(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】データ伝送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/02 20090101AFI20230704BHJP
【FI】
H04W72/02
(21)【出願番号】P 2020538553
(86)(22)【出願日】2018-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2018072479
(87)【国際公開番号】W WO2019136713
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2020-12-14
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】リン、ヤナン
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】圓道 浩史
【審判官】齋藤 哲
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/010477(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/173177(WO,A1)
【文献】Samsung, Power Control for Transmissions with Different Numerologies[online], 3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708065,2017年5月6日アップロード,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1708065.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末がネットワークデバイスから少なくとも2つのスケジューリング情報を受信することと、
前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第1の伝送リソースにおいて第1のデータを伝送することと、
前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースの第1の部分のリソースにおいてデータを伝送しなく、前記第2の伝送リソースの第2の部分のリソースにおいて第2のデータを伝送するこ
ととを含み、
前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、
前記第1の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複される全てのリソー
スを含み、前記第2の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複されない全てのリソース又は一部のリソースを含み、前記第1のデータのサービス優先度は、前記第2のデータのサービス優先度より大きい
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
前記データは、前記端末と前記ネットワークデバイスとの間で伝送される必要がある情報である
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記データは、物理上り共有チャネルPUSCH及び物理上り制御チャネルPUCCHのうち少なくとも1つに搬送される
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記伝送リソースは、時間領域リソース、周波数領域リソース及び電力領域リソースのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
前記第2の部分のリソースにおいて第2のデータを伝送することは、
前記第2の部分のリソースにおいて電力を下げて前記第2のデータを伝送することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
前記第2のデータに対応する伝送開始時点は、前記第1のデータに対応する伝送開始時点より早い又は同じである
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
スケジューリング伝送ユニットと、データ伝送ユニットとを備えるデータ伝送装置であって、
前記スケジューリング伝送ユニットは、ネットワークデバイスから少なくとも2つのスケジューリング情報を受信するように構成され、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、
前記データ伝送ユニットは、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第1の伝送リソースにおいて第1のデータを伝送するように構成され、
前記データ伝送ユニットは、さらに、
前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースの第1の部分のリソースにおいてデータを伝送しなく、前記第2の伝送リソースの第2の部分のリソースにおいて第2のデータを伝送するように構成さ
れ、
前記第1の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複される全てのリソー
スを含み、前記第2の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複されない全てのリソース又は一部のリソースを含み、前記第1のデータのサービス優先度は、前記第2のデータのサービス優先度より大きい
ことを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項8】
前記データは、端末と前記ネットワークデバイスとの間で伝送される必要がある情報である
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ伝送装置。
【請求項9】
前記データは、物理上り共有チャネルPUSCH及び物理上り制御チャネルPUCCHのうち少なくとも1つに搬送される
