接続され、前記排水出口と前記プレセート受容部分との間の流路のなかに位置付けられている、
システム。
【請求項18】
濾過組立体の下流にある排水収集器を改造するための方法において、
方向転換障壁を提供し、
排水収集器のなかに前記方向転換障壁を位置付け、前記排水収集器は、
底壁と側壁とを有する共通の容器を含み、共通の前記容器は、濾液開口とプレセート開口とを含み、
前記方向転換障壁を前記排水収集器に接続し、これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記プレセート
開口に向かわせ、あるいは、そこから離れさせ
、前記方向転換障壁は、フランジを有する方向転換板であり、閉位置にあるとき、前記フランジは、前記共通の容器の前記側壁の上に載り、前記プレセート開口を完全に閉じる、
方法。
【請求項19】
請求項18記載の前記方法において、更に、
プレセート受容部分を前記排水収集器に取り付け、前記プレセート受容部分は、前記プレセート開口を画定する、
方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法において、
前記プレセート受容部分は、プレセート排水枡である、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.技術分野
[0001] 本開示は、濾過システムに関する。もっと詳細に言うと、濾液を受容するための容器を有するスラッジ濾過システムである。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の背景
[0002] 概して、廃水のための濾過システムは、固体と液体とを互いから分離するよう作用する。これは、更なる処理のために前記固体と液体との両方を調製するためである。
濾過装置は、一般に、機械的なあるいは機械的/電気的な濾過システムを含む。これは、フィルタを通して流入液を駆動し、これにより、前記固体と液体とを互いから分離する。
これらの機械的なあるいは機械的/電気的な濾過システムは、以下を含むが、これに限定されない。すなわち、スクリュープレス、遠心分離機、リングプレス、フィルタプレス、板及びフレームプレス、回転プレスなどである。
これらの濾過システムのうちのいくつかの例は、米国特許第5,380,436号、第7,191,700号、第9,387,641号に記載されている。これらは、このなかに参照によりその全体として組み込まれる。
従来の濾過システムにおいて、前記濾過システムから出る前記濾液は、先へ送られて、次のプロセスに進む。
これは、望まれたほど清浄ではない濾液を含む場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] 従来の濾過システムは、それらの意図された目的のために満足できるものと考えられてきた。
しかしながら、もっと清浄な濾液を提供するもっと効率的な濾過システムに対する継続的な需要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
[0005] 本開示の詳細な説明の章において、以下にもっと詳細に論じるとおり、本開示は、排水収集器を対象とする。例えば、排水を収集するための濾過システムにおけるものである。
前記排水収集器は、濾液開口を有する濾液受容部分と、プレセート開口を有するプレセート受容部分とを含む。
前記排水収集器は、方向転換障壁を含む。これは、プレセート受容部分の上方に調整可能に位置付けられている。
前記方向転換障壁は、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、プレセート受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れるようにするよう構成されている。
【0005】
[0006] 前記プレセート受容部分は、プレセート出口を含んでもよい。これは、前記プレセート開口の下流にある。
前記方向転換障壁は、前記プレセート開口に対して移動可能であってもよい。
前記方向転換障壁は、前記濾液開口の上方に位置付けられてもよい。これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記濾液受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせる。
前記濾液受容部分と前記プレセート受容部分とは、共通の容器のなかに画定されてもよい。
前記方向転換障壁は、前記容器の入口と前記プレセート受容部分との間の流路のなかに位置付けてもよいし、前記容器の入口と前記濾液受容部分との間の流路のなかに位置付けてもよい。
前記方向転換障壁は、ヒンジやトラックによって前記容器に接続された板であってもよい。
前記方向転換障壁は、一連の移動可能なトレイ部分を含んでもよい。
前記プレセート受容部分は、前記濾液受容部分の上方に位置付けられてもよい。
前記プレセート開口は、前記濾液開口の上方に位置付けられてもよい。
【0006】
