(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-04
(45)【発行日】2023-07-12
(54)【発明の名称】ニッパー式爪切り
(51)【国際特許分類】
A45D 29/02 20060101AFI20230705BHJP
B26B 17/00 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
A45D29/02 L
A45D29/02 C
B26B17/00 A
(21)【出願番号】P 2019031099
(22)【出願日】2019-02-23
【審査請求日】2022-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】593009158
【氏名又は名称】株式会社シオダ
(74)【代理人】
【識別番号】100144358
【氏名又は名称】藤掛 宗則
(72)【発明者】
【氏名】松永 成晃
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 秋二
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-523503(JP,A)
【文献】実開平01-145306(JP,U)
【文献】特開2016-000104(JP,A)
【文献】実開昭62-116673(JP,U)
【文献】実公昭41-004988(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/02
B26B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに刃部が形成された一対の刃体と、
前記刃体を保持する刃体保持部と、
前記刃体保持部に連設された把手部と、を有する2つの爪切り片からなり、
前記刃体は、有底矩形筒状に形成された本体
と、当該本体の開口部の一辺に所定の長さで形成された刃部
とを有し、
当該刃部は、当該刃部の長さ方向の略中心から前記開口部の中心を通る水平線までの垂線距離が、当該刃部の端領域から前記開口部の中心を通る水平線までの垂線距離と比べて相対的に長さが短くなるように湾曲して形成されており、
前記爪切り片それぞれは、前記把手部を介して一方の刃部を他方の刃部に当接させる動作、又は、一方の刃部から他方の刃部を離脱させる動作を行えるように回動可能に軸支され、
前記刃体は、一方の刃部を他方の刃部に当接させた際に当該刃体に形成された前記開口部が対向するように前記刃体保持部に保持され
、
前記刃体の前記有底矩形筒状に形成された本体の内部空間は、前記一方の刃部を他方の刃部に当接させた際に切り取られた爪を保持する保持空間となり、この保持空間により当該一方の刃部を他方の刃部に当接させた際に切り取られた爪が保持されることを特徴とする、
ニッパー式爪切り。
【請求項2】
前記刃体は、前記刃部の長さ方向と前記把手部の長さ方向が略同方向となるように前記刃体保持部に保持されることを特徴とする、
請求項1に記載のニッパー式爪切り。
【請求項3】
前記刃体は、前記刃部の長さ方向と前記把手部の長さ方向が交差するように前記刃体保持部に保持されることを特徴とする、
請求項1に記載のニッパー式爪切り。
【請求項4】
前記刃体は、前記刃部の長さ方向と前記把手部の長さ方向が直交するように前記刃体保持部に保持されることを特徴とする、
請求項3に記載のニッパー式爪切り。
【請求項5】
前記刃体保持部は、前記把手部の長さ方向を基準に、当該把手部の長さ方向と前記刃部の長さ方向とが任意の角度で交差するように当該刃体を保持する保持機構を有することを特徴とする、
請求項1に記載のニッパー式爪切り。
【請求項6】
前記刃体は、前記刃体保持部から着脱自在に構成されることを特徴とする、
請求項1乃至5いずれか一項に記載のニッパー式爪切り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッパー式爪切りの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のニッパー式爪切りは、2つの刃部を閉じたときに両刃部の上方は開放されているため、爪を切る際に両刃部によって切られた爪が刃部の上方に飛び散るものであった。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された爪切りは、枢着部の表面に合成樹脂製の薄片が接着されており、この薄片は閉じた両刃部を上からほぼ全面的に覆っている、というものである。
【0004】
また、特許文献2に開示されたニッパー式の爪切りは、従来の爪切りの刃は片側であり、巻爪等変形した爪を切り取るのは困難であったので、刃を両側に設けてさらにその刃の先端を設けて連続した刃を形成する、というものである。具体的には、刃で普通の爪切りとして使用し、刃の先端で巻爪等変形した爪を切り取ることができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-50942号公報
