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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】骨生検デバイス、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20230704BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
A61B10/02 110B
A61B17/16
A61B10/02 110K
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020546360
(86)(22)【出願日】2019-03-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 US2019020847
(87)【国際公開番号】W WO2019173411
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】62/638,433
(32)【優先日】2018-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/662,678
(32)【優先日】2018-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/795,683
(32)【優先日】2019-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519140888
【氏名又は名称】パイパー・アクセス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ・アレン・ミューズ
【審査官】山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-538922(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0016100(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102247174(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨生検システムであって、
切断アセンブリであって、
内腔を画定する切断カニューレと、
前記切断カニューレに取り付けられた第1のハブであって、前記第1のハブは、第1の接続インターフェースを含む、第1のハブと、を含む、切断アセンブリと、
インサートアセンブリであって、
前記切断カニューレの前記内腔内に受容されるようにサイズ決めされた細長いインサートと、
前記細長いインサートに取り付けられた第2のハブであって、前記第2のハブは、駆動器コネクタを含み、前記第1の接続インターフェースと協働して、前記第1のハブに対して前記第2のハブを回転可能にロックするように構成された第2の接続インターフェースを更に含む、第2のハブと、を含む、インサートアセンブリと、
前記第1のハブに対して回転可能にロックされるように、前記第1のハブに連結されているか又は前記第1のハブと連結可能であるかのいずれかである手動ハンドルと、を備え、
前記骨生検システムは、動力穿孔構成から手動コアリング構成に選択的に変換可能であり、
前記骨生検システムが前記動力穿孔構成にあるとき、前記インサートアセンブリは、前記細長いインサートが前記切断カニューレの前記内腔内に受容されるように、前記切断アセンブリと連結され、前記第1及び第2の接続インターフェースは、協働して、前記第1のハブに対して前記第2のハブを回転可能にロックし、前記駆動器コネクタは、電動駆動器が前記インサートアセンブリ及び前記切断アセンブリを同時に回転させることを可能にするため、前記電動駆動器に連結可能であり、
前記骨生検システムが前記手動コアリング構成にあるとき、前記インサートアセンブリは前記切断アセンブリから分離され、前記手動ハンドルは、前記切断アセンブリの手動回転を可能にするため、前記第1のハブと連結されている、骨生検システム。
【請求項2】
前記手動ハンドルが、前記第1のハブに選択的に連結され、かつ選択的に分離されるように構成されている、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項3】
前記手動ハンドルが、前記第1のハブに恒久的に取り付けられている、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項4】
前記骨生検システムが前記動力穿孔構成にあるとき、前記切断カニューレは、骨の皮質層を通して穿孔するように構成されている、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項5】
前記切断カニューレは、前記骨生検システムが前記動力穿孔構成から前記手動コアリング構成に変換される際に、前記切断カニューレが導入されている患者の骨内に留まるように構成されている、請求項4に記載の骨生検システム。
【請求項6】
前記切断カニューレは、前記骨生検システムが前記手動コアリング構成にあるときに、骨髄のサンプルをコアリングし、前記サンプルを前記内腔内に受容するように構成されている、請求項4に記載の骨生検システム。
【請求項7】
前記切断カニューレは、前記骨生検システムが前記手動コアリング構成にあるときに、骨髄のサンプルをコアリングし、前記サンプルを前記内腔内に受容するように構成されている、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項8】
前記切断カニューレがその遠位端に、前記切断カニューレのより近位の領域に対して前記切断カニューレの内径を減少させる収縮部を含む、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項9】
前記収縮部が、前記切断カニューレの前記内腔内のコアリングされた骨髄の切片を維持するように構成されている、請求項8に記載の骨生検システム。
【請求項10】
前記切断カニューレの前記内腔内に受容されるようにサイズ決めされた摘出カニューレを含む摘出アセンブリを更に備える、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項11】
前記手動ハンドルと選択的と連結するように構成された手動駆動器を更に備える、請求項1に記載の骨生検システム。
【請求項12】
前記インサートアセンブリが前記切断アセンブリに連結されている間に、前記手動駆動器は、前記インサートアセンブリ上で前記手動ハンドルと連結するように構成されている、請求項11に記載の骨生検システム。
【請求項13】
前記手動駆動器が前記手動ハンドルと連結されているとき、前記骨生検システムは手動穿孔構成にあり、ユーザーは、前記手動駆動器及び前記手動ハンドルのうちの1つ以上を操作して、前記切断カニューレに皮質骨を貫通させることができる、請求項11に記載の骨生検システム。
【請求項14】
前記骨生検システムが前記手動穿孔構成にあるとき、前記インサートアセンブリは、前記切断アセンブリに連結され、前記手動駆動器は、前記インサートアセンブリ及び前記切断アセンブリの両方に連結される、請求項13に記載の骨生検システム。
【請求項15】
前記手動駆動器が、前記第2のハブの前記駆動器コネクタと連結して、前記第2のハブに対して前記手動駆動器を回転可能にロックするように構成されている接続インターフェースを含む、請求項11に記載の骨生検システム。
【請求項16】
キットであって、
請求項1に記載のシステムと、
前記システムを使用するための説明書であって、前記説明書は、
前記インサートアセンブリを前記切断アセンブリと連結するための指示と、
電動駆動器を前記インサートアセンブリに連結するための指示と、
前記電動駆動器を作動させて、前記切断アセンブリに骨の皮質層を貫通させるための指示と、
前記切断アセンブリが前記骨の前記皮質層を通って延在している間に、前記切断アセンブリから前記インサートアセンブリを分離するための指示と、を含む、説明書と、を備える、キット。
【請求項17】
前記説明書が、前記切断アセンブリから前記インサートアセンブリを分離した後に、前記手動ハンドルを手動で操作して、前記切断カニューレを、前記骨の骨髄を通って前進させて、前記骨髄のコアリングされたサンプルを取得するための指示を更に含む、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
前記切断カニューレは、その遠位端にある切断先端部を備え、該切断先端部は骨を切断するように構成されており、
前記細長いインサートは遠位先端部を含み、
前記細長いインサートが前記切断カニューレの内腔内に受け入れられた場合に、前記細長いインサートの前記遠位先端部は、
前記切断カニューレの切断先端部に対して遠位に配置され、
前記切断先端部の一部と同一平面上に位置するか、または
前記切断先端部の一部に対してわずかに陥凹されて、一方で前記細長いインサートは、材料が前記切断カニューレに進入することを防止する、請求項1に記載の骨生検システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条(e)の定めにより、それぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月5日に出願された「BONE BIOPSY DEVICES,SYSTEMS,and METHODS」と題する米国特許仮出願第62/638,433号、2018年4月25日に出願された「BONE BIOPSY DEVICES SYSTEMS,and METHODS」と題する米国特許仮出願第62/662,678号、及び2019年1月23日に出願された「BONE BIOPSY DEVICES SYSTEMS,and METHODS」と題する米国特許仮出願第62/795,683号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本明細書に記載される特定の実施形態は、概して、骨内に挿入するためのデバイス及びシステムに関し、更なる実施形態は、より具体的には骨生検デバイス、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
骨生検のための既知のデバイス、システム、及び方法は、様々な欠点に悩まされている。本明細書に開示される実施形態は、そのような欠点の1つ以上を補う、改善する、又は回避する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に記載の開示は、非限定的かつ非網羅的である例示的な実施形態を説明する。図面に示されるそのような例示的な実施形態のうちの特定のものに言及する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】骨生検システムの一実施形態の立面図である。
図2図1のシステムの一部分である、皮質穿孔アセンブリの近位部分の断面図である。
図3図1のシステムの別の部分である、コアリング及び摘出アセンブリの近位部分の断面図である。
図4図1のシステムを含み、更に当該システムの一部分と連結するように構成された駆動器を含む、骨生検システムの更なる実施形態の立面図である。
図5A】システムを使用する例示的な方法の一段階にある、図1のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、皮質穿孔アセンブリの遠位端が患者の骨の皮質層を貫通している。
図5B】例示的な方法の後続の段階にある、図1のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、切断カニューレが骨の皮質層を貫通し、骨内に埋め込まれたままになっており、トロカールは切断カニューレから取り外されており、コアリング及び摘出アセンブリの遠位端が切断カニューレを通して遠位方向に挿入されている。
図5C】例示的な方法の後続の段階にある、図1のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、コアリングカニューレの遠位先端部が骨髄のコアサンプル、すなわちコアを形成するために骨の骨髄を切断し始めている。
図5D】例示的な方法の後続の段階にある、図1のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、コアリングカニューレの遠位先端部が、コアのサイズを増やすために骨の骨髄を切断し続けており、コアはサンプル摘出カニューレの遠位先端部に入っている。
図5E】例示的な方法の後続の段階にある、図1のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、コアリングカニューレの遠位先端部は、骨の骨髄の切断を終えており、サンプル摘出カニューレの遠位先端部は、コアリングカニューレの遠位先端部を通って前進しており、サンプル摘出カニューレは、隣接する骨髄からコアを分断するために回転している。
図5F】本方法の別の段階を示す断面図であり、コアが取得され、サンプル摘出カニューレによって保持されており、サンプル摘出カニューレは、切断カニューレから及びコアリングカニューレから取り外されている。
図5G】サンプル摘出カニューレから押し出されているコアを示す断面図である。
図6】切断針の一実施形態及び閉塞具の一実施形態を含む皮質穿孔アセンブリを含む、骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図7図6のシステムを含み、加えて、その皮質穿孔部分と連結するように構成された電動駆動器と、そのコアリング及び摘出部分と連結するように構成された手動駆動器と、を含む、骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図8図7の手動駆動器の断面図である。
図9】骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図10A】トロカールアセンブリハブの一実施形態の底面斜視図である。
図10B】摘出アセンブリハブの一実施形態の底面斜視図である。
図10C】切断アセンブリハブの一実施形態の上面斜視図である。
図10D】安全シールドの一実施形態の上面斜視図である。
図11図9のシステムの一部分である、皮質穿孔アセンブリの断面図である。
図12】トロカールの遠位端に係合された図10Dの安全シールドの断面図である。
図13図9のシステムの別の部分である、コアリング及び摘出アセンブリの断面図である。
図14図9のシステムを含み、加えて、システムの一部分と連結するように構成された駆動器を含む、骨生検システムの更なる実施形態の立面図である。
図15A】システムを使用する例示的な方法の一段階にある、図9のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、皮質穿孔アセンブリの遠位端が患者の骨の皮質層に貫通している。
図15B】例示的な方法の後続の段階にある、システムの一部分の遠位端の断面図であり、切断カニューレが骨の皮質層に貫通し、骨内に埋め込まれたままになっており、トロカールは切断カニューレから取り外されており、摘出カニューレが切断カニューレに連結されるときに、摘出カニューレの遠位端が切断カニューレを通って遠位方向に挿入されている。
図15C】例示的な方法の後続の段階にある、システムの一部分の遠位端の断面図であり、切断カニューレ(コアリングカニューレとも称され得る)の遠位先端部が骨髄のコアサンプル、すなわちコアを形成するために骨の骨髄を切断し始めている。
図15D】例示的な方法の後続の段階にある、システムの一部分の遠位端の断面図であり、切断(又はコアリング)カニューレの遠位先端部が、コアのサイズを増やすために骨の骨髄を切断し続けており、コアは、サンプル摘出カニューレの遠位先端部に入っている。
図15E】例示的な方法の後続の段階にある、図1のシステムの一部分の遠位端の断面図であり、切断(又はコアリング)カニューレの遠位先端部は、骨の骨髄の切断を終えており、サンプル摘出カニューレの遠位先端部は、切断カニューレの遠位先端部を通って前進しており、サンプル摘出カニューレは、隣接する骨髄からコアを分断するために回転している。
図15F】本方法の別の段階を示す断面図であり、コアが取得され、サンプル摘出カニューレによって保持されており、サンプル摘出カニューレは、切断カニューレから取り外されている。
図15G】摘出カニューレから押し出されているコアを示す断面図である。
図16】例えば、図9のシステムと適合する摘出アセンブリの別の実施形態の断面図である。
図17図14に示されたシステムを含むキットの一実施形態の立面図である。
図18図9に示されたシステムを含むキットの別の実施形態の立面図である。
図19】骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図20A図19の骨生検システムのトロカールアセンブリの一実施形態と適合する、トロカールハブの一実施形態の上方斜視図である。
図20B図20Aのトロカールハブの下方斜視図である。
図21A】トロカールハブと適合するスプライン要素の一実施形態の上方斜視図である。
図21B】スプライン要素の下方斜視図である。
図22】トロカールハブと適合する磁石の一実施形態の斜視図である。
図23】トロカールアセンブリと適合するトロカールの一実施形態の遠位端の立面図である。
図24A図19の骨生検システムの切断アセンブリの一実施形態と適合する、ハブの一実施形態の上方斜視図である。
図24B】ハブの下方斜視図である。
図25A図24Aのハブと適合するスプライン要素の一実施形態の上方斜視図である。
図25B】スプライン要素の下方斜視図である。
図26A】切断アセンブリの切断カニューレの遠位端の立面図である。
図26B図26Aの表示線26B-26Bに沿って取られた切断カニューレの遠位端の断面図である。
図27A図24Aのハブと適合するハンドルの一実施形態の上方斜視図である。
図27B】ハンドルの平面図である。
図27C】ハンドルの下方斜視図である。
図27D】ハンドルの底面図である。
図28A図19の骨生検システムの摘出アセンブリの一実施形態と適合する、ハブの一実施形態の上方斜視図である。
図28B図28Aのハブの下方斜視図である。
図29A図28Aのハブと適合するスプライン要素の一実施形態の上方斜視図である。
図29B】スプライン要素の下方斜視図である。
図30】摘出アセンブリの摘出カニューレの遠位端の斜視図である。
図31A】皮質骨を貫通するために使用され得るなど連結構成にある図19のシステムのトロカールアセンブリ及び切断アセンブリの斜視図である。
図31B図31Aの表示線31B-31Bに沿って取られた切断アセンブリと連結されたトロカールアセンブリの断面図である。
図31C】連結構成にあるトロカールアセンブリ及び切断アセンブリの遠位端の斜視図である。
図32】トロカールアセンブリが取り外された後の切断アセンブリの斜視図である。
図33A】切断アセンブリと連結された図27A図27Dのハンドルの斜視図である。
図33B図33Aの表示線33B-33Bに沿って取られた切断アセンブリと連結されたハンドルの断面図である。
図33C図33Aの表示線33C-33Cに沿って取られた切断アセンブリと連結されたハンドルの断面図である。
図34A】切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの斜視図である。
図34B図34Aの表示線34B-34Bに沿って取られた切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの断面図である。
図34C図34Aの表示線34C-34Cに沿って取られた切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの断面図である。
図34D図34Aの表示線34D-34Dに沿って取られた切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの遠位端の断面図である。
図35】コアリングされたサンプルを取り除くために摘出アセンブリを通して挿入されたプッシュロッドの一実施形態の斜視図である。
図36図19の電動駆動器及び骨生検システムを含むキットの一実施形態の立面図である。
図37】摘出アセンブリを含まないが、異なる構成の切断カニューレとガイドの一実施形態とを含む、図19の骨生検システムに類似した骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図38図26Bに示す図と類似した、図37のシステムの切断カニューレの遠位端の断面図である。
図39A図37に示されたガイドの斜視図である。
図39B図39Aの表示線39B-39Bに沿って取られたガイドの断面図である。
図40A】コアリングされたサンプルを取り除くために、切断アセンブリを通して挿入されたプッシュロッドの斜視図である。
図40B図40Aの線40B-40Bに沿って取られた、ガイド、プッシュロッド、及び切断アセンブリの間の動作関係を示す断面図である。
図41A】本明細書に開示される骨生検システムの特定の実施形態と適合する切断カニューレの別の実施形態の遠位端の斜視図である。
図41B】切断カニューレの内部を示す、図41Aの切断カニューレの遠位端の部分切欠図である。
図42】骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図43A図42の骨生検システムのトロカールアセンブリの一実施形態と適合する、トロカールハブの一実施形態の上方斜視図である。
図43B図43Aのトロカールハブの下方斜視図である。
図44A図42の骨生検システムの切断アセンブリの一実施形態と適合する、ハブの一実施形態の上方斜視図である。
図44B図44Aのハブの下方斜視図である。
図44C図44Aの表示線44C-44Cに沿って取られた図44Aのハブの断面図である。
図45A図44Aのハブと適合するスプライン要素の一実施形態の上方斜視図である。
図45B】スプライン要素の下方斜視図である。
図46A図44Aのハブと連結するように構成されたハンドル要素の一実施形態の斜視図である。
図46B図46Aのハンドル要素の立面図である。
図47A図42のシステムの切断カニューレと適合する深さゲージの一実施形態の斜視図である。
図47B図47Aの表示線47B-47Bに沿って取られた図47Aの深さゲージの断面図である。
図48A図42のシステムの切断カニューレの立面図である。
図48B図48Aの表示線48B-48Bに沿って取られた切断カニューレの断面図である。
図49A図42のシステムの摘出アセンブリと適合する摘出ハブの一実施形態の上方斜視図である。
図49B図49Aの摘出ハブの下方斜視図である。
図50】摘出アセンブリと適合するスプライン要素の一実施形態の斜視図である。
図51】摘出アセンブリの摘出カニューレの遠位端の斜視図である。
図52A】皮質骨を貫通するために使用され得るなど連結構成にある図42のシステムのトロカールアセンブリ及び切断アセンブリの斜視図である。
図52B図52Aの表示線52B-52Bに沿って取られた切断アセンブリと連結されたトロカールアセンブリの断面図である。
