(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】ビーム失敗回復方法、装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/19 20180101AFI20230704BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20230704BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20230704BHJP
【FI】
H04W76/19
H04W72/20
H04W16/28
(21)【出願番号】P 2021556932
(86)(22)【出願日】2019-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2019080216
(87)【国際公開番号】W WO2020191751
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】チェヌ・ジョ
(72)【発明者】
【氏名】宋 磊
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・シエヌジュヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン・シヌ
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/032882(WO,A1)
【文献】MediaTek Inc.,Summary on Beam Failure Recovery[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1814069,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1814069.zip>,2018年11月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に設置されるビーム失敗回復装置であって、
受信ユニットを含み、
前記端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後に、前記受信ユニットは前記端末装置の第一セルにおいて、選択される参照信号(q_new)又は上位層によって指示される参照信号(q_new)と同じアンテナQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信し、
前記所定期間は、サブキャリア間隔に関連付けられるシンボルの数と表され、
前記サブキャリア間隔は、前記下りリンク信号を受信するための前記第一セルのサブキャリア間隔に基づいて
おり、
前記第一セルは、
ビーム失敗が検出され、かつ前記端末装置によってネットワーク装置に報告されるセルIDに対応するセルを含む、ビーム失敗回復装置。
【請求項2】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記下りリンク信号は、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及び同期信号ブロック(SSB)のうちの少なくとも1つを含む、ビーム失敗回復装置。
【請求項3】
請求項2に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、前記受信ユニットは前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する、ビーム失敗回復装置。
【請求項4】
請求項2に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は、
前記第一セルにおける物理下りリンク共有チャネル(PDSCH);
前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、監視される前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH);又は
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)を含む、ビーム失敗回復装置。
【請求項5】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)又は変調符号化ポリシーセル無線ネットワーク一時識別子(MCS-C-RNTI)巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check)によってスクランブルされる下りリンク制御シグナリング(DCI)フォーマットを有する、ビーム失敗回復装置。
【請求項6】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、ビーム失敗回復のためのランダムアクセスレスポンス(BFR RAR)のサーチスペース(search space)において検出される、ビーム失敗回復装置。
【請求項7】
請求項6に記載のビーム失敗回復装置であって、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、前記サーチスペースの中の1番目の物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)である、ビーム失敗回復装置。
【請求項8】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記所定期間の開始点(T1)は、
前記端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信したスロット(slot);
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)の最後の1つのシンボル(symbol);又は
前記端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信した制御リソースセット(CORESET)の中の最後の1つのシンボル(symbol)である、ビーム失敗回復装置。
【請求項9】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記所定期間の終了点(T2)は、
前記下りリンク信号を受信するためのスロット;
前記下りリンク信号を監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)の中の1番目のシンボル(the first symbol);又は
前記下りリンク信号の1番目のシンボル(the first symbol)である、ビーム失敗回復装置。
【請求項10】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記下りリンク信号は物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を含み、
前記下りリンク信号を監視する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は、
前記第一セルにおけるアクティブなBWP(BWP)上の、前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応するすべての制御リソースセット(CORESET)又はすべてのサーチスペース(search space)であり;
前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)がデフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり;及び
前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって指示される制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)である
という条件のうちの少なくとも1つを満足する、ビーム失敗回復装置。
【請求項11】
請求項1に記載のビーム失敗回復装置であって、
前記上位層によって指示される参照信号は、前記上位層が最近の一回で(most recently)指示した参照信号(q_new)である、ビーム失敗回復装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の分野に関し、特に、ビーム失敗回復方法、装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビーム失敗(Beam Failure)とは、主に、高周波数通信のシナリオの下で、通信リンクが物理的条件、例えば、天気、障害物、方向角度の変化などのファクターの影響を受け、元のビーム方向での伝送が失敗してしまうことを指す。
【0003】
ビーム失敗回復(Beam Failure Recovery、BFR)技術とは、主に、ビーム失敗の場合、異なる方向のビームのパワーに対しての測定結果を利用して、信頼性のある新しいビーム方向を迅速にポジショニングすることで、リンクに対しの高速回復を完了することを指す。
【0004】
端末装置が、下りリンク制御チャネル(PDCCH)と関連付けられる参照信号(RS)を検出することで、ビーム失敗が発生したかを決定し、ビーム失敗が発生していると決定したときに、ネットワーク装置にビーム失敗(回復)リクエストを送信し、そして、ネットワーク装置の該ビーム失敗回復リクエストに対してのフィードバックを監視し、端末装置は、下りリンク制御情報(DCI)によりネットワーク装置送信のビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信した後に、元のデータ受信用のビームの方向をもう1つの候補のビームの方向に切り替える。これにより、失敗したリンクを迅速に回復し、リンク失敗がもたらしたレイテンシ及びシステムスループットの低下を減少させることができる。
【0005】
なお、上述の背景技術についての紹介は、本発明の技術案を明確且つ完全に説明し、また、当業者がそれを理解しやすいためのものである。これらの技術案は、本発明の背景技術に記述されているため、当業者にとって周知であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の発明者が次のようなことを発現した。即ち、既存のビーム失敗回復技術では、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)の受信用のリソースがビーム回復成功後にリセットされる制御チャネルリソースと同じであるが、両者が異なるときに、端末装置が如何に下りリンクリンクの空間方向をリセットするかについては言及されていない。
【0007】
また、本発明の発明者がさらに次のようなことも発見した。即ち、既存のビーム失敗回復技術は1つのみのキャリアに用いられ得る。マルチキャリアのシナリオの下で、或る時刻に異なるキャリア上の一部のみの接続にビーム失敗が発生する可能性があり、このような場合、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信した後に、何に下りリンクリンクの空間方向を設定するかについては明らかな規定がない。
【0008】
また、マルチキャリアのシナリオにおいて、1つのサブキャリアに制御チャネルの受信用のリソースがない可能性があり、このような場合、何に該サブキャリアの共有チャネルの空間方向をリセットするかについても、今のところ、明確な規定が存在しない。
【0009】
もう1つのシナリオが次のとおりである。即ち、1つの端末装置に最大で32個のサブキャリアが設定される可能性があり、このような場合、各サブキャリアに対してそれぞれビーム失敗の測定及び回復を行うことで、端末とネットワーク側との頻繁なインタラクションを来す恐れがあるが、今までに、この問題を解決し得る信頼性のある方法が未だにない。
【0010】
