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特許7307060ベアラ識別子を決定する方法及び装置、並びに記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】ベアラ識別子を決定する方法及び装置、並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/11 20180101AFI20230704BHJP
   H04W 88/14 20090101ALI20230704BHJP
【FI】
H04W76/11
H04W88/14
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020527958
(86)(22)【出願日】2018-08-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 CN2018099997
(87)【国際公開番号】W WO2019100762
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201711178240.0
(32)【優先日】2017-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジェンドン
(72)【発明者】
【氏名】ジュー,ジングオ
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】3GPP,"Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 15)",TS 23.502 V1.3.0 (2017-11-14),2017年11月14日
【文献】3GPP,"Technical Specification Group Services and System Aspects; General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access (Release 14)",TS 23.401 V14.5.0 (2017-09-18),2017年09月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信方法であって、
ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能により、セッション管理機能にセッション作成要求又はセッション更新要求を送信することと、
前記ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能により、前記セッション管理機能からのセッション作成応答又はセッション更新応答を受信することと、を含み、
前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、パケットデータユニットセッション識別子と、割り当てられたベアラ識別子のリストとを含み、前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、ベアラ識別子がモバイル管理エンティティによって割り当てられているかどうかを前記ターゲットアクセス及び前記モビリティ制御機能に知らせる情報をさらに含む、方法。
【請求項2】
前記情報は、前記ベアラ識別子のそれぞれが、前記モバイル管理エンティティによって割り当てられることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線通信方法であって、
セッション管理機能により、ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能からのセッション作成要求又はセッション更新要求を受信することと、
前記セッション管理機能により、セッション作成応答又はセッション更新応答を前記ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能に送信することと、を含み、
前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、パケットデータユニットセッション識別子と、割り当てられたベアラ識別子のリストとを含み、前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、ベアラ識別子がモバイル管理エンティティによって割り当てられているかどうかを前記ターゲットアクセス及び前記モビリティ制御機能に知らせる情報をさらに含む、方法。
【請求項4】
前記情報は、前記ベアラ識別子のそれぞれが、前記モバイル管理エンティティによって割り当てられることを示す、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
記憶されたプログラムを含む記憶媒体であって、前記プログラムは、実行されると、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法を実行する、記憶媒体。
【請求項6】
ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能として実行される無線通信のための無線通信装置であって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能なコードを含むメモリと、を備え、前記プロセッサ実行可能なコードは、前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに、
セッション管理機能にセッション作成要求又はセッション更新要求を送信させ、
前記セッション管理機能からセッション作成応答又はセッション更新応答を受信させるように構成され、
前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、パケットデータユニットセッション識別子と、割り当てられたベアラ識別子のリストとを含み、前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、ベアラ識別子がモバイル管理エンティティによって割り当てられているかどうかを前記ターゲットアクセス及び前記モビリティ制御機能に知らせる情報をさらに含む、装置。
【請求項7】
前記情報は、前記ベアラ識別子のそれぞれが、前記モバイル管理エンティティによって割り当てられることを示す、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
無線通信装置であって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能なコードを含むメモリと、を備え、前記プロセッサ実行可能なコードは、前記プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに、
ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能からセッション作成要求又はセッション更新要求を受信させ、
前記ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能にセッション作成応答又はセッション更新応答を送信させるように構成され、
前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、パケットデータユニットセッション識別子と、割り当てられたベアラ識別子のリストとを含み、前記セッション作成応答又は前記セッション更新応答は、ベアラ識別子がモバイル管理エンティティによって割り当てられているかどうかを前記ターゲットアクセス及び前記モビリティ制御機能に知らせる情報をさらに含む、装置。
【請求項9】
前記情報は、前記ベアラ識別子のそれぞれが、前記モバイル管理エンティティによって割り当てられることを示す、請求項8に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、次世代無線通信(5G)の分野に関し、具体的には、EPS(Evolved Packet System)ベアラ識別子(ID)を決定する方法及び装置、並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、リリース8(R8)から第4世代(又はロングタームエボリューション(LTE))移動通信システムを開発し始めた。図1は、従来技術における第4世代移動通信システムのネットワークアーキテクチャ図であり、以下、各ネットワーク要素の機能について説明する。
【0003】
ユーザ機器(UE)は、4Gネットワークにアクセスされ、主に無線エアインタフェースを介してサービスを取得する。UEは、エアインタフェースを介して基地局と対話し、非アクセス層(NAS)シグナリングを介してコアネットワークのモビリティ管理エンティティ(MME)と対話する。
【0004】
無線アクセスネットワーク(RAN)基地局(eNB)は、UEがアクセスされるネットワークのエアインタフェースリソーススケジューリング及びエアインタフェース接続管理を担当する。
【0005】
MMEは、コアネットワーク制御プレーンエンティティであり、ユーザ認証、認可とサブスクリプションチェック、ユーザモビリティ管理、パケットデータネットワーク(PDN)接続、ベアラメンテナンス、ユーザIDLE状態でのページングトリガ、及びその他の機能を主に担当する。
