(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20230704BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20230704BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20230704BHJP
G03G 15/02 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
G03G21/00 510
G03G21/18 178
G03G21/18 171
G03G15/08 330
G03G15/02 103
(21)【出願番号】P 2018182489
(22)【出願日】2018-09-27
【審査請求日】2021-09-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸征
(72)【発明者】
【氏名】濱谷 政士
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-288551(JP,A)
【文献】特開平11-258957(JP,A)
【文献】特開平06-003891(JP,A)
【文献】特開2002-108138(JP,A)
【文献】特開2010-060978(JP,A)
【文献】特開2005-249971(JP,A)
【文献】特開2018-005065(JP,A)
【文献】特開平10-161481(JP,A)
【文献】特開2009-210615(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 21/18
G03G 15/08
G03G 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体筐体と、
前記本体筐体に対して着脱可能なドラムカートリッジであって、感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電する帯電器と、を有するドラムカートリッジと、
前記ドラムカートリッジに着脱可能なトナーカートリッジであって、電気的接触面を有するメモリを有するトナーカートリッジと、
前記帯電器に電圧を印加する印加回路と、
前記電気的接触面と接触するコネクタと、
前記印加回路および前記コネクタと電気的に接続された制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記コネクタを介して前記メモリと通信して前記メモリから情報を取得する通信処理と、
前記通信処理を実行した場合に、前記メモリと電気的接続を行ったかを判定する接続判定処理と、
前記帯電器に第1電圧を印加させる指示を前記印加回路に送る送信処理と、
前記送信処理を実行した場合に、前記印加回路が前記帯電器と通電したかを判定する通電判定処理と、
前記接続判定処理および前記通電判定処理の結果に応じて、ドラムカートリッジが前記本体筐体に装着されているかを表す情報および前記トナーカートリッジが前記本体筐体に装着されているかを表す情報を報知する報知処理と、を実行
し、
前記制御部は、画像形成指令を受けた場合に、前記帯電器に第2電圧を印加する指示を前記印加回路に送り、
前記第1電圧は、前記第2電圧より低い電圧であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、前記メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記帯電器と通電したと判定した場合、前記トナーカートリッジが装着され、前記ドラムカートリッジが装着されていると判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、前記メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記帯電器と通電しなかったと判定した場合、前記トナーカートリッジが装着され、前記ドラムカートリッジが装着されていないと判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、前記メモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記帯電器と通電したと判定した場合、前記トナーカートリッジが装着されておらず、前記ドラムカートリッジが装着されていると判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、前記メモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記帯電器と通電しなかったと判定した場合、前記トナーカートリッジが装着されておらず、前記ドラムカートリッジが装着されていないと判定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記接続判定処理は、前記電気的接続として、前記メモリと通信したかを判定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
本体筐体と、
前記本体筐体に対して着脱可能な複数のドラムカートリッジであって、それぞれ、感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電する帯電器と、を有する複数のドラムカートリッジと、
互いに異なる色のトナーが収容された複数のトナーカートリッジであって、それぞれが前記複数のドラムカートリッジの1つに着脱可能であり、電気的接触面を有するメモリを有する複数のトナーカートリッジと、
各前記帯電器に電圧を印加する印加回路と、
各前記電気的接触面と接触するコネクタと、
前記印加回路および前記コネクタと電気的に接続された制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記コネクタを介して、各前記メモリと通信して各前記メモリからトナーの色情報を取得する通信処理と、
前記通信処理を実行した場合に、各前記メモリと電気的接続を行ったかを判定する接続判定処理と、
前記通信処理を実行した場合に、各前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が、前記色情報と合っているか判定する位置判定処理と、
前記印加回路に各前記帯電器に第1電圧を印加させる指示を送る送信処理と、
前記送信処理を実行した場合に、前記印加回路が各前記帯電器と通電したかを判定する通電判定処理と、
前記接続判定処理と前記位置判定処理と前記通電判定処理の結果に応じて、ドラムカートリッジが前記本体筐体に装着されているかを表す情報と、前記トナーカートリッジが前記本体筐体に装着されているかを表す情報と、各トナーカートリッジの装着位置が合っていない色違いであることを示す情報と、を報知する報知処理と、を実行
し、
前記制御部は、画像形成指令を受けた場合に、前記帯電器に第2電圧を印加する指示を前記印加回路に送り、
前記第1電圧は、前記第2電圧より低い電圧であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、全ての前記メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、全ての前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていると判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が全ての前記帯電器と通電したと判定した場合、
全ての前記複数のトナーカートリッジが装着され、全ての前記複数のトナーカートリッジが色違い無し、全ての前記複数のドラムカートリッジが装着されていると判定することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、全ての前記メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、全ての前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていると判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が少なくとも1つの前記帯電器と通電しなかったと判定した場合、
全ての前記複数のトナーカートリッジが装着され、全ての前記複数のトナーカートリッジが色違い無し、前記複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、全ての前記メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、少なくとも1つの前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていないと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が全ての前記帯電器と通電したと判定した場合、
全ての前記複数のトナーカートリッジが装着され、少なくとも1つの前記複数のトナーカートリッジが色違いであり、全ての前記複数のドラムカートリッジが装着されていると判定することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、全ての前記メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、少なくとも1つの前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていないと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が少なくとも1つの前記帯電器と通電しなかったと判定した場合、
