(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】標識体および標識装置
(51)【国際特許分類】
G01C 15/06 20060101AFI20230704BHJP
【FI】
G01C15/06 Z
(21)【出願番号】P 2019132662
(22)【出願日】2019-07-18
【審査請求日】2022-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】上田 靖
【審査官】櫻井 仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-181541(JP,A)
【文献】特開2015-143682(JP,A)
【文献】実開平05-092632(JP,U)
【文献】特開平09-021642(JP,A)
【文献】特開2018-179651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 1/00- 1/14
G01C 5/00-15/14
E02D 5/00- 5/80
E01F 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポールおよび測量の識別番号を記載した標識板を含み、搬送可能な可動標識と、
前記可動標識に設けられ、測量ポイントに固定された基礎に対し前記可動標識を連結自在な連結アダプタと、
を有し、
前記標識板は、無地の板であり、
前記標識板に対し測量ポイントを示す所定の識別番号を記載した識別体が着脱自在なことを特徴とする標識体。
【請求項2】
前記識別体としてマグネットプレートを用い、前記標識板に磁力で吸着自在なことを特徴とする請求項1に記載の標識体。
【請求項3】
前記連結アダプタは、前記基礎と前記ポールに設けられる凹凸部、雄雌のネジ、磁石のうちいずれか、あるいは組み合わせからなることを特徴とする請求項1または2に記載の標識体。
【請求項4】
測量ポイントに固定された基礎と、
ポールおよび測量の識別番号を記載した標識板を含み、搬送可能な可動標識と、
前記基礎と前記可動標識にそれぞれ設けられ、前記基礎に対し前記可動標識を連結自在な連結アダプタと、
を有し、
前記基礎は、前記可動標識を収容可能な所定長さの収容空間を有し、
測量後の前記可動標識を前記基礎の前記収容空間に収容保持することを特徴とする標識装置。
【請求項5】
前記可動標識は、前記ポールと、前記標識板と、前記ポールの下端に設けられる支持板とを含み、
前記基礎は、前記収容空間の長さ方向を地面に向けて所定深さ埋設し、前記支持板に嵌合する段差を有し、
前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記段差上に前記標識板を立設可能であり、
また、前記可動標識を前記基礎の前記収容空間に向けた状態で、前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記基礎の前記収容空間に前記標識板を収容させ、かつ、前記収容空間の開口部を前記支持板で覆うことを特徴とする請求項4に記載の標識装置。
【請求項6】
前記可動標識は、前記ポールと、前記ポールの一端に設けられる前記標識板と、前記ポールの他端に設けられる支持板と、前記支持板上で前記ポールを傾倒自在にする連結部と、を含み、
前記基礎は、前記収容空間の長さ方向を地面と水平として所定深さ埋設し、前記収容空間の開口部は上面に向けて開口され、前記支持板に嵌合する段差を有し、
前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記段差上に前記標識板を立設可能であり、
また、
前記ポールを前記支持板上で傾倒し、前記可動標識を前記基礎の前記収容空間に向けた状態で、前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記基礎の前記収容空間に前記標識板を収容可能なことを特徴とする請求項4に記載の標識装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の測量や、杭等に用いられる標識体に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の測量、例えば、公共測量、水準点測量、基準点測量、三角測量等の多角点測量や、各種杭、例えば、表示杭、境界杭等には、標識体が用いられている。
【0003】
例えば、標識体は、ダムにおける堆砂測量の作業時の目印として測量ポイントに設置される。ダムにおいては、貯水池へ流入した土砂が貯水池内に堆積する、いわゆる堆砂が生じる。この堆砂が進行すると、治水や利水の機能が低下して河川水の利用や貯水池・下流河川の環境に影響を与えることに加えて、ダムによる洪水調節などの機能低下を引き起こす場合がある。このため、1年に1回、貯水池内に堆積した堆砂量を測量する堆砂測量作業をおこなっている。
【0004】
