(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-03
(45)【発行日】2023-07-11
(54)【発明の名称】GIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法、これを利用したウェハテスト結果提供方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20230704BHJP
【FI】
H01L21/66 A
H01L21/66 W
(21)【出願番号】P 2022560335
(86)(22)【出願日】2021-10-06
(86)【国際出願番号】 KR2021013696
(87)【国際公開番号】W WO2022080740
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0132835
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522388028
【氏名又は名称】アプロシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】APHROSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】905ho,123,Beolmal-ro,Dongan-gu Anyang-si Gyeonggi-do 14056,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ブ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン ホン
(72)【発明者】
【氏名】イム、ワン グク
(72)【発明者】
【氏名】パク、ソン ファン
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-177071(JP,A)
【文献】特開2020-088093(JP,A)
【文献】特開2008-198121(JP,A)
【文献】特開2011-113622(JP,A)
【文献】特開平08-124977(JP,A)
【文献】特開2008-300599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)実半導体ウェハの横および縦の大きさに対応する環状レイヤを生成する段階;
(b)前記環状レイヤ上にエッジ(edge)領域を生成する段階;
(c)前記環状レイヤの中心点上に一つのチップの大きさを参照して一つの中心チップ(chip)を生成する段階;
(d)前記チップの大きさおよびチップ間の間隔を利用して、前記中心チップを基準として前記エッジ領域まで順次前記中心チップと同一大きさのチップを繰り返し生成する段階;
(e)生成されるチップがエッジ領域に到達すると、前記環状レイヤ上のすべてのチップを含むチップレイヤを生成する段階;および、
(f)一つのチップに含まれる複数の構成要素に対するそれぞれのレイヤを生成して動的ウェハマップを生成する段階を含み、
前記複数の構成要素は、
一つのチップに含まれる複数のバンク(BANK)、一つのバンクを複数個に分割するマット(Mat)および一つのマットに含まれる複数のセル(CELL)であり、
前記(f)段階は、
(f1)前記チップに含まれるカラム(Column)およびロウ(Row)方向のバンクの個数を基準としてバンクリストを生成する段階;
(f2)バンクの大きさおよび各バンク間の距離(Gap)を基準としてバンクレイヤを生成する段階;
(f3)バンク別に指定されたバンクタイプ(type)によるマットリストを生成する段階;および、
(f4)マットの大きさおよび各マット間の距離を基準としてマットレイヤを生成する段階を含む
ことを特徴とするGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法。
【請求項2】
前記(b)段階および(c)段階の間に、
(b1)前記エッジ領域が設定された環状レイヤ上にフラットゾーン(flat zone)を生成する段階をさらに含む
請求項1に記載のGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法。
【請求項3】
前記(f4)段階以後、
(f5)一つのセルに含まれるダミーセル(Dummy Cell)領域、メインセル(Main Cell)領域およびリダンダントセル(Redundant Cell)領域を定義する段階;
(f6)前記ダミーセル領域内、各セル間の間隔を基準として複数のダミーセルを生成する段階;
(f7)前記メインセル領域内、メインセルの個数および各メインセル間の間隔を基準として複数のメインセルを生成する段階;
(f8)前記リダンダントセル領域内、リダンダントセルの個数および各リダンダントセル間の間隔を基準として複数のリダンダントセルを生成する段階;および、
(f9)前記ダミーセル領域、メインセル領域およびリダンダントセル領域をそれぞれ区分してセルレイヤを生成する段階を含む
請求項1に記載のGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載されたGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を遂行するプログラムが記録された
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項5】
請求項1に記載されたGIS基盤スペイシャルウェハマップを利用したウェハテスト結果提供方法であって、
(g)ウェハ単位、セル単位およびチップ単位のうちいずれか一つで進行されたウェハテストによる結果データが入力される段階;
(h)前記結果データに含まれた欠陥(Defect)またはフェイル(fail)の位置座標を抽出する段階;
(i)前記位置座標を前
記GIS基盤スペイシャルウェハマップの座標体系に変換する段階;および、
(j)前
記GIS基盤スペイシャルウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち対応するいずれか一つに変換された座標体系による欠陥またはフェイルの位置座標を各レイヤ上のポイントにマッピングする段階を含む