[0007] 本開示の別の態様によれば、濾過システムは、濾過組立体を含む。これは、排水入口と、前記排水入口の下流にある固体出口と、前記排水入口の下流にある排水出口とを有する。
前記システムは、排水収集器を含む。これは、前記排水出口の下流にある。
前記排水収集器は、濾液開口を有する濾液受容部分と、プレセート開口を有するプレセート受容部分と、前記排水収集器に操作可能に接続された方向転換障壁とを含む。
前記方向転換障壁は、プレセート受容部分の上方に調整可能に位置付けられている。
前記方向転換障壁は、流路を調整可能に方向付けて、前記プレセート受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせるよう構成されている。
【0007】
[0008] 前記プレセート受容部分と、前記濾液受容部分と、前記方向転換障壁とは、上述したものと同様であってもよい。
前記排水収集器は、複数の方向転換障壁を含んでもよい。
前記方向転換障壁のそれぞれは、前記排水出口の対応する部分に近接していてもよい。
前記濾過組立体は、スクリュープレスか、フィルタプレスか、ベルトプレスかのうちの少なくとも一つであってもよい。
いくつかの実施形態によれば、前記プレセート受容部分は、前記排水入口よりも前記固体出口のほうに近接して位置付けられている。
前記濾液受容部分は、前記固体出口よりも前記排水入口のほうに近接して位置付けられてもよい。
また、いくつかの実施形態において、以下のことも企図されている。すなわち、前記濾液受容部分を、前記プレセート液受容部分よりも、前記排水入口の近くに位置付ける。
前記濾液受容部分と前記プレセート受容部分とは、共通の容器のなかに画定されてもよい。
前記方向転換障壁は、前記容器に操作可能に接続され、前記排水出口と前記プレセート受容部分との間の流路のなかに位置付けられてもよい。
【0008】
[0009] 本開示の別の態様によれば、濾過組立体の下流にある排水収集器を改造するための方法は、以下を含む。すなわち、方向転換障壁を提供する。そして、前記方向転換板を排水収集器のなかに位置付ける。
前記排水収集器は、濾液開口と、プレセート開口とを含んでもよい。
前記方法は、以下を含む。すなわち、前記方向転換障壁を前記排水収集器に接続し、これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記プレセート受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせる。
前記方法は、以下を含む。すなわち、プレセート受容部分を前記排水収集器に取り付ける。
前記プレセート受容部分は、前記プレセート開口を画定してもよい。
前記プレセート受容部分は、プレセート排水枡であってもよい。
【0009】
[0010] 本開示の前記システム及び前記方法のこのような特徴は、図面と併せて以下の好ましい実施形態の詳細な説明から、もっと容易に当業者に明らかになるであろう。
【0010】
図面の簡単な説明
[0011] 本開示が関係する当業者が、本開示の前記システム及び方法をどのように使用するかを、過度の実験をすることなく、もっと容易に理解するよう、その特定の実施形態を、図面を参照して以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示にしたがって構築された濾過システムの実施形態の側面図の概略図である。スクリュープレス濾過組立体の下流にある排水収集器のなかにある方向転換板を示す。
【
図2】
図2は、
図1の前記濾過システムの側面図の概略図である。閉位置前記方向転換板を示す。
【
図3】
図3は、
図1の排水収集器の上側からの斜視図の概略図である。前記方向転換板と前記排水収集器の上のトラックとの間の接続を示す。これは、前記排水収集器の前記プレセート受容部分の開口に近接して位置付けられている。
【
図4】
図4は、本開示にしたがって構築された濾過システムの別の実施形態の側面図の概略図である。スクリュープレス濾過組立体の下流にある排水収集器のなかにあるヒンジ付き方向転換板を示す。
【
図5】
図5は、本開示にしたがって構築された濾過システムの別の実施形態の側面図の概略図である。ベルトプレス濾過組立体の下流にある排水収集器のなかにある一連の方向転換板を示す。
【
図6】
図6は、
図5の前記濾過システムの側面図の概略図である。後退位置にある一連の前記方向転換板を示す。
【
図7】
図7は、
図5の前記濾過システムの斜視図の概略図である。前記方向転換板が前記ベルトプレス濾過組立体の前記フレームにどのように接続されているかを示す。
【
図8】
図8は、本開示にしたがって構築された濾過システムの別の実施形態の側面図の概略図である。ベルトプレス濾過組立体の下流にある排水収集器のなかにあるヒンジ付き方向転換板を示す。
【
図9】
図9は、本開示にしたがって構築された濾過システムの別の実施形態の側面図の概略図である。垂直ベルトプレス濾過組立体の様々な出口の下流にある排水収集器のなかにある複数の方向転換板を示す。
【
図10】
図10は、
