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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/00 20060101AFI20230704BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20230704BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20230704BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230704BHJP
【FI】
G08B25/00 510M
H04N7/18 D
G06F21/31
G06Q50/10
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020178475
(22)【出願日】2020-10-23
(65)【公開番号】P2022069338
(43)【公開日】2022-05-11
【審査請求日】2022-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 修
(72)【発明者】
【氏名】和田 篤士
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0132763(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0285270(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 23/00-31/00
H04N 7/18
H04M 3/00
3/16- 3/20
3/38- 3/58
7/00- 7/16
11/00-11/10
G06F 21/00
21/30-21/46
H04N 5/222-5/257
G06Q 10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業対象の監視カメラを登録するとともに、当該監視カメラに対応付けて作業者の連絡先を登録する登録部と、
前記作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部と、
前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止部と
前記監視カメラが登録され、かつ、前記監視ネットワークに接続されて起動された状態となることに応じて、前記連絡先に対して通知を送信する通知部と、
を備える装置。
【請求項2】
前記通知部は、前記登録済みの前記監視カメラが前記監視ネットワークに接続されて起動されたことに応じて、前記連絡先に対して通知を送信す、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記通知は、前記監視カメラによる撮像画像へのリンクを含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
作業対象の監視カメラを登録する登録部と、
作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部と、
前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止部と
前記監視カメラによる撮像画像と、当該監視カメラの識別情報と、前記作業者の端末の識別情報とを対応付けて、当該監視カメラに対する作業のログとして記録する作業ログ記録部と、
を備える装置。
【請求項5】
作業対象の監視カメラを登録する登録部と、
作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部と、
前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止部と
前記登録済みの前記監視カメラによる撮像画像へのアクセス要求に応じて、当該撮像画像を、当該監視カメラに対する作業のログとして記録し始め、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて記録を終了する作業ログ記録部と、
を備える装置。
【請求項6】
前記アクセス許可部は、前記登録済みの監視カメラによる撮像画像が前記作業者の端末へと送信されることを許可する、請求項1から5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
作業者のログインを受け付けるログイン処理部を更に備え、
前記登録部は、ログイン状態で指定された前記監視カメラを登録し、
前記アクセス許可部は、ログイン状態で、前記作業者の端末からのアクセスを許可する、請求項1から6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記登録部は、作業対象の前記監視カメラに対応付けて、作業予定日時を登録し、