【0006】
サービングゲートウェイ(S-GW)は、コアネットワークユーザプレーン機能エンティティであり、ローミングの場合にPDNゲートウェイ(GW)との対話を主に担当する。
【0007】
PDN GW(P-GW)は、コアネットワークユーザプレーン機能エンティティ及びUEがPDNにアクセスするために使用されるアクセスポイントであり、ユーザインターネットプロトコル(IP)アドレス割り当て、ネットワークトリガベアラ確立、修正及び削除、サービス品質(QoS)制御、課金、及び他の機能を担当し、3GPPシステムにおけるユーザのアンカーポイントであり、したがって、IPアドレスは不変であることが保証され、サービス連続性が保証される。制御及び転送分離アーキテクチャでは、P-GWはさらに2つのパートに分けられる。一つはパケットデータネットワークゲートウェイエンティティ(PGW-Control、PGW-C)であり、もう一つはパケットデータネットワークゲートウェイユーザプレーンエンティティ(PGW-User、PGW-U)である。PGW-Cはシグナリング制御を担い、PGW-UはIPデータ転送を担っている。
【0008】
ホームサブスクリプションサーバ(HSS)には、ユーザのサブスクリプション情報が保存される。
【0009】
ポリシー及び課金制御機能(PCRF)は、ポリシー決定及び課金ルールの策定を担う。PCRFは、サービスデータフローに基づいてネットワーク制御ルールを提供する。ネットワーク制御は、サービスデータフロー検出、ゲーティング制御、QoS制御、データフローに基づく課金ルールなどを含む。PCRFは、PCRF自体が策定したポリシーと課金ルールを、実行のためにP-GWに送信する。
【0010】
3GPPは、リリース14(R14)からNextGenシステム(5GS)の研究を開始した。NextGenシステムは、異なるネットワーク特性を有する、進化型モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、及び超高信頼マシンタイプ通信(uMTC)の3つのタイプのサービスをサポートすることができる。図2は、従来技術におけるNextGen移動通信ネットワークアーキテクチャの概略図であり、様々なネットワーク要素の機能を以下に説明する。
【0011】
UEは、ネットワークにアクセスされ、主にNextGen無線エアインタフェースを介してサービスを取得する。UEは、エアインタフェースを介して基地局と対話し、NASシグナリングを介してコアネットワークの共通制御プレーン機能及びセッション制御プレーン機能と対話する。
【0012】
NextGen無線アクセスネットワーク(NG RAN)基地局は、UEがアクセスされるネットワークのエアインタフェースリソーススケジューリング及びエアインタフェース接続管理を担当する。NG RAN基地局は、新しい無線(NR)アクセス技術(gNB)又は進化型LTE技術(eLTE)を採用することができる。
【0013】
セッション管理機能(SMF)は、UEと対話し、主に、ユーザパケットデータユニット(PDU)セッション(PDUセッション)の確立、修正及び削除、ユーザプレーン機能(UPF)の選択、UEとUPF間のユーザプレーン接続の確立、ポリシー制御機能(PCF)と共にセッションQoSパラメータの決定などの要求を処理する。UEの各PDUセッションには対応するSMFがあり、異なるPDUセッションには異なるSMFがある場合がある。
【0014】
アクセス及びモビリティ制御機能(AMF)は、コアネットワークにおける共通の制御プレーン機能である。ユーザにはAMFが1つだけある。1つのAMFは、ユーザが正当なユーザであることを保証するためのユーザ認証、承認、及びサブスクリプションチェックと、ロケーション登録及び一時的な識別子割り当てを含むユーザモビリティ管理を担当する。また、1つのAMFは、ユーザがPDU接続確立要求を開始したときの適切なSMFの選択、UEとSMF間のNASシグナリングの転送、及び基地局とSMF間のアクセス層(AS)シグナリングの転送を担当する。
【0015】
UPFは、データ転送及びQoS実行を含むユーザプレーン処理機能を提供する。ユーザが移動するとき、UPFはまた、サービス連続性を保証するためにユーザプレーンアンカーポイントを提供する。
【0016】
PCFは、4Gネットワーク内のPCRFと同様のリソースの許可機能を提供する。
【0017】
UDM(unified data management)は、4G時代のHSSと同様に、ユーザのサブスクリプションデータを格納する。
【0018】
NextGen System(5GS)は、商業地区や商業センターなどのホットスポットにローカルに配備され始める。UEが5Gシステムにアクセスされる場合、ユーザが5Gシステムのカバレージ外に移動すると、ユーザのUEは4Gシステムにハンドオーバされる。
【0019】
図3は、従来技術における4Gと5Gとの間の双方向ハンドオーバのネットワークアーキテクチャ図である。中核的な特徴は、アーキテクチャが4Gアーキテクチャ及び5Gアーキテクチャと同時に互換性があることである。もう1つの中核的な特徴は、PGW-CとSMFの組み合わせ、PGW-UとUPFの組み合わせ、PCFとPCRFの組み合わせであり、UEのユーザプレーンは常にUPF/PGW-Uにアンカーされている。AMFとMMEの間にN26インタフェースを追加し、N26インタフェースでシステム間ハンドオーバ要求を送信する。このようにして、UEがLTEと5Gとの間でハンドオーバされるとき、シームレスなハンドオーバを保証することができる。
【0020】
4Gシステムでは、UEとネットワーク間で確立される各PDN接続に、1つのデフォルトベアラと複数の専用ベアラが含まれる。各ベアラの情報は、対応するサービスフロー及びQoSパラメータを含み、各ベアラは、対応するEPS(evolved packet system)ベアラID(EBI)を有する。4Gシステムでは、EBIはMMEによって割り当てられる。EBIは、UEのすべてのPDN接続の間で一意である。EBIは4ビットを有し、理論的には16の値が提供される。16個の値のうちのいくつかは予約され、その後、多くとも11個の値が利用可能である。
【0021】
5Gシステムでは、UEとネットワーク間にPDUセッションが確立され、1つのデフォルトQoSフローと複数の専用QoSフローが含まれる。各QoSフローには、QoSプロファイルやパケットフィルタなど、対応するサービスフローとQoSパラメータが含まれる。各QoSフローは、QoSフローID(QFI)という対応する識別子も有する。各PDUセッション内で、QFIは一意である。
【0022】
4Gシステムと5Gシステムとの間のUEのシームレスモビリティは、4Gから5Gへのハンドオーバと、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティとを含み、UEのIPアドレスは変更されない。
【0023】
UEが5Gシステムから4Gシステムに移動する場合、5Gシステムで確立されたPDUセッションは、4GシステムでPDN接続に変換される。そして、PDUセッションにおけるQoSフローは、4Gシステムにおけるベアラに変換される。あるいは、UEが4Gシステムから5Gシステムに移動する場合、4Gシステムで確立されたPDNコネクションは、5Gシステムで確立されたPDUセッションに変換され、PDNコネクションのベアラは、5GシステムでQoSフローに変換される。
【0024】
上記のシームレスなモビリティを確保するために、5GシステムにおいてUEに対してPDUセッションのQoSフローが確立されると、SMF/PGW-Cは、QoSフローに対応する4Gセッションパラメータ/ベアラ情報を割り当て、セッションパラメータ/ベアラ情報をUEに送信する必要がある。4GシステムにおいてPDN接続とベアラが確立されると、PGW-C/SMFはまた、PDN接続とベアラに対応する5G PDUセッションとQoSフロー情報を割り当て、5G PDUセッションとQoSフロー情報をUEに送信する必要がある。
【0025】
複数のSMFがUEのために提供され得るので、SMFによるEBI割り当ては、EBI衝突(EBI collision)をもたらす、すなわち、同じEBI値が2つのSMFによって割り当てられる。既存の技術では、5GシステムにおいてUEに対してPDUセッションが確立され、QoSフローに対して4Gセッションパラメータが割り当てられると、EBI割り当てがAMFによって実行され、残りのパラメータがSMFによって割り当てられる。
【0026】
しかしながら、UEが移動するとき、ターゲットAMFは、どのEBIが割り当てられたかをどのように知るのか?含まれるシナリオを以下に説明する。
【0027】
シナリオ1:AMF間アイドル状態モビリティについて、UEがターゲットAMFに登録要求を送信する場合、ターゲットAMFは、どのEBIがソースAMFによって割り当てられたかをどのように知るのか。
【0028】
シナリオ2:AMF間ハンドオーバについて、UEがターゲットAMFにハンドオーバされる必要がある場合、ターゲットAMFは、どのEBIがソースAMFによって割り当てられたかをどのように知るのか。
【0029】
シナリオ3:4Gから5Gへのアイドル状態モビリティについて、UEが5Gシステム内のターゲットAMFに登録要求を送信する場合、AMFは、どのEBIが4Gシステム内のMMEによって割り当てられたかをどのように知るのか。
【0030】
