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特許7307301発音表示装置、発音表示方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-04
(45)【発行日】2023-07-12
(54)【発明の名称】発音表示装置、発音表示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/157 20200101AFI20230705BHJP
   G06F 40/169 20200101ALI20230705BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20230705BHJP
【FI】
G06F40/157
G06F40/169
G06F3/048
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018190637
(22)【出願日】2018-10-09
(65)【公開番号】P2020060887
(43)【公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】518357737
【氏名又は名称】茂木 創
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100197701
【弁理士】
【氏名又は名称】長野 正
(72)【発明者】
【氏名】茂木 創
(72)【発明者】
【氏名】茂木 曉風
【審査官】長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-013915(JP,A)
【文献】特開2008-003529(JP,A)
【文献】登録実用新案第3193230(JP,U)
【文献】登録実用新案第3175080(JP,U)
【文献】特開2014-142762(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1470751(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0227062(US,A1)
【文献】林 拓也,EPUB 3 電子書籍制作の教科書 初版,第1版,株式会社技術評論社 片岡 巌,2012年10月01日,pp.173
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00-58
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2の言語の文字、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインの情報を記憶する記憶部と、
第2の言語の文字の入力を受け付ける入力部と、
当該入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換する変換部と、
当該発音記号及び当該アクセントラインを表示する表示部と、
を備え、
前記変換部は、前記記憶部により記憶された情報を用いて、前記入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換し、
当該アクセントラインは、当該発音記号に重ねて表示される、
発音表示装置。
【請求項2】
前記表示部は、さらに、前記音の高低のレベルを示す音声高低線を表示し、
前記アクセントラインは、対応する音の高低のレベルを示す前記音声高低線に、重ねて表示される、
請求項1に記載の発音表示装置。
【請求項3】
前記表示部は、さらに、前記音の高低が変化するポイントを示すアクセントライン限界線を表示し、
前記アクセントラインは、前記ポイントで、前記アクセントライン限界線により区切られる、
請求項1又は2に記載の発音表示装置。
【請求項4】
前記第1の言語での発音記号は、注音符号であり、
前記注音符号は、対応する第2の言語の1文字ごとに、縦書きで表示される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の発音表示装置。
【請求項5】
第2の言語の文字、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインの情報を記憶するステップと、
第2の言語の文字の入力を受け付けるステップと、
当該入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換するステップと、
当該発音記号及び当該アクセントラインを表示するステップと、
を含み、
前記変換するステップでは、前記記憶するステップにより記憶された情報を用いて、前記入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換し、
当該アクセントラインは、当該発音記号に重ねて表示される、
発音表示方法。
【請求項6】
コンピュータに、
第2の言語の文字、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインの情報を記憶するステップと、
