(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/28 20060101AFI20230704BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
A47L9/28 P
A47L9/28 U
A47L5/24 A
(21)【出願番号】P 2021556617
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(86)【国際出願番号】 GB2020050732
(87)【国際公開番号】W WO2020188286
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-10-06
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500024469
【氏名又は名称】ダイソン・テクノロジー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100192924
【氏名又は名称】石井 裕充
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ブルック
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ハンター
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー シンクレア
(72)【発明者】
【氏名】ステファン キア
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521945(JP,A)
【文献】特開2000-308269(JP,A)
【文献】特開昭62-298329(JP,A)
【文献】特開2018-191385(JP,A)
【文献】特開2015-009109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/28
A47L 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空掃除機であって、
前記真空掃除機を通して空気を引き込むように構成されている真空モータと、
前記真空モータに電気を供給するように構成されているバッテリと、
前記バッテリから前記真空モータへの電気の供給を制御するように構成されている制御システムと、を備え、
前記制御システムは、第1電力レベルで前記バッテリから前記真空モータに電気が送られる第1パワーモードと、前記第1電力レベルよりも低い第2電力レベルで前記バッテリから前記真空モータに電気が送られる少なくとも1つの第2パワーモードと、の間で前記真空掃除機を切り替えるように構成されており、
前記制御システムは、異なるパワーモードでの前記真空掃除機の作動の範囲を監視し、
前記第1電力レベルで前記真空モータに電気が送られた時間の量が、任意の電力レベルで前記真空モータに電気が送られた合計時間に占めるパーセンテージとして、パーセンテージの閾値を超えると、警告を提供するように構成されている、真空掃除機。
【請求項2】
請求項1に記載の真空掃除機であって、前記制御システムは、前記第1パワーモードと、前記第2パワーモードと、前記第1電力レベルおよび前記第2電力レベルよりも低い第3電力レベルで前記バッテリから前記真空モータに電気が送られる第3パワーモードと、の間で、前記真空掃除機を切り替えるように構成されている、真空掃除機。
【請求項3】
請求項
1に記載の真空掃除機であって、前記パーセンテージの閾値は、少なくとも30%である、真空掃除機。
【請求項4】
請求項
1または3に記載の真空掃除機であって、前記パーセンテージの閾値は、70%以下である、真空掃除機。
【請求項5】
請求項
1~4の何れか一項に記載の真空掃除機であって、前記制御システムは、断続的に更新される使用記録に基づいて、前記パーセンテージ
を計算するように構成され、前記使用記録は、前記真空モータに電気が送られていた所定の期間にわたって、どのパワーモードで前記モータに電気が送られたかのログである、真空掃除機。
【請求項6】
請求項
5に記載の真空掃除機であって、前記所定の期間は、少なくとも5分間である、真空掃除機。
【請求項7】
請求項
5または6に記載の真空掃除機であって、前記所定の期間は、30分間以下である、真空掃除機。
【請求項8】
真空掃除機であって、
前記真空掃除機を通して空気を引き込むように構成されている真空モータと、
前記真空モータに電気を供給するように構成されているバッテリと、
前記バッテリから前記真空モータへの電気の供給を制御するように構成されている制御システムと、を備え、
前記制御システムは、第1電力レベルで前記バッテリから前記真空モータに電気が送られる第1パワーモードと、前記第1電力レベルよりも低い第2電力レベルで前記バッテリから前記真空モータに電気が送られる少なくとも1つの第2パワーモードと、の間で前記真空掃除機を切り替えるように構成されており、
前記制御システムは、異なるパワーモードでの前記真空掃除機の作動の範囲を監視し、前記第1パワーモードでの前記真空掃除機の使用が閾値を超えると、警告を提供するように構成されており、
