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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】幼児用よだれ掛け
(51)【国際特許分類】
   A41B 13/10 20060101AFI20230704BHJP
   A41D 13/04 20060101ALI20230704BHJP
   A41D 13/08 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
A41B13/10
A41D13/04
A41D13/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022554170
(86)(22)【出願日】2020-11-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2020015706
(87)【国際公開番号】W WO2021096198
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-05-31
(31)【優先権主張番号】10-2019-0144089
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522337705
【氏名又は名称】ニュー ベッセル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NEW VESSEL, Inc.
【住所又は居所原語表記】18F, 14 Seocho-daero 74-gil, Seocho-gu, Seoul 06620 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ ハナ
【審査官】冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0489156(KR,Y1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0486170(KR,Y1)
【文献】実開平1-94414(JP,U)
【文献】特開2013-96016(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41B13/10
A41D13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
幼児のあごの下を覆うように着用され、下側が幼児用食卓の上面の一部を覆うように延長される着用部と、
前記着用部の下端に設けられ、食卓の上面の残りの部分を覆うカバー部と、
前記着用部と前記カバー部の間に開閉可能に設けられるジッパー部を含み、
前記ジッパー部を開放して前記着用部と前記カバー部の間に開口部を形成することにより、食卓の上面に吸着食器の吸着部を載置して付着させることができることを特徴とする、幼児用よだれ掛け。
【請求項2】
前記着用部は、幼児の胸の部位を覆う本体部と、前記本体部の下端から拡張された幅で下向きに延長形成される拡張部と、前記本体部の上端に窪んで形成される首挿入溝と、前記首挿入溝の一側から幼児の首の後を回るように延長形成される首ストラップ部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項3】
前記着用部は、前記拡張部の上端両側から幼児の胴体の後を回るように延長形成される一対の胴体ストラップ部をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項4】
前記幼児の両腕が挿入されるように前記本体部の両側にそれぞれ形成される一対の腕挿入部をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項5】
前記首ストラップ部の先端と前記首挿入溝の他側に相互対応結合されるようにそれぞれ備えられる第1結合部材と、前記一対の胴体ストラップ部の先端に相互対応結合されるようにそれぞれ備えられる第2結合部材をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項6】
前記ジッパー部は前記着用部と前記カバー部を着脱可能に連結することを特徴とする、請求項1に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項7】
前記ジッパー部は開閉方向が正反対の一対のジッパースライダを含み、前記一対のジッパースライダを閉じたとき食卓の上面の内側部分に位置するようになり、前記ジッパースライダの一つ以上を移動させて前記開口部を形成することができ前記開口部の大きさを調節することができることを特徴とする、請求項1に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項8】
前記食卓の前端部が挿入されるように前記カバー部の裏面下端に袋状で形成される挿入部をさらに含み、前記挿入部は、前記カバー部の下端から後方上向きに延長される掛け部と、前記掛け部と前記カバー部の縁に沿って前記掛け部の両側にそれぞれ形成される一対の側部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項9】
前記挿入部は前記側部の上端両側にそれぞれ備えられる一対の第3結合部材をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の幼児用よだれ掛け。
【請求項10】
前記挿入部の幅の調節のために前記掛け部の上端に備えられる絞り紐と、前記絞り紐の長さ調節のために前記絞り紐の一側に備えられる紐絞り具をさらに含むことを特徴とする、請求項8または9に記載の幼児用よだれ掛け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幼児が食卓の前に座ったとき、食卓や服あるいは床に飲食物をこぼすことを防止するために使用される幼児用よだれ掛けに関する。