第2の言語の文字の入力を受け付けるステップと、
当該入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換するステップと、
当該発音記号及び当該アクセントラインを表示するステップと、
を実行させ、
前記変換するステップでは、前記記憶するステップにより記憶された情報を用いて、前記入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換し、
当該アクセントラインは、当該発音記号に重ねて表示される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発音表示装置、発音表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
異なる言語を使用する者同士の会話を支援する装置が、種々開発されている。
【0003】
例えば特許文献1に、第1の言語を理解する者と第2の言語を理解する者との会話を支援する電子表示装置が提案されている。
この電子表示装置は、第2の言語の発音を、第1の言語の発音記号で表示し、第1の言語を理解する者が第2の言語を発音することを可能にする装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-288170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された装置では、発音記号で表される音の高低(イントネーション)を示す情報が表示されない。そのため、特許文献1に開示された装置を利用しても、イントネーションが正確でない発話になり、話の内容を相手に正確に伝えることができない虞がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、第1の言語を理解する者が、初見で正確にきわめて近いイントネーションで、第2の言語を発音することを可能にする発音表示装置を提供することを目的とする。また専門の学習は不要であり、専門の知識も有する必要も無く、直感的且つシンプルに、どの国の人でもどの言語修得者でも、老若男女万人が理解及び見た瞬間にすぐ発音できるようにすることを目的とする。また、翻訳ソフトや飜訳の手間、時間、コストも省け、パソコンなどの機械的発音に頼ること無く、人間の発声により他言語を習得した人間同士が違和感なくコミュニケーションすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る発音表示装置は、
第2の言語の文字、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインの情報を記憶する記憶部と、
第2の言語の文字の入力を受け付ける入力部と、
当該入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換する変換部と、
当該発音記号及び当該アクセントラインを表示する表示部と、
を備え、
前記変換部は、前記記憶部により記憶された情報を用いて、前記入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換し、
当該アクセントラインは、当該発音記号に重ねて表示される。
【0008】
例えば、前記表示部は、さらに、前記音の高低のレベルを示す音声高低線を表示し、
前記アクセントラインは、対応する音の高低のレベルを示す前記音声高低線に、重ねて表示されてもよい。
【0009】
例えば、前記表示部は、さらに、前記音の高低が変化するポイントを示すアクセントライン限界線を表示し、
前記アクセントラインは、前記ポイントで、前記アクセントライン限界線により区切られてもよい。
【0010】
例えば、前記第1の言語での発音記号は、注音符号であり、
前記注音符号は、対応する第2の言語の1文字ごとに、縦書きで表示されてもよい。
【0011】
本発明の第2の観点に係る発音表示方法は、
第2の言語の文字、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインの情報を記憶するステップと、
第2の言語の文字の入力を受け付けるステップと、
当該入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換するステップと、
当該発音記号及び当該アクセントラインを表示するステップと、
を含み、
前記変換するステップでは、前記記憶するステップにより記憶された情報を用いて、前記入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換し、
当該アクセントラインは、当該発音記号に重ねて表示される。
【0012】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
第2の言語の文字、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインの情報を記憶するステップと、
第2の言語の文字の入力を受け付けるステップと、
