(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】車両用電池パックユニットおよびそれを備える車両
(51)【国際特許分類】
H01M 50/242 20210101AFI20230704BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20230704BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20230704BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20230704BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20230704BHJP
H01G 11/10 20130101ALI20230704BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20230704BHJP
H01M 10/613 20140101ALN20230704BHJP
H01M 10/6556 20140101ALN20230704BHJP
【FI】
H01M50/242
H01M50/244 Z
H01M50/249
H01M50/209
H01M50/289
H01G11/10
B60K1/04 Z
H01M10/613
H01M10/6556
(21)【出願番号】P 2021063421
(22)【出願日】2021-04-02
【審査請求日】2022-04-04
(73)【特許権者】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直剛
(72)【発明者】
【氏名】松山 智
(72)【発明者】
【氏名】茂木 裕也
【審査官】井原 純
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-254690(JP,A)
【文献】特開平10-152003(JP,A)
【文献】国際公開第2017/104034(WO,A1)
【文献】特開2019-021535(JP,A)
【文献】実開平03-104002(JP,U)
【文献】特開2004-025934(JP,A)
【文献】特開2004-123039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
B60K 1/04
B60R 16/04
B60L 50/64
H01G 11/10
H01M 10/613
H01M 10/6556
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラダーフレームおよびサイドガードを有する車両に配置される車両用電池パックユニットであって、
筐体および該筐体に収容された蓄電モジュールを含
み、前記ラダーフレームの外側に配置される電池パックと、
前記ラダーフレームに取り付けられ、前記ラダーフレームと前記サイドガードとの間で前記蓄電モジュールを支持するブラケットと、
前記蓄電モジュールの側方に配置された衝撃吸収部材とを備え
、
前記衝撃吸収部材は、外筒部および該外筒部内に形成された複数の内筒部を含む、車両用電池パックユニット。
【請求項2】
前記衝撃吸収部材は、前記筐体の側面に取り付けられている、請求項1に記載の車両用電池パックユニット。
【請求項3】
前記衝撃吸収部材は、前記サイドガードと互いに接続されている、請求項1または請求項2に記載の車両用電池パックユニット。
【請求項4】
前記ブラケットの一部は、前記サイドガードを構成している、請求項1または請求項2に記載の車両用電池パックユニット。
【請求項5】
前記衝撃吸収部材の一部は、前記サイドガードを構成している、請求項1または請求項2に記載の車両用電池パックユニット。
【請求項6】
前記ブラケットは、前記筐体の一部を構成している、請求項1または請求項2に記載の車両用電池パックユニット。
【請求項7】
前記筐体の内部に、前記蓄電モジュールの幅方向において間隔をあけて互いに隣り合うように複数の前記蓄電モジュールが収容されており、
前記筐体の内部において、互いに隣り合う前記蓄電モジュール同士の間に、他の衝撃吸収部材が配置されており、
前記他の衝撃吸収部材は、外筒部および該外筒部内に形成された複数の内筒部を含み、かつ、前記筐体における前記ラダーフレームの延在方向の両端の内面と接するように配置されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用電池パックユニット。
【請求項8】
請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載の前記車両用電池パックユニットを備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、車両用電池パックユニットおよびそれを備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
電動トラック用バッテリモジュール構造を開示した先行文献として、特開2018-98033号公報(特許文献1)がある。特開2018-98033号公報に記載された電動トラック用バッテリモジュール構造は、ソケットベースと、複数のバッテリソケットとを備える。ソケットベースは、電動トラックのシャシフレーム間に設けられている。複数のバッテリソケットは、ソケットベースの架装物と対向する第1表面とは反対側の第2表面において、複数のバッテリセルが取り付け可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シャシフレームであるラダーフレーム内に電池パックを搭載する場合、電池パックの搭載スペースが限られており電池容量を大きくすることができない。電池容量を大きくするために電池パックをラダーフレームの外側に配置した場合、車両の衝突時の衝撃が蓄電モジュールに加わる可能性がある。
【0005】