シナリオ4:4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバについて、UEが5Gにハンドオーバされた後、ターゲットAMFは、どのEBIがソースMMEによって割り当てられたかをどのように知るのか。
【0031】
5Gネットワークと従来の4Gネットワーク又はLTE基地局とが共存する場合、4Gネットワークシステムと5Gネットワークシステムとの間、及び5Gネットワークシステム内のベアラIDの決定を達成するために、EBI割り当て状況は、既存の技術ではソースAMFからターゲットAMFに渡されるAMFのモビリティコンテキストとして使用される。しかしながら、この解決策は、シナリオ3及び4ではなく、シナリオ1及び2のみを扱うことができる。MMEが修正され、EBI割り当て情報を渡すことが可能にされる場合、MMEの修正は非常に複雑である。また、EBI割り当て情報は、EBI値のリストだけでなく、各EBI値に対応する5Gセッション情報も含む。ただし、4Gでは、5Gセッション情報のすべてがPGW-C/SMFによって割り当てられ、MMEでは使用できない。
【0032】
既存の技術では、5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかは、効果的に解決されていない。
【発明の概要】
【0033】
本開示の実施形態は、5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられた進化型パケットシステム(EPS)ベアラID(EBI)情報をどのように決定するかという、まだ効果的に解決されていない関連技術における課題を少なくとも解決するために、ベアラ識別子(ID)を決定する方法及び装置、並びに記憶媒体を提供する。
【0034】
本開示の実施形態は、
ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能(tAMF)により、セッション管理機能(SMF)にセッション更新要求を送信することと、tAMFにより、ベアラID割り当て情報を搬送し、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信することと、を含む、ベアラIDを決定する方法を提供する。
【0035】
ベアラID割り当て情報は、ソースアクセス及びモビリティ制御機能(sAMF)又はモバイル管理エンティティ(MME)によって割り当てられたベアラIDをtAMFに通知するために使用されてもよい。
【0036】
セッション更新要求は、ベアラID情報を要求するための指示を搬送してもよい。
【0037】
ベアラID割り当て情報は、ベアラIDリストを含むか、又は、ベアラIDリストと、各ベアラIDに対応するプライオリティ及びパケットデータユニットセッション(PDUセッション)IDの少なくとも1つとを含んでいてもよい。
【0038】
tAMFにより、SMFにセッション更新要求を送信することは、
tAMFにより、ユーザ機器(UE)から送信された登録要求を受信することと、
tAMFが登録要求を受信した後、tAMFにより、ソースネットワークの第1のネットワーク要素からUEのコンテキストを要求することと、
tAMFにより、ソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されたUEのコンテキストを受信し、tAMFにより、コンテキストに応じてセッション更新要求をSMFに送信することと、を含んでいてもよい。
【0039】
登録要求は、5Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入ったUEによって送信される登録要求、又は、4Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入り、その後5Gネットワークに移動したUEによって送信される登録要求を含んでいてもよい。
【0040】
本方法は、さらに、
tAMFにより、統合データ管理(UDM)へのロケーション更新プロセスを開始することを含んでいてもよく、ロケーション更新プロセスは、UDMがソースAMFへのロケーション削除プロセスを開始するために使用される。
【0041】
本方法は、さらに、tAMFにより、SMFにセッション更新要求を送信する前に、
tAMFにより、ターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ準備応答メッセージを受信することを含んでいてもよい。
【0042】
本方法は、さらに、
ソースネットワークの第1のネットワーク要素がソース基地局から送信されたハンドオーバ要求を受信した後、tAMFにより、ソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されたハンドオーバ準備要求を受信することであって、ハンドオーバ準備要求は、ターゲット基地局情報と現在のセッション情報を搬送する、受信することと、
ハンドオーバ準備要求に従って、tAMFにより、パケットデータユニットセッション(PDUセッション)ハンドオーバ要求をSMFに送信することと、
tAMFにより、SMFから送信されたハンドオーバされるPDUセッションのN2セッション情報を受信することと、
ハンドオーバされるPDUセッションのセッション情報に従って、tAMFにより、ハンドオーバ準備要求をターゲット基地局に送信することであって、ハンドオーバ準備要求は、リソース予約を要求するために使用される、送信することと、を含んでいてもよく、
ハンドオーバ準備応答メッセージは、リソースが正常に予約されたPDUセッションに割り当てられた予約無線リソース情報、N2応答情報、N3トンネル情報を搬送し、セッション更新要求は、ハンドオーバ準備応答メッセージを搬送する。
【0043】
本方法は、tAMFにより、ハンドオーバ応答をソースネットワークの第1のネットワーク要素に返送することをさらに含んでいてもよく、ハンドオーバ応答は、ソースネットワークの第1のネットワーク要素がハンドオーバコマンドをソース基地局に送信するために使用され、ハンドオーバコマンドは、ユーザ機器(UE)がソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバするために使用される。
【0044】
本方法は、tAMFにより、SMFにセッション更新要求を送信する前に、tAMFにより、ターゲット基地局から送信されたハンドオーバ完了通知を受信することをさらに含んでいてもよい。
【0045】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、ソースアクセス及びモビリティ制御機能(sAMF)又はモバイル管理エンティティ(MME)を含んでいてもよい。
【0046】
SMFは、SMF自体、又はSMFとパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)の組み合わせを含んでいてもよい。
【0047】
本開示の一実施形態は、
セッション管理機能(SMF)により、ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能(tAMF)から送信されたセッション更新要求を受信することと、SMFにより、ベアラ識別子(ID)割り当て情報を搬送するセッション更新応答をtAMFに応答することと、を含むベアラIDを決定する方法を提供する。
【0048】
本開示の一実施形態は、ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能(tAMF)に適用されるベアラ識別子(ID)を決定する装置であって、
セッション管理機能(SMF)にセッション更新要求を送信するように構成された第1の送信モジュールと、ベアラID割り当て情報を搬送し、SMFから応答されるセッション更新応答を受信するように構成された第1の受信モジュールと、を備える装置を提供する。
【0049】
ベアラID割り当て情報は、ソースアクセス及びモビリティ制御機能(sAMF)又はモバイル管理エンティティ(MME)によって割り当てられたベアラIDをtAMFに通知するために使用されてもよい。
【0050】
第1の受信モジュールは、ユーザ機器(UE)によって送信された登録要求と、ソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されたUEのコンテキストとを受信するようにさらに構成され、第1の送信モジュールは、ソースネットワークの第1のネットワーク要素からUEのコンテキストを要求し、コンテキストに従ってセッション更新要求をSMFに送信するようにさらに構成されていてもよい。
【0051】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、ソースアクセス及びモビリティ制御機能(sAMF)又はモバイル管理エンティティ(MME)を含んでいてもよい。
【0052】
本開示の一実施形態は、セッション管理機能(SMF)に適用されるベアラ識別子(ID)を決定する装置であって、
ターゲットアクセス及びモビリティ制御機能(tAMF)によって送信されたセッション更新要求を受信するように構成された第2の受信モジュールと、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答をtAMFに応答するように構成された第2の送信モジュールと、を備える装置を提供する。
【0053】
本開示の別の実施形態は、記憶媒体を提供する。記憶媒体は、実行されると、上述の実施形態のいずれか1つのベアラIDを決定する方法を実行する、記憶されたプログラムを含む。
