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特許7307056エアロゾル供給システム及び取外し可能な部材
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】エアロゾル供給システム及び取外し可能な部材
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20230704BHJP
   A24F 47/00 20200101ALI20230704BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F47/00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020522334
(86)(22)【出願日】2018-10-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 US2018057344
(87)【国際公開番号】W WO2019084161
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-06-19
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】1717476.4
(32)【優先日】2017-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100094318
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 行一
(72)【発明者】
【氏名】ベギン, マーク
(72)【発明者】
【氏名】ディーター, スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】イービー, クリス
(72)【発明者】
【氏名】フェレンディスズ, グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】フォースター, マーク
(72)【発明者】
【氏名】アウチー, カヤ
(72)【発明者】
【氏名】パプロッキ, ベンジャミン, ジェイ.
【合議体】
【審判長】間中 耕治
【審判官】平城 俊雅
【審判官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0181471(US,A1)
【文献】実開平5-90161(JP,U)
【文献】中国実用新案第206197043(CN,U)
【文献】中国実用新案第205831083(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106723381(CN,A)
【文献】中国実用新案第206482013(CN,U)
【文献】中国実用新案第205142730(CN,U)
【文献】特開2011-173633(JP,A)
【文献】特開平9-224843(JP,A)
【文献】特開昭62-271852(JP,A)
【文献】特開2010-14315(JP,A)
【文献】特表2014-524313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル供給システムであって、
交換可能な消耗品を受け入れるように構成された開口を画定するアセンブリと、
前記アセンブリと解除可能に係合された取外し可能な部材であって、前記アセンブリの外側表面に合致してそれを覆い、当該エアロゾル供給システムの外側表面の一部を形成するように構成され、前記開口を塞がないように配置された取外し可能な部材と
を備え、
前記アセンブリの前記外側表面が第1の部分及び第2の部分を備え、前記第1の部分が、前記第2の部分に対して凹んで段付き形状を与え、前記取外し可能な部材が前記段付き形状を中心として回転することができ、
前記取外し可能な部材の外側表面は、前記取外し可能な部材が前記アセンブリと係合するとき、前記アセンブリの前記表面と面一になる、エアロゾル供給システム。
【請求項2】
前記取外し可能な部材が前記段付き形状を中心として回転したときに、前記第1の部分が前記取外し可能な部材の縁を受け入れるような寸法であり、その結果、前記取外し可能な部材の反対側の縁が回転して前記第2の部分から離れる、請求項1に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項3】
前記アセンブリの前記外側表面が第3の部分を備え、前記第2の部分が、前記取外し可能な部材の厚さ寸法に実質的に等しい深さ寸法だけ、前記第3の部分に対して凹んでいる、請求項2に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項4】
前記第1の部分は、前記取外し可能な部材が前記段付き形状を中心として回転したときに、前記取外し可能な部材の前記反対側の縁が前記第3の部分より上に延びるような寸法である、請求項3に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項5】
前記取外し可能な部材が、1つ又は複数の取付け要素によって前記アセンブリに取り付けられ、前記取外し可能な部材が前記段付き形状を中心として回転すると、前記1つ又は複数の取付け要素のうちの少なくとも1つが外れるように構成された、請求項2~4のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項6】
前記1つ又は複数の取付け要素が、前記第2の部分に配置された磁石である、請求項5に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項7】
第1の磁石が、第1の領域で前記取外し可能な部材と係合するように配置され、第2の磁石が、第2の領域で前記取外し可能な部材と係合するように配置され、前記第2の領域が、
前記第1の領域よりも前記反対側の縁に近く、
前記第1の領域よりも前記取外し可能な部材の長さ寸法の中央に近い、請求項6に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項8】
前記第1の部分が、前記第1の部分の底より上に隆起した1つ又は複数の区域を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項9】
前記第1の部分が、約1.5mm~約5.75mmの幅寸法を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項10】
前記第1の部分が、約0.2mm~約0.4mmの深さ寸法だけ前記第2の部分に対して凹んでいる、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項11】
前記取外し可能な部材及び前記アセンブリのうちの少なくとも1つが、前記取外し可能な部材を前記アセンブリに取り付けるために取付け要素を備える、請求項1に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項12】
前記アセンブリが前記取付け要素を備え、前記取付け要素が磁石を含む、請求項11に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項13】
前記取外し可能な部材の外部表面の少なくとも一部分が把持面を備え、前記把持面が隆起部分を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システムとともに使用するために構成された取外し可能な部材。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2017年10月24日に出願された英国特許出願第1717476.4号の優先権を主張し、その開示全体を参照によって本書に援用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、エアロゾル供給システム、及びそのための取外し可能な部材に関する。
【背景技術】
【0003】
紙巻タバコ、葉巻タバコなどの喫煙品は、使用の間、タバコを燃焼させてタバコ煙を発生させる。燃焼させずに化合物を放出する製品を創出することによってタバコを燃焼させるこれらの喫煙品に代わるものを提供する試みがなされている。そのような製品の例としては、材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する加熱デバイスがある。その材料は、例えば、タバコでもよいし、他の非タバコ製品でもよい。非タバコ製品は、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、エアロゾル供給システムが提供される。本システムは、
交換可能な消耗品を受け入れるように構成された開口を画定するアセンブリと、
アセンブリと解除可能に係合された取外し可能な部材であって、システムの外側表面の一部を形成するように構成され、開口を塞がないように配置された取外し可能な部材と
を備える。
【0005】
本発明の第2の態様によれば、エアロゾル供給システムの一部を形成する部材が提供される。本部材は、エアロゾル供給アセンブリの外側表面に解除可能に取り付けられるように構成され、使用時にエアロゾル供給アセンブリの制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。
【0006】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】例示的なエアロゾル供給システムの斜視図である。
図1B図1Aの例示的なエアロゾル供給システムの上面図である。
図2】交換可能な消耗品を備える例示的なエアロゾル供給システムの前面図である。
