(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】非空気式タイヤのバンプ停止部
(51)【国際特許分類】
B60C 7/00 20060101AFI20230704BHJP
B60B 9/02 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
B60C7/00 H
B60B9/02
(21)【出願番号】P 2022539096
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(86)【国際出願番号】 US2020066369
(87)【国際公開番号】W WO2021138108
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-07-28
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515168916
【氏名又は名称】ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン、ブランドン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】アスパー、ロバート ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ジェンキンス、スティーブン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ダンカン、アンソニー ビー.
【審査官】増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1951441(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0090455(KR,A)
【文献】特開2009-113686(JP,A)
【文献】国際公開第2008/035437(WO,A1)
【文献】特開2016-113102(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0324573(US,A1)
【文献】特開2011-255822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 7/00-7/14
B60B 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非空気式タイヤであって、
環状内側リングと、
環状外側リングと、
前記環状内側リングから前記環状外側リングまで延在する支持構造と、
前記環状外側リングの周りに半径方向に配置されたトレッドと、
前記環状内側リングの半径方向外側表面から半径方向に延在する内側部材を含むバンプ停止部であって、前記内側部材が、半径方向外側表面を有し、前記環状内側リングの前記半径方向外側表面から前記内側部材の前記半径方向外側表面までの第1の半径方向距離が、前記環状内側リングの前記半径方向外側表面から前記トレッドの外側表面までの第2の半径方向距離未満である、バンプ停止部と、を備え、
前記内側部材が、前記環状外側リングの外周から横方向に離間している、非空気式タイヤ
。
【請求項2】
前記支持構造が、第2の支持構造から軸方向に離間している第1の支持構造を含む、請求項1に記載の非空気式タイヤ
。
【請求項3】
非空気式タイヤであって、
環状内側リングと、
環状外側リングと、
前記環状内側リングから前記環状外側リングまで延在する支持構造と、
前記環状外側リングの周りに半径方向に配置されたトレッドと、
前記環状内側リングの半径方向外側表面から半径方向に延在する内側部材を含むバンプ停止部であって、前記内側部材が、半径方向外側表面を有し、前記環状内側リングの前記半径方向外側表面から前記内側部材の前記半径方向外側表面までの第1の半径方向距離が、前記環状内側リングの前記半径方向外側表面から前記トレッドの外側表面までの第2の半径方向距離未満である、バンプ停止部と、を備え、
前記バンプ停止部が、前記環状外側リングの半径方向内側表面から半径方向に延在する外側部材を含み、前記外側部材が、前記内側部材の前記半径方向外側表面に面する半径方向内側表面を有する、非空気式タイヤ
。
【請求項4】
前記支持構造が、第2の支持構造から軸方向に離間している第1の支持構造を含む、請求項
3に記載の非空気式タイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タイヤ用のバンプ停止部に関する。より具体的には、本開示は、非空気式タイヤの偏向を制限するバンプ停止部に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイヤ構造は、タイヤが膨張していない又は十分に膨張していない状態で走行することを可能にするが、非空気式タイヤは膨張を必要としない。むしろ、非空気式タイヤは、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は内側リングを外側リングに接続する他の開放型支持構造を含む。いくつかの非空気式タイヤは、外側リングに装着されたトレッドと、内側リングに装着されたリムと、を含む。複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造、内側リング、外側リング、及びリムのうちの1つ以上は、その弾性限界よりも大きい負荷又は力が付与されるときに塑性変形する材料から製造され得る。
【0003】
動作中、タイヤは、様々な負荷条件に供される。通常の負荷は、タイヤの1つ以上の構成要素を、1つ以上の構成要素が製造される材料の弾性範囲内への負荷に供し得る一方で、極端な負荷は、タイヤの1つ以上の構成要素を材料の弾性限界よりも大きい負荷に供し得る。例えば、タイヤは、滑らかな路面で動作するときに通常の負荷を経験し、一般に「バンプ」と本明細書で称される、ポットホール、亀裂、岩石、及び他の破片を含む路面で動作するときに、極端な負荷を経験し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タイヤがそのようなバンプに遭遇するとき、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造、内側リング、外側リング、及びリムのうちの1つ以上が、塑性変形をもたらす極端な負荷を受ける。塑性変形により、タイヤを、その意図された目的に対して不十分に機能させ得るか、又はタイヤを動作不能にし得る。したがって、非空気式タイヤの塑性変形を制御、低減、排除、及び防止するためのバンプ停止部が必要とされる。
【0005】
しかしながら、そのようなバンプ停止部を有する非空気式タイヤを製造することは、困難であり得る。具体的には、非空気式タイヤの軸方向に沿って実質的に中央に位置するバンプ停止部を提供することは、製造課題を提示し得る。
【0006】
一実施形態では、非空気式は、環状内側リングと、環状外側リングと、環状内側リングから環状外側リングまで延在する支持構造と、を含む。トレッドは、環状外側リングの周りに半径方向に配置されている。タイヤは、環状内側リングの半径方向外側表面から半径方向に延在する内側部材を含むバンプ停止部を含む。内側部材は、半径方向外側表面を有する。環状内側リングの半径方向外側表面から内側部材の半径方向外側表面までの第1の半径方向距離は、環状内側リングの半径方向外側表面からトレッドの外側表面までの第2の半径方向距離未満である。
【0007】
別の実施形態では、非空気式タイヤは、環状内側リングと、環状外側リングと、環状内側リングから環状外側リングまで延在する支持構造と、を含む。トレッドは、環状外側リングの周りに半径方向に配置されている。タイヤは、環状外側リングの半径方向内側表面から半径方向に延在する外側部材を含むバンプ停止部を含む。外側部材は、環状内側リングの半径方向外側表面に面する半径方向内側表面を有する。
【0008】
更に別の実施形態では、非空気式タイヤは、環状内側リングと、環状外側リングと、環状内側リングから環状外側リングまで延在する支持構造と、を含む。トレッドは、環状外側リングに対して半径方向に配置される。タイヤは、環状内側リングの半径方向外側表面に面する半径方向内側表面と、環状外側リングの半径方向内側表面に面する半径方向外側表面と、を有する、部材を含む、sバンプ停止部を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面では、以下の詳細な説明とともに、特許請求される本発明の例示的実施形態を説明する構造が例解される。同様の要素は、同一の参照番号で特定される。単一の構成要素として示される要素は、多数の構成要素に置き換えられ得、多数の構成要素として示されている要素は、単一の構成要素に置き換えられ得ることが理解されるべきである。図面は正確な縮尺ではなく、特定の要素の比率が例解のために誇張されている場合がある。
【
図1】
図1は、先行技術で既知の変形していない非空気式タイヤの正面図である。
【
図2】
図2は、荷重にさらされたときに変形している
図1の非空気式タイヤの正面図である。
【
図3】
図3は、リムアセンブリ上に装着された支持構造を示す、先行技術で既知の非空気式タイヤの正面図である。
【
図4】
図4は、一体的構成要素として、相互接続されたウェブを示している、
図3の非空気式タイヤの、相互接続されたウェブの正面図である。
【
図5】
図5は、リムアセンブリに固定され得る複数の構成要素として、相互接続されたウェブを示している、
図3の非空気式タイヤの、相互接続されたウェブの正面図である。
【
図6】
図6は、タイヤの軸方向幅にわたっている単一の相互接続されたウェブをしている、
図3の線6-6に沿って取られた、
図3のタイヤの部分断面図である。
【
図7】
図7は、相互接続されたウェブに対して装着されたスチールバンドを示している、
図6のタイヤと同様の別のタイヤの部分断面図である。
【
図8】
図8は、トレッドに対して装着されたスチールバンドを示している、
図6のタイヤと同様の更に別のタイヤの部分断面図である。
【
図9】
図9は、トレッドに対して装着され、かつバンプによって付与される負荷の結果として塑性変形を受ける、スチールバンドを示している、
図8のタイヤの部分断面図である。
【
図10】
図10は、例示的なバンプ停止部を有する非空気式タイヤの一実施形態の部分断面図である。
【
図11】