堆砂測量作業に際しては、貯水池に設定された規定の測線の位置における堆砂量を測量する。測線の位置は、貯水池の周囲に設定された複数の測量ポイントのうち、貯水池を間にして対をなす測量ポイント同士を結ぶ線分によって特定される。測量ポイントには、各測量ポイントの識別番号を記載した標識が建てられている。これにより、貯水池から各測量ポイントを特定し、測線の位置を特定することができる。
【0005】
標識体に関連する従来技術としては、例えば、一部を地上に露出させて埋設される標識本体の埋設原点に埋設される基体に、探査信号が入力されるのに応答して埋設位置を示す応答信号を出力する応答回路を設けた技術が開示されている(例えば、下記特許文献1参照。)。また、モールステーパを持つ貫通孔金属鋲と、金属鋲とは別体に形成されて上端に貫通孔を貫通して接合されるモールステーパを備えた差込部が設けられた金属柱とを備え、差込部の先端に方位確認用の刻印を設けた技術が開示されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平9-026320号公報
【文献】特開昭7-139946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、標識体の設置環境等により、標識体を目印として機能できなくなることがあった。例えば、従来の標識は、地面に打設されたコンクリート製の基礎によって固定したポールと、ポールの先端に固定された標識板と、によって構成されている。この標識は、例えば、降雪量が多い地域においては、積雪によりポールが折れ曲がったり、倒れたりする等して破損してしまうことがあった。
【0008】
例えば、標識が倒れてしまうと、貯水池から測量ポイントを確認することができなくなってしまう。また、貯水池からの測量ポイントの確認ができない場合、貯水池の周縁部に赴いて該当する測量ポイントを探し出し、倒れたり折損したりしている標識を修復しなくてはならない。このため、堆砂測量作業に先だって、作業者にかかる負担が大きく、また、堆砂測量作業が完了するまでに時間がかかってしまう。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、破損を防止でき標識を用いた各種作業を効率的におこなえることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の標識体は、測量ポイントに固定された基礎と、ポールおよび測量の識別番号を記載した標識板を含み、搬送可能な可動標識と、前記基礎と前記可動標識にそれぞれ設けられ、前記基礎に対し前記可動標識を連結自在な連結アダプタと、を有することを特徴とする。
【0011】
また、前記連結アダプタは、前記基礎と前記ポールに設けられる凹凸部、雄雌のネジ、磁石のうちいずれか、あるいは組み合わせからなることを特徴とする。
【0012】
また、前記基礎は、前記可動標識を収容可能な所定長さの収容空間を有し、測量後の前記可動標識を前記基礎の前記収容空間に収容保持することを特徴とする。
【0013】
また、前記可動標識は、前記ポールと、前記標識板と、前記ポールの下端に設けられる支持板とを含み、前記基礎は、前記収容空間の長さ方向を地面に向けて所定深さ埋設し、前記支持板に嵌合する段差を有し、前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記段差上に前記標識板を立設可能であり、また、前記可動標識を前記基礎の前記収容空間に向けた状態で、前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記基礎の前記収容空間に前記標識板を収容させ、かつ、前記収容空間の開口部を前記支持板で防ぐことを特徴とする。
【0014】
また、前記基礎は、前記収容空間の長さ方向を地面と水平として所定深さ埋設し、前記収容空間の開口部は上面に向けて開口され、前記支持板に嵌合する段差を有し、前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記段差上に前記標識板を立設可能であり、また、前記可動標識を前記基礎の前記収容空間に向けた状態で、前記基礎の前記段差に前記支持板を嵌合させて前記基礎の前記収容空間に前記標識板を収容可能なことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の標識体は、測量ポイントに固定された基礎と、ポールおよび測量の識別番号を記載した標識板を含む可動標識と、前記基礎上で前記可動標識を変位可能に連結する連結アダプタと、を有することを特徴とする。
【0016】
また、前記連結アダプタは、前記基礎に対し前記可動標識を立設あるいは傾倒自在な蝶番であることを特徴とする。
【0017】
また、前記連結アダプタは、前記可動標識を、前記標識板の表示方向上に傾倒自在であることを特徴とする。
【0018】
また、前記標識板は、無地の板であり、前記標識板に対し測量ポイントを示す所定の識別番号を記載した識別体が着脱自在なことを特徴とする。
【0019】
また、前記識別体としてマグネットプレートを用い、前記標識板に磁力で吸着自在なことを特徴とする。
【0020】