図3】例示的なエアロゾル供給システムの概略図である。
図4】例示的な取外し可能な部材の図である。
図5】一例による磁石を備えるハウジングの斜視図である。
図6A】例示的なエアロゾル供給アセンブリの取付け要素の前面図である。
図6B】例示的な取外し可能な部材の取付け要素の斜視図である。
図6C図6A及び図6Bの例示的なエアロゾル供給システムの上面図である。
図7】複数の取外し可能な部材を備える例示的なエアロゾル供給システムの上面図である。
図8】別の例示的な取外し可能な部材の図である。
図9】例示的なエアロゾル供給システムを受け入れる、図8の例示的な取外し可能な部材の図である。
図10】第2の部分に対して凹んだ第1の部分を備える例示的なエアロゾル供給システムの前面図である。
図11】アセンブリに取り付けられる取外し可能な部材をさらに備える、図10のエアロゾル供給システムの断面図である。
図12】エアロゾル供給システムに取り付けられた取外し可能な部材をさらに備える、図10のエアロゾル供給システムの断面図である。
図13】支点を中心として回転している取外し可能な部材をさらに備える、図10のエアロゾル供給システムの断面図である。
図14】最大回転位置にある取外し可能な部材をさらに備える、図10のエアロゾル供給システムの断面図である。
図15】第3の部分に対して凹んでいる第1の部分及び第2の部分を備える別のエアロゾル供給システムの断面図である。
図16】第2の部分に対して凹んだ第1の部分を備える別の例示的なエアロゾル供給システムの前面図である。
図17図16のエアロゾル供給システムの断面図である。
図18】第2の部分に対して凹んだ第1の部分、及び第1の部分内に配置された1つ又は複数の隆起部分を備える別の例示的なエアロゾル供給システムの前面図である。
図19】第2の部分に対して凹んだ、真っ直ぐでない形状の第1の部分を備える別の例示的なエアロゾル供給システムの前面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いくつかの例では、エアロゾル供給システムは、交換可能な消耗品を受け入れるように構成された開口を画定するアセンブリと、アセンブリと解除可能に係合された取外し可能な部材とを備え、取外し可能な部材は、システムの外側表面の一部を形成するように構成され、開口を塞がないように配置される。
【0009】
いくつかの例では、取外し可能な部材は、アセンブリの外側表面の少なくとも一部分に合致してそれを覆う。例えば、取外し可能な部材は、覆われる外側表面の部分と概ね同じ形状を有してもよい。取外し可能な部材は、覆われる外側表面の部分と当接してもよい。取外し可能な部材は、覆われる外側表面の部分から2mm未満、又は1mm未満離間されてもよい。いくつかの例では、取外し可能な部材と、取外し可能な部材の実質的に全領域で覆われる外側表面の部分との間に実質的に隙間及び/又は空所がなくてもよい。
【0010】
エアロゾル供給システムに取外し可能な部材を設けることによって、衝撃力からアセンブリの構成部品を保護することができる。さらに、取外し可能で交換可能な部材の性質によって、使用者はアセンブリをカスタマイズすることができる。例えば、特定の手ざわり、握り、又は人間工学的な設計を提供することができる。取外し可能な部材は、アセンブリの表面と解除可能に係合して特定の場所を保護することができる。1つ又は複数の取外し可能な部材は、アセンブリに取り付けて、複数の場所でアセンブリの周りの保護を強化するために設けることができる。エアロゾル供給システムはまた、エアロゾル供給デバイスでもよく、吸引可能な媒体を生成するためのデバイス又はシステムでもよい。いくつかの例では、アセンブリはエアロゾル供給デバイスでもよい。
【0011】
1つの例では、エアロゾル供給システムは、使用時に交換可能な消耗品を加熱するように配置されたヒータを備える。次いで、交換可能な消耗品からの加熱された生成物は、システムの使用者によって吸引することができる。1つの例では、システムは、交換可能な消耗品などの基材を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する加熱デバイスを備える。その材料は、例えば、タバコでもよいし、非タバコ材料でもよい。非タバコ材料は、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。1つの例では、加熱デバイスはタバコ加熱デバイスである。1つの例では、消耗製品は、例えば、所定の大きさ又は特定の大きさのものであってもよく、その消耗製品を受け入れるような大きさの容器内に配置されるように構成される。1つの例では、交換可能な消耗品は本質的に管状であり、「タバコスティック(tobacco stick)」として知られている場合がある。いくつかの例では、消耗品は、特定の形状に形成され、次いで、紙又は箔などの1つ又は複数の他の材料で覆われ、又はそれらで巻かれたタバコを含んでもよい。1つの例では、交換可能な消耗品は、挿入軸線に沿って開口内に受け入れられる。別の例では、交換可能な消耗品は、ニコチンを含む液体のチャンバを備える。この液体は、加熱されると揮発して、デバイスの使用者によって吸引される。
【0012】
いくつかの例では、エアロゾル供給システムは携帯用で、その寸法は、例えば、20cm、15cm、又は10cm以下である。
【0013】
いくつかの例では、取外し可能な部材は取外し可能なパネルであり、アセンブリの表面の少なくとも一部分を覆う大きさである。
【0014】
1つの例では、取外し可能な部材及びアセンブリのうちの少なくとも1つは、取外し可能な部材をアセンブリに取り付けるために取付け要素を備える。別の例では、取外し可能な部材及びアセンブリは両方とも、対応する取付け要素を備える。これらの取付け要素は、取外し可能な部材をシステムの外側表面に取り付ける、及び/又は固定するための手段を提供する。
【0015】
1つの例では、取付け要素は磁石を含む。取外し可能な部材及びアセンブリのうちの一方だけが磁石を含む例では、取外し可能な部材及びアセンブリのうちの他方は、磁石に引き付けられる磁性材料を含む。例示的な磁性材料は鋼であるが、他の磁性材料を使用してもよい。
【0016】
別の例では、取外し可能な部材及びアセンブリの両方は、少なくとも1つの磁石を備える。1つの構成体では、取外し可能な部材に設けられた第1の磁石は、アセンブリに設けられた反対の極性の第2の磁石に隣り合って配置される。これは、取外し可能な部材をアセンブリに取り付けるときに、取外し可能な部材のアセンブリとの位置合わせを助けることができる。別の構成体では、アセンブリ及び取外し可能な部材の両方は、少なくとも1つの磁石と磁性材料を備え、磁石は、組立時に磁性材料に引っ付くように配置され、これによって、より確実な取付けになる。
【0017】
いくつかの例では、取付け要素は、チャネル内に滑動可能に受け入れられるように構成される。このような構造は、取外し可能な部材を取り付けるための案内通路を提供することができる。例えば、取付け要素は細長い部材、縁、又はレールを備えてもよく、この細長い部材、縁、又はレールは、取外し可能な部材及びアセンブリのうちの他方の表面のチャネル又は溝などの対応する取付け要素と係合するように構成される。チャネルは軸線を定めることができ、その結果、細長い部材を軸線に平行な方向に動かすことによってチャネル内に細長い部材は受け入れられる。いくつかの例では、細長い部材はリップ、リム、又はフランジを備えて、対応する形状のチャネルと連結する。
【0018】
1つの例では、取付け要素は、取外し可能な部材とアセンブリとの間をスナップ嵌めで接続するように構成される。取外し可能な部材をアセンブリに取り付けるために、取外し可能な部材は、例えば、アセンブリの表面に実質的に垂直方向にアセンブリの方に動かすことができる。1つの例では、取付け要素は細長い部材、縁、又はレールを備えてもよく、この細長い部材、縁、又はレールは、取外し可能な部材及びアセンブリのうちの他方の表面の対応するチャネル、溝、又は突起と係合するように構成される。
【0019】
細長い取付け要素を使用すると接触面積を広くすることができ、したがって、取付けが、滑動可能に受け入れられても、スナップ嵌めであっても、摩擦が大きくなり、取外し可能な部材のアセンブリへの取付けの安全性を向上させることができる。スナップ嵌め接続を使用するためのものなどの他の例では、取付け要素は細長くなく、その代わりに、対応する形状の穴に受け入れられるのに適切した任意の形状の突出部を備える。
【0020】
いくつかの例では、1つ又は複数の磁石は、上記の他の取付け要素と組み合わせて使用されてもよい。
【0021】
1つの例では、アセンブリは制御要素を備え、取外し可能な部材は、制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。制御要素は、いくつかの例では、静電容量式又は抵抗式のセンサ、ボタン、或いはスイッチなどのセンサでもよい。制御要素を起動することによってアセンブリが作動する。例えば、制御要素を起動することによって、ヒータのスイッチが入って取外し可能な消耗品を加熱することができる。穴を設けることによって、取外し可能な部材を取り付けた後にアセンブリの動作を妨げることなく、取外し可能な部材をアセンブリに取り付けることができる。1つの例では、制御要素と穴は同軸に位置合わせされる。
【0022】
1つの例では、制御要素はアセンブリの表面から突出し、その結果、制御要素は穴の中に少なくとも部分的に受け入れられる。制御要素は、組み立てた後、取外し可能な部材の外側表面又は外部表面と実質的に面一であってもよいし、制御要素は、穴を通って延び、取外し可能な部材の外側表面又は外部表面より上に突出してもよいし、或いは、制御要素は、制御要素の外側表面又は外部表面より下に凹んだ表面を有してもよい。この構造は、取外し可能な部材をアセンブリに取り付けるときの位置合わせを改善することができる。さらに、制御要素を突出させると、取外し可能な部材の横方向の動きを制限することができ、これはアセンブリにより確実に取り付けることを意味する。