全ての前記複数のトナーカートリッジが装着され、少なくとも1つの前記複数のトナーカートリッジが色違いであり、前記複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定することを特徴とする請求項7ら請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、少なくとも1つの前記メモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、通信できた前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていると判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が全ての前記帯電器と通電したと判定した場合、
前記複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、通信できた前記複数のトナーカートリッジが色違い無し、全ての前記複数のドラムカートリッジが装着されていると判定することを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、少なくとも1つの前記メモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、通信できた前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていると判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が少なくとも1つの前記帯電器と通電しなかったと判定した場合、
前記複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、通信できた前記複数のトナーカートリッジが色違い無し、前記複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定することを特徴とする請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、少なくとも1つの前記メモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、少なくとも1つの前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていないと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が全ての前記帯電器と通電したと判定した場合、
前記複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、少なくとも1つの前記複数のトナーカートリッジが色違いであり、全ての前記複数のドラムカートリッジが装着されていると判定することを特徴とする請求項7から請求項13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記制御部は、
前記接続判定処理により、少なくとも1つの前記メモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、前記位置判定処理により、少なくとも1つの前記トナーカートリッジの装着位置に対応する色が前記色情報と合っていないと判定し、かつ、前記通電判定処理により、前記印加回路が少なくとも1つの前記帯電器と通電しなかったと判定した場合、
前記複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、少なくとも1つの前記複数のトナーカートリッジが色違いであり、前記複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定することを特徴とする請求項7から請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記接続判定処理は、前記電気的接続として、前記メモリと通信したかを判定することを特徴とする請求項7から請求項15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記制御部は、前記トナーカートリッジが装着され、前記ドラムカートリッジが装着されていないと判定した場合、または、前記トナーカートリッジが装着されておらず、前記ドラムカートリッジが装着されていると判定した場合、トナーカートリッジをドラムカートリッジに組み付けてから本体筐体に装着するよう報知することを特徴とする請求項3,4,9,11,12,14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トナーカートリッジとドラムカートリッジとを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トナーカートリッジとドラムカートリッジとを備える画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。これらのドラムカートリッジとトナーカートリッジは、それぞれ独立して交換可能である。トナーカートリッジを交換した場合には、トナーカートリッジをドラムカートリッジに組み付けて、画像形成装置に装着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ドラムカートリッジとトナーカートリッジとをそれぞれ独立して交換可能な画像形成装置では、トナーカートリッジのみを装着してしまったり、トナーカートリッジをドラムカートリッジに組み付けないで装着してしまうことがある。この場合、装着されていないカートリッジを装着する旨をユーザに報知することが望まれている。
また、カラーの画像形成装置の場合には、トナーカートリッジがその色に対応した正しい位置に装着されていない場合には、ユーザに色違いである旨を報知することが望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、ドラムカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが装着されているかを表す情報とを報知する画像形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ドラムカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジの色違いの情報とを報知する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するため、本開示の画像形成装置は、本体筐体と、ドラムカートリッジと、トナーカートリッジと、印加回路と、コネクタと、制御部とを備えている。ドラムカートリッジは、本体筐体に対して着脱可能なドラムカートリッジであって、感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電する帯電器と、を有する。トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに着脱可能なトナーカートリッジであって、電気的接触面を有するメモリを有する。印加回路は、帯電器に電圧を印加する。コネクタは、電気的接触面と接触する。制御部は、印加回路およびコネクタと電気的に接続されている。
制御部は、コネクタを介してメモリと通信してメモリから情報を取得する通信処理と、通信処理を実行した場合に、メモリと電気的接続を行ったかを判定する接続判定処理と、帯電器に第1電圧を印加させる指示を印加回路に送る送信処理と、送信処理を実行した場合に、印加回路が帯電器と通電したかを判定する通電判定処理と、接続判定処理および通電判定処理の結果に応じて、ドラムカートリッジが本体筐体に装着されているかを表す情報およびトナーカートリッジが本体筐体に装着されているかを表す情報を報知する報知処理と、を実行する。
【0007】
このような構成によれば、画像形成装置は、ドラムカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが装着されているかを表す情報とを報知することができる。
【0008】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、通電判定処理により、帯電器と通電したと判定した場合、トナーカートリッジが装着され、ドラムカートリッジが装着されていると判定する構成としてもよい。
【0009】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、メモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、通電判定処理により、帯電器と通電しなかったと判定した場合、トナーカートリッジが装着され、ドラムカートリッジが装着されていないと判定する構成としてもよい。
【0010】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、メモリと電気接続を行わなかったと判定し、かつ、通電判定処理により、帯電器と通電したと判定した場合、トナーカートリッジが装着されておらず、ドラムカートリッジが装着されていると判定する構成としてもよい。
