(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】リザーブタンク
(51)【国際特許分類】
F01P 11/00 20060101AFI20230704BHJP
【FI】
F01P11/00 C
(21)【出願番号】P 2020019805
(22)【出願日】2020-02-07
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】高原 大二郎
(72)【発明者】
【氏名】熊崎 和文
【審査官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第4739730(US,A)
【文献】米国特許第6718916(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01P 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に冷却液を収容可能な冷却液室と空気を収容可能な空気室とが隔壁を隔てて水平方向に並ぶように形成されたタンク本体と、
前記タンク本体に設けられて前記冷却液室に前記冷却液を流入させる流入部と、
前記タンク本体に設けられて前記冷却液室から前記冷却液を流出させる流出部と、
を備え、
前記冷却液室と前記空気室との間には、前記冷却液室と前記空気室とを連通する連通路が設けられ、
前記連通路における前記冷却液室との連通部である第1連通部は、前記連通路における前記空気室との連通部である第2連通部よりも高い位置に配置され、
前記隔壁は、
前記冷却液室と前記空気室とが並ぶ方向及び鉛直方向の両方と直交する方向の両端部が前記並ぶ方向における前記タンク本体の中央部よりも前記空気室側の位置に配置され、且つ前記並ぶ方向及び鉛直方向の両方と直交する方向の中央部が前記冷却液室側に張り出す張出部分になっており、
前記張出部分における前記空気室側の面には、前記張出部分とで前記連通路を形成する連通路形成部材が鉛直方向に延びるように一体形成され、
前記連通路は、平面視において前記タンク本体の中央部に位置していることを特徴とするリザーブタンク。
【請求項2】
前記第1連通部は、前記タンク本体内の上端部に位置していることを特徴とする請求項1に記載のリザーブタンク。
【請求項3】
前記第2連通部は、前記タンク本体内の下端部に位置していることを特徴とする請求項1
または請求項2に記載のリザーブタンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の冷却液回路に備えられるリザーブタンクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のリザーブタンクとして例えば特許文献1に示すものが知られている。このようなリザーブタンクは、車両用の内燃機関を冷却する冷却水が流れる冷却水回路に備えられ、冷却水回路内の冷却水の体積変化を吸収するように構成されている。リザーブタンクは、内部に空間を備えたタンク本体を備えている。タンク本体の内部の空間は、分離壁によって冷却水が貯留される冷却水室と空気が貯留される空気室とに分離されている。
【0003】
冷却水室は、2枚の冷却水室壁により第1冷却水室、第2冷却水室、及び第3冷却水室に仕切られている。第1冷却水室、第2冷却水室、及び第3冷却水室は、2つの冷却水室壁にそれぞれ形成された冷却水室壁下部連通穴及び冷却水室壁上部連通穴を介して互いに連通している。タンク本体には、冷却水をタンク本体内に流入させるための流入口が第1冷却水室と連通するように形成されるとともに、冷却水をタンク本体内から流出させるための流出口が第3冷却水室と連通するように形成されている。
【0004】
空気室は、1枚の空気室壁により第1空気室及び第2空気室に仕切られている。第1空気室及び第2空気室は、空気室壁に形成された空気室壁連通穴を介して互いに連通している。第1空気室は、分離壁を介して第3冷却水室と隣接している。第1空気室と第3冷却水室とは、分離壁に形成された分離壁連通穴を介して互いに連通している。第1空気室には、分離壁連通穴を介して冷却水が流入し、分離壁連通穴の上端位置まで冷却水が貯留されている。
【0005】
第1空気室における水面よりも上方部位には空気が貯留されている。第1空気室と第2空気室とを連通する空気室壁連通穴は、第1空気室と第3冷却水室とを連通する分離壁連通穴よりも上方に位置している。このため、第1空気室の冷却水は、空気室壁連通穴を介して第2空気室に流入しないようになっている。
【0006】
