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特許7307920集塵用器具、集塵装置、固形製剤製造装置、集塵システム、及び固形製剤製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-05
(45)【発行日】2023-07-13
(54)【発明の名称】集塵用器具、集塵装置、固形製剤製造装置、集塵システム、及び固形製剤製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 1/28 20060101AFI20230706BHJP
   A61J 3/06 20060101ALI20230706BHJP
【FI】
B65B1/28
A61J3/06 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019177541
(22)【出願日】2019-09-27
(65)【公開番号】P2020055642
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】P 2018185397
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000169499
【氏名又は名称】高砂熱学工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000187471
【氏名又は名称】松浦薬業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000163660
【氏名又は名称】ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】今津 悟史
(72)【発明者】
【氏名】渡部 香織
(72)【発明者】
【氏名】松永 祥吾
(72)【発明者】
【氏名】本多 善則
(72)【発明者】
【氏名】北野 耕士
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】実公昭39-023774(JP,Y1)
【文献】特公昭36-006262(JP,B1)
【文献】実開昭57-103118(JP,U)
【文献】実公昭47-027057(JP,Y1)
【文献】特開平05-104033(JP,A)
【文献】特開2003-206036(JP,A)
【文献】特開2007-039111(JP,A)
【文献】特開2004-123116(JP,A)
【文献】特開2011-245442(JP,A)
【文献】特開2005-263468(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01364875(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 46/00
B65B 1/00
B65D 88/00
B65G 69/00
A61J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体が投入される装置の投入口に設置される集塵用器具であって、
前記粉粒体が通過する筒状部と、
前記筒状部の外周側に設けられる環状管路と、
前記筒状部の内周面の周方向全体に亘って設けられ、前記筒状部の内側と前記環状管路との間を連通して、粉粒体投入に伴い発生する粉塵を前記環状管路に吸入する吸入口と、
前記環状管路の一端に設けられ外部と連通し、前記環状管路に吸引した前記粉塵を外部に吸い出すための吸出口と、
を備え
前記環状管路は、前記吸出口が設けられる前記一端から他端に進むほど断面積が小さくなるよう形成される、
集塵用器具。
【請求項2】
前記筒状部及び前記環状管路が円環形状であり、
前記吸出口は、前記吸出口の軸線方向が前記筒状部の前記円環形状の接線方向と平行であり、かつ、前記筒状部の中心からずれる位置に設けられる、
請求項1に記載の集塵用器具。
【請求項3】
前記筒状部の外周側に設けられる筐体を備え、
前記環状管路は、前記筒状部を形成する内壁と、前記筐体の外壁とで形成され、
前記粉粒体の投入方向から視たときに、前記筐体の中央位置に対して前記筒状部の軸心位置をずらすことにより、前記吸出口が設けられる前記一端から前記他端に進むほど前記内壁と前記外壁との距離が小さくなるよう形成される、
請求項に記載の集塵用器具。
【請求項4】
前記吸入口は、配置される前記環状管路の位置が、前記吸出口が設けられる前記一端から前記他端に進むほど、前記吸入口が設けられる前記内周面の面積に対する開口率が大きくなるよう形成される、
請求項1~のいずれか1項に記載の集塵用器具。
【請求項5】