図53】トロカールアセンブリが取り外された後の切断アセンブリの斜視図である。
図54A】切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの斜視図である。
図54B図54Aの表示線54B-54Bに沿って取られた切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの断面図である。
図54C図54Aの表示線54C-54Cに沿って取られた切断アセンブリと連結された摘出アセンブリの遠位端の断面図である。
図55図42の骨生検システムに実質的に似ているが、システムが完全手動操作モード又は半手動操作モードのいずれかで選択的に使用されることを可能にするように構成されたハンドルカバーの一実施形態を更に含む、骨生検システムの別の実施形態の立面図である。
図56A図55のハンドルカバーの上方斜視図である。
図56B】ハンドルカバーの下方斜視図である。
図57A】トロカールアセンブリ及び切断アセンブリと連結されたハンドルカバーの斜視図である。
図57B図57Aの表示線57B-57Bに沿って取られた、トロカールアセンブリ及び切断アセンブリと連結されたカバーの断面図である。
図58A図55の骨生検システムなど、骨生検システムの特定の実施形態と適合するハンドルカバーの別の実施形態の上面斜視図である。
図58B】その底面斜視図である。
図59】骨生検システムの別の実施形態の一部分の遠位端の立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、概して、骨生検のためのデバイス、システム、及び方法に関する。骨生検のための既知のシステムは、一般に、1つ以上の欠点に悩まされている。例えば、いくつかのシステムは、サンプルの完全性を十分に保たない。層状の、粉砕されていない状態でサンプルを維持することが望ましいが、多くの既知のシステムは、サンプルを損傷させるか、あるいは分析に最適ではない状態にする。例えば、いくつかのシステムは、サンプルが粉砕(及び結果として生じる粉砕物)に悩まされ得るため、特定の分析で使用するための生体サンプルを提供しない。言い換えれば、既知のシステムは、低い診断率のみを提供する。
【0007】
加えて、特定の既知のシステムは、骨生検処置に手動ドリルのみ又は電動ドリルのみのいずれかを利用する。手動のみのシステムは、いくつかの例では、電動システムと比べ、より良い骨髄サンプルをもたらし得る、より遅い穿孔速度及び/又はより優れた制御が施術者によって達成され得ることから有利であり得る。しかしながら、このような手動のみのシステムは、骨髄にアクセスするために、施術者が硬皮質骨を貫通するために要し得る困難及び/又は延長時間に悩まされ得る。このような困難な又は時間集約的な処置は、困難で費用のかかる(例えば、手術室において長時間かかることによる)こと以上に、患者の体内での針の破断又は屈曲などの潜在的な危険も有し得る。加えて、処置が長いほど患者にとって苦痛であるように、そのような処置に関連する痛みは、その持続時間に比例し得る。いくつかの例では、患者は、それに関連する痛みが大きいことから、そのような処置に費用のかかる鎮静法又は麻酔を必要とする場合がある。他の例又は更なる例では、患者は、以前の処置に関連する困難又は痛みから、潜在的に有益なフォローアップ処置を控える場合がある。
【0008】
特定の電動システムは、手動システムよりも皮質骨層をより容易に貫通するため、手動システムの欠点の一部を回避し得る。そのようなシステムのうちの特定のものは、手動システムから達成され得るものとほぼ同じ品質のコアサンプルをもたらすが、その他は、例えば、サンプルの固有構造の粉砕又は他の破壊などによって、質の劣るコアサンプルをもたらす。したがって、施術者は、一般に手動システムを使用するが、骨髄にアクセスするために硬皮質層を貫通する必要があり得る病変摘出の特定の症例においては、電動システムを使用する場合がある。
【0009】
本明細書に開示される特定の実施形態は、既知の生検システムの1つ以上の制限又は欠点を補う、改善する、又は回避することができる。例えば、本明細書に開示される特定の実施形態は、実質的に乱されていない状態で骨髄サンプルを取得し得、サンプルの完全性を維持し得、言い換えれば、高い診断率を提供し得る。言い換えれば、本明細書に開示される特定の実施形態は、骨髄サンプルの元の構造的完全性を摘出及び保存するために使用され、それによって、粉砕物など、骨髄サンプルへの損傷の発生を低減し、それによって診断率を高め得る。
【0010】
加えて、本明細書に開示される特定の実施形態は、電動駆動器が、迅速かつ/又は単純な方法で骨の皮質層を貫通するために使用され、手動操作が骨内へと更に前進して、骨髄のコアサンプルを取得することを達成する、ハイブリッドアプローチを採用する。そのようなシステムのうちの特定のものは、同時に、皮質を貫通する電動穿孔に関連する利点(例えば、速度、痛みの軽減)及び骨髄を通るコアサンプリングデバイスの手動前進に関連する利点(例えば、診断率の向上)のうちの少なくともいくつかを達成する。
【0011】
いくつかの実施形態では、切断カニューレが電動穿孔中に使用され、カニューレは皮質内の所定の位置に留まる。様々な実施形態では、切断を達成するために、トロカールが切断カニューレと共に使用されてもよく、他の実施形態では、閉塞具が切断カニューレと共に使用されてもよい。切断カニューレが皮質を通って前進し、トロカール又は閉塞具が取り外された後、摘出カニューレが切断カニューレに挿入され、手動駆動器が摘出カニューレと共に使用されて、コアサンプルが取得される。いくつかの実施形態では、摘出カニューレは、別個のコアリングカニューレと共に使用される。手動駆動器は、切断カニューレが皮質内の所定の位置に留まっている間に、切断カニューレを通して挿入されるコアリングカニューレに連結され得る。次いで、手動駆動器は、切断カニューレの遠位先端部を越えてコアリングカニューレを前進させて、サンプルを取得するように操作される。摘出カニューレは、コアリングイベント中にコアリングカニューレと連結されるか、又はコアリングが行われた後に、コアリングカニューレを通して挿入されるかのいずれかであり得る。摘出カニューレは、コアリングされたサンプルを捕捉し、患者から取り外され、次いでサンプルが摘出カニューレから取り除かれる。
【0012】
他の実施形態では、別個のコアリングカニューレを使用するのではなく、切断カニューレが手動で操作されて骨内を更に前進し、コアリングされたサンプルを取得し得る。例えば、いくつかの例では、手動駆動器は、切断カニューレに連結され、切断カニューレを介して骨髄からコアサンプルを切断するためにユーザーによって操作される。
【0013】
いくつかの実施形態では、切断カニューレは、皮質骨を貫通し、皮質を越えて切断カニューレの遠位端を前進させるために、電動駆動器(例えば、手持ち式ドリル)と連結される。そのような例のうちの特定のものでは、切断カニューレは、皮質の切断を補助するトロカールと連結される。切断カニューレの遠位端が皮質を越えて移動すると、切断カニューレを定位置に残しつつ、電動駆動器及びトロカール(適用可能な場合)が取り外される。
【0014】
次いで、切断カニューレを骨内へ更に手動で前進させて、コアサンプルが取得される。いくつかの例では、切断カニューレの手動操作を達成するために、ドリルを使用した後、別個のハンドルが切断カニューレに取り付けられる。他の例では、切断カニューレにしっかり固定されたハンドルは、穿孔の前に所定の位置にあり、穿孔中は所定の位置に留まり、その後、切断カニューレの手動操作を達成するために使用される。
【0015】
いくつかの実施形態では、摘出カニューレが切断カニューレ内に挿入されて、コアサンプルが捕捉される。そのような実施形態のうちの特定のものでは、切断カニューレ及び摘出カニューレが同時に前進し、切断カニューレが骨を通って前進する間にコアサンプルが摘出カニューレ内に入るように、摘出カニューレは、切断カニューレの手動前進の前に切断カニューレと連結される。他の実施形態では、切断カニューレは、切断カニューレの内腔内に受容されるサンプルをコアリングし、その後、摘出カニューレが切断カニューレの内腔へと、コアリングされたサンプル上を前進して、サンプルと連結する。摘出カニューレを患者から後退させることができ、次いでコアリングされたサンプルをそこから取り出すことができる。
【0016】
更に他の実施形態では、切断カニューレは、切断カニューレ自体が骨からコアリングされたサンプルを摘出するのに使用され得るよう、コアリングされたサンプルを内部に保持するように構成される。そのような実施形態のうちの特定のものでは、別個の摘出カニューレは使用されない。患者から切断カニューレを後退させた後、コアリングされたサンプルを切断カニューレから取り出す。
【0017】
したがって、様々な実施形態は、電動構成要素及び手動構成要素の両方を含む。特定の実施形態は、迅速かつ/若しくは容易に使用することができ、更に/又は、コアサンプルの生成及び摘出の制御を施術者に提供し得る。前述の利点及び/又は他の利点のうちの1つ以上が、本開示から明らかになるであろう。他の実施形態及び更なる実施形態、並びにそれらの利点も開示され、明らかになる。
【0018】
図1は、骨生検システム100の一実施形態を示す。システム100は、皮質穿孔アセンブリ102と、コアリング及び摘出アセンブリ104と、を含む。アセンブリ102、104は、それぞれ皮質穿孔システム、コアリング及び摘出システムとも称され得る。実際、更に後述するように、骨生検システム100は、システム100の様々な構成要素の異なる組み合わせ及び使用を伴い得る、多数のサブシステムを含み得る。かかる組み合わせのそれぞれは、別個のシステムと呼ぶこともでき、かかるシステムのそれぞれは別々に特許請求され得る。
【0019】
皮質穿孔アセンブリ102は、トロカールアセンブリ110及び切断アセンブリ120を含み得る。トロカールアセンブリ110は、ハブ112と、ハブ112にしっかりと固定されたトロカール114と、トロカール114の遠位端にある切断先端部116と、を含む。切断アセンブリ120は、ハブ122と、ハブ122にしっかりと固定された切断カニューレ124と、切断カニューレ124の遠位端にある切断先端部126と、を含む。
【0020】
図1に第1の破線形式で示され、かつ図2に示されるように、トロカールアセンブリ110は、切断アセンブリ120内に挿入され、それと連結され得る。具体的には、更に後述するように、トロカールアセンブリ110は、電動駆動器(例えば、手持ち式電動ドリル)又は手動駆動器(例えば、手動操作可能なハンドル)によって駆動されたときなどに、トロカールアセンブリ110及び切断アセンブリ120が同時に回転し得るように、回転可能に固定された方法で切断アセンブリ120と連結され得る。
【0021】
引き続き図1を参照すると、コアリング及び摘出アセンブリ104は、コアリングアセンブリ130と、摘出アセンブリ140と、補強材アセンブリ150と、を含み得る。コアリングアセンブリ130は、ハブ132と、ハブ132にしっかりと固定されたコアリングカニューレ134と、コアリングカニューレ134の遠位端にある切断先端部136と、を含む。摘出アセンブリは、ハブ142と、ハブ142にしっかりと固定された摘出カニューレ144と、摘出カニューレ144の遠位端にある摘出先端部146と、を含む。補強材アセンブリ150は、スタイレット又はロッドとも称され得る補強材154にしっかりと取り付けられたハブ152を含む。
【0022】
遠位摘出先端部146は、わずかに収縮した状態へと(例えば、図5D及び図5Eと比較して)内向きに移動する、すなわち偏向することが可能であり得る、1つ以上のアーム147、148を含み得る。他の例又は更なる例では、1つ以上のアーム147、148は、わずかに拡張した状態まで外向きに移動することが可能であり得る。いくつかの例では、1つ以上のアームは、弾性的に可撓性であってもよい。例示の実施形態では、摘出先端部146は、把持アーム、プロング、タイン、指部、クランプ、フラップ、梁、把持部、把持器具、係合要素などとも称され得る、2つのアーム147、148を含む。例示のアーム147、148は、2つの長手方向スロットを摘出カニューレ144の遠位端内に食い込ませることによって形成される。
【0023】
図5Bを参照すると、切断先端部126は、任意の好適な切断構成を含み得る。同様に、コアリング先端部136は、任意の好適な切断構成を含み得る。例えば、1つ以上の先端部126、136は、歯、鋸歯、埋め込まれた切断要素、及び/又は他の切断部材の任意の好適な数又は構成を含み得る。いくつかの実施形態では、コアリングカニューレ134の遠位先端部136の少なくとも内側表面は、摘出カニューレ144の遠位先端部146を越えた位置でわずかに狭くなり得る。言い換えれば、コアリングカニューレ134の遠位端は内部収縮部を含み得る。いくつかの実施形態では、コアリング先端部136の収縮部は、摘出カニューレ144の内径と同一又は実質的に同一である、特に、摘出カニューレ144の摘出先端部146の内径と同一又は実質的に同一である内径(例えば、最小内径)を画定し得る。コアリングカニューレ134は、切断カニューレとも称され得る。
【0024】
図1に第2の破線形式で示されるように、また図3に示されるように、補強材アセンブリ150は、摘出アセンブリ140及びコアリングアセンブリ130の両方に挿入され得、補強材アセンブリ150は、コアリングアセンブリ130に連結され得る。更に、摘出アセンブリ140は、コアリングアセンブリ130に挿入され得る。加えて、組み立てられたコアリング及び摘出アセンブリ140は、更に後述するように、トロカールアセンブリ110がそこから取り外された後に、切断アセンブリ120に挿入され得る。
【0025】
引き続き図1を参照すると、システム100はプッシュロッド160を更に含み得る。第3の破線形式で示されるように、プッシュロッド160は、摘出アセンブリ140がコアリングアセンブリ130から取り外された後、及び補強材アセンブリ150が摘出アセンブリ140から取り外された後に、摘出アセンブリ140に挿入され得る。
【0026】
図2を参照すると、トロカールアセンブリ110のハブ112は、切断アセンブリ120のハブ122を内部に受容し得る。ハブ112、122は、任意の好適な接続インターフェースを画定し得、ハブ112、122は、その接続インターフェースを介してロックされた角度配向で一緒に連結され得る。例えば、ハブ122の一部分によって画定された外側表面は、ハブ112の一部分によって画定された相補的な形状の内側表面内に嵌合するように鍵型にされ得る(図10A及び図10C、並びにそれらに関連する説明も参照されたい)。鍵型表面はハブ112の回転がハブ122の同時回転をもたらすように、固定された角度配向でハブ112、122をロックし得る。ハブ112は、その近位端に、例えば六角形のポスト115(図1も参照)など、駆動器と連結するための駆動器コネクタ又は接続インターフェースを画定し得る。駆動器は、手で回転されるか、ないしは別の方法で操作され得るハンドルなどの手動式のものであってもよく、又は動力ドリルなどの電動式のものであってもよい。
【0027】
図3を参照すると、補強材アセンブリ150のハブ152は、摘出アセンブリ140及びコアリングアセンブリ130のハブ142、132をそれぞれ内部に受容し得る。ハブ152、132は、任意の好適な接続インターフェースを画定し得、ハブ152、132は、その接続インターフェースを介してロックされた角度配向で一緒に連結され得る。例えば、ハブ132の一部分によって画定された外側表面は、ハブ152の一部分によって画定された相補的な形状の内側表面内に嵌合するように鍵型にされ得る。鍵型表面はハブ152の回転がハブ132の同時回転をもたらすように、固定された角度配向でハブ152、132をロックし得る。ハブ152は、その近位端に、例えば六角形の支柱155(図1も参照)など、駆動器と連結するための接続インターフェースを画定し得る。駆動器は、手で回転されるか、ないしは別の方法で操作され得るハンドルなどの手動式のものであってもよく、又は動力ドリルなどの電動式のものであってもよい。
【0028】
ハブ152は、ハブ142が内部で自由に移動し得る空洞156を更に画定し得る。具体的には、ハブ142は、ハブ152に対して自由に回転するように構成され得る。より一般的には、摘出アセンブリ140は、補強材アセンブリ150及びコアリングアセンブリ130の両方に対して自由に回転するように構成され得る。更に後述するように、この自由に回転する能力により、補強材アセンブリ150及びコアリングアセンブリ130が、骨髄への手動又は電動穿孔中に同時に回転している間、摘出アセンブリ140は、回転可能に静止した状態に留まることが可能になり得る。いくつかの実施形態では、ハブ142の上面は、回転中に空洞156の上端においてハブ152と接触してもよい。いくつかの実施形態では、ハブ152及び/又はハブ142は、摩擦低減材料を含んでもよく、かつ/又は摩擦低減コーティング若しくは他の層がその上に配置されていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、Delrin(登録商標)が使用されてもよい。
【0029】
図3に示すように、空洞156は、ハブ142の接触面(例えば、外向きに延在するフランジ)がハブ132の接触面(例えば、上端)の上に距離Lだけ延在することを可能にするのに十分な大きさであり得る。図5Bを参照すると、摘出カニューレ144の遠位先端部146は、コアリング及び摘出アセンブリ104が使用前の状態にあるとき、又は骨髄に穿孔する前に、距離Lだけ、コアリングカニューレ134の遠位先端部136に対して陥凹していてもよい。図5Eを参照すると、後の使用段階において、ハブ142は、摘出カニューレ144の遠位先端部146を、コアリングカニューレ134の遠位先端部136を越えて距離Lだけ遠位方向に延在させるために、ハブ132に向かって下方に押されてもよい。したがって、距離Lは、望ましくは距離L+Lと少なくとも同じ大きさであり得る。
【0030】
図4を参照すると、いくつかの実施形態において、骨生検システム101は、先に記載したシステム100だけでなく、駆動器170も含み得る。駆動器170は、皮質穿孔アセンブリ102並びにコアリング及び摘出アセンブリ104のそれぞれと選択的かつ個別に連結され得る。具体的には、駆動器170は、前述のようにハブ112、152の近位端で接続インターフェースと選択的に結合するように構成され得る。任意の好適な駆動器170が企図される。例えば、いくつかの実施形態では、駆動器170は、骨内にアセンブリ102、104を手動で挿入するためにユーザーによって手動で動作(例えば操作)され得るハンドルを含み得る。例示の実施形態では、駆動器170は、骨内へのアセンブリ102、104の電動挿入を達成し得る、手持ち式動力ドリル172を含む。
【0031】
ここで、システム100を使用する方法の例示の実施例について説明する。特定の図面が指定されていない場合、図は全般的に参照されてもよい。
【0032】
図5Aを参照すると、いくつかの方法では、皮質穿孔アセンブリ102(皮質切断アセンブリ又は骨髄アクセスアセンブリとも称され得る)は、ドリル172に連結され、患者の骨51に穿孔する。トロカール114及び切断カニューレ124はそれぞれ、骨の皮質層50を切断して、骨の骨髄52に到達し得る。図5Aに示される方法の段階では、トロカール114の遠位先端部116の一部分は、皮質層50を通過して骨髄52内に入り、一方、トロカール114の遠位先端部116の残部及び切断カニューレ124の遠位先端部126は、皮質層50を切断し続ける。
【0033】
皮質穿孔アセンブリ102は、切断カニューレ124の遠位先端部126が骨の皮質層50(図5Bを参照)を通過するまで、骨51内により深く切り込み続け得る。このようにして、切断カニューレ124の遠位切断先端部126は、骨の骨髄52内に位置付けられ得る(図5Bを参照)。ドリルは、皮質穿孔アセンブリ102から分離されて取り外され、具体的には、トロカールハブ112から分離される。トロカールアセンブリ110が、皮質切断アセンブリ120から分離されて取り外され、皮質切断アセンブリ120は、骨51内の所定の位置に残される。
【0034】
トロカールアセンブリ110が皮質切断アセンブリ120から取り外された後、コアリング及び摘出アセンブリ104は、皮質切断アセンブリ120を介して、例えば通過することによって、骨髄52のサンプルを取得するために使用される。具体的には、コアリング及び摘出アセンブリ104の遠位端は、切断アセンブリ120が骨51の内部に位置付けられたままである間に、ハブ120及び切断アセンブリ120の切断カニューレ124のそれぞれを通して挿入される。ドリル172は、皮質切断アセンブリ120を通したコアリング及び摘出アセンブリ104の挿入前、挿入中、又は挿入後に、コアリング及び摘出アセンブリ104と連結される。
【0035】
図5Bは、ドリル172が作動してコアリング及び摘出アセンブリ104を回転させる直前の時点を示す。ドリルの作動により、コアリング及び摘出アセンブリ104が回転する。切断カニューレ124は、この回転中、骨51内で静止し、係合されたままである。すなわち、切断カニューレ124は、切断カニューレ124の回転を達成するのに十分な強度の摩擦係合を回避するために、コアリングカニューレ134の外径より十分に大きい内径を画定し得る。コアリング及び摘出アセンブリ104は、回転しながら、遠位方向に前進して骨髄52をコアリングする。
【0036】
図5Cを参照すると、コアリング及び摘出アセンブリ104が回転して遠位方向に前進し続けると、コアリング先端部136は、最終的に骨髄52と接触し、そこからサンプル54をコアリングし始める。サンプル54はまた、コア、標本などとも称され得る。サンプル54の外径は、コアリング先端部136の内径と同じである。
【0037】
図5Dを参照すると、コアリング及び摘出アセンブリ104が回転して遠位方向に前進し続けると、コアリング先端部136は、骨髄52からサンプル54をコアリングし続ける。すなわち、サンプル54はサイズが拡大し、コアリング及び摘出アセンブリ104内へと近位方向に前進する。言い換えれば、コアリング及び摘出アセンブリ104の遠位方向への前進により、拡大しているサンプル54は、コアリング及び摘出アセンブリ104内のより深くに位置付けられる。最終的に、サンプル54は、摘出カニューレ144に入るのに十分な量だけ近位方向に前進する。ここでも、サンプル54の外径は、摘出カニューレ144の内径と同じ又は実質的に同じである、コアリング先端部136の内径と同じ又は実質的に同じである。サンプル54と摘出カニューレ144の内壁との間の接触により、摘出カニューレ144は回転を停止され得る。このようにして、コアリング及び摘出アセンブリ104の残部が、更なるコアリングのために回転し続ける間、摘出カニューレ144は、サンプル54に対して回転可能に固定され得る。言い換えれば、摘出カニューレ144は、コアリング及び摘出アセンブリ104の残部に対して回転自由を有するため、摘出カニューレ144は、サンプル54と係合し、それに対して回転しないことが可能である。このようにして、サンプル54の構造的完全性は維持され得る。
【0038】
コアリング及び摘出アセンブリ104が更に遠位方向に前進すると、サンプル54は、摘出カニューレ144内へとより深く(例えば、より近位に)前進(例えば、摺動)することができ、それによって保持され得る。このような近位方向への前進は、サンプル直径54と摘出カニューレ144の内径との近似的なサイズ一致により、円滑に進行し得る。最終的に、サンプル54の所望のサイズが達成され、穿孔が中止される。