前記アクセス許可部は、前記作業予定日時が到来したことに応じて、前記アクセスを許可する、請求項1からの何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記アクセス禁止部は、予め定められた作業期間が経過したことに応じて、前記アクセスを禁止する、請求項1からの何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記アクセス禁止部は、前記作業者の端末から作業が完了した旨の通知を受け取ったことに応じて、前記アクセスを禁止する、請求項1からの何れか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記登録部は、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、当該監視カメラについての登録内容を削除する、請求項1から10の何れか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記登録部は、前記監視カメラに対して前回作業を行った第1作業者とは異なる第2作業者からの要求に応じて前記監視カメラを登録し、
前記アクセス許可部は、前記第2作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視ネットワークを介したアクセスを許可する、請求項1から1の何れか一項に記載の装置。
【請求項13】
コンピュータにより、作業対象の監視カメラを登録するとともに、当該監視カメラに対応付けて作業者の連絡先を登録する登録段階と、
コンピュータにより、前記監視カメラが登録され、かつ、前記監視カメラが接続された監視ネットワークに接続されて起動された状態となることに応じて、前記連絡先に対して通知を送信する通知段階と、
コンピュータにより、前記作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可段階と、
コンピュータにより、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止段階と
を備える方法。
【請求項14】
コンピュータにより、作業対象の監視カメラを登録する登録段階と、
コンピュータにより、前記監視カメラによる撮像画像と、当該監視カメラの識別情報と、作業者の端末の識別情報とを対応付けて、当該監視カメラに対する作業のログとして記録する作業ログ記録段階と、
コンピュータにより、前記作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可段階と、
コンピュータにより、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止段階と
を備える方法。
【請求項15】
コンピュータにより、作業対象の監視カメラを登録する登録段階と、
コンピュータにより、作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可段階と、
コンピュータにより、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止段階と
コンピュータにより、前記登録済みの前記監視カメラによる撮像画像へのアクセス要求に応じて、当該撮像画像を、当該監視カメラに対する作業のログとして記録し始め、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて記録を終了する作業ログ記録段階と、
を備える方法。
【請求項16】
コンピュータを、
作業対象の監視カメラを登録するとともに、当該監視カメラに対応付けて作業者の連絡先を登録する登録部と、
前記作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部と、
前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止部と、
前記監視カメラが登録され、かつ、前記監視ネットワークに接続されて起動された状態となることに応じて、前記連絡先に対して通知を送信する通知部
として機能させるプログラム。
【請求項17】
コンピュータを、
作業対象の監視カメラを登録する登録部と、
作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部と、
前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止部と、
前記監視カメラによる撮像画像と、当該監視カメラの識別情報と、前記作業者の端末の識別情報とを対応付けて、当該監視カメラに対する作業のログとして記録する作業ログ記録部
として機能させるプログラム。
【請求項18】
コンピュータを、
作業対象の監視カメラを登録する登録部と、
作業者の端末から、登録済みの前記監視カメラによる撮像画像への、前記監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部と、
前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、前記アクセスを禁止するアクセス禁止部と、
前記登録済みの前記監視カメラによる撮像画像へのアクセス要求に応じて、当該撮像画像を、当該監視カメラに対する作業のログとして記録し始め、前記監視カメラに対する作業が完了したことに応じて記録を終了する作業ログ記録部
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視カメラを用いた種々の警備システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開2015-162232号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、装置が提供される。装置は、作業対象の監視カメラを登録する登録部を備えてよい。装置は、作業者の端末から、登録済みの監視カメラによる撮像画像への、監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部を備えてよい。装置は、監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、アクセスを禁止するアクセス禁止部を備えてよい。