粉粒体が投入される装置の投入口に設置される集塵用器具であって、
前記粉粒体が通過する筒状部と、
前記筒状部の外周側に設けられる環状管路と、
前記筒状部の内周面の周方向全体に亘って設けられ、前記筒状部の内側と前記環状管路との間を連通して、粉粒体投入に伴い発生する粉塵を前記環状管路に吸入する吸入口と、
前記環状管路の一端に設けられ外部と連通する吸出口と、
を備え、
前記吸入口は、配置される前記環状管路の位置が、前記吸出口が設けられる前記一端から他端に進むほど、前記吸入口が設けられる前記内周面の面積に対する開口率が大きくなるよう形成され、
前記粉粒体の投入方向の前記筒状部より下流側に前記筒状部と連結して設けられ、前記筒状部を通過した前記粉粒体が投入されるじょうご部を備え、
前記筒状部の前記内周面は、前記じょうご部の前記筒状部側の端部より中心側に突出しており、前記筒状部の前記じょうご部側の端部と、前記じょうご部の前記筒状部側の前記端部とを接続する接続部が設けられ、
前記接続部には、前記じょうご部の内側と前記環状管路との間を連通して、粉粒体投入に伴い発生する粉塵を前記環状管路に吸入する第2吸入口が前記筒状部の周方向全体に亘って設けられる
塵用器具。
【請求項6】
前記筒状部と前記環状管路とを含む第1部材と、
前記じょうご部を含む第2部材と、を備え、
前記じょうご部と前記筒状部とが重なる位置で、前記じょうご部の前記端部で前記第1部材の底板を支持することで前記第1部材と前記第2部材とが一体的に組まれる、
請求項に記載の集塵用器具。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の集塵用器具と、
前記集塵用器具の前記吸出口に接続され、前記環状管路内の空気を吸い出す空気吸出し装置と、
を有する集塵装置。
【請求項8】
前記集塵用器具より投入側に設けられ、フィルタ装置により洗浄された洗浄空気を前記集塵用器具の方向へ送出する空気供給装置を備える、
請求項に記載の集塵装置。
【請求項9】
投入口に投入される粉粒体を袋体に充填して固形製剤を出力する固形製剤製造装置であって、
請求項1~のいずれか1項に記載の集塵用器具が前記投入口に設置される
固形製剤製造装置。
【請求項10】
投入口に投入される粉粒体を袋体に充填して出力する充填装置と、
前記投入口に前記集塵用器具が設置された請求項7または8に記載の集塵装置と、
を備える集塵システム。
【請求項11】
粉粒体が通過する筒状部と、前記筒状部の外周側に設けられる環状管路と、前記筒状部の内周面の周方向全体に亘って設けられ、前記筒状部の内側と前記環状管路との間を連通して、粉粒体投入に伴い発生する粉塵を前記環状管路に吸入する吸入口と、前記環状管路の一端に設けられ外部と連通し、前記環状管路に吸引した前記粉塵を外部に吸い出すための吸出口と、を備え、前記環状管路は、前記吸出口が設けられる前記一端から他端に進むほど断面積が小さくなるよう形成される、集塵用器具を、前記粉粒体が投入される装置の投入口に設置するステップと、
前記集塵用器具の前記吸出口に空気吸出し装置を接続して、前記環状管路内の空気を吸い出すステップと、
前記投入口に投入される前記粉粒体を袋体に充填して固形製剤を出力するステップと、を含む固形製剤製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集塵用器具、集塵装置、固形製剤製造装置、集塵システム、及び固形製剤製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械上部の投入口から材料(粉粒体)を投入し、分包した製品を製造する固形製剤充填機が知られている。この充填機のように投入口に粉粒体を投入する装置では、粉粒体投入時に投入口の周囲に粉塵が飛散することの防止対策として、例えば投入口の上方に排気フードを設置して、飛散した粉塵を排気フードから吸い出すことが行われる(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-249359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、排気フードでは、吸い込んだ粉塵が完全に排出されずに一部がフード内周面に付着して残る場合がある。この場合、フードの清掃が充分でないと、後に付着した粉塵の塊が脱離・落下し製品へ混入の虞がある。
【0005】