前記制御システムは、前記真空モータに電気が送られていないときにのみ、警告を提供するように構成されている、真空掃除機。
【請求項9】
請求項1~
8の何れか一項に記載の真空掃除機であって、前記制御システムは、前記制御システムが前記第1パワーモードにあるときにのみ、前記警告を提供するように構成されている、真空掃除機。
【請求項10】
請求項1~
9の何れか一項に記載の真空掃除機であって、前記制御システムは、一定の条件のセットが満たされている間に、継続的に前記警告を提供するように構成されている、真空掃除機。
【請求項11】
請求項1~
10の何れか一項に記載の真空掃除機であって、前記制御システムによって提供される前記警告は、視覚的表示の形態をとる、真空掃除機。
【請求項12】
請求項
11に記載の真空掃除機であって、前記視覚的表示は、スクリーン上に表示される、真空掃除機。
【請求項13】
請求項
12に記載の真空掃除機であって、前記視覚的表示は、アニメーション化される、真空掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリ駆動の真空掃除機には多くの場合、2つ以上のパワーモードがある。これによって、操作者は、吸引力とバッテリ駆動時間とのバランスを選択することができる。例えば、(比較的高い電力レベルでバッテリから吸引モータに電力が供給されることによって)バッテリ駆動時間の低減を覚悟して比較的高い吸引力を提供するハイパワーモードと、吸引力はより低いが、バッテリ寿命が改善するローパワーモードと、を有する真空掃除機もある。しかしながら、バッテリからの消費電力を高くして真空掃除機を駆動させると、バッテリの経時的な劣化を早め、バッテリによって保持できる充電量がどんどん低減する可能性がある。
【0003】
真空掃除機の所有者の中には、駆動時間がより短くても構わないからと、主として、または完全にハイパワーモードで真空掃除機を使用している人もおり、これによって、そうした所有者の真空掃除機のバッテリがダメージを受ける可能性があることには気付かない。
【0004】
それどころか、または同様に、偶発的に(例えば、製品の取扱説明書を読んでおらず、どのようにしてモードを変更するか知らない場合)、または故意に(例えば高い吸引力が実際に必要であるかどうかを考慮するために停止させていない場合)、真空掃除機をハイパワーモードで使用する傾向のある真空掃除機の所有者もいる。そのような所有者は、真空掃除機のバッテリを頻繁に充電しなければならないことに不満を抱くようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の1つの目的は、上記の欠点のうち、少なくとも1つの欠点を軽減または解消すること、および/または、改良された、もしくは代替的な真空掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、真空掃除機が提供される。真空掃除機は、
真空掃除機を通して空気を引き込むように構成されている真空モータと、
真空モータに電気を供給するように構成されているバッテリと、
バッテリから真空モータへの電気の供給を制御するように構成されている制御システムと、を備える。
制御システムは、第1電力レベルでバッテリから真空モータに電気が送られる第1パワーモードと、第1電力レベルよりも低い第2電力レベルでバッテリから真空モータに電気が送られる少なくとも1つの第2パワーモードと、の間で真空掃除機を切り替えるように構成されている。
制御システムは、異なるパワーモードでの真空掃除機の作動の範囲を監視し、第1パワーモードでの真空掃除機の使用が閾値を超えると、警告を提供するように構成されている。
【0007】
第1パワーモードでの真空掃除機の使用の範囲が閾値を超えると警告を提供することによって、第1パワーモードを過剰に使用している可能性があることを、掃除機が使用者に警告することができる。
【0008】
制御システムは、第1パワーモードと、第2パワーモードと、第1電力レベルおよび第2電力レベルよりも低い第3電力レベルでバッテリから真空モータに電気が送られる第3パワーモードと、の間で、真空掃除機を切り替えるように構成されていてよい。
【0009】
第1、第2、および/または第3電力レベルは、一定の値であってよく、または(例えば、真空掃除機に取り付けられたツールの種類、掃除される表面、またはバッテリに残っている充電量に応じて)経時的に変化する可能性のある値であってもよい。いくつかの実施形態において、第1および第3電力レベルは実質的に一定であってよく、第2電力レベルは時間とともに変化してよい(ただし、第3電力レベルよりは大きく、しかし第1電力レベルよりも小さい値の間で変化する)。
【0010】
制御システムは、第1パワーモードでの真空掃除機の使用期間が閾値を超えると、警告を提供するように構成されていてよい。
【0011】
閾値は、例えば秒または分単位で測定される閾値持続時間、または持続期間(例えば、全体的な使用に占める割合としての第1パワーモードでの使用期間)に基づく閾値とすることができる。
【0012】
代替として、制御システムは、異なる基準(例えば、所与の時間窓内で、第1パワーモードにある間に真空掃除機がオンにされた回数、または第1パワーモードにある間に真空掃除機がオンにされた回数が、真空掃除機がオンにされた合計回数に占める割合に基づいて、警告を提供するように構成することができる。