【0004】
アクセス許可部は、登録済みの監視カメラによる撮像画像が作業者の端末へと送信されることを許可してよい。
【0005】
装置は、作業者のログインを受け付けるログイン処理部を更に備えてよい。登録部は、ログイン状態で指定された監視カメラを登録してよい。アクセス許可部は、ログイン状態で、作業者の端末からのアクセスを許可してよい。
【0006】
登録部は、作業対象の監視カメラに対応付けて作業者の連絡先を登録してよい。装置は、登録済みの監視カメラが監視ネットワークに接続されて起動されたことに応じて、連絡先に対して通知を送信する通知部を更に備えてよい。
【0007】
通知は、監視カメラによる撮像画像へのリンクを含んでよい。
【0008】
登録部は、作業対象の監視カメラに対応付けて、作業予定日時を登録してよい。アクセス許可部は、作業予定日時が到来したことに応じて、アクセスを許可してよい。
【0009】
アクセス禁止部は、予め定められた作業期間が経過したことに応じて、アクセスを禁止してよい。
【0010】
アクセス禁止部は、作業者の端末から作業が完了した旨の通知を受け取ったことに応じて、アクセスを禁止してよい。
【0011】
登録部は、監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、当該監視カメラについての登録内容を削除してよい。
【0012】
装置は、監視カメラによる撮像画像を、当該監視カメラに対する作業のログとして記録する作業ログ記録部を更に備えてよい。
【0013】
登録部は、監視カメラに対して前回作業を行った第1作業者とは異なる第2作業者からの要求に応じて監視カメラを登録してよい。アクセス許可部は、第2作業者の端末から、登録済みの監視カメラによる撮像画像への、監視ネットワークを介したアクセスを許可してよい。
【0014】
本発明の第2の態様においては、方法が提供される。方法は、作業対象の監視カメラを登録する登録段階を備えてよい。方法は、作業者の端末から、登録済みの監視カメラによる撮像画像への、監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可段階を備えてよい。方法は、監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、アクセスを禁止するアクセス禁止段階を備えてよい。
【0015】
本発明の第3の態様においては、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータを、作業対象の監視カメラを登録する登録部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、作業者の端末から、登録済みの監視カメラによる撮像画像への、監視カメラが接続された監視ネットワークを介したアクセスを許可するアクセス許可部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、監視カメラに対する作業が完了したことに応じて、アクセスを禁止するアクセス禁止部として機能させてよい。
【0016】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る警備システム1を示す。
図2】監視カメラ2Tの登録に関する動作を示す。
図3】監視カメラ2Tに対する作業の支援に関する動作を示す。
図4】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
[1.警備システム1]
図1は、本実施形態に係る警備システム1を示す。警備システム1は、1または複数の監視カメラ2と、各監視カメラ2が接続された監視ネットワーク3と、監視カメラ2に対する作業者によって操作される1または複数の作業者端末5とを備える。なお、監視カメラ2に対して行われる作業は、監視カメラ2の設置作業でもよいし、監視カメラ2の交換や修理、位置調整などのメンテナンス作業でもよい。
【0020】
[1.1.監視カメラ2]
各監視カメラ2は、撮像領域の撮像を行う。各監視カメラ2は、撮像により取得した画像(撮像画像とも称する)を監視ネットワーク3に供給してよい。画像は動画像であってよく、監視カメラ2は、常時、撮像を行って動画像(映像とも称する)データを生成してよい。例えば、各監視カメラ2は30f/sで撮像を行ってよい。なお、画像は静止画像であってもよい。この場合に、監視カメラ2は、定期的なタイミングで撮像を行い、静止画像を生成してよい。監視カメラ2は可視光のカメラであってもよいし、赤外線や紫外線(一例としてX線)のカメラであってもよい。
【0021】
各監視カメラ2は、道路や駐車場、電灯、電柱に配置されてもよいし、設備の出入り口や通路などに配置されてもよい。設備は、プラントでもよいし、学校や住宅、駅、空港、博物館、病院、店舗(一例として飲食店)であってもよいし、テーマパークや遊園地、それらのアトラクション用施設などであってもよい。プラントとしては、化学やバイオ等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等が挙げられる。
【0022】
[1.2.監視ネットワーク3]
監視ネットワーク3は、接続された1または複数の監視カメラ2を用いて撮像領域の監視を行う。監視ネットワーク3は、撮像画像を通信可能なコンピュータの集まりであってよく、1または複数のゲートウェイ装置30と、装置4とを備える。