上記構成によれば、標識板は、ポールと共に可動標識として基礎に対し着脱自在あるいは変位自在である。着脱自在とすることで、地表に埋められた基礎から可動標識を取り外して搬送し、必要時にのみ基礎に取り付けることができる。変位自在とすることで、不使用時には基礎に対し可動標識を傾倒させておくことができる。いずれにおいても、不使用時に標識板の破損等を防ぐことができ、測量等の使用時には常に標識板を視認しやすい状態に簡単に組み立てることができるようになり、測量作業等を効率的におこなうことができるようになる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、破損を防止でき標識を用いた各種作業を効率的におこなえるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、実施の形態にかかる標識体の一例を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態にかかる標識体の変形例を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、実施の形態にかかる標識体の他の構成例を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、実施の形態にかかる標識体の他の構成例を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、実施の形態にかかる標識体の他の構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる標識体の好適な実施の形態を詳細に説明する。実施の形態は、標識体の一部を変形可能な構成とすることで、環境変化等の影響による破損を防止する。これにより、測量等での目印として用いる標識の機能を損なうことなく、測量等の各種作業が効率的におこなえるようになる。
【0024】
図1は、実施の形態にかかる標識体の一例を示す斜視図、
図2は、
図1に示す標識体の分解斜視図である。これらの図に示す標識体100は、標識自体を測量ポイントから移動できるように構成したものである。
【0025】
図1(a)には、標識体100を正面100a側から見た斜視図を示す。
図1(a)に示すように、標識体100は、測量ポイントに固定された基礎101と、可動標識111とから構成される。基礎101は、コンクリート材質により、例えば矩形状に形成される。この基礎101は、例えば、ダムにおける堆砂測量時に、貯水池の周囲の各測量ポイントにそれぞれ設置され、基礎101の上面(表面)が地表Gから表出するよう地表Gに所定深さ埋設される。
【0026】
可動標識111は、ポール112と、標識板113とを有する。ポール112は、所定高さ(長さ)を有し、ポール112の上端部分に標識板113が設けられる。可動標識111を構成するポール112および標識板113は、樹脂材質等、軽量な材質を用いることにより、容易に持ち運ぶことができる。標識板113は、図示の例では、三角形の平板状に形成されており、各種形状とすることができる。この標識板113には、測量ポイントを識別するための識別番号114(図示の例では識別番号「19」)が塗料等で表示形成されている。
【0027】
図1(b)には、標識体100を背面100b側から見た斜視図を示す。
図1(b)に示すように、ポール112の背面の上端部分には、ポール112を挟み標識板113の背面をポール112に固定する固定具115が設けられる。
【0028】
図2に示すように、基礎101と、可動標識111との間には、互いを連結可能にする連結アダプタ120が設けられている。基礎101側に設けられる連結アダプタ120は、例えば、基礎101の表面中央から所定高さ突出する凸部101aである。可動標識111側に設けられる連結アダプタ120は、可動標識111のポール112の下端に設けられた凹部112bであり、この凹部112bは、基礎101の凸部101aに対し着脱自在である。
【0029】
このように、実施の形態の標識体100は、地表Gに埋設され、位置固定された基礎101に対し、標識板113を有する可動標識111を着脱可能に構成することで、可動標識111を測量ポイントから移動できるように構成している。なお、連結アダプタ120として、基礎101側に凹部を設け、可動標識111側に凸部を設ける構成としてもよいが、この場合、基礎101から可動標識111を取り外した状態において凹部に対して落葉等のゴミが詰まることを防ぐために、凹部をカバー等で覆う必要がある。
【0030】
例えば、凸部101aの外径と、凹部112bの内径をほぼ同一径とし、基礎101の凸部101aにポール112の凹部112bが係合することで、基礎101上に可動標識111を立設状態で保持できる。基礎101から突出する凸部101aの高さは、可動標識111が傾くことなく保持できる程度の高さとすることが望ましい。
【0031】
これら凸部101aと凹部112bからなる連結アダプタ120は、互いを嵌め込むに限らず、ネジ、あるいは磁石で構成することもできる。例えば、ポール112を中空の筒体で構成することで、ポール112の下端を直接、基礎101の凸部101aに係合させることができる。ポール112をパイプ等の中空の筒体で構成することにより、ポール112を含めた可動標識111全体の重量を軽量化できる。