図11は、バンプによって負荷に供されたときに、トレッドに対して装着されたスチールバンドが塑性変形を受けることを防止するバンプストンプを示している、
図10のタイヤの部分断面図である。
【
図12】
図12は、別の例示的なバンプ停止部を有するタイヤの代替的な実施形態の部分断面図である。
【
図13】
図13は、更に別の例示的なバンプ停止部を有するタイヤの別の代替的な実施形態の部分断面図である。
【
図14】
図14は、なお別の例示的なバンプ停止部を有するタイヤのなお別の代替的な実施形態の部分断面図である。
【
図15】
図15は、
図12の例示的なバンプ停止部を含み、かつ更に側壁を含む、タイヤのなお別の代替的な実施形態の部分断面図である。
【
図16】
図16は、なお別の例示的なバンプ停止部を有する非空気式タイヤのなお別の代替的な実施形態の部分断面図である。
【
図17】
図17は、更なる別の例示的なバンプ停止部を有する非空気式タイヤのなお別の実施形態の部分断面図である。
【
図18】
図18は、タイヤの軸方向に配設された複数の相互接続されたウェブを示している、先行技術で知られている非空気式タイヤの部分断面図である。
【
図19】
図19は、トレッドに対して装着され、かつバンプによって付与される負荷の結果として塑性変形を受ける、スチールバンドを示している、
図18のタイヤの部分断面図である。
【
図20】
図20は、別の例示的なバンプ停止部を有する非空気式タイヤの別の実施形態の部分断面図である。
【
図21】
図21は、バンプによって負荷に供されたときに、トレッドに対して装着されたスチールバンドが塑性変形を受けることを防止するバンプストンプを示している、
図20のタイヤの部分断面図である。
【
図22】
図22は、別の例示的なバンプ停止部を含む非空気式タイヤの更なる別の実施形態の部分断面図である。
【
図23】
図23は、別の例示的なバンプ停止部を含む非空気式タイヤのなお別の実施形態の部分断面図である。
【
図24】
図24は、更なる別の例示的なバンプ停止部を含む非空気式タイヤの別の実施形態の部分断面図である。
【
図25】
図25は、なお別の例示的なバンプ停止部を含む非空気式タイヤの別の実施形態の部分断面図である。
【
図26】
図26は、非空気式タイヤの一実施形態の斜視断面図である。
【
図27】
図27は、例解目的のために外側リング及びトレッドが取り外された状態の、
図26の非空気式タイヤの斜視図である。
【
図29A】
図29Aは、支持構造を示すために非空気式タイヤの一部が隠されている、代替支持構造を有する非空気式タイヤの正面図である。
【
図29B】
図29Bは、支持構造を示すために非空気式タイヤの一部が隠されている、代替支持構造を有する非空気式タイヤの正面図である。
【
図29C】
図29Cは、支持構造を示すために非空気式タイヤの一部が隠されている、代替支持構造を有する非空気式タイヤの正面図である。
【
図30】
図30は、非空気式タイヤを組み立てる例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図31】
図31は、非空気式タイヤの代替的な実施形態の分解斜視図である。
【
図32】
図32は、非空気式タイヤを組み立てる別の例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は、本明細書において採用される選択用語の定義を含む。定義は、用語の範囲内にあり、及び実装のために使用され得る構成要素の様々な例又は形式を含む。例は、限定的であることを意図しない。用語の単数形及び複数形は、いずれも定義の範囲内であり得る。
【0011】
「軸方向の」及び「軸方向に」は、タイヤの回転軸と平行する方向を指す。
【0012】
「円周方向の」及び「円周方向に」は、軸方向に対して垂直であるトレッドの表面の外周部に沿って延在する方向を指す。
【0013】
「半径方向の」及び「半径方向に」は、タイヤの回転軸に対して垂直である方向を指す。
【0014】
本明細書で使用するとき、「トレッド」は、通常の膨張度及び通常の荷重において、道路又は地面と接触するタイヤの部分を指す。
【0015】
以下の説明で使用される同様の用語によって一般的なタイヤ構成要素が説明されるが、当然のことながら、用語は若干異なる含意を有するため、当業者は、以下の用語のうちのいずれか1つが、一般的なタイヤ構成要素の説明に使用される別の用語と単に交換することができるとは見なさないであろう。
【0016】
本明細書では、方向は、タイヤの回転軸を基準にして述べられる。「上向きの」及び「上向きに」という用語は、タイヤのトレッドに向かう一般方向を指し、「下向きの」及び「下向きに」は、タイヤの回転軸に向かう一般方向を指す。したがって、「上部の」及び「下部の」又は「頂部の」及び「底部の」など相対的な方向用語が要素に関連して使用されるとき、「上部の」又は「頂部の」要素は、「下部」又は「底部」の要素よりもトレッドに近い位置に離間配置される。加えて、「上」又は「下」など相対的な方向用語が要素に関連して使用されるとき、別の要素の「上」にある要素は、他の要素よりもトレッドに近い。
【0017】
「内向きの」及び「内向きに」という用語は、タイヤの赤道面に向かう一般方向を指し、「外向きの」及び「外向きに」は、タイヤの赤道面から離れ、タイヤの側面に向かう一般方向を指す。したがって、「内側」及び「外側」など相対的な方向用語が要素と関連して使用されるとき、「内側」要素は、「外側」要素よりもタイヤの赤道面の近くに離間配置される。
【0018】
図1及び
図2は、当該技術分野で既知の非空気式タイヤ10の一実施形態を例解する。非空気式タイヤ10は、タイヤの単なる例示的な例解図である。これは、限定することを意図しない。
【0019】
例解された実施形態では、非空気式タイヤ10は、内側表面23及び外側表面24を有する略環状の内側リング20と、内側表面33及び外側表面34を有する略環状の外側リング30と、を含む。略環状の内側リング20及び略環状の外側リング30は、架橋ポリマー又は非架橋ポリマーで作製することができる。本開示において、「ポリマー」という用語は、架橋ポリマー又は非架橋ポリマーを意味している。
【0020】
非空気式タイヤ10は、略環状の内側リング20及び略環状の外側リング30を接続する、相互接続されたウェブ40を更に含む。相互接続されたウェブ40は、略環状の内側リング20の外側表面24から略環状の外側リング30の内側表面33に、半径方向に延在する支持構造である。
【0021】
例解された実施形態では、相互接続されたウェブ40は、複数の略多角形の開口部50を画定する、ウェブ要素42、44の少なくとも2つの半径方向に隣接する層56、58を有する。代替的な実施形態では、複数のスポーク又は他のオープンセル型支持構造は、内側リング20を外側リング30に接続することができる。
【0022】
一実施形態では、略環状の内側リング20及び略環状の外側リング30は、相互接続されたウェブ40と同じ材料から作製される。略環状の内側リング20、略環状の外側リング30、及び相互接続されたウェブ40は、射出若しくは圧縮成形、鋳造、付加製造、又は当技術分野で一般に知られている任意の他の方法によって作製することができる。
【0023】
略環状の内側リング20の内側表面23は、タイヤ10が装着されるリムアセンブリ(図示せず)と係合するように構成される。トレッド層70は、略環状の外側リング30の外側表面34に取り付けられる。取り付けは、接着、化学結合を通して、又は従来技術において通常利用可能な他の方法を用いて実施され得る。
【0024】
図2に示されるように、外側リング30は、振動を減少させ、タイヤ10の乗り心地を増加させるトレッド層70のフットプリント領域32の周囲及びフットプリント領域を含む領域48内で変形するように構成することができる。
【0025】
図3は、略環状の内側リング110と、略環状の外側リング120と、内側リング110と外側リング120との間に延在する可撓性の相互接続されたウェブ130の形態の内部支持構造と、を有する、当該技術分野において既知のタイヤ100の別の実施形態の正面図を例解する。可撓性の相互連結されたウェブ130は、多角形状の開口部140を画定する複数のウェブ要素135によって形成される。この特定の実施形態では、ウェブ要素135は、複数の六角形及び実質的に台形の形状を形成し、これは、外側の一連の交互の六角形及び台形の開口部と、内側の一連の交互の六角形及び台形の開口部と、を含む。
図1~
図3に示される幾何学形状は単なる例示であり、任意の幾何学形状が用いられ得ることが理解されるべきである。同様に、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造が、相互接続されたウェブの代わりに採用され得る。したがって、相互接続されたウェブ130の考察は、特に明記しない限り、例解された相互接続されたウェブ130、並びに複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造を指すことが意図されている。したがって、便宜上、限定するものではないが、例解された相互接続されたウェブ130は、本開示の範囲から逸脱することなく、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造であり得る。
【0026】
図3は、加えて、略環状の内側リング110において、リムアセンブリ150上に装着されたタイヤ100を示す。リムアセンブリ150は、(矢印Aによって示されるように)回転軸155を中心に回転し得る。回転は、車両の車軸によって、又はタイヤ100を回転させるための他の手段によって付与することができる。トレッド170は、略環状の外側リング120に取り付けられる。トレッド170は、ゴム又は他のエラストマー材料から製造することができる。
【0027】
図4は、
図3に例解されるように、リムアセンブリ150に軸方向に装着することができる一体的構成要素として、
図3のタイヤ100の、相互接続されたウェブ130を示している。相互接続されたウェブ130は、形成されるか、成形されるか、製造されるか、又は組み立てられるかのうちの1つ以上を行って、一体的な円周方向に連続的な構造を提供することができる。
図5は、リムアセンブリ150に半径方向に固定され得る複数の構成要素115a~115dとして、
図3のタイヤ100の、相互接続されたウェブ130を示している。相互接続されたウェブ130の各構成要素115a、115b、115c、115dは、各々がリムアセンブリ150の円周部分に独立して装着され得る別個の区分として形成されるか、成形されるか、製造されるか、又は組み立てられるか、のうちの1つ以上が行われ得る。