【0013】
制御システムは、第1電力レベルで真空モータに電気が送られた時間の量が、任意の電力レベルで真空モータに電気が送られた合計時間に占めるパーセンテージとして、パーセンテージの閾値を超えると、警告を提供するように構成されていてよい。
【0014】
この閾値は、操作者が第1パワーモードを過剰に使用しているか否かに関して、特に良好な表示を提供することができる。
【0015】
代替として、制御システムは、第1電力レベルで真空モータに電気が送られた時間の量が、真空掃除機のプラグが充電器から抜かれてからの合計時間に占める割合として、閾値を超えると、警告を提供するように構成されていてよい。
【0016】
パーセンテージの閾値は、少なくとも20%、例えば、少なくとも30%または少なくとも40%であってよい。
【0017】
これによって、閾値が十分に高くなり、操作者は警告に過度に煩わされることなく、第1パワーモードを合理的に使用することができる。
【0018】
パーセンテージの閾値は、80%以下、例えば70%以下または60%以下であってよい。
【0019】
これによって、閾値が十分に低くなり、第1パワーモードのみが専ら使用されている場合に真空掃除機が操作者に警告するだけでなく、操作者が第1パワーモードを過剰に使用している場合に比較的短い延長に対してさえも、真空掃除機が操作者に警告することができる。
【0020】
制御システムは、断続的に更新される使用記録に基づいて、上述のパーセンテージをローリング数値(rolling figure)として計算するように構成されていてよい。前述の使用記録は、真空モータに電気が送られていた所定の期間にわたって、どのパワーモードでモータに電気が送られたかのログである。
【0021】
換言すると、パーセンテージは、先行するデータポイントに基づいて移動平均を計算するのと同様に、期間に基づく移動数値(moving figure)として計算することができる。
【0022】
真空掃除機が2つを超える電力レベルを有する場合、使用記録は、所定の期間を通してどの電力レベルが真空モータに送られたかを、必ずしも正確に記録しなくてもよい。例えば、使用記録は、単に、第1電力レベルで、または異なる電力レベルで、真空モータに電力が送られたことを記録することができる。
【0023】
所定の期間は、少なくとも1分間、例えば、少なくとも5分間または少なくとも10分間であってよい。
【0024】
これによって、真空掃除機の応答(すなわち、警告が提供されるか否か)が、(異常な状況であり得る)直前の過去に基づいて絶えず変化するのではなく、「平滑化」されるために、データを十分に長い時間にわたって収集することができる。
【0025】
所定の時間は、60分間以下、例えば30分間以下または20分間以下であってよい。
【0026】
これによって、真空掃除機は、第1パワーモードが過剰に使用されているときに操作者に警告する際に、応答性を比較的高めることができる。対照的に、所定の期間が長すぎると、操作者は、第1パワーモードの過剰使用の期間について、その事実のかなり後になってから警告を受ける可能性があり、および/または、比較的短くはあるが、著しい過剰使用の期間はまったく報告されないままになる可能性がある。
【0027】
制御システムは、真空モータに電気が送られていないときにのみ、警告を提供するように構成されていてよい。
【0028】
これによって、操作者が真空掃除機で表面を真空掃除している間に、警告が操作者を煩わせるリスクを低減することができる、および/または、操作者が表面を真空掃除する行為によって気をそらされていないときに警告を提供することによって、警告をより明確にすることができる。
【0029】
制御システムは、制御システムが第1パワーモードにあるときにのみ、警告を提供するように構成されていてよい。
【0030】
これは、使用者が既に気付いて別のパワーモードに切り替えたときに、
使用者が第1パワーモードを過剰使用していると警告される可能性を回避できるという点で、有益な場合がある。
【0031】
制御システムは、一定の条件のセットが満たされている間に、継続的に警告を提供するように構成されていてよい。
【0032】
例えば、第1パワーモードでの真空掃除機の使用が問題の閾値を超える限り、常に警告を提供することができる。別の例として、第1モードでの使用が閾値を超える限り、ならびに真空掃除機が第1パワーモードのままである限り、および/または真空掃除機に電気が送られていない限り、警告を提供し続けることができる。
【0033】
これによって、警告が1つの離散的な時点で提供された実施形態と比較して、操作者が警告に気づく可能性をより高くすることができる。
【0034】
制御システムによって提供される警告は、視覚的表示の形態をとってよい。
【0035】
そのような警告は、(例えば、操作者または近くにいる誰かを苛立たせる可能性のある真空モータのパルスのような可聴警報とは対照的に)目立たないようにすることが有利な場合がある。
【0036】
視覚的表示は、スクリーン上に表示されてよい。
【0037】
そのような表示は、操作者が特に容易に理解することができる。
【0038】