【背景技術】
【0002】
幼児用よだれ掛けは、幼児がよだれや鼻水、あるいは飲食物をこぼしたときに、服や身体につかないようにあごの下の胸に当てる物をいい、一般的には前掛け部の上端に結び紐を付けこの結び紐を幼児の首の後で結んで使用している。
【0003】
しかし、従来のよだれ掛けは、幼児が食卓の前に座って飲食物を摂取する際、飲食物をこぼして床や食卓の上、または幼児のズボンが汚れることを防止できず、これによって食事の際に周辺の清潔維持が難しく、食後には清掃がついてまわる煩わしさがある。
【0004】
幼児用よだれ掛けに関する文献として、KR20-0486170、KR20-0489156、US5107545、JP2004-162236が公開されているが、JP2004-162236は食卓を覆うことができないという短所があり、KR20-0486170とUS5107545はよだれ掛けが食卓全体を覆っていてよだれ掛けの使用時には食卓に吸着食器を付着固定できないという短所があり、KR20-0489156は貫通孔が常に開放された状態になっていて吸着食器を使用しない場合に飲食物等が食卓の上面に入り込むようになって食卓覆いとしての機能を果たせなくなる短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、幼児が食卓の前に座って食事をするときに、飲食物を食卓や服あるいは床にこぼさないようにする幼児用よだれ掛けを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、吸着食器付着用の開口部を開閉可能に形成して選択的に使用することができ、必要な時には吸着食器付着用の開口部の面積を自由に調節できる幼児用よだれ掛けを提供することにある。
【0007】
本発明のまた他の目的は、食卓にしっかり固定することができ、食卓に結合したり分離することが手軽な幼児用よだれ掛けを提供することにある。
【0008】
本発明のまた他の目的は、エプロンとしても使用することができる幼児用よだれ掛けを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決するために、本発明は、幼児のあごの下を覆うように着用され、下側が幼児用食卓の上面の一部を覆うように延長される着用部と、前記着用部の下端に設けられ食卓の上面の残りの部分を覆うカバー部と、前記着用部と前記カバー部の間に開閉可能に設けられるジッパー部を含み、前記ジッパー部を開放して前記着用部と前記カバー部の間に開口部を形成することにより、食卓の上面に吸着食器の吸着部を載置して付着させることができることを特徴とする幼児用よだれ掛けを提供する。
【0010】
本発明の一特徴によれば、前記着用部は、幼児の胸の部位を覆う本体部と、前記本体部の下端から拡張された幅で下向きに延長形成される拡張部と、前記本体部の上端に窪んで形成される首挿入溝と、前記首挿入溝の一側から幼児の首の後を回るように延長形成される首ストラップ部を含み得る。
【0011】
本発明の他の特徴によれば、前記着用部は、前記拡張部の上端両側から幼児の胴体の後を回るように延長形成される一対の胴体ストラップ部をさらに含み得る。
【0012】
本発明のまた他の特徴によれば、前記幼児の両腕が挿入されるように前記本体部の両側にそれぞれ形成される一対の腕挿入部をさらに含み得る。
【0013】
本発明のまた他の特徴によれば、前記首ストラップ部の先端と前記首挿入溝の他側に相互対応結合されるようにそれぞれ備えられる第1結合部材と、前記一対の胴体ストラップ部の先端に相互対応結合されるようにそれぞれ備えられる第2結合部材をさらに含み得る。
【0014】
本発明のまた他の特徴によれば、前記ジッパー部は、前記着用部と前記カバー部を着脱可能に連結し得る。
【0015】
本発明のまた他の特徴によれば、前記ジッパー部は、開閉方向が正反対の一対のジッパースライダを含み、前記一対のジッパースライダを閉じたとき食卓の上面の内側部分に位置するようになり、前記ジッパースライダの一つ以上を移動させて前記開口部を形成することができ前記開口部の大きさを調節し得る。
【0016】
本発明のまた他の特徴によれば、前記食卓の前端部が挿入されるように前記カバー部の裏面下端に袋状で形成される挿入部をさらに含み、前記挿入部は、前記カバー部の下端から後方上向きに延長される掛け部と、前記掛け部と前記カバー部の縁に沿って前記掛け部の両側にそれぞれ形成される一対の側部を含み得る。
【0017】
本発明のまた他の特徴によれば、前記挿入部は前記側部の上端両側にそれぞれ備えられる一対の第3結合部材をさらに含み得る。
【0018】
本発明のまた他の特徴によれば、前記挿入部の幅の調節のために前記掛け部の上端に備えられる絞り紐と、前記絞り紐の長さ調節のために前記絞り紐の一側に備えられる紐絞り具をさらに含み得る。
【発明の効果】
【0019】
本発明による幼児用よだれ掛けによれば、幼児の食事のときに食卓の上、服、床等に飲食物をこぼして汚くなることを防止することができる。
【0020】
また、本発明による幼児用よだれ掛けによれば、食卓を覆ったカバー部に開口部を形成して吸着食器を食卓の上に付着でき、開口部を開閉可能に形成することによって必要な場合にのみ開口部を開放して使用することができる。
【0021】
また、本発明による幼児用よだれ掛けによれば、開口部の面積を適切に調節して多様な種類の吸着食器を食卓の上に付着することができる。
【0022】
また、本発明による幼児用よだれ掛けによれば、食卓の厚さや幅等の大きさに応じて挿入部の大きさを調節することができ、挿入部を絞って食事時にカバー部が動くことを防止することができる。
【0023】