図9の前記濾過システムの斜視図の概略図である。垂直ベルトプレス濾過組立体の様々な出口の下流にある排水収集器のなかにある複数の方向転換板を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0022] 本開示のこのような態様は、図面と併せて以下の本発明の詳細な説明から、もっと容易に当業者に明らかになるであろう。
【0013】
詳細な説明
[0023] ここで、図面を参照する。同様の参照番号は、本主題開示の同様の構造的特徴又は態様を識別する。
限定ではなく、説明及び例示の目的のため、本開示にしたがって構築された調整可能な排水収集器を有する濾過システムの例示的な実施形態の部分図を、
図1に示し、概して参照記号100によって指定する。
本開示にしたがう濾過システムの他の実施形態(又はその態様)を、
図2~10で提供する。これは、のちに記述するとおりである。
ここで記載した前記システム及び方法を使用して、濾過システムにおける濾液捕捉を改善できる。その結果、もっと清浄な濾液出力が得られる。
周知の構成要素(濾過組立体それ自体など)、材料又は方法は、必ずしも詳細に記述しない。これは、本開示を曖昧にすることを避けるためである。
ここで開示した任意の特定の構造的及び機能的な詳細は、限定として解釈されるべきではない。単に、特許請求の範囲の基礎として、そして、本発明を様々に採用することを当業者に教示するための代表的な基礎として、解釈されるべきである。
【0014】
[0024]
図1に示すとおり、濾過システム100は、調整可能な排水収集器101を含む。これは、スクリュープレス濾過組立体103の下流にある。
濾過組立体103は、排水入口117と、排水入口117の下流にある固体出口119と、排水入口117の下流にある濾液出口120とを含む。
当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、スクリュープレス濾過組立体の前記濾液出口120が、前記スクリュープレス組立体103の長さに沿って走っている。これは、下向き矢印によって概略的に指示されている。これは、濾液出口120を出る濾液流体を概略的に指示することを意図している。
前記排水収集器101は、濾液出口120の下方に位置付けられている。これは、共通の容器105を含む。これは、前記濾液出口120から出る濾液を受容するよう構成されている。
濾液出口120から延びる下向き矢印の頻度は、濾液出口120から出る流体の体積を概略的に指示することを意図している。
濾過の早い段階のほう(例えば入口117に近いほう)が、濾液出口120を出る流体の体積が大きい。したがって、矢印が多く、前記流体を抽出するのに必要な圧力が低い。
濾過のもっと遅い段階では、残っている流体が少なく、濾過される前記排水から前記流体の残りの部分を抽出するために必要な圧力が高い。これは、高い圧力が必要とされることを意味する。したがって、矢印が少ない。
【0015】
[0025] ここで
図1~2を参照する。前記濾過組立体103を横切って前記圧力が増加するにつれて、固体が濾過組立体103のスクリーンを通り抜けて不注意に押し出される可能性が増加する。これは、固体出口119に近いほうの濾液出口120から出る排水のほうが、排水入口117に近いほうの濾液出口120から出る前記排水よりも、一般に固体粒子を多く含む(例えば、汚れている)ことを意味する。
そこで、もっと清浄な排水が濾過システム100を出られるようにするため、二つのサンプ(濾液受容サンプ/部分113及びプレセート受容サンプ/部分108)を使用する。
濾液受容部分113は、濾液開口112を有する。これは、この実施形態において、共通の容器105のための開口と同一である。
前記プレセート受容部分108は、プレセート開口114を有する。これは、以下でもっと詳細に説明さる。
プレセート受容部分108は、プレセート出口110を含む。これは、プレセート受容部分108の下流にあり、入口117と流体連通している。これにより、プレセート受容部分108に受容された前記濾液を再循環して、システム100を通り抜けて入口117を介して戻すことができるようになる。
また、以下のことも企図されている。すなわち、プレセート出口110を通り抜けて出る前記濾液をどこか他のところに貯蔵し、後で、システム100を通り抜けて再循環することができる。
【0016】
[0026]
図2~3に示すとおり、第一のサンプ(例えば、濾液受容部分113)は、前記固体出口119よりも前記排水入口117のほうに近接したもっと低い圧力段に位置付けられている。そこのなかに収集された前記排水は、前記システム100から出てもよい。
第二のサンプ(例えば、プレセート受容部分108)は、高圧段に近接して位置付けられ、前記排水入口117よりも前記固体出口119のほうに近接している。そのなかに収集された濾液は、一般に、入口117のほうに近い濾液よりも固体濃度が高く、例えば「汚れている」。