ことを特徴とするGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法。
【請求項6】
前記座標体系は、前
記GIS基盤スペイシャルウェハマップのチップレイヤおよびセルレイヤそれぞれに個別的に定義されるX、Yインデックスで表現される
請求項5に記載のGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法。
【請求項7】
前記(j)段階以後、
(k)前
記GIS基盤スペイシャルウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち二つ以上を重ねてグラフィックで表示することによって、複数のポイント間のパターン情報を分析して生産工程の問題点を導き出す段階を含む
請求項6に記載のGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法。
【請求項8】
請求項5ないし7のいずれかに記載されたGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法を遂行するプログラムが記録された
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はウェハマップ生成方法に関し、特にGIS(Geographic Information System)技法を応用して半導体分野でチップの製造に利用されるウェハマップを生成する方法と、これを利用したウェハテスト結果提供方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
公知の通り、CPU、メモリ、LEDなどを製造する材料として半導体ウェハは複数の構成要素を含んでおり、このような構成要素としてはセル(Cell)、マット(Mat)、バンク(Bank)およびチップ(Chip)等がある。
【0003】
しかし、現在までウェハをなす各構成要素間の相関関係を可視化できる方法は存在せず、これに伴い、構成要素に対してウェハマップを具現する必要性が台頭している。
【0004】
特に、半導体技術が高度化するにつれて、素子設計技術および単位工程技術の開発とともに、工程管理の重要性が台頭している。半導体生産の歩留まりを向上させるためには、工程技術の革新を通じての不良の最小化作業が必須不可欠な要素となる。これに伴い、最適化された工程技術の開発および生産工程中に、ウェハ上に散在して発生する多様な欠陥を検出し、これを分析して製造場費の最適工程設定のための資料として使う一連の過程が要求されると言える。
【0005】
また、ウェハ製造工程において各工程別にチップ単位テスト、セル単位テストがなされながら各チップを生成する段階、生成されたチップをパッケージング(Packaging)する段階、これをモジュール化する段階など、各段階別にテストが進行されることになる。このようなテストを通じて、より正確なチップの使用有無を決定するためのセル単位テストに対する要求が多くなっている状況で、多様なテスト結果を可視化して不良(Fail)を識別し、その原因を把握することによって、ウェハの歩留まりを向上させるための多様な分析方法が要求されている。
【0006】
本出願に関連した先行技術文献としては、特許文献1:登録特許公報第10-0288907号(公告日時:2001.06.01)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】登録特許公報第10-0288907号(公告日時:2001.06.01)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前述した問題点を解決するために案出されたもので、本発明は半導体ウェハを構成する多様な構成要素に対する相関関係を定義できる方案を設け、ウェハ製造工程に対するテスト結果を分析できる方法およびシステムを提供することにその課題がある。
【0009】
また、本発明はウェハを構成するセル、マット、バンク、チップおよびウェハを座標体系を適用した階層で具現してベクトル(Vector)基盤空間資料を利用したウェハマップを生成し、半導体生産工程別になされている多様なテスト結果を主題図階層で生成して、オーバーラップ(Overlap)を通じてのパターン分析、相関関係分析などのGIS分析技法を適用できるようにする方法およびシステムを提供することに他の課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した課題を解決するために、本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法は、(a)実半導体ウェハの横および縦の大きさに対応する環状レイヤを生成する段階、(b)前記環状レイヤ上にエッジ(edge)領域を生成する段階、(c)前記環状レイヤの中心点上に一つのチップの大きさを参照して一つの中心チップ(chip)を生成する段階、(d)前記チップの大きさおよびチップ間の間隔を利用して、前記中心チップを基準として前記エッジ領域まで順次前記中心チップと同一大きさのチップを繰り返し生成する段階、(e)生成されるチップがエッジ領域に到達すると、前記環状レイヤ上のすべてのチップを含むチップレイヤを生成する段階および、(f)一つのチップに含まれる複数の構成要素に対するそれぞれのレイヤを生成して動的ウェハマップを生成する段階を含むことができる。
【0011】
前記(b)段階および(c)段階の間に、(b1)前記エッジ領域が設定された環状レイヤ上にフラットゾーン(flat zone)を生成する段階をさらに含むことができる。
【0012】
前記複数の構成要素は、一つのチップに含まれる複数のバンク(Bank)、一つのバンクを複数個に分割するマット(Mat)および一つのマットに含まれる複数のセル(Cell)であり得る。
【0013】
前記(f)段階は、(f1)前記チップに含まれるカラム(Column)およびロウ(Row)方向のバンクの個数を基準としてバンクリストを生成する段階、(f2)バンクの大きさおよび各バンク間の距離(Gap)を基準としてバンクレイヤを生成する段階、(f3)バンク別に指定されたバンクタイプ(type)によるマットリストを生成する段階および、(f4)マットの大きさおよび各マット間の距離を基準としてマットレイヤを生成する段階を含むことができる。