【0032】
また、基礎101と可動標識111にそれぞれが吸着する磁極の磁石を設けてもよい。磁石を用いる場合、基礎101の凸部101a部分と、可動標識111の凹部112b部分にそれぞれ磁石を設けてもよい。これにより磁石が互いに吸引する磁力により、基礎101上への可動標識111の立設を容易におこなえ、また、基礎101からの可動標識111の脱落を防ぐことができるようになる。
【0033】
また、凸部101a側に雄ネジを形成し、凹部112b側の雌ネジを形成することで、基礎101の凸部101aに対し、可動標識111の凹部112bをネジ込みながら取り付け、および取り外すことができる。
【0034】
ポール112および標識板113からなる可動標識111は、例えば、測量作業時のみ、測量ポイントに持っていき、測量ポイントに既に設置してある基礎101上に設置する。この際、基礎101は、予め定めた測量作業時の測量ポイントに設置されたものであり、基礎101の凸部101a上に可動標識111の凹部112bを嵌め込んでポール112を立てるだけで、測量ポイントの位置に可動標識111を設置でき、標識体100として機能させることができる。
【0035】
例えば、標識体100は、ダムの堆砂測量時の測量ポイントに設けられる。ダムにおいては、貯水池へ流入した土砂が貯水池内に堆積する、いわゆる堆砂が生じる。この堆砂が進行すると、治水や利水の機能が低下して河川水の利用や貯水池・下流河川の環境に影響を与えることに加えて、ダムによる洪水調節などの機能低下を引き起こす場合がある。このため、1年に1回、貯水池内に堆積した堆砂量を測量する堆砂測量作業をおこなっている。
【0036】
堆砂測量作業に際しては、ダムの貯水池に設定された規定の測線の位置における堆砂量を測量する。測線の位置は、貯水池の周囲に設定された複数の測量ポイントのうち、貯水池を間にして対をなす一対の測量ポイント同士を結ぶ線分によって特定される。この一対の測量ポイントには、予め標識体100の基礎101を設置しておく。そして、ダムの堆砂測量作業時には、一対の基礎101にそれぞれ可動標識111を設置して標識体100として機能させ、この一対の標識体100を繋ぐ測線上でダムの堆砂量を測量することができる。なお、堆砂測量作業は、ダムの貯水池の複数箇所で実施され、この複数箇所に対応してそれぞれ一対の基礎101を設置しておき、基礎101上に可動標識111を設置すればよい。
【0037】
搬送可能な可動標識111は、ダムの堆砂測量作業時のみ測量ポイントにもっていけばよく、堆砂測量作業の終了後は、ダムの管理室などにおいて保管する。これにより、堆砂測量作業後は、測量ポイントには、地中に埋設された基礎101のみが残ることとなり、可動標識111は測量ポイントから撤収された状態となる。なお、可動標識111は、不使用時には、基礎101に固定される部分(連結アダプタ120の凹部112b部分)に、キャップをかぶせておくことで、連結アダプタ120部分が汚れたり傷ついたりすることを防止することができる。
【0038】
そして、上記構成によれば、測量ポイントにおける標識体100の設置および撤去を容易におこなうことができるようになる。加えて、標識体100の不使用時には、標識体100が積雪、直射日光、風雨等に直接暴露されることを回避して、標識板113の劣化、例えば、文字の褪色、等を防止することができる。また、標識体100の不使用時には、地面上に突出する可動標識111を測量ポイントから撤収するため、標識体100、特に可動標識111が積雪や風雨、雷等による破損を防ぐことができる。例えば、降雪量が多い地域の積雪によるポール112の折れ曲がりや、傾倒等の折損を未然に防ぐことができるようになる。
【0039】
この点、既存の技術のように、地面の基礎上に一体化された標識体では、標識体のポールが倒れてしまうと、ダムの貯水池から測量ポイントを確認することができなくなってしまう。貯水池からの測量ポイントの確認ができない場合、貯水池の周縁部に赴いて該当する測量ポイントを探し出し、倒れたり折損したりしている標識体を修復しなくてはならず、堆砂測量作業に先だって、作業者にかかる負担が大きく、また、堆砂測量作業が完了するまでに時間がかかった。
【0040】
これに対し、実施の形態の標識体100によれば、基礎101に対し可動標識111が着脱自在な構成であり、可動標識111を測量時のみ測量ポイントに設置してある基礎101上に立設する構成であるため、測量後は、基礎101から取り外し撤収することで、積雪や風雨、雷等による破損を防ぐことができる。例えば、ダムの堆砂測量作業では、1年に1回の堆砂測量作業時にのみ、基礎101部分に可動標識111を取り付ければよい。
【0041】
図3は、実施の形態にかかる標識体の変形例を示す斜視図である。
図3の構成例において、
図1,
図2と同様の構成部分には同一の符号を付してある。
図3には、例えば、
図1,
図2に示した標識体100の標識板113にかかる他の構成例を示す。
【0042】