【0028】
図6は、タイヤ100の軸方向幅にわたっている単一の相互接続されたウェブ130を示している、
図3の線6-6に沿って取られた、
図3のタイヤ100の部分断面図である。
図7は、相互接続されたウェブ130に対して装着されたバンド125を示している、
図6のタイヤ100と同様の別のタイヤ100aの部分断面図である。バンド125は、タイヤ100aの周りに円周方向に延在し、タイヤ100aの軸155(
図3を参照されたい)を取り囲む。一実施形態では、バンド125は、剪断バンドである。すなわち、バンド125は、伸縮性部材(ゴム又は他のエラストマー材料など)によって分離された一対の非伸縮性層(鋼、ナイロン、若しくは他の金属若しくはポリマーのコード、又は鋼、ナイロン、若しくは他の金属若しくはポリマーのシートなど)によって形成され得る。代替的に、バンド125は、スチールバンドなどの金属バンドであり得るが、他の材料が用いられ得る。バンド125は、外側環状リング120の外径又は外側環状リング120の内径上に装着され得るが、バンド125は、外側環状リング120内に埋め込まれていることが示されている。
【0029】
図8は、トレッド170に対して装着されたバンド125を示している、
図6のタイヤ100と同様の別のタイヤ100bの部分断面図である。例解されるように、バンド125は、トレッド170内に埋め込まれている。ここでのバンド125は、
図7に関して上述したバンド125と実質的に同じであり、これは、代替的な実施形態のすべてを含む。バンド125が、トレッドゴム170によってカプセル化されていることが示されているが、代替的な実施形態では、バンドは、外側リングとトレッドゴムとの間に配置されている。
【0030】
動作中、タイヤ100bは、通常の負荷を含む様々な負荷条件、特定の場合では極端な負荷に供される。本開示の目的のために、通常の負荷は、タイヤ100bの1つ以上の構成要素を、1つ以上の構成要素が製造される材料の弾性範囲内への負荷に供することができる一方で、極端な負荷は、タイヤ100bの1つ以上の構成要素を材料の弾性限界よりも大きい負荷に供することができる。本開示の目的のために、材料の弾性限界は、サイズ又は形状の永久変化(例えば、変形)なしで、固体が負荷又は延伸され得る最大範囲である。材料の弾性限界よりも大きい負荷は、塑性変形を引き起こし得、材料は、材料の降伏強度を超える応力に基づいて永久歪みを経験する。例えば、タイヤ100bは、滑らかな路面で動作するときに通常の負荷を経験し、概して「バンプ」と本明細書で称される、ポットホール、亀裂、岩石、及び他の破片を含む路面で動作するときに、極端な負荷を経験し得る。
【0031】
図9は、バンプ200によって付与された負荷の結果として、塑性変形を受けているトレッド170に対して装着されたバンド125を示している、
図8のタイヤ100bの部分断面図である。塑性変形すると、バンド125は損傷し、タイヤ100bは使用不可である。具体的には、相互接続されたウェブ130、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造、環状内側リング110、環状外側リング120、及びリムアセンブリ150のうちの1つ以上が、その弾性限界よりも大きい負荷又は力が付与されるときに、塑性変形する。タイヤ100bがバンプ200に遭遇するとき、相互接続されたウェブ130、複数のスポーク、ウェビング、セル、又は他の開放型支持構造、環状内側リング110、環状外側リング120、及びリムアセンブリ150のうちの1つ以上は、負荷を受け、場合によっては、塑性変形をもたらす極端な負荷を受ける。例解された実施形態では、バンプ200は、バンド125を205で塑性変形させる。塑性変形により、タイヤ100bを、その意図された目的に対して不十分に機能させ得るか、又はタイヤ100bを動作不能にし得る。したがって、非空気式タイヤの塑性変形を制御、低減、排除、及び防止するためのバンプ停止部が必要とされる。
【0032】
図10は、タイヤ101の回転軸(
図3、軸155を参照されたい)に対してタイヤ101の幅に沿って中央に配置されている、単一の相互接続されたウェブ130を有する非空気式タイヤ101に用いられる、バンプ停止部300、301を示している。バンプ停止部300は、相互接続されたウェブ130の第1の軸方向側に位置付けられ、バンプ停止部301は、相互接続されたウェブ130の反対側の軸方向側に位置付けられる。バンプ停止部300は、環状内側リング110から半径方向外向きに延在する内側部材310と、環状外側リング120から半径方向内向きに延在する外側部材320と、を含む。内側部材310は、機械的締結具、接着剤、溶接、ろう付け、又は加熱、若しくは連結の他の方法を含み得る化学結合プロセスで、内側リング110の表面111に固定され得る。外側部材320は、同じ又は同様の様式で、外側リング120の表面121に固定され得る。
【0033】
内側部材310及び外側部材320は、環状内側リング110と環状外側リング120との間に画定された距離まで、半径方向に延在する。間隙は、内側部材310の半径方向外側表面と外側部材320の半径方向内側表面との間に画定される。例解された実施形態では、内側部材310は、内側部材310の半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部311を含み、外側部材320は、外側部材320の半径方向内側表面を画定するコンプライアント端部321を含む。
【0034】
同様に、相互接続されたウェブ130の反対側の軸方向側に位置付けられたバンプ停止部301は、バンプ停止部300と同じ又は同様の構成で同じ又は同様の特徴を含む。例えば、バンプ停止部301は、内側部材330の半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部331を有する内側部材330と、外側部材340の半径方向内側表面を画定するコンプライアント端部341を有する外側部材340と、を含む。半径方向外側表面は、内側部材330の半径方向外側表面と外側部材340の半径方向内側表面との間に画定された間隙を有する半径方向内側表面に面する。第1の部材310、330、及び第2の部材320、340は、所定の負荷に耐えるように構成されている耐負荷材料(例えば、金属、鋼、ポリマー)から製造される。コンプライアント端部311、321、331、341は、ゴム又はエラストマーなどの可撓性材料で構築され得、第1及び第2の部材310、320、330、340の耐負荷材料よりも弾性的に変形するように構成されている。したがって、コンプライアント端部311、321、331、341の弾性率は、内側部材及び外側部材310、330、320、340の弾性率よりも小さい。
【0035】
図11は、バンプ200からの負荷を受けている
図10の非空気式タイヤ101を示している。
図10の右側に示されるように、バンプ停止部301は、バンド125がその弾性限界を超えて負荷されるのを防止する。具体的には、内側部材330の半径方向外側表面は、インターフェース337では、外側部材340の半径方向内側表面に面し、それに当接する。内側部材330及び外側部材340は、タイヤ101のバンド125及び他の構成要素(例えば、環状外側リング120、相互接続されたウェブ130、及び環状内側リング110)の塑性変形を防止するように構成されている。理論に拘束されることを意図するものではないが、例解されたバンプ停止部301は、タイヤ101のバンド125、ウェビング130(又はスポーク若しくは他の支持構造)、及び他の構成要素の変形を制限し、それによってバンド125及び他の構成要素がそれらのそれぞれの弾性限界を超えて応力を受けることを防止する。
【0036】
図9のタイヤ100bを
図11のタイヤ101と比較して、内側部材330の半径方向外側表面がインターフェース337における外側部材340の半径方向内側表面に当接しているときに、バンプ停止部301が変形を制限するため、
図9のタイヤ100bは、
図11のタイヤ101よりもバンプ200によって負荷に供されるときに、より大きな変形を受ける。本明細書に記載の各例示的なバンプ停止部は、円周方向に連続的な固体構造、1つ以上の開口部を有する円周方向に連続的な構造(例えば、円形、長方形、三角形、若しくは他の多角形の開口部)、若しくは半径方向区分で製造された円周方向に不連続の構造として製造され得るか、又は複数の半径方向に延在するロッド若しくは他の突起として製造され得る。
【0037】
図12~
図15は、非空気式タイヤ101a、101b、101c、101dで用いられるバンプ停止部の他の例示的な実施形態を示している。
図12では、タイヤ101aは、バンプ停止部302、303を含む。バンプ停止部302は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材350を含む。平面状の内側部材350は、環状外側リング120の表面121に面し、かつそれに当接するように構成されている半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部351を含む。同様に、バンプ停止部303は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材355を含み、環状外側リング120の表面121に面し、かつそれに当接するように構成されている半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部356を含む。半径方向外側表面の各々は、それぞれの間隙を画定する環状外側リング120の表面121から離間している。
【0038】
負荷に供されるとき、間隙の一方又は両方は、それぞれの半径方向外側表面が環状外側リング120の表面121に当接するように閉鎖し、それによって、タイヤ101aのバンド125、ウェビング130(又はスポーク若しくは他の支持構造)、及び他の構成要素の変形を制限することができる。上記のように、バンド125の変形を制限すると、それが構成要素のより少ない弾性限界に供された応力を保持し、塑性変形を回避する。環状内側リング110の表面111から延在するように示されているが、他の実施形態では、バンプ停止部302、303の一方又は両方は、年間の外側リング120の表面121から延在するように反転させることができる。そのような構成では、バンプ停止部は、負荷に供されたときに、環状内側リング110の表面111に当接することによって、塑性変形を防止するであろう。
