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特許7306016通信装置、及び、通信装置のためのコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】通信装置、及び、通信装置のためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20230704BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 303
G06F3/12 331
G06F3/12 339
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019061470
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020160965
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三宅 猛
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-036062(JP,A)
【文献】特開2015-225456(JP,A)
【文献】特開2018-069546(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09 - 3/12
H04N 1/00
B41J 29/00 - 29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
メモリと、
第1の端末装置から、第1のアカウント情報を含む第1の登録指示を受信する第1の登録指示受信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、第1の登録要求をサーバに送信する第1の登録要求送信部であって、前記登録情報は、前記通信装置に関する装置情報に関連付けてオーナーアカウント情報が前記サーバに登録済みであることを示す情報であり、前記第1の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報を前記オーナーアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記サーバでは、前記第1の端末装置から前記第1のアカウント情報が受信され、かつ、前記通信装置から前記第1の登録要求が受信されることに応じて、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報が前記オーナーアカウント情報として登録される、前記第1の登録要求送信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1のアカウント情報を含む第2の登録要求を前記サーバに送信する第2の登録要求送信部であって、前記第2の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報をシェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記シェアアカウント情報は、前記装置情報に関連付けて前記オーナーアカウント情報が前記サーバに登録された後に、前記装置情報にさらに関連付けて登録されるアカウント情報である、前記第2の登録要求送信部と、
を備える、通信装置。
【請求項2】
前記通信装置は、さらに、
前記第1の端末装置から検索信号を受信する検索信号受信部であって、前記検索信号は、前記サーバに登録可能な装置を検索するための検索操作が前記第1の端末装置に実行されることに応じて前記第1の端末装置から送信される信号であり、かつ、前記サーバが提供するサービスを受けることができるのか否かを問い合わせるための信号である、前記検索信号受信部と、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信される場合に、前記登録情報が前記メモリに記憶されているのか否かに関わらず、前記検索信号に対する応答信号を前記第1の端末装置に送信する応答信号送信部と、を備え、
前記第1の登録指示受信部は、前記応答信号が前記第1の端末装置に送信されることに応じて、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示を受信する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記メモリは、第1の設定値と第2の設定値とのどちらかを示す送信設定を記憶し、
前記応答信号送信部は、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信され、かつ、前記メモリ内の前記送信設定が前記第1の設定値を示す場合に、前記登録情報が前記メモリに記憶されているのか否かに関わらず、前記応答信号を前記第1の端末装置に送信し、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信され、かつ、前記メモリ内の前記送信設定が前記第2の設定値を示し、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記応答信号を前記第1の端末装置に送信し、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信され、かつ、前記メモリ内の前記送信設定が前記第2の設定値を示し、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記応答信号は送信されない、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記メモリは、前記シェアアカウント情報として前記サーバへの登録が許可されている1個以上の許可アカウント情報を記憶し、
前記第2の登録要求送信部は、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されており、かつ、前記第1のアカウント情報が前記1個以上の許可アカウント情報に含まれる場合に、前記第2の登録要求を前記サーバに送信し、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されており、かつ、前記第1のアカウント情報が前記1個以上の許可アカウント情報に含まれない場合に、前記第2の登録要求は送信されない、請求項1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記メモリは、ユーザ情報を記憶し、
前記第1の登録要求送信部は、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記通信装置の状態が前記ユーザ情報を利用したログイン状態に移行した後に、前記第1の登録要求を前記サーバに送信する、請求項1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記メモリは、ユーザ情報を記憶し、
前記第2の登録要求送信部は、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記通信装置の状態が前記ユーザ情報を利用したログイン状態に移行した後に、前記第2の登録要求を前記サーバに送信する、請求項1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信装置は、さらに、
表示部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記通信装置の状態が前記ログイン状態でない場合に、前記ユーザ情報を入力するためのログイン画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、を備える、請求項5又は6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信装置は、さらに、
前記第1の登録要求が前記サーバに送信されることに応じて、前記第1のアカウント情報を含む前記登録情報を前記メモリに記憶させる第1の記憶制御部と、
前記第2の登録要求が前記サーバに送信される場合に、前記第1のアカウント情報を、前記シェアアカウント情報に対応するアカウント情報として前記メモリ内に記憶させる第2の記憶制御部と、を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信装置は、さらに、
表示部と、
前記装置情報を前記サーバから消去するための指示が外部装置に与えられる場合に、前記外部装置から消去要求を受信する消去要求受信部と、
前記外部装置から前記消去要求が受信される場合に、前記メモリ内の前記登録情報を消去する消去部と、を備える、請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記通信装置は、さらに、
前記登録情報が消去される場合に、前記通信装置に関する新たな装置情報に関連付けて新たなオーナーアカウント情報を前記サーバに登録するための操作を実行すべきことを促す所定画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部を備える、請求項9に記載の通信装置。
【請求項11】
前記登録情報が前記メモリから消去される際に、前記シェアアカウント情報に対応するアカウント情報として第2のアカウント情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第2のアカウント情報は前記メモリから消去されず、
前記登録情報が前記メモリから消去された後に、第2の端末装置から第2の登録指示が受信されることに応じて、前記通信装置に関する新たな装置情報に関連付けて新たなオーナーアカウント情報が前記サーバに登録され、かつ、新たな登録情報が前記メモリに記憶される場合に、前記メモリ内の前記第2のアカウント情報を含む第3の登録要求を前記サーバに送信する第3の登録要求送信部であって、前記第3の登録要求は、前記新たな装置情報に関連付けて前記第2のアカウント情報を前記シェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求である、前記第3の登録要求送信部と、を備える、請求項9又は10に記載の通信装置。
【請求項12】
前記通信装置は、さらに、
表示部と、
前記新たな装置情報に関連付けて前記新たなオーナーアカウント情報が前記サーバに登録され、かつ、前記新たな登録情報が前記メモリに記憶される場合に、前記第3の登録要求を前記サーバに送信するのか否かを選択するための選択画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、を備え、
前記第3の登録要求送信部は、前記選択画面において、前記第3の登録要求を前記サーバに送信することが選択される場合に、前記第3の登録要求を前記サーバに送信し、
前記選択画面において、前記第3の登録要求を前記サーバに送信しないことが選択される場合に、前記第3の登録要求は送信されない、請求項11に記載の通信装置。
【請求項13】
前記第1の登録要求は、所定文字列を含み、
前記第2の登録要求は、前記所定文字列を含まない、請求項1~12のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項14】
