(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】アルロースを有効成分として含む皮膚美白用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/60 20060101AFI20230704BHJP
A61Q 19/02 20060101ALI20230704BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20230704BHJP
A61K 31/7004 20060101ALI20230704BHJP
A23L 33/125 20160101ALI20230704BHJP
【FI】
A61K8/60
A61Q19/02
A61P17/00
A61K31/7004
A23L33/125
(21)【出願番号】P 2021533625
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(86)【国際出願番号】 KR2019017702
(87)【国際公開番号】W WO2020122667
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-06-11
(31)【優先権主張番号】10-2018-0160697
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508139664
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】CJ CHEILJEDANG CORPORATION
【住所又は居所原語表記】CJ Cheiljedang Center,330,Dongho-ro,Jung-gu,Seoul,Republic Of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ヒ・イム
(72)【発明者】
【氏名】ジ・ウン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ス・ジョン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ユン・キョン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ベ・ビョン
【審査官】阪▲崎▼ 裕美
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-335226(JP,A)
【文献】特開2004-339152(JP,A)
【文献】特開2005-263670(JP,A)
【文献】特表2004-529958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
A61K31/33-33/44
A61P1/00-43/00
C07H1/00-99/00
A23L5/40-5/49
A23L31/00-33/29
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus(JDreamIII)
JMEDPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚のメラノサイトにおけるチロシナーゼ活性を抑制することでメラニン合成を抑制するための用途の皮膚美白用組成物
の製造のためのアルロースの使用であって、前記アルロースは、皮膚美白用組成物100重量%に対して0.2重量%から60重量%含まれるものである、アルロースの使用。
【請求項2】
前記
皮膚美白用組成物は、化粧
料、又は
食品組成物である、請求項1に記載の
アルロースの使用。
【請求項3】
皮膚のメラノサイトにおけるチロシナーゼ活性を抑制することでメラニン合成を抑制するための用途の色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用薬学的組成物
の製造のためのアルロースの使用であって、前記アルロースは、前記薬学的組成物100重量%に対して0.2重量%から60重量%含まれるものである、アルロースの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルロースを有効成分として含む皮膚美白用化粧料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
「皮膚美白」とは、紫外線、ストレス、ホルモン分泌異常及び妊娠などのような環境の変化により、皮膚内に色素が過度に生成されて現われる肌色の変化を改善することである。これに関して最も重要な要素は、皮膚色素であるメラニンである。
【0003】
皮膚の過色素沈着(hyperpigmentation)は、メラニン色素合成異常及び分布異常によるものであり、活性酸素、皮膚の炎症反応以後の体内ホルモン異常、遺伝疾患などの幾多の要因により発生する。過度なメラニンの沈着は、皮膚などの病理的問題の原因となることもあり、シミ、そばかす、ほくろ、肝斑のような美容的な側面の問題として認識されている。したがって、メラニン形成を抑制することができる美白剤に対する関心が増えて多くの研究が進められている。