【0014】
前記(f4)段階以後、(f5)一つのマット(Mat)に含まれるダミーセル(Dummy Cell)領域、メインセル(Main Cell)領域およびリダンダントセル(Redundant Cell)領域を定義する段階、(f6)前記ダミーセル領域内、各セル間の間隔を基準として複数のダミーセルを生成する段階、(f7)前記メインセル領域内、メインセルの個数および各メインセル間の間隔を基準として複数のメインセルを生成する段階、(f8)前記リダンダントセル領域内、リダンダントセルの個数および各リダンダントセル間の間隔を基準として複数のリダンダントセルを生成する段階および、(f9)前記ダミーセル領域、メインセル領域およびリダンダントセル領域をそれぞれ区分してセルレイヤを生成する段階を含むことができる。
【0015】
また、前記のGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法は、これを遂行するプログラムで具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。
【0016】
また、前述した課題を解決するために、本発明の実施例にGIS基盤スペイシャルウェハマップを利用したウェハテスト結果提供方法であって、(g)ウェハ単位、セル単位およびチップ単位のうちいずれか一つで進行されたウェハテストによる結果データが入力される段階、(h)前記結果データに含まれた欠陥(Defect)またはフェイル(fail)の位置座標を抽出する段階、(i)前記位置座標を前記ウェハマップの座標体系に変換する段階および、(j)前記ウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち対応するいずれか一つに変換された座標体系による欠陥またはフェイルの位置座標を各レイヤ上のポイントにマッピングする段階を含むことができる。
【0017】
前記座標体系は、前記ウェハマップのチップレイヤおよびセルレイヤそれぞれに個別的に定義されるX、Yインデックスで表現され得る。
【0018】
前記(j)段階以後、(k)前記ウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち二つ以上を重ねてグラフィックで表示することによって、複数のポイント間のパターン情報を分析して生産工程の問題点を導き出す段階を含むことができる。
【0019】
また、前記のGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法は、これを遂行するプログラムで具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施例によると、半導体ウェハをGIS(Geographic Information System)技法を利用してマップで具現するものであって、GISで使う座標体系を活用して実半導体ウェハの大きさと同一のマップを生成し、ウェハを構成している多様な構成要素の実際の大きさを反映して階層化することによって、各要素を空間情報化されたウェハマップを生成できる効果がある。
【0021】
また、本発明は半導体ウェハ生産過程中に発生するセルテスト結果、チップテスト結果、欠陥検出結果を空間情報化し、ウェハマップとGIS分析技法を利用して不良に対するパターンおよび空間分析結果を可視化することによって、半導体ウェハの歩留まりを高める効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を示した図面である。
【
図2】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を示した図面である。
【
図3】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を示した図面である。
【
図4】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法で利用するウェハマップの構成要素を模式化した図面である。
【
図5】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法で利用するウェハマップの構成要素を模式化した図面である。
【
図6】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法で利用するウェハマップの構成要素を模式化した図面である。
【
図7】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法で利用するウェハマップの構成要素を模式化した図面である。
【
図8】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップを利用したウェハテスト結果提供方法を示した図面である。
【
図9】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を例示した図面である。
【
図10】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を例示した図面である。
【
図11】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を例示した図面である。
【
図12】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を例示した図面である。
【
図13】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法、これを利用したウェハテスト結果提供方法を具現するシステムの構造を示した図面である。
【
図14】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法、これを利用したウェハテスト結果提供方法を具現するシステムの構造を示した図面である。
【