【0039】
図13では、タイヤ101bは、バンプ停止部304、305を含む。バンプ停止部304は、環状内側リング110の表面111から延在する非平面状の内側部材360を含む。非平面状の内側部材360は、間隙によって表面121から離間した半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部361を含む。同様に、バンプ停止部305は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材365を含み、間隙によって表面121から離間している半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部366を含む。タイヤ101bが極端な負荷に供されると、半径方向外側表面の各々は、環状外側リング120の表面121に当接するように構成されている。間隙の一方又は両方が閉鎖され、それぞれの半径方向外側表面が環状外側リング120の外側表面121に当接しているとき、非平面状の内側部材360、365は、部材の非平面状の構造によって画定される所定の方向に曲がり得る。
【0040】
例解された実施形態では、各非平面状の内側部材360、365は、タイヤ101bの円周方向軸から離れる方向に予め湾曲している。負荷されると、予め湾曲している非平面状の内側部材360、365は、タイヤ101bの円周方向軸から離れるように屈曲するように構造化されており、それによって、部材360、365の変形を、タイヤ101bから離れるように方向付けて、相互接続されたウェブ130との接触を回避する。他の非平面状の形状及び形態を用いて、三角形、ダイヤモンド、及び他の湾曲したプロファイルなどの、バンプ停止部304、305の変形の所定の様式又は方向を定義することができる。環状内側リング110の表面111から延在するように示されているが、他の実施形態では、バンプ停止部304、305の一方又は両方は、年間の外側リング120の表面121から延在するように反転させることができる。そのような構成では、バンプ停止部は、負荷に供されたときに、環状内側リング110の表面111に当接して、タイヤ101bのバンド125及び他の構成要素の塑性変形を防止するであろう。非平面状のバンプ停止部は、平面状のプロファイルで例解されるバンプ停止部を含む、本明細書に記載の他のバンプ停止部とともに用いられ得る。
【0041】
図14は、バンプ停止部306、307を含むタイヤ101cの別の実施例を示す。
図12に示されるバンプ停止部302のように、バンプ停止部306は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材350を含む。
図14に示される実施形態では、平面状の内側部材350は、環状外側リング120の表面121に当接するコンプライアント端部371を含む。コンプライアント端部371は、インターフェース373において、表面121に面しかつ当接する半径方向外側表面を含む。同様に、バンプ停止部307は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材355と、環状外側リング120の表面121に当接するコンプライアント端部377と、を含む。コンプライアント端部377は、インターフェース378において、表面121に面しかつ当接する半径方向外側表面を含む。コンプライアント端部371、377の半径方向外側表面は、環状外側リング120の表面121に取り付ける(例えば、接着、接合、締結する)ことができるか、又は表面121に取り付けられることなく、表面121に接触して位置付けることができる。示されるように、コンプライアント端部371、377の半径方向外側の表面を環状外側リング120の表面121に当接するように設けることによって、バンプ停止部306、307(すなわち、平面状の内側部材350、355及びコンプライアント端部371、377)は、環状内側リング110の表面111と環状外側リング120の表面121との間の空間全体を、その間の間隙を伴わずに占める。
【0042】
相互接続されたウェブの端部130が開放型であるため、道路の汚れ、水、砂、泥、又は他の破片は、構造の開口部上又は開口部内に蓄積することができる。例えば、
図12に関して、破片は、バンプ停止部306、307の間の間隙を通過することができ、相互接続されたウェブ130上に蓄積することができる。しかしながら、
図14に関しては、平面状の内側部材350、355及びコンプライアント端部371、377が、環状内側リング110の表面111と環状外側リング120の表面121との間の空間全体を占めるので、相互接続されたウェブ130は、環境から隔離され、バンプ停止部306、307は、相互接続されたウェブ130上の破片の蓄積を防止する。
【0043】
図15は、
図12に関して説明されたようにバンプ停止部302、303を含むタイヤ101dの別の実施形態を提供する。追加として、
図15における例解された実施形態は、側壁384、389を含む。側壁384、389は、有意な負荷を伝えることを意図するものではなく、柔軟で耐久性があるようにコンプライアント材料(例えば、ゴム、エラストマー)から製造され得る。
図14のバンプ停止部306、307と同様に、側壁384、389は、環状内側リング110の表面111と、環状外側リング120の表面121との間の空間全体を占める。各側壁384、389は、環状外側リング120の表面121、及び環状内側リング110の表面111に取り付ける(例えば、接着、接合、締結する)ことができる。
【0044】
他の実施形態(図示せず)では、一方又は両方の側壁384、389は、環状内側リング110及び環状外側リング120のうちのいずれかの軸方向の最外側に取り付ける(例えば、接着、接合、締結する)ことができる。なお他の実施形態(図示せず)では、一方又は両方の側壁384、389は、トレッド170又はリムアセンブリ150に取り付ける(例えば、接着、接合、締結する)ことができる。別の実施形態では、一方又は両方の側壁384、389は、バンプ停止部302、303の平面状の内側部材350、355に取り付ける(例えば、接着、接合、締結する)ことができる。したがって、側壁384、389は、相互接続されたウェブ130を環境から隔離し、相互接続されたウェブ130上の破片の蓄積を防止する。追加の利点として、側壁384、389は、空気式タイヤの側壁の固体外観に慣れている顧客が認め得る視覚的外観を有するタイヤ101dを提供し得る。
【0045】
図16は、タイヤ102の回転軸(
図3、軸155を参照されたい)に対してタイヤ102の幅に沿って中央に配置されている、単一の相互接続されたウェブ130を有する非空気式タイヤ102に用いられる、バンプの停止部401、402の別の例を示している。バンプ停止部401は、相互接続されたウェブ130の第1の軸方向側に位置付けられ、バンプ停止部402は、相互接続されたウェブ130の反対側の軸方向側に位置付けられる。バンプ停止部401は、環状内側リング110から半径方向外向きに延在する内側部材410を含む。内側部材410は、機械的締結具、接着剤、溶接、ろう付け、又は加熱を含み得る化学結合プロセス、又は連結の他の方法で、内側リング110の表面111に固定され得る。
【0046】
内側部材410は、環状内側リング110から半径方向に延在する。例解された実施形態では、バンプ停止部401は、環状外側リング120を越えて延在する。代替的な実施形態では、バンプ停止部401は、環状外側リング120を越えて延在しない。内側部材410の半径方向外側表面412は、路面に面し、トレッド170の表面からオフセットされている。したがって、内側部材410の半径方向外側表面412を画定するコンプライアント端部411は、バンプに直接接触し、かつバンプによって引き起こされる極端な負荷を吸収するように、配向されている。
【0047】
同様に、タイヤ102の反対側の軸方向側にあるバンプ停止部420は、環状内側リング110から半径方向に延在する内側部材420を含む。例解された実施形態では、バンプ停止部402は、環状外側リング120を越えて延在する。代替的な実施形態では、バンプ停止部402は、環状外側リング120を越えて延在しない。内側部材420の半径方向外側表面412は、路面に面し、トレッド170からオフセットされており、コンプライアント端部421は、内側部材420の半径方向外側表面422を画定し、バンプに直接接触し、かつバンプによって引き起こされる極端な負荷を吸収するように、配向されている。
【0048】
各内側部材410、420の半径方向外側表面412、422は、環状外側リング120よりも、タイヤ102の軸からのより大きな半径方向距離に位置する。したがって、バンプ停止部401、402は、環状外側リング120の前にバンプによって負荷され、それによって、外側リング120及び相互接続されたウェブ130への損傷のリスクを低減することになる。他の実施形態では、各内側部材410、420の半径方向外側表面412、422は、環状外側リング120よりも、タイヤ102の軸からのより小さな半径方向距離に、又は、バンド125の円周方向の位置よりも、タイヤ102の軸からのより大きな半径方向距離に位置し得る。
【0049】
内側部材410、420の半径方向外側表面412、422が路面に面するので、極端な負荷は、相互接続されたウェブ130を構造的に変更することなく、内側部材410を通って内側リング110に伝達する。したがって、バンプ停止部401、402は、既存の非空気式タイヤに追加することができるアフターマーケットアクセサリーであり得る。追加として、バンプ停止部401、402は、タイヤ102から取り外すことができる。例えば、バンプ停止部401、402が、必要ではないときに取り外され、損傷した場合に修復又は交換され得るように、内側部材410、420は、取り外し可能な締結具(例えば、ボルト、クランプ)を使用して、内側リング110に締結され得る。
【0050】
図17は、バンプ停止部403が、バンプ停止部403の両側に配置された相互接続されたウェブ130を有するタイヤ103の軸に対して中央に位置付けられていることを除いて、
図16に示されるタイヤ102と同様のタイヤ103の別の実施形態を示している。したがって、タイヤ103は、内側リング110と、第1の多角形開口部140aを画定する複数の第1のウェブ要素135aによって形成された第1の相互接続されたウェブ130aと、多角形開口部140bを画定する複数のウェブ要素135bによって形成された第2の相互接続されたウェブ130bと、を含む。各相互接続されたウェブ130a、130bは、それぞれの環状外側リング120a、120b、トレッド170a、170b、及びバンド125a、125bを有する。