当該入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換するステップと、
当該発音記号及び当該アクセントラインを表示するステップと、
を実行させ、
前記変換するステップでは、前記記憶するステップにより記憶された情報を用いて、前記入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換し、
当該アクセントラインは、当該発音記号に重ねて表示される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1の言語を理解する者が、初見で正確にきわめて近いイントネーションで、第2の言語を発音することが可能になる。また専門の学習は不要であり、専門の知識も有する必要も無く、直感的且つシンプルに、どの国の人でもどの言語修得者でも、老若男女万人が理解及び見た瞬間にすぐ発音することが可能になる。また、翻訳ソフトや飜訳の手間、時間、コストも省け、パソコンなどの機械的発音に頼ること無く、人間の発声により他言語を習得した人間同士が違和感なくコミュニケーションすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】発音表示装置のブロック図である。
図2】記憶部のデータ構造の一例を示す図である。
図3】(a)は発音記号である注音符号を示す図であり、(b)は発音記号の表示方法を示す図である。
図4】アクセントラインを説明するための図である。
図5】(a)、(b)及び(c)は、それぞれアクセントラインを発音記号に重ね合わせた状態を示す第1の例、第2の例及び第3の例を示し、(d)はアクセントライン同士の接続を説明するための図である。
図6】発音表示処理の手順を示すフローチャートである。
図7】表示部に表示される画像を示す図であり、(a)は第2の言語及び第1の言語を選択する選択画面を示し、(b)は発音表示対象の第2の言語を入力する入力画面を示し、(c)及び(d)は、それぞれ第2の言語の発音記号を表示する表示画面の第1の例及び第2の例を示す図である。
図8】表示部に表示された第1の言語での発音記号及びアクセントラインを示す図である。
図9】(a)は音声高低線及びアクセントライン限界線の一例を示す図であり、(b)はアクセントライン限界線の別例を示す図である。
図10】(a)及び(b)は、発音記号の表示形式の変形例を示す図であり、(c)は発音記号を縦書きで表示した場合におけるアクセントラインの表示方法を説明するための図である。
図11】記憶部のデータ構造の変形例を示す図である。
図12図11に示すデータ構造を用いる場合の発音表示処理の手順を示すフローチャートである。
図13】(a)から(d)は、アクセントラインの表示形式の変形例を示す図である。
図14】(a)及び(b)は、発音表示装置の使用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る発音表示装置を説明する。
【0016】
発音表示装置1は、第2の言語の文字の発音及びその発音の高低を、それぞれ、第1の言語での発音記号及びその発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインで表示する装置である。
【0017】
第2の言語は、例えばユーザの未学習の言語である。第2の言語の種類は、特に限定されず、例えば中国語、日本語、英語、フランス語、韓国語、ベトナム語、タイ語、アラビア語などである。また、第1の言語自体も含む。
【0018】
第1の言語は、第2の言語とは異なる言語でも良く、特に限定されない。
【0019】
発音記号は、特に限定されず、例えば日本語の発音記号であれば、平仮名や片仮名である。また、中国語の発音記号であれば、注音符号やピンインである。なお、注音符号は、現在では主に台湾で使用されている。
【0020】
発音表示装置1は、図1に示す通り、入力部10と、記憶部20と、表示部30と、制御部40と、を備える。入力部10、記憶部20及び表示部30は、制御部40と通信可能に接続されている。
【0021】
入力部10は、ユーザからの指示を受け付けて、その指示の情報を制御部40に出力する装置であり、例えばマウス、キーボート、タッチパネル、バーコードリーダ、マイク等の音声認識装置、スキャナーである。入力部10は、例えば、ユーザから、発音表示対象(第1の言語での発音記号とアクセントラインとで表示する対象)となる第2の言語の入力を受け付けると、その第2の言語の情報を制御部40に出力する。
【0022】
記憶部20は、第2の言語と第1の言語とを対応させたデータを記憶する装置であり、例えばROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスクである。
【0023】
記憶部20に記憶されたデータ構造の一例として、図2に、第2の言語が日本語であり、第1の言語が中国語である場合のデータ構造を示す。ここでの記憶部20に記憶された情報は、日本で使用される漢字と、その漢字の日本語での発音記号と、その漢字の中国語での発音記号及びアクセントライン21と、を対応づけた情報である。
【0024】