上述のような技術的な問題のうちの少なくとも1つを解決するために、本発明の実施例は、ビーム失敗回復方法、装置及び通信システムを提供し、本実施例のビーム失敗回復方法では、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後にビーム方向に対して切り替えを行うため、BFR responseを受信する制御チャネルリソースがリセットされる制御チャネルリソースとは異なる場合でも、あるいは、複数のキャリアのシナリオにおいても、端末装置は、すべて、ビーム方向の切り替えを確実に行う十分な時間があり、システムのパフォーマンスを向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施例の第一側面によれば、端末装置に設置されるビーム失敗回復装置が提供され、該装置は、受信ユニットを含み、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する前に、前記受信ユニットは、前記端末装置の第一セルにおいて、選択される参照信号(q_new)又は上位層によって指示される参照信号(q_new)と同じアンテナQCL(Quasi-co-located)パラメータ(「QCLパラメータ」ともいう)に基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信する。
【0012】
本発明の実施例の第二側面によれば、ネットワーク装置に設置されるビーム失敗回復装置が提供され、該装置は、
端末装置に、前記端末装置の2つ以上のセルの間でビーム失敗回復をジョイント実行するように指示するためのシグナリングを送信する第一指示ユニット;又は、
前記端末装置に、下りリンク信号を監視及び/又は受信するセル、及び/又はBWP(BandWidth Part)、及び/又は制御リソースセット(CORESET)を指示するためのシグナリングを送信する第二指示ユニットを含む。
【0013】
本発明の実施例の第三側面によれば、端末装置に用いられるビーム失敗回復方法が提供され、該方法は、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する前に、前記端末装置が第一セルにおいて、選択される参照信号(q_new)又は上位層によって指示される参照信号(q_new)と同じQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信することを含む。
【0014】
本発明の実施例の第四側面によれば、端末装置及びネットワーク装置を含む通信システムが提供され、該端末装置は上述のような実施例の第一側面に記載のビーム失敗回復装置を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例の有利な効果が次のとおりである。即ち、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後にビーム方向を切り替えるために、端末装置は、ビーム方向を確実に切り替える十分な時間を有し、システムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0016】
後述の説明及び図面を参照することで、本発明の特定の実施形態を詳しく開示し、本発明の原理を採用し得る態様を示す。なお、本発明の実施形態は、範囲上ではこれらにより限定されない。添付した特許請求の範囲内であれば、本発明の実施形態は、様々な変更、修正及び代替によるものを含んでも良い。
【0017】
また、1つの実施方式について説明した及び/又は示した特徴は、同じ又は類似した方式で1つ又は複数の他の実施形態に用い、他の実施形態における特徴と組み合わせ、又は、他の実施形態における特徴を置換することもできる。
【0018】
なお、「含む/有する」のような用語は、本明細書に使用されるときに、特徴、要素、ステップ、又はアセンブルの存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、又はアセンブリの存在又は付加を排除しないということも指す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の1つの図面又は1つの実施形態に記載の要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示した要素及び特徴と組み合わせることができる。また、図面では、類似したシンボルは、幾つの図面の中の対応する部品を示し、複数の実施形態に用いる対応部品を示すためにも用いられる。
【0020】
含まれている図面は、本発明の実施例への更なる理解を提供するために用いられ、これらの図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、文字記載とともに本発明の原理を説明するために用いられる。また、明らかのように、以下に記載される図面は、本発明の幾つかの実施例を示すためのものに過ぎず、当業者は、創造性のある労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本発明における通信システムを示す図である。
【
図2】本発明の実施例1におけるビーム失敗回復方法を示す図である。
【
図3A】本発明の実施例1におけるビーム失敗回復方法がシングルキャリアに用いられるシナリオを示す図である。
【
図3B】本発明の実施例1におけるビーム失敗回復方法がマルチキャリアに用いられるシナリオを示す図である。
【
図4】本発明の実施例2におけるビーム失敗回復装置を示す図である。
【
図5】本発明の実施例3における端末装置を示す図である。
【
図6】本発明の実施例4におけるビーム失敗回復方法を示す図である。
【
図7】本発明の実施例5におけるビーム失敗回復方法を示す図である。
【
図8】本発明の実施例6におけるビーム失敗回復装置を示す図である。
【
図9】本発明の実施例7におけるビーム失敗回復装置を示す図である。
【
図10】本発明の実施例8におけるネットワーク装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付した図面及び以下の説明を参照することにより、本発明の前述及び他の特徴が明らかになる。なお、明細書及び図面では、本発明の特定の実施形態を開示するが、それは、本発明の原理を採用し得る一部のみの実施形態を示し、理解すべきは、本発明は、記載されている実施形態に限定されず、即ち、本発明は、添付した特許請求の範囲内のすべての変更、変形及び代替によるものも含むということである。
【0022】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、次のような任意の通信規格に準ずるネットワークを指しても良く、例えば、LTE(LTE、Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、HSPA(High-Speed Packet Access)などである。
【0023】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われても良く、例えば、次のような通信プロトコルを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G及び将来の5G、新無線(NR、New Radio)など、及び/又は、その他の従来の又は将来開発される通信プロトコルである。
【0024】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば、通信システムにおける、端末装置を通信ネットワークに接続し、かつ該端末装置にサービスを提供する装置を指す。ネットワーク装置は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、基地局(BS、Base Station)、アクセスポイント(AP、Access Point)、送受信ポイント(TRP、Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モバイル管理エンティティ(MME、Mobile Management Entity)、ネットワークゲートウェイ、サーバー、無線ネットワーク制御器(RNC、Radio Network Controller)、基地局制御器(BSC、Base Station Controller)などである。
【0025】
そのうち、基地局は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)及び5G基地局(gNB)などであり、さらにRRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、リレー(relay)又は低パワーノード(例えば、femto、picoなど)を含んでも良い。また、用語「基地局」は、それらの一部又はすべての機能を含んでも良く、各基地局は、特定の地理的領域に対して通信カバレッジを提供することができる。用語「セル」が指すのは、基地局及び/又はそのカバーする領域であっても良く、これは、該用語のコンテキストによるものである。
【0026】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE、User Equipment)又は「端末装置」(TE、Terminal Equipment)は、例えば、ネットワーク装置により通信ネットワークにアクセスし、かつネットワークからのサービスを受ける装置を指す。ユーザ装置は、固定したもの又は移動するものであっても良く、また、移動ステーション(MS、Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS、Subscriber Station)、アクセス端末(AT、Access Terminal)、ステーションなどとも称される。
【0027】
そのうち、ユーザ装置は、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、例えば、セルラーフォン(Cellular Phone)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム、無線通信装置、キャリー装置、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話機、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどである。
【0028】
また、例えば、IoT(Internet of Things)などのシナリオにおいて、ユーザ装置は、さらに、監視又は測定を行う機器又は装置であっても良く、例えば、次のようなものを含んでも良いが、それに限定されず、即ち、マシンタイプ通信(MTC、Machine Type Communication)端末、車載通信端末、D2D(Device to Device)端末、M2M(Machine to Machine)端末などである。
【0029】
以下、実例によって本発明の実施例に係るシナリオについて説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0030】
図1は、本発明における通信システムを示す図であり、端末装置及びネットワーク装置を例とする場合を説明する。
図1に示すように、通信システム100はネットワーク装置101及び端末装置102を含んでも良い。なお、便宜のため、
図1では1つのみの端末装置を例にとって説明を行うが、本発明はこれに限定されない。
【0031】
本発明の実施例では、ネットワーク装置101と端末装置102との間で従来のトラフィック(業務)又は将来実施し得るサービスを行うことができる。これらのトラフィックは、例えば、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、mMTC(massive Machine Type Communication)、URLLC(Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含んでも良いが、これに限られない。