【0054】
本開示では、tAMFが、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信する。このことは、5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかという、まだ効果的には解決されていない既存の技術における課題を解決することができる。さらに、MMEに特別な要求は必要ないので、従来のネットワークを更新する必要がなく、したがって従来のネットワークとの互換性が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
本明細書で説明される図面は、本開示のより良い理解を提供するために使用され、本出願の一部を形成する。本開示における例示的な実施形態及びその説明は、本開示を説明するために使用され、いかなる不適切な方法においても本開示を限定するものではない。図面において、
図1】従来の第4世代移動通信システムのネットワークアーキテクチャ図である。
図2】従来技術におけるNextGen移動通信ネットワークアーキテクチャの概略図である。
図3】従来技術における4Gと5Gとの間の双方向ハンドオーバのネットワークアーキテクチャ図である。
図4】本開示の一実施形態によるベアラ識別子(ID)を決定する方法のフローチャート(1)である。
図5】本開示の一実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(2)である。
図6】本開示の一実施形態によるベアラIDを決定する装置の構造ブロック図(1)である。
図7】本開示の一実施形態によるベアラIDを決定する装置の構造ブロック図(2)である。
図8】本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(1)である。
図9】本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(2)である。
図10】本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(3)である。
図11】本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(4)である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態を参照して本開示を詳細に説明する。対立しない場合、本出願における実施形態及びその特徴は、互いに組み合わされてもよいことに留意されたい。
【0057】
本開示の明細書、特許請求の範囲、及び上記の図面における「第1の」、「第2の」などの用語は、同様の対象を区別するために使用され、必ずしも特定の順番又は順序を説明するために使用されないことに留意されたい。
【0058】
実施形態1
【0059】
本実施形態はベアラIDを決定する方法を提供する。図4は、本開示の実施形態に係るベアラIDを決定する方法のフローチャート(1)である。図4に示すように、この方法のプロセスは、以下に説明するステップを含む。
【0060】
S402において、tAMFによってSMFにセッション更新要求が送信される。
【0061】
S404において、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信する。
【0062】
上記の手順により、tAMFはSMFにセッション更新要求を送信し、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFから応答されるセッション更新応答を受信する。tAMFは、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信することができ、これは5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかという、まだ効果的には解決されていない関連技術における課題を解決することができる。さらに、MMEに特別な要求は必要ないので、従来のネットワークを更新する必要がなく、したがって従来のネットワークとの互換性が達成される。
【0063】
ベアラID割り当て情報は、sAMF又はMMEによって割り当てられたベアラIDをtAMFに通知するために使用されてもよい。
【0064】
セッション更新要求は、ベアラID情報を要求するための指示を搬送してもよい。
【0065】
ベアラID割り当て情報は、ベアラIDリストを含むか、又はベアラIDリストと、各ベアラIDに対応するプライオリティ及びPDUセッションIDの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0066】
tAMFがSMFにセッション更新要求を送信する方法は、以下に説明するステップを含んでいてもよい。
【0067】
tAMFは、UEによって送信された登録要求を受信する。
【0068】
tAMFは、tAMFが登録要求を受信した後、ソースネットワークの第1のネットワーク要素からUEのコンテキストを要求する。
【0069】
tAMFは、ソースネットワークの第1のネットワーク要素が送信したUEのコンテキストを受信し、コンテキストに応じてSMFにセッション更新要求を送信する。
【0070】
登録要求は、5Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入ったUEによって送信される登録要求、又は4Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入り、その後5Gネットワークに移動したUEによって送信される登録要求を含んでいてもよい。
【0071】
本方法は、以下に記載されるステップをさらに含んでいてもよい。
【0072】
tAMFは、UDMへのロケーション更新プロセスを開始し、ロケーション更新プロセスは、UDMがsAMFへのキャンセルロケーションプロセスを開始するために使用される。
【0073】
tAMFがセッション更新要求をSMFに送信する前に、本方法は、以下で説明するステップをさらに含んでいてもよい。
【0074】
tAMFは、ターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ準備応答メッセージを受信する。
【0075】
本方法は、以下に記載されるステップをさらに含んでいてもよい。
【0076】
tAMFは、ソースネットワークの第1のネットワーク要素がソース基地局によって送信されたハンドオーバ要求を受信した後に、ソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されたハンドオーバ準備要求を受信する。このハンドオーバ準備要求は、ターゲット基地局情報と現在のセッション情報を搬送する。
【0077】
tAMFは、ハンドオーバ準備要求に従ってPDUセッションハンドオーバ要求をSMFに送信する。
【0078】
tAMFは、SMFによって送信される、ハンドオーバされるPDUセッションのN2セッション情報を受信する。
【0079】
tAMFは、ハンドオーバされるPDUセッションのセッション情報に従って、ハンドオーバ準備要求をターゲット基地局に送信し、ハンドオーバ準備要求は、リソース予約を要求するために使用される。
【0080】
ハンドオーバ準備応答メッセージは、リソースが正常に予約されたPDUセッションに割り当てられた予約無線リソース情報、N2応答情報、N3トンネル情報を搬送し、セッション更新要求は、ハンドオーバ準備応答メッセージを搬送する。
【0081】
本方法は、tAMFがソースネットワークの第1のネットワーク要素にハンドオーバ応答を返送することをさらに含んでいてもよく、ハンドオーバ応答は、ソースネットワークの第1のネットワーク要素がソース基地局にハンドオーバコマンドを送信するために使用され、ハンドオーバコマンドは、UEがソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバするために使用される。
【0082】
tAMFがセッション更新要求をSMFに送信する前に、本方法は、tAMFがターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ完了通知を受信することをさらに含んでいてもよい。
【0083】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、sAMF又はMMEを含んでいてもよい。
【0084】
必要に応じて、SMFは、SMF自体、又はSMFとパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)との組み合わせを含んでいてもよい。
【0085】
上述の実施形態の説明から、上述の任意の実施形態の方法は、ソフトウェアに加えて必要な汎用ハードウェアプラットフォームによって実施されてもよく、又は当然ながらハードウェアによって実施されてもよいが、多くの場合、前者は好ましい実施形態であることが、当業者には明らかであろう。この理解に基づいて、本開示によって実質的に提供される解決策、又は既存の技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実施することができる。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(リードオンリメモリ(ROM)/ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなど)に記憶され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、ネットワーク装置などであってもよい)が本開示の各実施形態に記載の方法を実行できるようにするためのいくつかの命令を含む。