【0004】
活性酸素の消去とメラニン形成阻害との連関性に対しては、非特許文献1に、活性酸素消去物質がメラニン合成を常に阻害せず、活性酸素消去力と美白との間の連関性は発見することができないという研究結果が開示されている。また、活性酸素消去力と美白との間に連関性がないとのことに関した例として、イカリ草の熱水抽出物は抗酸化能に優れるが、メラニンの生成量を増加させるという点が知られている。
【0005】
このように、抗酸化効果がある物質であるとしても、この物質がメラニン合成を阻害させて美白効果を奏するかは分からない。よって、抗酸化効果が常に美白効果としては繋がらないので、抗酸化効果が明かされた物質であるとしても、この物質を美白用途として用いるためには、美白効果があるかに対してさらなる検証が必要なのが実情である。
【0006】
一方、アルロースは、プシコース(psicose)ともいい、ケトヘキソース(6単糖)である。アルロースは、イチジク、干しブドウのような果物、及び糖蜜やブドウ糖の異性化反応過程中に極少量存在する天然糖であって、砂糖対比70%の甘味度を有する単糖類である。アルロースは、通常の還元性糖のように抗酸化効果があるものとして知られている。例えば、特許文献1には、アルロースの神経細胞保護作用を用いた神経退行性疾患の予防又は治療剤が開示されており、アルロースの神経細胞保護作用は、神経細胞の酸化による傷害を抑制して示されるため、アルロースが抗酸化活性を示すとの点が開示されているが、アルロースの美白関連効果、例えば、メラニン形成抑制の効果や、チロシナーゼ活性抑制の効果に対しては知られているところがない。
【0007】
本発明者達は、美白機能がある原料に対して研究し、抗酸化効果がある素材だからといって、必ずしも美白効果を奏するものではないという点に着目し、アルロースが実際に皮膚美白に直接的に効能を示すのかを確認し、アルロースは、メラニン合成を抑制してチロシナーゼ活性を抑制するということを確認することにより本発明を完成した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【非特許文献】
【0009】
【文献】ハン・ヨンスクなど、天然植物抽出物の抗酸化力と美白作用の相関関係の研究、大韓皮膚美容教育学術誌1(1)、11-22(2003)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、美白効能に優れた新たな有効成分を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の目的を達成するための1つの様態として、本願は、アルロースを有効成分として含む皮膚美白用組成物を提供する。
【0012】
本願のアルロースは、メラニンの生成を根本的に抑制することにより、優れた美白効果を提供し、皮膚色素の沈着及び皮膚トーンダウン現象を改善することができる。前記皮膚美白は、メラニンの合成を阻害してメラニン色素の皮膚沈着を抑制するか防止する全ての作用を意味し、前記色素の皮膚沈着は、メラニンの合成増加により皮膚の色が暗くなる全ての作用又はその状態を意味する。
【0013】
本願のアルロースは、化学的合成、又は生物学的方法で製造されてよく、具体的には、生物学的方法で行われてよい。よって、前記アルロースは、エピマー化酵素、前記酵素を生産する菌株の菌体、前記菌株の培養物、前記菌株の破砕物、及び前記破砕物又は培養物の抽出物よりなる群から選択された1種以上を含むアルロース生産用組成物を、果糖-含有原料と反応して製造されたものであってよい。また、アルロースは、液状形態又は結晶質形態で提供されてよい。液状アルロースは、乾燥固形分(dry solid、ds又はDS)基準70から99重量%のアルロースを含有することができる。さらに、結晶アルロースは、乾燥固形分基準90から100重量%でアルロースを含有することができる。
【0014】
本願のアルロースは、前記化粧料組成物に0.2重量%から60重量%、例えば、0.3重量%から50重量%、0.4重量%から45重量%、0.5重量%から40重量%、0.6重量%から35重量%、0.7重量%から30重量%、0.8重量%から25重量%の含量で、0.9重量%から20重量%、1重量%から20重量%、1重量%から10重量%、1重量%から8重量%、1重量%から5重量%、1重量%から3重量%、1重量%から2重量%、1重量%から1.5重量%で含まれてよい。前記化粧料組成物内の前記アルロースの含量が0.2重量%未満である場合にはアルロースによる美白効果が充分に発現されないこともあり、60重量%を超過する場合には投入濃度対比アルロースによる効果が相対的に低いことがある。
【0015】
前記皮膚美白は、メラニン合成による色素沈着を抑制するものであるか、チロシナーゼ活性抑制による色素沈着を抑制するものであってよい。
【0016】
本願の具体的な実施形態では、メラニン細胞に1重量%濃度のアルロースを処理してメラニン合成阻害の効果があることを確認した。これから、前記アルロースは、メラニン合成阻害効果を介して美白効果を奏することが分かる。