【0032】
そのうち、端末装置102はネットワーク装置101にデータを、例えば、グラントフリーの伝送方式で送信することができる。また、端末装置102はネットワーク装置101によって送信されるデータを受信し、そして、ネットワーク装置101に情報、例えば、確認ACK/非確認NACK情報などをフィードバックすることができる。ネットワーク装置101はフィードバック情報に基づいて、伝送プロセスの終了、新しいデータの伝送、又はデータの再送を確認することができる。
【0033】
また、端末装置102がネットワーク装置101にアクセスする前に、ネットワーク装置101は端末装置102にシステム情報に関する情報を送信することができる。端末装置102は受信した情報を検出することで、下りリンクの同期を実現し、ネットワーク装置101と接続を確立することができる。
【0034】
以下、通信システムにおけるネットワーク装置を送信端とし、端末装置を受信端とすることを例にとって説明を行うが、本発明はこれに限定されず、送信端及び/又は受信端はさらに他の装置であっても良い。例えば、本発明はネットワーク装置と端末装置との間の信号伝送に適用され得るだけでなく、2つの端末装置の間の信号伝送に適用することもできる。
【実施例1】
【0035】
本発明の実施例1はビーム失敗回復(Beam Failure Recovery、BFR)方法を提供し、該方法は端末装置によって実行され得る。
【0036】
図2は本実施例のビーム失敗回復方法を示す図である。
図2に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0037】
ステップ201:端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する前に、該端末装置は第一セルにおいて、選択される又は上位層によって指示される参照信号(q_new)と同じQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信する。
【0038】
本実施例では、端末装置が第一セルにおいて、選択される又は上位層によって指示される参照信号q_newと同じQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて、下りリンク信号を監視及び/又は受信することとは、端末装置がビーム方向を参照信号q_newに対応するビーム方向に切り替えることで、ビーム方向の切り替えを実現することを指す。
【0039】
本実施例によれば、端末装置は、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後にビーム方向を切り替えるので、シングルキャリアのシナリオの下で、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する制御チャネルリソースが該レスポンスを受信した後に端末装置によってリセットされる制御チャネルリソースとは異なる場合、端末装置は該所定期間内で対応する信号処理を行い、ビームの方向を調整する十分な時間があるため、ビーム方向の切り替えを確実に行うことができ、また、複数のキャリア(例えば、2つ以上のキャリア)のシナリオの下で、端末装置もビーム方向を確実に切り替える十分な時間を有するため、システムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0040】
図3Aは本実施例のビーム失敗回復方法がシングルキャリアに用いられるシナリオを示す図である。
図3Aに示すように、端末装置が時刻t1においてビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信し、所定期間kの後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する時刻t2の前の期間k1において、該端末装置はQCL(Quasi-co-located)パラメータを、選択される又は上位層によって指示される参照信号q_newと同じであるように調節(調整)することで、ビームの方向を切り替え、そして、切り替え後のビーム方向で下りリンク信号を監視及び/又は受信する。
【0041】
図3Aに示すように、ビーム失敗が発生したかを検出するときに使用される下りリンク制御情報(DCI)がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するに使用される下りリンク制御情報(DCI)とは異な場合、端末装置は該所定期間k内で対応する信号処理を行うことができるため、ビーム方向を調整する十分な時間があり、これにより、期間k1内で、切り替え後のビーム方向上で下りリンク信号を確実に監視及び/又は受信することができる。そのうち、端末装置が該所定期間k内で行う信号処理は、例えば、受信した該BFR responseを復号化(decoding)し、その後、該参照信号q_newに基づいて、対応するビーム下りリンク受信の調整のために準備を行うことを含む。あるいは、該所定期間kはBFR responseを受信した後に端末装置がq_newに対応するQCL情報を適用するために必要な時間であると言っても良い。
【0042】
図3Aに示すように、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するセルは、下りリンク信号を監視及び/又は受信するセルと同じセルであり、例えば、セル300である。
【0043】
図3Bは本実施例のビーム失敗回復方法がマルチキャリアに用いられるシナリオを示す図である。
図3Bに示すように、端末装置が時刻t1においてビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信し、所定期間kの後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する時刻t2の前の期間k1内で、該端末装置はQCL(Quasi-co-located)パラメータを、選択される又は上位層によって指示される参照信号q_newと同じであるように調整することで、ビーム方向を切り替え、そして、切り替え後のビーム方向で下りリンク信号を監視及び/又は受信する。
【0044】
図3Bに示すように、端末装置は第二セル302においてビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信し、第一セル301において下りリンク信号を監視及び/又は受信することができる。第二セル302と第一セル301は異なっても良く、例えば、第二セル302はプライマリーセルPCell又はセカンダリセルSCell#0であり、第一セル301はセカンダリセルSCell#1であり得る。
【0045】
図3Bに示すように、第一セルが第二セルとは異なる場合、端末装置は該所定期間k内で対応する信号処理を行うことができるため、ビーム方向を調整する十分な時間があり、これにより、期間k1内で、切り替え後のビーム方向で下りリンク信号を確実に監視及び/又は受信することができる。そのうち、端末装置が該所定期間k内で行う信号処理は、例えば、受信した該BFR responseを復号化(decoding)し、その後、該参照信号q_newに基づいて、対応するビーム下りリンク受信の調整のために準備を行うことを含む。あるいは、該所定期間kはBFR responseを受信した後に端末装置がq_newに対応するQCL情報を使用するために必要な時間であると言っても良い。
【0046】
本実施例では、第一セル301及び第二セル302は同じセルグループ(Cell Group)に属し、該セルグループは、例えば、プライマリーセルグループ(MCG)又はセカンダリセルグループ(SCG)であり得る。
【0047】
本実施例では、該端末装置が監視又は受信する下りリンク信号は次のような信号のうちの少なくとも1つを含み、即ち、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及び同期信号ブロック(SSB)である。また、本実施例はこれに限定されず、下りリンク信号は他の信号であっても良い。
【0048】
本実施例の以下の説明において、下りリンク信号が物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)及び/又は物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)であることを例にとって、マルチキャリアシナリオの下で本実施例のビーム失敗回復方法を説明する。また、下りリンク信号がチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)又は同期信号ブロック(SSB)である場合のビーム失敗回復方法の説明については、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)又は物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するビーム失敗回復方法の説明を参照することができる。
【0049】
本実施例では、該第一セルにおいて物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会(opptunity/occasion)がある場合にのみ、端末装置は該第一セルにおいて該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視することができる。例えば、該第一セルにおいて物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、端末装置は該第一セルにおいて該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視し、あるいは、該第一セルにおいて該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視し、かつ物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)を受信する。
【0050】
また、該第一セルにおいて物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がない場合、端末装置は該第一セルの中で物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視しない。
【0051】
本実施例では、端末装置が第一セルの中で物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する場合、該PDCCHに対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は以下の条件のうちの少なくとも1つを満足し得る。
【0052】
(1)該第一セル301におけるアクティブなBWP上の、該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応するすべての制御リソースセット(CORESET)又はすべてのサーチスペース(search space)であり;
(2)該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)がデフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり、そのうち、該デフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は例えば、識別子(ID)最小又は識別子(ID)最大の制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり;及び
(3)該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって指示される制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)である。