本開示は、粉粒体投入時の粉塵発生をより効率よく、かつ効果高く抑制できる集塵用器具、集塵装置、固形製剤製造装置、集塵システム、及び固形製剤製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の一観点に係る集塵用器具は、粉粒体が投入される装置の投入口に設置される集塵用器具であって、前記粉粒体が通過する筒状部と、前記筒状部の外周側に設けられる環状管路と、前記筒状部の内周面の周方向全体に亘って設けられ、前記筒状部の内側と前記環状管路との間を連通して、粉粒体投入に伴い発生する粉塵を前記環状管路に吸入する吸入口と、前記環状管路の一端に設けられ外部と連通し、前記環状管路に吸引した前記粉塵を外部に吸い出すための吸出口と、を備え、前記環状管路は、前記吸出口が設けられる前記一端から他端に進むほど断面積が小さくなるよう形成される
【0007】
同様に、本発明の実施形態の一観点に係る集塵装置は、上記の集塵用器具と、前記集塵用器具の前記吸出口に接続され、前記環状管路内の空気を吸い出す空気吸出し装置と、を有する。
【0008】
同様に、本発明の実施形態の一観点に係る固形製剤製造装置は、投入口に投入される粉粒体を袋体に充填して固形製剤を出力する固形製剤製造装置であって、上記の集塵用器具が前記投入口に設置される。
【0009】
同様に、本発明の実施形態の一観点に係る集塵システムは、投入口に投入される粉粒体を袋体に充填して出力する充填装置と、前記投入口に前記集塵用器具が設置された上記の集塵装置と、を備える。
【0010】
同様に、本発明の実施形態の一観点に係る固形製剤製造方法は、粉粒体が通過する筒状部と、前記筒状部の外周側に設けられる環状管路と、前記筒状部の内周面の周方向全体に亘って設けられ、前記筒状部の内側と前記環状管路との間を連通して、粉粒体投入に伴い発生する粉塵を前記環状管路に吸入する吸入口と、前記環状管路の一端に設けられ外部と連通し、前記環状管路に吸引した前記粉塵を外部に吸い出すための吸出口と、を備え、前記環状管路は、前記吸出口が設けられる前記一端から他端に進むほど断面積が小さくなるよう形成される、集塵用器具を、前記粉粒体が投入される装置の投入口に設置するステップと、前記集塵用器具の前記吸出口に空気吸出し装置を接続して、前記環状管路内の空気を吸い出すステップと、前記投入口に投入される前記粉粒体を袋体に充填して固形製剤を出力するステップと、を含む。

【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、粉粒体投入時の粉塵発生をより効率よく、かつ効果高く抑制できる集塵用器具、集塵装置、固形製剤製造装置、及び集塵システム、及び固形製剤製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係る集塵システムを示す模式図である。
図2】実施形態に係る集塵用器具の組立斜視図である。
図3】実施形態に係る集塵用器具の分解斜視図である。
図4図2中のIV-IV断面図である。
図5】上部本体の上面図である。
図6】環状管路の空気の流れを示す模式図である。
図7】筒状部の内周面に設けられる吸入口の配置パターンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0014】
なお、各図面において、x方向、y方向、z方向は互いに直交する方向である。典型的にはx方向及びy方向が水平方向であり、z方向は鉛直方向である。x方向は吸出口51の軸線方向である。z方向は、集塵用器具4の上部部材41及び下部部材42の積層方向である。以下の説明では、z正方向側を「上側」、z負方向側を「下側」とも表記する。
【0015】
<集塵システム>
まず図1を参照して、本実施形態に係る集塵用器具4が適用される集塵システム1について説明する。図1は、実施形態に係る集塵システム1を示す模式図である。
【0016】
図1に示すように、集塵システム1は、充填装置2と、集塵装置3とを含む。充填装置2は、投入口21に投入された粉粒体24を袋体25に充填して出力する装置である。充填装置2は、典型的には、上方に開口する投入口21へ粉粒体24を投入して、カプセルや小袋などの袋体25に充填して分包された製品を生成する。充填装置2は、例えば投入口21に投入された粉粒体24がホッパ21aで集約されて本体22に導入され、本体22の内部にてカプセルや小袋などの袋体25に充填され出力部23から出力される。
【0017】
なお、本実施形態の充填装置2は、投入口21に投入される粉粒体を袋体25に充填して固形製剤を出力する「固形製剤製造装置」も包含する。
【0018】
充填装置2の投入口21に粉粒体24が投入される際には、粉粒体24がホッパ21aや投入口21の内壁にぶつかるなどの原因により、投入口21から外部に粉塵が発生する場合がある。集塵装置3は、このように充填装置2の投入口21に発生する粉塵を収集するための装置である。集塵装置3は、集塵用器具4と、空気吸出し装置5と、空気供給装置6とを備える。
【0019】
