(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】タービンブレード先端冷却孔供給プレナム
(51)【国際特許分類】
F01D 5/18 20060101AFI20230703BHJP
F01D 25/00 20060101ALN20230703BHJP
【FI】
F01D5/18
F01D25/00 X
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022034359
(22)【出願日】2022-03-07
【審査請求日】2022-04-06
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521073006
【氏名又は名称】メカニカル・ダイナミクス・アンド・アナリシス・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイスナー・ポス・ザ・サード
(72)【発明者】
【氏名】サンジャイ・エス・ヒンゴラニ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジー・サミュエル
【審査官】古▲瀬▼ 裕介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0080427(US,A1)
【文献】特開2007-063991(JP,A)
【文献】特開2001-073704(JP,A)
【文献】特開平07-011903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンブレードを修正する方法であって、
加圧ガスの供給を受け取るように構成された複数の供給チャネルを画定する根元部と、
ブレード先端の圧力側面を通る複数の先端冷却開口部を画定する前記ブレード先端と、前記根元部から前記ブレード先端まで径方向外側方向に延びるエアフォイルであって、圧力側面と、前記エアフォイルの前縁および前記エアフォイルの後縁によって前記エアフォイルの前記圧力側面に連結された吸引側面とを有し、前記後縁が後縁冷却開口部を画定する前記エアフォイルとを含む、初期形態のタービンブレードであって、第1脚部、第2脚部、第3脚部、第1接合部、および第2接合部を有する第1蛇行内部冷却通路を画定し、前記第1脚部は、前記複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから前記加圧ガスを受け取るように構成され、前記第1脚部は、前記エアフォイル内で径方向に延び、前記ブレード先端付近の前記第1接合部によって前記第2脚部に連結され、前記第2脚部は、前記第1接合部と前記第2接合部との間で径方向に延び、前記第2接合部は、前記第2脚部を前記第3脚部に連結し、前記第3脚部は、前記第2接合部から前記ブレード先端に向かって径方向に延び、前記加圧ガスを前記タービンブレードの外側に排出するために前記後縁に連結される、前記タービンブレードを提供することと、
前記タービンブレードの1つのセクションであって、前記複数の先端冷却開口部のうちの少なくとも1つの先端冷却開口部を含み、前記少なくとも1つの先端冷却開口部が前記第3脚部と軸方向に重なる前記ブレード先端に沿った位置に配置されている、セクションを取り外すことと、
前記タービンブレードの
取り外された前記セクションの代わりにタービンブレード交換セクションを取り付け、修正されたタービンブレードを形成し、前記タービンブレード交換セクションは、前記第3脚部の径方向外側に配置され、前記第3脚部と前記軸方向に重なる少なくとも1つの交換先端冷却開口部を画定し、前記第1接合部から前記少なくとも1つの交換先端冷却開口部に前記加圧ガスの一部を供給するように構成される、ことと、
を備える方法。
【請求項2】
前記タービンブレード交換セクションは、プレナムを画定し、前記少なくとも1つの交換先端冷却開口部は、前記プレナムに連結され、前記修正されたタービンブレードにおいて、前記プレナムは、前記第3脚部の径方向外側にある前記第1接合部と流体連通し、前記第3脚部と前記軸方向に重なる、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記タービンブレードの取り外された前記セクションは、前記前縁から前記後縁に延びる、請求項
1から
2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記タービンブレードの取り外された前記セクションは、前記第3脚部の一部を含む、
請求項
1から
3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの交換先端冷却開口部は、前記少なくとも1つの交換先端冷却開口部の後方にある少なくとも1つの後方先端冷却開口部を含み、前記タービンブレード交換セクションは、前記修正されたタービンブレードにおいて、前記少なくとも1つの後方先端冷却開口部を前記第3脚部に連結する、請求項
1から
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記修正されたタービンブレードにおいて、前記初期形態の前記タービンブレードの前記先端冷却開口部よりも少ない数の前記交換先端冷却開口部が前記第3脚部に連結する、請求項
1から
5のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ターボ機械における冷却に関し、特に、ブレード先端の冷却に関する。
