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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20230704BHJP
   G09F 13/00 20060101ALI20230704BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
H01H36/00 J
G09F13/00 R
B60R16/02 630L
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019119896
(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公開番号】P2021005526
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】390026538
【氏名又は名称】ダイキョーニシカワ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】山下 英樹
(72)【発明者】
【氏名】万徳 善久
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅人
(72)【発明者】
【氏名】礒田 丈司
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-165227(JP,A)
【文献】特開2019-040802(JP,A)
【文献】特開2018-049131(JP,A)
【文献】特開平08-077814(JP,A)
【文献】国際公開第2009/089092(WO,A1)
【文献】特表2011-522714(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/363172(US,A1)
【文献】特表2014-510319(JP,A)
【文献】特開2012-208762(JP,A)
【文献】特開平06-162889(JP,A)
【文献】特許第5212229(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00
G09F 13/00
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源(23)の光を表側に導く導光部を有する基材(9)と当該基材(9)の表側に配設された表皮(15)とを備えた表示パネルであって、
上記表皮(15)の裏側には、スイッチ部(11f)を有し、当該スイッチ部(11f)への表側からの押圧又は指の接近を検知するセンサ(11)が設けられ、
当該基材(9)の表面には、突出部(9a,9b)が突設され、
上記表皮(15)は、上記基材(9)の導光部及び上記センサ(11)のスイッチ部(11f)と重なり、かつ上記光源(23)の光(L)を表側に透過させる透光領域(R1)と、上記光源(23)の光(L)を遮断する不透光領域(R2)とを有し、当該表皮(15)の不透光領域(R2)における上記透光領域(R1)の近傍には、表側に膨出する膨出部(15a,15b)が形成され、当該膨出部(15a,15b)には、上記基材(9)の突出部(9a,9b)が裏側から収容されていることを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の表示パネルにおいて、
上記表皮(15)の膨出部(15a,15b)は、上記透光領域(R1)を少なくとも2方向から挟んで対向するように形成されていることを特徴とする表示パネル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表示パネルにおいて、
上記基材(9)の表側には、透光性及びクッション性を有する材料で構成されたクッション層(13)が配設され、当該クッション層(13)には、貫通部(13a,13b)が形成され、
上記クッション層(13)の貫通部(13a,13b)には、上記基材(9)の突出部(9a,9b)が貫通し、