通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記通信装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1の端末装置から、第1のアカウント情報を含む第1の登録指示を受信する第1の登録指示受信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報が前記通信装置のメモリに記憶されていない場合に、第1の登録要求をサーバに送信する第1の登録要求送信部であって、前記登録情報は、前記通信装置に関する装置情報に関連付けてオーナーアカウント情報が前記サーバに登録済みであることを示す情報であり、前記第1の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報を前記オーナーアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記サーバでは、前記第1の端末装置から前記第1のアカウント情報が受信され、かつ、前記通信装置から前記第1の登録要求が受信されることに応じて、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報が前記オーナーアカウント情報として登録される、前記第1の登録要求送信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1のアカウント情報を含む第2の登録要求を前記サーバに送信する第2の登録要求送信部であって、前記第2の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報をシェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記シェアアカウント情報は、前記装置情報に関連付けて前記オーナーアカウント情報が前記サーバに登録された後に、前記装置情報にさらに関連付けて登録されるアカウント情報である、前記第2の登録要求送信部と、
として機能させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、サーバに登録要求を送信する通信装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタとクライアントPCと印刷サーバ群とを備える印刷システムが開示されている。プリンタの管理者は、プリンタを、印刷サーバ群によって提供されるクラウドプリントサービスを利用可能なプリンタとして登録する。管理者によって利用されるクライアントPCは、特定のURLにアクセスするための操作を管理者から受け付けると、印刷サーバ群から設定画面データを受信し、設定画面を表示する。クライアントPCは、設定画面内のshareボタンの選択を管理者から受け付けると、ユーザ情報を入力するための画面を表示し、管理者とは異なるユーザに対応するユーザ情報が入力されると、登録指示を印刷サーバ群に送信する。これにより、管理者とは異なるユーザが共有ユーザとして登録される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-56320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書は、通信装置に関する装置情報に関連付けてアカウント情報をサーバに登録するための新規な手法を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される通信装置は、メモリと、第1の端末装置から、第1のアカウント情報を含む第1の登録指示を受信する第1の登録指示受信部と、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、第1の登録要求をサーバに送信する第1の登録要求送信部であって、前記登録情報は、前記通信装置に関する装置情報に関連付けてオーナーアカウント情報が前記サーバに登録済みであることを示す情報であり、前記第1の登録要求は、前記装置情報を前記サーバに登録するための要求であり、前記サーバでは、前記第1の登録要求が受信されることに応じて、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報が前記オーナーアカウント情報として登録される、前記第1の登録要求送信部と、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1のアカウント情報を含む第2の登録要求を前記サーバに送信する第2の登録要求送信部であって、前記第2の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報をシェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記シェアアカウント情報は、前記装置情報に関連付けて前記オーナーアカウント情報が前記サーバに登録された後に、前記装置情報にさらに関連付けて登録されるアカウント情報である、前記第2の登録要求送信部と、を備える。
【0006】
上記の構成によると、通信装置は、第1の端末装置から第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報がメモリに記憶されていない場合に、第1の登録要求をサーバに送信する。この場合、第1のアカウント情報がオーナーアカウント情報としてサーバに登録される。また、通信装置は、第1の端末装置から第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報がメモリに記憶されている場合に、第2の登録要求をサーバに送信する。この場合、第1のアカウント情報がシェアアカウント情報としてサーバに登録される。従って、通信装置は、装置情報に関連付けて第1のアカウント情報をサーバに登録させることができる。
【0007】
上記の通信装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記の通信装置とサーバとを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】応答処理のフローチャートを示す。
図3】PCからMFPに登録指示が送信されるケースA、ケースBのシーケンス図を示す。
図4】PCからMFPに登録指示が送信されるケースCのシーケンス図を示す。
図5】登録処理のフローチャートを示す。
図6】再登録処理のフローチャートを示す。
図7】オーナーアカウント情報がサーバに登録されるケースDのシーケンス図を示す。
図8】オーナーアカウント情報がサーバに登録されるケースEのシーケンス図を示す。
図9】シェアアカウント情報がサーバに登録されるケースFのシーケンス図を示す。
図10】シェアアカウント情報がサーバに登録されるケースGのシーケンス図を示す。
図11】シェアアカウント情報がサーバに再登録されるケースHのシーケンス図を示す。
図12図10の続きのシーケンス図を示す。
図13】各画面の一例を示す。
図14】第2実施例に係る登録処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;図1
図1に示すように、通信システム2は、多機能機(以下では「MFP(Multi-Function Peripheralの略)」と呼ぶ)10と、複数個のPC90A~90Cと、画像処理サーバ(以下では、単に「サーバ」と記載する)100と、を備える。MFP10及び各PC90A等は、LAN6を介して、インターネット4に接続されている。サーバ100は、インターネット4に接続されている。従って、MFP10及び各PC90A等は、インターネット4を介して、サーバ100と通信可能である。以下では、複数個のPC90A~90Cを総称して、「PC90」と記載することがある。
【0010】
(MFP10の構成)
MFP10は、印刷機能、スキャン機能、FAX機能、及び、ウェブサーバ機能を含む多機能を実行可能な周辺装置(即ちPC90A等の周辺装置)である。ウェブサーバ機能は、外部機器がMFP10のウェブサーバにアクセスすることによって、ウェブページを表わすウェブページデータを外部機器に送信する機能である。MFP10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェース(以下ではインターフェースを「I/F」と記載する)16と、印刷実行部20と、スキャン実行部22と、制御部30と、を備える。MFP10には、デバイス名「dv1」が割当てられている。
【0011】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をMFP10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークI/F16は、LAN6に接続されている。ネットワークI/F16は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。印刷実行部20は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備える。スキャン実行部22は、CCD、CIS等のスキャン機構である。
【0012】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、さらに、送信設定38と、ユーザテーブル40と、を記憶する。送信設定38は、MFP10を利用して、後述するシェアアカウント情報をサーバ100に登録させることが許可されていることを示す「ON」と、MFP10を利用して、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させることが禁止されていることを示す「OFF」と、のどちらかの値を示す。
【0013】
ユーザテーブル40では、ユーザIDと、パスワードと、アカウント情報と、権限情報と、が対応付けられている。ユーザID及びパスワードは、ユーザがMFP10にログインするために利用される情報である。アカウント情報は、ユーザがサーバ100にログインするために利用される情報であり、ユーザを識別するための情報である。権限情報は、「Owner」及び「Share」のどちらかを示す情報である。権限情報「Owner」は、対応するアカウント情報が、サーバ100に最初に登録されたアカウント情報(以下では、「オーナーアカウント情報」と記載する)であることを示す情報である。また、権限情報「Share」は、対応するアカウント情報が、オーナーアカウント情報の登録後に、サーバ100に登録されたアカウント情報(以下では、「シェアアカウント情報」と記載する)であることを示す情報である。ユーザテーブル40内のユーザID及びパスワードは、MFP10の管理者によって登録される。また、ユーザテーブル40内のアカウント情報及び権限情報は、後述の図5(登録処理)及び図6(再登録処理)の処理において登録される。
【0014】
(PC90Aの構成)
各PC90Aは、MFP10に印刷を実行させるためのプリンタドライバを備えていない。また、各PC90A等は、例えば、Google Chrome(登録商標)等のブラウザプログラム(図示省略)を備えている。各PC90A等は、本実施例では、据置型の端末装置(例えばデスクトップPC等)であるが、変形例では、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC等の可搬型の端末装置であってもよい。PC90B、90Cは、PC90Aと同様の構成を備える。以下では、PC90A、90B、90Cのユーザのそれぞれを、「第1のユーザ」、「第2のユーザ」、「第3のユーザ」と呼ぶ。なお、PC90Aのユーザである第1のユーザは、MFP10の管理者である。
【0015】
(画像処理サーバ100の構成)