そして、上述のようなリザーブタンクでは、冷却水の温度上昇に伴って冷却水が膨張した場合、冷却水室の空気及び空気室の空気が圧縮されることで冷却水の体積変化が吸収されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のようなリザーブタンクでは、空気室の空気の貯留量を増加させて冷却水室の水面を上昇させるべく、タンク本体内に、一部に冷却水が貯留される第1空気室に加えて、空気のみが貯留されて冷却水が全く貯留されない第2空気室を設けている。このため、冷却水の貯留に全く寄与しない第2空気室の分だけタンク本体が大型化してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされた。その目的は、タンク本体の小型化を図ることができるリザーブタンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するリザーブタンクは、内部に冷却液を収容可能な冷却液室と空気を収容可能な空気室とが隔壁を隔てて水平方向に並ぶように形成されたタンク本体と、前記タンク本体に設けられて前記冷却液室に前記冷却液を流入させる流入部と、前記タンク本体に設けられて前記冷却液室から前記冷却液を流出させる流出部と、を備え、前記冷却液室と前記空気室との間には、前記冷却液室と前記空気室とを連通する連通路が設けられ、前記連通路における前記冷却液室との連通部である第1連通部は、前記連通路における前記空気室との連通部である第2連通部よりも高い位置に配置されていることを要旨とする。
【0011】
この構成によれば、冷却液室の圧力上昇によって冷却液室から第1連通部、連通路、及び第2連通部を介して空気室に流れ込んだ冷却液の少なくとも一部を、冷却液室の圧力低下によって空気室から第2連通部、連通路、及び第1連通部を介して冷却液室に戻すことができる。このため、空気室を一時的に冷却液室としても機能させることができるので、冷却液室の縮小化を図ることができる。したがって、タンク本体の小型化を図ることができる。
【0012】
上記リザーブタンクにおいて、前記第1連通部は、前記タンク本体内の上端部に位置していることが好ましい。
この構成によれば、冷却液室の空気が空気室に移動されるときに冷却液室に残る空気をほとんど無くすことができる。
【0013】
上記リザーブタンクにおいて、前記連通路は、鉛直方向に延びており、平面視において前記タンク本体の中央部に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、連通路が平面視においてタンク本体の端部に配置された場合に比べて、タンク本体の傾きによる冷却液室内からの冷却液の第1連通部を介した連通路への流れ込みを抑制できる。
【0014】
上記リザーブタンクにおいて、前記第2連通部は、前記タンク本体内の下端部に位置していることが好ましい。
この構成によれば、空気室に流れ込んだ冷却液が冷却液室に戻るときに空気室に残る冷却液をほとんど無くすことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、タンク本体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施形態における内燃機関を冷却する冷却液回路の模式図。
【
図5】冷却液回路の冷却液が膨張したときのリザーブタンクの状態を示す断面図。
【
図6】冷却液回路の冷却液が収縮したときのリザーブタンクの状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、リザーブタンクの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、リザーブタンク11は、車両用の内燃機関12を冷却する冷却液が流れる冷却液回路13に備えられる。冷却液回路13は、冷却液を冷却するラジエータ14と、ラジエータ14と内燃機関12との間で冷却液を循環させる内燃機関循環経路15と、リザーブタンク11とラジエータ14との間で冷却液を循環させるタンク循環経路16とを備えている。内燃機関循環経路15及びタンク循環経路16は、配管によって形成される。
【0018】
内燃機関循環経路15は、ラジエータ14から内燃機関12に向かって冷却液を流すための第1内燃機関循環経路17と、内燃機関12からラジエータ14に向かって冷却液を流すための第2内燃機関循環経路18とを備えている。タンク循環経路16は、ラジエータ14からリザーブタンク11に向かって冷却液を流すための第1タンク循環経路19と、リザーブタンク11からラジエータ14に向かって冷却液を流すための第2タンク循環経路20とを備えている。
【0019】
内燃機関循環経路15とタンク循環経路16とは、ラジエータ14を介して互いに連通している。第1内燃機関循環経路17には、内燃機関12に向かって冷却液を送り出す循環ポンプ21が設けられている。したがって、循環ポンプ21の駆動により、ラジエータ14と内燃機関12との間で冷却液が内燃機関循環経路15に沿って循環する。すなわち、循環ポンプ21の駆動により、ラジエータ14内で冷却された冷却液は、第1内燃機関循環経路17を通って内燃機関12に流れ、内燃機関12内を流れながら内燃機関12を冷却することによって温められた後、第2内燃機関循環経路18を通ってラジエータ14内に流れる。
【0020】
内燃機関循環経路15を介してラジエータ14と内燃機関12との間で冷却液が循環すると、当該冷却液の流れにより、リザーブタンク11とラジエータ14との間で冷却液がタンク循環経路16に沿って循環される。すなわち、ラジエータ14内の冷却液は、第1タンク循環経路19を通ってリザーブタンク11内に流れた後、リザーブタンク11内から第2タンク循環経路20を通ってラジエータ14内に流れる。内燃機関循環経路15を流れる冷却液とタンク循環経路16を流れる冷却液とは、ラジエータ14内で混ざり合う。