【背景技術】
【0002】
本項における記載は、単に本開示に関連する背景情報を提供するものであり、先行技術を構成するものではない。
【0003】
タービン構成要素(例えば、ブレードまたはベーン)は、高温環境で動作する。タービン構成要素の十分な冷却を提供することは、構成要素の寿命を延ばすために重要であり得る。タービン構成要素の冷却は、タービン構成要素(例えば、タービンブレード)内の様々な通路を通ってそこから出る加圧空気を用いることによって提供され得る。
【0004】
熱に起因する劣化および酸化の影響を受け易いことが分かっている領域の1つは、タービンブレードの先端である。タービンブレード先端に冷却空気流を供給することにより、タービンブレードの動作耐久性が向上し得ることが分かっている。しかし、タービンブレード先端を冷却するための既存の構成は、特にタービンブレード先端の後縁付近の領域において、不十分な冷却が問題となることがあり、いくつかの用途において、そのような領域で不十分な供給圧力による高温燃焼ガスのタービンブレード内への逆流が発生し得る。
【0005】
本開示は、タービン構成要素の冷却に関連するこれらの問題および他の問題に対処する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]米国特許第4,474,532号明細書
[特許文献2]米国特許第4,753,575号明細書
[特許文献3]米国特許第5,462,405号明細書
[特許文献4]米国特許第7,189,063号明細書
[特許文献5]米国特許第7,713,027号明細書
[特許文献6]米国特許第8,133,030号明細書
[特許文献7]米国特許第8,172,533号明細書
[特許文献8]米国特許第10,808,538号明細書
[特許文献9]米国公開第2016/0169002号明細書
【発明の概要】
【0006】
本項は、本開示の一般的な概要を提供するものであり、本開示の全範囲または全ての特徴の包括的な開示ではない。
【0007】
本開示の教示に係る1つの形態において、タービンブレードは、根元部、ブレード先端、およびエアフォイルを含む。根元部は、加圧ガスの供給を受け取るように構成された複数の供給チャネルを画定する。ブレード先端は、ブレード先端の圧力側面を通る複数の先端冷却開口部を画定する。エアフォイルは、根元部からブレード先端まで径方向外側方向に延びる。エアフォイルは、圧力側面と、エアフォイルの前縁およびエアフォイルの後縁によってエアフォイルの圧力側面に連結された吸引側面とを有する。エアフォイルの後縁は、後縁冷却開口部を画定する。タービンブレードは、第1脚部、第2脚部、第3脚部、第1接合部、および第2接合部を有する第1蛇行内部冷却通路を画定する。第1脚部は、複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成される。第1脚部は、エアフォイル内で径方向に延び、ブレード先端付近の第1接合部によって第2脚部に連結される。第2脚部は、第1接合部と第2接合部との間で径方向に延びる。第2接合部は、第2脚部を第3脚部に連結する。第3脚部は、第2接合部からブレード先端に向かって径方向に延び、加圧ガスをタービンブレードの外側に排出するために後縁冷却開口部に連結される。タービンブレードは、第1接合部に連結されたプレナムを画定する。複数の先端冷却開口部のうちの少なくとも1つの先端冷却開口部は、プレナムに連結する。少なくとも1つの先端冷却開口部は、第3脚部の径方向外側、かつ第3脚部の少なくとも一部の軸方向後方にある。
【0008】
様々な任意選択的な代替形態によると、プレナムは、第1接合部の後方に軸方向に延び、第3脚部と軸方向に重なり、複数の先端冷却開口部のうちの最後部先端冷却開口部は、第3脚部に連結し、複数の先端冷却開口部は、各先端冷却開口部が軸方向に沿って間隔を有する状態で一列に配置された8より多い数の開口部を含み、後縁に対して列の最初の8つの先端冷却開口部は、プレナムに連結された少なくとも1つの冷却開口部を含み、最初の8つの先端冷却開口部のうちの4つはプレナムに連結され、最初の8つの先端冷却開口部のうちの4つは第3脚部に連結されており、少なくとも1つの先端冷却開口部は、プレナムの後方の位置においてブレード先端を抜け、タービンブレードは更に、複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成された第2蛇行内部冷却通路を画定し、第2蛇行内部冷却通路は、後縁と、第1蛇行内部冷却通路との間に配置され、エアフォイルは、表1に記載するX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う公称エアフォイル輪郭を備え、XおよびYの値は、滑らかに連続する円弧によって結合された時、公称エアフォイル輪郭のスパンの百分率として表される距離であるZの各値においてエアフォイル輪郭セクションを画定するインチ単位の距離であり、Z距離におけるエアフォイル輪郭セクションは、互いに滑らかに結合され、完全なエアフォイル形状を形成する。
【0009】