【0023】
1つの例では、システムは、取外し可能な部材と制御要素との間に配置された制御部材をさらに備え、その結果、制御部材を操作すると制御要素が作動する。1つの例では、制御部材は、取外し可能な部材の内側表面又は内部表面に少なくとも部分的に取り付けられる。いくつかの例では、制御要素は、取外し可能な部材と同じ材料から少なくとも部分的に構成される。
【0024】
1つの例では、アセンブリは、制御要素に、又は、制御要素に近接して1つ又は複数の光源を備え、制御部材は、1つ又は複数の光源からの光が通過することができる透明、透過性、又は半透明の材料を備える。これによって、取外し可能な部材がアセンブリに取り付けられたとき、光源を見ることができる。
【0025】
1つの例では、アセンブリの表面の一部分によって凹所が画定され、取外し可能な部材は凹所内に受け入れられる。1つの例では、アセンブリの表面はハウジングの外側表面である。このような構造は、取外し可能な部材を定位置に配置する案内を提供することができる。さらに、凹所内に少なくとも部分的に取外し可能な部材を受け入れることによって、取外し可能な部材がアセンブリから外れにくくすることができる。
【0026】
1つの例では、取外し可能な部材の(深さ寸法などの)厚さは、実質的に凹所の深さと等しい。これは、取外し可能な部材が凹所内に受け入れられると、取外し可能な部材の外側表面が、アセンブリの表面と実質的に面一になることを意味する。この構造は、例えば、掴みやすい、より人間工学的な設計を提供することができる。
【0027】
1つの例では、取外し可能な部材の外部表面の少なくとも一部分は把持面を備える。これは、握りが改善されたシステム、したがって、落として損傷する可能性が低いシステムを提供することができる。いくつかの例では、把持面は、点の模様などの模様付きに形成されてもよい。いくつかの例では、把持面は、ぎざぎざ又は点などの1つ又は複数の隆起部分を備える。他の例では、把持面は、粗い又は手ざわり感のある表面でもよい。他の例では、把持面はマット仕上げされ、システムの隣り合う領域及び/又は把持面の部分ではない取外し可能な部材は、光沢仕上げ、研磨仕上げ、又は平滑仕上げされてもよい。他の例では、把持面は、取外し可能な部材及び/又はアセンブリの外側表面よりも摩擦係数の高いゴム又はプラスチック材料などの材料から形成されてもよい。
【0028】
1つの例では、取外し可能な部材は、アセンブリの表面とは異なる材料から形成される。例えば、アセンブリのハウジングと取外し可能な部材は異なる材料から構成されてもよい。これは、使用者に異なる手ざわり及び握りを与えることができる。1つの例では、アセンブリの外側表面は、取外し可能な部材の材料よりも安価な材料から少なくとも部分的に構成され、それによって製造の全体コストを削減することができる。
【0029】
1つの例では、取外し可能な部材は、対応するアセンブリの湾曲面に当接するように寸法を定められた、構成された、又は配置された湾曲面を画定する。湾曲面は、例えば、1次元的、2次元的、又は3次元的に湾曲してもよい。湾曲面は、より心地よく掴むことができるより人間工学的な設計を可能にする。
【0030】
1つの例では、取外し可能な部材は、金属から構成される、又は金属を含む。例えば、金属は鋼であってもよい。いくつかの例では、金属は圧延鋼であってもよい。
【0031】
いくつかの例では、取外し可能な部材は、アセンブリの第1の表面と解除可能に係合するように構成された第1の取外し可能な部材であり、システムは、アセンブリの第2の表面と解除可能に係合するように構成された第2の取外し可能な部材をさらに備える。2つ以上の取外し可能な部材を有することによって、アセンブリの多くの表面を保護することができる。例えば、第1の表面は前面でもよく、第2の表面は背面でもよい。
【0032】
いくつかの例では、システムは、アセンブリの横面又は側面と解除可能に係合するように構成された、1つ又は複数の取外し可能な側面部材をさらに備えてもよい。
【0033】
いくつかの例では、アセンブリの外側表面は、第1の部分及び第2の部分を備え、第1の部分は、第2の部分に対して凹んで支点を与え、取外し可能な部材はこの支点を中心として回転することができる。例えば、外側表面の段付き形状によって、ピボット点、縁、又は線が与えられ、これを中心として取外し可能な部材は枢動することができる。溝又は凹所は第1の部分に設けられることができ、取外し可能な部材がアセンブリに取り付けられたとき、第1の部分は取外し可能な部材によって少なくとも部分的に覆われ、それによって、使用者が取外し可能な部材の1つの縁の方の特定の場所に力を加えて、取外し可能な部材の反対側の縁を持ち上げることができ、その結果、使用者は取外し可能な部材をアセンブリから容易に取り外すことができる。例えば、力を加えられた縁はアセンブリの方に回転し、反対側の縁は回転してアセンブリから離れる。この構成は、例えば、工具の助けなしに、取外し可能な部材を容易に取り外すことができることを意味する。いくつかの例では、1つ又は複数の第1の部分があってもよい。この1つ又は複数の第1の部分は、取外し可能な部材がアセンブリに取り付けられたときに取外し可能な部材の下に配置され、これによって、使用者が取外し可能な部材の1つ又は複数の領域に力を加えて、取外し可能な部材をアセンブリから離すことができて、より容易に取り外すことができる。
【0034】
いくつかの例では、第1の部分は、1つ又は複数の側壁と底を備える。しかしながら、他の例では、第1の部分は、湾曲した底と側壁を有する凹形又は凸形の形態を有してもよい。側壁は、底に実質的に垂直でもよいし、底に対して傾斜してもよい。
【0035】
いくつかの例では、互いに対して約90度の角度で交わる2つの表面によって支点が与えられる。例えば、第1の部分の側壁は第2の部分の上面と交わることができる。他の例では、支点は、90度より小さい角度、又は90度より大きいが180度より小さい角度など、90度以外の角度で交わる2つの表面によって与えられる。いくつかの例では、支点は湾曲面によって与えられてもよく、この場合、湾曲面は、少なくともある程度はカムとして機能することができる。例えば、取外し可能な部材自体が湾曲しているときに支点を与えるために、湾曲面は取外し可能な部材よりも小さい曲率半径を有してもよい。
【0036】
いくつかの例では、取外し可能な部材が支点を中心として回転したときに、第1の部分は取外し可能な部材の縁を受け入れるような寸法であり、その結果、取外し可能な部材の反対側の縁が回転して第2の部分から離れる。これによって、取外し可能な部材は妨げられることなく所望の角度だけ回転することができる。例えば、取外し可能な部材がこの縁においてアセンブリの方に枢動するときに取外し可能な部材の縁を収容することができる、定められた深さ、幅、及び長さを第1の部分は有することができる。1つの例では、第1の部分の長さは、取外し可能な部材の長さ寸法と等しくてもよいし、それより長くてもよい。別の例では、第1の部分の長さは、取外し可能な部材の幅寸法と等しくてもよいし、それより長くてもよい。第1の部分の深さは、取外し可能な部材の回転角度を制限することができる。第1の部分の幅は、使用者の指によって力が加えられたとき、容易に回転することができるような大きさにすることができる。幅寸法もまた、取外し可能な部材が回転することができる角度に影響を与え得る。
【0037】
いくつかの例では、アセンブリの外側表面は第3の部分を備え、第2の部分は、取外し可能な部材の厚さ寸法と実質的に等しい深さ寸法だけ、第3の部分に対して凹んでいる。言い換えれば、第1の部分及び第2の部分は両方とも、第3の部分に対して凹んでいる。第1の部分及び第2の部分は、取外し可能な部材の領域と実質的に等しい大きさの凹んだ領域を一緒に画定することができる。この結合した凹んだ領域は、その中に取外し可能な部材を受け入れることを可能にし、その結果、取外し可能な部材の外側表面は、アセンブリの外側表面の第3の部分と実質的に面一になる。したがって、取外し可能な部材は、アセンブリに取り付けられたときに、第1の部分及び第2の部分を完全に、又は部分的に覆う。これによって、アセンブリの外側表面を平坦にすることができ、それによって、より人間工学的になり、より心地よく掴むことができる。
【0038】
いくつかの例では、第1の部分は、取外し可能な部材が支点を中心として回転したときに取外し可能な部材の反対側の縁が第3の部分より上に延びるような寸法である。例えば、第1の部分の深さ寸法及び/又は幅寸法は、取外し可能な部材の反対側の縁が持ち上がって、外側表面の第3の部分より上に突出するような距離だけアセンブリから離れることができるような適切な大きさとすることができる。これもまた、取外し可能な部材の反対側の縁を容易に掴むことができるので、容易な取外しを可能にする。
【0039】
いくつかの例では、取外し可能な部材は、1つ又は複数の取付け要素によってアセンブリに取り付けられ、取外し可能な部材が支点を中心として回転すると、1つ又は複数の取付け要素のうちの少なくとも1つが外れるように構成される。したがって、取付け要素を外すのに必要な力は、取外し可能な部材が支点を中心として回転するときに取外し可能な部材によって生じる平均的なてこの力より小さい。したがって、取外し可能な部材のこのてこの作用は、1つ又は複数の取付け要素を外すことを助けることができ、それは、回転した後に使用者が取外し可能な部材を外すのに必要な労力を低減する。例えば、回転させると、支点から離れて配置された(したがって、取外し可能な部材の反対側の縁の近くに配置された)取付け要素を外すことができる。
【0040】