代替として、視覚的表示は、1つ以上の光の色の照明、点滅または変化などの、別の形態をとることができる。
【0039】
視覚的表示は、アニメーション化されてもよい。
【0040】
例えば、視覚的表示は、スクロールメッセージおよび/またはビデオアニメーションを含んでよい。
【0041】
スクリーン上の視覚的表示内部の動きは、注意を引くことが有利な場合がある。
【0042】
次に、添付の図面を参照して、例示のみとして、本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明の一実施形態によるスティック型真空掃除機の斜視図である。
【
図2】
図1のスティック型真空掃除機の手持ち型真空掃除機の斜視図である。
【
図3】
図2の手持ち型真空掃除機の概略的な断面図である。
【
図5】ある期間にわたって真空掃除機の真空モータに送られる電力レベルのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
発明の詳細な説明および図面を通じて、対応する参照符号は対応する特徴を示す。
【0045】
図1は、本発明の一実施形態によるスティック型真空掃除機2を示す。スティック型真空掃除機2は、手持ち型真空掃除機4を備える。手持ち型真空掃除機4は、桿体状の剛性のワンド(棒)8によって掃除機ヘッドの形態をしたフロアツール6に接続されている。この場合、ワンドは、手持ち型真空掃除機の空気入口10に、および掃除機ヘッド6の後部ダクト12に取り付け可能である。ワンド8は、概ね管状である。ワンド8の内側空間は、掃除機ヘッド6から手持ち型真空掃除機4の空気入口10に延在する吸引経路を形成する。
【0046】
掃除機ヘッド6は床面に接触するように構成されているソールプレート14を備える。ソールプレート14は、吸引開口部(図示せず)を備える。吸引開口部を通して、床面からの汚染(すなわち、塵埃が混入されている)空気を、掃除機ヘッド6内に吸引することができる。使用時には、手持ち型真空掃除機4に内蔵された真空モータ(図示せず)が、空気入口10で吸引力を発生させる。床面からの汚染空気は、ソールプレート14の吸引開口部(図示せず)を通じて掃除機ヘッド6内に引き込まれた後に、ワンド8の内側に沿って進み、手持ち型真空掃除機の空気入口10内に入る。
【0047】
ワンド8は、手持ち型真空掃除機4が単独で(または空気入口10に取り付けられたツールと共に)使用できるように、手持ち型真空掃除機4に着脱可能に取り付け可能である。また、ワンド8は、異なるフロアツールをワンドに取り付けることができるように、掃除機ヘッド6に着脱可能に取り付け可能である。さらに、掃除機ヘッド6の後部ダクト12は、手持ち型真空掃除機の空気入口10に直接に取り付けることができる。そのため、掃除機ヘッド6は、スティック型真空掃除機2の一部としての使用に限定されるのではなく、手持ち型真空掃除機4と連結して使用することができる。
【0048】
手持ち型真空掃除機4は、手持ち型真空掃除機の前端18から後端20にまで走る長手方向軸線16を画定する。長手方向軸線16は、空気入口10と交差する。ワンド8は、手持ち型真空掃除機4に取り付けられた場合、長手方向軸線16と平行(また、この場合には長手方向軸線16と同一直線上)である。さらに、手持ち型真空掃除機は、長手方向軸線16に対して横方向に配置されているピストルグリップ22を備える。ピストルグリップ22は、空気入口10の後方に配置されている。すなわち、ピストルグリップの軸線方向の位置は、空気入口よりもさらに後端20に向かっている。換言すると、(空気入口の軸線方向の位置が、ピストルグリップよりもさらに前端18に向かっているという点において)空気入口10は、ピストルグリップ22の前方に配置されている。
【0049】
図2および
図3は、手持ち型真空掃除機4を単独で示す。ここで、手持ち型真空掃除機4を、
図1と関連させてこれらの図を参照して、さらに説明する。
【0050】
上述のように、ピストルグリップ22は、長手方向軸線16に対して横方向に配置されている。この場合、ピストルグリップ22は、長手方向軸線16に対して約75度の角度で配置されている。
図1~
図3に示すように、長手方向軸線16を水平にして手持ち型真空掃除機4を配置すると、ピストルグリップ22を、下端24から上端26にまで走る概ね垂直の方向に配置することができる。上端26は、後に詳述するように、手持ち型真空掃除機4のためのオン/オフスイッチを形成するトリガ28を備える。
【0051】
手持ち型真空掃除機4は、ピストルグリップ22の上端26に配置されている第1ハウジング30と、ピストルグリップ22の下端24に配置されている第2ハウジング32と、を備える。第1および第2ハウジング30、32は、ピストルグリップ22と、この場合にはピストルグリップ22に概ね平行に走る支持支柱34とによって、相互に固定されている。
【0052】
手持ち型真空掃除機4は、バッテリ駆動である。セルアレイ(図示せず)および回路基板(図示せず)上のバッテリ管理システム(BMS:Battery Management System)は、第2ハウジング32に設けられている。セル、BMS、および第2ハウジング32が、バッテリパック33を形成している。バッテリパック33は、いくつかの実施形態では取り外し可能とすることができるが、この場合には恒久的に固定されている。この実施形態において、バッテリは充電式である。充電ケーブルを手持ち型真空掃除機4の充電ポート(図示せず)に差し込むことによって、その場でバッテリを充電することができる。