サーバ100は、インターネット上に設置されるサーバであり、例えば、Google(登録商標)によって提供されるGCP(Google Cloud Printの略)サーバである。なお、変形例では、サーバ100は、例えば、MFP10のベンダによって提供されるサーバであってもよい。サーバ100は、MFP10とPC90との間で印刷の仲介するサービスを提供するサーバである。即ち、サーバ100は、PC90からサブミットされる画像ファイルを変換して、MFP10が解釈可能なデータ形式を有する印刷データを生成し、当該印刷データをMFP10に送信する。従って、PC90は、画像ファイルを印刷データに変換するためのプリンタドライバを備えていなくても、サーバ100に画像ファイルをサブミットすれば、MFP10に印刷を実行させることができる。以下では、サーバ100を利用した印刷を、「サーバ印刷」と記載する。MFP10の各ユーザは、当該ユーザのアカウント情報(例えばGoogle Account)をサーバ100に予め登録しておく。
【0016】
サーバ100は、ネットワークI/F116と、制御部130と、を備える。ネットワークI/F116は、インターネット4に接続されている。制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。CPU132は、メモリ134に記憶されているプログラム136に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、さらに、アカウントテーブル138を記憶する。
【0017】
アカウントテーブル138では、アカウント情報と、MFP情報と、アクセストークンと、権限情報と、が対応付けられている。MFP情報は、デバイス名と、管理IDと、を含む。管理IDは、サーバ100がMFPを識別するための情報である。アクセストークンは、MFP10がサーバ100との通信を実行するために利用される認証情報である。
【0018】
(応答処理;図2
続いて、図2を参照して、MFP10のCPU32によって実行される応答処理について説明する。MFP10の電源がONされると、図2の処理が開始される。なお、MFP10によって実行される全ての通信は、ネットワークI/F16を介して実行される。このため、以下では、「ネットワークI/F16を介して」という説明を省略する。
【0019】
S10において、CPU32は、PC90から検索信号を受信することを監視する。検索信号は、サーバ100が提供するサービスを受けることができる装置であるのか否かを問い合わせる信号である。CPU32は、PC90から検索信号を受信する場合(S10でYES)に、S20に進む。
【0020】
S20において、CPU32は、メモリ34内の送信設定38の設定値が「ON」であるのか否かを判断する。CPU32は、送信設定38の設定値が「OFF」である場合(S20でNO)に、S22に進む。一方、CPU32は、送信設定38の設定値が「OFF」である場合(S20でYES)に、S22をスキップして、S24に進む。
【0021】
S22において、CPU32は、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されているのか否かを判断する。CPU32は、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されていない場合(S22でYES)に、S24に進む。一方、CPU32は、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されている場合(S24でYES)に、S10に戻る。
【0022】
S24において、CPU32は、S10で受信された検索信号に対する応答信号をPC90に送信する。CPU32は、S24が終了すると、S10に戻る。なお、応答信号は、MFP情報をサーバ100に登録させることができることを示す情報を含んでもよい。
【0023】
(ケースA;図3
続いて、図3のケースAを参照して、図2の処理によって実現される具体的なケースについて説明する。ケースAの初期状態では、MFP10の送信設定38の設定値は「ON」に設定されている。また、MFP10のユーザテーブル40には、第1のユーザに対応するユーザID「U1」、パスワード「P1」、第2のユーザに対応するユーザID「U2」、パスワード「P2」、及び、第3のユーザに対応するユーザID「U3」、パスワード「P3」が記憶されている。また、サーバ100には、PC90Aのユーザ(即ち第1のユーザ)を識別するアカウント情報AI1、PC90Bのユーザ(即ち第2のユーザ)を識別するアカウント情報AI2、及び、PC90Cのユーザ(即ち第3のユーザ)を識別するアカウント情報AI3が登録済みである。なお、以下では、理解の容易化のために、各デバイスのCPU(例えばMFP10のCPU32)が実行する動作を、CPUを主体として記載せずに、各デバイス(例えばMFP10)を主体として記載することがある。また、PC90によって実行される以下の各処理は、Google Chromeであるブラウザプログラムに従って実行される。従って、以下では、「ブラウザプログラムに従って」という記載を省略する。
【0024】
PC90Aは、アカウント情報AI1の入力とサーバ100へのログインの指示とを第1のユーザから受け付けると、T10において、アカウント情報AI1を含むログイン要求をサーバ100に送信する。
【0025】
サーバ100は、T10において、PC90Aからログイン要求を受信すると、当該ログイン要求に含まれるアカウント情報AI1が登録済みであると判断し、T12において、所定画面データをPC90Aに送信する。
【0026】
PC90Aは、T12において、サーバ100から所定画面データを受信すると、T14において、所定画面を表示する。当該画面は、PC90Aの周囲に存在するMFPを検索して登録することを確認するためのメッセージと、検索ボタンと、を含む。PC90Aは、T16において、所定画面内の検索ボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T20において、検索信号をブロードキャストによってLAN6に送信する。検索信号は、所定期間に亘って繰り返し送信される。
【0027】
MFP10は、T20において、PC90Aから検索信号を受信すると(図2のS10でYES)、送信設定38の設定値が「ON」であると判断し(S20でYES)、T22において、デバイス名「dv1」を含む応答信号をPC90Aに送信する。
【0028】
PC90Aは、T22において、MFP10から応答信号を受信すると、T30において、応答信号に含まれるデバイス名「dv1」を含む検索結果を表示する。PC90Aは、T32において、検索結果に含まれるデバイス名「dv1」の選択を第1のユーザから受け付けると、T40において、URL50「http://202.134.101.1/privet/register/AI1」を送信先URLとして含む登録指示をMFP10に送信する。URL50は、MFP10に割当てられているIPアドレス「202.134.101.1」、及び、サーバ100に現在ログインしているログイン済アカウント情報AI1を含む。このように、MFP10は、検索信号に対する応答信号をPC90Aに送信することに応じて、PC90Aから登録指示を受信する。
【0029】
(ケースB,ケースC;図3図4
続いて、図3のケースB、図4のケースCを参照して、図3のケースAとは異なる手法で、登録指示がMFP10に送信されるケースについて説明する。
【0030】
(ケースB;図3
ケースBでは、PC90AへのURLの直接入力によって、登録指示がMFP10に送信される。ケースBの初期状態は、ケースAの初期状態と同様である。
【0031】
PC90Aは、T110において、MFP情報を登録するためのURL50「http://202.134.101.1/privet/register/AI1」の入力を第1のユーザから受け付けると、T120において、URL50を送信先URLとして含む登録指示をMFP10に送信する。
【0032】
(ケースC;図4
ケースCでは、MFP10のウェブサーバ機能を利用することによって、登録指示がMFP10に送信される。ケースCの初期状態は、ケースAの初期状態と同様である。
【0033】
PC90Aは、T210において、MFP10に割当てられているIPアドレスの入力を第1のユーザから受け付けると、T212において、トップ画面要求をMFP10に送信し、T214において、MFP10からトップ画面データを受信し、T216において、トップ画面D1を表示する。図13(A)に示されるように、画面D1は、MFP10のステータス、インク残量などを示す状態情報欄と、パスワード入力欄と、ログインボタンと、を含む。MFP10の管理者である第1のユーザは、MFP10にログインするためのパスワード「xyz」を知っている。このため、第1のユーザは、画面D1内のパスワード入力欄にパスワード「xyz」を入力する。PC90Aは、T218において、パスワード入力欄へのパスワード「xyz」の入力、及び、ログインボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T220において、パスワード「xyz」を含むログイン要求をMFP10に送信する。
【0034】
MFP10は、T220において、PC90Aからログイン要求を受信すると、当該要求内のパスワード「xyz」を利用した認証を実行し、T222において、設定画面データをPC90Aに送信する。
【0035】
PC90Aは、T222において、MFP10から設定画面データを受信すると、T224において、設定画面D2を表示する。図13(B)に示されるように、画面D2は、複数個の機能名のそれぞれについて、当該機能の設定値を「ON」に指定するための選択ボックス、及び、当該機能の設定値を「OFF」に指定するための選択ボックスを含む。画面D2は、さらに、MFP登録ボタンと、OKボタンと、キャンセルボタンと、を含む。なお、画面D2上のIPP機能は、IPPプロトコルを利用して、外部機器から印刷データを受信し、当該印刷データに従った印刷を実行する機能である。また、画面D2上のLPR機能は、LPR(Line Printer daemon protocolの略)プロトコルを利用して、外部機器から印刷データを受信し、当該印刷データに従った印刷を実行する機能である。また、画面D2上のサーバ印刷機能は、サーバ印刷を実行する機能である。第1のユーザは、選択ボックスを利用して、MFP10の機能の設定値を変更することができる。
【0036】
PC90Aは、T226において、MFP登録ボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T228において、登録確認画面要求をMFP10に送信し、T230において、MFP10から登録確認画面データを受信し、T232において、登録確認画面D3を表示する。図13(C)に示されるように、画面D3は、MFP情報をサーバ100に登録することを確認するためのメッセージと、OKボタンと、キャンセルボタンと、を含む。
【0037】
PC90Aは、T234において、OKボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T240において、URL52「http://202.134.101.1/gcp.html」を送信先URLとして含む登録指示をMFP10に送信する。URL52は、MFP10のIPアドレス、及び、文字列「gcp.html」を含む。即ち、MFP10のウェブサーバ機能を利用して送信される登録指示内のURL52は、文字列「privet」、及び、アカウント情報を含まない。
【0038】
(登録処理;図5
続いて、図5を参照して、MFP10のCPU32によって実行される応答処理について説明する。CPU32は、PC90から登録指示が受信されると、図5の処理を開始する。
【0039】
S40において、CPU32は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含むのか否かを判断する。CPU32は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含むと判断する場合(S40でYES、図3のケースA及びケースB)に、S60に進む。一方、CPU32は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含まないと判断する場合(S40でNO、図4のケースC)に、S50に進む。なお、変形例では、CPU32は、S40において、受信済みの登録指示がアカウント情報を含むのか否かを判断してもよい。