集塵用器具4は、充填装置2の投入口21に設置される。集塵用器具4は、典型的には投入口21の上端の外縁に沿って嵌め付けられる。投入口21の上方に設置された集塵用器具4は、充填装置2に投入された粉粒体24を投入口21の代わりに受け、発生した粉塵を空気吸出し装置5に誘導する。集塵用器具4の詳細については後述する。
【0020】
空気吸出し装置5は、集塵用器具4の吸出口51に接続され、集塵用器具4の内部の環状管路48(図4参照)から空気を吸い出すことにより粉塵を収集する。空気吸出し装置5は、吸引装置5aと、チューブ5bとを有する。チューブ5bは吸出口51と吸引装置5aとの間を連通可能に接続する。吸引装置5aはチューブ5bを介して集塵用器具4に吸引力を伝達して、集塵用器具4から粉塵を吸い出すことができる。
【0021】
空気供給装置6は、集塵用器具4より粉粒体24の投入側(上側)に設けられ、フィルタ装置62により洗浄された洗浄空気を集塵用器具4の方向へ送出する。空気供給装置6は、ファン61とフィルタ装置62とを有する。フィルタ装置62の上方にファン61が配置され、ファン61は回転駆動すると鉛直下方の集塵用器具4の投入口21に向かって風を発生させる。ファン61により発生した風はフィルタ装置62を通過して洗浄されて、空気供給装置6からは洗浄空気が出力される。
【0022】
このように集塵装置3は、充填装置2の投入口21に発生する粉塵の抑制のために2つの要素を備える。第1の要素は、集塵用器具4と空気吸出し装置5との組み合わせであり、集塵用器具4で効率良く粉塵を収集して、空気吸出し装置5で回収することにより、粉塵発生を抑制する。第2の要素は空気供給装置6であり、投入口21へ洗浄空気を供給して粉塵が上方舞い上がるのを防止することにより、粉塵発生を抑制する。集塵装置3は、これらの2つの要素を併用することにより、粉塵発生の抑制を効率よく、かつ効果高く行うことができる。
【0023】
なお、集塵装置3は、空気供給装置6を含まず、集塵用器具4と空気吸出し装置5との組み合わせのみを備える構成でもよい。
【0024】
集塵装置3の集塵用器具4は、図1に示した充填装置2の投入口21に取り付ける独立した物体ではなく、充填装置2の投入口21に一体的にその機能が含まれる構成でもよい。この場合、例えば投入口21の内壁に後述する吸入口49(図4参照)が設けられ、内壁の周囲に環状管路48が設けられる。また、投入口21の外壁に吸出口51が設けられる。
【0025】
<集塵用器具>
図2図7を参照して、本実施形態に係る集塵用器具4の構成を説明する。図2は、実施形態に係る集塵用器具4の組立斜視図である。図3は、実施形態に係る集塵用器具4の分解斜視図である。図4は、図2中のIV-IV断面図である。図5は、上部本体43の上面図である。図6は、環状管路48の空気の流れを示す模式図である。図7は、筒状部47の内周面に設けられる吸入口49の配置パターンの一例を示す図である。
【0026】
図2図3に示すように、集塵用器具4は、上部部材41(第1部材)と下部部材42(第2部材)の2つの部材が上下に積載されて構成される。上部部材41は、上部本体43と、上板44と、蓋45とを有する。上部本体43の上側から上板44が取り付けられ、上板44の上側から蓋45が取り付けられる。下部部材42は、じょうご部46と、連結部57とを有する。連結部57の上方にじょうご部46が配置される。
【0027】
上部本体43は、粉粒体24が通過する筒状部47と、筒状部47の外周側に設けられる筐体50とを備える。筒状部47を形成する内壁と、筐体50の外壁とで、筒状部47の外周側に設けられる環状管路48が形成されている。図2図5図6に示すように、筒状部47及び環状管路48は円環形状である。環状管路48の下端は、筒状部47と筐体50との間に亘って設けられる底板56で封止されている。一方、環状管路48の上端は、図4に示すように脱着可能な上板44で塞がれている。メンテナンス時には上板44を上部本体43から取り外すことにより、環状管路48の上面を流れ方向の全体に亘って開口させることができ、管路内を容易に清掃できるよう構成されている。
【0028】
図3図5に示すように、環状管路48の上端には、筒状部47の周方向に沿った略90°間隔で、筒状部47と筐体50とを連結する補強板53が設けられる。補強板53は、主面が上下方向、長手方向が筒状部47の径方向となるよう配置され、長手方向の一端が筒状部47に接続され、他端が筐体50と接続されている。補強板53は、環状管路48の幅を保持すると共に、上板44の底面を支持する。
【0029】