【0053】
第1ハウジング30は、モータハウジング38と、分離器サポート40と、を備える。モータハウジング38は、概ね細長く、長手方向軸線16と同一直線上の長手方向軸線を画定する。モータハウジング38は、真空モータ42を収容し、フィルタアセンブリ44を支持する。真空モータ42は、電気モータ46と、インペラ(羽根車)48と、を備える。電気モータ46は、モータ軸線を中心としてインペラ48を回転させるべく、インペラ48を駆動するように、バッテリ(図示せず)から受電するように構成されている。この場合、モータ軸線は、長手方向軸線と同一直線上にある。(後に詳述するように)インペラ48を回転させることによって、手持ち型真空掃除機4を通過する空気の流れが生成される。これによって、空気入口10における吸引力が発生する。
【0054】
分離器サポート40は、塵埃分離器50を支持する。塵埃分離器50は、空気入口10を通じて手持ち型真空掃除機4内に引き込まれた空気から塵埃を除去するように構成されている。この実施形態の塵埃分離器50は、第1分離段52と、第2分離段54と、備える。第1分離段52は、透明な塵箱58の上部によって形成されている単一のサイクロンチャンバ56と、多孔質の円筒形のシュラウド(覆い)60と、塵箱58の下部および開閉式蓋64によって形成されている第1塵埃容器62と、を備える。開閉式蓋64は、ヒンジ(図示せず)を中心として旋回可能である。塵箱58は、長手方向軸線16を中心とする同心状に配置されている円筒形の外壁の形態をとる。塵箱58が同心状に配置されている状態においては、第1分離段52の回転軸線(すなわち、サイクロンチャンバ56の内側を形成するサイクロンの回転軸線)は、長手方向軸線16と同一直線上にある。
【0055】
空気流路66は、シュラウド60の後方に配置されており、内壁68を囲み、第2分離段54に通じている。第2分離段54は、並列配置されている複数のサイクロンチャンバ70を備える。サイクロンチャンバ70は、それぞれ、空気流路66から分岐する接線方向入口72と、塵埃出口として構成されている開口端部74と、渦ファインダ76の形態である空気出口と、を備える。また、第2分離段54は、内壁68と空気入口10のダクト80との間に画定されている第2塵埃容器78を備える。ダクト80は、概ね細長く、入口軸線を画定する。入口軸線は、長手方向軸線16に対して平行であり、この場合には同一直線上にある。
【0056】
フィルタアセンブリ44は、ケース82とモータ前フィルタ部材84とモータ後フィルタ部材86と、を備える。ケース82は、清浄空気(すなわち、混入されていた塵埃の少なくとも一部がそこから分離された空気)が手持ち型真空掃除機4から排出される際に通過する、一対のグリッド状の空気出口88を画定する。モータ前フィルタ部材84は、真空モータ42の上流に、且つ塵埃分離器50の下流に配置されており、フィルタを通して微細な塵埃粒子を除去するように構成されている。これらの微細の塵埃粒子は、事前に塵埃分離器50によって除去されなかったために真空モータ42に到達可能になったものである。モータ前フィルタ部材84は、この場合、「Technostat」(登録商標)の商品名で市販されているような静電フェルトの層を含む多孔質のフェルト製の層状の詰め物(wad)を備える。モータ後フィルタ部材86は、真空モータ42の下流に、且つ空気出口88の上流に配置されている。モータ後フィルタ部材86は、電気モータ46によって放出される可能性のあるいかなる塵埃粒子(例えば電気モータ46のカーボンブラシからの屑)をも除去するように構成されている。この場合、モータ後フィルタ部材86は、プリーツ状のガラス繊維HEPAフィルタである。モータ前フィルタ部材84およびモータ後フィルタ部材86は、環状の形態であり、この実施形態では長手方向軸線16と同一直線上にある共通軸線を共有する。特に、フィルタアセンブリ44全体は、環状であり、長手方向軸線16を中心として実質的に同心状に配置されている。
【0057】
手持ち型真空掃除機4は、スクリーン100を、より詳細には平坦でフルカラー表示のバックライト付きTFT方式スクリーンを備える。スクリーン100は、後方を向くモータバケット38aの後面に取り付けられている。スクリーンの裏側には、後に詳説するPCBの形態であるコントローラ101がある。
【0058】
スクリーン100は実質的に正確に後方を向いている(すなわち、実質的に長手方向軸線に対して垂直である)。スクリーン100は、第1ハウジング30上(より詳細には、モータバケット38a上で、真空モータ42の後方)に配置されており、したがって視認し易いようにピストルグリップ22の半径方向上方に配置されている。スクリーン100は、ピストルグリップ22の上方にあるだけでなく、ピストルグリップ22の軸線方向後方にも位置する。実際、スクリーン100は、手持ち型真空掃除機の最も後方の表面103上に配置されている。そのため、その背後に配置された手持ち型真空掃除機の構成要素によって見えなくなることがない。スクリーン100は、長手方向軸線16と交差するように配置されている。