【0053】
本実施例では、端末装置が第一セルで受信する物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は以下のものうちの少なくとも1つであっても良い。
【0054】
(1)該第一セルにおける物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)であり、そのうち、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は所定のものであっても良く、例えば、該第一セルの中のすべての物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)であり;
(2)該第一セルの中で物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、監視される物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)であり;及び
(3)ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)である。
【0055】
本実施例では、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)のフォーマット(format)は、例えば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)によってスクランブルされる下りリンク制御シグナリング(DCI)フォーマット、又は、変調符号化ポリシーセル無線ネットワーク一時識別子(MCS-C-RNTI)巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check)によってスクランブルされる下りリンク制御シグナリング(DCI)フォーマットであり得る。
【0056】
本実施例では、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、ビーム失敗回復用のランダムアクセスレスポンス(BFR RAR)のサーチスペース(search space)内で検出され、例えば、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、該サーチスペース(search space)の中の1番目の物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)である。
【0057】
本実施例では、該サーチスペースは無線リソース制御(RRC)シグナリングにより設定されても良く、該無線リソース制御(RRC)シグナリングの名前は、例えば、リカバリーサーチスペース識別子(recovery Search Space Id)であり得る。また、該サーチスペースは第一セル301のサーチスペースであっても良く、例えば、第二セカンダリセルSCell#1のサーチスペースであり、また、該サーチスペースは第二セル302のサーチスペースであっても良く、例えば、プライマリーセルPCellのサーチスペース又は第一セカンダリセルSCell#0のサーチスペースである。
【0058】
本実施例では、該所定期間kの長さは、絶対時間、例えば、3ミリ秒(ms)であり、又は、サブキャリア間隔(SCS)に関するスロット(slot)又はシンボル(symbol)の数、例えば、15kHz及び30kHzについて言えば、k=14個のシンボルであり、60kHz及び120kHzについて言えば、k=28個のシンボルであると表すことができる。また、例えば、
【数1】
個のシンボル(symbol)であり、そのうち、μ
cellとは、該下りリンク信号に対応するサブキャリア間隔を指し、μ
15kHzとは、15kHzに対応するサブキャリア間隔を指し、mはkの正規化の長さであり、mは自然数であっても良く、例えば、m=28である。もう1つの例において、
【数2】
個のシンボル(symbol)であり、そのうち、μ
DCIとは、該BFR responseに対応するサブキャリア間隔を指し、μ
DLとは、該下りリンク信号に対応するサブキャリア間隔を指し、mはkの正規化の長さであり、mは自然数であっても良く、例えば、m=28である。
【0059】
本実施例では、該サブキャリア間隔(SCS)は、第一セル301のサブキャリア間隔、又は、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するセルのサブキャリア間隔、例えば、第二セル302のサブキャリア間隔を含み得る。
【0060】
本実施例では、該所定期間kの長さは、該端末装置のキャパ(capability)に関連しても良い。そのうち、該端末装置のキャパ(capability)のレベルが異なる場合、対応する時間kの長さ(対応するサブキャリア上で)も異なり、例えば、該端末装置のキャパ(capability)のレベルが高いほど、該端末装置の処理速度が速くなり、対応する時間kの長さが短くなる。
【0061】
本実施例では、該所定期間kの開始点T1は以下のもののうちの任意の1つであっても良い。
【0062】
(1)ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信したスロット(slot)であり;
(2)ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)の最後の1つのシンボル(symbol)であり;及び
(3)ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信した制御リソースセット(CORESET)の中の最後の1つのシンボル(symbol)である。
【0063】
本実施例では、該所定期間kの終了点T2は以下のもののうちの何れか1つであり得る。
【0064】
(1)該下りリンク信号を受信するためのスロットであり、そのうち、該下りリンク信号が時間領域で1つのみのスロットを占用する場合、該所定期間kの終了点は該下りリンク信号の所在するスロットであっても良く、該下りリンク信号が時間領域で複数のスロット(例えば、下りリンク信号がPDSCHであり、該PDSCH伝送に対応するRRCシグナリングpdsch-AggregationFactorの値が1よりも大きい)を占める場合、該所定期間kの終了点は該複数のスロットのうちの1番目のスロットであって良く;
(2)下りリンク信号の1番目のシンボル(the first symbol)であり;
(3)該下りリンク信号を監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)における1番目のシンボル(the first symbol)であり、例えば、PDCCHを監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)の中の1番目のシンボル(the first symbol)である。
【0065】
そのうち、上述の(3)に記載のPDCCH監視用の制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は以下のような条件のうちの少なくとも1つを満たす。
【0066】
(1)該第一セル301におけるアクティブなBWP(BWP)上の、該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応するすべての制御リソースセット(CORESET)又はすべてのサーチスペース(search space)であり;
(2)該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)がデフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり、そのうち、該デフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は、例えば、識別子(ID)最小又は識別子(ID)最大の制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であっても良く;及び
(3)該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって指示される制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)である。
【0067】
本実施例では、時刻t2に受信したアクティベート又は再設定シグナリングは、第一セル301についてのアクティベート又は再設定シグナリングを含んでも良く;あるいは、第一セル301と関連付けられる第二セル302についてのアクティベート又は再設定シグナリングを含んでも良く、そのうち、該第二セル302はセカンダリセルSCell#0であっても良く、かつ、該第一セル301及び該第二セル302はビーム失敗回復(BFR)プロセスをジョイント実行し、又は、ビーム失敗回復の測定をジョイント実行し;あるいは、該端末装置のプライマリーセルPCellについてのアクティベート又は再設定シグナリングを含んでも良く、そのうち、該プライマリーセルPCell及び該第一セル301はビーム失敗回復(BFR)プロセスをジョイント実行し、又は、ビーム失敗回復の測定をジョイント実行する。
【0068】
本実施例では、該アクティベート又は再設定シグナリングには次のようなものがあってもよく、即ち、該下りリンク信号に対応する制御リソースセット(CORESET)の伝送設定指示(Transmission Configuration Indication、TCI)状態をアクティベートするための媒体アクセス制御層制御エレメント(MAC-CE)シグナリングであり、該下りリンク信号は例えばPDCCHであり;あるいは、下りリンク信号に対応するTCI状態集合をアクティベートするための媒体アクセス制御層制御エレメント(MAC-CE)シグナリングであり、該下りリンク信号は例えばPDSCHであり;あるいは、該下りリンク信号に対応する制御リソースセット(CORESET)のTCI状態集合を再設定するための無線リソース制御(RRC)シグナリングであり、該下りリンク信号は例えばPDCCHであり、該無線リソース制御(RRC)シグナリングは例えばtci-StatesPDCCH-ToAddList、又はtci-StatesPDCCH-ToReleaseListであっても良く;あるいは、下りリンク信号に対応するTCI状態集合を再設定するための無線リソース制御(RRC)シグナリングであり、該下りリンク信号は例えばPDSCHであり、該無線リソース制御(RRC)シグナリングは例えばtci-StatesToAddModList、又はtci-StatesToReleaseListであっても良い。
【0069】
本実施例では、第一セル301は、該端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセルを含んでも良く、そのうち、該セル情報の報告はビーム失敗後に発生しても良く、例えば、端末装置は第一セル301の識別子(ID)を報告することができ、該セル301はビーム送信失敗が検出されており;あるいは、該端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応する第二セル302と関連付けられるセルを含んでも良く、例えば、端末装置は第二セル302の識別子(ID)を報告することができ、該第二セル302は第一セル301と関連付けられ、該セル302はビーム送信失敗が検出されており;あるいは、該端末装置の上位層によって指示されるセルを含んでも良く、例えば、該端末装置の媒体アクセス制御(MAC)層によって指示される、ビーム失敗が発生したセルであっても良く;あるいは、該端末装置の上位層によって指示される第二セル302と関連付けられるセルを含んでも良く、例えば、該端末装置の媒体アクセス制御(MAC)層によって指示される、ビーム失敗のセカンダリセルSCell#0と関連付けられるセカンダリセルSCell#1であっても良く;あるいは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する第二セル302と関連付けられるセルであっても良い。