【0017】
本願のアルロースを有効成分として含む皮膚美白用組成物は、化粧料組成物、食品組成物、又は薬学組成物であってよい。
【0018】
本願の化粧料組成物は、化粧品分野で通常用いられる基剤、補助剤及び添加剤を用いて液体又は固体の形態に製造されてよい。液体又は固体形態の化粧品としては、例えば、これに限定されるのではないが、化粧水、クリーム剤、ローション剤、入浴剤などの形態を含むことができる。化粧品分野で通常用いられる基剤、補助剤及び添加剤は特に制限されず、例えば、水、アルコール、プロピレングリコール、ステアリン酸、グリセロール、セチルアルコール、流動パラフィンなどがある。
【0019】
本願の化粧料組成物は、アルロースだけでなく、化粧料組成物に通常用いられる成分を含んでよく、例えば、抗酸化剤、安定化剤、溶解化剤、ビタミン、顔料及び香料のような通常の補助剤、そして担体を含むことができる。
【0020】
本願の化粧料組成物は、当業界で通常製造される如何なる剤形にも製造されてよく、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤-含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション及びスプレーなどに剤形化されてよいが、これに限定されるものではない。より詳細には、柔軟化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、エッセンス、アイクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パック、スプレー又はパウダーの剤形に製造されてよい。
【0021】
本願の化粧料組成物の剤形がペースト、クリーム又はゲルの場合には、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルク又は酸化亜鉛などが用いられてよい。
【0022】
本願の化粧料組成物の剤形がパウダー又はスプレーの場合には、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケート又はポリアミドパウダーが用いられてよく、特にスプレーの場合には、さらにクロロフルオロヒドロカーボン、プロパン/ブタン又はジメチルエーテルのような推進剤を含むことができる。
【0023】
本願の化粧料組成物の剤形が溶液又は乳濁液の場合には、担体成分として、溶媒、溶解化剤又は乳濁化剤が用いられ、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコール又はソルビタンの脂肪酸エステルがある。
【0024】
本願の化粧料組成物の剤形が懸濁液の場合には、担体成分として、水、エタノール又はプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル及びポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁液剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天又はトラガカントなどが用いられてよい。
【0025】
本願の化粧料組成物の剤形が界面活性剤含有クレンジングである場合には、担体成分として、脂肪族硫酸アルコール、脂肪族硫酸アルコールエーテル、スルホコハク酸モノエステル、イミダゾリニウム誘導体、タウリン酸メチル、サルコシン酸、脂肪酸硫酸アミドエーテル、アルキルアミドベタイン、脂肪族アルコール、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ジエタノールアミド、植物性油、ラノリン誘導体又はエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどが用いられてよい。
【0026】
本願の化粧料組成物は、単独又は重複塗布して用いるか、本発明以外の他の化粧料組成物と重複塗布して用いることができる。また、本発明による皮膚保湿効果及び皮膚障壁改善効果に優れた化粧料組成物は、通常の使用方法により用いられてよく、使用者の皮膚状態又は好みによりその使用回数を異ならせることができる。
【0027】
本願の化粧料組成物が石鹸、界面活性剤含有クレンジング又は界面活性剤非含有クレンジング剤形である場合、皮膚に塗布した後、拭き取るか、外すか、水で洗うこともできる。具体的な例として、前記石鹸は、液状石鹸、粉石鹸、固形石鹸及びオイル石鹸であり、前記界面活性剤含有クレンジングの剤形は、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、クレンジングタオル及びクレンジングパックであり、前記界面活性剤非含有クレンジングの剤形は、クレンジングクリーム、クレンジングローション、クレンジングウォーター及びクレンジングゲルであり、これに限定されるものではない。
【0028】