図15】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を活用したデータを示した図面である。
【
図16】本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を活用したデータを示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下で開示される実施例に制限されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野の通常の技術者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0024】
本明細書で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」または「含む(comprising)」は言及された構成要素の他に一つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を指し示し、言及された構成要素のそれぞれおよび一つ以上のすべての組み合わせを含む。たとえ「第1」、「第2」等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されないことは言うまでもない。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよいことは言うまでもない。
【0025】
また、他の定義がない限り、本明細書で使われるすべての用語は本発明が属する技術分野の通常の技術者に共通して理解され得る意味で使われ得る。また、一般的に使われる辞書に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0026】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」等は、図面に図示されている通り、一つの構成要素と他の構成要素との相関関係を容易に記述するために使われ得る。空間的に相対的な用語は図面に図示されている方向に加えて、使用時または動作時に構成要素の互いに異なる方向を含む用語と理解されるべきである。例えば、図面に図示されている構成要素をひっくり返す場合、他の構成要素の「下(below)」または「下(beneath)」と記述された構成要素は、他の構成要素の「上(above)」に置かれ得る。したがって、例示的な用語である「下」は下と上の方向をすべて含むことができる。構成要素は他の方向にも配向され得、これに伴い、空間的に相対的な用語は配向によって解釈され得る。
【0027】
以下の説明において、「GIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法」、「GIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法」の用語は、説明の便宜上、それぞれ「ウェハマップ生成方法」、「ウェハテスト結果提供方法」に略式表記され得る。
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法、これを利用したウェハテスト結果提供方法を詳細に説明する。
【0029】
図1~
図3は本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を示した図面であり、
図4~
図7は本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法で利用するウェハマップの構成要素を模式化した図面である。
【0030】
本発明の実施例に係るウェハマップ生成方法は、一般的に地形情報とともに施設物などを地図上に表示、作成、検索および分析などを遂行できるようにする地理情報システム(Geographic Information System;GIS)技法をウェハマップ生成に応用したもので、GISで使う座標体系に基づいて半導体ウェハを構成する複数の構成要素であるチップ、バンク、マットなどの大きさを考慮して階層化することによって、各構成要素の空間情報を反映したウェハマップ(Wafer Map)を提供することを特徴とする。
【0031】
このために、本発明の一実施例によると、ウェハマップを構成する基本単位であるセル(Cell)で構成されるマット(Mat)を定義し、マット(Mat)で構成されるバンク(Bank)を定義し、バンク(Bank)で構成されるチップ(Chip)の構造を定義する。
【0032】
それぞれのチップ(Chip)は、ウェハ(Wafer)の中心点を基準として入力されたチップ(Chip)の大きさで隣り合ったチップ(chip)間の間隔を考慮して上下左右の方向に生成され得る。
【0033】
このような方式で従来のウェハマップとは異なってチップ内部の構造を一つの構造体で表現することができ、これに基づいて各構成要素間の関係性を設定し、セル単位のテスト結果を表現できるウェハマップを構成することができる。
【0034】
従来、半導体で使う単位はナノメートル(nano meter)単位を使っており、これに伴い、本発明ではこれをメートル(meter)単位で換算して活用でき、中心点、各構成要素の大きさ、構成要素間の間隔の情報のみで各構成要素を定義して表現することができる。
【0035】
特に、半導体設計の特性上、同一の形態のセル構造を有するマットが多く存在するため、すべてのマットに対する諸元を入力せず、マットタイプ(type)で具現することによって、反復的な入力を防止できるようにする。また、マットで構成されたバンクを定義する時、単に各マップに対するタイプのみを指定して反復的な構造を表現するように構成することができる。また、同一の方式でバンクタイプを定義するように構成され得る。
【0036】
これに伴い、本発明の実施例では、ウェハマップをshapeファイルのようなスペイシャルデータ(Spatial Data)で保存せず、入力された情報に基づいて動的に各構成要素に対するスペイシャルデータを生成し、レイヤ(Layer)化してスペイシャルウェハマップ(Spatial WaferMap)を生成することができる。
【0037】
したがって、実際のチップの設計諸元を活用してウェハおよびチップ構造を空間資料化して具現することができ、多様な半導体の設計諸元を流動的に反映できることになる。