上記表皮(15)の膨出部(15a,15b)には、上記基材(9)の突出部(9a,9b)の先端部が裏側から当接していることを特徴とする表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材と当該基材の表側に配設された表皮とを備えた表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光源の光を表側に導く導光部を有する基材と当該基材の表側に配設された表皮とを備えた表示パネルが開示されている。この表示パネルでは、表皮の裏側に、スイッチ部を有し、当該スイッチ部への表側からの押圧を検知するセンサを設けている。また、表皮全体を透光性の材料で構成するとともに、表皮の裏側に、光源の光を透過させる透過領域と、上記光源の光を遮断する遮断領域とが形成されたマスクプレートを設けている。これにより、マスクプレートの透過領域を裏側から透過する光源の光によって、所定の図柄を表皮表面に現すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5212229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のような表示パネルにおいて、マスクプレートを設けず、表皮に、光源の光を表側に透過させる透光領域と、光源の光を遮断する不透光領域とを形成することが考えられる。しかし、このようにした場合、表皮は伸縮性を有するので、透光領域が位置ずれしやすい。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表皮の透光領域の位置ずれを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明は、表皮の透光領域の近傍を基材の一部と係合させたことを特徴とする。
【0007】
具体的には、第1の発明は、光源の光を表側に導く導光部を有する基材と当該基材の表側に配設された表皮とを備えた表示パネルを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、第1の発明は、上記表皮の裏側には、スイッチ部を有し、当該スイッチ部への表側からの押圧又は指の接近を検知するセンサが設けられ、当該基材の表面には、突出部が突設され、上記表皮は、上記基材の導光部及び上記センサのスイッチ部と重なり、かつ上記光源の光を表側に透過させる透光領域と、上記光源の光を遮断する不透光領域とを有し、当該表皮の不透光領域における上記透光領域の近傍には、表側に膨出する膨出部が形成され、当該膨出部には、上記基材の突出部が裏側から収容されていることを特徴とする。
【0009】
第2の発明は、第1の発明に係る表示パネルにおいて、上記表皮の膨出部は、上記透光領域を少なくとも2方向から挟んで対向するように形成されていることを特徴とする。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る表示パネルにおいて、上記基材の表側には、透光性及びクッション性を有する材料で構成されたクッション層が配設され、当該クッション層には、貫通部が形成され、上記クッション層の貫通部には、上記基材の突出部が貫通し、上記表皮の膨出部には、上記基材の突出部の先端部が裏側から当接していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
第1の発明によれば、表皮の透光領域の近傍で、表皮の膨出部が基材の突出部を収容することで基材に対して位置決めされているので、表皮の透光領域の基材に対する位置ずれを抑制できる。
【0012】
また、ユーザは、表皮の膨出部と透光領域との位置関係を予め記憶していれば、表皮の膨出部に触れるだけで透光領域の位置を認識できるので、ブラインド操作が容易になる。
【0013】
第2の発明によれば、透光領域の少なくとも両側で、表皮の膨出部が基材に対して位置決めされるので、表皮の透光領域の伸張量のばらつきを低減できる。したがって、透光領域の形状の歪みを抑制できる。
【0014】
第3の発明によれば、表皮の膨出部と基材の突出部の先端部との間にクッション層が介在していないので、クッション層が変形しても表皮の膨出部が移動しない。したがって、表皮の透光領域をより精度良く位置決めできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る表示パネルを備えたコンソールの後端部を示す斜視図である。
図2図1のA-A線における断面図である。
図3】本発明の実施形態に係る表示パネルの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、自動車の運転席と助手席との間に車体前後方向に延びるように設置されるコンソール1を示す。このコンソール1は、コンソールボックス3を備え、当該コンソールボックス3は、上方に開口するボックス本体3aと、当該ボックス本体3aに開閉可能に取り付けられたリッド3bとを備えている。リッド3bは、閉じた状態でアームレストとして利用可能になっている。コンソールボックス3の車体前方における上記リッド3bよりも下側には、スイッチ装置5が配設されている。当該スイッチ装置5は、その表面を上方に向けた本実施形態に係る表示パネル7を備えている。