【0059】
スクリーン100は、フィルタアセンブリ44において、フィルタアセンブリ44のケース82に形成された円状の貫通穴の形態をした開口部102を通して視認可能である。この場合、スクリーン100は、スクリーンが開口部102を通して覗くことによって視認されるように、ケース82に対して僅かに奥まって配置されている。しかしながら、他の場合には、モータハウジング30のコア38が僅かにさらに後方に延在し、スクリーン100が開口部102を通って突出してケース82の上に屹立するようにしてもよい。
【0060】
一対の制御部材104a、104bは、(ピストルグリップ22によって画定される垂直方向に)スクリーン100の下に配置されている。制御部材104a、104bは、それぞれ、スクリーン100に隣接して配置されており、使用者から制御の入力を受けるように構成されている。この場合、制御部材104a、104bは、それぞれ、押しボタンの形態をとる。スクリーン100と同様に、制御部材104a、104bは、それぞれ、後方に面している。制御部材104a、104bは、長手方向軸線16に対して平行な方向で制御部材104a、104bを前方に押すことによって、押圧される。この実施形態では、ボタン104a、104bは、真空掃除機4の吸引力のレベルを変更するために使用される。
【0061】
スティック型真空掃除機2を使用するには、使用者は、ピストルグリップ22によって手持ち型真空掃除機4を握る。その際、使用者は、その人差し指と中指で上端26を握り、その薬指と小指で下端24を握る。これによって、使用者が手首を真っ直ぐにすると、長手方向軸線16は、使用者の前腕と実質的に一致するように配置される。次いで、使用者は、(前腕および/または手首を動かすことによって)手持ち型真空掃除機4の長手方向軸線16を掃除する床の領域に向けて、それによって空気入口10、ワンド8および掃除機ヘッド6をその領域に向けることができる。
【0062】
使用時には、後に詳述するように、バッテリからの電気がワイヤ(図示せず)によって真空モータの電気モータ46に送られる。電気モータ46が、インペラ48を回転させる。インペラ48は、真空掃除機を通る空気の流れを作り、空気を空気入口10に引き込み、空気出口88から排気する。これによって、空気入口10に吸引力が発生する。この吸引力によって、空気の流れがスティック型真空掃除機2内に引き込まれる。空気の流れは、ソールプレート14の吸引開口部(図示せず)からフィルタアセンブリ44の空気出口88まで、掃除機ヘッド6、ワンド8および手持ち型真空掃除機4を通って延在する空気流路を通って流れる。
【0063】
掃除機ヘッド6からワンド8を経由して空気入口10に流入した汚染空気は、ダクト80に沿って通過する。ダクト80の端部セクション94は、空気の流れを、径方向外側に偏向し、次いで第1分離段52のサイクロンチャンバ56に接線方向に進入するように配向する。その際、空気がサイクロンチャンバ56の周りを旋回することによって、粗い塵埃が遠心作用によって当該空気から分離され、第1塵埃容器62に堆積する。粗い塵埃が分離された空気は、次いで、シュラウド60および空気流路66を通過し、第2分離段54に流入する。その後、空気は一連の流れに分割される。流れは、それぞれ、複数のサイクロンチャンバ70のうちの1つに入口72を通って流入し、その内部でサイクロンを形成する。微細な塵埃が、遠心作用によって分離され、サイクロンチャンバ70の開口端部74から第2塵埃容器78内に排出される。一方、微細な塵埃が除去された空気は、サイクロンチャンバ70の渦ファインダ76を通ってサイクロンチャンバ70から排気される。分離された流れは、渦ファインダ76から、フィルタアセンブリ44内に配向される。次いで、空気は、概ね径方向内側に配向され、モータ前フィルタ部材84および開口部90の順に通過して、電気モータ46に流入する。そして、空気は、電気モータ46の軸線方向に、インペラ48、開口部92、モータ後フィルタ部材86の順に通過する。そして、清浄空気は、空気出口88を通って手持ち型真空掃除機4から排気される。
【0064】
ここで、
図1~3と組み合わせて
図4を参照する。トリガ28、BMS110、スクリーン100、コントローラ101、および制御部材104a、104bは、配線によって連結されており、共に真空掃除機4の制御システム112を形成する。
【0065】
制御システム112は、バッテリ(図示せず)から真空モータ42への電気の供給を制御する。この実施形態では、制御システム112は、以下に概説するように、電気が真空モータ42に供給されるタイミングと、電気が供給される電力レベルと、を制御する。
【0066】
コントローラ101は、トリガ28とBMS110とに配線されている。BMSは、セル114と真空モータ42とに配線されている。操作者によってトリガ28が引かれると、コントローラ101は、これを感知してBMS110に信号を送信する。すると、BMS110は、特定の電力レベルで、バッテリから真空モータ42に電気を流すことができる。そうすると、電気モータ46がインペラを回転させ、特定の吸引力で真空掃除機4を通して空気を引き込む。
【0067】
