(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】脚付きラック
(51)【国際特許分類】
B65D 21/02 20060101AFI20230704BHJP
【FI】
B65D21/02 301
(21)【出願番号】P 2021077091
(22)【出願日】2021-04-30
【審査請求日】2022-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】591239003
【氏名又は名称】株式会社SANKA
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】神子島 岩男
【審査官】二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-80063(JP,A)
【文献】実開昭55-104632(JP,U)
【文献】特開2000-191024(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0205327(US,A1)
【文献】米国特許第8960458(US,B1)
【文献】特開2018-2291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚体の左右両側に下方へ向けて接地脚が突設されていて,棚体上に接地脚を支持することで積み重ね使用状態となるように構成されている積み重ね使用可能な脚付きラック本体と、この脚付きラック本体の対向両側に結び止められているか,若しくは着脱自在に掛止められている連結部材とから成る脚付きラックであって、
前記脚付きラック本体は、
左右の前記接地脚に、前記連結部材が結び止められているか,若しくは着脱自在に掛止められていると共に、この連結部材の先端を掛止可能な掛止部が設けられ、
前記連結部材は、抗張弾性を有して、
前記棚体上に前記接地脚を支持した前記脚付きラック本体の前記積み重ね使用状態で、下段の脚付きラック本体の
左右の接地脚の前記連結部材を抗張弾性に抗し伸長させることにより上段の脚付きラック本体の
左右の接地脚の前記掛止部に掛止めるか、若しくは上段の脚付きラック本体の
左右の接地脚の前記連結部材を抗張弾性に抗し伸長させることにより下段の脚付きラック本体の
左右の接地脚の前記掛止部に掛止めると、上下の脚付きラック本体
の左右の接地脚同士が連結されて前記積み重ね使用状態が保持されるように構成されていることを特徴とする脚付きラック。
【請求項2】
前記脚付きラック本体の接地脚は、前記棚体の下面に向かって折り畳み回動自在に設けられ、この接地脚を折り畳んで棚体の下面に沿設させることで扁平収納状態となるように構成されていて、前記扁平収納状態で前記連結部材を抗張弾性に抗し伸長させることにより前記掛止部に掛止めると、前記接地脚が前記棚体の下面に沿設するように回動付勢されて前記扁平収納状態が保持されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脚付きラック。
【請求項3】
左右の
前記接地脚を折り畳み回動させた前記扁平収納状態で、前記連結部材を抗張弾性に抗し伸長させることにより対向側の接地脚の掛止部に掛止めると、連結部材の復帰付勢力により前記接地脚が前記棚体の下面に沿設するように回動付勢されて前記扁平収納状態が保持されるように構成されていることを特徴とする請求項
2記載の脚付きラック。
【請求項4】
前記接地脚は、前後方向に長さを有する桟部を備え、この桟部には、前記連結部材が結び止められていると共に、前記掛止部が設けられていることを特徴とする請求項1~
3のいずれか1項に記載の脚付きラック。
【請求項5】
前記接地脚は、前後方向に長さを有する線材製の桟部を備え、この桟部は、途中部が上方若しくは下方へ突出する凸字形状に折曲形成されていてこの折曲凸状部が前記連結部材を掛止可能な前記掛止部として構成されていることを特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載の脚付きラック。
【請求項6】
前記連結部材は、ゴム紐が採用され、このゴム紐の基端部が前記脚付きラック本体に結び止められていると共に、このゴム紐の先端部若しくはゴム紐の先端部に設けられた掛止具を掛止可能な前記掛止部が前記脚付きラック本体に設けられていることを特徴とする請求項1~