【0038】
以下の説明で各段階別実行主体は、別途の記載がなくても後述する
図13、
図14に示したシステムおよびこの構成要素であり、このようなシステムは公知のマイクロプロセッサによって実行可能でコンピュータによって読み取り可能なコンピュータプログラムで具現され得、読み取り書き込みが可能な記録媒体に記録され得る。
【0039】
図1~
図3は前述した技術的思想に基づいた本発明の実施例に係るウェハマップ生成方法を示した図面であり、
図4~
図7は本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法で利用するウェハマップの構成要素を模式化した図面である。
【0040】
図1および
図4を参照すると、実半導体ウェハの横および縦の大きさに対応する環状レイヤ1を生成する段階(S100)、前記環状レイヤ1上にエッジ(edge)領域を生成する段階(S110)、前記環状レイヤ1の中心点上に一つのチップ3の大きさを参照して一つの中心チップ(chip)を生成する段階(S120)、前記チップ3の大きさおよびチップ3間の間隔を利用して、前記中心チップを基準として前記エッジ領域まで順次前記中心チップと同一大きさのチップ3を繰り返し生成する段階(S130)、生成されるチップ3がエッジ領域に到達すると、前記環状レイヤ1上のすべてのチップを含むチップレイヤを生成する段階(S140)および一つのチップに含まれる複数の構成要素に対するそれぞれのレイヤを生成して動的ウェハマップを生成する段階(S150)で具現され得る。
【0041】
まず、実半導体ウェハの横および縦の大きさに対応する環状レイヤ1を生成する段階(S100)として、ウェハマップのベースとなるレイヤを生成する手続きである。本段階では、ウェハマップを具現しようとする実半導体ウェハの横および縦の大きさの入力を受けて、これに対応する環状レイヤ1を生成することができる。
【0042】
一例として、ウェハの大きさはシステム上で「Width=300000000;」、「Height=3000000000;」の変数形式で定義され得る。
【0043】
次に、環状レイヤ1上にエッジ(edge)領域を生成する段階(S110)はウェハのエッジ領域(Edge)領域に対する演算値の入力を受けて前述した環状レイヤに反映する段階であり、エッジ領域の半径はウェハの半径からエッジデータを入力値を差し引くことによって算出することができる。
【0044】
エッジ領域の演算値は、「Edge=3000000;」の形式で定義され得る。
【0045】
また、図示されてはいないが、S110段階以後、エッジ領域が設定された環状レイヤ1上にフラットゾーン(flat zone)を生成する段階がさらに追加され得る。このようなフラットゾーンはウェハの上下方向および前後面の方向を識別するために生成されるもので、工程により、ノッチ(notch)等で代替されてもよい。
【0046】
フラットゾーンの位置は、「Flatzone=FlatzoneType.BOTTOM;」の形式で定義され得る。
【0047】
次に、環状レイヤ1の中心点上に一つのチップ3の大きさを参照して一つの中心チップ(chip)を生成する段階(S120)では生成された環状レイヤ1の中心点を探し、その中心点を基準として一つの中心チップ(Chip)を生成することができる。この時、チップ3は多角形(polygon)の形態であり得、実際のウェハに形成されるチップ3一つの大きさを入力して中心点に代入して生成することができる。
【0048】
中心点でのチップを生成する基準を示す変数は、「BaseLineX=BaseLineType.CHIP」、「BaseLineY=BaseLineType.SCRIBE」の形式で定義され得、後述する残りの領域上のチップ3を生成するのに基準点として参照され得る。
【0049】
次に、チップ3の大きさおよびチップ3間の間隔を利用して、中心チップを基準としてエッジ領域まで順次前記中心チップと同一大きさのチップ3を繰り返し生成する段階(S130)として、S120段階で生成した中心チップを基準としてチップ3の大きさおよび間隔を利用して、中心チップを囲む形態で環状レイヤ1の全体領域に同一のチップ3を生成することになる。すなわち、前述した中心チップを基準として上下左右方向に移動しながら、同一大きさのチップを入力されたチップ3間の間隔を反映することによって順次生成していくことになる。
【0050】
この時、チップ3間の間隔は、「Scribe.X=7000;」、「Scribe.Y=7000」の形式で定義され得、現在位置(中心チップまたは隣り合った生成されたチップ)から移動する距離は、「Shift.X=0;」、「Shift.Y=0;」の初期値を有する変数で設定され得、チップの移動距離によりその値は加算され得る。
【0051】
また、チップ3のX、Y軸の増減方向は、「Direct=LEFTBOTTOM_HORIZONTALX_VERTICALY;」の変数で設定され得る。
【0052】
次に、生成されるチップ3がエッジ領域に到達すると、環状レイヤ1上のすべてのチップを含むチップレイヤを生成する段階(S140)では、前記のS130段階の繰り返し進行によって生成されるチップ3がウェハの中心点から終端、すなわちエッジ領域まで到達して交差(intersect)の発生有無を判断し、エッジ領域内の残った空間の大きさによって新しいチップの生成の有無を決定し、エッジ領域を含んで全体の環状レイヤ1上のすべてのチップに対するリストを生成してチップレイヤ(Chip layer)を生成する。
【0053】
以後、一つのチップ3に含まれる複数の構成要素に対するそれぞれのレイヤを生成して動的ウェハマップを生成する段階(S150)として、後述するバンク、マットおよびセルに対するレイヤを生成する手続きを進行することになる。
【0054】
図2および
図5を参照すると、本発明の実施例に係るバンク(Bank;5)およびマット(Mat)生成方法を示したもので、チップ3に含まれるカラム(Column)およびロウ(Row)方向のバンク5の個数を基準としてバンクリストを生成する段階(S141)、バンク5の大きさおよび各バンク5間の距離(Gap)を基準としてバンクレイヤを生成する段階(S142)、バンク別に指定されたバンクタイプ(type)によるマットリストを生成する段階(S143)およびマット7の大きさおよび各マット7間の距離を基準としてマットレイヤを生成する段階(S144)を含むことができる。
