(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】ビデオ監視システムのパラメータ設定方法、装置及びビデオ監視システム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20230704BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20230704BHJP
G08G 1/04 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 K
H04N23/60
G08G1/04 D
(21)【出願番号】P 2019010176
(22)【出願日】2019-01-24
【審査請求日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】201810174920.3
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ワン・チィ
(72)【発明者】
【氏名】石 路
【審査官】長谷川 素直
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-342748(JP,A)
【文献】特開2010-009422(JP,A)
【文献】特開2017-162456(JP,A)
【文献】特開平05-046770(JP,A)
【文献】特許第6116746(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
G08B 25/00
G06T 7/00
H04N 23/60
G08G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置であって、
前記ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成する生成ユニット;及び
前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定する設定ユニットを含
み、
前記生成ユニットは、前記画像を異なる領域に分割するシーン解析ユニットを含み、
前記シーン解析ユニットによる前記画像の分割結果は、前記設定パラメータ中の第一パラメータとされ、
前記シーン解析ユニットは、前記画像の特徴に基づいて、少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、選択した該モデルに基づいて、前記画像を異なる領域に分割し、
前記シーン解析ユニットが分割を行うために使用する前記モデルは、前記画像の異なる位置について異なる識別正確度を有し、
前記シーン解析ユニットは、前記画像の少なくとも2つのフレームに対して分割を行い、前記画像の少なくとも2つのフレームに対しての分割の結果に基づいて、前記画像の分割結果を生成する、装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の装置であって、
前記生成ユニットは、
前記画像及び前記シーン解析ユニットによる前記画像の分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと
は異なるパラメータを生成するパラメータ生成ユニットを更に含む、装置。
【請求項3】
請求項
2に記載の装置であって、
前記パラメータ生成ユニットは、
前記シーン解析ユニットにより分割された各領域において、前記画像に対して該領域に対応する処理を行
う中間処理ユニットを含み、
前記中間処理ユニットの処理結果の少なくとも一部が、前記設定パラメータ中の第二パラメータとされる、装置。
【請求項4】
請求項
3に記載の装置であって、
前記パラメータ生成ユニットは、
前記中間処理ユニットの処理結果と、前記シーン解析ユニットによる前記画像の分割結果とに基づいて、前記設定パラメータ中の第三パラメータを生成する融合ユニットを更に含む、装置。
【請求項5】
ビデオ監視システムであって、
カメラ、分析装置、及び、請求項1~
4のうちの任意の一項に記載の、ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置を含み、
前記ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置は、前記カメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、前記設定パラメータを前記分析装置に設定し、
前記分析装置は、前記設定パラメータに基づいて、前記カメラにより得られた画像に対して分析を行う、ビデオ監視システム。
【請求項6】
請求項
5に記載のビデオ監視システムであって、
前記ビデオ監視システムは、
前記カメラの状態の変化を検出する検出装置を更に含み、
前記検出装置により前記カメラの状態の変化が検出されたときに、前記ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置は、前記設定パラメータを生成し、前記設定パラメータを前記分析装置に設定する、ビデオ監視システム。
【請求項7】
ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する方法であって、
前記ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し;及び
前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定することを含
み、
前記設定パラメータを生成することは、前記画像の特徴に基づいて、少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、選択した該モデルに基づいて、前記画像を異なる領域に分割することを含み、
前記画像の分割結果は、前記設定パラメータ中の第一パラメータとされ、
分割のために使用される前記モデルは、前記画像の異なる位置について異なる識別正確度を有し、
前記分割は、前記画像の少なくとも2つのフレームに対して行われ、前記画像の分割結果は、前記画像の少なくとも2つのフレームに対しての分割の結果に基づいて生成される、方法。
【請求項8】
請求項
7に記載の方法であって、
前記設定パラメータを生成することは、
前記画像及び前記画像の分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと
は異なるパラメータを生成することを更に含む、方法。
【請求項9】
請求項
8に記載の方法であって、
前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと
は異なるパラメータを生成することは、
分割された各領域において、前記画像に対して該領域に対応する中間処理を行うことを含み、
前記中間処理の結果の少なくとも一部を前記設定パラメータ中の第二パラメータとする、方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の方法であって、
前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと
は異なるパラメータを生成することは、
前記中間処理の結果及び前記画像の分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の第三パラメータを生成することを更に含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報技術分野に関し、特に、ビデオ監視システムのためにパラメータを設定(configure)する方法、装置及びビデオ監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の数の増加に伴い、交通問題、例えば、交通渋滞、交通事故、大気汚染などの問題は、より深刻になる。このような交通問題を監視及び緩和するために、大規模(large scale)の監視カメラを設置することで、ビデオ監視システムにより、大量のビデオソースをもとに、交通イベントに対してリアルタイム検出及び報告を行うことができる。
【0003】
このようなビデオ監視システムは、通常、違法駐車、車両流量、交通渋滞などの複数の交通イベントの検出をサポートし、交通誘導などの作業を便利にすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の発明者は、次のようなことを発見した。即ち、従来のビデオ監視システムでは、ビデオ監視システムが検出及び報告を行う前に、ユーザが手動で設定パラメータをビデオ監視システムに設定する(与える)必要があり、そうでなければ、所望の検出結果を得ることができない可能性がある。そのうち、設定パラメータは、例えば、画像中の検出領域、画像分析用の分析パラメータなどを含んでも良く、該分析パラメータは、例えば、道路の数、車両の走行方向、分析用の閾値などのパラメータであっても良い。
【0005】
ユーザが手動で設定パラメータをビデオ監視システムに設定することは、少なくとも、次のような問題を有する。
【0006】
1、監視カメラの数が比較的多いときに、例えば、1000台のときに、ビデオ監視システムに全ての設定パラメータを設定することは、ユーザにとって大変な作業であり;
2、一旦、カメラの位置、観察角度又は視野範囲に変化が生じたら、ユーザは、手動で関連パラメータを再設定する必要があり;
3、可動型カメラ、例えば、PTZ(Pan/Tilt/Zoom、PTZ)カメラをサポートすることが難しい。何故なら、可動型カメラが観察角度又は視野範囲を自由に変えることができ、また、変える度に、ユーザが手動で関連パラメータを再設定する必要があるからである。
【0007】
そのうち、上述の問題3について、従来技術では、次のような技術案が存在する。即ち、予めPTZカメラの所定状態と設定パラメータとの間の対応関係を設定し、PTZカメラがある所定状態にあるときに、該所定状態に対応する設定パラメータをコール(call)してビデオ監視システムに対して設定を行う。しかし、このような技術案は、一部の種類のカメラしかサポートできず、すべての種類のカメラに適用することが難しい。また、このような技術案は、サポートし得る所定状態の数が限られているため、カメラが所定状態以外の状態にあるときに、有効なパラメータ設定を行うことが困難である。よって、このような技術案は、使用されるときに大きく制限されている。
【0008】
本発明の実施例は、ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する方法、装置及びビデオ監視システムを提供し、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定(与える)することにより、ビデオ監視システムに対して有効且つ迅速なパラメータ設定を行うことができるため、マンパワーを節約することができ、且つ適用性が広い。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例の第一側面によれば、ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置が提供され、それは、
前記ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成するための生成ユニット;及び、前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定するための設定ユニットを含む。
【0010】
本発明の実施例の第二側面によれば、ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する方法が提供され、それは、
前記ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し;及び、前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定することを含む。
【0011】
本発明の実施例の第三側面によれば、ビデオ監視システムが提供され、それは、カメラ、分析装置、及び上述の第一側面に記載の、ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置を含み、そのうち、前記ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置は、前記カメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、前記設定パラメータを前記分析装置に設定し(与え)、前記分析装置は、前記設定パラメータに基づいて、前記カメラにより得られた画像を分析する。
【0012】