具体的には、その漢字が「二条城」であれば、「二条城」の日本語での発音記号は「にじょうじょう」である。そして、「二条城」の中国語での発音記号は、図2及び図3(a)に示す通り、注音符号2で表される。
【0025】
ここで、注音符号2は、図3(b)に示す通り、「二条城」の一文字ごとに対応させて、縦書きで表現されている。
そして、図2に示す通り、注音符号2に、アクセントライン21が重ねて表示されている。
【0026】
ここで、アクセントライン21について説明する。
アクセントライン21は、発音記号で表される音の高低を示す線であり、後述する三声を除き、表示部30に表示された状態で、上側に位置する線ほど高音を示し、下側に位置する線ほど低音を示す。
アクセントライン21は、具体的には、図4に示す通り、高音維持(一声)を示す音声記号、中音維持(一声亜種)を示す音声記号、低音から高音に上げる調子(二声または二声亜種)を示す音声記号、低音維持(三声または三声亜種)を示す音声記号、高音から低音に下げる調子(四声または四声亜種)を示す音声記号、軽声を示す音声記号、句読点を示す音声記号、及び母音を伸ばすことを示す長音の音声記号(図4では、例として、発音記号である「ヒール」の「ー」の部分の音声記号を示し、「ヒール」の「ー」の部分に沿って表示されている音声記号が長音の音声記号である。)を用いて形成される。
ここで、二声亜種及び四声亜種は、それぞれ二声及び四声と比較して、発音の高低の変化の調子が大きいことを示す。また、三声亜種は、三声と同様の意味であるが、中国語修得者にとって三声亜種は見慣れない形であって、その場合のみ三声を使用する。
また、発音記号が「ハット」である場合における「ッ」の部分のように、音が途切れる箇所では、アクセントライン21は形成されない。この点、主に中国語を使用する者において、中国語での途切れる発音表記は存在せず、発音自体も存在しないので、発音の途切れを含む他言語の発音が困難な場合があるが、上記のような音の途切れを示すアクセントラインを参照することにより、専門の学習をすることなく、音の途切れを含む他言語の発音が可能になる。
なお、上記の他に、例えば、二声と二声亜種との間の調子を示す音声記号や、四声と四声亜種との間の調子を示す音声記号などが、適宜形成されてもよい。
【0027】
アクセントライン21は、発音記号で表される音の高低を示すために、対応する発音記号に重ねて表示される。
例えば、第2の言語が日本語であり、第1の言語が中国語である場合、図3(b)に示す通り、第2の言語である「二条城」の「二」の発音を示す第1の言語での発音記号は、注音符号2aである。また、「二条城」の「二」は図4に示す三声の音調で発音される。その為、図3(b)に示す注音符号2aと、図4に示す三声の音調を示すアクセントラインとが、図5(a)に示す通り、重ねて表示される。これにより、注音符号2aで表される音の高低が、アクセントライン21で示される。
【0028】
同様に、第2の言語である「二条城」の「条」の発音を示す第1の言語での発音記号は、図3(b)に示す注音符号2bである。また、「二条城」の「条」は図4に示す四声の音調で発音される。その為、図3(b)に示す注音符号2bと、図4に示す四声の音調を示すアクセントラインとが、図5(b)に示す通り、重ねて表示される。これにより、注音符号2bで表される音の高低が、アクセントライン21で示される。
【0029】
また、第2の言語である「二条城」の「城」の発音を示す第1の言語での発音記号は、図3(b)に示す注音符号2cである。また、「二条城」の「城」は図4に示す三声の音調で発音される。その為、図3(b)に示す注音符号2cと、図4に示す三声の音調を示すアクセントラインとが、図5(c)に示す通り、重ねて表示される。これにより、注音符号2cで表される音の高低が、アクセントライン21で示される。
【0030】
そして、図5(d)に示す通り、「二条城」のような一つの単語では、複数からなるアクセントライン21の隣り合う端部21a同士は、注音符号の縦方向に接続される。
つまり、図2及び図5(d)に示す通り、第2の言語での複数の文字からなる1つの単語では、アクセントライン21の隣り合う端部21a同士を、発音記号の上下方向に接続して表記する。
【0031】
このような、第2の言語と第1の言語とを対応させたデータは、予め記憶部20に記憶されていてもよいし、ユーザによる操作指示などにより更新されてもよい。
なお、上記では、第2の言語が日本語であり、第1の言語が中国語である場合について説明したが、言語の組み合わせは、これに限定されない。
以下で説明する通り、記憶部20に記憶されたデータは、入力部10から入力された発音表示対象である第2の言語での文字を、その文字の発音を示す第1の言語での発音記号及びアクセントライン21に変換するためのデータである。
【0032】
図1に示す表示部30は、各種情報を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)、無機ELを挙げることができる。表示部30は、例えば、制御部40からの制御により、第1の言語での発音記号及びアクセントライン21を表示する。
【0033】
なお、例えばタッチパネルを採用することにより、入力部10と表示部30とが一体に構成されてもよい。
【0034】