5のいずれか1項に記載の脚付きラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばアウトドアレジャーでの使用に好適な脚付きラックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、棚体の左右両側に下方へ向けて接地脚が突設されて成るアウトドアレジャー用の脚付きラックが実施されている(例えば、意匠登録第1486962号(特許文献1)の参考斜視図に示されている「ミニ棚」を参照)。
【0003】
また、この種の脚付きラックには、棚体上に接地脚を支持することで複数段に積み重ねて使用できるものも従来から実施されており、このようなものの中には、積み重ね状態を安定保持するための長さ調整可能な環状ベルトを具備していて、上下に積み重ねられた脚付きラックの棚体間に環状ベルトを掛け回し装着することで、上下の脚付きラック同士を連結できるものもあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したような連結ベルトを具備する積み重ね可能な脚付きラックは、積み重ね使用時には積み重ね段数に応じて連結ベルトを適当な長さに調整する必要があるが、このベルトの長さ調整作業は、意外と手間がかかり煩わしい。
【0006】
本発明は、このような従来の積み重ね使用できる脚付きラックの問題点に注目し、これを解消しようとするもので、ベルトの長さ調整作業が不要で積み重ねた脚付きラック同士を連結部材の掛止めにより簡単に連結できる操作性に優れた脚付きラックを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
棚体1の左右両側に下方へ向けて接地脚2が突設されていて,棚体1上に接地脚2を支持することで積み重ね使用状態Aとなるように構成されている積み重ね使用可能な脚付きラック本体3と、この脚付きラック本体3の対向両側に結び止められているか,若しくは着脱自在に掛止められている連結部材4とから成る脚付きラックであって、
前記脚付きラック本体3は、左右の前記接地脚2に、前記連結部材4が結び止められているか,若しくは着脱自在に掛止められていると共に、この連結部材4の先端を掛止可能な掛止部5が設けられ、
前記連結部材4は、抗張弾性を有して、
前記棚体1上に前記接地脚2を支持した前記脚付きラック本体3の前記積み重ね使用状態Aで、下段の脚付きラック本体3の左右の接地脚2の前記連結部材4を抗張弾性に抗し伸長させることにより上段の脚付きラック本体3の左右の接地脚2の前記掛止部5に掛止めるか、若しくは上段の脚付きラック本体3の左右の接地脚2の前記連結部材4を抗張弾性に抗し伸長させることにより下段の脚付きラック本体3の左右の接地脚2の前記掛止部5に掛止めると、上下の脚付きラック本体3の左右の接地脚2同士が連結されて前記積み重ね使用状態Aが保持されるように構成されていることを特徴とする脚付きラックに係るものである。
【0009】
また、前記脚付きラック本体3の接地脚2は、前記棚体1の下面に向かって折り畳み回動自在に設けられ、この接地脚2を折り畳んで棚体1の下面に沿設させることで扁平収納状態Bとなるように構成されていて、前記扁平収納状態Bで前記連結部材4を抗張弾性に抗し伸長させることにより前記掛止部5に掛止めると、前記接地脚2が前記棚体1の下面に沿設するように回動付勢されて前記扁平収納状態Bが保持されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脚付きラックに係るものである。
【0010】
また、左右の前記接地脚2を折り畳み回動させた前記扁平収納状態Bで、前記連結部材4を抗張弾性に抗し伸長させることにより対向側の接地脚2の掛止部5に掛止めると、連結部材4の復帰付勢力により前記接地脚2が前記棚体1の下面に沿設するように回動付勢されて前記扁平収納状態Bが保持されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の脚付きラックに係るものである。
【0011】
また、前記接地脚2は、前後方向に長さを有する桟部6を備え、この桟部6には、前記連結部材4が結び止められていると共に、前記掛止部5が設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の脚付きラックに係るものである。