【0055】
チップ3に含まれるカラム(Column)およびロウ(Row)方向のバンク5の個数を基準としてバンクリストを生成する段階(S141)は、一つのチップ3に対してこれに含まれるバンク5に対するリストを生成する段階である。一つのウェハに生成されるすべてのチップ3は一部のエッジ領域を除いてすべて同一の形態であるため、一つのチップ3に対するバンク5の形態のみを利用してすべてのチップ3に対するバンク5を生成することになり、このためのデータとして一つのチップ3内にカラムおよびロウ方向にバンク5の数に応じてバンクリストを生成することになる。
【0056】
一例として、一つのチップ3に対する大きさは「Width=5577000;」、「Height=4000000;」であり得、バンク5の数は「Col=6;」、「Row=6;」の形式で定義され得る。
【0057】
次に、バンク5の大きさおよび各バンク5間の距離(Gap)を基準としてバンクレイヤを生成する段階(S142)では、前記のバンクリストを参照して一つのチップ3内に含まれる複数のバンク5を生成することによってバンクレイヤ(Bank layer)を生成することになる。バンクリストには一つのチップ3に形成されるカラムおよびロウ方向のバンク5数を定義しており、一つのバンク5に対する大きさおよびバンク5間の間隔を入力して一つのチップ3に対するバンク5を生成し、これに基づいて全体のバンク5に対するバンクレイヤを生成することができる。
【0058】
バンク5の大きさは、「Width=77000;」、「Height=40000;」の変数で定義され得、バンク5間の間隔は、「SetGapX(50000);」、「SetGapY(50000);」の変数で定義され得る。
【0059】
次に、バンク5別に指定されたバンクタイプ(type)によるマットリストを生成する段階(S143)では、バンクレイヤの生成段階で各バンク5別に指定されたバンクタイプによるマット(Mat;7)のリストを生成することができる。
【0060】
次に、マットの大きさおよび各マット間の距離を基準としてマットレイヤを生成する段階(S144)を含むことができる。各バンク5には複数のマット7が形成されており、前記のマットリストを参照して各マット7の大きさおよびマット7間隔を入力して一つのバンク5に対するマット7を生成し、全体のマット7に対するマットレイヤを生成することができる。
【0061】
マット7間の間隔は、「SetGapX(50000);」、「SetGapY(50000);」の変数で定義され得る。
【0062】
図3、
図6および
図7を参照すると、本発明の実施例に係るセル(Cell;11)生成方法を示したもので、一つのマット(Mat;7)に含まれるダミーセル(Dummy Cell;17)領域、メインセル(Main Cell;13)領域およびリダンダントセル(Redundant Cell;15)領域を定義する段階(S145)、前記ダミーセル領域内、各ダミーセル17間の間隔を基準として複数のダミーセル17を生成する段階(S146)、前記メインセル13領域内、メインセル13の個数および各メインセル13間の間隔を基準として複数のメインセル13を生成する段階(S147)、前記リダンダントセル15領域内、リダンダントセル15の個数および各リダンダントセル15間の間隔を基準として複数のリダンダントセル15を生成する段階(S148)および、前記ダミーセル領域、メインセル領域およびリダンダントセル領域をそれぞれ区分してセルレイヤを生成する段階(S149)を含むことができる。
【0063】
一つのマット7に含まれるダミーセル(Dummy Cell)領域、メインセル(Main Cell)領域およびリダンダントセル(Redundant Cell)領域を定義する段階(S145)は、一つのセル11に対して機能により区分される複数の下位セル11としてダミーセル17、半導体回路パターンが生成されるメインセル13および不良発生によるメインセル13の修理または代替するためのリダンダントセル15を区分してその領域を定義する段階である。
【0064】
この時、メインセル13およびリダンダントセル15の大きさは、マットの大きさからダミーセル13の大きさを差し引いて算出することができる。
【0065】
次に、ダミーセル領域内、各セル11間の間隔を基準として複数のダミーセルを生成する段階(S146)は、S145段階で定義した各下位セル11別に順次セル17を生成する段階として、二重ダミーセル領域上にセル間の間隔を利用してダミーセル17を生成する段階である。
【0066】
ここで、セル間の間隔は「Gap.X=20;」、「Gap.Y=20;」で定義することができる。また、ダミーセルの大きさは、「DummySize.Left=2000;」、「DummySize.Right=2000;」、「DummySize.Bottom=2000;」、「DummySize.Top=2000;」と定義することができ、ダミーセルの数は「Dummy.Left=5;」、「DummyRight=5;」、「Dummy.Bottom=5;」、「Dummy.Top=2000;」と定義することができる。
【0067】
次に、メインセル領域内、メインセル13の個数および各メインセル13間の間隔を基準として複数のメインセル13を生成する段階(S147)では、メインセル13領域内に上下左右方向にメインセル13の個数だけセル間の間隔(Gap)を利用してメインセル13を生成することができる。
【0068】
ここで、メインセル13の個数は、「Cell.X=768;」、「Cell.Y=512」と定義され得る。
【0069】
次に、リダンダントセル領域内、リダンダントセル15の個数および各リドンドントゥセル15間の間隔を基準として複数のリダンダントセル15を生成する段階(S148)は、リダンダントセル領域内に上下左右方向にリダンダントセル15の個数だけセル間の間隔を利用してリダンダントセル15を生成することができる。
【0070】