【0018】
表示パネル7は、図2及び図3に示すように、車体前後方向に長い略矩形板状の基材9を備えている。基材9は、ポリプロピレン(PP)、アクリル樹脂等の硬質の透光性の樹脂からなる。基材9全体が、光源としてのLED23(後述)の光Lを表側に導く導光部を構成している。基材9の表面における前後方向中途部には、車体前後方向に平行に延びる1対の突出部としての第1突条部9aが、車幅方向に間隔を空けて互いに対向するように突設されている。第1突条部9aの先端部は、先端に向かって幅狭となる断面半円形状をなしている。また、基材9の表面における第1突条部9aの前方には、第1突条部9aよりも車幅方向内側で車体前後方向に平行に延びる1対の突出部としての第2突条部9bが、車幅方向に間隔を空けて互いに対向するように突設されている。第2突条部9bの先端部も、先端に向かって幅狭となる断面半円形状をなしている。第2突条部9bの車体前後方向の長さLO2は、第1突条部9aの長さLO1の約1/3に設定されている。
【0019】
表示パネル7の表面には、透光性を有するシート状の静電センサ11が配設されている。静電センサ11は、上記両第1突条部9aの車幅方向外側の端縁の間隔よりも広く、かつ基材9よりも狭い幅で車体前後方向に延びる幅広部11aと、当該幅広部11aの前端縁から当該幅広部11aよりも狭い幅で車体前方に延出する幅狭部11bとを備えている。幅広部11aの車幅方向両端近傍には、車体前後方向に互いに平行に延びる長孔状の第1貫通孔11cが形成されている。また、幅狭部11bにおける当該幅狭部11bを車幅方向に略3等分する位置には、車体前後方向に互いに平行に延びる長孔状の第2貫通孔11dが形成されている。各第1貫通孔11cには、上記基材9の第1突条部9aが貫通し、各第2貫通孔11dには、上記基材9の第2突条部9bが貫通している。静電センサ11は、透明なフィルム基材11eと、当該フィルム基材11eに形成された複数のスイッチ部としての透明電極11fとを備え、各透明電極11fへの表側からの指の接近を検知し、その検知結果を、音響装置(図示せず)やナビゲーション装置(図示せず)等の車載機器に出力するように構成されている。複数の透明電極11fは、両第1貫通孔11c間に敷き詰められた中央スイッチ11gと、左側の第2貫通孔11dの左側、両第2貫通孔11dの間、及び右側の第2貫通孔11dの右側に配設された3つの前側スイッチ11hと、幅広部11aの後端部近傍に配設された3つの後側スイッチ11iとを構成している。
【0020】
基材9の静電センサ11非配設領域の表面、及び静電センサ11の表面には、平面視で上記基材9と同じ形状をなすクッション層13が全体に亘って配設されている。クッション層13は、発泡ウレタン、シリコーン樹脂等の透光性及びクッション性を有する材料で構成されている。クッション層13における上記基材9の第1突条部9aに対応する箇所には、長孔状の貫通部としての第3貫通孔13aが形成されている。また、クッション層13における上記基材9の第2突条部9bに対応する箇所には、長孔状の貫通部としての第4貫通孔13bが形成されている。そして、各第3貫通孔13aには、上記基材9の第1突条部9aが貫通し、各第4貫通孔13bには、上記基材9の第2突条部9bが貫通している。
【0021】
クッション層13の表面には、伸縮性を有する表皮15が全体に亘って配設されている。表皮15は、ポリ塩化ビニル等の伸縮性を有する材料からなる。当該表皮15は、クッション層13の表面にその裏面の全体又は一部を接着剤により接着又は溶着させるとともに、その端末を基材9の裏側に巻き込んだ状態でクッション層13及び基材9に固定されている。表皮15は、複数の開口部17aを有し、かつ黒色の顔料で着色された不透光性の遮光層17と、遮光層17全体と開口部17a全体とに表側から重なり、かつ透光性を有するスモーク層19とを有している。したがって、スモーク層19における遮光層17の開口部17aと重なる領域で、表皮15の透光領域R1が構成されている。一方、遮光層17全体とスモーク層19における遮光層17に重なる領域とで、表皮15の不透光領域R2が構成されている。