図3(a)に示すように、標識板113の面は無地とされ、標識板113の面には上述した識別番号114は形成しない。この無地の標識板113には、所定の識別番号を例えば、後に消すことができるマジックペンなどによって書き込んで記載する。この場合、標識板113は、ホワイトボードの如く無地であり、標識板が示す測量ポイントの識別番号を書き換え可能に使用できる。
【0043】
そして、
図3(a)には、識別番号「19」を記載した識別体301を着脱自在に構成した例を示す。例えば、この標識板113に金属板を用い、識別体301としてマグネットプレートを用いることで、識別板113に対し識別体301を着脱可能に構成できる。また、標識板113は、全体を樹脂製とし、識別体301としてのマグネットプレートを取り付ける位置のみ部分的に金属片を設けてもよい。識別体(マグネットプレート)301は、磁力を有する磁性体をシート状に形成したものであり、磁力により、標識板113上に取り付けた状態を保持することができる。
【0044】
図3(b)には、識別番号「19」を記載した識別体として、マグネットプレート301aと、識別番号「20」を記載したマグネットプレート301bの例を示す。マグネットプレート301(301a,301b)は、異なる識別番号を記載したものを予め用意しておく。例えば、上述した堆砂測量作業等の測量作業で用いる識別番号の数だけ用意しておく。
【0045】
このように標識板113に対し、識別体(マグネットプレート301a,301b)を着脱自在な構成とすることで、一つの可動標識111(標識板113)で複数のうち任意の標識(識別番号)を表示することができるようになる。
【0046】
図3(b)の例では、ある一つの可動標識111の標識板113に識別番号「19」を記載したマグネットプレート301aを取り付けることができ、この後、この標識板113から識別番号「19」を記載したマグネットプレート301aを取り外す。そして、この標識板113に他の識別番号「20」を記載したマグネットプレート301bを取り付けることができる。
【0047】
測量ポイントでの測量時には、いずれも測量ポイントに設置されている基礎101部分に1本の可動標識111を立設し、この際、可動標識111の標識板113部分には測量ポイントに対応した識別番号のマグネットプレート301を取り付ければよい。
【0048】
異なる測量ポイントへの移動時には、基礎101部分から可動標識111を取り外し、この取り外した1本の可動標識111のみを次の測量ポイントに搬送させればよい。そして、次の測量ポイントでは、搬送した1本の可動標識111を基礎101部分に立設し、標識板113部分に測量ポイントに対応した識別番号のマグネットプレート301を取り付ければよい。なお、上記堆砂測量作業では、一対の可動標識111を用い、それぞれの可動標識で識別番号(マグネットプレート301)を変更して順次測量をおこなうことになる。
【0049】
上記のように、無地の標識板113にマグネットプレート301等で識別番号を着脱可能に表示する構成とすれば、上述した可動標識111の設置、すなわち、複数の測量ポイントに対し、1本の可動標識111だけを運び設置することができる。これにより、1本の可動標識111を複数の測量ポイントで使い回すことができるので、堆砂測量作業等に際して異なる識別番号が記載された多数の可動標識111を持ち運ばずに済む。このように、各測量ポイントに搬送する可動標識111の数を減らすことができ、搬送にかかる負担を軽減できるようになる。
【0050】
例えば、
図1等の構成例では、測量ポイントの数に対応した本数の可動標識111を搬送するのに対し、
図3の構成例によれば、1本の可動標識111だけを搬送すればよい。なお、この際、複数の測量ポイントに対応した複数のマグネットプレート301(301a,301b,…)を用意しておき1本の可動標識111とともに搬送する。
【0051】
以上説明した標識体100は、基礎101に対し可動標識111を着脱自在に構成した例を説明した。以下の例で説明する標識体100は、測量ポイントに設置された基礎101部分に可動標識111を残す形で設置する構成例について説明する。すなわち、以下説明する構成例では、標識の位置を測量ポイントに固定し、測量ポイントにおいて標識が可動できるようにする。
【0052】
図4は、実施の形態にかかる標識体の他の構成例を示す斜視図である。
図4(a)に示すように、基礎101の表面中央と可動標識111との間には、蝶番に相当する連結アダプタ401を設け、基礎101上で可動標識111の姿勢を変位可能に構成する。
【0053】
この構成例では、可動標識111を含む標識体100全体を常時測量ポイント(屋外)に設置しておくことになるため、可動標識111の材質は、腐食や変形に強い金属製(例えばステンレス)としておくことが望ましい。
【0054】
図4(b)には、連結アダプタ401の部分拡大図を示し、基礎101側に設けられる連結アダプタ401は、例えば、基礎101の表面中央から突出片401aを所定高さ突出形成する。可動標識111側に設けられる連結アダプタ401は、可動標識111のポール112の下端に設けられ、突出片401aに係合する溝部401bである。そして、これら突出片401aと溝部401bの中央部を軸401cで軸支する。