いくつかの例では、複数の取付け要素は、第2の部分に配置された磁石である。磁石は、いくつかの他の取付け要素よりも容易に外すことができる取付け要素である。例えば、取外し可能な部材自体に配置するのではなく、第2の部分に配置することにより、取外し可能な部材の重量及びコストを低減することができる。
【0041】
いくつかの例では、第1の磁石は、第1の領域で取外し可能な部材と係合するように配置され、第2の磁石は、第2の領域で取外し可能な部材と係合するように配置され、第2の領域は、第1の領域よりも反対側の縁に近く、第1の領域よりも取外し可能な部材の長さ寸法の中央に近い。
【0042】
この磁石の配置によってアセンブリは使いやすくなる。例えば、その動きは、他の磁石配置よりも滑らかで、急激ではないと考えられてもよい。ここで、「取外し可能な部材と係合する」は、取外し可能な部材と直接的に、又は間接的に係合することを意味することができる。例えば、取外し可能な部材は、磁石に引き付けられる磁性材料を含んでもよい。これは直接的な係合である。これに代えて、コロケートされた(collocated)磁石も取外し可能な部材に存在してもよく、その結果、第2の部分の磁石が、コロケートされた磁石によって取外し可能な部材と間接的に係合する。
【0043】
いくつかの例では、第1の部分は、第1の部分の底より上に隆起した1つ又は複数の隆起区域を備える。言い換えれば、第1の部分の底は、第2の部分に対して均一に凹んでいなくてもよく、その代わりに、凹み度合いが小さい、又は全く凹んでいない1つ又は複数の領域を備えてもよい。これは、第1の部分の下の材料が薄いときに有用になり得る。これらの隆起部分は、凹所の下の材料にさらなる厚みを加えてアセンブリに強度を与える。これらの隆起部分は、ヒートシンクとして機能することができ、及び/又は、第1の部分の下にあり得るアセンブリの構成部品を保護する助けになることができる。隆起区域は、第2の部分に対して凹んでいなくてもよいし、第2の部分に対して凹んでいてもよい。
【0044】
いくつかの例では、第1の部分は、約1.5mm~約5.75mmの幅寸法を有する。いくつかの例では、第1の部分は、約0.2mm~約0.4mmの深さ寸法だけ第2の部分に対して凹んでいる。これらの寸法は、取外し可能な部材を外すための十分な回転と使いやすさとの間の釣合いがとれるように見いだされた。
【0045】
1つの例では、アセンブリは取外し可能なケーシングを備え、取外し可能なケーシングはアセンブリの外側表面の一部を形成し、取外し可能な部材は取外し可能なケーシングと解除可能に係合するように構成される。取外し可能なケーシングは、アセンブリの一部を形成するハウジングに取り付けられるように構成されたカバー又はスリーブでもよい。したがって、ケーシングはハウジングを覆い、又は取り囲み、アセンブリの構成部品が損傷しないように保護する助けとなることができる。したがって、この例では、アセンブリは、ハウジング及び取外し可能なケーシングを備えることができ、ハウジングは、交換可能な消耗品を受け入れるように構成された開口を画定する。したがって、このような例では、取外し可能な部材は、ハウジングに取り付けられるのではなく、むしろ、ケーシングの外側表面に取り付けられてもよい。取外し可能な部材及び/又は取外し可能なケーシングは、取外し可能な部材が取外し可能なケーシングと解除可能に係合することができるように上記の特徴のいずれかを備えることができる。1つの例では、取外し可能な部材及び取外し可能なスリーブの両方はそれぞれ、制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。取外し可能な部材と取外し可能なカバーとをこのように組み合わせると、アセンブリの構成部品の保護をさらに強化することができる。
【0046】
別の例では、アセンブリと解除可能に係合される取外し可能な部材はそれ自体、取外し可能なケーシングであり、取外し可能なケーシングは、アセンブリの少なくとも一部分を受け入れるように構成された開口を画定し、その結果、取外し可能なケーシングはアセンブリの表面の少なくとも一部分を覆う。したがって、取外し可能なケーシングは、アセンブリに取り付けられるように構成されたカバー又はスリーブでもよい。ケーシングは、ハウジングなどのアセンブリの構成部品が損傷しないように保護する助けになることができる。
【0047】
1つの例では、アセンブリは制御要素を備え、取外し可能なケーシングは制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。
【0048】
1つの例では、取外し可能なケーシングの外部表面の少なくとも一部分は把持面を備える。
【0049】
いくつかの例では、取外し可能なケーシングは2つの開放端を画定する。別の例では、取外し可能なケーシングは1つの開放端を画定し、閉止端又は部分閉止端を備える。開放端又は部分閉止端によって、遮られることなく充電ポート又はアセンブリの他の構成部品に達することができる。
【0050】
いくつかの例では、取外し可能なケーシングは、ポリカーボネートなどの「硬質」材料から形成され、衝撃損傷に耐えることができる。いくつかの例では、取外し可能なケーシングは、アセンブリの機能部を見ることができるように、透き通った、透明な、透過性の、又は半透明の材料から構成される。他の例では、取外し可能なケーシングは金属から構成される。
【0051】
いくつかの例では、システムは、取外し可能なケーシングに取付け可能なストラップ又は首紐をさらに備える。いくつかの例では、ケーシングは貫通孔を画定し、ストラップ又は首紐は貫通孔に取付け可能である。
【0052】
いくつかの例によれば、部材はエアロゾル供給システムの一部を形成し、部材は、エアロゾル供給システムの外側表面に解除可能に取り付けられるように構成され、使用時にエアロゾル供給アセンブリの制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。
【0053】
1つの例では、部材は、磁石及び磁性材料のうちの少なくとも1つを備える。
【0054】
1つの例では、部材は、エアロゾル供給アセンブリと係合するための取付け要素を備える。
【0055】
1つの例では、取付け要素は、エアロゾル供給アセンブリの表面によって画定されたチャネルと係合するように構成された細長い部材、及び部材の表面によって画定されたチャネルであって、エアロゾル供給アセンブリの表面に形成された細長い部材と係合するように構成されたチャネルのうちの1つを備える。
【0056】
1つの例では、細長い部材はチャネル内に滑動可能に受け入れられる。
【0057】
1つの例では、取付け要素は、スナップ嵌めで接続するように構成される。
【0058】
1つの例では、穴は、使用時に制御要素を少なくとも部分的に受け入れるように構成される。
【0059】
1つの例では、部材は、エアロゾル供給アセンブリの表面の一部分によって画定された凹所内に受け入れられるように構成される。
【0060】
1つの例では、部材は取外し可能なケーシングであり、エアロゾル供給アセンブリの少なくとも一部分を受け入れるように構成された開口を画定し、その結果、取外し可能なケーシングはエアロゾル供給アセンブリの表面の少なくとも一部分を覆う。1つの例では、取外し可能なケーシングは、第2の部材と解除可能に係合するように構成され、第2の部材は、エアロゾル供給システムの外側表面の一部を形成するように構成される。
【0061】
1つの例では、部材の外部表面の少なくとも一部分は把持面を備える。
【0062】
図1Aを参照すると、エアロゾル供給システム100の例が示されている。システム100は、大筋では、システム100の使用者によって吸引されるエアロゾル又は他の吸引可能な媒体を生成するために、交換可能な消耗品を加熱するために使用することができる。図1Aは、交換可能な消耗品がないシステム100を示す。図2は、交換可能な消耗品212が開口204に挿入された状態のシステム200を示す。
【0063】
図1A及び図1Bでは、この例のシステム100は、ハウジング102を含むアセンブリを備える。ハウジング102、したがってアセンブリは、交換可能な消耗品を受け入れるように構成された開口104を有する。1つの例では、交換可能な消耗品はタバコを含み、この消耗品は、ハウジング102内に受け入れられるように開口104に部分的に挿入することができる。使用時、ヒータ(図3に示す)は交換可能な消耗品を加熱する。アセンブリはまた、蓋又はキャップ110を備えて、消耗品が定位置にないときには開口104を覆う。図1A図1B、及び図2では、キャップ110、210は、開いた配置で示されているが、キャップ110は、消耗品が取り出されると、スライドして閉じた配置にすることができる。
【0064】
図1Aは、アセンブリと係合した取外し可能な部材106を示す。したがって、取外し可能な部材106は、システム100の外側表面の一部を形成し、開口104を塞がないように配置される。図1及び図2の例では、取外し可能な部材106はパネル状で、アセンブリのハウジング102に取り付けられて示されている。しかしながら、他の例では、取外し可能な部材はアセンブリの他の部分に取り付けられてもよい。取外し可能な部材106は、取り外すことができ、別の取外し可能な部材106に交換することができるように、アセンブリに解除可能に取り付けられる。
【0065】
この取外し可能な部材106を設けることによって、アセンブリの構成部品が衝撃損傷しないように保護することができる。使用者が望むように、異なる色、手ざわり、又は模様の取外し可能な部材106をアセンブリに取り付けてもよい。
【0066】
取外し可能な部材106は、任意の適切な材料から構成されてもよい。図1Aの例では、取外し可能な部材106は、鋼又はアルミニウムなどの金属から構成される。1つの例では、取外し可能な部材106は圧延鋼から構成される。他の例では、取外し可能な部材はプラスチック材から構成される。
【0067】