本発明の有益な効果は、次の通りであり、即ち、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定することにより、ビデオ監視システムに対して有効且つ迅速なパラメータ設定を行うことができるため、マンパワーを節約することができ、且つ適用性が広い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施例1におけるビデオ監視システムのパラメータ設定装置を示す図である。
【
図2】本発明の実施例1における生成ユニットを示す図である。
【
図3】本発明の実施例1におけるシーン解析ユニットによる画像分割の分割結果を示す図である。
【
図4】本発明の実施例1における第一パラメータの領域の画像上での位置を示す図である。
【
図5】本発明の実施例1におけるパラメータ生成ユニットを示す図である。
【
図6】本発明の実施例2におけるビデオ監視システムのパラメータ設定方法を示す図である。
【
図7】本発明の実施例2における設定パラメータの生成方法を示す図である。
【
図8】本発明の実施例2における第一パラメータと異なるパラメータの生成方法を示す図である。
【
図9】本発明の実施例3におけるビデオ監視システムを示す図である。
【
図10】本発明の実施例3におけるビデオ監視システムによる監視フローを示す図である。
【
図11】本発明の実施例4における電子機器の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明を実施するための好適な実施例を詳しく説明する。
【実施例1】
【0015】
本発明の実施例1は、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置を提供する。
【0016】
図1は、本実施例のビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置を示す図である。
図1に示すように、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置100は、生成ユニット101及び設定ユニット102を含む。
【0017】
本実施例では、生成ユニット101は、ビデオ監視システムのカメラにより得られた(例えば、撮影された)画像に基づいて、設定パラメータを生成し、設定ユニット102は、生成ユニット101により生成された該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定するために用いられる。
【0018】
本実施例によれば、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定することにより、ビデオ監視システムに対して有効且つ迅速なパラメータ設定を行うことができるため、マンパワーを節約することができ、且つ適用性が広い。
【0019】
本実施例では、ビデオ監視システムのカメラは、位置固定カメラ(固定型カメラ)であっても良く、例えば、道路の両側に取り付けられる位置固定カメラであっても良く、又は、該カメラは、可動型カメラであっても良く、該可動型カメラは、移動体に設けられるカメラであっても良く、例えば、自動車に設置されるカメラ、ドローンに搭載されるカメラ、歩行者が持つ移動端末に構成されるカメラなどであっても良く、又は、該可動型カメラは、観察角度が可変のカメラ、例えば、PTZ(Pan/Tilt/Zoom、PTZ)カメラなどであっても良い。
【0020】
本実施例では、カメラにより得られた画像は、被監視シーンに対して撮影を行うことにより得られた画像であっても良く、該被監視シーンは、例えば、道路、森林、建物などであっても良い。なお、以下の説明では、道路に対して撮影を行うことにより得られた画像を例として説明を行うが、本発明は、これに限定されず、該画像は、他のシーンに対して撮影することにより得られたものであっても良い。
【0021】
図2は、本実施例における生成ユニット101を示す図である。
図2に示すように、生成ユニット101は、シーン解析ユニット201を含んでも良い。
【0022】
本実施例では、シーン解析ユニット201は、画像を異なる領域に分割するために用いられる。シーン解析ユニット201は、深層学習(deep learning)方法により得られたモデルに基づいて画像を分析することで、画像を異なる領域に分割することができる。
【0023】
例えば、該画像に類似したシーンを有するサンプル画像を採用して深層学習に基づくオフライン訓練を行うことで、ピクセル(画素)レベルの深層学習モデルを取得することができ、そのうち、サンプル画像では、各ピクセルが、道路(lane)、路傍(roadside)領域、木(tree)、天空(sky)などとラベル付けられても良い。シーン解析ユニット201は、該訓練により得られたピクセルレベルの深層学習モデルを用いて、該カメラにより得られた該画像に対して分析を行うことで、該画像を異なる領域に分割することができる。
【0024】
図3は、本実施例におけるシーン解析ユニット201による画像分割の分割結果を示す図である。
図3に示すように、分割結果の第一領域301は、道路が占める領域を表し、分割結果の第二領域302は、木又は緑化帯領域を表し、分割結果の第三領域303は、車両が占める領域を表し、分割結果の第四領域304は、建物が占める領域を表し、分割結果の第五領域305は、天空が占める領域を表す。
【0025】
本実施例では、シーン解析ユニット201は、画像の特徴に基づいて、少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、そして、選択した該モデルにより、該画像を異なる領域に分割することができ、これにより、モデルを適応的に(adaptively)選択して分割を行うことで、分割の正確性を向上させることができる。そのうち、画像の特徴は、例えば、画像の色調(tone)、輝度などの特徴であっても良い。該少なくとも2つのモデルは、同一のシーンに対して訓練を行うことにより得られた異なるモデルであっても良く、例えば、昼間の正常日照の場合に道路についてのモデル、及び、日照不足の場合(例えば、曇り、雨など)に道路についてのモデルであっても良い。
【0026】
例えば、シーン解析ユニット201は、画像の色調の平均値が比較的低いときに、日照不足の場合に道路についてのモデルを選択し、そして、選択した該モデルを用いて該画像を異なる領域に分割することができる。
【0027】