本開示の教示に係る他の形態において、タービンブレードは、根元部、ブレード先端、およびエアフォイルを含む。根元部は、加圧ガスの供給を受け取るように構成された複数の供給チャネルを画定する。ブレード先端は、ブレード先端の圧力側面を通る複数の先端冷却開口部を画定する。エアフォイルは、根元部からブレード先端まで径方向外側方向に延びる。エアフォイルは、圧力側面と、エアフォイルの前縁およびエアフォイルの後縁によってエアフォイルの圧力側面に連結された吸引側面とを有する。エアフォイルの後縁は、後縁冷却開口部を画定する。タービンブレードは、第1脚部、第2脚部、第3脚部、第1接合部、および第2接合部を有する第1蛇行内部冷却通路を画定する。第1脚部は、複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成される。第1脚部は、エアフォイル内で径方向に延び、ブレード先端付近の第1接合部によって第2脚部に連結される。第2脚部は、第1接合部と第2接合部との間で径方向に延びる。第2接合部は、第2脚部を第3脚部に連結する。第3脚部は、第2接合部からブレード先端に向かって径方向に延び、加圧ガスをタービンブレードの外側に排出するために後縁冷却開口部に連結される。タービンブレードは、第1接合部に連結されたプレナムを画定する。複数の先端冷却開口部のうちの少なくとも1つの先端冷却開口部は、プレナムに連結する。少なくとも1つの先端冷却開口部は、第3脚部の径方向外側、かつ第3脚部の少なくとも一部の軸方向後方にある。タービンブレードは更に、複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成された第2蛇行内部冷却通路を画定する。第2蛇行内部冷却通路は、後縁と、第1蛇行内部冷却通路との間に配置される。複数の先端冷却開口部は、各先端冷却開口部が軸方向に沿って間隔を有する状態で一列に配置された8より多い数の開口部を含む。後縁に対して列の最初の8つの先端冷却開口部は、プレナムに連結された少なくとも1つの冷却開口部を含む。
【0010】
様々な任意選択的な代替形態によると、最初の8つの先端冷却開口部のうちの4つはプレナムに連結され、最初の8つの先端冷却開口部のうちの4つは第3脚部に連結されており、プレナムは、第1接合部の後方に軸方向に延び、第3脚部と軸方向に重なり、複数の先端冷却開口部のうちの最後部先端冷却開口部は、第3脚部に連結し、少なくとも1つの先端冷却開口部は、プレナムの後方の位置においてブレード先端を抜け、エアフォイルは、表1に記載するX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う公称エアフォイル輪郭を備え、XおよびYの値は、滑らかに連続する円弧によって結合された時、公称エアフォイル輪郭のスパンの百分率として表される距離であるZの各値においてエアフォイル輪郭セクションを画定するインチ単位の距離であり、Z距離におけるエアフォイル輪郭セクションは、互いに滑らかに結合され、完全なエアフォイル形状を形成する。
【0011】
本開示の教示に係るまた別の形態において、タービンブレードを修正する方法は、初期形態のタービンブレードを提供することと、タービンブレードからセクションを取り外すことと、タービンブレードの取り外されたセクションの代わりにタービンブレード交換セクションを取り付け、修正されたタービンブレードを形成することとを含む。初期形態のタービンブレードは、加圧ガスの供給を受け取るように構成された複数の供給チャネルを画定する根元部と、ブレード先端の圧力側面を通る複数の先端冷却開口部を画定するブレード先端と、根元部からブレード先端まで径方向外側方向に延びるエアフォイルとを含む。エアフォイルは、圧力側面と、エアフォイルの前縁およびエアフォイルの後縁によってエアフォイルの圧力側面に連結された吸引側面とを有する。エアフォイルの後縁は、後縁冷却開口部を画定する。タービンブレードは、第1脚部、第2脚部、第3脚部、第1接合部、および第2接合部を有する第1蛇行内部冷却通路を画定する。第1脚部は、複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成される。第1脚部は、エアフォイル内で径方向に延び、ブレード先端付近の第1接合部によって第2脚部に連結される。第2脚部は、第1接合部と第2接合部との間で径方向に延びる。第2接合部は、第2脚部を第3脚部に連結する。第3脚部は、第2接合部からブレード先端に向かって径方向に延び、加圧ガスをタービンブレードの外側に排出するために後縁冷却開口部に連結される。取り外されるタービンブレードのセクションは、複数の先端冷却開口部のうちの少なくとも1つの先端冷却開口部を含む。少なくとも1つの先端冷却開口部は、第3脚部と軸方向に重なるブレード先端に沿った位置に配置されている。タービンブレード交換セクションは、第3脚部の径方向外側に配置された少なくとも1つの交換先端冷却開口部を画定し、第3脚部と軸方向に重なる。タービンブレード交換セクションは、第1接合部から少なくとも1つの交換先端冷却開口部に加圧ガスの一部を供給するように構成される。
【0012】
様々な任意選択的な代替形態によると、タービンブレード交換セクションは、プレナムを画定し、少なくとも1つの交換先端冷却開口部はプレナムに連結されており、修正されたタービンブレードにおいて、プレナムは、第3脚部の径方向外側にある第1接合部と流体連通しており、第3脚部と軸方向に重なり、取り外されたタービンブレードのセクションは、前縁から後縁まで延び、取り外されたタービンブレードのセクションは、第3脚部の一部を含み、少なくとも1つの交換先端冷却開口部は、少なくとも1つの交換先端冷却開口部の後方にある少なくとも1つの後方先端冷却開口部を含み、タービンブレード交換セクションは、修正されたタービンブレードにおいて少なくとも1つの後方先端冷却開口部を第3脚部に連結し、修正されたタービンブレードにおいて、初期形態のタービンブレードの先端冷却開口部よりも少ない数の交換先端冷却開口部が第3脚部に連結する。