【0051】
バンプ停止部403は、環状内側リング110から半径方向に延在する内側部材430を含む。例解された実施形態では、バンプ停止部401は、環状外側リング120を越えて延在する。代替的な実施形態では、バンプ停止部401は、環状外側リング120を越えて延在しない。内側部材430の半径方向外側表面432は、路面に面し、トレッド170a、170bの表面からオフセットされている。したがって、内側部材430の半径方向外側表面432を画定するコンプライアント端部431は、バンプに直接接触し、かつバンプによって引き起こされる極端な負荷を吸収するように、配向されている。
【0052】
図17に例解されるタイヤ103は、1つの軸方向側から構築を開始し、かつ反対側の軸方向側での完了までタイヤ103を順次構築することによって、製造することができる。例えば、第1の相互接続されたウェブ130a、バンプストンプ403、及び第2の相互接続されたウェブ130bは、連続した順序でアセンブリ150に軸方向に整列されている、連続的な環状片(
図4を参照されたい)として構築され得る。同様に、バンプストンプ403は、連続的な環状片としてアセンブリ150上に構築され得、次いで、各相互接続されたウェブ130a、130bは、バンプ停止部403のいずれかの軸方向側でアセンブリ150に追加され得る。代替的に、第1及び第2の相互接続されたウェブ130a、130bは、アセンブリ150上に構築され得、バンプ停止部403は、次いで、各構成要素をアセンブリ150に半径方向に固定することによって、別個の構成要素としてアセンブリ150に追加され得る(
図5を参照されたい)。
【0053】
図18は、従来技術で知られている非空気式タイヤ104の部分断面図である。単一の相互接続されたウェブ130ではなく、タイヤ104の相互接続されたウェブ130が、第1の多角形開口部140aを画定する複数の第1のウェブ要素135aによって形成された第1の相互接続されたウェブ130aと、第1の多角形開口部140bを画定する複数の第1のウェブ要素135bによって形成された第2の相互接続されたウェブ130bと、第1の多角形開口部140cを画定する複数の第1のウェブ要素135cによって形成された第3の相互接続されたウェブ130cと、を含む以外は、タイヤ104は、非空気圧タイヤ100b(
図8を参照されたい)と同様である。
図9及びタイヤ100bに関して説明したように、
図19は同様に、タイヤ104がバンプ200から極端な負荷で負荷されたときに、タイヤ104のバンド125が205において塑性変形する可能性を例解している。
【0054】
図20は、例示的なバンプ停止部500、501を有する、非空気式タイヤ105の部分断面図を示している。バンプ停止部500、501は、第1及び第2の相互接続されたウェブ130a、130bと、第2及び第3の相互接続されたウェブ130b、130cとの間で、タイヤ105の回転軸(
図3、軸155を参照されたい)に対して横方向に、タイヤ104の幅に沿って配置されている。第1及び第2の相互接続されたウェブ130a、130bの間に横方向に配置されたバンプ停止部500は、環状内側リング110から半径方向外向きに延在する内側部材510と、環状外側リング120から半径方向内向きに延在する外側部材520と、を含む。内側部材510は、機械的締結具、接着剤、溶接、ろう付け、又は加熱、若しくは連結の他の方法を含み得る化学結合プロセスで、内側リング110の表面111に固定され得る。外側部材520は、同じ又は同様の様式で、外側リング120の表面121に固定され得る。内側部材510及び外側部材520は、環状内側リング110と環状外側リング120との間に画定された半径方向距離で延在する。間隙は、内側部材510の半径方向外側表面と外側部材520の半径方向内側表面との間に画定される。例解された実施形態では、内側部材510は、内側部材510の半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部511を含み、外側部材520は、外側部材520の半径方向内側表面を画定するコンプライアント端部521を含む。
【0055】
同様に、第1及び第2の相互接続されたウェブ130b、130cの間に横方向に位置付けられたバンプ停止部501は、バンプ停止部500と同じ又は同様の構成で同じ又は同様の特徴を含む。例えば、バンプ停止部501は、内側部材530の半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部531を有する内側部材530と、外側部材540の半径方向内側表面を画定するコンプライアント端部541を有する外側部材540と、を含む。半径方向外側表面は、内側部材530の半径方向外側表面と外側部材540の半径方向内側表面との間に画定された間隙を有する半径方向内側表面に面する。タイヤ105上のバンプ停止部500、501は、タイヤ101に関して前述したものと同じ又は同様の理由で、同じ又は同様の材料で構築されており、バンプ停止部300、301は、
図10及び
図11に示されている。
【0056】
図21は、バンプ200からの負荷を受けている
図20の非空気式タイヤ105を示している。
図21の右側に示されるように、バンプ停止部501は、バンド125がその弾性限界を超えて負荷されるのを防止する。具体的には、内側部材530の半径方向外側表面は、インターフェース537では、外側部材540の半径方向内側表面に当接する。内側部材530及び外側部材540は、タイヤ105のバンド125、ウェビング130(又はスポーク若しくは他の支持構造)、及び他の構成要素(例えば、環状外側リング120、相互接続されたウェブ130、及び環状内側リング110)の塑性変形を防止するように構成されている。理論に拘束されることを意図するものではないが、例解されたバンプ停止部501は、タイヤ105のバンド125及び他の構成要素の変形を制限し、それによってバンド125及び他の構成要素がそれらのそれぞれの弾性限界を超えて応力を受けることを防止する。
【0057】
図19のタイヤ104を
図21のタイヤ105と比較して、内側部材530の半径方向外側表面がインターフェース537における外側部材540の半径方向内側表面に当接しているときに、タイヤ105のバンプ停止部501が変形を制限するため、
図19のタイヤ104は、
図21のタイヤ105よりもバンプ200によって負荷に供されるときに、より大きな変形を受ける。
【0058】
図22~
図25は、タイヤ105a、105b、105c、及び105dで用いられるバンプ停止部の他の例示的な実施形態を示している。
図22では、タイヤ105aは、バンプ停止部502、503を含む。バンプ停止部502は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材550を含む。平面状の内側部材550は、環状外側リング120の表面121に当接するように構成されている半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部551を含む。同様に、バンプ停止部503は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材555を含み、環状外側リング120の表面121に当接するように構成されている半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部556を含む。半径方向外側表面の各々は、それぞれの間隙を画定する環状外側リング120の表面121から離間している。負荷に供されるとき、間隙の一方又は両方は、それぞれの半径方向外側表面が環状外側リング120の表面121に当接するように閉鎖し、それによって、タイヤ105aのバンド125及び他の構成要素の変形を制限することができる。上記のように、バンド125の変形を制限すると、それが構成要素のより少ない弾性限界に供された応力を保持し、塑性変形を回避する。
【0059】
図23は、バンプ停止部504、505を含むタイヤ105bを示している。例解されているように、バンプ停止部504、505は、それぞれ、環状外側リング120の表面121から延在する平面状の外側部材560、565と、環状内側リング110の表面111に当接するように構成されている半径方向内側表面を画定するコンプライアント端部561、566と、を含む。半径方向内側表面の各々は、それぞれの間隙を画定する環状内側リング110の表面111から離間している。そのような構成では、一方又は両方のバンプ停止部504、505は、負荷に供されたときに、環状内側リング110の表面111に当接することによって、タイヤ105のバンド125及び他の構成要素の塑性変形を防止するであろう。
【0060】
図24は、バンプ停止部506、507を含むタイヤ105cを示している。例解されるように、バンプ停止部506は、環状外側リング120の表面121から延在する平面状の外側部材570と、間隙を画定する環状内側リング110の表面111から離間している半径方向内側表面を画定するコンプライアント端部571と、を含む。半径方向内側表面は、環状内側リング110の表面111に当接するように構成されている。バンプ停止部507は、環状内側リング110の表面111から延在する平面状の内側部材580と、間隙を画定する環状外側リング120の表面121から離間している半径方向外側表面を画定するコンプライアント端部581と、を含む。半径方向外側表面は、環状内側リング120の表面121に当接するように構成されている。そのような構成では、バンプ停止部506は、負荷に供されたときに、環状内側リング110の表面111に当接することによって、タイヤ105cのバンド125及び他の構成要素の塑性変形を防止するであろうし、バンプ停止部507は、負荷に供されたときに、環状外側リング120の表面121に当接することによって、タイヤ105cのバンド125及び他の構成要素の塑性変形を防止するであろう。理論に拘束されることを意図するものではないが、そのような構成は、任意の1つ以上の構成要素によって経験される最大応力が低減されるように、タイヤ105cの全体を通して応力を分配するのに役立ち得る。
【0061】