このため、前記プレセート受容部分108のなかに収集された前記濾液は、プレセート出口110から出て、望むなら、再循環して濾過組立体103を通り抜けて戻される。前記第一のサンプ(例えば、濾液受容部分113)を介して収集されたもっと清浄な濾液は、前記システム100から出て、次の段階へ向かう。
全体として、これにより、システム100から出力がもっと清浄になる。
【0017】
[0027]
図1~3に示すとおり、前記容器105は、方向転換障壁106(例えば、方向転換板106)を含む。これは、底壁122に操作可能に接続されている。
前記方向転換板106は、前記濾液出口120と前記プレセート受容部分108との間の流路130(一連の矢印によって概略的に描かれている)のうちの少なくとも一部分を調整可能に閉塞するよう構成されている。これは、プレセート受容部分108のなかへ入る出口120からの濾液の量を制御するためである。
前記方向転換板106は、再循環されるべき120からの濾液の望ましい量に応じて、プレセート開口114を覆ってトラック115の上で前後に摺動する。これは、
図2において両矢印によって概略的に指示されるとおりである。
前記プレセート開口114は、容器105の側壁123と底壁122の上の峰/頂上との間に画定される。
図1において、番号114の引き出し線は、この頂上を指している。
この頂上は、濾液部分出口116及び前記プレセート出口110よりも高く位置付けられている。
換言すると、前記プレセート受容部分108の前記開口114は、底壁122に平行な平面によって画定され、前記底壁122から側壁123(例えば、
図2において板106によって覆われた部分)まで延びている。
方向転換板106は、フランジ106aを含む。これは、閉位置にあるとき側壁123の上に載る。
【0018】
[0028]
図2に示すとおり、方向転換板106は、閉位置にある。
この位置は、システム100を通り抜ける排水を迅速に(例えば、上述した再循環をすることなく)処理することが望まれる場合に使用してもよい。
図2~3に示すとおり、方向転換板106は、前記トラック115によって容器105に接続されている。そして、ピン、送りねじ、ベルト、歯車など、手動あるいは自動化された機構によって固定されてもよい。これにより、トラックに沿って移動し、望ましい場所に一時的に固定する。
図1~3の前記実施形態において、方向転換板106は、ピン106bを介してトラック115に係合している。これは、フランジ106aから、板106の摺動方向を横切る方向に延びている。
方向転換板106は、プッシュロッド、チェーンなどを用いて手動で、前後に(
図2の両矢印によって指示される方向に)摺動してもよい。あるいは、別の自動的な機械的手段(例えば、ベルト、油圧システムなどのアクチュエータ装置)を用いて移動してもよい。
リアルタイム調整を、操作者の判断に基づいて行ってもよい。あるいは、フィルタシステムを駆動するモータ124からの測定値(例えば、トルク又は動力)に基づいてでもよい。あるいは、排水や濾液の特性(例えば、温度、透明度など)に基づいてでもよい。
【0019】
[0029] 引き続き、
図1~3を参照する。排水をもっと速く処理することが望まれる場合、前記方向転換板106が、開口114を閉塞する程度を増やし、あるいは、すべてを閉塞する。そして、再循環をもっと減らし、あるいは、なくす。
そのシナリオにおいて、出口120とプレセート受容部分108との間の流路130は、すべて又は部分的に遮断される。これにより、濾液のすべて又はほとんどが濾液部分出口116に方向付けられ、そこを介して外に出るようになる。
透明度のほうが重要である場合は、方向転換板106が、開口部114を閉塞する程度を減らし、あるいは、まったく閉塞しない。これにより、流路130のうちのいくつか又はすべてが、プレセート受容部分108に方向付けられ、プレセート出口110から出る前記濾液を再循環する。一方、もっと清浄な濾液が濾液部分出口116から出るようになる。
方向転換板106は、望ましい処理に応じて、開口114を完全に閉塞したり、部分的に閉塞したりし、あるいは、開口114を全体的に開いたままにするよう構成されている。
【0020】
[0030] ここで
図4を参照する。前記濾過システム100の別の実施形態は、ヒンジ付き方向転換板140の形態の方向転換障壁を含む。
方向転換板140がヒンジ109によって接続され、トラック115がないことを除き、前記濾過システム100の残りの部分は、
図1~3で上述したものと同じである。
図4のヒンジ付き方向転換板140は、同様に、プッシュ/プルロッド、チェーン、ベルト、油圧システムなどのアクチュエータ装置を含んでもよい。これにより、ヒンジ109を中心として方向転換板を回転させる。これは、両矢印によって概略的に指示されるとおりである。
図1~3の方向転換板106と同様、出口120からプレセート受容部分108までの流路130は、調整可能である。これにより、板140の回転位置に応じて、前記流路130の一部分のうちのすべて又はいくつかを、プレセート受容部分108へ向けて方向付け、あるいは、方向付けないようにできるようになる。