【0021】
次に、リザーブタンク11の構成について詳述する。
図1及び
図2に示すように、リザーブタンク11は、中空のタンク本体30を備えている。タンク本体30の内部には、冷却液を収容可能な冷却液室31と空気を収容可能な空気室32とが隔壁33を隔てて水平方向となるタンク本体30の長手方向Yに並ぶように形成されている。タンク本体30の短辺側の一側壁の下端部には、ラジエータ14から第1タンク循環経路19を通って流れてくる冷却液を冷却液室31に流入させる円筒状の流入部34が設けられている。この場合、流入部34は、タンク本体30と一体に形成されている。
【0022】
タンク本体30の長辺側の一側壁の下端部には、冷却液室31から冷却液を第2タンク循環経路20に流出させる円筒状の流出部35が設けられている。この場合、流出部35は、タンク本体30と一体に形成されている。冷却液室31から流出部35を介して第2タンク循環経路20に流出した冷却液は、ラジエータ14に向かって流れる。
【0023】
図2及び
図3に示すように、タンク本体30における冷却液室31の上側の位置には、タンク本体30内に冷却液を注入するための注入口36が設けられている。注入口36は、キャップ37によって封止されている。キャップ37はタンク本体30内を大気開放するための弁(図示略)を有しており、タンク本体30内の圧力が異常に上昇した場合に当該弁が開いてタンク本体30内が大気開放されるようになっている。
【0024】
タンク本体30内を冷却液室31と空気室32とに仕切る隔壁33は、平面視でタンク本体30の短手方向Xに延びている。本実施形態のタンク本体30では、冷却液室31の容積が空気室32の容積の二倍程度になるように、隔壁33が設けられている。隔壁33におけるタンク本体30の短手方向Xの中央部は、冷却液室31側に張り出すように湾曲している。
【0025】
隔壁33における冷却液室31側に張り出すように湾曲した部分の空気室32側の面には、平面視でU字状をなす連通路形成部材38が鉛直方向Zに延びるように一体形成されている。連通路形成部材38は、タンク本体30内の上端から下端にわたって延びており、隔壁33の一部とで冷却液室31と空気室32とを連通する連通路39を形成する。したがって、連通路39は、冷却液室31と空気室32との間においてタンク本体30内の上端から下端にわたって鉛直方向Zに延びている。この場合、連通路39は、平面視においてタンク本体30の中央部に配置されている。
【0026】
隔壁33における連通路39を形成する部分の上端部には、連通路39における冷却液室31との連通部である第1連通部40が隔壁33を貫通するように形成されている。連通路形成部材38の下端部には、連通路39における空気室32との連通部である第2連通部41が連通路形成部材38を貫通するように形成されている。つまり、第1連通部40はタンク本体30内の上端部に位置し、第2連通部41はタンク本体30内の下端部に位置している。
【0027】
換言すれば、連通路39における冷却液室31との連通部である第1連通部40は連通路39における空気室32との連通部である第2連通部41よりも高い位置に配置されている。第1連通部40と第2連通部41とは、平面視においてタンク本体30の長手方向Yで対応している。なお、本実施形態における第1連通部40及び第2連通部41は、共に貫通孔によって構成されている。
【0028】
図3及び
図4に示すように、リザーブタンク11は、例えば流入部34が車両前方側を向くように車両(図示略)に搭載された状態で、冷却液室31に所定量の冷却液が収容される。この場合、冷却液室31に収容される冷却液の量は、車両が前後方向、左右方向、及び斜め方向のいずれの方向に所定角度(例えば、30°程度)傾いた場合でも、冷却液室31に収容された冷却液の液面Rが第1連通部40にかからない範囲で設定される。
【0029】
なお、
図3に二点鎖線で示す2本の直線は、それぞれ車両が前方向及び後方向に傾いたときの冷却液室31の冷却液の液面Rを示している。
図4に二点鎖線で示す2本の直線は、それぞれ車両が左方向及び右方向に傾いたときの冷却液室31の冷却液の液面Rを示している。
【0030】
次に、リザーブタンク11の作用について説明する。
図1及び
図3に示すように、車両の内燃機関12が始動されて循環ポンプ21が駆動されると、ラジエータ14と内燃機関12との間で冷却液が内燃機関循環経路15を介して循環されるとともに、リザーブタンク11とラジエータ14との間で冷却液がタンク循環経路16を介して循環される。
【0031】
リザーブタンク11とラジエータ14との間で循環する冷却液は、流入部34からリザーブタンク11の冷却液室31に流入した際に流速が低下する。このため、この冷却液に含まれる空気は、冷却液室31で分離されて浮き上がって冷却液室31の上端部に溜まる。一方、冷却液室31で空気が分離された冷却液は、ラジエータ14に戻される。