【0012】
また、前記接地脚2は、前後方向に長さを有する線材製の桟部6を備え、この桟部6は、途中部が上方若しくは下方へ突出する凸字形状に折曲形成されていてこの折曲凸状部5が前記連結部材4を掛止可能な前記掛止部5として構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の脚付きラックに係るものである。
【0013】
また、前記連結部材4は、ゴム紐4が採用され、このゴム紐4の基端部が前記脚付きラック本体3に結び止められていると共に、このゴム紐4の先端部若しくはゴム紐4の先端部に設けられた掛止具7を掛止可能な前記掛止部5が前記脚付きラック本体3に設けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の脚付きラックに係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述のように構成したから、脚付きラック本体の積み重ね使用状態において、下段の脚付きラック本体の連結部材を、抗張弾性に抗し伸長させて上段の脚付きラック本体の掛止部に掛止めるか、若しくは上段の脚付きラック本体の連結部材を、抗張弾性に抗し伸長させて下段の脚付きラック本体の掛止部に掛止めるだけの簡易操作で上下の脚付きラック本体同士を連結できて前記積み重ね使用状態を保持できる極めて実用性に優れた脚付きラックとなる。
【0015】
また、本発明においては、連結部材と掛止部によって上下に積み重ねた脚付きラック本体同士を確実に連結して積み重ね使用状態を保持できる構成を、簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の脚付きラックとなる。
【0016】
また、請求項2記載の発明においては、接地脚を折り畳んで棚体の下面に沿設させた嵩張らない扁平収納状態にできると共に、この扁平収納状態で連結部材を抗張弾性に抗し伸長させて掛止部に掛止めるだけの簡易操作で前記扁平収納状態を保持できる収納時や携帯時などに便利な一層実用性に優れた構成の脚付きラックとなる。
【0017】
また、請求項3記載の発明においては、連結部材と掛止部によって接地脚を棚体の下面に沿う状態に保持して扁平収納状態を保持できる構成を、簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の脚付きラックとなる。
【0018】
また、請求項4,5記載の発明においては、前記作用・効果を確実に発揮する連結部材と掛止部を有する構成を、簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の脚付きラックとなる。
【0019】
また、請求項6記載の発明においては、伸長させることで掛止部に容易に掛止できる連結部材を、簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の脚付きラックとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】本実施例の上下二段の積み重ね使用状態を示す斜視図である。
【
図3】本実施例の上下二段の積み重ね使用状態を示す側面図である。
【
図4】本実施例の積み重ね使用状態において下段の連結部材を上段の掛止部に掛止める様子を示す、上段の連結部材を省略した説明部分拡大斜視図である。
【
図5】本実施例の積み重ね使用状態において上段の連結部材を下段の掛止部に掛止める様子を示す、下段の連結部材を省略した説明部分拡大斜視図である。
【
図6】本実施例の扁平収納状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の最適な実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示し簡単に説明する。
【0022】
本発明の脚付きラック本体3は、左右の接地脚2を介して地面等に載置(接地)することにより、棚体1上に収納物などを載置可能なラックとして使用可能であるが、複数の脚付きラック本体3を用いて、棚体1上に別の脚付きラック本体3の接地脚2を支持することにより、上下複数段の積み重ね使用状態Aで使用することもできる。
【0023】