【0070】
本実施例では、第二セル302が第一セル301と関連付けられることは、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって設定されても良く、例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリングは、第一セル301としてのセカンダリセルSCell#1及び第二セル302としてのセカンダリセルScell#0又はプライマリーセルPCellがビーム失敗回復(BFR)をジョイント実行するように設定することができる。
【0071】
本実施例では、参照信号q_newは、選択される参照信号、又は、上位層によって指示される参照信号であっても良い。そのうち、選択される参照信号q_newは、該端末装置によって、1組のビーム失敗回復候補ビーム(BFR candidate beam)決定用の参照信号(RS)を含むリストから選択される参照信号であっても良く、上位層によって指示される参照信号は、該端末装置の上位層(例えば、MAC層)が最近(most recently(the last time))物理層に指示した参照信号であっても良い。
【0072】
本実施例では、
図2に示すように、該ビーム失敗回復方法はさらに以下のステップを含む。
【0073】
ステップ202:端末装置が、選択される参照信号q_newの情報をネットワーク装置に報告する。
【0074】
そのうち、選択される参照信号q_newの情報は例えば、参照信号q_newの識別子(ID)であり得る。
【0075】
ステップ202では、該端末装置は媒体アクセス制御層制御エレメントメッセージ(MAC-CE message)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)、又は物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)によって、該選択される参照信号q_newの情報をネットワーク装置に報告し得る。そのうち、媒体アクセス制御層制御エレメントメッセージ(MAC-CE message)は、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)により送信されても良く;q_newの情報も、PUCCHに対応する時間周波数リソース位置、又はPUCCHのリソースIDを用いて伝送されても良く;また、異なるPRACHリソースも、異なるBFR用のcandidate RSと関連付けられても良く、伝送のPRACHリソースに対応するRSリソースに基づいて、ネットワーク側は対応するq_newを知ることができる。
【0076】
本実施例の1つの具体的な実施方式において、ステップ202は例えば、ステップ201の前に実行され得る。
【0077】
本実施例では、第一セル301は、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するためのランダムアクセスレスポンス(RAR)サーチスペース(search space)が設定されなくても良く、このような場合、端末装置は、
図3Bに示すような方式によりビーム失敗回復を行い、第二セル302においてビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信することができる。
【0078】
また、本実施例では、第一セル301は、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するためのランダムアクセスレスポンス(RAR)サーチスペース(search space)が設定されても良く、このような場合、
端末装置は、
図3Aに示す方式を採用してビーム失敗回復を行うことができ、即ち、同一のセルの中でビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信し、また、下りリンク信号を監視及び/又は受信し、かつ、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間kの後、かつアクティベート又は再設定シグナリングt2を受信する前の期間k1内で、下りリンク信号を監視及び/又は受信し;又は
端末装置は、同一のセルの中でビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信し、また、下りリンク信号を監視及び/又は受信し、かつ、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してから、アクティベート又は再設定シグナリングt2を受信するまでの期間内で、下りリンク信号を監視及び/又は受信することができ、即ち、PDCCHの監視に使用されるサーチスペース(search space)とBFR responseの受信に使用されるサーチスペースとが同じであるので、該所定期間kを必要としない。
【0079】
本実施例によれば、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後にビーム方向を切り替えるので、シングルキャリアのシナリオの下で、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する制御チャネルリソースが該レスポンス受信後に端末装置によってリセットされる制御チャネルリソースとは異なる場合、端末装置は該所定期間内で対応する信号処理を行うことができ、これにより、ビームの方向を調整する十分な時間があり、ビーム方向の切り替えを確実に行うことができ、また、複数のキャリア(例えば、2つ以上のキャリア)のシナリオの下で、端末装置も、ビーム方向を確実に切り替える十分な時間を有し、システムのパフォーマンスを向上させることができる。
【実施例2】
【0080】
本実施例2はビーム失敗回復装置を提供する。該装置が問題を解決する原理は実施例1における方法に類似しているため、その具体的な実施は実施例1における方法の実施を参照することができ、内容が同じ重複説明は省略される。
【0081】
図4は本実施例2におけるビーム失敗回復装置を示す図である。
図4に示すように、装置400は受信ユニット401を含む。
【0082】
本実施例では、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間kの後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する前に、受信ユニット401は該端末装置の第一セルにおいて、選択される参照信号q_new又は上位層によって指示される参照信号q_newと同じQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信することができる。
【0083】
本実施例では、前記下りリンク信号は以下の信号のうちの少なくとも1つを含み、即ち、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及び同期信号ブロック(SSB)である。
【0084】
本実施例では、該第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、受信ユニット401は該第一セルにおいて該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する。
【0085】
本実施例では、端末装置が第一セルにおいて物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する場合、該PDCCHに対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は以下のような条件のうちの少なくとも1つを満足し得る。
【0086】
(1)該第一セル301におけるアクティブなBWP(BWP)上の、該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応するすべての制御リソースセット(CORESET)又はすべてのサーチスペース(search space)であり;
(2)該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)がデフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり、そのうち、該デフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は例えば、識別子(ID)最小又は識別子(ID)最大の制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり;及び
(3)該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって指示される制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)である。
【0087】
本実施例では、前記物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は、前記第一セルの中の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH);あるいは、前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、監視される前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH);あるいは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)を含む。
【0088】
本実施例では、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)のフォーマットは、例えば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)によってスクランブルされる(DCIフォーマット、あるいは、変調符号化ポリシーセル無線ネットワーク一時識別子(MCS-C-RNTI)巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check)によってスクランブルされる下りリンク制御シグナリング(DCI)フォーマットであっても良い。
【0089】
本実施例では、該ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、ビーム失敗回復用のランダムアクセスレスポンス(BFR RAR)のサーチスペース(search space)内で検出される。そのうち、該ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、該サーチスペースの中の1番目の物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)である。
【0090】
本実施例では、該所定期間kは、絶対時間、あるいは、サブキャリア間隔に関するスロット又はシンボルの数と表すことができる。
【0091】
そのうち、該サブキャリア間隔は、該第一セルのサブキャリア間隔、あるいは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するセルのサブキャリア間隔を含む。
【0092】
本実施例では、該所定期間kの長さは該端末装置のキャパに関連している。例えば、端末装置のキャパのレベルが高いほど、該所定期間kが短くなる。
【0093】
本実施例では、該所定期間の開始点T1は、前記端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信したスロット(slot);あるいは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)の最後の1つのシンボル(symbol);あるいは、前記端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信した制御リソースセット(CORESET)の中の最後の1つのシンボル(symbol)である。
