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  • 特許-シム層を有するタイヤトレッドバンド 図1
  • 特許-シム層を有するタイヤトレッドバンド 図2
  • 特許-シム層を有するタイヤトレッドバンド 図3
  • 特許-シム層を有するタイヤトレッドバンド 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】シム層を有するタイヤトレッドバンド
(51)【国際特許分類】
   B60C 7/00 20060101AFI20230704BHJP
   B29D 30/02 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
B60C7/00 H
B29D30/02
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021538359
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 US2020012157
(87)【国際公開番号】W WO2020142670
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-06-29
(31)【優先権主張番号】62/788,692
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168916
【氏名又は名称】ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジェ、ニハル エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】プロトナー、ブラッドレー スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】リマイ、ベンジャミン エマニュエル
【審査官】松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/188912(WO,A1)
【文献】特開2018-058541(JP,A)
【文献】特表2005-500932(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0029422(US,A1)
【文献】国際公開第2015/194087(WO,A1)
【文献】特表2009-538243(JP,A)
【文献】特表2018-508403(JP,A)
【文献】特開2015-221608(JP,A)
【文献】特開2015-039987(JP,A)
【文献】国際公開第2018/234989(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/072562(WO,A1)
【文献】米国特許第06142203(US,A)
【文献】特表2013-507296(JP,A)
【文献】特開2017-105450(JP,A)
【文献】国際公開第2018/170583(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 7/00
B60B 9/00-9/28
B29D 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非空気圧式タイヤであって、
回転軸を有するインナーリングと、
前記インナーリングと同軸のアウターリングと、
前記インナーリングから前記アウターリングまで延在する支持構造体と、
前記アウターリングの周りに延在する周方向トレッドであって、前記周方向トレッドが、せん断要素を含む、周方向トレッドと、を備え、
前記せん断要素が、下部シム層を含み、前記下部シム層が、固体層であり、
前記せん断要素が、上部シム層を含み、前記上部シム層が、前記下部シム層と同じ材料の固体層であり、
前記せん断要素が、前記下部シム層と前記上部シム層との間に配置され前記周方向トレッドと同じ材料の弾性層を含み、前記弾性層が、前記下部シム層及び前記上部シム層よりも小さい弾性率を有する、非空気圧式タイヤ。
【請求項2】
第1の中間シム層及び第2の中間シム層を更に備える、請求項1に記載の非空気圧式タイヤ。
【請求項3】
前記弾性層が、
前記下部シム層と前記第1の中間シム層との間に配置された下部弾性層と、
前記第1の中間シム層と前記第2の中間シム層との間に配置された中間弾性層と、
前記第2の中間シム層と前記上部シム層との間に配置された上部弾性層と、を含む、請求項2に記載の非空気圧式タイヤ。
【請求項4】
前記上部シム層及び前記下部シム層の各々が、少なくとも330MPaの極限引張強度を有する、請求項1に記載の非空気圧式タイヤ。
【請求項5】
前記上部シム層及び前記下部シム層の各々が、25マイクロメートル未満の平均表面粗さを有する表面を有する、請求項1に記載の非空気圧式タイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タイヤトレッドバンド及びその作製方法に関する。より具体的には、本開示は、シム層を有するタイヤバンド及びその作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤが非膨張状態又は膨張不足状態で走行することを可能にする様々なタイヤの構造が開発されている。非空気圧式タイヤは膨張を必要としないが、「ランフラットタイヤ」は、パンクし、加圧空気の完全又は部分的な喪失を経験した後で、長期間、比較的高速で動作し続けることができる。非空気圧式タイヤは、複数のスポーク、ウェビング、又はインナーリングをアウターリングに連結する他の支持構造体を含むことができる。いくつかの非空気圧式タイヤでは、周方向トレッドがタイヤのアウターリングの周りに巻き付けられる場合がある。