【0023】
各ゲートウェイ装置30と装置4とは、通信ネットワーク10を介して接続されてよい。通信ネットワーク10は、インターネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク等の各種ネットワークまたはその組み合わせを含んで構成されてよい。通信ネットワーク10は、有線および無線の少なくとも一方による接続ポイントを含んでよい。通信ネットワーク10は、インターネットなどの公衆回線から分離された専用回線により実現されてもよい。
【0024】
[1.2.1.ゲートウェイ装置30]
各ゲートウェイ装置30は、1または複数の監視カメラ2と、装置4との間を中継する。各ゲートウェイ装置30は、通信部300を有する。
【0025】
通信部300は、ゲートウェイ装置30に接続された各監視カメラ2と通信して撮像画像を取得する。なお、本実施形態においては一例として、通信部300は各監視カメラ2と直接接続されることとして説明するが、通信ネットワーク10を介して接続されてもよい。
【0026】
また、通信部300は、通信ネットワーク10を介して装置4と通信し、各監視カメラ2による撮像画像を装置4に供給する。
【0027】
[1.2.2.装置4]
装置4は、複数の監視カメラ2と協働して設備の警備を支援する。装置4は、通信部40と、画像記憶部41と、ログイン処理部42と、登録部43と、通知部44と、アクセス制御部45と、作業ログ記録部46とを有する。
【0028】
[1.2.2(1).通信部40]
通信部40は、通信ネットワーク10を介してゲートウェイ装置30および作業者端末5などと通信する。
【0029】
[1.2.2(2).画像記憶部41]
画像記憶部41は、監視カメラ2により撮像されゲートウェイ装置30から供給される撮像画像を記憶する。画像記憶部41は、監視カメラ2毎に撮像画像を記憶してよく、本実施形態においては一例として、監視カメラ2の識別情報(カメラIDとも称する)と対応付けて撮像画像を記憶してよい。
【0030】
[1.2.2(3).ログイン処理部42]
ログイン処理部42は、作業者のログインを受け付ける。ログインは、監視ネットワーク3を一時的に利用して作業対象の監視カメラ2(監視カメラ2Tとも称する)による撮像画像を確認するために行われてよい。ログインは、作業者端末5によって行われてよい。
【0031】
作業者の認証情報(一例としてアカウント名およびパスワード)は、予めログイン処理部42に内部保存されていてよい。ログイン処理部42は、作業者端末5から入力される認証情報と、予め内部保存された何れかの認証情報とが合致することに応じて、作業者端末5を監視ネットワーク3へのログイン状態としてよい。ログイン処理部42は、作業者端末5がログイン状態となったことに応じて、その旨を登録部43と、アクセス制御部45と、作業者端末5とに供給してよい。また、ログイン処理部42は、ログイン状態の作業者端末5を介して作業者により入力された内容を登録部43に供給してよい。
【0032】
ログイン処理部42は、作業者端末5にログアウトを指示する操作が行われること等に応じて、作業者端末5をログイン状態からログアウト状態に移行させてよい。
【0033】
[1.2.2(4).登録部43]
登録部43は、作業対象の監視カメラ2Tを登録する。登録部43は、作業者端末5を介して作業者により入力された内容を登録してよい。
【0034】
ここで、監視カメラ2Tを登録するとは、監視カメラ2TのカメラIDを登録することであってよい。登録とは、本実施形態においては一例として、登録内容を内部に保存することであるが、外部の記憶領域に保存することであってもよい。登録内容はアクセス制御部45によって参照可能であってよい。
【0035】
登録部43は、監視カメラ2TのカメラIDに対応付けて作業者の連絡先(本実施形態においては一例としてメールアドレス)を登録してもよい。登録部43は、作業者端末5の識別情報(端末IDとも称する)や、監視カメラ2Tに対する作業内容を監視カメラ2TのカメラIDにさらに対応付けて登録してもよい。
【0036】
[1.2.2(5).通知部44]
通知部44は、登録済みの監視カメラ2Tが監視ネットワーク3に接続されて起動されたことに応じて、作業者の連絡先に対して通知を送信する。通知部44は、監視カメラ2Tに登録部43で対応付けられた連絡先に対して通知を送信してよい。これにより、作業者は、作業対象の監視カメラ2Tによる撮像画像を確認するべく、作業者端末5から撮像画像へのアクセス要求を行うことができる。
【0037】
[1.2.2(6).アクセス制御部45]
アクセス制御部45は、作業者端末5から監視カメラ2Tの撮像画像に対するアクセスを制御する。アクセス制御部45は、アクセス許可部450およびアクセス禁止部451を有してよい。
【0038】
[1.2.2(6-1).アクセス許可部450]
アクセス許可部450は、作業者端末5から登録済みの監視カメラ2Tによる撮像画像への、監視ネットワーク3を介したアクセスを許可する。例えば、アクセス許可部450は、作業者端末5から画像記憶部41内の撮像画像へのアクセスを許可してよい。本実施形態においては一例として、アクセス許可部450は、登録済みの監視カメラ2TのカメラIDに対して画像記憶部41内で対応付けられた撮像画像への、作業者端末5からのアクセスを許可してよい。アクセス許可部450は、登録済みの監視カメラ2Tによる撮像画像へのアクセス要求を作業者端末5から受けたことに応じて、当該作業者端末5にアクセスを許可してよい。
【0039】