本実施例では、シーン解析ユニット201が分割を行うに使用するモデルは、画像の異なる位置について、異なる識別正確度(識別(認識)の正確度)を有しても良く、例えば、ビデオ監視システムにとって重要な領域について、より高い識別正確度を有し、ビデオ監視システムにとってあまり重要でない領域について、より低い識別正確度を有しても良い。これにより、分割の結果を、的を射るようにさせ、且つ分割の効率を向上させることができる。
【0028】
例えば、シーン解析ユニット201が使用するモデルは、道路又は緑化帯が占める領域及びその近傍の領域に対して、比較的高い正確度の識別を行っても良く、木が占める領域などに対して、比較的低い正確度の識別を行っても良い。なお、該モデルは、異なる領域に対してバイアストレーニング(biased training)を行うことにより得ることができる。
【0029】
本実施例では、シーン解析ユニット201は、該画像の少なくとも2つのフレームに対して分割を行い、そして、該画像の該少なくとも2つのフレームに対して分割の結果に基づいて、前記分割結果を生成することができる。これにより、分割の正確度をより一層向上させることができる。例えば、シーン解析ユニット201は、所定期間(例えば、2秒)内でカメラにより得られた複数のフレームの画像に対してそれぞれ異なる領域への分割の処理を行い、そして、該複数のフレームの画像に対しての分割の結果を統計することで、該所定期間内の画像の分割結果を得ることができる。
【0030】
なお、シーン解析ユニット201が画像を分割するために使用するモデル及び方法は、これに限定されず、他のモデル又は他の方法を採用しても良い。
【0031】
本実施例では、シーン解析ユニット201が画像を分割することにより得られた分割結果を、設定パラメータ中の第一パラメータとしても良く、例えば、分割結果中の一部の領域は、設定パラメータ中の第一パラメータとされ、画像中の、該ビデオ監視システムにより検出されるべき領域を示すために用いられても良い。
【0032】
図4は、該第一パラメータの領域の該画像上での位置を示す図である。
図4に示すように、カメラにより得られた該画像400では、領域401は、道路が占める領域であり、領域402は、路傍領域であり、領域403は、天空が占める領域である。
【0033】
本実施例では、領域401は、車の流量の統計、逆走などのイベントの検出のために用いられても良く、そのうち、領域401に示す道路の数は、4であり、領域402は、違法駐車、道路進入(road encroachment)などのイベントの検出のために用いられても良く、領域403は、黄砂やPM2.5(微小粒子状物質)、煙の発生などのイベントの検出のために用いられても良い。
【0034】
本実施例では、
図2に示すように、生成ユニット101は、更に、パラメータ生成ユニット202を含んでも良い。パラメータ生成ユニット202は、該画像及びシーン解析ユニット201による該画像の分割の分割結果に基づいて、設定パラメータ中の該第一パラメータと異なるパラメータを生成することができる。
【0035】
図5は、本実施例におけるパラメータ生成ユニットを示す図である。
図5に示すように、パラメータ生成ユニット202は、中間処理ユニット501を含んでも良い。
【0036】
本実施例では、中間処理ユニット501は、シーン解析ユニット201により分割された各領域において、該画像に対して処理を行っても良く、該処理は、例えば、エッジ検出(edge detection)、車両検出(vehicle detection)、車両追跡(vehicle tracking)、走行軌迹生成(trajectory generation)、輝度検出などを含んでも良い。なお、各処理の具体的な方法に関しては、従来技術を参照することができるため、本実施例では、その詳しい説明を省略する。
【0037】
本実施例では、中間処理ユニット501が各領域において行う処理は、該領域のみに対応しても良い。例えば、輝度検出は、
図3の第五領域305中で行っても良く、車両検出及び/又は車両追跡及び/又は走行軌迹の生成は、
図3の第一領域301中で行っても良い。言い換えると、中間処理ユニット501は、各領域において該領域に対応する処理のみを行っても良く、即ち、画像の全ての領域において全ての処理を行う必要がない。これにより、中間処理の計算量を減らすことができる。
【0038】
本実施例では、該中間処理ユニット501の処理結果の少なくとも一部を、設定パラメータ中の第二パラメータとしても良い。例えば、輝度検出の結果は、路面の視程情報を含み、よって、該第五領域305に対しての輝度検出の結果は、該第二パラメータとされ、路面の視程(visibility value)を反映しても良く、また、例えば、走行軌迹生成の結果、即ち、走行軌迹は、道路の方向情報を含み、よって、該第一領域301に対しての走行軌迹生成の結果は、該第二パラメータとされ、行道路の方向を反映しても良い。
【0039】
本実施例では、
図5に示すように、パラメータ生成ユニット202は、更に、融合ユニット502を含んでも良い。該融合ユニット502は、中間処理ユニット501の処理結果、及びシーン解析ユニット201による該画像の分割の分割結果に基づいて、設定パラメータ中の第三パラメータを生成することができる。
【0040】
例えば、融合ユニット502は、中間処理ユニット501の車両検出の結果と、シーン解析ユニット201により分割された道路領域とに対して融合を行い、道路の数を計算することができ、また、例えば、融合ユニット502は、シーン解析ユニット201により分割された道路領域の幅と、中間処理ユニット501の車両検出の結果中の車両の幅との比較を行い、道路領域中の道路の数を計算することができ、該道路の数は、第三パラメータとされる。さらに、例えば、中間処理ユニット501のエッジ検出の結果は、画像中の連通領域を分割するために用いられても良いため、該エッジ検出の結果と、シーン解析ユニット201により分割された道路領域とに対して融合を行うことで、道路の数を得ることもできる。
【0041】
本実施例では、上述のように、生成ユニット101は、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成することができ、該生成ユニット101が生成した設定パラメータには、第一パラメータ(例えば、画像中の、該ビデオ監視システムにより検出されるべき領域など)、及び/又は、第二パラメータ(例えば、輝度検出の結果、走行軌迹など)、及び/又は、第三パラメータ(例えば、道路の数など)を含んでも良い。