【0013】
追加の適用可能領域は、本明細書に提供される説明から明らかになる。説明および具体例は、例示のみを目的とすることが意図され、本開示の範囲を限定することは意図されないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示が適切に理解され得るように、以下、添付図面を参照して、例として与えられる本開示の様々な形態が説明される。
【
図2】例えば、
図1に示すようなガスタービンエンジンにおいて使用するための、本開示の教示に係るタービンブレードの斜視図である。
【
図3】本開示の教示に係るタービンブレード内の複数のエアフォイル冷却通路を示す、
図2のタービンブレードの側面図である。
【
図4】本開示の教示に係るエアフォイル冷却通路および複数のブレード先端冷却開口部を示す、
図3のタービンブレードの一部の側面図である。
【
図5】本開示の教示に係るタービンブレードを修正する方法のフローチャートである。
【
図6】
図5の方法によって修正される前のタービンブレードの一部の側面図である。
【
図7】
図5の方法に記載したように取り外されるタービンブレードのセクションを示す、
図6のタービンブレードの一部の側面図である。
【
図8】
図5の方法に記載したように取り外されたセクションと交換するためのタービンブレードの交換セクションを示す、
図7のタービンブレードの一部の側面図である。 本明細書で説明される図面は、例示のみを目的としており、本開示の範囲をいかなるようにも限定することは意図されない。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の説明は、本質的に単なる典型例であり、本開示、応用、または用途を限定することは意図されない。図面を通して、対応する参照番号は、同様または対応する部品および特徴を示すことを理解すべきである。
【0016】
図1を参照すると、ガスタービンエンジン10の一例が概略的に示されている。ガスタービンエンジン10は、6FA、7FA、または9FA型エンジン、および例えば、サウスカロライナ州グリーンビル所在のGeneral Electric社が販売するような市販の変種(例えば、7FA.03、7FA+e、7FA+ Enhanced、MS7241FA、およびPG7241FA)を含むがこれに限定されない、任意の適当な種類のタービンエンジンであってよい。一般に、ガスタービンエンジン10は、圧縮機12、タービン14、および燃焼器20を含む。提供された例において、ガスタービンエンジン10は、発電機16に駆動的に結合されるが、例えば、推力を提供するために構成されたガスタービンエンジン(例えば、航空機エンジン)など、他の構成が用いられてもよい。
【0017】
圧縮機12およびタービン14は、共通回転軸30を中心として配置されてよく、例えば、軸18によって互いに駆動的に結合される。軸18は、単一軸であってよく、または複数の軸セグメント(特に図示せず)によってセグメント化されてもよい。燃焼器20は、容易な例示のために軸18の上に概略的に示されるが、軸30を中心として配置されてもよい。圧縮機12は、燃焼器20に加圧空気を供給する。また、燃料22も燃焼器20に供給される。加圧空気は燃料22と混合され、燃焼器20内で燃焼が行われ得る。燃焼器20からの燃焼ガス28は、タービン14を通過し、タービン14を回転させる。タービン14は、軸18を回転させて圧縮機12を回転させ、提供された例において、発電機16を駆動させる。
【0018】
圧縮機12およびタービン14は概略的に示されるが、タービン12は1または複数の圧縮機段を含んでよく、タービン14は1または複数のタービン段を含んでよいことが理解される。
【0019】
図2を参照すると、タービン構成要素100の例が示される。提供された例において、タービン構成要素100はタービンロータブレードであり、本明細書において、タービンロータブレード100またはタービンブレード100とも称される。本明細書ではタービンロータのブレードを参照して説明されるが、タービン構成要素100は、代替的にステータベーンであってもよい。
【0020】
タービンブレード100は、タービンブレード100が回転軸30を中心として回転方向18に回転し、タービン14(
図1)を通る主な空気流が、本明細書において後方向とも称される方向22に概ね沿うように、タービンエンジン10(
図1)のタービン14(
図1)のロータ(不図示)に取り付けられるように構成される。
図2において、軸30は方向付けのみを目的として示され、軸30からタービンブレード100までの距離は、
図2において縮尺通りに描写されない。
【0021】
タービンブレード100は、根元部110、プラットフォーム114、ブレード先端106、およびエアフォイル118を含んでいる。根元部110は、シャンク108およびダブテール112を含む。シャンク108は、プラットフォーム114から径方向内側(例えば、方向30)に延び、ダブテール112は、シャンク108から径方向内側に延びる。ダブテール112は、タービンブレード100をロータ(不図示)に結合するように構成される。提供された例において、ダブテール112は、一般にモミの木と称される形状であり、ロータ(不図示)の嵌合チャネル(不図示)に受容されるように構成されるが、他の構成が用いられてもよい。