【0086】
実施形態2
【0087】
本実施形態は、ベアラIDを決定する方法を提供する。図5は、本開示の実施形態に係るベアラIDを決定する方法のフローチャート(2)である。図5に示すように、本方法のプロセスは、以下に説明するステップを含む。
【0088】
S502において、SMFは、tAMFによって送信されたセッション更新要求を受信する。
【0089】
S504において、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答がtAMFに応答される。
【0090】
上記の手順により、SMFは、tAMFによって送信されたセッション更新要求を受信し、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答をtAMFに返送する。SMFは、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答に応答し、これは5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかという、まだ効果的には解決されていない関連技術における課題を解決することができる。さらに、MMEに特別な要求は必要ないので、従来のネットワークを更新する必要がなく、したがって従来のネットワークとの互換性が達成される。
【0091】
上述の実施形態の説明から、上述の任意の実施形態の方法は、ソフトウェアに加えて必要な汎用ハードウェアプラットフォームによって実施されてもよく、又は当然ながらハードウェアによって実施されてもよいが、多くの場合、前者は好ましい実施形態であることが、当業者には明らかであろう。この理解に基づいて、本開示によって実質的に提供される解決策、又は関連技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実施することができる。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(ROM/RAM、磁気ディスク又は光ディスクなど)に記憶され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、ネットワーク装置などであってもよい)が本開示の各実施形態に記載の方法を実行できるようにするためのいくつかの命令を含む。
【0092】
実施形態3
【0093】
一実施形態はさらに、tAMFに適用されるベアラIDを決定する装置を提供する。本装置は、上述の実施形態及び任意の実施形態を実施するように構成される。説明した内容については説明を省略する。以下で使用されるように、用語「モジュール」は、所定の機能を実装することができるソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせであってもよい。なお、以下に説明する実施の形態における装置は、ソフトウェアにより実現されることが好ましいが、ハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
【0094】
図6は、本開示の実施形態に係るベアラID決定装置の構成ブロック図(1)である。図6に示すように、本装置は、第1の送信モジュール601と、第1の受信モジュール603とを備える。
【0095】
第1の送信モジュール601は、セッション更新要求をSMFに送信するように構成される。
【0096】
第1の受信モジュール603は、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信するように構成される。
【0097】
以上説明した実施形態では、第1の送信モジュール601は、セッション更新要求をSMFに送信し、第1の受信モジュール603は、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信する。第1の受信モジュール603は、ベアラID割り当て情報を搬送する、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信することができ、これは5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかという、まだ効果的には解決されていない関連技術における課題を解決することができる。さらに、MMEに特別な要求は必要ないので、従来のネットワークを更新する必要がなく、したがって従来のネットワークとの互換性が達成される。
【0098】
ベアラID割り当て情報は、sAMF又はMMEによって割り当てられたベアラIDをtAMFに通知するために使用されてもよい。
【0099】
セッション更新要求は、ベアラID情報を要求するための指示を搬送してもよい。
【0100】
ベアラID割り当て情報は、ベアラIDリストを含むか、又はベアラIDリストと、各ベアラIDに対応するプライオリティ及びPDUセッションIDの少なくとも1つとを含んでいてもよい。
【0101】
第1の受信モジュール603は、UEによって送信された登録要求と、ソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されたUEのコンテキストとを受信するようにさらに構成されてもよい。
【0102】
第1の送信モジュール601はさらに、ソースネットワークの第1のネットワーク要素からUEのコンテキストを要求し、コンテキストに従ってセッション更新要求をSMFに送信するように構成される。
【0103】
登録要求は、5Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入ったUEによって送信される登録要求、又は4Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入り、その後UEが5Gネットワークに移動したUEによって送信される登録要求を含む。
【0104】
第1の送信モジュール601は、UDMへのロケーション更新プロセスを開始するようにさらに構成され、ロケーション更新プロセスはsAMFへのキャンセルロケーションプロセスを開始するためにUDMに使用されてもよい。
【0105】
第1の受信モジュール603は、ターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ準備応答メッセージを受信するようにさらに構成されてもよい。
【0106】
第1の受信モジュール603は、ソースネットワークの第1のネットワーク要素がソース基地局から送信されたハンドオーバ要求を受信した後にソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されるハンドオーバ準備要求を受信するようにさらに構成されてもよく、ハンドオーバ準備要求は、ターゲット基地局情報及び現在のセッション情報を搬送し、SMFによって送信され、ハンドオーバされるPDUセッションのN2セッション情報を受信する。
【0107】
第1の送信モジュール601は、ハンドオーバ準備要求に従ってPDUセッションハンドオーバ要求をSMFに送信し、ハンドオーバされるPDUセッションのセッション情報に従ってハンドオーバ準備要求をターゲット基地局に送信するようにさらに構成され、ハンドオーバ準備要求は、リソース予約を要求するために使用される。
【0108】
ハンドオーバ準備応答メッセージは、リソースが正常に予約されたPDUセッションに割り当てられた予約無線リソース情報、N2応答情報、N3トンネル情報を搬送し、セッション更新要求は、ハンドオーバ準備応答メッセージを搬送する。
【0109】
第1の送信モジュール601は、ソースネットワークの第1のネットワーク要素にハンドオーバ応答を返送するようにさらに構成されてもよく、ハンドオーバ応答は、ソースネットワークの第1のネットワーク要素がソース基地局にハンドオーバコマンドを送信するために使用され、ハンドオーバコマンドは、UEがソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバするために使用される。
【0110】
第1の受信モジュール603は、ターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ完了通知を受信するようにさらに構成されてもよい。
【0111】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、sAMF又はMMEを含んでいてもよい。
【0112】
SMFは、SMF自体、又はSMFとパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)との組み合わせを含んでいてもよい。
【0113】
上述の様々なモジュールは、ソフトウェア又はハードウェアによって実現され得ることに留意されたい。ハードウェアによる実施は、以下の方法で実施することはできるが、必ずしもそうではない。上述の様々なモジュールは、同一のプロセッサ又はそれぞれのプロセッサに任意の組み合わせで配置される。
【0114】
実施形態4
【0115】