システム100は、アセンブリの一部として制御要素108をさらに備える。この例の制御要素108はボタン又はスイッチであり、使用者が制御要素108を起動すると、ヒータのスイッチが入る。ヒータを起動することによって交換可能な消耗品が加熱され、その結果、エアロゾルが生成される。図1Aでは、取外し可能な部材106は、制御要素108にアクセスすることを可能にする穴122を画定し、例えば、取外し可能な部材106は、制御要素108にアクセスすることを可能にする円形の切抜きを備える。
【0068】
図2は、交換可能な消耗品212が挿入された状態のエアロゾル供給システム200を示す。この例では、交換可能な消耗品212はタバコを含み、ハウジング202内に受け入れられるように開口204に部分的に挿入することができる。システム200は、図1A及び図1Bに関して説明した特徴と実質的に同じ特徴を備える。
【0069】
次に、図3を参照すると、例示的なエアロゾル供給アセンブリ300の概略図が示されている。交換可能な消耗品312が開口304に少なくとも部分的に挿入され、チャンバ又は容器314内に収容されると交換可能な消耗品312を加熱するように配置されたヒータ316をアセンブリ300は備える。この例では、ヒータ316はバッテリー318によって電力を与えられ、破線で示すように1つ又は複数のワイヤ320によってバッテリー318に電気的に接続されている。また、制御要素308は、バッテリー318及びヒータ316に接続され、ヒータ316へのエネルギー供給を制御するように使用者によって操作される。ヒータ316は、例えば、ニクロム抵抗ヒータ、セラミックヒータなどを含む電気抵抗ヒータでもよい。ヒータ316は誘導ヒータでもよい。非電気加熱構成体を含む他の加熱構成体を用いてもよい。
【0070】
図4を参照すると、例示的な取外し可能な部材406が示されている。この例では、取外し可能な部材406は個別に示されており、したがって、アセンブリから取り外されている。取外し可能な部材406は、アセンブリの表面と解除可能に係合することができる。したがって、取外し可能な部材406は、アセンブリの外側表面の少なくとも一部分を覆う大きさである。この例では、取外し可能な部材406は湾曲面を画定して、対応するアセンブリの湾曲面に当接する。他の例では、取外し可能な部材406は実質的に平坦又は平面である。いずれの場合も、取外し可能な部材は、アセンブリの外側表面の少なくとも一部分に合致してそれを覆うように構成される。例えば、取外し可能な部材がアセンブリに取り付けられると、取外し可能な部材の内側表面は、それが取り付けられたアセンブリの外側表面に当接する。1つの例では、取外し可能な部材の内側表面はアセンブリの外側表面に当たっており、その結果、2つの表面の間の間隔は実質的に最小限である。1つの例では、取外し可能な部材406は、下にあるアセンブリの外側表面の輪郭に一致する輪郭を有して形成される。
【0071】
図4の例では、取外し可能な部材406は、その外側に把持面426を備える。把持面は、使用者が掴むときの握りを改善する。図4では、把持面は、把持面から突出する1つ又は複数の隆起部分を含む。隆起部分は、図4に示すように点428を含んでもよいし、突起、又は取外し可能な部材406の表面から突出する輪郭を含んでもよい。いくつかの例では、隆起部分は、取外し可能な部材の表面と一体であるが、他の例では、これらの部分は部材の表面に貼り付けられてもよい。把持面は、例えば、ゴムを含んでもよい。
【0072】
1つの例では、取外し可能な部材406は、アセンブリの制御要素にアクセスすることを可能にする穴422を画定する。この例では、取外し可能な部材406は制御部材424をさらに備える。制御部材424は、実際、制御部材の延長部を提供し、その結果、制御部材424を操作すると下にある制御要素が作動する。制御部材は制御要素を覆うことができ、したがって、制御要素を保護する。他の例では、制御部材424を含まない。
【0073】
制御部材424は、取外し可能な部材406と制御要素との間に配置されてもよく、穴422の中に配置されてもよい。いくつかの例では、制御部材424は、取外し可能な部材406の内側表面に少なくとも部分的に取り付けられてもよい。この例では、制御部材は、取外し可能な部材406と同じ材料から少なくとも部分的に構成される。
【0074】
1つの例では、アセンブリは、制御要素に、又は、制御要素に近接して1つ又は複数の光源を備えてもよい。したがって、制御部材424は、1つ又は複数の光源からの光が通過することができる透明又は半透明の材料423を備えてもよい。これによって、取外し可能な部材406がアセンブリに取り付けられたときに光源を見ることができる。
【0075】
図5は、取外し可能な部材を受け入れて、これと係合するように構成された例示的なアセンブリ500の部分を示す。この例では、アセンブリ500のハウジング502は、取外し可能な部材をアセンブリに取り付けるために1つ又は複数の取付け要素を備える。取付け要素は、取付け手段を提供する任意の機能部を含む。例えば、図5の例では、取付け要素は磁石530を含む。ここでは、4つの磁石を示しているが、取外し可能な部材を定位置に保持するために1つ又は複数の磁石が適切なことがあることを理解されよう。取外し可能な部材をアセンブリに取り付けるために、取外し可能な部材は、ハウジング502の磁石に近接すると吸引力を受ける鋼などの磁性材料を含んでもよい。別の例では、取外し可能な部材はまた、磁性材料を含むことに加えて、又はそれに代えて、1つ又は複数の対応する磁石を含んでもよい。例えば、取外し可能な部材は、取外し可能な部材の表面に配置された4つの磁石を備えて、ハウジング502の対応する4つの磁石と係合してもよい。
【0076】
図5の例では、磁石は、エポキシなどの接着剤を使ってアセンブリ500の表面に貼り付けられる。しかしながら、他の例では、磁石は、アセンブリの表面に部分的又は完全に埋め込まれてもよい。
【0077】
図5の例では、制御要素508はハウジング502に配置されている。しかしながら、他の例では、アセンブリ500は、制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。したがって、制御要素は、アセンブリ500の中で、ハウジング502とは別個の要素に配置されてもよい。いずれの場合も、制御要素508が、取外し可能な部材の穴の中に少なくとも部分的に受け入れられるように、制御要素は、アセンブリの表面から突出することができる。
【0078】
図5の例では、アセンブリの表面の一部分に凹所534が画定され、取外し可能な部材は凹所534内に受け入れられる。例えば、ハウジング502の外側表面の一部分は、ハウジング502の外側表面の他の部分に対して凹んでいてもよい。図5には、実質的に矩形の凹所534がハウジング502の表面にわたって示されているが、他の形状の凹所が設けられてもよい。凹所534によって、取外し可能な部材が少なくとも部分的に凹所534内に受け入れられることが可能になる。しかしながら、他の例では、凹所がない。
【0079】
いくつかの例では、凹所は、互いに平行な側壁536を備える。他の例では、側壁は平行でなくてもよい。取外し可能な部材は、対応する側縁438(図4に示されている)を備えており、その結果、取外し可能な部材がアセンブリ500に取り付けられ、凹所534内に受け入れられると、凹所534の側壁536は、取外し可能な部材の側縁438に当接するように構成される。1つの例では、側壁536は、側縁438の高さ寸法(及び/又は、取外し可能な部材の厚さ)と実質的に等しい高さ寸法を有し、その結果、取外し可能な部材の外側表面は、アセンブリの表面と面一になる。
【0080】
アセンブリが凹所を画定する、しないにかかわらず、取外し可能な部材は、アセンブリの外側表面の少なくとも一部分に合致してそれを覆うように構成される。言い換えれば、取外し可能な部材は、下にあるアセンブリの表面に合ってそれを覆うような形状である。いくつかの例では、取外し可能な部材の形状は、取外し可能な部材が係合されるアセンブリの表面の形状に合致する。いくつかの例では、アセンブリの表面は凹んでいるが、取外し可能な部材の側縁はその凹所内に受け入れられるようになっている。言い換えれば、いくつかの例では、取外し可能な部材は凹所全体にわたっては延びておらず、ハウジングの表面とともに空洞を画定する。
【0081】
図6Aは、別の例示的なエアロゾル供給アセンブリ600の概略図である。図6Aは、ハウジング602を備えるアセンブリ600の前面図であり、ハウジング602は、図6Bに示す取外し可能な部材606を受け入れて、それと係合するように構成される。図6Bは取外し可能な部材606の斜視図であり、これは、下で説明する取付け要素の理解を助ける。
【0082】
図6A及び図6Bは、取外し可能な部材606をアセンブリ600に取り付けるための1つ又は複数の取付け要素を示している。この例では、取付け要素はアセンブリ600に設けられ、対応する取付け要素は取外し可能な部材606に設けられている。例示的な取付け要素及び対応する取付け要素は、一方の表面に形成された突出部642、及び他方の表面に形成された対応する穴640を含む。突出部642は穴640と係合するように構成される。突出部が穴内に解除可能に受け入れられると、接続要素は一緒になって、取外し可能な部材606をアセンブリ600に固定するための手段を提供する。突出部と穴は一緒になって、取外し可能な部材606を定位置に保持するように、摩擦嵌め、連結(interlock)、又はその他の方法で係合する。1つ又は複数の磁石はまた、これらの取付け要素と組み合わせて使用されてもよい。
【0083】