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ伝送装置。
【請求項10】
前記伝送リソースは、時間領域リソース、周波数領域リソース及び電力領域リソースのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ伝送装置。
【請求項11】
前記データ伝送ユニットは、さらに、
前記第2の部分のリソースにおいて電力を下げて前記第2のデータを伝送するように構成される
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ伝送装置。
【請求項12】
前記第2のデータに対応する伝送開始時点は、前記第1のデータに対応する伝送開始時点より早い又は同じである
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ伝送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ伝送技術に関し、特に、データ伝送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新しいラジオ( New Radio、NR )システム、例えば5Gアプリケーションでは、3つの大きなサービスシーンがあり、1つは、拡張モバイルブロードバンド( Enhance Mobile Broadband、eMBB )サービスであり、1つは、高信頼低遅延( Ultra Reliable and Low Latency Communication、URLLC )サービスであり、1つは、大容量機械タイプ通信( massive Machine Type of Communication、mMTC )である。端末は、サービス要求に応じて構成された伝送リソース上でこれらのサービスのデータを伝送することができる。
【0003】
実際の応用過程では、端末は2つ以上の伝送リソースが部分的に重複する状況が発生することがあるので、端末が2つ以上のデータを伝送する部分伝送リソースが時間領域で衝突する場合に、どのようにデータを伝送するかを決定するデータ伝送方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の複数の態様は、端末が2つ以上のデータを伝送する部分伝送リソースが時間領域で衝突する場合にデータ伝送を実現するデータ伝送方法及び装置を提供する。
【0005】
本発明の態様は、データ伝送方法を提供し、
少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送することと、
前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送することとを含み、
前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複される。
【0006】
本発明の他の態様は、データ伝送装置を提供し、スケジューリング伝送ユニット及びデータ伝送ユニットを備え、
スケジューリング伝送ユニットは、少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送するように構成され、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、
データ伝送ユニットは、前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送するように構成される。
【0007】
このように、本発明の実施例は、少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送し、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送することで、端末が2つ以上のデータを伝送する部分伝送リソースが時間領域上で衝突するときのデータ伝送を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の上記および他の特徴およびメリットは、添付の図面を参照して詳細に説明する例示的な実施形態により、より明らかになる。なお、以下の記載における図面はただ本発明の一部の実施例に過ぎず、当業者の場合、創造的な労働を付与しない前提で、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
【
図1A】本発明の実施例におけるデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図1B】
図1Aに対応する実施例における伝送リソースの模式図である。
【
図1C】
図1Aに対応する実施例における他の伝送リソースの模式図である。
【
図1D】
図1Aに対応する実施例における他の伝送リソースの模式図である。
【
図1E】
図1Aに対応する実施例における他の伝送リソースの模式図である。
【
図1F】
図1Aに対応する実施例における他の伝送リソースの模式図である。
【
図2】本発明の他の実施例におけるデータ伝送装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施例の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、以下に、本発明の実施例における技術的解決策を、本発明の実施例における図面と併せて、明確かつ完全に説明し、記載された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことを理解する。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働をすることなく得た全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0010】
ここで、「及び/又は」とは、単に関連のある対象を記述するための関連関係の1つであり、A及び/又はBのように3つの関係が存在し得ることを意味し、Aのみ、AとBが同時に存在すること、Bのみが存在することの3つの場合が存在し得ることを意味する。なお、本文中の「/」の文字は、前後の関連オブジェクトが一種の「または」の関係であることを一般的に示す。