【0042】
本実施例では、設定ユニット102は、生成ユニット101が生成した設定パラメータに基づいて、設定ファイルを生成することができ、該設定ファイルは、例えば、該設定パラメータを格納(記録)する設定表であっても良く、該設定表は、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定するために用いることができる。
【0043】
本実施例によれば、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定することにより、ビデオ監視システムに対して有効且つ迅速なパラメータ設定を行い、マンパワーを節約することができ、また、自動でパラメータ設定を行うため、カメラの状態に変化があっても、迅速なパラメータ設定を行うこともできる。よって、本実施例によるビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置は、複数の種類のカメラをサポートすることができる。
【実施例2】
【0044】
本発明の実施例2は、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定方法を提供し、それは、実施例1におけるビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置100に対応する。
【0045】
図6は、本実施例におけるビデオ監視システムのためのパラメータ設定方法を示す図である。
図6に示すように、該方法は、次のようなステップを含む。
【0046】
ステップ601:ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成する。
【0047】
ステップ602:前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定する。
【0048】
図7は、本実施例における設定パラメータの生成方法を示す図である。
図7に示すように、該設定パラメータの生成方法は、次のようなステップを含む。
【0049】
ステップ701:前記画像を異なる領域に分割し、そのうち、前記画像に対して分割の分割結果は、前記設定パラメータ中の第一パラメータとされる。
【0050】
ステップ701では、深層学習(deep learning)方法により得られたモデルに基づいて画像を分析することで、画像を異なる領域に分割することができる。
【0051】
本実施例のステップ701では、更に、次のような方法のうちの少なくとも1つを用いて、領域分割の正確性をより一層向上させることができ、即ち、前記画像の特徴に基づいて少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、そして、選択した該モデルに基づいて、前記画像を異なる領域を分割し;分割に用いるモデルが前記画像の異なる位置について異なる識別正確度を有するようにさせ;及び、前記画像の少なくとも2つのフレームに対して分割を行い、そして、前記画像の少なくとも2つのフレームに対しての分割の結果に基づいて前記分割結果を生成する。
【0052】
本実施例では、
図7に示すように、該設定パラメータの生成方法は、更に、次のようなステップを含んでも良い。
【0053】
ステップ702:前記画像及び前記画像に対しての分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成する。
【0054】
図8は、本実施例におけるステップ702の第一パラメータと異なるパラメータの生成方法を示す図である。
図8に示すように、該方法は、次のようなステップを含む。
【0055】
ステップ801:分割された各領域において、前記画像に対して該領域に対応する中間処理を行い、前記中間処理の結果の少なくともの一部を、前記設定パラメータ中の第二パラメータとする。
【0056】
本実施例では、
図8に示すように、該方法は、更に、次のようなステップを含んでも良い。
【0057】
ステップ802:前記中間処理の結果及び前記画像に対しての分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の第三パラメータを生成する。
【0058】
本実施例によれば、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定することにより、ビデオ監視システムに対して有効及び迅速なパラメータ設定を行い、マンパワーを節約することができ、また、自動でパラメータ設定を行うため、カメラの状態に変化があっても良く、迅速なパラメータ設定を行うこともできる。よって、本実施例によるビデオ監視システムのためのパラメータ設定方法は、複数の種類のカメラをサポートすることができる。
【実施例3】
【0059】
本発明の実施例3は、ビデオ監視システムを提供し、前記ビデオ監視システムは、実施例1に記載のビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置を含む。
【0060】
図9は、本発明の実施例3におけるビデオ監視システムを示す図である。
図9に示すように、該ビデオ監視システム900は、カメラ901、分析装置902、及びビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置903を含む。
【0061】
そのうち、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置903は、カメラ901により得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、該設定パラメータを分析装置902に設定し(与え)、分析装置902は、該設定パラメータに基づいて、カメラ901により得られた画像を分析することができる。
【0062】
本実施例では、カメラ901は、固定型カメラ又は可動型カメラであっても良く、そのうち、該可動型カメラは、例えば、観察角度が可変のカメラ、例えば、PTZ(Pan/Tilt/Zoom、PTZ)カメラなどであっても良い。
【0063】
本実施例では、分析装置902は、設定パラメータに基づいて構成され、1つ又は複数のカメラ901により得られた画像に対して分析を行うことができ、該分析は、例えば、イベント検出などであっても良い。例えば、分析装置902は、特定のイベントを検出したときに、制御サーバに、警報信号及び/又は該イベントのスクリーンショット又はビデオを送信することができる。分析装置902は、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせにより実現されても良い。本実施例では、