【0011】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、メモリと電気接続を行わなかったと判定し、かつ、通電判定処理により、帯電器と通電しなかったと判定した場合、トナーカートリッジが装着されておらず、ドラムカートリッジが装着されていないと判定する構成としてもよい。
【0012】
前記した画像形成装置において、接続判定処理は、電気的接続として、メモリと通信したかを判定する構成としてもよい。
【0013】
前記した目的を達成するため、本開示の画像形成装置は、本体筐体と、複数のドラムカートリッジと、複数のトナーカートリッジと、印加回路と、コネクタと、制御部とを備えている。ドラムカートリッジは、本体筐体に対して着脱可能な複数のドラムカートリッジであって、それぞれ、感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電する帯電器と、を有する。トナーカートリッジは、互いに異なる色のトナーが収容された複数のトナーカートリッジであって、それぞれが複数のドラムカートリッジの1つに着脱可能であり、電気的接触面を有するメモリを有する。印加回路は、各帯電器に電圧を印加する。コネクタは、各電気的接触面と接触する。制御部は、印加回路およびコネクタと電気的に接続されている。制御部は、コネクタを介して、各メモリと通信して各メモリからトナーの色情報を取得する通信処理と、通信処理を実行した場合に、各メモリと電気的接続を行ったかを判定する接続判定処理と、通信処理を実行した場合に、各トナーカートリッジの装着位置に対応する色が、色情報と合っているか判定する位置判定処理と、印加回路に各帯電器に第1電圧を印加させる指示を送る送信処理と、送信処理を実行した場合に、印加回路が各帯電器と通電したかを判定する通電判定処理と、接続判定処理と位置判定処理と通電判定処理の結果に応じて、ドラムカートリッジが本体筐体に装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが本体筐体に装着されているかを表す情報と、各トナーカートリッジの装着位置が合っていない色違いであることを示す情報と、を報知する報知処理と、を実行する。
【0014】
これによれば、画像形成装置は、ドラムカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが色違いであることを示す情報とを報知することができる。
【0015】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、全てのメモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、位置判定処理により、全てのトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が全ての帯電器と通電したと判定した場合、全ての複数のトナーカートリッジが装着され、全ての複数のトナーカートリッジが色違い無し、全ての複数のドラムカートリッジが装着されていると判定すると判定する構成としてもよい。
【0016】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、全てのメモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、位置判定処理により、全てのトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が少なくとも1つの帯電器と通電しなかったと判定した場合、全ての複数のトナーカートリッジが装着され、全ての複数のトナーカートリッジが色違い無し、複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定する構成としてもよい。
【0017】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、全てのメモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、位置判定処理により、少なくとも1つのトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が全ての帯電器と通電したと判定した場合、全ての複数のトナーカートリッジが装着され、少なくとも1つの複数のトナーカートリッジが色違いであり、全ての複数のドラムカートリッジが装着されていると判定する構成としてもよい。
【0018】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、全てのメモリと電気的接続を行ったと判定し、かつ、位置判定処理により、少なくとも1つのトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が少なくとも1つの帯電器と通電しなかったと判定した場合、全ての複数のトナーカートリッジが装着され、少なくとも1つの複数のトナーカートリッジが色違いであり、複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定すると判定する構成としてもよい。
【0019】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、少なくとも1つのメモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、位置判定処理により、通信できたトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が全ての帯電器と通電したと判定した場合、複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、通信できた複数のトナーカートリッジが色違い無し、全ての複数のドラムカートリッジが装着されていると判定する構成としてもよい。
【0020】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、少なくとも1つのメモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、位置判定処理により、通信できたトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が少なくとも1つの帯電器と通電しなかったと判定した場合、複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、通信できた複数のトナーカートリッジが色違い無し、複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定する構成としてもよい。
【0021】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、少なくとも1つのメモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、位置判定処理により、少なくとも1つのトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が全ての帯電器と通電したと判定した場合、複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、少なくとも1つの複数のトナーカートリッジが色違いであり、全ての複数のドラムカートリッジが装着されていると判定する構成としてもよい。
【0022】
前記した画像形成装置において、制御部は、接続判定処理により、少なくとも1つのメモリと電気的接続を行わなかったと判定し、かつ、位置判定処理により、少なくとも1つのトナーカートリッジの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、通電判定処理により、印加回路が少なくとも1つの帯電器と通電しなかったと判定した場合、複数のトナーカートリッジのうち少なくとも1つが装着されておらず、少なくとも1つの複数のトナーカートリッジが色違いであり、複数のドラムカートリッジのうち少なくとも1つが装着されていないと判定する構成としてもよい。
【0023】
前記した画像形成装置において、接続判定処理は、前記電気的接続として、前記メモリと通信したかを判定する構成としてもよい。
【0024】
前記した画像形成装置において、制御部は、トナーカートリッジが装着され、ドラムカートリッジが装着されていないと判定した場合、または、トナーカートリッジが装着されておらず、ドラムカートリッジが装着されていると判定した場合、トナーカートリッジをドラムカートリッジに組み付けてから本体筐体に装着するよう報知する構成としてもよい。
【0025】
これによれば、トナーカートリッジがドラムカートリッジから取り外して、トナーカートリッジのみを交換可能であることをユーザが知らない場合であっても、トナーカートリッジのみが交換可能であることをユーザに知らせることができる。
【0026】
前記した画像形成装置において、制御部は、画像形成指令を受けた場合に、帯電器に第2電圧を印加する指示を印加回路に送り、第1電圧は、第2電圧より低い電圧である構成としてもよい。
【0027】
これによれば、第1電圧が第2電圧より低いので、帯電器の立ち上がり時間が短くなり、判定処理を早くすることができる。また、判定処理の消費電力を抑制することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ドラムカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが装着されているかを表す情報とを報知する画像形成装置を提供できる。