閉位置(例えば、方向転換板140が下方へ向けて回転され、そのフランジ140aが側壁123の上に載っている)において、出口120からの濾液流体は、プレセート受容部分108から離れるよう方向付けられる。
【0021】
[0031]
図5に示すとおり、濾過システム300別の実施形態を示す。
濾過システム300は、濾過組立体303と、調整可能な排水収集器301とを含む。
システム300において、濾過組立体303は、ベルトプレス濾過組立体303である。これは、排水入口317と、固体出口319と、それらの間にある濾液出口とを有する。これは、矢印320で概して指示されている。
前記ベルトプレス濾過組立体303の前記出口320は、前記プレスの底ベルト311aの長さに沿って、左手側にある入口317から右手側にある固体出口319まで走っている。
図5に示す前記ベルトプレス濾過組立体303において、側部(例えば、低圧側)における前記排水は、
図5における向きとしては、左手側にある。
多くの流体を前記排水から搾り出すにつれて、そして、前記排水が右手側に移動するにつれて、前記ベルトプレスの前記ローラ307が小さくなり、互いに近づいて、強い圧力が印加される。
調整可能な排水収集器301は、濾液開口312を有する濾液受容部分313と、プレセート開口314を有するプレセート受容部分308とを含む。
システム300において、プレセート受容部分308は、プレセート排水枡308である。
濾液受容部分313は、据付パッド又は排水枡313(例えば、コンクリート排水枡)である。
濾液受容部分313は、出口316を含む。
方向転換障壁306は、一連の方向転換板306a,306b,306cを含む。これらは、ベルトプレス濾過組立体303の下流にある。
板306a~306cは、互いに対して移動する一連の板である。
図5に示すとおり、板306a~306cは、濾過システム300のフレーム305に接続されている。
【0022】
[0032] 引き続き、
図5~7を参照する。システム100と同様、高圧側(例えば、
図5~7における向きとしては、右手側)にある濾液出口320から出る前記排水は、一般に、フィルタ組立体303の右手側にある濾液出口320から出る前記排水よりも、固体粒子を多く含む(例えば、汚れている)。
そこで、もっと清浄な排水がシステム300を出られるようにするため、プレセート受容部分/排水枡308を、前記濾過システム300の右端(例えば、上述したとおり、もっと高い圧力と一致する領域)に位置付けている。これにより、プレセート排水枡308によって受容される前記濾液が、濾液受容部分/パン313によって受容される濾液よりも「汚れている」ようになる。
方向転換板306a~306cは、上述したとおり、流路330の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、プレセート排水枡308に向かわせ、あるいは、そこから離れるよう構成されている。これは、濾液受容部分313やプレセート受容排水枡308に入る出口320からの濾液の量を制御するためである。
図5~7の前記実施形態において、前記流路330は、出口320から延びる下方へ向けて延びる矢印のすべてによって概略的に指示されている。
【0023】
[0033]
図5~6の矢印によって概略的に示すとおり、方向転換板306a~306cは、再循環されるべき出口320からの濾液の望ましい量に応じて、互いやプレセート排水枡308に対して、必要に応じて後退したり伸長したりできる。
図6の後退位置は、システム300を通り抜ける排水を迅速に(例えば、上述した再循環をすることなく)処理することが望まれる場合に使用してもよい。
当業者は、以下のことを容易に理解するだろう。すなわち、板306a~306cは、前記排水枡308に対してもっと更に後退してもよい(例えば、
図6における向きとしては、右手側に更に移動してもよい)。これにより、排水枡308からの流れを完全に遮断し、出口320からのすべての流体を、濾液受容部分313に方向付けるようになる。
一般に、前記排水をもっと速く処理することが望まれる場合は、前記方向転換板306a~306cを後退させて、出口320と開口312との間の流路330からプレセート排水枡308に方向転換される排水を少なくする(あるいは、なくす)。
もっと高い透明度が望まれる場合は、前記方向転換板306a~306cを伸長して、開口312のうちのもっと多くを遮断する。これにより、もっと多くの濾液をプレセート排水枡308に方向転換する/方向付ける。
プレセート出口310を出る前記濾液は、その後、再循環されて排水入口に戻る。あるいは、後で再循環するために貯蔵される。一方、もっと清浄な濾液は、排水枡313から手動で又は自動的に除去されてもよい。
図7に示すとおり、プレセート出口310は、排水枡の側に位置付けられている。
出口310は、それと流体連通したホースなどの導管を有してもよい。これにより、排水枡308からの流体を方向付けて、ベルトプレス濾過組立体303の排水入口317に戻す。
【0024】