【0040】
S50において、CPU32は、Owner登録要求をサーバ100に送信する。Owner登録要求は、MFP情報及びオーナーアカウント情報の登録をサーバ100に要求するコマンドである。S52において、CPU32は、Owner登録処理を実行する。Owner登録処理では、MFP情報がサーバ100に登録されるとともに、当該MFP情報に関連付けてオーナーアカウント情報がサーバ100に登録される。Owner登録処理については、後で詳しく説明する。CPU32は、Owner登録処理が終了すると、S54に進む。
【0041】
S54において、CPU32は、Owner登録処理においてオーナーアカウント情報としてサーバ100に登録されたアカウント情報と、権限情報「Owner」と、をメモリ34に記憶させる。
【0042】
S56において、CPU32は、ユーザテーブル40内に1個以上の権限情報「Share」が登録されているのか否かを判断する。CPU32は、ユーザテーブル40内に1個以上の権限情報「Share」が登録されている場合(S56でYES)に、S58に進む。一方、CPU32は、ユーザテーブル40内に1個の権限情報「Share」も登録されていない場合(S56でNO)に、図5の処理を終了する。
【0043】
S58において、CPU32は、再登録処理(図6)を実行する。再登録処理は、ユーザテーブル40において権限情報「Share」に関連付けられているアカウント情報を、シェアアカウント情報としてサーバ100に再登録する処理である。CPU32は、S58が終了すると、図5の処理を終了する。
【0044】
また、CPU32は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含むと判断する場合(S40でYES)に、S60において、ログイン画面を表示部14に表示させる。これにより、MFP10を利用するユーザに、MFP10へのログインを促すことができる。
【0045】
S62において、CPU32は、ログイン操作が実行されることを監視する。ログイン操作は、ログイン画面において、ユーザID及びパスワードを入力する操作である。CPU32は、ログイン操作が実行される場合に、S62でYESと判断し、S64に進む。
【0046】
S64において、CPU32は、S62で入力されたユーザID及びパスワードを利用した認証が成功したのか否かを判断する。CPU32は、入力済みのユーザID及びパスワードの組み合わせと一致するユーザIDとパスワードの組み合わせがユーザテーブル40に登録されている場合に、S64でYESと判断し、MFP10の状態をログアウト状態からログイン状態に移行させ、S66に進む。一方、CPU32は、入力済みのユーザID及びパスワードの組み合わせと一致するユーザIDとパスワードの組み合わせがユーザテーブル40に登録されてない場合に、S64でNOと判断して、S80に進む。S80において、CPU32は、MFP10へのログインに失敗したことを示すエラー画面を表示部14に表示させる。CPU32は、S80が終了すると、図5の処理を終了する。S66は、図2のS22と同様である。CPU32は、S66でYESと判断する場合に、S70に進み、S66でNOと判断する場合に、S50に進む。なお、CPU32は、S66を経た後のS54において、S62で入力されたユーザIDに関連付けて、アカウント情報と権限情報「Owner」とをメモリ34内のユーザテーブル40に記憶させる。
【0047】
S70において、CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報を含むShare登録要求をサーバ100に送信する。Share登録要求は、当該要求内のアカウント情報をシェアアカウント情報として登録することをサーバ100に要求するコマンドである。
【0048】
S72において、CPU32は、S62で入力されたユーザIDに関連付けて、受信済みの登録指示内のアカウント情報と権限情報「Share」とをユーザテーブル40に記憶させる。CPU32は、S72が終了すると、図5の処理を終了する。なお、変形例では、S72において、CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報のみをメモリ34に記憶させてもよい。
【0049】
(再登録処理;図6
続いて、図5のS58で実行される再登録処理について説明する。S90は、図5のS40と同様である。CPU32は、S90でYESと判断する場合に、S92に進み、S90でNOと判断する場合に、S110に進む。
【0050】
S92において、CPU32は、ユーザテーブル40において、再登録確認画面を表示する。図12に示されるように、当該画面は、ユーザテーブル40において、権限情報「Share」に関連付けられているアカウント情報をシェアアカウント情報として再登録することを確認するためのメッセージと、OKボタンと、cancelボタンと、を含む。
【0051】
S94において、CPU32は、再登録確認画面内のOKボタンが選択されたのか否かを判断する。CPU32は、当該画面内のOKボタンが選択されたと判断する場合(S94でYES)に、S96に進む。一方、CPU32は、当該画面内のcancelボタンが選択されたと判断する場合(S94でNO)に、S100に進む。
【0052】
S96において、CPU32は、ユーザテーブル40において、権限情報「Share」に関連付けられているアカウント情報を特定し、特定済みのアカウント情報を含むShare登録要求をサーバ100に送信する。CPU32は、S96が終了すると、図7の処理を終了する。
【0053】
また、S100において、CPU32は、ユーザテーブル40内の権限情報「Share」、及び、権限情報「Share」に関連付けられているアカウント情報を消去する。CPU32は、S100が終了すると、図7の処理を終了する。
【0054】
また、CPU32は、S90でNOと判断する場合に、S110において、再登録確認画面データをPC90に送信する。再登録確認画面データは、再登録確認画面をPC90に表示させるためのデータである。
【0055】
S112において、CPU32は、PC90から再登録要求を受信したのか否かを判断する。PC90は、PC90に表示される再登録確認画面内のOKボタンが選択される場合に再登録要求をMFP10に送信し、当該画面内のcancelボタンが選択される場合に、再登録禁止信号をMFP10に送信する。CPU32は、PC90から再登録要求を受信する場合(S112でYES)に、S96に進む。一方、CPU32は、PC90から再登録禁止信号を受信する場合(S112でNO)に、S114に進む。S114は、S100と同様である。
【0056】
(具体的なケース)
続いて、図7図12を参照して、図5図6の処理によって実現される具体的なケースD~ケースHについて説明する。図7のケースD及び図8のケースEでは、オーナーアカウント情報がサーバ100に登録され、図9のケースF及び図10のケースGでは、シェアアカウント情報がサーバ100に登録される。図11図12のケースHでは、シェアアカウント情報がサーバ100に再登録される。
【0057】
(ケースD;図7
ケースDでは、MFP10のウェブサーバ機能を利用することによって、MFP情報MI1がサーバ100に登録され、MFP情報MI1に関連付けてオーナーアカウント情報がサーバ100に登録される。ケースDの初期状態は、ケースAの初期状態と同様である。
【0058】
まず、MFP10、PC90A、及び、サーバ100の間で、図4のT210~T234と同様の処理が実行される。この場合、MFP10は、T340において、PC90Aから、URL52「http://202.134.101.1/gcp.html」を送信先URLとして含む登録指示を受信する。MFP10は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含まないと判断し(図5のS40でNO)、T342において、Owner登録要求をサーバ100に送信する(S50)。当該要求は、URL60「http://server.co.jp/register/」を送信先URLとして含み、さらに、デバイス名「dv1」を含む。
【0059】
サーバ100は、T342において、MFP10からOwner登録要求を受信すると、当該要求内の送信先URLが文字列「register」を含むと判断し、MFP情報及びオーナーアカウント情報の登録が要求されていると判断する。まず、サーバ100は、T350において、管理ID「M1」及び登録トークンRT1を生成する。サーバ100は、過去に生成された管理ID及び登録トークンに重複しないように、ユニークな管理ID「M1」及び登録トークンRT1を生成する。そして、T352において、サーバ100は、デバイス名「dv1」と、管理ID「M1」と、登録トークンRT1と、権限情報「Owner」と、を関連付けてアカウントテーブル138に記憶する。ここで、サーバ100は、デバイス名「dv1」と管理ID「dv1」とをMFP情報MI1として記憶する。次いで、サーバ100は、T354において、管理ID「M1」及び登録トークンRT1をMFP10に送信する。
【0060】
MFP10は、T354において、サーバ100から管理ID「M1」及び登録トークンRT1を受信すると、T360において、登録トークンRT1をPC90Aに送信する。なお、MFP10は、T354でサーバ100から管理ID「M1」及び登録トークンRT1を受信することに応じて、登録確認(後述のT370参照)をサーバ100に定期的に送信する。
【0061】
PC90Aは、T360において、MFP10から登録トークンRT1を受信すると、T362において、入力画面D4を表示する。図13(D)に示されるように、画面D4は、アカウント情報入力欄と、OKボタンと、cancelボタンと、を含む。PC90Aは、T364において、アカウント情報AI1の入力、及び、OKボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T366において、入力済みのアカウント情報AI1と登録トークンRT1とを含む登録要求をサーバ100に送信する。
【0062】
サーバ100は、T366において、PC90Aから登録要求を受信すると、当該要求に含まれる登録トークンRT1と、T352で記憶された登録トークンRT1と、が一致すると判断し(即ち認証が成功し)、T368において、T352で記憶された各情報に関連付けて、アカウント情報AI1をさらに記憶する。なお、以降の処理では、登録トークンRT1が利用されないので、登録トークンRT1を省略している。そして、サーバ100は、T372において、MFP10から受信される登録確認(T370参照)に対する応答として、アカウント情報AI1を含む登録通知をMFP10に送信する。登録通知は、アカウント情報AI1がオーナーアカウント情報としてサーバ100に登録されたことを通知するための信号である。
【0063】
MFP10は、T372において、サーバ100から登録通知を受信すると、T374において、トークン要求をサーバ100に送信する。トークン要求は、アクセストークンの送信をサーバ100に要求するコマンドである。
【0064】
サーバ100は、T374において、MFP10からトークン要求を受信すると、T376において、ユニークな文字列であるアクセストークンAT1を生成し、T378において、T368で記憶された各情報に関連付けて、生成済みのアクセストークンAT1をさらに記憶させる。そして、T380において、サーバ100は、アクセストークンAT1をMFP10に送信する。
【0065】