また、本発明によれば、ドラムカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジが装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジの色違いであることを示す情報とを報知する画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本開示の第1実施形態における画像形成装置の概略構成を示す図である。
【
図2】トナーカートリッジを取り外したドラムカートリッジを示す斜視図である。
【
図5】画像形成装置におけるコネクタと接触式センサの配置を示す斜視図(a)と、接触式センサ付近の拡大図(b)である。
【
図6】ドラムカートリッジが装着されたときの印加回路の回路図(a)と、ドラムカートリッジが装着されていないときの印加回路の回路図(b)である。
【
図7】第1実施形態における制御部の処理を示すフローチャートである。
【
図8】第2実施形態における画像形成装置の概略構成を示す図である。
【
図9】第2実施形態における制御部の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置1はモノクロ用のレーザプリンタである。画像形成装置1は、本体筐体2と、フィーダ部3と、画像形成部4と、制御部100と、モータ101と、を主に備えている。フィーダ部3は、記録シートSを本体筐体2内に供給する。画像形成部4は、記録シートSに画像を形成する。
【0031】
本体筐体2は、中空のケース状に形成されている。本体筐体2は、側壁21と、側壁21を繋ぐ前壁22とを有している。側壁21には、後述するドラムカートリッジ8を案内するためのガイド溝21Aがそれぞれ形成されている。前壁22には、本体開口22Aが形成されるとともに、本体開口22Aを開閉するフロントカバー23が揺動可能に設けられている。ガイド溝21Aは、本体筐体2の内部から本体開口22Aまで延びている。
【0032】
フィーダ部3は、本体筐体2の下部に着脱可能に装着される供給トレイ31と、供給トレイ31内の記録シートSを画像形成部4に向けて給紙する供給機構32とを備えている。
【0033】
画像形成部4は、スキャナユニット5と、ドラムカートリッジ8と、定着装置7とを備えている。
【0034】
スキャナユニット5は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光体ドラム81の表面上に高速走査にて照射する。
【0035】
制御部100は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、装着されたカートリッジの情報やROMに記憶されたプログラムやデータなどに基づいて演算処理を行うことによって、印刷制御を実行している。
【0036】
モータ101は、画像形成装置1の各部材を駆動する。
【0037】
ドラムカートリッジ8は、フィーダ部3とスキャナユニット5との間に配置されている。ドラムカートリッジ8は、本体筐体2のフロントカバー23で開閉される本体開口22Aを通して、本体筐体2に対して、装着方向に着脱可能となっている。ドラムカートリッジ8は、本体筐体2に形成されたガイド溝21Aに沿って着脱される。つまり、装着方向は、ガイド溝21Aに沿った方向である。
【0038】
ドラムカートリッジ8は、トナーカートリッジ9を分離可能である。トナーカートリッジ9は、ドラムカートリッジ8に対して着脱可能である。ドラムカートリッジ8は、本体筐体2に対して着脱可能である。
【0039】
ドラムカートリッジ8は、トナーカートリッジ9を装着可能なフレーム80と、感光体ドラム81と、転写ローラ82と、帯電器83と、ピンチローラ84とを主に有している。感光体ドラム81は、軸方向に延びる第1軸X1について回転可能である。軸方向は、装着方向と交差する第1交差方向である。本実施形態では、軸方向は、装着方向と直交している。
【0040】
帯電器83は、ワイヤ電極83Aと、グリッド電極83Bとを有する。帯電器83は、スコロトロン型である。帯電器83は、印加回路60によって、電圧が印加されることでコロナ放電を発生させ、感光体ドラム81の表面を帯電させる。
【0041】
図2に示すように、フレーム80は、第1サイドフレーム80Lと、第2サイドフレーム80Rと、ボトムフレーム80Bと、第1開口80Kと、第2開口80Hと、を有している。第1サイドフレーム80Lは、軸方向におけるフレーム80の一端部に位置する。第2サイドフレーム80Rは、軸方向におけるフレーム80の他端部に位置する。第1サイドフレーム80Lおよび第2サイドフレーム80Rは、軸方向に交差している。トナーカートリッジ9は、第1サイドフレーム80Lと第2サイドフレーム80Rとの間に装着可能となっている。
【0042】
ボトムフレーム80Bは、第1サイドフレーム80Lと第2サイドフレーム80Rを繋いでいる。ボトムフレーム80Bは、第1面80Tと第2面80Uと第1開口80Kと第2開口80Hを有している。第1面80Tは、フレーム80にトナーカートリッジ9が装着された状態において、トナーカートリッジ9と向かい合う面である。第2面80Uは、第1面80Tとは反対側の面である。第1開口80Kは、矩形形状を有している。第1開口80Kは、軸方向におけるボトムフレーム80Bの一端側に位置している。第2開口80Hは、矩形形状を有している。第2開口80Hは、軸方向で第1開口80Kと並んでいる。第2開口80Hは、軸方向に延びている。
【0043】
ピンチローラ84は、ボトムフレーム80Bを挟んでトナーカートリッジ9とは反対側に位置している。ピンチローラ84は、軸方向に延びる第2軸X2について回転可能である。
図1に示すように、ピンチローラ84は、本体筐体2内に配置されたレジストレーションローラ29に対向するようになっている。ピンチローラ84は、レジストレーションローラ29とともに記録シートSを案内する。なお、レジストレーションローラ29は、記録シートSを搬送する搬送方向において、感光体ドラム81よりも上流に位置している。
【0044】
トナーカートリッジ9は、内部にトナーを収容する筐体90と、現像ローラ91と、供給ローラ92とを主に有している。現像ローラ91は、軸方向に延びる第3軸X3について回転可能である。現像ローラ91は感光体ドラム81にトナーを供給する。供給ローラ92は筐体90のトナーを現像ローラ91に供給する。
【0045】
このドラムカートリッジ8では、回転する感光体ドラム81の表面が、帯電器83により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光体ドラム81の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0046】
次いで、回転駆動される現像ローラ91によってトナーカートリッジ9内のトナーが感光体ドラム81の静電潜像に供給されて、感光体ドラム81の表面上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム81と転写ローラ82の間で記録シートSが搬送されることで、感光体ドラム81の表面に担持されているトナー像が記録シートS上に転写される。
【0047】
定着装置7は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向して配置され加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを備えている。そして、このように構成される定着装置7では、記録シートS上に転写されたトナーを、記録シートSが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着している。
【0048】
なお、定着装置7で熱定着された記録シートSは、定着装置7の下流側に配設される排紙ローラ24に搬送され、この排紙ローラ24から排紙トレイ25上に送り出される。
【0049】
図3に示すように、トナーカートリッジ9は、メモリの一例としてのICチップ110を有している。ICチップ110は、トナーカートリッジ9がドラムカートリッジ8に装着されたときに、筐体90がボトムフレーム80Bに対面する側の底面90Uに位置している。ICチップ110は、トナーカートリッジ9に接着により固定されている。
【0050】
ICチップ110は、記憶素子111と、電気的接触面112を有している。ICチップ110の記憶素子111には、トナーカートリッジ9の製品情報が記憶されている。
【0051】
図4に示すように、ICチップ110は、軸方向における筐体90の一端側に位置している。トナーカートリッジ9がドラムカートリッジ8に装着された状態において、ICチップ110は、第1開口80Kから露出している。
【0052】
電気的接触面112は、基板の表面に配置された金属層からなる。電気的接触面112の表面は平面状である。電気的接触面112は、複数配置されている。複数の電気的接触面112は、それぞれが装着方向に延びた矩形形状を有している。複数の電気的接触面112は、互いに僅かな隙間を空けて、軸方向に並んでいる。
【0053】
図5(a)に示すように、本体筐体2の一端側の側壁21には、コネクタ130が設けられている。具体的には、コネクタ130は、側壁21のガイド溝21Aの下に配置されている。コネクタ130は、ドラムカートリッジ8が本体筐体2に装着されたとき、電気的接触面112と電気的に接触する。コネクタ130は、制御部100と電気的に接続されている(