【0039】
図3及び図4を参照すると、ドリル172は、コアリング及び摘出アセンブリ104から分離される。次いで、補強材アセンブリ150が取り外される。これにより、摘出アセンブリ140のハブ142は露出したままとなる。ハブ142は次いで、ハブ132の近位端にごく近接して又はそれと接触するように押圧される(すなわち、遠位方向に前進する)。
【0040】
図5Eを参照すると、このようにして摘出カニューレ144がコアリングカニューレ134に対して遠位方向に前進するにつれ、摘出カニューレの遠位先端部(変形可能なアーム147、148を含む)は、コアリングカニューレ134の遠位先端部によって画定された、狭められた又は収縮された開口部を通って前進する。狭められた又は収縮された配置は、前述のように、摘出カニューレ144の内径とほぼ同じである内径の特性に対応する。
【0041】
アーム147、148は、コアリングカニューレ134の遠位先端部を越えて前進するにつれ、わずかに内側に偏向又は圧縮し得る。この効果は、いくつかの実施形態に関し、図5Eに示される描写において強調される場合がある。したがって、アーム147、148は、サンプル54を内向きに押すことができ、それによってサンプル54の把持を高め得る。ハブ142は、ハブ132に対して回転することができ、コアリングカニューレ134と、コアリングカニューレ134を取り囲む骨髄52の本体と、に対する摘出カニューレ144の回転をもたらす。アーム147、148は、かかる回転中に内向きに偏向された状態に留まり得、それにより、サンプル54に対するそれらの把持を維持し得る。言い換えれば、摘出カニューレ144がコアリングカニューレ134に対して回転すると、コアリングカニューレ134の内側に突出する遠位先端部136は、アーム147、148がサンプル54と把持接触したままであるように、アーム147、148を内向きに偏向した状態で維持し得る。摘出カニューレ144のかかる回転は、骨髄52の本体からサンプル54を分断するか、ないしは別の方法で切り離す又は分離することができる。
【0042】
図5Fを参照すると、切断アセンブリ120、コアリングアセンブリ130、及び摘出アセンブリ140は、患者から取り外され得る(同時であるか、順次であるかにかかわらず)。摘出アセンブリ140は、コアリングアセンブリ130から取り外され得る。次いで、プッシュロッド160は、チャネルを介してハブ142を通り、摘出カニューレ144を通ってサンプル54の近位端と接触するように挿入され得る。プッシュロッド160は、遠位方向に前進して、サンプル54を押して摘出カニューレ144の遠位端に通す。
【0043】
前述したように、この段階でアーム147、148がサンプル54に対する緩い把持のみをもたらすように、アーム147、148は可撓性であってもよく、又は容易に変形可能であってもよい。サンプル54がアーム147、148を越えて押されると、アーム147、148は、いくつかの実施形態では、拡張するか、ないしは別の方法で変形して、それによるサンプル54の迅速な通過を可能にし得る。他の例では、サンプル54がアーム147、148を越えて押される際に、アーム147、148は、自然な又は非屈曲の状態に留まる。このようにして、サンプル54は、高い診断率をもってシステムから提供され得る。
【0044】
図6は、多くの点で上述したシステム100に類似し得る骨生検システム200の別の実施形態を示す。システム200は、ある特定の点で上記のシステム100に類似し得る。したがって、同様の特徴部は概して、必ずしも排他的ではないが、同様の参照番号で指定され、先頭の桁は、「2」に増やされる。ゆえに、同様の特徴部(例えば、同様の参照番号によって識別された特徴部)に関する上記の関連する開示は、以下に繰り返されない場合がある。加えて、システム200の特定の特徴部は、図面中に示されないか、若しくは参照番号によって識別されないか、又は以下の記載される説明で具体的に考察されない場合がある。しかしながら、そのような特徴部は明らかに、他の実施形態に図示され、かつ/又はそのような実施形態に関して記載される特徴部と同じ又は実質的に同じであってもよい。したがって、そのような特徴部の関連する説明は、システム200の特徴部に等しく適用される。システム100に関して記載した特徴部及び特徴部の変化形の任意の好適な組み合わせが、システム200で用いられ得、逆もまた同様である。本開示のパターンは、後の図に示され、以下に記載される更なる実施形態に等しく適用され、先頭の桁は、更に増やされ得る。
【0045】
システム200は、皮質穿孔アセンブリ102とは異なる、皮質穿孔アセンブリ202を含む。具体的には、皮質穿孔アセンブリ202は、閉塞具アセンブリ211及び切断アセンブリ220を含む。切断アセンブリ220は、遠位切断先端部226を含む切断カニューレ224を含む。切断カニューレ224はまた、切断針とも称され得る。例えば、切断先端部226は、針状の配置を有し得る。例示の実施形態では、切断先端部226は、単純な付勢研削物として形成される。他の配置も企図される。
【0046】
閉塞具アセンブリ211は、閉塞具215及び遠位閉塞具先端部217を含み得る。いくつかの実施形態では、閉塞具215は、切断カニューレ224の内腔を埋めて、材料が切断カニューレ224に入るのを防止するように構成され、例えば、閉塞具215は、詰まり又は他の望ましくない切断屑の存在を防止し得る。いくつかの実施形態では、遠位先端部217は、任意の切断面を含まない。先端部217は、切断先端部226の斜面と同一平面上に位置するか、又はその斜面に対してわずかに陥凹するように構成されてもよい。
【0047】
システム200は、コアリング及び摘出アセンブリ204を更に含み得る。いくつかの実施形態では、コアリング及び摘出アセンブリ204は、上述のコアリング及び摘出アセンブリ104と実質的に同一であり得、皮質穿孔アセンブリ102に関して前述したような方法で皮質穿孔アセンブリ202と共に使用されてもよい。
【0048】
前述の図に示されるものなど、様々な実施形態の更なる例示の実施例及び説明が、以下に提供される。以下で識別される参照番号は、図1図6に識別されている、同様の番号が付けられた特徴部に対応する。
【0049】
皮質穿孔システム102は、ハブ122に取り付けられた鋭利な皮質切断カニューレ124と、駆動ハブ112に取り付けられた内側閉塞具114と、で構成され得る。骨髄コアリングシステム104は、ハブ132にしっかりと取り付けられた骨髄切断カニューレ136と、受動的な非連結ハブ142を有する摘出カニューレ144と、摘出カニューレ144の長さより下方に部分的に延在する補強ロッド154にしっかりと取り付けられた駆動ハブ150と、で構成され得る。皮質穿孔システム102は、内側閉塞具114が取り除かれていてもよく、骨髄コアリングシステム104は、皮質切断カニューレ124内に導入され得る。
【0050】
骨髄にアクセスして摘出するための骨髄システム100が提供され得る。皮質穿孔針システム102は、ドリル連結具の嵌合機構及び皮質駆動ハブ112の嵌合機構により、ドリル連結具と係合され得る閉塞具114に連結された皮質切断カニューレ124で構成されている。閉塞具114は、皮質切断カニューレ124から取り外され、骨髄コアリングシステム104と置換されてもよく、ドリル連結具から更に接続解除され得る。骨髄コアリングシステム104は、皮質切断カニューレ124よりも有意に長い。骨髄コアリングシステム104は、ドリル及び骨髄駆動連結具152の嵌合機構によってドリル連結具と係合され得る。
【0051】
骨生検システム100、200は、電動ドリル又は手動ドリル、皮質穿孔針又はカニューレシステム102、202、並びに骨髄コアリング及び摘出システム104、204を含み得る。皮質穿孔システム102、202は、骨の外側から骨皮質を通って骨髄の縁へのアクセスを提供し、皮質カニューレハブ122、222に取り付けられたカニューレ124、224の遠位端にある鋭利な切断機構と、駆動ハブ及び皮質カニューレハブが一緒に回転するように、皮質カニューレハブ122、222に連結された駆動ハブ112、212を有する内側部材と、で構成されている。皮質を通したアクセスが達成された後、内側部材124、224は皮質穿孔カニューレから取り外され、骨髄コアリングシステム104、204と置換される。骨髄コアリングシステム104、204は、ハブ132、232にしっかりと取り付けられた骨髄切断カニューレ134、234と、パッシブハブ142、242を有する摘出カニューレ144、244と、摘出カニューレ134、234の長さより下方に部分的に延在する補強ロッド154、254にしっかりと取り付けられた駆動ソケット152、252と、で構成され得る。骨髄切断カニューレは、遠位端に配置された切断歯を有する。
【0052】
骨髄切断カニューレは、骨髄コア直径が摘出カニューレの直径以下であるような縮径で構築され得る。骨髄コアリングシステムは、手動又は動力ドリルのいずれかで骨髄に穿孔することによって、骨髄のコアサンプルを採取する。摘出カニューレは回転可能に固定されておらず、したがって、薄い切断カニューレ又は補強ロッドを有する駆動ソケットと共に回転することを必要とされない。摘出カニューレは、最遠位表面から近位表面に向かって軸方向に切断されて、2つ以上の可撓性梁又は把持アームを生成する、1つ又は複数のスロットと共に構築される。骨髄コアリングシステムがコアに穿孔した後、摘出カニューレは、把持アームを折り畳みながら、骨髄切断カニューレの遠位先端部の狭い部分内へと前方に押される。次いで、システムが捻られて遠位端で骨髄が切断され、摘出カニューレが骨髄コアリングカニューレから取り外され、コアサンプルは摘出カニューレから押し出される。
【0053】
図7は、本明細書に開示される他のシステムに類似し得る骨生検システム300の別の実施形態を示す。システム300は、上述の骨生検システム200及び一対の駆動器370の一実施形態を含む。具体的には、システム300は、電動ドリルなどの電動駆動器372を含み、手動駆動器374を更に含む。例示の実施形態では、手動駆動器374は、更に後述するように、ユーザーの手によって操作可能なハンドルを含む。他の実施形態では、骨生検システム100は、骨生検システム200の代わりに使用され得る。
【0054】
システム300が骨生検に使用されるとき、前述したように、電動駆動器372は、皮質穿孔アセンブリ202と連結され、皮質穿孔アセンブリ202を患者の骨内へと回転させるために使用される。切断アセンブリ220が骨髄へのアクセスを提供するように骨内に固定されると、トロカールアセンブリ110に関して上述したように、閉塞具アセンブリ211が取り外される。
【0055】
手動駆動器374は、コアリング及び摘出アセンブリ250と連結され得る。具体的には、手動駆動器374は、回転可能に固定される方法でコアリング及び摘出アセンブリ204と連結され得、それにより、手動駆動器374のいずれか又は両方の方向(時計回り及び/又は反時計回り)への回転は、コアリング及び摘出アセンブリ250のような回転をもたらす。
【0056】
コアリング及び摘出アセンブリ204は、切断アセンブリ120に関して前述したような方法で切断アセンブリ220を通して挿入される。次いで、ユーザーは、任意の好適な方法で手動駆動器374を回転させて、骨髄からコアサンプルを生成し、コアサンプルは、摘出アセンブリ240の遠位端内に保持される。具体的には、ユーザーは、手動駆動器374を単一の方向(時計回りのみ又は反時計回りのみ)に回転させながら、手動駆動器374を遠位方向に押して骨髄をコアリングすることができる。代替的に又は追加的に、ユーザーは、手動駆動器374を反対方向に前後(時計回り及び反時計回り)に回転させながら、手動駆動器374を遠位方向に押して骨髄をコアリングすることができる。
【0057】
このように、システム300は、骨の皮質層を貫通して骨髄へのアクセスを達成するための電動駆動器372と、骨髄をコアリングするための手動駆動器374と、の両方を採用する。他の実施形態では、手動駆動器374は、骨の皮質層を貫通するために皮質穿孔アセンブリ202と共に使用されてもよく、一方、電動駆動器372は、骨髄からコアサンプルを形成し、摘出するためにコアリング及び摘出アセンブリ204と共に使用されてもよい。更に他の実施形態では、システム300は手動駆動器374のみを採用する。すなわち、手動駆動器374は、骨の皮質層を切断するために、皮質穿孔アセンブリ202と個別と連結され得、その後、骨髄からコアサンプルを形成し、摘出するために、コアリング及び摘出アセンブリ204と連結される。
【0058】
図8を参照すると、例示の手動駆動器374は、本体375及びキャップ376を含む。本体375はまた、ハンドル、グリップなどとも称され得る。キャップ376はまた、ヘッド、クラウン、当接部材などとも称され得る。本体375及び/又はキャップ376は、ユーザーの手による迅速な把持及び操作のために人間工学的に成形されてもよい。例示の実施形態では、本体375及びキャップ376は、相対的な長手方向の移動をほとんど又は全く許容しないが、共通の回転軸を中心に互いに対して回転する。いくつかの例では、ユーザーは、キャップ376を(例えば、手のひらを使って)遠位方向に押してもよく、また、ユーザーが手の指を使って本体375を回転させる間、キャップ376はその手に対して(例えば、手のひらに対して)静止したままでもよい。他の例では、ユーザーがハブ374を遠位方向に押したときの、キャップ376と本体375との間に存在する摩擦の量が、キャップ376と本体375との間の回転移動を阻止又は防止し得る。例えば、いくつかの例では、ユーザーは、キャップ376を遠位方向に押してもよく、本体375を押しながら、それを把持し回転させて、ハンドル374を介した穿孔及び/又はコアリングを達成してもよく、キャップ376及び本体375が、それらの間の摩擦係合によって同時に又はほぼ同時に回転してもよい。
【0059】
他の実施形態では、本体375及びキャップ376は、互いに対して固定されてもよく、ゆえに互いに対して回転しなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、本体375及びキャップ376は、単一の材料片から一体的に形成されてもよい。ユーザーは、手動駆動器374の全体を回転させてもよく、言い換えれば、手動駆動器374の全ての構成要素又は部分が、同時に回転するように互いに対して回転可能に固定されてもよい。いくつかの例では、ユーザーは、キャップ376を遠位方向に押してもよく、かつ/又は、本体375を遠位方向に押しながら、それを把持して回転させて、ハンドル374を介した穿孔及び/又はコアリングを達成することもできる。
【0060】
本体375は、皮質穿孔アセンブリ204の近位端を受容し得る凹部377を画定し得る。本体375は、皮質穿孔アセンブリ204と連結するための任意の好適な種類の接続インターフェース378を更に画定し得る。例示の実施形態では、接続インターフェース378は、穿孔アセンブリ204の六角形の幹状部255をぴったりと受容するようにサイズ決めされた六角形のソケットである。相補的なソケット378及び幹状部255は、本体375の回転が穿孔アセンブリ204の同時又は同一回転をもたらすように、互いに係合して回転ロックを達成し得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、手動駆動器374は、ソケット378の上端に磁気部材379を含み、磁気部材379は、穿孔アセンブリ204の幹状部255の上端にある別の磁気部材(図示せず)と相互作用し得る。このような配置は、手動駆動器374と穿孔アセンブリ204との間の確実な接続の維持を容易にするか、又は補助し得る。
【0062】
手動駆動器374の任意の他の好適な配置又は構成が企図される。例えば、いくつかの実施形態では、手動駆動器374の本体375は、図面に示されるものよりも短い。
【0063】
図9は、骨生検システム400の別の実施形態を示す。骨生検システム400は、上述した骨生検システム100、200、300に多くの点で類似し得る。しかしながら、別個の切断及びコアリングアセンブリ(例えば、切断アセンブリ120及びコアリングアセンブリ130など)を含むのではなく、システム400は、皮質骨を貫通するため、及び骨髄をコアリングするための両方に使用される単一の切断アセンブリ420を含む。加えて、システム400は、摘出管444とも称され得る、摘出カニューレ444に予め組み付けられている、手動ハンドルとも称され得るハブ442を含む摘出アセンブリ440を含む。ハブ又はハンドル442は、更に後述するように、切断アセンブリ420と連結されたときに、切断アセンブリ420の手動回転に使用され得る。
【0064】
システム400は、皮質穿孔システム402とコアリング及び摘出システム404とを含む。皮質穿孔システム402は、上述のトロカールアセンブリ110及び切断アセンブリ120にそれぞれ類似し得る、トロカールアセンブリ410と切断アセンブリ420とを含む。他の実施形態では、皮質穿孔システム402は、代わりに、上述の閉塞具アセンブリ211及び切断アセンブリ220のような、閉塞アセンブリと切断アセンブリとを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、切断カニューレ424は、切断アセンブリ220に関して前述した針224などの切断針を含み得る。理解され得るように、いずれの場合も、皮質穿孔システム402は、皮質骨を切断するように構成された切断先端部426を有する切断カニューレ424を含む。切断カニューレ424はまた、切断管とも称され得、又は、更に後述する理由から、コアリングカニューレ若しくは管とも称され得る。
【0065】
例示の実施形態では、トロカールアセンブリ410は、トロカールアセンブリハブ412と、ハブ412にしっかりと固定されたトロカール414と、トロカール414の遠位端にある切断先端部416と、を含む。いくつかの実施形態では、トロカールアセンブリ410は、切断先端部416付近に凹部417を更に含む。凹部417は、例えば環状溝など、任意の好適な種類のものであってもよい。トロカールアセンブリ410は、更に後述するように、トロカールアセンブリ410が切断アセンブリ420から取り外されたときに、切断先端部416を遮蔽するため、トロカール414の遠位端上に自動的にロックして凹部417と相互作用するように構成され得る、安全シールド419を更に含み得る。
【0066】
例示の実施形態では、切断アセンブリ420は、切断アセンブリハブ422と、ハブ422にしっかりと固定された切断カニューレ424と、切断カニューレ424の遠位端にある切断先端部426と、を含む。切断先端部426について、以下に更に詳細に説明する。
【0067】
図9に第1の破線形式で示されるように、かつ図11に更に示されるように、トロカールアセンブリ410は、切断アセンブリ420内に挿入され、それと連結され得る。具体的には、トロカールアセンブリ410は、回転可能に固定された方法で切断アセンブリ420と連結され得、それにより、トロカールアセンブリ410及び切断アセンブリ420は、動力ドリル又は手動ハンドルによって駆動されるときなどに、同時に回転し得る。
【0068】
引き続き図9を参照すると、コアリング及び摘出アセンブリ404は、コアリングアセンブリ420とも称され得る切断アセンブリ420を含み得る。すなわち、更に後述するように、切断アセンブリ420は、皮質骨を切断するように構成されるだけでなく、その後、骨髄サンプルをコアリングするように構成されている。コアリング及び摘出アセンブリ404は、更に後述するように、摘出アセンブリハブ442と、ハブ442に対して並進して回転するようにハブ442と連結された摘出カニューレ444と、を含む摘出アセンブリ440を更に含む。摘出カニューレ444は、その遠位端に摘出先端部446を含む。摘出先端部446は、前述したアーム147、148などの複数のアーム447、448を含み得る。
【0069】
摘出カニューレ444は、ハブ442の全長にわたって延在し得る。言い換えれば、摘出カニューレ444の近位端は、ハブ442の近位端から近位方向に延在する。摘出カニューレ444の近位端は、任意の好適な種類のアクチュエータ449と連結され得る。例示の実施形態では、アクチュエータ449は、更に後述するように、摘出カニューレ444をハブ442に対して遠位方向に前進させるためにユーザーが押下し得る、円盤形状の横方向延長部を含む。具体的には、ユーザーは、アクチュエータ449を遠位方向に押して、摘出カニューレ444を付勢することができ、それによって、切断カニューレ424の狭められた遠位先端部426を通してアーム447、448の遠位端を付勢することができる。本明細書の他の箇所で述べるように、狭められた遠位先端部426を通るアーム447、448のこの移動により、アーム447、448が内向きに偏向されてコアサンプルが押しつけられ、サンプルが把持され得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、摘出カニューレ444は、アクチュエータ449を通って延在する。例えば、図13に見られるように、摘出カニューレ444の上部先端部は、アクチュエータ449の上面と同一平面であり得る。任意の他の好適な配置が企図される。例えば、他の実施形態では、摘出カニューレ444の上部先端部は、アクチュエータ449の内部に位置付けられ得、アクチュエータ449は、その近位表面から延在し、摘出カニューレ444によって画定される内腔445につながる、チャネル又は通路を画定し得る。
【0071】
図9に第2の破線形式で示されるように、また、図13に示されるように、摘出アセンブリ440は、更に後述するように、トロカールアセンブリ410が切断アセンブリ420から取り外された後、切断アセンブリ420(これもまた、コアリングアセンブリとも称され得る)と連結され得る。このようにして、トロカールアセンブリ410及び切断アセンブリ420は、一緒に連結されると、皮質穿孔アセンブリ402を形成し、同様に、摘出アセンブリ440及び切断アセンブリ420は、一緒に連結されると、コアリング及び摘出アセンブリ404を形成する。これらのアセンブリの動作について、更に後述する。
【0072】
引き続き図9及び図13を参照すると、いくつかの実施形態では、コアリング及び摘出アセンブリ404は、摘出アセンブリ404を切断アセンブリ420に選択的にロックするように構成されたロックシステム又はロック機構456を含む。例示の実施形態では、ロック機構456は、切断アセンブリハブ422の一部分と係合するように構成された摘出アセンブリハブ442によって画定される複数の連結アーム443を含む。連結アーム443は、弾性的に可撓性であってもよく、以下で説明するような方法でハブ422の周りにスナップ嵌めされる内向き突出部を有してもよい。例示の実施形態では、ロック機構456は、ハブ440に対して選択的に並進可能であり、具体的には、アーム443に対して遠位方向又は近位方向に並進され得る、ロックカラー458を更に含む。例示の実施形態では、更に後述するように、ロックカラー458は、アーム443の上を遠位方向に前進するときに変形して、アーム443がハブ422から離れて外向きに屈曲することを防止し、それによってアーム443をハブ422に対してロックするように構成されている。