MFP10は、T380において、サーバ100からアクセストークンAT1を受信すると、T382において、T380で受信されたアクセストークンAT1を含む接続要求をサーバ100に送信する。接続要求は、XMPP接続の確立をサーバ100に要求するコマンドである。
【0066】
サーバ100は、T382において、MFP10から接続要求を受信すると、接続要求に含まれるアクセストークンAT1が登録済みであると判断し(T378参照、即ち認証が成功し)、T390において、XMPP接続を確立する。このようにXMPP接続が確立されると、サーバ100は、MFP10から信号を受信しなくても、XMPP接続を利用して、LAN6のファイヤウォールを越えて信号(例えばジョブ通知)をMFP10に送信することができる。なお、T342以降にMFP10によって実行される処理が、図5のS40でYESを経た後のS52で実行されるOwner登録処理である。
【0067】
MFP10は、T390において、サーバ100とのXMPP接続が確立されると、Owner登録処理が完了したと判断し、T392において、アカウント情報AI1、管理ID「M1」、アクセストークンAT1、及び、権限情報「Owner」をメモリ34に記憶する(S64)。本ケースでは、MFP10は、メモリ34内のユーザテーブル40とは異なる領域に各情報を記憶する。そして、MFP10は、権限情報「Share」がユーザテーブル40に登録されていないと判断する(S56でNO)。
【0068】
(ケースE;図8
ケースEでは、MFP10が検索信号に対する応答信号を送信することに応じて、MFP情報MI1がサーバ100に登録され、MFP情報MI1に関連付けてオーナーアカウント情報がサーバ100に登録される。ケースEの初期状態は、ケースAの初期状態と同様である。
【0069】
まず、MFP10、PC90A、及び、サーバ100の間で、図3のT10~T32と同様の処理が実行される。この場合、MFP10は、T440において、PC90Aから、URL50「http://202.134.101.1/privet/register/AI1」を送信先URLとして含む登録指示を受信する。MFP10は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含むと判断し(S40でYES)、T442において、ログイン画面を表示し(S60)、T444において、ユーザID「U1」及びパスワード「P1」の入力を第1のユーザから受け付ける(S62でYES)。MFP10は、入力済みのユーザID「U1」及びパスワード「P1」がユーザテーブル40に登録されていると判断し(即ち認証が成功し)(S64でYES)、MFP10の状態をログアウト状態からログイン状態に移行させ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されていないと判断する(S66でNO)。T446、T450~T460は、図7のT342、T350~T360と同様である。
【0070】
PC90Aは、T460において、MFP10から登録トークンRT1を受信すると、T462において、サーバ100に現在ログインしているログイン済アカウント情報AI1と登録トークンRT1とを含む登録要求をサーバ100に送信する。即ち、本ケースでは、PC90Aは入力画面D4を表示しない。T464、T470~T490は、T368、T370~T390と同様である。なお、図8のT446以降にMFP10によって実行される処理が、図5のS66でNOを経た後のS52で実行されるOwner登録処理である。
【0071】
MFP10は、T490において、サーバ100とのXMPP接続が確立されると、Owner登録処理が完了したと判断し、T492において、アカウント情報AI1、管理ID「M1」、アクセストークンAT1、及び、権限情報「Owner」をメモリ34に記憶する(S54)。本ケースでは、MFP10は、管理ID「M1」及びアクセストークンAT1を、メモリ34内のユーザテーブル40とは異なる領域に記憶し、T444で入力されたユーザID「U1」に関連付けてアカウント情報AI1と権限情報「Owner」とをメモリ34のユーザテーブル40に記憶する。そして、MFP10は、権限情報「Share」がユーザテーブル40に登録されていないと判断する(S56でNO)。
【0072】
(ケースF;図9
ケースFでは、MFP10を利用することなく、アカウント情報AI2がシェアアカウント情報としてサーバ100に登録される。ケースFの初期状態は、ケースEの後の状態である。即ち、MFP10のユーザテーブル40には、アカウント情報AI1に対応する各情報40Aが記憶されている。また、サーバ100のアカウントテーブル138には、アカウント情報AI1に対応する各情報138Aが記憶されている。
【0073】
T510は、図3のT10と同様である。PC90Aは、T512において、管理画面要求をサーバ100に送信し、T514において、サーバ100から管理画面データを受信する。この場合、図示省略しているが、PC90Aは、管理画面データに対応する管理画面を表示する。管理画面は、MFP選択ボタンを含む。PC90Aは、管理画面に含まれるMFP選択ボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T516において、MFP選択画面要求をサーバ100に送信し、T518において、サーバ100からMFP選択画面データを受信し、T520において、MFP選択画面を表示する。当該画面は、MFP選択欄と、shareボタンと、deleteボタンと、cancelボタンと、を含む。MFP選択欄には、サーバ100のアカウントテーブル138において、アカウント情報AI1及び権限情報「Owner」に対応付けられているデバイス名の一覧が表示される。
【0074】
PC90Aは、T522において、デバイス名「dv1」の選択とshareボタンの選択とを第1のユーザから受け付けると、T524において、デバイス名「dv1」を含むShareユーザ入力画面要求をサーバ100に送信する。そして、PC90Aは、T526において、サーバ100からShareユーザ入力画面データを受信し、T528において、Shareユーザ入力画面を表示する。当該画面は、アカウント情報入力欄と、OKボタンと、cancelボタンと、を含む。アカウント情報入力欄には、Shareユーザとして登録されるユーザのアカウント情報が入力される。
【0075】
PC90Aは、T530において、アカウント情報入力欄へのアカウント情報AI2の入力とOKボタンの選択とを第1のユーザから受け付けると、T532において、アカウント情報AI2を含むShareユーザ登録要求をサーバ100に送信する。
【0076】
サーバ100は、T532において、PC90AからShareユーザ登録要求を受信すると、アカウント情報AI2に対応するユーザをShareユーザとして追加することが要求されていると判断し、アカウント情報AI2を利用したログインが実行されることを監視する。
【0077】
その後、PC90Bは、アカウント情報AI2の入力とサーバ100へのログインの指示とを第2のユーザから受け付けると、T540において、アカウント情報AI2を含むログイン要求をサーバ100に送信する。
【0078】
サーバ100は、T540において、PC90Bからログイン要求を受信すると、当該ログイン要求がアカウント情報AI2を含むと判断し、Shareユーザ登録画面データをPC90Bに送信する。
【0079】
PC90Bは、T542において、サーバ100からShareユーザ登録画面データを受信すると、T544において、Shareユーザ登録画面を表示する。当該画面は、デバイス名「dv1」へのShareユーザ登録が要求されていることを示すメッセージと、OKボタンと、cancelボタンと、を含む。PC90Bは、T546において、第2のユーザによるOKボタンの選択を受け付けると、T548において、Shareユーザ登録要求をサーバ100に送信する。
【0080】
サーバ100は、T548において、PC90BからShareユーザ登録要求を受信すると、T550において、アカウント情報AI2と、MFP10に対応するMFP情報MI1(即ちデバイス名「dv1」、管理ID「M1」)と、アクセストークンAT1と、権限情報「Share」と、を対応付けて、アカウントテーブル138に記憶させる(図1の符号138B参照)。
【0081】
(ケースG;図10
ケースGでは、MFP10を利用して、アカウント情報AI2及びアカウント情報AI3がシェアアカウント情報としてサーバ100に登録される。ケースGの初期状態は、ケースFの初期状態と同様である。
【0082】
まず、アカウント情報AI2がシェアアカウント情報としてサーバ100に登録される。MFP10、PC90B、及び、サーバ100の間で、図3のT10~T32と同様の処理が実行される。ただし、本ケースでは、PC90Bは、アカウント情報AI2の入力とサーバ100へのログインの指示とを第2のユーザから受け付けると、T10において、アカウント情報AI2を含むログイン要求をサーバ100に送信する。この場合、MFP10は、T640において、PC90Bから、URL54「http://202.134.101.1/privet/register/AI2」を送信先URLとして含む登録指示を受信する。MFP10は、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含むと判断し(S40でYES)、T642において、ログイン画面を表示し(S60)、T644において、ユーザID「U2」及びパスワード「P2」の入力を第2のユーザから受け付ける(S62でYES)。MFP10は、入力済みのユーザID「U2」及びパスワード「P2」がユーザテーブル40に登録されていると判断し(即ち認証が成功し)(S64でYES)、MFP10の状態をログアウト状態からログイン状態に移行させ、権限情報「Owner」がメモリ34に登録されていると判断する(S66でYES)。そして、MFP10は、受信済みの登録指示の送信先URL内のアカウント情報AI2を特定し、T646において、Share登録要求をサーバ100に送信する(S70)。当該要求は、URL62「http://server.co.jp/share/」を送信先URLとして含み、さらに、特定済みのアカウント情報AI2と、メモリ34内のアクセストークンAT1と、メモリ34内の管理ID「M1」と、を含む。そして、MFP10は、T648において、T644で入力されたユーザID「U2」に関連付けて、特定済みのアカウント情報AI2と権限情報「Share」とをメモリ34のユーザテーブル40に記憶する(S72)。
【0083】
サーバ100は、T646において、MFP10からShare登録要求を受信すると、当該要求に含まれるアクセストークンAT1が登録済みであると判断し(即ち認証が成功し)、当該要求内の送信先URLが文字列「share」を含むと判断し、シェアアカウント情報を登録するための処理を実行する。サーバ100は、受信済みのShare登録要求内のアカウント情報AI2を特定し、さらに、アカウントテーブル138において、受信済みの登録要求内の管理ID「M1」に対応付けられているMFP情報MI1及びアクセストークンAT1を特定する。そして、サーバ100は、T650において、特定済みのアカウント情報AI2と、特定済みのMFP情報MI1と、特定済みのアクセストークンAT1と、権限情報「Share」と、を対応付けてアカウントテーブル138に記憶する(図1の符号138B参照)。
【0084】