【0032】
また、冷却液は、内燃機関12の冷却によって温度が上昇すると、膨張して体積が増大する。すると、冷却液室31の圧力が上昇すると同時に冷却液の液面Rが上昇し、当該液面Rの上昇に伴って冷却液室31の空気が圧縮されながら第1連通部40、連通路39、及び第2連通部41を介して空気室32へ移動される。
【0033】
そして、冷却液の液面Rが第1連通部40に達すると、
図5に示すように、冷却液室31の冷却液が第1連通部40、連通路39、及び第2連通部41を介して空気室32へ流れ込む。したがって、冷却液の膨張が空気室32によって吸収される。すなわち、空気室32が冷却液室31としても機能する。
【0034】
その後、車両の内燃機関12が停止されて循環ポンプ21が停止されると、ラジエータ14と内燃機関12との間での冷却液の循環が停止されるとともに、リザーブタンク11とラジエータ14との間での冷却液の循環が停止される。すると、冷却液は、温度が低下するので、収縮して体積が減少する。これにより、冷却液室31側では、冷却液の収縮に伴って負圧が発生する。
【0035】
この負圧の発生により、空気室32に流れ込んでいた冷却液は、
図6に示すように、第2連通部41、連通路39、及び第1連通部40を介して冷却液室31側へ吸引されて冷却液室31へ戻される。この場合、第2連通部41は、タンク本体30の下端、すなわち空気室32の下端と対応する位置に配置されているため、空気室32に流れ込んでいた冷却液のほぼ全部が冷却液室31へ戻される。
【0036】
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)リザーブタンク11において、冷却液室31と空気室32との間には冷却液室31と空気室32とを連通する連通路39が設けられ、連通路39における冷却液室31との連通部である第1連通部40は連通路39における空気室32との連通部である第2連通部41よりも高い位置に配置されている。この構成によれば、冷却液室31の圧力上昇によって冷却液室31から第1連通部40、連通路39、及び第2連通部41を介して空気室32に流れ込んだ冷却液の少なくとも一部を、冷却液室31の圧力低下によって空気室32から第2連通部41、連通路39、及び第1連通部40を介して冷却液室31に戻すことができる。このため、空気室32を一時的に冷却液室31としても機能させることができるので、冷却液室31の縮小化を図ることができる。したがって、タンク本体30の小型化を図ることができるので、リザーブタンク11の設計の自由度を向上できる。
【0037】
(2)リザーブタンク11において、第1連通部40は、タンク本体30内の上端部に位置している。この構成によれば、冷却液室31の空気が空気室に移動されるときに冷却液室に残る空気をほとんど無くすことができる。
【0038】
(3)リザーブタンク11において、連通路39は、鉛直方向Zに延びており、平面視においてタンク本体30の中央部に配置されている。この構成によれば、連通路39が平面視においてタンク本体30の端部に配置された場合に比べて、タンク本体30の液面Rの傾きによる冷却液室31内からの冷却液の第1連通部40を介した連通路39への流れ込みを抑制できる。
【0039】
(4)リザーブタンク11において、第2連通部41は、タンク本体30内の下端部に位置している。この構成によれば、空気室32に流れ込んだ冷却液が冷却液室に戻るときに空気室32に残る冷却液をほとんど無くすことができる。
【0040】
(変更例)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。また、上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0041】
・第2連通部41は、必ずしもタンク本体30内の下端部に位置している必要はない。
・連通路39は、必ずしも鉛直方向Zに延びている必要はない。すなわち、連通路39は、例えば、水平面に対して斜めに交差する方向に延びていてもよい。
【0042】
・連通路39は、必ずしも平面視においてタンク本体30の中央部に配置されている必要はない。すなわち、連通路39は、例えば平面視においてタンク本体30の端部に配置されていてもよい。換言すれば、連通路39は、冷却液室31と空気室32との間にあれば、配置を適宜変更してもよい。
【0043】
・第1連通部40は、必ずしもタンク本体30内の上端部に位置している必要はない。
・第1連通部40及び第2連通部41は、ある程度の距離を有した通路によって構成してもよい。
【0044】
・リザーブタンク11は、車両用の内燃機関12の冷却液回路13に限らず、例えば、ハイブリッド車の駆動モーター制御用のインバーターの冷却液回路、車両のインタークーラーに冷却液を供給するための冷却液回路、あるいはこれら以外の車両用の冷却液回路に用いてもよい。
【符号の説明】
【0045】
11…リザーブタンク
30…タンク本体
31…冷却液室
32…空気室
33…隔壁
34…流入部
35…流出部
39…連通路
40…第1連通部
41…第2連通部
Y…水平方向としての長手方向
Z…鉛直方向