【0055】
これにより、
図4(a)に示すように、可動標識111は、軸401cを中心として基礎101上で傾倒自在となる。突出片401aと溝部401bとの間にはロック機構を設けてもよい。例えば、ロック機能は、可動標識111側から突出片401aに対しバネ等で付勢されたロックピンと、突出片401aに形成されロックピンに係合する係合孔で構成できる。係合孔は、
図4(a)に示す可動標識111の立設および傾倒時のロックピンの位置に対応して設ければよい。これにより、ロック機構は、可動標識111の立設および傾倒時にそれぞれロックピンが係合孔に係合し、これら可動標識111の立設状態および傾倒状態をそれぞれ保持することができる。
【0056】
上記構成によれば、標識体100の不使用時は可動標識111を倒しておき、堆砂測量作業時のみ可動標識111を立てて使用する。これにより、標識体100の不使用時は可動標識111が立設した状態ではないため、可動標識111に加わる外力を逃がすことができ、可動標識111が所定角度傾く等の傾倒状態となることを防ぐことができるようになる。そして、標識体100の使用時のみ可動標識111を立設することで、基礎101上で鉛直方向に向けて可動標識111を立てることができるようになる。この構成例では、標識体100全体が測量ポイントに固定設置されるため、測量の作業者が複数の測量ポイントの設置箇所に対応した標識体100を運ぶ手間を省くことができる。
【0057】
また、可動標識111は、
図4(a)に示したように、前面(識別番号が記載される面)側に倒れるようにしてもよい。これにより、標識体100の前面側に草が生えることを抑制して、堆積土砂を測量する際に、除草しなくても草によって標識体100の識別番号が見えなくなることを防止することができる。
【0058】
図5は、実施の形態にかかる標識体の他の構成例を示す斜視図である。
図5(a)に示す例では、地表Gに埋設する基礎101内部に可動標識111を収容可能に構成している。基礎101は、可動標識111の高さに相当するポール112と標識板113からなる高さ相当の収容空間501aを有する。図示の例の基礎101は、鉛直方向に所定長さLを有する立方体状に形成され、地表G下部に所定深さ埋設される。
【0059】
基礎101の収容空間501aの四角状の開口部の内周には、1段小径な段差部501bが形成されている。一方、可動標識111側のポール112の下端部分には、四角板状の支持板511が設けられ、支持板511は表面511a上でポール112を立設状態に保持する。支持板511は、例えば、金属やコンクリートによりなり、段差部501bの開口径に相当する外径を有する。
【0060】
したがって、基礎101の開口部の段差部501bには、可動標識111の支持板511が嵌合自在である。
図5(a)に示すように、支持板511の表面511a側を上にして基礎101の段差部501bに嵌合させることで、基礎101上に可動標識111を立設状態で保持することができる。基礎101の開口部の側部には、操作用開口501cが設けられ、基礎101上の可動標識111の支持板511下面に手を挿入でき、可動標識111を基礎101から取り外すことができる。
【0061】
また、
図5(b)に示すように、取り外した可動標識111は、支持板511の裏面511b側を上にして基礎101の段差部501bに嵌合させることで、基礎101の収容空間501a内部に収容することができる。この収容時、基礎101の段差部501b上で支持板511が蓋となり収容空間501aを塞ぐため、収容空間501a内部へのゴミ等の侵入を防ぐことができ、また、収容空間501aに収容状態にある可動標識111の破損を防ぐことができる。
【0062】
上記構成によれば、堆砂測量作業等の測量時にのみ、基礎101の収容空間501aから可動標識111を取り出し、上下を逆にして基礎101上に可動標識111を立設させて標識体100として使用することができるようになる。また、標識体100の不使用時には可動標識111を上下逆にして基礎101の収容空間501a内に全体を収容できるようになる。
【0063】
これにより、測量ポイントにおける標識体100の設置および撤去を容易におこなうことができるようになる。この構成例では、標識体100全体が測量ポイントに固定設置されるため、測量の作業者が複数の測量ポイントの設置箇所に対応した標識体100を運ぶ手間を省くことができる。また、標識体100の不使用時には、可動標識111を基礎101の内部に収容するため、可動標識111が直射日光や風雨に直接暴露されることを防ぐことができ、標識板113の劣化(文字が褪色するなど)を防止することができる。
【0064】
図6は、実施の形態にかかる標識体の他の構成例を示す斜視図である。
図6は、
図5に示した地表Gに埋設する基礎101内部に可動標識111を収容可能とする構成で共通しつつ、基礎101の配置と、可動標識111の構成を変更したものである。
【0065】