【0011】
図1Aは本発明の実施例におけるデータ伝送方法のフローチャートである。
【0012】
101において、少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送し、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複される。
【0013】
ここで、前記伝送リソースは、時間領域リソース、周波数領域リソース及び電力領域リソースのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限定されず、本実施例は、これを特に限定しない。
【0014】
102において、前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送する。
【0015】
なお、101~102の実行主体は、端末であってもよく、あるいはネットワークデバイスであってもよく、本実施例は特に限定されない。
【0016】
本発明において、伝送されるデータとは、端末とネットワークデバイスとの間で伝送される必要がある情報であり、物理上り共有チャネル( Physical Uplink Shared Channel、PUSCH )及び物理上り制御チャネル( Physical Uplink Control Channel、PUCCH )のうち少なくとも1つを含むがこれらに限定されない物理上りチャネルによって搬送されてもよい。
【0017】
本発明によって提供される技術的解決策は、3つのサービスシーンを有することができ、拡張モバイルブロードバンドトラフィック( Enhance Mobile Broadband,eMBB )トラフィック、高信頼低遅延( Ultra Reliable and Low Latency Communication,URLLC )トラフィック、および、マスクラス通信( massive Machine Type of Communication,mMTC )などの新しいラジオ( New Radio,NR )システム、例えば5Gアプリケーションに適用され得る。端末は、サービス要求に応じて構成された伝送リソース上でこれらのサービスのデータを伝送することができる。したがって、本発明に係る伝送されるデータは、eMBBデータ、URLLCデータ及びmMTCデータのうち少なくとも2つを含んでもよいが、これに限定されず、本実施例は、特にこれに限定されない。
【0018】
任意選択で、この実施例の実現可能な形態において、101において、伝送されるスケジューリング情報は、動的スケジューリング情報であってもよく、又は半静的スケジューリング情報であってもよく、本実施例は、特に限定されない。
【0019】
任意選択で、この実施例の実現可能な形態において、102において、具体的に、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第1の伝送リソースにおいて第1のデータを伝送する。
【0020】
本実施形態において、伝送されるデータは、第1のデータに加えて、第2のデータをさらに含んでもよい。ここで、前記第1のデータのサービス優先度は、前記第2のデータのサービス優先度以上である。
【0021】
そこで、5Gアプリケーションなどの新しいラジオ( New Radio、NR )システムでは、URLLCデータの優先度はeMBBデータの優先度よりも高く、eMBBデータの優先度は、mMTCデータの優先度よりも高い。
【0022】
具体的に、さらに、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースの第1の部分のリソースにおいてデータを伝送せず、前記第2の伝送リソースの第2の部分のリソースにおいて第2のデータを伝送する。
【0023】
ここで、前記第1の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複される全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これに限定されなく、前記第2の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの前記第1の伝送リソースと時間領域において重複されない全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これに限定されない。
【0024】
例えば、前記第2の部分のリソースの全てのリソースが対応する復調パイロットを有する場合、前記第2の部分のリソースの全てのリソースにおいて前記第2のデータを伝送する。
【0025】
これにより、復調パイロットがデータ復調可能な場合に、可能な限り使用可能な伝送リソースを利用してデータ伝送を行うことができ、システム効率を効果的に向上させることができる。
【0026】
又は、例えば、前記第2の部分のリソースの部分のリソースが対応する復調パイロットを有する場合、前記第2の部分のリソースの部分のリソースにおいて前記第2のデータを伝送する。
【0027】
これにより、復調パイロットがデータ復調可能な場合に、可能な限り使用可能な伝送リソースを利用してデータ伝送を行うことができ、システム効率を効果的に向上させることができる。
【0028】
又は、例えば、前記第2の部分のリソースの部分のリソースが対応する復調パイロットを有しない場合、前記第2の部分のリソースの部分のリソースにおいてデータを伝送しない。
【0029】
これにより、無駄な伝送を回避してシステム干渉を効果的に低減することができる。
【0030】
又は、例えば、前記第2の部分のリソースの全てのリソースが対応する復調パイロットを有しない場合、前記第2の部分のリソースの全てのリソースにおいてデータを伝送しない。
【0031】
これにより、無駄な伝送を回避してシステム干渉を効果的に低減することができる。
【0032】
いくつかの例では、具体的には、第2の伝送リソースが、第2の部分リソースのすべてまたは一部において伝送されたデータを復調することができる復調パイロットを含むかどうかを判定し、第2の伝送リソースが、第2の部分リソースのすべてまたは一部において伝送されたデータを復調することができる復調パイロットを含み、すなわち、第2の部分リソースのすべてまたは一部が対応する復調パイロットを有し、第2の伝送リソースに、第2の部分リソースの全て又は一部のリソース上で伝送されたデータを復調することができる復調パイロットが含まれず、即ち、第2の部分リソースの全て又は一部のリソースは、対応する復調パイロットを有しない。