ここで、リダンダントセル15の個数は、「Redunduncy.Left=10;」、「Redunduncy.Right=10;」、「Redunduncy.Bottom=10;」、「Redunduncy.Top=10;」と定義され得る。
【0071】
特に、前述したS147段階およびS148段階はその順序が変更され得る。
【0072】
次に、ダミーセル領域、メインセル領域およびリダンダントセル領域をそれぞれ区分してセルレイヤを生成する段階(S149)として、各領域上に生成されたセルの種類によって、これに対するダミーセルレイヤ、メインセルレイヤおよびリダンダントセルレイヤを区分してセルレイヤを生成でき、以後前述した前段階で生成されたレイヤを取りまとめてウェハマップを表現することができる。
【0073】
以下、図面を参照して前述した手続きを経て生成したウェハマップを活用したウェハテスト結果を提供する方法を詳細に説明する。
【0074】
図8は本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップを利用したウェハテスト結果提供方法を示した図面であり、
図9~
図12は本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を例示した図面である。
【0075】
図8と、
図9~
図11を参照すると、本発明の実施例に係るウェハマップを利用したウェハテスト結果提供方法は、ウェハ(lay)単位、セル11単位およびチップ3単位のうちいずれか一つで進行されたウェハテストによる結果データが入力される段階(S200)、結果データに含まれた欠陥(Defect)またはフェイル(fail)の位置座標を抽出する段階(S210)、前記位置座標を前記ウェハマップの座標体系に変換する段階(S220)および、ウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち対応するいずれか一つに変換された座標体系による欠陥(Defect)またはフェイル(fail)の位置座標を各レイヤ(lay)上のポイントにマッピングする段階(S230)を含むことができる。
【0076】
ウェハ単位、セル単位およびチップ単位のうちいずれか一つで進行されたウェハテストによる結果データが入力される段階(S200)は、多様なウェハテスト方法によって出力されたテスト結果データが入力される段階であって、ウェハ単位テストはウェハの表面にある欠陥(defect)を検出するためのテストを指し示し得、セル11単位のテストはWFBM(Wafer Fail Bit Map)などのような一般的な(Normal)テストを指し示し得る。また、チップ3単位のテストは半導体集積回路(IC)の動作に必要な個別素子の電気的直流電圧、電流特性要因を把握するためのEPM(Electrical Parameter Monitoring) Test、ウェハに一定温度の熱を加えた後、AC/DC電圧を加えて潜在的な不良要因を捜し出すWFBI(Wafer Burn In) Test、特定の温度で発生する不良を判別するために、高い温度あるいは低い温度で電気的信号を通じてウェハ上の各チップ3に異常の有無を確認するためのHot&Cold Testを指し示し得る。
【0077】
したがって、本発明の実施例によると、前述した多様な目的により決定される互いに異なるテスト結果の入力を受けて処理することができる。
【0078】
次に、結果データに含まれた欠陥(Defect)またはフェイル(fail)の位置座標を抽出する段階(S210)では、システムによって前記の多様なテスト結果によるウェハ上に存在する検出された欠陥またはフェイルの位置を判断して抽出する段階である。
【0079】
次に、位置座標を前記ウェハマップの座標体系に変換する段階(S220)および、前記ウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち対応するいずれか一つに変換された座標体系による欠陥(defect)またはフェイル(fail)の位置座標を各レイヤ上のポイントにマッピングする段階(S230)では、システムによって抽出された欠陥またはフェイルの位置をテストの種類によってウェハマップの各レイヤにポイントにマッピングするものの、ウェハマップ上にマッピング(mapping)が可能な座標体系に変換してマッピングすることになる。
【0080】
ここで、前述した座標体系は、ウェハマップのチップレイヤおよびセルレイヤそれぞれに個別的に定義されるX、Yインデックスで表現され得る。
【0081】
すなわち、このような位置座標をスペイシャルウェハマップの座標体系内の座標で計算したポイントを資料を有するレイヤを生成して表出するもので、ウェハレイヤの場合、これを通じて欠陥の位置を明確に把握することができ、これらの位置がチップ3またはバンクなどの内/外部に存在するか否かを判断することができる。
【0082】
またはWFBMのようなセル11単位のテストによるセルレイヤの場合、セル11単位でテストがなされ、その結果値がチップ3内の物理的アドレス(X、Y Pair)で構成されて保存される。ここで、セル11の物理アドレスはX方向、Y方向にチップの基準点を基準として一つの方向に増加するアドレスを意味し、チップ3内で唯一の値を有するため、この値を利用して互いに異なるセルレイヤ内の特定セル11の位置を計算しこのセル11に対応するフェイル客体を生成し、該当テストのフェイルデータ(Fail Data)のみのレイヤを生成してウェハマップと重ねて表示する。
【0083】
また、チップ3単位のテストによるチップレイヤの場合、ウェハマップ内のチップ3を基準としてそれぞれのテストを測定値を有するテストレイヤ(Test Layer)を生成してチップ3別測定値を基準とするレンダラー(Renderer;ren)を生成してウェハマップに表示する。
【0084】
すなわち、欠陥テスト(Defect test)は、本発明の実施例に係るウェハマップは座標を空間情報を有する座標体系内の座標で計算したポイント(Point)資料を有するレイヤを生成して表出することができる。
【0085】
一方、図示されてはいないが、前述したS230段階以後、本発明の実施例によると、前述したウェハマップを利用したウェハテスト結果を活用してウェハ生産工程に関連した情報をさらに獲得することができ、ウェハマップに含まれる複数のレイヤのうち二つ以上を重ねてグラフィックで表示することによって、複数のポイント間のパターン情報を分析して生産工程の問題点を導き出す段階をさらに含むことができる。このようなウェハテスト結果を活用することに関連した詳細な説明は後述する。