本技術は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、電池容量を大きくすることが可能となるとともに、車両の衝突時の衝撃が蓄電モジュールに加わることを抑制することができる、車両用電池パックユニットおよびそれを備える車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術に基づく車両用電池パックユニットは、ラダーフレームおよびサイドガードを有する車両に配置される車両用電池パックユニットである。車両用電池パックユニットは、電池パックと、ブラケットと、衝撃吸収部材とを備える。電池パックは、筐体および筐体に収容されている蓄電モジュールを含む。ブラケットは、ラダーフレームに取り付けられている。ブラケットは、ラダーフレームとサイドガードとの間で蓄電モジュールを支持する。衝撃吸収部材は、蓄電モジュールの側方に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本技術によれば、電池容量を大きくすることが可能となるとともに、車両の衝突時の衝撃が蓄電モジュールに加わることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】実施の形態1に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
【
図4】衝撃吸収部材にサイドガードが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【
図6】実施の形態2に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
【
図7】実施の形態3に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
【
図8】実施の形態4に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本技術の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0010】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本技術の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本技術にとって必ずしも必須のものではない。
【0011】
なお、本明細書において、「備える(comprise)」および「含む(include)」、「有する(have)」の記載は、オープンエンド形式である。すなわち、ある構成を含む場合に、当該構成以外の他の構成を含んでもよいし、含まなくてもよい。また、本技術は、本実施の形態において言及する作用効果を必ずしもすべて奏するものに限定されない。
【0012】
本明細書において、「電池」は、リチウムイオン電池に限定されず、ニッケル水素電池など他の電池を含み得る。本明細書において、「電極」は正極および負極を総称し得る。また、「電極板」は正極板および負極板を総称し得る。「集電部」は正極集電部材および負極集電部材を総称し得る。
【0013】
本明細書において、「蓄電セル」ないし「蓄電モジュール」は、電池セルないし電池モジュールに限定されず、キャパシタセルないしキャパシタモジュールを含み得る。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、組電池の基本的構成を示す図である。
図1に示すように、「蓄電モジュール」の一例としての組電池10は、電池セル100と、エンドプレート200と、バインドバー300と、樹脂プレート400とを備える。
【0015】
複数の電池セル100は、Y軸方向(配列方向)に並ぶように設けられる。これにより、電池セル100の積層体が形成される。電池セル100同士の間には、図示しないセパレータが介装されている。2つのエンドプレート200に挟持された複数の電池セル100は、エンドプレート200によって押圧され、2つのエンドプレート200の間で拘束されている。エンドプレート200は、Y軸方向において組電池10の両端に配置されている。
【0016】
バインドバー300は、2つのエンドプレート200を互いに接続する。複数の電池セル100およびエンドプレート200の積層体に対してY軸方向の圧縮力を作用させた状態でバインドバー300をエンドプレート200に係合させ、その後に圧縮力を解放することにより、2つのエンドプレート200を接続するバインドバー300に引張力が働く。その反作用として、バインドバー300は、2つのエンドプレート200を互いに近づける方向に押圧する。
【0017】
図2は、組電池における電池セルを示す図である。
図2に示すように、電池セル100は、電極端子110と、筐体120と、ガス排出弁130とを含む。
【0018】
電極端子110は、正極端子111と、負極端子112とを含む。電極端子110は、筐体120上に形成されている。筐体120は、略直方体形状に形成されている。筐体120には、図示しない電極体および電解液が収容されている。ガス排出弁130は、筐体120上において、正極端子111と負極端子112との中間の位置に形成されている。ガス排出弁130は、筐体120内の圧力が閾値以上となった際に破断する。これにより、筐体120内の可燃性ガスが筐体120外に排出される。
【0019】
図3は、実施の形態1に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
図3においては、車両の側方の一方側に配置された電池パックユニットを図示している。車両は、たとえば、トラックなどの商用車などであってもよい。
【0020】
図3に示すように、実施の形態1に係る電池パックユニット1は、ラダーフレーム2およびサイドガード3を有する車両に配置される車両用電池パックユニットである。ラダーフレーム2は、はしご状の形状を有し、Y軸方向に延在している。
【0021】
サイドガード3は、上下方向(Z軸方向)およびY軸方向に延在する略平板状の形状を有している。サイドガード3は、車両の側面の下部に配置されており、ラダーフレーム2に対して固定されている。本実施の形態においては、サイドガード3は、ラダーフレーム2の下面に取り付けられた支持部材5に固定されて支持されている。
【0022】
電池パックユニット1は、電池パック800と、ブラケット4と、衝撃吸収部材900とを備える。電池パック800は、筐体500および筐体500に収容されている組電池10を含む。筐体500は、パック底部510およびパック蓋部520から構成されている。