図6A及び図6Bの例では、2つの取付け要素がアセンブリ600のハウジング602に設けられ、これらの取付け要素はチャネル640を含む。対応する2つの取付け要素が取外し可能な部材606に設けられ、これらの取付け要素は細長い部材642を含む。しかしながら、その代わりに、細長い部材642をアセンブリ600に設けて、チャネル640を取外し可能な部材606に設けてもよいことは理解されよう。さらに、上記のように、突出部642及び穴640は細長いが、任意の形状の突出部又は穴を設けてもよい。
【0084】
これらの取付け要素を用いて、取外し可能な部材606をいくつかの異なる方法に従ってアセンブリ600に固定することができる。
【0085】
第1の例によれば、チャネル640に細長い部材642を受け入れるために、取外し可能な部材606をアセンブリ600に近接して配置して、細長い部材をチャネル内に滑動可能に受け入れることができる。例えば、取付け要素642の底縁644をチャネル640の上端646に挿入して、矢印Aによって示された方向に動かすことができる。細長い部材とチャネルとの間の摩擦力が、取外し可能な部材606を定位置に固定する助けとなる。いくつかの例では、細長い部材642はリップ、リム、又はフランジを含んで、対応する形状のチャネル640と連結又は係合する。
【0086】
第2の例によれば、チャネル640に細長い部材642を受け入れるために、取外し可能な部材606をアセンブリ600に近接して配置して、細長い部材をチャネル内に直接受け入れることができる。例えば、取外し可能な部材606を矢印C(図6Cに示す)によって示される方向にアセンブリの方に動かすことができる。1つの例では、取付け要素は、取外し可能な部材606とアセンブリ600との間をスナップ嵌めで接続するように構成される。細長い部材とチャネルとの間の摩擦力、連結、及び/又は係合が、取外し可能な部材606を定位置に固定する助けとなる。
【0087】
図6A及び図6Bの例では、アセンブリ600及び取外し可能な部材606のそれぞれに2つの取付け要素が示されている。他の例では、アセンブリ及び取外し可能な部材に任意の数の取付け要素を設けてもよいことは理解されよう。いくつかの例では、アセンブリ又は取外し可能な部材のうちの一方だけが1つ又は複数の取付け要素を備えてもよい。例えば、アセンブリ又は取外し可能な部材のうちの一方だけが1つ又は複数の磁石を備えてもよい。
【0088】
図6A及び図6Bの例では、チャネルは互いに平行に配置され、挿入軸線Bにも平行に配置される。ここで、挿入軸線Bは交換可能な消耗品612によって定められ、交換可能な消耗品612は挿入軸線に沿う方向に開口内に受け入れられる。
【0089】
図6Cは、図6A及び図6Bの例示的なエアロゾル供給システムの上面図である。ここで、チャネル640は、アセンブリ600の表面によって画定されていることが分かる。図6Cの例では、取外し可能な部材606は、取外し可能な部材606をアセンブリ600に固定するためにアセンブリ600の方へ押し付けられることが示されている。
【0090】
上記のように、エアロゾル供給アセンブリは、単一の取外し可能な部材を受け入れるように構成される。しかしながら、いくつかの例では、アセンブリは、2つ以上の取外し可能な部材を受け入れるように構成されてもよい。例えば、図7は、ハウジング702などのアセンブリと解除可能に係合することができる複数の取外し可能な部材を備えたエアロゾル供給システム700の上面図である。
【0091】
図7の例では、4つの取外し可能な部材706が示されているが、これより多い、又は少ない取外し可能な部材706を設けてもよいことは理解されよう。複数の取外し可能な部材706を設けることによって、アセンブリの異なる表面を保護することができる。この例示的なシステム700では、第1の取外し可能な部材706aは、アセンブリの前面などの第1の表面と解除可能に係合するように構成され、第2の取外し可能な部材706bは、アセンブリの背面などの第2の表面と解除可能に係合するように構成される。システム700は、アセンブリの側面と解除可能に係合するように構成された、第1の取外し可能な側面部材706c及び第2の取外し可能な側面部材706dをさらに備えてもよい。いくつかの例では、取外し可能な部材706のうちの一部のみが穴を画定する。
【0092】
アセンブリ及び取外し可能な側面部材706は、取外し可能な部材706をハウジング702に取り付けるために図5及び図6A図6Cに関して上で説明した任意の数の適切な取付け要素を備えてもよい。1つの特定の例では、チャネル740は、2つの細長い部材、すなわち、第1の取外し可能な部材706aからの1つと、第1の取外し可能な側面部材706cからの1つとを収容するのに十分な広さを有することができる。しかしながら、2つの別個のチャネルを設けてもよいことは理解されよう。図7の矢印は、取外し可能な部材706がアセンブリの方に動かされることを示しているが、取外し可能な部材はアセンブリに滑動可能に取り付けられてもよい。
【0093】
上記の例では、取外し可能な部材はパネル状の形態で描かれており、例えば、それは、アセンブリの外周全体を取り囲んではいない。しかしながら、いくつかの例では、取外し可能な部材は取外し可能なケーシングでもよい。図8は、例示的な取外し可能なケーシング/スリーブ800を示す。取外し可能なケーシング800は、エアロゾル供給アセンブリの少なくとも一部分を受け入れるように構成された開口852を画定し、その結果、取外し可能なケーシング850はアセンブリの表面の少なくとも一部分を覆う。図9は、取外し可能なケーシング850がエアロゾル供給アセンブリ854の少なくとも一部分を取り囲むように、この例では、ケーシングがアセンブリ854の周囲を取り囲むように、取外し可能なケーシング850に挿入される例示的なエアロゾル供給アセンブリ854を示す。
【0094】
図9の例では、アセンブリ854は制御要素808を備え、取外し可能なケーシング850は、制御要素808にアクセスすることを可能にする穴822を画定する。いくつかの例では、ケーシング850は穴を画定しないが、その代わりに、制御要素808を操作することができるように制御要素808を少なくとも部分的に覆う変形可能な領域を画定する。変形可能な領域は、例えば、変形させることができる材料から作られる。変形可能な領域は、ケーシング850の残りの部分と同じ材料から構成されてもよいが、この領域の材料は、比較的薄くてその領域を変形させることができる。
【0095】
図8及び図9の例では、取外し可能なケーシング850は、取外し可能なケーシング850に取付け可能なストラップ又は首紐856を備える。
【0096】
いくつかの例では、取外し可能なケーシングの少なくとも一部分は把持面(図示せず)を備える。把持面は、使用者が掴むときの握りを改善する。把持面は、把持面から突出する1つ又は複数の隆起部分を含むことができる。隆起部分は、図4に示すような点を含んでもよいし、突起、又は取外し可能なケーシング850の表面から突出する輪郭を含んでもよい。
【0097】
ケーシング850は、その形状を維持する実質的に硬質の材料から形成されてもよい。ケーシング850は、アセンブリ854の特徴によって形成される輪郭に一致する輪郭で形成されてもよい。ケーシング850は、いくつかの例では、プラスチック又は金属から構成されてもよい。図8及び図9の例では、ケーシング850は透き通ったポリカーボネートから構成される。
【0098】
いくつかの例では、図4に示されたような任意選択の取外し可能な部材を、アセンブリ854のハウジングに取り付けるのではなく、取外し可能なケーシング850に取り付けてもよい。したがって、取外し可能なケーシング850をハウジングに取り付けると、これはアセンブリの一部であり、アセンブリの外側表面の一部を形成すると言うことができる。例えば、アセンブリは、ハウジング及び取外し可能なケーシング850を備えることができる。したがって、取外し可能な部材は、取外し可能なケーシング850に解除可能に取り付けられることによって、アセンブリと解除可能に係合することができる。したがって、取外し可能な部材は、システムの外側表面の一部を形成する。
【0099】
このような取外し可能な部材は、図1図7に関して説明した特徴のいずれか又はすべてを備えることができて、取外し可能な部材を取外し可能なケーシング850の外部表面に取り付けることを可能にする。さらに、取外し可能なケーシング850は、図1図7に関して説明した特徴のいずれか又はすべてを備えることができて、取外し可能なケーシングが取外し可能な部材を受け入れることを可能にする。例えば、取外し可能なケーシング850は、チャネル、細長い部材、又は磁石などの1つ又は複数の取付け要素を備えて、取外し可能な部材の対応する取付け要素と係合することができる。取外し可能なケーシング850はまた、凹所を備えて取外し可能な部材を受け入れることができる。いくつかの例では、取外し可能なケーシング850及び取外し可能な部材の両方は、制御要素にアクセスすることを可能にする穴を画定する。いくつかの例では、制御要素はアセンブリの表面から突出し、その結果、制御要素は、取外し可能な部材及び取外し可能なケーシングによって画定された穴のうちの少なくとも1つの中に少なくとも部分的に受け入れられる。
【0100】
図1図9及び付随した記述は、アセンブリに取外し可能な部材を取り付けることを可能にする様々な特徴を図示し説明した。次に、アセンブリから取外し可能な部材を取り外すことを助けることができる、図10図19に示す特徴を説明する。
【0101】
図10は、取外し可能な部材が取り付けられていないアセンブリを備えるシステム1000を示す。ハウジング1002、したがって、アセンブリは、取外し可能な部材を受け入れるように構成された外側表面を備える。図示の例では、アセンブリの外側表面は、少なくとも、第1の部分1060及び第2の部分1062を備える。第1の部分1060は、アセンブリの外側表面が段付き形状になることができるように、第2の部分に対して凹んでいる。この段付き形状によって、支点1064、或いはピボット点、線、又は縁が与えられ、これを中心として取外し可能な部材は回転することができる。第1の部分1060は、定められた長さ1066、幅1068、及び深さ有することができる。したがって、第1の部分は、アセンブリの外側表面に凹所又は溝を形成することができる。図10の例では、2つの凹部1060があるが、他の例では、1つだけ、又は3つ以上の凹部があってもよい。同様に、この例では、第1の部分1060は、アセンブリによって定められた長手方向軸線に平行に延びているが、他の例では、第1の部分1060は、長手方向軸線に対して任意の角度で配置されてもよい。