図25は、バンプ停止部601、602を含むタイヤ105d。例解されるように、バンプ停止部601は、環状内側リング110の表面111と、環状外側リング120の表面121との間に円周方向に配置され、かつ第1及び第2の相互接続されたウェブ130a、130bの間に軸方向に配置されている、部材610を含む。バンプ停止部601は、間隙を画定する環状内側リング110の表面111から離間している半径方向内側表面を画定する内側コンプライアント端部613を含む。半径方向内側表面は、環状内側リング110の表面111に当接するように構成されている。バンプ停止部601はまた、間隙を画定する環状外側リング120の表面121から離間している半径方向外側表面を画定する外側コンプライアント端部611を含む。半径方向外側表面は、環状外側リング120の表面121に当接するように構成されている。
【0062】
同様に、バンプ停止部602は、環状内側リング110の表面111と、環状外側リング120の表面121との間に円周方向に配置され、かつ第2及び第3の相互接続されたウェブ130b、130cの間に軸方向に配置されている、部材620を含む。バンプ停止部602は、間隙を画定する環状内側リング110の表面111から離間している半径方向内側表面を画定する内側コンプライアント端部623を含む。半径方向内側表面は、環状内側リング110の表面111に当接するように構成されている。バンプ停止部602はまた、間隙を画定する環状外側リング120の表面121から離間している半径方向外側表面を画定する外側コンプライアント端部621を含む。半径方向外側表面は、環状外側リング120の表面121に当接するように構成されている。そのような構成では、一方又は両方のバンプ601、602は、負荷に供されたときに、環状内側リング110の表面111及び環状外側リング120の表面121に当接することによって、タイヤ105dのバンド125及び他の構成要素の塑性変形を防止するであろう。
【0063】
例解された実施形態では、バンプ停止部601、602は、浮遊バンプストンプである。浮遊することにより、バンプ停止部601、602は、構造的に固定されておらず、その代わりに半径方向及び軸方向に浮遊することを意味する。示されるように、バンプ停止部601、602は、環状内側リング110の外側表面111と、環状外側リング120の内側表面121との間に画定された空間内で、半径方向に浮遊する。バンプ停止部601は、第1及び第2の相互接続されたウェブ130a、130bの間に画定された空間内に軸方向に浮遊し、バンプ停止部602は、第2及び第3の相互接続されたウェブ130b、130cの間に画定された空間内に軸方向に浮遊している。
【0064】
他の実施形態(図示せず)では、一方又は両方のバンプ停止部601、602が、半径方向に浮遊し、軸方向に固定され、半径方向に固定され、軸方向に浮遊し、又は半径方向及び軸方向に固定され得る。例えば、バンプ停止部601の半径方向に固定された実施形態は、バンプ停止部601から、内側環状リング110の外側表面111と、環状外側リング120の内側表面121と、のうちの少なくとも1つまで延在する1つ以上の支持体を含み得る。バンプ停止部601の軸方向に固定された実施形態は、バンプ停止部601から、第1及び第2の相互接続されたウェブ130a、130bのうちの少なくとも1つまで延在する1つ以上の支持体を含み得る。
【0065】
したがって、特に明記しない限り、様々なタイプの非空気式タイヤに関して本明細書に記載される特徴は、非空気式タイヤの塑性変形を制御、低減、排除、及び防止するための1つ以上のバンプ停止部を提供するために、単独で又は互いに組み合わせて用いられ得る。
【0066】
図26~
図28は、非空気式タイヤ700の一実施形態を示す。非空気圧式タイヤ700は、第1の直径を有する下部リング702と、第1の直径よりも大きい第2の直径を有する上部リング704と、を含む。上部リング704は、下部リング702と実質的に同軸である。支持構造706は、下部リング702と上部リング704との間に延在し、下部リング702を上部リング704に接続する。
【0067】
例解された実施形態では、上部リング704は、単一の構成要素である。代替的な実施形態では、上部リングは、2つ以上の別個の部分を含み得る。円周方向トレッド707は、上部リング704の周りに配置されている。トレッド707は、溝、リブ、ブロック、ラグ、サイプ、スタッド、及び他の要素などの、トレッド要素を含み得る。剪断バンド若しくは他の剪断要素又は補強構造(図示せず)が、上部リング704とトレッド707との間に配置され得る。代替的な実施形態では、別々のトレッドが省略され得、代わりに、トレッド要素が上部リングに直接形成され得る。
【0068】
下部リング702は、別個の第1の部分702a及び別個の第2の部分702bを含む。
図28に最良に見られるように、第1の部分702aは、第1の端部710a及び2の端部712aを有する主円筒部分708aを含む。フランジ714aは、第2の端部712aに設けられている。フランジ714aは、第2の端部712aから半径方向に下向きに延在する。代替的な実施形態では、フランジは、第2の端部から軸方向にオフセットされ得る。別の代替的な実施形態では、フランジは、半径方向に上方に延在し得る。フランジ714aは、複数の締結具開口部716aを含む。締結具開口部716aは、フランジ714aの周りに円周方向に互いに等間隔に離間している。
【0069】
例解された実施形態では、主円筒部分708aの第1の端部710aは、フランジを有しない。しかしながら、代替的な実施形態では、第1の端部は、フランジ714aと同様のフランジを有し得る。第1の端部のフランジは、同様に開口部を含み得る。
【0070】
第2の部分702bはまた、第1の端部710bと第2の端部712bとの間に延在する、主円筒形部分708bを含む。フランジ部714bは、第2の端部712bに設けられている。第2の部分702bのフランジ714bは、第2の端部712bから半径方向に下向きに延在する。代替的な実施形態では、フランジは、第2の端部から軸方向にオフセットされ得る。別の代替的な実施形態では、フランジは、半径方向に上方に延在し得る。フランジ部714bは、複数の締結具開口部716bを含む。締結具開口部716bは、フランジ714bの周りに円周方向に互いに等間隔に離間している。第2の部分702bの締結具開口部714bの間隔は、第1の部分702aの締結具開口部716aの間隔と実質的に等しい。
【0071】
例解された実施形態では、主円筒部分708bの第1の端部710bは、フランジを有しない。しかしながら、代替的な実施形態では、第1の端部は、フランジ714bと同様のフランジを有し得る。第1の端部のフランジは、同様に開口部を含み得る。
【0072】
例解された実施形態では、下部リング702の第1の部分702aは、下部リング702の第2の部分702bと実質的に同一である。代替的な実施形態では、下部リングの第1及び第2の部分は、互いに異なっていてもよい。例えば、下部リングの第1の部分は、単一のフランジを含み得る一方で、下部リングの第2の部分は、2つのフランジを含み得る。別の例として、第1のリングのフランジは、それぞれの第2の端部に提供され得る一方で、第2のリングのフランジは、それぞれの第2の端部から軸方向にオフセットされ得る。
【0073】
例解された実施形態では、支持構造706は、複数のスポーク718を含む。複数のスポーク718は、第1のスポーク群718a及び第2のスポーク群718b内に配設されている。第1のスポーク群718aの各々のスポークは、下部リング702の第1の部分702aに取り付けられた第1の端部720aと、上部リング704に取り付けられた第2の端部722aと、を有する。第2のスポーク群702bの各々のスポークは、下部リング702の第2の部分702bに取り付けられた第1の端部720bと、上部リング704に取り付けられた第2の端部722bと、を有する。スポーク端部720、722が下部リング702及び上部リング704に取り付けられ得る方法の非限定的な例としては、接着剤、成形、又は機械的締結具が挙げられる。代替的に、スポーク718、並びに下部リング702及び上部リング704のうちの少なくとも1つは、単一の一体構造であり得る。
【0074】
例解された実施形態では、スポーク718の第1の端部720は、下部リング702に直接取り付けられており、スポーク718の第2の端部722は、上部リング704に直接取り付けられている。代替的な実施形態では、スポーク718の第1の端部720又は第2の端部722は、それぞれ、下部リング702及び上部リング704に間接的に取り付けられ得る。例えば、スポーク720、722は、ダンパ、スペーサ、又は任意の他の所望の構造によって、それぞれのリング702、704に取り付けられ得る。
【0075】
例解された実施形態では、スポーク718は、実質的にC字形である。代替的な実施形態では、スポークは、任意の所望の形状として提供され得る。例えば、スポークは、実質的にU字形であってもよく、又は
図29Aを参照すると、スポーク719は、実質的にV字形であってもよい。U字形スポークと比較して、V字形スポークは、下部リング702と上部リング704との間により顕著な点を有する。別の例として、
図29Bを参照すると、スポーク721は、2つ以上の屈曲部を有する蛇行形状であり得る。他の例示的な実施形態では、スポークは、任意の所望の形状(例えば、直線スポーク)であり得る。スポークの形状は、所望の性能特性を提供するように選択され得る。他の代替的な実施形態では、非空気式タイヤには、異なる形状を有するスポークの組み合わせが提供され得る。
【0076】
図29Cを参照すると、別の代替的な実施形態では、支持構造は、ウェビング726として提供され得る。
図29Cに示されるウェビング726の特定の幾何学形状は、単なる例示である。他の代替的な実施形態では、ウェビングは、任意の所望の形状で提供され得る。
【0077】
非空気圧式700は、第1のバンプ停止部728aと、第2のバンプ停止部728bと、第3のバンプ停止部726cと、を含む。第1のバンプ停止部728aは、下部リング702の第1の部分702aの主円筒部分708aの第1の端部710aに設けられている。第1のバンプ停止部728aは、第1の直径を画定する下端部730aと、第2の直径を画定する上端部732aと、を含む。第1の直径は、下部リング702の第1の部分702aの主円筒部分708aの直径と実質的に等しい。第2の直径は、上部リングの直径704未満である。第1のバンプ停止部728aは、接着剤、成形、機械的締結具、又は任意の他の所望の取り付け方法を使用して、第1の部分702aに取り付けられ得る。代替的に、第1のバンプ停止部728a及び第1の部分702aは、単一の一体構造であってもよい。