図1参照)。これにより、制御部100は、コネクタ130を介してICチップ110と通信可能となっている。なお、制御部100は、コネクタ130を介してICチップ110と電気的に接続可能でもある。
【0054】
本体筐体2には、接触式センサ120がさらに設けられている。接触式センサ120は、軸方向における本体筐体2の略中央に位置している。ドラムカートリッジ8が本体筐体2に装着された場合、接触式センサ120は、搬送方向において、感光体ドラム81とレジストレーションローラ29の間に位置するようになっている。
【0055】
接触式センサ120は、第1位置(
図5(b)に実線で示す位置)と第2位置(
図5(b)に二点鎖線で示す位置)とに移動可能である。
図4に示すように、接触式センサ120は、本体筐体2にトナーカートリッジ9が装着された場合に、第2開口80Hからトナーカートリッジ9に接触して、第1位置から第2位置に移動するようになっている。
【0056】
印加回路60は、帯電器83に電圧を印加する回路である。
図6(a)に示すように、印加回路60は、ワイヤ電極印加部61とグリッド電極印加部62とを有している。ワイヤ電極印加部61は、ワイヤ電極83Aに電圧を印加可能である。グリッド電極印加部62は、グリッド電極83Bに電圧を印加可能である。ワイヤ電極印加部61は、グリッド電極印加部62より高い電圧を印加可能である。ワイヤ電極印加部61は、接点61Aを有している。接点61Aは、帯電器83のワイヤ電極83Aと通電するための接点である。グリッド電極印加部62は、接点62Aを有している。接点62Aは、グリッド電極83Bと通電するための接点である。
【0057】
画像形成装置1にドラムカートリッジ8が装着された場合には、接点61Aはワイヤ電極83Aと接続されて通電可能となり、接点62Aはグリッド電極83Bと接続されて通電可能となる。この状態で制御部100が印加回路60に電圧を印加させる指示を送ると、ワイヤ電極83Aおよびグリッド電極83Bに電圧が印加され、グリッド電極印加部62にはグリッド電流Igが流れる。グリッド電流Igが流れた場合には、グリッド電流Igがながれたことを示す情報が制御部100に送られる。
【0058】
一方、
図6(b)に示すように、画像形成装置1にドラムカートリッジ8が装着されていない場合には、制御部100が印加回路60に電圧を印加させる指示を送っても、グリッド電極印加部62にはグリッド電流Igが流れない。
【0059】
制御部100は、通信処理と、接続判定処理と、送信処理と、通電判定処理と、報知処理と、を実行可能である。
【0060】
制御部100は、コネクタ130を介してICチップ110と通信する。通信処理は、ICチップ110から情報を取得する処理である。接続判定処理は、通信処理を実行した場合に、ICチップ110と通信したかを判定する処理である。なお、接続判定処理として、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行ったかを判定してもよい。
【0061】
送信処理は、帯電器83に第1電圧V1を印加させる指示を印加回路60に送る処理である。通電判定処理は、送信処理を実行した場合に、印加回路60が帯電器83と通電したかを判定する処理である。制御部100は、印加回路60に印加させる指示を送ったときに、グリッド電極印加部62にグリッド電流Igが流れたことを検出した場合に、印加回路60が帯電器83と通電したこと判定することができる。
【0062】
報知処理は、接続判定処理および通電判定処理の結果に応じて、ドラムカートリッジ8が本体筐体2に装着されているかを表す情報およびトナーカートリッジ9が本体筐体2に装着されているかを表す情報を報知する処理である。
【0063】
制御部100は、ICチップ110と通信した(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行った)と判定し、かつ、帯電器83と通電したと判定した場合、トナーカートリッジ9が装着され、ドラムカートリッジ8が装着されていると判定する。
【0064】
制御部100は、ICチップ110と通信した(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行った)と判定し、かつ、帯電器83と通電しなかったと判定した場合、トナーカートリッジ9が装着され、ドラムカートリッジ8が装着されていないと判定する。
【0065】
制御部100はICチップ110と通信しなかった(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行わなかった)と判定し、かつ、帯電器83と通電したと判定した場合、トナーカートリッジ9が装着されておらず、ドラムカートリッジ8が装着されていると判定する。
【0066】
制御部100は、ICチップ110と通信しなかった(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行わなかった)と判定し、かつ、帯電器83と通電しなかったと判定した場合、トナーカートリッジ9が装着されておらず、ドラムカートリッジ8が装着されていないと判定する。
【0067】
制御部は、トナーカートリッジ9が装着され、ドラムカートリッジ8が装着されていないと判定した場合、または、トナーカートリッジ9が装着されておらず、ドラムカートリッジ8が装着されていると判定した場合、トナーカートリッジ9をドラムカートリッジ8に組み付けてから本体筐体2に装着するよう報知する。
【0068】
制御部100は、接触式センサ120が第2位置にあることを示す信号を受け取った場合、トナーカートリッジ9が装着されていると判定することができる。一方、制御部100は、接触式センサ120が第1位置にあることを示す信号を受け取った場合、トナーカートリッジ9が装着されていないと判定することができる。
【0069】
次に、制御部100が実行する処理の一例について、
図7のフローチャートで説明する。
【0070】
図7に示すように、フロントカバー23が開かれた場合には、制御部100は、フロントカバー23が閉じられたかを判定する(S1)。
【0071】
ステップS1において、制御部100が、フロントカバー23が閉じられていないと判定した場合(S1,No)には、制御部100は、ステップS1の判定処理を繰り返し実行する。一方、制御部100が、フロントカバー23が閉じられたと判定した場合(S1,Yes)には、制御部100は、トナーカートリッジ9のICチップ110と通信を試み、ICチップ110と通信可能か(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続可能か)を判定する(S2,通信処理、接続判定処理)。
なお、ステップS2において、制御部100は、ICチップ110と通信可能であると判定する(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行ったと判定する)とともに、接触式センサ120が第2位置にあるかを判定してもよい。すなわち、かつICチップ110と通信可能(または電気的接続可能)であると判定し、接触式センサ120が第2位置にあると判定した場合に、ステップS3を実行するようにしてもよい。
【0072】
ステップS2において、制御部100は、ICチップ110と通信可能(または電気的接続可能)であると判定する(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行ったと判定する)と(S2,Yes)、制御部100は、印加回路60に第1電圧V1を印加させる指示をする(S3,送信処理)。なお、第1電圧V1は、後述する第2電圧V2より低い電圧である。
【0073】
ステップS3の後、制御部100は、第1時間T1待ち(S4)、モータ101を駆動させる(S5)。ステップS5の後、制御部100は、印加回路60が帯電器83と通電したかを判定する(S6,通電判定処理)。第1時間T1は、予め制御部100に記憶されている所定値である。印加回路60に第1電圧V1を印加させる指示をしてから、グリッド電極83Bにグリッド電流Igが流れるまでの時間より少し長い時間である。モータ101を駆動させると、印刷開始状態へ移行するために、感光体ドラム81などが回転するようになっている。
【0074】
ステップS6において、制御部100は、印加回路60が帯電器83と通電したと判定した場合(S6,Yes)、制御部100は、トナーカートリッジ9が装着され(トナーカートリッジ有)、ドラムカートリッジ8が装着された(ドラムカートリッジ有)と判定する(S11)。
【0075】
ステップS11の後、制御部100は、印加回路60に第2電圧V2を印加し(S12)、印刷開始状態へ移行する(S13)。なお、第2電圧V2は、画像形成指令を受けた場合に、帯電器83印加する電圧である。
【0076】
一方、ステップS6において、制御部100は、印加回路60が帯電器83と通電しないと判定した場合(S6,No)、制御部100は、トナーカートリッジ9が装着され(トナーカートリッジ有)、ドラムカートリッジ8が装着されていない(ドラムカートリッジ無)と判定する(S21)。
【0077】
ステップS21の後、制御部100は、印刷開始状態へ移行する必要がないとして、印加回路60への印加を停止し、モータ101を停止する(S22)。ステップS22の後、制御部100は、ユーザにトナーカートリッジ有、ドラムカートリッジ無、と報知する(S23,報知処理)。このとき、ユーザにトナーカートリッジ9をドラムカートリッジ8に組み付けて(セットして)から本体筐体2に装着するよう報知してもよい。
【0078】