【0023】
パック底部510は、底面部512、側面部511およびフランジ部513を含む。本実施の形態においては、底面部512は、矩形平板状の形状を有している。側面部511は、底面部512の周縁から上下方向(Z軸方向)に立設されている。フランジ部513は、側面部511の上端から水平方向外側に延在している。
【0024】
パック蓋部520は、蓋面部522、側面部521およびフランジ部523を含む。蓋面部522は、底面部512に対向配置される。側面部521は、蓋面部522の周縁から上下方向(Z軸方向)に立設されている。フランジ部523は、側面部521の下端から水平方向外側に延在している。
【0025】
パック蓋部520は、パック底部510と組み合わされてパック底部510とともに組電池10を収容する。具体的には、パック蓋部520のフランジ部523とパック底部510のフランジ部513とが互いに接続された状態において、パック底部510とパック蓋部520との間の空間に、組電池10が収容される。組電池10は、後述する冷却プレート600を介してパック底部510に載置されている。
【0026】
本実施の形態においては、筐体500の内部に複数の組電池10が収容されている。なお、筐体500の内部に組電池10が1つのみ収容されていてもよい。
【0027】
組電池10の幅方向(X軸方向)において互いに隣り合う組電池10同士の間に、Y軸方向の衝撃を吸収可能な衝撃吸収部材700が配置されている。衝撃吸収部材700は、筐体500のY軸方向の両端の内面と接するように配置されている。衝撃吸収部材700は、たとえば、外筒部内に複数の内筒部が形成されたクラッシュボックスである。衝撃吸収部材700は、アルミニウム合金などから構成されている。
【0028】
Y軸方向の衝撃が加わった際に衝撃吸収部材700が変形して衝撃エネルギを吸収することにより、Y軸方向の衝撃が組電池10に加わることを抑制することができる。なお、衝撃吸収部材700は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0029】
本実施の形態においては、電池パック800は、パック底部510上に載置された冷却プレート600をさらに含む。冷却プレート600は、組電池10を冷却する。本実施の形態においては、冷却プレート600は、冷却プレート600の内部を冷却水が循環するように構成されているが、放熱フィンを有する金属板で構成されていてもよい。また、冷却プレート600は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0030】
ブラケット4は、ラダーフレーム2に取り付けられている。ブラケット4は、ラダーフレーム2とサイドガード3との間で組電池10を支持する。具体的には、ブラケット4は、Y軸方向から見てL字状の形状を有している。ブラケット4においては、上下方向に延在する部分がラダーフレーム2の外側面に取り付けられており、水平方向に延在する部分に電池パック800が載置されて固定されている。ブラケット4は、鉄鋼材料またはCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)などから構成されている。
【0031】
衝撃吸収部材900は、組電池10の側方に配置されている。本実施の形態においては、衝撃吸収部材900は、筐体500の側面に取り付けられている。具体的には、衝撃吸収部材900は、パック底部510のサイドガード3と対向する側面部511に、互いに螺合するボルト6およびナット7によって取り付けられている。衝撃吸収部材900は、サイドガード3と電池パック800との間に位置している。Y軸方向において組電池10が位置している範囲をカバーするように、衝撃吸収部材900がY軸方向に延在している。
【0032】
衝撃吸収部材900は、外筒部920内に複数の内筒部910が形成されたクラッシュボックスである。外筒部920および内筒部910の各々は、曲げ加工された複数の板金を互いに重ね合わせて接続することにより形成されている。衝撃吸収部材900は、アルミニウム合金などから構成されている。
【0033】
X軸方向の衝撃が加わった際に衝撃吸収部材900が変形して衝撃エネルギを吸収することにより、X軸方向の衝撃が組電池10に加わることを抑制することができる。
【0034】
実施の形態1に係る電池パックユニット1においては、ラダーフレーム2の外側に電池パック800を搭載することにより、電池パック800の搭載スペースを広く確保することができるため、電池容量を大きくすることができる。また、組電池10の側方に衝撃吸収部材900を配置することにより、車両の衝突時のX軸方向の衝撃が組電池10に加わることを抑制することができる。その結果、電池セル100の安全性を高めることができる。
【0035】
実施の形態1に係る電池パックユニット1においては、衝撃吸収部材900は、筐体500の側面に取り付けられている。これにより、X軸方向の衝撃が加わった際に筐体500が損傷することを抑制することができる。ひいては、組電池10に衝撃が加わることを抑制することができる。
【0036】
本実施の形態においては、衝撃吸収部材900は、筐体500の外側に配置されているが、筐体500の内側において組電池10の側方に配置されていてもよい。この場合にも、車両の衝突時のX軸方向の衝撃が組電池10に加わることを衝撃吸収部材900によって抑制することができる。
【0037】
なお、サイドガード3は、衝撃吸収部材900に取り付けられていてもよい。
図4は、衝撃吸収部材にサイドガードが取り付けられた状態を示す斜視図である。
図5は、
図4のV方向から見た側面図である。
図4および
図5においては、電池パックにおいてはパック底部510のみ図示している。
【0038】
図4および
図5に示すように、変形例に係る電池パックユニットにおいては、衝撃吸収部材900は、サイドガード3と互いに接続されている。具体的には、衝撃吸収部材900の外筒部920の一方側は、筐体500の側面にボルト6およびナット7によって締結されており、外筒部920の他方側は、ボルト8およびナット9によってサイドガード3と締結されている。
【0039】