図1に示す制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えたコンピュータで構成され、発音表示装置1全体を制御する。制御部40は、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させることにより実現されてもよい。このプログラムは、ROMなどの記憶装置に格納される。
【0035】
制御部40は、受付部41と、変換部42と、表示制御部43と、を含む。
【0036】
受付部41は、入力部10から指示情報を受け取る。指示情報としては、例えば、発音表示対象である第2の言語の情報、記憶部20に記憶された情報の変更指示情報などである。
【0037】
変換部42は、受付部41で取得された発音表示対象である第2の言語の情報を読み取り、記憶部20に記憶されたデータ構造を用いて、その発音表示対象である第2の言語の発音を示す発音記号及びアクセントライン21を読み取る。
【0038】
また、表示制御部43は、入力部10で入力させる入力情報や、変換部42が読み取った発音記号及びアクセントライン21などを、表示部30に表示させる。
【0039】
次に、発音表示装置1の使用方法と動作を、図1図2図6図8を用いて説明する。
図6は、発音表示装置1の発音表示処理の手順を示すフローチャートである。
ここでは、一例として、第2の言語を日本語とし、第1の言語を中国語とした場合について説明する。すなわち、日本語の文字の発音及びその発音の高低を、それぞれ、注音符号及びその注音符号で表される音の高低を示すアクセントラインで表示する場合について説明する。なお、この場合の発音表示装置1のユーザとしては、例えば、中国語は理解しているが、日本語は理解していない者を挙げることができる。
【0040】
発音表示装置1が起動されると、表示制御部43は、図7(a)に示す言語選択メニューを表示部30に表示させる(ステップS1)。なお、言語選択メニューに記載の文字は便宜上日本語にしたが、注音符号などで記載されてもよい。以下で説明する表示部30に表示される画面についても、同様である。また、例えば、言語選択メニューに表示された「日本語を中国語(注音符号)に変換」、「日本語を中国語(ピンイン)に変換」などの画像は、ボタン画像であり、ボタン画像で表示された領域を入力部10により選択されてもよい。
そして、ユーザは、入力部10から、「日本語を中国語(注音符号)に変換」を選択する(ステップS2)。
そして、受付部41がその情報を受け付け、受付部41からその情報を取得した表示制御部43が、図7(b)に示す日本語入力画面を表示部30に表示させる(ステップS3)。
【0041】
ここで、1つの例として、日本語入力画面に、発音表示対象である日本語の文字として、「二条城」を入力した場合について説明する。「二条城」が入力部10から入力されると(ステップS4)、受付部41はそのデータを受け取る。そして、変換部42は、受付部41が取得した「二条城」のデータを読み取り、記憶部20に記憶されたデータ構造(図2を参照)を用いて、「二条城」に対応する日本語での発音記号である「にじょうじょう」を取得する。そして、図7(c)に示す通り、変換部42で取得された「にじょうじょう」を、表示制御部43が表示部30に表示させる(ステップS5)。
ユーザは、その表示された読み仮名が正しいかどうかを確認する(ステップS6)。
そして、その読み仮名が正しければ(ステップS6のYes)、「次へ」の画像を入力部10で選択する。この「次へ」の画像は、例えばボタン画像であってもよい。
【0042】
なお、読み仮名が違って表示される場合(ステップS6のNo)の一例として、発音表示対象である日本語として「渋谷」が入力された場合に、「しぶや」が正しいのに、図7(d)に示す通り、「しぶたに」と表示された場合が挙げられる。この場合、ユーザは、別途表示部30に表示された選択画面31から、正しい読み仮名を選択する。
ここで、選択画面31が表示されるのは、図2に示す通り、記憶部20に、第2の言語の1つの単語(例えば「渋谷」)に対して、その発音記号が複数(例えば、「しぶや」及び「しぶたに」)記憶されている場合である。
なお、例えば、選択画面31に表示された「しぶや」の画像はボタン画像であってもよい。選択画面31から「しぶや」が選択されると、その情報が受付部41で取得され、表示制御部43が「しぶや」を表示部30に表示させる。そして、その読み仮名で正しければ、「次へ」の画像を選択して次に進む。
【0043】
そして、「二条城」の正しい発音記号である「にじょうじょう」が選択された場合、変換部42は、記憶部20に記憶されたデータ構造(図2を参照)を用いて、「にじょうじょう」に対応する図2に示す注音符号2及びアクセントライン21を取得する。
つまり、変換部42は、受付部41で取得された発音表示対象である第2の言語を、その第2の言語の発音を示す第1の言語での発音記号及びアクセントライン21に変換する(ステップS7)。
そして、表示制御部43は、変換部42で取得された注音符号2及びアクセントライン21を表示部30に表示させる(ステップS8)。
【0044】