【0003】
周方向トレッドは、上部非弾性領域と下部非弾性領域との間に配置された弾性領域を有するせん断要素を含んでもよい。せん断要素はまた、せん断バンド、トレッドバンド、又は薄い環状の高強度バンド要素と呼ばれることもある。空気入りタイヤで使用するとき、せん断要素は、タイヤが加圧されたときに張力部材として作用する。非空気圧式タイヤ又は非加圧状態若しくは部分的加圧状態の空気入りタイヤで使用されるとき、せん断要素は構造圧縮部材として作用する。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態では、非空気圧式タイヤは、回転軸を有するインナーリング及びインナーリングと同軸のアウターリングを含む。非空気圧式タイヤは、インナーリングからアウターリングに延在する支持構造体及びアウターリングの周りに延在する周方向トレッドを更に含む。周方向トレッドは、せん断要素を含む。せん断要素は、固体材料の下部シム層、固体材料の上部シム層、及び下部シム層と上部シム層との間に配置された弾性層を含む。弾性層は、下部シム層及び上部シム層よりも高い弾性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付の図面では、以下の詳細な説明とともに、特許請求される本発明の例示的実施形態を説明する構造が例解される。同様の要素は、同一の参照番号で特定される。単一の構成要素として示される要素は、多数の構成要素に置き換えられ得、多数の構成要素として示されている要素は、単一の構成要素に置き換えられ得ることが理解されるべきである。図面は正確な縮尺ではなく、特定の要素の比率が図示のために誇張されている場合がある。
【0006】
図1】変形していない非空気圧式タイヤの側面図である。
【0007】
図2】荷重を受けたときに変形されている図1の非空気圧式タイヤの側面図である。
【0008】
図3】非空気圧式タイヤの一実施形態の部分断面を図示する概略図である。
【0009】
図4】非空気圧式タイヤの代替的な実施形態の部分断面を例解する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び図2は、非空気圧式タイヤ10の一実施形態を図示する。非空気圧式タイヤ10は、単に例示的な図示あり、限定することを意図するものではない。図示された実施形態では、非空気圧式タイヤ10は、タイヤ10が装着されるリム(図示せず)と係合する、概ね環状のインナーリング20を含む。概ね環状のインナーリング20は、内側表面23及び外側表面24を有し、エラストマ材料又は金属で作製され得る。
【0011】
非空気圧式タイヤ10は、概ね環状のインナーリング20に連結された支持構造体である相互連結されたウェブ40を取り囲む、概ね環状のアウターリング30を更に含む。代替的な実施形態では、複数のスポーク又は他の支持構造体が、インナーリングをアウターリングに連結する。アウターリング30は、接地面領域32(図2参照)の周りの範囲48、及び接地面領域を含んでいる範囲において変形するように構成することができ、この構成が、振動を減少させ、乗り心地の良さを高めている。
【0012】
一実施形態では、概ね環状のインナーリング20及び概ね環状のアウターリング30は、相互連結されたウェブ40と同じ材料で作製される。代替的な実施形態では、概ね環状のインナーリング、概ね環状のアウターリング、及び相互接続されたウェブのうちの少なくとも1つは、異なる材料で作製される。図1に示されたように、概ね環状のアウターリング30は、トレッド担持層70が取り付けられる、半径方向外側表面34を有し得る。取り付けは、接着又は従来技術において通常利用可能な他の方法を使用して行われ得る。
【0013】
図示された実施形態では、相互連結されたウェブ40は、複数の概ね多角形状の開口部50を画定しているウェブ要素42の、少なくとも2つの半径方向に隣接する層56、58を有している。他の実施形態(図示せず)では、他のウェブ構成が採用されてもよい。別の実施形態(図示せず)では、スポーク又は他の支持構造体がウェブの代わりに採用されてもよい。
【0014】
図3は、非空気圧式タイヤ100の一実施形態の部分断面を図示する概略図である。この実施形態では、非空気圧式タイヤ100は、インナーリング110、アウターリング120、及びインナーリングからアウターリングに延在する支持構造体130を有するタイヤ構造体を含む。一実施形態では、支持構造体130は、図1及び図2に示されるウェビングなどのウェビングである。代替的な実施形態では、支持構造体は、複数のスポーク含む。しかしながら、任意の支持構造体が採用されてもよいことが理解されるべきである。
【0015】
非空気圧式タイヤ100は、アウターリング120と同じ幅を有する周方向トレッド200を更に含む。周方向トレッド200は、固体材料の下部シム層210、固体材料の上部シム層220、及び下部シム層210と上部シム層220との間に配置された弾性層230を有するせん断要素を含む。一実施形態では、下部シム層210及び上部シム層220は、同じ材料で構成される。1つの特定の実施形態では、下部シム層210及び上部シム層220は両方とも、鋼製シムストックなどの鋼で構成される。1つの特定の実施形態では、下部シム層210及び上部シム層220は、超高強度鋼製シムストックで構成される。他の例示的な材料としては、アルミニウム、黄銅、銅、ステンレス鋼、ポリエステル、及びポリ塩化ビニル(PVC)が挙げられるが、これらに限定されない。全ての場合において、材料は、シムストック材料であり得る。代替的な実施形態では、下部シム層210及び上部シム層220は、異なる材料で構成される。