【文献】特開2010-279665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2に開示されたニッパー式の爪切りは、爪を切るための刃は直線形状に形成されており、また、刃の長さ方向と大凡同じ方向に向けて把手部(握り部分)が延伸している。
そのため、輪郭が丸い爪先に直線形状に形成された刃先を当てて爪を切ることになるため、爪の輪郭に沿って爪切りの向きを変えるか、あるいは刃先に対して指の向きを変えなくてはならず大変不便であり、また、深爪をしてしまうなど安全性の面でも問題がある。
【0007】
また、足指の爪を切る場合には特に足指の向きを変えることは難しく、爪切りの把手部を握る手を爪の輪郭に沿って移動させることになる。そのため、足指の先端部の爪を切る場合や利き腕とは反対側の足指の爪を切る場合などは、大きく腕を伸ばした状態で手首を曲げ、爪切りの刃先を自身の方を向けるという不自然な姿勢をとる必要があり大変不便である、という課題が残る。このような姿勢及び動作は、高齢者、腰を痛めている人、妊婦、肥満体型の人など前屈動作をしにくい人にとっては非常に困難であり、且つ、安全に爪を切るという点でも問題が残る。
【0008】
本発明は、切り取った爪の飛散を防ぎつつ、楽な姿勢及び楽な動作で爪を切ることができるニッパー式爪切りを提供することを、主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のニッパー式爪切りは、それぞれに刃部が形成された一対の刃体と、前記刃体を保持する刃体保持部と、前記刃体保持部に連設された把手部と、を有する2つの爪切り片からなり、前記刃体は、有底矩形筒状に形成された本体と、当該本体の開口部の一辺に所定の長さで形成された刃部とを有し、当該刃部は、当該刃部の長さ方向の略中心から前記開口部の中心を通る水平線までの垂線距離が、当該刃部の端領域から前記開口部の中心を通る水平線までの垂線距離と比べて相対的に長さが短くなるように湾曲して形成されており、前記爪切り片それぞれは、前記把手部を介して一方の刃部を他方の刃部に当接させる動作、又は、一方の刃部から他方の刃部を離脱させる動作を行えるように回動可能に軸支され、前記刃体は、一方の刃部を他方の刃部に当接させた際に当該刃体に形成された前記開口部が対向するように前記刃体保持部に保持され、前記刃体の前記有底矩形筒状に形成された本体の内部空間は、前記一方の刃部を他方の刃部に当接させた際に切り取られた爪を保持する保持空間となり、この保持空間により前記一方の刃部を他方の刃部に当接させた際に切り取られた爪が保持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、切り取った爪の飛散を防ぎつつ、爪の輪郭に沿って爪切りの向きを変えたり、爪切りに対して指の向きを変えたりすることなく楽な姿勢及び楽な動作で爪を切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係るニッパー式爪切りの構成の一例を説明するための概要図。
【
図2】(a)、(b)、(c)は、
図1とは異なる、ニッパー式爪切りの構成の一例を説明するための図。
【
図3】刃体の構成の一例を説明するための3Dモデル図。
【
図4】第2実施形態に係るニッパー式爪切りの構成の一例を説明するための概要図。
【
図5】(a)、(b)、(c)は、
図4とは異なる、ニッパー式爪切りの構成の一例を説明するための図。
【
図6】刃体の構成の一例を説明するための3Dモデル図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係るニッパー式爪切りの構成の一例を説明するための正面図である。
図2は、
図1とは異なる、ニッパー式爪切りの構成の一例を説明するための図である。
図2(a)は、ニッパー式爪切りSの側面図である。
図2(b)は、後述する一対の刃体(有底矩形筒状に形成された本体)それぞれに形成された刃部を互いに当接させた状態で
図2(a)に示すA-A´切断線により切断したときの概略端面図である。また、
図2(c)は、後述する刃体をその内部空間の開口部側から視認した状態を示す拡大図である。以下、
図1、
図2を用いてニッパー式爪切りSの構成を説明する。
【0014】
図1に示すように、ニッパー式爪切りSは、刃体101a、b、刃体保持部102a、b、支軸103、把手部104a、bを含んで構成される。
また、一対の刃体101aと刃体101bはそれぞれ、有底矩形筒状に形成された本体の開口部の一辺とこれに隣接する本体外周の一辺との間に所定の長さを有する刃部が形成される。具体的には
図2(b)、(c)に示すような刃部100a、100bがそれぞれ形成される。
【0015】
図2(c)に示すように、刃体101a(b)に形成される刃部100a(b)は、当該刃部100a(b)の長さ方向の略中心から刃体101a(b)の開口部の中心を通る水平線までの垂線距離が、刃部100a(b)の端領域から開口部の中心を通る水平線までの垂線距離と比べて相対的に長さが短くなるように湾曲(曲線形状)して形成される。この様な形状で刃部100a(b)を形成することにより、輪郭が丸い爪先にフィットさせやすくなり、より安全に爪を切ることが可能になる。
【0016】
なお、刃体(有底矩形筒状に形成された本体)の内部空間は、切り取られた爪を保持する保持空間として機能する(