本願の食品組成物は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、シロップ又は飲料の形態に提供されてよく、前記食品組成物は、有効成分である本願のアルロース以外に他の食品又は食品添加物と共に用いられ、通常の方法により適宜用いられてよい。有効成分の混合量は、その使用の目的、例えば、予防、健康又は治療的処置により適切に決定されてよい。
【0029】
本願の食品組成物に含有されたアルロースの有効容量は、前記化粧料組成物の有効容量に準じて用いることができるが、健康及び衛生を目的とするか又は健康調節を目的とする長期間の摂取の場合には前記範囲以下であってよく、有効成分は安全性の面において何ら問題がないため、前記範囲以上の量でも用いられ得ることは確実である。
【0030】
本願の食品の種類には特に制限がなく、例えば、肉類、ソーセージ、パン、チョコレート、キャンデー類、スナック類、お菓子類、ピザ、ラーメン、その他の麺類、ガム類、アイスクリーム類を含む酪農製品、各種スープ、飲料、お茶、ドリンク剤、アルコール飲料及びビタミン複合剤などを挙げることができる。
【0031】
本願の薬学組成物は、薬学組成物の製造に通常用いるのに適した担体、賦形剤又は希釈剤をさらに含むことができる。
【0032】
本願の薬学組成物で使用可能な担体、賦形剤又は希釈剤としては、ラクトース、グルコース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルジネート、ゼラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、水、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム又は鉱物油などを挙げることができる。
【0033】
本願の薬学組成物は、それぞれ通常の方法により、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアロゾルなどの経口型剤形、外用剤、坐剤及び滅菌注射溶液の形態に剤形化して用いられてよい。
【0034】
製剤化する場合には、一般的に用いる充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤又は賦形剤を用いて調剤される。経口投与のための固形製剤には錠剤、丸薬、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、このような固形製剤は、前記化合物を、少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロース又はラクトース、ゼラチンなどと混ぜて調剤することができる。
【0035】
また単なる賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も用いられる。経口のための液状製剤としては、懸濁液剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当し、一般に用いられる単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に多様な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれてよい。
【0036】
非経口投与のための製剤には、滅菌水溶液、非水性溶剤、懸濁液剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁液剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物性油、エチルオレートのような注射可能なエステルなどが用いられてよい。坐剤の基剤としては、ウイテプゾール、マクロゴール、ツイーン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが用いられてよい。
【0037】
経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸薬、散剤、顆粒剤及びカプセル剤などが含まれ、このような固形製剤は、本願の薬学的組成物に少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース及びゼラチンなどを混ぜて調剤される。また、単なる賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も用いられてよい。
【0038】
経口投与のための液状製剤としては、懸濁液剤、内用液剤、乳剤及びシロップ剤などが該当し、一般に用いられる単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に多様な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤及び保存剤などが含まれ得る。
【0039】