【0016】
好ましい性能は、高い極限引張強度及び低い表面粗さを有する表面仕上げを有する材料で構成された上部及び下部シム層で達成され得る。一実施形態では、上部及び下部シム層は、1平方インチ当たり少なくとも48,000ポンドの力(すなわち、48ksi又は330MPa)の極限引張強度を有する材料で構成される。別の実施形態では、上部及び下部シム層は、1平方インチ当たり少なくとも96,000ポンドの力(すなわち、96ksi又は660MPa)の極限引張強度を有する材料で構成される。更に別の実施形態では、上部及び下部シム層は、1平方インチ当たり少なくとも160,000ポンドの力(すなわち、160ksi又は1100MPa)の極限引張強度を有する材料で構成される。高い極限引張強度を有する材料で構成されたバンド層は、より良好な疲労寿命を有する。
【0017】
追加的に、一実施形態では、上部及び下部シム層は、1000マイクロインチ(すなわち、25マイクロメートル)未満の平均表面粗さを有する材料で構成される。別の実施形態では、上部及び下部シム層は、64マイクロインチ(すなわち、1.6マイクロメートル)未満の平均表面粗さを有する材料で構成される。更に別の実施形態では、上部及び下部シム層は、32マイクロインチ(すなわち、0.8マイクロメートル)未満の平均表面粗さを有する材料で構成される。より粗い仕上げは接着性により良好である場合があるが、より微細な仕上げは疲労寿命のためにより良好であることが判明している。
【0018】
上記で特定された極限引張強度及び平均表面粗さは、ショットピーニング又はレーザー衝撃ピーニングプロセスを介して調製された高強度鋼に見出すことができる。高強度鋼は、特殊鋼であってもよく、特別な熱処理を受けてもよい。アルミニウム及びチタンもまた、上記で特定された極限引張強度及び平均表面粗さを提示し得る。
【0019】
弾性層230は、下部シム層210及び上部シム層220よりも高い弾性を有する。弾性層230はまた、高い層間せん断強度を有する。低ヒステリシス及び高熱伝導率を有する材料から弾性層230を構成して、発熱を低減することが望ましい場合がある。弾性層230の例示的な材料としては、ゴム又は熱可塑性材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
図示された実施形態では、トレッドゴム240の層は、上部シム層220の周りに配置される。トレッドゴム240は、その中に配置されたトレッド要素を有し得る。例示的なトレッド要素としては、グルーブ、リブ、ラグ、ブロック、及びサイプが挙げられるが、これらに限定されない。トレッドゴム240は、弾性層230と同じ材料であってもよいか、又は異なる材料であってもよい。トレッドゴム240は、上部シム層220に接着又は化学結合されてもよい。
【0021】
代替的な実施形態(図示せず)では、トレッドゴムは、せん断要素がトレッドゴムに埋め込まれるように、せん断要素の側面を取り囲む。別の実施形態(図示せず)では、トレッドゴムは、せん断要素の側部及び底部を取り囲む。
【0022】
下部シム層210は第1の高さHを有し、上部シム層220は第2の高さHを有し、弾性層230は第3の高さHを有する。一実施形態では、第1の高さHは第2の高さHに等しい。代替的な実施形態では、第1の高さと第2の高さとは異なる。第3の高さHは、第1の高さH及び第2の高さHよりも大きい。一実施形態では、H及びHは各々、0.010インチ~0.300インチ(0.254mm~7.62mm)である。しかしながら、他の構成が採用されてもよい。
【0023】
下部シム層210、上部シム層220、及び弾性層230の高さは、非空気圧式タイヤ100の望ましい性能を提供するように選択され得る。例えば、せん断要素の中立軸の周りの曲げモーメントを調節して、より大きなたわみでより大きな荷重を担持するために、第3の高さHを増加させることが望ましい場合がある。しかしながら、粘弾性熱放散に起因する発熱を減少させるために、第3の高さHを低減することが望ましい場合もある。
【0024】
別の例として、アセンブリ重量を低減するために、第1の高さH、第2の高さH、及び第3の高さHのうちの1つ以上を低減することが望ましい場合がある。しかしながら、シム層210、220における応力を低減するために、第1の高さH及び第2の高さHを増加させることが望ましい場合もある。第3の高さHを減少させることもまた、シム層210、220における応力を低減し得る。
【0025】
トレッドゴム240の厚さ及び剛性はまた、接地面の長さを調整するために選択され得る。
【0026】
せん断要素の中立軸から離れて、最大の荷重を担持するエリアに、最も剛性が高く、ヒステリシスが最も少ない材料を備えたシム層210、220を設置することが望ましい場合がある。弾性層230は、シム層210とシム層220との間の連結具として作用し、荷重の大部分を担持しない。これにより、発熱、温度上昇、及び転がり抵抗が最小化される。シム層210とシム層220との間により軟質かつヒステリシスのある弾性層230を使用することはまた、衝撃荷重を吸収するのに役立ち、いくらかの乗り心地緩衝を提供する。
【0027】
一実施形態では、周方向トレッド200全体が、トレッドゴム240と、シム層210、220及び弾性層230を含むせん断要素とを含めて予備成形される。次いで、周方向トレッド200は、接着剤を用いて、溶接若しくはろう付けによって、又は結合を生み出すために構成要素を加熱することによってなどの化学結合によって、アウターリング120に取り付けられる。