【0022】
プラットフォーム114は、エアフォイル118がプラットフォーム114における近位端部122からブレード先端106における遠位端部126まで径方向外側に(すなわち方向26に)延びるように、シャンク108とエアフォイル118の近位端部122との間の境界面に配置される。根元部110は、プラットフォーム114から径方向内側に(すなわち方向30に)延びる。
【0023】
エアフォイル118は、概ね径方向外側に面するプラットフォーム114の上面158から延びる。エアフォイル118は、前縁170、後縁174、圧力側面178、および吸引側面182を有する。前縁170は、概ね前方向34に面し、後縁174は、概ね後方向22に面する。吸引側面182は、概ね方向42を向く凸曲面形状であり、圧力側面178は、概ね方向46を向く凹曲目形状である。
【0024】
前縁170は、以下で詳しく説明するように、冷却空気が前縁170に沿ってエアフォイル118から出ることを可能にする複数の前縁冷却開口部206を画定する。ブレード先端106は、複数の外向き先端冷却開口部208および複数の圧力側先端冷却開口部210を画定する。外向き先端冷却開口部208は、冷却空気がブレード先端106を通って径方向外側方向26にエアフォイル118から出ることを可能にする。提供された例において、外向き先端冷却開口部208は、冷却空気がエアフォイル118からタービンブレード100の径方向外側端部に画定された凹部212内に出ることを可能にする。
【0025】
圧力側先端冷却開口部210は、冷却空気がブレード先端106の圧力側に沿ってエアフォイル118の圧力側面178から出ることを可能にするように配置される。
図3を更に参照すると、後縁174もまた、少なくとも1つの後縁冷却開口部204を画定する。提供された例において、後縁冷却開口部204は、後縁174の(径方向26、30における)ほぼ全長に縦方向に延びる単一の狭いスロットであるが、例えば、後縁174に沿って間隔を有する複数の個別の開口部など、他の構成が用いられてもよい。
【0026】
図3を参照すると、タービンブレード100は、冷却開口部204、206、208、および/または210(
図2)と流体連通している複数の内部冷却通路214、216を画定する。内部冷却通路214、216は、ロータ(不図示)からの加圧空気を受け取るように構成された、ダブテール112に位置する入口218、220、222、224を有する。4つの入口218、220、222、224が示されるが、例えば、1つの入口、2つの入口、3つの入口、または4より多い数の入口など、他の数の入口が用いられてもよい。
【0027】
提供された例において、冷却通路214は、入口218および220から冷却空気を受け取るシャンク108内のプレナムチャンバ226を含む。プレナムチャンバ226は、プラットフォーム114を通ってエアフォイル118内に径方向外側に延び、エアフォイル118の遠位端部126まで延びる冷却通路214の脚部230に空気を供給する。エアフォイル118の遠位端部126において、脚部230は、湾曲状または円弧状であってよい冷却通路214の接合部238に連結される。接合部238は、加圧冷却空気を、プラットフォーム114に向かって径方向内側に延びる冷却通路214の別の脚部246に径方向内側に戻すように導く。提供された例において、ブレード先端106における外向き冷却開口部208のいくつかは、接合部238に対し開かれてよい。
【0028】
脚部246は、遠位端部126から近位端部122まで延びる。脚部246は、プラットフォーム114に近接した位置にあり、エアフォイル118、プラットフォーム114、またはシャンク108内に全体または部分的に位置してよい冷却通路214の別の接合部252に連結される。接合部252は、加圧冷却空気が冷却通路214の別の脚部258内に径方向外側に向けられるように湾曲して折り返す。脚部258は、遠位端部126に向かって径方向外側に延びる。提供された例において、脚部258は、完全にブレード先端106まで延び、前縁冷却開口部206(
図2)に対し開かれ、ブレード先端106における外向き冷却開口部208(
図2)のいくつかに対しても開かれてよく、圧力側冷却開口部210(
図2)のいくつかに対しても開かれてよいが、他の構成が用いられてもよい。このように、脚部230、246、258および接合部238、252は、タービンブレード100の前方セクションを通る蛇行経路を有する冷却通路を画定する。提供された例において、追加の通路262は、任意選択的に、プレナムチャンバ226から円弧状部分252に直接連結してよい。
【0029】
提供された例において、後方冷却通路216は、同様に、入口222、224から空気を受け取り、プラットフォーム114を通ってエアフォイル118内に径方向外側に延び、エアフォイル118の遠位端部まで延びる後方冷却通路216の第1脚部268に空気を供給する第2プレナムチャンバ264を含む。エアフォイル118の遠位端部126において、第1脚部268は、湾曲状または円弧状であってよい後方冷却通路216の第1接合部274に連結される。第1接合部274は、加圧冷却空気を、プラットフォーム114に向かって径方向内側に延びる冷却通路216の第2脚部270に径方向内側に戻すように導く。提供された例において、ブレード先端106における外向き冷却開口部208(