[0034] 当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、ベルトプレス濾過組立体303よりも前に、入口ベルトを、入口317の上流、かつ、入口317にあるベルト311aの上方に位置付けてもよい。これにより、前記排水を排水入口317に供給する。
随意的なこの第三のベルトによって、初期の濾液が、入口317に入ってプレス303のベルト311aと311bとの間で押す前に、排出できる。
更に、随意的なこの第三のベルトは、同じ排水枡313のなかに配置してもよい。これにより、初期の前記濾液をそのなかに収集することができるようになる。
【0025】
[0035] ここで
図8を参照する。前記濾過システム300の別の実施形態は、ヒンジ付き方向転換板340を方向転換障壁として含む。
一連の方向転換板306a~306bではなく、方向転換板340がヒンジ309によって接続されていることを除き、前記濾過システム300の残りは、
図5~7で上述したものと同じである。
図8のヒンジ付き方向転換板340は、同様に、プッシュ/プルロッド、チェーン、ベルト、油圧システムなどのアクチュエータ装置を含んでもよい。これにより、ヒンジ309の周りで方向転換板を回転させる。これは、両矢印によって概略的に指示されるとおりである。
図8の前記実施形態において、方向転換板340がその周りを回転するヒンジ309の軸は、
図8における向きとしては、紙面に出入りする。
図5~7の方向転換板306a~306cと同様、出口320から入口314への流れを方向付けて、方向転換板340の回転位置に応じて全体的又は部分的に、プレセート受容部分308へ向かわせてもよい。
当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、一連のヒンジ付き方向転換板を有してもよい。これは、対応するヒンジ軸の周りを回転する。
また、以下のことも企図されている。すなわち、ヒンジ付き方向転換板340は、プレセート排水枡308へ向けて横に(例えば、フレーム305の上の垂直支持体に対して垂直に)移動してもよい。これにより、排水枡308への流れを完全に阻止し、出口320からの流れをすべて濾液受容部分313に方向付ける。
【0026】
[0036]
図9~10に示すとおり、濾過システム200別の実施形態を示す。
濾過システム200は、濾過組立体203と、調整可能な排水収集器201とを含む。
システム200において、濾過組立体203は、垂直ベルトプレスフィルタである。これは、矢印220で概して指示された排水出口を有する。
濾過組立体203は、排水入口217と、固体出口219とを有する。
出口219は、前記ベルトの動きに対して排水入口217の下流にある。これは、下から上に動く。
排水出口220は、同じ意味で排水入口217の下流にある。例えば、排水出口220は、入口217の後/上方にあり、固体出口219の前/下方にある。
排水収集器201は、その一部分(これは、以下に方向転換板及び排水枡として記述される)が、排水出口220から流体を受容するという意味において、排水出口220の下流にある。
【0027】
[0037] 引き続き、
図9~10を参照する。ベルト209a,209bの材料は、多孔質である。だから、前記出口220は、ベルトプレス濾過組立体203の高さに沿って、底の入口217から頂部側の固体出口219まで、連続的な出口である。
図9に示す前記ベルトプレスにおいて、排水入側(例えば、低圧側)が、
図9における向きとしては、底にある。
多くの流体を前記排水から搾り出すにつれて、そして、前記排水がベルト209aと209bとの間で上方へ向けて移動するにつれて、前記ベルトプレスの前記ローラ207は、小さくなって互いに近づき、印加される圧力が大きくなる。
調整可能な排水収集器201は、濾液受容部分213を含む。これは、排水枡であり、ベルトプレス濾過組立体203の両側に一つずつある。そしてまた、随意的に、濾液受容部分213を含んでもよい。これは、据付パッド313と同様である。これもまた、213とラベル付けされ、組立体203の下方に示されている。
それぞれの濾液受容部分213は、濾液開口212を画定する。そして、濾液部分出口216を含む。
当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、
図9~10の前記実施形態は、排水枡213を含む必要がなく、その代わり、流体流は、据付パッド濾液受容部分213に落下してもよい。これは、濾液受容部分313と同様である。
排水収集器201は、プレセート受容部分208を含む。これは、それぞれ、対応するプレセート開口214を有する。
システム200において、プレセート受容部分208は、プレセート排水枡208である。これは、濾過組立体203の両側に一つずつある。
【0028】
[0038] 引き続き、
図9~10を参照する。複数の方向転換障壁206a~206fが、組立体203の多数のローラ207の真下に千鳥配置されている。
方向転換障壁206a~206fは、方向転換板206a~206fである。そして、濾過システム200のフレーム205に移動可能に取り付けられている。