作業者端末5から撮像画像へのアクセスを許可するとは、撮像画像が作業者端末5へと送信されることを許可することであってよい。アクセス許可部450は、通信部40に対して画像記憶部41から撮像画像を読み出して作業者端末5に送信することを許可してよい。これに加えて、アクセス許可部450は、画像記憶部41に対し、撮像画像が読み出されることを許可してもよい。
【0040】
[1.2.2(6-2).アクセス禁止部451]
アクセス禁止部451は、監視カメラ2Tに対する作業が完了したことに応じて、アクセスを禁止する。例えば、アクセス禁止部451は、作業者端末5から作業が完了した旨の通知(作業完了通知とも称する)を受け取ったことに応じてアクセスを禁止してよい。
【0041】
アクセス禁止部451は、アクセス許可部450により許可されたアクセスを禁止してよい。例えば、アクセス禁止部451は、通信部40に対して画像記憶部41から撮像画像を読み出して作業者端末5に送信することを禁止してよい。これに加えて、アクセス禁止部451は、画像記憶部41に対し、撮像画像が読み出されることを禁止してもよい。
【0042】
[1.2.2(7).作業ログ記録部46]
作業ログ記録部46は、監視カメラ2Tによる撮像画像を、監視カメラ2Tに対する作業のログとして記録する。作業ログ記録部46は、作業のログを内部に保存してよい。
【0043】
[1.3.作業者端末5]
作業者端末5は、監視カメラ2に対して作業(一例として設置作業やメンテナンス作業)を行う作業者により操作される端末である。なお、作業者は監視カメラ2に対して直接的に作業を行う者に限らず、直接的に作業を行う他の者を介して間接的に作業を行う者(一例として監督者)であってもよい。
【0044】
作業者端末5は、通信ネットワーク10を介して装置4と通信可能であってよく、アクセス制御部45によりアクセスを許可された撮像画像を画像記憶部41から読み出して表示してよい。作業者端末5はハンドヘルドターミナル(HHT)(一例としてスマートフォンまたはタブレットPC)であってよい。
【0045】
[1.4.装置4から得られる効果]
以上の装置4によれば、作業者端末5から監視カメラ2Tによる撮像画像への、監視ネットワーク3を介したアクセスが許可されるので、監視カメラ2Tによる撮像画像が監視ネットワーク3においてどのように見えるかを作業者端末5によって作業中に確認することができる。また、登録済みの監視カメラ2Tに対してアクセスの許可が行われ、監視カメラ2Tに対する作業が完了したことに応じてアクセスが禁止されるので、監視カメラ2Tによる撮像画像が作業前や作業後に作業者端末5で見られてしまうのを防止することができる。従って、監視カメラ2による撮像画像のセキュリティを確保しつつ、監視カメラ2Tへの作業を迅速かつ適切に行うことができる。
【0046】
また、登録済みの監視カメラ2Tによる撮像画像が作業者端末5へと送信されることが許可されるので、作業者端末5から監視カメラ2Tの撮像画像へのアクセスを確実に提供することができる。
【0047】
また、登録済みの監視カメラ2Tが監視ネットワーク3に接続されて起動されたことに応じて、作業者の連絡先に対して通知が送信されるので、連絡先が登録されていない第三者による撮像画像へのアクセスを防止して、撮像画像のセキュリティをさらに高めることができる。また、作業者は、監視カメラ2Tにより画像が撮像可能となってから撮像画像にアクセスすることができるため、監視カメラ2Tにより画像が撮像可能となる前に撮像画像に無駄にアクセスしてしまうのを防止し、作業効率を高めることができる。
【0048】
また、作業終了通知に応じてアクセスが禁止されるので、作業終了後の撮像画像へのアクセスを確実に禁止し、撮像画像のセキュリティを高めることができる。
【0049】
また、監視カメラ2Tによる撮像画像が監視カメラ2Tに対する作業のログとして記録されるので、作業内容を容易に確認することができる。
【0050】
[2.動作]
[2.1.監視カメラ2Tの登録]
図2は、監視カメラ2Tの登録に関する動作を示す。警備システム1は、ステップS11~S15,S31~S35の処理を行うことにより作業対象の監視カメラ2Tを登録する。なお、この動作の間に作業者端末5は、監視カメラ2Tの設置場所とは別の場所に位置してよい。
【0051】
ステップS11において作業者端末5は、作業者の操作に応じて監視ネットワーク3に対してログインを行う。作業者端末5は、作業者から入力される認証情報を装置4に供給してよい。
【0052】
ステップS31において装置4のログイン処理部42は、作業者のログインを受け付けてログイン処理を行う。ログイン処理部42は、作業者端末5から供給される認証情報と、予め内部保存された何れかの認証情報とが合致することに応じて、作業者端末5を監視ネットワーク3へのログイン状態としてよい。これにより、後述のステップS13においては、ログイン状態の作業者端末5により、監視カメラ2Tについて入力が行われる。
【0053】
ステップS13において作業者端末5は、作業対象の監視カメラ2TのカメラIDや、作業者の連絡先(本実施形態では一例としてメールアドレス)、作業者端末5の端末IDや作業内容など、登録部43への登録内容の入力を作業者から受ける。作業対象の監視カメラ2Tが複数ある場合には、作業者端末5は複数のカメラIDの入力を受けてよい。
【0054】
なお、本実施形態では一例として、作業者はカメラIDとして監視カメラ2TのMACアドレスを入力するが、他の任意の識別情報を入力してもよい。例えば、作業対象の監視カメラ2T(一例として位置調整の対象となる監視カメラ2T)が監視ネットワーク3Tにおいて既に使用されている場合には、作業者はカメラIDとして、当該監視カメラ2TのIPアドレスや、当該監視カメラ2Tに対して監視ネットワーク3内で付与された識別コードを入力してもよい。