図2)のいくつかは、第1接合部274に対し開かれてよい。
【0030】
第2脚部270は、遠位端部126から近位端部122まで延びる。第2脚部270は、プラットフォーム114に近接した位置にあり、エアフォイル118、プラットフォーム114、またはシャンク108内に全体または部分的に位置してよい冷却通路216の第2接合部276に連結される。第2接合部276は、加圧冷却空気が冷却通路216の第3脚部272内に径方向外側に向けられるように湾曲して折り返す。第3脚部272は、遠位端部126に向かって径方向外側に延びる。提供された例において、第3脚部272は、完全にブレード先端106まで延び、後縁開口部(複数も可)204に対し開かれ、ブレード先端106における外向き冷却開口部208(
図2)のいくつかに対し開かれてよく、圧力側冷却開口部210(
図2)のいくつかに対しても開かれてよいが、他の構成が用いられてもよい。このように、第1、第2、および第3脚部268、270、272および第1および第2接合部274、276は、タービンブレード100の後方セクションを通る蛇行経路を有する冷却通路を画定する。提供された例において、追加の通路278は、任意選択的に、プレナムチャンバ264から円弧状部分252に直接連結してよい。
【0031】
図4を更に参照すると、タービンブレード100の遠位端部126およびブレード先端106が詳細に示される。圧力側冷却開口部210は、前縁170と後縁174との間でブレード先端106に沿って間隔を有する。
図4において、また本明細書で用いられる場合、圧力側冷却開口部は参照番号210で集合的に示され、圧力側冷却開口部210の最初の8つは、例えば、210a、210b、210c、210d、210e、210f、210g、210hなど、接尾文字で個々に識別される。最後部圧力側冷却開口部210(例えば、210a~210h)は、第3脚部272と軸方向22、34に重なり、提供された例において、第3脚部272の径方向外側にある。これらの最後部圧力側冷却開口部270の少なくとも1つは、タービンブレード100によって画定されたプレナム410に連結される。プレナム410は、第1接合部274に直接連結され、または第1接合部274の一部を形成する。このように、加圧冷却空気は、第1接合部274から、プレナム410を通って、第3脚部272の少なくとも一部の軸方向後方にある圧力側冷却開口部210へ流れ得る。提供された例において、全ての圧力側冷却開口部210が凹部212の径方向内側にあるが、他の構成が用いられてもよい。
【0032】
提供された例において、タービンブレード100は、8より多い数の圧力側冷却通路210を有し、後縁174から数えて最初の8つの圧力側冷却開口部210の少なくとも1つはプレナム410に連結され、そこから加圧冷却空気を受け取る。提供された例において、最初の4つ(すなわち最後方の4つ)の圧力側冷却開口部210a~210dは、第3脚部272に連結され、そこから加圧冷却空気を受け取り、次の4つの圧力側冷却開口部210e~210hは、プレナム410に連結されるが、例えば、より多いまたは少ない数の圧力側冷却開口部210が第3脚部272またはプレナム410に連結されるなど、他の構成が用いられてもよい。
【0033】
加圧冷却空気の圧力は、冷却通路216を通過するとともに低下するので、プレナム410に連結されたこれらの後方圧力側冷却開口部210(例えば、210e~210h)は、同様の位置にある冷却開口部が第3脚部272に連結されている場合よりも高い圧力で冷却空気を受け取ることができる。
【0034】
提供された例において、圧力側冷却開口部210は、ブレード先端106において圧力側面178に沿って1列に配置されるが、他の構成が用いられてもよい。
【0035】
提供された例において、プレナム410は、プレナム410の少なくとも一部が第3脚部272の一部の径方向外側にあり得るように、第3脚部272の一部と軸方向に重なるように第1接合部274から軸方向後方向22に延びる。提供された例において、プレナム410は、第3脚部272全体と重なることはない。具体的に示されない代替構成において、プレナム410は、第3脚部272全体を含む、
図4の例に示すよりも多くまたは少なく部分の第3脚部272と重なってよい。プレナム410は、外向き冷却開口部208(
図2)の1または複数に連結されてもよい。提供された例において、プレナム410は、第3脚部272に直接連結されない。プレナム410に連結された圧力側冷却開口部210の1または複数は、任意選択的に、プレナム410の後方にあってよい。
【0036】
図2に戻ると、エアフォイル118は、任意の適当なエアフォイル形状を有してよい。1つの構成において、エアフォイル118は、表1に記載するX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う輪郭を有する。他の構成において、エアフォイル118は、表1に記載する吸引側のX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う輪郭を有する。また他の構成において、エアフォイル118は、表1に記載する圧力側および吸引側のX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う輪郭を有する。
【0037】