これにより、ユーザは、表示部30に表示された注音符号2及びアクセントライン21を参考にして、「二条城」を発音することが可能になる。
【0045】
次に、別例として、第2の言語を中国語とし、第1の言語を日本語とする場合について説明する。なお、この場合の発音表示装置1のユーザとしては、例えば、日本語は理解しているが、中国語は理解していない者を挙げることができる。なお、発音表示装置1の実行過程については、上記と概ね同一であるので、ここでは簡単に説明する。
まず、発音表示装置1を起動し、図7(a)に示す言語選択メニューを表示部30に表示させて(ステップS1)、「中国語を日本語(平仮名)に変換」を入力部10により選択する(ステップS2)。
【0046】
そして、中国語入力画面が表示され(ステップS3)、その入力画面にユーザは中国語での文字表記を入力する(ステップS4)。ここでは、中国語として、「台北車站」を入力した場合について説明する。「台北車站」を入力すると、受付部41はそのデータを受け取る。そして、変換部42は、受付部41で取得された「台北車站」のデータを読み取り、記憶部20に記憶されたデータ構造を用いて、その「台北車站」に対応する注音符号を取得する。そして、変換部42で取得されたその注音符号を、表示制御部43が表示部30に表示させる(ステップS5)。
ユーザは、その表示された注音符号が正しいかどうかを確認する(ステップS6)。そして、その注音符号が正しければ次に進む。また、その注音符号が間違っていれば、ユーザが正しいと考える注音符号を選択し、そのデータが受付部41で取得され、表示制御部43がその注音符号を表示部30に表示させ、その表示された注音符号で正しければ、次に進む。
【0047】
変換部42は、記憶部20に記憶されたデータ構造を用いて、ステップS6で選択された注音符号を、図8に示す平仮名3である「たいべいつぅーじぁん」及びアクセントライン21に変換する(ステップS7)。
そして、表示制御部43は、表示部30に、その平仮名3及びアクセントライン21を表示させる(ステップS8)。
【0048】
これにより、ユーザは、表示部30に表示された平仮名3及びアクセントライン21を参考にして、「台北車站」の発音をすることが可能になる。
【0049】
つまり、本発明の発音表示装置1は、入力された第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号、及び当該発音記号で表される音の高低を示すアクセントラインに変換する。
そして、当該発音記号及びアクセントラインを、表示する。
そして、アクセントラインは、対応する発音記号に重ねて表示される。
これにより、第1の言語を理解する者は、表示部に表示された第1の言語による発音記号及びアクセントライン21を参考にし、初見で正確にきわめて近いイントネーションで、入力部10に入力した第2の言語の文字を発音することが可能になる。
【0050】
また、母国語が非声調言語のユーザにとっては、声調言語の発音を学習することは難しいが、本発明の発音表示装置1によれば、第2の言語が声調言語であっても、非声調言語である第1の言語での発音記号及びアクセントラインに変換できるので、声調言語を初見で正確にきわめて近いイントネーションで発音することができる。
【0051】
この発明は、上記の実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
【0052】
例えば、図9(a)に示す通り、音の高低のレベルを示す直線である音声高低線100A~Dを、記憶部20に記憶させて、表示部30に表示させてもよい。
ここで、音声高低線100A~Dについて、具体的に説明する。
音声高低線100A~Dは、第1の言語での発音記号の横方向(X方向)に延びる直線である。
そして、音声高低線100Dから音声高低線100Aに向けて、音が次第に高くなることを示しており、アクセントライン21が、対応する音の高低のレベルを示す音声高低線100A~Dに重ねて表示される。
例えば、図9(a)に示す音声高低線100A~Dを含んだ画像データは、図2で示すデータ構造の、第2の言語が「二条城」である場合に対応する第1の言語のデータの記録箇所に記憶され、要求に応じて表示部30に表示される。
これにより、アクセントライン21が示す音の高低について、その高低のレベルを、音声高低線100A~Dを用いて表現することが可能になる。
なお、図9(a)では、音声高低線は、4本で示したが、各国言語に対応させて無数に増減させることが可能であり、例えば2本~16本に変更することが可能である。特に、音声高低線は、言語にもよるが、3本~9本程度であることが好ましい。また、第2の言語が声調言語である場合、声調の音階値は、北京語や広東語などの言語の違いによって異なるので、その音階値に合わせて、音声高低線の数を調整してもよい。
また、音声高低線同士の間隔は、スライダーなどにより自由に変えることができてもよい。
さらに、音声高低線の透過率は、用途に応じ自由に設定されてもよい。
【0053】
また、第1の言語での複数の発音記号で表される音の高低について、その音の高低が変化するポイントを示すアクセントライン限界線を、記憶部20に記憶させ、表示部30に表示させてもよい。