【0078】
第2のバンプ停止部728bは、下部リング702の第2の部分708bの主円筒部分708bの第1の端部710bに設けられている。第2のバンプ停止部728bは、第1の直径を画定する下端部730bと、第2の直径を画定する上端部732bと、を含む。第1の直径は、下部リング702の第2の部分702bの主円筒部分708bの直径に実質的に等しい。第2の直径は、上部リングの直径704未満である。第2のバンプ停止部728bは、接着剤、成形、機械的締結具、又は任意の他の所望の取り付け方法を使用して、第2の部分702bに取り付けられ得る。代替的に、第2のバンプ停止部728b及び第2の部分702bは、単一の一体構造であってもよい。
【0079】
第3のバンプ停止部728cは、第1のバンプ停止部728aと第2のバンプ停止部728bとの間で、下部リング12上に設けられる。第3のバンプ停止部728cは、第1の直径を画定する下端部730cと、第2の直径を画定する上端部732cと、を含む。第1の直径は、下部リング702の、それぞれ第1及び第2の部分702a、702bの主円筒部分708a、708bの直径よりも小さい。第2の直径は、上部リングの直径704未満である。第3のバンプ停止部728cの一部分には、複数の締結具開口部731が設けられる。締結具開口部731は、第3のバンプ停止部728cの周りに円周方向に互いに等間隔に離間している。第3のバンプ停止部728cの締結具開口部731の間隔は、フランジ714a、714bのそれぞれに対する締結具開口部716a、716bの間隔と実質的に等しい。
【0080】
第3のバンプ停止部728cの一部分は、第3のバンプ停止部728cを下部リング702に固定するように、下部リング702の第1及び第2の部分702a、702bのそれぞれのフランジ714a、714bの間に配置されている。具体的には、第1及び第2の部分702a、702bのそれぞれの締結具開口部714a、714、及び第3のバンプ停止部728cの締結具開口部731内に受容された締結具は、第1及び第2の部分702a、702bを一緒に固定し、それらの間に第3のバンプ停止部728cの一部分をクランプする。
【0081】
したがって、例解された実施形態では、第1、第2、及び第3のバンプ停止部728a、728b、728cは、下部リング702から上部リング704に向かって延在しているが、非空気式タイヤ700が通常の負荷を経験しているときに、上部リング704に係合しない。代替的な実施形態では、第1、第2、及び第3のバンプ停止部は、上部リングから下部リングに向かって延在するが、非空気式タイヤが通常の負荷を経験しているときに、下部リングに係合しない。
【0082】
この代替的な実施形態によれば、第1のバンプ停止部の第1の直径は、下部リングの第1の部分の主円筒部分の直径よりも大きく、第1のバンプ停止部の第2の直径は、上部リングの直径と実質的に等しい。追加として、第2のバンプ停止部の第1の直径は、下部リングの第2の部分の主円筒部分の直径よりも大きく、第2のバンプ停止部の第2の直径は、上部リングの直径と実質的に等しい。更に、第3のバンプ停止部の第1の直径は、それぞれ第1及び第2の部分の主円筒部分の直径よりも大きく、第3のバンプ停止部の第2の直径は、上部リングの直径よりも大きい。この代替的な実施形態によれば、上部リングは、別個の第1の部分及び別個の第2の部分を含み、第3のバンプ停止部の一部分は、第1の部分と第2の部分との間にクランプされる。別の代替的な実施形態では、上部リングは、第1の部分及び別個の第2の部分を含み得、下部リングは、単一の片であり得る。
【0083】
更に別の代替的な実施形態では、非空気式タイヤは、バンプ停止部とリングとの間の接続部の任意の組み合わせを含み得る(例えば、第1及び第2のバンプ停止部は、下部リングから延在し、第3のバンプ停止部は、上部リングから延在する)。更に別の代替的な実施形態では、バンプ停止部は、下部リングと上部リングとの間に完全に延在し得る。なお更に別の代替的な実施形態では、非空気式タイヤは、分割バンプ停止部(すなわち、下部リング及び上部リングの両方から互いに向かって延在し、軸方向に整列されているバンプ停止部)を含み得る。
【0084】
例解された実施形態では、下部リング702は、ハブ734に取り付けられるように示されている。ハブ734は、第1の端部738と第2の端部740との間で軸方向に延在する主要部分736を有する。例解された実施形態では、主要部分736は、第1の端部738から第2の端部740まで、軸方向に半径方向に上向きにテーパ状になる。主要部分736は、第1のテーパ部分742と、第2のテーパ部分744と、を有する。第1のテーパ部分742のテーパ角度は、第2のテーパ部分744のテーパ角度よりも大きい。代替的な実施形態では、主要部分は、半径方向に下方にテーパ状になり得るが、一定のテーパ(すなわち、2つの異なるテーパ角度を有しない)を有してもよく、又はテーパ状になっていなくてもよい。
【0085】
第1のフランジ746は、第1の端部738に設けられている。第1のフランジ746は、第1の端部738から半径方向に下方に延在する。代替的な実施形態では、フランジは、第1の端部から軸方向にオフセットされ得るか、又は半径方向に上方に延在し得る。第1のフランジ746は、複数のラグ開口部748を含む。ラグ開口部748は、第1のフランジ746の周りに円周方向に互いに等間隔に離間している。
【0086】
第2のフランジ750は、第2の端部740に設けられている。第2のフランジ750は、第2の端部740から半径方向上向きに延在する。代替的な実施形態では、第2のフランジは、第2の端部から軸方向にオフセットされ得るか、又は半径方向に下方に延在し得る。第2のフランジ750は、複数の締結具開口部752を含む。締結具開口部752は、第2のフランジ750の周りに円周方向に互いに等間隔に離間している。
【0087】
ハブ734の第2のフランジ750上の締結具開口部752の間隔は、下部リング702の第1及び第2の部分702a、702bのそれぞれに対する締結具開口部714a、714bの間隔と等しい。したがって、下部リング702の第1及び第2の部分702a、702bを一緒に接続するために使用される締結具は、ハブ732を下部リング732に固定するために、ハブ734の締結具開口部752内に受容され得る。代替的な実施形態では、ハブ上の締結具開口部の間隔は、下部リング上の締結具開口部の間隔とは異なり得る。
【0088】
ハブ734は、非空気式タイヤ700を車両に取り付けるために使用され得る。例えば、ラグ開口部748は、非空気式タイヤ700を車両に取り付ける締結具を受容し得る。代替的な実施形態では、ハブは、省略され得る。
【0089】
図30を参照して、
図26~
図28の非空気式タイヤ700を組み立てる方法がここで説明される。800では、第1のリングが提供され、第1のリングは、別個の第1の部分及び別個の第2の部分を有する。非空気式タイヤの構成に応じて、第1のリングは、下部リング又は上部リングであり得る。805では、第1のリングの第1の部分と第2の部分との間にバンプ停止部がクランプされる。810では、第2のリングは、支持構造によって第1のリングに接続されている。タイヤの構成に応じて、第1のリングが下部リングである場合、第2のリングは上部リングであり、逆に、第1のリングが上部リングである場合、第2のリングは下部リングである。815では、ハブが取り付けられ、非空気式タイヤのアセンブリが完了する。
【0090】
図30の方法は、中央バンプ停止部を有する非空気式タイヤを製造するプロセスを単純化し得る。具体的には、第1のリングの第1の部分と第2の部分との間にバンプ停止部をクランプする能力は、製造プロセスを大幅に単純化し得る。追加のバンプ停止部を提供することの考察は、方法から省略されている。しかしながら、追加のバンプ停止部は、従来の方法(例えば、接着剤を使用してバンプ停止部をリングに取り付けること)を使用して提供され得る。
図30の正確な方法は、単なる例示である。他の代替的な実施形態では、特定のステップは、任意の所望の順序で行われ得るか、又はより少ない若しくはより多い数のステップを含み得る。
【0091】
図31及び
図31Aを参照すると、非空気式タイヤ1100の代替的な実施形態が示されている。
図6及び
図6Aの非空気式タイヤ1100の実施形態は、
図26~
図28の非空気式タイヤ700の実施形態と実質的に同様である。したがって、実施形態間の相違のみが詳細に考察されることになる。同様の特徴は、1000倍だけ増加した同様の数字によって特定されることになる。
【0092】
図26~
図28の非空気式タイヤ700と同様に、
図31及び
図31Aの非空気式タイヤ1100は、第1のバンプ停止部1128aと、第2のバンプ停止部1128bと、第3のバンプ停止部1128cと、を含む。しかしながら、
図26~
図28の非空気式タイヤ700と違って、
図31及び
図31Aの非空気式タイヤ1100の第3のバンプ停止部1128cは、複数の個別の片を含む。具体的には、第3のバンプ停止部1128cは、第1の片2000、第2の片2002、第3の片2004、第4の片2006、及び第5の片2008を含む。
【0093】
第1の片2000及び第2の片2002は各々、第3のバンプ停止部1128cの約25%を構成する。第1の片2000は、第1の端部2010と第2の端部2012との間で円周方向に延在する。非空気式タイヤ1100が組み立てられると、第1の端部2010及び第2の端部2012は各々、非空気式タイヤ1100の半径方向と実質的に平行に延在する。第2の片2002は、第1の端部2014と第2の端部2016との間で円周方向に延在する。非空気式タイヤ1100が組み立てられると、第1の端部2014及び第2の端部2016は各々、非空気式タイヤ1100の半径方向と実質的に平行に延在する。
【0094】
第3の片2004及び第5の片2008は各々、第3のバンプ停止部1128cの約10%を構成する。第3の片2004は、第1の端部2018と第2の端部2020との間で円周方向に延在する。非空気式タイヤ1100が組み立てられると、第1の端部2018は、非空気式タイヤ1100の半径方向と実質的に平行に延在し、第2の端部2020は、第1の端部2018に対して実質的に垂直に延在する。第5の片2008は、第1の端部2022と第2の端部2024との間で円周方向に延在する。非空気式タイヤ1100が組み立てられると、第2の端部2024は、非空気式タイヤ1100の半径方向と実質的に平行に延在し、第1の端部2022は、第2の端部2024に対して実質的に垂直に延在する。