表1において、X、Y、およびZのデカルト座標値は、Zがエアフォイルのスパンの百分率として表され、XおよびYの値がエアフォイルの公称形状のインチ単位の寸法である。提供された例において、この表は、6.308インチの公称エアフォイルスパンに基づくが、他のスパンが用いられてもよい。各Z値において、XおよびY座標は、エアフォイルの断面輪郭形状を表し、輪郭形状は、完全な3次元エアフォイル(すなわちエアフォイル118)を形成するように滑らかな連続スプラインで結合される。Z値をスパンの百分率で表し、任意の適切な定数でXおよびY値をスケーリング(または乗算)することを可能にすることにより、Z値にエアフォイルのスパン方向の高さを乗算し、XおよびY値に所望のコード長を乗算することで、任意のコード長のエアフォイルが任意の流路環形で用いられ得る。
【0038】
このように、エアフォイルは、表1に記載するX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う公称エアフォイル輪郭を備え、XおよびYの値は、滑らかに連続する円弧によって結合された時、公称エアフォイル輪郭のスパンの百分率として表される距離であるZの各値においてエアフォイル輪郭セクションを画定するインチ単位の距離であり、Z距離におけるエアフォイル輪郭セクションは、互いに滑らかに結合され、完全なエアフォイル形状を形成する。
【0039】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
【表1-12】
【表1-13】
【表1-14】
【表1-15】
【表1-16】
【表1-17】
【表1-18】
【表1-19】
【表1-20】
【表1-21】
【表1-22】
【表1-23】
【表1-24】
【0040】
図5に示すように、タービンブレードを修正する方法510がフローチャート形式で示される。この修正は、新たな未使用タービンブレードに行われるか、または使用済みのタービンブレードに行われてもよく、任意選択的に、損傷したタービンブレードに行われてもよい。方法510は、初期形態のタービンブレードを提供することによってステップ514で開始し得る。初期形態のタービンブレードの例は、タービンブレード100’として
図6に示されるが、他の構成が用いられてもよい。
【0041】
タービンブレード100’は、本明細書において特に図示または説明される場合を除き、タービンブレード100(
図2~4)と同様であってよい。よって、プライム記号なしのタービンブレード100(
図4)の参照番号と類似するがプライム記号の付いた参照番号を有するタービンブレード100’の特徴は、類似する特徴を表し、相違点のみが本明細書で詳しく説明される。
【0042】
方法510は、タービンブレード100’のセクション610が取り外されるステップ518に進み得る。提供された例において、セクション610は、
図6に示す破線および点線614に沿ってタービンブレード100’を切断することによって取り外されるが、タービンブレード100’は、異なる形状の取り外されたセクション610を生成するために異なる線に沿って切断されてもよい。提供された例において、切断線614は、前縁170’から後縁174’までの直線ではなく、屈曲または湾曲部を含み得るが、他の構成が用いられてもよい。
【0043】
提供された例において、セクション610は、前縁170’から後縁174’までのタービンブレード100’の軸方向全長に及ぶ。具体的に示されない代替構成において、取り外されるセクション610は、タービンブレード100’の軸方向全長より短くてよい。セクション610は、例えば、レーザまたはプラズマ切断、または機械加工など、任意の適当な技術を用いて取り外され得る。
【0044】
セクション610が残りのタービンブレード100’から切断された後、セクション610は、
図7に示すように、タービンブレード100’のその他の部分から取り外され得る。
図8を更に参照すると、ステップ514の後、方法510は、取り外されたセクション610(
図7)の代わりにタービンブレード交換セクション710がタービンブレード100’に取り付けられるステップ518に進み得る。交換セクション710は、例えば、溶接、レーザ溶接、付加製造、およびロウ付けなど、任意の適当な技術を用いて取り付けられ得る。
【0045】
交換セクション710を取り付けた後、修正されたタービンブレードは、
図2~4に示すタービンブレード100と同様であってよい。提供された例において、(
図4のタービンブレード100で表される)修正されたタービンブレードは、蛇行冷却経路214、216と圧力側冷却開口部210との連結に関して、初期状態のタービンブレード100’と異なる構成を含む。
【0046】
提供された例において、初期状態のタービンブレード100’は、プレナム410(
図4)を含まない。初期状態のタービンブレード100’の提供された例において、第3脚部272と軸方向に重なる圧力側冷却開口部210’は、全て第3脚部272’に連結される。初期状態のタービンブレード100’の提供された例において、後縁174’から数えて最初の8つの圧力側冷却開口部210a’~210h ’は、全て第3脚部272’に連結される。このように、この方法は、第3脚部272’に連結されていた圧力側冷却開口部210’のいくつかを、同様の軸方向位置にあるが、第3脚部272に連結されるのではなく第1接合部274においてプレナム410に連結される圧力側冷却開口部210に置き換え得る。