一実施形態は、SMFに適用される、ベアラIDを決定する装置をさらに提供する。本装置は、上述の実施形態及び任意の実施形態を実施するように構成される。説明した内容については説明を省略する。以下で使用されるように、用語「モジュール」は、所定の機能を実装することができるソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせであってもよい。なお、以下に説明する実施の形態における装置はソフトウェアにより実現されることが好ましいが、ハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
【0116】
図7は、本開示の実施形態に係るベアラID決定装置の構成ブロック図(2)である。図7に示すように、本装置は、第2の受信モジュール701及び第2の送信モジュール703を備える。
【0117】
第2の受信モジュール701は、tAMFによって送信されたセッション更新要求を受信するように構成される。
【0118】
第2の送信モジュール703は、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答をtAMFに応答するように構成される。
【0119】
上述した実施形態では、第2の受信モジュール701は、tAMFによって送信されたセッション更新要求を受信し、第2の送信モジュール703は、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答をtAMFに応答する。第2の送信モジュール703は、ベアラID割り当て情報を搬送するセッション更新応答に応答することができ、これは5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかという、まだ効果的には解決されていない関連技術における課題を解決することができる。さらに、MMEに特別な要求は必要ないので、従来のネットワークを更新する必要がなく、したがって従来のネットワークとの互換性が達成される。
【0120】
上述の様々なモジュールは、ソフトウェア又はハードウェアによって実現され得ることに留意されたい。ハードウェアによる実施は、以下の方法で実施することはできるが、必ずしもそうではない。上述の様々なモジュールは、同一のプロセッサ又はそれぞれのプロセッサに任意の組み合わせで配置される。
【0121】
上記のベアラIDを決定する方法が実施例1~5に関連して以下に説明されるが、本開示の実施形態の範囲を限定することを意図しない。
【0122】
実施例1
【0123】
5G内のアイドル状態モビリティ/ハンドオーバ、又は4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ/ハンドオーバが発生すると、SMFは、セッション更新要求に応答して、EBI割り当て情報をAMFに返送する。
【0124】
AMFは、セッション更新要求においてEBI情報を要求することができる。
【0125】
5G内のアイドル状態モビリティが発生すると、4Gセッション情報が割り当てられたPDUセッションがUEによってアクティブに設定される。
【0126】
4Gから5Gへのアイドル状態モビリティが発生すると、5Gセッション情報が割り当てられたPDN接続に対応するPDUセッションがUEによってアクティブに設定される。
【0127】
実施例2
【0128】
図8は、本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(1)である。アプリケーションシナリオはAMF間アイドル状態モビリティであり、UEは5Gシステムにアクセスされ、UEに提供されるAMFはAMF1、つまりソースAMF(sAMF)である。UEはアイドル状態に入り、sAMFのトラッキングエリアの外に移動する。
【0129】
以下、各ステップについて説明する。
【0130】
S801において、UEは登録要求を送信し、その後、当該要求は5G基地局によって受信され、AMF2、すなわちターゲットAMF(tAMF)に送信される。4Gに対応するパラメータが割り当てられているPDUセッションは、登録要求においてUEによってアクティブに設定されていてもよい。
【0131】
S802において、tAMFは、sAMFからUEのコンテキストを要求する。
【0132】
S803において、sAMFは、UEのコンテキストをtAMFに返送する。
【0133】
S804において、tAMFは、UDMへのロケーション更新プロセスを開始する。
【0134】
S805において、UDMは、sAMFに対してキャンセルロケーションプロセスを開始する。
【0135】
S806において、tAMFは、UEのコンテキストに従ってSMFへのセッション更新要求を開始し、EBI情報を要求するための指示が搬送されてもよい。
【0136】
S807において、SMFは、セッション更新応答をtAMFに返送し、ここで、EBI割り当て情報が搬送され、EBI割り当て情報はEBIのリストを含み、各EBIに対応する優先度情報、PDUセッションID、及び他の情報を含むこともできる。
【0137】
UEが複数のPDUセッションを有するとき、ステップS806及びS807は、各PDUセッションに対して実行される必要があってもよい。
【0138】
S808において、tAMFは、登録受諾メッセージをUEに返送する。
【0139】
実施例3
【0140】
図9は、本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(2)である。アプリケーションシナリオは、5G内のAMF間ハンドオーバであり、UEは5Gシステムにアクセスされ、UEにサービス提供するAMFはソースAMF(sAMF)であり、UEは接続状態にある。UEが移動しているとき、5Gをサービス提供する基地局5G RAN1(すなわち、上記実施形態におけるソース基地局)は、UEが信号カバレッジ範囲外に移動することを発見する。
【0141】
以下、各ステップについて説明する。
【0142】
S901において、5G基地局5G RAN1は、UEがカバレッジ範囲外に移動することを発見し(例えば、RAN1はUEの測定レポートに従って、UEの信号がハンドオーバ閾値より低いことを発見し)、5G RAN1はUEをターゲット基地局5G RAN2にハンドオーバすることを決定する。5G基地局5G RAN1は、sAMFへのハンドオーバ要求を開始し、ここで、メッセージは、ターゲット基地局情報と現在のセッション情報を搬送し、セッション情報はPDUセッション情報を含む。
【0143】
S902において、sAMFは、ターゲット基地局情報に従ってターゲットAMF(tAMF)を選択し、次にtAMFへのハンドオーバ準備要求を開始する。ここで、メッセージは、ターゲット基地局情報と現在のセッション情報を搬送し、現在のセッション情報はSMFアドレスとPDUセッション情報を含む。
【0144】
S903において、tAMFは、SMF情報に従って、SMFにPDUセッションハンドオーバ要求を送信する。
【0145】
S904において、SMFは、QoSなどの情報が含まれる、ハンドオーバされるPDUセッションのN2セッション情報を返送する。
【0146】
UE内の複数のPDUセッションをハンドオーバする必要がある場合、ハンドオーバされる各PDUセッションに基づいて、tAMFについてステップS903及びS904が実行されてもよい。
【0147】
S905において、ハンドオーバされるすべてのPDUセッションのSMF応答を受信した後、tAMFは、セッション情報に従って、ターゲット基地局5G RAN2からのリソース予約を要求する。
【0148】
S906において、5G基地局5G RAN2は、無線リソースを予約し、PDUセッション情報に従ってハンドオーバ応答メッセージを返送し、ハンドオーバ応答メッセージは、リソースが正常に予約されたPDUセッションに、ターゲット基地局によって割り当てられた予約無線リソース情報、N2応答情報及びN3トンネル情報を搬送する。
【0149】
S907において、tAMFは、SMFにセッション更新要求メッセージを送信し、セッション更新要求メッセージは、N2ハンドオーバ準備応答とN3トンネル情報を搬送する。EBIを要求するための指示が、セッション更新要求メッセージで搬送される。
【0150】
S908において、SMFは、セッション更新要求に対する応答をtAMFに返送する。SMFのEBI割り当て情報は、セッション更新要求に応答して搬送される。
【0151】
UE内の複数のPDUセッションをハンドオーバする必要がある場合、ハンドオーバされる各PDUセッションに基づいて、tAMFについてステップS907及びS908が実行されてもよい。
【0152】
S909において、tAMFは、すべてのSMF応答を受信した後、ハンドオーバ要求応答をsAMFに返送し、ここで、メッセージは、PDUセッションのためにターゲット基地局によって予約された無線リソース情報を搬送する。
【0153】
S910において、PDUセッションのために正常に予約されたリソースが存在すると判断した後、sAMFは、ハンドオーバコマンドを5G基地局5G RAN1に送信し、PDUセッションのためにターゲット基地局によって予約された無線リソース情報をハンドオーバコマンドで搬送する。
【0154】
S911において、基地局5G RAN1は、UEへのハンドオーバコマンドを開始し、ターゲット基地局によって予約された無線リソース情報は、ハンドオーバコマンドで搬送される。
【0155】
S912において、UEは、ターゲット基地局によって予約された無線リソース情報に従って、基地局5G RAN2にアクセスされる。