皮膚投与のための製剤としては、粉剤、エマルジョン、懸濁液、オイル、スプレー、軟膏、クリームペースト、ゲル、フォーム又は溶液であってよい。本願の薬学製剤は、無水状態の軟膏であってよく、局所の用途に適し、かつ体温状態で液体であるパラフィン、特に低粘度パラフィンを含有するか、又は前記天然脂肪又は部分合成脂肪、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセリド、硬化油、例えば、水素化された落花生油又はヒマシ油、グリセロールの脂肪酸部分エステル、例えば、グリセロールモノステアレート及びジステアレート、シリコーン、例えば、ポリメチルシロキサン、例えば、ヘキサメチルジシロキサン又はオクタメチルトリシロキサンを含有してよく、例えば、水性クリームと関連していて水分吸収容量を増加させる脂肪アルコール、そして、ステロール、ウールワックス、他の乳化剤及び/又はその他の添加剤を含有してよい。
【0040】
本願の薬学組成物に含有されるアルロースの適用量は、患者の状態及び体重、疾病の程度、薬物形態、投与経路及び期間により異なるが、場合により適宜選択されてよい。例えば、前記アルロースは、1日0.0001から1000mg/kgであって、具体的には0.1から1000mg/kgの容量で投与されてよく、前記適用は1日に1回又は数回に分けて適用してもよい。本願のアルロースの投与量は、投与経路、疾病の程度、性別、体重、年齢などによって増減され得る。よって、前記投与量は、如何なる面でも本願の範囲を限定するものではない。
【0041】
本願の薬学組成物は、ラット、マウス、家畜、ヒトなどの哺乳動物に多様な経路で投与されてよい。投与の全ての方式は予想できるが、例えば、経口、直腸又は静脈、筋肉、皮下、気管支内吸入、子宮内硬膜又は脳血管内(intracerebroventricular)注射により投与されてよい。
【0042】
本願の目的を達成するための1つの様態として、本願は色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用組成物を提供する。
【0043】
本願の色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用組成物は、アルロースを有効成分として含む。前記アルロースは、色素が過多沈着された皮膚に作用し、メラニン合成の抑制を介して皮膚に沈着されたメラニンを減少させることで、色素沈着に関する疾患、病変を効果的に除去することができる。本発明に適用可能なアルロースの純度は、前述したとおりである。
【0044】
本願で用いられる用語「予防」は、本願の組成物が色素沈着疾患の発生を遅延させる全ての行為を意味する。
【0045】
本願で用いられる用語「抑制」は、本願の組成物が色素沈着疾患の発生を減少する全ての行為を意味する。
【0046】
本願で用いられる用語「治療」は、本願の組成物が色素沈着疾患の症状が好転するようにするか良くなるようにする全ての行為を意味する。
【0047】
本願で用いられる用語「投与」は、ある適切な方法で個体に所定の物質を導入することを意味し、本願の組成物が生体内標的に到達できるある一般的な経路を介して投与されてよい。本願の組成物の投与経路は特に制限されないが、経口又は非経口投与することができる。具体的には、非経口投与することができ、より具体的には、皮膚に塗布する方式(すなわち、経皮投与)で適用されてよい。具体的に、本願の投与は、1日1回から4回、2回から3回、又は2回実施することができる。また、本願の投与は、4週以上、8週以上、4週から12週、又は8週から12週の期間の間実施することができる。
【0048】
前記色素沈着疾患は、皮膚に非正常的に生成されたメラニンにより誘発され得る全ての疾患、病変を制限なしに含むことができる。具体的には、そばかす、老人性斑点、肝斑、シミ、褐色斑又は黒斑、日光色素斑、青色黒皮症(cyanic melasma)、薬物使用後の過剰色素沈着、悪性黒色腫、太田母斑、巨大母斑、妊娠性褐色班(gravidic chloasma)、又は、擦傷及び火傷を含めた傷、又は皮膚炎による炎症後の過剰色素沈着よりなる群から選択された1種以上の疾患であってよい。
【0049】
前記色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用組成物は、化粧料組成物、食品組成物、又は薬学組成物であってよい。化粧料組成物、食品組成物、及び薬学組成物の投与量は前述したとおりである。
【0050】
また、前記色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用組成物は、組成物の総重量に対して前記アルロースを0.2重量%から60重量%、例えば、0.3重量%から50重量%、0.4重量%から45重量%、0.5重量%から40重量%、0.6重量%から35重量%、0.7重量%から30重量%、0.8重量%から25重量%、0.9重量%から20重量%、1重量%から20重量%、1重量%から10重量%、1重量%から8重量%、1重量%から5重量%、1重量%から3重量%、1重量%から2重量%、1重量%から1.5重量%の含量で含まれてよい。前記化粧料組成物内の前記アルロースの含量が0.2重量%未満である場合には、アルロースによる色素沈着疾患の予防、抑制又は治療効果が充分に示されないこともあり、60重量%を超過する場合には、投入濃度対比アルロースによる効果が相対的に低いことがある。
【0051】