【0055】
また、作業対象の監視カメラ2Tが監視ネットワーク3Tにおいて既に使用されており、作業者端末5が監視ネットワーク3へのログイン状態である場合には、作業者は、監視ネットワーク3で使用中の各監視カメラ2のカメラIDをリスト上やマップ上で確認可能であってよく、カメラIDを入力することに代えて、いずれかの監視カメラ2のカメラIDを指定してもよい。
【0056】
ステップS33において登録部43は、作業対象の監視カメラ2Tを登録する。登録部43は、ステップS13で入力されたカメラIDや、作業者の連絡先、端末IDなどを対応付けて登録してよい。ステップS13において複数のカメラIDが入力された場合には、登録部43は各カメラIDを登録してよい。ステップS13においてログイン状態の作業者端末5を介して作業者から監視カメラ2Tが指定された場合には、登録部43は、指定された監視カメラ2Tを登録してよい。
【0057】
ステップS15において作業者端末5は、作業者の操作に応じて監視ネットワーク3からログアウトを行う。
【0058】
ステップS35においてログイン処理部42は、作業者端末5をログアウト状態に移行させる。
【0059】
以上の動作によれば、作業者からログイン状態で指定された監視カメラ2Tが登録されるので、カメラIDの入力作業を容易化することができる。また、ログインを必要とせずに監視カメラ2が登録される場合と比較して、監視カメラ2による撮像画像のセキュリティを高めることができる。
【0060】
[2.2.監視カメラ2Tに対する作業の支援]
図3は、監視カメラ2Tに対する作業の支援に関する動作を示す。警備システム1は、ステップS51~S69、S81~S87の処理を行うことにより監視カメラ2Tに対する作業を支援する。この作業の支援動作は監視カメラ2Tの登録動作の後に行われてよい。また、作業の支援動作の間に作業者端末5は、監視カメラ2Tの設置場所に位置してよい。
【0061】
ステップS51において通知部44は、登録済みの監視カメラ2Tが監視ネットワーク3に接続されて起動されたことを検知する。
【0062】
例えば、各監視カメラ2TはUPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)の規格に準拠してよく、監視ネットワーク3に接続されて起動されることで、監視ネットワーク3上の各機器から発見可能となってよい。この場合には、通知部44は、新たに発見される監視カメラ2TのカメラIDを取得し、このカメラIDと、登録済みの監視カメラ2TのカメラIDとが合致することに応じて、監視カメラ2Tの接続および起動を検知してよい。
【0063】
これに代えて、監視カメラ2Tが接続されるゲートウェイ装置30は、接続された各監視カメラ2Tから撮像画像と、カメラIDとを対応付けて取得して装置4に供給してよい。この場合には、通知部44は、ゲートウェイ装置30から供給されるカメラIDと、登録済みの監視カメラ2TのカメラIDとが合致することに応じて、監視カメラ2Tの接続および起動を検知してよい。
【0064】
登録部43に複数の監視カメラ2Tが登録されている場合には、通知部44は、登録済みの複数の監視カメラ2Tが監視ネットワーク3に接続されて起動されたことをそれぞれ検知してよい。
【0065】
なお、監視カメラ2Tが監視ネットワーク3に接続されて起動された場合には、監視カメラ2Tによる撮像が開始され、撮像画像が逐次、ゲートウェイ装置30を介して装置4の画像記憶部41に記憶されてよい。
【0066】
ステップS53において通知部44は、作業者の連絡先に通知を送信する。本実施形態では一例として、通知部44は、監視カメラ2TのカメラIDと対応付けて登録された作業者のメールアドレスに通知のメールを送信してよい。通知は作業者端末5で受信されてよい。登録部43に複数の監視カメラ2Tが登録されている場合には、通知部44は、ステップS51において各監視カメラ2Tの接続および起動が検知される毎に通知を送信してもよいし、全ての監視カメラ2Tの接続および起動が検知されたことに応じて通知を送信してもよい。
【0067】
通知には、接続および起動が検知された監視カメラ2TのカメラIDが含まれてよい。また、通知には、接続および起動が検知された監視カメラ2Tによる撮像画像へのリンクが含まれてよい。リンクは、一例として撮像画像のURLを含んでよい。
【0068】
なお、監視カメラ2Tに対してメンテナンス作業が行われる場合など、監視カメラ2Tが既に起動状態となっている場合には、ステップS51,S53の処理は行われなくてもよいし、ステップS51の処理が行われずにステップS33の登録後に装置4から作業者端末5への通知の送信が行われてもよい。
【0069】
ステップS81において作業者端末5は、監視カメラ2Tによる撮像画像へのアクセス要求を行う。作業者端末5は、当該作業者端末5の端末IDと、作業対象の監視カメラ2TのカメラID(本実施形態では一例としてステップS53で送信された通知に含まれるカメラID)とが含まれてよい。上述のステップS53において送信された通知に撮像画像へのリンクが含まれる場合には、カメラIDに代えて当該リンクがアクセス要求に含まれてもよい。アクセス要求には、作業者から入力される認証情報がさらに含まれてもよい。
【0070】