上板44は、上部本体43の上端と略同一形状であり、上部本体43の上端に取り付けられる。また、上板44の中央部分には略円形状の開口44aが設けられる。開口44aは、z方向から視たときに筒状部47と重複する位置に設けられ、上板44が上部本体43に組み付けられたときに、環状管路48を塞ぎ、かつ、筒状部47が外部に開口するように形成されている。また、蓋45は上板44の開口44aを塞ぐように上板44に取り付けられる。蓋45が取り付けられた状態では、筒状部47は上端の開口が塞がれる。例えば充填装置2の非使用時に上板44の開口44aを蓋45で塞ぐことで、ゴミなどの不純物が充填装置2の投入口21に落下・浸入するのを防止できる。
【0030】
図5図6に示すように、筒状部47と筐体50との間に2枚の仕切り板52、55が配置され、環状管路48を塞いでいる。仕切り板55は、筒状部47の円形状のx正方向側の略中央位置に、筒状部47の径方向に沿って延在するよう配置されている。仕切り板52は、仕切り板55よりy正方向側の位置に配置されている。吸出口51は、仕切り板55よりy負方向側の位置に設けられる。図6は、図5から環状管路48を強調表示した模式図であり、図中の網掛け部分が環状管路48を示す。図6に示すように、環状管路48は、仕切り板52側の端部48A(他端)から始まり、筒状部47に沿って反時計回りに仕切り板55側の端部48B(一端)まで延在する。吸出口51は、環状管路48の一端側の端部48Bに設けられる。
【0031】
z方向から視た場合、仕切り板52は仕切り板55に対して、環状管路48の流れ方向に傾斜するよう配置されている。言い換えると、仕切り板52は内側の筒状部47と接触する端部より、外側の筐体50と接触する端部のほうが環状管路48の下流側(反時計回り方向)に配置されている。これにより、後述する吸入口49から環状管路48に導入された粉塵をスムーズに環状管路48の下流側に誘導することができる。
【0032】
仕切り板52は、例えば筐体50と筒状部47との間に固定される。仕切り板55は、例えば上板44の底面からz負方向に突出して設けられ、上板44を上部本体43に取り付けるときに環状管路48に挿入される。なお、2枚の仕切り板52、55は、環状管路48の起端側と終端側とを区分できればよく、一方のみを設ける構成でもよい。
【0033】
図5に示すように、z方向から視た場合、吸出口51はその軸線Cの方向が筒状部47の円環形状の接線Bの方向と平行であり、かつ、筒状部47の中心からずれる位置に設けられる。接線Bは、筒状部47の円環形状のうち最もy負方向側の接点A(言い換えると、筒状部47の中心を通りy軸と平行は直線の交点A)を通る接線であり、x軸と平行である。つまり吸出口51の軸線Cもx軸と平行である。吸出口51は、筒状部47の中心からy負方向側へずれており、上記の接線Bが吸出口51内を通過できる位置に設けられている。吸出口51は、筐体50のy負方向側の側面より内側(y正方向側)にあるのが好ましい。
【0034】
環状管路48は、粉粒体24の投入方向(z方向)から視たときに、筐体50のy方向の中央位置に対して筒状部47の軸心位置をy正方向側にずらすことにより、吸出口51が設けられる一端(端部48B)から他端(端部48A)に進むほど筒状部47の内壁と筐体50の外壁との距離が小さくなるよう形成される。これにより、環状管路48は、吸出口51が設けられる一端から他端に進むほど断面積が小さくなるよう形成される。
【0035】
図3図4に示すように、筒状部47の内周面には、内周面の周方向全体に亘って複数の吸入口49が設けられている。吸入口49は、筒状部47の内側と環状管路48との間を連通して、粉粒体24投入に伴い発生する粉塵を環状管路48に吸入する。
【0036】
吸入口49は、配置される環状管路48の位置が、吸出口51が設けられる終端側の端部48B(一端)から起端側の端部48A(他端)に進むほど、吸入口49が設けられる内周面の面積に対する開口率が大きくなるよう形成される。例えば図7に示すように、環状管路48の起端側から終端側に沿って筒状部47を四分割して、最も起端側の第1領域47aでは吸入口49の開口率が40%、次の第2領域47bでは吸入口49の開口率が30%、次の第3領域47cでは吸入口49の開口率が20%、最も終端側の第4領域47dでは吸入口49の開口率が10%となるよう形成される。
【0037】
開口率の増減は、図7に示すように各領域47a~47dで吸入口49の数は同数であり、各孔の大きさを変更することで調整できるが、他の手法でもよい。例えば、各領域47a~47dで吸入口49の大きさは同じにして、各領域47a~47dの吸入口49の数を変更することで開口率を調整してもよい。
【0038】
また、吸入口49は、環状管路48の位置に応じて開口率を変動できればよく、吸入口49の形状は図7の円形以外の形状でもよい。例えば多角形状でもよいし、孔ではなくスリットでもよい。また、開口率の変動の幅は本実施形態の10~40%とは異なるものでもよいし、開口率の変動の段階は本実施形態の4段階とは異なるものでもよい。