本願の色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用組成物は、アルロースの他に皮膚色素沈着の改善、緩和、治療又は予防を示す有効成分を1種以上含有することができる。
【0052】
本願の色素沈着疾患の予防、抑制又は治療用組成物は、皮膚色素沈着の改善、緩和、治療又は予防のために単独で、又は手術、ホルモン治療、薬物治療及び生物学的反応調節剤を用いる方法と併用することができる。
【0053】
本願の目的を達成するための1つの様態として、本願はアルロースを含むチロシナーゼ活性抑制用組成物を提供する。
【0054】
本願のアルロースは、チロシナーゼ活性を抑制することにより優れた美白効果を提供し、皮膚色素の沈着及び皮膚トーンダウン現象を改善することができる。前記皮膚美白は、メラニンの合成を阻害してメラニン色素の皮膚沈着を抑制するか防止する全ての作用を意味し、前記色素の皮膚沈着は、メラニンの合成の増加により皮膚の色が暗くなる全ての作用又はその状態を意味する。
【0055】
本願のアルロースを有効成分として含むチロシナーゼ活性抑制用組成物は、化粧料組成物、食品組成物、又は薬学組成物であってよい。
【0056】
化粧料組成物、食品組成物、又は薬学組成物は、前に説明したとおりなので説明を省略する。
【0057】
本願の目的を達成するための他の1つの様態として、本願はアルロースの有効量を個体(subject)に投与する段階を含む皮膚美白方法を提供する。
【0058】
本明細書で用いられる用語「個体(subject)」は、ヒトを含む個体であってよく、又はヒトを除外した個体であってよい。
【0059】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は、前記皮膚美白用化粧料組成物を皮膚、又は色素が沈着された皮膚に塗布する段階;を含む皮膚美白方法を提供する。
【0060】
また、本発明は、前記皮膚美白用食品組成物を個体(subject)、又は色素が沈着された皮膚を有する個体に給与する段階;を含む皮膚美白方法を提供する。
【0061】
また、本発明は、前記皮膚美白用薬学組成物を個体、又は色素が沈着された皮膚を有する個体に投与する段階;を含む皮膚美白方法を提供する。
【0062】
皮膚美白用化粧料組成物、皮膚美白用食品組成物、皮膚美白用薬学組成物及び投与に対しては、先に説明したとおりである。
【0063】
本願のアルロースは、有効量でこれを要する個体に塗布、給与、投与されてよい。
【0064】
本願の目的を達成するための他の1つの様態として、本願はアルロースの有効量を個体に投与する段階を含む、色素沈着疾患の予防又は治療方法を提供する。
【0065】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は前記色素沈着疾患の予防又は治療用組成物を個体に投与する段階;を含む色素沈着疾患の予防方法を提供する。
【0066】
また、本願は、前記色素沈着疾患の予防又は治療用組成物を個体に投与する段階;を含む色素沈着疾患の抑制方法を提供する。
【0067】
また、本願は、前記色素沈着疾患の予防又は治療用組成物を色素沈着疾患が発生した個体に投与する段階;を含む色素沈着疾患の治療方法を提供する。
【0068】
色素沈着疾患の予防又は治療用薬学的組成物及び投与に対しては、先に説明したとおりである。
【0069】
本願のアルロースは、有効量でこれを要する個体に投与されてよい。
【0070】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は、前記チロシナーゼ活性抑制用化粧料組成物を皮膚、又は色素が沈着された皮膚に塗布する段階;を含む皮膚美白方法を提供する。
【0071】
また、本願は、前記チロシナーゼ活性抑制用食品組成物を個体、又は色素が沈着された皮膚を有する個体に給与する段階;を含む皮膚美白方法を提供する。
【0072】
また、本願は、前記チロシナーゼ活性抑制用薬学組成物を個体、又は色素が沈着された皮膚を有する個体に投与する段階;を含む皮膚美白方法を提供する。
【0073】
チロシナーゼ活性抑制用組成物、チロシナーゼ活性抑制用食品組成物、チロシナーゼ活性抑制用薬学組成物及び投与に対しては、先に説明したとおりである。
【0074】
本願のアルロースは、有効量でこれを要する個体に塗布、給与、投与されてよい。
【0075】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は、皮膚美白のために用いる用途のアルロースを提供する。
【0076】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は、色素沈着疾患の予防又は治療のために用いる用途のアルロースを提供する。
【0077】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は、皮膚美白のための製品、食品、化粧品、又は医薬の製造に用いるためのアルロースの用途を提供する。
【0078】
本願の目的を達成するためのまた他の1つの様態として、本願は、色素沈着疾患の予防又は治療のための製品、食品、化粧品、又は医薬の製造に用いるためのアルロースの用途を提供する。