真空掃除機4は、異なる電力レベルで真空モータ42に電気が送られる異なるパワーモードを備える。この場合、真空掃除機4は3つのパワーモードを備える。すなわち、600Wの電力レベルで真空モータ42に電気が供給されるハイパワーモードである第1パワーモードと、200Wと400Wとの間の電力レベルで真空モータ42に電気が供給されるミッドパワーモードである第2パワーモードと、100Wの電力レベルで真空モータに電気が供給されるローパワーモードである第3パワーモードと、を真空掃除機4が備える。真空掃除機4が第2パワーモードにあるときに真空モータ42に送られる正確な電力レベルは、真空掃除機4によって掃除される表面に応じて、時間と共に、本発明にとっては重要ではない態様で変化する。
【0068】
制御システム112は、3つのパワーモードの間で真空掃除機4を切り替えるように構成されている。この場合、操作者は、コントローラ101に配線されている制御部材104a、104bを使用して、3つのパワーモードを循環することができる。操作者が制御部材104a、104bのうちの1つを押圧すると、コントローラ101はこれを検出し、次にトリガ28が引かれたときに真空モータ42に電気が供給される電力レベルを変更するように、BMS110に信号を送る。より詳細には、使用者が制御部材104aを押圧すると、コントローラ101は、パワーモードを1つステップダウンするようにBMS110に信号を送る(真空掃除機が、既に、何のアクションも取られないローパワーモードにある場合を除く)。使用者が制御部材104bを押圧すると、コントローラ101は、1つのパワーモードをステップアップするようにBMS110に信号を送る(真空掃除機が、既に、何のアクションも取られないハイパワーモードにある場合を除く)。
【0069】
制御システム112は、異なるモードでの真空掃除機4の作動の範囲を監視し、第1パワーモード(ハイパワーモード)での真空掃除機の使用が閾値を超えると、警告を提供する。この場合、制御システム112は、第1モードでの真空掃除機4の使用期間が閾値を超えると、警告を提供する。より詳細には、制御システム112は、第1電力レベルで真空モータ42に電気が送られた時間を、任意のモードで真空モータに電気が送られた合計時間に占める割合として計算し、この割合が50%閾値を超えると警告を提供する。
【0070】
この実施形態において、制御システム112は、断続的に更新される使用記録に基づいて、この割合をローリング数値として計算する。この使用記録は、任意の電力レベルで真空モータに電力が送られた所定の期間にわたって、どのパワーモードで真空モータ42に電気が送られたかのログである。より具体的には、制御システム112は、電気が真空モータに送られた直近の16分間の時間のログを保持し、この16分間のうち、第1電力レベルで真空モータに電気が送られるのに費やされた割合を計算する。これは
図5を参照するとより良く理解することができる。
図5は、真空モータに送られる電力レベルの、電気が真空モータ42に送られる時間に対する例示的なグラフである。このグラフは、真空モータに電気が送られる時間に対する電力レベルを表示するものであり、絶対時間に対するものでないことに注意することが重要である。グラフに沿った1つ以上の点において、操作者は、例えば、複数の部屋の間で真空掃除機4を運ぶために、または真空掃除機を充電するために、真空清掃を中断しているかもしれない。実際、
図5に示される合計時間は1時間未満であるが、この使用量は数日または数週間にわたって累積されている可能性がある。
【0071】
t0とt1との間で、100Wの電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。したがって、真空掃除機4は、第3パワーモードで使用されていたはずである。t1とt2との間で、200Wと400Wとの間で変化する電力レベルで真空モータ42に電気が供給された。したがって、この時間、真空掃除機4は、第2パワーモードで使用されていたはずである。t2とt3との間で、600Wの電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。これは、真空掃除機4がこの時間、ハイパワーモードにあったことを意味する。t3からは、100Wの電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。したがって、その時点から、真空掃除機は、再度、第3パワーモードで使用されていたはずである。
【0072】
図5のグラフ上の点A(t=20)において、制御システム112が、所定の期間(この場合には、真空モータ42に電気が送られていた直近の16分間)に占める第1電力レベル(すなわち、高電力レベル‐600W)で真空モータに電気が送られた割合を計算するとする。その場合、使用記録は、t=4とt=20との間にある
図5の部分のログとなるであろう。この時間窓では、電気は、低電力レベルおよび中電力レベルでのみ真空モータ42に送られていたために(すなわち、ローパワーモードまたはミッドパワーモードにおいてのみ、真空掃除機のトリガが引かれたために)、割合は0%となるであろう。
【0073】
図5のグラフ上の点B(t=30)において、制御システム112が、所定の期間に占める第1電力レベルで真空モータに電気が送られた割合を計算するとする。その場合、使用記録は、t=14とt=30との間にある