【0028】
代替的な実施形態では、周方向トレッド200は、アウターリング120上に層ごとに構築され得る。構築プロセスは、アウターリング120の周りに下部シム層210を設置すること、下部シム層210の周りに弾性層230を設置すること、弾性層230の周りに上部シム層220を設置すること、及び上部シム層220の周りにトレッドゴム240を設置すること、を含む。一実施形態では、層は、接着剤を用いて、溶接若しくはろう付けによって、又は結合を生み出すために構成要素を加熱することによってなどの化学結合によってなど、各ステップで互いに取り付けられる。代替的な実施形態では、層が互いに結合するように、全ての層が組み立てられた後に、タイヤが加熱される。
【0029】
図4は、非空気圧式タイヤ300の代替的な実施形態の部分断面を図示する概略図である。この実施形態では、非空気圧式タイヤ300はまた、図3に関して上述したように、インナーリング110、アウターリング120、及び支持構造体130を含む。しかしながら、任意のタイヤ構造体が採用されてもよいことが理解されるべきである。
【0030】
非空気圧式タイヤ300は、アウターリング120と同じ幅を有する周方向トレッド400を更に含む。周方向トレッド400は、固体材料の下部シム層410、固体材料の上部シム層420を有するせん断要素を含む。せん断要素は、固体材料の第1の中間シム層430a及び固体材料の第2の中間シム層430bを更に含む。せん断要素はまた、下部シム層410と上部シム層420との間に配置された弾性層440を含む。ここで、弾性層は、下部シム層410aと第1の中間シム層430aとの間に配置された下部弾性層440a、第1の中間シム層430aと第2の中間シム層430bとの間に配置された中間弾性層440b、及び第2の中間シム層430bと上部シム層420との間に配置された上部弾性層440cを含む3つの構成要素を有する。
【0031】
各層は、図3に関して上述したものと同じ材料で構成されてもよい。同様に、各層の高さは、上述したものと同じ考慮事項を使用して選択されてもよい。
【0032】
図示された実施形態では、トレッドゴム450の層は、上部シム層420の周りに配置される。トレッドゴム450は、その中に配置されたトレッド要素を有し得る。例示的なトレッド要素としては、グルーブ、リブ、ラグ、ブロック、及びサイプが挙げられる。トレッドゴム450は、弾性層440と同じ材料であってもよいか、又は異なる材料であってもよい。トレッドゴム450は、上部シム層220に接着又は化学結合されてもよい。
【0033】
代替的な実施形態(図示せず)では、トレッドゴムは、せん断要素がトレッドゴムに埋め込まれるように、せん断要素の側面を取り囲む。別の実施形態(図示せず)では、トレッドゴムは、せん断要素の側部及び底部を取り囲む。
【0034】
周方向トレッド400は、図3に関して上述したものと同じ方法のうちの1つを使用して構成されてもよい。
【0035】
他の代替的な実施形態(図示せず)では、せん断要素は、6つ以上のシム層で構成されてもよい。非空気圧式タイヤに関してせん断要素が説明されてきたが、ランフラット空気入りタイヤなどの空気入りタイヤにも採用することができることを理解されたい。
【0036】
「含む(includes)」又は「含むこと(including)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「含む(comprising)」という用語が特許請求項で移行句として採用される際の解釈と同様に包括的であることが意図される。更に、「又は(or)」という用語が採用される範囲において(例えば、A又はBなど)、「A又はB、又はその両方」を意味することが意図されている。本出願人らが「A又はBの両方ではなく一方のみ」を示すことを意図する場合、「A又はBの両方ではなく一方のみ」という用語が採用されるであろう。したがって、本明細書における「又は」という用語の使用は、排他的ではなく、包含的である。Bryan A.Garner,A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995)を参照。また、「中(in)」又は「中へ(into)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「上(on)」又は「上へ(onto)」を追加的に意味することが意図される。更に、「連結する(connect)」という用語が本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「と直接連結する(directly connected to)」ことだけではなく、別の構成要素(複数可)を介して連結することなどのように「と間接的に連結する(indirectly connected to)」ことも意味することが意図される。
【0037】
本出願をその実施形態の記述によって図示し、またその実施形態をかなり詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲をこのような詳細に制限するか、又はいかなる形でも限定することは、出願人の本意ではない。追加の利点及び改良が、当業者には容易に明らかとなるであろう。したがって、そのより広い態様における本出願は、図示及び説明される、特定の詳細、代表的な装置及び方法、並びに例解的な実施例に限定されない。このため、出願人の一般的な発明概念の趣旨又は範囲から逸脱することなく、このような詳細からの逸脱がなされ得る。
図1
図2
図3
図4