ステップS2において、ICチップ110と通信可能でない(または、制御部100は、コネクタ130とICチップ110とが電気的接続を行わなかった)と判定した場合(S2,No)、制御部100は、印加回路60に第1電圧V1を印加させる指示をする(S7)。
【0079】
ステップS7の後、制御部100は、第1時間T1待ち(S8)、印加回路60が帯電器83と通電したかを判定する(S9)。
【0080】
ステップS9において、制御部100は、印加回路60が帯電器83と通電したと判定すると(S9,Yes)、制御部100は、トナーカートリッジ9が装着されておらず(トナーカートリッジ無)、ドラムカートリッジ8が装着された(ドラムカートリッジ有)と判定する(S31)。このとき、ユーザにトナーカートリッジ9をドラムカートリッジ8に組み付けて(セットして)から本体筐体2に装着するよう報知してもよい。
【0081】
ステップS31の後、制御部100は、印刷開始状態へ移行する必要がないとして、印加回路60へ第1電圧V1を印加させる指示を停止する(S32)。ステップS32の後、制御部100は、ユーザにトナーカートリッジ無、ドラムカートリッジ有、と報知する(S33,報知処理)。
【0082】
一方、ステップS9において、制御部100は、印加回路60が帯電器83と通電していないと判定すると(S9,No)、制御部100は、トナーカートリッジ9が装着されておらず(トナーカートリッジ無)、ドラムカートリッジ8が装着されていない(ドラムカートリッジ無)と判定する(S41)。
【0083】
ステップS41の後、制御部100は、印刷開始状態へ移行する必要がないとして、印加回路60へ第1電圧V1を印加させる指示を停止する(S42)。ステップS42の後、制御部100は、ユーザにトナーカートリッジ無、ドラムカートリッジ無、と報知する(S43,報知処理)。
【0084】
以上のように構成された画像形成装置1の作用および効果について説明する。
【0085】
画像形成装置1によれば、接続判定処理と、通電判定処理との結果に応じて、ドラムカートリッジ8が本体筐体2に装着されているかを表す情報およびトナーカートリッジ9が本体筐体2に装着されているかを表す情報を報知することができる。このため、ドラムカートリッジ8とトナーカートリッジ9のどちらか一方のみを装着してしまった場合には、装着されていないカートリッジを装着する旨をユーザに報知できる。
【0086】
また、制御部100は、トナーカートリッジ9が装着され、ドラムカートリッジ8が装着されていないと判定した場合、または、トナーカートリッジ9が装着されておらず、ドラムカートリッジ8が装着されていると判定した場合、トナーカートリッジ9をドラムカートリッジ8に組み付けてから本体筐体2に装着するよう報知する。このため、トナーカートリッジ9がドラムカートリッジ8から取り外して、トナーカートリッジのみが交換可能であることをユーザが知らない場合であっても、トナーカートリッジ9のみが交換可能であることをユーザに知らせることができる。
【0087】
また、通電判定処理を実行するときの第1電圧V1が画像形成を実行するときの第2電圧V2より低いので、帯電器83が立ち上がる時間が短くなり、通電判定処理を短い時間で処理することができる。また、通電判定処理の消費電力を抑制することができる。
【0088】
接触式センサ120によって、トナーカートリッジ9が本体筐体2に装着されていることを判定することができる。制御部100は、接続判定処理に加えて、接触式センサ120による装着判定を行うことで、トナーカートリッジ9が装着されていることをより確実に判定できる。
【0089】
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明においては、第1実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0090】
図8に示すように、画像形成装置1Aは、カラー用のレーザプリンタである。画像形成装置1Aは、本体筐体2A内に、画像形成部4Aと制御部100A等を備えている。
【0091】
画像形成部4Aは、複数のドラムカートリッジを備えている。本実施形態では、4色のトナーに対応して、4つのドラムカートリッジを備えている。4つのドラムカートリッジは、イエロー用(Y)、マゼンタ用(M)、シアン用(C)およびブラック用(K)の各色のトナーに対応したものが、記録シートSの搬送方向の上流側から下流側に向けてこの順で並んで配置されている。以下の説明では、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのように、符号にY,M,C,Kを付して、各色を区別することとする。
【0092】
各ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kと、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kとは、それぞれ独立して交換可能である。各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kは、各ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kに対してそれぞれ独立して着脱可能である。各ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kは、それぞれ独立して本体筐体2Aに対して着脱可能である。
【0093】
各ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kは、それぞれ、感光体ドラム81Y,81M,81C,81Kと、帯電器83Y,83M,83C,83Kとを有する。各帯電器83Y,83M,83C,83Kには、それぞれ、電圧を印加する印加回路が設けられている(図示省略)。
【0094】
各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kは、互いに異なる色のトナーが収容されている。各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kは、それぞれ、メモリの一例としてのICチップ110Y,110M,110C,110Kを有する。各ICチップ110Y,110M,110C,110Kの記憶素子には、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの対応する色情報と製品情報が記憶されている。
【0095】
本体筐体2には、各ICチップ110Y,110M,110C,110Kに対応して、4つのコネクタ130Y,130M,130C,130Kが設けられている。各コネクタ130Y,130M,130C,130Kは、各ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが本体筐体2Aに装着されたとき、各ICチップ110Y,110M,110C,110Kの電気的接触面と接触する。各コネクタ130Y,130M,130C,130Kは、制御部100Aと電気的に接続されている。これにより、制御部100Aは、コネクタ130Y,130M,130C,130Kを介してICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信可能(または電気的接続可能)となっている。各コネクタ130Y,130M,130C,130Kに読み取られた各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの情報は、制御部100に送られる。
【0096】
制御部100Aは、通信処理と、接続判定処理と、位置判定処理と、送信処理と、通電判定処理と、報知処理と、を実行可能である。通信処理、接続判定処理、送信処理および通電判定処理は、第1実施形態と同様の処理であるため説明を省略する。
【0097】
位置判定処理は、通信処理を実行した場合に、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が、通信処理で取得した色情報と合っているか判定する処理である。なお、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色は、予め制御部100Aに記憶されている。
【0098】
報知処理は、接続判定処理と位置判定処理と通電判定処理の結果に応じて、各ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが本体筐体2Aに装着されているかを表す情報と、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが本体筐体2Aに装着されているかを表す情報と、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置が合っていない色違いであることを示す情報と、を報知する処理である。
【0099】
制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信したと判定し(または、制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行ったと判定し)、かつ、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、印加回路が全ての帯電器83と通電したと判定した場合、制御部100Aは、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されていると判定する。
【0100】