図2(b)、(c)参照)。この保持空間により切り取った爪が飛散してしまうことを防ぐことが可能になる。
【0017】
また、刃体101aは刃体保持部102aに保持され、刃体101bは刃体保持部102bに保持される。刃体保持部102aは、爪切りを行うユーザが手で握る部位である把手部104aに連設されており、刃体保持部102b把手部104bに連設されている。
【0018】
このように、所定の長さの刃部100a(b)が形成された刃体101a(b)、刃体保持部102a(b)、把手部104a(b)により爪切り片が形成され、ニッパー式爪切りSはこれら2つ(一対)の爪切り片から構成される。
以下、それぞれの構成部においてa又はbを区別する必要が無いときにはその記載を省略して説明する場合がある。
【0019】
爪切り片それぞれは、把手部104を介して一方の刃体101(刃部100)を他方の刃体101(刃部100)に当接させる動作、又は、一方の刃体101(刃部100)から他方の刃体101(刃部100)を離脱させる動作を行えるように回動可能に支軸103により軸支される。なお、刃体保持部102は刃体101が有する内部空間の開口部それぞれが対向するようにそれぞれの刃体を保持する。
【0020】
刃体101aは刃体保持部102aに保持され、刃体101bは刃体保持部102bに保持されることは既に述べたとおりである。例えば、刃体101は刃体保持部102から着脱自在となるように構成することができる。
具体的には、例えば刃体101の所定箇所に凸部を形成し、刃体保持部102の所定箇所に凹部を形成し、保持機構として凸部と凹部これらを勘合することにより
図1、
図2に示すようなニッパー式爪切りSの状態に組み立て可能に構成することができる。
これにより、切れ味が鈍ってきた際には刃体を交換するだけで良く、爪切り全体を買い変えることと比べて維持コストの負担を軽減することができる。
【0021】
また、刃体101の凸部と刃体保持部102の凹部を勘合させる際に、刃部100の長さ方向と把手部104の長さ方向が略同方向(不図示)、あるいは
図2(a)に示すような所定の角度で交差するように刃体保持部102に刃体101を保持させることもできる。
このように刃体保持部102の保持機構は、把手部104の長さ方向を基準に、刃体保持部102が把手部104の長さ方向と刃部100の長さ方向とが任意の角度で交差するように刃体101を保持する機構として機能する。
これにより、ニッパー式爪切りSを使用するユーザは自身の爪を切る際の姿勢などに合わせた爪を切りやすい刃部100の角度を任意に決定することができるため、ニッパー式爪切りSの使用感の向上や使用時の安全性の向上を図ることができる。
【0022】
なお、刃体101の凸部と刃体保持部102の凹部を勘合させる際の角度は、例えば刃体101が有する凸部の外表面と刃体保持部102が有する凹部の内表面それぞれに溝(例えばギヤ溝)を形成し、それぞれの溝を噛み合わせることで5(度)、あるいは10(度)など単位角度で調整をしながら位置決めが可能に構成しても良い。これによりユーザの体型や好みに応じた刃部100と把手部104との角度をより容易に決定することができる。
【0023】
図3は、刃体101の構成の一例を説明するための3Dモデル図である。
図3に示すように、例えば刃体101の外表面を滑らかな曲線を用いて加工したり、面取り加工を施したりしても良い。また、刃体101の開口部を略楕円形状に形成しても良い。このような処理を施すことによりニッパー式爪切りSをより安全に使用することができるとともに、ニッパー式爪切りSの軽量化を図ることも可能になるため、使用感をさらに向上させることができる。
【0024】
このように、本実施形態に係るニッパー式爪切りSは、刃体101に形成された刃部は湾曲して形成され、切り取られた爪を保持す保持空間が形成され、把手部104と刃部100との角度を任意に設定することができる。
これにより、切り取った爪の飛散を防ぎつつ、爪の輪郭に沿って爪切りの向きを変えたり、爪切りに対して指の向きを変えたりすることなく楽な姿勢、楽な動作で安全に爪を切ることができる。
【0025】
[第2実施形態]
第1実施形態では、刃部100の長さ方向と把手部104の長さ方向が略同方向となるように、あるいは刃部100の長さ方向と把手部104の長さ方向が交差するように刃体101が刃体保持部102に保持されるニッパー式爪切りSについて説明した。
本実施形態では、刃部の長さ方向と前記把手部の長さ方向が直交するように刃体保持部に保持されるニッパー式爪切りTについて説明する。なお、第1実施形態において説明した機能構成と同一のものは、同一の符号を付すととともにその説明を省略する。
【0026】
図4は、本実施形態に係るニッパー式爪切りTの構成の一例を説明するための正面図である。
図5は、
図4とは異なる、ニッパー式爪切りTの構成の一例を説明するための図である。
図5(a)は、ニッパー式爪切りTの側面図である。
図5(b)は、後述する一対の刃体(有底矩形筒状に形成された本体)それぞれに形成された刃部を互いに当接させた状態で
図5(a)に示すB-B´切断線により切断したときの概略端面図である。また、
図5(c)は、後述する刃体をその内部空間の開口部側から視認した状態を示す拡大図である。以下、