【0094】
本実施例では、該所定期間の終了点T2は、前記下りリンク信号を受信するためのスロット;あるいは、該下りリンク信号(例えば、PDCCH)を監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)の中の1番目のシンボル(the first symbol);あるいは、該下りリンク信号の1番目のシンボル(the first symbol)である。
【0095】
そのうち、下りリンク信号が物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)である場合、該下りリンク信号を監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は以下のような条件のうちの少なくとも1つを満足し、即ち、
該第一セル301におけるアクティブなBWP(BWP)上の、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応するすべての制御リソースセット(CORESET)又はすべてのサーチスペース(search space)であり;
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)がデフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり;及び
該物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって指示される制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)である。
【0096】
本実施例では、アクティベート又は再設定シグナリングは、該第一セルについてのアクティベート又は再設定シグナリング;あるいは、該第一セルと関連付けられる第二セルについてのアクティベート又は再設定シグナリング;あるいは、該端末装置のプライマリーセルについてのアクティベート又は再設定シグナリングであり得る。
【0097】
本実施例では、該アクティベート又は再設定シグナリングは、前記下りリンク信号に対応する制御リソースセット(CORESET)のTCI状態をアクティベートするためのMAC-CEシグナリング;あるいは、前記下りリンク信号に対応するTCI状態集合をアクティベートするためのMAC-CEシグナリング;あるいは、前記下りリンク信号に対応する制御リソースセット(CORESET)のTCI状態集合を再設定するための無線リソース制御(RRC)シグナリング;あるいは、前記下りリンク信号に対応するTCI状態集合を再設定するための無線リソース制御(RRC)シグナリングであっても良い。
【0098】
本実施例では、第一セルは、端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセル;あるいは、前記端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセルと関連付けられるセル;あるいは、該端末装置の上位層によって指示されるセル;あるいは、該端末装置の上位層によって指示されるセルと関連付けられるセル;あるいは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するセルと関連付けられるセルを含む。
【0099】
本実施例では、該端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセルと、該セルと関連付けられるセルとの間の関連付けの関係は、無線リソース制御(RRC)シグナリングにより設定される。
【0100】
本実施例では、該端末装置の上位層によって指示されるセルと、該セルと関連付けられるセルとの間の関連付けの関係は、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって設定される。
【0101】
本実施例では、選択される参照信号(q_new)は、1組のビーム失敗回復候補ビーム(BFR candidate beam)決定用の参照信号(RS)を含むリストから選択される。該上位層によって指示される参照信号は、上位層(例えば、端末装置のMAC層)が最近の1回で指示した参照信号(q_new)である。
【0102】
図4に示すように、該装置400はさらに送信ユニット402を含んでも良い。
【0103】
そのうち、送信ユニット402は、選択される参照信号q_newの情報をネットワーク装置に報告するために用いられる。
【0104】
例えば、該送信ユニット402は、MAC-CE メッセージ(message)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)、又は物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)により、前記選択される参照信号(q_new)の情報を前記ネットワーク装置に報告する。
【0105】
選択される参照信号q_newの情報は例えば、該選択される参照信号q_newの識別子であっても良い。
【0106】
本実施例では、第一セルは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するためのRARサーチスペース(search space)が設定されなくても良い。
【0107】
また、本実施例では、該第一セルは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するためのRARサーチスペース(search space)が設定され得る。
【0108】
本実施例によれば、端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後にビーム方向を切り替えるので、端末装置はビーム方向を確実に切り替える十分な時間を有し、システムのパフォーマンスを向上させることができる。
【実施例3】
【0109】
本実施例3は端末装置を提供し、該装置が問題を解決する原理は実施例1における方法に類似しているため、その具体的な実施は実施例1における方法の実施を参照することができるため、ここでは内容が同じ重複説明を省略する。
【0110】
図5は本発明の実施例における端末装置の構成図である。
図5に示すように、端末装置500は中央処理器(CPU)501及び記憶器502を含んでも良く、記憶器502は中央処理器501に接続される。そのうち、該記憶器502は各種のデータを記憶することができ、また、データ処理のプログラムをさらに記憶することができ、かつ中央処理器501の制御下で該プログラムを実行することで、受信したシグナリングに基づいて端末装置に対して指示を行うことができる。
【0111】
1つの実施方式において、実施例2における装置400の機能は端末装置500の中央処理器501に統合することができる。そのうち、中央処理器501は実施例1に記載のビーム失敗回復方法を実現するように構成されても良い。
【0112】
例えば、中央処理器501は制御を行って端末装置500に実施例1における方法を実行させるように構成され得る。
【0113】
また、該中央処理器501の他の設定方式については実施例1を参照することができるため、ここでその詳しい説明を省略する。
【0114】
もう1つの実施方式において、上述の装置400は中央処理器501と別々で配置されても良い。例えば、装置400を、中央処理器501に接続されるチップとして構成し、
図5に示すユニットのように、中央処理器501の制御により装置400の機能を実現することもできる。
【0115】
また、
図5に示すように、端末装置500はさらに通信モジュール503、入力ユニット504、表示器506、音声処理器505、アンテナ507、電源508などを有しても良い。
【0116】
本実施例によれば、端末装置は、ビーム方向を確実に切り替える十分な時間を有するため、システムのパフォーマンスを向上させることができる。
【実施例4】
【0117】
本発明の実施例4はビーム失敗回復方法を提供し、該方法はネットワーク装置によって実行され得る。
【0118】
図6は本実施例のビーム失敗回復方法を示す図である。
図6に示すように、該方法は以下のようなステップを含む。
【0119】
ステップ601:ネットワーク装置が端末装置に、前記端末装置の2つ以上のセル間のビーム失敗回復プロセスの関連付け(即ち、前記端末装置の2つ以上のセルの間でビーム失敗回復をジョイント実行すること)を指示するための第一シグナリングを送信する。
【0120】
ステップ601における該第一シグナリングは例えばRRCシグナリングなどであっても良い。
【0121】
本実施例により、ネットワーク装置は該第一シグナリングによって2つ又は2つ以上のキャリアを関連付けさせることで、それらのビーム失敗回復(BFR)プロセスを関連付けさせることができる。これにより、これらの(空間特性が近い複数の)キャリアは同じ参照信号(RS)を用いてBFR測定を行うことができ、該端末装置はビーム失敗が発生しており、かつビーム失敗から回復した後に(after the reception of BFR response)、該第一シグナリングによって指示されるキャリアの下りリンク信号受信空間方向をリセットすることができる。そのため、各サブキャリアに対してそれぞれビーム失敗測定及び回復を行うときに生じ得る端末装置とネットワーク装置との頻繁なインタラクションの問題を避けることができる。
【0122】
本実施例では、
図6に示すように、前記方法はさらに以下のステップを含んでも良い。
【0123】
ステップ602:ネットワーク装置が端末装置にビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信する。
【0124】
本実施例では、端末装置がビーム失敗を確定しており、かつネットワーク装置にビーム失敗回復リクエストを送信した場合、ネットワーク装置は端末装置に該ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信することができる。
【0125】
該端末装置は該ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間kの後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する前に、該端末装置の第一セルにおいて、選択される参照信号(q_new)又は上位層によって指示される参照信号(q_new)と同じQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信することができる。なお、該端末装置が下りリンク信号を監視及び/又は受信することの詳細な説明については、実施例1を参照することができる。
【実施例5】
【0126】
本発明の実施例5はビーム失敗回復方法を提供し、該方法はネットワーク装置により実行され得る。
【0127】
図7は本実施例のビーム失敗回復方法を示すもう1つ図である。
図7に示すように、前記方法は以下のステップを含む。
【0128】
ステップ603:ネットワーク装置が端末装置に、下りリンク信号を監視及び/又は受信するセル、及び/又はBWP、及び/又は制御リソースセット(CORESET)若しくはサーチスペースを指示するための第二シグナリングを送信する。
【0129】
ステップ603における該第二シグナリングは例えばRRCシグナリングなどであり得る。
【0130】
端末装置は該第二シグナリングの指示に従って該下りリンク信号を受信し得る。
【0131】
そのうち、該第二シグナリングはセル、及び/又はBWP、及び/又は制御リソースセット(CORESET)若しくはサーチスペースの間のマッピング関係を含む。端末装置は該マッピング関係、上位層シグナリングによって指示されるセル情報、及び該セルにおけるアクティブなBWPに基づいて、対応するCORESET又はサーチスペースで該下りリンク信号を受信することができる。例えば、該第二シグナリングは以下のマッピング関係を含む。