制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信したと判定し(または、制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行ったと判定し)、かつ、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、印加回路が少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電しなかったと判定した場合、制御部100Aは、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する。
【0101】
制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信したと判定し(または、制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行ったと判定し)、かつ、少なくとも1つのトナーカートリッジ9の装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合、制御部100は、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する。
【0102】
制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信したと判定し(または、制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行ったと判定し)、かつ、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、印加回路が少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電しなかったと判定した場合、制御部100は、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定し、と判定する。
【0103】
制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信しなかったと判定し(または、制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行わなかったと判定し)、かつ、通信できたトナーカートリッジ9の装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、通信できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する。
【0104】
制御部100は、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信しなかったと判定し(または、制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行わなかったと判定し)、かつ、通信できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が色情報と合っていると判定し、かつ、印加回路が少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電しなかったと判定した場合、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、通信できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する。
【0105】
制御部100は、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信しなかったと判定し(または、制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行わなかったと判定し)、かつ、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する。
【0106】
制御部100は、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信しなかったと判定し(または、制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行わなかったと判定し)、かつ、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が色情報と合っていないと判定し、かつ、印加回路が少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電しなかったと判定した場合、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する。
【0107】
次に、制御部100Aが実行する処理の一例について、
図9,10のフローチャートで説明する。
【0108】
図9に示すように、フロントカバー23が開かれた場合には、制御部100Aは、フロントカバー23が閉じられたかを判定する(S101)。
【0109】
ステップS101において、制御部100Aは、フロントカバー23が閉じられていないと判定した場合(S101,No)には、制御部100Aは、ステップS1の判定処理を繰り返し実行する。一方、制御部100Aが、フロントカバー23が閉じられたと判定した場合(S101,Yes)には、制御部100Aは、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの各ICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信(または電気的接続)を試み、各ICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信可能か(または電気的に接続可能か)をそれぞれ判定する(S102,通信処理、接続判定処理)。また、制御部100Aは、通信処理によって、各ICチップ110Y,110M,110C,110Kから色情報を取得する。
【0110】
ステップS102において、制御部100Aが、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信可能と判定した(または、制御部100Aは、全てのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続可能と判定した)場合(S102,Yes)、制御部100Aは、各トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が、通信処理で取得した色情報と合っているかを判定する(S103,位置判定処理)。
【0111】
ステップS103において、制御部100が、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの色情報と位置情報が一致していると判定した場合(S103,Yes)、制御部100Aは、印加回路に第1電圧V1を印加させる指示を送る(S110,送信処理)。
【0112】
ステップS110の後、制御部100Aは、第1時間T1待ち(S111)、モータ101をONする(S112)。そして、制御部100Aは、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したかを判定する(S113,通電判定処理)。
【0113】
ステップS113において、制御部100が、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合(S113,Yes)、制御部100Aは、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する(S114)。そして、制御部100Aは、印加回路に第2電圧V2を印加させる指示をして(S115)、印刷開始状態へ移行する(S116)。
【0114】
ステップS113において、制御部100が、少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kが印加回路と通電していないと判定した場合(S113,No)、制御部100Aは、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する(S117)。そして、制御部100Aは、印加回路へ電圧を印加させる指示を停止し、モータ101を停止する(S118)。そして、ユーザにメッセージAを報知する(S119,報知処理)。
【0115】
メッセージAは、例えば、表示パネルなどに「ドラムカートリッジがありません。トナーカートリッジをドラムカートリッジに組み付けてから装着して下さい。」と表示すればよい(
図11参照)。メッセージAは、図、絵、音声などによってユーザに通知してもよい。
【0116】
一方、ステップS103において、制御部100が、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が、通信処理で取得した色情報と合っていない場合(S103,No)、制御部100Aは、色が合っていないトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kを特定し(S104)、印加回路に第1電圧V1を印加させる指示を送る(S120,送信処理)。
【0117】
ステップS120の後、制御部100Aは、第1時間T1待ち(S121)、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したかを判定する(S123,通電判定処理)。