また、本発明による幼児用よだれ掛けによれば、カバー部から着用部を分離してエプロンのように着用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛けの前面斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛けの後面斜視図である。
図3図2の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛けの使用状態図である。
図5】食卓の厚さに応じた挿入部の側部の幅の調節状態を示した使用状態図である。
図6】食卓の厚さに応じた挿入部の側部の幅の調節状態を示した使用状態図である。
図7】絞り紐を用いた挿入部の幅の調節状態を示した使用状態図である。
図8】本発明の一実施形態によりカバー部に開口部を形成した状態を示した使用状態図である。
図9】本発明の他の実施形態により着用部に腕挿入部が形成された幼児用よだれ掛けの斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下では本発明の実施形態に関して添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下で説明される実施形態は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が発明を容易に実施できる程度に詳細に説明するためのものに過ぎず、これによって本発明の保護範囲が限定されることを意味しない。そして本発明の様々な実施形態を説明するにおいて、同一の技術的特徴を有する構成要素については同一の図面符号を使用することにする。
【0026】
図1は本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛けの前面斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛けの後面斜視図であり、図3図2の分解斜視図である。
【0027】
本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛け(以下、「よだれ掛け」)100は、布や合成樹脂の材質からなることができ、布の場合には汚物を容易に拭き取れるように防水処理されることが好ましい。例えば防水生地や、一般生地に防水コーティングがされている防水布の材質からなることができる。
【0028】
図1ないし図3に示すように、本発明の一実施形態による幼児用よだれ掛け100は、幼児のあごの下を覆うように幼児が着用する着用部200と、着用部200の下端に着脱可能に結合され食卓10(図4参照)の上側を覆うカバー部300を含む。
【0029】
ここで着用部200は、着用時に幼児の上体前面を覆うようにあごの下に当てられる部分であり、あごの下の胸の部位を覆う本体部210と、本体部210の下端から幅が拡張して下向きに延長形成される拡張部220を含む。
【0030】
本体部210の上端中央には窪んで首挿入溝211が形成され、着用時に首挿入溝211に幼児の首の部位が入るように着用することができる。
【0031】
首挿入溝211の一側には、本体部210が傾いたり予期せず外れることを防止するために、幼児の首にかけられるように首ストラップ部212が延長形成される。一例として、首ストラップ部212は、図面に示すように、本体部210の上端から首挿入溝211の上部に斜めに傾斜して上向きに延長形成されることができる。
【0032】
また、首ストラップ部212を幼児の首の後に回して首挿入溝211の他側に結合できるように、首ストラップ部212の先端と首挿入溝211の他側には、相互対応結合されるベルクロ(登録商標)テープまたはスナップボタン等の第1結合部材213が備えられる。
【0033】
他の例として、首挿入溝211の両側に形成された首ストラップ部212を幼児の首の後で結んで固定することもできる。
【0034】
拡張部220の上端両側には、胴体ストラップ部221がそれぞれ形成される。この胴体ストラップ部221は、幼児の胴体の後を回って拡張部220を固定するためのものであり、拡張部220の上端両側から帯状の胴体ストラップ部221が上向きに延長形成される。さらに、一対の胴体ストラップ部221が幼児の胴体の後に回って相互結合されるように、それぞれの先端にベルクロテープまたはスナップボタン等の第2結合部材222が備えられる。他の例として、幼児の胴体の後で胴体ストラップ部221を結んで固定することもできる。
【0035】
着用部200の下端にカバー部300が着脱可能に結合される。カバー部300は、食卓10の上板の前端部を、掛けて覆うことができるように形成される。よだれ掛け100の着用時、カバー部300は、拡張部220と共に食卓10の上板の上を覆うようになり、これにより、幼児がこぼす飲食物によって食卓10の上が汚くなることを防止することができる。
【0036】
着用部200とカバー部300の間にはジッパー部400が形成され、必要に応じて着用部200のみを使用したり、着用部200の下端にカバー部300を結合して着用部200とカバー部300を共に使用することもできる。
【0037】
一例として、図面に示すように、着用部200の下端とカバー部300の上端にそれぞれ一つずつ、一対のジッパーテープ410が対向して備えられることができる。また、一対のジッパーテープ410を開閉するためのジッパースライダ420が、ジッパーテープ410に沿ってスライド移動可能に装着される。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、一対のジッパーテープ410は、開閉方向が正反対の一対のジッパースライダ420により開閉されることができる。例えば、図面上で左側のジッパースライダ420は、左側に移動時に一対のジッパーテープ410を開放し、右側に移動時に一対のジッパーテープ410を閉鎖する。反対に、図面上で右側のジッパースライダ420は、右側に移動時に一対のジッパーテープ410を開放し、左側に移動時に一対のジッパーテープ410を閉鎖する。