【0132】
マッピング関係1.セル#1→BWP#1→CORESET#2
マッピング関係2.セル#1→BWP#2→CORESET#4
マッピング関係3.セル#3→BWP#1→CORESET#1
上述のマッピング関係1に基づいて、端末装置が上位層からのセルに関する指示を受信したときに(セルID=1)、かつ該セルのアクティブなBWPがBWP#1であるときに、該端末装置はセル#1のBWP#1のCORESET#2においてPDCCHを受信し、即ち、q_newのQCLパラメータに基づいて該PDCCHを受信する。
【0133】
上述のマッピング関係2に基づいて、端末装置が上位層からのセルに関する指示を受信したときに(セルID=1)、かつ該セルのアクティブなBWPがBWP#2であるときに、該端末装置はセル#1のBWP#2のCORESET#4においてPDCCHを受信し、即ち、q_newのQCLパラメータに基づいて該PDCCHを受信する。
【0134】
上述のマッピング関係3に基づいて、端末装置が上位層からのセルに関する指示を受信したときに(セルID=3)、かつ該セルのアクティブなBWPがBWP#1であるときに、該端末装置はセル#3のBWP#1のCORESET#1においてPDCCHを受信し、即ち、q_newのQCLパラメータに基づいて該PDCCHを受信する。
【0135】
本実施例では、
図7に示すように、前記方法はさらに以下のステップを含んでも良い。
【0136】
ステップ602:ネットワーク装置が端末装置にビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信する。
【0137】
なお、ステップ602の説明については上述の実施例4における説明を参照することができる。
【0138】
また、本実施例の1つの具体的な実施方式において、ステップ603は例えばステップ602の前に実行され得る。
【実施例6】
【0139】
本実施例6はビーム失敗回復装置を提供する。該装置が問題を解決する原理は実施例4における方法に類似しているため、その具体的な実施は実施例4における方法の実施を参照することができ、内容が同じ重複説明は省略される。
【0140】
図8は本実施例6におけるビーム失敗回復装置を示す図である。
図8に示すように、装置700は第一指示ユニット701を含む。
【0141】
そのうち、第一指示ユニット701は端末装置に、該端末装置の2つ以上のセル間でビーム失敗回復をジョイント実行することを指示するための第一シグナリングを送信する。
【0142】
これにより、空間特性が近い複数のキャリアは同じ参照信号(RS)を用いてBFR測定を行うことができ、該端末装置はビーム失敗が発生しており、かつ該ビーム失敗から回復した後に(after the reception of BFR response)、該複数のキャリアの下りリンク信号受信空間方向を同時にリセットすることができる。そのため、各サブキャリアに対してそれぞれビーム失敗測定及び回復を行うときに生じ得る端末装置とネットワーク装置との頻繁なインタラクションの問題を回避することができる。
【0143】
また、
図8に示すように、該装置700はさらに以下のものを含む。
【0144】
第三指示ユニット703:前記端末装置にビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信する。
【0145】
本実施例では、端末装置がビーム失敗を確定しており、かつネットワーク装置にビーム失敗回復リクエストを送信した場合、ネットワーク装置は端末装置に該ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信することができる。
【実施例7】
【0146】
本実施例7はビーム失敗回復装置を提供する。該装置が問題を解決する原理は実施例5における方法に類似しているため、その具体的な実施は実施例5における方法の実施を参照することができ、内容が同じ重複説明は省略される。
【0147】
図9は本実施例7におけるビーム失敗回復装置を示す図である。
図9に示すように、該装置700aは以下のものを含む。
【0148】
第二指示ユニット702:該端末装置に、下りリンク信号を監視及び/又は受信するセル、及び/又はBWP、及び/又は制御リソースセット(CORESET)若しくはサーチスペースを指示するためのシグナリングを送信する。
【0149】
端末装置は該第二シグナリングの指示に基づいて、どのセル、どのBWP、どの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペースで該下りリンク信号を受信かを決定し得る。
【0150】
例えば、該第二シグナリングはセル、及び/又はBWP、及び/又は制御リソースセット(CORESET)若しくはサーチスペースの間のマッピング関係を含む。端末装置は該マッピング関係、上位層シグナリングによって指示されるセル情報、及び該セル上のアクティブなBWPに基づいて、対応するCORESET又はサーチスペースで該下りリンク信号を受信することができる。
【0151】
また、
図9に示すように、該装置700aはさらに以下のものを含む。
【0152】
第三指示ユニット703:前記端末装置にビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信する。
【0153】
なお、第三指示ユニット703の説明については上述の実施例6と同様である。
【実施例8】
【0154】
本実施例8はネットワーク装置を提供する。該装置が問題を解決する原理は実施例4又は5の方法に類似しているため、その具体的な実施は実施例4又は5の方法の実施を参照することができるため、ここでは内容が同じ重複説明を省略する。
【0155】
図8は本発明の実施例に係るネットワーク装置の構成図である。
図8に示すように、ネットワーク装置800は中央処理器(CPU)801及び記憶器802を含んでも良く、記憶器802は中央処理器801に接続される。そのうち、該記憶器802は各種のデータを記憶することができ、また、データ処理用のプログラムをさらに記憶することができ、かつ中央処理器801の制御下で該プログラムを実行することができる。
【0156】
1つの実施方式において、実施例6又は7の装置700又は700aの機能は中央処理器801に統合することができる。そのうち、中央処理器801は実施例4又は5に記載の方法を実現するように構成され得る。
【0157】
例えば、中央処理器801は制御を行ってネットワーク装置800に実施例4又は5の方法を実行させるように構成されても良い。
【0158】
また、該中央処理器801の他の設定方式については実施例4又は5を参照することができ、ここでその詳しい説明を省略する。
【0159】
もう1つの実施方式において、上述装置700又は700aは中央処理器801と別々で配置されても良い。例えば、装置700又は700aを、中央処理器801に接続されるチップとして構成し、
図8に示すユニットのように、中央処理器801の制御によって装置700又は700aの機能を実現し得る。
【0160】
また、
図8に示すように、ネットワーク装置800はさらに送受信機803、アンテナ804、表示器、音声処理器、電源などを含んでも良い。そのうち、これらの部品の機能は従来技術と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。なお、ネットワーク装置800は
図8に示すすべての部品を含む必要がない。また、ネットワーク装置800はさらに
図8に無い部品を含み得るが、これについては従来技術を参照することができる。
【実施例9】
【0161】
本実施例9は通信システムを提供し、それは少なくとも実施例8のネットワーク装置及び実施例3の端末装置500を含む。実施例3及び実施例8における内容はここに合併されるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0162】
本発明の実施例はさらにコンピュータ可読プログラムが記憶されている記憶媒体を提供し、そのうち、該コンピュータ可読プログラムはビーム失敗回復装置又は端末装置に、実施例1に記載のビーム失敗回復方法を実行させる。
【0163】
本発明の実施例はさらに、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、ビーム失敗回復装置又は端末装置中で該プログラムを実行するときに、該プログラムは該ビーム失敗回復装置又は端末装置に実施例1に記載のビーム失敗回復方法を実行させる。
【0164】
本発明の実施例はさらにコンピュータ可読プログラムが記憶されている記憶媒体を提供し、そのうち、該コンピュータ可読プログラムはビーム失敗回復装置又はネットワーク装置に実施例4又は5に記載のビーム失敗回復方法を実行させる。
【0165】
本発明の実施例はさらにコンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、ビーム失敗回復装置又はネットワーク装置中で該プログラムを実行するときに、該プログラムは該ビーム失敗回復装置又はネットワーク装置に実施例4又は5に記載のビーム失敗回復方法を実行させる。
【0166】
また、上述の装置及び方法は、ソフトウェア又はハードウェアにより実現されても良く、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現されても良い。本発明はさらに、下記のようなコンピュータ読み取り可能なプログラムに関し、即ち、該プログラムは、ロジック部品により実行されるときに、該ロジック部品に上述の装置又は構成部品を実現させ、又は、該ロジック部品に上述の各種の方法又はステップを実現させる。ロジック部品は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、コンピュータに用いる処理器などであっても良い。本発明は、さらに、上述のプログラムを記憶した記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ハードディスク、DVD、フラッシュメモリなどにも関する。
【0167】
さらに、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、本明細書に記載の機能を実行するための汎用処理器、デジタル信号処理器(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理部品、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理部品、ディスクリートハードウェアアセンブリ又は他の任意の適切な組み合わせとして実現されても良い。また、図面に記載の機能ブロックのうちの1つ又は複数の組み合わせ及び/又は機能ブロックの1つ又は複数の組み合わせは、さらに、計算装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPと通信により接続される1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成の組み合わせとして構成されても良い。
【0168】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。
【0169】
また、上述の実施例などに関し、さらに以下のような付記を開示する。
【0170】
(付記1)
端末装置に適用されるビーム失敗回復方法であって、
端末装置がビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信してからの所定期間の後、かつアクティベート又は再設定シグナリングを受信する前に、前記端末装置が第一セルにおいて、選択される参照信号(q_new)又は上位層によって指示される参照信号(q_new)と同じQCL(Quasi-co-located)パラメータに基づいて下りリンク信号を監視及び/又は受信することを含む、方法。
【0171】
(付記2)