図6(a)に示すように、可動標識111は、支持板511の表面511a上で連結アダプタ401を介して傾倒自在に構成されている。連結アダプタ401は、支持板511側に設けた突出片401aと、可動標識111側のポール112の下端に設けられた溝部401bとを互いに係合させ、突出片401aと溝部401bの中央部を軸401cで軸支してなる(
図4(b)参照)。これにより、可動標識111は、支持板511の表面511a上で軸401cを中心として傾倒自在である。
【0066】
図6(b)に示すように、基礎101は、水平方向に所定長さLを有する立方体状に形成され、この水平状態で地表G下部に所定深さ埋設される。この際、収容空間501aの開口部に位置する地表Gは、削って開口部を表出させておく。
【0067】
収容空間501aの開口部には、鉛直方向(上面)に向けて1段小径な段差部501bが形成され、可動標識111の支持板511が嵌った状態で支持する。また、収容空間501aの開口部は、水平方向(横面)に向く操作用開口501cを有する。
【0068】
これにより、基礎101の段差部501b上に可動標識111の支持板511を嵌合させ、連結アダプタ401を介して支持板511上でポール112を立てることで、基礎101上に可動標識を立設することができる。
【0069】
また、
図6(b)に示すように、支持板511上でポール112を倒し、支持板511の裏面511b側を上にして基礎101の収容空間501a内部に可動標識111を収容することができる。この収容時、および基礎101から可動標識111を取り出す際には、操作用開口501c部分で支持板511を操作して収容および取り出しをおこなうことができる。
【0070】
そして、
図6(c)に示すように、基礎101の収容空間501a内部に可動標識111を収容した状態では、基礎101の段差部501b上に支持板511が位置して蓋となり収容空間501aを塞ぐため、収容空間501a内部に対する上部からのゴミ等の侵入を防ぐことができ、また、収容空間501aに収容状態にある可動標識111の破損を防ぐことができる。なお、可動標識111の収容状態において、側部の操作用開口501c部分をシートやカバー等で覆うことで、収容空間501a内部に対する側部からのゴミ等の侵入を防ぐことができる。
【0071】
上記構成によれば、堆砂測量作業等の測量時にのみ、基礎101の収容空間501aから可動標識111を取り出し、基礎101上に可動標識111を立設させて標識体100として使用することができるようになる。また、標識体100の不使用時には可動標識111の全体を基礎101の収容空間501a内に収容できるようになる。
【0072】
これにより、測量ポイントにおける標識体100の設置および撤去を容易におこなうことができるようになる。この構成例では、標識体100全体が測量ポイントに固定設置されるため、測量の作業者が複数の測量ポイントの設置箇所に対応した標識体100を運ぶ手間を省くことができる。また、標識体100の不使用時には、可動標識111を基礎101の内部に収容するため、可動標識111が直射日光や風雨に直接暴露されることを防ぐことができ、標識板113の劣化(文字が褪色するなど)を防止することができる。
【0073】
以上説明した各構成例において、
図3に示した識別番号をマグネットプレート301等を用いて変更自在な構成は、
図5や
図6を含む標識板113の構成例のほか各種例に適用することができる。例えば、ある測量ポイントでの識別番号の変更に柔軟に対応できるようになる。
【0074】
以上説明した実施の形態によれば、標識体を測量ポイントに固定された基礎と、ポールおよび測量の識別番号を記載した標識板を含み、搬送可能な可動標識と、基礎と可動標識にそれぞれ設けられ、基礎に対し可動標識を連結自在な連結アダプタと、を有し構成する。これにより、測量後等の不使用時には、標識板を含む可動標識を基礎から取り外して保管しておくことができ、標識板の文字の褪色等の劣化や、ポールの折れや曲がり等の破損を防ぐことができるようになる。また、測量等の使用時には、常に標識板を視認しやすい状態に簡単に組み立てることができるようになり、測量作業等を効率的におこなうことができるようになる。
【0075】
また、連結アダプタは、基礎とポールに設けられる凹凸部、雄雌のネジ、磁石のうちいずれか、あるいは組み合わせで構成できる。これにより、基礎に対し可動標識のポールを簡単に着脱できるようになり、また、基礎に対して可動標識を取り付けた状態を保持でき、測量作業全般における可動標識の着脱作業を簡単におこなえる。
【0076】
また、基礎は、可動標識を収容可能な所定長さの収容空間を有し、測量後の可動標識を基礎の収容空間に収容保持してもよい。これにより、測量後の不使用時には、基礎が設けられた位置で、基礎の収容空間に可動標識を収容しておくことができ、標識体やポールの破損等を防ぎ保管しておくことができる。また、測量等の際には、基礎の収容空間から可動標識を取り出して直ちに使用することができる。また、このように、基礎に可動標識を収容しておくことで、取り外した可動標識を別の保管場所でまとめて保管したり、基礎部分に搬送する作業を省くことができ、測量作業等を効率的におこなうことができるようになる。
【0077】