ここで、音の高低が変化するポイントとは、複数の連続する発音記号を発音していく過程で、図4に示す音声記号の種類が変化するポイントである。具体的には、図9(a)では、X方向に並んだ注音符号を発音していく過程において、三声を示す音声記号から四声亜種を示す音声記号に変化するポイントで、アクセントライン限界線200Aが表示されており、四声亜種の音声記号から三声の音声記号へ変化するポイントで、アクセントライン限界線200Bが表示されている。
また、図9(b)では、「たい」、「べい」、「つぅー」、「じぁん」の間で、それぞれ音声記号が変化しているので、アクセントライン限界線200C~Eがその対応する箇所で表示されている。
アクセントライン限界線200A~Eは、発音記号の縦方向(Y方向)に延びる直線であり、音声高低線100A~Dに垂直であり、並び合う発音記号の間に表示される。
例えば図9(a)に示すアクセントライン限界線200A及びBを含んだ画像データは、図2で示すデータ構造の、第2の言語が「二条城」である場合に対応する第1の言語のデータの記録箇所に記憶され、要求に応じて表示部30に表示される。
これにより、アクセントライン21が示す音について、その音の高低が変化するポイントをさらに正確に理解することが可能になる。
また、アクセントライン限界線同士の間隔は、スライダーなどにより自由に変えることができてもよい。
さらに、アクセントライン限界線の透過率は、用途に応じ自由に設定されてもよい。
【0054】
さらに、アクセントライン21の色及び透過率に関しては、カラーガイドにより自由に設定してもよい。
ただし、表示部30に表示された状態の第1の言語の発音記号及びアクセントライン21の見やすさを考慮し、表示部30に表示された第1の言語の発音記号を黒で透過率を100%とし、アクセントラインを黒で透過率20%とするのが好ましい。または、表示部30に表示された第1の言語の発音記号が黒色で表示され、その発音記号の背後にアクセントライン21が赤色で表示されるのが好ましい。
また、アクセントライン21を見やすくするために、アクセントラインの線の太さ、高低縮度なども、適宜変更されてもよい。
【0055】
また、図3(a)に示す通り、第1の言語での発音記号の一部を縦書きで表示したが、ユーザが理解しやすいように適宜変更されてもよい。
具体的には、例えば、図10(a)に示す通り、発音記号の全部を横書きで表示してもよいし、図10(b)に示す通り、発音記号の全部を縦書きで表示してもよい。
ここで、発音記号の全部を縦書きで表示する場合において、アクセントライン21は、図10(c)に示す通り、対応する発音記号に重ねて表示された状態で、右側に位置する線ほど高音を示し、左側に位置する線ほど低音を示すように表示されてもよい。なお、アクセントライン21は、右側に位置する線ほど低音を示し、左側に位置する線ほど高音を示すように表示されてもよいが、見やすさを考慮し、右側に位置する線ほど高音を示し、左側に位置する線ほど低音を示すように表示されるのが好ましい。
【0056】
さらに、図2において、記憶部20に記憶されたデータ構造として、発音表示対象である第2の言語と、その言語の第2の言語での発音記号と、その言語の第1の言語での発音記号及びアクセントライン21と、を対応づけた構造を示したが、入力部10より入力された発音表示対象である第2の言語の文字を、当該文字の発音を示す第1の言語での発音記号及びアクセントラインに変換することができるならば、これに限定されない。
例えば、記憶部20に記憶されたデータ構造について、第2の言語が日本語であり、第1の言語が中国語である場合のデータ構造である場合、図11に示す通り、第2の言語の発音記号と、その発音記号の第1の言語での注音符号2及びアクセントライン21と、を対応づけた構造であってもよい。
なお、第1の言語と第2の言語との組み合わせは、これに限定されない。
【0057】
以下では、記憶部20に記憶されたデータ構造が図11に示すデータ構造である場合の発音表示装置1の使用方法と動作を、図1図7図11図12を用いて説明する。
図12は、発音表示装置1の発音表示処理の手順を示すフローチャートである。
ここでは、第2の言語を日本語とし、第1の言語を中国語とした場合について説明する。
発音表示装置1が起動されると、表示制御部43は、図7(a)に示す言語選択メニューを表示部30に表示させる(ステップS11)。そして、ユーザは、入力部10から、「日本語を中国語(注音符号)に変換」を選択する(ステップS12)。
そして、受付部41がその情報を受け付け、表示制御部43が、図7(b)に示す日本語入力画面を表示部30に表示させる(ステップS13)。
【0058】
ここで、1つの例として、日本語入力画面に、発音表示対象である日本語として、「にじょうじょう」を入力した場合について説明する。「にじょうじょう」が入力部10から入力されると(ステップS14)、受付部41はそのデータを受け付ける。そして、変換部42は、受付部41が取得した「にじょうじょう」のデータを読み取り、記憶部20に記憶されたデータ構造(図11参照)を用いて、「にじょうじょう」に対応する注音符号2及びアクセントライン21を取得する(ステップS15)。