次いで、アカウント情報AI3がシェアアカウント情報としてサーバ100に登録される。T660は、送信先URLとして入力されるURLがURL56「http://202.134.101.1/privet/register/AI3」である点を除いて、図3のT110と同様である。この場合、MFP10は、T670において、PC90Cから、URL56を送信先URLとして含む登録指示を受信する。T672、T674は、入力される情報がユーザID「U3」及びパスワード「P3」である点を除いて、T642、T644と同様である。MFP10は、入力済みのユーザID「U3」及びパスワード「P3」がユーザテーブル40に登録されていると判断し(即ち認証が成功し)(S64でYES)、MFP10の状態をログアウト状態からログイン状態に移行させ、権限情報「Owner」がメモリ34に登録されていると判断する(S66でYES)。そして、MFP10は、受信済みの登録指示の送信先URL内のアカウント情報AI3を特定し、T676において、Share登録要求をサーバ100に送信する(S70)。当該要求は、URL62「http://server.co.jp/share/」を送信先URLとして含み、さらに、特定済みのアカウント情報AI3と、メモリ34内のアクセストークンAT1と、メモリ34内の管理ID「M1」と、を含む。及びメモリ34内の管理ID「M1」を含む。T678、T680は、記憶される各情報がアカウント情報AI3に対応する情報である点を除いて、T648、T650と同様である。
【0085】
(ケースH;図11図12
ケースHでは、サーバ100に登録されているオーナーアカウント情報が消去され、新たなオーナーアカウント情報がサーバ100に登録され、その後に、シェアアカウント情報がサーバ100に再登録される。ケースHは、図10のケースGの後の状態である。即ち、MFP10のユーザテーブル40には、アカウント情報AI1に対応する各情報40Aと、アカウント情報AI2に対応する各情報40Bと、アカウント情報AI3に対応する各情報40Cと、が記憶されている。また、サーバ100のアカウントテーブル138には、アカウント情報AI1に対応する各情報138Aと、アカウント情報AI2に対応する各情報138Bと、アカウント情報AI3に対応する各情報138Cと、が記憶されている。
【0086】
T710~T720は、図9のT510~T520と同様である。PC90Aは、T722において、デバイス名「dv1」の選択、及び、deleteボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、T724において、デバイス名「dv1」を含む消去要求をサーバ100に送信する。
【0087】
サーバ100は、T724において、PC90Aから消去要求を受信すると、当該要求内のデバイス名「dv1」を特定し、T730において、アカウントテーブル138において、特定済みのデバイス名「dv1」、及び、特定済みのデバイス名「dv1」に対応付けられている各情報138A~138Cを消去する。そして、サーバ100は、T732において、消去要求をMFP10に送信する。消去要求は、メモリ34内の権限情報「Owner」及び権限情報「Owner」に関連付けられている各情報の消去をMFP10に要求するための信号である。
【0088】
MFP10は、T732において、サーバ100から消去要求を受信すると、T734において、メモリ34内の管理ID「M1」及びアクセストークン「AT1」を消去し、ユーザテーブル40内の権限情報「Owner」及び権限情報「Owner」に対応付けられているアカウント情報AI1を消去する。なお、MFP10は、ユーザテーブル40内の権限情報「Share」及び権限情報「Share」に関連付けられているアカウント情報を消去しない。T736において、MFP10は、オーナーアカウント情報が消去されたことを示すメッセージ、及び、新たなオーナーアカウント情報の登録を促すメッセージをメニュー画面上に表示する。これにより、MFP10を利用するユーザは、MFP10のサーバ印刷機能を利用するためには、新たなオーナーアカウント情報をサーバ100に登録させる必要があることを知ることができる。
【0089】
その後、第2のユーザによって、新たなオーナーアカウント情報をサーバ100に登録させるための操作が実行される。まず、MFP10、PC90B、及び、サーバ100の間で、図3のT10~T32と同様の処理が実行される。ただし、本ケースでは、PC90Bは、アカウント情報AI2の入力とサーバ100へのログインの指示とを第2のユーザから受け付け、T10において、アカウント情報AI2を含むログイン要求をサーバ100に送信する。T740は、図10のT640と同様である。また、図12のT742、T744は、それぞれ、T642、T644と同様である。
【0090】
MFP10は、T744において、ユーザID「U2」及びパスワード「P2」の入力を第2のユーザから受け付けると(S62でYES)、入力済みのユーザID「U2」及びパスワード「P2」がユーザテーブル40に登録されていると判断し(即ち認証が成功し)(S64でYES)、MFP10の状態をログアウト状態からログイン状態に移行させ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されていないと判断する(S66でNO)。そして、MFP10は、T746において、Owner登録要求をサーバ100に送信する。T746は、図8のT446と同様である。その後、MFP10、PC90B、及び、サーバ100の間で、図8のT450~T492と同様の処理が実行される。ただし、本ケースでは、サーバ100は、T450において、管理ID「M2」及び登録トークンRT1とは異なる登録トークンを生成し、T452において、アカウント情報AI2と、MFP情報MI2(デバイス名「dv1」及び管理ID「M2」)と、当該異なる登録トークンと、権限情報「Owner」と、を対応付けてアカウントテーブル138に記憶する。その後、MFP10、PC90B、及び、サーバ100の間で、T454~T474と同様の処理が実行される。そして、サーバ100は、T476において、アクセストークンAT2を生成し、T478において、T452で記憶された各情報に関連付けて、生成済みのアクセストークンAT2をさらに記憶させる。その後、MFP10及びサーバ100の間で、T480~T492と同様の処理が執行される。ただし、本ケースでは、MFP10は、T492において、管理ID「M2」及びアクセストークンAT2を、メモリ34内のユーザテーブル40とは異なる領域に記憶し、ユーザID「U2」に関連付けてアカウント情報AI2と権限情報「Owner」とをメモリ34のユーザテーブル40に記憶する(S72)。これにより、アカウント情報AI2が新たなオーナーアカウント情報としてサーバ100に登録される。
【0091】
次いで、MFP10は、ユーザテーブル40内に権限情報「Share」が登録されていると判断し(S56でYES)、受信済みの登録指示が文字列「privet」を含むと判断し(図6のS90でYES)、T750において、再登録確認画面を表示する(S92)。そして、MFP10は、OKボタンの選択を第2のユーザから受け付けると(S94でYES)、ユーザテーブル40内の権限情報「Share」に対応づけられているアカウント情報AI3を特定し、T754において、Share登録要求をサーバ100に送信する(S96)。当該要求は、URL60を送信先URLとして含み、さらに、特定済みのアカウント情報AI3と、メモリ34内のアクセストークンAT2と、メモリ34内の管理ID「M2」と、を含む。
【0092】
サーバ100は、T754において、Share登録要求をMFP10から受信すると、当該要求に含まれるアクセストークンAT2が登録済みであると判断し(即ち認証が成功し)、当該要求内の送信先URLが文字列「share」を含むと判断し、シェアアカウント情報を登録するための処理を実行する。サーバ100は、アカウントテーブル138において、登録要求内の管理「M2」に対応付けられているアクセストークンAT2及びMFP情報MI2を特定する。そして、サーバ100は、T758において、T754で受信されたアカウント情報AI3と、特定済みのMFP情報MI2と、特定済みのアクセストークンAT2と、権限情報「Share」と、を対応付けてアカウントテーブル138に記憶する。これにより、アカウント情報AI3がシェアアカウント情報としてサーバ100に再登録される。
【0093】
(本実施例の効果)
本実施例の効果を説明する前に、比較例のMFPの動作について説明する。比較例のMFPは、Share登録要求を送信する機能を有していない。このため、比較例のMFPは、PC90からアカウント情報を含む登録指示が受信され、かつ、権限情報「Owner」が比較例のMFPのメモリに記憶されていない場合に、Owner登録要求をサーバ100に送信するが、PC90からアカウント情報を含む登録指示が受信され、かつ、権限情報「Owner」が当該メモリに記憶されている場合に、Share登録要求をサーバ100に送信しない。このため、比較例のMFPの構成を採用すると、比較例のMFPを利用して、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させることができない。一方、本実施例のMFP10は、PC90からアカウント情報を含む登録指示が受信され、かつ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されていない場合(図5のS66でNO)に、Owner登録要求をサーバ100に送信し、PC90からアカウント情報を含む登録指示が受信され、かつ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されている場合(S66でYES)に、Share登録要求をサーバ100に送信する。従って、MFP10は、MFP情報に関連付けてオーナーアカウント情報及びシェアアカウント情報をサーバ100に登録させることができる。
【0094】
また、比較例のMFPの構成を採用する場合においても、オーナーアカウント情報をサーバ100に登録させたユーザは、比較例のMFPを利用することなく、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させ得る(図9のケースG参照)。しかしながら、オーナーアカウント情報をサーバ100に登録させたユーザが、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させるための操作を実行しなければならず、オーナーアカウント情報をサーバ100に登録させたユーザの負荷が大きい。一方、本実施例のMFP10は、PC90からアカウント情報を含む登録指示が受信され、かつ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されている場合(S66でYES)に、Share登録要求をサーバ100に送信する。このため、オーナーアカウント情報をサーバ100に登録させたユーザ以外のユーザであっても、MFP10を利用して、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させることができる。従って、オーナーアカウント情報をサーバ100に登録させたユーザの負荷を軽減することができ、MFP10を利用するユーザの利便性を向上させることができる。
【0095】
また、比較例のMFPは、PC90から検索信号が受信され、かつ、権限情報「Owner」が比較例のMFPのメモリに記憶されている場合に、応答信号をPC90に送信しない。一方、本実施例のMFP10は、PC90から検索信号が受信される場合(図2のS10でYES)に、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されているのか否かに関わらず、応答信号をPC90に送信する(図2のS24)。このため、図2のケースA,図10のケースGに示されるように、MFP10は、PC90Aから検索信号を受信すると(図2のT20)、応答信号をPC90Aに送信し(T22)、PC90Aからアカウント情報AI2を含む登録指示を受信する(図10のT640)。そして、MFP10は、Share登録要求をサーバ100に送信する(T646)。従って、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されている場合であっても、MFP10を利用して、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させることができる。