排水収集器201は、方向転換障壁206a~206fと排水枡208,213とによって画定される。
明確にするため、前記フレーム205の部分(例えば、方向転換障壁206a~206f及び排水枡208,213を支持する部分)は、図示していない。これにより、前記方向転換障壁206a~206fと、排水枡208,213と、様々な前記流路とが、容易に明らかになり得るようになる。
更に、
図10に示すようなフレーム205bは、
図9のフレーム205からわずかに変化している。しかし、前記システム200のそれ以外の部分は、同じままである。
当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、
図10の前記フレーム205bを、フレーム205の代わりに使用してもよい。
【0029】
[0039]
図9の左手側において、単一の方向転換板206a~206dが、対応するローラ207に近接した組立体203の出口220に近接して配列されている。
前記方向転換板のそれぞれは、前後に(例えば、両矢印によって概略的に指示したとおり、それが対応するローラ207へ向けて、あるいは、それから離れて)移動してもよい。これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、排水枡208に向かわせる。
図9において、方向転換板206a,206bは、伸長位置にある。これにより、出口220を出る流路を方向付けて、プレセート排水枡208に向かわせる。
方向転換板206a,206bから排水枡208への流路は、
図9において230とラベル付けされた一連の矢印によって、及び、
図10において破線によって概略的に指示されている。
方向転換板206c,206dは、後退位置にある。これにより、出口220から濾液排水枡213へ向かう流路231(
図9において231とラベル付けされた一連の矢印によって、かつ、
図10において破線によって、概略的に指示される)が、遮断されないようになる。
方向転換板206a~206dは、プレセート排水枡208にどれだけの量の流体を方向付けることが望ましいかに応じて、すべて後退してもよいし、伸長してもよいし、あるいは、それらの任意の組合せでもよい。
【0030】
[0040] 別の実施形態によれば、
図9の右手側は、複数対の方向転換板を示す。それぞれの対は、方向転換板206e,206fを含む。
所定の対が、対応するローラ207の下に配列されている。これにより、出口220から出る流体を方向付けて、プレセート排水枡208へ向かわせ、あるいは、そこから離れさせることができるようになる。
頂側において、二対の方向転換板206e,206fが伸長位置にある。例えば、二つの方向転換板206fが、外側へ向けて伸長されている。これにより、出口220から出る流体を方向付けて、プレセート排水枡208に向かわせる。これは、230とラベル付けされた流路によって概略的に指示するとおりである。
方向転換板206fは、出口220と濾液排水枡213(これは、組立体203の下部分において流路231として示されている)との間の流路の少なくとも一部分を方向付けて、プレセート排水枡208に向かわせるように作用する。
組立体203の底側において、方向転換板206fが内側へ向けて後退している。これは、出口220と濾液排水枡213の開口212との間の流路231が遮断されず、出口220からの流体を濾液排水枡213に方向付けることを意味する。
【0031】
[0041] 引き続き、
図9~10を参照する。システム100,300と同様、高圧側(例えば、
図9における向きとしては、頂側)にある濾液出口220から出る前記排水は、一般に、フィルタ組立体203の底側にある濾液出口220から出る前記排水よりも、固体粒子を多く含む(例えば、汚れている)。
そこで、もっと清浄な排水がシステム200を出られるようにするため、前記方向転換板206a~206fは、上述したとおり、前記濾液出口220と前記濾液開口212との間の流路の少なくとも一部分を調整可能に閉塞し、出口320からの濾液を方向付けてプレセート排水枡208に向かわせるよう構成されている。
【0032】
[0042]
図9の矢印によって概略的に示すとおり、方向転換板206a~206fを、再循環されるべき出口220からの濾液の望ましい量に応じて、互いに対してやプレセート排水枡208に対して、必要に応じて、後退させたり伸長させたりしてもよい。
図9の左手側の前記実施形態では、システム200を通り抜ける排水を迅速に(例えば、上述した再循環をすることなく)処理することが望まれる場合、板206a~206dのうちのいくつか又はすべてについて、板206c~206dの前記後退位置を使用してもよい。
一般に、前記排水をもっと速く処理することが望まれる場合、前記方向転換板206a~206dを後退させて、排水枡208に方向転換する排水を少なくする。
もっと高い透明度が望まれる場合、方向転換板206a~206dのうちの一つ以上を伸長して、濾液排水枡213の上方を(例えば、方向転換板206a~206bが図示されている方法と同様に)覆う。これにより、開口212への流路231を阻止し、前記流路を通路230に沿って方向付けて、プレセート排水枡208に向かわせる。