【0156】
S913において、基地局5G RAN2は、tAMFへのハンドオーバ通知メッセージを開始する。
【0157】
S914において、tAMFは、SMFにセッション更新要求メッセージを送信し、セッション更新要求メッセージでハンドオーバ完了通知が搬送される。EBIを要求するための指示は、セッション更新要求メッセージで搬送されてもよい。
【0158】
S915において、SMFは、ハンドオーバが完了したことを確認するために、tAMFにセッション更新応答を返送する。SMFのEBI割り当て情報は、セッション更新応答において搬送される。
【0159】
UE内の複数のPDUセッションをハンドオーバする必要がある場合、ハンドオーバされる各PDUセッションに基づいて、tAMFについてステップS914からS917が実行される。
【0160】
S916において、tAMFは、ハンドオーバ完了メッセージをsAMFに返送する。
【0161】
S917において、sAMFは、N2接続解放要求をソース基地局1に送信する。
【0162】
上記のステップでは、2つの任意の実装モードが提供される。すなわち、tAMFは、ステップS907においてEBI情報を要求してもよいし、ステップS914においてEBI情報を要求してもよい。tAMFは、EBI情報が要求に必要であることを明示的に示してもよく、又は示さなくてもよい。EBI割り当て情報は、EBIリストを含み、各EBIに対応する優先度情報、PDUセッションID、及び他の情報を含むこともできる。
【0163】
実施例4
【0164】
図10は、本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(3)である。アプリケーションシナリオは、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティであり、UEは4Gシステムにアクセスされ、PDN接続とベアラが確立され、PDN接続とベアラに対応する5G PDUセッション情報がUEとネットワーク間でインタラクションされている。UEはアイドル状態に入り、UEが移動している間、5Gシステムに接続される。
【0165】
以下、各ステップについて説明する。
【0166】
S1001において、UEは、登録要求を送信し、要求が5G基地局によって受信された後、要求は、5G基地局によってAMFに送信される。UEは登録要求においてPDUセッションをアクティブに設定してもよい(注:複数のPDUセッションが存在する可能性がある)。
【0167】
S1002において、AMFは、MMEにUEのコンテキストを要求する。
【0168】
S1003において、MMEは、UEのコンテキストをAMFに返送する。
【0169】
S1004において、AMFは、UDM/HSSへのロケーション更新プロセスを開始する。
【0170】
S1005において、UDM/HSSは、MMEに対してキャンセルロケーションプロセスを開始する。
【0171】
S1006において、AMFは、UEのコンテキストに従ってSMFへのセッション更新要求を開始し、EBI情報を要求するための指示が搬送されてもよい。
【0172】
S1007において、SMFは、セッション更新応答をAMFに返送し、EBI割り当て情報は、セッション更新応答で搬送され、EBI割り当て情報は、EBIリストを含み、各EBIに対応する優先度情報、PDUセッションID、及び他の情報を含むこともできる。
【0173】
UEが複数のPDUセッションを有する場合、ステップS1006及びS1007は、各PDUセッションについて実行される必要があってもよい。
【0174】
S1008において、AMFは、登録受諾メッセージをUEに返信する。
【0175】
実施例5
【0176】
図11は、本開示の好ましい実施形態によるベアラIDを決定する方法のフローチャート(4)である。アプリケーションシナリオは、4Gから5Gへのハンドオーバであり、UEが4Gシステムにアクセスされ、PDN接続とベアラが確立され、PDN接続とベアラに対応する5G PDUセッション情報がUEとネットワーク間でインタラクションされている。UEが接続状態で移動しているとき、UEに現在サービスを提供している4G基地局4G RANは、UEが信号カバレージ範囲外に移動していることを発見する。
【0177】
以下、各ステップについて説明する。
【0178】
S1101において、4G基地局4G RANは、UEをターゲット5G基地局5G RAN(「NG-RAN」を使用することを提案する)にハンドオーバすることを決定する(例えば、4G RANが、UEの測定レポートに従ってUEがカバレッジ範囲外に移動することを発見した場合)。4G基地局4G RANは、MMEへのハンドオーバ要求を開始し、ここで、メッセージは、ターゲット基地局情報を搬送する。
【0179】
S1102において、MMEは、ターゲット基地局情報に従ってターゲットAMFを選択し、次にAMFへのフォワードリロケーション要求を開始し、ここで、メッセージは、ターゲット基地局情報と現在の4Gセッション情報を搬送する。
【0180】
S1103において、AMFは、セッション情報に従ってSMFにPDUセッションハンドオーバ要求を送信し、4Gに対応するセッション情報は、PDUセッションハンドオーバ要求で搬送される。
【0181】
S1104において、SMFは、N2セッション情報にQoSなどの情報が含まれている、ハンドオーバされるPDUセッションのN2セッション情報を返送する。
【0182】
UE内の複数のPDUセッションがハンドオーバされる必要がある場合、ステップS1103及びS1104は、ハンドオーバされる各PDUセッションに基づいてAMFについて実行される。
【0183】
S1105において、ハンドオーバされるすべてのPDUセッションのSMF応答を受信した後、AMFは、セッション情報に従って、ターゲット基地局5G RANからのリソース予約を要求する。
【0184】
S1106において、基地局5G RANは、PDUセッション情報に従って無線リソースを予約し、リソースが正常に予約されたPDUセッションに、ターゲット基地局によって割り当てられた予約無線リソース情報、N2応答情報及びN3トンネル情報を搬送するハンドオーバ要求応答メッセージを返送する。
【0185】
S1107において、AMFは、SMFにセッション更新要求メッセージを送信し、セッション更新要求メッセージにおいてN2ハンドオーバ準備応答とN3トンネル情報が搬送される。EBIを要求するための指示は、セッション更新要求メッセージで搬送されてもよい。
【0186】
S1108において、SMFは、セッション更新要求に対する応答をAMFに返送する。SMF内のEBI割り当て情報と、フォワードリロケーション応答に必要な4Gセッション情報とが搬送される。
【0187】
UE内の複数のPDUセッションがハンドオーバされる必要がある場合、ステップS1107及びS1108は、ハンドオーバされる各PDUセッションに基づいてAMFのために実行されてもよい。
【0188】
S1109において、すべてのSMF応答を受信した後、AMFは、MMEにフォワードリロケーション応答を返送し、ここで、メッセージは、すべてのPDUセッションのためにターゲット基地局によって予約された無線リソース情報と、ハンドオーバのためのすべてのSMFからの4Gセッション情報とを搬送する。
【0189】
S1110において、PDNセッションのために正常に予約されたリソースが存在すると判断した後、MMEは、ターゲット基地局によって予約された無線リソース情報が搬送される4G基地局4G RANにハンドオーバコマンドを送信する。4G RANは、UEへのハンドオーバコマンドを開始し、ここで、ターゲット基地局によって予約された無線リソース情報が搬送される。
【0190】
S1111において、UEは、ターゲット基地局によって予約された無線リソース情報に従って、基地局5G RANにアクセスされる。
【0191】
S1112において、基地局5G RANは、AMFへのハンドオーバ通知メッセージを開始する。
【0192】
S1113において、AMFは、SMFにセッション更新要求メッセージを送信し、ここでハンドオーバ完了通知が搬送される。EBIを要求するための指示が搬送されてもよい。
【0193】
S1114において、SMFは、ハンドオーバが完了したことを確認するために、セッション更新応答をAMFに返送する。SMF内のEBI割り当て情報は、セッション更新応答で搬送される。
【0194】
UE内の複数のPDUセッションがハンドオーバされる必要がある場合、ステップS1113からS1114は、ハンドオーバされる各PDUセッションに基づいてAMFのために実行されてもよい。
【0195】
S1115において、AMFは、ハンドオーバ完了メッセージをMMEに返信する。
【0196】
S1116において、MMEは、ソース基地局1にS1接続解放要求を送信する。
【0197】
上記のステップでは、2つの任意選択の実装モードが提供され、すなわち、AMFは、ステップS1107においてEBI情報を要求することができ、又はステップS1113においてEBI情報を要求することができる。AMFは、EBI情報が要求に必要であることを明示的に示してもよく、又は示さなくてもよい。EBI割り当て情報はEBIリストを含み、各EBIに対応する優先度情報、PDUセッションID、及び他の情報を含むこともできる。
【0198】