【0102】
取外し可能な部材は、先に説明したように、1つ又は複数の取付け要素によってアセンブリの外側表面に取り付けることができる。この例では、1つ又は複数の磁石1070がアセンブリの第2の部分1062に配置されている。その代わりに、例えば、スナップ又はホック及び面ファスナーなどの他の取付け要素を用いてもよい。
【0103】
取外し可能な部材は、定位置にあるとき、アセンブリの第1の部分1060(複数可)及び第2の部分1062を少なくとも部分的に覆うことができる。例えば、取外し可能な部材は、2つの凹部1060の間にて延在することができる。したがって、取外し可能な部材がアセンブリ上で定位置にあるとき、第1の部分1060は、取外し可能な部材の平行な縁の下に配置することができる。
【0104】
この例では、第1の部分1060の凹所の形状は実質的に矩形である。しかしながら、他の形状の凹所を設けてもよい。
【0105】
図11図14は、図10の線C-Cで切り取られたシステム1000の断面を、アセンブリに対して様々な位置にある取外し可能な部材1006とともに示す。これらの図は、取外し可能な部材がアセンブリに取り付けられているときに、第1の部分がその取外しを助けることができる方法の理解を助けるために一例として示されている。
【0106】
図11に示すように、第1の部分1060は深さ寸法1072を有し、これは、第1の部分の底1074又は最も深い部分と、第2の部分1062によって画定された表面1076との間の距離として規定される。第1の部分1060はまた、底1060と、第2の部分1062によって画定された表面1076との間で延びる1つ又は複数の側壁1078を備える。したがって、第1の部分1060は、第2の部分1062に対して凹んで支点1064を与える。取外し可能な部材1006は、第1の部分1060及び第2の部分1062を覆うように、したがって、支点1064を覆うようにアセンブリに取り付けることができる。
【0107】
示された例はまた、第1の部分1060に対して説明した特徴と同じ又は類似の特徴を有する別の凹部を備える。いくつかの例では、この他の凹部は省かれる。明らかになるように、アセンブリは、取外し可能な部材を取り外せるようにするために、凹んだ第1の部分を1つ備えることだけが必要である。
【0108】
図12は、取外し可能な部材1006が、1つ又は複数の取付け要素によって取り付けられた後のアセンブリを示す。この例では、取外し可能な部材1006は湾曲面を画定し、第2の部分1062によって画定された類似の湾曲面1076と係合するように構成される。他の例では、取外し可能な部材1006及び第2の部分1062は湾曲していない。
【0109】
取外し可能な部材1006を取り外すために、使用者は取外し可能な部材1006の場所1082a又は1082bに力を加えることができる。これらの場所は、それぞれの凹んだ第1の部分の上方に位置する。例えば、場所1082aは、第1の部分1060の上方である。場所1082aに力を加える行為について説明したが、場所1082bに対しては、鏡像関係になる回転の動きが生じることは理解されよう。
【0110】
図13は、使用者が場所1082aに力を加えたときの、支点1064を中心とした取外し可能な部材1006の初期の回転を示す。場所1082aは、取外し可能な部材1006の縁1006aの方にある。力が加わると、取外し可能な部材1006は支点1064の上方で枢動又は回転し始め、取外し可能な部材1006の反対側の縁1006bの方の領域は回転してアセンブリから離れる(例えば、第2の部分1062及び/又は別の凹部から離れる)。縁1006aはアセンブリに向かって回転し、第1の部分1060によって与えられた凹所内に入る。したがって、回転時、取外し可能な部材1006の縁1006aは第1の部分1060内に受け入れられる。
【0111】
図14は、最大回転位置にある取外し可能な部材1006を示す。いくつかの構成では、最大回転位置は、縁1006aが第1の部分1060の底1072と係合したときに生じることができる。この時点で、又は任意の中間回転位置で、使用者は、取外し可能な部材1006を掴んでアセンブリから引っ張り出すことによって、取外し可能な部材1006をアセンブリから取り外すことができる。例えば、使用者は、取外し可能な部材1006の下側と第2の部分1062との間に指を差し込むことができる。
【0112】
取外し可能な部材が回転すると、取付け要素1070のうちの1つ又は複数が外れることができる。例えば、取外し可能な部材1006の反対側の縁1006bが回転してアセンブリから離れると、支点1064から遠くに配置された取付け要素(すなわち、取外し可能な部材1006の反対側の縁1006bの近くに配置された取付け要素)が外れることができる。支点1064の近くに配置された取付け要素は、例えば、取外し可能な部材1006の分離度合い及び剛性に応じて取り付けられたままの場合がある。
【0113】
図14の破線は、使用者が、場所1082aではなくて場所1082bに力を加えた場合の取外し可能な部材1006の最大回転位置を示す。多数の支点を有することによって、使用者は、力を加えることができる場所がいくつか与えられるので、アセンブリが使いやすくなる。例えば、使用者の左手又は右手のいずれかを使って取り外すことができる。
【0114】
図15は、別の例示的なシステム1500の断面図である。この例は、図11図14に示した例に類似しているが、この例では、アセンブリの外側表面は、第1の部分1560、第2の部分1562、及び第3の部分1584を備え、第2の部分1562は、取外し可能な部材1506の厚さ寸法1588と実質的に等しい深さ寸法1586だけ、第3の部分1584に対して凹んでいる。したがって、第1の部分1560及び第2の部分1562の両方は、第3の部分1585に対して凹んでいる。取外し可能な部材1506は、第3の部分1585と面一のまま、第1の部分1560及び第2の部分1562を覆うようにアセンブリに取り付けることができる。したがって、アセンブリの外側形状は、少なくとも取外し可能な部材1506が取り付けられている領域では連続的とすることができる。これによって、通常の使用時に、取外し可能な部材が偶発的に外れてしまう可能性を減らすことができる。
【0115】
図16は、取外し可能な部材が取り付けられていないアセンブリを備えた別のシステム1600を示す。この例は、凹所又は溝が、アセンブリによって定められた長手方向軸線に平行ではなく、長手方向軸線に垂直に配置されているという点で先に説明した例と異なる。アセンブリの外側表面1602は、少なくとも第1の部分1660及び第2の部分1662を備える。第1の部分1660は、アセンブリの外側表面が段付き形状になることができるように、第2の部分に対して凹んでいる。この段付き形状によって、支点1664又はピボット点が与えられ、これを中心として取外し可能な部材は回転することができる。第1の部分1660は、定められた長さ1666、幅1668、及び深さを有することができる。図16の例では、1つの凹部1660があるが、他の例では、2つ以上の凹部があってもよい。例えば、アセンブリの上部にわたって配置された類似の凹所、並びに/或いは、図10図15に示したもののような1つ又は複数の追加の凹所があってもよい。
【0116】
図17は、図16の線D-Dで切り取られたシステム1600の断面を、システムに取り付けられた取外し可能な部材1606を加えて示す。図17に示すように、第1の部分1660は深さ寸法1672を有する。第1の部分1660はまた、底と、第2の部分1662によって画定された表面との間で延びる1つ又は複数の側壁を備える。じたがって、第1の部分1660は第2の部分1662に対して凹んで支点1664を与える。取外し可能な部材1606はまた、第1の部分1660及び第2の部分1662を覆うように、したがって、支点1664を覆うようにアセンブリに取り付けられて示されている。
【0117】
図17は、取外し可能な部材1606が、1つ又は複数取付け要素、この例では、磁石1670によって取り付けられたアセンブリを示す。磁石は、第2の部分1662に取り付けられてもよく、或いは、第2の部分1662に部分的又は完全に埋め込まれてもよい。
【0118】
取外し可能な部材1606を取り外すために、使用者は取外し可能な部材1006の縁1606aの方の場所1682に力を加えることができる。この場所1682に力を加えることによって、取外し可能な部材1606の反対側の端部1606bが矢印1680の方向に回転して第2の部分1662から離れる。縁1606aはアセンブリの方に回転し、第1の部分1660によって与えられた凹所内に入る。したがって、回転時、取外し可能な部材1606の縁1606aは第1の部分1660内に受け入れられる。
【0119】
取外し可能な部材が回転すると、取付け要素1670のうちの1つ又は複数が取外し可能な部材から外れることができる。例えば、取外し可能な部材1606の反対側の縁1606bが回転してアセンブリから離れると、上部の磁石1670は外れることができる。
【0120】
図18は、取外し可能な部材が取り付けられていないアセンブリを備えた別のシステム1800を示す。この例では、図10図15に示したものより幅広い単一の凹部1860がある。さらに、第1の部分1860は、1つ又は複数の隆起部分1890、及び取付け要素1870の異なる配置を含む。