【0086】
また、
図13および
図14は本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法、これを利用したウェハテスト結果提供方法を具現するシステムの構造を示した図面である。
【0087】
図13を参照すると、本発明の実施例に係るウェハマップ生成方法、これを利用したウェハテスト結果提供方法を具現するシステムは、クライアントおよびウェブ基盤GIS表出および分析機能を提供するもので、スペイシャルウェハマップとテスト結果による主題図を可視化して空間分析を遂行できるようにする。
【0088】
ウェハマップを生成するウェハマップメーカー(Wafer Map Maker)、分析ツール(Analysis Tool)およびテスト結果/欠陥レイヤメーカー(Test/Result/Defect Layer Maker)に大別され得る。
【0089】
ウェハマップメーカーは前述した本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を具現したプログラムであって、ウェハ情報、チップ情報、バンク情報、マット情報およびセル情報の入力を受けて動的ウェハマップを生成することができ、前述した情報を定義された変数に代入して、構成された複数のプログラムモジュールを通じて処理して複数のウェハレイヤを生成することができ、これをマッチングしてウェハベースマップを生成およびデータベースに保存することができる。
【0090】
このためのプログラムモジュールとして、「Wafer Size」、「Scribe XY」、「EdgeExclude」、「Shift XY」、「FlatZone」、「BaseLine XY」および「Chip Width/Height」等がある。
【0091】
このようなウェハマップメーカーが生成したウェハベースマップは階層化された構造を有するため、「Wafer Layer」、「Chip Layer」、「Bank Layer」、「Mat Layer」および「Cell Layer」で構成され得る。
【0092】
テスト結果/欠陥レイヤメーカーは、実際のウェハ製造工程により製造されたウェハに対して遂行された欠陥/フェイルテスト結果資料の入力を受けてウェハマップに入力することによって各レイヤ別ウェハ結合またはフェイルにポイントを表示するもので、各レイヤ別に区分されて結果が提供されるので、これはGISの主題図別結果を可視化するものと見ることができ、「Test Result Input」、「Defect Data Input」、「DB Input Processor」および「XY座標Maker」等で構成され得る。
【0093】
分析ツールは前述したテスト結果を利用して他の観点からテスト結果を分析できるようにする機能を提供するもので、重なり分析およびパターン分析機能を提供することができる。
【0094】
また、
図14を参照すると、本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップ生成方法を具現したプログラムのレイヤードアーキテクチャを階層化して示したもので、プレゼンテーションレイヤ(Presentation Layer)は「WaferMap Viewer」、「Analysis Result Viewer」で構成され得、ビジネスレイヤ(Bussinese Layer)は「Physical Address & Spatial Extent Convert Process」、「Wafer Fail Map Image API」、「Fail Test Result Data処理Process」および「Wafer BaseMap生成Process」で構成され得る。
【0095】
また、サービスレイヤ(Service Layer)は「Windows Dontnet Framework」、「Was Server」、「Spring Framework」、「JDK」で構成され得、データアクセスレイヤ(Data Access Layer)、「JDBC」で構成され得、データレイヤ(Data Layer)は「DBMS」、「Parameter Data」、「Test結果/Defect Data」、「Wafer、Chip、Bank、Mat、Cell」および「Wafer Map Input File」で構成され得る。
【0096】
図15および
図16は、本発明の実施例に係るGIS基盤スペイシャルウェハマップを利用したウェハテスト結果提供方法によって導き出されたウェハテスト結果を活用したデータを示した図面である。
【0097】
本発明の実施例に係るシステムで提供するスペイシャルウェハマップは、GISシステムの特徴の一つである階層化を利用してそれぞれのテストを多様に組み合わせて分析する機能を提供することができる。
【0098】
図15はウェハレイヤでのフェイル(fail)/欠陥(defect)ポイントを例示したもので、本発明のウェハマップはチップ、バンク、マットおよびセルに対してそれぞれ複数のレイヤ(lay1、lay2)に表示されるセルフェイル(fail)、欠陥(defect)ポイントを組み合わせて空間分析を遂行できるようにし、両レイヤ(lay1、lay2)の重なりを通じてフェイル(fail)のパターン情報に基づいてチップ生成工程上の問題点を多様に把握することができる。
【0099】
また、
図16を参照すると、セルレイヤでのフェイル(fail)/欠陥(defect)ポイントを例示したもので、セルレイヤで一つのマット7内にメインセルなどのような単位セル11でのフェイル(fail)と、これと重なる欠陥(decfect)間の空間的な関係を確認することができ、これに基づいて工程上の問題点を把握することができる。
【0100】
前記の説明に多くの事項が具体的に記載されているが、これは発明の範囲を限定するものというよりは好ましい実施例の例示として解釈される。したがって、発明は説明された実施例によって定められるものではなく、特許請求の範囲と特許請求の範囲に均等なものによって定められる。