【0073】
引き続き図9を参照し、更に図15Bを参照すると、切断アセンブリ420の切断先端部426は、骨髄からサンプルをコアリングするために、骨の皮質層を切断するため、及び骨髄を切断するための両方に適した切断構成を含み得る。例えば、切断先端部426は、歯、鋸歯、埋め込まれた切断要素、及び/又は他の切断部材の任意の好適な数又は構成を含み得る。
【0074】
図15Bに示すように、いくつかの実施形態では、切断カニューレ424の遠位切断先端部426の少なくとも内側表面はわずかに狭くなり、縮径Dを画定し得る。具体的には、本明細書で述べる他の実施形態と同様に、コアリング先端部426は、内側直径D(先端部426の最小内径であってもよい)を画定し得、この内径は、摘出カニューレ444の少なくとも遠位先端部の内径Dと同一であるか、実質的に同一であるか、又はそれよりわずかに大きく、具体的には、摘出カニューレ444の摘出先端部446の少なくとも遠位端によって画定される内径Dと同一であるか、実質的に同一であるか、又はそれよりわずかに大きい。すなわち、様々な実施形態では、直径Dは、直径Dと同じであってもよく、実質的に同じであってもよく、又はそれよりわずかに大きくてもよい。縮径Dを画定する切断カニューレ424の遠位領域は、収縮部、摘出アーム偏向具、及び/又は偏向領域と称され得る。
【0075】
コアリングカニューレ130に関して上述したものと類似した方法で、切断カニューレ424は、骨髄を切断して骨髄からコアサンプルを形成し得、コアサンプルは、摘出カニューレの遠位先端部446によって画定される内径と一致するか又は実質的に一致する外径を有し得、言い換えれば、コアサンプルは、摘出カニューレ444の遠位先端部446に容易に受容され、それと係合するようにサイズ決めされ、そのため、摘出カニューレ444は、コアサンプルに対して回転可能に固定された状態になる。
【0076】
再び図9を参照すると、システム400は、ハブ462、及びハブ462にしっかりと固定されたプッシュロッド464を含み得るプッシュロッドアセンブリ460を更に含み得る。第3の破線形式で示されるように、摘出アセンブリ440が切断アセンブリ420から分離され、取り外された後、プッシュロッド464が摘出アセンブリ440に挿入され得る。
【0077】
前述のように、また、図9及び図13に示すように、摘出アセンブリ440は、その近位端からその遠位端まで延在する内腔445を画定し得る。具体的には、例示の実施形態では、摘出カニューレ444は、内腔445の全体を画定する。したがって、更に後述するように、サンプルが摘出カニューレ444を介して骨から摘出された後、プッシュロッド464は、摘出カニューレ444の近位端を通って挿入され、内腔445を通って遠位方向に前進して、摘出カニューレ444の遠位端を通してサンプルを押し、それによってサンプルを摘出カニューレ444から解放し得る。
【0078】
図10Aは、トロカールアセンブリハブ412の底面斜視図を示す。ハブ412は、切断アセンブリハブ422の回転接続インターフェースと回転可能に固定された方法で連結するように構成された回転接続インターフェース481を画定する。特に、例示の実施形態の接続インターフェース481は、ソケット482である。ソケット482は、切断アセンブリハブ422が1つの固有の回転又は角度配向のみでトロカールアセンブリハブ412と連結されることを可能にする鍵型形状を画定し得る。具体的には、例示の実施形態では、ソケット482は、隣接する5つの辺が実質的に同一にサイズ決めされた細長い直角八角柱を画定し、隣接する5つの辺の端部から延在する拡大された2つの辺は、隣接する5つの辺に対して長く、拡大された2つの辺の間に延在する短い8つ目の辺は、隣接する5つの辺よりも短い。任意の他の好適な鍵式構成が企図される。
【0079】
トロカールアセンブリハブ412は、ハブ412、422間の並進移動を阻止する方法で、アセンブリハブ412を切断アセンブリハブ422に固定するように構成された並進接続インターフェース483を更に画定し得る。例示の実施形態では、接続インターフェース483は、切断アセンブリハブ422上にスナップ嵌めされるように、具体的には、切断アセンブリハブ422の外側リムにスナップ嵌めするように構成された一対の弾性アーム484を含む。アーム484の切断アセンブリハブ422へのスナップ係合の強度は、所望のレベルに調整され得る。穿孔中、トロカールアセンブリ410に適用される遠位方向に向けられた力は、接続インターフェース483によって提供される連結強度とは無関係に、切断アセンブリ420に連結されたトロカールアセンブリ410を維持する傾向があり得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、アーム484は、トロカールアセンブリ410が切断アセンブリ420から容易に取り外され得るように、軽い連結力のみを提供する。例えば、いくつかの実施形態では、切断カニューレ422が骨の皮質内に埋め込まれた後など、比較的小さな力で、切断アセンブリ420から近位方向にトロカールアセンブリ410を引き抜くことが望ましい場合がある。具体的には、切断カニューレ422が骨と係合又は固定されたままである間、トロカールアセンブリハブ412を引き戻すか、又は近位方向に引くだけで、トロカールアセンブリ410を切断アセンブリ420から取り外すことが望ましい場合がある。
【0081】
図10Bは、摘出アセンブリハブ442の底面斜視図を示す。ハブ442は、図7及び図8に関連して上述した手動駆動器374に多くの点で類似し得る。実際に、ハブ442はまた、手動駆動器、ハンドルなどとも称され得る。いくつかの実施形態では、ハブ442は、上述の本体375及びキャップ376にそれぞれ類似し得る、本体475及びキャップ476を含む。例えば、いくつかの実施形態では、本体475及びキャップ476は、互いに対して回転し得るが、他の実施形態では、本体475及びキャップ476は、互いにしっかりと固定される(例えば、単一の材料片で形成されてもよい)。
【0082】
摘出アセンブリハブ442は、切断アセンブリハブ422の回転接続インターフェースと回転可能に固定された方法で連結するように構成された回転接続インターフェース491を画定し得る。例えば、接続インターフェース491は、上述した接続インターフェース481に類似し得る。特に、例示の実施形態の接続インターフェース491は、ソケット492である。ソケット492は、切断アセンブリハブ422が1つの固有の回転又は角度配向のみで摘出アセンブリハブ442と連結されることを可能にする鍵形状を画定し得る。具体的には、例示の実施形態では、ソケット492は、隣接する5つの辺が実質的に同一にサイズ決めされた細長い直角八角柱を画定し、隣接する5つの辺の端部から延在する拡大された2つの辺は、隣接する5つの辺に対して長く、拡大された2つの辺の間に延在する短い8つ目の辺は、隣接する5つの辺よりも短い。任意の他の好適な鍵式構成が企図される。
【0083】
摘出アセンブリハブ442は、ハブ442、422間の並進移動を阻止する方法で摘出アセンブリハブ442を切断アセンブリハブ422に固定するように構成された並進接続インターフェース493を更に画定し得る。例示の実施形態では、接続インターフェース493は、切断アセンブリハブ422上にスナップ嵌めされるように構成された一対の弾性アーム494を含む。アーム494の切断アセンブリハブ422へのスナップ係合の強度は、所望のレベルに調整され得る。手動穿孔中、摘出アセンブリハブ442に適用される遠位方向に向けられた力は、接続インターフェース493によって提供される連結強度とは無関係に、切断アセンブリ420に連結された摘出アセンブリ440を維持する傾向があり得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、摘出アセンブリハブ442のアーム494は、トロカールアセンブリ410のアーム484よりも、切断アセンブリ420とのより強い連結力を提供する。他の実施形態では、連結力は、ほぼ同じであっても、又は更にはより小さくてもよい。様々な実施形態において、アーム494によるそれ自体に提供される連結力の量にかかわらず、ロックカラー458(図9及び図13を参照)は、ハブ442、422間の確実な接続を達成するためにアーム494と共に使用されてもよい。様々な実施形態において、摘出アセンブリハブ442と切断アセンブリハブ422との間の、それらが一緒と連結されるときの全体的な接続強度(例えば、ロック機構456を介して)は、トロカールアセンブリハブ12と切断アセンブリハブ422との間の、それらが一緒に連結されるときの接続強度よりも大きい。
【0085】
いくつかの例では、骨から切断アセンブリ420を取り外すために、より強い接続が望ましい場合がある。すなわち、トロカールアセンブリ410の取り外し中に、切断アセンブリ420を骨内に埋め込まれたままにすることが望ましい場合もあるが、いくつかの例では、代わりに、骨から摘出アセンブリ440を取り外すと同時に、骨から切断アセンブリ420を取り外すことが望ましい場合がある。そのような例のうちの特定のものでは、ロック機構456によって提供される接続力は、骨からの摘出アセンブリ440及び切断アセンブリ420のこのような同時引き抜きを可能にするのに十分である。
【0086】
図10Cは、切断アセンブリハブ422の上面斜視図を示す。切断アセンブリハブ422は、トロカールアセンブリハブ412及び摘出アセンブリハブ442のそれぞれの回転接続インターフェース481、491と、それぞれ回転可能に固定された方法で個別に連結するように構成された回転接続インターフェース495を画定し得る。例示の実施形態の接続インターフェース495は、上述のソケット482、492の鍵形状に相補的な鍵形状を画定する支柱496である。具体的には、例示の実施形態では、支柱496は、隣接する5つの辺が実質的に同一にサイズ決めされた細長い直角八角柱を画定し、隣接する5つの辺の端部から延在する2つの拡大された辺は、隣接する5つの辺に対して長く、拡大された2つの辺の間に延在する短い8つ目の辺は、隣接する5つの辺よりも短い。任意の他の好適な鍵式構成が企図される。
【0087】
切断アセンブリハブ442は、安全シールド419が切断アセンブリハブ442に選択的に固定され得る連結インターフェース497を更に画定し得る。例示の実施形態では、連結インターフェース497は、更に後述するように、安全シールド419の部分が受容され得る凹部498である。具体的には、例示の凹部498は、切断アセンブリハブ442の内側表面の全周の周りに延在する環状溝を含む。
【0088】
切断アセンブリハブ442はまた、トロカールアセンブリハブ412及び摘出アセンブリハブ442の接続インターフェース483、493のそれぞれが、切断アセンブリハブ442にそれぞれ選択的に固定され得る連結インターフェース499を画定し得る。例示の実施形態では、連結インターフェース499は、弾性アーム484、494をスナップ嵌めし得る環状突出部を含む。別の他の接続機構が企図される。
【0089】
図10Dは、例えば、ガード、クリップ、カバー、又はスティック防止要素とも称され得る安全シールド419の例示的な実施形態の斜視図を示す。安全シールド419は、カラー560及び一対のアーム562、563を含む。例示の実施形態では、アーム562、563は、カラー560の近位端から近位方向に延在する。更に後述するように、アーム562、563は、弾性的な可撓性部材であってもよい。アーム562、563は、図10Dに示す低プロファイル配向にあるとき、自然な、静止した、偏向していない、変位していない、変形していない、歪んでいない、屈曲していない、又は弛緩した状態であるか、又は図9及び図11に示すように、外向きに変位した状態まで移動したときよりも、そのような低エネルギー状態に少なくとも近くなるように、形成されてもよい。例えば、アーム562、563は、図9及び図11に示されるような配向を達成するために、シールド419の長手方向軸から離れて横方向若しくは半径方向外向きに変形、変位、屈曲、又は偏向されてもよく、それによって、アーム562、563を元の自然な状態に、又はより低いエネルギー状態に自然に付勢する内部付勢が生じ得る。
【0090】
シールド419は、遠位端564と近位端565とを画定し得る。例示の実施形態では、カラー560は、シールド419の遠位端564に位置付けられる。例示のカラー560は、実質的に矩形の横断面を画定するが、他の構成も企図される。カラー560は、シールド419の遠位先端部566又は遠位縁部を画定し得る。例示の実施形態では、遠位先端部566は、実質的に平面の表面を含む。
【0091】
カラー560は、トロカール414が通過し得る遠位開口部567を画定し得る。様々な実施形態では、遠位開口部567は、固定的な開放構成を画定し得る。言い換えれば、いくつかの実施形態では、開口部567は、トロカール414の遠位先端部416がシールド419内に引き込まれた後でも開いたままであるように構成されている。つまり、カラー560は、実質的に変形不可能であってもよく、又はシールド419の全動作を通して単一の形状を画定してもよい。
【0092】
更に後述するように、いくつかの実施形態では、カラー560は、トロカール414の遠位先端部416との望ましくない接触を阻止又は防止することができるが、遠位開口部567は、シールド419がトロカール414上にロックされているときに開いたままである。例えば、遠位開口部567は、ユーザー又は他の個人の皮膚が、トロカール414の遠位先端部416と接触するのに十分な距離までシールド419の空洞569内に入ることを防止するようにサイズ決めされてもよい。
【0093】
例示の実施形態では、空洞569は概して、カラー560、アーム562、563の遠位端、及び一対のパネル581、582によって画定される。言い換えれば、ケージ580又はレセプタクルは、カラー560、アーム562、563、及びパネル581、582によって画定されてもよい。ケージ580は、トロカール414の遠位先端部416が引き込まれ、その中に保持されているときに、遠位先端部416との不測の接触を防止し得る。
【0094】
例示の実施形態では、シールド419の近位端565において、アーム562、563は、それぞれ反対方向に延在し得る、横方向延長部572、573を画定する。横方向延長部572、573のそれぞれは、トロカール414が通過し得る開口部574、575を画定し得る。開口部574、575は、トロカール414の迅速な通過を可能にする拡大された領域と、トロカール414の溝417内に入り、シールド419とトロカール414との間の軸方向移動をロックする、範囲を定める、阻止する、又は防止するように構成されている、狭められた部分と、を有する鍵穴形状であり得る(図12を参照)。例示の実施形態では、開口部574、575は、互いに実質的に同一に成形されているが、反対方向に配向される。開口部574、575の拡大された部分は、実質的に半円として成形され、開口部574、575の収縮された部分は、実質的に矩形として成形される。他の構成が企図される。
【0095】
いくつかの実施形態では、アーム562、563のうちの1つ以上は、更に後述するように、針状ハブ203と係合し得る1つ以上の接続インターフェース576、577をそれぞれ画定し得る。例示の実施形態では、接続インターフェース576、577は、アームが外向きに変形されるか又は歪められ、トロカール414の大径部分によってこの外向き配向に保持されているとき、切断アセンブリハブ422の接続インターフェース497と係合するように外向きに方向付けられる。例示の実施形態では、接続インターフェース576、577は、外向きに方向付けられた突出部578、579として形成される。例えば、例示の実施形態では、突出部578、579は、アーム562、563の外向き屈曲部としてそれぞれ形成される。
【0096】
シールド419は、その別個の対向する側面に一対のパネル581、582を更に含む。具体的には、パネル581、582は、アーム562、563からシールド419の長手方向軸を中心に90度オフセットされる。パネル581、582はまた、支持体、壁体、梁などとも称され得る。
【0097】
パネル581、582は、横方向延長部572、573を支える、強化する、ないしは別の方法で補助するために、支持体(例えば、補助支持体)を提供するように構成され得る。パネル581、582は、横方向延長部573の遠位面に隣接して、その下に、又はそれと接触して位置付けられる近位端を有し得る。上側横方向延長部572上の大きな遠位方向の力の場合、横方向延長部572は下方に移動して横方向延長部573と接触してもよく、次に下方に移動してパネル581、582の近位端と接触してもよい。パネル581、582は、例えば、横方向延長部572、573によって画定される開口部を、トロカール414が通過することができる位置に再配向することによって、横方向延長部572、573の任意の更なる遠位方向の移動又は変位を防止し得、そうでなければ横方向延長部572、573をトロカール414から分離する可能性がある(例えば、図12に示すようにシールド419がロック構成にあるとき)横方向延長部572、573の変形を防止し得る。例えば、このような変形又は再配向は、トロカール414の凹部417から横方向延長部572、573を分離する可能性がある。
【0098】
例示の実施例として、いくつかの例では、横方向延長部572、573は、近位側壁を含み得るトロカール凹部417内にしっかりとロックされてもよい。不測の圧力がシールド419の遠位端に印加された場合(例えば、施術者が不注意でトロカールアセンブリの遠位端にぶつかり、シールド419がなければ鋭利物損傷を招く恐れがあるような場合)、トロカール凹部の近位側壁からの反力は、上側横方向延長部572に作用して、それを遠位方向に押す傾向があり得る。前述したように、パネル581、582は、そのような不測の力によって、トロカールの遠位先端部を露出させる恐れのある方法でシールド419がトロカールから分離されることを防止するのを補助し得る。
【0099】
例示の実施形態では、支持パネル581、582は、それらの近位端が横方向延長部573の下に位置付けられるように、内向きに角度付けされる。具体的には、それぞれの支持パネル581、582は、支持構造体を内向きに方向付ける屈曲部595を含む。この屈曲部595は、システムに更なる強度を提供する。屈曲部595は、力を内向きに方向転換させ、そうすることで、支持パネル581、582の上端部をトロカールに押し付けて、上端部が横方向延長部573、572の下に留まることを確実にする傾向がある。いくつかの実施形態では、支持パネル581、582の上端部は、丸いトロカールとのより良好な接触を達成するための曲線597を画定する。
【0100】
様々な実施形態では、シールド419は、単一のモノリシックな材料片で形成されてもよく、言い換えれば、一体成形の構造を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、シールド419は、図10Dに示す構成に折り畳まれた、かつ/又は曲げられた一体成形の金属シート(例えば、ステンレス鋼)から形成されてもよい。例えば、例示の実施形態では、シールド419は、カラー560のそれぞれの角部に1つずつ、4つの主要な屈曲部で実質的に矩形の形状に折り畳まれる。追加の屈曲部(いくつかの例では、それぞれ2つの屈曲部)は、横方向延長部572、573のそれぞれをもたらす。いくつかの実施形態では、追加の屈曲部(いくつかの例では、それぞれ3つの屈曲部)は、外向きの突出部578、579をもたらす。単一の金属シートを折り畳むか又は曲げたとき、シートの反対側の縁部は、シーム585に沿って互いに接触してもよく、又は互いに近接してもよい。例示の実施形態では、シーム585は、アーム581に沿って長手方向に延在する。他の実施形態では、シーム585は、代わりに、アーム562、563、581、582のいずれかに沿って存在することも、それらのいずれかを通ることもないように、カラー560の屈曲部のうちの1つに位置してもよい。
【0101】
他の実施形態では、シールド419は、射出成形、3D印刷、又は任意の他の好適な方法で形成されてもよい。他の実施形態又は更なる実施形態では、シールド419は、互いに接合された複数の部品から形成されてもよい。
【0102】
任意の他の好適なシールド構成が企図される。例えば、例示的なシールド構成は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月7日に出願され、2018年9月13日に米国特許出願公開第2018/0256209号として公開された、「SAFETY SHIELDS FOR ELONGATED INSTRUMENTS AND RELATED SYSTEMS AND METHODS」と題する米国特許出願第15/914,964号に開示されている。
【0103】
図11を参照すると、トロカール414は、切断カニューレ424内に位置付けられ得、トロカールアセンブリ410のハブ412は、切断アセンブリ420のハブ422を内部に受容し得る。例えば、切断アセンブリ402の組み立て中、トロカール414は、切断カニューレ424によって画定された内腔425を通って遠位方向に前進され得る。上述したように、ハブ412、422は、任意の好適な接続インターフェースを画定し得、ハブ412、422は、該接続インターフェースを介してロックされた角度配向で一緒に連結され得る。例示の実施形態では、ハブ422の一部分によって画定された外側表面は、ハブ412の一部分によって画定された相補的な形状の内側表面内に嵌合するように鍵型にされる。鍵型表面は、ハブ412の回転がハブ422の同時回転をもたらすように、固定された角度配向でハブ412、422をロックし得る。ハブ412は、その近位端に、例えば六角形の支柱415など、駆動器と連結するための接続インターフェースを画定し得る。駆動器は、手で回転、ないしは別の方法で操作され得るハンドルなどの手動式のもの(例えば、上述の手動駆動器374)であってもよく、又は動力ドリルなどの電動式のものであってもよい(例えば、上述の電動駆動器172)。図14に関して論じるシステムでは、支柱415は、動力ドリル472によって画定された相補的インターフェースと連結するように構成されている。
【0104】
ここで、図10D図11、及び図12を参照しながら安全シールド419の動作について論じる。図11に示すように、皮質穿孔アセンブリ402の使用前の、組み立て済みの、又は穿孔中の構成では、安全シールド419は、ロック解除状態にあり、これは、偏向状態又は開状態とも称され得る。この状態では、アーム562、563は、横方向延長部572、573にそれぞれ通じる開口部と、トロカール414の大径の近位領域との間の相互作用によって、外向きに偏向された位置に維持される。すなわち、凹部417の近位にあるトロカール414の部分は、凹部417の直径よりも大きい直径を画定する。トロカール414のこの部分は、より大きい開口部574内に嵌合するが、より小さい開口部575内に受容するには大きすぎる。
【0105】