【0047】
提供された例において、切断線614は、第3脚部272’の前方部分618を通り、交換セクション710は、第3脚部272’の前方部分618が径方向外側に延びる範囲を低減するように構成される。提供された例において、修正されたタービンブレード100におけるプレナム410は、初期状態において第3脚部272’の前方部分618があった部分に配置される。言い換えると、第3脚部272’の一部は、修正されたタービンブレード100よりも初期状態において大きく径方向外側に延び得る。
【0048】
したがって、本明細書で説明され特許請求の範囲に記載されるタービンブレードおよびタービンブレードを修正する方法は、従来のタービンブレードと比較して改善された冷却を圧力側ブレード先端に提供し得る。
【0049】
本明細書において特に明示されない限り、機械/熱特性、組成割合、寸法および/または公差、または他の特性を示す全ての数値は、本開示の範囲を説明する上で「約」または「おおよそ」という言葉で修飾されるものと理解すべきである。この修飾は、工業的慣行、材料、製造、および組立て公差、ならびに試験性能を含む様々な理由から望まれる。
【0050】
本明細書で用いられる場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的な論理的ORを用いる論理値(AまたはBまたはC)を意味すると解釈すべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」を意味すると解釈してはならない。
【0051】
本開示の説明は、本質的に単なる典型例であり、本開示の本質から逸脱することのない変形例は、本開示の範囲内であることが意図される。そのような変形例は、本開示の主旨および範囲から逸脱するものと見なしてはならない。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1)加圧ガスの供給を受け取るように構成された複数の供給チャネルを画定する根元部と、
ブレード先端の圧力側面を通る複数の先端冷却開口部を画定するブレード先端と、
前記根元部から前記ブレード先端まで径方向外側方向に延びるエアフォイルであって、
圧力側面と、前記エアフォイルの前縁および前記エアフォイルの後縁によって前記エアフォイルの前記圧力側面に連結された吸引側面とを有し、前記後縁が後縁冷却開口部を画定する前記エアフォイルと、を備えるタービンブレードであって、
前記タービンブレードは、第1脚部、第2脚部、第3脚部、第1接合部、および第2接合部を有する第1蛇行内部冷却通路を画定し、前記第1脚部は、前記複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成され、前記第1脚部は、前記エアフォイル内で径方向に延び、前記ブレード先端付近の前記第1接合部によって前記第2脚部に連結され、前記第2脚部は、前記第1接合部と前記第2接合部との間で径方向に延び、前記第2接合部は、前記第2脚部を前記第3脚部に連結し、前記第3脚部は、前記第2接合部から前記ブレード先端に向かって径方向に延び、前記加圧ガスを前記タービンブレードの外側に排出するために前記後縁に連結され、
前記タービンブレードは、前記第1接合部に連結されたプレナムを画定し、前記複数の先端冷却開口部のうちの少なくとも1つの先端冷却開口部は、前記プレナムに連結し、前記少なくとも1つの先端冷却開口部は、前記第3脚部の径方向外側、かつ前記第3脚部の少なくとも一部の軸方向後方にある、タービンブレード。
(2)前記プレナムは、前記第1接合部の後方に軸方向に延び、前記第3脚部と前記軸方向に重なる、(1)に記載のタービンブレード。
(3)前記複数の先端冷却開口部のうちの最後部先端冷却開口部は、前記第3脚部に連結する、(1)又は(2)に記載のタービンブレード。
(4)前記複数の先端冷却開口部は、軸方向に沿って間隔を置いて一列に並んだ8つより多い数の開口部を含み、前記後縁に対して前記列の最初の8つの先端冷却開口部は、前記プレナムに連結された少なくとも1つの冷却開口部を含む、(1)から(3)のいずれか1つに記載のタービンブレード。
(5)前記最初の8つの先端冷却開口部のうちの4つは前記プレナムに連結され、前記最初の8つの先端冷却開口部のうちの4つは前記第3脚部に連結される、(4)に記載のタービンブレード。
(6)前記少なくとも1つの先端冷却開口部は、前記プレナムの後方の位置において前記ブレード先端を抜ける、(1)から(5)のいずれか1つに記載のタービンブレード。
(7)前記タービンブレードは更に、前記複数の供給チャネルのうちの少なくとも1つの供給チャネルから加圧ガスを受け取るように構成された第2蛇行内部冷却通路を画定し、前記第2蛇行内部冷却通路は、前記前縁と、前記第1蛇行内部冷却通路との間に配置される、(1)から(6)のいずれか1つに記載のタービンブレード。
(8)前記エアフォイルは、表1に記載するX、Y、およびZのデカルト座標値に実質的に従う公称エアフォイル輪郭を備え、前記XおよびYの値は、滑らかに連続する円弧によって結合された時、前記公称エアフォイル輪郭のスパンの百分率として表される距離であるZの各値においてエアフォイル輪郭セクションを画定するインチ単位の距離であり、前記Z距離における前記エアフォイル輪郭セクションは、互いに滑らかに結合され、完全なエアフォイル形状を形成する、(1)から(7)のいずれか1つに記載のタービンブレード。