図9に示すように、分析装置902は、分析サーバ902Aに構成されても良く、且つ、分析サーバ902A中の分析装置902の数は、分析されるべき監視カメラ901の数に基づいて設定されても良い。なお、分析装置902及び分析サーバ902Aの説明については、従来技術を参照することができるため、本実施例では、その詳しい説明を省略する。
【0064】
本実施例では、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置903のワーキング原理は、実施例1中の説明を参照することができる。
図9に示すように、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置903は、管理サーバ903Aに構成されても良い。
【0065】
図9に示すように、管理サーバ903Aは、更に、管理装置904を有しても良く、そのうち、管理装置904は、ビデオ監視システム900中のハードウェアを制御し、分析装置902が送信した警報信号及び/又は該イベントのスクリーンショット又はビデオを受信することができる。なお、管理装置904及び管理サーバ903Aの説明については、従来技術を参考することができるので、本実施例では、その詳しい説明を省略する。
【0066】
本実施例では、該ビデオ監視システム900は、1つのみの管理サーバ903Aを有しても良い。
【0067】
本実施例では、
図9に示すように、該ビデオ監視システム900には、ビデオ監視システムのための1つのみのパラメータ設定装置903が構成されても良く、これにより、該装置903は、カメラ901の画像に基づいて、該カメラ901に対応する分析装置902に対してパラメータ設定を行うことができる。よって、コストを削減することができる。
【0068】
しかし、本発明は、これに限定されず、該ビデオ監視システム900には、ビデオ監視システムのための複数のパラメータ設定装置903が構成されても良い。また、ビデオ監視システムのための複数のパラメータ設定装置903は、管理サーバ903Aに構成されても良く、又は、各分析サーバ902Aにそれぞれ構成されても良い。
【0069】
図9に示すように、該ビデオ監視システム900は、更に、検出装置905を有しても良く、検出装置905は、カメラの状態の変化を検出するために用いられ、そのうち、前記カメラの状態の変化とは、カメラの位置、カメラの観察角度、及びカメラの観察範囲のうちの少なくとも1つの変化を指す。本実施例では、検出装置905は、センサに基づいて、カメラの状態の変化を検出することができ、及び/又は、画像処理の結果に基づいて、カメラの状態の変化を検出することができる。
【0070】
本実施例では、検出装置905が該カメラ901の状態の変化を検出したときに、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置903は、設定パラメータを再生成し、そして、再生成した該設定パラメータを分析装置902に設定することができる。
【0071】
図9に示すように、該ビデオ監視システム900は、更に、表示装置906を有しても良く、該表示装置906は、分析装置902の分析結果を表示することができる。
【0072】
本実施例では、該ビデオ監視システム900中の各部品の物理的設置方法は、
図9に限定されず、他の設置方法を採用しても良い。
【0073】
図10は、本実施例におけるビデオ監視システム900による監視フローを示す図である。
図10に示すように、該監視フローは、次のようなステップを含んでも良い。
【0074】
ステップ1001:カメラにより画像を取得する。
【0075】
ステップ1002:初期化する必要があるかを判断する。「はい」と判断された場合、ステップ1004を行い、「いいえ」と判断された場合、ステップ1003を行う。そのうち、初期化とは、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置903によってパラメータ設定を行うことを指す。このステップでは、ビデオ監視システム900に既に関連する設定パラメータが設定されているかを判断することにより、初期化する必要があるかを判断することができ、設定されていない場合、「はい」と判断し、即ち、初期化する必要があり、設定されている場合、「いいえ」と判断する。
【0076】
ステップ1003:カメラの状態に変化があるかを判断する。例えば、検出装置905により判断を行っても良い。「はい」と判断された場合、ステップ1004を行い、「いいえ」と判断された場合、ステップ1007を行う。
【0077】
ステップ1004:設定パラメータの生成及び設定を行う。ステップ1004では、設定パラメータを生成するステップ1005及びステップ1006を含む。そのうち、ステップ1004で生成及び設定されるパラメータは、例えば、画像中の、該ビデオ監視システムにより検出されるべき領域など、及び/又は、輝度検出の結果、及び/又は、走行軌迹、及び/又は、道路の数などであっても良い。なお、
図10に示すステップ1005及びステップ1006では、設定パラメータを生成する一例のみを示しているが、他の例については、実施例1中の説明を参照することができる。
【0078】
ステップ1005:該画像を異なる領域に分割する。このステップは、実施例1におけるシーン解析ユニット201の機能に対応する。
【0079】
ステップ1006:該画像及びステップ1005での分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成する。このステップは、実施例1におけるパラメータ生成ユニット202の機能に対応する。
【0080】
ステップ1007:設定されたパラメータに基づいて、カメラにより取得された画像に対して分析を行う。該ステップは、例えば、分析装置902により実行することができる。
【0081】
本実施例におけるビデオ監視システム900は、交通監視のために用いられても良く、又は、他の分野、例えば、森林監視、自然災害監視、建物監視などのために用いられても良い。
【0082】