ステップS55においてログイン処理部42は、アクセス要求に含まれる認証情報を用いてログイン処理を行う。ログイン処理部42は、アクセス要求に含まれる認証情報と、予め内部保存された何れかの認証情報とが合致することに応じて、作業者端末5を監視ネットワーク3へのログイン状態としてよい。これにより、後述のステップS59では、ログイン状態で作業者端末5からのアクセスが許可される。
【0071】
なお、登録部43に複数の監視カメラ2Tが登録されており、ステップS53での通知やステップS81でのアクセス要求が逐次、行われる場合には、ログイン処理部42は、2回目以降のアクセス要求ではログイン処理を行わずに作業者端末5をログイン状態に維持してよい。
【0072】
ステップS57において作業ログ記録部46は、アクセス要求に対応する監視カメラ2Tについて作業ログの記録を開始する。本実施形態では一例として、作業ログ記録部46は、監視カメラ2Tによる撮像画像を、カメラIDおよび作業者端末5の端末IDと対応付けて作業ログとして記録してよい。撮像画像には、監視カメラ2Tに向けられたホワイトボードや作業者端末5のディスプレイなどに示された作業日や、作業の開始時間、完了時間、作業者名、作業内容などが含まれてよい。なお、ステップS57の処理は、ステップS51からステップS61までの他のタイミングで行われてもよい。
【0073】
ステップS59においてアクセス許可部450は、作業者端末5から監視カメラ2Tによる撮像画像への、監視ネットワーク3を介したアクセスを許可する。アクセス許可部450は、アクセス要求に含まれるカメラIDおよび端末IDを検出し、当該カメラIDの監視カメラ2Tによる撮像画像へのアクセスを、当該端末IDの作業者端末5に許可してよい。アクセス許可部450は、アクセス要求に含まれるカメラIDおよび端末IDが登録部43に登録されているカメラIDおよび端末IDと合致することに応じて、アクセスを許可してよい。アクセス要求に撮像画像へのリンクが含まれる場合には、アクセス許可部450は、アクセス要求に含まれる端末IDの作業者端末5に対し、リンク先の撮像画像へのアクセスを許可してもよい。
【0074】
なお、登録部43に複数の監視カメラ2Tが登録されており、ステップS53での通知やステップS81でのアクセス要求が逐次、行われる場合には、アクセス許可部450は、アクセス要求毎に、該当する撮像画像へのアクセスを許可してよい。
【0075】
ステップS83において作業者端末5は、アクセス許可された撮像画像にアクセスを行う。作業者端末5は、監視カメラ2Tによる撮像画像を装置4の画像記憶部41から読み出して表示してよい。これにより、作業者は、監視カメラ2Tによる撮像画像を確認しつつ、監視カメラ2Tに対する作業を行うことができる。
【0076】
なお、複数の監視カメラ2Tによる撮像画像にアクセスが許可される場合には、作業者端末5は、当該複数の監視カメラ2Tによる撮像画像をそれぞれ表示してよい。一例として、作業者端末5は、複数の監視カメラ2Tによる撮像画像を並べて表示してもよいし、順に切り替えて表示してもよい。これにより、作業者は、複数の監視カメラ2Tの撮像画像を確認しつつ、当該複数の監視カメラ2Tの間で撮像領域の位置を調整することができる。
【0077】
ステップS85において作業者端末5は、作業者の操作に応じて作業完了通知を装置4に供給する。作業完了通知には、監視カメラ2TのカメラIDと、作業者端末5の端末IDとが含まれてよい。
【0078】
なお、ステップS59において複数の監視カメラ2Tによる撮像画像にアクセスが許可される場合には、作業完了通知は各監視カメラ2Tの作業が完了する毎に装置4に供給されてもよいし、全ての監視カメラ2Tの作業が完了したことに応じて装置4に供給されてもよい。
【0079】
ステップS61において作業ログ記録部46、アクセス禁止部451、ログイン処理部42、および、登録部43は、作業完了通知を受け取ったことに応じて作業の完了を検知する。
【0080】
ステップS63において作業ログ記録部46は、作業完了が検知された監視カメラ2Tに対する作業ログの記録を終了する。作業ログ記録部46は、作成した作業ログを、当該作業ログに対応付けられた端末IDで示される作業者端末5に供給してよい。
【0081】
ステップS65においてアクセス禁止部451は、作業完了が検知された監視カメラ2Tの撮像画像に対する作業者端末5からのアクセスを禁止する。これにより、ステップS87において作業者端末5は、撮像画像へのアクセスを終了する。
【0082】
ステップS67においてログイン処理部42は、作業者端末5をログアウト状態に移行させる。なお、ステップS59において複数の監視カメラ2Tによる撮像画像にアクセスが許可される場合には、ログイン処理部42は、全ての監視カメラ2Tの撮像画像へのアクセスが禁止されることに応じて、作業者端末5をログアウト状態に移行させてよい。
【0083】
ステップS69において登録部43は、作業対象の監視カメラ2Tについての登録内容を削除する。登録部43は、監視カメラ2TのカメラIDや、作業者の連絡先、作業者端末5の端末ID、作業内容などを削除してよい。
【0084】
これにより、同じ監視カメラ2Tに対して改めて作業が行われる場合には、図2図3の動作が改めて行われる。ここで、同じ監視カメラ2Tに対して前回作業を行った第1作業者とは異なる第2作業者が作業を行う場合には、登録部43は、第2作業者からの要求に応じて監視カメラ2Tを改めて登録してよい。また、アクセス許可部450は、第2作業者の作業者端末5から登録済みの監視カメラ2Tによる撮像画像への、監視ネットワーク3を介したアクセスを改めて許可してよい。
【0085】
以上の動作によれば、作業者への通知に撮像画像へのリンクが含まれるので、撮像画像へのアクセスを容易化することができる。
【0086】