5Gネットワークでは、制御プレーンの相互作用のためにサービス指向(service-oriented)が達成されている。上記の実施形態では、サービスオペレーションNsmf_PDUSession_UpdateSMContextが、ステップS806~S807(セッション更新要求、セッション更新応答)、ステップS1006~S1007(セッション更新要求、セッション更新応答)、ステップS903~S904、S907~S908、S914~S915、ステップS1103~S1104、S1107~S1108、S1113~S1114において呼び出され、ここで、要求されたパラメータはサービスコールの入力であり、返送された応答はサービスコールの出力である。
【0199】
上述の様々な実施形態では、AMF(又はtAMF)によってSMFにセッション更新要求を送信するステップ(ステップS806~S807及びS1006~S1007など)において、AMF(又はtAMF)は操作Nsmf_PDUSession_CreateSMContextも送信することができ、ここで、要求されたパラメータはサービスコールの入力であり、返送された対応はサービスコールの出力である。
【0200】
本開示は依然として上述のサービスコールを使用することができ、又は新しいサービスコールを生成することができる。上記の実装モードでは、要求されたパラメータはサービスコールの入力であり、返送された応答はサービスコールの出力である。
【0201】
実施形態5
【0202】
本開示の実施形態は、記憶媒体をさらに提供する。また、本実施形態において、上述した記憶媒体は、以下に説明する各ステップを実行するためのプログラムコードを記憶するように構成されていてもよい。
【0203】
S1において、セッション更新要求がSMFに送信される。
【0204】
S2において、ベアラID割り当て情報を搬送し、SMFによって応答されるセッション更新応答を受信する。
【0205】
ベアラID割り当て情報は、sAMF又はMMEによって割り当てられたベアラIDをtAMFに通知するために使用されてもよい。
【0206】
セッション更新要求は、ベアラID情報を要求するための指示を搬送してもよい。
【0207】
ベアラID割り当て情報は、ベアラIDリストを含むか、又はベアラIDリストと、各ベアラIDに対応するプライオリティ及びPDUセッションIDの少なくとも1つと、を含んでいてもよい。
【0208】
記憶媒体は、以下で説明するステップを実行するためのプログラムコードを記憶するようにさらに構成されていてもよい。
【0209】
UEによって送信された登録要求が受信される。
【0210】
登録要求を受信した後、ソースネットワークの第1のネットワーク要素からUEのコンテキストが要求される。
【0211】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素によって送信されたUEのコンテキストを受信し、コンテキストに応じてセッション更新要求をSMFに送信する。
【0212】
登録要求は、5Gネットワークにアクセスし、アイドル状態に入ったUEによって送信される登録要求、又は4Gネットワークにアクセスし、UEが5Gネットワークに移動した後にアイドル状態に入ったUEによって送信される登録要求を含んでいてもよい。
【0213】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、sAMF又はMMEを含んでいてもよい。
【0214】
記憶媒体は、次のステップを実行するためのプログラムコードを記憶するようにさらに構成されていてもよい:ロケーション更新プロセスがUDMに対して開始され、ここで、位置更新プロセスがUDMに対して使用されて、sAMFに対する県セルロケーションプロセスが開始される。
【0215】
記憶媒体は、以下で説明するステップを実行するためのプログラムコードを記憶するようにさらに構成されていてもよい。
【0216】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素がソース基地局によって送信されたハンドオーバ要求を受信した後に、ソースネットワークの第1のネットワーク要素によってハンドオーバ準備要求が送信され、ハンドオーバ準備要求は、ターゲット基地局情報及び現在のセッション情報を搬送する。
【0217】
PDUセッションハンドオーバ要求は、ハンドオーバ準備要求に従ってSMFに送信される。
【0218】
SMFによりハンドオーバされ送信されるPDUセッションのN2セッション情報を受信する。
【0219】
記憶媒体は、次のステップを実行するためのプログラムコードを記憶するようにさらに構成されていてもよい:ハンドオーバ準備要求が、ハンドオーバされるPDUセッションのセッション情報に従って、ターゲット基地局に送信され、ここで、ハンドオーバ準備要求は、リソース予約を要求するために使用される。
【0220】
ターゲット基地局が送信したハンドオーバ準備応答メッセージを受信し、ハンドオーバ準備応答メッセージは、リソースが正常に予約されたPDUセッションに割り当てられた予約無線リソース情報、N2応答情報、N3トンネル情報を搬送し、セッション更新要求は、ハンドオーバ準備応答メッセージを搬送する。
【0221】
記憶媒体は、次のステップを実行するためのプログラムコードを記憶するようにさらに構成されていてもよい:ハンドオーバ応答がソースネットワークの第1のネットワーク要素に返送される。
【0222】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、sAMFを含んでいてもよく、ハンドオーバ応答は、sAMFがソース基地局にハンドオーバコマンドを送信するために使用されてもよい。ハンドオーバ応答は、PDUセッションのために基地局によって予約された無線リソース情報を搬送し、ハンドオーバコマンドは、UEがソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバするために使用される。
【0223】
ソースネットワークの第1のネットワーク要素は、MMEを含んでいてもよく、ハンドオーバ応答は、MMEがハンドオーバコマンドをソース基地局に送信するために使用されてもよい。ハンドオーバコマンドは、UEがソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバするために使用される。
【0224】
記憶媒体は、次のステップを実行するためのプログラムコードを記憶するようにさらに構成されてもよい:ターゲット基地局によって送信されたハンドオーバ完了通知が受信される。
【0225】
SMFは、SMF自体、又はSMFとパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)の組み合わせとを含んでいてもよい。
【0226】
本実施形態において、上述の記憶媒体は、Uディスク、リードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ、モバイルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、又はプログラムコードを記憶可能な別の媒体を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
【0227】
本実施形態における特定の実施例については、上記の実施形態で説明した実施例及び任意選択の実施形態を参照することができ、この実施形態では繰り返さない。
【0228】
明らかに、本開示の上述のモジュール又はステップの各々は、汎用コンピューティングデバイスによって実装されてもよく、モジュール又はステップは単一のコンピューティングデバイス上に集中されてもよく、又は複数のコンピューティングデバイスによって形成されるネットワーク上に分散されてもよく、あるいは、モジュール又はステップはコンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムコードによって実装されてもよく、その結果、モジュール又はステップは記憶デバイスに記憶され、コンピューティングデバイスによって実行可能であってもよいことを、当業者は理解すべきである。いくつかの状況では、図示又は説明されたステップは、本明細書で説明されたものとは異なる順序で実行されてもよく、又は図示又は説明されたステップは、様々な集積回路モジュールに別々に作製されてもよく、又はその複数のモジュール又はステップは実装のために単一の集積回路モジュールに作られてもよい。このように、本開示は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0229】
上記は本開示の好ましい実施形態に過ぎず、本開示を限定することを意図するものではなく、当業者にとって、本開示は様々な修正形態及び変形形態を有することができる。本開示の精神及び原理内でなされる任意の修正、同等の置換、改良などは、本開示の範囲内にある。
【産業上の利用可能性】
【0230】
本開示はNextGen無線通信(5G)の分野に適用され、5G内のアイドル状態モビリティ、4Gから5Gへのアイドル状態モビリティ、及び4Gから5Gへの接続状態ハンドオーバなどのモビリティイベントが発生した後に、割り当てられたEBI情報をどのように決定するかについて、まだ効果的には解決されていない既存の技術における課題を解決する。さらに、MMEに特別な要求は必要ないので、従来のネットワークを更新する必要がなく、したがって従来のネットワークとの互換性が達成される。
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