【0033】
本発明の実施例で提供される方法をより明確にするために、URLLCデータ及びeMBBデータの伝送リソースの一部が重複することを例として、以下に説明する。
【0034】
スケジューリング情報に対応する2つのデータ、すなわち、URLLCデータおよびeMBBデータの伝送リソースが時間領域上で部分的に重なると決定された後、URLLCデータの優先度がeMBBデータの優先度よりも高いので、第2の伝送リソースと第1の伝送リソースと時間領域上で重なる第1の部分リソース上で何もデータを伝送せず、第2の伝送リソースと第1の伝送リソースと時間領域上で重ならない第2の部分リソース上でeMBBデータを伝送することができる。
【0035】
第2の伝送リソースの第2の部分のリソース上でeMBBデータをどのように伝送するかは、様々な方法があり得るが、いくつかの例が以下に示される。
【0036】
図1 ( B )に示すように、第2のデータがeMBBデータであり、eMBBデータには、図中斜線で示すように、1列の復調パイロットが含まれる。この1列のパイロットは、第2の部分リソースにおいて、第2の部分リソースの全リソースが対応する復調パイロットを有することを示すので、重複する第1の部分リソースには何もデータを伝送せず(図中Xで示す)、重複しない第2の部分リソースの全リソースにeMBBデータを伝送することができる。
【0037】
図1 ( C )に示すように、第2のデータがeMBBデータであり、eMBBデータに、図中斜線部で示すように、4列の復調パイロットが含まれ、第1列の復調パイロットおよび第2列の復調パイロットが時間領域直交カバー符号( Orthogonal Cover Code,OCC )を用いて多重され、第3列の復調パイロットおよび第4列の復調パイロットが時間領域OCCを用いて多重される。第1列のパイロット、第2列のパイロット、第3列の復調パイロットおよび第4列の復調パイロットは、第2の部分リソース上にあり、第2の部分リソースのすべてのリソースが対応する復調パイロットを有することを説明し、したがって、図中Xで示されるように、重複する第1の部分リソース上では何もデータを伝送せず、重複しない第2の部分リソースのすべてのリソース上ではeMBBデータを伝送することができる。
【0038】
図1Dに示すように、第2のデータがeMBBデータであり、eMBBデータに4列の復調パイロット(図中斜線部で示す)が含まれ、第1列の復調パイロットと第2列の復調パイロットとが時間領域OCCを用いて多重され、第3列の復調パイロットと第4列の復調パイロットとが時間領域OCCを用いて多重されている。第1列のパイロット及び第2列のパイロットは、第2の部分リソースの第1の部分にあり、第2の部分リソースに、第1の復調パイロット及び第2の復調パイロットに対応するeMBBデータの復調パイロットが含み、すなわち、第2の部分リソースである部分リソースは、対応する復調パイロットを有し、したがって、eMBBデータを第2の部分リソースのこの部分リソース上で伝送する。第1の部分リソースでは、第3列の復調パイロットと第4列の復調パイロットが存在する場合、第1の部分リソースでは何もデータを伝送しないため、第3列の復調パイロットと第4列の復調パイロットを取消す必要があり、第2の部分リソースでは、第3列の復調パイロットと第4列の復調パイロットに対応するeMBBデータの復調パイロットを含まない、すなわち、第2の部分リソースの一部のリソースに対応する復調パイロットが存在しないことを意味し、第1の部分リソースと第2の部分リソースの一部のリソースでは、図中Xで示すように、何もデータを伝送しない。
【0039】
図1Eに示すように、第2のデータがeMBBデータであり、eMBBデータに4列の復調パイロット(図中斜線部で示す)が含まれ、ここで、第1列の復調パイロットおよび第2列の復調パイロットは、時間領域OCCを用いて多重されなく、第3列の復調パイロットおよび第4列の復調パイロットも、時間領域OCCを用いて多重されない。第1列のパイロット、第2列のパイロット、および第3列の復調パイロットは、第2の部分リソースの第1の部分に存在し、第2の部分リソースに、第1列の復調パイロットおよび第2列の復調パイロットに対応するeMBBデータの復調パイロットを含み、すなわち、第2の部分リソースは、対応する復調パイロットを有し、したがって、第2の部分リソース上でeMBBデータを伝送する。第4列の復調パイロットが第1の部分のリソースに存在し、第1の部分リソースではデータを送信しないので、第4列の復調パイロットを取消す必要があり、第3列の復調パイロット復調データは、第4列の復調パイロットに依存しないので、第2の部分リソースに、第3列の復調パイロットと第4列の復調パイロットに対応するeMBBデータの復調パイロットを含み、すなわち、第2の部分リソースに対応する復調パイロットを有し、したがって、第2の部分リソースでもeMBBデータを伝送することができ、第1の部分リソースではデータを送信しない(図中Xで示す)。
【0040】
図1Fに示すように、第2のデータがeMBBデータであり、eMBBデータに、4列の復調パイロット(図中斜線部で示す)が含まれ、ここで、第1列の復調パイロットおよび第2列の復調パイロットは、時間領域OCCを用いて多重され、第3列の復調パイロットおよび第4列の復調パイロットは、時間領域OCCを用いて多重される。第1列のパイロット、第2列のパイロット、および第3列の復調パイロットは、第2の部分リソースの第1の部分に存在し、第2の部分リソースに、第1列の復調パイロットおよび第2列の復調パイロットに対応するeMBBデータの復調パイロットを含み、すなわち、第2の部分リソースは、対応する復調パイロットを有し、したがって、第2の部分リソース上でeMBBデータを伝送する。第4列の復調パイロットは第1の部分リソースに存在し、第1の部分リソースにデータを伝送しないので、第4列の復調パイロットが取り消す必要があるが、第3列の復調パイロットのデータ復調は、第4列の復調パイロットに依存するので、第2の部分リソースに、第3列の復調パイロットおよび第4列の復調パイロットに対応するeMBBデータの復調パイロットを含まなく、すなわち、第2の部分リソースには、対応する復調パイロットがないことを示し、第1の部分リソースおよび第2の部分リソースには、データを伝送しない(図中Xで示す)。