【0121】
この例では、アセンブリの外側表面1802は、少なくとも第1の部分1860及び第2の部分1862を備える。第1の部分1860は、アセンブリの外側表面が段付き形状になることができるように、第2の部分1862に対して凹んでいる。この段付き形状によって、支点1864又はピボット点が与えられ、これを中心として取外し可能な部材は回転することができる。図18の例では、1つの凹部1860があるが、他の例では、2つ以上の凹部があってもよい。例えば、アセンブリの上部及び/又は底部にわたって配置された凹所、並びに/或いは、図10図15を参照して上で説明したもののような1つ又は複数の追加の凹所があってもよい。
【0122】
第1の部分1860は、定められた長さ1866、幅1868、及び深さを有することができる。幅1868は、図1図15に示したものより広い。取外し可能な部材を回転させるために使用者が力を加えることができる領域をより広くするために、より広い幅を選ぶことができ、及び/又は、取外し可能な部材に加えるモーメントをより大きくして、より小さな力で取り外すことができるように、より広い幅を選ぶことができる。取外し可能な部材の反対側の縁の回転角度を制御するためにも、より広い幅を選ぶことができる。例えば、幅が狭いと、同じ深さでより広い幅よりも、取外し可能な部材を回転させて装置からより離すことができる。例えば、比較的小さな動きをより制御可能になり得る。
【0123】
いくつかの例では、アセンブリ内の空間は限られていることがある。したがって、外側表面内に溝又は凹所を形成して第1の部分を生成することは、いくつかの区域では、溝の下の材料が薄くなる、例えば、1mm又は0.5mmより薄くなることを意味することがある。例えば、表面の下のいくつかの区域では、デバイスの構成部品は、他の区域よりも外側表面の近くに延在していることがある。その結果生じる材料の薄い層によって、装置の構造的支持が弱まり、剛性が下がり、構成部品が損傷する可能性が潜在的に高まることがある。例えば、材料の層が薄いと壊れる又は裂けるおそれがある。さらに、ヒータ区域を断熱するなど、外層も熱を遮蔽する場合には、材料の層が薄ければ断熱効果が小さくなる。
【0124】
図18の例では、第1の部分1860は、第1の部分1860の底より上に隆起した1つ又は複数の隆起区域1890を備える。これらの隆起区域がない場合に、内部構成部品をアセンブリの中に配置する要件により、下にある材料が薄すぎると考えられる領域、例えば、1mm又は0.5mmより薄い領域に、これらの隆起区域が配置される。したがって、第1の部分1860の深さは不均一になり得る。1つ又は複数の隆起区域1890によって、デバイスの内側と外側との間に配置された材料は、確実に、使用時の構造的支持、剛性、及び/又は断熱を与えるのに十分厚くなる。これらの1つ又は複数の隆起区域1890があっても、取外し可能な部材の支点1864を中心とした回転に大きな影響を与えない。
【0125】
いくつかの例では、取付け要素1870は、取外し可能な部材が回転するときに、より穏やかな回転、又はより急激な回転など、使用者に対して特定の「感触」を与えるように配置することができる。例えば、支点と取付け要素1870との間の距離は、取外し可能な部材を回転させるために必要な力を変えることができる。取付け要素1870の配置はまた、回転の均一性に影響を与えることができる。例えば、取付け要素1870を非対称に配置することによって、使用者が取外し可能な部材に沿って特定の場所に力を加えたとき、望ましくなく取外し可能な部材を曲げることがある。
【0126】
取付け要素1870の1つの可能な配置が図18に示されている。4つの磁石1870が第2の部分1862に配置され、中央1892に対して実質的に対称に配置されている。この中央1892は、取外し可能な部材がアセンブリに取り付けられたときに、取外し可能な部材の長さ寸法の中央と一致することができる。この特定の配置では、第1の磁石1870aは取外し可能な部材の第1の領域と係合するように配置され、第2の磁石1870bは取外し可能な部材の第2の領域と係合するように配置される。第2の領域は、第1の領域よりも取外し可能な部材の反対側の縁に近く、第1の領域よりも取外し可能な部材の長さ寸法の中央に近い。言い換えれば、第2の磁石1870bは、第1の磁石1870aよりも支点1864から遠くに配置され、第2の部分1862の長さ寸法の中央の近くに配置される。第3及び第4の磁石も同様に配置することができる。
【0127】
図19は、取外し可能な部材が取り付けられていないアセンブリを備えた別のシステム1900を示す。このシステムは、図5に示したシステムに実質的に相当する。この例は、先に説明した、材料が薄いという問題を緩和するために、図18とは異なる形状を有する第1の部分及び第2の部分を備えているという点で、図18で説明したものとは異なる。例えば、第2の部分は、1つ又は複数の隆起部分を有するのではなく、そうしなければ、下にある材料が、形成される凹所に対して薄すぎると考えられる領域を覆うような形状にすることができる。
【0128】
この例では、アセンブリの外側表面1902は、少なくとも第1の部分1960及び第2の部分1962を備える。第1の部分1960は、アセンブリの外側表面が段付き形状になることができるように、第2の部分1962に対して凹んでいる。この段付き形状によって、支点1964又はピボット点が与えられ、これを中心として取外し可能な部材は回転することができる。図19の例では、支点1964は不連続であり、隙間1994によって分離されている。この例では、2つの凹部1960があるが、他の例では、1つ又は複数の凹部があってもよい。
【0129】
第1の部分1960は、定められた長さ1966及び深さを有することができる。この例では、第1の部分は、幅1968を有する実質的に「T」字形である。この例では、この幅は、狭い方の幅ではなく、最大幅として規定される。第2の部分1962は、第1の部分と同様の長さを有することができる。この例では、第2の部分1962は実質的に「I」字形又は概ねバルビス(balbis)の形態であり、上部及び底部のセリフ(serif)は、これがなければ、下のある材料が、形成される凹所に対して薄すぎると考えられる4つの領域を覆うように延在する。見れば分かるように、これらの領域は、図18において、1つ又は複数の隆起部分1890が配置された領域に対応する。真っ直ぐでない形状の第1及び第2の部分は図5にも示されている。したがって、図5はまた、第1の部分及び第2の部分を備えたアセンブリの外側表面を示し、第1の部分は、第2の部分に対して凹んで支点を与え、取外し可能な部材はこの支点を中心として回転することができる。
【0130】
アセンブリの外側表面は、アルミニウム又はアルミニウム合金などの金属から形成されてもよい。
【0131】
図10図15の例などのいくつかの例では、第1の部分は、約1.5mm~約3mmの幅、及び約0.2mm~約0.4mmの深さを有してもよい。例えば、幅は、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、又は3mmでもよく、深さは、0.2mm、0.3mm、又は0.4mmでもよい。図16及び図17に示す例などのいくつかの例では、第1の部分は、約5mm~約6mmの幅、及び約0.2mm~約0.4mmの深さを有してもよい。例えば、幅は、5mm、5.25mm、5.75mm、又は6mmでもよく、深さは、0.2mm、0.3mm、又は0.4mmでもよい。図18に示す例などのいくつかの例では、第1の部分は、約5mm~約6mmの幅、及び約0.2mm~約0.4mmの深さを有してもよい。例えば、幅は、5mm、5.25mm、5.75mm、又は6mmでもよく、深さは、0.2mm、0.3mm、又は0.4mmでもよい。
【0132】
1つの特定の構成では、第1の部分は約5.5mmの幅及び約0.2mmの深さを有し、それによって、取外し可能な部材を回転するとき、急激な回転ではなく穏やかな感触が得られる。別の特定の構成では、第1の部分は約3mmの幅及び約0.2mmの深さを有し、それによって、取外し可能な部材を回転するときの「感触」が改善され、取外し可能な部材の反対側の縁がより高く持ち上がってより容易に取外しができる。図19に示すような別の特定の構成では、第1の部分は約3mm又は4mmの最大幅及び約0.4mmの深さを有する。
【0133】
様々な課題に対処し、技術を進歩させるため、本開示はその全体にわたって様々な実施形態を例示的に示している。これらの実施形態は、特許請求された発明を実施することが可能なものであり、また、吸引可能な媒体を生成するように構成された優れた装置を提供するものである。本開示の利点及び特徴は、実施形態のうちの代表的な例にすぎず、すべての利点や特徴を網羅したものでもなければ、他の利点や特徴を排除するものでもない。これらは、特許請求の範囲などに開示される特徴の理解と教示を助けるためだけに提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定されたとおりに本開示を限定するもの、或いは特許請求の範囲の均等物を限定するものと考えるべきではなく、本開示の範囲や趣旨から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることを理解されたい。様々な実施形態が、開示された要素、構成部品、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを適切に備えてもよく、それらのみから構成されてもよく、或いは実質的にそれらから構成されてもよい。本開示は、特許請求の範囲に現在は記載されていないが将来記載される可能性のある他の発明を含む可能性がある。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19