【0039】
じょうご部46は、図3図4に示すようにラッパ形状の筒状体であり、下部より上部の周長が長く上方に広がって形成されている。じょうご部46は、筒状部47と同様に中央に粉粒体24を通過させることができる。
【0040】
じょうご部46の下端には連結部57が接続される。連結部57は下方が開口している箱型の部材であり、略矩形状の天板57aと、天板57aの外縁に沿って下方に突出して設けられる枠体57bとを有する。天板57aにじょうご部46の下端が貫通しており、上方から投入された粉粒体24を下方に通過させることができる。連結部57は、図4に示すように枠体57bが充填装置2の投入口21の上部開口と同形状で形成され、投入口21の外側に枠体57bが嵌って、天板57aが投入口21の上端により支持されることによって、投入口21に取り付けられる。
【0041】
また、図4図5に示すように、z方向から視たときにじょうご部46と筒状部47とが重なる位置で、じょうご部46の上端で上部部材41の底板56を支持することで、上部部材41と下部部材42とが一体的に組まれる。
【0042】
図4に示すように、筒状部47の内周面は、じょうご部46の上端(筒状部47側の端部)より中心側に突出しており、筒状部47とじょうご部46との間に環状管路48の底板56の一部が露出している。この底板56の一部は、筒状部47のじょうご部46側(下側)の端部と、じょうご部46の筒状部47側(上側)の端部とを接続する「接続部」とも表現できる。
【0043】
図5に示すように、底板56のうち筒状部47とじょうご部46との間に露出する部分(図5に径方向の幅Dで示す部分)には、第2吸入口54が筒状部47の周方向全体に亘って設けられる。第2吸入口54は、図4に示すように、じょうご部46の内側と環状管路48との間を連通して設けられ、粉粒体24投入に伴い発生する粉塵を環状管路48に吸入することができる。
【0044】
第2吸入口54は、図5では、筒状部47の周方向に沿ったスリット形状で形成されるが、周方向の全域から粉塵を吸入できればよく、例えば周方向に沿って複数の孔を連設する構成などの他の形状でもよい。
【0045】
次に本実施形態の集塵用器具4の効果を説明する。集塵用器具4は、粉粒体24が通過する筒状部47と、筒状部47の外周側に設けられる環状管路48と、筒状部47の内周面の周方向全体に亘って設けられ、筒状部47の内側と環状管路48との間を連通して、粉粒体24投入に伴い発生する粉塵を環状管路48に吸入する吸入口49と、環状管路48の一端に設けられ外部と連通する吸出口51と、を備える。
【0046】
この構成により、図6に網掛け部分で示すように、筒状部47の外側に一方向(図6では反時計回り方向)に空気が流れ、吸出口51から外部に排出される空気の流れを作る環状管路48が形成される。そして、筒状部47の周方向全体に亘って設けられる吸入口49によって、環状管路48の全長に沿って常に筒状部47の内部側から環状管路48へ空気が流入する。このような空気の流れをつくることによって、筒状部47に投入された粉粒体24から粉塵が発生した場合に、筒状部47の内部空間のどの位置で粉塵が発生しても確実に吸入口49から環状管路48へ粉塵を導入でき、環状管路48内に導入された粉塵は吸出口51から速やかに排出できる。したがって、粉粒体24投入時に発生する粉塵を非常に効率よく収集することが可能となり、粉粒体24投入時の粉塵発生をより効率よく、かつ効果高く抑制できる。
【0047】
また、本実施形態では、筒状部47及び環状管路48が円環形状であり、吸出口51は、その軸線方向が筒状部47の円環形状の接線方向(図5に示す接線Bの延在方向)と平行であり、かつ、筒状部47の中心からずれる位置に設けられる。図6に点線で示すように、吸出口51aが筒状部47の中心にあると、環状管路48から吸出口51に入る部分で流れが屈曲するため、環状管路48内の空気流れの損失が大きく、また、流れが屈曲する部分では環状管路48に粉塵が堆積しやすい。これに対して本実施形態のように吸出口51が筒状部47の中心からずれた位置にあると、筒状部47の周囲の環状の空気流れから吸出口51への誘導の際に、空気流れの屈曲が少なく比較的低抵抗でスムーズに空気が流れるので、環状管路48内の空気流れのエネルギー損失を軽減してより効率良く粉塵を排出できると共に、粉塵が環状管路48内に堆積するのを抑制できる。
【0048】