付記1に記載の方法であって、
前記下りリンク信号は以下の信号のうちの少なくとも1つを含み、即ち、
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、及び同期信号ブロック(SSB)である、方法。
【0172】
(付記3)
付記2に記載の方法であって、
前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、前記端末装置は前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する、方法。
【0173】
(付記4)
付記2に記載の方法であって、
前記物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は、
前記第一セルにおける物理下りリンク共有チャネル(PDSCH);
前記第一セルにおいて前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する機会がある場合、監視される前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH);又は
前記ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信する物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)を含む、方法。
【0174】
(付記5)
付記1~4のうちの任意の一項に記載の方法であって、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)又は変調符号化ポリシーセル無線ネットワーク一時識別子(MCS-C-RNTI)巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check)によってスクランブルされる下りリンク制御シグナリング(DCI)フォーマットを有する、方法。
【0175】
(付記6)
付記1~5のうちの任意の一項に記載の方法であって、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、ビーム失敗回復のためのランダムアクセスレスポンス(BFR RAR)のサーチスペース(search space)において検出される、方法。
【0176】
(付記7)
付記6に記載の方法であって、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)は、前記サーチスペースにおける1番目の物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)である、方法。
【0177】
(付記8)
付記1~7のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記所定期間は、
絶対時間;又は
サブキャリア間隔に関するスロット又はシンボルの数として表される、方法。
【0178】
(付記9)
付記8に記載の方法であって、
前記サブキャリア間隔は、
前記第一セルのサブキャリア間隔;又は、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するセルのサブキャリア間隔を含む、方法。
【0179】
(付記10)
付記8に記載の方法であって、
前記所定期間の長さは前記端末装置のキャパに関連している、方法。
【0180】
(付記11)
付記1~10のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記所定期間の開始点(T1)は、
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信したスロット(slot);
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)の最後1つのシンボル(symbol);又は
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信した制御リソースセット(CORESET)の中の最後の1つのシンボル(symbol)である、方法。
【0181】
(付記12)
付記1~11のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記所定期間の終了点(T2)は、
前記下りリンク信号を受信するためのスロット;
前記下りリンク信号を監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)の中の1番目のシンボル(the first symbol);又は
前記下りリンク信号の1番目のシンボル(the first symbol)である、方法。
【0182】
(付記13)
付記1~12のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記下りリンク信号は物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を含み、
前記下りリンク信号を監視するための制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)は以下のような条件のうちの少なくとも1つを満足し、即ち、
該第一セルのアクティブなBWP(BWP)上の、前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応するすべての制御リソースセット(CORESET)又はすべてのサーチスペース(search space)であり;
前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)がデフォルトの制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)であり;及び
前記物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)に対応する制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって指示される制御リソースセット(CORESET)又はサーチスペース(search space)である、方法。
【0183】
(付記14)
付記1~13のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記アクティベート又は再設定シグナリングは、
前記第一セルについてのアクティベート又は再設定シグナリング;
前記第一セルと関連付けられる第二セルについてのアクティベート又は再設定シグナリング;又は
前記端末装置のプライマリーセルについてのアクティベート又は再設定シグナリングを含む、方法。
【0184】
(付記15)
付記1~14のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記アクティベート又は再設定シグナリングは、
前記下りリンク信号に対応する制御リソースセット(CORESET)のTCI状態をアクティベートするためのMAC-CEシグナリング;
前記下りリンク信号に対応するTCI状態集合をアクティベートするためのMAC-CEシグナリング;
前記下りリンク信号に対応する制御リソースセット(CORESET)のTCI状態集合を再設定するための無線リソース制御(RRC)シグナリング;又は
前記下りリンク信号に対応するTCI状態集合を再設定するための無線リソース制御(RRC)シグナリングを含む、方法。
【0185】
(付記16)
付記1~15のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記第一セルは、
前記端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセル;
前記端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセルと関連付けられるセル;
前記端末装置の上位層によって指示されるセル;
前記端末装置の上位層によって指示されるセルと関連付けられるセル;又は
ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するセルと関連付けられるセルを含む、方法。
【0186】
(付記17)
付記16に記載の方法であって、
前記端末装置がネットワーク装置に報告するセル情報に対応するセルと、該セルと関連付けられるセルとの間の関連付け関係は無線リソース制御(RRC)シグナリングによって設定される、方法。
【0187】
(付記18)
付記16に記載の方法であって、
前記端末装置の上位層によって指示されるセルと、該セルと関連付けられるセルとの間の関連付け関係は無線リソース制御(RRC)シグナリングによって設定される、方法。
【0188】
(付記19)
付記1~18のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記選択される参照信号(q_new)は、1組の、ビーム失敗回復候補ビーム(BFR candidate beam)を決定するための参照信号(RS)を含むリストから選択される、方法。
【0189】
(付記20)
付記1~19のうちの任意の一項に記載の方法であって、さらに、
前記端末装置が前記選択される参照信号(q_new)の情報をネットワーク装置に報告することを含む、方法。
【0190】
(付記21)
付記20に記載の方法であって、
前記端末装置はMAC-CE メッセージ(message)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)、又は物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)によって、前記選択される参照信号(q_new)の情報を前記ネットワーク装置に報告する、方法。
【0191】
(付記22)
付記1~21のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記上位層によって指示される参照信号は、前記上位層が最近の一回で指示した参照信号(q_new)である、方法。
【0192】
(付記23)
付記1~22のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記第一セルは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するためのRARサーチスペース(search space)が設定されない、方法。
【0193】
(付記24)
付記1~22のうちの任意の一項に記載の方法であって、
前記第一セルは、ビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を受信するためのRARサーチスペース(search space)が設定されている、方法。
【0194】
(付記25)
ネットワーク装置に適用されるビーム失敗回復方法であって、
ネットワーク装置が端末装置に、前記端末装置の2つ以上のセルの間でビーム失敗回復をジョイント実行することを指示するための第一シグナリングを送信することを含む、方法。
【0195】
(付記26)
ネットワーク装置に適用されるビーム失敗回復方法であって、
前記ネットワーク装置が前記端末装置に、下りリンク信号を監視及び/又は受信するセル、及び/又はBWP(BWP)、及び/又は制御リソースセット(CORESET)若しくはサーチスペースを指示するための第二シグナリングを送信する、方法。
【0196】
(付記27)
付記26に記載の方法であって、
該第二シグナリングはセル、及び/又はBWP、及び/又は制御リソースセット(CORESET)若しくはサーチスペースの間のマッピング関係を含む、方法う。
【0197】
(付記28)
付記25~27のうちの任意の一項に記載の方法であって、さらに、
前記ネットワーク装置が前記端末装置にビーム失敗回復に関するレスポンス(BFR response)を送信することを含む、方法。