また、ログイン状態で作業者端末5からのアクセスを許可するので、ログイン権限を有しない第三者によって監視カメラ2Tによる撮像画像にアクセスされてしまうのを防止し、撮像画像のセキュリティを高めることができる。
【0087】
また、作業が完了したことに応じて登録内容が削除されるので、作業が完了した監視カメラ2Tによる撮像画像へのアクセスを確実に防止することができる。
【0088】
また、監視カメラ2に対して前回作業を行った第1作業者とは異なる第2作業者からの要求に応じて監視カメラ2が登録され、第2作業者の作業者端末5から登録済みの監視カメラ2による撮像画像への監視ネットワーク3を介したアクセスが許可されるので、作業が行われる毎に、その作業者に対して撮像画像へのアクセスを許可することができる。
【0089】
[3.変形例]
なお、上記の実施形態においては、装置4は、通信部40と、画像記憶部41と、作業ログ記録部46と、ログイン処理部42と、通知部44とを有することとして説明したが、これらの何れかを有しないこととしてもよい。
【0090】
また、各監視カメラ2による撮像画像が装置4に記憶されることとして説明したが、ゲートウェイ装置30に記憶されることとしてもよい。この場合には、アクセス許可部450は、ゲートウェイ装置30の記憶領域に記憶された撮像画像へのアクセスを許可してもよい。例えば、アクセス許可部450は、撮像画像がゲートウェイ装置30から装置4へと送信され、装置4から作業者端末5へと転送されることを許可してよい。
【0091】
また、アクセス許可部450は作業者端末5からアクセス要求が行われることに応じて撮像画像へのアクセスを許可することとして説明したが、アクセス要求が行われることに代えて、または、加えて、作業の予定日時が到来したことに応じて、アクセスを許可してよい。作業の予定日時は、作業対象の監視カメラ2Tに対応付けて予め登録部43に登録されてよい。これにより、作業予定日時とは異なる時間でのアクセスを防止して、撮像画像のセキュリティをさらに高めることができる。
【0092】
また、アクセス禁止部451は作業者端末5から作業完了検知を受け取ったことに応じてアクセスを禁止することとして説明したが、作業の完了を確認した装置4のオペレータによる操作に応じてアクセスを禁止してもよいし、予め定められた作業期間が経過したことに応じてアクセスを禁止してもよい。これらの場合にも、アクセスの禁止によって撮像画像のセキュリティを高めることができる。ここで、作業期間は、作業の開始時刻および終了時刻によって定められる期間(一例として9月1日の10時から15時までの期間)であってよく、登録部43に登録されてよい。また、作業期間は、時間幅(一例として3時間や1日間)であってもよく、登録部43に登録されてもよいし、アクセス禁止部451にデフォルトで設定されてもよい。
【0093】
また、本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0094】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0095】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0096】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0097】
図4は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0098】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0099】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0100】
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0101】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0102】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0103】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0104】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0105】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0106】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0107】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0108】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0109】
1 警備システム
2 監視カメラ
3 監視ネットワーク
4 装置
5 作業者端末
10 通信ネットワーク
30 ゲートウェイ装置
40 通信部
41 画像記憶部
42 ログイン処理部
43 登録部
44 通知部
45 アクセス制御部
46 作業ログ記録部
300 通信部
450 アクセス許可部
451 アクセス禁止部
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インタフェース
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード
図1
図2
図3
図4