【0096】
また、MFP10は、PC90から検索信号が受信され(図2のS10でYES)、かつ、送信設定38の設定値が「ON」である場合(S20でYES)に、応答信号をPC90に送信する(S24)。MFP10の管理者は、送信設定38の設定値を変更することができる。従って、MFP10の管理者は、MFP10を利用して、シェアアカウント情報をサーバ100に登録させるのか否かを管理することができる。
【0097】
また、図8のケースE、図9のケースFに示されるように、MFP10は、PC90からアカウント情報を含む登録指示が受信され(T440、T640、T670)、かつ、MFP10の状態がログイン状態に移行した後に、Owner登録要求又はShare登録要求をサーバ100に送信する(T446、T646、T676)。ユーザテーブル40内のユーザID、パスワードは、MFP10の管理者によって登録される。従って、MFP10の管理者は、オーナーアカウント情報又はシェアアカウント情報としてサーバ100に登録されるアカウント情報を管理することができる。
【0098】
また、図10のケースGに示されるように、MFP10は、Share登録要求をサーバ100に送信した後に、アカウント情報をメモリ34のユーザテーブル40に記憶する(T648、T678)。従って、MFP10は、シェアアカウント情報としてサーバ100に登録されたアカウント情報を管理することができる。
【0099】
また、図11図12のケースHに示されるように、MFP10は、メモリ34内の権限情報「Owner」が消去(T734参照)された後に、新たな権限情報「Owner」がメモリ34に記憶され(図8のT492)、かつ、ユーザテーブル40に権限情報「Share」が記憶されている場合に、ユーザテーブル40において、権限情報「Share」に対応付けられているアカウント情報AI3を含むShare登録要求をサーバ100に送信する(図12のT754)。これにより、アカウント情報AI3がシェアアカウント情報としてサーバ100に再登録される。このため、第3のユーザは、PC90Cを利用して、アカウント情報AI3をシェアアカウント情報として登録させるための操作を実行しなくてもよい。従って、MFP10を利用するユーザの利便性を向上させることができる。
【0100】
また、ケースHに示されるように、MFP10は、Share登録要求をサーバ100に送信する前に、再登録確認画面を表示し(T750)、当該画面内のOKボタンが選択される場合に、Share登録要求をサーバ100に送信する(T752)。このため、MFP10の管理者等は、アカウント情報AI3をシェアアカウント情報としてサーバ100に再登録させるのか否かを管理することができる。
【0101】
(対応関係)
MFP10、画像処理サーバ100、PC90Aが、それぞれ、「通信装置」、「サーバ」、「第1の端末装置」の一例である。アカウント情報AI1が、「第1のアカウント情報」の一例である。図3のT40、T120、図8のT440、図10のT640の登録指示が、「第1の登録指示」の一例である。MFP10のメモリ34内の権限情報「Owner」が、「登録情報」の一例である。Owner登録要求が、「第1の登録要求」の一例である。MFP情報MI1が、「装置情報」の一例である。図3のT16で実行される操作が、「検索操作」の一例である。サーバ印刷が、「サーバが提供するサービス」の一例である。送信設定38の設定値「ON」、「OFF」がそれぞれ、「第1の設定値」、「第2の設定値」の一例である。
【0102】
画像処理サーバ100が、「外部装置」の一例である。MFP情報MI2が、「新たな装置情報」の一例である。オーナーアカウント情報の再登録を促すメッセージを含むメニュー画面が、「所定画面」の一例である。PC90Bが、「第2の端末装置」の一例である。図11のT740の登録指示が、「第2の登録指示」の一例である。アカウント情報AI3が、「第2のアカウント情報」の一例である。図6のS86で送信されるShare登録要求及び図12のT754で送信されるShare登録要求が、「第3の登録要求」の一例である。再登録確認画面が、「選択画面」の一例である。送信先URL内の文字列「register」が、「所定文字列」の一例である。
【0103】
図3のT40、T120、図8のT440、図10のT640で実行される処理が、「第1の登録指示受信部」で実行される処理の一例である。図5のS50で実行される処理が、「第1の登録要求送信部」で実行される処理の一例である。図5のS52で実行される処理が、「第2の登録要求送信部」で実行される処理の一例である。
【0104】
(第2実施例)
図1に示すように、本実施例のMFP10のメモリ34は、ユーザテーブル40に代えて、許可テーブル42を記憶する。許可テーブル42には、シェアアカウント情報としてサーバ100に登録させることが許可されている許可アカウント情報と、権限情報と、が対応付けられている。許可テーブル42内の許可アカウント情報は、MFP10の管理者によって登録される。本実施例では、許可テーブル42に複数の許可アカウント情報AI1~AI3が登録されている。
【0105】
また、本実施例のMFP10のCPU32は、図5の処理に代えて、図14の処理を実行する。図14の登録処理について説明する。S240~S258、S266は、それぞれ、図5のS40~S58、S66と同様である。S268において、CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報と一致するアカウント情報が許可テーブル42に登録されているのか否かを判断する。CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報と一致するアカウント情報が許可テーブル42に登録されている場合(S268でYES)に、S270に進む。一方、CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報と一致するアカウント情報が許可テーブル42に登録されていない場合(S268でNO)に、S280に進む。S270は、S70と同様である。S272において、CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報に関連づけて、権限情報「Share」を許可テーブル42に記憶させる。S280は、S80と同様である。このように、CPU32は、受信済みの登録指示内のアカウント情報と一致するアカウント情報が許可テーブル42に登録されている場合にのみ、Share登録要求をサーバ100に送信する。従って、MFP10の管理者は、サーバ100にシェアアカウント情報として登録されるアカウント情報を管理することができる。このような構成によっても、第1実施例と同様の効果を奏することができる。
【0106】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0107】
(変形例1)「登録情報」は、権限情報「Owner」に限定されず、メモリ34に記憶されるアクセストークン、管理ID等であってもよい。また、別の変形例では、「登録情報」は、ユーザテーブル40内のアカウント情報及び権限情報「Owner」の組み合わせ情報であってもよい。また、別の変形例では、「登録情報」は、オーナーアカウント情報がサーバ100に登録済みであるのか否かを示す登録フラグであってもよい。本変形例では、登録フラグは、オーナーアカウント情報がサーバ100に登録済みであること示す「ON」と、オーナーアカウント情報がサーバ100に未登録であることを示す「OFF」と、のどちらかの値を示す。
【0108】
(変形例2)MFP10は、PC90から検索信号が受信され、かつ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されている場合に、応答信号をPC90に送信しなくてもよい。本変形例では、「応答信号送信部」を省略可能である。また、別の変形例では、MFP10は、PC90から検索信号が受信され、かつ、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されている場合に、MFP情報をサーバ100に登録させることができない、即ち、MFPに対応するMFP情報がサーバ100に登録済みであることを示す情報を含む信号をPC90に送信してもよい。
【0109】
(変形例3)MFP10のメモリ34に、送信設定38が記憶されていなくてもよい。この場合、MFP10は、PC90から検索信号が受信される場合に、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されているのか否かに関わらず、Share登録要求をサーバ100に送信するように構成されているとよい。本変形例では、図2のS20、S22を省略可能である。即ち、「送信設定」を省略可能である。
【0110】
(変形例4)図5のS66でYES、又は、S66でNOと判断されるいずれかの場合にのみ、S60~S64の処理が実行されてもよい。
【0111】
(変形例5)図5のS54において、権限情報「Owner」がメモリ34に記憶されなくてもよい。本変形例では、S56、S58(図6の再登録処理)、S72を省略可能である。即ち、「第1の記憶制御部」、「第2の記憶制御部」、「第3の登録要求送信部」、及び、「第3の表示制御部」を省略可能である。
【0112】
(変形例6)図11のケースHでは、MFP10は、T732において、サーバ100から消去要求を受信する。変形例では、MFP10は、PC90Aから消去要求を受信してもよい。MFP10がPC90Aから消去要求を受信するケースについて説明する。オーナーアカウント情報がサーバ100に登録された後において、MFP10のウェブサーバ機能を利用して表示される設定画面D2(図13(B)参照)には、MFP登録ボタンに代えて、deleteボタンが表示される。そして、PC90Aは、当該画面D2内のdeleteボタンの選択を第1のユーザから受け付けると、消去要求をMFP10に送信する。MFP10は、PC90Aから消去要求を受信すると、ユーザテーブル40内の権限情報「Owner」及び権限情報「Owner」に関連付けられているアカウント情報AI1を消去し、管理ID「M1」を含む消去要求をサーバ100に送信する。そして、サーバ100は、MFP10から消去要求を受信すると、当該要求内のデバイス名「dv1」を特定し、アカウントテーブル138において、特定済みのデバイス名「dv1」、及び、デバイス名「dv1」に対応付けられている各情報138A~138Cを消去する。このような構成によっても、オーナーアカウント情報が消去される。本変形例では、PC90Aが「外部装置」の一例である。
【0113】
(変形例7)図11のT736が省略されてもよい。即ち、「第2の表示制御部」を省略可能である。
【0114】
(変形例8)図11のケースHにおいて、T736の後に、PC90Aを利用して、アカウント情報AI1が新たなオーナーアカウント情報としてサーバ100に登録されてもよい。本変形例では、PC90Aが、「第2の端末装置」の一例である。
【0115】
(変形例9)「通信装置」は、MFP10に限定されず、プリンタ、スキャナ、PC等、他のデバイスであってもよい。
【0116】
(変形例10)上記の各実施例では、図2図14の各処理がソフトウェア(即ちプログラム36)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0117】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