【0095】
第4の片2006は、第3のバンプ停止部1128cの約30%を構成する。第4の片2006は、第1の端部2026と第2の端部2028との間で円周方向に延在する。非空気式タイヤ1100が組み立てられると、第1及び第2の端部2026、2028は各々、非空気式タイヤ1100の半径方向に対して横方向に、かつ互いに実質的に平行に延在する。
【0096】
例解された実施形態では、非空気式タイヤ1100が組み立てられると、隣接する片の端部は、互いに接触するが、接続されていない。代替的な実施形態では、隣接する片の端部は互いに接触し、接着剤、接合、又は任意の他の所望の接続方法によって接続される。別の代替的な実施形態では、隣接する片の端部は、互いに離間している。
【0097】
図31が、5つの片で構築されたバンプ停止部1128cを示しているが、代替的な実施形態では、バンプ停止部は、4つ以下の片で構築され得る。代替的に、バンプ停止部は、6つ以上の片で構築され得る。バンプ停止部片の例解された幾何学形状は、単なる例示である。端部は、示されるものとは異なる角度で延在し得る。追加として、各片が総バンプ停止部を構成する特定のパーセンテージは、単なる例示である。任意の単一片によって構成された総バンプ停止部のパーセンテージは、任意の所望の値であり得る。
【0098】
図32を参照して、
図31の非空気式タイヤ1100を組み立てる方法がここで説明される。ステージ3005では、下部リングが提供され、下部リングは、別個の第1の部分及び別個の第2の部分を有する。3010では、下部リングの第1の部分及び第2の部分が、依然として互いに接続していない場合、小さな間隙が第1の部分と第2の部分との間に設けられるように、下部リングは、支持構造によって上部リングに接続されている。代替的な実施形態では、下部リングを第3のバンプ停止部1128c支持構造で上部リングに接続する前に、第1の部分及び第2の部分は部分的に接続され得るが、第1の部分と第2の部分との間に小さな間隙が提供されるように、依然として別の部分から離間している。3015では、複数片のバンプ停止部は、第1のリングの半径方向下方に位置する領域に位置する。3020では、第2のリングに向かって半径方向上方に、3010で形成された間隙を通して片を移動させることによって、バンプ停止部の個々の片をアセンブリ位置に移動させる。3025では、複数片のバンプ停止部が下部リングに固定される。バンプ停止部は、下部リングの第1の部分と第2の部分との間にバンプ停止部の片をクランプすることによって、下部リングに固定され得る。
【0099】
図32の方法は、中央バンプ停止部を有する非空気式タイヤを製造するプロセスを単純化し得る。具体的には、複数片のバンプ停止部と、複数片のバンプ停止部の片の特定の形状と、バンプ停止部の片を半径方向上向きにアセンブリ位置に移動させる能力とは、製造プロセスを大幅に簡素化し得る。追加のバンプ停止部を提供することの考察は、方法から省略されている。しかしながら、追加のバンプ停止部は、従来の方法(例えば、接着剤を使用してバンプ停止部をリングに取り付けること)を使用して提供され得る。
図32の正確な方法は、単なる例示である。他の代替的な実施形態では、特定のステップは、任意の所望の順序で行われ得るか、又はより少ない若しくはより多い数のステップを含み得る。
【0100】
第1の実施形態では、上記の詳細な説明に基づいて、非空気式タイヤは、第1の直径を有する下部リングと、第1の直径よりも大きい第2の直径を有する上部リングと、を含み、上部リングは、下部リングと実質的に同軸である。この実施形態では、非空気式タイヤは、下部リングを上部リングに接続する支持構造と、バンプ停止部と、を更に含む。下部リング及び上部リングのうちの1つは、別個の第1の部分及び別個の第2の部分を含む。バンプ停止部は、第1の部分と第2の部分との間に固定され、下部リング及び上部リングのうちの他方に向かって半径方向に延在する。
【0101】
この第1の実施形態では、下部リングは、第1の部分及び第2の部分を任意選択的に含み得、バンプ停止部は、下部リングの第1の部分と第2の部分との間にクランプされ、上部リングに向かって半径方向に延在する。代替的に、上部リングは、第1の部分及び第2の部分を任意選択的に含み得、バンプ停止部は、上部リングの第1の部分と第2の部分との間にクランプされ、下部リングに向かって半径方向に延在する。
【0102】
この第1の実施形態では、バンプ停止部は、単一の片であり得る。代替的に、バンプ停止部は、複数の個別の片であり得る。例えば、バンプ停止部は、第1の片、第2の片、第3の片、第4の片、及び第5の片を含み得、第1の片は、バンプ停止部の約25%を構成し、第2の片は、バンプ停止部の約25%を構成し、第3の片は、バンプ停止部の約10%を構成し、第4の片は、バンプ停止部の約30%を構成し、第5の片は、バンプ停止部の約10%を構成する。
【0103】
この第1の実施形態では、支持構造は、複数のスポークであってもよい。複数のスポークは、第1のスポーク群及び第2のスポーク群内に配設され得、バンプ停止部は、第1のスポーク群と第2のスポーク群との間に軸方向に位置する。
【0104】
代替的に、この第1の実施形態では、支持構造は、ウェビングであり得る。
【0105】
この第1の実施形態は、下部リングに固定されたハブを更に含み得る。
【0106】
追加として、上記の詳細な説明に基づいて、非空気式タイヤを組み立てる方法の第1の実施形態は、第1の部分及び別個の第2の部分を有する第1のリングを提供するステップと、第1の部分と第2の部分との間にバンプ停止部をクランプするステップと、支持構造によって第2のリングを第1のリングに接続するステップと、を含む。
【0107】
方法のこの第1の実施形態では、第1のリングは、第1の直径を有し得、第2のリングは、第1の直径よりも大きい第2の直径を有し得る。代替的に、第1のリングは、第1の直径を有し得、第2のリングは、第1の直径よりも小さい第2の直径を有し得る。
【0108】
方法のこの第1の実施形態では、支持構造は、複数のスポークを含み得、スポークは、第1のスポーク群及び第2のスポーク群内に配設され、バンプ停止部は、第1のスポーク群と第2のスポーク群との間に軸方向に位置する。
【0109】
この第1の実施形態はまた、任意選択的に、第1のリング及び第2のリングのうちの1つにハブを取り付けるステップを含み得る。
【0110】
追加として、上記の詳細な説明に基づいて、第1の直径を有する第1のリング、及び第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2のリングを提供するステップと、第1のリングを支持構造で第2のリングに接続するステップと、を含む、非空気式タイヤを組み立てる方法の第2の実施形態。この第2の実施形態は、少なくとも第1のバンプ停止部片及び第2のバンプ停止部片を有する複数片のバンプ停止部を提供することと、第1のリングの半径方向下方に位置する領域に第1のバンプ停止部片を位置することと、第1のバンプ停止部片を第2のリングに向かって半径方向上方に移動させることと、第1のバンプ停止部片を第1のリングに固定することと、を更に含む。この第2の実施形態はまた、第1のリングの半径方向下方に位置する領域に第2のバンプ停止部片を位置することと、第2のバンプ停止部片を第2のリングに向かって半径方向上方に、第1のバンプ停止部片に隣接する位置まで移動させることと、第2のバンプ停止部片を第1のリングに固定することと、を含む。
【0111】
方法のこの第2の実施形態では、第1のリングは、別個の第1の部分及び別個の第2の部分を任意選択的に含み得、複数片のバンプ停止部を第1のリングに固定するステップは、第1の部分と第2の部分との間で複数片のバンプ停止部をクランプすることを含み得る。
【0112】
代替的に、方法のこの第2の実施形態では、支持構造は、第1のスポーク群及び第2のスポーク群に配設された複数のスポークを含み得、バンプ停止部は、第1のスポーク群と第2のスポーク群との間に軸方向に位置する。
【0113】
方法のこの第2の実施形態では、支持構造は、任意選択的にウェビングであり得る。
【0114】
方法のこの第2の実施形態はまた、任意選択的に、ハブを第1のリングに取り付けることを含み得る。
【0115】
「含む(includes)」又は「含むこと(including)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲まで、「含む(comprising)」という用語が特許請求項で移行句として採用される際の解釈と同様に包括的であることが意図される。更に、「又は(or)」という用語が採用される範囲において(例えば、A又はBなど)、「A、又はB、又はAとBとの両方とも」を意味することが意図されている。本出願人らが「A又はBの両方ではなく一方のみ」を示すことを意図する場合、「A又はBの両方ではなく一方のみ」という用語が採用されるであろう。したがって、本明細書における「又は」という用語の使用は、排他的ではなく、包括的である。Bryan A.Garner,A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995)を参照。また、「中(in)」又は「中へ(into)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される範囲において、「上(on)」又は「上へ(onto)」を追加的に意味することが意図される。更に、「接続する(connect)」という用語が本明細書又は特許請求の範囲において使用される限りにおいて、「と直接接続する(directly connected to)」ことだけではなく、別の構成要素を介して接続することなどのように「と間接的に接続する(indirectly connected to)」ことも意味することが意図される。
【0116】
本出願をその実施形態の記述によって例解し、またその実施形態をかなり詳細に説明てきたが、添付の特許請求の範囲の範囲をこのような詳細に制限するか、又はいかなる形式でも限定することは、出願人らの本意ではない。追加の利点及び改良が、当業者には容易に明らかとなるであろう。したがって、そのより広い態様における本出願は、図示及び説明される、特定の詳細、代表的な装置及び方法、並びに例解的な実施例に限定されない。このため、出願人の一般的な発明概念の趣旨又は範囲から逸脱することなく、このような詳細からの逸脱がなされ得る。