また、本発明の脚付きラック本体3は、対向両側に抗張弾性を有する連結部材4が結び止められているか,若しくは着脱自在に掛止められており、前記積み重ね使用状態Aにおいて、下段の脚付きラック本体3の対向両側の連結部材4を、抗張弾性に抗し伸長させて上段の脚付きラック本体3の対向両側に設けられている前記掛止部5に掛止めるか、若しくは上段の脚付きラック本体3の対向両側の連結部材4を、抗張弾性に抗し伸長させて下段の脚付きラック本体3の対向両側に設けられている前記掛止部5に掛止めると、上下の脚付きラック本体3同士が連結されて前記積み重ね使用状態Aが保持されることとなる。
【0024】
従って、従来品のような面倒な連結バンドの長さ調整は不要であり、単に連結部材を伸長させて掛止部5に掛止めるだけの簡易操作で積み重ねた脚付きラック同士を簡単に連結できる(前記積み重ね使用状態Aを保持できる)。
【実施例】
【0025】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0026】
本実施例の脚付きラックは、アウトドアレジャー用のラックに適用したもので、
図1に示すように、棚体1の左右両側に下方へ向けて接地脚2が突設されることにより脚付きラック本体3が構成されている。そして、この脚付きラック本体3単体でも使用可能であるが、
図2,
図3に示すように、棚体1上に接地脚2を支持することで積み重ね使用状態Aとできるように、すなわち複数の脚付きラック本体3を積み重ねて使用することもできるように構成されている。尚、図面は、上下二段の積み重ね使用状態Aを示しているが、三段以上の積み重ね使用状態Aとすることも可能である。
【0027】
具体的に説明すると、本実施例の棚体1は、薄厚な板状体であって、平面視で左右方向に長さを有する略長方形の格子枠状体に構成されている。
【0028】
さらに詳しくは、この棚体1は、内側格子枠部8が金属製線材で構成され、外周枠部9が内側格子枠部8より高さのある金属製帯板材で構成されていて、棚体1上に接地脚2を支持(載置)して前記積み重ね使用状態Aとした際に、下段の脚付きラック本体3の前記外周枠部9に上段の脚付きラック本体3の接地脚2が接することによって上段の脚付きラック本体3の滑動落下が防止されるように構成されている(
図2参照)。
【0029】
また、この棚体1には、下面側の左右部にコ字状の金属製線材で構成された引っ掛け部10が付設されている。
【0030】
本実施例の接地脚2は、金属製線材が折曲されて、水平横枠部13の前後に垂下枠部11を有すると共に、この垂下枠部11の下部が水平枠状に折曲されてこの下部水平枠が接地用横枠12として構成されている(前後二箇所に接地用横枠12を有する)略逆凹文字状体に形成され、この接地脚2が前記棚体1下部(下面側)の左右両端寄り位置に夫々付設されている。
【0031】
また、この左右の接地脚2は、前記水平横枠部13が、前記棚体1の前記引っ掛け部10に引っ掛ける掛枠部13として構成されていると共に、前後の前記垂下枠部10の途中間に、金属製線材で構成された桟部6が溶接等の付設手段により付設されている(前後の垂下枠部10間に、前後方向に長さを有する桟部6を備えている。)。
【0032】
また、この接地脚2の前記棚体1への付設構造について説明すると、接地脚2の上部前後の両端部が、夫々前記掛枠部13と同一直線上に存するように対向方向に向けて折曲されて、この前後の折曲両端部が取付軸14として構成されている一方、棚体1下面側の左右両端寄りの前後位置には軸受筒15が付設されていて、この左側前後の軸受筒15に、前後の前記取付軸14が挿入されて接地脚2が枢支されていると共に、右側前後の軸受筒15にも、前後の前記取付軸14が挿入されて接地脚2が枢支されていることにより、棚体1下部の左右両側に対向状態で接地脚2が付設されている。
【0033】
また、取付軸14が軸受筒15に枢支されていることにより、左右の接地脚2は夫々が棚体1に対し回動自在に設けられ、この左右の接地脚2を前記棚体1の下面に向かって折畳み回動させて棚体1の下面に沿設させることで、収納時や携帯時に便利な扁平収納状態Bとなるように構成されている(
図6参照)。
【0034】
また、接地脚2は、棚体1下方へ突出させた状態で、前記掛枠部13が外方へ位置するように弾性変形させることで前記引っ掛け部10に引っ掛けできるように構成されており、掛枠部13が引っ掛け部10に引っ掛けられると、接地脚2の棚体1下面側(下部)に向かう折畳み回動が阻止されて接地脚2が下方へ突出状態に保持され、掛枠部13を引っ掛け部10から掛脱することで、接地脚2が折畳み回動可能となるように構成されている。