図5の部分のログとなるであろう。この時間窓では、t=14とt=25との間は中電力レベルで真空モータ42に電気が送られ、t=25とt=30との間は高電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。したがって、所定の期間において、高電力レベルで真空モータ24に電気が送られたのは、合計16分間のうちの5分間である。これは、割合が約30%であることを意味する。
【0074】
図5の点C(t=34)において、制御システム112が、所定の期間に占める第1電力レベルで真空モータに電気が送られた割合を計算するとする。その場合、使用記録は、t=18とt=34との間にある
図5の部分のログとなるであろう。この時間窓では、t=18とt=25との間は中電力レベルで真空モータ42に電気が送られ、t=25とt=34との間は高電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。したがって、所定の期間において、高電力レベルで真空モータ24に電気が送られたのは、合計16分間のうちの9分間である。これは、割合が約56%であることを意味する。したがって、その割合は50%閾値を超える。そして、(後に詳述するように)制御システム112は警告を提供する。
【0075】
図5の点D(t=40)において、制御システム112が、所定の期間に占める第1電力レベルで真空モータに電気が送られた割合を計算するとする。その場合、使用記録は、t=24とt=40との間にある
図5の部分のログとなるであろう。この時間窓では、t=24とt=37との間は高電力レベルで真空モータ42に電気が送られ、t=37とt=40との間は低電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。したがって、所定の期間において、高電力レベルで真空モータ24に電気が送られたのは、合計16分間のうち13分間である。これは、割合が約81%であることを意味する。したがって、その割合は依然として50%閾値を超える。そして、制御システム112は警告を提供し続ける。
【0076】
図5の点E(t=45)において、制御システム112が、所定の期間に占める第1電力レベルで真空モータに電気が送られた割合を計算するとする。その場合、使用記録は、t=29とt=45の間にある
図5の部分のログとなるであろう。この時間窓では、t=29とt=37との間は高電力レベルで真空モータ42に電気が送られ、t=37とt=45との間は低電力レベルで真空モータ42に電気が送られた。したがって、所定の期間において、高電力レベルで電気が真空モータ24に送られたのは、合計16分間のうち8分間である。これは、割合が50%であることを意味する。その割合はもはや50%閾値を超えていないので、制御システム112は警告の提供を停止する。
【0077】
この実施形態では、制御システム112によって提供される警告が、スクリーン100上に表示される視覚的表示の形態をとる。より詳細には、スクリーン100が「パワーモードがより低いとバッテリヘルスが保たれる」と書かれたスクロールテキストを表示し、かつ心臓を意味するアニメーション化されたハートが、ローモードおよびミッドモードを表すアイコン上に現れて点滅する。
【0078】
この実施形態において、警告は、真空掃除機4がハイパワーモードにある間にのみ提供される(すなわち、上記のテキストおよびアニメーションはスクリーン100上にのみ表示される)。操作者がより低いモードに変更して下げると、警告は消える。しかしながら、操作者がハイモードに戻ると、テキストおよびアニメーションが再び表示される。さらに、警告は、真空モータ42に電気が送られていない間にのみ提供される。操作者がトリガ28を強く握ると、真空モータ42に電気が送られ、スクリーン上の警告表示が停止する。操作者がトリガを離すと、真空モータ42に送られた電気の直近の16分間のうちに、依然として、8分間を超えて高電力レベルで送られたケースであると推定すると、テキストおよびアニメーションがスクリーン100に戻る。したがって、一定の条件のセット(ハイモードでの持続時間が50%を超え、真空掃除機4がハイモードであり、トリガ28が引かれない)が満たされている間は、継続的に警告が表示される。
【0079】
添付の特許請求の範囲に定義される発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に多数の変更を加えることができると理解される。例えば上述の実施形態において、(制御部材104a、104bを使用して)パワーモードを切り替える真空掃除機4のモードと、(トリガ28を使用して)真空モータ42へ選択的に電気を送ることは、独立して行うことができる。しかしながら、他の実施形態では、そうでない場合もある。(例えば連続して押圧することで、オフからローモードへ、ミッドモードへ、ハイモードへ、そして再びオフへと循環することによって)例えば、1つのボタンで両方の機能を制御することができる。
【0080】
誤解を避けるために述べると、上述した任意選択のおよび/または好適な特徴は、任意の適切な組み合わせで、特に、添付の特許請求の範囲に記載の組み合わせで利用することができる。