安全シールド419がこの開放状態又はロック解除状態にあるとき、アーム562、563の外向きに偏向された構成のため、安全シールド419の接続インターフェース576、577(すなわち、それぞれのアームの外向き突出部578、579)は、切断アセンブリハブ422の接続インターフェース497内(すなわち、溝498内)に維持される。接続インターフェース576、577と接続インターフェース497との間のこの相互作用により、安全シールド419は、切断アセンブリハブ422と連結された構成に維持される。具体的には、安全シールド419は、切断アセンブリハブ422に対して実質的に固定された長手方向位置に維持される。したがって、安全シールド419は、トロカール414に対してロック解除状態にあるが、安全シールド419は同時に、切断アセンブリハブ422に対して連結された、固定された、ロックされた、又は実質的に固定された構成にある。
【0106】
後述するような方法で、皮質穿孔アセンブリ402を使用してアクセスチャネルを骨の皮質に貫通させた後、トロカールアセンブリ410は、切断アセンブリ420が患者の骨内に埋め込まれている間に、切断アセンブリ420から取り外されるか、引き抜かれるか、又はそこから離れた近位方向に引っ張られ得る。トロカールアセンブリ410が切断アセンブリ420に対して近位方向に移動されると、トロカール414の大径の近位部分は、安全シールド419を(トロカール414に対して)ロック解除状態及び(切断アセンブリハブ422に対して)連結状態に維持する。
【0107】
最終的に、トロカール414は、凹部417を横方向延長部572、573の領域に至らせるのに十分な量だけ近位方向に引き抜かれる。図10D及び図12を参照すると、トロカール414は、凹部417の領域内の縮径を画定する。したがって、トロカール414の縮径領域は、それぞれの横方向延長部572、573によって画定されるより小さい開口部575内に受容され得る。具体的には、トロカール414の縮径領域が横方向延長部572、573の開口部内に位置付けられると、アーム562、563は、自然付勢で内向きにはね返り、より小さい開口部575を凹部417内に付勢し得る。より小さい開口部575を画定する横方向延長部572、573の狭められた領域は、凹部417の近位面及び遠位面と干渉して、トロカール414に対するシールド419の近位方向及び遠位方向の移動をそれぞれ防止し得る。このようにして、シールド419は、図12に示されるように、トロカール414の遠位先端部416との不測の接触を防止又は阻止し得る。
【0108】
図13を参照すると、前述したように、トロカールアセンブリ410が切断アセンブリ420から取り外された後、摘出アセンブリ440は、切断アセンブリ420に挿入され得る。具体的には、摘出カニューレ444を切断カニューレ424内へと遠位方向に前進させることができ、摘出アセンブリハブ442を切断アセンブリハブ420と連結させることができる。
【0109】
特定の実施形態では、摘出アセンブリ440は、摘出カニューレ444に連結された停止部又はストッパ600を含む。ストッパ600は、任意の好適な種類の1つ以上の外向き延長部を含み得る。例示の実施形態では、ストッパ600は、外向きに延在するリングを含む。ストッパ600は、本体475によって画定されるチャネル602の外径を超え、ゆえにチャネル602を通過しない外径を画定する。言い換えれば、ストッパ600は、ソケット492を画定する本体475の内側表面と連動(例えば、干渉)して、本体475に対する摘出カニューレ444の近位方向への移動の範囲を定め得る。
【0110】
同様に、アクチュエータ449は、本体475に対する摘出カニューレ444の遠位方向移動の範囲を定め得る。具体的には、アクチュエータ449は、キャップ476の外部表面と連動(例えば、干渉)して、摘出カニューレ444が本体475に対して遠位方向にどのくらい移動し得るかを制限し得る。
【0111】
したがって、摘出カニューレ444は、摘出アセンブリハブ442に対する回転自由度と、それに対する制限された並進自由度と、を有するように、摘出アセンブリハブ442に連結され得る。言い換えれば、いくつかの実施形態では、摘出カニューレ444は、摘出カニューレ444の長手方向軸を中心とした回転自由度(例えば、制限されていない回転自由度)を有し得るが、摘出カニューレ444の長手方向への並進自由度は、範囲が定められ得る。長手方向軸は、摘出カニューレ444の内部の少なくとも一部分を通って延在し得る。例示の実施形態では、長手方向軸は、摘出カニューレ444の全体を通って長手方向に延在する。
【0112】
摘出カニューレ444が摘出アセンブリハブ442に対して最遠位位置にあるとき、アクチュエータ449の接触面(単数又は複数)は、それ/それらが相互作用するキャップ476の1つ以上の接触面から離間して、摘出カニューレ444の遠位移動の範囲を距離Lに定め得る。言い換えれば、アクチュエータ449及び停止部600は、摘出アセンブリハブ442と協働して、摘出カニューレ444が摘出アセンブリハブ442に対して移動し得る最大長手方向距離の範囲を距離Lに定め得る。
【0113】
コアリングイベント中、摘出カニューレ444は、コアリング及び摘出アセンブリ404が骨髄内へ遠位方向に前進するときに、骨の骨髄から近位方向に向けられた力によって、図13に示される近位方向に移行又は後退した配向を自然にとり得る。図16に関して後述するように、他の実施形態では、アクチュエータ449の遠位方向への作動の前に、摘出カニューレ444を近位方向に移行又は後退した配向に維持するための付勢部材が提供されてもよい。
【0114】
引き続き図13を参照すると、摘出カニューレ444の遠位先端部446は、コアリング及び摘出アセンブリ404が使用前の状態にあるとき、又は骨髄に穿孔する前に、距離Lだけ、切断カニューレ424の遠位先端部426に対して陥凹していてもよい。引き続き図13を参照し、更に図15Eを参照すると、後の使用段階において、アクチュエータ419は、摘出カニューレ444の遠位先端部446を、切断カニューレ424の遠位先端部426を越えて距離Lだけ遠位方向に延在させるために、ハブ422に向かって下方に、それと接触するように(特に、キャップ476と接触するように)押されてもよい。したがって、距離Lは、望ましくは距離L+Lと少なくとも同じ大きさであり得る。様々な実施形態において、距離Leは、約0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、又は0.8ミリメートル以下であり得る。
【0115】
摘出カニューレ444は、摘出アセンブリハブ442に対して自由に回転するように構成され得る。上述の摘出カニューレ144の回転自由度と同様に、摘出カニューレ444の回転自由度は、摘出アセンブリハブ442及び切断アセンブリ420が骨髄の手動コアリング中に同時に回転する間、摘出カニューレ444が骨の骨髄に対して回転可能に静止したままであることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、停止部600の上面は、回転中にソケット492の上端においてハブ442の内側表面と接触してもよい。いくつかの実施形態では、ハブ442及び/又は停止部600は、摩擦低減材料を含んでもよく、かつ/又は摩擦低減コーティング若しくは他の層が少なくとも接触領域内に配置されていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、摩擦を低減するためにDelrin(登録商標)が使用されてもよい。
【0116】
前述のように、いくつかの実施形態では、ロック機構456は、ハブ422、442を一緒にロックするように係合され得る。例示の実施形態では、ロック機構456はロックカラー458を含む。ロックカラー458は、ロック解除位置又は後退位置と、ロック位置又は展開位置との間を移行し得る。例示の実施形態では、ロック解除位置は、ハブ442の取り付けアーム443の近位端にあるか、又はその上にあり、ゆえに、ロックカラー458はアーム443の屈曲を妨げることがなく、そのため、アーム443をハブ422にスナップ嵌めして、ハブ422、442を互いに接続することが可能であるか、又はアーム443をハブ422から外して、ハブ422、442を互いに係合解除することが可能である。例示の実施形態では、ロック位置は、アーム443の上にある位置にあるか、言い換えれば、アーム443を包囲する位置にある。具体的には、ロックカラー458は、ロック位置に対して遠位方向に移動するとき、アーム443の上を前進する。ロックカラーは、アームをハブ422に向かって内向きに圧縮し、それにより、アーム443の外向きの屈曲を防止し得る。いくつかの実施形態では、ロックカラー458の形状は、ロックされた配向からロック解除された配向に移行する間に変化する。例えば、いくつかの実施形態では、ロックカラー458は、後退位置にあるときに実質的に円形の断面を画定し、展開位置へと前進したときにより楕円化された配向(アーム443が楕円形のそれぞれの頂点にある)に変形される。任意の他の好適な配置が企図される。変形は、様々な実施形態において弾性であっても又は塑性であってもよい。いくつかの実施形態では、変形は、アーム443に内向きに方向付けられた力を提供する、カラー458内の回復付勢を生じさせる。
【0117】
図14を参照すると、いくつかの実施形態では、骨生検システム401は、先ほど説明したシステム400だけでなく、駆動器470も含み得る。駆動器470は、皮質穿孔アセンブリ402と選択的に連結され得る。具体的には、駆動器470は、前述のように、ハブ412の近位端において駆動器コネクタ又は接続インターフェース415(図9)と選択的に連結するように構成され得る。任意の好適な駆動器470が企図される。例示の実施形態では、駆動器470は、骨内への皮質穿孔アセンブリ402の電動挿入を達成し得る、動力ドリル472を含む。
【0118】
ここで、システム400、401を使用する方法の例示の実施例について説明する。特定の図面が指定されていない場合、図は全般的に参照されてもよい。
【0119】
図15Aを参照すると、いくつかの方法では、皮質穿孔アセンブリ402が提供される。これはまた、皮質切断アセンブリとも又は骨髄アクセスアセンブリとも称され得る。具体的には、図9及び図11を参照すると、トロカールアセンブリ410は、前に開示したような方法で切断アセンブリ420と連結され得る。これは、システム400の動力穿孔構成とも称され得る。いくつかの例では、トロカールアセンブリ410及び切断アセンブリ420は、この構成で予めパッケージ化されて出荷されることなどによって、このように予め組み立てられてもよい。すなわち、ユーザーは、切断アセンブリ420及びトロカールアセンブリ410が連結状態又は動力穿孔構成にあるシステム400をパッケージから取り出すことができる。トロカールハブ412は、前に開示したような方法でドリル472に連結され得、それによって、切断アセンブリ420/トロカールアセンブリ410の組み合わせは、ドリル472が作動されると、患者の骨51内に穿孔し得る。
【0120】
再び図15Aを参照すると、トロカール414及び切断カニューレ424は、同時に回転し、それぞれ骨の皮質層50を切断して、骨髄52に到達し得る。図15Aに示される方法の段階では、トロカール414の遠位先端部416の一部分は、皮質層50を通って骨髄52内に入り、一方、トロカール414の遠位先端部416の残部及び切断カニューレ424の遠位先端部426は、皮質層50を切断し続ける。
【0121】
皮質穿孔アセンブリ402は、切断カニューレ424の遠位先端部426が骨の皮質層50を通過するまで、骨51内により深く切り込み続け得る。したがって、切断カニューレ424の遠位切断先端部426は、骨の骨髄52内に位置付けられ得る(図15Bを参照)。ドリル472は、皮質穿孔アセンブリ402から分離されて取り外され、具体的には、トロカールハブ412から分離される。トロカールアセンブリ410が、皮質切断アセンブリ420から分離されて取り外され、皮質切断アセンブリ420は骨51内の所定の位置に残される。様々な例では、ドリル472は、トロカールアセンブリ410を切断アセンブリ420から取り外す前又は後に、トロカールハブ412から取り外されてもよい。
【0122】
トロカールアセンブリ410が切断アセンブリ420から取り外された後、摘出アセンブリ440は、コアリング及び摘出アセンブリ404を形成する切断アセンブリ420に連結される。次に、コアリング及び摘出アセンブリ404が使用されて、骨髄52のサンプルが取得される。
【0123】
図15Bは、摘出アセンブリ440が切断アセンブリ420と連結された後の時点、及び摘出アセンブリハブ442が、骨髄52をコアリングするためにユーザーによって操作される直前の時点を示す。ハブ442(前述のようにハンドル442とも称され得る)が、手動コアリングの目的で切断アセンブリ420に連結されるシステム400のこの構成は、システム400の手動コアリング構成とも称され得る。コアリングは、摘出アセンブリハブ442を回転させることによって、及び摘出アセンブリハブ442を骨髄52内へと遠位方向に付勢することによって達成され得る。例えば、いくつかの例では、ユーザーは、本体475及び/又はキャップ476を回転させながら、キャップ476及び/又は本体475を遠位方向に押すことができる(図13を参照)。回転は、いくつかの例では単一の方向であり得、他の例又は更なる例では、反対方向に前後し得る。
【0124】
図15Cを参照すると、先ほど説明したような摘出アセンブリハブ442の操作により、切断カニューレ424の遠位先端部426が骨髄52を切断し得る。すなわち、コアリング及び摘出アセンブリ404が回転され、遠位方向に前進すると、切断先端部426は、骨髄52を切断して、そこからサンプル54をコアリングする。サンプル54はまた、コア、標本などとも称され得る。サンプル54の外径は、切断先端部426の内径と同じであり得る。
【0125】
図15Dを参照すると、コアリング及び摘出アセンブリ404が回転され、遠位方向に前進し続けていくにつれ、コアリング先端部436は、骨髄52からサンプル54をコアリングし続ける。すなわち、サンプル54はサイズが拡大し、コアリング及び摘出アセンブリ404内へと近位方向に前進する。言い換えれば、コアリング及び摘出アセンブリ404の遠位方向への前進により、拡大しているサンプル54は、コアリング及び摘出アセンブリ404内のより深くに位置付けられる。最終的に、サンプル54は、摘出カニューレ444内に入るのに十分な量だけ近位方向に前進し、具体的には、サンプル54は、摘出カニューレ444の遠位端のアーム447、448の間で近位方向に前進する。ここでも、サンプル54の外径は、摘出カニューレ444の少なくとも遠位端の内径と同じか、実質的に同じか、又はそれよりわずかに大きい、切断先端部426の内径と同じか又は実質的に同じである。サンプル54と摘出カニューレ444の内壁との間の接触は、摘出カニューレ444を骨髄52に対して回転可能に固定するのに十分な係合又は摩擦力をもたらし得、摘出カニューレ444がコアリングカニューレ424と同時に回転することを停止及び/又は防止し得る。このように、摘出カニューレ444は、サンプル54に対して回転可能に固定され得る一方、コアリング及び摘出アセンブリ404の残部は、更なるコアリングのために回転し続ける。言い換えれば、摘出カニューレ444は、コアリング及び摘出アセンブリ404の残部に対して(例えば、切断カニューレ424及び摘出アセンブリハブ442に対して)回転自由を有するため、摘出カニューレ444は、サンプル54と係合し、そこに対して回転しないことが可能である。これは、サンプル54の構造的一体性を維持する助けとなり得る。
【0126】
コアリング及び摘出アセンブリ404が更に遠位方向に前進すると、サンプル54は、摘出カニューレ444内へとより深く(例えば、より近位方向に)前進(例えば、摺動)し得、それによって保持され得る。このような近位方向への前進は、サンプルの直径54と摘出カニューレ444の内径との近似的なサイズ一致により、円滑に進行し得る。最終的に、サンプル54の所望のサイズが達成され、穿孔が中止される。
【0127】
図15Eを参照すると、サンプル54が所望の大きさに達すると、ユーザーはアクチュエータ449を遠位方向に押して(図9及び図13を参照)、摘出カニューレ444の遠位先端部446を、切断カニューレ424の遠位先端部426を越えて遠位方向に前進させ得る。つまり、摘出カニューレ444が切断カニューレ424に対して遠位方向に前進すると、摘出カニューレの遠位先端部(変形可能アーム447、448を含む)は、切断カニューレ424の遠位先端部によって画定された、狭められた又は収縮された開口部を通って前進する。狭められた又は収縮された配置は、前述したように、摘出カニューレ444の内径とほぼ同じである内径の特性に対応する。
【0128】
アーム447、448は、切断カニューレ424の遠位先端部を越えて前進するにつれ、わずかに内向きに偏向又は圧縮し得る。アーム447、448の内向きの偏向は、いくつかの実施形態に関し、図15Eに示される描写において強調される場合がある。いずれの場合にも、アーム447、448は、サンプル54を内向きに押すことができ、それによってサンプル54の把持を高め得る。いくつかの例では、遠位先端部426のフープ強度から生じ得る、アーム447、448上の切断カニューレ424の遠位先端部426の内向きに方向付けられた反応性圧縮力は、切断カニューレ424に対して遠位方向に前進した位置に摘出カニューレ444を維持するのに十分であり得る。他の例又は更なる例では、内向きの力は、更に後述するように、切断カニューレ444に対する摘出カニューレ444の回転中など、サンプル54に対するアーム447、448の把持構成を維持するのに十分であり得る。
【0129】
アーム447、448が遠位方向に前進した状態になり、サンプル54に対する把持の強化が達成されると、摘出アセンブリハブ442の少なくとも一部分が単一方向(時計回り又は反時計回り)か又は前後かにかかわらず回転され得、切断カニューレ424及び切断カニューレ424を取り囲む脊髄52の本体に対する摘出カニューレ444の回転をもたらし得る。アーム447、448は、そのような回転中に内向きに偏向された状態に留まり得、結果としてサンプル54に対するそれらの把持を維持し得る。摘出カニューレ444のかかる回転は、骨髄52の本体からサンプル54を分断するか、ないしは別の方法で切り離す又は分離することができる。
【0130】
いくつかの例では、ユーザーは、摘出アセンブリハブ442の少なくとも一部分の該回転中に、アクチュエータ449を押下し続けることができる。例えば、ユーザーは、アクチュエータ449を下向きに押して、アクチュエータ449とキャップ476との間の摩擦係合を達成するのに十分な力でアクチュエータ449をキャップ476に接触させ、アクチュエータ449と、そこに連結された摘出管444と、キャップ476と、を同時に回転させることができる。
【0131】
いくつかの例では、ユーザーは、キャップ476を本体475に対して回転させながら、このようにアクチュエータ449を下方に押し続けることができる。他の例では、ユーザーは、キャップ476と本体475との両方を同時に回転させながら、このようにアクチュエータ449を下方に押し続けることができる。
【0132】
いくつかの例では、ユーザーは、図15Eに示される延長又は展開された配向に摘出管444を維持するために、アクチュエータ449を下方に押し続ける必要はない。例えば、遠位先端部426とサンプル54との間にアーム447、448の遠位部分を挟むことにより、切断管424の遠位先端部426からの内向きに方向付けられた反力、及びサンプル54からの外向きの力は、摘出管444の遠位方向への後退を防止するのに十分強力であり得る。そのような例のうちの特例の例では、ユーザーは、骨髄52の隣接領域からサンプル54を分断するか、ないしは別の方向で切り離す又は分離するために、コアリング及び摘出アセンブリ404の少なくとも一部分の回転中、例えば、キャップ476の回転及び/又は本体475の回転中に、アクチュエータ449を押し続ける必要はない。
【0133】
他の構成も企図される。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータ449は、延長又は展開された配向で摘出管444を選択的にロックするように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータ449は、キャップ476にごく近接して押下されたときにキャップ476を(例えば、解放可能なラッチを介して)係合してもよく、その押下された配向から選択的に解放されてもよい。任意の好適なロック機構が企図される。他の実施形態又は更なる実施形態では、アクチュエータ449は、後退位置でロック可能であってもよい。例えば、摘出管444の近位端では、アクチュエータ449とキャップ476との間の設定距離を維持し、キャップ476に対するスペーサ449及び摘出管444の回転を可能にする、取り外し可能なスペーサなどのロック機構が使用されてもよい。
【0134】
図15Fを参照すると、切断アセンブリ420及び摘出アセンブリ440は、患者から取り外され得る。いくつかの例では、ロック機構456は、ロックカラー458をその近位後退位置まで引っ張ることによってロック解除され、そのため、摘出アセンブリ440が切断アセンブリ420から分離されることが可能になる。いくつかの例では、コアリング及び摘出アセンブリ404がまだ患者の骨内に位置付けられている間に、ロック機構456がロック解除され、摘出アセンブリ440が切断アセンブリ420から取り外され、次いで切断アセンブリ420が患者から取り外される。他の例では、コアリング及び摘出アセンブリ404全体が患者から取り外され、次いでロック機構456がロック解除され、次いで摘出アセンブリ440が切断アセンブリ420から取り外される。
【0135】
摘出アセンブリ440が取り外されると、プッシュロッド460は、摘出アセンブリ440の近位端を通して挿入され、遠位方向に前進され得る。具体的には、プッシュロッド460は、内腔又はチャネル445の近位端に挿入され、摘出カニューレ444を通って前進し、サンプル54の近位端と接触し得る。プッシュロッド460は、サンプル54を押して摘出カニューレ444の遠位端に通す又はそこから出すための更なる量だけ遠位方向に前進され得る。
【0136】
他の実施形態では、システムはプッシュロッド460を欠いていてもよい。そのような実施形態のうちの特定のものでは、トロカール414が、代わりに摘出カニューレ444を通して挿入されて、摘出カニューレ444の遠位端からサンプル54を押し出してもよい。
【0137】
前述したように、アーム447、448は可撓性であってもよく、又は容易に変形可能であってもよく、そのため、この段階では、アーム447、448は、サンプル54を緩く把持するのみである。サンプル54がアーム447、448を越えて押されると、アーム447、448は、いくつかの実施形態では、拡張するか、ないしは別の方法で変形して、それによるサンプル54の迅速な通過を可能にし得る。他の例では、サンプル54がアーム447、448を越えて押される際に、アーム447、448は、自然な又は非屈曲の状態に留まる。このようにして、サンプル54は、高い診断率をもってシステムから提供され得る。様々な例では、サンプル54は、長さ約0.5、1、1.5、又は2cm以上であってもよい。
【0138】