【発明の効果】
【0079】
本願の有効成分であるアルロースは、抗酸化活性だけでなく、メラニンの合成を抑制する活性を示すことが具体的な実験を介して明確に確認されたので、皮膚美白用組成物の有効成分として用いられてよい。
【0080】
但し、本願の効果は、前記で言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るはずである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1】ラットメラニン形成細胞(murine melanocyte)から放出されたメラニンの量を定量した結果を示したグラフである。
【
図2】アルロースのチロシナーゼ活性阻害効果を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0082】
以下、本発明を製造例及び実験例によって詳細に説明する。
【0083】
但し、下記の製造例、実験例は本発明を例示するためのものに過ぎず、本願の内容が下記の製造例及び実験例によって限定されるものではない。
【実施例】
【0084】
実験例1.アルロースのメラニン合成抑制効果の確認
【0085】
ラットメラニン形成細胞(murine melanocyte)を6ウェルプレートに各1×104細胞/ウェルで接種した。接種24時間後、試料処理群にはアルロース(CJ第一製糖、98%以上の純度)を0.01重量%、0.1重量%、1重量%の濃度で細胞に処理した。陽性対照群にはアルブチン(arbutin)を0.02重量%で細胞に処理した。比較群にはグルコース(Sigma aldrich)1重量%、又はフルクトース(Sigma aldrich)1重量%を処理した。無処理群(control)には、試料や、メラニンの生成を誘導するa-MSHを処理しなかった。試料処理群、陽性対照群、比較群、陰性対照群にはa-MSHを50μM処理した。処理72時間後、細胞を回収してNaOHで溶解し、細胞内のメラニンを検出した。無処理群、陰性対照群(a-MSHのみ処理)、試料処理群(a-MSHと各試料を濃度別処理)、陽性対照群(a-MSHとアルブチンを処理)の吸光度(OD405)を測定した。
【0086】
その結果、
図1に示されているとおり、アルロース処理群ではメラニンの合成が抑制され美白効能が示されるものと確認された。特に、アルロースが1重量%であるとき、メラニンの合成が有意的に抑制されることを確認することができた。
【0087】
一方、アルロースと同一の糖類であって、抗酸化活性があるものと知られているグルコースとフルクトースの場合には、1重量%の濃度で処理してもメラニンの合成が全く抑制されていないものと確認された。また、前記のような結果から、抗酸化活性を示す物質であるとしても、全てメラニン合成抑制の効果や美白の効果まで示すものではないことが分かり、これからアルロースのメラニン合成抑制の効果による美白効果が抗酸化活性から当然導出されるものではないことが分かる。
【0088】
実験例2.アルロースのチロシナーゼ抑制効果の確認
【0089】
美白効果のメカニズム中の1つのチロシナーゼ抑制効果を確認するために、下記のような実験を行った。
【0090】
実験例2-1.ポリフェノールオキシダーゼ(Polyphenol oxidase)(Tyrosinase from mushroom)活性の測定
【0091】
50mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)にチロシナーゼ(Tyrosinase from mushroom、25KU、2687units/mg Solid)0.2mg/mlを溶解させて酵素液を製造した。アルロース(実施例)、スクロース(比較例1)、フルクトース(比較例2)はそれぞれ50mMに製造した。基質として30mMのカテコール、酵素液、及び100mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)をカテコール:酵素液:リン酸ナトリウム緩衝液の混合比が5:1:4となるように混合した。混合液にアルロース、スクロース、フルクトースをそれぞれ50mMずつ添加した。共試料液としては酵素液の代わりにDWを入れたものを用いた。混合後、420nmで吸光度を測定した。
【0092】
その結果、
図2に示されているとおり、実施例では、チロシナーゼ活性が抑制された。一方、抗酸化活性がある糖類として知られている比較例1、2の場合には、チロシナーゼ活性が全く抑制されていないものと確認された。
【0093】
実験例2-2.酵素反応物の基質(カテコール)の定量分析
【0094】
カテコールの標準品を濃度別に希釈した後、LC分析してカテコールの標準曲線を得た。前記実験例2-1で得た各酵素反応液200ulをPCRチューブに入れ、0分(各酵素反応液を10分加熱して酵素を不活性化させた酵素反応物)、10分、20分、30分、60分間37℃で反応させ、反応時間別の酵素反応物を製造した。反応の停止はヒートブロック(heat block)を用いた。計画した時間に合わせて反応を停止し、ヒートブロックで105℃、10分間加熱した後、氷に入れて10分冷却した。PCRチューブを遠心分離機を用いて2回遠心分離した。LC分析は、通常の分析方法で行った。酵素反応物を1mlのシリンジでフィルタリングした。フィルタリングされた酵素反応物をインサート内部に投与し、LC分析を進めた。予め確保したカテコール定量標準曲線に従って酵素反応物内のカテコールの量を測定した。LC分析条件は下記表1に示し、分析の結果を表2に示す。