【0118】
ステップS123において、制御部100が、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合(S123,Yes)、制御部100Aは、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する(S124)。そして、制御部100Aは、印加回路へ電圧を印加させる指示を停止し(S125)、ユーザにメッセージCを報知する(S126,報知処理)。
【0119】
メッセージCは、例えば、表示パネルなどに「トナーカートリッジの色が違います。トナーカートリッジを正しい位置に装着して下さい。」と表示すればよい(
図11参照)。メッセージCは、図、絵、音声などによってユーザに通知してもよい。
【0120】
ステップS123において、制御部100が、少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kが印加回路と通電していない(または、制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行わなかった)と判定した場合(S123,No)、制御部100Aは、全てのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着され(トナーカートリッジ全部有)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する(S127)。そして、制御部100Aは、印加回路への印加を停止し(S128)、ユーザにメッセージAとメッセージCを報知する(S129,報知処理)。
【0121】
一方、ステップS102において、制御部100が、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと通信可能でない(または、制御部100Aは、少なくとも1つのICチップ110Y,110M,110C,110Kと、コネクタ130とが電気的接続を行わなかった)場合(S102,No)、
図10に示すように、制御部100Aは、ICチップ110Y,110M,110C,110Kのどれが通信できないかを特定する(S105)。
【0122】
ステップS105の後、制御部100Aは、通信できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が、通信処理で取得した色情報と全て合っているかを判定する(S106,位置判定処理)。
【0123】
ステップS106において、制御部100が、通信できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が、通信処理で取得した色情報と全て合っている場合(S106,Yes)、制御部100Aは、印加回路に第1電圧V1を印加させる指示を送る(S130,送信処理)。
【0124】
ステップS130の後、制御部100Aは、第1時間T1待ち(S131)、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したかを判定する(S133,通電判定処理)。
【0125】
ステップS133において、制御部100が、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合(S133,Yes)、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、通信(または電気的接続)できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する(S134)。そして、制御部100Aは、印加回路へ電圧を印加させる指示を停止し(S135)、ユーザにメッセージBを報知する(S136,報知処理)。
【0126】
メッセージBは、例えば、表示パネルなどに「トナーカートリッジがありません。トナーカートリッジをドラムカートリッジに組み付けてから装着して下さい。」と表示すればよい(
図11参照)。メッセージBは、図、絵、音声などによってユーザに通知してもよい。
【0127】
ステップS133において、制御部100が、少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kが印加回路と通電していないと判定した場合(S133,No)、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、通信できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違い無し、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する(S137)。そして、制御部100Aは、印加回路への印加を停止し(S138)、ユーザにメッセージAとメッセージBを報知する(S139,報知処理)。
【0128】
一方、ステップS106において、制御部100が、通信(または電気的接続)できたトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの装着位置に対応する色が取得した色情報と少なくとも1つ合っていない場合(S106,No)、制御部100Aは、色情報と位置情報が一致していないトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kを特定し(S107)、印加回路に第1電圧V1を印加させる指示を送る(S140,送信処理)。
【0129】
ステップS140の後、制御部100Aは、第1時間T1待ち(S141)、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したかを判定する(S143,通電判定処理)。
【0130】
ステップS143において、制御部100が、印加回路が全ての帯電器83Y,83M,83C,83Kと通電したと判定した場合(S143,Yes)、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、全てのドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kが装着されている(ドラムカートリッジ全部有)と判定する(S144)。そして、制御部100Aは、印加回路へ電圧を印加させる指示を停止し(S145)、ユーザにメッセージBとメッセージCを報知する(S146,報知処理)。
【0131】
ステップS143において、制御部100が、少なくとも1つの帯電器83Y,83M,83C,83Kが印加回路と通電していないと判定した場合(S143,No)、制御部100Aは、トナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのうち少なくとも1つが装着されておらず(トナーカートリッジの少なくとも1つが無い)、少なくとも1つのトナーカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが色違いであり、ドラムカートリッジ8Y,8M,8C,8Kのうち少なくとも1つが装着されていない(ドラムカートリッジの少なくとも1つが無い)と判定する(S147)。そして、制御部100Aは、印加回路へ電圧を印加させる指示を停止し(S148)、ユーザにメッセージAとメッセージBとメッセージCを報知する(S149,報知処理)。
【0132】
以上のように構成された画像形成装置1Aの作用および効果について説明する。
【0133】
画像形成装置1Aによれば、接続判定処理と通電判定処理と位置判定処理との結果に応じて、ドラムカートリッジ8が本体筐体2に装着されているかを表す情報およびトナーカートリッジ9が本体筐体2に装着されているかを表す情報と、トナーカートリッジの色違いの情報とを報知することができる。このため、ドラムカートリッジ8とトナーカートリッジ9のどちらか一方のみを装着してしまった場合に、装着されていないカートリッジを装着する旨をユーザに報知できるとともに、トナーカートリッジが色違いであることを示す情報を報知することができる。
【0134】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0135】
上述の実施形態においては、メモリの一例としてICチップを例示したが、メモリは、情報を記憶する媒体であれば、ICチップに限られない。
【0136】
上述の実施形態においては、制御部が印加回路が帯電器と通電したこと判定するために、グリッド電流によって判定していたが、この判定方法に限られない。例えば、印加回路とワイヤ電極と接点の電位の立ち上がる時間やグリッド電流の変化量により判定してもよい。
【0137】
上述の実施形態においては、第1電圧V1は、第2電圧V2より低い電圧であったが、第1電圧V1は、第2電圧V2と同じ電圧であってもよい。
【0138】
上述の実施形態においては、接触センサ式は、感光体ドラムとレジストレーションローラの間に設けられていたが、接触センサは他の位置に設けられていてもよい。
【0139】
上述の実施形態においては、レーザープリンタの画像形成装置を例示したが、画像形成装置は、コピー機や複合機であってもよい。
【0140】
前記した各実施形態および各変形例の各要素は、任意に組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0141】
1 画像形成装置
2 本体筐体
8 ドラムカートリッジ
9 トナーカートリッジ
23 フロントカバー
50 帯電器
60 印加回路
81 感光体ドラム
83 帯電器
100 制御部
110 ICチップ