図16は、例えば摘出アセンブリ440の代わりに使用され得る、摘出アセンブリ740の別の実施形態を示す。摘出アセンブリ440、740は、摘出アセンブリ740が、摘出管744を後退配向に保持するように構成された付勢部材705を含むことを除いて、互いに実質的に類似している。言い換えれば、付勢部材705は、後退させた配向に向けて摘出管740を付勢するため、摘出管740を遠位方向に前進させるには、付勢を克服しなければならない。例示の実施形態では、付勢部材705は、その近位端にあるアクチュエータ749と連動し、その遠位端で摘出ハブ742と、具体的には摘出ハブ742のキャップ776と連動する圧縮ばね707を含む。付勢部材705は、摘出ハブ742の本体775と接触する停止部700を維持する。
【0139】
図17は、骨生検を行うためのキット800の一実施形態を示すか、言い換えれば、骨生検キット800の一実施形態を示す。キット800は、本明細書に開示される骨生検システム(例えば、骨生検システム100、101、200、300、400、401)のいずれか、及び/若しくはその構成要素、又はその代替構成要素を含み得る。例えば、例示の実施形態では、キット800は、骨生検システム400と、それと共に使用するための駆動器470と、を含む、上述の骨生検システム401を含む。具体的には、例示の実施形態では、駆動器470は手持ち式電動ドリル472である。
【0140】
キット800は、本明細書に開示される方法又はプロセスのうちのいずれかに関する指示を提供し得る、使用説明書802を含み得る。すなわち、骨生検システムのいずれかに関して本明細書に記載される方法又は方法工程のいずれも、使用説明書802内に指示として含まれてもよい。様々な実施形態において、キット800、具体的には、その中の使用説明書802は、特定の管轄の規制機関によって承認又は認可され得る。例えば、キット800及びその使用説明書802は、Food and Drug Administration of the United States of Americaによって承認若しくは許可され得、かつ/又は欧州連合のCEマークの資格があることなどによって、他の管轄の規制に準拠し得る。
【0141】
キット800は、システム401を収容するパッケージ804を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、使用説明書802は、パッケージ804内に物理的に収容される。他の実施形態又は更なる実施形態では、使用説明書802は、パッケージ804上に印刷される。
【0142】
図18は、多くの点でキット800に類似し得る骨生検キット900の別の実施形態を示す。例えば、キット900は、キット800のものと類似した使用説明書902及びパッケージ904を含む。しかしながら、キット900は、ドリルを含むのではなく、単回使用の骨生検システム400のみを含む。このようなキットは、再利用可能なドリルを既に所有する施術者によって使用されてもよい。
【0143】
トロカールアセンブリ110、410及び閉塞具アセンブリ211のそれぞれはまた、本明細書では穿孔インサートアセンブリとも、又はインサートアセンブリとも称され得る。いくつかの例では、例えば、トロカールアセンブリ110、410の特定の実施形態では、穿孔インサートアセンブリ、具体的にはその中の遠位先端部は、穿孔段階中に骨の皮質層を切断することに少なくとも部分的に寄与し得る。他の例において、例えば、閉塞具アセンブリ211の特定の実施形態では、穿孔インサートアセンブリの遠位先端部は、穿孔段階中に骨の皮質層を切断しない。いずれの場合も、穿孔インサートアセンブリは、穿孔段階中、言い換えれば、骨生検システムが動力穿孔構成にあるときに、切断アセンブリ120、420内に位置付けられ得る。
【0144】
トロカール114、414及び閉塞具215のそれぞれは、本明細書では細長い部材又は細長いインサートとも称され得る。いくつかの例では、例えば、トロカール114、414の特定の実施形態では、皮質穿孔アセンブリ(例えば、皮質穿孔アセンブリ102、402)が穿孔構成にあるとき、細長いインサートは、切断管124、424の全長を通って延在する。他の例において、例えば、閉塞具215の特定の実施形態では、皮質穿孔アセンブリ(例えば、皮質穿孔アセンブリ202)が穿孔構成にあるとき、細長いインサートの遠位先端部は、切断管224の遠位先端部に対して陥凹され得る。
【0145】
前述のように、本明細書で論じられる特徴部の任意の好適な配置又は組み合わせが企図される。例えば、様々な切断アセンブリ又はその特徴部は、交換されてもよい。したがって、いくつかのシステムについては、トロカール及び切断管を含む切断アセンブリに関して説明している場合があるが、他のシステムは、代わりに閉塞具及び切断管を含んでもよい。加えて、更なる変形が企図される。
【0146】
例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも切断カニューレ424の切断先端部426は、トロカール414のみが骨の皮質層を切断するように、トロカール414の切断面に対して半径方向に陥凹していてもよい。例えば、トロカール414の切断先端部416は、展開可能かつ後退可能な切断面を含んでもよい。切断面は、切断カニューレ424の遠位端の、通過するのに十分な大きさの開口部を切断するために高プロファイル配置をとり得る。切断カニューレ424が骨髄内に導入された後、切断面は、より低いプロファイル配向に後退させることができ、トロカール414は取り外され得る。その後、切断カニューレ424は、前述のような方法で骨髄をコアリングし得る。このように、いくつかの例では、切断カニューレ424は、骨髄を切断するためにのみ使用されてもよい。
【0147】
更なる例として、様々な実施形態において、摘出カニューレ140、440の遠位端における任意の好適な数の把持アーム147、148、447、448が企図される。例えば、様々な実施形態では、摘出カニューレ140、440は、3、4、5、6、7、又は8つもの把持アームを含む。
【0148】
更に他の実施形態では、摘出管444の遠位先端部446(例えば、把持アーム447、448の遠位端)は、摘出カニューレ444が遠位方向に前進するとき、切断アセンブリ420から外に延在しなくてもよい。むしろ、遠位先端部446は、切断カニューレ424の内部に留まってもよい。切断カニューレ424の遠位端は、依然として(例えば、制限部、収縮部、傾斜部、又は面取り部で)内向きに先細となり、把持アーム447、448を前述のように内向きに圧縮させることができる。
【0149】
図19は、本明細書に開示される他の骨生検システムに多くの点で類似する骨生検システム1000の別の実施形態の立面図である。本明細書に開示される他のシステムと同様に、システム1000の様々な特徴部を他のシステムと共に使用することができ、逆もまた同様である。
【0150】
システム1000は、電動駆動器(例えば、動力ドリル)が、比較的急速に骨の皮質を通して切断カニューレを前進させるのに使用される、ハイブリッドシステムとして機能し得る。その後、切断カニューレは、骨のより柔らかい部分から、言い換えれば界面領域からサンプルを収集するため(例えば、骨髄サンプルのため)、骨内へと更に手動で前進され得る。
【0151】
骨生検システム1000は、トロカールアセンブリ1010(より一般的には細長いインサートアセンブリと称され得る)と、切断アセンブリ1020と、ハンドル1074と、摘出アセンブリ1040と、プッシュロッド1060と、を含み得、これらは、多くの点で、本明細書の他の箇所で論じる同様の名前及び番号の構成要素に類似し得る。
【0152】
トロカールアセンブリ1010は、トロカールハブ1012、トロカール1014、及びトロカール1014の遠位端の鋭利な切断先端部1016を含む。他のトロカールアセンブリと同様に、トロカールハブ1012は、トロカールアセンブリ1010を電動ドリルなどの電動駆動器に連結するための任意の好適な接続インターフェース1015を含み得る。例示の実施形態では、接続インターフェース1015は、以前に開示されたドリル172、372、472のいずれかなど、ドリルの相補的な形状のソケットにしっかりと連結するように構成された、近位方向に突出する六角形状の支柱を含む。支柱/ソケットの配置は、いくつかの実施形態では反転させることができ、及び/又は任意の他の好適な接続インターフェースが企図される。
【0153】
更なる実施形態では、手動駆動器(例えば、別個の手動駆動器、図示せず)は、例えば、皮質を通過するのに労力をほとんど必要としない場合など、電動駆動器の代わりに選択的に使用されてもよい。そのような例のうちの特定のものでは、電動ドリルのソケットと類似したソケットを含む別個の手動駆動器(例えば、ハンドル1074など)は、手動穿孔をもたらすために連結インターフェース1015に連結されてもよい。
【0154】
引き続き図19を参照すると、切断アセンブリは、切断カニューレハブ1022と、切断カニューレ1024と、切断カニューレ1024の遠位端にある遠位切断先端部1026と、を含む。摘出アセンブリ1040は、摘出ハブ1042と、摘出カニューレ1044と、摘出カニューレ1044の遠位端にある摘出先端部1046と、を含む。他の実施形態と同様に、摘出先端部1046は、コアリングされたサンプルを把持し得る複数の弾性的な可撓性把持アーム1047、1048を含み得る。例示の実施形態では、摘出ハブ1042は、横断方向に延在する又はT字形状のハンドル1043を更に含む。図19に示されるシステム1000の様々な構成要素について、以下で更に詳細に説明する。
【0155】
図20A及び図20Bを参照すると、トロカールハブ1012は、ハブ1012、1022間の並進移動を阻止する方法で、トロカールハブ1012を切断カニューレハブ1022に固定するように構成されている、並進接続インターフェース1083を含み得る。例示の実施形態では、接続インターフェース1083は、更に後述するように、それぞれが切断アセンブリハブ1022上にスナップ嵌めされるように構成されている、一対の弾性アーム1084を含む。
【0156】
図20Bは、トロカールハブ1012の底面斜視図を示す。トロカールハブ1012は、切断カニューレハブ1022の回転接続インターフェースと回転可能に固定された方法で連結するように構成された回転接続インターフェース1081を画定する。特に、例示の実施形態の接続インターフェース1081は、ソケット1082である。ソケット1082は、切断カニューレハブ1022が1つの固有の回転又は角度配向のみでトロカールハブ1012に連結されることを可能にする鍵形状を画定し得る。具体的には、例示の実施形態では、ソケット1082は、一方の側から突出する凹部を有する実質的に円形の領域を画定する。任意の他の好適な鍵式構成が企図される。
【0157】
トロカールハブ1012は、図21A及び図21Bに示されるスプラインインサート又はスプライン要素1087を受容するためのスプライン空洞1085を更に画定する。スプライン要素1087は、トロカール1014の近位端が受容されるトロカール空洞1088を画定する。スプライン要素1087は、任意の好適な方法で(例えば、接着剤を介して)トロカール1014にしっかりと固定され得る。同様に、スプライン要素1087は、トロカールハブ1012のスプライン空洞1085内に受容され、任意の好適な方法でそこにしっかりと固定され得る。スプライン要素1087は、電動ドリルによってトロカールハブ1012からトロカール1014に提供される回転運動を伝達するのを補助し得る。言い換えれば、スプライン要素1087は、トロカールハブ1012とトロカール1014との間の固定された回転配向を維持するのを補助し得る。本明細書に開示される他のスプライン配置は、同様の方法で動作し得る。他の実施形態では、スプラインは省略されてもよい。
【0158】
図22は、トロカールハブ1012の電動駆動器との連結を容易にし得る磁気部材1099の一実施形態の斜視図である。例示の実施形態では、磁気部材1099は、結合インターフェース1015の上端部の相補的な凹部内に受容され、そこにしっかりと連結される(図20Aを参照)。磁気部材1099は、電動駆動器内の別の磁気部材と磁気的に相互作用し得る。例えば、例示の実施形態では、磁気部材1099は強磁性鋼(例えば、400シリーズステンレス鋼)などの強磁性材料を含む。電動駆動器のソケットは、それ自体磁化され得るか、又は磁気部材1099を引き付けるための磁石を含み得る。他の実施形態では、磁気部材1099は磁石を含み得、ソケットは、磁石が引き付けられる強磁性材料を含み得る。
【0159】
図23は、トロカール1014の遠位端にある切断先端部1016の立面図である。例示の実施形態では、切断先端部1016は、先が細くなる3つの実質的に等しい小平面を含む。任意の他の好適な切断配置が企図される。加えて、本明細書に記載される他の実施形態と同様に、トロカール1014は、より一般的に、細長いインサート又は細長い要素と称され得る。
【0160】
図24A及び図24Bを参照すると、切断カニューレハブ1022は、多くの点で上述した切断カニューレハブ422に類似し得る。例えば、切断カニューレハブ1022は、回転可能な固定方法でトロカールハブ1012の回転接続インターフェース1081と連結するように構成された回転接続インターフェース1095を含む。具体的には、接続インターフェース1095は、トロカールハブ1012のソケット1082に相補的である鍵型支柱1096を含む。
【0161】
切断カニューレハブ1022は、例示の実施形態では、回転接続インターフェース1081の基部で横方向外側に延在する円錐台形のカラー又は突出部1104を含む、並進接続インターフェース1102を更に含む。トロカールハブ1012の並進接続インターフェース1083は、切断カニューレハブ1022の並進接続インターフェース1102と任意の好適な方法で連結し得る。例示の実施形態では、トロカールハブ1012の弾性アーム1084は、突出部1104にスナップ嵌めされ、その遠位表面に係合する。スナップ嵌めの配置は、弾性アーム1084と突出部1104との間に具体的に示されていないが、図34Cの弾性アームの同様のセットと接続インターフェース1102との間に同様の相互作用が示されている。
【0162】
切断カニューレハブ1022は、接続インターフェース1083の基部から反対方向に、横方向外側に延在する一対の指置き又はウィング1110を更に含み得る。更に後述するように、ウィング1110は、サンプルが収集された後に、切断カニューレハブ1022を骨から取り外しやすくし得る。それぞれのウィング1110は、施術者の少なくとも1本の指がその下側に置かれることを可能にするのに十分な量だけ切断カニューレ1024の外側表面から外向きに延在し得る。このようにして、施術者は、それぞれのウィング1110の下側に、すなわち、切断カニューレ1024の両側に、少なくとも1本の指を位置付け、近位方向に引っ張って、切断カニューレ1024を骨から取り外すことができる。
【0163】
例示の切断カニューレハブ1022は、図25A及び図25Bに示されるスプライン要素1116を受容し得る、スプライン空洞1114を更に含む。本明細書に示される他のスプライン構成と同様に、スプライン要素1116は、切断カニューレハブ1022と切断カニューレ1024との間の固定された回転配向を維持するのを補助し得る。
【0164】
図24Aを更に参照すると、本明細書の他の実施形態と同様に、切断カニューレハブ1022は、例示の実施形態ではルアーフィッティング1122を含む、医療用コネクタ1120を含む。切断カニューレ1024がその内部に導入された後に骨内から流体を吸引するためなど、任意の好適な医療装置が医療用コネクタ1120に連結され得る。例示の実施形態では、ルアーフィッティング1122は、鍵型支柱1096から近位方向に延在する。
【0165】
図26A及び図26Bは、切断カニューレ1024の遠位端を示す。例示の実施形態では、遠位端は、切断カニューレ1024の内径を減少させる収縮部1025を含む。具体的には、この実施形態では、収縮部1025は、主要外側カニューレ1128の内側表面にスポット溶接された短尺の内側カニューレ1126を含む。内側カニューレ1126は、その上端に角度付き表面、偏向面、傾斜面、又は面取り部1130を含む。更に後述するように、面取り部1130は、摘出アセンブリ1040の遠位端において弾性アーム1047、1048と相互作用してアーム1047、1048を内向きに付勢し、コアリングされたサンプルを把持し得る。
【0166】
切断カニューレ1024が骨を通って遠位方向に前進するにつれ、結果的にコアリングされたサンプルは、切断カニューレ1024の内腔1132内で近位方向に前進する。前述のように、いくつかの例では、摘出アセンブリ1040は、切断カニューレ1024を通って遠位方向に前進してサンプルを包囲することができ、面取り部1130の角度付き表面は、弾性アーム1047、1048を内向きに付勢して、コアリングされたサンプルを把持及び保持し得る。このように、面取り部1130は、有利には、摘出アセンブリ1040と協働して、コアリングされたサンプルを把持すること、及び/又はコアリングされたサンプルを自由に分断することを容易にし得る。
【0167】
いくつかの例では、コアリングされたサンプルは、サンプルが内側カニューレ1126の上端を越えて近位方向に内腔1132内に前進する際に、少なくとも幾分は横方向外側に自然膨張する。この膨張は、更なる例では、面取り部1130が独立してサンプルを内腔内に保持することができるような十分なものであり得る。例えば、切断カニューレ1024を回転させてサンプルを分断することができ、サンプルはその後、サンプルの遠位端と面取り部1130との相互作用により、切断カニューレ1024内に保持され得る。したがって、いくつかの例では、サンプルは、摘出アセンブリ1040を使用せずに切断カニューレ1024内に保持され得る。そのような例のうちの特定のものでは、コアリングされたサンプルは、図37に示されるシステム1300に関して以下に記載されるような方法で、切断カニューレ1024から取り外されてもよい。
【0168】
引き続き図26A及び図26Bを参照すると、例示の実施形態では、遠位切断先端部1026は、骨への穿孔を容易にする鋭利な縁部及び点をもたらす小平面1027を含む。例示の実施形態は6つの小平面1027を含むが、他の数及び構成が企図される。小平面1027は、内側及び外側カニューレ1126、1128の両方の遠位端面に沿って延在する。
【0169】
図27A図27Dは、ハンドル1074の様々な図を示す。ハンドル1074は、切断カニューレハブ1022に連結され、そこに並進移動(すなわち、遠位方向)及び回転移動の両方を付与するように構成されている。回転移動は、時計回り及び反時計回りの両方向であり得る。
【0170】
ハンドル1074は、任意の好適な形状又は構成を画定することができ、望ましくは、片手による迅速な操作のために人間工学的であり得る。例示の実施形態では、ハンドル1074は、その回転軸に対して横方向に実質的に細長い。ハンドル1074は、T字形状を実質的に画定する。ハンドル1074は、互いに接合された2つの別個の成形片から形成される。任意の他の好適な配置及び製造方法が企図される。
【0171】
ハンドル1074は、回転連結インターフェース1140及び並進連結インターフェース1142を含み、これらは、トロカールハブ1012の同名の連結インターフェース1081、1083と類似している。具体的には、回転連結インターフェース1140は鍵型ソケット1141を含み、並進連結インターフェース1142は一対の弾性アーム1143を含む。
【0172】
ハンドル1074は、摘出ハブ1042と選択的にしっかりと取り付けるための一時取り付け機構を含み得る。任意の好適な連結機構が企図される。例示の実施形態では、ハンドル1074は、一対のディボット1145及び一対の内向き突出部1147を含む。ディボット1145は、ハンドル1174の上面に対して陥凹している。突出部1147は、ハンドル1174の上端にある空洞の両側で半径方向内向きに延在する。
【0173】
図28A及び図28Bを参照すると、摘出ハブ1042は、摘出ハブ1042のものに対して相補的な一時取り付け機構を含む。具体的には、摘出ハブ1042のハンドル1043は、図34Bに示されるように、適切な回転及び長手方向の位置合わせが達成されたときに、ハンドル1074のディボット1145内に着座するように構成された一対の戻り止め1161をその下側に含む。摘出ハブ1042は、ハンドルの上部空洞内に嵌合するようにサイズ決めされた遠位方向に延在する支柱1163を更に含み、2つの直径方向に対向する突出部1165がそこから外向きに延在している。外向き突出部1165は、図34Cに示すように、摘出ハブ1042のハンドル1043部分がハンドル1074と位置合わせするように回転されたとき、ハンドル1074の内向き突出部1147の下に着座するように構成されている。
【0174】
摘出ハブ1042は、スプライン要素1170を内部に受容するためのスプライン空洞1169を含み得る。スプライン要素1170を図29A及び図29Bに示す。
【0175】
図30は、摘出カニューレ1044の遠位端1046を示す。弾性アーム1047、1048は、実質的に、例えば、アーム147、148に関して前述したような方法で機能し得る。
【0176】
ここで、図31A図35に関連して、骨生検システム1000を使用する方法の例示の実施例について説明する。図31A図31Cに示すように、いくつかの実施形態では、骨生検手順は、組み立てられた状態のトロカールアセンブリ1010及び切断アセンブリ1020から始まる。アセンブリ1010、1020は、予め組み立てられた状態で提供されるか(例えば、この構成で予めパッケージ化されてもよい)、又はユーザーが、手順の初期段階としてアセンブリを一緒に連結するか、のいずれかであってもよい。このようにトロカールアセンブリ1010及び切断アセンブリ1020を連結することは、骨生検システム1000を動力穿孔構成にすることと称され得る。
【0177】
次いで、トロカールハブ1012は駆動器と連結される。多くの例では、駆動器は電動駆動器(例えば、ドリル)である。電動駆動器が作動又は通電され、ユーザーは、システムを骨内へと遠位方向に付勢する。トロカール及び切断カニューレの遠位端は、骨の皮質層を貫通する。切断カニューレの遠位先端部が皮質層を通過したら、操作者は、電動駆動器への通電を切ることができる。ユーザーは、穿孔がより容易になったときに、例えば、骨の内部に到達したことを知ることができる。
【0178】
切断用カニューレ1022が骨に埋め込まれた状態で切断アセンブリ1020を定位置に残したまま、トロカールアセンブリ1010は、切断アセンブリから取り外され得る。ユーザーは、操作者がトロカールアセンブリを切断アセンブリから近位方向に引く抜く間、切断アセンブリを任意の好適な方法で安定させることができる。トロカールハブ1012の弾性アーム又はキャッチ1084(図20Aを参照)は、いくつかの実施形態では、他の実施形態に関して前述したような方法で、切断カニューレハブ1022から容易に解放するように構成されてもよい。
【0179】
図32は、トロカールアセンブリ1010がそこから引き抜かれた後の切断アセンブリ1020を示す。医療用コネクタ1120(例えば、ルアーフィッティング1122)は、この構成においてアクセス可能である。所望であれば、任意の好適な医療用装置は、切断カニューレ1024を通した吸引などのため、医療用コネクタに連結され得る。いくつかの例では、吸引プロセスを容易にするために、延長管がコネクタ1120に連結されてもよい。