そして、表示制御部43は、その注音符号2及びアクセントライン21を表示部30に表示させる(ステップS16)。
これにより、ユーザは、表示部30に表示された注音符号2及びアクセントライン21を参考にして、「にじょうじょう」の発音をすることが可能になる。
【0059】
さらに、記憶部20は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスクであるとしたが、外部装置(例えばサーバ、クラウド)に備えられていてもよい。
また、図2及び図11では、発音表示対象である第2の言語として、建築物の名称や地名を示したが、これに限定されず、例えば店や施設の名称、物品名、「おはようございます」などの挨拶文、「駅はどこですか?」などの質問文など、会話で使用しそうな言葉が含まれていてもよい。
【0060】
また、アクセントライン21は、対応する第1の言語での発音記号に重ねて表示されるとしたが、初見で正確にきわめて近いイントネーションで第2の言語を発音することができるならば、図13(a)に示す通り、対応関係のない発音記号に重ねて表示されてもよい。
【0061】
さらに、アクセントライン21は、図4に示す音声記号で形成されるとしたが、言語の成り立ちや発音特性、音節の区切り方、語幹、語根、書式などの事情を考慮し、適宜変更されてもよい。
例えば、当該事情を考慮し、図13(b)に示す通り、主に横線のアクセントライン21を用いて音の高低が表示されてもよいし、主に斜線のアクセントライン21を用いて音の高低が表示されてもよい。なお、図13(b)に示すアクセントライン21は、上側に位置する線ほど高音を示し、下側に位置する線ほど低音を示している。
【0062】
また、図4に示す各々の音声記号の始点と終点は、図8などでは、発音記号の左右方向における左端付近または右端付近に位置するように表示したが(これを正規表現法という)、言語の成り立ちや発音特性、音節の区切り方、語幹、語根、書式などの事情を考慮し、変更されてもよい。
具体的には、当該事情を考慮し、音声記号の始点と終点が、図13(c)に示す通り、発音記号の左右方向における中心付近に位置するように表示してもよい(これを中点表現法という)。
そして、図13(d)に示す通り、各々の音声記号の始点と終点について、一部が発音記号の左右方向における中心付近に位置し、その他は発音記号の左右方向における左端付近または右端付近に位置するようにしてもよい。
このように、音声記号の表示方法は、正規表現法(音声記号の始点と終点を、発音記号の左右方向における左端付近または右端付近に位置させる方法)と中点表現法(音声記号の始点と終点を、発音記号の左右方向における中心付近に位置させる方法)とのいずれであってもよい。
【0063】
また、句読点について、アクセントライン21を形成する音声記号は「、」及び「。」としたが、初見で正確にきわめて近いイントネーションで発音することができるならば、特に限定されず、例えば音声高低線が途切れることにより表現されてもよい。
【0064】
さらに、発音表示装置1は、第1の言語を十分に理解していない幼児(概ね満1歳以上就学前の者)などに使用されてもよい。
以下では、その一例を、第1の言語及び第2の言語が共に日本語である場合について示す。
例えば、絵本や教科書に「きょうも、おじいさんはやまへたきぎをとりにでかけました。(今日も、おじいさんは山へ薪を採りに出掛けました。)」と記載されている場合、日本人の幼児などは、この発音記号をどのようなイントネーションで発音すればよいのか理解できない虞がある。
このような場合においても、例えば図7(a)に示す言語選択メニューから「日本語を日本語に変換」を選択し、図7(b)に示す日本語入力画面に、発音記号として、「きょうも、おじいさんはやまへたきぎをとりにでかけました」を入力し、変換部42に、記憶部20に記憶されたデータ構造(図14(a)参照)を用いて、その発音記号及びアクセントライン21を取得させ、表示部30に表示させてもよい。なお、この場合の発音表示装置1の動作は、図1図7及び図12を用いて説明した動作の通りである。
これにより、幼児などは、この発音記号を、初見で正確にきわめて近いイントネーションで発音することが可能になる。
また、発音記号の文節ごとに、アクセントライン21が途切れて表示されることにより、さらに、この発音記号を、初見で正確にきわめて近いイントネーションで発音することが可能になる。
なお、図14(a)に示すアクセントライン21は、上述の通り、適宜変更されてもよく、例えば、図14(b)に示す通り、主に横線のアクセントライン21を用いて表示されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 発音表示装置
2、2a~c 注音符号
3 平仮名
10 入力部
20 記憶部
21 アクセントライン
21a 端部
30 表示部
31 選択画面
40 制御部
41 受付部
42 変換部
43 表示制御部
100A~D 音声高低線
200A~E アクセントライン限界線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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