表皮15の遮光層17の開口部17aは、表皮15の略中央から車体前後方向及び車幅方向外側に延びる点線群L1と、車体前方に左側から順に配置された第1の図形F1、第2の図形F2、及び第3の図形F3と、点線群L1の車体後方に左側から順に配置された第4の図形F4、第5の図形F5、及び第6の図形F6とを構成するように形成されている。したがって、透光領域R1も、上記点線群L1、及び第1~第6の図形F1~F6を構成している。上記点線群L1を構成する透光領域R1は、上記静電センサ11の中央スイッチ11gを構成する透明電極11fと重なり、第1~第3の図形F1~F3を構成する透光領域R1は、上記静電センサ11の前側スイッチ11hを構成する透明電極11fと重なり、第4~第6の図形F4~F6を構成する透光領域R1は、上記静電センサ11の後側スイッチ11iを構成する透明電極11fと重なっている。表皮15における上記点線群L1をなす透光領域R1の車幅方向両外側近傍には、表側に膨出する第1膨出部15aが、断面半円弧状で車体前後方向に延びるように形成されている。つまり、第1膨出部15aは、点線群L1をなす透光領域R1を車幅方向両側(2方向)から挟んで対向している。また、第2の図形F2をなす透光領域R1の車幅方向両外側近傍には、表側に膨出する第2膨出部15bが、断面半円弧状で車体前後方向に延びるように形成されている。つまり、第2膨出部15bは、第2の図形F2をなす透光領域R1を車幅方向両側(2方向)から挟んで対向している。両第2膨出部15bは、第1及び第3の図形F1,F3をなす透光領域R1の車幅方向内側近傍に位置している。そして、各第1膨出部15aには、基材9の第1突条部9aの先端部が裏側から当接した状態で収容されている。また、各第2膨出部15bには、基材9の第2突条部9bの先端部が裏側から当接した状態で収容されている。
【0022】
上記基材9の裏側には、基板21がその部品面を基材9の略中央部に対向させた状態で配設されている。基板21の部品面には、LED23が配設されている。
【0023】
スイッチ装置5の車幅方向両側には、サイドカバー25が、表示パネル7表面の車幅方向両端部を上方及び側方から覆うように配設されている。
【0024】
上述のように構成された表示パネル7を組み付けるには、まず、基材9の表面に静電センサ11を配設する。このとき、静電センサ11の第1貫通孔11cに基材9の第1突条部9aを貫通させるとともに、静電センサ11の第2貫通孔11dに基材9の第2突条部9bを貫通させることで、静電センサ11を基材9に対して位置決めできるので、静電センサ11の位置決め作業が容易である。次に、基材9の静電センサ11非配設領域の表面、及び静電センサ11の表面にクッション層13を配設する。このとき、クッション層13の第3貫通孔13aに基材9の第1突条部9aを貫通させるとともに、クッション層13の第4貫通孔13bに基材9の第2突条部9bを貫通させることで、クッション層13を基材9及び静電センサ11に対して位置決めできるので、クッション層13の位置決め作業が容易である。その後、表皮15を伸張させて、クッション層13の表面にその裏面を接着剤により接着又は溶着させるとともに、その端末を基材9の裏側に巻き込むことにより、クッション層13及び基材9に固定する。このとき、表皮15の第1膨出部15aに基材9の第1突条部9aを収容させるとともに、表皮15の第2膨出部15bに基材9の第2突条部9bを収容させることにより、表皮15を基材9に対して位置決めできるので、表皮15の位置決め作業が容易である。また、点線群L1をなす透光領域R1の車幅方向両側で、表皮15の第1膨出部15aが基材9に対して位置決めされるので、点線群L1をなす透光領域R1の車幅方向の伸張量のばらつきを低減できる。また、第2の図形F2をなす透光領域R1の車幅方向両側で、表皮15の第2膨出部15bが基材9に対して位置決めされるので、第2の図形F2をなす透光領域R1の車幅方向の伸張量のばらつきを低減できる。したがって、点線群L1及び第2の図形F2をなす透光領域R1の形状の歪みを抑制できる。
【0025】