【0180】
図33A図33Cを参照すると、ハンドル1074は、切断アセンブリ1010に連結され得る。これは、システム1000の手動コアリング構成と称され得る。ユーザーは、ハンドル1074を切断カニューレ1024の長手方向軸中心に回転させながら、遠位方向に押すことなどによって、ハンドル1074を手動で操作することができる。いくつかの例では、回転は、反対方向(すなわち、時計回り及び反時計回り)に前後してもよい。ユーザーは、切断カニューレ1024を骨内の所望の深さまで付勢することができる。いくつかの例では、切断カニューレ1024は深さマーキングを含み、それによって、切断カニューレ1024が前進した深さの測定を容易にし得る。切断カニューレ1024の切断活動は、前述したように、骨の内部からサンプルをコアリングする。コアリングされたサンプルは、前述したように、切断カニューレ1024が遠位方向に前進するにつれ、切断カニューレ1024の内腔内へと近位方向に前進する。いくつかの例では、コアリングされたサンプルは、面取り部1130を越えて近位方向に通過するにつれて半径方向外側に膨張する(図26Bを参照)。
【0181】
図34A図34Dを参照すると、摘出アセンブリ1040は、コアリングされたサンプルを取り出すために切断アセンブリ1020に挿入され得る。図34Dに示すように、切断カニューレ1024の内側面取り部1130は、弾性アーム1047、1048を内向きに付勢して、サンプルを把持し得る(図5Eも参照)。
【0182】
いくつかの実施形態では、摘出器ハブ1042のハンドル部分1043は、ハンドル1074の上面と接触するように押し下げられ、アーム1047、1048を図34Dに示す量だけ内向きに付勢する。この配向では、アーム1047、1048は、サンプルをしっかり把持し得る。最初に、摘出器アセンブリ1040の支柱1163をハンドル1074の上部空洞内に完全に着座させるために、支柱からの外向き突出部1165は、ハンドル1074の内向き突出部1147に対してずれていなければならない。いくつかの例では、支柱1163がこの方法で底部に達すると、摘出器ハブ1042のハンドル部分1043がハンドル1074に対して回転されて、戻り止め1161及びディボット1145を係合することによってこれらの要素が一緒にしっかりと連結される。いくつかの例では、ハンドル1043、1074間の固定された接続が望ましい場合もあり、又は摘出器アセンブリ及び切断アセンブリを同時に取り外すことが望ましい場合もある。アーム1047、1048が図34Dに示される収縮された配向にある間に、摘出アセンブリ1040を切断アセンブリ1020に対してロックされた配向へと回転させる際、アームによって把持されるサンプルは、切断カニューレ1024に対して回転され得る。言い換えれば、摘出アセンブリ1040がロックされた配向へと回転するにつれ、アーム1047、1048は、捕捉されたサンプルを、サンプルがコアリングされた海綿骨構造に対して回転させる。いくつかの例では、これにより、コアサンプルが残りの骨構造から分断され得る。したがって、いくつかの例では、ハンドル1043、1074のロック配置は、ユーザーが、把持されているコアリングされたサンプルを捻り、それが結合されている残りの骨構造から自由に分断することを促進し得る。これは、コアリングされたサンプルの摘出を容易にし得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、ハンドル1043、1074が一緒にロックされると、ユーザーはハンドル1043(例えば、ハンドル1043に対して手のひらを置くことができる)、ハンドル1074(例えば、ハンドル1074の周囲に指を巻き付けることができる)、及びウィング1110(例えば、ウィング1110の下側に指を巻き付けることができる)を把持し、上方に引っ張って患者からシステムを引き抜くことができる。ユーザーは、システムをその長手方向の回転軸中心に前後に捻りながら、近位方向に引っ張ることで、取り外すのを補助することができる。切断アセンブリ1020及び摘出アセンブリ1040は、この方法で同時に取り外された後、ハンドル1043、1074をロックされた配向から再び捻り、摘出アセンブリ1040を切断アセンブリ1020から後退させることによって、互いに分離され得る。
【0184】
他の例では、ユーザーは、切断アセンブリ1020を患者から取り外す前に、切断アセンブリ1020から摘出アセンブリ1040を取り外すことができる。例えば、ユーザーは、ハンドル1043を捻ることによってハンドル1043をハンドル1074からロック解除し、次いで、切断アセンブリ1020から摘出アセンブリ1040を引き抜くことができる。次いで、ユーザーは、ハンドル1074(例えば、手のひらで)及びウィング1110(例えば、ウィング1110の下に2本以上の指を巻き付けることによって)を把持することによって、患者から切断アセンブリ1020を取り外すことができる。
【0185】
図35は、摘出アセンブリ1040が切断アセンブリ1020から取り外された後の例示の方法における後の段階を示す。摘出カニューレ1044からコアリングされたサンプルを取り外すために、プッシュロッド1060は、ハンドル1043によって画定されたチャネルを通って、かつ摘出カニューレ1044によって画定された内腔を通って遠位方向に前進して、サンプルを摘出カニューレ1044の遠位端から押し出す。
【0186】
図36は、電動駆動器172及び骨生検システム1000を含むキット1200の一実施形態の立面図である。キット1200は、本明細書に開示される方法又はプロセスのうちのいずれかに関する指示を提供し得る、使用説明書1202を更に含む。使用説明書1202は、規制機関による承認についてなど、使用説明書802、902に類似し得る。他の実施形態では、電動駆動器172はキットから省略される。キットに含まれる品目はより多くても少なくてもよい。加えて、様々な実施形態では、システム1000は、本明細書に開示される任意の他のシステムと置き換えられてもよく、使用説明書1202は、そのシステムに関して本明細書に開示される方法又はプロセスのいずれかに対する指示を提供し得る。したがって、例えば、以下に開示されるシステムのいずれかも同様に、使用説明書を含むキットに含まれてもよく、これらの説明書は、そのシステムに適用可能な、本明細書に開示されるプロセスのいずれかに関する指示を提供する。
【0187】
図37は、多くの点で骨生検システム1000に類似した骨生検システム1300の実施形態の立面図である。ただし、骨生検システム1300は、システム1300が摘出アセンブリを含まないという点で図に示す骨生検システム1000とは異なる。代わりに、切断カニューレ1324の遠位端は、切断カニューレ1324内にコアリングされたサンプルを保持するように構成されており、コアリングされたサンプルは、プッシュロッド1360を介してサンプルを切断カニューレ1324から近位方向に押し出すことによって取り外され得る。更に、システム1300は、プッシュロッド1360の先端を、切断カニューレ1324の遠位端を通って前進させるのを補助するように構成されたガイド1307を含む。
【0188】
図38は、図26Bに示す図に類似した、切断カニューレ1324の遠位端の断面図である。内側カニューレ1426の近位端、近位表面、又は上面1431は、面取りされるのではなく、実質的に四角に成形される。例えば、内側カニューレ1426の上面1431は、約70~約110度の範囲内で、切断カニューレ1324の長手方向軸に対して角度を画定し得る。例示の実施形態では、この角度はほぼ90度である。
【0189】
コアリングされたサンプルは、切断カニューレ1324内へと近位方向に前進するにつれ、内側カニューレ1426の上面1431を越えて移動するとき、わずかに膨張する場合がある。切断カニューレ1324が骨から取り外される際に、サンプルは上面1431に引っ掛かり、そのため、切断カニューレ1324内に留まる場合がある。
【0190】
ガイド1307は、いずれかの端部の漏斗と、中心が狭くなる内側チャネルと、を含み得る。プッシュロッド1360を切断カニューレ1324の遠位端にねじ込むのを補助するための任意の好適な構成が企図される。ガイドは、切断カニューレ1324の遠位端からの不測の付着を阻止し得る。ガイド1307の動作は、前述から、並びに図40A及び図40Bから明らかである。
【0191】
システム1300の使用は、動作の段階の多くに関してシステム1000の場合と実質的に同じく進行し得る。しかしながら、コアリングされたサンプルを取り出すのを補助するために切断カニューレ1324に摘出アセンブリを挿入するのではなく、切断カニューレ1324は、代わりに、コアリングされたサンプルを残りの骨材料から分離するように操作されてもよい(例えば、骨内へと長手方向軸中心に回転させる、及び/又は入口孔の周りを旋回させる)。次いで、切断カニューレ1324は、コアリングされたサンプルを内部に有し、ガイド1307が切断カニューレ1324の遠位端上に配置された状態で患者から取り外され、次いで、プッシュロッド1360は、ガイド1307を通り、切断カニューレ1324を通って近位方向に前進して、サンプルを切断カニューレ1324から押し出す。
【0192】
図41Aは、本明細書に開示される骨生検システムの特定の実施形態と適合する切断カニューレ1524の別の実施形態の遠位端の斜視図である。切断カニューレ1524は、遠位端において、より近位の領域にあるときよりも狭くなる。言い換えれば、遠位端には、遠位方向に外径が減少する角度付きの段差1601が存在する。そのような配置による切断を補助するために、鋸歯又は切断溝1603が切断カニューレ1603の周りに位置付けられる。
【0193】
図41Bを参照すると、切断カニューレ1524の内部は、切断カニューレ1324の内部に類似しており、内径が近位方向に拡張する内側段差又は隆起部1632を含む。切断カニューレ1524は、切断カニューレ1324とほぼ同じ機能を果たし得る。コアリングされたサンプルは、切断カニューレ1524と共に膨張し、例えばプッシュロッドを介して、近位方向に押し出されるまでその中に留まり得る。
【0194】
図42は、本明細書に開示される他の骨生検システムに多くの点で類似する、骨生検システム1700の一実施形態の立面図である。例えば、骨生検システム1700は、システム1000に類似している。システム1000と同様に、システム1700は、トロカールアセンブリ1710と、切断アセンブリ1720と、ハンドル1774と、摘出アセンブリ1740と、プッシュロッド1760と、を含む。これらの様々な構成要素は、互いに相互作用し、実質的に前述のものなどの方法又はプロセスで使用され得る。
【0195】
しかしながら、トロカールアセンブリ1010とは異なり、トロカールアセンブリ1710は、切断カニューレハブ1722のカラー又は他の別個の特徴部ではなく、切断カニューレハブ1722の医療用コネクタ1820部分(図44C)に直接取り付けられるトロカールハブ1712を含む。更に、システム1000の取り外し可能なハンドル1074とは異なり、例示のハンドル1774は、切断カニューレハブ1722にしっかりと固定される。他の相違点も、以下の考察から明らかとなるであろう。しかしながら、前述のように、他のシステムのものとは異なる本実施形態の任意の好適な特徴部は、それらの他のシステムに組み込まれてもよく、逆もまた同様である。
【0196】
図43A及び図43Bを参照すると、トロカールハブ1712は、電動駆動器との連結用の(及び/又は、いくつかの例では、以下の他の実施形態に関して更に論じられるように、手動駆動器との別個の連結用の)接続インターフェース1715、又は駆動器コネクタを含む。接続インターフェース1715は、トロカールハブ1712の上端又は近位端にある。ここでも、他の実施形態と同様に、用語「トロカール」は、便宜上、例示される実施形態と一貫して使用されるが、細長いインサートなどのより一般的な用語が使用されてもよい。
【0197】
トロカールハブ1712の下端又は遠位端は、切断カニューレハブ1722に長手方向及び回転方向にロックするように構成された接続インターフェース1835を含む。例示の接続インターフェース1835は、以下で更に説明するように、切断アセンブリ1720の医療用コネクタ1820と連結するように構成されたコネクタ1830を含む。医療用コネクタ1820へのその相補性により、コネクタ1830は、医療用コネクタとも称され得る。例示の医療用コネクタ1830は、ルアーフィッティング1831を含む。
【0198】
接続インターフェース1835は、トロカールハブ1712の遠位面1837を更に含み得る。以下で更に説明するように、遠位面1837は、ハブ1712、1722の回転及び並進ロックを補助するために、切断カニューレハブ1722の表面に当接するように構成され得る。
【0199】
図44A図44Cを参照すると、切断カニューレハブ1722は、ルアーフィッティング1821など、前述した医療用コネクタ1820を含み得る。医療用コネクタ1820は、図45A及び図45Bに示されるスプライン要素1842を受容し得るスプライン空洞1840と流体連通し得る。スプライン要素1842は、切断カニューレ1824がスプライン要素1842内に受容され、そこに取り付けられたときに、医療用コネクタ1820と切断カニューレ1824との間の流体連通を確立するために、その近位端に開口部を画定し得る(図52Bを参照)。図44Cを参照すると、連結インターフェース1825は、医療用コネクタ1820を含み得、更に後述するように、近位側の当接面1827を更に含み得る。
【0200】
再び図44A図44Cを参照すると、切断カニューレハブ1722の外側表面は、ハンドル1774と相互作用して、切断カニューレハブ1722とハンドル1774との間の固定された角度関係を維持し得る、回転ロック特徴部1845を含み得る。例示の実施形態では、回転ロック特徴部1845は、2つの実質的に平行な円盤状の側面突出部の間に位置付けられた凹部1847を含む。凹部1847は、実質的に正方形の断面である基部表面を含む。任意の他の好適な回転ロック特徴部が企図される。
【0201】
切断カニューレハブ1722は、ハンドル1774と連結するための任意の他の好適な特徴部(例えば、表面特徴部)を含み得る。例えば、例示の実施形態では、切断カニューレハブ1722は、ハンドル1774の1つ以上の延長部が突出し得る別の凹部1852を画定する、遠位の対の平行円盤1850を含む。
【0202】
再び図42を参照すると、例示の実施形態では、ハンドル1774は複数の部品から形成される。具体的には、ハンドル1774は、図42に示される垂直シームで接合される2つの同一の半体を含む。組み立てられたハンドル1774は、実質的に球状であり、ユーザーの手によって把持しやすく、握りやすく、かつ/又は操作しやすく、言い換えれば、手動穿孔又はコアリングのための迅速な操作のために人間工学的に成形される。他の構成が企図される。例えば、いくつかの実施形態では、ハンドル1774は、実質的にT字形状であってもよく、又はハンドル1774の長手方向軸から横方向に延在する複数の把持部を含み得る。いくつかの例では、実質的に球状のハンドル1774は、切断アセンブリ1720が穿孔のために電動駆動器に連結されるときなど、比較的高い回転速度に十分に適合し得る。
【0203】
図46A及び図46Bは、ハンドル要素1860の一実施形態を示す。ここでも、例示の実施形態では、2つのかかるハンドル要素1860が一緒に接合されて、ハンドル1774が形成されてもよい。接合されたハンドル要素1860は、切断カニューレハブ1722を収容又は包囲してもよい。ハンドル要素1860は、互いに恒久的に接合(例えば、接着、結合、溶接)されてもよい。任意の他の好適な配置が企図される。例えば、他の実施形態では、ハンドル1774は、モノリシックな一体型構成要素として切断カニューレハブと一体に形成されてもよい。
【0204】
図46Aを参照すると、ハンドル要素1860は、切断カニューレハブ1722の回転ロック特徴部1845と相互作用するように構成された回転ロック特徴部1862を含み得る。例示的な実施形態では、回転ロック特徴部1862は、切断カニューレハブ1722の正方形の凹部1847の半分に相補的な矩形の凹部1864を含む。2つのハンドル要素1860が一緒に接合されるとき、矩形の凹部1864を画定する表面は、正方形の凹部1845の正方形の基部に当接して、切断カニューレハブ1722に対して固定された角度配向でハンドル1774をロックする。
【0205】
ハンドル要素1860は、ハブ1722とハンドル1774との間の位置合わせ及び/又は並進力伝達を達成するための更なる特徴部を含み得る。例えば、ハンドル要素1860は、ハブ1722によって画定される平行円盤の近位対と遠位対との間に適合する近位プラットフォーム1866と遠位プラットフォーム1868とを含む。
【0206】
例示の実施形態では、それぞれのハンドル要素1860は、他のハンドル要素1860のソケット1872及び支柱1870とそれぞれ連結するように構成された、一対の支柱1870及び一対のソケット1872を含む。同様に、それぞれのハンドル要素1860は、他のハンドル要素1860の周辺凹部1876及び周辺突出部とそれぞれ嵌合するように構成された、一方の縁部に沿った周辺突出部1874と、反対側の縁部に沿った周辺凹部1876と、を含む。
【0207】
図46Bを参照すると、いくつかの実施形態では、それぞれのハンドル要素1860の外側表面は、複数の長手方向に延在する溝又は凹部1880を含み得る。凹部1880は、凹状に丸みを帯びていてもよい。例示の実施形態では、凹部1880は、ハンドル1774の把持を容易にし得る。
【0208】
別の実施形態に関して以下で更に説明されるように、凹部1880は、ハンドル延長部、ハンドルカバー、又は手動駆動器と連結して、システムを完全手動モードで任意選択的に使用するために更に使用されてもよい。例えば、凹部1880は、手動駆動器をハンドル1774に回転可能にロックするのを補助し得る。いくつかの実施形態では、ハンドル要素1860は、手動駆動器と連結するための1つ以上の固定ノッチ1882を含んでもよい。他の実施形態では、固定ノッチ1882は省略されてもよい。
【0209】
図47A及び図47Bは、本明細書に開示される様々なシステムと共に使用され得る深さゲージ1890の一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、切断カニューレは、その外側表面に任意の好適な種類の深さマーカーを含む。深さゲージ1890及び/又は深さマーカーは、当該技術分野において既知のものを含む任意の好適な方法で使用されてもよい。
【0210】
図48A及び図48Bを参照すると、例示の実施形態は、上述の同様の特徴部と一致する、制限部、収縮部、偏向領域などとも称され得る先細の遠位端を有する切断カニューレ1724を含む。切断カニューレ1724の側壁は、その全長に沿って実質的に均一な厚さを有する。したがって、外側表面及び内側表面の両方は、実質的に同じ位置で、かつ実質的に同じ量で先細になっている。先細の内側表面は、他の実施形態に関して前述したような方法で、摘出アセンブリ1740の弾性捕捉アームと相互作用するように構成され得る。具体的には、先細の内側表面は、摘出カニューレが切断カニューレ1724内を遠位方向に前進するにつれ、把持アームを内向きに偏向させる偏向面又は収縮部として作用し得る。例えば、図54C図5E及び図34Dと比較する。例示の実施形態では、カニューレ1724の遠位先端部は、3つの小平面を含み、3点端部をもたらす。他の配置も企図される(例えば、図58を参照)。
【0211】
図49A及び図49Bは、図50に示すスプライン要素1892を受容し得る、摘出ハブ1742の一実施形態の斜視図である。図51は、前述した摘出カニューレ1044と実質的に同一であり得る、摘出カニューレ1744の遠位端の斜視図である。
【0212】
図52A図54Cは、システム1700の様々な構成要素の様々な動作構成を示す。特定の実施形態では、これらの動作構成、及びそれらの使用に関連する方法は、図31A図35に関して上述した動作構成及び方法を厳密に追跡し得る。いくつかの例では、これら2組の操作構成及び関連する方法の段階又は工程の間の主な違いは、ハンドル1774が切断カニューレハブ1722にしっかりと固定されていることに起因する。結果として、これらの構成要素は、予め組み立てられた状態で、固定された又は恒久的な取り付けで、かつ/又は互いに一体に形成された状態で提供されるので、いくつかの方法ではハンドルを切断カニューレハブ1722に連結する工程は省略される。同様に、いくつかの方法では、ハンドル1774を切断カニューレハブ1722から分離する工程は省略される。
【0213】
更に、ハンドル1774は、皮質骨の初期穿孔中に切断カニューレハブ1722上に存在する。すなわち、図52A及び図52Bを参照すると、トロカールアセンブリ1710及び切断アセンブリ1720は、予め組み立てられているか、又は連結された構成に配置されるかのいずれかであり得る。他の実施形態と同様に、かかる構成は動力穿孔構成と称され得る。いくつかの例では、この連結状態では、トロカールアセンブリ1710及び切断アセンブリ1720は、電動駆動器などの駆動器と連結され得る。連結された構成要素は、前述したように、骨の皮質を貫通し得る。ハンドル1774は、このようにして、電動穿孔中に存在し得る。いくつかの実施形態では、ハンドル1774の、回転軸を中心とした実質的に回転対称な構成は、比較的高速で発生し得るこのような電動穿孔に特に好適であり得る。比較的低いプロファイルといった他の特徴もまた、いくつかの例では、この目的のために有利であり得る。
【0214】
いくつかの実施形態では、ハンドル1774は、切断アセンブリ1720の長手方向中心軸から有意な量を横方向外側に延在し得る。切断カニューレ1724の相対的に小さい外径と比べて、ハンドル1774の相対的に大きい外径は、いくつかの例では、ハンドル1774を介して切断カニューレ1724にトルクを付与するのに、及び/又はユーザーによって把持するのに有利であり得る。様々な実施形態では、ハンドル1774は、切断カニューレ1724の外径の8、9、10、11倍又は12倍以上大きい最外径を(例えば、ハンドル1774の回転軸を横断する平面に沿って)画定し得る。
【0215】
図52Bを参照すると、トロカールハブ1712は、連結インターフェース1825、1835を係合することによって、切断カニューレハブ1722に連結され得る。具体的には、図52B図43B、及び図44Cを同時に参照すると、2つのルアーフィッティング1821、1831の相補的なねじ山は、トロカールハブ1712の遠位面1837を前進させて、切断カニューレハブ1722の近位側の当接面1827と当接させるために、互いに係合して回転し得る。これらの対向する当接面1827、1837の干渉は、トロカールハブ1712からの切断カニューレハブ1722への回転運動の伝達を確実にするのに役立つ。加えて、ルアーフィッティング1821、1831の連結及び当接面1827、1837の係合は、トロカールハブ1712と切断カニューレハブ1722との間の相対的な長手方向の移動を阻止し得る。
【0216】