本実施例によれば、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、該設定パラメータを該ビデオ監視システムに設定し、これにより、ビデオ監視システムに対して有効及び迅速なパラメータ設定を行い、マンパワーを節約することができ、また、自動でパラメータ設定を行うため、カメラの状態に変化があっても、迅速なパラメータ設定を行うこともできる。よって、本実施例によるビデオ監視システムは、複数の種類のカメラをサポートすることができる。
【実施例4】
【0083】
本発明の実施例4は、電子機器を提供し、この電子機器は、実施例1に記載のようなビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置を含む。
【0084】
本実施例では、該電子機器は、実施例3に記載の管理サーバ903Aであっても良く、これにより、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置の機能は、管理サーバ903Aに構成され得る。また、本実施例では、該電子機器は、実施例3に記載の分析サーバ902Aであっても良く、これにより、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置の機能は、分析サーバ902Aに構成され得る。
【0085】
図11は、本発明の実施例4における電子機器の構成図である。
図11に示すように、電子機器1100は、中央処理装置(CPU)1101及び記憶器1102を含んでも良く、記憶器1102は、中央処理装置1101に接続される。そのうち、該記憶器1102は、各種のデータを記憶することができ、また、更にビデオ監視システムのためのパラメータ設定プログラムを記憶することができ、且つ、中央処理装置1101の制御下で該プログラムを実行することもできる。
【0086】
1つ実施方式では、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置の機能は、中央処理装置1101に統合することができる。
【0087】
そのうち、中央処理装置1101は、次のように設定されても良く、即ち、ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、そして、前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定する。
【0088】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、前記画像を異なる領域に分割し、前記画像の分割結果を前記設定パラメータ中の第一パラメータとする。
【0089】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、前記画像の特徴に基づいて、少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、そして、選択した該モデルに基づいて、前記画像を異なる領域に分割する。
【0090】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、分割のために使用するモデルが前記画像の異なる位置について異なる識別正確度を有するようにさせる。
【0091】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、前記画像の少なくともの2つのフレームに対して分割を行い、そして、前記画像の少なくともの2つのフレームに対しての分割の結果に基づいて、前記分割結果を生成する。
【0092】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、前記画像及び前記画像に対しての分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成する。
【0093】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、分割された各領域中で、前記画像に対して該領域に対応する中間処理を行い、そして、前記中間処理の結果の少なくともの一部を前記設定パラメータ中の第二パラメータとする。
【0094】
そのうち、中央処理装置1101は、更に、次のように設定されても良く、即ち、前記中間処理の結果及び前記画像の分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の第三パラメータを生成する。
【0095】
また、
図11に示すように、電子機器1100は、更に、入力/出力ユニット1103、表示ユニット1104などを含んでも良く、そのうち、これらの部品の機能は、従来技術に類似したので、ここでは、その詳しい説明を省略する。なお、電子機器1100は、必ずしも
図11中の全ての部品を含む必要がない。また、電子機器1100は、更に、
図11にない部品を含んでもよく、これについては、従来技術を参照することができる。
【0096】
本発明の実施例は、更に、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置又は電子機器中で前記プログラムを実行するときに、前記プログラムは、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置又は電子機器(コンピュータ)に、実施例2に記載のビデオ監視システムのためのパラメータ設定方法を実行させることができる。
【0097】
本発明の実施例は、更に、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、前記記憶媒体は、上述のコンピュータ可読プログラムを記憶しており、前記コンピュータ可読プログラムは、ビデオ監視システムのためのパラメータ設定装置又は電子機器(コンピュータ)に、実施例2に記載のビデオ監視システムのためのパラメータ設定方法を実行させることができる。
【0098】
また、本発明の実施例による装置、方法などは、ソフトウェアにより実現されても良く、ハードェアにより実現されてもよく、ハードェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現されても良い。本発明は、このようなコンピュータ可読プログラムにも関し、即ち、前記プログラムは、ロジック部品により実行される時に、前記ロジック部品に、上述の装置又は構成要素を実現させることができ、又は、前記ロジック部品に、上述の方法又はそのステップを実現させることができる。さらに、本発明は、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、フレッシュメモリなどにも関する。