【0041】
他の具体的な実現形態において、さらに、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースにおいてデータを伝送しない。
【0042】
他の具体的な実現形態において、さらに、第2のデータがQPSK変調又はBPSK変調を利用する場合、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースの第1の部分のリソースにおいて第1の電力を利用して前記第2のデータを伝送し、前記第2の伝送リソースの第2の部分のリソースにおいて第2の電力を利用して前記第2のデータを伝送する。ここで、第2の電力は、スケジューリング情報が示す電力であり、第1の電力は、スケジューリング情報が示す電力よりも小さい。
【0043】
ここで、前記第1の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複される全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これに限定されなく、前記第2の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複されない全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これに限定されない。
【0044】
このように、第2の伝送リソースのうち第1の伝送リソースと時間領域で重複する全てのリソース又は一部のリソースである第1の部分リソースで電力を下げて第2のデータを伝送することにより、復調が正確であることが保証されている条件下で、可能な限り使用可能な伝送リソースを利用してデータ伝送を行うことができ、システム効率が効果的に向上する。
【0045】
他の具体的な実現形態において、さらに、第2のデータがQAM変調を利用する場合、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースにおいて第1の電力を利用して前記第2のデータを伝送し、又は、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースにおいてデータを伝送しない。ここで、第1の電力は、スケジューリング情報が示す電力よりも小さい。
【0046】
これにより、復調可能な状態を保ちつつ、できるだけ使用可能な伝送リソースを用いてデータ伝送を行うことができ、システム効率を向上させることができる。
【0047】
この実施例において、少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送し、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送することで、端末が2つ以上のデータを伝送する部分送信リソースが時間領域上で衝突するときのデータ伝送が実現される。
【0048】
なお、前述の各方法の実施例は、説明を簡単にするために、全て一連の動作の組み合わせとして表現したが、当業者であれば、本発明は、説明された動作の順序に限定されるものではなく、本発明によって、あるステップが他の順序で、または同時に行われてもよい。次に、当業者は、本明細書に記述された実施例が全て好ましい実施例に含まれることを理解するであろうが、かかる動作及びモジュールは必ずしも本発明に必須ではない。
【0049】
上記実施形態では、各実施形態についての説明を中心に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
【0050】
図2は本発明の実施例におけるデータ伝送装置の構成図である。この実施例におけるデータ伝送装置は、スケジューリング伝送ユニット21及びデータ伝送ユニット22を含む。ここで、スケジューリング伝送ユニット21は、少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送するように構成され、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、データ伝送ユニット22は、前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送するように構成される。
【0051】
なお、本実施例で提供するデータ伝送装置は、端末であってもよく、あるいはネットワークデバイスであってもよく、本実施例は特にこれに限定されない。
【0052】
ここで、前記伝送リソースは、時間領域リソース、周波数領域リソース及び電力領域リソースのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限定されず、本実施例は、これを特に限定しない。
【0053】
任意選択で、この実施例の実現可能な形態において、前記データ伝送ユニット22は、具体的に、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第1の伝送リソースにおいて第1のデータを伝送するように構成される。
【0054】
この実施形態において、伝送するデータが第1のデータの以外に、さらに、第2のデータを含む。ここで、前記第1のデータのサービス優先度は、前記第2のデータのサービス優先度以上である。
【0055】
具体的な実現形態において、前記データ伝送ユニット22は、さらに、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースの第1の部分のリソースにおいてデータを伝送せず、前記第2の伝送リソースの第2の部分のリソースにおいて第2のデータを伝送するように構成される。
【0056】
ここで、前記第1の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの、前記第1の伝送リソースと時間領域において重複される全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これに限定されなく、前記第2の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの前記第1の伝送リソースと時間領域において重複されない全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これに限定されない。