いくつかの例では、ハブ1712、1722の間の固定された角度関係及び固定された長手方向関係は、切断カニューレハブ1722の回転が対向しているときに、単一の回転方向(例えば、上から見て時計回り)のみで達成することができる。例えば、骨材料は、切断されることに対する抵抗において反力をもたらし、トロカールハブ1712がスピンするときに、ハブ1712の回転を減速させる又は停止する傾向があり得る。したがって、ねじ付き把持部を締め、当接面1827、1837の当接力を増加させる方向にシステムを回転させて、穿孔中にハブ1712、1722が互いに対して回転可能に長手方向に固定されたままであることを確実にすることが望ましい場合がある。
【0217】
皮質への貫通が完了したら、切断アセンブリ1720は、前述のように骨内に留めることができ、トロカールアセンブリ1710は、例えば、切断アセンブリ1720を骨に対して固定回転関係に維持しながら、トロカールアセンブリ1710を反対方向に回転させることによって取り外すことができる。図53は、トロカールアセンブリ1710が取り外された後の切断アセンブリ1720の斜視図である。この段階では、前述のように吸引が可能である。実際に、例示の実施形態では、切断カニューレの内腔と流体連通している医療用コネクタ1820を露出させ、任意の好適な医療装置に接続することができる。
【0218】
図53に示す構成は、手動コアリング構成と称され得る。この構成では、ハンドル1774は、骨髄のサンプルをコアリングするため、手動で操作、例えば、回転され、遠位方向に前進され得る。いくつかの例では、切断アセンブリ1720及びハンドル1774は、摘出アセンブリ1740を切断アセンブリ1720に連結する前に、サンプルをコアリングするように前進する。他の例では、摘出アセンブリ1740は、手動コアリングイベントの前に、切断アセンブリ1720と連結されてもよい(例えば、摘出カニューレの偏向アームが、切断カニューレの収縮部によって内側に偏向されないように緩く)。
【0219】
図54A図54Cは、摘出アセンブリ1740が切断アセンブリ1720と連結される特定の例示的な方法における、図53に示した段階に続く段階の様々な図である。図54Cに示すように、摘出カニューレ1744の遠位方向への前進は、切断カニューレ1724の構造1727(例えば、遠位テーパー)の影響下で、その把持アーム1747、1748を内向きに圧縮させ得る。これは、前述のような方法で、コアリングされたサンプルを取り外すのを補助し得る。更に、例示の実施形態では、摘出アセンブリ1740が切断アセンブリ1720から取り外された後、プッシュロッド1760を遠位方向に摘出カニューレ1744を通って前進させることにより、サンプルは摘出カニューレ1744から押し出され得る。
【0220】
図55は、前述の骨生検システム1700を含む骨生検システム1900の一実施形態の立面図であるが、システム1900が完全手動又は半手動(例えば、部分的に自動又は電動/部分的に手動)のいずれかの操作モードで選択的に使用されることを可能にするように構成されたハンドルカバー1902を更に含む。ハンドルカバー1902は更に又は代替的に、ハンドル延長部、エクステンダ、ハンドルアタッチメント、ハンドル構成要素などと称され得る。更に、ハンドルカバー1902は、より一般的に、ハンドル又は駆動器(例えば、手動駆動器)と称され得る。以下、手動駆動器1902という用語を使用する。
【0221】
図56A及び図56Bを参照すると、手動駆動器1902は、トロカールアセンブリ1710に少なくとも回転移動を付与するための連結特徴部又は接続インターフェース1904を含む。例示の連結特徴部1904は、トロカールアセンブリ1710の連結支柱(例えば、駆動器コネクタ)に相補的であるソケット1906を含み、したがって、手動駆動器1902及びトロカールアセンブリ1710を回転可能にロックするように構成されている。図56B及び図57Bに示されるように、手動駆動器1902が、トロカールアセンブリ1710に並進(例えば、遠位)運動を更に直接付与することができるように、ソケット1906は、トロカールハブ1712の近位表面(例えば、近位肩部)に接触するためにも十分な量だけ遠位方向に延在し得る。
【0222】
引き続き図56A及び図56Bを参照すると、手動駆動器1902は、ハンドル1774の長手方向の溝1880内に着座するように、その内側表面に凸状に丸みを帯び得る、複数の長手方向に延在するアーム又は指部1910を更に含み得る(図46B図57A図57Bを参照)。指部1910は、内向き突出部1910とも称され得る。このような配置は、手動駆動器1702をハンドル1774に回転可能にロックし得る。
【0223】
いくつかの実施形態では、手動駆動器1902は、例えば、手動駆動器1902がハンドル1774から誤って近位方向に取り外されることを防止し得るような方法で、手動駆動器1902をハンドル1774に選択的に固定するための接続インターフェース1920を含み得る。この接続部は、このように、手動駆動器1902をハンドル1774に選択的に、長手方向に固定してもよい。いくつかの実施形態では、この接続部は、手動駆動器1902をハンドル1774に回転可能に固定してもよい。
【0224】
例示の実施形態では、接続インターフェース1920は、ハンドル1774の固定ノッチ1882内に着座する内向きに突出した正反対の2つのキャッチ1922を含む(図57Bを参照)。手動駆動器1902は、ハンドル1774に選択的にクリップすると言うことができる。任意の他の好適な接続システム(例えば、選択的に取り付け可能及び取り外し可能なシステム)が企図される。
【0225】
図57A及び図57Bは、前に開示した方法で、トロカールアセンブリ1710と、及び切断アセンブリ1720と連結された手動駆動器1902を示す。前述したように、トロカールアセンブリ1710及び切断アセンブリ1720は、この方法で連結されているとき、電動穿孔構成にあると称され得る。しかしながら、手動駆動器1902の存在により、システムは代わりに、完全手動穿孔に使用されてもよい。図57A及び図57Bに示される構成は、手動穿孔構成と称され得る。
【0226】
いくつかの例では、システム1900には、図57A及び図57Bに示すように連結された構成要素が提供されてもよい。皮質を通過するために電動穿孔が所望される限り、手動駆動器1902は最初に取り外され、それによって、電動駆動器(例えば、動力ドリル)と連結するためのトロカールハブの連結支柱を露出させることができる。
【0227】
前述したように、システムのいずれかは、例えば、キット1200(図36)に関して上述したものと同様に、キットに含まれてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、システム1700又はシステム1900は、前述のような使用説明書を含むキットに含まれる。例えば、使用説明書は、それぞれのシステム1700、1900に適用可能な方法工程のいずれかを実行するための指示を提供し得る。いくつかの実施形態では、キットは電動駆動器を含み得る。他の実施形態では、キットは電動駆動器を含まない。
【0228】
図58A及び図58Bは、骨生検システム1700など、本明細書に記載される骨生検システムの様々な実施形態と適合する手動駆動器2002の別の実施形態を示す。手動駆動器2002は、ソケット2006などの連結インターフェース2004を含む。例示の実施形態では、ソケット2006は、手動駆動器2002とトロカールアセンブリ1710との間の固定された角度及び/又は長手方向の関係を維持するのを補助するように構成された異なる接続インターフェース2020を含む。具体的には、例示の実施形態では、接続インターフェース2020は、トロカールハブ1722に接続された別の磁気部材に関して前述したような方法で機能し得る、磁気部材2021を含む。
【0229】
手動駆動器2002は、前述した内向き突出部1910と同様の複数の内向き突出部2010を含み得る。手動駆動器2002は、ハンドル1774の大部分を包囲し得る。
【0230】
図59は、システム1700など、本明細書に開示される様々な実施形態と適合する切断アセンブリに連結されたトロカールアセンブリの別の実施形態の遠位端を示す。例示の切断アセンブリは、切断カニューレ2024の異なる構成を含む。切断カニューレ2024は、前述の同様の番号の特徴部など、先細の領域又は収縮部2025を含む。しかしながら、遠位先端部は、複数の浅い小平面2027を含む。例示の実施形態では、6つのそのような小平面が存在する。他の配置も企図される。
【0231】
前述したように、特定の特徴部が、本明細書の実施形態のうちの1つのみに関して説明されている場合があるが、これらの特徴部は他の実施形態と共に使用され得ることが理解される。例えば、図9図12に関連して開示される安全シールド特徴部は、少なくともシステム1000、1300、1700、及び1900を含む、本明細書に記載される他の実施形態に組み込まれ得る。
【0232】
上記の詳細な説明は、例示の目的のために多くの詳細を包含しているが、当業者は、以下の詳細に対する多くの変化及び変更が行われ得、本明細書に含まれると考えられることを理解するであろう。したがって、上記の実施形態は、記載される任意の特許請求の範囲の一般性を失うことなく、かつ記載される任意の特許請求の範囲に制限を課すことなく記載されている。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定することを意図していないことも理解されたい。特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0233】
本明細書に開示される任意の方法は、記載された方法を実施するための1つ以上の工程又は行為を含む。方法の工程どうし及び/又は行為どうしは交換されてもよい。換言すれば、特定の順序の工程又は行為が実施形態の適切な動作に必要でない限り、特定の工程及び/又は行為の順序及び/又は使用は、修正され得る。
【0234】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうでない旨を明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「層(a layer)」への言及は、複数のそのような層を含む。
【0235】
本開示では、「備える」、「備えること」、「含有すること」、及び「有すること」などは、米国特許法におけるそれらの用語に帰属する意味を有することができ、「含む」、「含むこと」などを意味することができ、概して、オープンエンドな用語であると解釈される。「からなっている(consisting of)」又は「からなる(consists of)」という用語は、限定的な用語であり、そのような用語と併せて具体的に列挙される構成要素構造、工程など、並びに米国特許法に従っているもののみを含む。用語「本質的に~からなっている(consisting essentially of)」又は「本質的に~からなる(consists essentially of)」は、米国特許法によって、それらに一般に帰属される意味を有する。具体的には、このような用語は、追加の項目、材料、構成要素、こと又は要素を、それらが関連して用いられている項目の基本的かつ新たな特性又は機能に実質的な影響を及ぼすことなく含むことを可能とする点を除き、一般的には限定的な用語である。例えば、組成物中に存在するが、組成物の性質又は特性に影響を与えない微量元素は、「本質的に~からなっている(consisting essentially of)」という言い回しの下で存在する場合には、そのような用語に続く項目のリストに明示的に列挙されていない場合であっても、許容されるであろう。本明細書において、「備えている(comprising)」又は「含んでいる(including)」のような非限定的な用語を使用する場合、直接の対応が、「~から本質的になっている(consisting essentially of)」という言い回し及び「~からなっている(consisting of)」という言い回しにも、あたかもそれが明記されているかのように提供されるべきである(またその逆も真である)ことが理解される。
【0236】
本記載及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などという用語は、もしあれば、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも特定の順序又は時系列を説明するために使用されるわけではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、これにより、本明細書に記載される実施形態は、例えば、本明細書に例示ないしは別の方法で記載されるもの以外の順序で動作可能であることを理解されたい。同様に、方法が一連の工程を含むものとして本明細書に記載されている場合、本明細書に提示されるそのような工程の順序は、必ずしもそのような工程が実施され得る唯一の順序ではなく、述べられた工程のうちの特定のものがいくつかの例では、省略され得、かつ/又は本明細書に記載されていないある特定の他の工程が、いくつかの例では、方法に追加され得る。
【0237】
本記載及び特許請求の範囲における「左」、「右」、「前」、「後」、「頂部」、「底部」、「上」、「下」などという用語は、記述目的のために使用され、必ずしも永久的な相対位置を説明するために使用されるわけではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、これにより、本明細書に記載される実施形態は、例えば、本明細書に例示ないしは別の方法で記載されるもの以外の配向で動作可能であることを理解されたい。本明細書で使用される場合、「連結された」という用語は、任意の好適な様式で直接的又は間接的に接続されたものとして定義される。互いに「隣接して」いるものとして本明細書に記載される物体は、その語句が使用される文脈に適切であるように、互いと物理的に接触していても、互いにごく近接していても、又は互いと同じ一般的領域若しくは範囲内にあってもよい。本明細書における「一実施形態では」又は「一態様では」という語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態又は態様を指すわけではない。
【0238】
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、行為、特性、性質、状態、構造、項目、又は結果の完全な又はほぼ完全な程度又は度合いを指す。例えば、「実質的に」囲い込まれた物体は、物体が完全に囲い込まれているか、又はほぼ完全に囲い込まれていることのいずれかを意味する。絶対的な完全性からの正確な許容可能な逸脱度は、場合によっては、特定の文脈に依存し得る。しかしながら、一般的に言えば、完全に近いことは、あたかも絶対的かつ総合的な完全が得られた場合と同じ全体的な結果を有するようになる。「実質的に」の使用は、行為、特性、性質、状態、構造、項目、又は結果の完全な又はほぼ完全な欠如を指すために、否定的な意味合いで使用される場合に等しく適用可能である。例えば、粒子を「実質的に含まない」組成物は、粒子を完全に欠いているか、又はその効果があたかも粒子を完全に欠いている場合と同じであるほどほぼ完全に粒子を欠いているかのいずれかである。換言すれば、成分又は要素を「実質的に含まない」組成物は、そのような項目の測定可能な効果が存在しない限り、そのような項目をなおも実際に含有し得る。
【0239】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、所与の値が、端点の「わずかに上」又は「わずかに下」であり得ることを提供することによって、数値範囲の端点に柔軟性を提供するために使用される。更に、「約」若しくは「およそ」という用語又は他の用語を使用することなどによる、(本明細書全体を通して行われる)近似値への言及に関して、いくつかの実施形態では、値、特徴、又は特性は、近似値なしで指定されてもよいことを理解されたい。例えば、「約」、「実質的に」、及び「概して」などの修飾語句が使用される場合、これらの用語は、それらの修飾語句の非存在下で修飾された単語をこれらの用語の範囲内に含む。例えば、「実質的に垂直の」という用語がある特徴部に関して列挙される場合、更なる実施形態では、その特徴部は、正確に垂直な配向を有し得ることが理解される。
【0240】
本明細書で使用される場合、複数の項目、構造要素、組成要素、及び/又は材料は、便宜上、共通のリストで提示されてもよい。しかしながら、これらのリストは、あたかもリストの各メンバーが別個かつ固有のメンバーとして個々に識別されるかのように解釈されるべきである。したがって、そのようなリストのどの個々のメンバーも、反対の指示のない共通のグループ内のそれらの提示にのみ基づいて、同じリストの任意の他のメンバーの事実上の同等物として解釈されるべきではない。
【0241】
濃度、量、及び他の数値データは、本明細書では範囲形式で表現又は提示されてもよい。そのような範囲形式は、単に便宜上及び簡潔さのために使用され、したがって、範囲の限界として明示的に列挙される数値を含むだけではなく、あたかもそれぞれの数値及び部分範囲が明示的に列挙されるかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分範囲を含むように、柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例示として、「約1~約5」の数値範囲は、約1~約5の明示的に列挙された値を含むだけではなく、示された範囲内の個々の値及び部分範囲も含むと解釈されるべきである。したがって、この数値範囲に含まれるのは、2、3及び4などの個々の値及び1~3、2~4及び3~5などの部分範囲、並びに個々に1、2、3、4及び5である。
【0242】
この同じ原理は、最小値又は最大値として1つの数値のみを列挙する範囲に適用される。更に、そのような解釈は、記載されている範囲又は特性の幅にかかわらず適用されるべきである。
【0243】
本明細書全体を通した「一例」への言及は、もしあれば、その例に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した様々な場所における「一例では」という語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。
【0244】
本明細書全体を通した「一実施形態」又は「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して列挙されるような引用された語句又語句の変化形は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。
【0245】
同様に、上記の実施形態の説明において、様々な特徴が、本開示を合理化する目的で、単一の実施形態、単一の実施形態の図又は説明に一緒にグループ化される場合があることが理解されるべきである。しかしながら、この開示方法は、任意の特許請求の範囲が、その特許請求の範囲に明示的に列挙されたものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、上記に開示された任意の単一の実施形態の全ての特徴よりも少ない組み合わせにある。
【0246】
書面による本開示に続く特許請求の範囲は、本明細書により、書面による本開示に明示的に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として独立している。本開示は、本開示は、独立請求項及びそれらの従属請求項の全ての並べ替えを含む。更に、以下の独立請求項及び従属請求項から派生することが可能な追加の実施形態もまた、本明細書に明示的に組み込まれる。これらの追加の実施形態は、所与の従属請求項の従属関係を、「請求項[x]を含む、請求項[x]までのいずれかの先行する請求項のいずれか」という語句で置き換えることによって決定され、括弧の付いた「[x]」という用語は、ごく最近列挙された独立請求項の番号で置き換えられる。例えば、独立請求項1から始まる第1の請求項のセットについて、請求項3は、請求項1及び2のいずれかに従属することができ、これらの別々の従属関係は、2つの別個の実施形態をもたらし、請求項4は、請求項1、2、又は3のうちのいずれか一項に従属することができ、これらの別々の従属関係は、3つの別個の実施形態をもたらし、請求項5は、請求項1、2、3又は4のうちのいずれか一項に従属することができ、これらの別々の従属関係は、4つの別個の実施形態をもたらすなどである。
【0247】
特徴又は要素に関する「第1の」という用語の特許請求の範囲における記述は、必ずしも「第2の」又は「追加の」そのような特徴又は要素の存在を暗示するわけではない。手段プラス機能形式で具体的に列挙されている要素は、もしあれば、米国特許法第112条(f)に従って解釈されることが意図される。必須の手段プラス機能形式で示されていない要素は、米国特許法第112(f)に従って解釈されることを意図するものではない。独占的所有又は独占権が特許請求される本発明の実施形態は、以下のように定義される。
【符号の説明】
【0248】
12 トロカールアセンブリハブ
50 皮質層
51 骨
52 骨髄(脊髄)
54 サンプル直径
100 骨髄システム(骨生検システム)
101 骨生検システム
102 皮質穿孔針システム(皮質穿孔アセンブリ、カニューレシステム)
104 骨髄コアリングシステム(摘出システム、摘出アセンブリ)
110 トロカールアセンブリ
112 皮質駆動ハブ(トロカールハブ)
114 内側閉塞具(トロカール)
115 ポスト
116 遠位先端部(切断先端部)
120 皮質切断アセンブリ
122 皮質カニューレハブ
124 皮質切断カニューレ(切断管、内側部材)
126 遠位切断先端部
130 コアリングカニューレ(コアリングアセンブリ)
132 ハブ
134 骨髄切断カニューレ(摘出カニューレ、コアリングカニューレ)
136 骨髄切断カニューレ(遠位先端部、切断先端部、コアリング先端部)
140 摘出カニューレ(摘出アセンブリ)
142 非連結ハブ(パッシブハブ)
144 摘出カニューレ
146 遠位摘出先端部
147 把持アーム
148 把持アーム
150 駆動ハブ(補強材アセンブリ)
152 骨髄駆動連結具(駆動ソケット、ハブ)
154 補強材(補強ロッド)
155 支柱
156 空洞
160 プッシュロッド
170 駆動器
172 電動駆動器(手持ち式動力ドリル)
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
図15G
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21A
図21B
図22
図23
図24A
図24B
図25A
図25B
図26A
図26B
図27A
図27B
図27C
図27D
図28A
図28B
図29A
図29B
図30
図31A
図31B
図31C
図32
図33A
図33B
図33C
図34A
図34B
図34C
図34D
図35
図36
図37
図38
図39A
図39B
図40A
図40B
図41A
図41B
図42
図43A
図43B
図44A
図44B
図44C
図45A
図45B
図46A
図46B
図47A
図47B
図48A
図48B
図49A
図49B
図50
図51
図52A
図52B
図53
図54A
図54B
図54C
図55
図56A
図56B
図57A
図57B
図58A
図58B
図59