プレセート出口210を出る前記濾液は、その後、再循環されて排水入口に戻る。あるいは、後で再循環するために貯蔵される。一方、もっと清浄な濾液は、排水枡213から出口216を介して手動で又は自動的に除去されてもよい。
【0033】
[0043]
図9の右手側の前記実施形態では、システム200を通り抜ける排水を迅速に(例えば、上述した再循環をすることなく)処理することが望まれる場合、板206e,206fのうちのいくつか又はすべてについて、システム200の底にある板206fの後退位置を使用してもよい。
一般に、前記排水をもっと速く処理することが望まれる場合、前記方向転換板206e,206fを後退させて、排水枡208に方向転換する排水を少なくする。
もっと高い透明度が望まれる場合、方向転換板206e,206fのうちの一つ以上を、
図9における向きとしては、右側に伸長して、濾液排水枡213の上方を(例えば、システム200の頂部分にある方向転換板206fが図示されている方法と同様に)覆う。これにより、開口212への流路231を阻止し、前記流路を方向付けて、プレセート排水枡208に向かわせる。
プレセート出口210を出る前記濾液は、その後、上述したとおり、再循環され、あるいは、貯蔵される。
当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、出口210,216には、対応するホースなどの導管を取り付けてもよい。これにより、対応する排水枡208,213を空にする。
【0034】
[0044] 当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、システム100,200,300の態様は、容易に交換可能である。フィルタ組立体103,203,303は、調整可能な排水収集器101,201,301のうちのどれとともにでも、容易に使用できる。
更に、「高圧」は、システム100,200,300の領域を説明するために使用されたとおり、概して、50~150psiからの範囲の圧力を意味する。
更に、当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、排水枡(プレセートであろうと濾液であろうと)は、重力によって排出されてもよい。あるいは、プレセート排水枡であれば、前記フィルタ組立体の上の点において吸い揚げて、前記排水に戻してもよい。
方向転換障壁(例えば、106,306a~306c,206a~206f)が軸方向へ向けて移動することを記述した一方で、以下のことも企図されている。すなわち、方向転換障壁を垂直軸(例えば、フレーム205又は305によって画定される軸)を中心として、横に回転させてもよい。これにより、必要に応じて、流体の流れを更に方向付けて、プレセート排水枡に向かわせ、あるいは、そこから離れさせる。
このようにして、排水枡(例えば、208,213)は、同じ垂直及び水平位置(
図9によって画定されるとおり)にあってもよく、しかし、紙面に出入りする方向に並ぶ。
【0035】
[0045] 本開示の別の態様によれば、濾過組立体(例えば、濾過組立体103や203や303)の下流にある排水収集器(例えば、排水収集器101や201や301)を改造するための方法は、以下を含む。すなわち、方向転換障壁(例えば、方向転換障壁106や206や306)を提供する。そして、前記方向転換障壁を前記排水収集器のなかに位置付ける。
前記排水収集器は、濾液開口(例えば、濾液開口112や212や312)と、プレセート受容部分108や208や308とを含んでもよい。これは、プレセート開口(例えば、114や214や314)を有する。
前記方法は、以下を含む。すなわち、前記方向転換障壁を前記排水収集器に接続する。これにより、流路の少なくとも一部分を調整可能に方向付けて、前記プレセート受容部分に向かわせ、あるいは、そこから離れさせる。
前記方法は、以下を含む。すなわち、前記プレセート受容部分を前記排水収集器に取り付ける。
【0036】
[0046] 本開示は、多くの他の実施形態を含むと考えられる。これは、ここでは詳細に説明されていないかもしれないが、それにも関わらず、なされた開示から当業者によって理解されるであろう。
したがって、本開示は、前述した例だけに限られると解釈すべきではないし、指定された実施形態だけに限られると解釈すべきでもない。
本発明の方法及びシステムは、上述し図面に図示したとおり、濾過システムを提供する。これは、調整可能な排水収集器が、必要に応じて、濾液のもっと汚れた部分と再循環部分とを分離できることにより、従来の濾過システムよりも多くの量の固体を捕捉する。
これは、排水から固体の97~99%を濾過/捕捉するシステムを提供する。
本主題発明の装置及び方法は、例示的な実施形態を参照して示され、説明されてきた。一方、当業者は、以下のことを容易に理解するであろう。すなわち、本主題発明の精神及び範囲から逸脱することなく、それに変更や修正を加えてもよい。