【0039】
この場合、一対のジッパースライダ420を互いに遠ざかる方向に移動させることによって、拡張部220とカバー部300の間に開口部350(図8参照)を形成することができ、この開口部350を介して露出する食卓10の上板に食器20(図8参照)を置いて食事することができる。食器20の大きさに応じて一対のジッパースライダ420間の間隔を調節することにより、開口部350の大きさを調節することができ、これについては図8を参照して再び説明する。
【0040】
カバー部300の裏面に袋状の挿入部500が形成される。この挿入部500は、食卓10の前端部を包んで覆うためのものであり、挿入部500に食卓10の前端部を挿入することによってカバー部300が動くことを防止することができる。
【0041】
この際、挿入部500は、カバー部300の下端から後方上向きに所定間隔で延長形成される掛け部510と、掛け部510とカバー部300の縁に沿って掛け部510の両側にそれぞれ形成される一対の側部520を含む。また、掛け部510とカバー部300および両側の側部520により、食卓10の前端部に挿入するための空間部が区画形成される。
【0042】
一方、本発明の他の例として、着用部200とカバー部300が一体に形成されることもできるのはもちろんである。
【0043】
図5図6は食卓の厚さに応じた挿入部の側部の幅の調節状態を示した使用状態図であり、カバー部300から着用部200が分離され、挿入部500に食卓10の前端部が挿入された状態を示している。
【0044】
側部520の上端両側には、一対の第3結合部材521が幅方向に所定間隔離隔して備えられることができる。一対の第3結合部材521を相互結合することによって、食卓10の上板の厚さに応じて側部520の幅を調節したりしっかり固定されるようにすることができる。例えば、上板の厚さが薄い場合は、図6に示すように、一対の第3結合部材521を相互結合することによって側部520の幅を縮めることができる。第3結合部材521は、相互対応するスナップボタンで構成されることができ、ベルクロテープ等その他多様な結合手段が適用されることもできる。
【0045】
図7は絞り紐を用いた挿入部の幅の調節状態を示した使用状態図であり、掛け部510の上端に絞り紐511が備えられ、絞り紐511の一側には絞り紐511の長さ調節のための紐絞り具512が備えられる。食卓10の上板の幅が狭い場合、絞り紐511を引っ張って引き絞ることにより、挿入部500の幅を縮める一方、カバー部300と挿入部500が食卓10に密着するようにしてカバー部300が動くことを防止することができる。
【0046】
図8は本発明の一実施形態によりカバー部に開口部を形成した状態を示した使用状態図である。
【0047】
幼児用の食卓10や食器20の場合、すべり防止のために食卓10の上板や食器20の底面にすべり防止処理がされる。例えば、食卓10の上板または食器20の底面にゴムやシリコン等の合成樹脂の材質で吸着部が形成されるか、ゴムやシリコン等の滑りにくい合成樹脂の材質で製作された幼児用食器(別名「吸着食器」)が提供されることがある。
【0048】
この場合、食卓10の上板の上を覆ったカバー部300または拡張部220を介して食卓10の上板を露出させ、食器20と食卓10の上板が直接接触するようにする必要がある。本発明の一実施形態によるよだれ掛け100は、着用部200とカバー部300の間に形成されるジッパー部400を開閉することによって開口部350を形成し、この開口部350を介して露出する食卓10の上板に食器20が直接載置されるようにすることによって、食事中に食器20が動くことを防止することができる。さらに、食器20の大きさに応じて一対のジッパースライダ420間の間隔を調節することにより、開口部350の大きさを調節することもできる。
【0049】
図9は本発明の他の実施形態により着用部に腕挿入部が形成された幼児用よだれ掛けの斜視図である。
【0050】
本発明の他の実施形態によれば、本体部210の両側に一対の腕挿入部600が形成されることができる。腕挿入部600は本体部210と一体に形成されることができ、他の例として、ジッパーやベルクロテープまたはスナップボタン等の結合部材によって本体部210に分離可能に結合されることも可能である。
【0051】
この場合、着用時に幼児の両腕が腕挿入部600にそれぞれ挿入され、したがって、よだれや鼻水、飲食物等が幼児の両腕の部分に付くことを防止することができる。
【0052】
例えば、着用部200からカバー部300を分離してよだれ掛け100をお絵描き用スモック等のエプロンとして活用できるが、このとき幼児の腕部分に絵の具等の汚物が撥ねることを防止することができるようになるのである。
【0053】
以上、本発明の実施形態に関して説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の特許請求の範囲を逸脱することなく多様に変形実施できるものと理解される。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明による幼児用よだれ掛けによれば、幼児の食事のときに、床や食卓の上あるいは服が飲食物によって汚くなることを防止することができる。
【0055】
また、本発明による幼児用よだれ掛けによれば、多様な種類と多様な規格の吸着食器を食卓の上に付着して使用することができる。
【0056】
また、本発明による幼児用よだれ掛けによれば、食事時にカバー部が動くことを防止することができ、カバー部から着用部を分離してエプロンのように着用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9