上述のように構成されたスイッチ装置5のLED23を発光させると、その光Lは、基材9、静電センサ11及びクッション層13を介して表皮15に裏側から照射され、照射された光Lの一部はその透光領域R1を透過する一方、照射された光Lの残りは不透光領域R2に遮断される。したがって、表皮15の表面に、透光領域R1の形状、すなわち上記点線群L1、及び第1~第6の図形F1~F6がはっきりと現れる。そして、ユーザが、表皮15表面における点線群L1が現れた領域に指を接近させて回転させると、中央スイッチ11gを構成する透明電極11fへの指の接近を静電センサ11が検知し、その検知結果が、車内の音響装置やナビゲーション装置に出力される。そして、車内の音響装置やナビゲーション装置が、静電センサ11から受信した検知結果に応じた動作を行う。このとき、ユーザは、表皮15の第1膨出部15aと点線群L1を構成する透光領域R1との位置関係を予め記憶していれば、表皮15の第1膨出部15aに触れるだけで点線群L1を構成する透光領域R1の位置を認識できるので、ブラインド操作が容易になる。同様に、ユーザが、表皮15表面における第1~第6の図形F1~F6が現れた領域のいずれかに指を接近させると、対応する透明電極11f(前側スイッチ11h及び後側スイッチ11i)への指の接近を静電センサ11が検知し、その検知結果が、車内の音響装置やナビゲーション装置に出力される。そして、車内の音響装置やナビゲーション装置が、静電センサ11から受信した検知結果に応じた動作を行う。
【0026】
したがって、本実施形態によると、表皮15の点線群L1を構成する透光領域R1の近傍で、第1膨出部15aが基材9の第1突条部9aを収容することで基材9に対して位置決めされているので、点線群L1を構成する透光領域R1の基材9に対する位置ずれを抑制できる。
【0027】
また、表皮15の第1~第3の図形F1~F3を構成する透光領域R1の近傍で、第2膨出部15bが基材9の第2突条部9bを収容することで基材9に対して位置決めされているので、第1~第3の図形F1~F3を構成する透光領域R1の基材9に対する位置ずれを抑制できる。
【0028】
また、表皮15の第1膨出部15a及び第2膨出部15bと基材9の第1突条部9a及び第2突条部9bの先端部との間にクッション層13が介在していないので、クッション層13が変形しても表皮15の第1膨出部15a及び第2膨出部15bが移動しない。したがって、表皮15の透光領域R1をより精度良く位置決めできる。
【0029】
なお、本実施形態では、基材9全体を透光性の樹脂で構成したが、基材9の一部を不透光性の樹脂で構成し、基材9の残りの部分だけを上記導光部としてもよい。そして、上記表皮15の透光領域R1を上記導光部と重なるように配置してもよい。
【0030】
また、本実施形態では、静電センサ11を、クッション層13と基材9との間に設けたが、表皮15の裏側であれば、基材9の裏側等、他の位置に設けてもよい。
【0031】
また、本実施形態では、基材9の表面に設けるセンサを、静電センサ11としたが、スイッチ部を有し、当該スイッチ部への表側からの押圧を検知する感圧センサとしてもよい。
【0032】
また、本実施形態では、第1膨出部15a及び第2膨出部15bを、透光領域R1を2方向から挟むように2つ形成したが、3方向以上から挟むように3つ以上形成してもよいし、全周から囲むように環状に形成してもよい。
【0033】
また、本実施形態では、表皮15の不透光領域R2を、スモーク層19と遮光層17とで構成したが、透光性の表皮材と、当該表皮材に塗装により形成した塗膜とで構成してもよい。
【0034】
また、本実施形態では、基材9の第1突条部9a及び第2突条部9bが、クッション層13の第3貫通孔13a及び第4貫通孔13bを貫通するようにしたが、クッション層13にスリット又は切欠きを設け、これらスリット又は切欠きを基材9の第1突条部9a及び第2突条部9bが貫通するようにしてもよい。
【0035】
また、本実施形態では、基材9の第1突条部9a及び第2突条部9bを、先端に向かって幅狭となる断面半円形状とし、表皮15の第1膨出部15a及び第2膨出部15bを、断面半円弧状としたが、基材9の第1突条部9a及び第2突条部9bの断面を、多角形状とし、表皮15の第1膨出部15a及び第2膨出部15bを、第1突条部9a及び第2突条部9bの断面に沿う形状としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、基材と当該基材の表側に配設された表皮とを備えた表示パネルとして有用である。
【符号の説明】
【0037】
7 表示パネル
9 基材(導光部)
9a 第1突条部(突出部)
9b 第2突条部(突出部)
11 静電センサ
11c 第1貫通孔
11d 第2貫通孔
11f 透明電極(スイッチ部)
13 クッション層
13a 第3貫通孔(貫通部)
13b 第4貫通孔(貫通部)
15 表皮
15a 第1膨出部
15b 第2膨出部
23 LED(光源)
L 光
R1 透光領域
R2 不透光領域
図1
図2
図3