【0099】
また、以上の実施例などに関して、更に次のように付記を開示する。
【0100】
(付記1)
ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置であって、
前記ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成する生成ユニット;及び
前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定する設定ユニットを含む、装置。
【0101】
(付記2)
付記1に記載の装置であって、
前記生成ユニットは、
前記画像を異なる領域に分割するシーン解析ユニットを含み、
前記シーン解析ユニットによる前記画像の分割結果が、前記設定パラメータ中の第一パラメータとされる、装置。
【0102】
(付記3)
付記2に記載の装置であって、
前記シーン解析ユニットは、前記画像の特徴に基づいて、少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、選択した該モデルに基づいて、前記画像を異なる領域に分割する、装置。
【0103】
(付記4)
付記2に記載の装置であって、
前記シーン解析ユニットが分割を行うために使用するモデルは、前記画像の異なる位置について異なる識別正確度を有する、装置。
【0104】
(付記5)
付記2に記載の装置であって、
前記シーン解析ユニットは、前記画像の少なくとも2つのフレームに対して分割を行い、前記画像の少なくとも2つのフレームに対しての分割の結果に基づいて、前記分割結果を生成する、装置。
【0105】
(付記6)
付記2に記載の装置であって、
前記生成ユニットは、更に、
前記画像及び前記シーン解析ユニットによる前記画像の分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成するパラメータ生成ユニットを含む、装置。
【0106】
(付記7)
付記6に記載の装置であって、
前記パラメータ生成ユニットは、
前記シーン解析ユニットにより分割された各領域において、前記画像に対して該領域に対応する処理を行い、
前記中間処理ユニットの処理結果の少なくとも一部が、前記設定パラメータ中の第二パラメータとされる、装置。
【0107】
(付記8)
付記7に記載の装置であって、
前記パラメータ生成ユニットは、更に、
前記中間処理ユニットの処理結果、及び、前記シーン解析ユニットによる前記画像の分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の第三パラメータを生成する融合ユニットを含む、装置。
【0108】
(付記9)
ビデオ監視システムであって、
カメラ、分析装置、及び、付記1~8のうちの任意の一項に記載のビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置を含み、
前記ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置は、前記カメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し、前記設定パラメータを前記分析装置に設定し、
前記分析装置は、前記設定パラメータに基づいて、前記カメラにより得られた画像に対して分析を行う、ビデオ監視システム。
【0109】
(付記10)
付記9に記載のビデオ監視システムであって、
前記ビデオ監視システムは、更に、
前記カメラの状態の変化を検出する検出装置を含み、
前記検出装置により前記カメラの状態の変化が検出されたときに、前記ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する装置は、前記設定パラメータを生成し、前記設定パラメータを前記分析装置に設定する、ビデオ監視システム。
【0110】
(付記11)
ビデオ監視システムのためにパラメータを設定する方法であって、
前記ビデオ監視システムのカメラにより得られた画像に基づいて、設定パラメータを生成し;及び
前記設定パラメータを前記ビデオ監視システムに設定することを含む、方法。
【0111】
(付記12)
付記11に記載の方法であって、
前記設定パラメータを生成することは、
前記画像を異なる領域に分割することを含み、
前記画像に対しての分割結果が、前記設定パラメータ中の第一パラメータとされる、方法。
【0112】
(付記13)
付記12に記載の方法であって、
前記画像を異なる領域に分割することは、
前記画像の特徴に基づいて、少なくとも2つのモデルのうちから1つのモデルを選択し、選択した該モデルに基づいて、前記画像を異なる領域に分割することを含む、方法。
【0113】
(付記14)
付記12に記載の方法であって、
分割のために使用されるモデルは、前記画像の異なる位置について、異なる識別正確度を有する、方法。
【0114】
(付記15)
付記12に記載の方法であって、
前記画像を異なる領域に分割することは、
前記画像の少なくとも2つのフレームを分割し、前記画像の少なくとも2つのフレームに対しての分割の結果に基づいて、前記分割結果を生成することを含む、方法。
【0115】
(付記16)
付記12に記載の方法であって、
前記設定パラメータを生成することは、更に、
前記画像及び前記画像に対しての分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成することを含む、方法。
【0116】
(付記17)
付記16に記載の方法であって、
前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成することは、
分割された各領域において、前記画像に対して該領域に対応する中間処理を行うことを含み、
前記中間処理の結果の少なくとも一部が、前記設定パラメータ中の第二パラメータとされる、方法。
【0117】
(付記18)
付記17に記載の方法であって、
前記設定パラメータ中の前記第一パラメータと異なるパラメータを生成することは、更に、
前記中間処理の結果及び前記画像に対しての分割結果に基づいて、前記設定パラメータ中の第三パラメータを生成することを含む、方法。
【0118】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。