(項目1)
通信装置であって、
メモリと、
第1の端末装置から、第1のアカウント情報を含む第1の登録指示を受信する第1の登録指示受信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、第1の登録要求をサーバに送信する第1の登録要求送信部であって、前記登録情報は、前記通信装置に関する装置情報に関連付けてオーナーアカウント情報が前記サーバに登録済みであることを示す情報であり、前記第1の登録要求は、前記装置情報を前記サーバに登録するための要求であり、前記サーバでは、前記第1の登録要求が受信されることに応じて、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報が前記オーナーアカウント情報として登録される、前記第1の登録要求送信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1のアカウント情報を含む第2の登録要求を前記サーバに送信する第2の登録要求送信部であって、前記第2の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報をシェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記シェアアカウント情報は、前記装置情報に関連付けて前記オーナーアカウント情報が前記サーバに登録された後に、前記装置情報にさらに関連付けて登録されるアカウント情報である、前記第2の登録要求送信部と、
を備える、通信装置。
(項目2)
前記通信装置は、さらに、
前記第1の端末装置から検索信号を受信する検索信号受信部であって、前記検索信号は、前記サーバに登録可能な装置を検索するための検索操作が前記第1の端末装置に実行されることに応じて前記第1の端末装置から送信される信号であり、かつ、前記サーバが提供するサービスを受けることができるのか否かを問い合わせるための信号である、前記検索信号受信部と、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信される場合に、前記登録情報が前記メモリに記憶されているのか否かに関わらず、前記検索信号に対する応答信号を前記第1の端末装置に送信する応答信号送信部と、を備え、
前記第1の登録指示受信部は、前記応答信号が前記第1の端末装置に送信されることに応じて、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示を受信する、項目1に記載の通信装置。
(項目3)
前記メモリは、第1の設定値と第2の設定値とのどちらかを示す送信設定を記憶し、
前記応答信号送信部は、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信され、かつ、前記メモリ内の前記送信設定が前記第1の設定値を示す場合に、前記登録情報が前記メモリに記憶されているのか否かに関わらず、前記応答信号を前記第1の端末装置に送信し、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信され、かつ、前記メモリ内の前記送信設定が前記第2の設定値を示し、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記応答信号を前記第1の端末装置に送信し、
前記第1の端末装置から前記検索信号が受信され、かつ、前記メモリ内の前記送信設定が前記第2の設定値を示し、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記応答信号は送信されない、項目2に記載の通信装置。
(項目4)
前記メモリは、前記シェアアカウント情報として前記サーバへの登録が許可されている1個以上の許可アカウント情報を記憶し、
前記第2の登録要求送信部は、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されており、かつ、前記第1のアカウント情報が前記1個以上の許可アカウント情報に含まれる場合に、前記第2の登録要求を前記サーバに送信し、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されており、かつ、前記第1のアカウント情報が前記1個以上の許可アカウント情報に含まれない場合に、前記第2の登録要求は送信されない、項目1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
(項目5)
前記メモリは、ユーザ情報を記憶し、
前記第1の登録要求送信部は、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記通信装置の状態が前記ユーザ情報を利用したログイン状態に移行した後に、前記第1の登録要求を前記サーバに送信する、項目1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
(項目6)
前記メモリは、ユーザ情報を記憶し、
前記第2の登録要求送信部は、前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記通信装置の状態が前記ユーザ情報を利用したログイン状態に移行した後に、前記第2の登録要求を前記サーバに送信する、項目1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
(項目7)
前記通信装置は、さらに、
表示部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記通信装置の状態が前記ログイン状態でない場合に、前記ユーザ情報を入力するためのログイン画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、を備える、項目5又は6に記載の通信装置。
(項目8)
前記通信装置は、さらに、
前記第1の登録要求が前記サーバに送信されることに応じて、前記第1のアカウント情報を含む前記登録情報を前記メモリに記憶させる第1の記憶制御部と、
前記第2の登録要求が前記サーバに送信される場合に、前記第1のアカウント情報を、前記シェアアカウント情報に対応するアカウント情報として前記メモリ内に記憶させる第2の記憶制御部と、を備える、項目1~7のいずれか一項に記載の通信装置。
(項目9)
前記通信装置は、さらに、
表示部と、
前記装置情報を前記サーバから消去するための指示が外部装置に与えられる場合に、前記外部装置から消去要求を受信する消去要求受信部と、
前記外部装置から前記消去要求が受信される場合に、前記メモリ内の前記登録情報を消去する消去部と、を備える、項目8に記載の通信装置。
(項目10)
前記通信装置は、さらに、
前記登録情報が消去される場合に、前記通信装置に関する新たな装置情報に関連付けて新たなオーナーアカウント情報を前記サーバに登録するための操作を実行すべきことを促す所定画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部を備える、項目9に記載の通信装置。
(項目11)
前記登録情報が前記メモリから消去される際に、前記シェアアカウント情報に対応するアカウント情報として第2のアカウント情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第2のアカウント情報は前記メモリから消去されず、
前記登録情報が前記メモリから消去された後に、第2の端末装置から第2の登録指示が受信されることに応じて、前記通信装置に関する新たな装置情報に関連付けて新たなオーナーアカウント情報が前記サーバに登録され、かつ、新たな登録情報が前記メモリに記憶される場合に、前記メモリ内の前記第2のアカウント情報を含む第3の登録要求を前記サーバに送信する第3の登録要求送信部であって、前記第3の登録要求は、前記新たな装置情報に関連付けて前記第2のアカウント情報を前記シェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求である、前記第3の登録要求送信部と、を備える、項目9又は10に記載の通信装置。
(項目12)
前記通信装置は、さらに、
表示部と、
前記新たな装置情報に関連付けて前記新たなオーナーアカウント情報が前記サーバに登録され、かつ、前記新たな登録情報が前記メモリに記憶される場合に、前記第3の登録要求を前記サーバに送信するのか否かを選択するための選択画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、を備え、
前記第3の登録要求送信部は、前記選択画面において、前記第3の登録要求を前記サーバに送信することが選択される場合に、前記第3の登録要求を前記サーバに送信し、
前記選択画面において、前記第3の登録要求を前記サーバに送信しないことが選択される場合に、前記第3の登録要求は送信されない、項目11に記載の通信装置。
(項目13)
前記第1の登録要求は、所定文字列を含み、
前記第2の登録要求は、前記所定文字列を含まない、項目1~12のいずれか一項に記載の通信装置。
(項目14)
通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記通信装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1の端末装置から、第1のアカウント情報を含む第1の登録指示を受信する第1の登録指示受信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、登録情報が前記通信装置のメモリに記憶されていない場合に、第1の登録要求をサーバに送信する第1の登録要求送信部であって、前記登録情報は、前記通信装置に関する装置情報に関連付けてオーナーアカウント情報が前記サーバに登録済みであることを示す情報であり、前記第1の登録要求は、前記装置情報を前記サーバに登録するための要求であり、前記サーバでは、前記第1の登録要求が受信されることに応じて、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報が前記オーナーアカウント情報として登録される、前記第1の登録要求送信部と、
前記第1の端末装置から前記第1の登録指示が受信され、かつ、前記登録情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1のアカウント情報を含む第2の登録要求を前記サーバに送信する第2の登録要求送信部であって、前記第2の登録要求は、前記装置情報に関連付けて前記第1のアカウント情報をシェアアカウント情報として前記サーバに登録するための要求であり、前記シェアアカウント情報は、前記装置情報に関連付けて前記オーナーアカウント情報が前記サーバに登録された後に、前記装置情報にさらに関連付けて登録されるアカウント情報である、前記第2の登録要求送信部と、
として機能させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0118】
2:通信システム、4:インターネット、6:LAN、10:MFP、12:操作部、14:表示部、16:ネットワークI/F、20:印刷実行部、スキャン実行部:22、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、38:送信設定、40:ユーザテーブル、42:許可テーブル、90A~90C:PC、100:画像処理サーバ、116:ネットワークI/F、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:プログラム、138:アカウントテーブル
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