また、可動標識は、ポールと、標識板と、ポールの下端に設けられる支持板とを含み、基礎は、収容空間の長さ方向を地面に向けて所定深さ埋設し、支持板に嵌合する段差を有し、基礎の段差に支持板を嵌合させて段差上に標識板を立設可能であり、また、可動標識を基礎の収容空間に向けた状態で、基礎の段差に支持板を嵌合させて基礎の収容空間に標識板を収容させ、かつ、収容空間の開口部を支持板で覆う構成としてもよい。これにより、測量後の不使用時には、基礎が設けられた位置で、基礎の収容空間に標識板を下にした状態で可動標識を収容しておくことができ、標識体やポールの破損等を防ぎ保管しておくことができる。また、測量等の際には、基礎の収容空間から可動標識を取り出し標識板を上にした状態で直ちに基礎上に設置し使用することができるようになる。また、収容空間の開口部は支持板で覆うため、可動標識の使用時および不使用時のいずれの状態においても、収容空間へのゴミ等の侵入を防ぐことができる。
【0078】
また、基礎は、収容空間の長さ方向を地面と水平として所定深さ埋設し、収容空間の開口部は上面に向けて開口され、支持板に嵌合する段差を有し、基礎の段差に支持板を嵌合させて段差上に標識板を立設可能であり、また、可動標識を基礎の収容空間に向けた状態で、基礎の段差に支持板を嵌合させて基礎の収容空間に標識板を収容可能な構成としてもよい。このように、基礎は、収容空間の長さ方向を地面に向けて埋設するに限らず、長さ方向を地面と水平として設けてもよく、この場合でも同様に基礎の収容空間に可動標識を収容して標識体やポールの破損等を防ぎ保管でき、また、可動標識を取り出し標識板を上にした状態で直ちに基礎上に設置し使用できるようになる。
【0079】
また、本発明の標識体は、測量ポイントに固定された基礎と、ポールおよび測量の識別番号を記載した標識板を含む可動標識と、基礎上で可動標識を変位可能に連結する連結アダプタと、を有する構成とすることができる。これにより、連結アダプタは、固定された基礎に対し、標識板およびポールを変位可能なため、標識板およびポールに加わる外力等を逃がすことができ、積雪等の外力による破損を防ぐことができる。また、測量後等の不使用時に標識板およびポールを変位させた状態に操作してもよく、同様に積雪や降雨、土砂、雷等の影響を受けにくくし破損を防ぐことができる。そして、測量等の使用時には、標識板およびポールを変位して基礎上に立設させることで、直ちに測量等の作業を開始できるようになる。
【0080】
また、連結アダプタは、基礎に対し可動標識を立設あるいは傾倒自在な蝶番とすることができる。蝶番を用いることで、基礎に対し可動標識を簡単な操作で倒した状態および立設した状態に変位させることができる。
【0081】
また、連結アダプタは、可動標識を、標識板の表示方向上に傾倒自在としてもよい。これにより、例えば、測量後の不使用時に倒しておくことで、標識の前面側に草が生えることを抑制して、測量等の使用時には、除草しなくても草によって標識の識別番号が見えなくなることを防止することができる。
【0082】
また、標識板は、無地の板であり、標識板に対し測量ポイントを示す所定の識別番号を記載した識別体を着脱自在としてもよい。異なる識別番号を記載した複数の識別体を用意しておき、一つの標識板に取り付けることで、可動標識を複数の測量ポイントで使い回すことができ、測量等の作業に際して多数本の可動標識を持ち運ぶことなく作業を遂行できるようになる。
【0083】
また、識別体としてマグネットプレートを用い、標識板に磁力で吸着自在としてもよい。これにより、一つの標識板に対し異なる識別番号を記載した識別体を簡単に着脱できるようになる。
【0084】
これらのことから、実施の形態によれば、積雪や土砂等の環境変化による標識の破損を防止することができる。これにより、堆砂測量等の作業にかかる作業者の負担軽減を図ることができるとともに、測量等の作業を確実かつ効率的におこなうことができる。この際、標識体の設置環境が変化しても、常に標識体を目印として視認できる。そして、実施の形態によれば、標識が外力で破損することを防ぐことができるため、測量ポイントにおいて標識体が倒れたり、折損することがないため、標識の修復等の作業を不要にでき、作業者に負担を掛けず、測量等の作業をおこなえるようになる。例えば、ダムの堆砂測量等では、複数の測量ポイントを有するが、これら複数の測量ポイントでの測量を効率的に遂行できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
以上のように、本発明は、各種の測量等で目印として用いる標識体に適用することができ、例えば、年に1回等と頻度が低く前回と同じ測量ポイントで繰り返しおこなう測量等に適用して有効であり、破損なく常に良好に標識を視認したい標識体に有用である。
【符号の説明】
【0086】
100 標識体
101 基礎
111 可動標識
112 ポール
113 標識板
114 識別番号
115 固定具
120,401 連結アダプタ
301 識別体(マグネットプレート)
401a 突出片
401b 溝部
401c 軸
501a 収容空間
501b 段差部
501c 操作用開口
511 支持板
G 地表