本変形例においては、サイドガード3と衝撃吸収部材900とが面接触しているため、車両の衝突時のX軸方向の衝撃を衝撃吸収部材900のサイドガード3との接触面全体で受けることができ、衝撃が組電池10に加わることを衝撃吸収部材900によって効果的に抑制することができる。
【0040】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2に係る電池パックユニットについて図を参照して説明する。実施の形態2に係る電池パックユニットは、ブラケットの一部がサイドガードを構成している点が、実施の形態1に係る電池パックユニットと異なるため、実施の形態1に係る電池パックユニットと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0041】
図6は、実施の形態2に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
図6においては、車両の側方の一方側に配置された電池パックユニットを図示している。
【0042】
図6に示すように、実施の形態2に係る電池パックユニット1Aにおいては、ブラケット4Aの一部がサイドガード3Aを構成している。具体的には、X軸方向におけるブラケット4Aのラダーフレーム2側とは反対側の端部が、上下方向に延在して衝撃吸収部材900と対向しており、サイドガード3Aとして機能する。
【0043】
実施の形態2に係る電池パックユニット1Aにおいては、サイドガード3Aを支持するための接続部材が不要になるため、電池パックユニット1Aを軽量化することができる。また、電池パックユニット1Aの組立工数を削減することができる。
【0044】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3に係る電池パックユニットについて図を参照して説明する。実施の形態3に係る電池パックユニットは、衝撃吸収部材の一部がサイドガードを構成している点が、実施の形態1に係る電池パックユニットと異なるため、実施の形態1に係る電池パックユニットと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0045】
図7は、実施の形態3に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
図7においては、車両の側方の一方側に配置された電池パックユニットを図示している。
【0046】
図7に示すように、実施の形態3に係る電池パックユニット1Bにおいては、衝撃吸収部材900Bの一部がサイドガード3Bを構成している。具体的には、衝撃吸収部材900Bの上部における外筒部920Bおよび内筒部910Bを構成する複数の板金が積層されている部分が、上下方向に延在しており、当該部分と、電池パック800側とは反対側に位置する外筒部920Bを構成する板金とが、サイドガード3Bとして機能する。
【0047】
実施の形態3に係る電池パックユニット1Bにおいては、サイドガード3Bを支持するための接続部材が不要になるため、電池パックユニット1Bを軽量化することができる。また、電池パックユニット1Bの組立工数を削減することができる。
【0048】
(実施の形態4)
以下、実施の形態4に係る電池パックユニットについて図を参照して説明する。実施の形態4に係る電池パックユニットは、衝撃吸収部材の一部がサイドガードを構成している点、および、ブラケットが筐体の一部を構成している点が、実施の形態1に係る電池パックユニットと異なるため、実施の形態1に係る電池パックユニットと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0049】
図8は、実施の形態4に係る電池パックユニットの構成を示す断面図である。
図8においては、車両の側方の一方側に配置された電池パックユニットを図示している。
【0050】
図8に示すように、実施の形態4に係る電池パックユニット1Cは、電池パック800Cと、ブラケット4Cと、衝撃吸収部材900Cとを備える。ブラケット4Cが筐体500Cの一部を構成している。具体的には、ブラケット4Cは、パック底部510Cを構成している。筐体500Cは、ブラケット4Cの一部からなるパック底部510Cおよびパック蓋部520Cから構成されている。パック底部510Cの側面511Cに衝撃吸収部材900Cが取り付けられている。
【0051】
電池パックユニット1Cにおいては、衝撃吸収部材900Cの一部がサイドガード3Cを構成している。具体的には、衝撃吸収部材900Cの上部および下部における外筒部920Cおよび内筒部910Cを構成する複数の板金が積層されている部分が、上下方向に延在しており、当該部分と、電池パック800C側とは反対側に位置する外筒部920Cを構成する板金とが、サイドガード3Cとして機能する。
【0052】
実施の形態4に係る電池パックユニット1Cにおいては、ブラケット4Cが筐体500Cの一部を構成していることにより、電池パックユニット1Cを軽量化することができる。また、サイドガード3Cを支持するための接続部材が不要になるため、電池パックユニット1Cを軽量化することができる。さらに、電池パックユニット1Cの組立工数を削減することができる。
【0053】
以上、本技術の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本技術の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0054】
1,1A,1B,1C 電池パックユニット、2 ラダーフレーム、3,3A,3B,3C サイドガード、4,4A,4C ブラケット、5 支持部材、6,8 ボルト、7,9 ナット、10 組電池、100 電池セル、110 電極端子、111 正極端子、112 負極端子、120,500,500C 筐体、130 ガス排出弁、200 エンドプレート、300 バインドバー、400 樹脂プレート、510,510C パック底部、511,521 側面部、511C 側面、512 底面部、513,523 フランジ部、520,520C パック蓋部、522 蓋面部、600 冷却プレート、700,900,900B,900C 衝撃吸収部材、800,800C 電池パック、910,910B,910C 内筒部、920,920B,920C 外筒部。