【0057】
例えば、前記データ伝送ユニット22は、具体的に、前記第2の部分のリソースの全てのリソースが対応する復調パイロットを有する場合、前記第2の部分のリソースの全てのリソースにおいて前記第2のデータを伝送し、前記第2の部分のリソースの部分のリソースが対応する復調パイロットを有する場合、前記第2の部分のリソースの部分のリソースにおいて前記第2のデータを伝送し、前記第2の部分のリソースの部分のリソースが対応する復調パイロットを有しない場合、前記第2の部分のリソースの部分のリソースにおいてデータを伝送せず、前記第2の部分のリソースの全てのリソースが対応する復調パイロットを有しない場合、前記第2の部分のリソースの全てのリソースにおいてデータを伝送しないように構成される。
【0058】
他の具体的な実現形態において、前記データ伝送ユニット22は、さらに、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースにおいてデータを伝送しないように構成される。
【0059】
他の具体的な実現形態において、前記データ伝送ユニット22は、さらに、第2のデータがQPSK変調又はBPSK変調を利用する場合、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースの第1の部分のリソースにおいて第1の電力を利用して前記第2のデータを伝送し、前記第2の伝送リソースの第2の部分のリソースにおいて第2の電力を利用して前記第2のデータを伝送するように構成される。
【0060】
ここで、前記第1の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの前記第1の伝送リソースと時間領域において重複される全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これらに限定されなく、前記第2の部分のリソースは、前記第2の伝送リソースのうちの前記第1の伝送リソースと時間領域において重複されない全てのリソース又は部分のリソースを含むが、これらに限定されない。
【0061】
他の具体的な実現形態において、前記データ伝送ユニット22は、さらに、第2のデータがQAM変調を利用する場合、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースにおいて第1の電力を利用して前記第2のデータを伝送し、又は、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する第2の伝送リソースにおいてデータを伝送しないように構成される。
【0062】
なお、
図1A~
図1Fの実施例に対応する方法は、本実施例で提供されるネットワークデバイスによって実現されてもよい。詳細な説明は、
図1A~
図1Fに対応する実施形態の関連内容を参照してもよく、ここで説明を省略する。
【0063】
この実施例において、スケジューリング伝送ユニット少なくとも2つのスケジューリング情報を伝送し、前記少なくとも2つのスケジューリング情報に対応する少なくとも2つの伝送リソースは、時間領域において部分的に重複され、データ伝送ユニットが前記少なくとも2つの伝送リソースのうちの少なくとも1つの伝送リソースにおいてデータを伝送することで、端末で2つ以上のデータを伝送する部分伝送リソースが時間領域で衝突するときのデータ伝送を実現している。
【0064】
当業者であれば、説明の便宜及び簡潔にするために、上記に説明されたシステム、装置及びユニットの特定の動作プロセスは、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照してもよく、ここでその説明が省略されることを理解するであろう。
【0065】
本発明によって提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方法で実現されてもよいことが理解されるべきである。例えば、上記の装置の実施形態は、単に例示的なものであり、例えば、ユニットの分割は、1つの論理的機能の分割にすぎず、実際の実装では、別の分割方法があり得、例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わされてもよいし、別のシステムに統合されてもよいし、又はいくつかの特徴が省略されてもよいし、又は実行されなくてもよい。別の点では、表示または議論される相互間の結合または直接的な結合または通信接続は、何らかのインターフェース、デバイスまたはユニットを介した間接的な結合または通信接続であってもよく、電気的、機械的、または他の形態であってもよい。
【0066】
上記分離手段として説明したユニットは、物理的に分離していてもいなくてもよく、ユニットとして表示する手段は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1箇所にあってもよく、あるいは複数のネットワークユニットに分散していてもよい。また、本実施形態の目的は、必要に応じて各部の一部又は全部を選択して実施することができる。
【0067】
また、本発明の各実施例における各機能部は、1つの処理部に集積されてもよいし、各部は物理的に別個に存在してもよいし、2つ以上の部が1つの部に集積されてもよい。上記の統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよいし、ハードウェア及びソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0068】
最後に、上述の実施形態は、本発明の技術思想を説明するためのものであって、本発明を限定するものではなく、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変形、修正、置換を本発明の実施形態に含まれる全ての変形、置換を本発明の範囲内で行うことができることは、上述の実施形態を参照して説明したところであり、当業者が理解しうるところである。