【0095】
【0096】
【0097】
の結果、表2に示したとおり、実施例ではチロシナーゼ活性が抑制された。一方で、抗酸化活性がある糖類として知られている比較例1、2の場合には、チロシナーゼ活性が全く抑制されないものと確認された。
【0098】
製造例1.化粧品剤形の製造
【0099】
1-1.エッセンスの製造
【0100】
アルロースを用いて、下記表3に記載された含量(重量部)によりエッセンスを製造した。
【0101】
【0102】
1-2.柔軟化粧水の製造
【0103】
アルロースを有効成分として含有する柔軟化粧水は、下記表4のとおり製造した。
【0104】
【0105】
1-3.栄養クリームの製造
【0106】
アルロースを有効成分として含有する栄養クリームは、下記表5の組成のとおり製造した。
【0107】
【0108】
1-4.ローションの製造
【0109】
アルロースを有効成分として含有したローションを下記表6の組成のとおり製造した。
【0110】
【0111】
製造例2.食品の製造
【0112】
2-1.小麦粉食品の製造
【0113】
本発明のアルロース0.5~5.0重量部を小麦粉に添加し、この混合物を用いて、パン、ケーキ、クッキー、クラッカー及び麺類を製造した。
【0114】
2-2.スープ及び肉汁(gravies)の製造
【0115】
本発明のアルロース0.2~5.0重量部をスープ及び肉汁に添加し、健康増進用肉加工製品、麺類のスープ及び肉汁を製造した。
【0116】
2-3.牛ひき肉(ground beef)の製造
【0117】
本発明のアルロース10重量部を牛ひき肉に添加して健康増進用牛ひき肉を製造した。
【0118】
2-4.乳製品(dairy products)の製造
【0119】
本発明のアルロース5~10重量部を牛乳に添加し、前記牛乳を用いてバター及びアイスクリームのような多様な乳製品を製造した。
【0120】
2-5.穀物粉食の製造
【0121】
玄米、麦、もち米、ハト麦を公知の方法でアルファ化させて乾燥させたものを焙煎した後、粉砕機で粒度60メッシュの粉末に製造した。
【0122】
黒豆、黒ゴマ、エゴマの実も公知の方法で蒸して乾燥させたものを焙煎した後、粉砕機で粒度60メッシュの粉末に製造した。
【0123】
本発明のアルロースを真空濃縮機で減圧濃縮し、噴霧、熱風乾燥器で乾燥して得た乾燥物を、粉砕機で粒度60メッシュに粉砕して乾燥粉末を得た。
【0124】
前記で製造した穀物類、種実類及び本発明のアルロースを次の比率で配合して製造した。
【0125】
穀物類(玄米30重量部、ハト麦15重量部、麦20重量部)、種実類(エゴマの実7重量部、黒豆8重量部、黒ゴマ7重量部)、本発明のアルロース(3重量部)、霊芝(0.5重量部)、地黄(0.5重量部)
【0126】
2-6.健康飲料の製造
【0127】
液状果糖(0.5%)、オリゴ糖(2%)、砂糖(2%)、食塩(0.5%)、水(75%)のような副材料と本発明のアルロース5gを均質に配合して瞬間殺菌をした後、これをガラス瓶、ペット瓶などの小分け包装容器に包装して製造した。
【0128】
2-7.野菜ジュースの製造
【0129】
本発明のアルロース5gをトマト又は人参ジュース1,000mlに加えて野菜ジュースを製造した。
【0130】
2-8.果物ジュースの製造
【0131】
本発明のアルロース1gをリンゴ又はブドウジュース1,000mlに加えて果物ジュースを製造した。
【0132】
製造例3.薬学的組成物の製造
【0133】
3-1.散剤の製造
【0134】
本発明のアルロース2g
乳糖1g
前記成分を混合して気密袋に充填して散剤を製造した。
【0135】
3-2.錠剤の製造
【0136】
本発明のアルロース100mg
トウモロコシ澱粉100mg
乳糖100mg
ステアリン酸マグネシウム2mg
前記成分を混合した後、通常の精製の製造方法により打錠して錠剤を製造した。
【0137】
3-3.カプセル剤の製造
【0138】
本発明のアルロース100mg
トウモロコシ澱粉100mg
乳糖100mg
ステアリン酸マグネシウム2mg
前記成分を混合した後、通常のカプセル剤の製造方法によりゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を製造した。
【0139】
3-4.丸薬の製造
【0140】
本発明のアルロース1g
乳糖1.5g
グリセリン1g
キシリトール0.5g
前記成分を混合した後、通常の方法により1丸薬当たり4gとなるように製造した。
【0141】
3-5.顆粒の製造
【0142】
本発明のアルロース150mg
大豆抽出物50mg
ブドウ糖200mg
澱粉600mg
前記成分を混合した後、30%エタノール100mgを添加し、摂氏60℃で乾燥して顆粒を形成した後、袋に充填した。