また、本実施形態では、環状管路48は、吸出口51が設けられる一端から他端に進むほど断面積が小さくなるよう形成される。つまり環状管路48の始点から終点に向けて断面積が大きくなる。具体的には、本実施形態では、粉粒体24の投入方向(z方向)から視たときに、筐体50の中心位置に対して筒状部47の軸心位置をずらすことにより、吸出口51が設けられる一端から他端に進むほど、筒状部47の内壁と筐体50の外壁との距離が小さくなるように環状管路48が形成される。つまり環状管路48の始点(端部48A)から終点(端部48B)に向けて筒状部47の内壁と筐体50の外壁との距離が大きくなる。
【0049】
環状管路48の断面積が流れ方向に沿って全て同じ大きさの場合には、空気吸出し装置5が環状管路48の終点(端部48B)に接続されるため、環状管路48の流れ方向の各位置の吸入口49において環状管路48内へ導入される風量は、終点に近いほど大きく、始点(端部48A)に近いほど小さくなる傾向がある。これに対して本実施形態では、上述のように環状管路48の断面積が、始点側に進むほど小さく、終点側に進むほど大きくなるよう形成されているため、環状管路48の流れ方向の各位置において吸入口49を流れる風量を均一化でき、この結果、環状管路48の流れ方向の全体で、吸入口49からの粉塵の吸い込み量も均一化できる。
【0050】
また、筒状部47に設けられる吸入口49は周方向の全体に亘って設けられるので、仮に周方向の各位置で略同量の粉塵を吸入した場合には、環状管路48の上流から下流に進むほど粉塵の量が増加する。これに対して、本実施形態のように、環状管路48の上流側から下流側に進むにつれて、例えば筒状部47の内壁と筐体50の外壁との距離を大きくするなど、管路の断面積を大きくするように形成することによって、環状管路48の各位置において粉塵の量に応じた充分な空間を確保できるので、粉塵が管路に詰まる事態を防止でき、粉塵を下流側にスムーズに流れやすくできる。
【0051】
また、本実施形態では、吸入口49は、配置される環状管路48の位置が、吸出口51が設けられる一端(端部48B)から他端(端部48A)に進むほど、吸入口49が設けられる内周面の面積に対する開口率が大きくなるよう形成される。つまり、環状管路48の上流から下流に進むほど吸入口49の開口率が小さくなる。
【0052】
この構成により、吸入口49の風量が小さくなる環状管路48の始点側では、吸入口49の開口率を大きくすることによって、空気が吸入口49を通過する際の抵抗を小さくして、粉塵を吸い込みやすくできる。一方、吸入口49の風量が大きくなる環状管路48の終点側では、吸入口49の開口率を小さくすることによって、空気が吸入口49を通過する際の抵抗を大きくして、粉塵を吸い込みにくくできる。この結果、上記の断面積を変化させる構成と同様に、環状管路48の流れ方向の全体で、吸入口49からの粉塵の吸い込み量を均一化できる。
【0053】
また、環状管路48の上流から下流に進むほど粉塵が各吸入口49から積算されて、管路内を流れる粉塵の量が増加する傾向がある。これに対して本実施形態のように下流側になるほど吸入口49の開口率を小さくすることで、管路48の下流側で新たに積算される粉塵の量を抑制できるので、粉塵が管路に詰まるような事態をさらに防止でき、粉塵を下流側によりスムーズに流れやすくできる。
【0054】
また、筒状部47の底板56のうちじょうご部46より内側に露出する部分(図5に径方向の幅Dで示す部分)に、じょうご部46の内側と環状管路48との間を連通して、粉粒体24投入に伴い発生する粉塵を環状管路48に吸入する第2吸入口54が、筒状部47の周方向全体に亘って設けられる。
【0055】
この構成により、筒状部47の内周面に加えて、底板56からも粉塵を収集できるので、粉粒体24投入時に発生する粉塵をさらに効率よく収集でき、粉粒体24投入時の粉塵発生をより一層効率よく、かつ効果高く抑制できる。
【0056】
集塵用器具4は、筒状部47と環状管路48とを含む上部部材41と、じょうご部46を含む下部部材42と、を備え、じょうご部46と筒状部47とが重なる位置で、じょうご部46の上端で上部部材41の底板56を支持することで、上部部材41と下部部材42とが一体的に組まれる。
【0057】
この構成により、じょうご部46と筒状部47との接続部など粉塵が堆積しやすい場所を分解でき、堆積した粉塵の除去など集塵用器具4のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0058】
なお、本実施形態の集塵用器具4は、一つの製造ライン(製造装置)において、異なる種類の材料(粉粒体)を用いた固形製剤を製造するシステム、すなわち、ある(第1の)材料を使用した固形製剤製品を製造し、その後同じ製造ライン(製造装置)において別の(第2の)材料を使用した固形製剤製品を製造するシステムにも適用できる。このような場合においても、排気フードのフード内周面に付着した粉塵の塊が脱離・落下し製品へ混入するようなことがないので、異なる製品の材料(粉粒体)が混入することがない。