【0035】
本実施例は、前記脚付きラック本体3の左右対向両側に、抗張弾性を有する連結部材4が結び止められている。尚、この連結部材4は、脚付きラック本体3の左右対向両側に着脱自在に掛止め可能な構成が採用されていて、連結部材4を必要な時にだけ使用(脚付きラック本体3に掛止め)できるように構成されていても良いが、本実施例のように脚付きラック本体3に連結部材4が結び止められている方が、連結部材4を紛失しにくいメリットがある。
【0036】
具体的には、本実施例の連結部材4は、左右の接地脚2の夫々に設けられている。さらに詳しくは、連結部材4は環状のゴム紐4が採用され、このゴム紐4の基端部が脚付きラック本体3の左右の接地脚2の夫々の前記桟部6に結び止められていると共に、このゴム紐4の先端部には、プラスチック製のボール7が採用された掛止部7が付設されている。
【0037】
また、この連結部材4としてのゴム紐4は、常態ではその先端(の前記掛止部7)が前記積み重ね使用状態Aで上段の脚付きラック本体3の前記桟部6(後述の掛止部5)にも下段の脚付きラック本体3の前記桟部6(後述の掛止部5)にも届かないくらいの長さであるが、抗張弾性に抗して伸長させることにより上段の桟部6にも下段の桟部6にも届く長さのものが採用されている(
図4,
図5参照)と共に、常態ではその先端が前記扁平収納状態Bで対向側の接地脚2の桟部6(後述の掛止部5)に届かないくらいの長さであるが、抗張弾性に抗して伸長させることにより対向側の桟部6(後述の掛止部5)に届く長さのものが採用されている。
【0038】
尚、ボール7は、なくても(環状のゴム紐4の先端を後述の掛止部5に掛止める構成でも)良いし、ボール7以外の掛止具7が採用されていても良い。
【0039】
また、本実施例では、前記連結部材4の先端を掛止可能な掛止部5が、前記脚付きラック本体3の左右対向両側に設けられている。
【0040】
具体的には、前記掛止部5は、前記脚付きラック本体3の左右の前記接地脚2の夫々の前記桟部6に設けられている。さらに詳しくは、前記桟部6の前後方向の中間部が、上方へ突出する凸字形状に折曲形成されていて、この折曲凸形部5が、その上側の凸部分に前記連結部材4の先端を上方から掛止可能で且つ下側の凹み部分に連結部材4先端の前記ボール7を下方から掛止可能な前記掛止部5として構成されている。
【0041】
従って、前記棚体1上に前記接地脚2を支持した前記脚付きラック本体3の前記積み重ね使用状態Aで、下段の脚付きラック本体3の前記連結部材4を抗張弾性に抗し上方(
図4中の矢印Y1方向)に伸長させてから、この連結部材4の先端を
図4中の矢印Y2方向に移動して上段の脚付きラック本体3の前記掛止部5(の上側凸部分)に上方から掛止める(
図4参照)か、若しくは上段の脚付きラック本体3の前記連結部材4を抗張弾性に抗し下方(
図5中の矢印Y3方向)に伸長させてから、この連結部材4先端のボール7を
図5中の矢印Y4方向に移動して下段の脚付きラック本体3の前記掛止部5(の下側凹み部分)に下方から掛止める(
図5参照)か、あるいは
図2,
図3に示す上下二段の前記積み重ね使用状態Aの場合には、下段の脚付きラック本体3の前記連結部材4を上段の脚付きラック本体3の前記掛止部5に上方から掛止めると共に、上段の脚付きラック本体3の前記連結部材4を下段の脚付きラック本体3の前記掛止部5に下方から掛止めると、上下の脚付きラック本体3
同士が連結部材4により連結されて前記積み重ね使用状態Aが保持されるように構成されている。
【0042】
また、左右の接地脚2を折り畳み回動させた前記扁平収納状態Bでは、連結部材4を抗張弾性に抗し伸長させることによりこの連結部材4の先端を対向側(反対側)の接地脚2の掛止部5に掛止める(この場合前記ボール7は使用しない)と、連結部材4の復帰付勢力により接地脚2が対向側へと引っ張られ前記棚体1の下面に沿設する方向に回動付勢されてこの扁平収納状態Bが保持されるように構成されている(
図6参照)。
【0043】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0044】
1 棚体
2 接地脚
3 脚付きラック本体
4 連結部材,ゴム紐
5 掛止部,折曲凸形部
6 桟部
7 掛止具
A 積み重ね使用状態
B 扁平収納状態