図4、
図5を用いてニッパー式爪切りTの構成を説明する。
【0027】
図4に示すように、ニッパー式爪切りTは、刃体201a、b、刃体保持部2102a、b、支軸203、把手部204a、bを含んで構成される。
また、一対の刃体201aと刃体201bはそれぞれ、有底矩形筒状に形成された本体の開口部の一辺とこれに隣接する本体外周の一辺との間に所定の長さを有する刃部が形成される。具体的には
図5(b)、(c)に示すような刃部200a、200bがそれぞれ形成される。
【0028】
図5(c)に示すように、刃体201a(b)に形成される刃部200a(b)は、当該刃部200a(b)の長さ方向の略中心から刃体201a(b)の開口部の中心を通る水平線までの垂線距離が、刃部200a(b)の端領域から開口部の中心を通る水平線までの垂線距離と比べて相対的に長さが短くなるように湾曲(曲線形状)して形成される。この様な形状で刃部200a(b)を形成することにより、輪郭が丸い爪先にフィットさせやすくなり、より安全に爪を切ることが可能になる。
【0029】
なお、刃体(有底矩形筒状に形成された本体)の内部空間は、切り取られた爪を保持する保持空間として機能する(
図2(b)、(c)参照)。この保持空間により切り取った爪が飛散してしまうことを防ぐことが可能になる。
【0030】
また、刃体201aは刃体保持部202aに保持され、刃体201bは刃体保持部202bに保持される。刃体保持部202aは、爪切りを行うユーザが手で握る部位である把手部204aに連設されており、刃体保持部202b把手部204bに連設されている。
【0031】
このように、所定の長さの刃部200a(b)が形成された刃体201a(b)、刃体保持部202a(b)、把手部204a(b)により爪切り片が形成され、ニッパー式爪切りTはこれら2つ(一対)の爪切り片から構成される。
以下、それぞれの構成部においてa又はbを区別する必要が無いときにはその記載を省略して説明する場合がある。
【0032】
爪切り片それぞれは、把手部204を介して一方の刃体201(刃部200)を他方の刃体201(刃部200)に当接させる動作、又は、一方の刃体201(刃部200)から他方の刃体201(刃部200)を離脱させる動作を行えるように回動可能に支軸203により軸支される。なお、刃体保持部202は刃体201が有する内部空間の開口部それぞれが対向するようにそれぞれの刃体を保持する。
【0033】
刃体201aは刃体保持部202aに保持され、刃体201bは刃体保持部202bに保持されることは既に述べたとおりである。例えば、刃体201は刃体保持部202から着脱自在となるように構成することができる。
具体的には、例えば刃体201の所定箇所に凸部を形成し、刃体保持部202の所定箇所に凹部を形成し、凸部と凹部これらを勘合することにより
図4、
図5に示すようなニッパー式爪切りTの状態に組み立て可能に構成することができる。
これにより、切れ味が鈍ってきた際には刃体を交換するだけで良く、爪切り全体を買い変えることと比べて維持コストの負担を軽減することができる。
【0034】
また、刃体201の凸部と刃体保持部202の凹部を勘合させる際に、刃部200の長さ方向と把手部204の長さ方向が略直交するように刃体保持部202に刃体201を保持させる。
これにより、例えば親が子供の爪を切ってあげる場合など、第三者に対して爪切りを行う場合に不自由な姿勢で爪切り動作を行わなくても良くなり、また、不自由な姿勢を取ることがなくなるため爪先の視認性も向上する。そのため、第三者に対して爪切りを行う場合であっても爪切りの使用者の使用感の向上や使用時の安全性の向上を図ることができる。
【0035】
図6は、刃体201の構成の一例を説明するための3Dモデル図である。
図6に示すように、例えば刃体201の外表面を滑らかな曲線を用いて加工したり、面取り加工を施したりしても良い。また、刃体201の開口部を略楕円形状に形成しても良い。このような処理を施すことによりニッパー式爪切りTをより安全に使用することができるとともに、ニッパー式爪切りTの軽量化を図ることも可能になるため、使用感をさらに向上させることができる。
【0036】
このように、本実施形態に係るニッパー式爪切りTは、刃体101に形成された刃部は湾曲して形成され、切り取られた爪を保持す保持空間が形成され、把手部204と刃部200が直交する。
これにより、爪切りの使用者が第三者の爪を切る場合であっても切り取った爪の飛散を防ぎつつ、爪の輪郭に沿って爪切りの向きを変えたり、爪切りに対して指の向きを変えたりすることなく楽な姿勢、楽な動作で、且つ、視認性良く安全に爪を切ることができる。
【0037】
これまで説明した実施形態は、本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲が、これらの例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0038】
100a、b、200a、b・・・刃部、101a、b、201a、b・・・刃体、102a、b、202a、b・・・刃体保持部、103、203・・・支軸、104a、b、204a、b・・・把手部、S、T・・・ニッパー式爪切り。