【0059】
<実施形態の効果を示す実施例および用途例>
本実施形態に基づく集塵用器具、集塵装置、充填装置を集塵システムとして利用し、対象となる粉粒体として、漢方薬固形製品の原料である0.5μm微粒子と5.0μm微粒子を使用した際の粉塵抑制の効果を示すための実施例を説明する。
【0060】
実施例の各種条件の詳細は下記のとおりである。
【0061】
(実施方法)漢方薬固形製品の充填装置周辺における集塵効果測定
(測定条件)空調システム及び投入ホッパの局所排気装置が通常運転状態である中での清浄度回復確認
(検査対象)固形剤充填設備系統クリーンルーム
(検査目的)作業後設定された基準値内に回復することを確認する
(測定機器)パーティクルカウンター(日本カノマックス社製:校正済み)
【0062】
(判定基準)指定した時間間隔で測定し、測定値がPIC/S GMPガイドラインに規定された下記の表1に記載の清浄度クラスGrade Bを満足するまでに回復する時間を測定する。なお、表1に例示する清浄度クラスとは、ISO14644-1による無菌医薬品の製造における清浄度クラスである。Grade Bとは、無菌の調整や充填の工程に関して、高リスクの作業を行う清浄区域であり、Grade Aのバックグラウンドの環境レベルである。
【0063】
【表1】
【0064】
(測定方法)充填装置の投入ホッパへ漢方薬固形製品20kgを投入し、その直後(t=0)をワースト条件として、2分おきに室内大気中の微粒子をパーティクルカウンターで測定する。測定結果が2回連続で上記の表1に示す清浄度基準値以下に達した段階で回復したとみなし測定を終了する。
【0065】
(測定結果)
上記実施例の測定結果を下記の表2に示す。なお、各測定時間に得られた粒子データは、実際の測定風量2.83L/minを1.0m/minに換算している。
【0066】
【表2】
【0067】
表2に示すように、本清浄度回復試験では、上記判定基準のGrade Bの基準値を速やかに充たす集塵効果が得られた。本結果より、本実施形態に基づく集塵装置等の利用により、対象となる粉粒体の投入時に発生する粉塵を効率よく、効果高く抑制できることが判明した。
【0068】
抑制対象となる粉塵発生物質としては、例えば、天然物、鉱物、化学品、食品、医薬品、漢方薬、農薬及びそれらの原料、中間体、最終製品などの粉粒体が挙げられるが、これらの具体例に限定されるものではない。
【0069】
また、本実施形態に基づき対象となる粉粒体の粉塵発生を抑制することにより、集塵システムの系外にある物質へのコンタミネーションを抑制するとともに、大気・水質・土壌への拡散による環境汚染を抑制し、あるいは粉塵吸入抑制、粉塵爆発抑制など作業者安全対策にも役立つ。
【0070】
さらに、本実施形態に基づく集塵システムおよび固形製剤製造装置を利用することにより、製造過程で生成される粉粒体中の微細な粉塵の除去が可能となり、最終固形製剤製品の品質を向上させることができる。
【0071】
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【0072】
上記実施形態では、集塵用器具4の環状管路48に粉塵を吸入する要素として、筒状部47の内周面に設けられる吸入口49と、環状管路48の底板56に設けられる第2吸入口54の2種類の吸入口を備える構成を例示したが、少なくとも吸入口49を備える構成であればよい。
【0073】
上記実施形態では、集塵用器具4が上部部材41と下部部材42とで分解可能な構成を例示したが、一体的に形成される構成でもよい。
【0074】
集塵用器具4が充填装置2の投入口21に一体的に設けられる場合には、集塵用器具4の上部部材41に相当する部分のみでもよい。
【0075】
集塵用器具4の吸出口51の配置は、図6に点線で示した吸出口51aのように、その軸線が筒状部47の中心を通る位置に設けられてもよい。
【0076】
上記実施形態では、筒状部47の内周面に設けられる吸入口49の開口率を環状管路48の位置に応じて変更する構成を例示したが、内周面の全域に亘って吸入口49の開口率を均一にしてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 集塵システム
2 充填装置(固形製剤製造装置)
24 粉粒体
3 集塵装置
4 集塵用器具
41 上部部材(第1部材)
42 下部部材(第2部材)
46 じょうご部
47 筒状部
48 環状管路
49 吸入口
50 筐体
51 吸出口
54 第2吸入口
56 底板(接続部)
5 空気吸出し装置
6 空気供給装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7